JP2004193764A - 携帯通信装置及びその課金通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信料金が予め設定した上限額を越えた場合でも限られた通信先には通信可能とし、使い過ぎを防止する一方で通信手段としての機能を維持できるようにする。
【解決手段】制御部3は、課金料金情報メモリ6に設定記憶された累積計算期間情報により課金料金の累積計算期間であるかどうかを判定し、累積計算期間内である場合は、課金対象の通信の開始が指示されたときに課金料金情報メモリ6と課金上限情報メモリ7の情報を参照して、課金料金の累計額が予め設定された上限を超過していないかどうかを判断する。課金料金の累計額が上限を超えている場合は、当該通信の通信先が特定通信先アドレスメモリ8に登録されている通信先アドレスに該当するかどうかを判定し、特定通信先への課金通信のみを可能とし、特定通信先以外への課金通信を禁止する。
【選択図】 図1
【解決手段】制御部3は、課金料金情報メモリ6に設定記憶された累積計算期間情報により課金料金の累積計算期間であるかどうかを判定し、累積計算期間内である場合は、課金対象の通信の開始が指示されたときに課金料金情報メモリ6と課金上限情報メモリ7の情報を参照して、課金料金の累計額が予め設定された上限を超過していないかどうかを判断する。課金料金の累計額が上限を超えている場合は、当該通信の通信先が特定通信先アドレスメモリ8に登録されている通信先アドレスに該当するかどうかを判定し、特定通信先への課金通信のみを可能とし、特定通信先以外への課金通信を禁止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話装置、PDA(携帯情報端末)などの携帯通信装置に関し、特に、通信に応じた課金が行われる携帯通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話装置に代表される携帯通信装置では、通信事業者によって通信時間や通信量などの利用に応じて通信料金の課金が行われている。この種の携帯通信装置において、長電話や長時間のデータ通信などによる通信料金の使い過ぎを防止する手法の一つとしてプリペイド方式が提案されている。また、通信料金の課金累計額が予め設定した上限値を超過すると、それ以後の課金対象の通信を禁止する方式も開示されている。この場合、通信料金の限度額を設定する暗証番号を設定し、この暗証番号の管理者だけが限度額の変更や再設定を行えるようにする(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような方式を用いることにより、例えば、家庭との連絡用として子供に携帯電話を持たせる際、友達への電話やインターネット接続を行い過ぎて多額の通信料金が発生することを予防できる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−289404号公報 (第3−5頁、図1−5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記プリペイド方式では、使用を継続する場合にプリペイドカードを逐次購入しなければならず、更新の手続きが煩雑であるという課題があった。一方、使用限度額を設定する方式でも、管理者が設定の変更を行わない限り、限度額を超過した後では通信が一切行えないという課題があった。つまり、上記の例のように親が子供の通信料金を管理する場合、緊急な用件等で子供が家庭に連絡を取る必要が生じても、上限額を超過した後の端末では連絡をとることができず、変更を行わない限り携帯通信装置として機能が回復されないという課題があった。
【0006】
また、例えば海外に住む家族への国際電話など、通信費用が嵩む原因となる通信先が限定されていて、そこへの通信が頻繁に行われるような場合には、通信費用が所定の金額を超過した際に、その通信先への通信だけを禁止するような制限を行いたいという要求もあった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、通信料金が予め設定した上限額を越えた場合でも限られた通信先には通信可能とし、使い過ぎを防止する一方で通信手段としての機能を維持できる携帯通信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る携帯通信装置の第1の構成は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にし、他の通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先以外の通信先への通信が禁止されるので、使い過ぎなどによる通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先だけには通信可能であるため、緊急時の連絡のための通信などが可能であり、通信手段としての機能を通信制限後も維持することができる。
【0010】
本発明に係る携帯通信装置の第2の構成は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先への通信が禁止されるので、例えば特定通信先として国際電話通話などで高額な通信費がかかる通信先を設定することで、通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先以外には通信可能であるため、通信制限後も通信手段としての機能を維持することができる。
【0012】
本発明に係る携帯通信装置の第3の構成は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にして他の通信先への課金通信を不能とするか、または、前記特定通信先への課金通信を不能とするように、通信制限処理を選択的に実行することを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された通信制御方法などに基づいて、通信禁止とする通信先を柔軟に設定して通信制限処理を実行できる。例えば、通信禁止にしたい通信先が多数あるような場合は、通信可能にする通信先だけを設定して、それ以外を通信禁止にする方が設定を行いやすい。また、通信を頻繁に行い、浪費の原因となる通信先が限定されている場合は、当該の通信先だけを禁止に設定して、それ以外を通信可能にすることで特定の通信先への通信費用が嵩むことを防止できる。このような通信制限方法の設定により、利用者の用途によって臨機応変に使い分けることができ、通信費の浪費が防止できる一方、禁止後も通信可能な通信先を確保でき、通信手段としての機能を維持することができる。
【0014】
また、上記いずれかの構成において、前記通信料金の累計を計算する累積計算期間、前記通信料金の累計の上限値、前記特定通信先のうちの少なくとも一つの設定及び変更を可能にする暗証情報の照合を行う認証手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、暗証情報を管理する管理者のみが通信制限機能の設定及び変更が可能となり、設定に基づいて課金通信を制限することで通信料金を管理することができる。
【0016】
また、上記いずれかの構成において、前記特定通信先設定手段は、複数の通信先が設定可能であることを特徴とする。
【0017】
上記構成により、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、通信禁止とする通信先を柔軟に設定できる。例えば、複数の通信先を通信禁止にしたり、複数の通信先を通信可能としたりすることができる。
【0018】
また、上記いずれかの構成において、前記課金上限設定手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過して通信制限がなされた後でも通信可能である通信先への課金通信に対する通信料金の第2の上限値を設定可能であることを特徴とする。
【0019】
上記構成により、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合でも以降通信可能である通信先への課金通信についても、第2の上限値を超過すると通信が禁止され、課金通信の制限を行うことができる。これにより、通信制限後の通信が過剰に行われることを防止でき、上限値以上の通信費の出費を抑止することができる。
【0020】
本発明に係る携帯通信装置の課金通信制御方法の第1の手順は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にし、他の通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0021】
上記手順によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先以外の通信先への通信が禁止されるので、使い過ぎなどによる通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先だけには通信可能であるため、緊急時の連絡のための通信などが可能であり、通信手段としての機能を通信制限後も維持することができる。
【0022】
本発明に係る携帯通信装置の課金通信制御方法の第2の手順は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定された特定通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0023】
上記手順によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先への通信が禁止されるので、例えば特定通信先として国際電話通話などで高額な通信費がかかる通信先を設定することで、通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先以外には通信可能であるため、通信制限後も通信手段としての機能を維持することができる。
【0024】
本発明に係る携帯通信装置の課金通信制御方法の第3の手順は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にして他の通信先への課金通信を不能とするか、または、前記特定通信先への課金通信を不能とするように、通信制限処理を選択的に実行することを特徴とする。
【0025】
上記手順によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された通信制御方法などに基づいて、通信禁止とする通信先を柔軟に設定して通信制限処理を実行できる。このため、利用者の用途によって臨機応変に使い分けることができ、通信費の浪費が防止できる一方、禁止後も通信可能な通信先を確保でき、通信手段としての機能を維持することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置の主要部の構成を示すブロック図である。
【0027】
携帯通信装置10は、主に、アンテナ1、無線部2、制御部3、入力部4、暗証情報メモリ5、課金料金情報メモリ6、課金上限情報メモリ7、特定通信先アドレスメモリ8などを有して構成されている。
【0028】
アンテナ1は、携帯通信装置10と図示しない基地局との間で無線通信信号の送受信を行う。無線部2は、アンテナ1で受信した無線通信信号を復調して受信データを制御部3へ伝送し、また制御部3からの送信データを変調して無線通信信号としてアンテナ1へ供給する。
【0029】
制御部3は、無線部2による無線通信の制御、入力部4から入力される情報の処理、各メモリ5〜8へのデータ書き込み及び読み込み、通信料金の累積が上限値を超過した場合の通信禁止動作など、制御全般を統括するブロックであり、CPU等のプロセッサで構成される。
【0030】
入力部4は携帯通信装置の各種ボタンやキーで構成され、使用者が押下することにより入力を行う。また、暗証情報メモリ5、課金料金情報メモリ6、課金上限情報メモリ7、特定通信先アドレスメモリ8は、フラッシュROMなどのメモリで構成される。なお、上記メモリ5〜8は同じメモリの異なる記憶領域であってもかまわない。
【0031】
課金料金情報メモリ6は、課金が行われる通信(以下、課金通信と称する)毎に通信料金(課金料金とも称する)を計算し、課金料金情報として任意期間における累計金額情報を記憶する。また課金上限情報メモリ7は、通信費使い過ぎ防止のために使用者が入力設定する課金料金の上限値を記憶する。なお、課金料金情報メモリ6と課金上限情報メモリ7には、上限値超過時に通信可能とする通信先への通信に対する課金料金の累計金額情報及び上限値情報を別途記憶できるようにしておくことが好ましい(詳細は後述する)。
【0032】
また特定通信先アドレスメモリ8は、課金上限値を越えた場合でも課金通信を可能とする特定通信先アドレスを記憶する。この特定通信先アドレスとは、特定の通信先の電話番号や電子メールアドレスなどを意味する。さらに、暗証情報メモリ5は、予め設定された暗証情報を記憶し、入力部4から入力される暗証番号との照合に使用される。これにより、暗証番号を知っている携帯通信装置の正規の管理者だけが、課金料金の上限値情報や特定通信先アドレスなどの設定並びに変更が可能となる。
【0033】
また、携帯通信装置10には、入力内容や設定内容を表示するための表示部9や、送受話を行うためのマイク、スピーカなど(いずれも図示省略)が設けられている。
【0034】
上記構成において、制御部3は、特許請求の範囲に記載の課金通信制御手段の機能を有する。また、制御部3及び課金料金情報メモリ6により、課金累計記憶手段の機能が実現される。また、制御部3及び課金上限情報メモリ7により、課金上限設定手段の機能が実現される。さらに、制御部3及び特定通信先アドレスメモリ8により、特定通信先設定手段の機能が実現される。また、制御部3及び暗証情報メモリ5により、認証手段の機能が実現される。
【0035】
次に、上記構成の携帯通信装置の各種動作について説明する。以降の動作は、主に制御部3の制御に基づいて実行される。まず、課金上限と累積計算期間の設定、及び特定通信先の設定処理について述べる。
【0036】
図2は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における課金上限と累積計算期間の設定手順を示すフローチャートである。初めに、自装置の課金上限及び累積計算期間の設定を開始するかを判断し(ステップS101)、入力部4の操作入力などにより設定開始が指示された場合は、表示部9に課金上限・累積計算期間設定メニューを表示する(ステップS102)。そして、入力部4から入力された暗証番号と予め登録している暗証情報との照合を行い、暗証内容を確認する(ステップS103)。
【0037】
暗証番号の照合の結果、認証が正常に行われた場合には、課金上限と累積計算期間の入力処理へ移行する(ステップS104)。ここで、暗証情報の管理者は、課金料金の累計額を管理する期間とその上限額を入力部4を操作して入力する。これにより、課金上限と累積計算期間の情報が入力される。なお、累積計算期間については月単位または週単位などで設定し、設定期間が過ぎれば次の新しい期間に更新されるようになっている。そして、入力された課金上限と累積計算期間の情報を課金上限情報メモリ7に登録する(ステップS105)。この登録情報は、後述する通信制限処理時において課金通信の禁止動作の判定情報として使用される。
【0038】
一方、ステップS101で課金上限及び累積計算期間の設定開始指示が無く、設定を行わない場合は、携帯通信装置におけるその他の処理を継続する(ステップS106)。また、ステップS103で認証が正常に行えなかった場合は、表示部9に暗証番号の照合ができなかった旨の暗証情報不可表示を行い(ステップS107)、その他の処理(ステップS106)に移行する。
【0039】
図3は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における特定通信先アドレスの設定手順を示すフローチャートである。初めに、自装置の特定通信先アドレスの設定を開始するかを判断し(ステップS201)、入力部4の操作入力などにより設定開始が指示された場合は、表示部9に特定通信先アドレス設定メニューを表示する(ステップS202)。そして、入力部4から入力された暗証番号と予め登録している暗証情報との照合を行い、暗証内容を確認する(ステップS203)。
【0040】
暗証番号の照合の結果、認証が正常に行われた場合には、特定通信先アドレスの入力処理へ移行する(ステップS204)。ここで、暗証情報の管理者は、課金料金の累計額が上限額を超過した場合に、その後も通信可能としたり、あるいは通信禁止とする通信先を入力部4を操作して入力する。これにより、特定通信先の情報が入力される。なお、特定通信先アドレスは複数設定することができる。また、設定した特定通信先に対しては、通信先ごとにそれぞれ全体の上限額超過後の通信料金の上限をさらに設定することが可能である。これにより、課金料金の上限額を超過した場合に通信可能な通信先への通信においても使い過ぎを防止できる。そして、入力された特定通信先アドレスの情報を特定通信先アドレスメモリ8に登録する(ステップS205)。この登録情報は、後述する通信制限処理時において課金通信禁止後の通信先判定情報として使用される。
【0041】
一方、ステップS201で特定通信先アドレスの設定開始指示が無く、設定を行わない場合は、携帯通信装置におけるその他の処理を継続する(ステップS206)。また、ステップS203で認証が正常に行えなかった場合は、表示部9に暗証番号の照合ができなかった旨の暗証情報不可表示を行い(ステップS207)、その他の処理(ステップS206)に移行する。
【0042】
次に、上記設定に基づく課金料金の累積による通信制限処理について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャートである。初めに、課金料金情報メモリ6に設定記憶された累積計算期間情報に基づき、課金料金の累積計算期間であるかどうかを判定する(ステップS301)。累積計算期間内である場合は、そのまま次のステップS303へ進み、累積計算期間を超過している場合は、課金料金の累積金額(累積課金)と累積計算期間を0にリセットし、新しい累積計算期間に更新して(ステップS302)、次のステップS303へ進む。なお、リセット前の情報は保存して後で確認できるようにしておくことが望ましい。
【0043】
次いで、操作者が入力部4の通信開始キーを押下して通信開始が指示されると(ステップS303)、制御部3は開始指示された通信が課金対象通信であるかどうかを判断する(ステップS304)。課金対象通信でない場合は、通常の通信処理を行う(ステップS305)。一方、課金対象通信である場合は、課金料金情報メモリ6と課金上限情報メモリ7の情報を参照して、課金料金の累計額が上限を超過していないかどうかを判断する(ステップS306)。上限額を超過していない場合は、通常の通信処理を行い(ステップS307)、通話終了後に当該通信における課金額を計算して累計金額情報に加算して課金料金情報メモリ6に登録する(ステップS308)。
【0044】
一方、ステップS306で課金料金の累計額が上限を超えている場合は、当該通信の通信先が特定通信先アドレスメモリ8に登録されている通信先アドレスに該当するかどうかを判定し(ステップS309)、一致した場合のみ上記ステップS307の通信処理に進む。通信先が登録された特定通信先でない場合は、通信処理を中止し(ステップS310)、最初の状態へ戻る。なお、通信を中止する際は、表示部9に課金料金の累計額が上限に達している旨を表示したりして、操作者に報知を行うことが好ましい。
【0045】
なお、特定通信先アドレスのそれぞれに対してさらに通信料金の上限を設定している場合、ステップS309で特定通信先アドレスであると判定されたとき、当該通信先の課金料金の累計額が課金上限情報メモリ7に別途設定した上限額を超過していないかを判断し、超過していないときだけステップS307の通信処理に進むようにする。一方、上限額を超過している場合は、当該通信先への通信を中止する。
【0046】
上記通信制限処理の動作により、例えば、親が暗証情報を管理する携帯電話装置を家庭との連絡用に子供に持たせる場合、特定通信先アドレスの設定を家庭の連絡先にしておくことによって、子供が勝手に通信を重ねて使い過ぎても上限額を超えると家庭以外へは通信不能となり、予算以上の高額の通信料を請求されることはなくなる。また仮に、上限額を超えてしまった場合でも家庭にだけは連絡が可能になり、連絡用の携帯電話装置としては機能する。上限額を超えてからの家庭への通信は、管理者である親や家庭において課金通信しているとの認識がとれているため、通信料金が気になる場合は、短い通信時間になるように家庭側から通信の切断をするなど管理することができるので、通信費の使い過ぎを防止するという目的を果たすことが可能である。このように、使い過ぎの防止と常に家庭等の必要な連絡先との通信手段の確立との両立が可能な無線通信装置を実現できる。
【0047】
このように第1実施形態では、設定した課金料金の上限額を越えたときでも通信可能な通信先を予め設定しておくことにより、この設定された限られた通信先アドレスへの通信機能を維持できる。例えば、自宅の電話番号を特定通信先アドレスとして設定しておけば、課金料金が上限額を超えた後でも緊急連絡先として自宅への通信が確保される。このため、課金上限によって通信制限をかけることで通信費の使い過ぎを防止する一方で、緊急時の連絡手段などに備えて携帯通信装置の通信手段の機能を維持できる。
【0048】
また、特定通信先アドレスを複数設定することにより、緊急連絡先などを複数設定でき、緊急の連絡などが取り易くなる。また、課金料金が上限額を超えた後の特定通信先アドレスへの通信においてもさらに通信料金の上限額を設定することにより、全体の上限額超過後の特定通信先アドレスへの通信費についても使い過ぎを防止できる。
【0049】
[第2実施形態]
第2実施形態の携帯通信装置は、上記第1実施形態とは逆に、上限額を超過すると登録された特定の通信先への通信を不可能にし、その他の通信先への通信を可能にしたものである。よって第2実施形態では、特定通信先アドレスメモリ8には、課金上限値を超過した場合に通信禁止とする通信先アドレスを記憶するようする。なお、携帯通信装置の構成、及び課金上限や累積計算期間の設定手順は、図1及び図2に示した第1実施形態と同様であるので、ここでは説明は省略する。
【0050】
また、特定通信先アドレスの設定手順も図3に示した第1実施形態と同様であるが、設定する特定通信先アドレスは上記の通り通信禁止にする通信先であることが異なる。なお、上限額超過後でも通信可能とした通信先への通信に対してさらに上限額を設定する場合は、特定通信先アドレス以外への通信全体について設定することになる。
【0051】
ここで、第2実施形態における課金料金の累積による通信制限処理について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャートである。
【0052】
図5において、ステップS401からステップS408までは、図4に示した第1実施形態の通信制限処理におけるステップS301からステップS308までと同様である。ステップS406で課金料金の累計額が上限を超えている場合は、当該通信の通信先が特定通信先アドレスメモリ8に登録されている通信先アドレスに該当するかどうかを判定し(ステップS409)、一致しない場合のみステップS407の通信処理に進む。通信先が登録された特定通信先である場合は、通信処理を中止し(ステップS410)、最初の状態へ戻る。なお、通信を中止する際は、表示部に課金料金の累計額が上限に達している旨を表示したりして、操作者に報知を行うことが好ましい。
【0053】
なお、特定通信先アドレス以外への通信に対してさらに通信料金の上限を設定している場合、ステップS409で特定通信先アドレス以外であると判定されたとき、課金料金の累計額が課金上限情報メモリ7に別途設定した上限額を超過していないかを判断し、超過していないときだけステップS407の通信処理に進むようにする。一方、上限額を超過している場合は、当該通信先への通信を中止する。
【0054】
第2実施形態では、例えば、一般に通信費が高額な国際電話などの通信先を特定通信先アドレスとして設定しておけば、課金料金が上限額を超えた後は該当する国際電話通信が禁止され、特定通信先アドレス以外の通信先への通信は禁止後も確保される。このように、通信料金が嵩む特定通信先への通信を制限することによって通信費の使い過ぎを防止する一方で、他の通信先に対して携帯通信装置としての機能を維持できる。
【0055】
また、特定通信先アドレスを複数設定することにより、通信制限をより多くかけることができ、使い過ぎをより少なくすることができる。また、課金料金が上限額を超えた後の他の通信可能な通信先への通信においてもさらに通信料金の上限額を設定することにより、上限額超過後の通信費についても使い過ぎを防止できる。
【0056】
[第3実施形態]
第3実施形態の携帯通信装置は、上記の第1実施形態と第2実施形態の通信制限処理を選択的に実行可能にしたものである。第3実施形態では、課金料金の上限額を超えた場合でも通信可能とする通信先を、特定通信先アドレスメモリ8に予め設定した特定通信先アドレスとするか、あるいは特定通信先アドレス以外とするかを選択可能であり、そのための通信制限方法を設定するメニューを持っている。なお、携帯通信装置の構成、課金上限や累積計算期間の設定手順、及び特定通信先アドレスの設定手順は、図1〜図3に示した第1実施形態と同様であるので、ここでは説明は省略する。
【0057】
図6は、本発明の第3実施形態に係る携帯通信装置における通信制限方法の設定手順を示すフローチャートである。初めに、自装置の通信制限方法の設定を開始するかを判断し(ステップS501)、入力部4の操作入力などにより設定開始が指示された場合は、表示部9に通信制限方法設定メニューを表示する(ステップS502)。そして、入力部4から入力された暗証番号と予め登録している暗証情報との照合を行い、暗証内容を確認する(ステップS503)。
【0058】
暗証番号の照合の結果、認証が正常に行われた場合には、通信制限方法として特定通信先アドレスの取扱い方法の入力処理へ移行する(ステップS504)。ここで、暗証情報の管理者は、課金料金の累計額が上限額を達した場合に、その後予め設定した特定通信先アドレスのみ通信可能にするか、あるいは特定通信先アドレスのみ通信不可にするかを入力部4を操作して入力する。これにより、通信制限方法の情報が入力される。この通信制限方法の情報は、特定通信先アドレスメモリ8または課金上限情報メモリ7に記憶しておけばよい。
【0059】
次に、通信制限方法の入力結果を判断し(ステップS505)、課金上限に到達した後に特定通信先アドレスのみ通信可能とする場合は、通信制限処理Aとして図4に示した第1実施形態の通信制限処理を行う(ステップS506)。一方、課金上限に到達した後に特定通信先アドレス以外を通信可能とする場合は、通信制限処理Bとして図5に示した第2実施形態の通信制限処理を行う(ステップS507)。
【0060】
なお、ステップS501で通信制限方法の設定開始指示が無く、設定を行わない場合は、携帯通信装置におけるその他の処理を継続する(ステップS508)。また、ステップS503で認証が正常に行えなかった場合は、表示部9に暗証番号の照合ができなかった旨の暗証情報不可表示を行い(ステップS509)、その他の処理(ステップS508)に移行する。
【0061】
第3実施形態では、課金料金の上限額超過後の通信制限方法を任意に選択できるため、第1実施形態のように特定通信先のみ通信可能として通信費を抑えるとともに緊急連絡等のための通信手段を確保できるようにした第1の通信制限機能と、第2実施形態のように特定通信先へは通信不可として高額な通信費を抑制できるようにした第2の通信制限機能との、両方の機能を選択的に実現できる。この場合、使用者または管理者の好みや使用形態などによって、2つの通信制限方法を使い分けることができるため、本発明の用途の幅が広がり、1つの携帯通信装置の機種においてより多くの利用者に対応することが可能になる。
【0062】
また、特定通信先アドレスを複数設定し、個々の特定通信先によって通信制限方法を変えることも可能であり、多様な用途に対応させて通信費を抑制させることができる。また、課金料金が上限額を超えた後の通信可能な通信先への通信においてもさらに通信料金の上限額を設定することにより、上限額超過後の通信費についても使い過ぎを防止できる。
【0063】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得るものである。上記実施形態では、携帯通信装置の例として携帯電話装置によって説明したが、これに限らず、携帯情報端末(PDA)などの通信機能を有するその他の携帯通信装置においても同様に適用可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、通信料金が予め設定した上限額を越えた場合でも限られた通信先には通信可能とし、使い過ぎを防止する一方で通信手段としての機能を維持できる携帯通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置の主要部の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における課金上限と累積計算期間の設定手順を示すフローチャート
【図3】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における特定通信先アドレスの設定手順を示すフローチャート
【図4】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャート
【図5】本発明の第2実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャート
【図6】本発明の第3実施形態に係る携帯通信装置における通信制限方法の設定手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1 アンテナ
2 無線部
3 制御部
4 入力部
5 暗証情報メモリ
6 課金料金情報メモリ
7 課金上限情報メモリ
8 特定通信先アドレスメモリ
9 表示部
10 携帯通信装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話装置、PDA(携帯情報端末)などの携帯通信装置に関し、特に、通信に応じた課金が行われる携帯通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話装置に代表される携帯通信装置では、通信事業者によって通信時間や通信量などの利用に応じて通信料金の課金が行われている。この種の携帯通信装置において、長電話や長時間のデータ通信などによる通信料金の使い過ぎを防止する手法の一つとしてプリペイド方式が提案されている。また、通信料金の課金累計額が予め設定した上限値を超過すると、それ以後の課金対象の通信を禁止する方式も開示されている。この場合、通信料金の限度額を設定する暗証番号を設定し、この暗証番号の管理者だけが限度額の変更や再設定を行えるようにする(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような方式を用いることにより、例えば、家庭との連絡用として子供に携帯電話を持たせる際、友達への電話やインターネット接続を行い過ぎて多額の通信料金が発生することを予防できる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−289404号公報 (第3−5頁、図1−5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記プリペイド方式では、使用を継続する場合にプリペイドカードを逐次購入しなければならず、更新の手続きが煩雑であるという課題があった。一方、使用限度額を設定する方式でも、管理者が設定の変更を行わない限り、限度額を超過した後では通信が一切行えないという課題があった。つまり、上記の例のように親が子供の通信料金を管理する場合、緊急な用件等で子供が家庭に連絡を取る必要が生じても、上限額を超過した後の端末では連絡をとることができず、変更を行わない限り携帯通信装置として機能が回復されないという課題があった。
【0006】
また、例えば海外に住む家族への国際電話など、通信費用が嵩む原因となる通信先が限定されていて、そこへの通信が頻繁に行われるような場合には、通信費用が所定の金額を超過した際に、その通信先への通信だけを禁止するような制限を行いたいという要求もあった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、通信料金が予め設定した上限額を越えた場合でも限られた通信先には通信可能とし、使い過ぎを防止する一方で通信手段としての機能を維持できる携帯通信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る携帯通信装置の第1の構成は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にし、他の通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先以外の通信先への通信が禁止されるので、使い過ぎなどによる通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先だけには通信可能であるため、緊急時の連絡のための通信などが可能であり、通信手段としての機能を通信制限後も維持することができる。
【0010】
本発明に係る携帯通信装置の第2の構成は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先への通信が禁止されるので、例えば特定通信先として国際電話通話などで高額な通信費がかかる通信先を設定することで、通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先以外には通信可能であるため、通信制限後も通信手段としての機能を維持することができる。
【0012】
本発明に係る携帯通信装置の第3の構成は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にして他の通信先への課金通信を不能とするか、または、前記特定通信先への課金通信を不能とするように、通信制限処理を選択的に実行することを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された通信制御方法などに基づいて、通信禁止とする通信先を柔軟に設定して通信制限処理を実行できる。例えば、通信禁止にしたい通信先が多数あるような場合は、通信可能にする通信先だけを設定して、それ以外を通信禁止にする方が設定を行いやすい。また、通信を頻繁に行い、浪費の原因となる通信先が限定されている場合は、当該の通信先だけを禁止に設定して、それ以外を通信可能にすることで特定の通信先への通信費用が嵩むことを防止できる。このような通信制限方法の設定により、利用者の用途によって臨機応変に使い分けることができ、通信費の浪費が防止できる一方、禁止後も通信可能な通信先を確保でき、通信手段としての機能を維持することができる。
【0014】
また、上記いずれかの構成において、前記通信料金の累計を計算する累積計算期間、前記通信料金の累計の上限値、前記特定通信先のうちの少なくとも一つの設定及び変更を可能にする暗証情報の照合を行う認証手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、暗証情報を管理する管理者のみが通信制限機能の設定及び変更が可能となり、設定に基づいて課金通信を制限することで通信料金を管理することができる。
【0016】
また、上記いずれかの構成において、前記特定通信先設定手段は、複数の通信先が設定可能であることを特徴とする。
【0017】
上記構成により、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、通信禁止とする通信先を柔軟に設定できる。例えば、複数の通信先を通信禁止にしたり、複数の通信先を通信可能としたりすることができる。
【0018】
また、上記いずれかの構成において、前記課金上限設定手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過して通信制限がなされた後でも通信可能である通信先への課金通信に対する通信料金の第2の上限値を設定可能であることを特徴とする。
【0019】
上記構成により、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合でも以降通信可能である通信先への課金通信についても、第2の上限値を超過すると通信が禁止され、課金通信の制限を行うことができる。これにより、通信制限後の通信が過剰に行われることを防止でき、上限値以上の通信費の出費を抑止することができる。
【0020】
本発明に係る携帯通信装置の課金通信制御方法の第1の手順は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にし、他の通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0021】
上記手順によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先以外の通信先への通信が禁止されるので、使い過ぎなどによる通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先だけには通信可能であるため、緊急時の連絡のための通信などが可能であり、通信手段としての機能を通信制限後も維持することができる。
【0022】
本発明に係る携帯通信装置の課金通信制御方法の第2の手順は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定された特定通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする。
【0023】
上記手順によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された特定通信先への通信が禁止されるので、例えば特定通信先として国際電話通話などで高額な通信費がかかる通信先を設定することで、通信費の浪費を防止できる。また、設定された特定通信先以外には通信可能であるため、通信制限後も通信手段としての機能を維持することができる。
【0024】
本発明に係る携帯通信装置の課金通信制御方法の第3の手順は、課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にして他の通信先への課金通信を不能とするか、または、前記特定通信先への課金通信を不能とするように、通信制限処理を選択的に実行することを特徴とする。
【0025】
上記手順によれば、課金通信に対する通信料金の累計が設定した上限値に達した場合、以後は予め設定された通信制御方法などに基づいて、通信禁止とする通信先を柔軟に設定して通信制限処理を実行できる。このため、利用者の用途によって臨機応変に使い分けることができ、通信費の浪費が防止できる一方、禁止後も通信可能な通信先を確保でき、通信手段としての機能を維持することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置の主要部の構成を示すブロック図である。
【0027】
携帯通信装置10は、主に、アンテナ1、無線部2、制御部3、入力部4、暗証情報メモリ5、課金料金情報メモリ6、課金上限情報メモリ7、特定通信先アドレスメモリ8などを有して構成されている。
【0028】
アンテナ1は、携帯通信装置10と図示しない基地局との間で無線通信信号の送受信を行う。無線部2は、アンテナ1で受信した無線通信信号を復調して受信データを制御部3へ伝送し、また制御部3からの送信データを変調して無線通信信号としてアンテナ1へ供給する。
【0029】
制御部3は、無線部2による無線通信の制御、入力部4から入力される情報の処理、各メモリ5〜8へのデータ書き込み及び読み込み、通信料金の累積が上限値を超過した場合の通信禁止動作など、制御全般を統括するブロックであり、CPU等のプロセッサで構成される。
【0030】
入力部4は携帯通信装置の各種ボタンやキーで構成され、使用者が押下することにより入力を行う。また、暗証情報メモリ5、課金料金情報メモリ6、課金上限情報メモリ7、特定通信先アドレスメモリ8は、フラッシュROMなどのメモリで構成される。なお、上記メモリ5〜8は同じメモリの異なる記憶領域であってもかまわない。
【0031】
課金料金情報メモリ6は、課金が行われる通信(以下、課金通信と称する)毎に通信料金(課金料金とも称する)を計算し、課金料金情報として任意期間における累計金額情報を記憶する。また課金上限情報メモリ7は、通信費使い過ぎ防止のために使用者が入力設定する課金料金の上限値を記憶する。なお、課金料金情報メモリ6と課金上限情報メモリ7には、上限値超過時に通信可能とする通信先への通信に対する課金料金の累計金額情報及び上限値情報を別途記憶できるようにしておくことが好ましい(詳細は後述する)。
【0032】
また特定通信先アドレスメモリ8は、課金上限値を越えた場合でも課金通信を可能とする特定通信先アドレスを記憶する。この特定通信先アドレスとは、特定の通信先の電話番号や電子メールアドレスなどを意味する。さらに、暗証情報メモリ5は、予め設定された暗証情報を記憶し、入力部4から入力される暗証番号との照合に使用される。これにより、暗証番号を知っている携帯通信装置の正規の管理者だけが、課金料金の上限値情報や特定通信先アドレスなどの設定並びに変更が可能となる。
【0033】
また、携帯通信装置10には、入力内容や設定内容を表示するための表示部9や、送受話を行うためのマイク、スピーカなど(いずれも図示省略)が設けられている。
【0034】
上記構成において、制御部3は、特許請求の範囲に記載の課金通信制御手段の機能を有する。また、制御部3及び課金料金情報メモリ6により、課金累計記憶手段の機能が実現される。また、制御部3及び課金上限情報メモリ7により、課金上限設定手段の機能が実現される。さらに、制御部3及び特定通信先アドレスメモリ8により、特定通信先設定手段の機能が実現される。また、制御部3及び暗証情報メモリ5により、認証手段の機能が実現される。
【0035】
次に、上記構成の携帯通信装置の各種動作について説明する。以降の動作は、主に制御部3の制御に基づいて実行される。まず、課金上限と累積計算期間の設定、及び特定通信先の設定処理について述べる。
【0036】
図2は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における課金上限と累積計算期間の設定手順を示すフローチャートである。初めに、自装置の課金上限及び累積計算期間の設定を開始するかを判断し(ステップS101)、入力部4の操作入力などにより設定開始が指示された場合は、表示部9に課金上限・累積計算期間設定メニューを表示する(ステップS102)。そして、入力部4から入力された暗証番号と予め登録している暗証情報との照合を行い、暗証内容を確認する(ステップS103)。
【0037】
暗証番号の照合の結果、認証が正常に行われた場合には、課金上限と累積計算期間の入力処理へ移行する(ステップS104)。ここで、暗証情報の管理者は、課金料金の累計額を管理する期間とその上限額を入力部4を操作して入力する。これにより、課金上限と累積計算期間の情報が入力される。なお、累積計算期間については月単位または週単位などで設定し、設定期間が過ぎれば次の新しい期間に更新されるようになっている。そして、入力された課金上限と累積計算期間の情報を課金上限情報メモリ7に登録する(ステップS105)。この登録情報は、後述する通信制限処理時において課金通信の禁止動作の判定情報として使用される。
【0038】
一方、ステップS101で課金上限及び累積計算期間の設定開始指示が無く、設定を行わない場合は、携帯通信装置におけるその他の処理を継続する(ステップS106)。また、ステップS103で認証が正常に行えなかった場合は、表示部9に暗証番号の照合ができなかった旨の暗証情報不可表示を行い(ステップS107)、その他の処理(ステップS106)に移行する。
【0039】
図3は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における特定通信先アドレスの設定手順を示すフローチャートである。初めに、自装置の特定通信先アドレスの設定を開始するかを判断し(ステップS201)、入力部4の操作入力などにより設定開始が指示された場合は、表示部9に特定通信先アドレス設定メニューを表示する(ステップS202)。そして、入力部4から入力された暗証番号と予め登録している暗証情報との照合を行い、暗証内容を確認する(ステップS203)。
【0040】
暗証番号の照合の結果、認証が正常に行われた場合には、特定通信先アドレスの入力処理へ移行する(ステップS204)。ここで、暗証情報の管理者は、課金料金の累計額が上限額を超過した場合に、その後も通信可能としたり、あるいは通信禁止とする通信先を入力部4を操作して入力する。これにより、特定通信先の情報が入力される。なお、特定通信先アドレスは複数設定することができる。また、設定した特定通信先に対しては、通信先ごとにそれぞれ全体の上限額超過後の通信料金の上限をさらに設定することが可能である。これにより、課金料金の上限額を超過した場合に通信可能な通信先への通信においても使い過ぎを防止できる。そして、入力された特定通信先アドレスの情報を特定通信先アドレスメモリ8に登録する(ステップS205)。この登録情報は、後述する通信制限処理時において課金通信禁止後の通信先判定情報として使用される。
【0041】
一方、ステップS201で特定通信先アドレスの設定開始指示が無く、設定を行わない場合は、携帯通信装置におけるその他の処理を継続する(ステップS206)。また、ステップS203で認証が正常に行えなかった場合は、表示部9に暗証番号の照合ができなかった旨の暗証情報不可表示を行い(ステップS207)、その他の処理(ステップS206)に移行する。
【0042】
次に、上記設定に基づく課金料金の累積による通信制限処理について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャートである。初めに、課金料金情報メモリ6に設定記憶された累積計算期間情報に基づき、課金料金の累積計算期間であるかどうかを判定する(ステップS301)。累積計算期間内である場合は、そのまま次のステップS303へ進み、累積計算期間を超過している場合は、課金料金の累積金額(累積課金)と累積計算期間を0にリセットし、新しい累積計算期間に更新して(ステップS302)、次のステップS303へ進む。なお、リセット前の情報は保存して後で確認できるようにしておくことが望ましい。
【0043】
次いで、操作者が入力部4の通信開始キーを押下して通信開始が指示されると(ステップS303)、制御部3は開始指示された通信が課金対象通信であるかどうかを判断する(ステップS304)。課金対象通信でない場合は、通常の通信処理を行う(ステップS305)。一方、課金対象通信である場合は、課金料金情報メモリ6と課金上限情報メモリ7の情報を参照して、課金料金の累計額が上限を超過していないかどうかを判断する(ステップS306)。上限額を超過していない場合は、通常の通信処理を行い(ステップS307)、通話終了後に当該通信における課金額を計算して累計金額情報に加算して課金料金情報メモリ6に登録する(ステップS308)。
【0044】
一方、ステップS306で課金料金の累計額が上限を超えている場合は、当該通信の通信先が特定通信先アドレスメモリ8に登録されている通信先アドレスに該当するかどうかを判定し(ステップS309)、一致した場合のみ上記ステップS307の通信処理に進む。通信先が登録された特定通信先でない場合は、通信処理を中止し(ステップS310)、最初の状態へ戻る。なお、通信を中止する際は、表示部9に課金料金の累計額が上限に達している旨を表示したりして、操作者に報知を行うことが好ましい。
【0045】
なお、特定通信先アドレスのそれぞれに対してさらに通信料金の上限を設定している場合、ステップS309で特定通信先アドレスであると判定されたとき、当該通信先の課金料金の累計額が課金上限情報メモリ7に別途設定した上限額を超過していないかを判断し、超過していないときだけステップS307の通信処理に進むようにする。一方、上限額を超過している場合は、当該通信先への通信を中止する。
【0046】
上記通信制限処理の動作により、例えば、親が暗証情報を管理する携帯電話装置を家庭との連絡用に子供に持たせる場合、特定通信先アドレスの設定を家庭の連絡先にしておくことによって、子供が勝手に通信を重ねて使い過ぎても上限額を超えると家庭以外へは通信不能となり、予算以上の高額の通信料を請求されることはなくなる。また仮に、上限額を超えてしまった場合でも家庭にだけは連絡が可能になり、連絡用の携帯電話装置としては機能する。上限額を超えてからの家庭への通信は、管理者である親や家庭において課金通信しているとの認識がとれているため、通信料金が気になる場合は、短い通信時間になるように家庭側から通信の切断をするなど管理することができるので、通信費の使い過ぎを防止するという目的を果たすことが可能である。このように、使い過ぎの防止と常に家庭等の必要な連絡先との通信手段の確立との両立が可能な無線通信装置を実現できる。
【0047】
このように第1実施形態では、設定した課金料金の上限額を越えたときでも通信可能な通信先を予め設定しておくことにより、この設定された限られた通信先アドレスへの通信機能を維持できる。例えば、自宅の電話番号を特定通信先アドレスとして設定しておけば、課金料金が上限額を超えた後でも緊急連絡先として自宅への通信が確保される。このため、課金上限によって通信制限をかけることで通信費の使い過ぎを防止する一方で、緊急時の連絡手段などに備えて携帯通信装置の通信手段の機能を維持できる。
【0048】
また、特定通信先アドレスを複数設定することにより、緊急連絡先などを複数設定でき、緊急の連絡などが取り易くなる。また、課金料金が上限額を超えた後の特定通信先アドレスへの通信においてもさらに通信料金の上限額を設定することにより、全体の上限額超過後の特定通信先アドレスへの通信費についても使い過ぎを防止できる。
【0049】
[第2実施形態]
第2実施形態の携帯通信装置は、上記第1実施形態とは逆に、上限額を超過すると登録された特定の通信先への通信を不可能にし、その他の通信先への通信を可能にしたものである。よって第2実施形態では、特定通信先アドレスメモリ8には、課金上限値を超過した場合に通信禁止とする通信先アドレスを記憶するようする。なお、携帯通信装置の構成、及び課金上限や累積計算期間の設定手順は、図1及び図2に示した第1実施形態と同様であるので、ここでは説明は省略する。
【0050】
また、特定通信先アドレスの設定手順も図3に示した第1実施形態と同様であるが、設定する特定通信先アドレスは上記の通り通信禁止にする通信先であることが異なる。なお、上限額超過後でも通信可能とした通信先への通信に対してさらに上限額を設定する場合は、特定通信先アドレス以外への通信全体について設定することになる。
【0051】
ここで、第2実施形態における課金料金の累積による通信制限処理について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャートである。
【0052】
図5において、ステップS401からステップS408までは、図4に示した第1実施形態の通信制限処理におけるステップS301からステップS308までと同様である。ステップS406で課金料金の累計額が上限を超えている場合は、当該通信の通信先が特定通信先アドレスメモリ8に登録されている通信先アドレスに該当するかどうかを判定し(ステップS409)、一致しない場合のみステップS407の通信処理に進む。通信先が登録された特定通信先である場合は、通信処理を中止し(ステップS410)、最初の状態へ戻る。なお、通信を中止する際は、表示部に課金料金の累計額が上限に達している旨を表示したりして、操作者に報知を行うことが好ましい。
【0053】
なお、特定通信先アドレス以外への通信に対してさらに通信料金の上限を設定している場合、ステップS409で特定通信先アドレス以外であると判定されたとき、課金料金の累計額が課金上限情報メモリ7に別途設定した上限額を超過していないかを判断し、超過していないときだけステップS407の通信処理に進むようにする。一方、上限額を超過している場合は、当該通信先への通信を中止する。
【0054】
第2実施形態では、例えば、一般に通信費が高額な国際電話などの通信先を特定通信先アドレスとして設定しておけば、課金料金が上限額を超えた後は該当する国際電話通信が禁止され、特定通信先アドレス以外の通信先への通信は禁止後も確保される。このように、通信料金が嵩む特定通信先への通信を制限することによって通信費の使い過ぎを防止する一方で、他の通信先に対して携帯通信装置としての機能を維持できる。
【0055】
また、特定通信先アドレスを複数設定することにより、通信制限をより多くかけることができ、使い過ぎをより少なくすることができる。また、課金料金が上限額を超えた後の他の通信可能な通信先への通信においてもさらに通信料金の上限額を設定することにより、上限額超過後の通信費についても使い過ぎを防止できる。
【0056】
[第3実施形態]
第3実施形態の携帯通信装置は、上記の第1実施形態と第2実施形態の通信制限処理を選択的に実行可能にしたものである。第3実施形態では、課金料金の上限額を超えた場合でも通信可能とする通信先を、特定通信先アドレスメモリ8に予め設定した特定通信先アドレスとするか、あるいは特定通信先アドレス以外とするかを選択可能であり、そのための通信制限方法を設定するメニューを持っている。なお、携帯通信装置の構成、課金上限や累積計算期間の設定手順、及び特定通信先アドレスの設定手順は、図1〜図3に示した第1実施形態と同様であるので、ここでは説明は省略する。
【0057】
図6は、本発明の第3実施形態に係る携帯通信装置における通信制限方法の設定手順を示すフローチャートである。初めに、自装置の通信制限方法の設定を開始するかを判断し(ステップS501)、入力部4の操作入力などにより設定開始が指示された場合は、表示部9に通信制限方法設定メニューを表示する(ステップS502)。そして、入力部4から入力された暗証番号と予め登録している暗証情報との照合を行い、暗証内容を確認する(ステップS503)。
【0058】
暗証番号の照合の結果、認証が正常に行われた場合には、通信制限方法として特定通信先アドレスの取扱い方法の入力処理へ移行する(ステップS504)。ここで、暗証情報の管理者は、課金料金の累計額が上限額を達した場合に、その後予め設定した特定通信先アドレスのみ通信可能にするか、あるいは特定通信先アドレスのみ通信不可にするかを入力部4を操作して入力する。これにより、通信制限方法の情報が入力される。この通信制限方法の情報は、特定通信先アドレスメモリ8または課金上限情報メモリ7に記憶しておけばよい。
【0059】
次に、通信制限方法の入力結果を判断し(ステップS505)、課金上限に到達した後に特定通信先アドレスのみ通信可能とする場合は、通信制限処理Aとして図4に示した第1実施形態の通信制限処理を行う(ステップS506)。一方、課金上限に到達した後に特定通信先アドレス以外を通信可能とする場合は、通信制限処理Bとして図5に示した第2実施形態の通信制限処理を行う(ステップS507)。
【0060】
なお、ステップS501で通信制限方法の設定開始指示が無く、設定を行わない場合は、携帯通信装置におけるその他の処理を継続する(ステップS508)。また、ステップS503で認証が正常に行えなかった場合は、表示部9に暗証番号の照合ができなかった旨の暗証情報不可表示を行い(ステップS509)、その他の処理(ステップS508)に移行する。
【0061】
第3実施形態では、課金料金の上限額超過後の通信制限方法を任意に選択できるため、第1実施形態のように特定通信先のみ通信可能として通信費を抑えるとともに緊急連絡等のための通信手段を確保できるようにした第1の通信制限機能と、第2実施形態のように特定通信先へは通信不可として高額な通信費を抑制できるようにした第2の通信制限機能との、両方の機能を選択的に実現できる。この場合、使用者または管理者の好みや使用形態などによって、2つの通信制限方法を使い分けることができるため、本発明の用途の幅が広がり、1つの携帯通信装置の機種においてより多くの利用者に対応することが可能になる。
【0062】
また、特定通信先アドレスを複数設定し、個々の特定通信先によって通信制限方法を変えることも可能であり、多様な用途に対応させて通信費を抑制させることができる。また、課金料金が上限額を超えた後の通信可能な通信先への通信においてもさらに通信料金の上限額を設定することにより、上限額超過後の通信費についても使い過ぎを防止できる。
【0063】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得るものである。上記実施形態では、携帯通信装置の例として携帯電話装置によって説明したが、これに限らず、携帯情報端末(PDA)などの通信機能を有するその他の携帯通信装置においても同様に適用可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、通信料金が予め設定した上限額を越えた場合でも限られた通信先には通信可能とし、使い過ぎを防止する一方で通信手段としての機能を維持できる携帯通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置の主要部の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における課金上限と累積計算期間の設定手順を示すフローチャート
【図3】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における特定通信先アドレスの設定手順を示すフローチャート
【図4】本発明の第1実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャート
【図5】本発明の第2実施形態に係る携帯通信装置における通信制限処理の手順を示すフローチャート
【図6】本発明の第3実施形態に係る携帯通信装置における通信制限方法の設定手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1 アンテナ
2 無線部
3 制御部
4 入力部
5 暗証情報メモリ
6 課金料金情報メモリ
7 課金上限情報メモリ
8 特定通信先アドレスメモリ
9 表示部
10 携帯通信装置
Claims (9)
- 課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、
前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、
特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、
前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、
前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にし、他の通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする携帯通信装置。 - 課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、
前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、
特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、
前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、
前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする携帯通信装置。 - 課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶手段と、
前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定手段と、
特定通信先を設定する特定通信先設定手段と、
前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制御手段とを備えた携帯通信装置であって、
前記課金通信制御手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記特定通信先設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にして他の通信先への課金通信を不能とするか、または、前記特定通信先への課金通信を不能とするように、通信制限処理を選択的に実行することを特徴とする携帯通信装置。 - 前記通信料金の累計を計算する累積計算期間、前記通信料金の累計の上限値、前記特定通信先のうちの少なくとも一つの設定及び変更を可能にする暗証情報の照合を行う認証手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の携帯通信装置。
- 前記特定通信先設定手段は、複数の通信先が設定可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯通信装置。
- 前記課金上限設定手段は、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過して通信制限がなされた後でも通信可能である通信先への課金通信に対する通信料金の第2の上限値を設定可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の携帯通信装置。
- 課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、
前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、
特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、
前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、
前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にし、他の通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする携帯通信装置の課金通信制御方法。 - 課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、
前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、
特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、
前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、
前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定された特定通信先への課金通信を不能とすることを特徴とする携帯通信装置の課金通信制御方法。 - 課金対象の通信である課金通信に対する通信料金の任意期間における累計を記憶する課金累計記憶ステップと、
前記通信料金の累計の上限値を設定する課金上限設定ステップと、
特定通信先を設定する特定通信先設定ステップと、
前記通信料金の累計に応じて前記課金通信の制限を行う課金通信制限ステップとを有する携帯通信装置の課金通信制御方法であって、
前記課金通信制限ステップにおいて、前記通信料金の累計が前記設定された上限値を超過する場合、前記設定手段に設定された特定通信先に対してのみ課金通信を可能にして他の通信先への課金通信を不能とするか、または、前記特定通信先への課金通信を不能とするように、通信制限処理を選択的に実行することを特徴とする携帯通信装置の課金通信制御方法。
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---|---|---|---|
JP2002356822A JP2004193764A (ja) | 2002-12-09 | 2002-12-09 | 携帯通信装置及びその課金通信制御方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1641233A2 (en) * | 2004-09-27 | 2006-03-29 | NTT DoCoMo, Inc. | Connection management apparatus, connection management system and connection management method |
US7792523B2 (en) | 2004-07-06 | 2010-09-07 | Ntt Docomo, Inc. | Message transmission system and message transmission method |
WO2012158084A1 (en) * | 2011-05-18 | 2012-11-22 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) | Restriction of calls to specific telephone numbers if a charging limit has been reached |
-
2002
- 2002-12-09 JP JP2002356822A patent/JP2004193764A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7792523B2 (en) | 2004-07-06 | 2010-09-07 | Ntt Docomo, Inc. | Message transmission system and message transmission method |
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WO2012158084A1 (en) * | 2011-05-18 | 2012-11-22 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) | Restriction of calls to specific telephone numbers if a charging limit has been reached |
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