JP2004197354A - 駐車装置における制御装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パレットに対する車両の誤入庫を有効に防止する駐車装置における制御装置を提供する。
【解決手段】複数のパレット2、3、4を備え、呼び番号入力用テンキーによって車両乗入面位置に呼び出されたパレット2、3、4に対して車両Wの入出庫を行う。各パレット2、3、4に車両Wが搭載されたかどうかを検出する実車検知器12と、入庫時に呼び番号入力用テンキーで呼び出された呼びパレット情報と実車検知器12によって検出された車両Wが入庫したパレット2、3、4の入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発するブザーとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のパレット2、3、4を備え、呼び番号入力用テンキーによって車両乗入面位置に呼び出されたパレット2、3、4に対して車両Wの入出庫を行う。各パレット2、3、4に車両Wが搭載されたかどうかを検出する実車検知器12と、入庫時に呼び番号入力用テンキーで呼び出された呼びパレット情報と実車検知器12によって検出された車両Wが入庫したパレット2、3、4の入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発するブザーとを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のパレットを備えた駐車装置の改良に関し、特に多段式駐車装置に好適な駐車装置における制御装置および制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の駐車スペースが上段、中段、下段の複数段に備えられた複数列多段式の駐車装置があった(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
【0003】
そして、上段と下段にはそれぞれ駐車スペースの列数に対応した数の昇降操作自在な昇降パレットを備え、車両乗入面位置となる地上階の中段には駐車スペースの列数よりも1つ少ない数の横行パレットが設けられている。
【0004】
また、中段の駐車スペース前面側には可動開閉式のフェンスが設けられ、パレット動作中はフェンスが閉姿勢とされており、設備内に人が立ち入るのを防止し、車両の入出庫に際してはフェンスが開動作されるように制御されている。
【0005】
そして、車両の入出庫に際しては、例えば、図7のフローチャートに示される如く、運転操作盤の電源を「入」操作し(ステップS1)、目的とするパレットが車両乗入面位置にあるかどうかを判断し(ステップS2)、車両乗入面位置に目的とするパレットがない場合には、目的とするパレットを車両乗入面位置に呼び出すために、運転操作盤のテンキーで呼び出すパレットを設定した後、スタート釦を押す(ステップS3)。
【0006】
このスタート釦の押し操作により、各パレットが所定の初期状態に復帰動作され、復帰動作の終了後、テンキーで指定したパレットの呼び動作を開始する(ステップS4)。
【0007】
その後、呼び出されたパレットが車両乗入面位置に着床すると(ステップS5)、フェンス開釦を押して(ステップS6)フェンスを開操作し、この開操作によりフェンスが上昇して開姿勢となる。この状態で車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫が可能となり、車両をパレット上に入庫、もしくはパレット上より出庫させる(ステップS7)。
【0008】
その後、フェンス閉釦を押すと(ステップS8)、フェンスが下降操作されて閉姿勢となる。そして、電源を「切」操作すれば(ステップS9)、車両の入出庫操作が終了する。
【0009】
一方、ステップS2において、目的とするパレットが車両乗入面位置にあれば、ステップS6に移行して、フェンス開釦を押せばフェンスが開操作され、フェンスの開姿勢で車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫が可能となり、車両をパレット上に入庫、もしくはパレット上より出庫させる(ステップS7)。
【0010】
その後、フェンス閉釦を押すと(ステップS8)、フェンスが下降操作されて閉姿勢となり、電源を「切」操作すれば(ステップS9)、車両の入出庫操作が終了する。
【0011】
なお、特許文献3に示されるように、車両乗入面位置となる中段のパレット数を列数と同数とし、中段の横行パレットが退避する退避スペースを設けることによって、昇降パレットを車両乗入面位置に呼び出し可能とした構造の駐車装置もある。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−3587号公報
【特許文献2】
特開平9−137622号公報
【特許文献3】
実公平7−40034号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような車両乗入面位置となる地上階に複数のパレットが配列される複数列多段式の駐車装置においては、故意またはうっかり勘違いして呼び出されたパレットと異なるパレットに入庫してしまうケースがあった。
【0014】
このような誤入庫は、いずれのパレットにも制限なしに車両が搭載できる駐車装置においてはあまり問題が生じないが、近年、マンション等の居住ビルに並設される複数列多段式の駐車装置にあっては、契約者毎にパレットが特定され、また上段、中段、下段等の契約パレットの配置場所や、普通車、ハイルーフ車、大型重量車等の駐車契約の車両車種で駐車契約料に差異を設けるケースが多くなっている。例えば、駐車契約料の高い順として、中段高車高車>中段低車高車>上段高車高車>上段低車高車>下段低車高車の如くである。
【0015】
このため、他人の契約パレットに誤入庫した場合、契約者間および駐車装置オーナー間での感情的トラブルや金銭トラブルに発展するおそれもあった。
【0016】
さらに、普通車や軽自動車のような低車高車とハイルーフ車のような高車高車とを分類して駐車可能ないわゆるハイルーフミックス式駐車装置において、ハイルーフ車が低車高車用のパレットに誤入庫した場合、その後のパレット移動中に誤入庫されたハイルーフ車と駐車装置の躯体部とが接触する接触事故を招くおそれがあった。
【0017】
特に、中段の横行パレット利用者においては、通常、フェンスの開操作のみで入庫可能なため、パレットの位置がいつもと異なる位置に停止している場合、パレットを確認せずに入庫位置で判断し、契約と異なるパレットに誤入庫してしまうおそれが大であった。
【0018】
なお、上記特許文献2には、小型の車両を搭載するパレットに、車輪が通過する位置に対応して凹凸を設けた構造とし、大型の車両の運転者が小型用のパレットに誤って乗り入れた際にはその凹凸の通過によって誤入庫を容易に判別するようにした発明が開示されているが、パレットの種類が複数種類必要とされ、コスト高を招くという問題もある。
【0019】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、パレットに対する車両の誤入庫を有効に防止する駐車装置における制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための制御装置の技術的手段は、複数のパレットを備え、パレット呼び手段によって車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫を行う駐車装置における制御装置において、前記各パレットに車両が搭載されたかどうかを検出する実車検知手段と、入庫時に前記パレット呼び手段によって呼び出された呼びパレット情報と前記実車検知手段によって検出された前記車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で前記呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する警報手段とを備えた点にある。
【0021】
また、前記駐車装置が複数列多段式の駐車装置である構造としてもよい。
【0022】
さらに、前記車両乗入面位置が所定段位置に複数設けられている構造としてもよい。
【0023】
また、前記車両乗入面位置に可動開閉式のフェンスが設けられている構造としてもよい。
【0024】
さらに、車高の異なる前記車両が混在して駐車可能とされた構造としてもよい。
【0025】
また、前記駐車装置の段毎に、駐車を許可する車高の種類が設定されている構造としてもよい。
【0026】
さらに、前記パレット呼び手段によるパレットの呼び操作が必須操作とされた構造としてもよい。
【0027】
また、前記照合手段による判断が前記誤入庫の場合、前記フェンスの閉動作が禁止され、前記呼びパレット情報と前記入庫パレット情報とが合致する正規入庫の判断の場合にフェンスの閉動作が可能に制御されている構造としてもよい。
【0028】
さらに、上記目的を達成するための制御方法の技術的手段は、複数のパレットを備え、パレット呼び手段によって車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫を行う駐車装置における制御方法において、入庫時に前記パレット呼び手段に呼び出された呼びパレット情報と前記車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合し、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する点にある。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1ないし図4は駐車装置の一例としての複数列多段式の駐車装置1を示しており、地上2段、地下1段の上下方向3段で、横方向に三列の構造とされている。
【0030】
そして、上段とピットP内の下段にはそれぞれ3列の昇降パレット2、3が設けられ、車両乗入面位置となる中段には1列少ない2列の横行パレット4が設けられている。即ち、複数本の支柱や梁材等により構成された躯体部5に、モータ6、減速機構7、チェーン8等から構成される昇降機構9を介して各昇降パレット2、3が昇降操作自在に支持され、近接スイッチやリミットスイッチ等の検出器による検出によって昇降制御されるように構成されている。また、各横行パレット4は横行レール10に沿って横行操作自在に支持され、近接スイッチやリミットスイッチ等の検出器による検出によって横行制御されるように構成されている。
【0031】
中段の車両乗入面位置における中段の駐車スペースAに対して車両Wの乗入側となる前面側には、可動開閉式のフェンス11が設けられており、パレット2、3、4動作中における設備内への人の立ち入りを防止している。そして、図示省略の昇降機構により昇降操作自在に構成され、フェンス11の下降位置で駐車スペースAの前面側を閉鎖する閉姿勢となりフェンス11の上昇位置で駐車スペースAに対する車両Wの入出庫が可能な開姿勢となるように構成されている。
【0032】
従って、フェンス11の開姿勢においては、パレット2、3、4に対する車両乗入面位置が中段で横方向に3列配置された構造となっている。
【0033】
また、各パレット2、3、4には、その左右両側の立ち上がり部の後部にそれぞれ投光器と受光器とからなる対の光電式検知器からなる実車検知手段としての実車検知器12がそれぞれ設けられており、パレット2、3、4上に搭載される車両Wのタイヤの検出・非検出によって車両Wが搭載されたかどうかを検出する方式とされている。そして、本実施形態においては、タイヤ径の大小や停止位置が多少変化しても確実に検出できるように、図2に示される如く、車両Wの侵入方向に対して傾斜する斜め方向に投光する配置構造とされている。
【0034】
さらに、中段の駐車スペースAに位置するパレット2、3、4に対して車両Wを入庫する際、車両Wの侵入方向前側位置および後側位置を検出する前記同様の光電式検知器からなる後端位置規制用検知器13および前端位置規制用検知器14がそれぞれ備えられている。
【0035】
また、中段の駐車スペースAに位置する各列のパレット2、3、4に対して車両Wを入庫する際、車両Wの侵入方向左端位置および右端位置を検出する前記同様の光電式検知器からなる左端位置規制用検知器15および右端位置規制用検知器16がそれぞれ備えられている。この際、左端位置規制用検知器15や右端位置規制用検知器16は図3に示される如く、斜め方向に投光する配置構造とされている。
【0036】
そして、本実施形態においては、車高の異なる車両Wが混在して駐車可能とされたいわゆるハイルーフミックス式の駐車装置1とされており、下段の駐車スペースBは普通車や軽自動車等の低車高車専用とされ、中段の駐車スペースAおよび上段の駐車スペースCは低車高車だけでなく、ハイルーフ車のような高車高車も駐車可能な高・低車高車兼用とされている。そこで、中段の駐車スペースAに位置する各列のパレット2、3、4に対して車両Wを入庫する際、車両Wの車高検出する前記同様の光電式検知器からなる低車高車規制用検知器17および高車高車規制用検知器18がそれぞれ備えられている。
【0037】
従って、本実施形態におけるパレット番号が6番ないし8番の下段の昇降パレット3は低車高車のみが搭載可能とされ、パレット番号が1番ないし5番の上段の昇降パレット2および中段の横行パレット4は高車高車と低車高車の両方が搭載可能とされている。
【0038】
また、躯体部5を構成する前面側の支柱には運転操作盤20が設けられており、躯体部5の一側には駐車装置1を駆動制御するための制御装置21が設けられている。そして、運転操作盤20には、図4に示されるように電源を入り切りするための電源キー22、パレット2、3、4を中段の所定位置に呼び出すためのパレット呼び手段としての呼び番号入力用テンキー23、入力されたパレット2、3、4の呼び番号を表示する呼び番号表示部24、装置1の運転開始用のスタート釦25、フェンス11を開閉操作するためのフェンス開釦26およびフェンス閉釦27、非常停止釦28等が備えられている。
【0039】
制御装置21は、CPU21aやメモリ21b等を備えてなり、運転操作盤20からの操作信号に応じて、各パレット2、3、4の昇降動作や横行動作の制御・監視、フェンス11の開閉制御・監視、各検知器12〜18の検出監視を行っており、異常時には警報を発するための警報手段29としてのブザーが備えられている。
【0040】
次に、この駐車装置1に対する車両Wの入出庫動作を図5および図6に示されるフローチャートに基づき説明する。なお、中段の駐車スペースAには、1列分横行パレット4が少ないため、常時、ピットP開口を閉鎖すべく、上段もしくは下段の昇降パレット2、3が中段の車両乗入面位置に配置されるように制御されている。例えば、図1においては、下段におけるパレット番号が8番の昇降パレット3が車両乗入面位置に配置されている。
【0041】
先ず、電源キー22により駐車装置1の電源を「入」操作する(ステップS11)。その後、テンキー23により呼び出すパレット2、3、4の番号を入力すると呼び番号表示部24にそのパレット番号が表示され、スタート釦25を押す(ステップS12)と、対応するパレット番号のパレット2、3、4の呼び出しがメモリ21bに登録されると共にそのパレット番号が呼びパレット情報として記憶される。
【0042】
そして、このスタート釦25の押し操作によって呼び出されたパレット2、3、4が昇降パレット2、3かどうかが判断され(ステップS13)、昇降パレット2、3であれば、ステップS14に移行して、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置に着床しているかどうかが判断され、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置に着床していれば、ステップS15に移行して、対応するパレット番号の呼び登録がクリアされると共に呼び番号がクリアされる。
【0043】
また、ステップS14において、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置になければ、ステップS17に移行して、パレット呼び出し動作が開始され、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置に着床すれば呼び出し動作が完了し(ステップS17)、前記ステップS15に移行する。
【0044】
さらに、前記ステップS13において、呼び出されたパレット2、3、4が横行パレット4であれば、ステップS18に移行して、横行パレット4の呼び動作が開始され、全横行パレット4が定位置に着床しているかどうかが判断され(ステップS19)、全横行パレット4が定位置に着床していれば、前記ステップS15に移行する。
【0045】
また、ステップS19において、全横行パレット4が定位置に着床していなければ、ステップS20に移行して、各パレット2、3、4の定位置への復帰動作が開始され、定位置への復帰動作が完了すると(ステップS21)、前記ステップS15に移行する。この際、横行パレット4の一列分少ないことによる駐車スペースAの空きスペースには、上段もしくは下段の所定の昇降パレット2、3が配置される。
【0046】
ステップS15において、呼び登録および呼び番号がクリアされると、フェンス開表示灯30が点滅してフェンス11の開動作が可能となる(ステップS22)。ここで、フェンス開釦26を押し操作すれば(ステップS23)、フェンス11が開動作(上昇)する(ステップS24)。
【0047】
そして、フェンス11の開作動が完了した開姿勢となると、フェンス開表示灯30が消灯し(ステップS25)、ステップS26に移行する。この際、フェンス閉表示灯31が点灯し、フェンス11の閉動作が可能となる。そして、出庫動作であれば、車両乗入面位置に着床している呼び出されたパレット2、3、4より車両Wを出庫し(ステップS27)、ステップS28に移行する。
【0048】
また、ステップS26において、入庫動作であれば、車両乗入面位置に着床している呼び出されたパレット2、3、4に車両Wを入庫する(ステップS29)。その後、ステップS30に移行して、車両Wが入庫したパレット2、3、4が実車検知器12により検出され、検出された位置のパレット番号の入庫パレット情報と記憶されている呼びパレット情報とを照合し、合致していれば、正規入庫と判断してステップS28に移行する。そして、その照合が合致していなければ、ステップS31に移行して、警報手段29としてのブザーが鳴動して車両Wの誤入庫を知らせ、フェンス11の閉動作が不可能となるように制御される。
【0049】
この場合、車両Wを間違えたパレット2、3、4より一旦出庫すれば(ステップS32)、ブザーの鳴動が停止し、フェンス11の閉動作が可能な状態に復帰する(ステップS33)。そして、車両Wを改めて車両乗入面位置に着床している呼び出したパレット2、3、4に入庫する(ステップS34)。その後、ステップS30に戻る。
【0050】
ここに、制御装置21のCPU21aは、呼びパレット情報と入庫パレット情報とを照合する照合手段としての機能も有する。
【0051】
そして、ステップS28に移行してフェンス閉釦27を押し操作すれば、フェンス11が閉動作(下降)する(ステップS35)。その後、フェンス閉表示灯31が消灯して、フェンス11の閉動作が完了した閉姿勢となると(ステップS36)、電源キー22により駐車装置1の電源を「切」操作すれば(ステップS37)、車両Wの入出庫動作が終了する。
【0052】
本実施形態は以上のように構成されており、車両Wの入庫時に呼び番号入力用テンキー23の入力によって呼び出されたパレット番号の呼びパレット情報と実際に車両Wが入庫したパレット2、3、4のパレット番号の入庫パレット情報とを照合し、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報手段29としてのブザーにより警報を発するため、パレット2、3、4に対する車両Wの誤入庫を有効に防止することができ、誤入庫に起因する前記従来のようなトラブルの発生を有効に防止することができる。
【0053】
特に、本実施形態のような複数列多段式の駐車装置1においては、パレット2、3、4に対する車両乗入面位置が複数存在することとなるため、誤入庫の発生のおそれが多いが、上記のように有効に防止することができる利点がある。
【0054】
また、車両乗入面位置に可動開閉式のフェンス11を設けることによって、パレット2、3、4の移動中における設備内への人の立ち入りが有効に防止できる。
【0055】
さらに、車高の異なる車両Wが混在して駐車可能とされている場合や、各段毎に駐車を許可する車高の種類が設定されている場合であっても、誤入庫が有効に防止できる利点がある。
【0056】
また、テンキー23によるパレット2、3、4の呼び操作を必須操作とすることによって、呼びパレット情報を確実に得ることができ、この点からも誤入庫を有効に防止できる。
【0057】
さらに、パレット2、3、4に対する車両Wの入庫が誤入庫の場合、フェンス11の閉動作が禁止され、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致する正規入庫の場合にフェンス11の閉動作が可能に制御されているため、以降の操作が行えず、この点からも利用者は誤入庫に気付き、誤入庫がより確実に防止できる。
【0058】
なお、警報手段29として、ブザーを用いた構造を示しているが、音声や照明灯等により誤入庫を知らせる構造としてもよい。
【0059】
また、複数列多段式の駐車装置1に利用した構造を示しているが、その他の立体式駐車装置であっても同様に適用できる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明の駐車装置における制御装置および制御方法によれば、各パレットに車両が搭載されたかどうかを検出する実車検知手段と、入庫時にパレット呼び手段によって呼び出された呼びパレット情報と実車検知手段によって検出された車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する警報手段とを備え、誤入庫の場合に警報を発するため、パレットに対する車両の誤入庫を有効に防止することができる。
【0061】
また、駐車装置が複数列多段式の駐車装置である構造や車両乗入面位置が所定段位置に複数設けられている構造であっても、車両の誤入庫の発生が有効に防止できる。
【0062】
さらに、車両乗入面位置に可動開閉式のフェンスが設けられている構造とすれば、パレットの移動中における設備内への人の立ち入りが有効に防止できる。
【0063】
また、車高の異なる車両が混在して駐車可能とされた構造や駐車装置の段毎に、駐車を許可する車高の種類が設定されている構造であっても、車両の誤入庫の発生が有効に防止できる。
【0064】
さらに、パレット呼び手段によるパレットの呼び操作が必須操作とされた構造とすることによって、呼びパレット情報を確実に得ることができ、この点からも誤入庫を有効に防止できる。
【0065】
また、照合手段による判断が誤入庫の場合、フェンスの閉動作が禁止され、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致する正規入庫の判断の場合にフェンスの閉動作が可能に制御されている構造とすれば、利用者は誤入庫に気付き、誤入庫がより確実に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る概略正面図である。
【図2】同II−II線断面矢視図である。
【図3】図2のIII−III線断面矢視図である。
【図4】同制御ブロック図である。
【図5】入出庫動作のフローチャートである。
【図6】入出庫動作のフローチャートである。
【図7】従来の入出庫動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 駐車装置
2 昇降パレット
3 昇降パレット
4 横行パレット
9 昇降機構
10 横行レール
11 フェンス
12 実車検知器
13 後端位置規制用検知器
14 前端位置規制用検知器
15 左端位置規制用検知器
16 右端位置規制用検知器
17 低車高車規制用検知器
18 高車高車規制用検知器
20 運転操作盤
21 制御装置
21a CPU
21b メモリ
23 テンキー
26 フェンス開釦
27 フェンス閉釦
29 警報手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のパレットを備えた駐車装置の改良に関し、特に多段式駐車装置に好適な駐車装置における制御装置および制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の駐車スペースが上段、中段、下段の複数段に備えられた複数列多段式の駐車装置があった(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
【0003】
そして、上段と下段にはそれぞれ駐車スペースの列数に対応した数の昇降操作自在な昇降パレットを備え、車両乗入面位置となる地上階の中段には駐車スペースの列数よりも1つ少ない数の横行パレットが設けられている。
【0004】
また、中段の駐車スペース前面側には可動開閉式のフェンスが設けられ、パレット動作中はフェンスが閉姿勢とされており、設備内に人が立ち入るのを防止し、車両の入出庫に際してはフェンスが開動作されるように制御されている。
【0005】
そして、車両の入出庫に際しては、例えば、図7のフローチャートに示される如く、運転操作盤の電源を「入」操作し(ステップS1)、目的とするパレットが車両乗入面位置にあるかどうかを判断し(ステップS2)、車両乗入面位置に目的とするパレットがない場合には、目的とするパレットを車両乗入面位置に呼び出すために、運転操作盤のテンキーで呼び出すパレットを設定した後、スタート釦を押す(ステップS3)。
【0006】
このスタート釦の押し操作により、各パレットが所定の初期状態に復帰動作され、復帰動作の終了後、テンキーで指定したパレットの呼び動作を開始する(ステップS4)。
【0007】
その後、呼び出されたパレットが車両乗入面位置に着床すると(ステップS5)、フェンス開釦を押して(ステップS6)フェンスを開操作し、この開操作によりフェンスが上昇して開姿勢となる。この状態で車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫が可能となり、車両をパレット上に入庫、もしくはパレット上より出庫させる(ステップS7)。
【0008】
その後、フェンス閉釦を押すと(ステップS8)、フェンスが下降操作されて閉姿勢となる。そして、電源を「切」操作すれば(ステップS9)、車両の入出庫操作が終了する。
【0009】
一方、ステップS2において、目的とするパレットが車両乗入面位置にあれば、ステップS6に移行して、フェンス開釦を押せばフェンスが開操作され、フェンスの開姿勢で車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫が可能となり、車両をパレット上に入庫、もしくはパレット上より出庫させる(ステップS7)。
【0010】
その後、フェンス閉釦を押すと(ステップS8)、フェンスが下降操作されて閉姿勢となり、電源を「切」操作すれば(ステップS9)、車両の入出庫操作が終了する。
【0011】
なお、特許文献3に示されるように、車両乗入面位置となる中段のパレット数を列数と同数とし、中段の横行パレットが退避する退避スペースを設けることによって、昇降パレットを車両乗入面位置に呼び出し可能とした構造の駐車装置もある。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−3587号公報
【特許文献2】
特開平9−137622号公報
【特許文献3】
実公平7−40034号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような車両乗入面位置となる地上階に複数のパレットが配列される複数列多段式の駐車装置においては、故意またはうっかり勘違いして呼び出されたパレットと異なるパレットに入庫してしまうケースがあった。
【0014】
このような誤入庫は、いずれのパレットにも制限なしに車両が搭載できる駐車装置においてはあまり問題が生じないが、近年、マンション等の居住ビルに並設される複数列多段式の駐車装置にあっては、契約者毎にパレットが特定され、また上段、中段、下段等の契約パレットの配置場所や、普通車、ハイルーフ車、大型重量車等の駐車契約の車両車種で駐車契約料に差異を設けるケースが多くなっている。例えば、駐車契約料の高い順として、中段高車高車>中段低車高車>上段高車高車>上段低車高車>下段低車高車の如くである。
【0015】
このため、他人の契約パレットに誤入庫した場合、契約者間および駐車装置オーナー間での感情的トラブルや金銭トラブルに発展するおそれもあった。
【0016】
さらに、普通車や軽自動車のような低車高車とハイルーフ車のような高車高車とを分類して駐車可能ないわゆるハイルーフミックス式駐車装置において、ハイルーフ車が低車高車用のパレットに誤入庫した場合、その後のパレット移動中に誤入庫されたハイルーフ車と駐車装置の躯体部とが接触する接触事故を招くおそれがあった。
【0017】
特に、中段の横行パレット利用者においては、通常、フェンスの開操作のみで入庫可能なため、パレットの位置がいつもと異なる位置に停止している場合、パレットを確認せずに入庫位置で判断し、契約と異なるパレットに誤入庫してしまうおそれが大であった。
【0018】
なお、上記特許文献2には、小型の車両を搭載するパレットに、車輪が通過する位置に対応して凹凸を設けた構造とし、大型の車両の運転者が小型用のパレットに誤って乗り入れた際にはその凹凸の通過によって誤入庫を容易に判別するようにした発明が開示されているが、パレットの種類が複数種類必要とされ、コスト高を招くという問題もある。
【0019】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、パレットに対する車両の誤入庫を有効に防止する駐車装置における制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための制御装置の技術的手段は、複数のパレットを備え、パレット呼び手段によって車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫を行う駐車装置における制御装置において、前記各パレットに車両が搭載されたかどうかを検出する実車検知手段と、入庫時に前記パレット呼び手段によって呼び出された呼びパレット情報と前記実車検知手段によって検出された前記車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で前記呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する警報手段とを備えた点にある。
【0021】
また、前記駐車装置が複数列多段式の駐車装置である構造としてもよい。
【0022】
さらに、前記車両乗入面位置が所定段位置に複数設けられている構造としてもよい。
【0023】
また、前記車両乗入面位置に可動開閉式のフェンスが設けられている構造としてもよい。
【0024】
さらに、車高の異なる前記車両が混在して駐車可能とされた構造としてもよい。
【0025】
また、前記駐車装置の段毎に、駐車を許可する車高の種類が設定されている構造としてもよい。
【0026】
さらに、前記パレット呼び手段によるパレットの呼び操作が必須操作とされた構造としてもよい。
【0027】
また、前記照合手段による判断が前記誤入庫の場合、前記フェンスの閉動作が禁止され、前記呼びパレット情報と前記入庫パレット情報とが合致する正規入庫の判断の場合にフェンスの閉動作が可能に制御されている構造としてもよい。
【0028】
さらに、上記目的を達成するための制御方法の技術的手段は、複数のパレットを備え、パレット呼び手段によって車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫を行う駐車装置における制御方法において、入庫時に前記パレット呼び手段に呼び出された呼びパレット情報と前記車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合し、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する点にある。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1ないし図4は駐車装置の一例としての複数列多段式の駐車装置1を示しており、地上2段、地下1段の上下方向3段で、横方向に三列の構造とされている。
【0030】
そして、上段とピットP内の下段にはそれぞれ3列の昇降パレット2、3が設けられ、車両乗入面位置となる中段には1列少ない2列の横行パレット4が設けられている。即ち、複数本の支柱や梁材等により構成された躯体部5に、モータ6、減速機構7、チェーン8等から構成される昇降機構9を介して各昇降パレット2、3が昇降操作自在に支持され、近接スイッチやリミットスイッチ等の検出器による検出によって昇降制御されるように構成されている。また、各横行パレット4は横行レール10に沿って横行操作自在に支持され、近接スイッチやリミットスイッチ等の検出器による検出によって横行制御されるように構成されている。
【0031】
中段の車両乗入面位置における中段の駐車スペースAに対して車両Wの乗入側となる前面側には、可動開閉式のフェンス11が設けられており、パレット2、3、4動作中における設備内への人の立ち入りを防止している。そして、図示省略の昇降機構により昇降操作自在に構成され、フェンス11の下降位置で駐車スペースAの前面側を閉鎖する閉姿勢となりフェンス11の上昇位置で駐車スペースAに対する車両Wの入出庫が可能な開姿勢となるように構成されている。
【0032】
従って、フェンス11の開姿勢においては、パレット2、3、4に対する車両乗入面位置が中段で横方向に3列配置された構造となっている。
【0033】
また、各パレット2、3、4には、その左右両側の立ち上がり部の後部にそれぞれ投光器と受光器とからなる対の光電式検知器からなる実車検知手段としての実車検知器12がそれぞれ設けられており、パレット2、3、4上に搭載される車両Wのタイヤの検出・非検出によって車両Wが搭載されたかどうかを検出する方式とされている。そして、本実施形態においては、タイヤ径の大小や停止位置が多少変化しても確実に検出できるように、図2に示される如く、車両Wの侵入方向に対して傾斜する斜め方向に投光する配置構造とされている。
【0034】
さらに、中段の駐車スペースAに位置するパレット2、3、4に対して車両Wを入庫する際、車両Wの侵入方向前側位置および後側位置を検出する前記同様の光電式検知器からなる後端位置規制用検知器13および前端位置規制用検知器14がそれぞれ備えられている。
【0035】
また、中段の駐車スペースAに位置する各列のパレット2、3、4に対して車両Wを入庫する際、車両Wの侵入方向左端位置および右端位置を検出する前記同様の光電式検知器からなる左端位置規制用検知器15および右端位置規制用検知器16がそれぞれ備えられている。この際、左端位置規制用検知器15や右端位置規制用検知器16は図3に示される如く、斜め方向に投光する配置構造とされている。
【0036】
そして、本実施形態においては、車高の異なる車両Wが混在して駐車可能とされたいわゆるハイルーフミックス式の駐車装置1とされており、下段の駐車スペースBは普通車や軽自動車等の低車高車専用とされ、中段の駐車スペースAおよび上段の駐車スペースCは低車高車だけでなく、ハイルーフ車のような高車高車も駐車可能な高・低車高車兼用とされている。そこで、中段の駐車スペースAに位置する各列のパレット2、3、4に対して車両Wを入庫する際、車両Wの車高検出する前記同様の光電式検知器からなる低車高車規制用検知器17および高車高車規制用検知器18がそれぞれ備えられている。
【0037】
従って、本実施形態におけるパレット番号が6番ないし8番の下段の昇降パレット3は低車高車のみが搭載可能とされ、パレット番号が1番ないし5番の上段の昇降パレット2および中段の横行パレット4は高車高車と低車高車の両方が搭載可能とされている。
【0038】
また、躯体部5を構成する前面側の支柱には運転操作盤20が設けられており、躯体部5の一側には駐車装置1を駆動制御するための制御装置21が設けられている。そして、運転操作盤20には、図4に示されるように電源を入り切りするための電源キー22、パレット2、3、4を中段の所定位置に呼び出すためのパレット呼び手段としての呼び番号入力用テンキー23、入力されたパレット2、3、4の呼び番号を表示する呼び番号表示部24、装置1の運転開始用のスタート釦25、フェンス11を開閉操作するためのフェンス開釦26およびフェンス閉釦27、非常停止釦28等が備えられている。
【0039】
制御装置21は、CPU21aやメモリ21b等を備えてなり、運転操作盤20からの操作信号に応じて、各パレット2、3、4の昇降動作や横行動作の制御・監視、フェンス11の開閉制御・監視、各検知器12〜18の検出監視を行っており、異常時には警報を発するための警報手段29としてのブザーが備えられている。
【0040】
次に、この駐車装置1に対する車両Wの入出庫動作を図5および図6に示されるフローチャートに基づき説明する。なお、中段の駐車スペースAには、1列分横行パレット4が少ないため、常時、ピットP開口を閉鎖すべく、上段もしくは下段の昇降パレット2、3が中段の車両乗入面位置に配置されるように制御されている。例えば、図1においては、下段におけるパレット番号が8番の昇降パレット3が車両乗入面位置に配置されている。
【0041】
先ず、電源キー22により駐車装置1の電源を「入」操作する(ステップS11)。その後、テンキー23により呼び出すパレット2、3、4の番号を入力すると呼び番号表示部24にそのパレット番号が表示され、スタート釦25を押す(ステップS12)と、対応するパレット番号のパレット2、3、4の呼び出しがメモリ21bに登録されると共にそのパレット番号が呼びパレット情報として記憶される。
【0042】
そして、このスタート釦25の押し操作によって呼び出されたパレット2、3、4が昇降パレット2、3かどうかが判断され(ステップS13)、昇降パレット2、3であれば、ステップS14に移行して、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置に着床しているかどうかが判断され、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置に着床していれば、ステップS15に移行して、対応するパレット番号の呼び登録がクリアされると共に呼び番号がクリアされる。
【0043】
また、ステップS14において、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置になければ、ステップS17に移行して、パレット呼び出し動作が開始され、目的の昇降パレット2、3が車両乗入面位置に着床すれば呼び出し動作が完了し(ステップS17)、前記ステップS15に移行する。
【0044】
さらに、前記ステップS13において、呼び出されたパレット2、3、4が横行パレット4であれば、ステップS18に移行して、横行パレット4の呼び動作が開始され、全横行パレット4が定位置に着床しているかどうかが判断され(ステップS19)、全横行パレット4が定位置に着床していれば、前記ステップS15に移行する。
【0045】
また、ステップS19において、全横行パレット4が定位置に着床していなければ、ステップS20に移行して、各パレット2、3、4の定位置への復帰動作が開始され、定位置への復帰動作が完了すると(ステップS21)、前記ステップS15に移行する。この際、横行パレット4の一列分少ないことによる駐車スペースAの空きスペースには、上段もしくは下段の所定の昇降パレット2、3が配置される。
【0046】
ステップS15において、呼び登録および呼び番号がクリアされると、フェンス開表示灯30が点滅してフェンス11の開動作が可能となる(ステップS22)。ここで、フェンス開釦26を押し操作すれば(ステップS23)、フェンス11が開動作(上昇)する(ステップS24)。
【0047】
そして、フェンス11の開作動が完了した開姿勢となると、フェンス開表示灯30が消灯し(ステップS25)、ステップS26に移行する。この際、フェンス閉表示灯31が点灯し、フェンス11の閉動作が可能となる。そして、出庫動作であれば、車両乗入面位置に着床している呼び出されたパレット2、3、4より車両Wを出庫し(ステップS27)、ステップS28に移行する。
【0048】
また、ステップS26において、入庫動作であれば、車両乗入面位置に着床している呼び出されたパレット2、3、4に車両Wを入庫する(ステップS29)。その後、ステップS30に移行して、車両Wが入庫したパレット2、3、4が実車検知器12により検出され、検出された位置のパレット番号の入庫パレット情報と記憶されている呼びパレット情報とを照合し、合致していれば、正規入庫と判断してステップS28に移行する。そして、その照合が合致していなければ、ステップS31に移行して、警報手段29としてのブザーが鳴動して車両Wの誤入庫を知らせ、フェンス11の閉動作が不可能となるように制御される。
【0049】
この場合、車両Wを間違えたパレット2、3、4より一旦出庫すれば(ステップS32)、ブザーの鳴動が停止し、フェンス11の閉動作が可能な状態に復帰する(ステップS33)。そして、車両Wを改めて車両乗入面位置に着床している呼び出したパレット2、3、4に入庫する(ステップS34)。その後、ステップS30に戻る。
【0050】
ここに、制御装置21のCPU21aは、呼びパレット情報と入庫パレット情報とを照合する照合手段としての機能も有する。
【0051】
そして、ステップS28に移行してフェンス閉釦27を押し操作すれば、フェンス11が閉動作(下降)する(ステップS35)。その後、フェンス閉表示灯31が消灯して、フェンス11の閉動作が完了した閉姿勢となると(ステップS36)、電源キー22により駐車装置1の電源を「切」操作すれば(ステップS37)、車両Wの入出庫動作が終了する。
【0052】
本実施形態は以上のように構成されており、車両Wの入庫時に呼び番号入力用テンキー23の入力によって呼び出されたパレット番号の呼びパレット情報と実際に車両Wが入庫したパレット2、3、4のパレット番号の入庫パレット情報とを照合し、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報手段29としてのブザーにより警報を発するため、パレット2、3、4に対する車両Wの誤入庫を有効に防止することができ、誤入庫に起因する前記従来のようなトラブルの発生を有効に防止することができる。
【0053】
特に、本実施形態のような複数列多段式の駐車装置1においては、パレット2、3、4に対する車両乗入面位置が複数存在することとなるため、誤入庫の発生のおそれが多いが、上記のように有効に防止することができる利点がある。
【0054】
また、車両乗入面位置に可動開閉式のフェンス11を設けることによって、パレット2、3、4の移動中における設備内への人の立ち入りが有効に防止できる。
【0055】
さらに、車高の異なる車両Wが混在して駐車可能とされている場合や、各段毎に駐車を許可する車高の種類が設定されている場合であっても、誤入庫が有効に防止できる利点がある。
【0056】
また、テンキー23によるパレット2、3、4の呼び操作を必須操作とすることによって、呼びパレット情報を確実に得ることができ、この点からも誤入庫を有効に防止できる。
【0057】
さらに、パレット2、3、4に対する車両Wの入庫が誤入庫の場合、フェンス11の閉動作が禁止され、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致する正規入庫の場合にフェンス11の閉動作が可能に制御されているため、以降の操作が行えず、この点からも利用者は誤入庫に気付き、誤入庫がより確実に防止できる。
【0058】
なお、警報手段29として、ブザーを用いた構造を示しているが、音声や照明灯等により誤入庫を知らせる構造としてもよい。
【0059】
また、複数列多段式の駐車装置1に利用した構造を示しているが、その他の立体式駐車装置であっても同様に適用できる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明の駐車装置における制御装置および制御方法によれば、各パレットに車両が搭載されたかどうかを検出する実車検知手段と、入庫時にパレット呼び手段によって呼び出された呼びパレット情報と実車検知手段によって検出された車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する警報手段とを備え、誤入庫の場合に警報を発するため、パレットに対する車両の誤入庫を有効に防止することができる。
【0061】
また、駐車装置が複数列多段式の駐車装置である構造や車両乗入面位置が所定段位置に複数設けられている構造であっても、車両の誤入庫の発生が有効に防止できる。
【0062】
さらに、車両乗入面位置に可動開閉式のフェンスが設けられている構造とすれば、パレットの移動中における設備内への人の立ち入りが有効に防止できる。
【0063】
また、車高の異なる車両が混在して駐車可能とされた構造や駐車装置の段毎に、駐車を許可する車高の種類が設定されている構造であっても、車両の誤入庫の発生が有効に防止できる。
【0064】
さらに、パレット呼び手段によるパレットの呼び操作が必須操作とされた構造とすることによって、呼びパレット情報を確実に得ることができ、この点からも誤入庫を有効に防止できる。
【0065】
また、照合手段による判断が誤入庫の場合、フェンスの閉動作が禁止され、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致する正規入庫の判断の場合にフェンスの閉動作が可能に制御されている構造とすれば、利用者は誤入庫に気付き、誤入庫がより確実に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る概略正面図である。
【図2】同II−II線断面矢視図である。
【図3】図2のIII−III線断面矢視図である。
【図4】同制御ブロック図である。
【図5】入出庫動作のフローチャートである。
【図6】入出庫動作のフローチャートである。
【図7】従来の入出庫動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 駐車装置
2 昇降パレット
3 昇降パレット
4 横行パレット
9 昇降機構
10 横行レール
11 フェンス
12 実車検知器
13 後端位置規制用検知器
14 前端位置規制用検知器
15 左端位置規制用検知器
16 右端位置規制用検知器
17 低車高車規制用検知器
18 高車高車規制用検知器
20 運転操作盤
21 制御装置
21a CPU
21b メモリ
23 テンキー
26 フェンス開釦
27 フェンス閉釦
29 警報手段
Claims (9)
- 複数のパレットを備え、パレット呼び手段によって車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫を行う駐車装置における制御装置において、
前記各パレットに車両が搭載されたかどうかを検出する実車検知手段と、入庫時に前記バレット呼び手段によって呼び出された呼びパレット情報と前記実車検知手段によって検出された前記車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合する照合手段と、この照合手段による照合で前記呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発する警報手段とを備えたことを特徴とする駐車装置における制御装置。 - 前記駐車装置が複数列多段式の駐車装置であることを特徴とする請求項1に記載の駐車装置における制御装置。
- 前記車両乗入面位置が所定段位置に複数設けられていることを特徴とする請求項2に記載の駐車装置における制御装置。
- 前記車両乗入面位置に可動開閉式のフェンスが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の駐車装置における制御装置。
- 車高の異なる前記車両が混在して駐車可能とされたことを特徴とする請求項2に記載の駐車装置における制御装置。
- 前記駐車装置の段毎に、駐車を許可する車高の種類が設定されていることを特徴とする請求項5に記載の駐車装置における制御装置。
- 前記パレット呼び手段によるパレットの呼び操作が必須操作とされたことを特徴とする請求項3に記載の駐車装置における制御装置。
- 前記照合手段による判断が前記誤入庫の場合、前記フェンスの閉動作が禁止され、前記呼びパレット情報と前記入庫パレット情報とが合致する正規入庫の判断の場合にフェンスの閉動作が可能に制御されていることを特徴とする請求項4に記載の駐車装置における制御装置。
- 複数のパレットを備え、パレット呼び手段によって車両乗入面位置に呼び出されたパレットに対して車両の入出庫を行う駐車装置における制御方法において、
入庫時に前記バレット呼び手段に呼び出された呼びパレット情報と前記車両が入庫したパレットの入庫パレット情報とを照合し、呼びパレット情報と入庫パレット情報とが合致しない場合に誤入庫と判断して警報を発することを特徴とする駐車装置における制御方法。
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20071023 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |