JP2004198988A - 表面凹凸形成方法、それにより得られる光学フィルム及び拡散反射板 - Google Patents

表面凹凸形成方法、それにより得られる光学フィルム及び拡散反射板 Download PDF

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桂子 木沢
Takeshi Nojiri
剛 野尻
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Abstract

【課題】簡便にかつ安価に基板露出面の形成と同時に樹脂表面凹凸形状を形成できる方法および、それにより得られる光学フィルム、拡散反射板及び表面凹凸フィルムを提供する。
【解決手段】少なくとも一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマーを含有する感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を形成する工程、前記感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は遮光部であり、さらに、凹凸形成のための活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンを有したマスクを介して活性エネルギー線を少なくとも一回以上照射する工程、前加熱する工程、前記感エネルギー性樹脂組成物層をエッチングする工程、後加熱する工程を順次行う表面凹凸形成方法であり、前加熱後の表面の段差が0.5μm以下である表面凹凸形成方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を使用する表面凹凸形成方法、それにより得られる表面凹凸フィルム、光学フィルム及び拡散反射板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯パソコン、携帯電話及び小型ゲーム機などが急速に普及しているが、これら装置は内蔵電池での使用時間をできるだけ長く保持できることが望まれている。その対策の1つとして、内蔵電池の消費電力を低減する方法がいくつか提案されている。具体的にはディスプレイを視認する際の周囲の明るさに応じ、液晶画面の後面を照らすバックライトの点灯をさせず、自然光や蛍光灯などの外光を画面に反射させ、画面を認識する方式が取られている。この反射型液晶装置の反射板の作製方法として(1)感光性液状レジストを使用したフォト法、(2)規定の大きさのビーズを液状レジストに分散、スピンコートで成膜した後、熱硬化などを行う方法が提案され、実用化されている。また、(3)プリント配線板の製造に頻繁に使用されている、ドライフィルムの形態に類似したフィルム状のレジストに凹凸形状をラミネートにより転写し、露光、熱硬化し、反射下地層を形成する方法がある。その後、これら方法で作製した反射下地層に金属膜をスパッタ等で形成、カラーフィルタ並びにオーバーコート等を成膜し、ITO電極形成、液晶封入等を行うことによって、携帯パソコン、携帯電話及び小型ゲーム機などの製品を製造する。しかしながら、前記反射板を作製する際、動画対応用に反射下地層にTFT、TFD等の信号用の接続穴をあける必要がある。
TFT、TFD等が形成された基板の樹脂表面に基板露出面と凹凸形状を形成する場合、従来の技術では、基板に感光性樹脂を塗布し、パターン形成されたマスクを介して感光性樹脂層に紫外線を照射し、樹脂層の露光部分又は未露光部分を現像液で除去して凹凸を形成し、さらに再度同様の工程を繰り返して、基板露出面と表面凹凸を形成するいわゆるフォトリソグラフィー法による方法が提案されている。このとき、凹凸の配置を密にして所定の間隔で配置し、凹凸の傾斜角度を所定値に制御することで、光学特性の向上が試みられている。このためには、平滑な基板上に凹凸を形成するだけでなく、表面になだらかな凹凸を形成するためのレベリング膜を再度同様の工程を繰り返して得る手法や樹脂の熱だれを利用してなだらかな凹凸を得る手法が利用されている。
【0003】
しかし、従来の方法では、凹凸形状の制御と基板露出面の形成を得るには、製造プロセス上の変動因子が多く、同一の条件で同一の凹凸形状を得ることは困難であり、また、煩雑な工程を繰り返すため、比較的高価でもある。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−243226号公報
【特許文献2】
特開平11−42649号公報
【特許文献3】
特開2000−098375号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡便にかつ安価に基板露出面の形成と同時に樹脂表面凹凸形状を形成できる方法および、それにより得られる表面凹凸フィルム、光学フィルム及び拡散反射板を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、[1] 少なくとも一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマーを含有する感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を形成する工程、前記感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は活性エネルギー線遮断部であり、さらに、凹凸形成のための活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンを有したマスクを介して活性エネルギー線を少なくとも一回以上照射する工程、前加熱する工程、前記感エネルギー性樹脂組成物層をエッチングする工程、後加熱する工程を順次行うことを特徴とする表面凹凸形成方法であり、前加熱後の表面の段差が0.5μm以下である表面凹凸形成方法である。
また、本発明は、[2]感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層が、(a)バインダ樹脂、(b)エチレン性不飽和基を少なくとも一つ以上有する一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマー、(c)活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを生成する重合開始剤を含む上記[1]に記載の表面凹凸形成方法である。
また、本発明は、[3]活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンが、活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線遮断部又は活性エネルギー線透過部と活性エネルギー線透過部との距離が、1〜50μmである上記[1]または[2]に記載の表面凹凸形成方法である。
また、本発明は、[4]前加熱が、50〜180℃の加熱であり、後加熱が、前加熱より高い温度でかつ250℃以下である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の表面凹凸形成方法である。
また、本発明は、[5]活性エネルギー線が紫外光線である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の表面凹凸形成方法である。
さらに、本発明は、[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の表面凹凸形成方法を用いて形成された光学フィルムである。
さらに、本発明は、[7]上記[6]に記載の光学フィルムに反射膜を設けた拡散反射板である。
また、本発明は、[8]上記[7]に記載の拡散反射板を反射型液晶ディスプレイに用いたことを特徴とする拡散反射板であり、
さらに、本発明は、[9]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の表面凹凸形成方法を用いて形成された表面凹凸フィルムである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の表面凹凸形成方法を図面を用いて説明する。図1(a)〜(f)は、本発明の表面凹凸形成方法の工程図を示したものである。基材2上にTFT、TFD等の下層膜1が形成された基材2を準備し(a)、基材上に感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層3を設ける(b)。感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層3の上にパターン形成されたマスク5を介して活性エネルギー線4を照射する(c)。マスクのマスクパターンは、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は活性エネルギー線遮断部であり、さらに、凹凸形成のための活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなり、規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンを有し、活性エネルギー線遮断部には、後にコンタクトホールを形成される部分が含まれる。そして、(d)のエッチング操作を行うことなく前加熱する工程を行う。前加熱の温度は、50〜180℃で行うと好ましい。前加熱により活性エネルギー線がマスクを介して透過した部分の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層3は凸状となり、マスクにより遮断された部分は、凹状となる。但し、前加熱後の表面の段差が0.5μm以下とする必要がある。
次に、(e)に示すように、活性エネルギー線がマスクの遮断部により照射しなかった感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層をエッチングする(e)。ここで、エッチングは現像のことであり、このエッチング(現像)により感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を貫通し基材上に形成された下層膜に達するホールが形成される。そして、後加熱を行う(f)。後加熱は、前加熱より高い温度でかつ250℃以下で行うことが好ましい。
本発明の表面凹凸形成方法は、上記のように(a)〜(f)の工程を含んでいる。
【0008】
本発明で用いる感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層としては、基材上に塗布しフィルム状になる樹脂組成物を用いる。感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層には光硬化性樹脂組成物を用いることができる。感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の軟化温度は特に制限されないが、200℃以下であることが望ましい。
【0009】
本発明における(a)バインダ樹脂の使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、10〜80重量部とすることが好ましく、20〜75重量部とすることがより好ましく、25〜73重量部とすることが特に好ましく、30〜70重量部とすることが極めて好ましい。この使用量が10重量部未満では、塗布性が低下する傾向があり、80重量部を超えると、光硬化性、耐熱性あるいは表面に凹凸形状を形成する工程における凹凸形状形成性が低下する傾向がある。
【0010】
本発明における(b)エチレン性不飽和基を少なくとも一つ以上有する一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマーである少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物の使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、20〜90重量部とすることが好ましく、25〜80重量部とすることがより好ましく、27〜75重量部とすることが特に好ましく、30〜70重量部とすることが極めて好ましい。この使用量が20重量部未満では、光硬化性、耐熱性あるいは表面に凹凸形状を形成する工程における凹凸形状形成性が低下する傾向があり、80重量部を超えると、塗布性が低下する傾向がある。
【0011】
本発明における(c)活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを生成する重合開始剤の使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、0.05〜20重量部とすることが好ましく、0.1〜15重量部とすることがより好ましく、0.15〜10重量部とすることが特に好ましい。この使用量が0.05重量部未満では、光硬化が不十分となる傾向があり、20重量部を超えると、前述の感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程において、感光性樹脂組成物層の活性光線照射表面での活性光吸収が増大して、内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤などの密着性付与剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、重合禁止剤等を(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0012】
感エネルギー性ネガ型樹脂組成物としては、基材に対する密着性が良好なものを用いるのが好ましい。TFT液晶表示装置に用いる場合は基板に形成されたTFTとのコンタクトホールを形成するためにその部分の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除けるように、アルカリ等で現像可能な感光性樹脂を用いることもできる。また耐熱性、耐溶剤性、形状安定性を向上させるために、熱によって硬化可能な樹脂組成物を用いることもできる。さらに、カップリング剤、接着性付与剤を添加することで基板との密着を向上させることもできる。接着を向上させる目的で基板または感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の接着面に接着性付与剤を塗布することもできる。
【0013】
感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の加熱による流動性を得るために分子量10000以下の低融点物質を添加する。例えば「プラスチックス配合剤」(遠藤昭定、須藤 眞編、大成社発行、平成8年11月30日発行)記載の可塑剤や、エチレン性二重結合を分子内に少なくとも1つ以上有するモノマーを添加する。本成分の使用量は、感光性組成物中の固形分総量の1〜70重量%とすることが好ましい。
【0014】
本発明における(a)バインダ樹脂としては、ビニル共重合体が好ましく、ビニル共重合体に用いられるビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、メタクリル酸n-プロピル、アクリル酸iso-プロピル、メタクリル酸iso-プロピル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸n-ブチル、アクリル酸iso-ブチル、メタアクリル酸iso-ブチル、アクリル酸sec-ブチル、メタクリル酸sec-ブチル、アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸2-クロロエチル、メタクリル酸2-クロロエチル、アクリル酸2-フルオロエチル、メタクリル酸2-フルオロエチル、アクリル酸2-シアノエチル、メタクリル酸2-シアノエチル、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N-ビニルピロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0015】
また、本発明における(b)少なくとも一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和基を少なくとも一つ以上有する一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマーが好ましく、従来、光重合性多官能モノマーとして知られているものを用いることができる。
【0016】
具体的には、一個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル系モノマー(アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、メタクリル酸n-プロピル、アクリル酸iso-プロピル、メタクリル酸iso-プロピル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸n-ブチル、アクリル酸iso-ブチル、メタクリル酸iso-ブチル、アクリル酸sec-ブチル、メタクリル酸sec-ブチル、アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2--エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸2-クロロエチル、メタクリル酸2-クロロエチル、アクリル酸2-フルオロエチル、メタクリル酸2-フルオロエチル、アクリル酸2-シアノエチル、メタクリル酸2-シアノエチル、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール等)、スチレン系モノマ(スチレン、α-メチルスチレン、p-t-ブチルスチレン等)、ポリオレフィン系モノマ(ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等)、ビニル系モノマ(塩化ビニル、酢酸ビニル等)、ニトリル系モノマ(アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、1-(メタクリロイロキシエトキシカルボニル)-2-(3'-クロロ-2'-ヒドロキシプロポキシカルボニル)ベンゼンなどが挙げられる。
【0017】
二個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサプロピレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3-ブタンジオールジアクリレート、1,3-ブタンジオールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,5-ペンタンジオールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2-ビス(4-アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジメタクリレート、ウレタンジアクリレート化合物等が挙げられる。
【0018】
三個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリメタクリレート等が挙げられる。
四個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0019】
五個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等が挙げられる。
六個の不飽和結合を有する単量体としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
これらの不飽和結合を有する単量体は、いずれにしても、光照射によりラジカル重合するものであればよく、また、これらの不飽和結合を有する単量体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0020】
本発明における、(c)活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを生成する重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N'-テトラメチル-4,4′-ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N'-テトラエチル-4,4'-ジアミノベンゾフェノン、4-メトキシ-4'-ジメチルアミノベンゾフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン-1、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-メチル-1-(4-(メチルチオ)フェニル)-2-モルフォリノプロパノン-1、2,4-ジエチルチオキサントン、2-エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等)、ベンジル誘導体(ベンジルジメチルケタール等)、2-メルカプトベンズイミダゾール、2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体(2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-フェニルイミダゾール二量体、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(p-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2,4-ジ(p-メトキシフェニル)-5-フェニルイミダゾール二量体、2-(2,4-ジメトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体等)、アクリジン誘導体(9-フェニルアクリジン、1,7-ビス(9,9'-アクリジニル)ヘプタン等)などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。本成分の使用量は、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物中の固形分総量の0.01〜25重量%とすることが好ましく、1〜20重量%とすることがより好ましい。
【0021】
必要に応じプラスチック添加剤として、分子量10000以下の低融点物質を添加してもよい。例えば「プラスチックス配合剤」(遠藤 昭定、須藤 眞編、大成社発行、平成8年11月30日発行)記載の可塑剤や、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層に加熱による流動性やガラス基材との密着性を与えるシラン化合物等が挙げられる。本成分の使用量は、ネガ型組成物中の固形分総量の1〜70重量%とすることが好ましい。
【0022】
以上の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物を必要に応じ適当な溶剤に溶解ないし分散させ、混合する。混合物の溶解成分は、透明で均一な溶液となるまで十分に混合し、常法により濾過され、塗液とする。溶剤は、好ましくは50〜250℃の範囲に沸点を有するものである。そのような溶剤の例として、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、N,N-ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ニトロベンゼン等が挙げられる。
【0023】
感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の塗布方法としては、ロールコータ塗布、スピンコータ塗布、スプレー塗布、ディップコータ塗布、カーテンフローコータ塗布、ワイヤバーコータ塗布、グラビアコータ塗布、エアナイフコータ塗布、キャップコータ塗布等がある。基材上に上記の方法で感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を塗布する。塗布した感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の厚みは、0.1〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、1〜50μmが特に好ましい。塗布する基材としては、ガラス板、クロムやITOなどの無機化合物を成膜したガラス板、シリコン基板、セラミック、ポリカーボネート系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルスルホン樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルムなど、好ましくは複屈折率が少ない(Δn=0.01以下)基材を用いることができる。
【0024】
塗布した感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層は、40〜150℃で1〜30分間プリベークする。プリベークした感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層は、パターン形成されたマスクを介して活性エネルギー線を照射される。マスクは、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は遮断部であり、さらに凹凸形成のための活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンを有し、活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線遮断部、又は活性エネルギー線透過部と活性エネルギー線透過部との距離が、1〜50μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。また、繰り返しパターンの活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部は、グレー階調を変化させたグレーマスクパタンを用いることもできる。感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所の遮断部の幅は、繰り返しパターンの遮断部の幅よりも大きいことが好ましい。パターン形状は、特に限定されないが、例として、円形、楕円形、円輪形、多角形、曲線、直線、あるいは各形の集合形などがある。活性エネルギー線量は、従来のエッチング工程を含む表面凹凸形成方法の中で照射する、例えば紫外線量に比べて同等あるいは少なくて済み、0.01〜1J/cmが好ましく、0.01〜0.5J/cmがより好ましく、0.05〜0.1J/cmが特に好ましい。活性エネルギー線を照射する露光機光源としては、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ等が挙げられる。これらの光源を使用するプロキシ露光機や投影露光機以外にも、マスクパターンを介して露光できればよい。
【0025】
パターン形成されたマスクを介して活性エネルギー線を照射された感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の膜厚は、活性エネルギー線を照射されていない部分の膜厚に比べ最終的に増加する。活性エネルギー線を少なくとも一回以上照射する工程の後、前加熱として、50〜180℃の前加熱を行い、好ましくは、80〜140℃の前加熱を行い、活性エネルギー線を照射された部分と照射されない部分との膜厚差を顕著にする。前加熱する装置としては、温風加熱炉、または赤外線加熱炉、ホットプレート等で前加熱を行う。
表面凹凸形成工程に続いて、前記感エネルギー性樹脂組成物層をエッチング(現像)する。すなわち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、メタケイ酸ナトリウム等の無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の有機塩基、又は塩を含む水溶液を吹き付けるか、水溶液に浸漬するなどして未露光部を除去することができる。
前記感エネルギー性樹脂組成物層をエッチングする工程の後、後加熱として、前加熱より高い温度でかつ250℃以下の後加熱を行い、好ましくは、140〜250℃の後加熱を行う。後加熱する装置としては、温風加熱炉、または赤外線加熱炉、ホットプレート等で後加熱を行う。
【0026】
本発明では、表面凹凸形成方法を用いて形成したものを表面凹凸フィルム、光学フィルムとすることができる。また、この光学フィルムに反射膜を設けて拡散反射板とすることができる。
この反射膜としては、反射したい波長領域によって材料を適切に選択すれば良く、例えば反射型LCD表示装置では、可視光波長領域である300nmから800nmにおいて反射率の高い金属、例えばアルミニウムや金、銀等を真空蒸着法またはスパッタリング法等によって形成する。また反射増加膜(光学概論2、辻内順平、朝倉書店、1976年発行)を上記の方法で積層してもよい。屈折率差を利用して反射させる場合、金属単体だけでなく、ITOや五酸化タンタル、酸化チタン等の膜とシリコンやアルミニウム等の酸化膜や窒化膜、酸窒化膜を真空蒸着法またはスパッタリング法等によって積層形成する。反射膜の厚みは、0.01〜50μmが好ましい。また反射膜は、必要な部分だけフォトリソグラフィー法、マスク蒸着法等によりパターン形成してもよい。
【0027】
以上では図2に示す様な反射型液晶ディスプレイで説明したが、本発明の拡散反射板は外部や内部光線を拡散反射させることが必要な液晶用バックライト反射板、プロジェクタ用スクリーン、電気泳動表示装置、有機EL表示装置、無機EL表示装置、エレクトロクロミック表示装置、フォトエレクトロクロミズム表示装置等の表示デバイスに用いることが出来る。また、本発明の光学フィルムは、ノングレアシート、液晶用バックライト拡散板、視野角制御フィルム、リアプロジェクション用透過スクリーン、ビューファインダー用マイクロレンズ、プロジェクタ用マイクロレンズ、立体テレビ用視野角制御フィルム等の光学デバイスに用いることが出来る。さらに、本発明の表面凹凸フィルムは、印刷用版、液晶表示装置のMVA用配向制御、溝構造液晶分子配向制御等に用いることが出来る。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
下記の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物の塗液をガラス基板上に毎分1300回転で10秒間スピンコートし、ホットプレート上90℃で4分間加熱し、膜厚4μmの感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を得た。この感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層に感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は遮断部であり、紫外線照射部と紫外線遮断部の境界線が規則的な10μm周期でパターニングされたマスクを介して0.09J/cm2の紫外線で照射した後、90℃、120℃、135℃でそれぞれ5分間で前加熱した。前加熱後の凹凸段差を図3(表2中,No.4)に示した。水酸化カリウムを0.3重量%含む30℃の水溶液シャワーを120、214、265秒間あてエッチング(現像)し、230℃で30分間の後加熱をした。この結果、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の除去部分に基板露出面が形成され除去部分以外に紫外線照射部断面が凸、紫外線遮断部断面が凹の凹凸ピッチ10μmの形状を有する表2に示した凹凸段差が得られた。図4に表2中のNo.4の230℃で30分間の後加熱により硬化したサンプルの断面の凹凸段差を示した。
【0029】
(ポリマーAの合成)
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表1に示す(2)を4時間かけて均一に滴下した。(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続けた後、表1に示す(3)を添加した。
(3)を添加後、反応系を100℃に昇温し、0.5時間かけて表1に示す(4)を滴下した。(4)の滴下後、100℃で20時間撹拌を続けた後、室温に冷却して、重量平均分子量が約70,000のポリマーAを得た。
【0030】
【表1】
Figure 2004198988
【0031】
(感エネルギー性ネガ型樹脂組成物の塗液):
Figure 2004198988
【0032】
【表2】
Figure 2004198988
【0033】
(実施例2)
実施例1に記載の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物の塗液をガラス基板上に毎分1000回転で10秒間スピンコートし、ホットプレート上90℃で4分間加熱し、膜厚6μmの感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を得た。この感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層に感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は遮断部であり、紫外線照射部と紫外線遮断部の境界線が規則的な10μm周期でパターニングされたマスクを介して0.09J/cmの紫外線を照射した後、120℃で5分間の前加熱をした。次に、水酸化カリウムを0.3重量%含む30℃の水溶液シャワーを214秒間あてエッチング(現像)し、230℃で30分間の後加熱を行った。この結果、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の除去部分に基板露出面が形成され除去部分以外に紫外線照射部断面が凸、紫外線遮断部断面が凹の形状を有し、その凹凸段差が3.07μmの光学フィルムを得た。図5に得られた光学フィルム断面の凹凸段差を示した。
得られた光学フィルムを透過光観察すると、曇りガラスのような良好な拡散性を示し、良好な光学フィルムが得られたことを確認した。さらにスパッタによりAl金属膜0.1μmを成膜したところ、反射型液晶ディスプレイ用拡散反射板として良好な反射特性を示した。図6に上記で得た拡散反射板の反射特性を示した。
【0034】
(実施例3)
実施例1に記載の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物の塗液をポリエーテルスルホン基板上に毎分1300回転で10秒間スピンコートし、ホットプレート上90℃で4分間加熱し、膜厚4μmの感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を得た。この感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層に感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は遮断部であり、紫外線照射部と紫外線遮断部の境界線が規則的な10μm周期でパターニングされたマスクを介して0.09J/cmの紫外線を照射した後、120℃で5分間の前加熱をした。次に、水酸化カリウムを0.3重量%含む30℃の水溶液シャワーを214秒間あてエッチング(現像)し、200℃で30分間の後加熱をした。この結果、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の除去部分に基板露出面が形成され除去部分以外に紫外線照射部断面が凸、紫外線遮断部断面が凹の形状を有し、その凹凸段差が2.85μmの光学フィルムを得た。図7に得られた光学フィルム断面の凹凸段差を示した。
さらにスパッタによりAl金属膜0.1μmを成膜したところ、反射型液晶ディスプレイ用拡散反射板として良好な反射特性を示した。図8に上記で得られた拡散反射板の反射特性を示した。
【0035】
(比較例1)
実施例1の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物の塗液をガラス基板上に毎分1300回転で10秒間スピンコートし、ホットプレート上90℃で4分間加熱し、膜厚4μmの感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を得た。この感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層に感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は遮断部であり、紫外線照射部と紫外線遮断部の境界線が規則的な10μm周期でパターニングされたマスクを介して0.07J/cmの紫外線で照射した後、120℃で5分間の前加熱をした。水酸化カリウムを0.3重量%含む30℃の水溶液シャワーを214秒間あてエッチング(現像)した後、室温(25℃)で1時間放置した。この結果、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の表面には、紫外線照射部断面が凸、紫外線遮断部断面が凹の表面凹凸段差が観測されなかった。図9にその断面の凹凸段差を示す。
実施例では,反射特性に極めて優れた表面凹凸が形成されるが,加熱する工程のない比較例では,所望の表面凹凸段差が生じなかった。
【0036】
(比較例2)
実施例1の感エネルギー性ネガ型樹脂組成物の塗液をガラス基板上に毎分1300回転で10秒間スピンコートし、ホットプレート上90℃で4分間加熱し、膜厚4μmの感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を得た。この感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層に感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所のみ遮断部であり、他の部分は全て活性エネルギー線透過部からなるマスクを置いて、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の垂直上方より0.09J/cmの紫外線を全面照射した後、120℃で5分間の前加熱をした。次に、水酸化カリウムを0.3重量%含む30℃の水溶液シャワーを214秒間あてエッチング(現像)処理し、230℃で30分間の加熱をした。感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層の表面に基板露出面が形成は形成されたが、表面凹凸段差が観測されなかった。
実施例では,反射特性に極めて優れた表面凹凸が形成されるが,活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンがないマスクを介して露光する工程の比較例では、基板露出面は形成されたが、表面凹凸段差は生じなかった。
【0037】
【発明の効果】
本発明により、簡便にかつ安価に基板露出面の形成と同時に樹脂表面凹凸形状を形成できる方法および、それにより得られる光学フィルム及び拡散反射板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面凹凸形成方法の一例を示す断面図
【図2】本発明の拡散反射板の一例を示す断面図
【図3】実施例1で得られた光学フィルムの前加熱後の凹凸段差
【図4】実施例1で得られた光学フィルムの後加熱後の凹凸段差
【図5】実施例2で得られた光学フィルムの凹凸段差
【図6】実施例2で得られた拡散反射板の反射特性図
【図7】実施例3で得られた光学フィルムの凹凸段差
【図8】実施例3で得られた拡散反射板の反射特性図
【図9】比較例1で得られた光学フィルムの凹凸段差
【符号の説明】
1.下層膜
2.基材
3.感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層
4.活性エネルギー線
5.マスク
6.偏光板
7.位相差フィルム
8.ガラス基板
9.ブラックマトリクス
10.カラーフィルタ
11.透明電極
12.平坦化膜
13.反射膜
14.配向膜
15.液晶層
16.スペーサ
17.コンタクトホール
18.TFT

Claims (9)

  1. 少なくとも一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマーを含有する感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を形成する工程、前記感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層を除去する箇所は活性エネルギー線遮断部であり、さらに、凹凸形成のための活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンを有したマスクを介して活性エネルギー線を少なくとも一回以上照射する工程、前加熱する工程、前記感エネルギー性樹脂組成物層をエッチングする工程、後加熱する工程を順次行うことを特徴とする表面凹凸形成方法であり、前加熱後の表面の段差が0.5μm以下である表面凹凸形成方法。
  2. 感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層が、(a)バインダ樹脂、(b)エチレン性不飽和基を少なくとも一つ以上有する一種類以上の重合可能なモノマー又はオリゴマー、(c)活性エネルギー線の照射により遊離ラジカルを生成する重合開始剤を含む請求項1に記載の表面凹凸形成方法。
  3. 活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線透過部からなる規則的あるいは不規則的な繰り返しパターンが、活性エネルギー線遮断部と活性エネルギー線遮断部又は活性エネルギー線透過部と活性エネルギー線透過部との距離が、1〜50μmである請求項1または請求項2に記載の表面凹凸形成方法。
  4. 前加熱が、50〜180℃の加熱であり、後加熱が、前加熱より高い温度でかつ250℃以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の表面凹凸形成方法。
  5. 活性エネルギー線が紫外光線である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の表面凹凸形成方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の表面凹凸形成方法を用いて形成された光学フィルム。
  7. 請求項6に記載の光学フィルムに反射膜を設けた拡散反射板。
  8. 請求項7に記載の拡散反射板を反射型液晶ディスプレイに用いたことを特徴とする拡散反射板。
  9. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の表面凹凸形成方法を用いて形成された表面凹凸フィルム。
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