JP2004196634A - 水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末 - Google Patents
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Abstract
【課題】実水素貯蔵量を大にし,水素放出・貯蔵速度を速めることが可能な水素化物粉末を提供する。
【解決手段】水素化物粉末は,マトリックスおよびそのマトリックスに分散する複数の超微粒子よりなる複合粒子の集合体である。マトリックスは,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなる。超微粒子は,水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなる。その超微粒子の粒径dは10nm≦d≦800nmである。
【選択図】 図5
【解決手段】水素化物粉末は,マトリックスおよびそのマトリックスに分散する複数の超微粒子よりなる複合粒子の集合体である。マトリックスは,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなる。超微粒子は,水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなる。その超微粒子の粒径dは10nm≦d≦800nmである。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,前記システムとしては,水素放出過程では水素化物の分解反応により固体生成物と水素とを生成させ,水素貯蔵過程では前記固体生成物と水素との合成反応により前記水素化物を生成させるようにした水素貯蔵・放出システムが知られており,その水素化物としては,アルカリ金属アルミニウム水素化物,例えば,NaAlH4 ,Na3 AlH6 ,Na2 LiAlH6 等が用いられている(例えば,特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表平11−510133号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記システムにおいて,水素放出過程における分解反応は,例えば,NaAlH4 →NaH+Al+(3/2)H2 [3NaAlH4 →Na3 AlH6 +2Al+3H2 ,Na3 AlH6 →3NaH+Al+(3/2)H2 ]であり,一方,水素貯蔵過程における合成反応はNaH+Al+(3/2)H2 →NaAlH4 [3NaH+Al+(3/2)H2 →Na3 AlH6 ,Na3 AlH6 +2Al+3H2 →3NaAlH4 ]であるが,従来例の場合,この種の可逆反応の繰返しに対して耐久性が低く,また理論水素貯蔵量[(3/2)H2 ]に比べて実際に合成反応に寄与する実水素貯蔵量が少なく,さらに水素放出速度(分解反応速度)および水素貯蔵速度(合成反応速度)が遅い,という問題があるため,燃料電池搭載車両における車載用水素化物粉末には適していなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は,優れた耐久性を有し,また水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にし,さらに水素放出・貯蔵速度を速めることが可能であって,燃料電池搭載車両における車載用として好適な前記水素化物粉末を提供することを目的とする。
【0006】
前記目的を達成するため本発明によれば,水素放出過程では水素化物の分解反応により固体生成物と水素とを生成させ,水素貯蔵過程では前記固体生成物と水素との合成反応により前記水素化物を生成させるようにした水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末において,マトリックスおよびそのマトリックスに分散する複数の超微粒子よりなる複合粒子の集合体であって,前記マトリックスは,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなり,前記超微粒子は,水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなり,またその超微粒子の粒径dが10nm≦d≦800nmである,水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末が提供される。
【0007】
前記のように特定の水素化物に特定の超微粒子を含ませると,その超微粒子は水素化物の分解による固体生成物にも含まれることから,それら水素化物および固体生成物が活性化され,またその活性化状態が長期に亘り維持されるので,水素化物粉末は優れた耐久性を有する,と言える。また活性化された固体生成物と水素との合成反応が効率良く進行するので,水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にすると共に水素貯蔵速度を速めることが可能である。さらに超微粒子が水素化物の分解を促進するので,水素放出速度を速めることも可能である。
【0008】
ただし,前記粒径dがd<10nmでは超微粒子の活性が高すぎて,その粒子の取扱いが難しくなり,一方,d>800nmでは実水素貯蔵量が小となり,また水素貯蔵・放出速度が遅くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1,2において,水素化物粉末1は複合粒子2の集合体であり,その複合粒子2はマトリックス3およびそのマトリックス3の内部および外面に分散する,複数の超微粒子4を有する。
【0010】
マトリックス3は,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなる。
【0011】
アルカリ金属アルミニウム水素化物には,NaAlH4 ,LiAlH4 ,Na3 AlH6 ,NaLi2 AlH6 ,Na2 LiAlH6 ,Li3 AlH6 ,Mg(AlH4 )2 およびCa(AlH4 )2 から選択される少なくとも一種が該当する。またアルカリ金属ホウ素水素化物にはLiBH4 およびNaBH4 の少なくとも一方が該当し,さらにアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物にはNa2 BAlH6 およびLi2 BAlH6 の少なくとも一方が該当する。
【0012】
これらの水素化物のうち,いくつかのものの可逆分解・合成反応は表1の通りである。
【0013】
【表1】
【0014】
超微粒子4は水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなる。
【0015】
水素吸蔵金属には,REMNi5 [REM;希土類金属,例えばLa,Pr,Nd,Sm,Y,Mm(ミッシュメタル)],TiFe,TiCo,TiMn1.5 ,TiCr1.8 ,Zr(Fe0.7 Mn0.3 )2 ,Mg2 Ni,Mg2 Cu,Ti,V,Nb,Mg,Pd,Zr,Ca,Li,Na,Pr,NdおよびLaから選択される少なくとも一種が該当する。また金属水素化物には,前記水素吸蔵金属の水素化物,例えば,REMNi5 H6 ,TiFeH1.9 ,TiCoH1.4 ,TiMn1.5 H2.5 ,TiCr1.8 H3 ,Zr(Fe0.7 Mn0.3 )2 H2.8 ,Mg2 NiH4 ,TiH2 ,VH2 ,NbH1.9 ,MgH2 ,PdH,ZrH2 ,CaH2 LiH,NaH,PrH3 ,NdH3 およびLaH3 から選択される少なくとも一種が該当する。なお,Mg2 Cuの水素化物は存在しない。さらに金属水酸化物には,LiOH,Al(OH)3 ,Y(OH)3 ,Sm(OH)3 ,Nd(OH)3 ,Pr(OH)3 ,La(OH)3 ,Ca(OH)2 ,Cr(OH)2 ,Co(OH)2 ,Fe(OH)2 ,Fe(OH)3 ,Cu(OH)2 ,CuOH,NiOH,Ni(OH)2 ,Mg(OH)2 ,Mn(OH)2 ,Mn(OH)3 ,Ru(OH)2 ,V(OH)2 およびTi(OH)4 から選択される少なくとも一種が該当する。
【0016】
超微粒子の併用の一例として,常温で水素の吸蔵・放出を行う水素吸蔵金属,例えばLaNi5 (またはその水素化物)よりなる超微粒子と,マトリックスの構成元素であるNa,Li,Al等と反応性が高いTi(またはその水素化物)よりなる超微粒子とを組合せて用いると,水素化物粉末の水素吸蔵・放出特性を向上させる上に有効である。
【0017】
超微粒子の粒径dは10nm≦d≦800nmに設定される。また水素化物粉末における超微粒子の含有量GP は0.1M%≦GP ≦7.0M%に設定される。この含有量GP がGP <0.1M%では超微粒子を用いる意義が失われ,一方,GP >7.0M%では実水素貯蔵量が減少する。超微粒子の含有量GP は,好ましくは0.3M%≦GP ≦5.0M%であり,これにより十分な実水素貯蔵量を確保することができる。
【0018】
水素化物粉末の製造に当っては,マトリックスとしてのアルカリ金属アルミニウム水素化物粒子等の集合体および超微粒子の集合体を用いて,ボールミリングを行う,といった方法が採用される。この場合,ボールミリングによって粒子状マトリックスを合成すると共にそれに超微粒子を分散させることも可能である。
【0019】
前記のように特定の水素化物に特定の超微粒子を含ませると,その超微粒子は水素化物の分解による固体生成物にも含まれることから,それら水素化物および固体生成物が活性化され,またその活性化状態が長期に亘り維持されるので,水素化物粉末は優れた耐久性を有する,と言える。また活性化された固体生成物と水素との合成反応が効率良く進行するので,水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にすると共に水素貯蔵速度を速めることが可能である。さらに超微粒子が水素化物の分解を促進するので,水素放出速度を速めることも可能である。
【0020】
以下,具体例について説明する。
【0021】
〔例−1〕
LiAlH4 をTHFに溶解し,次いでエーテルにより沈澱させて精製LiAlH4 を得た。マトリックス用原料として,粒径が100μm以下である精製LiAlH4 粒子の集合体および同様に粒径が80μm以下であるLiH粒子の集合体を用意した。また純度が99.9%であり,また粒径dが50nm≦d≦700nm(平均粒径400nm)であるTiH2 超微粒子の集合体および純度が99.9%であり,また粒径dが200nm≦d≦800nm(平均粒径500nm)であるLaH3 超微粒子の集合体を用意した。次いで,それらの集合体を用いて,4.25gの精製LiAlH4 粒子の集合体と,1.79gのLiH粒子の集合体と,0.12gのTiH2 超微粒子の集合体と,0.12gのLaH3 の超微粒子の集合体とよりなる,6.28gの混合粉末を調製した。
【0022】
混合粉末を横型ボールミルの容量250mlのポット(JIS SUS316製)に直径10mmのボール(JIS SUS316製)100個と共に入れ,ポット内を1.0MPaの水素ガス雰囲気に保持して,ポット回転数 120rpm ,ミリング時間 60分間の条件でボールミリングを行った。この場合,ポット内には重力加速度の3倍の加速度3Gが発生していた。ボールミリング後,Ar雰囲気に置換されているグローブボックス内で水素化物粉末を採取した。
【0023】
この水素化物粉末は,96.0M%のLi3 AlH6 粒子と,2.0M%のTiH2 超微粒子と,2.0M%のLaH3 超微粒子とよりなり,それらの超微粒子は,マトリックスとしてのLi3 AlH6 粒子の内部および外周面に分散していた。Li3 AlH6 粒子の粒径Dは5μm≦D≦400μmであり,またTiH2 超微粒子およびLaH3 超微粒子について粒径変化は生じていなかった。この水素化物粉末を実施例とする。
【0024】
〔例−2〕
マトリックス用原料として前記同様の精製LiAlH4 粒子の集合体および前記同様のLiH粒子の集合体を用意した。また純度が99.9%であり,また粒径dがd≦180μm(平均粒径120μm)であるTiH2 微粒子の集合体と,純度が99.9%であり,また粒径dがd≦180μm(平均粒径120μm)であるLaH3 微粒子の集合体を用意した。次いで,それらの集合体を用いて,4.25gの精製LiAlH4 粒子の集合体と,1.79gのLiH粒子の集合体と,0.12gのTiH2 微粒子の集合体と,0.12gのLaH3 微粒子の集合体とよりなる,6.28gの混合粉末を調製した。
【0025】
混合粉末を横型ボールミルの容量250mlのポット(JIS SUS316製)に直径10mmのボール(JIS SUS316製)100個と共に入れ,ポット内を1.0MPaの水素ガス雰囲気に保持して,ポット回転数 120rpm ,ミリング時間 60分間の条件でボールミリングを行った。この場合,ポット内には重力加速度の3倍の加速度3Gが発生していた。ボールミリング後,Ar雰囲気に置換されているグローブボックス内で水素化物粉末を採取した。
【0026】
水素化物粉末は,96.0M%のLi3 AlH6 粒子と,2.0M%のTiH2 微粒子と,2.0M%のLaH3 微粒子とよりなり,それらの微粒子は,マトリックスとしてのLi3 AlH6 粒子の内部および外周面に分散していた。Li3 AlH6 粒子の粒径Dは5μm≦D≦500μmであり,またTiH2 微粒子およびLaH3 微粒子の粒径dはそれぞれd≦90μmに減少していた。この水素化物粉末を比較例とする。
【0027】
〔サイクル試験・水素放出速度試験・水素貯蔵速度試験〕
実施例および比較例について,サイクル試験,水素放出速度試験および水素貯蔵速度試験を行った。これらの試験は,容積法による圧力−組成等温線(PCT線)測定法(JIS H7201)に規定された真空原点法に則って行われた。
【0028】
(1)サイクル試験
実施例および比較例に係る水素化物Li3 AlH6 の水素放出過程における分解反応は,200℃にて,Li3 AlH6 →3LiH+Al+(3/2)H2 であり,一方,水素貯蔵過程における合成反応は,160℃にて,3LiH+Al+(3/2)H2 である。この場合,LiHの分解温度は600℃以上である。
【0029】
実施例および比較例における理論水素貯蔵量は約5.6wt%であるが,実施例の実水素貯蔵量は約4.8wt%であり,また比較例の実水素貯蔵量は約2.1wt%であった。
【0030】
サイクル試験に当っては,200℃,真空引き,2時間保持の条件で水素放出過程を行い,次いで,160℃,水素加圧9.5MPa,2時間保持の条件で水素貯蔵過程を行い,これを1サイクルとして複数のサイクルを繰返した。
【0031】
図3はサイクル試験結果を示す。実施例の場合は超微粒子の活性化作用により400サイクル後においても約4wt%の実水素貯蔵量を示し,優れた耐久性を有することが明らかである。比較例の場合は,実施例と同一組成であるにも拘らず,超微粒子を含まないことからサイクル数の増加に伴い劣化が進行し,100サイクル後において実水素貯蔵量がゼロとなった。
【0032】
(2)水素放出速度試験
図4は,前記サイクル試験において,300サイクルを経た実施例および製造直後の比較例に関する,測定温度200℃における水素放出速度試験結果を示す。この場合,実施例および比較例の200℃におけるプラトー圧および装置の仕様上の制約から,初期設定水素圧力は0.005MPaであった。図4から明らかなように,実施例の場合,900秒間で約3.5wt%の水素を放出しており,200℃といった低い温度下において速い水素放出速度を有することが判る。これは超微粒子による分解促進作用による。一方,比較例の場合は,超微粒子を触媒として使用していないことから活性が低く,水素放出速度も非常に遅い。なお,実施例における水素放出量が約3.5wt%で一定となっているのは,水素の放出に伴い試料容器内の水素圧力が増加し,約3.5wt%放出したところで平衡となったためである。
【0033】
(3)水素貯蔵速度試験
図5は,前記サイクル試験において,300サイクルを経た実施例および製造直後の比較例に関する測定温度160℃における水素貯蔵速度試験結果を示す。この試験においては,真空状態から9.5MPaの高圧水素加圧を行った。図5から明らかなように,水素貯蔵速度に関し,実施例と比較例との間には大きな差が生じており,実施例の場合は,900秒間で約4wt%の水素を貯蔵する,という優れた水素貯蔵特性を有する。一方,比較例の場合は,3600秒間,つまり1時間で約2wt%の水素貯蔵量を示すにすぎず,したがって比較例は,活性が低く,水素貯蔵速度も非常に遅い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば前記のように構成することによって,優れた耐久性を有し,また水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にし,さらに水素放出・貯蔵速度を速めることが可能であって,燃料電池搭載車両における車載用として好適な,水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水素化物粉末の説明図である。
【図2】複合粒子の金属組織の説明図である。
【図3】サイクル試験結果を示すグラフである。
【図4】水素放出速度試験結果を示すグラフである。
【図5】水素貯蔵速度試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1………水素化物粉末
2………複合粒子
3………マトリックス
4………超微粒子
【発明の属する技術分野】
本発明は水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,前記システムとしては,水素放出過程では水素化物の分解反応により固体生成物と水素とを生成させ,水素貯蔵過程では前記固体生成物と水素との合成反応により前記水素化物を生成させるようにした水素貯蔵・放出システムが知られており,その水素化物としては,アルカリ金属アルミニウム水素化物,例えば,NaAlH4 ,Na3 AlH6 ,Na2 LiAlH6 等が用いられている(例えば,特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表平11−510133号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記システムにおいて,水素放出過程における分解反応は,例えば,NaAlH4 →NaH+Al+(3/2)H2 [3NaAlH4 →Na3 AlH6 +2Al+3H2 ,Na3 AlH6 →3NaH+Al+(3/2)H2 ]であり,一方,水素貯蔵過程における合成反応はNaH+Al+(3/2)H2 →NaAlH4 [3NaH+Al+(3/2)H2 →Na3 AlH6 ,Na3 AlH6 +2Al+3H2 →3NaAlH4 ]であるが,従来例の場合,この種の可逆反応の繰返しに対して耐久性が低く,また理論水素貯蔵量[(3/2)H2 ]に比べて実際に合成反応に寄与する実水素貯蔵量が少なく,さらに水素放出速度(分解反応速度)および水素貯蔵速度(合成反応速度)が遅い,という問題があるため,燃料電池搭載車両における車載用水素化物粉末には適していなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は,優れた耐久性を有し,また水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にし,さらに水素放出・貯蔵速度を速めることが可能であって,燃料電池搭載車両における車載用として好適な前記水素化物粉末を提供することを目的とする。
【0006】
前記目的を達成するため本発明によれば,水素放出過程では水素化物の分解反応により固体生成物と水素とを生成させ,水素貯蔵過程では前記固体生成物と水素との合成反応により前記水素化物を生成させるようにした水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末において,マトリックスおよびそのマトリックスに分散する複数の超微粒子よりなる複合粒子の集合体であって,前記マトリックスは,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなり,前記超微粒子は,水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなり,またその超微粒子の粒径dが10nm≦d≦800nmである,水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末が提供される。
【0007】
前記のように特定の水素化物に特定の超微粒子を含ませると,その超微粒子は水素化物の分解による固体生成物にも含まれることから,それら水素化物および固体生成物が活性化され,またその活性化状態が長期に亘り維持されるので,水素化物粉末は優れた耐久性を有する,と言える。また活性化された固体生成物と水素との合成反応が効率良く進行するので,水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にすると共に水素貯蔵速度を速めることが可能である。さらに超微粒子が水素化物の分解を促進するので,水素放出速度を速めることも可能である。
【0008】
ただし,前記粒径dがd<10nmでは超微粒子の活性が高すぎて,その粒子の取扱いが難しくなり,一方,d>800nmでは実水素貯蔵量が小となり,また水素貯蔵・放出速度が遅くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1,2において,水素化物粉末1は複合粒子2の集合体であり,その複合粒子2はマトリックス3およびそのマトリックス3の内部および外面に分散する,複数の超微粒子4を有する。
【0010】
マトリックス3は,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなる。
【0011】
アルカリ金属アルミニウム水素化物には,NaAlH4 ,LiAlH4 ,Na3 AlH6 ,NaLi2 AlH6 ,Na2 LiAlH6 ,Li3 AlH6 ,Mg(AlH4 )2 およびCa(AlH4 )2 から選択される少なくとも一種が該当する。またアルカリ金属ホウ素水素化物にはLiBH4 およびNaBH4 の少なくとも一方が該当し,さらにアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物にはNa2 BAlH6 およびLi2 BAlH6 の少なくとも一方が該当する。
【0012】
これらの水素化物のうち,いくつかのものの可逆分解・合成反応は表1の通りである。
【0013】
【表1】
【0014】
超微粒子4は水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなる。
【0015】
水素吸蔵金属には,REMNi5 [REM;希土類金属,例えばLa,Pr,Nd,Sm,Y,Mm(ミッシュメタル)],TiFe,TiCo,TiMn1.5 ,TiCr1.8 ,Zr(Fe0.7 Mn0.3 )2 ,Mg2 Ni,Mg2 Cu,Ti,V,Nb,Mg,Pd,Zr,Ca,Li,Na,Pr,NdおよびLaから選択される少なくとも一種が該当する。また金属水素化物には,前記水素吸蔵金属の水素化物,例えば,REMNi5 H6 ,TiFeH1.9 ,TiCoH1.4 ,TiMn1.5 H2.5 ,TiCr1.8 H3 ,Zr(Fe0.7 Mn0.3 )2 H2.8 ,Mg2 NiH4 ,TiH2 ,VH2 ,NbH1.9 ,MgH2 ,PdH,ZrH2 ,CaH2 LiH,NaH,PrH3 ,NdH3 およびLaH3 から選択される少なくとも一種が該当する。なお,Mg2 Cuの水素化物は存在しない。さらに金属水酸化物には,LiOH,Al(OH)3 ,Y(OH)3 ,Sm(OH)3 ,Nd(OH)3 ,Pr(OH)3 ,La(OH)3 ,Ca(OH)2 ,Cr(OH)2 ,Co(OH)2 ,Fe(OH)2 ,Fe(OH)3 ,Cu(OH)2 ,CuOH,NiOH,Ni(OH)2 ,Mg(OH)2 ,Mn(OH)2 ,Mn(OH)3 ,Ru(OH)2 ,V(OH)2 およびTi(OH)4 から選択される少なくとも一種が該当する。
【0016】
超微粒子の併用の一例として,常温で水素の吸蔵・放出を行う水素吸蔵金属,例えばLaNi5 (またはその水素化物)よりなる超微粒子と,マトリックスの構成元素であるNa,Li,Al等と反応性が高いTi(またはその水素化物)よりなる超微粒子とを組合せて用いると,水素化物粉末の水素吸蔵・放出特性を向上させる上に有効である。
【0017】
超微粒子の粒径dは10nm≦d≦800nmに設定される。また水素化物粉末における超微粒子の含有量GP は0.1M%≦GP ≦7.0M%に設定される。この含有量GP がGP <0.1M%では超微粒子を用いる意義が失われ,一方,GP >7.0M%では実水素貯蔵量が減少する。超微粒子の含有量GP は,好ましくは0.3M%≦GP ≦5.0M%であり,これにより十分な実水素貯蔵量を確保することができる。
【0018】
水素化物粉末の製造に当っては,マトリックスとしてのアルカリ金属アルミニウム水素化物粒子等の集合体および超微粒子の集合体を用いて,ボールミリングを行う,といった方法が採用される。この場合,ボールミリングによって粒子状マトリックスを合成すると共にそれに超微粒子を分散させることも可能である。
【0019】
前記のように特定の水素化物に特定の超微粒子を含ませると,その超微粒子は水素化物の分解による固体生成物にも含まれることから,それら水素化物および固体生成物が活性化され,またその活性化状態が長期に亘り維持されるので,水素化物粉末は優れた耐久性を有する,と言える。また活性化された固体生成物と水素との合成反応が効率良く進行するので,水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にすると共に水素貯蔵速度を速めることが可能である。さらに超微粒子が水素化物の分解を促進するので,水素放出速度を速めることも可能である。
【0020】
以下,具体例について説明する。
【0021】
〔例−1〕
LiAlH4 をTHFに溶解し,次いでエーテルにより沈澱させて精製LiAlH4 を得た。マトリックス用原料として,粒径が100μm以下である精製LiAlH4 粒子の集合体および同様に粒径が80μm以下であるLiH粒子の集合体を用意した。また純度が99.9%であり,また粒径dが50nm≦d≦700nm(平均粒径400nm)であるTiH2 超微粒子の集合体および純度が99.9%であり,また粒径dが200nm≦d≦800nm(平均粒径500nm)であるLaH3 超微粒子の集合体を用意した。次いで,それらの集合体を用いて,4.25gの精製LiAlH4 粒子の集合体と,1.79gのLiH粒子の集合体と,0.12gのTiH2 超微粒子の集合体と,0.12gのLaH3 の超微粒子の集合体とよりなる,6.28gの混合粉末を調製した。
【0022】
混合粉末を横型ボールミルの容量250mlのポット(JIS SUS316製)に直径10mmのボール(JIS SUS316製)100個と共に入れ,ポット内を1.0MPaの水素ガス雰囲気に保持して,ポット回転数 120rpm ,ミリング時間 60分間の条件でボールミリングを行った。この場合,ポット内には重力加速度の3倍の加速度3Gが発生していた。ボールミリング後,Ar雰囲気に置換されているグローブボックス内で水素化物粉末を採取した。
【0023】
この水素化物粉末は,96.0M%のLi3 AlH6 粒子と,2.0M%のTiH2 超微粒子と,2.0M%のLaH3 超微粒子とよりなり,それらの超微粒子は,マトリックスとしてのLi3 AlH6 粒子の内部および外周面に分散していた。Li3 AlH6 粒子の粒径Dは5μm≦D≦400μmであり,またTiH2 超微粒子およびLaH3 超微粒子について粒径変化は生じていなかった。この水素化物粉末を実施例とする。
【0024】
〔例−2〕
マトリックス用原料として前記同様の精製LiAlH4 粒子の集合体および前記同様のLiH粒子の集合体を用意した。また純度が99.9%であり,また粒径dがd≦180μm(平均粒径120μm)であるTiH2 微粒子の集合体と,純度が99.9%であり,また粒径dがd≦180μm(平均粒径120μm)であるLaH3 微粒子の集合体を用意した。次いで,それらの集合体を用いて,4.25gの精製LiAlH4 粒子の集合体と,1.79gのLiH粒子の集合体と,0.12gのTiH2 微粒子の集合体と,0.12gのLaH3 微粒子の集合体とよりなる,6.28gの混合粉末を調製した。
【0025】
混合粉末を横型ボールミルの容量250mlのポット(JIS SUS316製)に直径10mmのボール(JIS SUS316製)100個と共に入れ,ポット内を1.0MPaの水素ガス雰囲気に保持して,ポット回転数 120rpm ,ミリング時間 60分間の条件でボールミリングを行った。この場合,ポット内には重力加速度の3倍の加速度3Gが発生していた。ボールミリング後,Ar雰囲気に置換されているグローブボックス内で水素化物粉末を採取した。
【0026】
水素化物粉末は,96.0M%のLi3 AlH6 粒子と,2.0M%のTiH2 微粒子と,2.0M%のLaH3 微粒子とよりなり,それらの微粒子は,マトリックスとしてのLi3 AlH6 粒子の内部および外周面に分散していた。Li3 AlH6 粒子の粒径Dは5μm≦D≦500μmであり,またTiH2 微粒子およびLaH3 微粒子の粒径dはそれぞれd≦90μmに減少していた。この水素化物粉末を比較例とする。
【0027】
〔サイクル試験・水素放出速度試験・水素貯蔵速度試験〕
実施例および比較例について,サイクル試験,水素放出速度試験および水素貯蔵速度試験を行った。これらの試験は,容積法による圧力−組成等温線(PCT線)測定法(JIS H7201)に規定された真空原点法に則って行われた。
【0028】
(1)サイクル試験
実施例および比較例に係る水素化物Li3 AlH6 の水素放出過程における分解反応は,200℃にて,Li3 AlH6 →3LiH+Al+(3/2)H2 であり,一方,水素貯蔵過程における合成反応は,160℃にて,3LiH+Al+(3/2)H2 である。この場合,LiHの分解温度は600℃以上である。
【0029】
実施例および比較例における理論水素貯蔵量は約5.6wt%であるが,実施例の実水素貯蔵量は約4.8wt%であり,また比較例の実水素貯蔵量は約2.1wt%であった。
【0030】
サイクル試験に当っては,200℃,真空引き,2時間保持の条件で水素放出過程を行い,次いで,160℃,水素加圧9.5MPa,2時間保持の条件で水素貯蔵過程を行い,これを1サイクルとして複数のサイクルを繰返した。
【0031】
図3はサイクル試験結果を示す。実施例の場合は超微粒子の活性化作用により400サイクル後においても約4wt%の実水素貯蔵量を示し,優れた耐久性を有することが明らかである。比較例の場合は,実施例と同一組成であるにも拘らず,超微粒子を含まないことからサイクル数の増加に伴い劣化が進行し,100サイクル後において実水素貯蔵量がゼロとなった。
【0032】
(2)水素放出速度試験
図4は,前記サイクル試験において,300サイクルを経た実施例および製造直後の比較例に関する,測定温度200℃における水素放出速度試験結果を示す。この場合,実施例および比較例の200℃におけるプラトー圧および装置の仕様上の制約から,初期設定水素圧力は0.005MPaであった。図4から明らかなように,実施例の場合,900秒間で約3.5wt%の水素を放出しており,200℃といった低い温度下において速い水素放出速度を有することが判る。これは超微粒子による分解促進作用による。一方,比較例の場合は,超微粒子を触媒として使用していないことから活性が低く,水素放出速度も非常に遅い。なお,実施例における水素放出量が約3.5wt%で一定となっているのは,水素の放出に伴い試料容器内の水素圧力が増加し,約3.5wt%放出したところで平衡となったためである。
【0033】
(3)水素貯蔵速度試験
図5は,前記サイクル試験において,300サイクルを経た実施例および製造直後の比較例に関する測定温度160℃における水素貯蔵速度試験結果を示す。この試験においては,真空状態から9.5MPaの高圧水素加圧を行った。図5から明らかなように,水素貯蔵速度に関し,実施例と比較例との間には大きな差が生じており,実施例の場合は,900秒間で約4wt%の水素を貯蔵する,という優れた水素貯蔵特性を有する。一方,比較例の場合は,3600秒間,つまり1時間で約2wt%の水素貯蔵量を示すにすぎず,したがって比較例は,活性が低く,水素貯蔵速度も非常に遅い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば前記のように構成することによって,優れた耐久性を有し,また水素貯蔵過程における実水素貯蔵量を大にし,さらに水素放出・貯蔵速度を速めることが可能であって,燃料電池搭載車両における車載用として好適な,水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水素化物粉末の説明図である。
【図2】複合粒子の金属組織の説明図である。
【図3】サイクル試験結果を示すグラフである。
【図4】水素放出速度試験結果を示すグラフである。
【図5】水素貯蔵速度試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1………水素化物粉末
2………複合粒子
3………マトリックス
4………超微粒子
Claims (4)
- 水素放出過程では水素化物の分解反応により固体生成物と水素とを生成させ,水素貯蔵過程では前記固体生成物と水素との合成反応により前記水素化物を生成させるようにした水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末において,マトリックス(3)およびそのマトリックス(3)に分散する複数の超微粒子(4)よりなる複合粒子(2)の集合体であって,前記マトリックス(3)は,アルカリ金属アルミニウム水素化物,アルカリ金属ホウ素水素化物およびアルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物から選択される少なくとも一種よりなり,前記超微粒子は,水素吸蔵金属,金属水素化物および金属水酸化物から選択される少なくとも一種よりなり,またその超微粒子(4)の粒径dが10nm≦d≦800nmであることを特徴とする水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末。
- 前記超微粒子(4)の含有量GP が0.1M%≦GP ≦7.0M%である,請求項1記載の水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末。
- 前記アルカリ金属アルミニウム水素化物は,NaAlH4 ,LiAlH4 ,Na3 AlH6 ,NaLi2 AlH6 ,Na2 LiAlH6 ,Li3 AlH6 ,Mg(AlH4 )2 およびCa(AlH4 )2 から選択される少なくとも一種であり,前記アルカリ金属ホウ素水素化物はLiBH4 およびNaBH4 の少なくとも一方であり,前記アルカリ金属ホウ素アルミニウム水素化物はNa2 BAlH6 およびLi2 BAlH6 の少なくとも一方である,請求項1または2記載の水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末。
- 前記水素吸蔵金属は,REMNi5 (REM;希土類金属),TiFe,TiCo,TiMn1.5 ,TiCr1.8 ,Zr(Fe0.7 Mn0.3 )2 ,Mg2 Ni,Mg2 Cu,Ti,V,Nb,Mg,Pd,Zr,Ca,Li,Na,Pr,NdおよびLaから選択される少なくとも一種であり,前記金属水素化物は,前記水素吸蔵金属の水素化物から選択される少なくとも一種であり,前記金属水酸化物は,LiOH,Al(OH)3 ,Y(OH)3 ,Sm(OH)3 ,Nd(OH)3 ,Pr(OH)3 ,La(OH)3 ,Ca(OH)2 ,Cr(OH)2 ,Co(OH)2 ,Fe(OH)2 ,Fe(OH)3 ,Cu(OH)2 ,CuOH,NiOH,Ni(OH)2 ,Mg(OH)2 ,Mn(OH)2 ,Mn(OH)3 ,Ru(OH)2 ,V(OH)2 およびTi(OH)4 から選択される少なくとも一種である,請求項1,2または3記載の水素貯蔵・放出システムに用いられる水素化物粉末。
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