JP2004197692A - 小型滑走艇 - Google Patents

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Abstract

【課題】気化した燃料が燃料噴射装置へ送られるのを防止し、安定してエンジンを始動させることができる小型滑走艇の提供。
【解決手段】エンジン9の前方に配置された燃料タンク29と、該エンジン9に設けられた燃料分配ライン29とを第1輸送ライン31及び第2輸送ライン32によって連結する。第1輸送ライン31は、燃料ポンプ36及びフィルタ37を介して燃料分配ライン35の後端部35bに接続され、第2輸送ライン32は、燃料分配ライン35の前端部35fと燃料タンク29とに接続されている。燃料タンク29内の燃料は、燃料ポンプ36の動作によって第1輸送ライン31を通じ、燃料分配ライン35内を後端部35bから前端部35bへ流れる。燃料分配ライン35内を流れる燃料の一部は燃料噴射装置34へ分配され、残りの燃料は前端部35fから第2輸送ライン32を通じて燃料タンク29へ運ばれる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェット推進型の小型滑走艇に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジェット推進型の小型滑走艇は、レジャー用,スポーツ用,或いはレスキュー用として、近年多用されている。該小型滑走艇は、ハル及びデッキにより囲まれた艇内の空間にエンジンを備え、ハルの底面に設けられた吸水口から吸い込んだ水を、前記エンジンにより駆動されるウォータージェットポンプで加圧・加速して後方へ噴射することによって船体を推進させる。
【0003】
該小型滑走艇に搭載されるエンジンは一般に多気筒であり、各気筒が艇の前後方向に配列されるようにして搭載されている(例えば、直列多気筒エンジン,V型多気筒エンジンなど)。該エンジンには、吸気中あるいは燃焼室内へ適正量の燃料を噴射するために、キャブレター又は電子制御式燃料噴射装置などの燃料噴射装置が各気筒毎に設けられており、各燃料噴射装置は、艇の前後方向に沿って設けられた管状の燃料レール(燃料分配ライン)の側部に接続されている。
【0004】
前記燃料分配ラインへは、艇内に格納された燃料タンクから、燃料輸送ラインを通じて燃料が送られる。該燃料タンクは、一般的にエンジン及びウォータージェットポンプ等が艇の中央より後方に搭載されるという小型滑走艇の構造上の理由から、艇内の前部(エンジンの前方)に配置されている。従って、燃料タンクに上流端が接続された燃料輸送ラインの下流端は、従来、該燃料タンクに近い燃料分配ラインの前端部に接続されている。そして、燃料タンクから燃料分配ラインへ輸送された燃料は、該燃料分配ラインの前端部側から後端部側へ流れ、その途中で各燃料噴射装置へ分配される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンは運転中に比較的高温に達し、停止した後も熱が下がるまでにはしばらくの時間を要する。従って、エンジンの停止後に、燃料分配ラインに滞留する燃料の一部が気化する場合がある。また、一般に小型滑走艇はその重心が艇の前後方向の中間位置よりも若干後ろよりに位置するため、停留時は船首が上向きになり、ライダーが搭乗して走行時には更に船首が上向きになる。従って、エンジンの停止後に気化した燃料は、浮力の作用によって燃料分配ラインの前端部側に滞留しやすい。
【0006】
しかしながら、燃料分配ラインの前端部側に滞留した気化した燃料は、次にエンジンを始動したときに、液体状の燃料と共に燃料分配ラインの前端部側から後端部側へ流される。従って、燃料分配ラインから燃料噴射装置へ分配される液体状の燃料中に気体状の燃料が混入する場合がある。この結果、燃料噴射装置が吸気中あるいは燃焼室内に適正量の燃料を噴射できず、始動時のエンジン動作(運転)が安定しない場合がある。
【0007】
そこで本発明は、気化した燃料によって始動時のエンジンの動作(運転)が不安定になるのを防止することができる小型滑走艇を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る小型滑走艇は、後方へ水を噴射して艇を推進させるウォータージェットポンプを備えるジェット推進型の小型滑走艇であって、前記ウォータージェットポンプを駆動する多気筒のエンジンと、燃料を蓄える燃料タンクとを備え、前記エンジンは、艇の前後方向に配置されて燃料を噴射する複数の燃料噴射装置と、艇の前後方向に延設されて前端部及び後端部が夫々前記燃料タンクに接続され、且つ、複数の前記燃料噴射装置に接続されて前記燃料タンクから供給された燃料を前記燃料噴射装置へ分配する燃料分配ラインとを有し、前記燃料タンクから供給された燃料が、前記燃料分配ラインの内部を後端部側から前端部側へ向けて流れるように構成されている。
【0009】
このような構成とすることにより、気化した燃料は、燃料分配ラインの前端部側に滞留し、次にエンジンを始動したときには、液体状の燃料と共に燃料噴射装置へ分配されることなく燃料タンク側へ送られる。従って、燃料噴射装置は適正量の燃料を吸気中あるいは燃焼室内へ噴射することができ、安定的にエンジンを始動させることができる。
【0010】
また、前記燃料分配ラインを、後端部側から前端部側にかけて上方に傾斜するように構成してもよい。このようにした場合は、エンジンの停止中に気化した燃料は前記燃料分配ラインの前端部側に滞留しやすくなる。従って、次にエンジンを始動したときは、気体状の燃料が燃料噴射装置を経ることなく燃料タンクへ送られる。
【0011】
また、燃料分配ラインが燃料タンクよりも下方に位置する場合は、該燃料分配ラインにて気化した燃料は、浮力によって上方の燃料タンク側へ移動する。これに対し、燃料分配ラインが燃料タンクの上端よりも上方に配置されている場合には、気化した燃料が前記燃料分配ラインに滞留しやすい。
【0012】
従って、燃料分配ラインが燃料タンクの上端より上方に位置する小型滑走艇に対し、上述したように燃料分配ライン内を燃料が後端部側から前端部側へ流れるような構成は、より顕著な効果を奏し、燃料噴射装置へ分配される燃料中に気体状の燃料が混入するのを有効に抑制することができる。
【0013】
また、ジェット推進型の小型滑走艇に搭載されるエンジンには、ウォータージェットポンプによって加圧された水の一部を冷却水として艇内に取り込み、取り込んだ冷却水を冷却管を通じてエンジンに循環させるオープンクーリング式エンジンがある。オープンクーリング式のエンジンでは該エンジンが停止した場合に、ウォータージェットポンプからの冷却水の供給が途切れ、また冷却管内の冷却水も艇外へ流れ出してしまう。その結果、エンジンが停止した後に熱が下がるまでに比較的長時間を要し、燃料分配ライン内の燃料が気化しやすい。
【0014】
従って、このようなオープンクーリング式のエンジンに対し、上述したように燃料分配ライン内を燃料が後端部側から前端部側へ流れるように構成した場合には、始動時におけるエンジンの動作安定性の確保について、より顕著な効果を奏することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる小型滑走艇について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る小型滑走艇の側面図であり、図2は、図1に示す小型滑走艇の平面図である。図1に示す滑走艇はライダーがシート上に跨って乗る騎乗型の滑走艇であり、その船体1は、ハル2と該ハル2の上部を覆うデッキ3とから構成されている。船体1の全周に渡る前記ハル2とデッキ3との接続ラインはガンネルライン4と称される。また、図1中の符号5は、小型滑走艇がある状態にあるときの喫水線を示している。
【0016】
なお、図1に示す小型滑走艇では、喫水線5とガンネルライン4とが略平行になっているものを示しているが、喫水線5に対して船首が上向きとなる小型滑走艇もあり、一般にライダーが搭乗し、走行することによって更に船首が上向きとなる。
【0017】
図2に示すように、船体1の上部におけるデッキ3の略中央位置には、平面視にて略長方形状の開口部6が、船体1の前後方向に長辺を沿うようにして設けられている。該開口部6の上方には、シート7が着脱可能にして取り付けられている。
【0018】
前記開口部6の下方にて前記ハル2及びデッキ3により囲まれた空間にはエンジンルーム8が形成されており、該エンジンルーム8内には、滑走艇を走行(駆動)させるエンジン9が搭載されている。また、前記エンジンルーム8は、横断面が凸状を成しており、下部に比して上部が狭くなるような形状を成している。本実施の形態において、該エンジン9は直列4気筒の4サイクルエンジンである。
【0019】
図1に示すように、該エンジン9は、クランクシャフト10が船体1の前後方向に沿うようにして配置されている。クランクシャフト10の出力端部は、プロペラ軸11を介し、船体1の後部に配置されたウォータージェットポンプ12のポンプ軸13に接続されている。従って、クランクシャフト10の回転に連動してポンプ軸13は回転する。該ポンプ軸13にはインペラ14が取り付けられており、該インペラ14の後方には静翼15が配置されている。前記インペラ14の周囲外側には、該インペラ14を覆うようにポンプケーシング16が設けられている。
【0020】
船体1の底部には吸水口17が設けられている。該吸水口17と前記ポンプケーシング16との間は吸水通路により接続され、該ポンプケーシング16は更に、船体1の後部に設けられたポンプノズル18に接続されている。該ポンプノズル18は、後方へいくに従ってノズル径が小さくなるように構成されており、後端には噴射口19が配置されている。
【0021】
滑走艇は、前記吸水口17から吸入した水をウォータージェットポンプ12にて加圧・加速し、また、静翼15にて整流して、前記ポンプノズル18を通じて前記噴射口19から後方へ吐出する。滑走艇は、噴射口19から吐き出された水の反動により、推進力を得る。
【0022】
また、本実施の形態に係るエンジン9は、オープンクーリング式である。即ち、図1に示すようにポンプケーシング16の上部所定位置には取水口20が形成されており、ウォータージェットポンプ12にて加圧された水が該取水口20から艇内へ取り込まれ、前記エンジン9を冷却すべく設けられた冷却系へ冷却水として供給される。
【0023】
デッキ3の前部には操舵ハンドル21が設けられ、該操舵ハンドル21は、ポンプノズル18の後方に配置されたステアリングノズル22との間にて図2に示すケーブル23を介して接続されている。前記操舵ハンドル21を左右に操作することにより、ステアリングノズル22は左右に揺動される。従って、ウォータージェットポンプ12が推力を発生させている間に操舵ハンドル21を操作することにより、ポンプノズル18を通じて外部へ吐き出される水の方向を変えることができ、滑走艇の向きを変えることができる。
【0024】
図1に示すように、船体1後部で前記ステアリングノズル22の上部には、ボウル状のデフレクタ24が配置されている。該デフレクタ24は、軸が滑走艇の左右方向に向けられた揺動軸25によって支持され、該揺動軸25を中心として上下方向へ揺動可能となっている。該デフレクタ24を揺動軸25を中心に下方へ揺動させステアリングノズル22の後方に位置させた場合、ステアリングノズル22から後方へ吐き出される水の吐出方向は、略前方へ変更されるようになっている。従ってこのとき、滑走艇を後進させることができる。
【0025】
図1,2に示すように、船体1の後部には後部デッキ26が設けられている。該後部デッキ26には開閉式のハッチカバー27が設けられており、該ハッチカバー27の下には小容量の収納ボックスが形成されている。また、船体1の前部には別のハッチカバー28が設けられており、該ハッチカバー28の下には所定容量を有する収納ボックスが形成されている。
【0026】
また、図1に示すように船体1内にてエンジン9の前方には、該エンジン9にて燃焼される燃料を蓄える燃料タンク29が搭載されている。該燃料タンク29に蓄えられる燃料30は、第1輸送ライン31を通じてエンジン9側へ送られ、その一部が該エンジン9にて燃焼され、残りの燃料は第2輸送ライン32を通じて燃料タンク29へ戻される。なお、燃料タンク29からエンジン9への燃料の供給形態については後に詳述する。
【0027】
図3は、燃料タンク29及びエンジン9の接続形態と、両者間での燃料の流れとを示す平面図である。図3に示すように、エンジン9のシリンダヘッド9hの一方の側部には、4気筒の夫々に対応して吸気管33が接続されている。該吸気管33の夫々には、吸気中へ燃料を噴射するための燃料噴射装置34が設けられている。4つの該燃料噴射装置34は、前記吸気管33の夫々にて対応する略同一位置に取り付けられ、艇の船首(前)と船尾(後)とを結ぶ方向(前後方向)に沿って略等間隔を空けて配列されている。
【0028】
各燃料噴射装置34は、直管状の燃料分配ライン(燃料レール)35に接続されている。該燃料分配ライン35は、燃料噴射装置34の配置に沿って艇の前後方向に延設されており、該燃料分配ライン35の側部には前記燃料噴射装置34の夫々が接続されている。また、図1に示すように燃料分配ライン35は、後端部35b側から前端部35f側にかけて上方に傾斜(前上がりに傾斜)するように付設され、また燃料タンク29の上端よりも上方に位置している。
【0029】
なお、燃料分配ライン35は、上述したようにエンジン9に対する付設の形態によって前上がりに傾斜させてもよいが、他の手段によって前上がりに傾斜させてもよい。例えば、エンジン9を傾けてエンジンルーム8内に搭載することによって、該エンジン9に付設された燃料分配ライン35を前上がりに傾斜させてもよく、また、水上にて船体1が上向き姿勢となるようにすることによって、燃料分配ライン35を前上がりに傾斜させてもよい。
【0030】
更に、停泊時の燃料分配ライン35が、後端部35b側から前端部35f側にかけて水平又は下方に傾斜(前下がりに傾斜)するようになっている場合であっても、ライダーが搭乗することによって船首が上向きとなり、その結果燃料分配ライン35が前上がりに傾斜するようにしてもよい。
【0031】
前記燃料タンク29には燃料ポンプ36が備え付けられており、該燃料ポンプ36と前記燃料分配ライン35の後端部35bとは、途中で燃料に混入した異物を除去するためのフィルタ37を介して前記第1輸送ライン31により接続されている。なお、該第1輸送ライン31は、燃料ポンプ36及びフィルタ37の間を接続する輸送ライン31aと、フィルタ37及び燃料分配ライン35の後端部35bの間を接続する輸送ライン31bとから構成されている。
【0032】
また、燃料分配ライン35の前端部35fと燃料タンク29とは、前記第2輸送ライン32により接続されている。なお、前記燃料ポンプ36は図示しない調圧弁を有しており、該燃料ポンプ36が停止中であっても、燃料分配ライン35内の燃料の圧力を所定値に維持することができる。
【0033】
上述したような構成を成す小型滑走艇の場合、エンジン9の動作中は、燃料ポンプ36の作動によって、燃料タンク29に蓄えられた燃料30(図1参照)は吸い上げられ、第1輸送ライン31を通じて輸送される(図3中の矢符40参照)。該燃料は、途中でフィルタ37を経て燃料分配ライン35の後端部35bへ輸送され、該燃料分配ライン35の後端部35b側から前端部35f側へ流される(矢符42参照)。燃料の一部は、燃料分配ライン35内を流れる途中で各燃料噴射装置34へ分配され、該燃料噴射装置34の作動によって吸気中へ噴射されて燃焼し、エンジン9を駆動(運転)させる。また、燃料分配ライン35内で燃料噴射装置34へ分配されなかった残りの燃料は、後端部35bから第2輸送ライン32を通じて燃料タンク29へ戻される(矢符43参照)。
【0034】
エンジン9が停止した場合、燃料ポンプ36が有する調圧弁の作用により、燃料分配ライン35の内部は、所定圧力を維持した燃料で満たされている。本実施の形態に係る小型滑走艇はオープンクーリング式であり、エンジン9を冷却する冷却水はエンジン9の停止と共に艇外へ排出される。従って、エンジン9の停止後所定の時間は、エンジン9は比較的高熱を有し、この熱によって燃料分配ライン35内の燃料の一部は気化する場合がある。燃料分配ライン35は前端部35fが後端部35bに対して上方に位置するため、気化した一部の燃料は、燃料分配ライン35に沿って前端部35f近傍に集まって滞留する。但し、燃料分配ライン35は燃料タンク29よりも上方に位置するため、気化した燃料が、エンジン9の停止中に第2輸送ライン32を通じて燃料タンク29側へ流出することはない。
【0035】
次に、再びエンジン9を始動した場合、燃料ポンプ36の作動によって燃料タンク29から燃料が輸送され、燃料分配ライン35の後端部35b側から前端部35f側へ流される。エンジン9の停止中に燃料分配ライン35の前端部35f近傍に滞留していた気体状の燃料は、燃料ポンプ36によって輸送される液体状の燃料に後押しされ、前端部35f近傍から第2輸送ライン32を通じて燃料タンク29へ運ばれる。
【0036】
このように、本実施の形態に係る小型滑走艇の場合、エンジン9の停止中に気化した燃料30は、エンジン9の始動と共に燃料分配ライン35の前端部35fから燃料タンク29へ運ばれ、燃料噴射装置34へ送られることがない。従って、燃料噴射装置34は適正量の液体状の燃料30を吸気中あるいは燃焼室内へ噴射することができ、安定的にエンジン1を始動することが可能である。
【0037】
なお、燃料分配ライン35と、第1輸送ライン31及び/又は第2輸送ライン32とは一体的に形成されていてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、気化した燃料が燃料噴射装置へ運ばれるのを防止し、安定してエンジンを始動(運転)させることができる小型滑走艇を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る小型滑走艇の側面図である。
【図2】図1に示す小型滑走艇の平面図である。
【図3】図1に示す小型滑走艇の燃料タンク及びエンジンの接続形態と、両者間での燃料の流れとを示す平面図である。
【符号の説明】
1 船体
9 エンジン
12 ウォータージェットポンプ
29 燃料タンク
31 第1輸送ライン
32 第2輸送ライン
33 吸気管
34 燃料噴射装置
35 燃料分配ライン
36 燃料ポンプ
37 フィルタ

Claims (4)

  1. 後方へ水を噴射して艇を推進させるウォータージェットポンプを備えるジェット推進型の小型滑走艇であって、
    前記ウォータージェットポンプを駆動する多気筒のエンジンと、燃料を蓄える燃料タンクとを備え、
    前記エンジンは、艇の前後方向に配置されて燃料を噴射する複数の燃料噴射装置と、艇の前後方向に延設されて前端部及び後端部が夫々前記燃料タンクに接続され、且つ、複数の前記燃料噴射装置に接続されて前記燃料タンクから供給された燃料を前記燃料噴射装置へ分配する燃料分配ラインとを有し、
    前記燃料タンクから供給された燃料が、前記燃料分配ラインを後端部側から前端部側へ向けて流れるように構成されていることを特徴とする小型滑走艇。
  2. 前記燃料分配ラインは、後端部側から前端部側にかけて上方に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の小型滑走艇。
  3. 前記燃料分配ラインは、前記燃料タンクの上端よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の小型滑走艇。
  4. 前記エンジンは、艇外の水を冷却水として用いるオープンクーリング式のエンジンであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の小型滑走艇。
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