JP2004194278A - 画像処理装置、プログラム、コンピュータに読取可能な記憶媒体及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複写、FAX、プリンタの各機能を複合した複写機100において、各機能を用いて入力された画像データは印刷出力に適合するCMYKとし圧縮をかけ一旦HDD5に蓄積され、そこからエンジン部100aに送られる。HDD蓄積データは、外部PC19から要求に従い配信されるが、蓄積データは用いた機能により様々なデータ形式になっているから、データ形式変換装置10により、配信先に適合する解像度、色空間、ファイル形式(JPEG、TIFF等)に変換する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、プログラム、コンピュータに読取可能な記憶媒体及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機においてはネットワーク化が進み、複写機が持つ機能をネットワーク接続した他の端末から利用することが可能になってきている。例えば、デジタルカラー複写機にネットワーク接続されたコンピュータ等の他の利用端末へ、複写機へ入力された画像データ(例えば、スキャナ部で原稿から読み取った画像データ)を配信する機能が提案され、徐々に活用され始めてきている。
【0003】
この配信機能を使用する場合に、スキャン画像データを配信する例では、複写機側或いは配信先であるコンピュータ端末から各種の処理条件を設定し、設定された処理条件に従いスキャナを動作させ、読み取った原稿画像データに変換等所定の処理を施し、配信先に転送するという動作を行う。
【0004】
この配信スキャナ機能を利用する際に、処理条件の設定に従って行われる画像読み取り・画像処理等に関する従来例として、特許文献1を示すことができる。
【0005】
特許文献1には、複写機等の画像形成装置において、プリント・サーバやスキャン画像のサーバとして、機能の拡張を図るために、汎用コンピュータシステムのアーキテクチャをベースにした拡張ボックスを装備させたシステムが提案されている。ここでは、スキャン画像を拡張ボックス内のハードディスク装置に蓄積し、そこに蓄積された画像ファイルをネットワークに接続されたコンピュータシステムで共有し、その利用を各サーバ機能により実現できることが示されている。
【0006】
また、特許文献1には、スキャン・ボックス機能(スキャン画像をクライアントコンピュータへ配信する機能の一つ)を利用する場合のスキャン画像の処理について示されている。ここでは、操作入力により設定された処理条件に従って、原稿の読み取り、スキャン原稿画像の処理を行うとしているが、スキャン・ボックス機能は、印刷出力を必ずしも予定していない場合に用いることから、印刷出力に必要になるYMCK系のデータフォーマットを生成せずに、つまり、スキャン画像のRGB系からYMCK系への色座標変換や階調補正、画像データの圧縮処理などは省略し、スキャン画像処理後のRGB系データをスキャン・ボックスに蓄積している。その後、ネットワークのクライアントコンピュータは、スキャン・ボックスから、画像データを蓄積時のRGB系のデータのまま取り出し、自身が持つ保存先であるローカル・ディスク等に転送している。クライアントコンピュータでは、転送されてきたRGB系のデータに基づいて、モニタ・ディスプレイでスキャン画像を閲覧することができるようにする、としている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−333026公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の配信スキャナ機能では、特許文献1にも見られるように、配信先のコンピュータ端末ではRGB系のデータ形式の画像データを利用するという前提をおいて、スキャン画像のRGB系のデータのままハードディスクに蓄積し、蓄積したデータを配信する際に蓄積データに対して画像フォーマットを変換することを意図したものはない。従って、異なる画像フォーマット条件で蓄積データの配信要求をしてくるクライアントに対して、蓄積データのフォーマットを変換し、その要求を実現することが出来ないという問題があった。また、配信機能を持つ画像処理装置が複写機のような画像形成部を備えた装置である場合、入力画像を蓄積する際に画像形成に都合のよい専用のデータフォーマットにより蓄積することにより、画像形成の生産性を上げることができるという利点があるが、特許文献1におけるようなRGB系のデータ形式では、この利点を生かすことができない。
【0009】
本発明は、上述の従来技術における問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、カラー画像データの入力手段(例えば、スキャナ入力や通信I/Fを介する外部入力)を持ち、入力された画像データを一旦記憶手段に蓄積した後、蓄積した画像データをコンピュータ等の利用端末に配信する機能を持つ画像処理装置において、画像データを配信する際に、配信先の利用端末で適用可能なデータ形式の画像データへ変換処理を施すことにより、利用側において不都合が生じないようにし、また画像データを蓄積する際に画像処理装置側にとっても都合のよいデータ形式で蓄積を行うことにより、画像形成の生産性を上げることができるという、両立化を図ることを可能にする前記画像処理装置を提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、画像処理装置の記憶装置に蓄積されているプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することができるようにすることである。
【0011】
本発明の目的は、同一画像データにつき複数の人が異なるデータ形式で画像データを受け取ることができるようにすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、入力された画像データを蓄積する画像蓄積手段と、蓄積された画像データのデータ形式を設定が可変な処理条件に従い変換・処理するデータ形式変換手段と、該データ形式変換手段により処理した画像データを利用端末に通信媒体を介して送信する送信手段を有する画像処理装置であって、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に格納された画像データを送信先の利用端末に適合するデータ形式へ変換する処理条件を設定して変換・処理することを特徴とする画像処理装置である。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データのデータ圧縮形式を変換するためのデータ圧縮伸張機能を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データに対しより階調数の多い多値データへ変換するための多値変換機能を備えたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの解像度を変換するための解像度変換機能を備えたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの色空間を変換する色空間変換機能を備えたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの属性及び/又は利用端末が要求する属性に基づいて決定した変換・処理パラメータを用いることを特徴とするものである。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか一記載の画像処理装置において、前記画像蓄積手段に格納された画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する手段を備えることにより、印刷出力機能を複合させ、該画像蓄積手段に格納された画像データを画像形成手段に用いるデータ形式に適合させるようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
請求項8記載の発明の画像処理装置は、原稿の画像データに基づいて媒体上に画像の形成を行うプリンタエンジンを備えてプリンタ機能を発揮する画像処理装置において、プリント要求のあった画像データを、第1の形式であるプリントデータ形式で記憶装置に蓄積する画像蓄積手段と、この画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データのデータ形式を、処理条件に従い前記第1の形式から所定の第2の形式に変換するデータ形式変換手段と、このデータ形式変換手段により第2の形式に変換処理した画像データを、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信する画像データ配信手段と、を備える。
【0020】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが、処理条件に従って第2の形式に変換処理され、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信される。これにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることが可能になるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することが可能になる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることが可能になる。
【0021】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像処理装置において、前記処理条件は、前記外部機器から指定される。
【0022】
したがって、外部機器から要求された処理条件に従った第2の形式への変換が可能であることにより、外部機器における画像データの形式に関する要求を満足させることが可能になる。
【0023】
請求項10記載の発明は、請求項8記載の画像処理装置において、前記処理条件及び前記データ形式変換手段により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定される。
【0024】
したがって、当該装置に設けられている操作部から要求された処理条件に従った第2の形式への変換が可能であるとともに、当該装置に設けられている操作部から第2の形式に変換処理した画像データの送信先である外部機器が指定される。これにより、外部機器に対する画像データの形式に関する要求を満足させることが可能になる。
【0025】
請求項11記載の発明は、請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記第1の形式と前記第2の形式とで画像データの色空間を変える。
【0026】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがプリンタエンジンによる画像形成に適した色空間のものなどであっても、外部機器などでディスプレイ表示するのに適する色空間などに変換することができる。
【0027】
請求項12記載の発明は、請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記第1の形式が所定の色空間の画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている。
【0028】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが所定の色空間のものであっても、モノクロの2値画像データに変換して、モノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0029】
請求項13記載の発明は、請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記第1の形式がモノクロの2値画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている。
【0030】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがモノクロの2値画像データ画像データであっても、所定の形式のモノクロの2値画像データに変換して送信し、かかる形式のモノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0031】
請求項14記載の発明は、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データを多値化するための多値変換手段を備えている。
【0032】
したがって、2値の画像データを所望の多値の画像データに変換可能になるので、各種の画像処理を施すことが可能になり、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0033】
請求項15記載の発明は、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの解像度を変換するための解像度変換手段を備えている。
【0034】
したがって、画像データを所望の解像度の画像データに変換可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0035】
請求項16記載の発明は、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの色空間を変換するための色空間変換手段を備えている。
【0036】
したがって、画像データを所望の色空間の画像データに変換可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0037】
請求項17記載の発明は、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データのファイルフォーマットを変換するための圧縮手段を備えている。
【0038】
したがって、画像データを所望のファイルフォーマットの画像データに変換可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0039】
請求項18記載の発明は、請求項12または13記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの強弱を調整するフィルタ処理のためのフィルタ処理手段を備えている。
【0040】
したがって、画像データの強弱を調整することが可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0041】
請求項19記載の発明は、請求項12または13記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの濃度特性を調整するためのγ処理手段を備えている。
【0042】
したがって、画像データの濃度特性を調整することが可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0043】
請求項20記載の発明は、請求項12または13記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの階調値を変換するための中間調処理手段を備えている。
【0044】
したがって、画像データを所望の階調値の画像データに変換可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0045】
請求項21記載の発明は、請求項12記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されているカラー画像データをモノクロ多値画像データに変換するためのカラーグレー変換手段を備えている。
【0046】
したがって、カラー多値画像データをモノクロ多値画像データに変換可能になるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることが可能になる。
【0047】
請求項22記載の発明のプログラムは、原稿の画像データに基づいて媒体上に画像の形成を行うプリンタエンジンを備えてプリンタ機能を発揮する画像処理装置を制御するコンピュータに読取可能なプログラムにおいて、プリント要求のあった画像データを、第1の形式であるプリントデータ形式で記憶装置に蓄積する画像蓄積機能と、この画像蓄積機能により前記記憶装置に蓄積されている画像データのデータ形式を、処理条件に従い前記第1の形式から所定の第2の形式に変換するデータ形式変換機能と、このデータ形式変換機能により第2の形式に変換処理した画像データを、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信する画像データ配信機能と、を前記コンピュータに実行させる。
【0048】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが、処理条件に従って第2の形式に変換処理され、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信される。これにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることが可能になるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することが可能になる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることが可能になる。
【0049】
請求項23記載の発明は、請求項22記載のプログラムにおいて、前記処理条件は、前記外部機器から指定される。
【0050】
したがって、外部機器から要求された処理条件に従った第2の形式への変換が可能であることにより、外部機器における画像データの形式に関する要求を満足させることが可能になる。
【0051】
請求項24記載の発明は、請求項22記載のプログラムにおいて、前記処理条件及び前記データ形式変換機能により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定される。
【0052】
したがって、当該装置に設けられている操作部から要求された処理条件に従った第2の形式への変換が可能であるとともに、当該装置に設けられている操作部から第2の形式に変換処理した画像データの送信先である外部機器が指定される。これにより、外部機器に対する画像データの形式に関する要求を満足させることが可能になる。
【0053】
請求項25記載の発明は、請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記データ形式変換機能は、前記第1の形式と前記第2の形式とで画像データの色空間を変える。
【0054】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがプリンタエンジンによる画像形成に適した色空間のものなどであっても、外部機器などでディスプレイ表示するのに適する色空間などに変換することができる。
【0055】
請求項26記載の発明は、請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記データ形式変換機能は、前記第1の形式が所定の色空間の画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている。
【0056】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが所定の色空間のものであっても、モノクロの2値画像データに変換して、モノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0057】
請求項27記載の発明は、請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記データ形式変換機能は、前記第1の形式がモノクロの2値画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている。
【0058】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがモノクロの2値画像データ画像データであっても、所定の形式のモノクロの2値画像データに変換して送信し、かかる形式のモノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0059】
請求項28記載の発明のコンピュータに読取可能な記憶媒体は、請求項22ないし27のいずれか一記載のプログラムを記憶している。
【0060】
したがって、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータに読み取らせることにより、請求項22ないし27のいずれか一記載の発明と同様の作用を得ることが可能になる。
【0061】
請求項29記載の発明の画像処理方法は、原稿の画像データに基づいて媒体上に画像の形成を行うプリンタエンジンを備えてプリンタ機能を発揮する画像処理装置において用いられる画像処理方法であって、プリント要求のあった画像データを、第1の形式であるプリントデータ形式で記憶装置に蓄積する画像蓄積工程と、この画像蓄積工程により前記記憶装置に蓄積されている画像データのデータ形式を、処理条件に従い前記第1の形式から所定の第2の形式に変換するデータ形式変換工程と、このデータ形式変換工程により第2の形式に変換処理した画像データを、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信する画像データ配信工程と、をコンピュータの処理制御により行なう。
【0062】
したがって、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが、処理条件に従って第2の形式に変換処理され、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信される。これにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることが可能になるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することが可能になる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることが可能になる。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図18に基づいて説明する。本実施の形態は、画像処理装置として、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリンタ機能、および入力画像(読み取り原稿画像やプリンタ或いはFAX機能により入力された画像)を配信する機能、を複合したいわゆる複合機であるデジタルカラー複写機を適用した例を示す。
【0064】
[1.デジタルカラー複写機100の構成の説明]
図1は、本実施の形態のデジタルカラー複写機100のシステム構成を概略的に示すブロック図である。図1に示すデジタルカラー複写機100は、エンジン部100aとプリンタコントローラ部100bとに大別される。エンジン部100aの全体は、エンジンコントローラ12により制御され、プリンタコントローラ部100bの全体は、プリンタコントローラ4により制御される。また、デジタルカラー複写機100は、エンジン部100aにFAXコントローラ13も有しており、デジタルカラー複写機100のFAX機能を制御し、PSTN(Public Switched Telephone Network)などの所定のネットワークとの間で画像データの送受信を行う。このようなデジタルカラー複写機100は、エンジン部100aとプリンタコントローラ部100bとの動作により、コピー機能、FAX機能、プリンタ機能の各機能のほかに画像データ配信機能を複合して備える。
【0065】
デジタルカラー複写機100は、コピー機能に用いる要素として、原稿をカラー画像データとして読み取る画像読取装置である読み取りユニット1、読み取りユニット1が読み取った画像データに対し画像処理を施すスキャナ補正部2、スキャナ補正部2から出力されるカラー・モノクロ多値データを圧縮するカラー・モノクロ多値データ固定長圧縮器3、圧縮後のデータを蓄積する記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)5を有している。
【0066】
また、デジタルカラー複写機100は、FAX機能に用いる要素として、PSTNに接続してFAX信号の送受信を司るFAXコントローラ13、このFAXコントローラ13に設けられていて受信した圧縮されたFAXデータを元のデータに戻すモノクロ2値可変長可逆圧縮データ伸張器を有している。
【0067】
さらに、デジタルカラー複写機100は、プリンタ機能に用いる要素として、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続された外部機器である外部PC(Personal Computer)19との間の通信を行うためのNIC(Network Interface Controller)14、NIC14を介して外部PC19からの印刷コマンドに従いラスターイメージ処理(RIP)を行い、又RIP後のデータ専用の圧縮を行うプリンタコントローラ4を有している。
【0068】
また、デジタルカラー複写機100は、画像データ配信機能に用いる要素として、上記各機能を用いる際に生成されHDD5に蓄積されたデータを、転送先の利用端末(本実施の形態では外部PC19)に適合するデータ形式に変換するデータ形式変換装置10(後記で詳述)を有している。
【0069】
また、上記各機能を用いて生成される画像データにより印刷出力(画像形成処理)を行う場合には、HDD5に蓄積された圧縮データを用いる。このために、蓄積した圧縮データを元のデータに戻すために、コピー機能の場合にはカラー・モノクロ多値データ固定長伸張器6を、他方、FAX、プリンタの各機能の場合にはプリンタコントローラ4にモノクロ2値可変長可逆圧縮データ伸張器とカラー可変長可逆圧縮データ伸張器を設ける。また、エンジン部100aには、画像形成処理を行うための手段として、伸張後のデータに補正を施すプリンタ補正部7、プリンタエンジンである作像ユニット9を有する。作像ユニット9は、転写紙などの媒体に画像を形成して出力するものであり、作像ユニット9の印刷方式は、電子写真方式のほか、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、銀塩写真方式、直接感熱記録方式、溶融型熱転写方式など、さまざまな方式を用いることができる。
【0070】
プリンタコントローラ4は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)、CPUが実行する起動プログラム等の固定データが書き込まれている記憶媒体であるROM(Read Only Memory)、ワークデータ等の可変データを更新自在に書き込むRAM(Random Access Memory)である半導体メモリ11からなるマイクロコンピュータ構成とされている。また、HDD5には、CPUが実行するアプリケーションプログラムが記憶されている。すなわち、ユーザが電源を投入するとCPUがROM内の起動プログラムを起動させ、HDD5よりアプリケーションプログラムを半導体メモリ11に読み込み、このアプリケーションプログラムを起動させる。これにより、CPUがアプリケーションプログラムに従って動作することで、プリンタコントローラ4は、プリンタコントローラ部100bの全体の動作を制御する。なお、HDD5に記憶されているアプリケーションプログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等に記録され、この記録されたアプリケーションプログラムがHDD5にインストールされる。このため、CD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の可搬性を有する記憶媒体も、アプリケーションプログラムを記憶する記憶媒体となり得る。さらには、アプリケーションプログラムは、例えばネットワークを介して外部から取り込まれ、HDD5にインストールされても良い。
【0071】
[2.デジタルカラー複写機100が備える各種機能の説明]
次に、上記した要素により構成されるデジタルカラー複写機100が備える各種機能(コピー機能、プリンタ機能、FAX機能、画像データ配信機能)を動作とともに、より詳細に説明する。
【0072】
[2−1.コピー機能]
まず、コピー機能使用時の処理に関して説明する。原稿を読み取る場合、原稿台にセットされた原稿を読み取りユニット1により読取り、R,G,B(R:RED,G:GREEN,B:BLUE)に色分解されたデータがスキャナ補正部2に送られる。図2は、スキャナ補正部2の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、スキャナ補正部2は、スキャナγ処理部21、フィルタ処理部22、色補正(変換)処理部23、変倍処理部24を備えており、スキャナγ処理部21でスキャナγ処理、フィルタ処理部22でフィルタ処理、色補正(変換)処理部23で色補正(変換)処理、変倍処理部24で変倍処理を行う。ここで、スキャンRGB画像の色信号は、色補正処理部23により、C,M,Y,K(C:Cyan,M:Magenda,Y:Yellow,K:black)の4色成分の画像データに変換される。
【0073】
変倍後のCMYK各色8bitの色データは、カラー・モノクロ多値データ固定長圧縮器3によって圧縮され、各色2bitの色データに変換される。
【0074】
カラー・モノクロ多値データ固定長圧縮器3により圧縮されたCMYK画像データ(カラー2値画像データ)は、汎用バスI/F15を通してプリンタコントローラ4に送られる。プリンタコントローラ4は、各色毎に独立した半導体メモリ11を持ち、送られたデータをここに蓄積する。本実施の形態のスキャン画像の解像度は600dpiなのでコピー時の蓄積解像度は600dpiである。
【0075】
蓄積されたデータは、随時HDD5に書き込まれる。HDD5に蓄積する理由は、プリントアウト時に用紙がつまり、印字が正常に終了しなかった場合でも、再び原稿を読み直すのを避けるため、また電子ソートを行うためである。近年ではこれだけでなく読み取った原稿を蓄積しておき必要なときに再出力する機能が追加されており、本実施の形態においても、こうしたコピーサーバ機能に用いるようにすることが可能である。ここに、画像蓄積手段が実現されている。
【0076】
いずれにしても、HDD5からの蓄積データにより印刷出力を行うので、印刷出力する場合は、HDD5内のCMYKの圧縮データ(カラー2値画像データ)は、一度半導体メモリ11に展開され、次に汎用バス15を通りエンジン部100aに送られ、エンジン部100aのカラー・モノクロ多値データ固定長伸張器6により再びCMYK8bitの画像データに変換される。
【0077】
次に、この伸張されたデータはプリンタ補正部7に送られる。図3は、プリンタ補正部7の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、プリンタ補正部7は、プリンタγ処理部71と中間調処理部72とを備えており、プリンタγ処理部71ではCMYKの各色に対してプリンタγ補正処理を行う。中間調処理部72では、後段の作像ユニット9に合わせた中間調処理を行い、作像に用いるデータとして作像ユニット9に送り、転写紙に出力する。
【0078】
上記では、カラーのコピー動作の説明を行ったが、デジタルカラー複写機100においてはモノクロのコピー動作も行う。モノクロのコピー動作の場合、スキャナ補正部2の色補正処理部23(図2)でスキャンRGB画像から8bitのグレースケール画像に変換され、カラー・モノクロ多値データ固定長圧縮器3で圧縮後、汎用バス15を通り、プリンタコントローラ4側に送られメモリ11のKプレーンに画像が蓄積される。HDD5には圧縮後のKプレーンのグレースケール画像を蓄積する。
【0079】
[2−2.プリンタ機能]
次に、プリンタ機能使用時の処理に関して説明する。プリンタ機能は、NIC14を介して接続した外部PC19からプリント要求があった場合に動作する。プリンタコントローラ4の動作については既存の手段を適用できるので、詳述しないが、ここでは外部PC19から受け取ったプリント要求に従って、エンジン部100aで描画データとして用いるRIP画像を生成する。RIP画像データは、カラーのプリンタ動作の場合はCMYK各色1〜4bit程度の低bitのデータであり、モノクロのプリンタ動作の場合はK版のみ1bitのデータとして生成する。
【0080】
このときにラスターイメージ処理(RIP)されたCMYKやKの画像をHDD5に蓄積するが、RIP後のデータサイズが大きいため圧縮せずにメモリ上に蓄積すると非常にたくさんのメモリを消費するので、コピー機能使用時と同様に圧縮をかけ、圧縮後のデータをHDD5に蓄積する。この圧縮処理は、プリンタコントローラ4上にカラー、モノクロそれぞれに対応して備えた専用の可変長可逆圧縮器(モノクロ2値可変長可逆圧縮データ伸張器、カラー可変長可逆圧縮データ伸張器)によって行う。なお、プリンタ時の入力画像の解像度は300,600,1200dpiなどがある。
【0081】
例えば、クライアントとなる外部PC19からデジタルカラー複写機100に対してプリント出力要求をする場合、外部PC19のプリンタドライバが行う色空間の変換処理により、外部PC19上の色空間(出力要求はRGB、sRGB、CMYKといった色々なデータ形式の画像データのケースがある)を指定したデジタルカラー複写機100に依存したデバイスディペンデント(デバイスの種類に依存した)なCMYK色空間に変換する。CMYKに変換されたこのカラー画像データ(カラー2値画像データ)を出力要求とともに受け取るデジタルカラー複写機100のプリンタコントローラ4上では、画像データに対し中間調処理が施されて1〜4bit程度の低bitデータに変換された後、ラスターイメージ処理(RIP)を行う。また、このRIP画像データは、プリンタコントローラ4内のプリンタ機能に専用の圧縮器によって順次圧縮されHDD5に蓄積される。このようにして、HDD5に蓄積された画像データをもとに、上記したような操作に従いプリント出力を行う。
【0082】
上記のようにして、プリント出力要求があったカラー画像データ(カラー2値画像データ)はHDD5に蓄積し、管理されるので、その後蓄積された画像データを再び利用することが可能になる。利用の形態としては、例えばクライアントとなる外部PC19から先にプリント出力した画像データを指定して取得し、そのデータを閲覧、加工するという形態で利用したいという要求があり、こうした要求に応えるための手段を後述する画像データ配信機能に用意する。
【0083】
[2−3.FAX機能]
次に、FAX機能使用時の処理に関して説明する。FAX機能は、FAXコントローラ13がFAX受信をした場合に動作する。FAXコントローラ13の動作については既存の手段を適用できるので、詳述しないが、ここでは受信した圧縮されたFAX信号をモノクロ2値可変長可逆圧縮データ伸張器により元のデータに戻し、エンジン部で描画データとして用いるRIP画像を生成する。
【0084】
このときにRIP画像をHDD5に蓄積するが、RIP後のデータサイズが大きいため圧縮せずにメモリ上に蓄積すると非常にたくさんのメモリを消費するので、圧縮をかけ、圧縮後のデータをHDD5に蓄積する。この圧縮処理は、プリンタ機能使用時と同様に、プリンタコントローラ4上に備えた専用の可変長可逆圧縮器によって行う。なお、FAX受信時の入力画像の解像度は200,300,400dpiがある。
【0085】
[2−4.画像データ配信機能]
上記のように、デジタルカラー複写機100のHDD5上には様々なフォーマットで圧縮された、様々な解像度のデータが存在することになる。
【0086】
HDD5中の画像データの圧縮フォーマットと解像度をまとめると、下記[表1]のようになる。
【0087】
【表1】
【0088】
従って、コピー機能、プリンタ機能、FAX機能の各機能により生成され、HDD5に蓄積されたデータを用いて印刷出力する際には、蓄積時に圧縮したデータを伸張して、エンジン部100aの印字データに変えなければならない。即ち、コピー画像に対しては、カラー・モノクロ多値データ固定長伸張器6により、他方、FAX機能、プリンタ機能の各機能の場合にはプリンタコントローラ4に設けたモノクロ2値可変長可逆圧縮データ伸張器とカラー可変長可逆圧縮データ伸張器により伸張処理を行い、エンジン部100aに作像用のデータとして送る。
【0089】
上記したように、入力された画像を圧縮データとしてHDD5に一旦蓄積した後に、HDD5から蓄積したデータを取り出して用いるという方式を採用したシステムにおいては、画像データ配信機能においても、HDD5の蓄積データを用いて配信出力を行う。
【0090】
しかしながら、先に述べたように、HDD5内に蓄積されている画像データは色々な種類があり、それらが機器依存の独自のフォーマットである場合が多く、そのまま外部PC19に転送しても、利用側に適合しないフォーマットである場合が生じる。そこで、本実施の形態では、画像データ配信機能により配信するデータを配信先の利用端末(本実施の形態では外部PC19)が用いることが可能なデータ形式に適合させる、或いは外部PC19が要求するデータ形式で送るようにするための変換・処理手段としてこれを用意する。HDD5に蓄積されたデータは、上述のようにプリント出力データであるから、画像の解像度および色空間を変換するといったデータ形式の変換が必要で、この変換によって外部PC19において、例えばディスプレイ上で閲覧可能とするようなデータフォーマットに適合させるようにすることが可能になる。
【0091】
例えば、外部PC19側でデジタルカラー複写機100から配信させる画像データのデータ形式を設定してデジタルカラー複写機100から画像データを受け取る(キャプチャする)ようにしても良いし、デジタルカラー複写機100の操作部(オペレーションパネル)で配信条件(処理条件)を設定し、所定形式の画像データを外部PC19に配信するようにしても良い。
【0092】
[3.画像データの変換処理の説明]
以下において、コピー機能、プリンタ機能、FAX機能の各機能により生成されてHDD5に蓄積された画像データを、利用端末(外部PC19)へ配信するデータの変換処理について説明をする。
【0093】
[3−1.カラー画像データから異なるデータ形式のカラー画像データへの変換処理の説明]
まず、外部PC19からプリント要求がHDD5に蓄積されているカラー画像データとは異なるデータ形式のカラー画像データであった場合の画像データの変換処理について説明する。すなわち、HDD5に蓄積されているある色空間のカラー2値画像データを他の色空間のカラー多値画像データに変換して外部PC19などに出力するような場合である。
【0094】
図4は、カラー画像データから異なるデータ形式のカラー画像データへと変換した画像データ配信時の配信データのフローを図中に一点鎖線にて示したブロック図である。図4に示すデジタルカラー複写機100のシステムは、基本的に図1と同一の構成であるが、画像データ配信機能動作時の配信データのフローを図中に一点鎖線にて示し、又上記した画像データのデータ形式を変換するための処理手段としてのデータ形式変換装置内部の構成要素を付加している。
【0095】
図4に示すように、配信画像データのデータ形式を変換するデータ形式変換装置10においては、プリンタコントローラ4からの命令を受けて、伸張手段10a、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、色空間変換手段10d、圧縮手段10eが、実行される。伸張手段10aは、圧縮されてHDD5に蓄積されている画像データを伸張する。この伸張後の画像データは、多値変換手段10bで多値化され、解像度変換手段10cで所定の解像度に解像度変換され、色空間変換手段10dにより所定の色空間に変換され、圧縮手段10eにより所定の圧縮符号化形式で圧縮符号化され、外部PC19に送信される。これにより、HDD5に蓄積されていた第1のデータ形式の画像データ(カラー2値画像データ)は、そのデータ形式が変更されて第2のデータ形式の画像データ(カラー多値画像データ)として出力される。ここに、画像データ配信手段が実現されている。すなわち、
「伸張 → 多値化 → 解像度(dpi)変換 → 色空間変換 → 圧縮」
という処理手順に従って解像度変換および色空間変換を行うことで、プリント出力要求がありHDD5に蓄積されたデータを再び、クライアントとなる外部PC19等の利用端末で取得し、閲覧、加工に利用することが可能になる。
【0096】
次に、データ形式変換装置10のより具体的な構成例について説明する。
【0097】
図5は、データ形式変換装置10の構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、データ形式変換装置10は、入力側に伸張手段10a及び多値変換手段10bであるブロック固定長伸張処理部101、出力側に圧縮手段10eであるJPEG圧縮処理部103を備える。なお、同図中の画像処理部102(解像度変換手段10c、色空間変換手段10d)は、後記で詳細に説明する解像度変換、色空間変換の各処理機能を持つ。
【0098】
図5に示す例では、プリント出力要求データが多値データであり、これをブロック固定長の多値データ圧縮方式によって圧縮し、専用データフォーマットとなってHDD5に蓄積されるという場合を例にしているので、配信時には専用データフォーマット化されHDD5に蓄積されたデータから、最終的に多値圧縮方式によって圧縮され汎用データフォーマットに変換した多値データを外部PC19に出力する。
【0099】
ここでは、入力される専用データフォーマットのデータを伸張するための伸張方式は、圧縮効率、もしくは、データ加工効率を維持した専用的なブロック固定長伸張方式とする。また、出力側に用いる汎用データフォーマットへの圧縮方式は、標準化されているJPEGとする例を示す。ここで、専用データフォーマットとは、デジタルカラー複写機100に特有のデータフォーマットであって、JPEG、JPEG2000など、通常のPCなどで普通に用いることができる汎用データフォーマットではないものである。
【0100】
図5に示すデータ形式変換装置10におけるデータフォーマット変換の動作としては、多値データを専用のブロック固定長圧縮方式により処理した状態のデータが入力され、データ形式変換装置10内では、画像処理部102で所定の画像処理を行うために、まず圧縮されたデータをブロック固定長伸張処理部101で伸張し、多値データに復元したのちに、画像処理を行う構成とする。さらに所定の画像処理機能実行後に、外部に配信データとして出力する際に、JPEG圧縮処理部103によって、汎用データフォーマットの状態で出力する。なお、HDD5の蓄積データとして用いたデータフォーマットが専用のブロック固定長圧縮データであることから、特に画像データによる圧縮率の変動を固定化して管理できる。さらに、ブロック単位で取り扱うことで、データ回転、並び替え等のデータ加工が容易となる。本実施形態で用いるブロック固定長符号化、復号の方式としては、公知の技術(例えば、特開平11−331844号公報、参照)を適用することにより実施することが可能である。
【0101】
また、JPEGの様な、標準化されている汎用データフォーマットでデータの送信を行うことで、送信されるユニットでのデータフォーマットを統一可能、さらに、データ品質と、データ送受信効率の双方を維持したデータ形式変換システムが構築可能となる。
【0102】
また、HDD5に蓄積された2値データを配信データの対象にする場合には、MH(Modified Huffman)MR(Modified Read)/MMR(Modified MR)方式等の汎用の標準的な圧縮、伸長フォーマットを用いることができる。
【0103】
ここで、多値変換手段10bによるデータ形式の変換について説明する。多値変換手段10bは、HDD5に蓄積された2値のプリント出力データを配信の対象画像データとする場合、その多値変換機能によって、m値データに対してn値(n>m)データへ階調数を変換する方式を用いることにより、外部PC19等の利用端末の利用に供するようにしたものである。
【0104】
ここで、一例として対象画像データが2値データの場合、多値変換機能によって、256値データへ階調数を変換する方式を用いる場合について説明する。下記式(1)は、多値変換に用いる演算式を示すものである。
【0105】
【数1】
【0106】
対象となる画像データが2値データの場合、1bitの注目画素データの周辺(2次元マトリックス内)の画素を参照して、上記式(1)に示す空間フィルタによる処理を施す。1bitデータはその値が0の場合は0x00、1の場合は0xFFとして8bitへ変換し、上記式(1)に付記したフィルタ(マトリックス)係数と式(1)の演算式に基づき、フィルタ演算を行う。この演算を行うことにより注目画素データを2値から256値へ変換することが可能になる。
【0107】
また、データが2,4,3bitなど8bit(256値)より小さい場合においても、平滑化をおこなう空間フィルタを施して8bitへ変換を行う。
【0108】
ここで、解像度変換手段10cによるデータ形式の変換について説明する。多値変換手段10bは、HDD5に蓄積されたプリント出力データの解像度と配信先の利用端末が必要とする解像度が異なる場合、配信の対象となる画像データを指定する解像度へ変換を行うことにより、外部PC19等の利用端末の利用に供するようにしたものである。
【0109】
図6は、解像度変換手段10cによる解像度変換機能を示す説明図である。図6(a)に示すように、解像度変換手段10cは、入力側から主走査解像度変換ブロック104と副走査解像度変換ブロック105の順に各変換処理ブロックを備え、主走査解像度変換ブロック104は、図6(b)に示すように、主走査画素分のFF106と補間画素算出部107を有し、副走査解像度変換ブロック105は、図6(c)に示すように、所定ライン分の副走査ライン蓄積メモリ108と補間画素算出部109を有する。なお、図6においては、対象画素データが多値データであり、主走査と副走査双方に任意の解像度への変換が可能な方式により実施する例を示す。
【0110】
図6に示す解像度変換手段10cの動作としては、入力される多値データに対して主走査解像度変換ブロック104では、入力多値データを指定された解像度(dpi)へのデータ数の変換するために補間画素算出部107で主走査方向に画素補間を行う。ここで補間する画素データ値の算出に用いる方式としては、一般的な最近接画素置換法、隣接2画素加重平均法、3次関数コンボリューション法などを適用することにより実施することが可能である。主走査方向への解像度変換後の主走査方向の多値データに対して副走査解像度変換ブロック105にて、主走査解像度変換後の1ライン分のデータを蓄積可能なラインメモリを複数ライン分もった副走査ライン蓄積メモリ108から、副走査方向の参照画素データを元に、補間画素算出部109により補間するラインのデータ値の算出を行う。ここに用いる算出方式は、主走査方向と同様に最近接画素置換法、隣接2画素加重平均法、3次関数コンボリューション法などを適用することにより実施することが可能である。
【0111】
ここで、色空間変換手段10dによるデータ形式の変換について説明する。色空間変換手段10dは、HDD5に蓄積されたカラー画像データの色空間と配信先の利用端末が必要とする色空間が異なる場合、配信の対象となる画像データを指定する色空間へ変換を行うことにより、外部PC19等の利用端末の利用に供するようにしたものである。本実施の形態のデジタルカラー複写機100においては、HDD5に蓄積された画像は、プリント出力した画像データであり、プリンタの特性に依存したCMYK(デバイスディペンデント(デバイスの種類に依存した)な色空間)で蓄積されている。このため、外部PC19等に配信する場合は、プリンタ依存の色空間からsRGBやlabなどの標準色空間(デバイスインディペンデント(デバイスの種類に依存しない)な色空間)に変換することにより、利用端末(外部PC19)側に適合するデータ形式とする。
【0112】
色空間の変換の実施形態として、公知の技術であるテーブル補間法によって行う例を以下に示す。
【0113】
テーブル補間法に用いるLUT(Look up Table)は入力色空間の各軸を8分割し、入力色空間を上位と下位にわけて上位でLUTを参照し、下位で3次元補間を行って精密な出力を得る。3次元補間法には多数種類があるが、線形補間の中でも最も簡単な四面体補間法を例にあげる。図7は、このテーブル補間法を説明するための図を示す。図7において、(a)はxyz立体座標軸上の入力色空間を示し、(b)は入力色空間を補間単位立体(四面体)へ分割する方法を示し、(c)は分割した四面体を示す。
【0114】
四面体補間法は、図7に示すように、入力色空間を複数の単位立方体に分割して(図7(a))、さらに単位立方体の対称軸を共有する6個の四面体に分割する(図7(b))。これにより入力色信号は、入力色信号の上位座標により選択された単位四面体の分割境界点(=格子点P1〜P8)のパラメータ(以下格子点パラメータとする)をLUTより参照する。次に下位座標により選択された単位四面体(図7(c))の格子点パラメータから線形演算することで出力値を得る方法である。
【0115】
このテーブル補間法による色変換の処理手順は以下の通りである。
【0116】
1.入力色信号X(x,y,z)を内包する単位立方体を選択する。
【0117】
2.選択された単位立方体内での座標Pの下位座標(□x,□y,□z)を求める。
【0118】
3.下位座標の大小比較により単位四面体を選択して各単位四面体毎に線形補間をおこない、座標Pでの出力値POUTを求める。各単位四面体の線形補間値は下記式(2)で与えられる。(□:単位立方体の一辺の長さ)。
【0119】
【数2】
【0120】
次に、具体的に外部PC19などに画像データを出力する場合の処理について図8を参照しつつ説明する。上記したように、HDD5に蓄積された画像データを配信する際に、解像度、色空間、データフォーマットを指定したデータ形態に変換し得ること、又指定する変換パラメータは、配信先の外部PC19が一般的に用いている標準色空間、汎用データフォーマットを用いるような例を示した。しかしながら、必ずしも一般的なデータ形態を望まないクライアントもあることから、本実施の形態においては、このようなクライアント(配信先)には、要求に従うデータ形態の画像の配信が受けられるように、クライアントにより求める画像データ形態を得るための変換パラメータの設定ができるようになっている。
【0121】
図8に示すように、クライアントとなる外部PC19は、デジタルカラー複写機100から画像データを受け取る(キャプチャする)際の属性を決定し、この属性を提示してデジタルカラー複写機100に画像データを要求する。この外部PC19からの画像キャプチャ要求信号とHDD5に蓄積されている画像データの属性から、データ形式変換装置10内の画像データパラメータ値が決定する。
【0122】
このパラメータ値により、図4に示すデータ形式変換装置10の伸張手段10a、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、色空間変換手段10d、圧縮手段10eでのパラメータの設定値が変更され、この設定パラメータに従う画像処理が施された画像データが要求先の外部PC19へと配信される。
【0123】
前述のように、HDD5に蓄積される画像データは、カラープリンタ画像データとして入力された(原稿のスキャン入力やプリンタ機能或いはFAX機能による入力)ある色空間系の画像データ(カラー2値画像データ)である。
【0124】
ここで、図8に示すように、HDD5に蓄積されている画像データを、解像度が600dpi、CMYK系の画像データとする。図8の各クライアントとなる外部PC19において、
「クライアントA:解像度200dpi,sRGB空間,JPEG形式の画像」
「クライアントB:解像度400dpi,lab空間,TIFF形式の画像」
「クライアントC:解像度100dpi,Yuv空間,JPEG2000形式の画像」
という画像データの属性を設定して、受け取る(キャプチャする)ことを要求してきた場合を想定する。
【0125】
この場合に、データ形式変換装置10では、それぞれのクライアントの要求を受け、要求に応じた処理条件(パラメータ)を設定して画像処理を施す。
【0126】
この例においては、クライアントの解像度の要求とHDD5に蓄積されている画像データの解像度から、データ形式変換装置10(図4参照)内の解像度変換手段10cで解像度変換に用いる解像度変換パラメータ値が決定する。即ち、クライアントAに対しては、600dpiから200dpiへの解像度変換が、クライアントBに対しては600dpiから400dpiへの解像度変換が、クライアントCに対しては600dpiから100dpiへの解像度変換が施される。
【0127】
次の色空間変換手段10dでは、クライアントAに対してはCMYKからsRGB空間への色空間変換処理が、クライアントBに対してはCMYKからLabへの色空間変換処理が、クライアントCに対してはCMYKからYuvへの色空間変換処理が施される。
【0128】
次の圧縮手段10eでは、クライアントAに対してはJPEGファイル形式への変換が、クライアントBに対してはTIFFファイル形式への変換が、クライアントCに対してはJPEG2000ファイル形式への変換処理が施される。
【0129】
[3−2.カラー画像データからモノクロ画像データへの変換処理の説明]
次に、外部PC19からプリント要求がHDD5に蓄積されているカラー画像データではなく、モノクロ画像データであった場合の画像データの変換処理について説明する。すなわち、HDD5に蓄積されているカラー2値画像データをモノクロ画像データ(2値または多値)に変換して外部PC19などに出力するような場合である。
【0130】
図9は、データ形式変換装置10の構成を示すブロック図である。図9に示すように、配信画像データのデータ形式を変換するデータ形式変換装置10においては、プリンタコントローラ4からの命令を受けて、前述した伸張手段10a、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、色空間変換手段10d、圧縮手段10eに加え、カラーグレー変換手段10f、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10iが、実行される。伸張手段10aは、圧縮されてHDD5に蓄積されている画像データを伸張する。この伸張後の画像データは、多値変換手段10bで多値化され、色空間変換手段10dにより所定の色空間に変換された後、カラーグレー変換手段10fによりモノクロ多値画像データに変換される。その後、モノクロ多値画像データは、解像度変換手段10cで所定の解像度に解像度変換され、フィルタ処理手段10gで強調や平滑の処理を施され、γ処理手段10hで画像の濃度の調整を実行され、中間調処理手段10iで中間調処理(2値化処理)を施された後、圧縮手段10eにより所定の圧縮符号化形式で圧縮符号化され、外部PC19に送信される。これにより、HDD5に蓄積されていた第1のデータ形式の画像データ(カラー2値画像データ)は、そのデータ形式が変更されて第2のデータ形式の画像データ(モノクロ2値画像データ)として出力される。ここに、画像データ配信手段が実現されている。すなわち、
「伸張 → 多値化 → 色空間変換 → カラーグレー変換 → 解像度(dpi)変換 → フィルタ処理 → 濃度γ処理 → 中間調処理 → 圧縮」
という処理手順に従って解像度変換および色空間変換を行うことで、プリント出力要求がありHDD5に蓄積されたカラー画像データをモノクロ画像データに変換し、クライアントとなる外部PC19等の利用端末で取得し、閲覧、加工に利用することが可能になる。
【0131】
次に、データ形式変換装置10のより具体的な構成例について説明する。
【0132】
図10は、データ形式変換装置10の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、データ形式変換装置10は、入力側に伸張手段10a及び多値変換手段10bであるブロック固定長伸張処理部201、出力側に圧縮手段10eであるJPEG圧縮処理部203を備える。なお、同図中の画像処理部202(解像度変換手段10c、色空間変換手段10d、カラーグレー変換手段10f、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10i)は、前述した解像度変換、色空間変換の各処理機能に加え、カラーグレー変換、フィルタ処理、γ処理、中間調処理の各処理機能を持つ。
【0133】
図10に示す例では、プリント出力要求データがカラー2値画像データであり、これをブロック固定長の多値データ圧縮方式によって圧縮し、専用データフォーマットとなってHDD5に蓄積されるという場合を例にしているので、配信時には専用データフォーマット化されHDD5に蓄積されたデータから、最終的に多値圧縮方式によって圧縮され汎用データフォーマットに変換したモノクロ画像データを外部PC19に出力する。
【0134】
ここでは、入力される専用データフォーマットのデータを伸張するための伸張方式は、圧縮効率、もしくは、データ加工効率を維持した専用的なブロック固定長伸張方式とする。また、出力側に用いる汎用データフォーマットへの圧縮方式は、標準化されているJPEGとする例を示す。ここで、専用データフォーマットとは、デジタルカラー複写機100に特有のデータフォーマットであって、JPEG、JPEG2000など、通常のPCなどで普通に用いることができる汎用データフォーマットではないものである。
【0135】
図10に示すデータ形式変換装置10におけるデータフォーマット変換の動作としては、カラー2値画像データを専用のブロック固定長圧縮方式により処理した状態のデータが入力され、データ形式変換装置10内では、画像処理部202で所定の画像処理を行うために、まず圧縮されたデータをブロック固定長伸張処理部201で伸張し、多値データに復元したのちに、画像処理を行う構成とする。さらに所定の画像処理機能実行後に、外部に配信データとして出力する際に、JPEG圧縮処理部203によって、汎用データフォーマットの状態で出力する。なお、HDD5の蓄積データとして用いたデータフォーマットが専用のブロック固定長圧縮データであることから、特に画像データによる圧縮率の変動を固定化して管理できる。さらに、ブロック単位で取り扱うことで、データ回転、並び替え等のデータ加工が容易となる。本実施形態で用いるブロック固定長符号化、復号の方式としては、公知の技術(例えば、特開平11−331844号公報、参照)を適用することにより実施することが可能である。
【0136】
また、JPEGの様な、標準化されている汎用データフォーマットでデータの送信を行うことで、送信されるユニットでのデータフォーマットを統一可能、さらに、データ品質と、データ送受信効率の双方を維持したデータ形式変換システムが構築可能となる。
【0137】
また、HDD5に蓄積された2値データを配信データの対象にする場合には、MH(Modified Huffman)MR(Modified Read)/MMR(Modified MR)方式等の汎用の標準的な圧縮、伸長フォーマットを用いることができる。
【0138】
次に、データ形式変換装置10を構成する各部の機能について説明する、なお、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、色空間変換手段10dについては、前述したので、ここでの説明は省略する。
【0139】
まず、カラーグレー変換手段10fによるデータ形式の変換について説明する。色空間変換手段10dでRGBに変換された画像データは、カラーグレー変換手段10fにおいて、下記の式(3)
Gray=(R+2G+B)/4 ・・・式(3)
によりモノクロ画像データに変換される。
【0140】
次に、フィルタ処理手段10gによるデータ形式の変換について説明する。フィルタ処理は、画像データのMTFを変調させるものであるが、もとの画像データよりもMTF値を高めて画像のエッジを強調する場合と、MTF値を下げて画像を平滑化する場合の2種類がある。
【0141】
画像データのMTFを高める場合は、基画像の画像周波数を実線、フィルタ処理後の画像周波数を破線で示すと、図11(a)に示しているように、画像周波数の隆起を強調するような処理を施す。但し、縦軸は画像濃度のダイナミックレンジとし、横軸は画像データのラスタ形式参照を示している。
【0142】
同様に、画像データのMTFを平滑化する場合は、図11(b)に示しているように、画像周波数の隆起が鈍るような処理を施す。実際の処理としては、2次元の画像データのラスタ形式方向をライン方向(x方向)、他方向をy方向とし、画像データをライン単位で扱い、注目画素値を周辺の画素値を基に算出する。
【0143】
図11(c)は、注目画素を中心とした周辺5×5画素を、注目画素をXn, mとして、周辺画素を記号化して表している。
【0144】
画像データのMTFを高める場合は、強調する必要がある画像周波数の微分係数を、画像データの解像度を基調としてマトリクス状に配置した係数(以下、マトリクス係数という)を算出する。そのマトリクス係数を、周辺画素記号と同形式に、Am−2,n−2,Am−2,n−1,…,Am,n,Am + 2,n + 1,Am + 2,n + 2と記号化すると、画像データのMTFを高める場合のフィルタ処理後の注目画素値Yは、次のような演算式で表せる。
【0145】
B=(Xm−2,n−2×Am−2,n−2)+(Xm−2,n−1×Am−2,n−1)+…+(Xm + 2,n + 2×Am + 2,n + 2) ・・・(4)
D=B×C ・・・(5)
Y=D+Xn,m ・・・(6)
式(4)は、微分係数により求めたマトリクス係数と画像データを、行列積の演算を行ったものである。この式(4)により求められたCの値が、フィルタ処理による画像の強調成分である。また、式(5)はその強調成分を任意に増減幅する項である。式(5)により求まったフィルタ処理による強調値を、注目画素値に加算することで、最終的な注目画素値を算出する(式(6))。上記のような演算により、画像データの全画素を変換することで、画像データのMTFを高める操作を行う。
【0146】
画像データを平滑化する場合は、注目画素とその周辺画素を加算して画素数Eで除算することにより、注目画素とその周辺画素との平均値を求める。このような演算により、画像データの全画素を変換することで、画像データの平滑化の操作を行う。平滑化の度合いを調整する意味で、注目画素や周辺画素の重みを単純に等価として平均化せず、各画素間に隔たりを持たせるのであれば、下記式(7)のようにマトリクス係数に任意の整数を代入することで、注目画素値Yを調整することが可能である。
【0147】
Y=(Xm−2,n−2×Am−2,n−2)+(Xm−2,n−1×Am−2,n−1)+…+(Xm + 2,n + 2×Am + 2,n + 2)/E ・・・(7)
以上のような処理により、フィルタ処理手段10gでは、多値の画像データに対し、MTFの変調を可能とするフィルタ処理機能を実現できる。これにより、もとの画像が文字中心の画像であれば、MTFの強調を行うことで画像の品質が向上する。また、画像が絵柄中心であれば、若干の平滑化により滑らかさを与えることで画像の品質が向上する。このように画像の種類に応じたフィルタ係数を選択することで高品質な画像の取得が可能となる。
【0148】
次に、γ処理手段10hによるデータ形式の変換について説明する。γ処理手段10hは、画像の濃度勾配や濃度特性を可変とするものである。図12に示すように、図12(a)の実線がγ変換テーブルとすると、グラフに従って、もとの画像データ(横軸)に相当する値をγ変換後の画像データ(縦軸)の値に変換するだけである。この変換テーブルの曲線を変更して、狙いの濃度分布をもつ画像データに変更することが可能となる。例えば、図12(a)の破線で示しているようなγ変換テーブルにすれば、実線で示しているγ変換テーブルに比べ、γ変換後の画像データを濃度勾配が滑らかな画像データに変換することができる。但し、図12(a)において、図の矢印側になるにつれ濃度が高くなる。
【0149】
γ変換テーブルの作成方法は、便宜上、図12(b)に示してある原点から45°方向に延びるリニアなγ変換テーブル(実線)を、もとに説明する。
【0150】
濃度特性を変えずに画像の全体濃度を上下させる場合は、図12(b)に示すように、グラフの横軸方向にγ変換テーブル(破線)のように平行移動させればよく、画像の濃度勾配を変える場合は、γ変換テーブルの傾きを変更すればよい。また、濃度特性を変更する場合は、図12(a)にあるような、連続する曲線で示せるようなγ変換テーブルの湾曲具合を変更すれば、任意の濃度特性が得られる。
【0151】
これらの手段により、γ処理手段10hでは、多値の画像データに対し、画像データの濃度勾配及び濃度特性の変更を可能とするγ変換処理機能を実現できる。このことにより、画像の種類に応じたγカーブを選択することで高品質な画像の取得が可能となる。
【0152】
次に、中間調処理手段10iによるデータ形式の変換について説明する。中間調処理手段10iは、多値画像データに対し、中間調処理を行って2値化する。中間調処理は、多値画像データを2値若しくはそれに近い少値の階調数に量子化する処理であるが、その具体的方法は様々存在する。ここでは、一般的に用いられる、単純量子化法、ディザ法、誤差拡散法について説明する。但し、量子化階調数は、便宜上2値とする。
【0153】
まず、単純量子化法は、多値の画像データのダイナミックレンジ中の任意の値を閾値として、画像データを2階調化するものである。例えば、ダイナミックレンジが0〜255の256階調である多値の画像データを0と1の値に量子化する場合、閾値が128であるとすると、画像データが100であれば量子化値は0、200であれば量子化値は1となる。
【0154】
ディザ法は、マトリクス状になった閾値を用いて、図13に示すように、図13(b)の閾値マトリクス81を1閾値1画素というように、図13(a)の画像データ82にタイル状に当てはめていき、画素毎に2階調化を行うものである。マトリクス内の閾値を、画像データのダイナミックレンジの範囲でばらつくような閾値にすれば、画像の解像度とトレードオフとなるが、2階調化された画像データでも中間濃度が再現可能となる。
【0155】
誤差拡散法は、単純量子化法と同様に、任意の閾値にて2階調化を行うが、量子化する際に発生する量子化誤差を蓄積し、処理を行っている注目画素は、ラスタ形式順で既に量子化処理が終了し誤差が確定している周辺画素の誤差を加味して量子化を行うことにより、画像データトータルでの量子化による誤差を最小限に留めようとする中間調処理である。
【0156】
量子化する場合に発生する誤差とは、例えば、ダイナミックレンジが0〜255の256階調である多値の画像データを0と1の値に量子化する場合、画像データが100であれば量子化値は0となるが、画像データには100という中間濃度情報があったにも関わらず、最低値の0扱いとなってしまい、画像データの中間濃度情報が失われる。ゆえに、この画像データの量子化誤差は“100=100−0”(ダイナミックレンジの最低値)となる。また、画像データが200であれば量子化値は1となるが、この場合も200という中間濃度情報があったにも関わらず、1という最高値扱いになってしまうので、この画像データの量子化誤差は“−55=200−255”(ダイナミックレンジの最高値)となる。
【0157】
これらの量子化誤差値を、画素毎に量子化処理終了後、画像データとは別のデータとして蓄積しておくと、図14に示すように、画像データ91はラスタ形式で順に処理されることを考えれば、網掛してある画素92については、既に量子化の誤差は確定済みであり蓄積されていることになる。誤差拡散法では、誤差の確定している注目画素93周辺の誤差値の平均を注目画素値に加算してから2階調化を行うことで、画像データトータルでの量子化誤差による中間濃度情報の欠落を、緩和することを可能としている。
【0158】
これらの方法により、中間調処理手段10iでは、多値の画像データに対し、画像データの2値化処理を行うことができる。これによりデータ量を減少させ、かつ画像の種類に応じた中間調処理を選択することで、高品質な画像の取得が可能となる。
【0159】
次に、具体的に外部PC19などに画像データを出力する場合の処理について説明する。
【0160】
図15に示すように、クライアントとなる外部PC19は、デジタルカラー複写機100から画像データを受け取る(キャプチャする)際の属性を決定し、この属性を提示してデジタルカラー複写機100に画像データを要求する。この外部PC19からの画像キャプチャ要求信号とHDD5に蓄積されている画像データの属性から、データ形式変換装置10内の画像データパラメータ値が決定する。
【0161】
このパラメータ値により、図9に示すデータ形式変換装置10の伸張手段10a、多値変換手段10b、色空間変換手段10d、カラーグレー変換手段10f、解像度変換手段10c、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10i、圧縮手段10eでのパラメータの設定値が変更され、この設定パラメータに従う画像処理が施された画像データが要求先の外部PC19へと配信される。
【0162】
前述のように、HDD5に蓄積される画像データは、カラープリンタ画像データとして入力された(原稿のスキャン入力やプリンタ機能或いはFAX機能による入力)ある色空間系の画像データ(カラー2値画像データ)である。
【0163】
ここで、図15に示すように、HDD5に蓄積されている画像データを、解像度が600dpi、CMYK系の画像データとする。図15の各クライアントとなる外部PC19において、
「クライアントA:解像度200dpi,グレースケール多値,JPEG形式の画像」
「クライアントB:解像度400dpi,モノクロ2値,TIFF形式の画像」
「クライアントC:解像度100dpi,グレースケール多値,JPEG2000形式の画像」
という画像データの属性を設定して、受け取る(キャプチャする)ことを要求してきた場合を想定する。
【0164】
この場合に、データ形式変換装置10では、それぞれのクライアントの要求を受け、要求に応じた処理条件(パラメータ)を設定して画像処理を施す。
【0165】
この例においては、色空間変換手段10dではCMYKからRGB空間への色空間変換処理が施され、カラーグレー変換手段10fではRGB空間からグレーデータに変換処理が施される。
【0166】
次いで、クライアントの解像度の要求とHDD5に蓄積されている画像データの解像度から、データ形式変換装置10(図9参照)内の解像度変換手段10cで解像度変換に用いる解像度変換パラメータ値が決定する。即ち、クライアントAに対しては、600dpiから200dpiへの解像度変換が、クライアントBに対しては600dpiから400dpiへの解像度変換が、クライアントCに対しては600dpiから100dpiへの解像度変換が施される。
【0167】
続く、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10hでは、外部PC19からの要求にあわせた係数が選択される。
【0168】
中間調処理手段10iでは、クライアントA、Cに対してはグレースケール多値なので処理は行われず、クライアントBのモノクロ2値に対して中間調処理が施される。
【0169】
次の圧縮手段10eでは、クライアントAに対してはJPEGファイル形式への変換が、クライアントBに対してはTIFFファイル形式への変換が、クライアントCに対してはJPEG2000ファイル形式への変換処理が施される。
【0170】
[3−3.モノクロ画像データから異なるデータ形式のモノクロ画像データへの変換処理の説明]
次に、外部PC19からプリント要求がHDD5に蓄積されているモノクロ画像データとは異なるデータ形式のモノクロ画像データであった場合の画像データの変換処理について説明する。すなわち、HDD5に蓄積されているモノクロ画像データ(2値または多値)をモノクロ画像データ(2値または多値)に変換して外部PC19などに出力するような場合である。
【0171】
図16は、データ形式変換装置10の構成を示すブロック図である。図16に示すように、配信画像データのデータ形式を変換するデータ形式変換装置10においては、プリンタコントローラ4からの命令を受けて、前述した伸張手段10a、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10i、圧縮手段10eが、実行される。伸張手段10aは、圧縮されてHDD5に蓄積されている画像データを伸張する。この伸張後の画像データは、多値変換手段10bで多値化され、解像度変換手段10cで所定の解像度に解像度変換される。その後、フィルタ処理手段10gで強調や平滑の処理を施され、γ処理手段10hで画像の濃度の調整を実行され、中間調処理手段10iで中間調処理を施された後、圧縮手段10eにより所定の圧縮符号化形式で圧縮符号化され、外部PC19に送信される。これにより、HDD5に蓄積されていた第1のデータ形式の画像データは、そのデータ形式が変更されて第2のデータ形式の画像データとして出力される。ここに、画像データ配信手段が実現されている。すなわち、
「伸張 → 多値化 → 解像度(dpi)変換 → フィルタ処理 → 濃度γ処理 → 中間調処理 → 圧縮」
という処理手順に従って解像度変換を行うことで、プリント出力要求がありHDD5に蓄積されたモノクロ画像データを異なるデータ形式のモノクロ画像データに変換し、クライアントとなる外部PC19等の利用端末で取得し、閲覧、加工に利用することが可能になる。
【0172】
次に、データ形式変換装置10のより具体的な構成例について説明する。
【0173】
図17は、データ形式変換装置10の構成の一例を示すものである。図17に示すように、データ形式変換装置10は、入力側に伸張手段10a及び多値変換手段10bであるブロック固定長伸張処理部301、出力側に圧縮手段10eであるJPEG圧縮処理部303を備える。なお、同図中の画像処理部302(解像度変換手段10c、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10i)は、前述した解像度変換、フィルタ処理、γ処理、中間調処理の各処理機能を持つ。
【0174】
図17に示す例では、プリント出力要求データが2値データであり、これをブロック固定長の2値データ圧縮方式によって圧縮し、専用データフォーマットとなってHDD5に蓄積されるという場合を例にしているので、配信時には専用データフォーマット化されHDD5に蓄積されたデータから、最終的に2値圧縮方式によって圧縮され汎用データフォーマットに変換した2値データを外部PC19に出力する。
【0175】
ここでは、入力される専用データフォーマットのデータを伸張するための伸張方式は、圧縮効率、もしくは、データ加工効率を維持した専用的なブロック固定長伸張方式とする。また、出力側に用いる汎用データフォーマットへの圧縮方式は、標準化されているJPEGとする例を示す。ここで、専用データフォーマットとは、デジタルカラー複写機100に特有のデータフォーマットであって、JPEG、JPEG2000など、通常のPCなどで普通に用いることができる汎用データフォーマットではないものである。
【0176】
図17に示すデータ形式変換装置10におけるデータフォーマット変換の動作としては、2値データを専用のブロック固定長圧縮方式により処理した状態のデータが入力され、データ形式変換装置10内では、画像処理部302で所定の画像処理を行うために、まず圧縮されたデータをブロック固定長伸張処理部301で伸張し、多値データに復元したのちに、画像処理を行う構成とする。さらに所定の画像処理機能実行後に、外部に配信データとして出力する際に、JPEG圧縮処理部303によって、汎用データフォーマットの状態で出力する。なお、HDD5の蓄積データとして用いたデータフォーマットが専用のブロック固定長圧縮データであることから、特に画像データによる圧縮率の変動を固定化して管理できる。さらに、ブロック単位で取り扱うことで、データ回転、並び替え等のデータ加工が容易となる。本実施形態で用いるブロック固定長符号化、復号の方式としては、公知の技術(例えば、特開平11−331844号公報、参照)を適用することにより実施することが可能である。
【0177】
また、JPEGの様な、標準化されている汎用データフォーマットでデータの送信を行うことで、送信されるユニットでのデータフォーマットを統一可能、さらに、データ品質と、データ送受信効率の双方を維持したデータ形式変換システムが構築可能となる。
【0178】
また、HDD5に蓄積された2値データを配信データの対象にする場合には、MHMR/MMR方式等の汎用の標準的な圧縮、伸長フォーマットを用いることができる。
【0179】
なお、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、圧縮手段10e、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10iの機能については、前述したので、ここでの説明は省略する。
【0180】
次に、具体的に外部PC19などに画像データを出力する場合の処理について説明する。
【0181】
図18に示すように、クライアントとなる外部PC19は、デジタルカラー複写機100から画像データを受け取る(キャプチャする)際の属性を決定し、この属性を提示してデジタルカラー複写機100に画像データを要求する。この外部PC19からの画像キャプチャ要求信号とHDD5に蓄積されている画像データの属性から、データ形式変換装置10内の画像データパラメータ値が決定する。
【0182】
このパラメータ値により、図16に示すデータ形式変換装置10の伸張手段10a、多値変換手段10b、解像度変換手段10c、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10i、圧縮手段10eでのパラメータの設定値が変更され、この設定パラメータに従う画像処理が施された画像データが要求先の外部PC19へと配信される。
【0183】
前述のように、HDD5に蓄積される画像データは、モノクロプリンタ画像データとして入力された(原稿のスキャン入力やプリンタ機能或いはFAX機能による入力)あるモノクロの画像データである。
【0184】
ここで、図18に示すように、HDD5に蓄積されている画像データを、非圧縮、解像度が600dpi、2値画像データとする。図18の各クライアントとなる外部PC19において、
「クライアントA:解像度200dpi,JPEG形式の画像」
「クライアントB:解像度400dpi,TIFF形式の画像」
「クライアントC:解像度100dpi,JPEG2000形式の画像」
という画像データの属性を設定して、受け取る(キャプチャする)ことを要求してきた場合を想定する。
【0185】
この場合に、データ形式変換装置10では、それぞれのクライアントの要求を受け、要求に応じた処理条件(パラメータ)を設定して画像処理を施す。
【0186】
この例においては、HDD5に蓄積されている画像データは非圧縮であるので伸張手段10aはスルー動作である。
【0187】
次いで、クライアントの解像度の要求とHDD5に蓄積されている画像データの解像度から、データ形式変換装置10(図16参照)内の解像度変換手段10cで解像度変換に用いる解像度変換パラメータ値が決定する。即ち、クライアントAに対しては、600dpiから200dpiへの解像度変換が、クライアントBに対しては600dpiから400dpiへの解像度変換が、クライアントCに対しては600dpiから100dpiへの解像度変換が施される。
【0188】
続く、フィルタ処理手段10g、γ処理手段10h、中間調処理手段10iでは、外部PC19からの要求にあわせた係数が選択される。
【0189】
次の圧縮手段10eでは、クライアントAに対してはJPEGファイル形式への変換が、クライアントBに対してはTIFFファイル形式への変換が、クライアントCに対してはJPEG2000ファイル形式への変換処理が施される。
【0190】
ここに、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが、処理条件に従って第2の形式に変換処理され、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信される。これにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることが可能になるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することが可能になる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることが可能になる。
【0191】
なお、本実施の形態においては、機器依存の独自のフォーマットである専用データフォーマットを汎用データフォーマットに変換して外部PC19などに出力する場合について説明したが、これに限るものではなく、データ形式変換装置10への入力データ、出力データとも、専用データフォーマットによっても、汎用データフォーマットによっても良い。
【0192】
また、デジタルカラー複写機100の各機能を利用して入力されてHDD5に蓄積されるカラープリンタ出力画像データと、この画像データの解像度、色空間、データ圧縮方式等のデータ形式についての情報とを一緒に蓄積するようにしてもよい。これにより、クライアントとなる外部PC19を通して画像を受け取る(キャプチャする)際に、HDD5に蓄積されている画像データの属性をそのまま受け継ぎたい場合は、キャプチャする属性を指定しなくてもデータ形式変換装置10で画像データと一緒に管理しているデータ形式に関する情報の全部あるいは一部を自動的に変換・処理パラメータとして設定することができるので、クライアント側で外部PC19からキャプチャする画像データの属性を設定するという手間が省くことができ、操作性を良くすることが可能になる。
【0193】
なお、本実施の形態においては、画像処理装置として、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリンタ機能、および入力画像(読み取り原稿画像やプリンタ或いはFAX機能により入力された画像)を配信する機能、を複合したいわゆる複合機であるデジタルカラー複写機を適用したが、これに限るものではなく、プリンタ機能のみを有するプリンタ装置等であっても良い。
【0194】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、蓄積された原稿画像の配信の際に、配信画像データを送信先の利用端末に適合するデータ形式へ変換する処理条件を設定して変換・処理することにより、配信先で利用する画像に画質の劣化等の不具合が生じることなく、配信機能の利用の適正化を図ることが可能になる。
【0195】
請求項2記載の発明によれば、配信画像データに対しデータ圧縮形式を変換する機能を備えたことにより、汎用のデータフォーマット等として利用システムに合わせた選択ができるので、データ転送の効率と画質品質の双方を保持したシステムの構築が可能となる。
【0196】
請求項3記載の発明によれば、配信画像データに対しより階調数の多い多値データへ変換する多値変換機能を備えたことにより、階調のデータ情報の乏しい低bitデータに対するデータ加工処理が限定されるといった制約を解くことができ、例えば、注目画素の周辺画素データを参照し平滑化フィルタを施すことで、中間階調をもった多値データに復元し、多値データとして扱うことで、データの処理加工の取り扱いが容易となる。また、例えば、解像度変換処理など、2値データに対して線形補間法による解像度変換を行った場合、情報量が既に減っている2値データを使って画素位置の対応関係をとっているため、特定な解像度(変倍率)によって、テクスチャーを増幅する問題が発生するという状況に対しても、2値データを多値データとし、多値データをもとに線形補間法を適用することで、テクスチャーの発生を抑制することが可能となる。
【0197】
請求項4記載の発明によれば、配信画像データに対し解像度を変換するための解像度変換機能を備えたことにより、テクスチャーの発生を抑制することが可能となる。
【0198】
請求項5記載の発明によれば、配信画像データに対し画像データの色空間を変換する色空間変換機能を備えたことにより、画像処理装置に蓄積された原稿画像が機器固有の色空間で表現されている場合にも、標準の色空間に変換するといったことが可能になり、利用端末側で、例えば汎用のアプリケーションを用いてディスプレイで画像を見たり、編集したりすることが可能になる。
【0199】
請求項6記載の発明によれば、利用側端末からの要求で蓄積された画像データの配信を行う時に、データ形式変換手段に設定するパラメータを蓄積されている画像データに付された属性と利用側端末が要求する属性から決定するようにしたので、蓄積画像データの属性をそのまま引き継いでキャプチャすることが可能となり、また、そのままの形式でキャプチャする場合には画像の属性を設定しなくてもよいため操作性が良くなる。
【0200】
請求項7記載の発明によれば、画像蓄積手段に格納された画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する手段を備えた画像処理装置に請求項1〜6の発明を適用するとともに、蓄積画像データを画像形成手段に用いるデータ形式に適合させるようにしたことにより、画像処理装置側にとっても都合のよいデータ形式によって、画像形成の生産性を上げることができ(例えば、専用フォーマットにより画像データを蓄積可能とすることで、回転、矩形処理などのデータ加工が容易となる)、画像形成機能と配信機能への適合の両立を図ることが可能になる。
【0201】
請求項8記載の発明の画像処理装置によれば、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを、処理条件に従って第2の形式に変換処理し、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信することにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることができるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することができる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることができる。
【0202】
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の画像処理装置において、前記処理条件は、前記外部機器から指定されることにより、外部機器から要求された処理条件に従った第2の形式への変換ができるので、外部機器における画像データの形式に関する要求を満足させることができる。
【0203】
請求項10記載の発明によれば、請求項8記載の画像処理装置において、前記処理条件及び前記データ形式変換手段により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定される前記処理条件及び前記データ形式変換機能により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定されることにより、当該装置に設けられている操作部から要求された処理条件に従った第2の形式への変換を行うとともに、当該装置に設けられている操作部から第2の形式に変換処理した画像データの送信先である外部機器を指定することができるので、外部機器に対する画像データの形式に関する要求を満足させることができる。
【0204】
請求項11記載の発明によれば、請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記第1の形式と前記第2の形式とで画像データの色空間を変えることにより、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがプリンタエンジンによる画像形成に適した色空間のものなどであっても、外部機器などでディスプレイ表示するのに適する色空間などに変換することができる。
【0205】
請求項12記載の発明によれば、請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記第1の形式が所定の色空間の画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしていることにより、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが所定の色空間のものであっても、モノクロの2値画像データに変換して、モノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0206】
請求項13記載の発明によれば、請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記第1の形式がモノクロの2値画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしていることにより、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがモノクロの2値画像データ画像データであっても、所定の形式のモノクロの2値画像データに変換して送信し、かかる形式のモノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0207】
請求項14記載の発明によれば、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データを多値化するための多値変換手段を備えていることにより、2値の画像データを所望の多値の画像データに変換することができるので、各種の画像処理を施すことができ、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0208】
請求項15記載の発明によれば、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの解像度を変換するための解像度変換手段を備えていることにより、画像データを所望の解像度の画像データに変換することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0209】
請求項16記載の発明によれば、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの色空間を変換するための色空間変換手段を備えていることにより、画像データを所望の色空間の画像データに変換することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0210】
請求項17記載の発明によれば、請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データのファイルフォーマットを変換するための圧縮手段を備えていることにより、画像データを所望のファイルフォーマットの画像データに変換することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0211】
請求項18記載の発明によれば、請求項12または13記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの強弱を調整するフィルタ処理のためのフィルタ処理手段を備えていることにより、画像データの強弱を調整することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0212】
請求項19記載の発明によれば、請求項12または13記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの濃度特性を調整するためのγ処理手段を備えていることにより、画像データの濃度特性を調整することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0213】
請求項20記載の発明によれば、請求項12または13記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの階調値を変換するための中間調処理手段を備えていることにより、画像データを所望の階調値の画像データに変換することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0214】
請求項21記載の発明によれば、請求項12記載の画像処理装置において、前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されているカラー画像データをモノクロ多値画像データに変換するためのカラーグレー変換手段を備えていることにより、カラー多値画像データをモノクロ多値画像データに変換することができるので、外部機器において要求されるデータ内容を満足させることができる。
【0215】
請求項22記載の発明のプログラムによれば、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを、処理条件に従って第2の形式に変換処理し、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信することにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることができるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することができる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることができる。
【0216】
請求項23記載の発明によれば、請求項22記載のプログラムにおいて、前記処理条件は、前記外部機器から指定されることにより、外部機器から要求された処理条件に従った第2の形式への変換ができるので、外部機器における画像データの形式に関する要求を満足させることができる。
【0217】
請求項24記載の発明によれば、請求項22記載のプログラムにおいて、前記処理条件及び前記データ形式変換機能により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定されることにより、当該装置に設けられている操作部から要求された処理条件に従った第2の形式への変換を行うとともに、当該装置に設けられている操作部から第2の形式に変換処理した画像データの送信先である外部機器を指定することができるので、外部機器に対する画像データの形式に関する要求を満足させることができる。
【0218】
請求項25記載の発明によれば、請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記データ形式変換機能は、前記第1の形式と前記第2の形式とで画像データの色空間を変えることにより、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがプリンタエンジンによる画像形成に適した色空間のものなどであっても、外部機器などでディスプレイ表示するのに適する色空間などに変換することができる。
【0219】
請求項26記載の発明によれば、請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記データ形式変換機能は、前記第1の形式が所定の色空間の画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしていることにより、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データが所定の色空間のものであっても、モノクロの2値画像データに変換して、モノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0220】
請求項27記載の発明によれば、請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記データ形式変換機能は、前記第1の形式がモノクロの2値画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしていることにより、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データがモノクロの2値画像データ画像データであっても、所定の形式のモノクロの2値画像データに変換して送信し、かかる形式のモノクロの2値画像データとして利用したい外部機器などの需要を満足することができる。
【0221】
請求項28記載の発明のコンピュータに読取可能な記憶媒体によれば、請求項22ないし27のいずれか一記載のプログラムを記憶していることにより、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータに読み取らせることで、請求項22ないし27のいずれか一記載の発明と同様の作用を得ることができる。
【0222】
請求項29記載の発明の画像処理方法によれば、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを、処理条件に従って第2の形式に変換処理し、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信することにより、外部機器においては、画像処理装置から第2の形式に変換された画像データを受け取ることができるので、記憶装置に蓄積されている第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを幅広い用途で利用することができる。また、記憶装置に蓄積済みの第1の形式であるプリントデータ形式の画像データを第2の形式に変換するので、同一画像データにつき複数の人が異なる形式で画像データを受け取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のデジタルカラー複写機のシステム構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】スキャナ補正部の内部構成を示すブロック図である。
【図3】プリンタ補正部の内部構成を示すブロック図である。
【図4】カラー画像データから異なるデータ形式のカラー画像データへと変換した画像データ配信時の配信データのフローを図中に一点鎖線にて示したブロック図である。
【図5】データ形式変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】解像度変換手段による解像度変換機能を示す説明図である。
【図7】色空間の変換に用いるテーブル補間法(四面体補間法)を示す説明図である。
【図8】外部PCへの異なるデータ形式の画像データの配信例を示す説明図である。
【図9】カラー画像データからモノクロ画像データへの変換処理の際のデータ形式変換装置の構成を示すブロック図である。
【図10】データ形式変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図11】フィルタ処理手段による処理について説明する説明図である。
【図12】γ処理手段による処理について説明する説明図である。
【図13】中間調処理手段によるディザ法について説明する説明図である。
【図14】中間調処理手段による誤差拡散法について説明する説明図である。
【図15】外部PCへの異なるデータ形式の画像データの配信例を示す説明図である。
【図16】モノクロ画像データから異なるデータ形式のモノクロ画像データへの変換処理の際のデータ形式変換装置の構成を示すブロック図である。
【図17】データ形式変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図18】外部PCへの異なるデータ形式の画像データの配信例を示す説明図である。
【符号の説明】
5 記憶装置、記憶媒体
9 プリンタエンジン
10 データ形式変換手段
10b 多値変換手段
10c 解像度変換手段
10d 色空間変換手段
10e 圧縮手段
10f カラーグレー変換手段
10g フィルタ処理手段
10h γ処理手段
10i 中間調処理手段
19 外部機器
100 画像処理装置
Claims (29)
- 入力された画像データを蓄積する画像蓄積手段と、蓄積された画像データのデータ形式を設定が可変な処理条件に従い変換・処理するデータ形式変換手段と、該データ形式変換手段により処理した画像データを利用端末に通信媒体を介して送信する送信手段を有する画像処理装置であって、
前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に格納された画像データを送信先の利用端末に適合するデータ形式へ変換する処理条件を設定して変換・処理することを特徴とする画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データのデータ圧縮形式を変換するためのデータ圧縮伸張機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データに対しより階調数の多い多値データへ変換するための多値変換機能を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの解像度を変換するための解像度変換機能を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの色空間を変換する色空間変換機能を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの属性及び/又は利用端末が要求する属性に基づいて決定した変換・処理パラメータを用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の画像処理装置。
- 前記画像蓄積手段に格納された画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する手段を備えることにより、印刷出力機能を複合させ、該画像蓄積手段に格納された画像データを画像形成手段に用いるデータ形式に適合させるようにしたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の画像処理装置。
- 原稿の画像データに基づいて媒体上に画像の形成を行うプリンタエンジンを備えてプリンタ機能を発揮する画像処理装置において、
プリント要求のあった画像データを、第1の形式であるプリントデータ形式で記憶装置に蓄積する画像蓄積手段と、
この画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データのデータ形式を、処理条件に従い前記第1の形式から所定の第2の形式に変換するデータ形式変換手段と、
このデータ形式変換手段により第2の形式に変換処理した画像データを、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信する画像データ配信手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記処理条件は、前記外部機器から指定される、
ことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。 - 前記処理条件及び前記データ形式変換手段により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定される、
ことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記第1の形式と前記第2の形式とで画像データの色空間を変える、ことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記第1の形式が所定の色空間の画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている、ことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記第1の形式がモノクロの2値画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている、ことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一記載の画像処理装置。
- 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データを多値化するための多値変換手段を備えている、
ことを特徴とする請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの解像度を変換するための解像度変換手段を備えている、
ことを特徴とする請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの色空間を変換するための色空間変換手段を備えている、
ことを特徴とする請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データのファイルフォーマットを変換するための圧縮手段を備えている、
ことを特徴とする請求項11ないし13のいずれか一記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの強弱を調整するフィルタ処理のためのフィルタ処理手段を備えている、
ことを特徴とする請求項12または13記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの濃度特性を調整するためのγ処理手段を備えている、
ことを特徴とする請求項12または13記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されている画像データの階調値を変換するための中間調処理手段を備えている、
ことを特徴とする請求項12または13記載の画像処理装置。 - 前記データ形式変換手段は、前記画像蓄積手段により前記記憶装置に蓄積されているカラー画像データをモノクロ多値画像データに変換するためのカラーグレー変換手段を備えている、
ことを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。 - 原稿の画像データに基づいて媒体上に画像の形成を行うプリンタエンジンを備えてプリンタ機能を発揮する画像処理装置を制御するコンピュータに読取可能なプログラムにおいて、
プリント要求のあった画像データを、第1の形式であるプリントデータ形式で記憶装置に蓄積する画像蓄積機能と、
この画像蓄積機能により前記記憶装置に蓄積されている画像データのデータ形式を、処理条件に従い前記第1の形式から所定の第2の形式に変換するデータ形式変換機能と、
このデータ形式変換機能により第2の形式に変換処理した画像データを、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信する画像データ配信機能と、を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記処理条件は、前記外部機器から指定される、
ことを特徴とする請求項22記載のプログラム。 - 前記処理条件及び前記データ形式変換機能により第2の形式に変換処理した画像データの送信先である前記外部機器は、当該装置に設けられている操作部から指定される、
ことを特徴とする請求項22記載のプログラム。 - 前記データ形式変換機能は、前記第1の形式と前記第2の形式とで画像データの色空間を変える、ことを特徴とする請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラム。
- 前記データ形式変換機能は、前記第1の形式が所定の色空間の画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている、ことを特徴とする請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラム。
- 前記データ形式変換機能は、前記第1の形式がモノクロの2値画像データであるときに前記第2の形式をモノクロの2値画像データとしている、ことを特徴とする請求項22ないし24のいずれか一記載のプログラム。
- 請求項22ないし27のいずれか一記載のプログラムを記憶していることを特徴とするコンピュータに読取可能な記憶媒体。
- 原稿の画像データに基づいて媒体上に画像の形成を行うプリンタエンジンを備えてプリンタ機能を発揮する画像処理装置において用いられる画像処理方法であって、
プリント要求のあった画像データを、第1の形式であるプリントデータ形式で記憶装置に蓄積する画像蓄積工程と、
この画像蓄積工程により前記記憶装置に蓄積されている画像データのデータ形式を、処理条件に従い前記第1の形式から所定の第2の形式に変換するデータ形式変換工程と、
このデータ形式変換工程により第2の形式に変換処理した画像データを、ネットワークを介して接続された外部機器に対して送信する画像データ配信工程と、をコンピュータの処理制御により行なうことを特徴とする画像処理方法。
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