JP2004194512A - ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子 - Google Patents
ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】発癌抑制成分やその他の栄養成分等の温州ミカンの有効成分を余すことなく活用できるとともに、長期保存が可能で均質なミカン粉末およびこのミカン粉末を用い、発癌抑制成分やその他の栄養成分等を効率よく摂取できる餅菓子を提供することを目的としている。
【解決手段】成熟した温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストが凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなるミカン粉末3を、餡21とこの餡21を外側からくるむ餅皮22とからなる餅本体2の表面にまぶすようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】成熟した温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストが凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなるミカン粉末3を、餡21とこの餡21を外側からくるむ餅皮22とからなる餅本体2の表面にまぶすようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子に関する。
【0002】
【従来の技術】
温州ミカンは、発癌抑制に大きな効果を示すカロチノイドの1種であるβ-クリプトキサンチンを多量に含み、1日に1個か2個食するだけで発癌抑制効果が発揮できるといわれている。
この温州ミカンの場合、ハウスミカンや早生ミカンなどがあり、他の果実に比べ、1年のうちのかなり長い期間食せるようになってきているが、ハウスミカンや早生ミカンなどは高価なため、毎日食するのに経済的負担が大きい。
【0003】
最盛期の余剰ミカンをジュースなどにして保存しておけば、ミカンの有効成分を通年でも摂取できるが、ジュースの場合、有効成分濃度が果実本来のものより低い。したがって、ジュースの場合、発癌抑制効果を得ようとすると多量に摂取する必要がある。そこで、この問題を解決するために、温州ミカン中のβ-クリプトキサンチン等のカロチノイドを一度に多量に摂取できるように、果汁を搾取して濾過したのち、軽遠心分離操作により、沈降部と上清部に分離したのち、この沈降部を通常のジュースと混合してカロチノイド高含有のジュースを製造する方法が提案されている(特許文献1)。
ところで、上記のようにジュースを製造した場合、かなりの残滓が発生するが、これらの残滓はそのまま廃棄されている。しかしながら、温州ミカンの場合、残滓にもかなりの栄養成分(ビタミン等)やカロチノイドを含んでおり、これらの有効成分を完全に利用せず、廃棄処理することは資源の無駄であり、また、残滓の処理費用も多大なものになる。
【0004】
そこで、本発明の発明者は、温州ミカンを丸ごと粉末化できれば、無駄なく使用できるとともに、長期間保存でき、いつでも使用できると考え、鋭意検討を加えた結果この発明を完成するに至った。
【0005】
【特許文献1】特開平11−56314号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、発癌抑制成分やその他の栄養成分等の温州ミカンの有効成分を余すことなく活用できるとともに、長期保存が可能で均質なミカン粉末およびこのミカン粉末を用い、発癌抑制成分やその他の栄養成分等を効率よく摂取できる餅菓子を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかるミカン粉末は、温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストが凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなることを特徴としている。
【0008】
一方、本発明にかかる餅菓子は、本発明のミカン粉末が餅本体の表面にまぶされていることを特徴としている。
【0009】
本発明の餅菓子においては、請求項3のように、ミカン粉末の粒度が、30メッシュ(新JIS規格500μm)パス〜12メッシュ(新JIS規格1.40mm)パスの粒度であることが好ましく、22メッシュ(新JIS規格710μm)パス〜16メッシュ(新JIS規格1.00mm)パスの粒度がより好ましく、18.5メッシュ(新JIS規格850μm)パス前後の粒度が特に好ましい。すなわち、ミカン粉末の粒度が小さすぎると、餅本体をミカン粉末の入った容器中で転がしていると、餅本体の水分によって容器中のミカン粉末の表面に膜のようなものが生じ、ミカン粉末を餅本体の表面にうまくまぶせなくなる。したがって、膜を時折取り除かなくてはならず、非常に面倒であるとともに、ミカン粉末のロスにつながる。一方、粒度が粗すぎると、ミカン粉末を餅本体表面に均一にまぶせにくくなる。
【0010】
餅本体としては、特に限定されないが、請求項4のように、餡とこの餡を外側からくるむ餅皮とからなるものが好適に用いられ、餅皮としては求肥(ぎゅうひ)が好ましい。また、餅皮と餡との糖度は、できるだけ同じにしておくことが好ましい。すなわち、餅皮と餡との糖度が大きく異なると、糖度の低い方の水分が糖度の高い方に移り、餡または餅皮がすぐに固くなってしまう。
さらに、餅皮には、請求項5のように、摘果ミカンから搾汁された果汁を少なくとも含むジュースが含まれていても構わない。
【0011】
すなわち、摘果ミカンには、ビタミン類等の栄養成分やβ―クリプトキサンチン等のカロチノイド類などが完熟ミカン以上に含まれているとともに、完熟ミカンに比べその香りが強い。したがって、餅皮の製造段階で、餅皮中に上記のジュースを含ませることによって、よりミカンの香りが高く発癌抑制作用に優れたものとすることができる。
さらに、ミカン粉末には、請求項6のように、摘果ミカンから搾汁された果汁を少なくとも含むジュースを凍結乾燥して得た粉末を混合するようにしても構わない。このようにしても、よりミカンの香りが高く発癌抑制作用に優れたものとすることができる。
【0012】
なお、本発明において、果汁を少なくとも含むジュースとは、果汁以外に砂糖等の甘味料が含まれているものも含む。また、摘果ミカンの場合、果汁しか用いないのは、果皮部分を用いると苦みやえぐみがでるためである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
本発明にかかるミカン粉末は、完熟温州ミカンをまず丸ごと水洗いあるいは湯洗いして表面の農薬や汚れを取り除き、清浄化したのち、ミキサーにいれ十分にミキシングしてペースト状にする。つぎに、このペーストを凍結させたのち、公知の真空凍結乾燥装置を用いて凍結乾燥させたのち、粉砕することによって得られる。
【0014】
すなわち、このミカン粉末は、完熟温州ミカンを丸ごと用いるようにしたので、従来廃棄されていた果皮やじょうのうなどの有効利用することができる。すなわち、廃棄処理が不要になり、処理コストが低減できるとともに、環境保護の観点からも優れている。しかも、温州ミカンのみで他の添加物が一切入っていないので、安全である。
【0015】
そして、真空凍結乾燥するようにしたので、温州ミカンが本来もっているビタミン類等の栄養成分やβ―クリプトキサンチン等のカロチノイドなどの有効成分を分解や破壊することなく乾燥することができる。また、まず、温州ミカンを丸ごとミキサーにかけてペースト化するようにしたので、果汁を豊富に含む砂じょう部分、この砂じょうを周りから囲繞するじょうのう部分および果皮の部分が均一に混ざり合った状態で乾燥される。したがって、得られたミカン粉末は、全ての部分で略均一な成分となったミカン色したものとなる。すなわち、ペースト化せず、丸ごとます凍結乾燥を行い、そのご粉砕することもできるが、色や成分を均一化させにくい。さらに、乾燥状態であるので、長期間保存でき、発癌抑制作用を有する温州ミカンを直接または他の食品と組み合わせることによって通年食することができる。
【0016】
図1は本発明にかかる餅菓子の1つの実施の形態をあらわしている。
図1に示すように、この餅菓子1は、餅本体2と、この餅本体2の表面全体を覆うようにまぶされたミカン粉末3とから構成されている。
【0017】
餅本体2は、餡21とこの餡21の周囲をくるむように設けられた餅皮22とから形成されている。
餅皮22は、白玉粉などのもち米粉と、砂糖、水飴、蜂蜜等の甘味料で形成されたいわゆる求肥(ぎゅうひ)である。
【0018】
餡21と、餅皮22とはその糖度が略同じになるように調整されている。
ミカン粉末3は、上記のようにして得られたミカン粉末のうち、ふるい分けによって18.5メッシュパスの粒度分を用いた。
【0019】
そして、この餅菓子1は、上記のようの餅本体2をミカン粉末3が入れられた容器(図示せず)に入れて転がして表面に満遍なく付着させることによって得られる。
【0020】
以上のように、この餅菓子1は、表面がミカン粉末3によって覆われているので、ミカンの香りがするとともに、食すると、ミカンの風味を味わえる。しかも、ミカン粉末3中には、β―クリプトキサンチンが含まれているので、食することによって発癌抑制効果を発揮する。
ミカン粉末3が18.5メッシュパスの粒度であるので、ミカン粉末を均一かつ無駄なく、まぶすことができる。
【0021】
また、餡21と餅皮22との糖度が略同じになっているので、餡21および餅皮22のいずれかが、すぐに固くなって食せなくなるという問題がない。
なお、ミカン粉末を餅皮内に練り込むことも考えられるが、餅皮に練り込むとミカン粉末が溶けて、餅皮の保形性が悪くなるため多量の添加が望めない。
【0022】
本発明のミカン粉末は、上記のように餅にまぶしたりする以外に、いろいろな用途に使用することができる。たとえば、スティック状の袋に小分けして充填しておき、ヨーグルトに振りかけてミカン風味にして食したり、お茶に混ぜれてミカンの香りや風味をした茶にすることができる。また、ケーキ地やパン生地に混ぜれば、ミカン風味のケーキやパンを簡単に得ることができる。さらに、沢庵等の漬け物の着色剤として用いたり、打錠機等を用いて錠剤状にすれば、ラムネ菓子様の子供のおやつがわりにすることもできる。
さらに、上記の実施の形態では、餅本体2が餡21と餅皮22とから構成されていたが、餅本体を餡のない餅のみとしても構わない。
【0023】
【発明の効果】
本発明にかかるミカン粉末は、以上のように、温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストを凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなるので、均質で、温州ミカンの持っている栄養成分や発癌抑制成分をその作用を損なうことなく高濃度に備えたものとなる。しかも、温州ミカンの果実を丸ごと使用するので、廃棄物が発生しない。また、乾燥しており、長期保存に耐え通年使用できるとともに、いろいろな食品、風味を与える目的や着色の目的で添加することもできる。
【0024】
一方、本発明にかかる餅菓子は、以上のように、餅本体の表面に本発明のミカン粉末がまぶされてなるので、栄養価が高く、ミカンの風味があり美味であるとともに、発癌抑制効果を発揮する。
そして、請求項3のような構成にすれば、ミカン粉末を均一かつ無駄なく、まぶすことができる。
また、請求項5および請求項6のようにすれば、ミカンの香りや風味、および有効成分を多量に含んだものとすることができるとともに、従来ほとんど廃棄されていた摘果ミカンを有効利用することができ、廃棄処理コストを削減できるとともに、環境保護の観点からも優れたののとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる餅菓子の1つの実施の形態をあらわす断面図である。
【符号の説明】
1 餅菓子
2 餅本体
21 餡
22 餅皮
3 ミカン粉末
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子に関する。
【0002】
【従来の技術】
温州ミカンは、発癌抑制に大きな効果を示すカロチノイドの1種であるβ-クリプトキサンチンを多量に含み、1日に1個か2個食するだけで発癌抑制効果が発揮できるといわれている。
この温州ミカンの場合、ハウスミカンや早生ミカンなどがあり、他の果実に比べ、1年のうちのかなり長い期間食せるようになってきているが、ハウスミカンや早生ミカンなどは高価なため、毎日食するのに経済的負担が大きい。
【0003】
最盛期の余剰ミカンをジュースなどにして保存しておけば、ミカンの有効成分を通年でも摂取できるが、ジュースの場合、有効成分濃度が果実本来のものより低い。したがって、ジュースの場合、発癌抑制効果を得ようとすると多量に摂取する必要がある。そこで、この問題を解決するために、温州ミカン中のβ-クリプトキサンチン等のカロチノイドを一度に多量に摂取できるように、果汁を搾取して濾過したのち、軽遠心分離操作により、沈降部と上清部に分離したのち、この沈降部を通常のジュースと混合してカロチノイド高含有のジュースを製造する方法が提案されている(特許文献1)。
ところで、上記のようにジュースを製造した場合、かなりの残滓が発生するが、これらの残滓はそのまま廃棄されている。しかしながら、温州ミカンの場合、残滓にもかなりの栄養成分(ビタミン等)やカロチノイドを含んでおり、これらの有効成分を完全に利用せず、廃棄処理することは資源の無駄であり、また、残滓の処理費用も多大なものになる。
【0004】
そこで、本発明の発明者は、温州ミカンを丸ごと粉末化できれば、無駄なく使用できるとともに、長期間保存でき、いつでも使用できると考え、鋭意検討を加えた結果この発明を完成するに至った。
【0005】
【特許文献1】特開平11−56314号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて、発癌抑制成分やその他の栄養成分等の温州ミカンの有効成分を余すことなく活用できるとともに、長期保存が可能で均質なミカン粉末およびこのミカン粉末を用い、発癌抑制成分やその他の栄養成分等を効率よく摂取できる餅菓子を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかるミカン粉末は、温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストが凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなることを特徴としている。
【0008】
一方、本発明にかかる餅菓子は、本発明のミカン粉末が餅本体の表面にまぶされていることを特徴としている。
【0009】
本発明の餅菓子においては、請求項3のように、ミカン粉末の粒度が、30メッシュ(新JIS規格500μm)パス〜12メッシュ(新JIS規格1.40mm)パスの粒度であることが好ましく、22メッシュ(新JIS規格710μm)パス〜16メッシュ(新JIS規格1.00mm)パスの粒度がより好ましく、18.5メッシュ(新JIS規格850μm)パス前後の粒度が特に好ましい。すなわち、ミカン粉末の粒度が小さすぎると、餅本体をミカン粉末の入った容器中で転がしていると、餅本体の水分によって容器中のミカン粉末の表面に膜のようなものが生じ、ミカン粉末を餅本体の表面にうまくまぶせなくなる。したがって、膜を時折取り除かなくてはならず、非常に面倒であるとともに、ミカン粉末のロスにつながる。一方、粒度が粗すぎると、ミカン粉末を餅本体表面に均一にまぶせにくくなる。
【0010】
餅本体としては、特に限定されないが、請求項4のように、餡とこの餡を外側からくるむ餅皮とからなるものが好適に用いられ、餅皮としては求肥(ぎゅうひ)が好ましい。また、餅皮と餡との糖度は、できるだけ同じにしておくことが好ましい。すなわち、餅皮と餡との糖度が大きく異なると、糖度の低い方の水分が糖度の高い方に移り、餡または餅皮がすぐに固くなってしまう。
さらに、餅皮には、請求項5のように、摘果ミカンから搾汁された果汁を少なくとも含むジュースが含まれていても構わない。
【0011】
すなわち、摘果ミカンには、ビタミン類等の栄養成分やβ―クリプトキサンチン等のカロチノイド類などが完熟ミカン以上に含まれているとともに、完熟ミカンに比べその香りが強い。したがって、餅皮の製造段階で、餅皮中に上記のジュースを含ませることによって、よりミカンの香りが高く発癌抑制作用に優れたものとすることができる。
さらに、ミカン粉末には、請求項6のように、摘果ミカンから搾汁された果汁を少なくとも含むジュースを凍結乾燥して得た粉末を混合するようにしても構わない。このようにしても、よりミカンの香りが高く発癌抑制作用に優れたものとすることができる。
【0012】
なお、本発明において、果汁を少なくとも含むジュースとは、果汁以外に砂糖等の甘味料が含まれているものも含む。また、摘果ミカンの場合、果汁しか用いないのは、果皮部分を用いると苦みやえぐみがでるためである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
本発明にかかるミカン粉末は、完熟温州ミカンをまず丸ごと水洗いあるいは湯洗いして表面の農薬や汚れを取り除き、清浄化したのち、ミキサーにいれ十分にミキシングしてペースト状にする。つぎに、このペーストを凍結させたのち、公知の真空凍結乾燥装置を用いて凍結乾燥させたのち、粉砕することによって得られる。
【0014】
すなわち、このミカン粉末は、完熟温州ミカンを丸ごと用いるようにしたので、従来廃棄されていた果皮やじょうのうなどの有効利用することができる。すなわち、廃棄処理が不要になり、処理コストが低減できるとともに、環境保護の観点からも優れている。しかも、温州ミカンのみで他の添加物が一切入っていないので、安全である。
【0015】
そして、真空凍結乾燥するようにしたので、温州ミカンが本来もっているビタミン類等の栄養成分やβ―クリプトキサンチン等のカロチノイドなどの有効成分を分解や破壊することなく乾燥することができる。また、まず、温州ミカンを丸ごとミキサーにかけてペースト化するようにしたので、果汁を豊富に含む砂じょう部分、この砂じょうを周りから囲繞するじょうのう部分および果皮の部分が均一に混ざり合った状態で乾燥される。したがって、得られたミカン粉末は、全ての部分で略均一な成分となったミカン色したものとなる。すなわち、ペースト化せず、丸ごとます凍結乾燥を行い、そのご粉砕することもできるが、色や成分を均一化させにくい。さらに、乾燥状態であるので、長期間保存でき、発癌抑制作用を有する温州ミカンを直接または他の食品と組み合わせることによって通年食することができる。
【0016】
図1は本発明にかかる餅菓子の1つの実施の形態をあらわしている。
図1に示すように、この餅菓子1は、餅本体2と、この餅本体2の表面全体を覆うようにまぶされたミカン粉末3とから構成されている。
【0017】
餅本体2は、餡21とこの餡21の周囲をくるむように設けられた餅皮22とから形成されている。
餅皮22は、白玉粉などのもち米粉と、砂糖、水飴、蜂蜜等の甘味料で形成されたいわゆる求肥(ぎゅうひ)である。
【0018】
餡21と、餅皮22とはその糖度が略同じになるように調整されている。
ミカン粉末3は、上記のようにして得られたミカン粉末のうち、ふるい分けによって18.5メッシュパスの粒度分を用いた。
【0019】
そして、この餅菓子1は、上記のようの餅本体2をミカン粉末3が入れられた容器(図示せず)に入れて転がして表面に満遍なく付着させることによって得られる。
【0020】
以上のように、この餅菓子1は、表面がミカン粉末3によって覆われているので、ミカンの香りがするとともに、食すると、ミカンの風味を味わえる。しかも、ミカン粉末3中には、β―クリプトキサンチンが含まれているので、食することによって発癌抑制効果を発揮する。
ミカン粉末3が18.5メッシュパスの粒度であるので、ミカン粉末を均一かつ無駄なく、まぶすことができる。
【0021】
また、餡21と餅皮22との糖度が略同じになっているので、餡21および餅皮22のいずれかが、すぐに固くなって食せなくなるという問題がない。
なお、ミカン粉末を餅皮内に練り込むことも考えられるが、餅皮に練り込むとミカン粉末が溶けて、餅皮の保形性が悪くなるため多量の添加が望めない。
【0022】
本発明のミカン粉末は、上記のように餅にまぶしたりする以外に、いろいろな用途に使用することができる。たとえば、スティック状の袋に小分けして充填しておき、ヨーグルトに振りかけてミカン風味にして食したり、お茶に混ぜれてミカンの香りや風味をした茶にすることができる。また、ケーキ地やパン生地に混ぜれば、ミカン風味のケーキやパンを簡単に得ることができる。さらに、沢庵等の漬け物の着色剤として用いたり、打錠機等を用いて錠剤状にすれば、ラムネ菓子様の子供のおやつがわりにすることもできる。
さらに、上記の実施の形態では、餅本体2が餡21と餅皮22とから構成されていたが、餅本体を餡のない餅のみとしても構わない。
【0023】
【発明の効果】
本発明にかかるミカン粉末は、以上のように、温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストを凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなるので、均質で、温州ミカンの持っている栄養成分や発癌抑制成分をその作用を損なうことなく高濃度に備えたものとなる。しかも、温州ミカンの果実を丸ごと使用するので、廃棄物が発生しない。また、乾燥しており、長期保存に耐え通年使用できるとともに、いろいろな食品、風味を与える目的や着色の目的で添加することもできる。
【0024】
一方、本発明にかかる餅菓子は、以上のように、餅本体の表面に本発明のミカン粉末がまぶされてなるので、栄養価が高く、ミカンの風味があり美味であるとともに、発癌抑制効果を発揮する。
そして、請求項3のような構成にすれば、ミカン粉末を均一かつ無駄なく、まぶすことができる。
また、請求項5および請求項6のようにすれば、ミカンの香りや風味、および有効成分を多量に含んだものとすることができるとともに、従来ほとんど廃棄されていた摘果ミカンを有効利用することができ、廃棄処理コストを削減できるとともに、環境保護の観点からも優れたののとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる餅菓子の1つの実施の形態をあらわす断面図である。
【符号の説明】
1 餅菓子
2 餅本体
21 餡
22 餅皮
3 ミカン粉末
Claims (6)
- 成熟した温州ミカンの果実を丸ごとミキサーにかけて得たペーストが凍結乾燥処理されたのち、粉砕されてなるミカン粉末。
- 餅本体の表面に請求項1に記載のミカン粉末がまぶされてなる餅菓子。
- ミカン粉末の粒度が、30メッシュパス〜12メッシュパスの粒度である請求項2に記載の餅菓子。
- 餅本体が、餡とこの餡を外側からくるむ餅皮とからなる請求項2または請求項3に記載の餅菓子。
- 摘果ミカンから搾汁された果汁を少なくとも含むジュースが餅皮に含まれている請求項4に記載の餅菓子。
- 摘果ミカンから搾汁された果汁を少なくとも含むジュースを凍結乾燥して得た粉末が請求項1に記載のミカン粉末に混合されている請求項2〜請求項5のいずれかに記載の餅菓子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363617A JP2004194512A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363617A JP2004194512A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004194512A true JP2004194512A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32761714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002363617A Pending JP2004194512A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | ミカン粉末、このミカン粉末を用いた餅菓子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004194512A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2005112904A1 (ja) * | 2004-05-20 | 2008-03-27 | アークレイ株式会社 | ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(ppar)活性化剤、ならびにそれを用いた医薬、サプリメント、機能性食品および食品添加物 |
JP2008295440A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Sato Shokuhin Kogyo Kk | 植物パウダーの製造方法 |
JP2009213444A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Takeshi Matsuyama | 菓子及びその製造方法 |
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JP2016169219A (ja) * | 2016-04-22 | 2016-09-23 | 国立大学法人愛媛大学 | 抗アレルギー用経口組成物 |
-
2002
- 2002-12-16 JP JP2002363617A patent/JP2004194512A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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