JP2004202111A - 遊技機 - Google Patents

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Kazuaki Abe
一哲 安部
Tamotsu Sakai
保 酒井
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Abstract

【課題】遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機(1)は、遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、該遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる主制御回路(41)とを備える。遊技結果表示手段は、リール(3L,3C,3R)と、正面側から見て該リール(3L,3C,3R)の表示領域より手前側に設けられた液晶表示装置(31)とを含んで構成される。液晶表示装置(31)は無反射処理が施されてなる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示手段と、その表示手段を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたパチスロ機、スロットマシン、第1種〜第3種パチンコ機、アレンジボール、雀球遊技機、スリットスロットなどの弾球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ、その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パチスロ機の全体を形成している筐体(キャビネット)の正面には、略垂直面としてのパネル表示部が形成され、その中央には縦長矩形の表示窓が設けられる。キャビネットの内部、すなわち正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置を有する。
【0003】
遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を停止させる。このとき、表示窓内に表示された各リールの図柄が特定の組合せ(入賞態様)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0004】
また、複数個のリールドラムと、これら各リールドラムの外周に設けられ、外周面に図柄が区分して描かれたリール帯と、これら各リール帯の各区分を背後から照明し、各リールドラムの内部に設けられる光源と、この光源の発光を制御する制御手段とを備えた遊技機において、リール帯は図柄部分が半透明で図柄の背景部分が透明または半透明に形成され、光源はドット・マトリクス状に配設された複数個の発光ダイオードから構成され、制御手段はこれら各発光ダイオードの発光を制御して光源を文字または図形状の形態に発光制御する遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−353255号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遊技機では、例えば遊技場内の照明等の光がパネル表示部の表面で反射したり、その反射光に基づいてパネル表示部に遊技者や周辺の風景等が映り込むことで、遊技者は、各リールの図柄等を視認し難くなる場合がある。特に、遊技が盛り上っている場合に各リールの光源が発光しない状態になると、その映り込みが目立ってしまい、遊技者は興ざめする場合がある。
【0007】
本発明の目的は、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、該遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる利益状態発生手段(例えば、後述の主制御回路41など)とを備えた遊技機において、遊技結果表示手段は、第1表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3Rなど)と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域より手前側に設けられた第2表示手段(例えば、後述の液晶表示装置31など)とを含んで構成され、第2表示手段に無反射処理を施したことを特徴とする。
【0009】
本発明の具体的態様では、第2表示手段は、液晶パネル(例えば、後述の液晶パネル34など)と、該液晶パネルの裏側に設けられた導光手段(例えば、後述の導光板35など)と、該導光手段に導入する光を発生する個別照明手段(例えば、後述の蛍光ランプ37a,37bなど)と、該導光手段に導入された光を該導光手段の正面側の液晶パネルに向けて反射させる反射手段(例えば、後述の反射フィルム36など)と、液晶パネルの正面側に設けられ、該液晶パネルを保護する透光性部材(例えば、後述の保護ガラス32)とを含む液晶表示装置(例えば、後述の液晶表示装置31など)で構成され、透光性部材に無反射処理を施したことを特徴とする。
【0010】
本発明の具体的態様では、第1表示手段は、一又は複数の図柄を可変表示(例えば、変動表示を含む)及び停止表示可能な複数の図柄表示部(例えば、後述のリールシートなど)を含んで構成され、第2表示手段は、第1表示手段の表示を透過して表示可能な図柄表示領域(例えば、後述の図柄表示領域21L,21C,21R)を有し、図柄表示領域に対応する領域に無反射処理を施したことを特徴とする。
【0011】
本発明の具体的態様では、第2表示手段は、図柄表示領域、図柄表示領域の周囲に設けられた窓枠表示領域(例えば、後述の窓枠表示領域22L,22C,22R)、該図柄表示領域及び窓枠表示領域以外の領域である演出表示領域(例えば、後述の演出表示領域23)により構成される表示部(例えば、後述の液晶表示部2b)を有し、表示部に対応する領域に無反射処理を施したことを特徴とする。
【0012】
本発明の具体的態様では、第2表示手段の所定の領域(例えば、後述の遊技者が映り込み得る領域)に無反射処理を施したことを特徴とする。
【0013】
【作用及び効果】
本発明によれば、第2表示手段に無反射処理が施されていることで、第1表示手段及び第2表示手段の両方又はいずれか一方への外景、外光、遊技者等の映り込みを有効に防止し、それらの表示態様の視認性を向上させることができる。これにより、遊技者は遊技機の多彩な演出を一層楽しむことができる。
【0014】
本発明の実施態様によれば、透光性部材に無反射処理が施されていることで、個別照明手段から発せられる光を有効に活用でき、明るい場所で遊技を行った場合でも液晶表示装置の表示内容のコントラストが維持される。また、発色が鮮やかな液晶表示装置を実現することができる。更に、液晶表示装置の消費電力を抑えることができる。
【0015】
また、図柄表示領域に対応する領域に無反射処理が施されていることで、図柄表示領域への遊技者等の映り込みが防止される。これにより、遊技者が各リールの図柄を視認し難くなったり、遊技者の気が散ってしまうことを防止できる。また、第2表示手段に無反射処理が施されていない領域を設けることができるので、外景、外光等の映り込みを遊技機等の装飾として利用したり、遊技者は自分の背後の様子を確認するために利用することができる。
【0016】
また、表示部に対応する領域に無反射処理が施されていることで、表示部への遊技者等の映り込みが防止される。これにより、遊技者が表示部に表示される内容を視認し難くなったり、遊技者の気が散ってしまうことを防止できる。また、第2表示手段に無反射処理が施されていない領域を設けることができるので、外景、外光等の映り込みを遊技機等の装飾として利用したり、遊技者は自分の背後の様子を確認するために利用することができる。
【0017】
また、第2表示手段の所定の領域に無反射処理が施されていることで、例えば、所定の領域が遊技者が映り込み得る領域である場合、遊技者等の映り込みが防止されるとともに、できるだけ有効に外景、外光等の映り込みを遊技機等の装飾として利用したり、遊技者は自分の背後の様子を確認するために利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0019】
現在主流のパチスロ機は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立した場合には、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0020】
また、現在主流のパチスロ機においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0021】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cが形成されている。パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについては、後で図2を参照して説明する。キャビネット2の内部(液晶表示部2bの背面)には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール(遊技結果表示手段を構成する第1表示手段)3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リール(回胴式表示装置)の図柄は、図柄表示領域21L,21C,21R(後述の図2)を通して視認できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)可能に構成されている。
【0022】
パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の左側には、押しボタン操作によりクレジットされているメダルを賭けるためのBETスイッチ5が設けられている。台座部4の右側には、メダル投入口6が設けられている。台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ7が設けられている。このC/Pスイッチ7の切り換えにより、正面下部のメダル払出口8からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部9に溜められる。
【0023】
C/Pスイッチ7の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R(後述の図2)内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー(遊技者による操作が可能な遊技開始指令手段)10が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部4の前面部中央で、スタートレバー10の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(遊技者による操作が可能な遊技結果導出手段)11L,11C,11Rが設けられている。キャビネット2の上方の左右には、スピーカ12L,12Rが設けられ、その2台のスピーカ12L,12Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル13が設けられている。
【0024】
次に、図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについて説明する。
【0025】
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナスゲーム中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、ゲームを行うために賭けられたメダルの数に応じて点灯する。1−BETランプ17aは、BET数が“1”の場合に点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が“2”の場合に点灯する。最大BETランプ17cは、BET数が“3”の場合に点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数及び貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。
【0026】
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの変動表示態様、停止態様、及び後述の液晶表示装置31の動作により変化するようになっている。
【0027】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄を表示したり、種々の演出表示を行う。ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、対応するリール3L,3C,3Rが回転状態の場合、又は対応する停止ボタン11L,11C,11Rが停止操作可能な状態の場合、リール3L,3C,3R上に配置された図柄を遊技者が視認し易いように透過表示され、静止画像又は動画像、例えば、図柄、文字、図形、記号、キャラクタ等による演出表示は行われない。
【0028】
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示窓の枠を表したものである。
【0029】
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23は、ボーナスの入賞成立を実現可能であることを確定的に報知する画像(いわゆる「WINランプ」を表したもの)の表示、遊技の興趣を増大するための演出、遊技者が遊技を有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。
【0030】
固定表示部2cは、予め定めた画像を表示する領域である。具体的には、固定表示部2cは、後述の表示板33に描かれた「長屋の一部」を表示する。この固定表示部2cに表示された画像と、演出表示領域23に表示された画像により一つの静止画像又は動画像を表示できるようになっている。実施例では、一つの長屋を表示できるようになっている。
【0031】
次に、図3及び図4を参照して、リール3L,3C,3Rの内部に設けられたLEDランプ29について説明する。このLEDランプ29は、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段、及び後述の液晶パネル34の領域のうち主として図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能(これらを共通的に照明する共通照明手段として機能)する。また、LEDランプ29は、第1表示手段を裏側から照明する後方照明手段として機能する。
【0032】
図3に示すように、リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板24が設置されている。LED収納用回路基板24は、夫々3つのLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプ29が設けられている。以下、合計9個のLED収納部のうち、上の列のLED収納部を左から順に、Z1,Z2,Z3、中央の列のLED収納部を左から順に、Z4,Z5,Z6、下の列のLED収納部を左から順に、Z7,Z8,Z9で表す。LEDランプ29は、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプ29により出射された光は前面側へ透過するようになっている。
【0033】
図4に示すように、リール3Lは、同形の2本の環状フレーム25及び26を所定の間隔(リール幅)だけ離して複数本の連結部材27で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ53L(図9)の駆動力を環状フレーム25,26へ伝達する伝達部材28とにより構成される。なお、リール3Lの外周面に沿って装着されるリールシートについては、省略している。
【0034】
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板24は、夫々複数のLEDランプ29を収納する3つのLED収納部Z1,Z4,Z7を備えている。LED収納用回路基板24は、遊技者が図柄表示領域21Lを通して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部Z1,Z4,Z7が位置するように設置されている。なお、リール3C,3Rにつていは図示しないが、リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板24が設けられている。
【0035】
次に、図5及び図6を参照して、透過型の液晶表示装置(遊技結果表示手段を構成する第2表示手段)31について説明する。図5は、液晶表示装置31の概略構成を示す斜視図(キャビネット2の裏面側からみたもの)である。図6は、液晶表示装置31の一部の構成の展開図である。
【0036】
液晶表示装置31は、保護ガラス32、表示板33、液晶パネル34、導光板35、反射フィルム36、いわゆる白色光源(全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ(個別照明手段)37a,37b,38a,38b、ランプホルダ39a〜39h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり液晶パネル34の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置31は、リール3L,3C,3Rの表示領域より手前側(表示面よりも手前側)に、リール3L,3C,3Rを跨いで設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置31とは、別体で(所定の間隔をあけて)設けられている。
【0037】
保護ガラス32及び表示板33は、透光性部材で構成されている。保護ガラス32は、液晶パネル34を保護すること及び後述の遊技者等の映り込み防止等を目的として設けられている。保護ガラス32は、アクリル系樹脂などの透光性部材などで構成されていてもよい。
【0038】
表示板33のパネル表示部2a及び固定表示部2cに対応する領域には、画像が描かれている。ここで、パネル表示部2aに対応する表示板33の領域の裏側に配置される各種表示部及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路を図示省略している。
【0039】
液晶パネル34は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板とこれに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル34の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に光が行く、すなわち透過した光が外部から視認される)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル34を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを通してリール3L,3C,3R上に配置された図柄(図柄表示部の可変表示及び停止表示)を視認することができ、遊技を継続することができる。つまり、そのような事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
【0040】
導光板35は、蛍光ランプ37a,37bからの光を液晶パネル34へ導き出す(液晶パネルを照明する)ために液晶パネル34の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(導光機能を有する)で構成されている。
【0041】
反射フィルム36は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板35に導入された光を導光板35の正面側に向けて反射させる。この反射フィルム36は、反射領域36A及び非反射領域(透過領域)36BL,36BC,36BRにより構成されている。非反射領域36BL,36BC,36BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成され、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示される図柄(合計3個の図柄)の各々の前方に位置に設けられている(リールシートに対応する領域を光透過部としている)。具体的には、非反射領域36BL,36BC,36BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21Rのものと一致するようになっている。反射領域36Aは、入射した光を反射し、液晶パネル34の領域のうち、主として窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する領域の照明手段の一つとして機能する。この構成によれば、遊技者は、反射手段の光透過部を通して図柄表示部の可変表示及び停止表示を視認し得るので、図柄表示部及び液晶表示装置の表示態様により遊技を楽しむことができる。
【0042】
上記非反射領域36BL,36BC,36BRは、透明な材料で形成されているが、これに限られず、開口により形成されていてもよい。
【0043】
蛍光ランプ37a,37bは、導光板35の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ39により支持されている。この蛍光ランプ37a,37bは、液晶パネル34の領域のうち主として窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する領域の照明手段として機能する。つまり、蛍光ランプ37a,37bは、導光板35に導入する光を発生する(導光板35に光を個別的に導入する)。
【0044】
蛍光ランプ38a,38bは、反射フィルム36の裏側の上方位置及び下方位置にリール3L,3C,3Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ38a,38bから出てリール3L,3C,3Rの表面で反射して非反射領域36BL,36BC,36BRへ入射した光は、液晶パネル34を照明する。従って、蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段、及び後述の液晶パネル34の領域のうち主として図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能(これらを共通的に照明する共通照明手段として機能)する。また、蛍光ランプ38a,38bは、第1表示手段を表側から照明する前方照明手段として機能する。
【0045】
以上のように、第1表示手段及び第2表示手段は、共通照明手段により共通的に照明される。すなわち、第1表示手段だけでなく第2表示手段も、共通照明手段から出射される光で照明されるので、各表示手段専用の照明手段を設けるよりも安価になる。また、共通の照明手段を制御することで照明制御を簡易にできると共に2つの表示手段で同様な照明を同時に実現することも可能である。
【0046】
次に、図7を参照して、保護ガラス32について説明する。保護ガラス32は、液晶パネル34等を保護する機能及び後述のノングレア(眩光防止)機能を有する。詳細には、遊技者が遊技機1を正面側から見て手前側の保護ガラス32の面、すなわち、遊技者に対向する保護ガラス32の面(前面)は無反射処理としてノングレア処理(「アンチグレア処理」ともいう)が施されているため、ノングレア機能を有する。
【0047】
ここで、ノングレア処理(加工)とは、鏡面状の反射を拡散させるために行うものであり、平滑な面に微細な凹凸を設けて粗面にする、すなわち、微細な凹凸を設けて入射した光を散乱させて反射率を低下させる処理(減反射処理)である。詳細には、保護ガラス32の表面に微粉末固体を吹き付けて凹凸をつけるサンドブラスト方式や、凹凸状に加工した金型などを用いて保護ガラス32に凹凸状模様を転写するエンボス加工方式や、シリカなどの微粒子を紫外線硬化型樹脂組成物に含有させてフィルム上に塗布した後、紫外線を照射して凹凸を有する硬化皮膜を形成する方法等によってノングレア処理が施される。
【0048】
保護ガラス32は、上記ノングレア処理により形成された微細な凹凸から成るノングレア層32aを有し、外光等の写り込みを防止するノングレア性(反射抑制性)を有する。ノングレア層32aは、保護ガラス32の前面の全ての領域に形成されている。「ノングレア性」とは,入射した光を散乱させて反射率を低下させる性質をいう。なお、このノングレア処理においては、光の透過率が減少し、遊技者が表示内容を視認し難くならない程度にノングレア処理が施されている。従って、外景、外光、遊技者等の映り込みを有効に防止し、図柄表示部及び液晶表示装置の表示態様の視認性を向上させることができる。これにより、はっきりと表示手段に表示される画像等を遊技者に視認させることができ、遊技機の多彩な演出を一層楽しんでもらえることが期待できる。また、例えば液晶パネル34の液晶が駆動され、画面が黒く表示されても遊技者や外光等の映り込みが防止される。また、LEDランプ29や蛍光ランプ37a,37bから発せられる光を有効に活用でき、明るい場所で遊技を行った場合でも液晶表示部2bの表示内容のコントラストが維持される。また、発色が鮮やかな液晶表示装置31を実現することができる。更に、液晶表示装置31の消費電力を抑えることができる。
【0049】
なお、ノングレア処理として、保護ガラス32に透光性(光透過性)及びノングレア性を有するアクリル板、フィルム、シートなどの部材を貼り付けてもよい。すなわち、上述のように保護ガラス32にノングレア層32aを形成する以外にも、保護ガラス32に透光性(光透過性)及びノングレア性を有するアクリル板、フィルム、シートなどの部材を貼り付けてもよい。また、保護ガラス32の裏面にノングレア処理が施されていてもよい。
【0050】
また、実施例では、無反射処理としてノングレア処理が施されているが、これに限られず、ARコート(無反射コート)が施されていてもよい。ARコートは、保護ガラス32の表面に屈折率の異なる2種類の異なる薄膜をコーティングして、保護ガラス32の表面での外光の反射や遊技者の映り込み等を抑制するものである。このARコートを施した領域(部分)は他の領域に比べて光の透過量が増すため、外景、外光、遊技者等の映り込みを有効に防止し、図柄表示部及び液晶表示装置の表示態様の視認性を向上させることができる。
【0051】
また、保護ガラス32の表面にARコートを施す以外にも、保護ガラス32にARコートが施されたアクリル板、フィルム、シートなどの部材を貼り付けてもよい。これにより、上記と同様の効果が期待できる。
【0052】
次に、図8を参照して、LEDランプ29及び蛍光ランプ37a,37b,38a,38bの機能について説明する。図8では、ランプの出射光の移動方向を矢印で示している。
【0053】
図8(1)は、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(液晶パネル34の、その領域に対応する個所の透明な基板間に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能を示す。
【0054】
蛍光ランプ38a,38bから出射された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板24に設けられた前述のLEDランプ29から出射された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域36BL,36BC,36BR、液晶表示装置31を構成する前述の導光板35及び液晶パネル34を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。従って、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段として機能する。
【0055】
これに対し、蛍光ランプ37a,37bから出射され、導光板35に向けて導入された光は、液晶パネル34を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ37a,37bは、前述の窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル34の領域の照明手段として機能する。
【0056】
図8(2)は、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(液晶パネル34の、その領域に対応する個所の透明な基板間に電圧を印加する場合)の各ランプの機能を示す。
【0057】
蛍光ランプ38a,38bから出射された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプ29から出射された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル34の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出表示等を視認することができる。
従って、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、液晶パネル34の領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能する。
【0058】
ここで、液晶パネル34の領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の一部の液晶を駆動する場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段及び液晶パネル34の領域のうち図柄表示領域21L,21C,21Rの駆動していない液晶に対応する領域の照明手段として機能する。
【0059】
図9は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路41と、主制御回路41に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路41から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置31及びスピーカ12L,12Rを制御する副制御回路71とを含む回路構成を示す。主制御回路41及び副制御回路71は、遊技結果表示制御手段を構成する。主制御回路41は、内部当選役決定手段、第1表示制御手段及び利益状態発生手段としての機能を備える。内部当選役決定手段は、遊技開始指令手段の出力に基づいて複数の役から内部当選役を決定する。第1表示制御手段は、内部当選役決定手段の決定結果及び遊技結果導出手段の出力に基づいて第1表示手段を制御する。利益状態発生手段は、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる。また、副制御回路71は、内部当選役決定手段の決定結果及び遊技結果導出手段の出力に基づいて第2表示手段を制御する。
【0060】
主制御回路41は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ42を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ42は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU43と、記憶手段であるROM44及びRAM45を含む。
【0061】
CPU43には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路46及び分周器47と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器48及びサンプリング回路49とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ42内で、すなわちCPU43の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器48及びサンプリング回路49は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0062】
マイクロコンピュータ42のROM44には、スタートレバー10を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路71へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。なお、副制御回路71が主制御回路41へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路41から副制御回路71への一方向で通信が行われる。
【0063】
図9の回路において、マイクロコンピュータ42からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)52と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ53L,53C,53Rとがある。
【0064】
更に、ステッピングモータ53L,53C,53Rを駆動制御するモータ駆動回路54、ホッパー52を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路56がI/Oポート57を介してCPU43の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU43から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0065】
また、マイクロコンピュータ42が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、BETスイッチ5、投入メダルセンサ6S、C/Pスイッチ7、スタートスイッチ10S、リール停止信号回路58、リール位置検出回路59、払出完了信号回路60がある。これらも、I/Oポート57を介してCPU43に接続されている。
【0066】
投入メダルセンサ6Sは、メダル投入口6に投入されたメダルを検出する。スタートスイッチ10Sは、スタートレバー10の操作を検出する。リール停止信号回路58は、各停止ボタン11L,11C,11Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路59は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU43へ供給する。払出完了信号回路60は、メダル検出部52Sの計数値(ホッパー52から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0067】
図9の回路において、乱数発生器48は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路49は、スタートレバー10が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM44内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0068】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ53L,53C,53Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM45の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路59を介してCPU43に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM45で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM45内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0069】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM44内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0070】
更に、ROM44内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
【0071】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU43は、遊技者が停止ボタン11L,11C,11Rを操作したタイミングでリール停止信号回路58から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路54に送る。
【0072】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU43は、払出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー52から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部52Sは、ホッパー52から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU43に入力される。これにより、CPU43は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー52の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【0073】
図10は、副制御回路71の構成を示す。副制御回路71は、主制御回路41からの制御指令(コマンド)に基づいてLEDランプ29の点灯制御、液晶表示装置31の表示制御及びスピーカ12L,12Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路71は、主制御回路41を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)72を主たる構成要素とし、遊技機1の筐体に設けられた複数の装飾ランプ、LEDランプ29、及び蛍光ランプ37a,37b等の表示制御手段としてのLED駆動回路77、液晶表示装置31の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ12L,12Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
【0074】
サブマイクロコンピュータ72は、主制御回路41から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU73と、記憶手段としてのプログラムROM74と、ワークRAM75とを含む。副制御回路71は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU73の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。プログラムROM74は、サブCPU73で実行する制御プログラムを格納する。また、プログラムROM74は、液晶表示装置31での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。ワークRAM75は、上記制御プログラムをサブCPU73で実行する場合の一時記憶手段として構成される。
【0075】
画像制御回路81は、画像制御ワークRAM83、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC82で構成される。画像制御IC82は、サブCPU73により指定されたパラメータに基き、液晶表示装置31での表示内容を決定する。画像制御ワークRAM83は、画像制御IC82で画像を形成するための一時記憶として及び液晶表示装置31に次に表示する画像を、サブCPU73から画像制御IC82に指定するために使用される。画像制御IC82は、サブCPU73で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置31に出力する。画像ROM86は、画像を形成するための画像データを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成する場合の一時記憶手段として構成される。
【0076】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0077】
実施例では、ノングレア層32aは、保護ガラス32の前面の全ての領域に形成されている、すなわち、保護ガラス32の前面の全ての領域にノングレア処理が施されているが、これに限られず、例えば、図11に示すようにノングレア処理が施されている領域が区分されていてもよい。外景、外光等の映り込みは、装飾効果を発揮する場合、遊技者の背後の様子(例えば、遊技場において、遊技者の背後の遊技機の遊技状況)を確認するため使用する場合があるため、ノングレア処理が施されている領域が区分されることで、より遊技の興趣を高めることができる。すなわち、保護ガラス32の前面において、ノングレア性を有する領域とノングレア性を有しない領域を設けることにより、表示内容の視認性の向上と装飾効果等を図ることができる。
【0078】
また、ノングレア性を有する領域であれば、発色が悪い画像等が表示された場合であっても、遊技者は、外景、外光等の映り込みにより、その画像等を更に視認し難くなるということを防止できる。図11において陰影をつけた部分は、保護ガラス32の前面において、ノングレア処理が施されている領域を示す。
【0079】
図11(1)は、ノングレア処理が施されている領域は、保護ガラス32の図柄表示領域21L,21C,21Rに対向する領域(図11(1)に示す陰影をつけた部分)であることを示す。遊技者は各リールの図柄を図柄表示領域21L,21C,21R等を通して視認するため、保護ガラス32の図柄表示領域21L,21C,21Rに対向する領域にノングレア処理が施されていることにより、図柄表示領域21L,21C,21Rへの遊技者等の映り込みが防止される。これにより、遊技者が各リールの図柄を視認し難くなったり、遊技者の気が散ってしまうことを防止できる。更に、上記装飾効果等は、保護ガラス32のパネル表示部2a、液晶表示部2bの図柄表示領域21L,21C,21R(陰影をつけた部分)を除く領域、固定表示部2cに対向する領域で発揮されるため、遊技者は、更に遊技に面白みを感じることができる。
【0080】
また、液晶表示部2bにおいて、図柄表示領域21L,21C,21Rはそれぞれ非反射領域36BL,36BC,36BRに対応し、図柄表示領域21L,21C,21R以外の領域は上述の反射フィルム36の反射領域36Aに対応している。従って、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示される画像等と図柄表示領域21L,21C,21R以外の領域に表示される画像等では、遊技者から見て画像等のコントラスト(明暗の度合い等)が異なる可能性があるが、図柄表示領域21L,21C,21Rに対向する領域にノングレア処理が施されていることにより、これらの領域に表示される画像等のコントラストを揃えることができる。これにより、更に、遊技の興趣を高めることができる。
【0081】
図11(2)は、ノングレア処理が施されている領域は、保護ガラス32の液晶表示部2bに対向する領域(図11(2)に示す陰影をつけた部分)であることを示す。遊技者は液晶表示部2b全体(図柄表示領域21L,21C,21R及び上述の窓枠表示領域22L,22C,22Rを含む)に表示された画像等を視認するため、保護ガラス32の液晶表示部2bに対向する領域にノングレア処理が施されていることにより、液晶表示部2bへの遊技者等の映り込みが防止される。これにより、遊技者が液晶表示部2bに表示される内容を視認し難くなったり、遊技者の気が散ってしまうことを防止できる。更に、上記装飾効果等は、保護ガラス32のパネル表示部2a、固定表示部2cに対向する領域で発揮されるため、遊技者は、更に遊技に面白みを感じることができる。
【0082】
図11(3)は、ノングレア処理が施されている領域は、保護ガラス32の所定の領域(図11(3)に示す陰影をつけた部分)であることを示す。この所定の領域は、遊技者が映り込み得る領域である。具体的には、遊技者が遊技を行う際、自分の姿が映り込み得る領域である。従って、遊技者等の映り込みを防止するとともに、装飾効果等をできるだけ有効に発揮させることができる。この場合、上記装飾効果等は、保護ガラス32の前面において、パネル表示部2a、液晶表示部2bの一部(陰影をつけた部分)を除く領域、固定表示部2cに対向する領域で発揮される。液晶表示部2bの一部(陰影をつけた部分)を除く領域には、図柄表示領域21L及び図柄表示領域21Rの一部が含まれる。
【0083】
また、図11に示すノングレア処理が施された領域の区分に限られない。例えば、保護ガラス32において、パネル表示部2a及び固定表示部2cの両方又はいずれか一方に対向する領域にノングレア加工が施されていてもよい。また、これらの領域の一部にノングレア処理が施されていてもよい。更に、ノングレア処理が施されている領域は、円形、三角形、四角形等の形状(外形、内部形状)であってもよい。
【0084】
また、実施例では、前述の保護ガラスにノングレア処理が施されているが、これに限られず、前述の液晶パネル、表示板にノングレア処理が施されていてもよい。
【0085】
また、実施例では、第1表示手段としてリール3L,3C,3R、第2表示手段として液晶表示装置31を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、CRT、LCD、プラズマディスプレイ、7セグメントLED、LEDドットマトリクス、ランプ、LED、蛍光灯、有機ELディスプレイ、ディスク、電子ペーパ、フレキシブルLED、フレキシブル液晶、液晶プロジェクタ、FED等を第1表示手段、第2表示手段或いは第3表示手段として採用することができる。また、第1表示手段及び第2表示手段とは別の第3表示手段を、第2表示手段の遊技機正面視手前側、第1表示手段と第2表示手段との間の位置、第1表示手段の遊技機正面視後側に設けることもできる。第1表示手段、第2表示手段或いは第3表示手段の表示結果は、静止画像、動画像等により構成される。また、第1表示手段、第2表示手段又は第3表示手段いずれか複数又は全部の組合せを一体的に構成することもできる。この場合、一体的に構成されたユニットで取替可能となる場合があり、その場合は、分解作業又は組立て作業の手間が省けメンテナンス性に寄与できる場合があり好適である。また、そのユニット内で共通化できる部品又は構造を採用できる場合は、コスト低減に寄与でき、好適である。もちろん、このユニット内に、共通照明手段に含まれる照明手段を含めても同様の効果を期待することができる。
【0086】
前述の保護ガラスは、弾球遊技機のいわゆる前面扉の一部(例えば、ガラス面)、液晶表示装置等の表示装置の画面に関わるものである。
【0087】
また、ノングレア処理が施された第2表示手段にプロジェクター(映写機、投光機、投影機等)から投影された画像(動画像を含む)等を表示させてもよい。この場合、画像等を第2表示手段の正面側から第2表示手段に投影してもよいし、第2表示手段の裏側から第2表示手段に投影してもよい。
【0088】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機、アレンジボール、雀球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ等の他の遊技機にも本発明を適用できる。
【0089】
ここで、現在主流のパチンコ機においては、近年、遊技盤の中央に液晶表示装置等の電気的表示装置を設けた遊技機が普及している。この電気的表示装置では、画像で表現される複数の図柄(以下「特別図柄」という)を変動表示して、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する。特別図柄の変動表示が停止したときに予め定められた停止態様(“7−7−7”のように同一の特別図柄が揃った停止態様であり、一般に「大当り」と称される)となった場合、遊技者にとって有利な特別遊技状態へと移行する。一般のパチンコ機では、発射ハンドルの操作により遊技盤内に発射された遊技球が所定の入賞口(いわゆる「始動入賞口」という)へ入賞することを条件に特別図柄の変動表示を開始し、所定時間が経過した後に特別図柄を停止表示する。
【0090】
このようなパチンコ機において、液晶表示装置(第2表示手段)と、正面側から見て該液晶表示装置の表示領域(表示面)よりも後側に第1表示手段(例えば、ドラム式のリール)を設けるようにしてもよい。そして、第1表示手段(例えば、液晶表示装置)又は第2表示手段(例えば、ドラム式のリール)の一方又は両方に特別図柄を変動表示するようにしてもよい。
【0091】
前述の遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前に設けられた第2表示手段と、を含んで構成されていてもよい。また、遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前に設けられた第2表示手段と、を含んで構成されていてもよい。
【0092】
前述の第1表示手段及び第2表示手段のいずれか一方が湾曲していてもよい。湾曲の程度は、第1表示手段と第2表示手段が略同程度で湾曲していてもよい。そうすることで、意匠性の向上にもつながり見栄えがよくなる場合がある。第1表示手段の方が小さい曲率半径又は大きい曲率半径で湾曲していても同様の効果が期待できる。
【0093】
前述の第3表示手段として採用するものとしては、第1表示手段及び第2表示手段に採用してもよいと記載したものでもよい。第3表示手段として、1又は複数の演出表示用リールを採用し、第2表示手段の裏又は裏側に第1表示手段と、その第3表示手段を設けるようにしてもよい。この場合、第3表示手段の表示領域を遊技者が視認するための図柄表示領域を第2表示手段に設けてもよい。そうすることで、遊技者が第3表示手段の表示領域の表示内容が視認しやすくなり非常に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図2】パネル表示部及び液晶表示部を示す図。
【図3】リールの内側にランプを配置したリール機構の外観図。
【図4】リールと、その内側に設けられたLED収納用回路基板を示す図。
【図5】液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。
【図6】液晶表示装置の一部の構成の展開図。
【図7】液晶表示装置の断面図。
【図8】LEDランプ及び蛍光ランプの機能を示す図。
【図9】実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図10】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図11】ノングレア処理が施された領域の例を示す図。
【符号の説明】
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、2b…液晶表示部、2c…固定表示部、3L,3C,3R…リール、4…台座部、5…BETスイッチ、6…メダル投入口、7…C/Pスイッチ、8…メダル払出口、9…メダル受け部、10…スタートレバー、10S…スタートスイッチ、11L,11C,11R…停止ボタン、12L,12R…スピーカ、13…配当表パネル、16…ボーナス遊技情報表示部、17a…1−BETランプ、17b…2−BETランプ、17c…最大BETランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、21L,21C,21R…図柄表示領域、22L,22C,22R…窓枠表示領域、23…演出表示領域、24…LED収納用回路基板、29…LEDランプ、31…液晶表示装置、32…保護ガラス、32a…ノングレア層、33…表示板、34…液晶パネル、35…導光板、36…反射フィルム、37a,37b…蛍光ランプ、39…ランプホルダ、41…主制御回路、42…マイクロコンピュータ、43…CPU、44…ROM、45…RAM、46…クロックパルス発生回路、47…分周器、48…乱数発生器、49…サンプリング回路、51…ホッパー駆動回路、52…ホッパー、53L,53C,53R…ステッピングモータ、54…モータ駆動回路、55…ランプ駆動回路、56…表示部駆動回路、57…I/Oポート、58…リール停止信号回路、59…リール位置検出回路、60…払出完了信号回路、71…副制御回路、72…サブマイクロコンピュータ、73…サブCPU、74…プログラムROM、75…ワークRAM、76…INポート、77…LED駆動回路、78…音源IC、79…パワーアンプ、81…画像制御回路、82…画像制御IC、83…画像制御ワークRAM、86…画像ROM、87…ビデオRAM。

Claims (5)

  1. 遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、
    該遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる利益状態発生手段と
    を備えた遊技機において、
    前記遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域より手前側に設けられた第2表示手段とを含んで構成され、
    前記第2表示手段に無反射処理を施したことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1記載の遊技機において、
    前記第2表示手段は、液晶パネルと、該液晶パネルの裏側に設けられた導光手段と、該導光手段に導入する光を発生する個別照明手段と、該導光手段に導入された光を該導光手段の正面側の液晶パネルに向けて反射させる反射手段と、前記液晶パネルの正面側に設けられ、該液晶パネルを保護する透光性部材とを含む液晶表示装置で構成され、
    前記透光性部材に無反射処理を施したことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1又は2記載の遊技機において、
    前記第1表示手段は、一又は複数の図柄を可変表示及び停止表示可能な複数の図柄表示部を含んで構成され、
    前記第2表示手段は、前記第1表示手段の表示を透過して表示可能な図柄表示領域を有し、
    前記図柄表示領域に対応する領域に無反射処理を施したことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3記載の遊技機において、前記第2表示手段は、前記図柄表示領域、前記図柄表示領域の周囲に設けられた窓枠表示領域、該図柄表示領域及び窓枠表示領域以外の領域である演出表示領域により構成される表示部を有し、
    前記表示部に対応する領域に無反射処理を施したことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか記載の遊技機において、
    前記第2表示手段の所定の領域に無反射処理を施したことを特徴とする遊技機。
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