JP2004200879A - データ受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】データ受信装置に関し、特にデータラインとクロックラインとが分離したデータ伝送において、クロックライン上のクロック抜けを適宜補填して正常なデータ受信を継続するデータ受信装置を提供する。
【解決手段】データ受信装置は、データラインと、クロックラインと、前記クロックライン上のクロック抜けを補填する手段と、を有し、前記クロックライン上のクロックと前記補填する手段により補填されたクロックとを用いて、前記データライン上のデータを継続して受信する。前記補填する手段は、前記データライン上のクロック抜けを検出する手段と、前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成する手段と、前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復する手段と、を含む。
【選択図】 図5
【解決手段】データ受信装置は、データラインと、クロックラインと、前記クロックライン上のクロック抜けを補填する手段と、を有し、前記クロックライン上のクロックと前記補填する手段により補填されたクロックとを用いて、前記データライン上のデータを継続して受信する。前記補填する手段は、前記データライン上のクロック抜けを検出する手段と、前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成する手段と、前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復する手段と、を含む。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ受信装置に関し、特にデータラインとクロックラインとが分離したデータ伝送において、クロックライン上のクロック抜けを適宜補填して正常なデータ受信を継続するデータ受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来のデータラインとクロックラインとが分離するデータ伝送の一例を示したものである。
図1では、データ送信装置等からなる送信側システム1とデータ受信装置等からなる受信側システム2とがデータライン4及びクロックライン3とにより接続されている。
【0003】
受信側システム2は、クロックライン3上のクロックを用いてデータライン4からの受信データを識別判定する。その際には、受信データに付加されたCRCやパリティ等の誤り検出符号からなる正常/異常判定用データ5を用いて受信データの正常性を判定する。異常と判定した場合には、例えば送信側システム1にデータ再送を要求する。
【0004】
ところで、送信側システム1から受信側システム2へデータをシリアル送信中に、外来ノイズ等によってクロックライン3上でクロック抜けが生じ、データの受信が正常終了できなくなる場合が発生する。
図2には、従来の受信側システムにおけるクロック抜けの一例を示している。
ここでは、データライン4上に所定データ長のデータが送信され、それと同期してクロックライン3上に各データビットに対応したシリアルクロックが送信されている。
【0005】
この場合、クロックライン3上の1パルス分のクロック抜けにより、最終データビットの受信時点から次の受信データの先頭データビットの受信時点まで受信終了時点が遅延する。その結果、たまたまパリティエラーとならなければ受信側システム2はそのまま受信を継続し、正常な受信データを異常と判断し、反対に異常なデータを正常と判断する場合も発生するという問題があった。
【0006】
また、受信終了時にCRCエラーが検出されても、それによる再送処理が遅延するという問題があった。さらに、このような受信ビットのずれは、受信側システム2がデータライン4上のスタート/ストップビットやフラグシーケンス等を検出してデータ受信開始点の初期化を行なうまで継続するという問題があった。
【0007】
なお、図2の例では、所定データ長のデータブロックとそれに同期するシリアルクロックのブロックとがバースト的に送信される例を示しているが、データライン4上の送信データの有無に関係なく、クロックライン3上に連続して同期クロックが送信される場合でも、同様の問題が生じることは明らかである。
【0008】
そのため、従来においてはクロックライン3上のシリアルクロックを入力後に、入力したシリアルクロックよりも少し長い所定時間経過後にデータ受信開始点を初期化したり(例えば、特許文献1参照)、又はシリアルクロック入力後にシリアルクロックの数をカウントし、データ転送後のカウント値が任意の範囲内になかった場合にデータずれと判定して、そのカウント値をリセットすることが行なわれていた(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−252222号公報
【特許文献2】
特開平10−22986号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例のようにクロックライン上のクロック抜けを前提とする場合には、受信側システムのデータ受信初期化処理やデータ再受信処理の発生、及び送信側システムのデータ再送処理の発生と遅れ、等の従来問題点の根本的な解決とはならないという問題があった。
【0011】
そこで本発明の目的は、上記問題点に鑑み、送信側システムと受信側システムとを結ぶクロック信号に異常が発生しても、異常クロックに対応するデータの受信を失敗することなく、正常なデータ受信を継続するデータ受信装置を提供することにある。これにより、受信側システムの受信初期化処理やデータ再受信処理、及び送信側システムのデータ再送処理の発生が防止される。
【0012】
本発明によれば、データラインと、クロックラインと、前記クロックライン上のクロック抜けを補填する手段と、を有し、前記クロックライン上のクロックと前記補填する手段により補填されたクロックとを用いて、前記データライン上のデータを継続して受信するデータ受信装置が提供される。
【0013】
前記補填する手段は、前記データライン上のクロック抜けを検出する手段と、前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成する手段と、前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復する手段と、を含む。また、前記クロック抜けを検出する手段は、前記クロックライン上のクロックの周期と、クロック抜けと判定する所定のクロック周期との比較によってクロック抜けを検出する。
【0014】
前記所定のクロック周期は、データ受信装置内部に格納された所定のクロック周期情報、前記データラインからの受信データに含まれる所定のクロック周期情報、又はデータ受信装置外部からの指示データに含まれる所定のクロック周期情報、によって与えられる。
【0015】
また、前記所定のクロック周期は、前記クロックライン上の現時点より前のクロック周期によって定められ、適宜更新されていく。前記所定のクロック周期の更新時における変化量は前記クロックライン上のクロック周期により決定される。
【0016】
前記補填クロックを生成する手段は、前記クロック抜けを検出する手段の検出タイミングに基づいて補填クロックを生成し、又は前記クロックライン上のクロックと所定の位相を有し且つ同一周期で自走するサブクロックによって補填クロックを生成する。
【0017】
また本発明によれば、データラインとクロックラインとを有するデータ受信装置において、前記データライン上のクロック抜けを検出すること、前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成すること、前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復すること、前記修復されたクロックを用いて前記データライン上のデータを受信すること、から成るデータ受信方法が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明により受信側システムにおけるクロック抜けを補填する例を示したものである。
本発明によれば、受信側システムでクロック抜けを検出すると、その抜けたクロックを自動的に補填する(図中の網掛け部分)。そのため、抜けたクロックに対応するデータを含めて正常なデータ受信が継続される。従って、クロック抜けを起因とする受信側システムの受信初期化処理やデータ再受信処理、及び送信側システムのデータ再送処理は発生しない。
【0019】
図4は、本発明の第1の実施例を示したものである。また、図5には、図4の動作タイミングの一例を示している。
図4の受信側システム2において、数度読み部21は、クロックライン3上に外来ノイズ等によって重畳されるインパルス性ノイズ等を除去するためのフィルタ機能を有する。ここでは、入力クロックを極短い所定期間で例えば2度読込むことで、入力クロックが前記期間以上のクロック幅を有すればクロック信号と判定し、それ以下の場合にはノイズと判定する。これにより、次段のクロック測定判定部23の誤動作を防止することができる。
【0020】
クロック測定判定部23は、前記数度読み部21を介して受信したクロックの測定速度と受信速度仕様部26から与えられる基準クロック速度とを比較して、その測定速度が基準クロック速度仕様と同等範囲内にあるか否かを判定する。クロック選択部25は、クロック測定判定部23が同等と判断すれば(yes)、そこから受信したクロックを選択して出力する。
【0021】
反対に、同等と判断されなければ(no)、クロック選択部25はクロック生成補填部24で前記受信クロックをもとに生成した補填クロックを選択して出力する。データ取込み部22は、前記クロック選択部25が選択したクロックを用いてデータライン4から受信したデータをシステム内部に取り込む。
【0022】
以下、図5を参照しながらより具体的な動作例について説明する。
図5の(a)の入力クロックは、クロックライン3から受信したクロックを示しており、その点線部分はクロック抜けを示している。クロック測定判定部23は図示しないカウンタを有しており、入力クロックが高レベルの期間中は受信側システム内部の十分に高速な測定用クロックをカウントしていき、入力クロックが低レベルの期間中はリセットされる。
【0023】
図5の(b)に示すように、入力クロックが正常なうちは前記カウンタのカウント値が受信速度仕様部26で定める仕様(所定の閾値)に到達することはないが、クロック抜けが発生するとそのカウント値が前記所定の閾値に到達する。クロック測定判定部23は、それをクロック抜けと判定してクロック生成補填部24に通知し、同時にカウンタをリセットする。
【0024】
図5の(c)の出力クロックに示すように、クロック生成補填部24は前記通知のタイミングに基づいて補填用のクロックを生成し、クロック選択部25はクロック抜けの生じた部分に補填用のクロック(点線内のクロック)を選択して挿入する。データ取込み部22は、前記出力クロックの立ち上がりエッジでデータライン4上のデータをシステム内部に取り込む。
【0025】
このように、第1の実施例では予めクロック速度仕様(通信速度)が固定されてクロック抜けの判断が容易なため、データ取り込み用のクロックが抜けても受信回路内の簡易な回路でクロック補填を行なうことができる。また、インパルス性の外来ノイズについても数度読み部21により入力段で容易にフィルタリングできる。
【0026】
図6は、本発明による第1の実施例の別の態様例を示したものである。
図6では、図4の受信速度仕様部26がない代わりに、データライン4を介して受信速度仕様情報26’を受信する。データ取込み部22が受信速度仕様情報26’を検出すると、その情報をクロック測定判定部23に通知する。以降の動作は図4と同様である。従って、本例の動作タイミングも図5と同様である。
【0027】
なお、動作開始時には受信速度仕様情報26’を送信側システム1からいまだ受信していないため、クロック測定判定部23は受信速度仕様情報26’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればより簡易な構成でありまがらデータ受信速度の変化に容易に対応でき、例えば送信側システム1との間のセッションによってデータ送信速度を適宜決定するような柔軟なシステム構築が可能となる。
【0028】
図7は、本発明による第1の実施例のさらに別の態様例を示したものである。
図7では、図4の受信速度仕様部26がない代わりに、その受信速度仕様情報26’がオペレータ等のマニュアル操作により外部からの指示データとしてクロック測定判定部23に与えられる。以降の動作は図4と同様である。従って、本例の動作タイミングも図5と同様である。
【0029】
なお、受信側システム2の動作開始時には、クロック測定判定部23は外部からオペレータ等により与えられる受信速度仕様情報26’や、クロック測定判定部23が内部に有する受信速度仕様情報26’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればマニュアル操作によって外部からデータ受信速度が容易に可変できるため、システムの変更、保守運用、又はシステムの再構築等を容易に行なうことができる。
【0030】
図8は、本発明の第2の実施例を示したものである。また、図9には、図8の動作タイミングの一例を示している。
図8の受信側システム2では、図4の受信速度仕様部26がなく、且つ図4のクロック測定判定部23に相当するクロック測定閾値可変部27が一つ前のクロック周期で用いた所定の閾値を用いて現周期のクロック抜けを判断する。その他の構成は図4のものと同様であり、それらについては説明しない。
【0031】
ここでは、図9を参照しながら本例の具体的な動作例を説明する。クロック測定閾値可変部27は前周期のクロックをカウントした値が例えば“100”のときに、現周期のクロック抜けと判定する所定の閾値に対して一定の検出余裕“+2”を与える。図9の(a)では、連続する前周期のクロックのカウント値が各々“100”であり、クロック抜けを判定する閾値として“102”が設定されている。
【0032】
ここで、現周期のクロック抜けによりカウンタのカウント値が“102”に到達すると、それによってクロック生成補填部24が補填用のクロックを生成する。さらに、本例ではクロック抜けを検出した次周期の所定の閾値として前の閾値から値“2”を減じた“100”が設定される。その結果、クロック抜けによって2カウント分のカウント開示点の遅延が生じた次のクロックに対して、クロック抜け以前の正常なクロックに対するのと同じ検出余裕“+2”が与えられる。以降、同様にして続くクロック抜けも正確なクロック位置で検出される。
【0033】
このように、第2の実施例では前のクロック周期をもとにクロック抜けを判断するため、データ受信速度の変化やクロック周期の温度/経年変化等にも柔軟且つ適切に対応できる。また、動作開始時における所定の閾値に対して初期値を与えることで早期に収束及び安定を達成することができる。
【0034】
図10は、本発明による第2の実施例の別の態様例を示したものである。
図10では、図8にさらにクロック抜け判定値部28が追加されている。このクロック抜け判定値部28は、データの受信速度、すなわちクロック速度、によってクロック抜を判定する所定の閾値の検出余裕をクロック測定閾値可変部27に指示する。
【0035】
先の図9の例では、クロック測定閾値可変部27が前周期のクロックをカウントした値が“100”のときに、現周期のクロック抜けと判定する所定の閾値に一定の検出余裕“+2”を与えていた。本願発明のクロック抜け判定値部28は、さらに前周期のクロックをカウントした値が“500”のような低速クロックに対してはその検出余裕を“+10”に変更し、また前周期のクロックをカウントした値が“50”のような高速クロックに対してはその検出余裕を“+1”に変更する等により、クロック速度に応じてクロック抜けと認識する検出余裕を適宜可変させている。
【0036】
以降の動作は図8と同様である。従って、本例の動作タイミングも図9と同様である。このように、本態様例ではクロック周期の速さによってクロック抜けと判断する範囲が変わるため、特にクロックが高速になった場合のクロックばらつきを低減させることができる。また、通信相手の切替えや伝送路のライン状態等によって通信速度が変化するような用途に特に有効である。
【0037】
図11は、本発明による第2の実施例のさらに別の態様例を示したものである。
図11では、図10のクロック抜け判定値部28がない代わりに、データライン4を介してクロック抜け判定値情報28’を受信する。データ取込み部22がクロック抜け判定値情報28’を検出すると、その情報をクロック測定閾値可変部27に通知する。以降の動作は図8と同様である。従って、本例の動作タイミングも図9と同様である。
【0038】
この場合、動作開始時にはクロック抜け判定値情報28’を送信側システム1からいまだ受信していないため、クロック測定閾値可変部27はクロック抜け判定値情報28’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればクロック抜け判定値情報28’を送信側システム1から直接通知されるため、クロック抜け判定値部28の処理が不要となり、データ送信速度の変化にも即座に対応可能となる。
【0039】
図12は、本発明による第2の実施例のさらにまた別の態様例を示したものである。
図12では、図10のクロック抜け判定値部28がない代わりに、そのクロック抜け判定値情報28’がオペレータ等のマニュアル操作により外部からクロック測定閾値可変部27に与えられる。以降の動作は図8と同様である。従って、本例の動作タイミングも図9と同様である。
【0040】
なお、動作開始時には、クロック測定閾値可変部27は外部からオペレータ等により与えられるクロック抜け判定値情報28’を用いて、又はクロック測定閾値可変部27が内部に有するクロック抜け判定値情報28’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればマニュアル操作によって外部からデータ受信速度の変化に応じた設定がなされるため、システムの変更、保守運用、又はシステムの再構築等が容易に行なえる。
【0041】
図13は、本発明の第3の実施例を示したものである。また、図14には、図13の動作タイミングの一例を示している。
図13の受信側システム2において、クロック有無判定部29は、入力クロックが存在すべき時間位置によってクロック抜けを判定する。判定位置部31は、クロック有無判定部29に対してクロックの判定位置を指示する。
【0042】
サブクロック生成部30は、入力クロックと同期する自走型のカウンタ等により、入力クロックと同じ周期のサブクロックを発生させる。そして、サブクロック補填部32は、サブクロック生成部30からのサブクロックを用いてクロック抜けを補填する。その他は図4のものと同様であり、それらについては説明しない。
【0043】
次に、図14を参照しながら本実施例の具体的な動作を説明する。図14の(a)に示すように、クロック有無判定部29が判定位置部31から指示された判定位置内にクロックが存在するか否かを判断する。すなわち、判定位置内に入力クロックが存在すれば正常クロックと判定し、反対に存在しなければクロック抜けと判定する。
【0044】
図14の(b)に示すように、サブクロック生成部30で生成されるサブクロックは、入力クロックに同期して同じ周波数を有するが、そのクロックエッジが判定位置部31から指示された判定位置だけ遅延している。このようなサブクロックは、PLL回路のような規模の大きな回路を使用しなくても、例えば入力クロックと同周期のカウンタを自走させ、そのカウンタを入力クロックのエッジより判定位置だけ遅延させて繰り返しリセットする等の操作により簡易に発生させることができる。
【0045】
図14の(c)に示すように、クロック抜けが検出されると、クロック選択部25がその部分にサブクロック補填部32からのサブクロックを挿入して出力する。このように、第3の実施例では、予めクロック速度仕様(通信速度)とクロック抜けの判定位置を決めておき、データ取り込み用のクロックが抜けても受信回路内で作成したサブ受信クロックで補填する。この場合、サブクロックを予め作成しておくことで入力クロックの正常/異常判定回路を簡略化できる。
【0046】
図15は、本発明による第3の実施例の別の態様例を示したものである。
図15では、図13の判定位置部31がない代わりに、データライン4を介して判定位置情報31’を受信する。データ取込み部22が判定位置情報31’を検出すると、その情報をクロック有無判定部29及びサブクロック生成部30に通知する。以降の動作は図13と同様である。従って、本例の動作タイミングも図14と同様である。
【0047】
この場合、動作開始時には判定位置情報31’を送信側システム1からいまだ受信していないため、クロック有無判定部29及びサブクロック生成部30は判定位置情報31’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によれば判定位置情報31’が送信側システム1から直接通知されるため、判定位置部31の処理が不要となり、データ送信速度の変化にも即座に対応可能となる。また、シリアル通信回路の精度に応じて位置判定範囲を変えられる利点がある。
【0048】
図16は、本発明による第3の実施例のさらに別の態様例を示したものである。
図16では、図13の判定位置部31がない代わりに、その判定位置情報31’がオペレータ等のマニュアル操作により外部からクロック有無判定部29及びサブクロック生成部30に与えられる。以降の動作は図13と同様である。従って、本例の動作タイミングも図14と同様である。
【0049】
なお、動作開始時には、クロック有無判定部29及びサブクロック生成部30は外部からオペレータ等により与えられる判定位置情報31’を用いて又はクロック有無判定部29及びサブクロック生成部30が内部に有する判定位置情報31’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればマニュアル操作によって外部から判定位置情報31’にもとづくデータ受信速度が容易に可変できるため、判定位置検出回路の簡素化が可能となり、システムの変更、保守運用又はシステムの再構築等を容易に行なうことができる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、データ送信装置等からなる送信側システムとデータ受信装置等からなる受信側システムとを結ぶクロック信号にクロック抜けが発生しても、そのクロック抜けに対応したデータの受信を失敗することなく正常なデータ受信を継続することが可能となる。その結果、受信側システムの受信初期化処理やデータ再受信処理、及び送信側システムのデータ再送処理の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のデータラインとクロックラインとが分離するデータ伝送の一例を示した図である。
【図2】従来の受信側システムにおけるクロック抜けの一例を示した図である。
【図3】本発明により受信側システムのクロック抜けを補填する例を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示した図である。
【図5】図4の動作タイミングの一例を示した図である。
【図6】図4の別の態様例を示した図である。
【図7】図4のさらに別の態様例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施例を示した図である。
【図9】図8の動作タイミングの一例を示した図である。
【図10】図8の別の態様例を示した図である。
【図11】図8のさらに別の態様例を示した図である。
【図12】図8のさらにまた別の態様例を示した図である。
【図13】本発明の第3の実施例を示した図である。
【図14】図13の動作タイミングの一例を示した図である。
【図15】図13の別の態様例を示した図である。
【図16】図13のさらに別の態様例を示した図である。
【符号の説明】
1…送信側システム
2…受信側システム
3…クロックライン
4…データライン
21…数度読み部
22…データ取込み部
23…クロック測定判定部
24…クロック生成補填部
25…クロック選択部
26…受信速度仕様部
26’…受信速度仕様情報
27…クロック測定閾値可変部
28…クロック抜け判定値部
28’…クロック抜け判定値情報
29…クロック有無判定部
30…サブクロック生成部
31…判定位置部
31’…判定位置情報
32…サブクロック補填部
【発明の属する技術分野】
本発明はデータ受信装置に関し、特にデータラインとクロックラインとが分離したデータ伝送において、クロックライン上のクロック抜けを適宜補填して正常なデータ受信を継続するデータ受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来のデータラインとクロックラインとが分離するデータ伝送の一例を示したものである。
図1では、データ送信装置等からなる送信側システム1とデータ受信装置等からなる受信側システム2とがデータライン4及びクロックライン3とにより接続されている。
【0003】
受信側システム2は、クロックライン3上のクロックを用いてデータライン4からの受信データを識別判定する。その際には、受信データに付加されたCRCやパリティ等の誤り検出符号からなる正常/異常判定用データ5を用いて受信データの正常性を判定する。異常と判定した場合には、例えば送信側システム1にデータ再送を要求する。
【0004】
ところで、送信側システム1から受信側システム2へデータをシリアル送信中に、外来ノイズ等によってクロックライン3上でクロック抜けが生じ、データの受信が正常終了できなくなる場合が発生する。
図2には、従来の受信側システムにおけるクロック抜けの一例を示している。
ここでは、データライン4上に所定データ長のデータが送信され、それと同期してクロックライン3上に各データビットに対応したシリアルクロックが送信されている。
【0005】
この場合、クロックライン3上の1パルス分のクロック抜けにより、最終データビットの受信時点から次の受信データの先頭データビットの受信時点まで受信終了時点が遅延する。その結果、たまたまパリティエラーとならなければ受信側システム2はそのまま受信を継続し、正常な受信データを異常と判断し、反対に異常なデータを正常と判断する場合も発生するという問題があった。
【0006】
また、受信終了時にCRCエラーが検出されても、それによる再送処理が遅延するという問題があった。さらに、このような受信ビットのずれは、受信側システム2がデータライン4上のスタート/ストップビットやフラグシーケンス等を検出してデータ受信開始点の初期化を行なうまで継続するという問題があった。
【0007】
なお、図2の例では、所定データ長のデータブロックとそれに同期するシリアルクロックのブロックとがバースト的に送信される例を示しているが、データライン4上の送信データの有無に関係なく、クロックライン3上に連続して同期クロックが送信される場合でも、同様の問題が生じることは明らかである。
【0008】
そのため、従来においてはクロックライン3上のシリアルクロックを入力後に、入力したシリアルクロックよりも少し長い所定時間経過後にデータ受信開始点を初期化したり(例えば、特許文献1参照)、又はシリアルクロック入力後にシリアルクロックの数をカウントし、データ転送後のカウント値が任意の範囲内になかった場合にデータずれと判定して、そのカウント値をリセットすることが行なわれていた(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−252222号公報
【特許文献2】
特開平10−22986号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例のようにクロックライン上のクロック抜けを前提とする場合には、受信側システムのデータ受信初期化処理やデータ再受信処理の発生、及び送信側システムのデータ再送処理の発生と遅れ、等の従来問題点の根本的な解決とはならないという問題があった。
【0011】
そこで本発明の目的は、上記問題点に鑑み、送信側システムと受信側システムとを結ぶクロック信号に異常が発生しても、異常クロックに対応するデータの受信を失敗することなく、正常なデータ受信を継続するデータ受信装置を提供することにある。これにより、受信側システムの受信初期化処理やデータ再受信処理、及び送信側システムのデータ再送処理の発生が防止される。
【0012】
本発明によれば、データラインと、クロックラインと、前記クロックライン上のクロック抜けを補填する手段と、を有し、前記クロックライン上のクロックと前記補填する手段により補填されたクロックとを用いて、前記データライン上のデータを継続して受信するデータ受信装置が提供される。
【0013】
前記補填する手段は、前記データライン上のクロック抜けを検出する手段と、前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成する手段と、前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復する手段と、を含む。また、前記クロック抜けを検出する手段は、前記クロックライン上のクロックの周期と、クロック抜けと判定する所定のクロック周期との比較によってクロック抜けを検出する。
【0014】
前記所定のクロック周期は、データ受信装置内部に格納された所定のクロック周期情報、前記データラインからの受信データに含まれる所定のクロック周期情報、又はデータ受信装置外部からの指示データに含まれる所定のクロック周期情報、によって与えられる。
【0015】
また、前記所定のクロック周期は、前記クロックライン上の現時点より前のクロック周期によって定められ、適宜更新されていく。前記所定のクロック周期の更新時における変化量は前記クロックライン上のクロック周期により決定される。
【0016】
前記補填クロックを生成する手段は、前記クロック抜けを検出する手段の検出タイミングに基づいて補填クロックを生成し、又は前記クロックライン上のクロックと所定の位相を有し且つ同一周期で自走するサブクロックによって補填クロックを生成する。
【0017】
また本発明によれば、データラインとクロックラインとを有するデータ受信装置において、前記データライン上のクロック抜けを検出すること、前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成すること、前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復すること、前記修復されたクロックを用いて前記データライン上のデータを受信すること、から成るデータ受信方法が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明により受信側システムにおけるクロック抜けを補填する例を示したものである。
本発明によれば、受信側システムでクロック抜けを検出すると、その抜けたクロックを自動的に補填する(図中の網掛け部分)。そのため、抜けたクロックに対応するデータを含めて正常なデータ受信が継続される。従って、クロック抜けを起因とする受信側システムの受信初期化処理やデータ再受信処理、及び送信側システムのデータ再送処理は発生しない。
【0019】
図4は、本発明の第1の実施例を示したものである。また、図5には、図4の動作タイミングの一例を示している。
図4の受信側システム2において、数度読み部21は、クロックライン3上に外来ノイズ等によって重畳されるインパルス性ノイズ等を除去するためのフィルタ機能を有する。ここでは、入力クロックを極短い所定期間で例えば2度読込むことで、入力クロックが前記期間以上のクロック幅を有すればクロック信号と判定し、それ以下の場合にはノイズと判定する。これにより、次段のクロック測定判定部23の誤動作を防止することができる。
【0020】
クロック測定判定部23は、前記数度読み部21を介して受信したクロックの測定速度と受信速度仕様部26から与えられる基準クロック速度とを比較して、その測定速度が基準クロック速度仕様と同等範囲内にあるか否かを判定する。クロック選択部25は、クロック測定判定部23が同等と判断すれば(yes)、そこから受信したクロックを選択して出力する。
【0021】
反対に、同等と判断されなければ(no)、クロック選択部25はクロック生成補填部24で前記受信クロックをもとに生成した補填クロックを選択して出力する。データ取込み部22は、前記クロック選択部25が選択したクロックを用いてデータライン4から受信したデータをシステム内部に取り込む。
【0022】
以下、図5を参照しながらより具体的な動作例について説明する。
図5の(a)の入力クロックは、クロックライン3から受信したクロックを示しており、その点線部分はクロック抜けを示している。クロック測定判定部23は図示しないカウンタを有しており、入力クロックが高レベルの期間中は受信側システム内部の十分に高速な測定用クロックをカウントしていき、入力クロックが低レベルの期間中はリセットされる。
【0023】
図5の(b)に示すように、入力クロックが正常なうちは前記カウンタのカウント値が受信速度仕様部26で定める仕様(所定の閾値)に到達することはないが、クロック抜けが発生するとそのカウント値が前記所定の閾値に到達する。クロック測定判定部23は、それをクロック抜けと判定してクロック生成補填部24に通知し、同時にカウンタをリセットする。
【0024】
図5の(c)の出力クロックに示すように、クロック生成補填部24は前記通知のタイミングに基づいて補填用のクロックを生成し、クロック選択部25はクロック抜けの生じた部分に補填用のクロック(点線内のクロック)を選択して挿入する。データ取込み部22は、前記出力クロックの立ち上がりエッジでデータライン4上のデータをシステム内部に取り込む。
【0025】
このように、第1の実施例では予めクロック速度仕様(通信速度)が固定されてクロック抜けの判断が容易なため、データ取り込み用のクロックが抜けても受信回路内の簡易な回路でクロック補填を行なうことができる。また、インパルス性の外来ノイズについても数度読み部21により入力段で容易にフィルタリングできる。
【0026】
図6は、本発明による第1の実施例の別の態様例を示したものである。
図6では、図4の受信速度仕様部26がない代わりに、データライン4を介して受信速度仕様情報26’を受信する。データ取込み部22が受信速度仕様情報26’を検出すると、その情報をクロック測定判定部23に通知する。以降の動作は図4と同様である。従って、本例の動作タイミングも図5と同様である。
【0027】
なお、動作開始時には受信速度仕様情報26’を送信側システム1からいまだ受信していないため、クロック測定判定部23は受信速度仕様情報26’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればより簡易な構成でありまがらデータ受信速度の変化に容易に対応でき、例えば送信側システム1との間のセッションによってデータ送信速度を適宜決定するような柔軟なシステム構築が可能となる。
【0028】
図7は、本発明による第1の実施例のさらに別の態様例を示したものである。
図7では、図4の受信速度仕様部26がない代わりに、その受信速度仕様情報26’がオペレータ等のマニュアル操作により外部からの指示データとしてクロック測定判定部23に与えられる。以降の動作は図4と同様である。従って、本例の動作タイミングも図5と同様である。
【0029】
なお、受信側システム2の動作開始時には、クロック測定判定部23は外部からオペレータ等により与えられる受信速度仕様情報26’や、クロック測定判定部23が内部に有する受信速度仕様情報26’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればマニュアル操作によって外部からデータ受信速度が容易に可変できるため、システムの変更、保守運用、又はシステムの再構築等を容易に行なうことができる。
【0030】
図8は、本発明の第2の実施例を示したものである。また、図9には、図8の動作タイミングの一例を示している。
図8の受信側システム2では、図4の受信速度仕様部26がなく、且つ図4のクロック測定判定部23に相当するクロック測定閾値可変部27が一つ前のクロック周期で用いた所定の閾値を用いて現周期のクロック抜けを判断する。その他の構成は図4のものと同様であり、それらについては説明しない。
【0031】
ここでは、図9を参照しながら本例の具体的な動作例を説明する。クロック測定閾値可変部27は前周期のクロックをカウントした値が例えば“100”のときに、現周期のクロック抜けと判定する所定の閾値に対して一定の検出余裕“+2”を与える。図9の(a)では、連続する前周期のクロックのカウント値が各々“100”であり、クロック抜けを判定する閾値として“102”が設定されている。
【0032】
ここで、現周期のクロック抜けによりカウンタのカウント値が“102”に到達すると、それによってクロック生成補填部24が補填用のクロックを生成する。さらに、本例ではクロック抜けを検出した次周期の所定の閾値として前の閾値から値“2”を減じた“100”が設定される。その結果、クロック抜けによって2カウント分のカウント開示点の遅延が生じた次のクロックに対して、クロック抜け以前の正常なクロックに対するのと同じ検出余裕“+2”が与えられる。以降、同様にして続くクロック抜けも正確なクロック位置で検出される。
【0033】
このように、第2の実施例では前のクロック周期をもとにクロック抜けを判断するため、データ受信速度の変化やクロック周期の温度/経年変化等にも柔軟且つ適切に対応できる。また、動作開始時における所定の閾値に対して初期値を与えることで早期に収束及び安定を達成することができる。
【0034】
図10は、本発明による第2の実施例の別の態様例を示したものである。
図10では、図8にさらにクロック抜け判定値部28が追加されている。このクロック抜け判定値部28は、データの受信速度、すなわちクロック速度、によってクロック抜を判定する所定の閾値の検出余裕をクロック測定閾値可変部27に指示する。
【0035】
先の図9の例では、クロック測定閾値可変部27が前周期のクロックをカウントした値が“100”のときに、現周期のクロック抜けと判定する所定の閾値に一定の検出余裕“+2”を与えていた。本願発明のクロック抜け判定値部28は、さらに前周期のクロックをカウントした値が“500”のような低速クロックに対してはその検出余裕を“+10”に変更し、また前周期のクロックをカウントした値が“50”のような高速クロックに対してはその検出余裕を“+1”に変更する等により、クロック速度に応じてクロック抜けと認識する検出余裕を適宜可変させている。
【0036】
以降の動作は図8と同様である。従って、本例の動作タイミングも図9と同様である。このように、本態様例ではクロック周期の速さによってクロック抜けと判断する範囲が変わるため、特にクロックが高速になった場合のクロックばらつきを低減させることができる。また、通信相手の切替えや伝送路のライン状態等によって通信速度が変化するような用途に特に有効である。
【0037】
図11は、本発明による第2の実施例のさらに別の態様例を示したものである。
図11では、図10のクロック抜け判定値部28がない代わりに、データライン4を介してクロック抜け判定値情報28’を受信する。データ取込み部22がクロック抜け判定値情報28’を検出すると、その情報をクロック測定閾値可変部27に通知する。以降の動作は図8と同様である。従って、本例の動作タイミングも図9と同様である。
【0038】
この場合、動作開始時にはクロック抜け判定値情報28’を送信側システム1からいまだ受信していないため、クロック測定閾値可変部27はクロック抜け判定値情報28’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればクロック抜け判定値情報28’を送信側システム1から直接通知されるため、クロック抜け判定値部28の処理が不要となり、データ送信速度の変化にも即座に対応可能となる。
【0039】
図12は、本発明による第2の実施例のさらにまた別の態様例を示したものである。
図12では、図10のクロック抜け判定値部28がない代わりに、そのクロック抜け判定値情報28’がオペレータ等のマニュアル操作により外部からクロック測定閾値可変部27に与えられる。以降の動作は図8と同様である。従って、本例の動作タイミングも図9と同様である。
【0040】
なお、動作開始時には、クロック測定閾値可変部27は外部からオペレータ等により与えられるクロック抜け判定値情報28’を用いて、又はクロック測定閾値可変部27が内部に有するクロック抜け判定値情報28’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればマニュアル操作によって外部からデータ受信速度の変化に応じた設定がなされるため、システムの変更、保守運用、又はシステムの再構築等が容易に行なえる。
【0041】
図13は、本発明の第3の実施例を示したものである。また、図14には、図13の動作タイミングの一例を示している。
図13の受信側システム2において、クロック有無判定部29は、入力クロックが存在すべき時間位置によってクロック抜けを判定する。判定位置部31は、クロック有無判定部29に対してクロックの判定位置を指示する。
【0042】
サブクロック生成部30は、入力クロックと同期する自走型のカウンタ等により、入力クロックと同じ周期のサブクロックを発生させる。そして、サブクロック補填部32は、サブクロック生成部30からのサブクロックを用いてクロック抜けを補填する。その他は図4のものと同様であり、それらについては説明しない。
【0043】
次に、図14を参照しながら本実施例の具体的な動作を説明する。図14の(a)に示すように、クロック有無判定部29が判定位置部31から指示された判定位置内にクロックが存在するか否かを判断する。すなわち、判定位置内に入力クロックが存在すれば正常クロックと判定し、反対に存在しなければクロック抜けと判定する。
【0044】
図14の(b)に示すように、サブクロック生成部30で生成されるサブクロックは、入力クロックに同期して同じ周波数を有するが、そのクロックエッジが判定位置部31から指示された判定位置だけ遅延している。このようなサブクロックは、PLL回路のような規模の大きな回路を使用しなくても、例えば入力クロックと同周期のカウンタを自走させ、そのカウンタを入力クロックのエッジより判定位置だけ遅延させて繰り返しリセットする等の操作により簡易に発生させることができる。
【0045】
図14の(c)に示すように、クロック抜けが検出されると、クロック選択部25がその部分にサブクロック補填部32からのサブクロックを挿入して出力する。このように、第3の実施例では、予めクロック速度仕様(通信速度)とクロック抜けの判定位置を決めておき、データ取り込み用のクロックが抜けても受信回路内で作成したサブ受信クロックで補填する。この場合、サブクロックを予め作成しておくことで入力クロックの正常/異常判定回路を簡略化できる。
【0046】
図15は、本発明による第3の実施例の別の態様例を示したものである。
図15では、図13の判定位置部31がない代わりに、データライン4を介して判定位置情報31’を受信する。データ取込み部22が判定位置情報31’を検出すると、その情報をクロック有無判定部29及びサブクロック生成部30に通知する。以降の動作は図13と同様である。従って、本例の動作タイミングも図14と同様である。
【0047】
この場合、動作開始時には判定位置情報31’を送信側システム1からいまだ受信していないため、クロック有無判定部29及びサブクロック生成部30は判定位置情報31’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によれば判定位置情報31’が送信側システム1から直接通知されるため、判定位置部31の処理が不要となり、データ送信速度の変化にも即座に対応可能となる。また、シリアル通信回路の精度に応じて位置判定範囲を変えられる利点がある。
【0048】
図16は、本発明による第3の実施例のさらに別の態様例を示したものである。
図16では、図13の判定位置部31がない代わりに、その判定位置情報31’がオペレータ等のマニュアル操作により外部からクロック有無判定部29及びサブクロック生成部30に与えられる。以降の動作は図13と同様である。従って、本例の動作タイミングも図14と同様である。
【0049】
なお、動作開始時には、クロック有無判定部29及びサブクロック生成部30は外部からオペレータ等により与えられる判定位置情報31’を用いて又はクロック有無判定部29及びサブクロック生成部30が内部に有する判定位置情報31’の初期値を用いて動作を開始する。このように、本態様例によればマニュアル操作によって外部から判定位置情報31’にもとづくデータ受信速度が容易に可変できるため、判定位置検出回路の簡素化が可能となり、システムの変更、保守運用又はシステムの再構築等を容易に行なうことができる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、データ送信装置等からなる送信側システムとデータ受信装置等からなる受信側システムとを結ぶクロック信号にクロック抜けが発生しても、そのクロック抜けに対応したデータの受信を失敗することなく正常なデータ受信を継続することが可能となる。その結果、受信側システムの受信初期化処理やデータ再受信処理、及び送信側システムのデータ再送処理の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のデータラインとクロックラインとが分離するデータ伝送の一例を示した図である。
【図2】従来の受信側システムにおけるクロック抜けの一例を示した図である。
【図3】本発明により受信側システムのクロック抜けを補填する例を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示した図である。
【図5】図4の動作タイミングの一例を示した図である。
【図6】図4の別の態様例を示した図である。
【図7】図4のさらに別の態様例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施例を示した図である。
【図9】図8の動作タイミングの一例を示した図である。
【図10】図8の別の態様例を示した図である。
【図11】図8のさらに別の態様例を示した図である。
【図12】図8のさらにまた別の態様例を示した図である。
【図13】本発明の第3の実施例を示した図である。
【図14】図13の動作タイミングの一例を示した図である。
【図15】図13の別の態様例を示した図である。
【図16】図13のさらに別の態様例を示した図である。
【符号の説明】
1…送信側システム
2…受信側システム
3…クロックライン
4…データライン
21…数度読み部
22…データ取込み部
23…クロック測定判定部
24…クロック生成補填部
25…クロック選択部
26…受信速度仕様部
26’…受信速度仕様情報
27…クロック測定閾値可変部
28…クロック抜け判定値部
28’…クロック抜け判定値情報
29…クロック有無判定部
30…サブクロック生成部
31…判定位置部
31’…判定位置情報
32…サブクロック補填部
Claims (13)
- データラインと、
クロックラインと、
前記クロックライン上のクロック抜けを補填する手段と、を有し、
前記クロックライン上のクロックと前記補填する手段により補填されたクロックとを用いて、前記データライン上のデータを継続して受信することを特徴とするデータ受信装置。 - 前記補填する手段は、
前記データライン上のクロック抜けを検出する手段と、
前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成する手段と、
前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復する手段と、を含む、請求項1記載のデータ受信装置。 - 前記クロック抜けを検出する手段は、前記クロックライン上のクロックの周期と、クロック抜けと判定する所定のクロック周期との比較によってクロック抜けを検出する、請求項2記載のデータ受信装置。
- 前記所定のクロック周期は、データ受信装置内部に格納された所定のクロック周期情報、前記データラインからの受信データに含まれる所定のクロック周期情報、又はデータ受信装置外部からの指示データに含まれる所定のクロック周期情報、によって与えられる、請求項3記載のデータ受信装置。
- 前記所定のクロック周期は、前記クロックライン上の現時点より前のクロック周期によって定められ、適宜更新されていく、請求項3記載のデータ受信装置。
- 前記所定のクロック周期の更新時における変化量は、前記クロックライン上のクロック周期により決定される、請求項5記載のデータ受信装置。
- 前記更新時における変化量は、データ受信装置内部に格納されたクロック抜け判定情報、前記データラインからの受信データに含まれるクロック抜け判定情報、又はデータ受信装置外部からの指示データに含まれるクロック抜け判定情報、によって与えられる、請求項6記載のデータ受信装置。
- 前記クロック抜けを検出する手段は、前記クロックライン上のクロック位置と、クロック抜けと判定する所定のクロック位置との比較によってクロック抜けを検出する、請求項2記載のデータ受信装置。
- 前記所定のクロック位置は、前記クロックライン上のクロック周期によって決定される、請求項8記載のデータ受信装置。
- 前記所定のクロック位置は、データ受信装置内部に格納された判定位置情報、前記データラインからの受信データに含まれる判定位置情報、又はデータ受信装置外部からの指示データに含まれる判定位置情報、によって与えられる、請求項9記載のデータ受信装置。
- 前記補填クロックを生成する手段は、前記クロック抜けを検出する手段の検出タイミングに基づいて補填クロックを生成する、請求項2記載のデータ受信装置。
- 前記補填クロックを生成する手段は、前記クロックライン上のクロックと所定の位相を有し且つ同一周期で自走するサブクロックによって補填クロックを生成する、請求項2記載のデータ受信装置。
- データラインとクロックラインとを有するデータ受信装置におけるデータ受信方法は、
前記データライン上のクロック抜けを検出すること、
前記検出されたクロック抜けを補填する補填クロックを生成すること、
前記補填クロックをクロック抜け部分に挿入してクロックを修復すること、
前記修復されたクロックを用いて前記データライン上のデータを受信すること、から成ることを特徴とするデータ受信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2002365272A JP2004200879A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | データ受信装置 |
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JP2004200879A true JP2004200879A (ja) | 2004-07-15 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002365272A Withdrawn JP2004200879A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | データ受信装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004200879A (ja) |
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2002
- 2002-12-17 JP JP2002365272A patent/JP2004200879A/ja not_active Withdrawn
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