JP2004198864A - 照明装置およびカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】照明光の照射方向を変化させるとともに、小型化を図る上で有利なカメラおよびカメラの照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置20は、6つの光源30と、6つのレンズ34と、第1、第2フレーム部材24、26などを備えている。6つの光源30は該光源30の指向が同一方向となるように第1フレーム24に取着されている。各レンズ34はその光軸が光源30の指向方向とほぼ同一方向を向くように第1フレーム24に保持されている。レンズ34および第1フレーム部材29は、4つのばね部2910によってX軸方向およびY軸方向に移動できるように支持されている。レンズ34は、第2フレーム部材28がZ軸方向に移動されることでZ軸方向にも移動可能に支持されている。第2フレーム部材28と第1フレーム部材29との間には第1、第2のアクチュエータ36、38が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラおよびカメラの照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、ズーム動作を行なうデジタルカメラにおいては、前記ズーム動作による画角の変化に対応して照射する光の照射角を変化させる機能を有するストロボ装置を内蔵したものがあり、これと同様の機能を有する外付け型のストロボ装置も商品化されている。
このような内蔵型あるいは外付け型のストロボ装置は、例えば、ズーム駆動源から出力される画角に対応する検出信号を入力し、該検出信号に基づいて、リフレクターおよび光源と、該光源の前方に位置するフレネルレンズとの光軸方向の相対距離を変えることにより照射角を変化させるように構成されている。すなわち、このようなストロボ装置においては、前記相対距離が離れれば望遠側の照射角となり、前記相対距離が近づけば広角側の照射角となる。
このような光源とフレネルレンズとの間の距離を変化させる構成では、光源、リフレクターの占有スペースに加えて、前記距離を変化させるためスペースがさらに必要となりカメラやストロボ装置の小型化を図る上で不利となっている。
一方、カメラ用照明装置の小型化を図る技術として、複数の白色発光ダイオードを基板上に配列して光源を構成し、各白色発光ダイオードのそれぞれの前方に集光用のレンズを配置したものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−89318号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したカメラ用照明装置は、白色発光ダイオードの光を照射する際の照射角が固定したものとなっており、照射角を変えることはできなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされ、その目的とするところは、照明光の照射方向を変化させるとともに、小型化を図る上で有利なカメラおよびカメラの照明装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のカメラは前記目的を達成するために、指向方向が同一となるようにカメラに設けられた被撮像物照明用の複数の光源と、前記複数の光源に対応した数で設けられ前記光源からの出射光を集光する複数のレンズと、前記各レンズをそれぞれ前記光源の前方箇所で個別に移動可能に支持する複数の支持手段と、前記複数のレンズをそれぞれ個別に移動させる複数のレンズ移動手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の照明装置は、カメラに設けられた被撮像物照明用の照明装置であって、指向方向が同一となるようにカメラに設けられた複数の光源と、前記複数の光源に対応した数で設けられ前記光源からの出射光を集光する複数のレンズと、前記各レンズをそれぞれ前記光源の前方箇所で個別に移動可能に支持する複数の支持手段と、前記複数のレンズをそれぞれ個別に移動させる複数のレンズ移動手段とを備えることを特徴とする。
そのため、レンズ移動手段によって複数のレンズをそれぞれ個別に移動させることによって、複数の光源から出射される光の照射方向を個別に変化させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本実施の形態のカメラについて図面を参照して説明する。
図5(A)は第1の実施の形態のカメラを斜め前方から見た斜視図、(B)は同カメラを斜め後方から見た斜視図である。
カメラ10は静止画データとしての画像データを記録媒体に記録するデジタルスチルカメラであり、ケース12を有している。
前記ケース12は、高さと、左右の幅と、高さおよび左右の幅よりも十分に小さい寸法の厚さを有して薄い矩形板状に形成されている。なお、本実施の形態では、カメラの左右方向はカメラの前方から見た方向をいうものとする。
そして、シャッターボタン1202が前記ケース12の上面の中央から左寄りの箇所に設けられ、撮影レンズ16を有する鏡筒18が前記ケース12の前面の右寄りの箇所に設けられ、ディスプレイ14が前記ケース12の後面の右寄りの箇所に設けられ、3つの操作スイッチ1204がケース12の後面の左寄りの上部に配設され、これら3つの操作スイッチ1204の下方は十字スイッチ1206が配設されている。
前記十字スイッチ1206は、前記撮影レンズ16を広角側あるいは望遠側にズームさせる際に操作される。
【0007】
図1は照明装置20の正面図、図2は照明装置20の構成を示す一部を破断した斜視図、図3は図2の一部を拡大した拡大斜視図、図4はアクチュエータの説明図である。
前記ケース12の前面のほぼ中央で上部寄りの箇所に本発明に係る照明装置20が設けられている。
本実施の形態では、前記照明装置20は矩形状に形成され、前記照明装置20は、ケース12に取着された透明材料からなるカバー19でその全域が覆われている。
図1、図2、図3に示すように、前記照明装置20は、被撮像物照明用の6つの光源30と、6つのレンズ34と、6つの支持手段と、6つのレンズ移動手段と、第1、第2フレーム29、28と、第1、第2フレーム部材24、26などを備えている。
前記第1フレーム24は、前記ケース12側に固定された矩形板状の1枚のプリント基板から構成されている。
前記光源30は、前記第1フレーム24の前面にカメラ10の幅方向であるX軸方向に間隔をおいて3つ並べられ、このような列がカメラ10の上下方向であるY軸方向に2つ設けられている。
本実施の形態では、前記光源30として白色光を出射する高輝度白色発光ダイオード(高輝度白色LED)が用いられている。
これら6つの光源30は、それらの出射光の方向、すなわち光源30の指向方向が同一方向となるように第1フレーム24に取着されている。本実施の形態では、前記光源30の指向方向は、前記X軸方向とY軸方向の双方と直交するZ軸方向、すなわち、カメラ10の前後方向であり撮影レンズ16の光軸と平行な方向である。
【0008】
前記第2フレーム26は、一つの箱型状の部材からなり、前記第1フレーム24の前面に固定されている。
前記第2フレーム26は、前記各光源30の前方にそれぞれ直方体状の立体空間2601を区画するように、前記第1フレーム24の前面からZ軸方向に起立されX軸方向に延在する3つの横壁2602と、前記第1フレーム24の前面からZ軸方向に起立されY軸方向に延在する4つの縦壁2604とから構成されている。
前記第2フレーム26の前記各横壁2602の光源30を挟む上下の内側面のうち、上側の内側面にはZ軸方向に間隔をおいて2つの支持片2606が下方に突設されている。
【0009】
前記第2フレーム部材28は、6つ設けられて前記立体空間2601にそれぞれ配設され、2つの横壁2802、2804と2つの縦壁2806、2808とから矩形枠状に形成されている。
前記第1フレーム部材29は、6つ設けられて前記各第2フレーム部材28の内側に配設され、2つの横壁2902、2904と2つの縦壁2906、2908とから矩形枠状に形成されている。前記レンズ34はこれら横壁2902、2904と2つの縦壁2906、2908の内側に保持されている。
【0010】
そして、第1フレーム部材29の4つの角部のうち、左側の2つの角部と第2フレーム部材28の左側の縦壁2806の上下の2箇所との間はそれぞれ弾性を有するばね部2910によって連結されている。また、第1フレーム部材29の4つの角部のうち、右側の2つの角部と第2フレーム部材28の右側の縦壁2808の上下の2箇所との間はそれぞれ弾性を有するばね部2910によって連結されている。
これにより、前記レンズ34および第1フレーム部材29は、それらの4箇所が個別にX軸方向およびY軸方向並びにZ軸方向に移動できるように支持され、従ってX軸方向およびY軸方向並びにZ軸方向に移動できるように支持されている。
また、前記レンズ34は、前記第2フレーム部材28がZ軸方向に移動されることでZ軸方向にも移動可能に支持されている。
また、前記レンズ34は、前記4つのばね部2910の弾性により、第1フレーム部材29に外力が加わらない中立状態では、前記光源30の指向方向とほぼ同一の方向に光軸を向けて支持され、より詳細には、レンズ34の光軸が前記光源30の出射光の光路の中心と一致する基準位置に位置するように支持され、前記光源30の出射光を集束して被撮像物に照射するように構成されている。なお、前記レンズ34の基準位置は、上記のようにばね部2910の中立状態によらず、前記レンズ移動手段により形成するようにしてもよい。
【0011】
第2フレーム部材28と第1フレーム部材29との間には第1、第2のアクチュエータ36、38が設けられている。
前記第1のアクチュエータ36は、前記第2フレーム部材28の右側の縦壁2808と、第1フレーム部材29の右側の縦壁2908との間に配設され、Y軸方向に延在しX軸方向に可撓可能な帯板状の可動片3602を有している。
前記可動片3602は、その基部が支持部3604によって支持され、該支持部3604は前記第2フレーム部材28の右側の縦壁2808に取着されている。また、前記可動片3602の先部は、第1フレーム部材29の縦壁2908に設けられた連結部3606に連結されている。
前記可動片3602は、図4に示すように、該可動片3602に供給される駆動信号によってX軸方向に湾曲することで前記連結部3606を介して前記第1フレーム部材29およびレンズ34をX軸方向に変位させるように構成されている。
【0012】
前記第2のアクチュエータ38は、前記第2フレーム部材28の下側の横壁2804と、第1フレーム部材29の下側の横壁2904との間に配設され、X軸方向に延在しY軸方向に可撓可能な帯板状の可動片3802を有している。
前記可動片3802は、その基部が支持部3804によって支持され、該支持部3804は前記第2フレーム部材28の下側の横壁2804に取着されている。また、前記可動片3802の先部は、第1フレーム部材29の下側の横壁2904に設けられた連結部3606に連結されている。
前記可動片3802も、該可動片3802に供給される駆動信号によってY軸方向に湾曲することで前記連結部3806を介して前記第1フレーム部材29およびレンズ34をY軸方向に変位させるように構成されている。
【0013】
また、第2フレーム26の前記各横壁2602の2つの支持片2606と第1フレーム24の間にわたって第3のアクチュエータ32が設けられている。
前記第3のアクチュエータ32は、圧電素子3202と、駆動部材3204と、移動体3206と、付勢部材3208とを有している。
前記圧電素子3202は、前記光源30よりも上方の前記第1フレーム24箇所に取着されている。
前記駆動部材3204は、圧電素子3202からZ軸方向に沿って延在する軸状を呈し、Z軸方向の2箇所が前記2つの支持片2606に挿通されて支持されている。
前記移動体3206は、Z軸方向に軸心を向けた円筒状に形成され前記第2フレーム部材28の上側の横壁2802と一体的に設けられ、Z軸方向に貫通形成された軸受孔3210を介して前記駆動部材3204に挿通されZ軸方向にスライド可能に支持されている。なお、前記移動体3206が前記駆動部材3204の軸線回りに揺動しないように、不図示の振れ止め機構が設けられている。
したがって、前記第2フレーム部材28は、前記第1フレーム部材29と前記レンズ34とともにZ軸方向にスライド可能に配設されることになる。
前記付勢部材3208は、前記2つの支持片2606のうち第1フレーム24寄りに位置する支持片2606と、前記移動体3206の後端との間に配設され、該移動体3206を前方に向けて付勢している。そして、前記移動体3206はその前端が前記2つの支持片2606のうち前方寄りに位置する支持片2606に当接して移動が停止される。
前記第3のアクチュエータ32は、前記圧電素子3202に印加される駆動信号(パルス波)により前記駆動部材3204を振動させ、この振動によって前記移動体3206を駆動部材3204の延在方向に沿って双方向に移動させるように構成されている。前記移動体3206の進行方向は前記圧電素子3202に印加される駆動信号の波形によって切り換えられる。なお、前記第3のアクチュエータ32としては、例えば特開2002−218773号公報に記載されているものを採用することができる。
したがって、前記第2フレーム部材28は前記第3のアクチュエータ32によってZ軸方向に移動され、これにより第1フレーム部材29およびレンズ34はZ軸方向に移動されることになる。
【0014】
なお、前記第1、第2のアクチュエータ36、38の可動片3602、3802は駆動信号が供給されることで厚さ方向に湾曲するバイモルフやバイメタルによって構成することができる。また、前記可動片3602、3802を形状記憶合金によって構成し、これらを加熱手段によって加熱することにより予め記憶されていた形状とすることで前記バイモルフやバイメタルと同様の動作をさせるように構成してもよい。
また、第3のアクチュエータ32は、本実施の形態のように圧電素子、駆動部材、移動子からなるアクチュエータを用いる代りに、直線型超音波モータ、静電アクチュエータ、あるいはマイクロマシンなどを用いることもできる。
【0015】
本実施の形態では、前記第1、第2、第3のアクチュエータ32、36、38によって特許請求の範囲のレンズ移動手段が構成されている。
また、前記第2フレーム部材28、第1フレーム部材29、ばね部材2910によって特許請求の範囲の支持手段が構成されている。
【0016】
図6はカメラ10の制御系の構成を示すブロック図である。
前記カメラ10は、制御手段102、撮像素子104、信号処理部106、メモリカードインターフェース108、ディスプレイインターフェース110、ズーム機構112、ズーム用のモータ113、測光手段114、測距手段116、光源駆動手段118、第1のアクチュエータ駆動手段120、第2のアクチュエータ駆動手段122、第3のアクチュエータ駆動手段124を備えている。
前記撮像素子104は、前記撮影レンズ16によって撮像された被写体像を検出して撮像信号を生成するように構成されている。
前記信号処理部106は、前記撮像信号に対して増幅やA/D変換を含む信号処理を行なうことにより画像データを生成するように構成されている。
前記メモリカードインターフェース108は、前記メモリカード109と制御手段102との間で前記画像データの授受を司るように構成されている。すなわち、前記メモリカード109に前記画像データを書き込むとともに、メモリカード109に格納されている画像データを読み出すように構成されている。
前記ディスプレイインターフェース110は、前記制御手段102から入力される画像データや文字データを前記ディスプレイ14に供給することによりディスプレイ14に表示を行なわせるように構成されている。
前記ズームモータ113は前記撮影レンズ16のズーミング動作を行なうものである。
前記ズーム駆動手段112は前記ズーム用のモータ113を駆動するものである。
前記測光手段114は露出制御のための測光データを測定するものである。
前記測距手段116は焦点制御を行なうための測距データを測定するものである。
【0017】
前記光源駆動手段118は前記各光源30に駆動電流を供給することにより各光源30を発光させるものである。
前記第1のアクチュエータ駆動手段120は、前記第1のアクチュエータ36の可動片3602に駆動信号を供給するものである。前記駆動信号の可動片3602への供給は前記第1フレーム24に設けられた配線パターンと、該配線パターンから前記可動片3602に接続されたリード線を介して行なわれる。
前記第2のアクチュエータ駆動手段122は、前記第2のアクチュエータ38の可動片3802に駆動信号を供給するものである。前記駆動信号の可動片3802への供給は前記第1フレーム24に設けられた配線パターンと、該配線パターンから前記可動片3602に接続されたリード線を介して行なわれる。
前記第3のアクチュエータ駆動手段124は、前記第3のアクチュエータ32の圧電素子3202に駆動信号を供給するものである。前記駆動信号の圧電素子3202への供給は前記第1フレーム24に設けられた配線パターンを介して行なわれる。
前記制御手段102は、前記信号処理部106、メモリカードインターフェース108、シャッターボタン1202、操作スイッチ1204、十字スイッチ1206、ディスプレイインターフェース110、ズーム駆動手段112、測光手段114、測距手段116、光源駆動手段118、第1乃至第3のアクチュエータ駆動手段120、122、124に接続され、これら各部の制御を司るように構成されている。
【0018】
上述のように構成された本実施の形態のカメラ10の撮影時の動作について説明する。
前記操作スイッチ1204によって電源がオンにされ、撮影モードに設定されると、前記撮像レンズ16で撮像された被写体像が前記撮像素子104で検出され、該撮像素子104によって撮像信号が生成される。
前記撮像信号は、前記信号処理部106によって画像データに変換されて前記制御手段102に供給される。前記画像データは前記制御手段102からディスプレイインターフェース110を介してディスプレイ14に供給され該表示パネル14に表示され、これにより被写体像のモニタが可能となる。
前記十字スイッチ1206によって広角側あるいは望遠側へのズーム操作がなされると、制御手段102は前記ズーム操作に対応して前記ズーム駆動手段112を制御して前記モータ113を駆動させ、これにより撮影レンズ16を広角側あるいは望遠側にズームさせる。
前記シャッターボタン24が押下されると、前記測光手段114による測光動作がなされ、該測光動作によって得られた測光データに基づいて制御手段102が露出制御を行なう。また、測距手段116による測距動作がなされ、該測距動作によって得られた測距データに基づいて制御手段102が撮影レンズ16の焦点制御を行なう。
前記露出制御の際には、前記測光データに基づいて前記光源30の発光の有無が判定され、発光が必要であると判断されると、前記制御手段102は、前記光源30から照射される光の照射方向、換言すれば照射角が、前記撮影レンズ16のズーム量、すなわち撮影レンズ16の画角に対応したものとなるように前記照明装置20を制御し、光源30を発光させる。前記照明装置20の制御動作については後述する。
そして、前記シャッターボタン24の押下により、前記撮像素子104から出力された撮像信号に基づいて前記信号処理部106で画像データが生成され、この画像データがメモリカードインターフェース108を介してメモリカード109に記録され、一連の動作が終了する。
【0019】
次に、前記照明装置20の動作について詳細に説明する。
図7(A)、(B)、(C)は撮影レンズ16がそれぞれ望遠、広角、超望遠に設定された場合における照明装置20をY軸方向から見た説明図である。
前記撮影レンズ16が望遠に設定されると、制御手段102は第1、第2、第3のアクチュエータ駆動手段120、122、124を制御することにより第1、第2、第3のアクチュエータ36、38、32への駆動信号の供給を行なわない。
これにより、各レンズ34は、図7(A)に示すように、X軸方向およびY軸方向において前記基準位置に位置し、かつ、Z軸方向において前記付勢手段3208によって位置決めされるため、6つのレンズ34の光軸はそれぞれの光源30の光路の中心位置と一致した状態となる。
この結果、前記照明装置20による照明光の照射方向および被撮像物A側から見た照明光の配光特性P1は、望遠に設定された前記撮影レンズ16の画角に相当するものとなる。
【0020】
また、前記撮影レンズ16が広角に設定されると、制御手段102は第1、第2、第3のアクチュエータ駆動手段120、122、124を制御することにより第1、第2のアクチュエータ36、38への駆動信号の供給を行ない、第3のアクチュエータ32への駆動信号の供給は行なわない。
これにより、各レンズ34は、図7(B)に示すように、Y軸方向から見ると、上下2列のレンズ34のうち、左右両側の4つのレンズ34は、X軸方向の両外側に移動される。また、図示しないが、X軸方向から見ると、上下2列のレンズ34のうち、上列の3つのレンズ34はY軸方向の上側に移動され、下列の3つのレンズ34はY軸方向の下側に移動される。この結果、各レンズ34はX軸方向およびY軸方向の少なくとも一方または双方に移動される。
これにより、6つのレンズ34の光軸はそれぞれの光源30の光路の中心位置からずれた位置に移動する。
この結果、前記照明装置20による照明光の照射方向および被撮像物A側から見た前記照明光の配光特性P2は、広角に設定された前記撮影レンズ16の画角に相当するものとなる。
【0021】
前記撮影レンズ16が超望遠に設定されると、制御手段102は第1、第2、第3のアクチュエータ駆動手段120、122、124を制御することにより第1、第2のアクチュエータ36、38への駆動信号の供給を行なわず、第3のアクチュエータ32への駆動信号の供給を行なう。
これにより、各レンズ34は、図7(C)に示すように、Y軸方向から見ると、上下2列のレンズ34は、図7(A)と同様に、X軸方向およびY軸方向において前記基準位置に位置し、かつ、Z軸方向においては、前記各レンズ34の焦点距離に近い位置に前記各光源30が位置するように前記各レンズ34が移動される。したがって、6つのレンズ34の光軸はそれぞれの光源30の光路の中心位置と一致した状態で、かつ、各レンズ34を通過した光束が平行光に近い状態とされる。
この結果、前記照明装置20による照明光の照射方向および被撮像物A側から見た前記照明光の配光特性P3は、超望遠に設定された前記撮影レンズ16の画角に相当するものとなる。
【0022】
以上説明したように第1の実施の形態によれば、指向方向が同一となるようにカメラ10に設けられた複数の光源30と、前記複数の光源30のそれぞれの前方に前記指向方向とほぼ同一の方向に光軸を向けて配置され該光源30からの出射光を集光する複数のレンズ34と、前記複数のレンズ34を個別に移動可能に支持する複数の支持手段と、前記複数のレンズ34をそれぞれ個別に移動させるレンズ移動手段とを備えたので、複数の光源30から出射される光の照射方向を個別に変化させることができ、これにより撮影レンズ16の画角に対応した範囲に照明光を照射させることができる。
また、前記レンズ34を個別に移動させることによって照明光の照射方向を変化させる構成であるため、従来のストロボ装置のように光源からの光を反射するリフレクターを移動させる機構を要しないので装置の小型化を図る上で有利となる。
【0023】
なお、第1の実施の形態では、前記撮影レンズ16に設定されたズーム量、すなわち撮影レンズ16の画角に対応させて照明光の照射角を変化させたが、前記測距手段116によって測定された測距データに基づいて前記照明光の照射角を変化させるように構成することもできる。
この場合、カメラ10と被撮像物との距離が離れているときには前記被撮像物に光が届くように照明光の照射角を狭くし、カメラ10と被撮像物との距離が近づいているときには前記被撮像物の全体に照明光が照射されるように照射角を広くする。このようにすれば、カメラ10の撮影レンズ16のズーム量(画角)とは無関係に被撮像物に対して照明光を適切に照射することができる利点がある。
無論、前記撮影レンズ16の画角と前記測距データの双方を考慮して前記照明光の照射角を変化させるように構成してもよい。
【0024】
また、各光源30毎にレンズ34が設けられ、各レンズ34を個別にX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させることができるので、以下に説明するように、照明光の照射角を変化させるだけでなく、被撮像物の位置に応じて照明光の照射方向を変化させることができる。
例えば、前記照明光の照射方向を所望の方向に制御するための照明用操作スイッチを照明装置20に設け、該照明用操作スイッチの操作に基づいて前記制御手段102が前記第1、第2、第3のアクチュエータ駆動手段120、122、124を制御するように構成することもできる。
この場合には、図8に示すように、前記撮影レンズ16の画角α内に被撮像物Aが位置した状態で、前記照明装置20から出射される照明光が被撮像物Aの一部、例えば顔の部分に限定して照射するようにすることができる。すなわち、前記照明される照射角βが前記画角αよりも小さな値となり、かつ、前記照明光が照射される領域が所望の位置となるように、前記照明用操作スイッチの操作に基づいて前記光の照射方向を設定すればよい。
この場合には、例えば、撮影レンズ16で撮影している領域のうち、部分的ににスポットライトを当てて撮影するのと同様の効果を奏することができ、面白い撮影効果を実現することができる。
また、前記複数の光源30を用いることによって照明光の光ムラが問題となる場合には前記光源30から出射される照明光を拡散する拡散面を前記光源30の光路上に形成すればよい。
また、本実施の形態では、前記光源30として高輝度白色発光ダイオードを用いたが、光源はこれに限定されるものではなく、例えば赤外線発光素子を用いることもできる。この場合には、夜間における赤外線撮影を行なう上で好適である。
【0025】
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは、レンズ移動手段によって各レンズを該レンズの光軸が傾斜する方向に移動するように構成した点である。
図9、図10は第2の実施の形態における照明装置20Aの斜視図、図11は照明装置20Aの平面図である。なお、第2の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分には同一の符号を付して説明する。
図9、図10、図11に示すように、第2フレーム部材28と第1フレーム部材29との間には、第4、第5、第6、第7のアクチュエータ40、42、44、46が設けられている。また、第1の実施の形態と同様に、第2フレーム26の前記各横壁2602の2つの支持片2606と第1フレーム24の間にわたって第3のアクチュエータ32が設けられている。
前記第4のアクチュエータ40は、前記第2フレーム部材28の左側の縦壁2806と、第1フレーム部材29の左側の縦壁2906との間に配設され、Y軸方向に延在しZ軸方向に可撓可能な帯板状の可動片4002を有している。
前記可動片4002は、その基部が支持部4004によって支持され、該支持部4004は前記第2フレーム部材28の左側の縦壁2806に取着されている。また、前記可動片4002の先部は、第1フレーム部材29の縦壁2906に設けられた連結部4006に連結されている。
前記可動片4002は、該可動片4002に供給される駆動信号によってZ軸方向に湾曲する。
【0026】
前記第5のアクチュエータ42は、前記第2フレーム部材28の右側の縦壁2808と、第1フレーム部材29の右側の縦壁2908との間に配設され、Y軸方向に延在しX軸方向に可撓可能な帯板状の可動片4202を有している。
前記可動片4202は、その基部が支持部4204によって支持され、該支持部4204は前記第2フレーム部材28の右側の縦壁2808に取着されている。また、前記可動片4202の先部は、第1フレーム部材29の縦壁2908に設けられた連結部4206に連結されている。
前記可動片4202は、該可動片4202に供給される駆動信号によってX軸方向に湾曲する。
前記第4、第5のアクチュエータ40、42の可動片4002、4202がそれぞれZ軸方向とX軸方向に同時に湾曲することにより、レンズ34は、図12に示すように、実線で示す基準位置から二点鎖線で示す位置に移動され、これによりレンズ34はその光軸LがZ軸とX軸を含む面内で傾斜する方向に移動することになる。
【0027】
前記第6のアクチュエータ44は、前記第2フレーム部材28の上側の横壁2802と、第1フレーム部材29の上側の横壁2902との間に配設され、X軸方向に延在しZ軸方向に可撓可能な帯板状の可動片4402を有している。
前記可動片4402は、その基部が支持部4404によって支持され、該支持部4404は前記第2フレーム部材28の上側の横2802に取着されている。また、前記可動片4402の先部は、第1フレーム部材29の横壁2902に設けられた連結部4406に連結されている。
前記可動片4402は、該可動片4402に供給される駆動信号によってZ軸方向に湾曲する。
【0028】
前記第7のアクチュエータ46は、前記第2フレーム部材28の下側の横壁2806と、第1フレーム部材29の下側の横壁2906との間に配設され、X軸方向に延在しX軸方向に可撓可能な帯板状の可動片4602を有している。
前記可動片4602は、その基部が支持部4604によって支持され、該支持部4604は前記第2フレーム部材28の下側の横壁2806に取着されている。また、前記可動片4602の先部は、第1フレーム部材29の横壁2906に設けられた連結部4606に連結されている。
前記可動片4602は、該可動片4602に供給される駆動信号によってY軸方向に湾曲する。
前記第6、第7のアクチュエータ44、46の可動片4402、4602がそれぞれZ軸方向とY軸方向に同時に湾曲することにより、レンズ34は基準位置から移動され、これによりレンズ34はその光軸がZ軸とY軸を含む面内で傾斜する方向に移動することになる。
【0029】
なお、前記第4、第5、第6、第7のアクチュエータ40、42、44、46の可動片4002、4202、4402、4602は駆動信号が供給されることで厚さ方向に湾曲するバイモルフやバイメタルによって構成することができる。また、前記可動片4002、4202、4402、4602を形状記憶合金によって構成し、これらを加熱手段によって加熱することにより予め記憶されていた形状とすることで前記バイモルフやバイメタルと同様の動作をさせるように構成してもよい。
【0030】
本実施の形態では、前記第3、第4、第5、第6、第7のアクチュエータ32、40、42、44、46によって特許請求の範囲のレンズ移動手段が構成されている。
また、前記第2フレーム部材28、第1フレーム部材29、ばね部材2910によって特許請求の範囲の支持手段が構成されている。
【0031】
また、前記照明装置20Aには、前記第4、第5、第6、第7のアクチュエータ40、42、44、46のそれぞれを駆動するために、図示しない第4、第5、第6、第7のアクチュエータ駆動手段が設けられており、これら各アクチュエータ駆動手段は前記制御手段102によって制御されるように構成されている。
【0032】
次に、前記照明装置20Aの動作について詳細に説明する。
図13(A)、(B)、(C)は撮影レンズ16がそれぞれ望遠、広角、超望遠に設定された場合における照明装置20AをY軸方向から見た説明図である。
前記撮影レンズ16が望遠に設定されると、制御手段102は第3のアクチュエータ駆動手段124および前記第4乃至第7のアクチュエータ駆動手段を制御することにより第3乃至の第7のアクチュエータ32、40、42、44、46への駆動信号の供給を行なわない。
これにより、各レンズ34は、図13(A)に示すように、X軸方向およびY軸方向において前記基準位置に位置し、かつ、Z軸方向において前記付勢手段3208によって位置決めされるため、6つのレンズ34の光軸はそれぞれの光源30の光路の中心位置と一致した状態となる。
この結果、前記照明装置20Aによる照明光の照射方向および被撮像物A側から見た照明光の配光特性P1は、望遠に設定された前記撮影レンズ16の画角に相当するものとなる。
【0033】
また、前記撮影レンズ16が広角に設定されると、制御手段102は前記第4乃至第7のアクチュエータ駆動手段を制御することにより第4乃至の第7のアクチュエータ40、42、44、46への駆動信号の供給を行ない、第3のアクチュエータ32への駆動信号の供給は行なわない。
これにより、各レンズ34は、図13(B)に示すように、Y軸方向から見ると、上下2列のレンズ34のうち、左右両側の4つのレンズ34は、それらの光軸がX軸方向の両外側に傾斜するように移動される。また、図示しないが、X軸方向から見ると、上下2列のレンズ34のうち、上列の3つのレンズ34は、それらの光軸がY軸方向の上側に傾斜するように移動され、下列の3つのレンズ34は、それらの光軸がY軸方向の下側に傾斜するように移動される。この結果、各レンズ34はX軸方向およびY軸方向の少なくとも一方または双方に移動される。
これにより、前記6つのレンズ34の光軸はそれぞれの光源30の光路に対して傾斜することになる。
この結果、前記照明装置20Aによる照明光の照射方向および被撮像物A側から見た前記照明光の配光特性P2は、広角に設定された前記撮影レンズ16の画角に相当するものとなる。
【0034】
前記撮影レンズ16が超望遠に設定されると、制御手段102は第4乃至第7のアクチュエータ駆動手段を制御することにより第4乃至第7のアクチュエータ40、42、44、46への駆動信号の供給を行なわず、第3のアクチュエータ32への駆動信号の供給を行なう。
これにより、各レンズ34は、図13(C)に示すように、Y軸方向から見ると、上下2列のレンズ34は、図13(A)と同様に、X軸方向およびY軸方向において前記基準位置に位置し、かつ、Z軸方向においては、前記各レンズ34の焦点距離に近い位置に前記各光源30が位置するように前記各レンズ34が移動される。したがって、6つのレンズ34の光軸はそれぞれの光源30の光路の中心位置と一致した状態で、かつ、各レンズ34を通過した光束が平行光に近い状態とされる。
この結果、前記照明装置20Aによる照明光の照射方向および被撮像物A側から見た前記照明光の配光特性P3は、超望遠に設定された前記撮影レンズ16の画角に相当するものとなる。
【0035】
以上説明したように第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、複数の光源30と、複数のレンズ34と、前記複数のレンズ34を個別に移動可能に支持する複数の支持手段と、前記複数のレンズ34をそれぞれ個別に移動させるレンズ移動手段とを備えたので、複数の光源30から出射される光の照射方向を個別に変化させることができ、これにより撮影レンズ16の画角に対応した範囲に照明光を照射させることができる。また、前記レンズ34を個別に移動させることによって照明光の照射方向を変化させるので、装置の小型化を図る上で有利となる。
【0036】
なお、第2の実施の形態においても、前記測距手段116によって測定された測距データに基づいて前記照明光の照射角を変化させるように構成してもよい。
また、各レンズ34を光軸が傾斜するように個別に移動させるとともに、Z軸方向に個別に移動させることができるので、照明光の照射角を変化させるだけでなく、被撮像物の位置に応じて照明光の照射方向を変化させることができ、第1の実施の形態で説明したのと同様に面白い撮影効果を実現することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、照明光のムラを防止するために拡散面を設けてもよい。また、光源の種類は高輝度白色発光ダイオードに限定されないことも第1の実施の形態と同様である。
【0037】
次に、第3の実施の形態について説明する。
図14は第3の実施の形態の照明装置20Bの構成を示す平面図、図15は図14をY軸方向から見た上面図、図16は図14をX軸方向から見た側面図である。なお、X軸、Y軸、Z軸は前記実施の形態と同様な方向である。
図14、図15、図16に示すように、照明装置20Bは、光源30、基板50、固定レンズ板52、2つの第1移動レンズ板54、2つの第2移動レンズ板56などを有して構成されている。
前記光源30は、前記基板50の前面にX軸方向に間隔をおいて6つ並べられ、このような列がY軸方向に3つ設けられ、合計18個の光源30A乃至30Rが設けられている。
前記固定レンズ板52は板状を呈し、前記基板50の前方に間隔をおき基板50に対して平行に配設されている。前記固定レンズ板52が各光源30の前方に臨む箇所には、光源30から出射される光を集束するためのレンズ部5202がそれぞれ形成されている。
【0038】
図14に示すように、前記2つの第1移動レンズ板54は、前記固定レンズ板52の前方でX軸方向の両側にそれぞれ配設され、それぞれX軸方向に移動可能に構成されている。
前記各第1移動レンズ板54は、Y軸方向の上側でX軸方向に並べられた2つの光源30に臨むシリンドリカルレンズ部5402と、Y軸方向の下側でX軸方向に並べられた2つの光源30に臨むシリンドリカルレンズ部5402と、これら上下のシリンドリカルレンズ部5402を連結する連結部5404を備えている。前記シリンドリカルレンズ部5402はX軸方向に光を集束するパワーを有し、前記連結部5404は光を通過させるが光を集束するパワーは有していない。
そして、一方の第1移動レンズ板54には、Y軸方向の上列の左側2つの光源30A、30BとY軸方向の下側の左側2つの光源30M、30Nの前方にそれぞれシリンドリカルレンズ部5402を臨ませるように左側に配設されている。
また、他方の第1移動レンズ板54には、Y軸方向の上列の右側2つの光源30E、30FとY軸方向の下側の右側2つの光源30Q、30Rの前方にそれぞれシリンドリカルレンズ部5402を臨ませるように右側に配設されている。
【0039】
図14に示すように、前記2つの第2移動レンズ板56は、前記第1移動レンズ54の前方でY軸方向の両側にそれぞれ配設され、それぞれY軸方向に移動可能に構成されている。
前記各第2移動レンズ板56には、X軸方向に並べられた左側の2つの光源30に臨むシリンドリカルレンズ部5602と、X軸方向に並べられた右側の2つの光源30に臨むシリンドリカルレンズ部5602と、これら左右のシリンドリカルレンズ部5602を連結する連結部5604を備えている。前記シリンドリカルレンズ部5602はY軸方向に光を集束するパワーを有し、前記連結部5604は光を通過させるが光を集束するパワーは有していない。
そして、一方の第1移動レンズ板54には、Y軸方向の上列の左側2つの光源30A、30Bと右側2つの光源30E、30Fの前方にそれぞれシリンドリカルレンズ部5602を臨ませるように上側に配設されている。
また、他方の第1移動レンズ板54には、Y軸方向の下列の左側2つの光源30M、30Nと右側2つの光源30Q、30Rの前方にそれぞれシリンドリカルレンズ部5602を臨ませるように下側に配設されている。
【0040】
このような構成によれば、図15(A)、(B)に示すように、前記第1移動レンズ板54をX軸方向に移動させることにより、各光源30の光路の中心に対してシリンドリカルレンズ部5402の光軸をX軸方向に移動することができる。
また、図16(A)、(B)に示すように、前記第2移動レンズ板56をY軸方向に移動させることにより、各光源30の光路の中心に対してシリンドリカルレンズ部5602の光軸をY軸方向に移動することができる。
なお、前記各第1移動レンズ板54の連結部5404を通過する前記光源30G、30H、30K、30Lの光と、前記各第2移動レンズ板56の連結部5604を通過する前記光源30C、30D、30O、30Pの光と、真ん中の2つの光源30I、30Jの光は、前記各第1移動レンズ板54、各第2移動レンズ板56の移動とは関係なくZ軸方向に直進する。
これにより、前記第1移動レンズ板54をX軸方向に移動させると同時に、第2移動レンズ板56をY軸方向に移動させることにより、各シリンドリカルレンズ部5402を通過した光の照射方向をX軸方向に変えるとともに、各シリンドリカルレンズ部5602を通過した光の照射方向をY軸方向に変えることができる。
したがって、複数の光源30から出射される光の照射方向を変化させることができ、これにより第1、第2の実施の形態と同様に、撮影レンズの画角に対応した範囲に照明光を照射させることができる。また、前記第1、第2移動レンズ板52、54を移動させることによって照明光の照射方向を変化させるため、従来のストロボ装置のように光源からの光を反射するリフレクターを移動させる機構を要しないので装置の小型化を図る上で有利となる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照明光の照射方向を変化させるとともに、小型化を図る上で有利なカメラおよびカメラの照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における照明装置の正面図である。
【図2】照明装置の構成を示す一部を破断した斜視図である。
【図3】図2の一部を拡大した拡大斜視図である。
【図4】アクチュエータの説明図である。
【図5】(A)は第1の実施の形態のカメラを斜め前方から見た斜視図、(B)は同カメラを斜め後方から見た斜視図である。
【図6】カメラ10の制御系の構成を示すブロック図である。
【図7】(A)、(B)、(C)は撮影レンズ16がそれぞれ望遠、広角、超望遠に設定された場合における照明装置をY軸方向から見た説明図。
【図8】照明装置による照明光の照射を説明する図である。
【図9】第2の実施の形態における照明装置の斜視図である。
【図10】第2の実施の形態における照明装置の斜視図である。
【図11】第2の実施の形態における照明装置の平面図である。
【図12】レンズの移動を説明する図である。
【図13】(A)、(B)、(C)は撮影レンズがそれぞれ望遠、広角、超望遠に設定された場合における照明装置をY軸方向から見た説明図である。
【図14】第3の実施の形態の照明装置20Bの構成を示す平面図である。
【図15】(A)、(B)は図14をY軸方向から見た上面図である。
【図16】(A)、(B)は図14をX軸方向から見た側面図である。
【符号の説明】
10……カメラ、12……ケース、30……光源、34……レンズ、29……第1フレーム部材、28……第2フレーム部材、2910……ばね部、32……第3のアクチュエータ、36……第1のアクチュエータ、38……第2のアクチュエータ。

Claims (10)

  1. 指向方向が同一となるようにカメラに設けられた被撮像物照明用の複数の光源と、
    前記複数の光源に対応した数で設けられ前記光源からの出射光を集光する複数のレンズと、
    前記各レンズをそれぞれ前記光源の前方箇所で個別に移動可能に支持する複数の支持手段と、
    前記複数のレンズをそれぞれ個別に移動させる複数のレンズ移動手段と、
    を備えることを特徴とするカメラ。
  2. カメラに設けられた被撮像物照明用の照明装置であって、
    指向方向が同一となるようにカメラに設けられた複数の光源と、
    前記複数の光源に対応した数で設けられ前記光源からの出射光を集光する複数のレンズと、
    前記各レンズをそれぞれ前記光源の前方箇所で個別に移動可能に支持する複数の支持手段と、
    前記複数のレンズをそれぞれ個別に移動させる複数のレンズ移動手段と、
    を備えることを特徴とするカメラの照明装置。
  3. 前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記支持手段により各レンズは前記X軸およびY軸方向に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  4. 前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記支持手段により各レンズは前記X軸およびY軸方向に移動可能に支持され、前記レンズ移動手段は、前記各レンズの光軸が前記指向方向と直交する方向に変位するように前記レンズを移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  5. 前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記支持手段により各レンズは前記X軸およびY軸方向並びにZ軸方向に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  6. 前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記支持手段により各レンズは前記X軸およびY軸方向並びにZ軸方向に移動可能に支持され、前記レンズ移動手段は、前記各レンズの光軸が傾斜する方向に前記レンズを移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  7. 前記複数のレンズは複数の第1フレーム部材によりそれぞれ個別に保持され、前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記X軸およびY軸を通る面において各第1フレーム部材の外側にそれぞれカメラで支持された第2フレーム部材が設けられ、前記複数の支持手段と前記複数のレンズ移動手段は、前記各第1フレーム部材と第2フレーム部材との間にそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  8. 前記複数のレンズは複数の第1フレーム部材によりそれぞれ個別に保持され、前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記X軸およびY軸を通る面において各第1フレーム部材の外側にそれぞれカメラで支持された第2フレーム部材が設けられ、前記複数の支持手段は、前記各第1フレーム部材と第2フレーム部材との間にそれぞれ配設され、前記複数のレンズ移動手段は、前記各第1フレーム部材と第2フレーム部材との間にそれぞれ配設され前記レンズを前記X軸方向に移動させる第1のアクチュエータと、前記レンズを前記Y軸方向に移動させる第2のアクチュエータとを含んでいることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  9. 前記複数のレンズは複数の第1フレーム部材によりそれぞれ個別に保持され、前記指向方向をZ軸とし、この指向方向と直交する面において直交する2方向をX軸、Y軸とした場合、前記X軸およびY軸を通る面において各第1フレーム部材の外側にそれぞれカメラで支持された第2フレーム部材が設けられ、前記複数の支持手段は、前記各第1フレーム部材と第2フレーム部材との間にそれぞれ配設され、前記複数のレンズ移動手段は、前記各第1フレーム部材と第2フレーム部材との間にそれぞれ配設され前記レンズを前記X軸方向に移動させる第1のアクチュエータと、前記レンズを前記Y軸方向に移動させる第2のアクチュエータと、前記第2フレーム部材を前記Z軸方向に移動させる第3のアクチュエータを含んでいることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
  10. 前記各支持手段は、前記レンズ移動手段からの移動させる力が作用しない中立状態において前記指向方向とほぼ同一の方向に光軸を向けて前記レンズを支持していることを特徴とする請求項1記載のカメラまたは請求項2記載のカメラの照明装置。
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