JP2004195793A - ラミネート用部材およびラミネート印画物 - Google Patents
ラミネート用部材およびラミネート印画物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004195793A JP2004195793A JP2002366630A JP2002366630A JP2004195793A JP 2004195793 A JP2004195793 A JP 2004195793A JP 2002366630 A JP2002366630 A JP 2002366630A JP 2002366630 A JP2002366630 A JP 2002366630A JP 2004195793 A JP2004195793 A JP 2004195793A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- laminate
- mass
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【解決手段】耐熱性基材として用いるポリエチレンテレフタレートフィルムと、該耐熱性基材上に剥離可能に設けた、印画物の画像面上にラミネート層を形成するための透明フィルム層とを有するラミネート用部材において、該透明フィルム層が、該印画物の画像面上に形成したラミネート層の表面保護層となる第1の層と、該第1の層上に設けられ該印画物への接着層となる第2の層とを有し、かつ、該第1の層が、アクリル系樹脂100質量部に対し、ポリエステル系樹脂0.1〜3質量部を含有することを特徴とするラミネート用部材。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体に画像を形成して得た印画物の画像面を透明フィルム層で覆う(ラミネートする)ためのラミネート用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット、オフセット、グラビア、電子写真など印画物は、その画像が形成されている面(画像面)にラミネート加工を施すことによって、耐光性、耐水性、耐摩擦性など画像堅牢性が向上し、更に、画像表面の光沢度や平滑度、画像の最大濃度が高くなり画像品位が向上することが広く知られている。
【0003】
特に、インクジェット記録方式により形成された印画物は、微細な吐出口からインクが飛び出すという印字方式上の制約から、水に溶解した染料を水分の吸収性が高い被記録媒体に印字する方式を採用したインクジェット記録装置が広範に普及したことによって、水溶性染料を含有する水性インクを用いて形成されるものが多くなった。一般的にこのようなインクジェット式記録方式によって形成された印画物は耐候性が乏しい場合があり、印画物の堅牢性を向上させることが要望されるようになった。インクジェット式記録方式によって形成された印画物の高堅牢化のためには、ラミネート処理が有効である。
【0004】
ラミネート印画物の作製方法には、ラミネート用部材の耐熱性基材で支持された透明樹脂層を印画物の画像面に圧着してから耐熱性基材を剥離して透明樹脂層を画像面上に残存させてラミネート層を形成しラミネート印画物を得る転写型ラミネート方式(例えば、特許文献1、特許文献2)や、耐熱性基材を剥離せずそのまま画像面上に残存させてラミネート層を形成しラミネート印画物を得る非転写型ラミネート方式の作製方法がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−91767号公報
【特許文献2】
特開2000−233474号公報
【0006】
非転写型ラミネート方式は、耐熱性基材自身の性質がラミネート印画物にも反映する。耐熱性基材には、ポリエチレンテレフタレートのシートなどが用いられるが、一般的には耐熱性基材自体にヘイズがあるため、耐熱性基材を画像面上に残してラミネート層を形成すると画像濃度が低い印画物となる。従って、ラミネート印画物の高画質化のためには耐熱性基材を剥離して画像面上に残さない転写型ラミネート方式が好適である。
【0007】
転写型ラミネート方式では、ラミネート用部材を印画物に圧着した後に耐熱性基材を剥離するため、耐熱性基材と透明樹脂層との剥離力は小さい方が好ましい。しかし、剥離力が小さ過ぎると、ラミネート用部材の使用前や使用中に透明樹脂層が剥がれて、ラミネーターの加熱部に付着したり、ラミネート印画物に付着し汚染してしまうという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このために、ラミネート用部材およびラミネート印画物においては、剥離性と耐汚染性を両立するための技術が求められていた。
本発明の目的は、耐熱性基材の剥離が容易であり、且つ、耐熱性基材の剥離の際に、透明フィルム層が剥がれてラミネート印画物を汚染することのないラミネート用部材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次に記載する事項により特定することができる。
(1) 耐熱性基材として用いるポリエチレンテレフタレートフィルムと、該耐熱性基材上に剥離可能に設けた、印画物の画像面上にラミネート層を形成するための透明フィルム層とを有するラミネート用部材において、
該透明フィルム層が、該印画物の画像面上に形成したラミネート層の表面保護層となる第1の層と、該第1の層上に設けられ該印画物への接着層となる第2の層と、を有し、
かつ、該第1の層が、アクリル系樹脂100質量部に対し、ポリエステル系樹脂0.1〜3質量部を含有することを特徴とするラミネート用部材。
【0010】
本発明においては、印画物の画像面上にラミネート層を形成するための、ラミネート用部材の透明フィルム層を画像面の表面保護層となる第1の層と印画物との接着層となる第2の層の少なくとも2層から形成し、表面保護層を特定の樹脂を含有する層としたことによって、剥離性と耐汚染性が両立するラミネート用部材の提供を可能とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明にかかるラミネート用部材の一例の断面図を図1に示す。
このラミネート用部材は、耐熱性基材1a上に、印画物の画像面上にラミネート層を形成したときにその表面保護層となる第1の層1b(表面保護層と表すことがある)と画像面への接着層となる第2の層1c(接着層と表すことがある)がこの順に積層された構成を有する。
【0012】
耐熱性基材としては、印画物の画像面に接着層を熱圧着する際に、加熱加圧状況下で形態を安定して維持できるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが用いられる。その厚さは、ラミネート処理に適した厚さとすれば良く、例えば3〜50μm、好ましくは3〜20μm、より好ましくは5〜10μmの範囲から選択することができる。
また、ラミネート用部材をロール状に巻いて使用するためには、耐熱性基材の透明フィルム層が設けられた面の反対面に離型処理を施すことが有効である。離型材料としては、例えば、シリコーン、ワックス等が挙げられる。
【0013】
表面保護層には、上記耐熱性基材に対する接着性が小さいアクリル系樹脂と接着性が高いポリエステル系樹脂を組み合わせて用い、これらの混合比率を、アクリル系樹脂100質量部に対し、ポリエステル系樹脂を0.1〜3質量部とする。アクリル系樹脂100質量部に対し、ポリエステル系樹脂を0.5〜2質量部とするのが好ましく、1〜1.5質量部とするのがより好ましい。
【0014】
アクリル系樹脂100質量部に対し、3質量部以下の量のポリエステル樹脂を用いると、耐熱性基材の剥離が容易になり、一方、0.1質量部以上のポリエステル系樹脂を用いると、ラミネーターやラミネート印字物を汚染することがなくなる。
【0015】
アクリル系樹脂としては、室温でタックのないものであれば良く、例えばガラス転移点が30〜150℃、好ましくは50〜120℃、より好ましくは70〜110℃の範囲から選択することができ、これを構成するアクリルモノマーとしては、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物が挙げられる。さらに紫外線吸収剤機能を有するモノマーをアクリルモノマーと共重合することも可能である。例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノンを挙げることができる。
また、アクリル系樹脂は、重量平均分子量(Mwと表すことがある)60,000〜300,000であるものが好ましく、100,000〜250,000であるものがより好ましく、150,000〜200,000であるものが更に好ましい。
アクリル系樹脂のMwを60,000以上とすると、印画物の画面上に形成したラミネート層にクラックが生ずることもなく好ましい。また、アクリル系樹脂のMwを300,000以下とすると、アクリル系樹脂の重合が容易となる。
【0016】
ポリエステル系樹脂は、アクリル系樹脂に相溶することのできるものが好ましい。
アクリル系樹脂に相溶することのできるポリエステル系樹脂を用いると、ポリエステル系樹脂がラミネート層の表面や、表面保護層と他の層との界面にブリードすることを防止することができ、剥離強度のコントロールが容易となり好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、多塩基酸とポリオールを縮重合したものであり、多塩基酸としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸などが挙げられ、ポリオールとしては、エチレングリコール、1,6−へキシレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
【0017】
また、ポリエステル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、アクリル系樹脂との相溶性の面から、10,000以下、より好ましくは8,000以下、さらに好ましくは5,000以下とし、また、容易に重合可能な重量平均分子量である1,000以上、より好ましくは1,500以上、さらに好ましくは2,000以上の重量平均分子量とすることができる。
表面保護層の層厚は、例えば、1〜20μmから選択できる。
【0018】
接着層は、印画物の画像面上にラミネート層を形成した時に、透明な被膜を形成でき、かつ、耐熱性基材が安定した形態を維持する温度で加熱、加圧された状態において、接着層を構成する材料が、軟化して流動性を有し、印画物の画像面に存在する凹部に十分流入するものであることが必要とされる。
【0019】
接着層を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン系、酢酸ビニル系、塩化ビニル酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系の熱可塑性樹脂を挙げることができ、これらの少なくとも1種を用いることができる。
接着層の層厚は例えば、5〜30μmから選択できる。
【0020】
本発明のラミネート用部材の製造方法としては、使用する材料等に応じて公知の製造方法のなかから適切な方法を選択して採用することができる。例えば、本発明のラミネート用部材の第1の層を構成する材料を、必要に応じて適当な溶剤と、混合し、第1の層を形成するための塗工液を調製し、これを耐熱性基材として用いるPETフィルムの上に塗布して乾燥して第1の層を形成し、同様にして、第2の層を、第1の層の上に形成することによって、製造することができる。
上記の第1の層または第2の層を形成するための塗工液を調整する際に、本発明の効果を阻害することのない範囲内において、本発明の属する技術分野において通常使用されている添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤等、を用いることができる。
【0021】
第1の層および第2の層の塗工方法としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スロットダイコーティング法、マイクログラビアコーティング法等の方法を用いることができる。
【0022】
本発明のラミネート用部材を用いて形成したラミネート層を有するラミネート印画物は、種々の印画物を用いて作製することができる。インクジェット記録方式によって形成された印画物も好適に用いることができる。
【0023】
ラミネート印画物は、例えば、インクジェット記録方式の画像形成装置によって被記録媒体のインク受容層に画像を記録して作成した印画物の画像面に、本発明のラミネート用部材の接着層面を重ねあわせ、加熱ロール等を用いて加圧・加熱圧着し、ラミネート用部材と圧着された印画物(およびラミネート用部材)を冷却し、耐熱性基材を剥離することにより、画像面上にラミネート層が積層された印画物、すなわち、ラミネート印画物を作製することができる。
【0024】
加圧・加熱条件は、使用する機械のラミネート印画物の作製速度、印画物やラミネート用部材の材質等を考慮して、適切な条件を選べばよい。例えば、本発明のラミネート用部材を用いて加熱ロール方式で加圧・加熱して圧着してラミネート印画物を作製する場合には、一般的には5〜50N/cm、好ましくは15〜35N/cmの線圧で、また、一般的には60〜160℃、好ましくは、80〜130℃の温度で加圧・加熱して圧着すればよい。
【0025】
図2に、本発明で用いることのできるインクジェット記録法に用いられる被記録媒体の一例の断面図を示す。
インク受容層を支持する基材2aは、本発明のラミネート用部材を用いて印画物の画像面上にラミネート層を形成するときの加圧・加熱条件下で形態を安定して維持できるものであればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート、ポリエチレンナフタレート(PEN)シート、ポリフェニレンサルファイド(PPS)シート、ポリエーテルスルホン(PES)シート等のプラスチックシート、上質紙、コート紙、ラミネート紙等の紙材等を挙げることができる。
【0026】
インク受容層2bは、一般的には、少なくとも、多孔質無機粒子と必要に応じて結着材から構成される。
多孔質無機粒子としてはシリカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、シリカアルミナ混晶、シリカマグネシウム混晶等を用いることができる。経済性の面から、これらの中ではシリカが好ましい。なお、シリカとしては、平均凝集粒子径が3〜7μmであるものがインク吸収速度を向上するのに好ましい。本発明に使用することのできるシリカとしては、例えば、ファインシールX-60(株式会社トクヤマ製;商品名)やミズカシルP-50(水沢化学工業株式会社製;商品名)を好適なものとして挙げることができる。
【0027】
結着材としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、アクリル系樹脂等を用いることができる。これらの結着材は、例えば、水に溶性しまたはこれらを水に分散させたエマルジョン等の形態としたものが好ましく用いられる。
結着材の含有割合は、インク受容層を構成する全材料の質量に対して20〜50質量%(固形分の質量基準)の範囲とすることが好ましい。また、多孔質無機粒子に対する結着材の割合は、30〜60質量%の範囲から選択することが好ましい。
【0028】
更に、インク受容層は、分散剤、蛍光染料、pH調整剤、潤滑剤、界面活性剤等の各種添加剤を必要に応じて含有することができる。インク受容層の層厚は、特に限定されるものではないが、例えば、15〜50μmの範囲から選択するのが好ましい。
【0029】
インク受容層の塗工方法としては、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スロットダイコーティング法等の公知の方法を用いることができる。
【0030】
図3に、図2に示した構成を有するインクジェット記録法に用いられる被記録媒体に画像を記録して作成した印画物から本発明のラミネート用部材を用いて作製したラミネート印画物の断面図を示した。
【0031】
【実施例】
(実施例1)
(ラミネート用部材の作製)
アクリル樹脂、ダイヤナールBR-82(三菱レイヨン(株)製、重量平均分子量150,000;商品名)100質量部、ポリエステル樹脂、バイロン220(東洋紡績(株)製、重量平均分子量3,000;商品名)を0.1質量部、トルエン400質量部を混合し、表面保護層を形成するための塗工液を調製した。この塗工液をPETフィルム(フィルム厚さ38μm)に、乾燥膜厚5μmとなるようにマイクログラビアコーティング法により塗工して乾燥し、PETフィルム上に表面保護層を形成した。
上記表面保護層の上に、アクリルエマルジョン、ビニブラン2706F(日信化学工業(株)製;商品名)を乾燥膜厚15μmとなるようにマイクログラビアコーティング法により塗工して乾燥し、接着層を形成して、ラミネート用部材を得た。
【0032】
(実施例2)
バイロン220の使用量を1.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0033】
(実施例3)
バイロン220の使用量を3.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0034】
(実施例4)
ポリエステル樹脂として、バイロンGK250(東洋紡績(株)製、重量平均分子量10,000;商品名)を使用した以外は、実施例1と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0035】
(実施例5)
バイロンGK250の使用量を3.0質量部とした以外は、実施例4と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0036】
(比較例1)
ポリエステル樹脂を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0037】
(比較例2)
バイロン220の使用量を0.05質量部とした以外は、実施例1と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0038】
(比較例3)
バイロン220の使用量を10.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、ラミネート用部材を得た。
【0039】
(被記録媒体の作成例)
(参考例1)
ポリビニルアルコール、PVA235(株式会社クラレ製;商品名)をイオン交換水に加熱溶解し、10質量%のポリビニルアルコール水溶液を得た。このポリビニルアルコール水溶液180質量部、シリカ、ファインシールX−60(株式会社トクヤマ製;商品名)27質量部およびイオン交換水93質量部を混合し、撹拌してインク受容層を形成するための塗工液を得た。
この塗工液を、坪量186g/m2の上質紙に乾燥後の層厚が50μmとなるようにスロットダイコータで塗工し、乾燥して、被記録媒体を得た。
【0040】
(ラミネート印画物の作成)
(実施例6)
参考例1の被記録媒体、巾15cm、長さ15cmを用いてインクジェットプリンター(キヤノン株式会社製;商品名BJF8500)で黒ベタ画像を印字し、印画物を得た。
実施例1のラミネート用部材、巾20cm、長さ20cmの中央部に、ラミネート用部材の接着層と上記印画物を重ね合わせ、130℃に加熱された直径80mmのスチールローラと直径50mmのゴムローラとが、荷重120N(線圧:30N/cm)でニップされたローラ対に、ラミネート用部材の耐熱性基材がスチールローラに接し、印画物の画像が形成されていない側の面がゴムローラに接するように配置して、送り速度8mm/sでラミネート用部材と印画物の画像面とを加圧・加熱し圧着した。これを冷却し、ラミネート用部材に印画物を圧着した積層体(ラミネート印画物前駆体と表すことがある)を得た。
【0041】
(実施例7〜10)
実施例2〜5のラミネート用部材を用いた以外は、実施例6と同様にして、ラミネート印画物を得た。
【0042】
(比較例4〜6)
比較例1〜3のラミネート用部材を用いた以外は、実施例6と同様にして、ラミネート印画物を得た。
【0043】
(評価試験)
[ラミネート用部材の層剥離の評価(耐汚染性)]
各実施例および比較例において得られたラミネート用部材(縦100mm×横100mm)を耐熱性基材(PETフィルム)側が内側になるよう2つ折りにして、短辺の片方を固定し、もう一方の短辺を手で持ち、180度捻じった後元に戻す。この捻じりを5回繰り返す。この操作により透明フィルム層が剥れたか否かを目視で観察しラミネート用部材の層剥離を、次の通り評価した。結果を表1に示す。
○:層剥離が見られなかった
×:層剥離が見られた
【0044】
【表1】
【0045】
(PETフィルムの剥離性の評価)
各実施例および比較例において得られたラミネート印画物前駆体から、印画物の被記録媒体の内側1cmを4辺カッターで切断し、耐熱性基材を手作業で剥離して、巾14cm、長さ14cmのラミネート印画物を得た。この試験片のPETフィルムを手で剥離することにより、剥離試験を行った。PETフィルムの剥離性は次の基準で評価した。結果を表2に示す。
○ :剥離し、ラミネート印画物を得ることができた
× :剥離時に被記録媒体が裂け、ラミネート印画物が破損された
××:剥離不可能であった
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性基材の剥離が容易であり、かつ、透明フィルム層が剥がれてラミネート印画物を汚染することがないラミネート用部材を提供することができる。また、このラミネート用部材を用いて形成したラミネート層を有するラミネート印画物を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラミネート用部材の実施形態の一例を説明するための断面図である。
【図2】本発明に使用することのできる、インクジェット記録法に用いられる被記録媒体の一例を説明するための断面図である。
【図3】本発明のラミネート印画物の実施形態の一例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1a PETフィルム(耐熱性基材)
1b 第1の層(表面保護層)
1c 第2の層(接着層)
2a 基材
2b インク受容層
Claims (3)
- 耐熱性基材として用いるポリエチレンテレフタレートフィルムと、該耐熱性基材上に剥離可能に設けた、印画物の画像面上にラミネート層を形成するための透明フィルム層とを有するラミネート用部材において、
該透明フィルム層が、該印画物の画像面上に形成したラミネート層の表面保護層となる第1の層と、該第1の層上に設けられ該印画物への接着層となる第2の層と、を有し、
かつ、該第1の層が、アクリル系樹脂100質量部に対し、ポリエステル系樹脂0.1〜3質量部を含有することを特徴とするラミネート用部材。 - 前記アクリル系樹脂が、重量平均分子量60,000〜300,000のアクリル系樹脂であり、前記ポリエステル系樹脂が、重量平均分子量1,000〜10,000のポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のラミネート用部材。
- インクジェット記録方式によって被記録媒体にインクを付与して形成された画像を有する印画物の画像面上に、請求項1または2記載のラミネート用部材を用いて形成したラミネート層を有することを特徴とするラミネート印画物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002366630A JP4006329B2 (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | ラミネート用部材およびラミネート印画物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002366630A JP4006329B2 (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | ラミネート用部材およびラミネート印画物 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004195793A true JP2004195793A (ja) | 2004-07-15 |
JP2004195793A5 JP2004195793A5 (ja) | 2006-02-02 |
JP4006329B2 JP4006329B2 (ja) | 2007-11-14 |
Family
ID=32763775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002366630A Expired - Fee Related JP4006329B2 (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | ラミネート用部材およびラミネート印画物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4006329B2 (ja) |
-
2002
- 2002-12-18 JP JP2002366630A patent/JP4006329B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4006329B2 (ja) | 2007-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5944947B2 (ja) | 転写体および記録物の製造方法 | |
CN111591059A (zh) | 热转印片、以及转印箔与热转印片的组合 | |
EP1202239B1 (en) | Recording medium | |
US6802925B2 (en) | Laminating film and lamination process using the same | |
EP3127710B1 (en) | Thermal transfer image-receiving sheet | |
JP4006329B2 (ja) | ラミネート用部材およびラミネート印画物 | |
JP2004299377A (ja) | 転写用加圧ロール、転写装置及びインクジェット記録装置 | |
JP2004174965A (ja) | ラミネートフィルムおよびラミネート印画物 | |
JP2006240113A (ja) | ラミネートフィルム及びラミネート方法 | |
JP2004243747A (ja) | 画像保護用フィルム及びそれを用いた記録物並びに画像保護用フィルムを用いた記録物の製造方法 | |
JP2003108007A (ja) | インクジェット記録用ラベル | |
JP2008049493A (ja) | ラミネートフィルム、ラミネートフィルムの製造方法、ラミネート方法、印画物 | |
JP3564097B2 (ja) | インクジェット用被記録媒体 | |
JP3705286B2 (ja) | インクジェット記録体 | |
JPH1134208A (ja) | 圧着記録用紙 | |
JP2016165898A (ja) | 記録物 | |
JP3532536B2 (ja) | ラベル又はタグ用インクジェット記録紙 | |
JP4174316B2 (ja) | ラミネート用部材およびラミネート印画物 | |
JP2022094552A (ja) | 転写媒体の製造方法 | |
JP2000233474A (ja) | 画像面のラミネート用部材、それを用いた画像形成方法及び該方法により得られた印画物 | |
JP2007313847A (ja) | インクジェット記録用インク受容層転写シート及びインクジェット記録媒体の製造方法 | |
JP2005313437A (ja) | 段ボールライナ、及びこれを用いた段ボール | |
JP2023091661A (ja) | 熱転写記録媒体 | |
JP2022092921A (ja) | ライナーレス粘着ラベルおよびその製造方法 | |
JP2002052806A (ja) | インクジェット用被記録媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051214 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051214 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20051214 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070807 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070815 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070827 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4006329 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |