図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
現在主流のパチスロ機は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立した場合には、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
また、現在主流のパチスロ機においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cが形成されている。パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについては、後で図2を参照して説明する。キャビネット2の内部(液晶表示部2bの背面)には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール(遊技結果表示手段を構成する第1表示手段)3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リール(回胴式表示装置)の図柄は、図柄表示領域21L,21C,21R(後述の図2)を通して視認できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)可能に構成されている。
パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の左側には、押しボタン操作によりクレジットされているメダルを賭けるためのBETスイッチ5が設けられている。台座部4の右側には、メダル投入口6が設けられている。台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ7が設けられている。このC/Pスイッチ7の切り換えにより、正面下部のメダル払出口8からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部9に溜められる。
C/Pスイッチ7の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R(後述の図2)内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー(遊技者による操作が可能な遊技開始指令手段)10が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部4の前面部中央で、スタートレバー10の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(遊技者による操作が可能な遊技結果導出手段)11L,11C,11Rが設けられている。キャビネット2の上方の左右には、スピーカ12L,12Rが設けられ、その2台のスピーカ12L,12Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル13が設けられている。
次に、図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについて説明する。
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナスゲーム中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、ゲームを行うために賭けられたメダルの数に応じて点灯する。1−BETランプ17aは、BET数が“1”の場合に点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が“2”の場合に点灯する。最大BETランプ17cは、BET数が“3”の場合に点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数及び貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの変動表示態様、停止態様、及び後述の液晶表示装置31の動作により変化するようになっている。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄を表示したり、種々の演出表示を行う。ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、対応するリール3L,3C,3Rが回転状態の場合、又は対応する停止ボタン11L,11C,11Rが停止操作可能な状態の場合、リール3L,3C,3R上に配置された図柄を遊技者が視認し易いように透過表示され、静止画像又は動画像、例えば、図柄、文字、図形、記号、キャラクタ等による演出表示は行われない。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示窓の枠を表したものである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23は、ボーナスの入賞成立を実現可能であることを確定的に報知する画像(いわゆる「WINランプ」を表したもの)の表示、遊技の興趣を増大するための演出、遊技者が遊技を有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。
固定表示部2cは、予め定めた画像を表示する領域である。具体的には、固定表示部2cは、後述の表示板33に描かれた「長屋の一部」を表示する。この固定表示部2cに表示された画像と、演出表示領域23に表示された画像により一つの静止画像又は動画像を表示できるようになっている。実施例では、一つの長屋を表示できるようになっている。
次に、図3及び図4を参照して、リール3L,3C,3Rの内部に設けられたLEDランプ29について説明する。このLEDランプ29は、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段、及び後述の液晶パネル34の領域のうち主として図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能(これらを共通的に照明する共通照明手段として機能)する。また、LEDランプ29は、第1表示手段を裏側から照明する後方照明手段として機能する。
図3に示すように、リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板24が設置されている。LED収納用回路基板24は、夫々3つのLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプ29が設けられている。以下、合計9個のLED収納部のうち、上の列のLED収納部を左から順に、Z1,Z2,Z3、中央の列のLED収納部を左から順に、Z4,Z5,Z6、下の列のLED収納部を左から順に、Z7,Z8,Z9で表す。LEDランプ29は、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプ29により出射された光は前面側へ透過するようになっている。
図4に示すように、リール3Lは、同形の2本の環状フレーム25及び26を所定の間隔(リール幅)だけ離して複数本の連結部材27で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ53L(図8)の駆動力を環状フレーム25,26へ伝達する伝達部材28とにより構成される。なお、リール3Lの外周面に沿って装着されるリールシートについては、省略している。
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板24は、夫々複数のLEDランプ29を収納する3つのLED収納部Z1,Z4,Z7を備えている。LED収納用回路基板24は、遊技者が図柄表示領域21Lを通して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部Z1,Z4,Z7が位置するように設置されている。なお、リール3C,3Rについては図示しないが、リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板24が設けられている。
次に、図5及び図6を参照して、透過型の液晶表示装置(遊技結果表示手段を構成する第2表示手段)31について説明する。図5は、液晶表示装置31の概略構成を示す斜視図(キャビネット2の裏面側からみたもの)である。図6は、液晶表示装置31の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置31は、保護ガラス32、表示板33、液晶パネル34、導光板35、反射フィルム36、いわゆる白色光源(全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ37a,37b,38a,38b、ランプホルダ39a〜39h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり液晶パネル34の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置31は、リール3L,3C,3Rの表示領域より手前側(表示面よりも手前側)に、リール3L,3C,3Rを跨いで設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置31とは、別体で(所定の間隔をあけて)設けられている。
保護ガラス32及び表示板33は、透光性部材で構成されている。保護ガラス32は、液晶パネル34を保護すること等を目的として設けられている。表示板33のパネル表示部2a及び固定表示部2cに対応する領域には、画像が描かれている。ここで、パネル表示部2aに対応する表示板33の領域の裏側に配置される各種表示部及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路を図示省略している。
液晶パネル34は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板とこれに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル34の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に光が行く、すなわち透過した光が外部から視認される)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル34を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを通してリール3L,3C,3R上に配置された図柄(図柄表示部の可変表示及び停止表示)を視認することができ、遊技を継続することができる。つまり、そのような事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
導光板35は、蛍光ランプ37a,37bからの光を液晶パネル34へ導き出す(液晶パネルを照明する)ために液晶パネル34の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(導光機能を有する)で構成されている。
反射フィルム36は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板35に導入された光を導光板35の正面側に向けて反射させる。この反射フィルム36は、反射領域36A及び非反射領域(透過領域)36BL,36BC,36BRにより構成されている。非反射領域36BL,36BC,36BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成され、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示される図柄(合計3個の図柄)の各々の前方に位置に設けられている(リールシートに対応する領域を光透過部としている)。具体的には、非反射領域36BL,36BC,36BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21Rのものと一致するようになっている。反射領域36Aは、入射した光を反射し、液晶パネル34の領域のうち、主として窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する領域の照明手段の一つとして機能する。この構成によれば、遊技者は、反射手段の光透過部を通して図柄表示部の可変表示及び停止表示を視認し得るので、図柄表示部及び液晶表示装置の表示態様により遊技を楽しむことができる。
蛍光ランプ37a,37bは、導光板35の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ39により支持されている。この蛍光ランプ37a,37bは、液晶パネル34の領域のうち主として窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する領域の照明手段として機能する。つまり、蛍光ランプ37a,37bは、導光板35に導入する光を発生する(導光板35に光を個別的に導入する)。
蛍光ランプ38a,38bは、反射フィルム36の裏側の上方位置及び下方位置にリール3L,3C,3Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ38a,38bから出てリール3L,3C,3Rの表面で反射して非反射領域36BL,36BC,36BRへ入射した光は、液晶パネル34を照明する。従って、蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段、及び後述の液晶パネル34の領域のうち主として図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能(これらを共通的に照明する共通照明手段として機能)する。また、蛍光ランプ38a,38bは、第1表示手段を表側から照明する前方照明手段として機能する。
以上のように、第1表示手段及び第2表示手段は、共通照明手段により共通的に照明される。すなわち、第1表示手段だけでなく第2表示手段も、共通照明手段から出射される光で照明されるので、各表示手段専用の照明手段を設けるよりも安価になる。また、共通の照明手段を制御することで照明制御を簡易にできると共に2つの表示手段で同様な照明を同時に実現することも可能である。
次に、図7を参照して、LEDランプ29及び蛍光ランプ37a,37b,38a,38bの機能について説明する。図7では、ランプの出射光の移動方向を矢印で示している。
図7(1)は、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(液晶パネル34の、その領域に対応する個所の透明な基板間に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能を示す。
蛍光ランプ38a,38bから出射された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板24に設けられた前述のLEDランプ29から出射された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域36BL,36BC,36BR、液晶表示装置31を構成する前述の導光板35及び液晶パネル34を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。従って、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段として機能する。
これに対し、蛍光ランプ37a,37bから出射され、導光板35に向けて導入された光は、液晶パネル34を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ37a,37bは、前述の窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル34の領域の照明手段として機能する。
図7(2)は、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(液晶パネル34の、その領域に対応する個所の透明な基板間に電圧を印加する場合)の各ランプの機能を示す。
蛍光ランプ38a,38bから出射された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプ29から出射された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル34の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出表示等を視認することができる。従って、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、液晶パネル34の領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の一つとして機能する。
ここで、液晶パネル34の領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域の一部の液晶を駆動する場合には、LEDランプ29及び蛍光ランプ38a,38bは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の照明手段及び液晶パネル34の領域のうち図柄表示領域21L,21C,21Rの駆動していない液晶に対応する領域の照明手段として機能する。
図8は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路41と、主制御回路41に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路41から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置31及びスピーカ12L,12Rを制御する副制御回路71とを含む回路構成を示す。主制御回路41及び副制御回路71は、遊技結果表示制御手段を構成する。主制御回路41は、内部当選役決定手段、第1表示制御手段及び利益状態発生手段としての機能を備える。内部当選役決定手段は、遊技開始指令手段の出力に基づいて複数の役から内部当選役を決定する。第1表示制御手段は、内部当選役決定手段の決定結果及び遊技結果導出手段の出力に基づいて第1表示手段を制御する。利益状態発生手段は、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる。また、副制御回路71は、内部当選役決定手段の決定結果及び遊技結果導出手段の出力に基づいて第2表示手段を制御する。
主制御回路41は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ42を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ42は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU43と、記憶手段であるROM44及びRAM45を含む。
CPU43には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路46及び分周器47と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器48及びサンプリング回路49とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ42内で、すなわちCPU43の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器48及びサンプリング回路49は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ42のROM44には、スタートレバー10を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路71へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。なお、副制御回路71が主制御回路41へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路41から副制御回路71への一方向で通信が行われる。
図8の回路において、マイクロコンピュータ42からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)52と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ53L,53C,53Rとがある。
更に、ステッピングモータ53L,53C,53Rを駆動制御するモータ駆動回路54、ホッパー52を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路56がI/Oポート57を介してCPU43の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU43から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ42が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、BETスイッチ5、投入メダルセンサ6S、C/Pスイッチ7、スタートスイッチ10S、リール停止信号回路58、リール位置検出回路59、払出完了信号回路60がある。これらも、I/Oポート57を介してCPU43に接続されている。
投入メダルセンサ6Sは、メダル投入口6に投入されたメダルを検出する。スタートスイッチ10Sは、スタートレバー10の操作を検出する。リール停止信号回路58は、各停止ボタン11L,11C,11Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路59は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU43へ供給する。払出完了信号回路60は、メダル検出部52Sの計数値(ホッパー52から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図8の回路において、乱数発生器48は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路49は、スタートレバー10が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM44内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ53L,53C,53Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM45の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路59を介してCPU43に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM45で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM45内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM44内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM44内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU43は、遊技者が停止ボタン11L,11C,11Rを操作したタイミングでリール停止信号回路58から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路54に送る。
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU43は、払出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー52から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部52Sは、ホッパー52から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU43に入力される。これにより、CPU43は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー52の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
図9は、副制御回路71の構成を示す。副制御回路71は、主制御回路41からの制御指令(コマンド)に基づいてLEDランプ29の点灯制御、液晶表示装置31の表示制御及びスピーカ12L,12Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路71は、主制御回路41を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)72を主たる構成要素とし、遊技機1の筐体に設けられた複数の装飾ランプ、LEDランプ29、及び蛍光ランプ37a,37b等の表示制御手段としてのLED駆動回路77、液晶表示装置31の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ12L,12Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
サブマイクロコンピュータ72は、主制御回路41から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU73と、記憶手段としてのプログラムROM74と、ワークRAM75とを含む。副制御回路71は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU73の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。プログラムROM74は、サブCPU73で実行する制御プログラムを格納する。また、プログラムROM74は、液晶表示装置31での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。ワークRAM75は、上記制御プログラムをサブCPU73で実行する場合の一時記憶手段として構成される。
画像制御回路81は、画像制御ワークRAM83、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC82で構成される。画像制御IC82は、サブCPU73により指定されたパラメータに基き、液晶表示装置31での表示内容を決定する。画像制御ワークRAM83は、画像制御IC82で画像を形成するための一時記憶として及び液晶表示装置31に次に表示する画像を、サブCPU73から画像制御IC82に指定するために使用される。画像制御IC82は、サブCPU73で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置31に出力する。画像ROM86は、画像を形成するための画像データを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成する場合の一時記憶手段として構成される。
次に、図10を参照して、遊技機1の機能を実現するために必要な主制御回路41の機能実現手段(動作部)を含むブロック図について説明する。主制御回路41は、次のような各手段を備えている。
スタートスイッチ10Sからの出力に基づいて内部当選役を決定する内部当選役決定手段92、停止ボタン11L,11C,11Rからの出力に基づいてリール3L,3C,3Rを停止制御する停止制御手段93、BB或いはRB等のボーナスの入賞成立が許可されていることを確定的に報知する確定報知画像を表示するか否かを決定する確定表示決定手段94、及び内部当選役の情報(持ち越された特定の役などの役の情報を含む)、持ち越した(内部当選した状態或いは入賞成立が許可された状態が維持された)ボーナスの情報、確定報知画像を表示しているか否かを示す情報等を格納する遊技情報格納手段95を有し(遊技に関する制御を行い)、副制御回路71へ上記のような情報等を送信し、遊技情報格納手段95に格納する情報を後述のバックアップ手段96へ記録する遊技制御手段91、
記憶手段(RAM等)及び遊技機1の電源が遮断したときに記憶手段にバックアップ電源を供給するバックアップ電源供給手段(コンデンサ等)、FRAM(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体メモリ)、或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリにより構成され、遊技機1への電源が遮断された場合においても内部当選役の情報、持ち越したボーナスの情報、確定報知画像を表示しているか否かを示す情報等を保存(記憶)するためのバックアップ手段96、
遊技機1への電源の投入が停電後の電源復帰時の投入(以下「停電復帰投入」という)であるか又は「停電復帰投入」とは別の電源投入(以下「通常投入」という)であるか否かを判別する機能を有し、電源投入時にバックアップ手段96に格納された情報を遊技制御手段91へ送信し、「停電復帰投入」又は「通常投入」のいずれが行われたかを示す情報、バックアップを復帰する処理を行っていること及び/又はその処理が完了したことを示す情報を後述のバックアップ復帰報知制御手段98へ送信するバックアップ復帰手段97、
バックアップ復帰手段97が処理を行っていること又はその処理が完了したことのいずれを報知するか否かを決定し、「電源復帰投入」が行われたときの液晶表示部2bの表示態様(以下「復帰パターン」という)を「停電復帰投入」又は「通常投入」のいずれであるか、内部当選役の情報、ボーナスの持ち越しの情報、確定報知画像を表示しているか否かを示す情報等の遊技に関する情報、乱数抽選の結果等に基づいて液晶表示部2bに表示する復帰パターンを決定する復帰パターン選択手段99及び複数種類の復帰パターンの情報を有し、復帰パターン選択手段99が選択(決定)した復帰パターンを液晶表示部2bに表示するように副制御回路71を介して液晶表示装置(バックアップ復帰報知手段)31を制御するバックアップ復帰報知制御手段98。
ここで、遊技制御手段91は、内部当選役決定手段の決定結果等に基づいて遊技情報格納手段95及びバックアップ手段96に格納された情報を略同時期に更新する。従って、バックアップ手段96は、電源の遮断と略同時期の遊技に関する情報を保存可能である。また、バックアップ復帰手段97は、電源投入時にバックアップ手段96に格納された情報を遊技制御手段91へ送信する、すなわち電源が復帰した場合に、遊技制御手段91がバックアップ手段96により保存された情報に基づいて遊技に関する制御を行うことが可能な状態に復帰させる処理を行う。
また、バックアップ復帰報知制御手段98は、遊技に関する情報に基づいて液晶表示装置(バックアップ復帰報知手段)31を制御するので、例えば、遊技店の開店時において、遊技者は、パネル表示部2aの表示態様(報知態様)に基づいて遊技を行う遊技機を選択するという楽しみを持つことができる(興趣が向上する)。また、報知された遊技に関する情報(内部当選役の情報、持ち越した役の情報など)に基づいて遊技機を選択することもできる。
次に、図11を参照して、液晶表示部2bにおける表示例について説明する。
初めに、BET操作及びスタート操作が行われ、内部当選役が「BB」と決定されている。続いて、遊技者の停止操作が行われ、図11(1)に示すように、図柄の停止表示が行われているがBBの入賞が不成立となっている。続いて、図11(2)に示すように、右の図柄表示領域21Rの右側に確定報知画像101が表示され、図柄表示領域21L,21C,21Rの下方には「大当り」という文字102が表示されている。確定報知画像101は、キャラクタが腕組みをする様子を表している。確定報知画像101及び文字102が表示された後、電源が遮断している。その後、電源が復帰している。
図11(3)に示すように、復帰パターン1の場合には、確定報知画像101及び文字102が表示されている。つまり、バックアップ復帰報知制御手段98は、特定バックアップ復帰報知態様(確定報知画像101)を含む複数の報知態様で報知するようにバックアップ復帰報知手段(液晶表示装置31)を制御可能に構成され、内部当選役に関する情報がBB(特定の役)が内部当選役であることを示す場合には、特定バックアップ復帰報知態様で報知するようにバックアップ報知手段を制御可能に構成されている。例えば、特定の役に内部当選している状態(特定の役の入賞成立が許可されている状態)で遊技店が閉店した場合に、その開店時には、特定バックアップ復帰報知態様で報知が行われるので、遊技店側は、特定の役に内部当選している状態であることを認識することができる。
他方、図11(4)に示すように、復帰パターン2の場合には、確定報知画像101及び文字102が表示されていない。つまり、内部当選役に関する情報がBB(特定の役)が内部当選役であることを示す場合に、バックアップ復帰報知制御手段98は、バックアップ復帰報知手段を制御していない。例えば、特定の役に内部当選している状態(特定の役の入賞成立が許可されている状態)で遊技店が閉店した場合に、その開店時には、バックアップ復帰報知手段は制御されない(確定報知画像が表示されない)ので、開店時における遊技者間の公平性を担保することができる。また、バックアップ復帰報知制御手段98の機能は、副制御回路71が備えるようにしてもよい。
次に、図12を参照して、復帰パターン3及び復帰パターン4の表示態様について説明する。
図12(1)は、復帰パターン3に対応する表示態様を示す。この表示態様では、図柄表示領域21L,21C,21Rで「大当り」という一つの単語を表示し、内部当選役がBBであることを報知している。つまり、バックアップ復帰報知手段(液晶表示装置31)は、正面側から見て図柄表示手段(リール)の表示領域より手前側に設けられ、バックアップ復帰報知制御手段98は、図柄表示部(リールシート)に対応する領域で遊技に関する情報を報知するようにバックアップ復帰報知手段を制御している。電源が復帰した場合に、遊技者が注目する図柄表示部(リールシート)に対応する液晶表示部2bの領域で遊技に関する情報を報知することにより、遊技の興趣が高まる。図12(2)は、復帰パターン4に対応する表示態様を示す。この表示態様では、バックアップ復帰手段の処理が完了したことを報知する図柄表示領域21L,21C,21Rで「バックアップ復帰」という文章を表示している。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、第1表示手段としてリール3L,3C,3R、第2表示手段として液晶表示装置31を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、CRT、LCD、プラズマディスプレイ、7セグメントLED、LEDドットマトリクス、ランプ、LED、蛍光灯、有機ELディスプレイ、ディスク、電子ペーパ、フレキシブルLED、フレキシブル液晶、液晶プロジェクタ、FED等を第1表示手段、第2表示手段或いは第3表示手段として採用することができる。また、第1表示手段及び第2表示手段とは別の第3表示手段を、第2表示手段の遊技機正面視手前側、第1表示手段と第2表示手段との間の位置、第1表示手段の遊技機正面視後側に設けることもできる。第1表示手段、第2表示手段或いは第3表示手段の表示結果は、静止画像、動画像等により構成される。また、第1表示手段、第2表示手段又は第3表示手段いずれか複数又は全部の組合せを一体的に構成することもできる。この場合、一体的に構成されたユニットで取替可能となる場合があり、その場合は、分解作業又は組立て作業の手間が省けメンテナンス性に寄与できる場合があり好適である。また、そのユニット内で共通化できる部品又は構造を採用できる場合は、コスト低減に寄与でき、好適である。もちろん、このユニット内に、共通照明手段に含まれる照明手段を含めても同様の効果を期待することができる。
また、利益状態には、所定の役(例えば、再遊技、BB、RB、小役、シングルボーナスなど)の入賞が成立する状態、フリーゲーム、遊技者が遊技を有利に進めるために必要な情報が報知される状態、所定の役に内部当選する確率が高い状態、所定の役の入賞が成立する確率が高い状態、所定の役、持ち越された所定の役の入賞成立が許可される確率が高い状態、基本的に遊技者の停止ボタンの操作タイミングに基づいてリールが停止制御されるいわゆる「チャレンジタイム」、小当り、中当り、大当り、当り(いわゆる「図柄始動口」が開放又は拡大される状態)、いわゆる「確率変動状態」、いわゆる「時短」或いはこれらの組合せが含まれる。ここで、小当り、中当り、大当りは、弾球遊技機のいわゆる「大入賞口」の開放に関わるものである。
実施例では、遊技に関する情報として内部当選役等を用いて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、利益状態を遊技に関する情報を採用することもできる。また、遊技に関する情報として、所定の役(例えば、BB、RB、シングルボーナス、小役、再遊技など)に内部当選した回数から所定の役の入賞が成立した回数の情報を採用することもできる。
また、「復帰パターン」の態様としては、「報知を行う態様」、「報知を行わない態様」、「遊技に関する情報が示す情報(内部当選役など)とは別の情報(役など)に関する情報を報知する態様(いわゆる「ガセ報知」)」等を採用することができる。例えば、内部当選役の情報が示す役とは別の役に関する情報を報知する場合には、報知が内部当選役の情報が示す役であるか否かを予測するという面白みを遊技に付加することができる。また、この態様を「文字の色」、「フォント」等により区別することもできる。
また、内部当選役決定手段が特定の役(例えば、ボーナス)を内部当選役と決定した場合に、共通照明手段に含まれる一又は複数或いは全ての照明手段を消灯することもできる。例えば、各リール3L,3C,3R毎に設けられたLEDランプ29を対応する操作ボタン又はこれとは別の操作ボタンが操作される度に消灯することができる。これらの構成により、遊技の興趣が増大する。また、前方照明手段(蛍光ランプ38a,38b)は、図柄表示部(リール3L,3C,3R)毎に設けることもできる。
また、共通照明手段に含まれる一又は複数或いは全ての照明手段を可変表示可能に構成することもできる。例えば、LEDランプ29の点灯態様或いは放射する光の色の変化又は連続的な変化等により第1表示手段(リールシート)に静止画像又は動画像等の映像表示を行うこともできる。また、照明手段(第3表示手段の一例)として自己発光型のプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等を採用し、第1表示手段上に映像表示を行うこともできる。これらの構成により、遊技の興趣が増大する。
第1表示手段又は第2表示手段に特別遊技結果が表示(例えば、ボーナスの入賞成立を示す図柄組合せが表示)された場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を設けることもできる。また、この特別遊技状態発生手段と第2表示制御手段とを単一制御基板に構成することもできる。また、第1表示手段に表示された画像と第2表示手段に表示された画像との重合画像により遊技状態を表示(遊技に関連する情報を遊技者に報知)することもできる。また、所定の条件が成立したことを契機として、図柄表示部に停止表示された特定の図柄を避けて又は特定の図柄に重ねるようにして第2表示手段の演出表示を行うこともできる。重合画像により遊技状態を表示した場合は、表示しない場合に比べて高い確率で利益状態が発生するように構成してもよい。そうすることで、遊技者の期待感を増大させるような演出を含めることがこれまで以上にでき、興趣の増大に寄与できる。
実施例では、遊技開始指令手段としてスタートレバー10を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、BETスイッチ5、メダル投入口6、投入メダルセンサ6S、スタートスイッチ10S等を採用することもできる。
表示には、視覚的な表示、聴覚的な表示、臭覚的な報知、ランプの点灯態様等、或いはこれらの組合せが含まれる。表示態様には、色、色彩、模様、形状(外形、内部形状)等が含まれる。また、遊技結果は、遊技開始指令手段の操作後又は遊技結果導出手段の操作後に表示することができる。
実施例では、前述のLED駆動回路は、遊技機の筐体に設けられた複数の装飾ランプ、LEDランプ、及び蛍光ランプ等の表示制御手段としているが、これに限られず、LEDランプの点灯制御を別の表示制御手段で行うようにしてもよい。この場合、例えば、LEDランプの点灯制御においては、遊技機に電源投入されてから電源断されるまでの間、常に点灯するように電力を供給するようにしてもよい。ここでの点灯は微小時間間隔での点滅表示を含む。このように、常に点灯させることで前述のLED駆動回路に異常が発生しても、各図柄表示領域にLEDランプからの光が常に照射されるので、遊技者は常にこれらの各図柄表示領域を介して各リール上に配置された図柄を視認することができ、好適である。
また、前述の蛍光ランプの点灯制御を別の表示制御手段で行うようにしてもよい。この場合、例えば、蛍光ランプの点灯制御においては、遊技機に電源投入されてから電源が遮断されるまでの間、常に点灯するように電力を供給するようにしてもよい。これにより、上記と同様にLED駆動回路に異常が発生しても、図柄表示領域に蛍光ランプからの光が常に照射されるので、遊技者は常にこれらの各図柄表示領域を介して各リール上に配置された図柄を視認することができる。
また、実施例では、前述のサブCPUは、筐体に設けられた複数の装飾ランプ等の表示制御、音出力制御、液晶表示装置の画像表示制御を行っているが、これに限られず、上記制御をそれぞれ上記サブCPUとは別のサブCPUが行うようにしてもよい。例えば、筐体に設けられた複数の装飾ランプ等の表示制御を上記サブCPUとは別のサブCPUが行うようにした場合、例えば、表示制御に異常が発生した場合、異常が発生したサブCPU又は異常が発生したサブCPUを含む回路構成だけを正常なものと交換すればよいため、異常発生原因の除去の手間や労力を省くことができ、好適である。また、音出力制御、又は画像表示制御を上記サブCPUとは別のサブCPUが行うようにした場合、例えば、音出力制御、又は画像表示制御に異常が発生した場合、異常が発生したサブCPU又は異常が発生したサブCPUを含む回路構成だけを正常なものと交換すればよい。
また、実施例に記載した液晶表示装置が、入力された画像を所定の倍率に拡大する画像拡大手段を備えていても良い。例えば、640×480ドット用の画像データを1024×768用の画像データにデータ変換し、表示部(前述の端子部)にその変換された画像データを出力するようにしてもよい。そうすることで、実際よりも小さい画面用の画像データ量で済み、ROM容量、画像データ作成時間の低減などが見込める。
また、実施例では、図柄表示領域は、3つのリール3L,3C,3Rに対応して区分けしているが、これに限られるものではない。区分けしないようにすることもできる。例えば、一の図柄表示領域で2、3又は複数のリール3L,3C,3Rなどが視認できるようにしてもよい。また、第2表示手段の裏又は裏側に第1表示手段及び第3表示手段を設ける場合、第1表示手段の一部又は全部と、第3表示手段の一部又は全部と、を一つの表示領域を介して遊技者に視認させるように構成してもよい。反射手段を製造する際に、複数の透過部を分けて構成する場合よりも簡単に製造できる場合がある。
実施例では、複数の図柄を回転表示するリール毎に図柄表示部を設けているが、それに限定されない。例えば、複数の図柄を回転表示する複数のリール(複数の可変表示部)の一つ、複数又は全てに対して1つの図柄表示領域を第2表示手段に設けてもよい。また、第2表示手段全体が図柄表示領域でもよく、その大きさが変化してもよい。
図柄表示領域は、第1表示手段の表示を図柄として表示可能であれば良く、その部分に液晶を設けず図柄を表示する部材(透明ガラス、透明樹脂など)だけで構成されていてもよい。
第1表示手段又は第3表示手段は、上下左右方向への移動、往復、誘導振動又は回転等が可能な、可動構造でもよい。その場合、図柄表示部がその可動に合わせて移動するように構成してもよい。これらの動作により、より奥の深い演出効果を期待でき、また、ゲーム性との関連にも応用できる場合がある。
電源の異常を監視する電源異常監視手段を備え、該電源異常監視手段からの電源異常信号に基づいて、遊技制御手段が電源の遮断と判定するようにしてもよい。
前記バックアップ報知手段は、バックアップ復帰手段が前記の処理を行っていること、当該処理が完了したこと、又はバックアップ復帰手段の作業終了に関連する情報を報知するようにしてもよい。その場合、バックアップ復帰手段の作業終了に関連する情報は、客待ちデモンストレーション報知であり、正常に又はバックアップ手段により保存した情報が壊れていた場合には、直ちに客待ちデモンストレーション報知を行うように構成し、すぐに遊技者による遊技開始が可能な状態であることを報知することも好適である。
電源が復帰した後、複数の単位遊技の間、継続してバックアップ復帰の報知を行うように構成してもよい。そうすることで、遊技者は最近に電源遮断があったことを認識し、再度電源が遮断された場合の準備をする等、遊技者に必要な情報を伝えることができる。また、電源が復帰してからの単位遊技数に関する情報を報知するようにしてもよい。こうすることで、電源が復帰してからの凡その時間を推測できる場合がある。
電源の遮断と略同時期の遊技中に、未だ入賞していない特定の役が所定個数以上成立している場合に特定のバックアップ復帰報知態様で報知するようにしてもよい。このような態様の報知を見かけた場合、遊技者は、その遊技機で遊技を行い、多くの利益を得られるかも知れないと期待感を抱くことができ、遊技性が向上する。
また、未だ入賞していない特定の役が所定個数以上成立していなくても、所定条件(例えば、所定の乱数抽選)により報知と決定した場合は、特定のバックアップ復帰報知態様で報知するようにしてもよい。こうすることで、特定バックアップ復帰報知態様で報知する出現率が高まり、遊技者はその可能性に期待し、遊技に取り組むことが可能になり、更に遊技性が向上する。
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機、アレンジボール、雀球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
ここで、現在主流のパチンコ機においては、近年、遊技盤の中央に液晶表示装置等の電気的表示装置を設けた遊技機が普及している。この電気的表示装置では、画像で表現される複数の図柄(以下「特別図柄」という)を変動表示して、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する。特別図柄の変動表示が停止したときに予め定められた停止態様(“7−7−7”のように同一の特別図柄が揃った停止態様であり、一般に「大当り」と称される)となった場合、遊技者にとって有利な特別遊技状態へと移行する。一般のパチンコ機では、発射ハンドルの操作により遊技盤内に発射された遊技球が所定の入賞口(いわゆる「始動入賞口」という)へ入賞することを条件に特別図柄の変動表示を開始し、所定時間が経過した後に特別図柄を停止表示する。
このようなパチンコ機において、液晶表示装置(第2表示手段)と、正面側から見て該液晶表示装置の表示領域(表示面)よりも後側に第1表示手段(例えば、ドラム式のリール)を設けるようにしてもよい。そして、第1表示手段(例えば、液晶表示装置)又は第2表示手段(例えば、ドラム式のリール)の一方又は両方に特別図柄を変動表示するようにしてもよい。
前述の遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前に設けられた第2表示手段と、を含んで構成されていてもよい。また、遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前に設けられた第2表示手段と、を含んで構成されていてもよい。
前述の後方照明手段は、第2表示手段を裏側から照明する。また、前述の前方照明手段は、第2表示手段を裏側から照明する。また、前方照明手段は、第2表示手段を側面から照明してもよい。
前述の第1表示手段及び/又は第2表示手段が湾曲していてもよい。湾曲の程度は、第1表示手段と第2表示手段が略同程度で湾曲していてもよい。そうすることで、意匠性の向上にもつながり見栄えがよくなる場合がある。第1表示手段の方が小さい曲率半径又は大きい曲率半径で湾曲していても同様の効果が期待できる。
前述の反射手段は、導光手段に導かれた光の一部又は全部を液晶パネル側に向けて屈折させ、液晶パネルを照明する機能を少なくとも有している手段を指している。
前述の遊技開始指令手段は、遊技球の入賞または通過を検出した場合に出力を発生させる図柄始動口であってもよい。弾球遊技球における遊技開始指令手段は、特別図柄始動口(又は始動ゲート)、普通図柄始動口、各種判定図柄始動口(又は始動ゲート)などである。
前述の内部当選役決定手段が特定の役を内部当選役と決定した場合に、共通照明手段に含まれる1又は複数の照明手段を消灯する場合があってもよい。又は必ず消灯するようにしてもよい。
内部当選役決定手段が特定の役を内部当選役と決定するのと略同時期に、共通照明手段に含まれる1又は複数又は全部の照明手段を消灯する場合があってもよい。又は必ず消灯するようにしてもよい。
共通照明手段に含まれる照明手段の可変表示は、種々の形態が考えられるが、特定可変表示を実行可能に構成してもよく、特定可変表示は、非特定可変表示中と照明手段の一部又は全部の表示部の輝度が異なる、非特定可変表示中には表示されない静止画像、動画像、特定の文字、数字、図形、キャラクタが表示される、非特定可変表示よりも可変表示速度が異なる等のようにしてもよい。また、任意のものを採用してもよい。また、特定可変表示が表示された場合は、表示されない場合に較べ、高い確率で利益状態が発生するように構成してもよい。そうすることで、遊技者の期待感を増大させるような演出を含めることがこれまで以上にでき、興趣の増大に寄与できる。
前述の第3表示手段として採用するものとしては、第1表示手段及び第2表示手段に採用してもよいと記載したものでもよい。第3表示手段として、1又は複数の演出表示用リールを採用し、第2表示手段の裏又は裏側に第1表示手段と、その第3表示手段を設けるようにしてもよい。この場合、第3表示手段の表示領域を遊技者が視認するための図柄表示領域を第2表示手段に設けてもよい。そうすることで、遊技者が第3表示手段の表示領域の表示内容が視認しやすくなり非常に好適である。
また、第2表示手段の画像と、第3表示手段の画像と、の重合画像を遊技者に視認させるように制御してもよく、その制御が発生した場合は、しない場合に較べ高い確率で利益状態が発生するように構成してもよい。そうすることで、遊技者の期待感を増大させるような演出を含めることがこれまで以上にでき、興趣の増大に寄与できる。
また、第1表示手段、第2表示手段又は第3表示手段のいずれかを、キャラクタ、図形、人形、動物、昆虫、構造物、魚、乗物などの形状をした可動物としてもよい。例えば、特定の役に当選した場合、特定の役の入賞が成立した場合、未だ入賞が成立していない特定の当選した同一役の数が所定数を超えた場合、特定の画像がその可動物とは異なる表示手段に表示された場合、などにその可動物が回転、揺動、往復、振動などの可動を行うようにしてもよい。また、可動物を複数の部材から構成し、可動物の一部が可動するようにしてもよい。この場合、画像表示装置以外の表示により、更に一層多彩な演出効果を期待することができる場合がある。
以上の実施例又はその変更形態によれば、更に次のような効果が得られる。
バックアップ復帰手段の作動に基づいて作動するバックアップ復帰報知手段により、バックアップ復帰の報知ができるように構成した場合、バックアップ復帰手段の作動の後、直ちに遊技機が遊技可能な状態であることが報知される。このため、遊技者は、停電などで待機していても、比較的早く遊技を再開できるようになる。
また、内部当選役に関する情報に基づいてバックアップ復帰報知手段が作動するので、その復帰態様により、遊技者は、電源の遮断と略同時期の遊技中に、所定または特定の内部当選役に当選していたかもしれないと期待することができ、遊技性が向上する。
電源の遮断と略同時期の遊技中に、特定の役が内部当選役である場合は、バックアップ復帰報知手段を制御しないので、その場合、遊技者は少なからず違和感を感ずる一方で、電源の遮断と略同時期の遊技中に、特定の内部当選役に当選していたかもしれないと期待することができ、遊技性が向上する。
また、電源の遮断と略同時期の遊技中に、特定の役が内部当選役である場合は、特定のバックアップ復帰報知態様で報知されるので、電源の遮断と略同時期の遊技中に、特定の内部当選役に当選していたかもしれないと期待することが可能になり遊技性が向上する。
遊技者が最も目にする又は自然と目が行く図柄表示部に対応する領域に遊技に関する情報が報知されるので、見落とす危険が少なくなり、確実性が増して分かりやすい報知となる。
電源の遮断と略同時期の遊技中に、例えば特定の役が内部当選役でない場合に、特定バックアップ復帰報知態様で報知されるので、電源の遮断と略同時期の遊技中に、特定の内部当選役に当選していたかもしれないと期待することができ、遊技性が向上する。
また、前方照明手段を第1表示手段及び第2表示手段の手前側に設けてもよい。この場合、店内が暗い場合でも、両方の表示手段に充分な照明を与えることができ、はっきりと表示手段に表示される画像を遊技者に視認させることができる場合があり、遊技機の多彩な演出を一層楽しんでもらえることが期待できる。
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、2b…液晶表示部、2c…固定表示部、3L,3C,3R…リール、4…台座部、5…BETスイッチ、6…メダル投入口、7…C/Pスイッチ、8…メダル払出口、9…メダル受け部、10…スタートレバー、10S…スタートスイッチ、11L,11C,11R…停止ボタン、12L,12R…スピーカ、13…配当表パネル、16…ボーナス遊技情報表示部、17a…1−BETランプ、17b…2−BETランプ、17c…最大BETランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、21L,21C,21R…図柄表示領域、22L,22C,22R…窓枠表示領域、23…演出表示領域、24…LED収納用回路基板、29…LEDランプ、31…液晶表示装置、32…保護ガラス、33…表示板、34…液晶パネル、35…導光板、36…反射フィルム、37…蛍光ランプ、39…ランプホルダ、41…主制御回路、42…マイクロコンピュータ、43…CPU、44…ROM、45…RAM、46…クロックパルス発生回路、47…分周器、48…乱数発生器、49…サンプリング回路、51…ホッパー駆動回路、52…ホッパー、53L,53C,53R…ステッピングモータ、54…モータ駆動回路、55…ランプ駆動回路、56…表示部駆動回路、57…I/Oポート、58…リール停止信号回路、59…リール位置検出回路、60…払出完了信号回路、71…副制御回路、72…サブマイクロコンピュータ、73…サブCPU、74…プログラムROM、75…ワークRAM、76…INポート、77…LED駆動回路、78…音源IC、79…パワーアンプ、81…画像制御回路、82…画像制御IC、83…画像制御ワークRAM、86…画像ROM、87…ビデオRAM、91…遊技制御手段、92…内部当選役決定手段、93…停止制御手段、94…確定表示決定手段、95…遊技情報格納手段、96…バックアップ手段、97…バックアップ復帰手段、98…バックアップ復帰報知制御手段、99…復帰パターン選択手段、101…確定報知画像。