JP2004193673A - 受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法 - Google Patents
受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004193673A JP2004193673A JP2002355773A JP2002355773A JP2004193673A JP 2004193673 A JP2004193673 A JP 2004193673A JP 2002355773 A JP2002355773 A JP 2002355773A JP 2002355773 A JP2002355773 A JP 2002355773A JP 2004193673 A JP2004193673 A JP 2004193673A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- multiplexed
- stream
- recording
- image
- identification information
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Television Signal Processing For Recording (AREA)
- Television Systems (AREA)
Abstract
【課題】通常放送、マルチビュー放送といった放送サービスの違いに応じて、画面表示形態を自動的に切り替える。
【解決手段】受信部11で受信された多重化ストリームからそれぞれ所定の周期で多重化され、抽出部12で抽出された、編成チャンネル情報と、テーブルとを参照し、編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得部12,14と、取得されたn個の第2の識別情報に基づいて、n本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出部12と、抽出されたn個の画像ストリームデータを復号する復号部17a,17b,17cと、復号されたn個の画像データを同一画面上に出力表示するよう制御する制御部14を備えることで実現する。
【選択図】 図2
【解決手段】受信部11で受信された多重化ストリームからそれぞれ所定の周期で多重化され、抽出部12で抽出された、編成チャンネル情報と、テーブルとを参照し、編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得部12,14と、取得されたn個の第2の識別情報に基づいて、n本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出部12と、抽出されたn個の画像ストリームデータを復号する復号部17a,17b,17cと、復号されたn個の画像データを同一画面上に出力表示するよう制御する制御部14を備えることで実現する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルテレビジョン放送に関するものであり、詳しくは、マルチビュー放送、通常放送の切り替えを自動的に行う受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高品質な番組の提供、多チャンネルによる番組の提供といった特徴を備えた放送サービスを可能とするデジタル放送サービスは、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)、通信衛星(CS:Communications Satellite)を介した放送として実現されている。
【0003】
デジタル放送サービスでは、デジタルハイビジョン放送(HDTV:High Definition Television)がサービスの中心となっているが、例えば、BSデジタル放送サービスにおいては、デジタルハイビジョン放送を行わない時間帯には、マルチビュー放送、マルチチャンネル放送と呼ばれる標準テレビジョン放送(SDTV:Standard Definition Television)を提供するマルチ放送サービスを行うことが考案されている。
【0004】
マルチビュー放送は、図11に示すように、デジタルハイビジョン放送を3つのチャンネル、例えば、主番組、副番組1、副番組2というように分割し、1番組内で関連する内容を従来の標準テレビジョン放送(SDTV:Standard Definition Television)で同時に放送するというサービスである。マルチビュー放送を受信すると、例えば、スポーツ番組や、劇場中継などにおいて、同一番組中での3つのカメラアングルからの映像を同時に視聴したり、好みのアングルからの映像のみを視聴したりできる。マルチビュー放送を視聴するには、マルチビュー放送を受信する受信装置で受信した全てのデジタル標準テレビジョン放送をデコード処理する必要がある。
【0005】
このように、デジタル放送サービスでは、1つの編成チャンネル内に複数の映像を供給するマルチビュー放送を実現することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなマルチビュー放送を、例えば、BSデジタル受信機で受信すると、テレビジョン受像機の画面上に、複数の映像を表示させることが可能となる。
【0007】
しかし、送信局から提供される放送が、マルチビュー放送ではない通常放送からマルチビュー放送へと変化した場合、画面表示形態を1画面表示からマルチビュー表示へと切り替えるよう指示するコマンドを入力しない限り、テレビジョン受像機の画面上には1つの映像だけが表示されたままとなる。
【0008】
また、マルチビュー放送から通常放送へと変化する逆の場合も同様に、ユーザがコマンド入力をしない限り画面上の映像は、マルチビュー表示を維持した状態となっている。
【0009】
したがって、通常放送からマルチビュー放送、又はマルチビュー放送から通常放送へと変化した場合、ユーザは、わざわざ、受信機の本体操作キーや、受信機を遠隔操作するリモートコントローラなどで画面表示形態の切り替えを指示するコマンドを入力しなくてはならず、番組視聴中であるにもかかわらず煩雑な操作をしなくてはならないといった問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、選択した編成チャンネルで提供されている放送サービスが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを検出し、それぞれの放送サービスに適した画面表示形態に自動的に切り替える受信装置及び方法、マルチビュー放送、通常放送として提供された番組を記録した記録媒体を再生した場合に、マルチビュー放送された番組であるのか、通常放送された番組であるのかを検出し、それぞれの放送サービスに適した画面表示形態に自動的に切り替える再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る受信装置は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信装置であって、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数n(nは自然数)と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを各編成チャンネル内でそれぞれ識別する第1の識別情報とが記述された編成チャンネル情報と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを、上記多重化ストリームにおいてそれぞれ識別する第2の識別情報と、上記第1の識別情報とを関係づけるテーブルとが、それぞれ所定の周期で多重化された上記多重化ストリームを受信する受信手段と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択手段と、上記受信手段で受信された上記多重化ストリームにそれぞれ所定の周期で多重化された上記編成チャンネル情報と、上記テーブルとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段で抽出された上記編成チャンネル情報を参照し、上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得手段と、上記抽出手段で抽出された上記テーブルを参照し、上記第1の識別情報取得手段によって取得された上記n個の第1の識別情報に対応するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得手段と、上記第2の識別情報取得手段によって取得された上記n個の第2の識別情報に基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上述の目的を達成するために、本発明に係る受信方法は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数n(nは自然数)と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを各編成チャンネル内でそれぞれ識別する第1の識別情報とが記述された編成チャンネル情報と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを、上記多重化ストリームにおいてそれぞれ識別する第2の識別情報と、上記第1の識別情報とを関係づけるテーブルとが、それぞれ所定の周期で多重化された上記多重化ストリームを受信する受信工程と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択工程と、上記受信工程で受信された上記多重化ストリームにそれぞれ所定の周期で多重化された上記編成チャンネル情報と、上記テーブルとを抽出する抽出工程と、上記抽出工程で抽出された上記編成チャンネル情報を参照し、上記チャンネル選択工程で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得工程と、上記抽出工程で抽出された上記テーブルを参照し、上記第1の識別情報取得工程によって取得された上記n個の第1の識別情報に対応するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得工程と、上記第2の識別情報取得工程によって取得された上記n個の第2の識別情報に基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段でn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、上記復号工程によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
上述の目的を達成するために、本発明に係る再生装置は、多重化された複数の画像ストリームデータを、多重化記録ストリームとして記録した記録媒体を再生する再生装置であって、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生手段と、上記再生手段によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、上記抽出手段によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得手段によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索手段と、上記検索手段で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得手段と、上記識別情報取得手段によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生手段によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
上述の目的を達成するために、本発明に係る再生方法は、多重化された複数の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録した記録媒体を再生する再生装置の再生方法であって、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生工程と、上記再生工程によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出工程と、上記抽出工程によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得工程と、上記抽出工程によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得工程によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索工程と、上記検索工程で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得工程と、上記識別情報取得工程によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生工程によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段によってn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、上記復号工程で復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
上述の目的を達成するために、本発明に係る記録再生装置は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信手段と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択手段と、上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルに多重化されたn(nは自然数)本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生手段と、上記再生手段によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、上記抽出手段によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得手段によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索手段と、上記検索手段で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得手段と、上記識別情報取得手段によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生手段によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
上述の目的を達成するために、本発明に係る記録再生方法は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信工程と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択工程と、上記チャンネル選択工程で選択された編成チャンネルに多重化されたn(nは自然数)本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録する記録工程と、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生工程と、上記再生工程によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出工程と、上記抽出工程によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得工程と、上記抽出工程によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得工程によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索工程と、上記検索工程で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得工程と、上記識別情報取得工程によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生工程によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段によってn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、上記復号工程で復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法の実施の形態を図面を参照にして詳細に説明する。
【0018】
本発明は、図1に外観を示す記録再生装置100に適用される。図1に示すように記録再生装置100は、テレビジョン受像機200と接続されている。
【0019】
テレビジョン受像機200は、地上波を受信可能な地上波チューナー、BS(Broadcasting Satellite)チューナー、BSデジタルチューナー、CS(Communications Satellite)チューナー、CSデジタルチューナーを内蔵していてもよい。
【0020】
また、記録再生装置100の各種機能は、リモートコントローラ300によって遠隔操作可能である。また、このリモートコントローラ300は、テレビジョン受像機200の各種機能も、遠隔操作可能である。
【0021】
本発明を適用した記録再生装置100は、記録媒体にデジタルハイビジョン放送を圧縮なしで、映像信号、音声信号、各種データを記録することが可能な記録再生装置である。また記録再生装置100は、後述するようにデジタルチューナーを内蔵しており、例えば、BSデジタル放送で提供されるデジタルハイビジョン放送を受信し、受信したデジタルハイビジョン放送を上述したように記録媒体に記録することができる。
【0022】
図2を用いて、記録再生装置100の要部構成について説明をする。記録再生装置100は、地上波チューナー1と、入力切替回路2と、YC分離回路3と、入力切替回路4と、NTSC(National Television System Standard Committee)デコーダ5と、同期制御回路6と、プリ映像信号処理回路7と、MPEG(Moving Picture Experts Group)ビデオエンコーダ8と、音声A/D変換器9と、MPEGオーディオエンコーダ10と、デジタルチューナー11、多重/分離回路(MUX/DMX)12と、記録/再生処理部13と、ホストCPU14と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)15と、ROM(Read Only Memory)16と、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cと、ビデオミキサー17dと、ポスト映像信号処理回路18と、OSD(On Screen Display)19と、NTSCエンコーダ20と、MPEGオーディオデコーダ21と、切替回路22と、音声D/A変換器23と、デジタルIN/OUT24、デジタルインターフェース回路25と、地上波EPG用チューナー26と、データスライサ27と、STC(System Time Clock)再生部28と、入力インターフェース29とを備える。
【0023】
地上波チューナー1は、地上波放送を受信し、受信した放送のコンポジット映像信号と音声信号を入力切替回路2に供給する。
【0024】
入力切替回路2は、地上波チューナー1からコンポジット映像信号と音声信号が供給され、外部装置からコンポジット映像信号と音声信号が供給される。入力切替回路2は、ホストCPU14からの指示に従い、地上波チューナー1から供給されるコンポジット映像信号と音声信号、又は、外部装置から供給されるコンポジット映像信号と音声信号のどちらかを選択する。入力切替回路2は、選択したコンポジット映像信号をYC分離回路3に、音声信号を音声A/D変換器9にそれぞれ出力する。
【0025】
YC分離回路3は、入力切替回路2から入力されたコンポジット映像信号をYC分離し、入力切替回路4に供給する。
【0026】
入力切替回路4は、ホストCPU14からの指示に従い、外部S映像入力、又は、YC分離回路3からの出力を選択し、選択した信号をNTSCデコーダ5に供給する。
【0027】
NTSCデコーダ5は、入力された映像信号にA/D変換、クロマエンコードの処理を施し、デジタルコンポーネントビデオ信号(以下、画像データという)に変換して、プリ映像信号処理回路7に供給する。また、NTSCデコーダ5は、入力映像信号の水平同期信号を基準に生成したクロックと、同期分離して得た水平同期信号、垂直同期信号、フィールド判別信号を同期制御回路6に供給する。
【0028】
同期制御回路6では、水平同期信号、垂直同期信号、フィールド判別信号を基準とし、後述する各ブロックに必要なタイミングに変換したクロック、同期信号を生成し、記録再生装置100を構成する各ブロックに供給する。
【0029】
プリ映像信号処理回路7では、NTSCデコーダ5から供給された画像データにプリフィルター等の各種映像信号処理を施し、MPEGビデオエンコーダ8と、ポスト映像信号処理回路18に供給する。
【0030】
MPEGビデオエンコーダ8は、プリ映像信号処理回路7から供給された画像データにブロックDCT(Discrete Cosine Transform:離散コサイン変換)等の符号化処理を施し、画像のES(Elementary Stream)を生成し、多重/分離回路12に供給する。なお、本実施例では圧縮方式としてMPEGを採用しているが、他の圧縮方式でも、非圧縮でも構わない。
【0031】
音声A/D変換器9は、入力切替回路2で選択された音声信号をデジタル音声信号に変換し、MPEGオーディオエンコーダ10に供給する。
【0032】
MPEGオーディオエンコーダ10は、供給されたデジタル音声信号をMPEGフォーマットに従い圧縮した後、音声のESを生成し、映像信号同様に、多重/分離回路12に供給する。なお、本実施例では圧縮方式としてMPEGを採用しているが、他の圧縮方式でも、非圧縮でも構わない。
【0033】
デジタルチューナー11は、BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上波デジタル放送を受信する受信機である。BSデジタル放送は、デジタルハイビジョン放送を中心としたサービスであるが、標準テレビジョン放送も提供している。
【0034】
例えば、BSデジタル放送は、デジタルハイビジョン放送を3つのチャンネルに分割して1番組内で関連している内容を標準テレビジョン放送で同時に放送するマルチビュー放送を提供しているものとする。
【0035】
ここで、BSデジタル放送で採用しているデジタル放送の伝送方式の1つであるMPEG2トランスポートストリーム(以下、TSとも呼ぶ。)について説明をする。TSとは、MPEG2方式で圧縮符号化された映像信号や音声信号、データなどのコンテンツを1つのストリームとしてまとめて伝送するために定められた規格である。
【0036】
TSは、188バイトの固定長のトランスポート・パケット(以下、TSパケットとも呼ぶ。)を多重伝送することで番組の多重編成(HDTV放送1チャンネルやSDTV複数チャンネルの放送)や番組内の編成(HDTV放送1チャンネル+データ放送1チャンネルやSDTV放送2チャンネル+データ放送3チャンネル)を変更したり、衛星や地上波の放送から特定のチャンネルを抜き出し新たなチャンネルを多重してケーブルTVで再配信したりすることを劣化なく柔軟に実現できる。
【0037】
TSで多重化される188バイトの固定長のTSパケットは、図3に示すように4バイトのパケットヘッダ領域(TSヘッダ)と、184バイトのペイロード領域(TSペイロード)とを備えている。
【0038】
TSパケットのパケットヘッダ領域には、パケットの先頭を示す同期バイトや、当該TSパケットの個別のストリームの属性を示すID番号であるPID(Packet Identification)といったパケットの性質を規定する情報が記述されている。
【0039】
パケットヘッダに続く、ペイロード領域には、映像PES(Packetized Elementary Stream)や、音声PES、また、セクションデータが記述される。
【0040】
映像PES、音声PESは、映像信号、音声信号をそれぞれエンコードして生成される映像ES(Elementary Stream)、音声ESを分割し、PESヘッダを付加したパケットである。映像PES、音声PESといったPESパケットのPESヘッダには、再生出力の時刻管理情報であるPTS(Presentation Time Stamp)や、復号の時刻管理情報であるDTS(Decoding Time Stamp)が記述されている。
【0041】
TSパケットのペイロード領域に記述されるセクションデータには、放送網の構成情報を表すPSI(Program Specific Information)と、番組配列情報であるSI(Service Information)とがある。
【0042】
PSI(Program Specific Information)は、多数の映像データ、音声データを多重化して伝送するTSにおいて、複数の編成チャンネルの中からどの編成チャンネルを選択し、どのパケットを取り出して、どのように復号すればよいかなどの情報を保持している。
【0043】
PSIには、1本のTSに収容されている全編成チャンネルに関する総合的な情報を保持するPAT(Program Association Table)と、TSに収容されている各編成チャンネルそれぞれに関する情報を保持するPMT(Program Mapped Table)と、ネットワーク内のサービスリストと伝送路パラメータを示すNIT(Network Information Table)と、有料放送の契約情報のPIDを示すCAT(Conditional Access Table)とがある。
【0044】
PATは、PIDが”0x0000”のTSパケットに記述されており、各編成チャンネル毎に用意され、編成チャンネルに関する情報を管理しているPMTのPIDを全て保持している。
【0045】
PMTは、当該編成チャンネルで伝送する映像PESが格納されているTSパケットのPIDと、当該編成チャンネルで伝送する音声PESが格納されているTSパケットのPIDと、当該編成チャンネルのクロック情報であるPCR(Program Clock Reference)が格納されているTSパケットのPIDとを管理している。また、PMTは、映像ES、音声ESといった後述するコンポーネントストリームを識別するコンポーネントタグ(Component Tag)と、上記PIDとを関係付けたコンポーネントタグテーブルを保持している。
【0046】
SIは、番組選択の利便性のためにARIB(Association of Radio Industries and Business)によって規定された情報であり、例えば、編成チャンネルのチャンネル名や、個々の番組のタイトル及び開始時刻/継続時間、番組の内容、進行状態など様々な情報を提供することができる。番組選択の手段としてユーザに提供される電子番組案内(EPG: Electronic Program Guide)は、当該SIで与えられる情報に基づいて受信機側で構築される。具体的にSIは、提供する情報毎に定義されたテーブルと、記述子(descriptor)によって構築されている。
【0047】
例えば、SIとして定義されたテーブルに、EIT(Event Information Table)がある。EITは、PIDが“0x0012”のTSパケットに記述されており、数秒に1回程度の時間間隔でTSに多重化されている。EITには、各編成チャンネル中において、開始時刻及び終了時刻を定めることによってイベントとして定義される、例えば、ニュース、ドラマといった所謂、番組のタイトル、放送日時、番組内容など、番組に関する情報が記載される。
【0048】
TSに多重化されたEITには、イベント内のコンポーネントの組み合わせを定義するコンポーネントグループ情報がコンポーネントグループ記述子(Component Group Descriptor)によって記載される。コンポーネントとは、映像、音声、文字、各種データなどイベントを構成する要素であり、コンポーネントグループとは、例えば、1つの映像ESと、この映像ESに対応する音声ESといったような、コンポーネントの組み合わせによってまとめられたグループである。EITに記載されるコンポーネントグループ情報を参照することで、マルチビュー放送であるかどうか、マルチビュー放送であった場合のビューの数、各ビューで提供する映像ES、音声ESなどについての情報を取得することができる。
【0049】
続いて、上述したコンポーネントグループ情報を記載するコンポーネントグループ記述子のうち、マルチビュー放送に関連したコンポーネントグループ記述子について図4を用いて具体的に説明をする。
【0050】
まず、component_group_typeという記述子によって、マルチビュー放送であるかどうかを知ることができる。選択した編成チャンネルがマルチビュー放送である場合、component_group_type=“000”と定義されている。次に、num_of_groupという記述子によってイベント内でのコンポーネントグループの数を知ることができる。したがって、num_of_groupを参照することでマルチビュー放送におけるビューの数が分かる。例えば、num_of_group=“3”である場合は、編成チャンネル内にコンポーネントグループが3つあり、マルチビュー放送のビューの数も3つであることが分かる。上述したcomponent_group_typeや、num_of_groupは、コンポーネントグループ情報全体について記述するための記述子である。続いて、各コンポーネントグループについて記述するためのコンポーネントグループ記述子について説明をする。
【0051】
マルチビュー放送の場合には、コンポーネントグループが複数、存在することになるため、それぞれのコンポーネントグループを識別する必要がある。各コンポーネントグループを識別するための記述子としてcomponent_group_idがある。component_group_idは、コンポーネントグループに対して“0x0”〜“0xF”で割り当てられ、マルチビュー放送におけるメインビューに対応するメインのコンポーネントグループには、component_group_id=“0x0”がアサインされる。
【0052】
コンポーネントグループにグルーピングされる映像ES、音声ESは、コンポーネントタグ(component_tag)という記述子によって識別される。映像ESには、コンポーネントタグ値として“0x00”〜“0x0F”が与えられ、音声ESには、コンポーネントタグ値として“0x10〜”0x2F“が与えられる。コンポーネントグループとしてグルーピングされる映像ES、音声ESは、それぞれ1つに限定されず、複数のストリームであってもよい。
【0053】
コンポーネントグループ毎のデフォルトESは、各コンポーネントグループに記載されているコンポーネントタグの中で、ストリームタイプ毎(例えば、映像ES、音声ES毎)に一番小さいコンポーネントタグ値を持つESである。特に、メインビュー(メイングループ)では、マルチビュー放送における全体のデフォルトESとしてcomponent_tag=“0x00”及びcomponent_tag=“0x10”を必ず含まなければならない。
【0054】
コンポーネントタグを参照することで、コンポーネントグループに属する、つまり、マルチビュー放送の各ビューで放送する映像ES、音声ESを特定することができる。また、コンポーネントタグが分かると、上述したPMTが備えているコンポーネントタグと、上記コンポーネントタグで特定される映像ES、音声ESのPIDとを関係づけたコンポーネントタグテーブルにより、該当するTSパケットのPIDを取得することができる。
【0055】
このように、TSに多重化されたEITに記載されるコンポーネントグループ情報を参照することで、編成チャンネルで提供される放送がマルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを知ることができる。また、EITは、数秒に1回、TSに多重化されているのでEITを取得することにより、編成チャンネルで提供される放送が、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを常に把握することが可能となる。
【0056】
再び、図2に戻り、記録再生装置100の要部構成について説明をする。多重/分離回路12は、デジタルチューナー11でのデジタル放送受信時には、デジタルチューナー11から供給されるTSのデジタル放送特有のスクランブルを解いた後、供給されるTSからPESを抽出し、映像PESと音声PESに分離した後、それぞれをMPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、MPEGオーディオデコーダ21に供給する。
【0057】
具体的には、多重/分離回路12は、図5に示すようにセクション形式でTSに多重化されたPSIを取得し、解析するPSI解析部12aと、PSI解析部12aで解析されPMTから取得された映像PES、音声PES、PCRが格納されているTSパケットのPIDを設定し、設定したPIDに基づいて該当するTSパケットを分離、抽出するPIDフィルタ部12bとを備えている。
【0058】
PSI解析部12aは、PAT及びPMTからTSに多重化されている編成チャンネルそれぞれについての映像PESが格納されているTSパケットのPID、音声PESが格納されているTSパケットのPID、PCRが格納されているTSパケットのPIDを取得する。PSI解析部12aは、取得したPIDをPIDフィルタ部12bに供給する。
【0059】
PIDフィルタ部12bは、PSI解析部12aから供給された各編成チャンネルの映像PESが格納されているTSパケットのPID、音声PESが格納されているTSパケットのPID、PCRが格納されているTSパケットのPIDをそれぞれ設定する。
【0060】
PIDフィルタ部12bは、デジタルチューナー11からTS信号が供給されると、設定したPIDに基づいて、映像PES、音声PES、PCRがそれぞれ格納されているTSパケットを分離して抽出し、それぞれ、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、MPEGオーディオデコーダ21、STC再生部28に供給する。
【0061】
PIDフィルタ部12bは、映像PES用のフィルタを3つ、音声PES用のフィルタを1つ備えている。PCR用のフィルタは、マルチビュー放送においては、多重化された編成チャンネルでPCRが共通であるため、1つだけを用意すればよい。
【0062】
再び、図2に戻り、記録再生装置100の要部構成について説明をする。また、多重/分離回路12は、当該多重/分離回路12に内蔵された各種情報のパージング機能により、TSに多重化されている上述したEITといったSIを抜き出し、SDRAM15に格納させる。ホストCPU14は、当該多重/分離回路12によって抜き出され、SDRAM15に格納されたSIを解析することで、電子番組情報(EPG)を生成したり、EITに基づいて、通常放送からマルチビュー放送への切り替えや、マルチビュー放送から通常放送への切り替えを制御したりすることができる。
【0063】
また、多重/分離回路12では、後述する記録媒体50への記録時には映像ESと音声ES及び各種制御信号の多重化処理を施す。多重/分離回路12は、入力されたMPEG映像ESと、MPEG音声ESと、各種制御信号と合わせ、多重化処理(例えば、MPEGシステムのトランスポートストリームの生成)、バッファ制御処理を施し、記録/再生処理部13に出力する。
【0064】
バッファ制御処理とは、連続的に入力されるTSを、後段の記録/再生処理部13に断続的に送る為の制御を行うことである。例えば、記録/再生処理部13が記録媒体50のシーク動作を行っている時は、TSの書き込みができないので、バッファにTSを一時的に蓄え、書き込みが可能な時は、入力のレートより高いレートで書き込みを行うことにより、連続的に入力されるTSを途切れることなく記録する。
【0065】
さらにまた、多重/分離回路12は、記録媒体50の再生時には、上述したデジタルチューナー11によるデジタル放送受信時と同様に、記録/再生処理部13で再生され断続的に供給されるTSを、連続的になるようバッファ制御を行った後、分離処理を行う。多重/分離回路12の分離処理では、TSからPESを抽出し、さらに映像PESと音声PESに分離した後、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cと、MPEGオーディオデコーダ21に供給する。
【0066】
記録/再生処理部13は、記録媒体50へのデータ記録処理、記録媒体50に記録されたデータの再生処理を行う。記録媒体50は、当該記録再生装置100の図示しない装着部に装着可能な光ディスク、光磁気ディスク、固体メモリなどや、あらかじめ当該記録再生装置に搭載されたHDD(Hard Disk Drive)などである。記録/再生処理部13は、多重/分離回路12から供給されるTSを後述する所定の記録フォーマットに変換し記録媒体50に記録する。また、記録/再生処理部13は、記録媒体50に記録されたデータを再生し、多重/分離回路12に出力する。
【0067】
記録媒体50にTSを記録する場合、ユーザによって指定された編成チャンネルで提供されるイベントのTSパケットのみが多重/分離回路12で抽出され、記録/再生処理部13によって記録される。このとき、記録/再生処理部13は、他の番組情報を記録媒体50に記録しないようにEITを除去する。
【0068】
記録媒体50では、ユーザによって選択された編成チャンネル中のイベントの音声ストリームと、映像ストリームとが所定のフォーマットに変換されたAVストリームと、上記AVストリームに対応する付属情報とがクリップ(Clip)という単位で扱われ、それぞれクリップAVストリームファイル(Clip AV stream file)、クリップインフォメーションファイル(Clip Information file)に格納され管理される。
【0069】
クリップインフォメーションファイルには、対応するクリップAVストリームファイルを管理するための数種類の情報が格納されている。クリップインフォメーションファイルに格納される情報には、例えば、プログラムインフォメーション(ProgramInfo)や、CPI(Characteristic Point Information)がある。
【0070】
プログラムインフォメーションには、ユーザによって指定された編成チャンネルの記録時に除去されるEITから、当該編成チャンネルに関するコンポーネントグループ情報だけが抽出され、PMTから編成チャンネルで供給する音声ストリーム、映像ストリームのPID情報などが抽出され記述されている。
【0071】
プログラムインフォメーションは、記録媒体50に記録されたクリップAVストリームに関する情報が、Program−sequenceと呼ばれる単位ごと記載されている。クリップAVストリームは、時間変化と共にストリーム内で、例えば、通常放送からマルチビュー放送へと変化することがある。したがって、クリップAVストリームは、Program−sequence単位で当該クリップAVストリーム内での変化点を情報として保持している。クリップAVストリーム内での変化点とは、上述したように例えば、ビデオストリームがSDTVからHDTVに変化する箇所や、ビデオストリームを伝送するTSパケットのPIDが変化する箇所などであり、これらの情報をあらかじめ保持していることで、記録媒体50に記録されたAVストリームのデコード処理を円滑に実行することができる。
【0072】
したがって、ユーザによって指定された編成チャンネルで提供されるイベントを記録媒体50に記録した場合でも、記録媒体50に記録されるプログラムインフォメーションを参照することで、EIT、PMTに替わって、マルチビュー放送と、通常放送との切り替わりを検出することができる。
【0073】
続いて、図6に示すシンタクス(Syntax)で記述されるプログラムインフォメーションについて具体的に説明をする。
【0074】
プログラムインフォメーションには、クリップAVストリームファイルに格納されているクリップAVストリームを、所定の特徴が継続的に続く時間区間で定義した上述のProgram−sequenceについての情報が記述されている。Program−sequenceは、例えば、ビデオストリームの数が変化しない、各ビデオストリームのPIDの値とVideoCodingInfoによって定義される符号化情報が変化しないといった時間区間によって定義される。また、Program−sequenceは、後述するEP_mapを持つAVストリームファイルで使用するものである。
【0075】
まず、num_of_program_sequencesでは、クリップAVストリーム中のProgram−sequenceの数が記述される。SPN_program_sequence_startでは、クリップAVストリーム中で定義されるProgram−sequenceの開始ソースパケットナンバーが記述されている。SPN_program_sequence_startは、記録媒体50の再生時において、ホストCPU14によって再生中のストリームのProgram−sequenceを特定する際に使用される。num_of_streams_in_psでは、Program−sequence内で定義されるビデオストリーム、オーディオストリームの数が記述されている。num_of_groupsでは、上述したEITのコンポーネントグループ情報におけるnum_of_groupsに相当するProgram−sequence内で定義されるグループの数が記述されている。EITにおけるコンポーネントグループと同様に、Program−sequence内で定義されるグループは、マルチビュー放送のビューの数を規定しており、記録媒体50にマルチビュー放送が記録されると、num_of_groups=“マルチビュー放送のビューの数”となり、マルチビュー放送が記録されていないとnum_of_groups=“1”となる。stream_PIDには、各グループに属するAVストリームのPIDがstream_index毎に記載され、streamCodingInfoは、同じく各グループに属するAVストリームのストリームコーディング情報、例えば、ストリームがビデオか、オーディオかといった情報が、stream_index毎に記載されている。
【0076】
num_of_streams_in_groupでは、上記Program−sequence内に定義されたプログラム毎にAVストリームの数が記載されている。
【0077】
ref_to_stream_indexでは、各グループに属するAVストリームがstream_indexで記述されている。例えば、プログラムインフォメーションを取得したホストCPU14は、当該ref_to_stream_indexに記述されたstream_indexに対応した上記stream_PID、streamCodingInfoを参照することで各グループに属するAVストリームのPIDや、ビデオ、オーディオタイプなどの各種情報を取得することができる。
【0078】
次に、上述したプログラムインフォメーションと同じく記録媒体50への記録時にクリップインフォメーションファイルに格納されるCPIについて説明をする。
【0079】
CPIは、クリップAVストリーム中の時間情報と、そのファイルの中のアドレスとを関連づけるために用意されている。CPIには、クリップAVストリームの時刻情報としてPTS(Presentation Time Stamp)と、それに対応するアドレス情報としてSPN(Source Packet Number)との関係を示したEP_mapと、時刻情報としてTSパケットの到着時刻と、それに対応するアドレス情報(SPN)との関係を示したTU_mapとがある。特に、EP_mapは、記録媒体50に記録するクリップAVストリームのシンタクスを解析することができる場合に作成され、記録媒体50に記録される。EP_mapは、デコードを開始すべきエントリーポイントを見つけるための情報を保持している。
【0080】
ここで、一例として示す図7を用いて、ビデオストリーム用のEP_mapについて説明する。EP_mapは、stream_PID、PTS_EP_start、及び、SPN_EP_startというデータを持つ。Stream_PIDは、ビデオストリームを伝送するトランスポートパケットのPIDを示す。PTS_EP_startは、ビデオストリームのシーケンスヘッダから始める復号再生の単位であるアクセスユニットのPTSを示す。SPN_EP_startは、AVストリームの中でPTS_EP_startにより参照されるアクセスユニットの第1バイト目を含むソースパケットのアドレスを示す。
【0081】
EP_map_for_one_stream_PIDと呼ばれるサブテーブルは、同じPIDを持つトランスポートパケットによって伝送されるビデオストリーム毎に作られる。クリップAVストリーム中に複数のビデオストリームが存在する場合、EP_mapは、複数のEP_map_for_one_stream_PIDを含んでいてもよい。
【0082】
図7に示す例において、クリップAVストリームは、stream_PIDが“x”、“y”、“z”の3つのストリームが多重化されている。多重化された3つのストリームのパケットのうち最初のパケット“x1”、“y1”、“z1”は、この順番でデコードされるが、続くパケットでは、“y2”、“x2”、“z2”の順番で読み出されることになる。
【0083】
記録媒体50にクリップAVストリームとして記録された映像ストリーム、音声ストリームを再生し、読み出して、デコード処理する場合、STCに基づいて、アクセスユニット毎に与えられたPTSの順番に処理されることになる。
【0084】
ところで、上述したように、マルチビュー放送と、通常放送との切り替わり箇所は、Program−sequence単位で記述されるプログラムインフォメーションを参照することによって知ることができる。
【0085】
上述したように、Program−sequenceには、当該Program−sequenceの始まりを示す開始ソースパケットナンバーがSPN_program_sequence_startによって記載されている。したがって、ホストCPU14は、EP_mapを用いて、現在時刻のSTCから再生中のストリーム上のSPNを取得し、クリップAVストリーム中にあるProgram−sequenceの開始ソースパケットナンバーと、取得したSPNとから、再生されているストリームが、どのProgram−sequenceのストリームかを知ることができる。Program−sequenceが特定されれば、プログラムインフォメーションよりグループ数を知ることができるので、現在再生されているストリームがマルチビュー放送を記録したクリップか、通常放送を記録したクリップかが分かる。
【0086】
再び、図2に戻り記録再生装置100の要部構成について説明をする。
【0087】
ホストCPU14は、当該記録再生装置100の全ての機能ブロックを統括的に制御する。また、ホストCPU14は、ホストバスを介し、SDRAM15、ROM16に必要に応じてアクセスしシステム全体の制御を行う。
【0088】
ホストCPU14は、デジタルチューナー11でのデジタル放送受信時には、多重/分離回路12で抽出され、SDRAM15に格納されたEIT、PMTを参照して、現在受信している編成チャンネルが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを判断する。さらに、ホストCPU14は、判断結果に応じて、音声PESを含むTSパケットのPID、映像PESを含むTSパケットのPIDをPIDフィルタ部12bに設定し、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cを制御してデコード処理を実行させる。
【0089】
また、ホストCPU14は、記録媒体50に記録された編成チャンネルのクリップの再生時には、記録媒体50に記録されたクリップインフォメーションファイルから読み出されSDRAM15に格納されたプログラムインフォメーションと、CPIとを用いて、現在再生されている編成チャンネルのクリップがマルチビュー放送を記録したものであるのか、通常放送を記録したものであるのかを判断する。さらに、ホストCPU14は、判断結果に応じて、音声PESを含むTSパケットPID、映像PESを含むTSパケットのPIDをPIDフィルタ部12bに設定し、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cを制御してデコード処理を実行させる。
【0090】
MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cは、入力された映像PESに復号処理を施し、ベースバンドの画像データを取得し、ビデオミキサー17dに供給する。
【0091】
続いて、図8を用いて、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cの構成について説明をする。なお、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cの構成は全て同じであるため、MPEGビデオデコーダ17aの構成についてのみ説明をする。
【0092】
MPEGビデオデコーダ17aは、コードバッファ31と、デコードコア32と、フレームメモリ33と、ディスプレイ部34とを備えている。
【0093】
コードバッファ31は、多重/分離回路12から供給された映像PESを一時的に蓄積する。
【0094】
デコードコア32は、STC再生部28から出力されるSTC値に基づいてコードバッファ31に蓄積された映像PESを読み出し、PESヘッダの解析後、PTS、DTSとともにデコード処理をして画像データを生成する。デコードコア32は、生成された画像データをフレームメモリ33へ書き込む。
【0095】
デコードコア32は、フレームメモリ33への画像データ書き込み時において、ピクチャヘッダに記述されたDTS値とSTC再生部28から供給されるSTC値とを比較し、遅れのあるBピクチャを捨てる。
【0096】
フレームメモリ33は、所定の記憶容量を備えたメモリであり、デコードコア32によってデコード処理された画像データをフレーム単位で記憶する。
【0097】
ディスプレイ部34は、PTSと、STC再生部28から供給されるSTC値とを比較し、STC値より小さいPTS値を持つピクチャは捨て、最もSTC値に近いPTS値を持つピクチャを表示するようにフレームメモリ33に記憶された画像データを選択する。
【0098】
したがって、STC値が増加するにしたがい、順次表示するピクチャを切り換えていくことで、STC値に同期した画像データが出力表示されることになる。
【0099】
再び、図2に戻り、記録再生装置100の要部構成について説明をする。
【0100】
ビデオミキサー17dは、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cからそれぞれ供給された画像データをミックスして、後段のポスト映像信号処理回路18に供給する。
【0101】
ポスト映像信号処理回路18は、図示しない切替回路、フィールド巡回型ノイズリデューサー回路、動き検出回路、映像信号補間処理回路で構成されており、ビデオミキサー17dから供給される画像データと、プリ映像信号処理回路7から供給される画像データとを切替えた後、各種処理を施し、OSD19に画像データを供給する。
【0102】
OSD19は、画面表示用のグラフィックッス等の生成を行い、画像データに重ねたり、部分的に表示する等の処理を施し、NTSCエンコーダ20に供給する。
【0103】
NTSCエンコーダ20は、入力された画像データ(コンポーネントデジタル信号)をYC信号に変換した後、D/A変換を行い、アナログのコンポジット映像信号とS映像信号を取得し、テレビジョン受像機200に備えられた映像入力端子に入力する。
【0104】
MPEGオーディオデコーダ21は、多重/分離回路12から供給された音声ES信号を復号処理してベースバンド音声信号を取得し、切替回路22に供給する。
【0105】
切替回路22は、MPEGオーディオデコーダ21から供給される音声データと、音声A/D変換器9から供給される音声データの選択を行い、選択した音声データを音声D/A変換器23に出力する。
【0106】
音声D/A変換器23は、音声データをアナログ音声信号に変換し、変換したアナログ音声信号をテレビジョン受像機200に備えられた音声入力端子に入力する。
【0107】
次に、デジタルIN/OUT24から供給、出力される信号について説明する。例えば、外部のIRD(Integrated Receiver Decoder)から、IEEE1394のようなデジタルインターフェースであるデジタルIN/OUT24を介して入力された信号を記録する場合、デジタル信号はデジタルインターフェース回路25に入力される。
【0108】
デジタルインターフェース回路25では、本方式に適合するよう、フォーマット変換等の処理を施し、TSを生成し多重/分離回路12に供給する。多重/分離回路12では、更に制御信号等の解析や生成を行い、本方式に適応するTSに変換する。
【0109】
また、これと同時に多重/分離回路12にて、分離処理を行い、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cに映像ES、MPEGオーディオデコーダ21に音声ESをそれぞれ供給することにより、アナログの映像、音声信号を得ることができる。
【0110】
記録媒体50を記録/再生処理部13で再生した場合、再生されたTSは、上述したように多重/分離回路12に入力される。多重/分離回路12に入力されたTSは、必要に応じ、制御信号の解析、生成を行い、デジタルインターフェース回路25に供給する。デジタルインターフェース回路25では、記録時とは逆の変換を行い、外部のIRDに適合するデジタル信号に変換し、デジタルIN/OUT24を介し出力する。
【0111】
また、これと同時に多重/分離回路12にて、分離処理を行い、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、MPEGオーディオデコーダ21にPESを供給することにより、アナログの映像、音声信号を得ることができる。
【0112】
本実施例では、IRDとの接続について述べたが、TV等のAV機器や、パーソナルコンピュータと接続することも可能である。
【0113】
地上波EPG用チューナー26は、ホストCPU14により制御され、EPGが重畳されているCHを受信し、受信したビデオ信号をデータスライサ27に供給する。
【0114】
データスライサ27では、入力されたビデオ信号からEPGデータを抽出し、ホストCPU14に供給する。ホストCPU14では、このEPG信号の解析を行い、GUI上に番組情報の表示等を行う。BSデジタルや地上波放送から取得したEPGデータは、番組表の表示のみならず、タイマー記録や記録済番組のタイトル表示の情報として使用される。
【0115】
STC再生部28は、多重/分離回路12から供給されるPCRのSTC値に基づいて、送信機側のシステム・クロックに同期したSTC値を生成し、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cやMPEGオーディオデコーダ21などに出力する。
【0116】
入力インターフェース29は、当該記録再生装置100のユーザインターフェースであり、例えば、当該記録再生装置100本体に備えられたコントロールボタンや、当該記録再生装置100を遠隔操作可能なリモートコントローラ300などである。ユーザは、入力インターフェース29を使用することで、当該記録再生装置100における、編成チャンネルの選択操作、記録媒体50への記録操作、記録媒体50からの再生操作、マルチビュー放送又は通常放送において画面表示形態を切り替える操作など当該記録再生装置100に備えられたユーザが操作可能な機能に対するコマンドを入力することができる。
【0117】
このような構成の本発明の実施の形態として示す記録再生装置100において、デジタルチューナー11で受信され選択された編成チャンネルで提供されるイベント(番組)が、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかといった提供される放送サービスの違いに応じて、画面表示形態を自動的に切り替える動作について図9に示すフローチャートを用いて説明をする。
【0118】
図9に示すフローチャートを用いて説明する動作の前段において、記録再生装置100では、あらかじめ、マルチビュー放送、又は、通常放送を提供している編成チャンネルがユーザによって選択されているとする。これにより、記録再生装置100の多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bには、なんらかのPIDがセットされており、PIDフィルタ部12bにセットされたPIDに基づいてTSから映像PES、音声PESが格納されているTSパケットが抽出されているとする。
【0119】
まず、ステップS1において、多重/分離回路12は、デジタルチューナー11で受信したTSから、新たなPAT、EITを取得し、さらにPATよりPMTを取得する。多重/分離回路12で取得されたEIT、PMTはSDRAM15に送出される。
【0120】
ステップS2において、ホストCPU14は、多重/分離回路12から送出されSDRAM15に格納されたEITを参照し、ユーザによって選択されている編成チャンネルのイベントが、マルチビュー放送から通常放送に切り替わったか、又は、通常放送からマルチビュー放送へと切り替わったかどうかを判断する。
【0121】
例えば、選択された編成チャンネルが通常放送をしていた場合に、ホストCPU14は、新たに取得したEITに記載されているコンポーネントグループ情報を参照し、コンポーネントグループ記述子のcomponent_group_typeが“000”という値が記述されているとすると、マルチビュー放送に切り替わったことを知ることができる。
【0122】
また、選択された編成チャンネルがマルチビュー放送をしていた場合、ホストCPU14は、新たに取得したEITに記載されているコンポーネントグループ情報を参照し、コンポーネントグループ記述子のcomponent_group_typeが“000”ではない値が記述されているとすると、通常放送に切り替わったことを知ることができる。
【0123】
通常放送からマルチビュー放送、又は、マルチビュー放送から通常放送に切り替わった場合は、工程をステップS3へと進め、切り替わってない場合は工程をステップS1に戻す。
【0124】
ステップS3において、ホストCPU14は、EITに記載されたコンポーネントグループ記述子のnum_of_groupを参照し、コンポーネントグループの数が、新たなEITを取得するまでのコンポーネントグループの数と同じであるかどうか判断する。
【0125】
コンポーネントグループの数が同じである場合は、工程をステップS4へと進め、コンポーネントグループの数が同じでない場合は、工程をステップS1へと戻す。
【0126】
ステップS4において、ホストCPU14は、コンポーネントグループの数が増加したかどうかを判断する。コンポーネントグループの数が減少した場合は、工程をステップS8へと進め、コンポーネントグループの数が増加した場合は、工程をステップS5へと進める。
【0127】
ステップS5において、ホストCPU14は、EITに記載されたコンポーネントグループ毎に、コンポーネントグループ記述子のcomponent_tagと、ステップS1で取得したPMTとを用いて、映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0128】
ステップS6において、ホストCPU14は、ステップS5によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0129】
ステップS7において、ホストCPU14は、コンポーネントグループが増加した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMPEGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまりコンポーネントグループが増加しているので動作させるMPEGビデオデコーダも増加する。
【0130】
ステップS8において、ホストCPU14は、EITに記載されたコンポーネントグループ毎に、コンポーネントグループ記述子のcomponent_tagと、ステップS1で取得したPMTとを用いて、映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0131】
ステップS9において、ホストCPU14は、ステップS8によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0132】
ステップS10において、ホストCPU14は、コンポーネントグループが減少した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMPEGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまり、コンポーネントグループが減少しているので動作させるMPEGビデオデコーダも減少する。
【0133】
ステップS11において、ホストCPU14は、ビデオミキサー17dを制御してコンポーネントグループ数にしたがって画面表示形態を変化させる。
【0134】
例えば、コンポーネントグループ数が1から3に増加した場合は、1つの画面上に3つの画像を表示させるよう制御し、コンポーネントグループ数が3から1に減少した場合は、1つの画面上に1つの画像を表示させる。
【0135】
なお、ビデオミキサー17dでの画像ミキシング処理は、上述したようにコンポーネントグループ数に応じたホストCPU14の制御によって自動的に行う以外にも、入力インターフェース29からユーザが所定のコマンドを入力することで、表示する画像数を選択するようにしてもよい。例えば、コンポーネントグループ数が3つあった場合でも、ユーザが、所定のコマンドを入力インターフェース29を介してホストCPU14に入力し、ビデオミキサー17dを制御することで2つの画像だけを選択的に表示させることも、1つの画像だけを選択的に表示させることもできる。
【0136】
このようにして、ホストCPU14は、TSに多重化されたEITに記載されたコンポーネントグループ情報を取得することで、ユーザによって選択された編成チャンネルの所定のイベントが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを知ることができる。したがって、通常放送からマルチビュー放送へ変化した場合や、マルチビュー放送から通常放送へと変化した場合に、ホストCPU14は、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、ビデオミキサー17dを制御して、マルチビュー放送、通常放送に適した画面表示形態となるように画像を出力することができる。
【0137】
次に、記録再生装置100において、記録媒体50に記録した、ユーザによって選択された編成チャンネルの所定のクリップを再生し、再生されたクリップがマルチビュー放送されたイベントを記録したクリップか、通常放送されたイベントを記録したクリップであるのかといった違いに応じて、画面表示形態を自動的に切り替える動作について図10に示すフローチャートを用いて説明をする。
【0138】
ステップS21において、ホストCPU14は、記録媒体50に記録されたクリップの所定の箇所がユーザから再生開始要求されたことに応じて、再生開始要求された時刻を再生開始時刻として設定する。
【0139】
ステップS22において、ホストCPU14は、ユーザが再生開始要求をしたクリップの所定の箇所の時刻(アイテム上の時刻)を設定する。ステップS21及びステップS22の工程により、現在時刻と、記録媒体50に記録されているクリップが保持する時刻情報とが1対1で関係づけられることになる。
【0140】
ステップS23において、ホストCPU14は、記録媒体50に記録されているクリップインフォメーションファイルに格納された全てのCPI(EP_map)を読み出し、ステップS22において設定されたアイテム上の時刻に最も近いPTSを検索する。さらにホストCPU14は、検索されたPTSから、当該PTSに対応するSPN(Source Packet number)を決定する。
【0141】
上述したように記録媒体50に記録されているCPI(EP_map)は、クリップAVストリームのシーケンスヘッダ毎の時間情報と、当該クリップAVストリームが格納されているクリップAVストリームファイル中のアドレスであるSPNとを関連づけるために用意されている。
【0142】
ステップS24において、ホストCPU14は、ステップS23でCPI(EP_map)によって求められたSPNから、上記SPNに最も近いSPN_program_sequence_startを持つProgram−sequenceを決定し、決定したProgram−sequenceのプログラムインフォメーションを取得する。
【0143】
ステップS25において、ホストCPU14は、ステップS24で取得したプログラムインフォメーションのnum_of_groupsを参照し、当該Program−sequence内のグループ数を取得する。
【0144】
Program−sequence内のグループ数は、上述したようにEITでのコンポーネントグループの数に相当し、グループ数が1より多ければマルチビュー放送が記録されており、グループ数が1であれば通常放送であることが分かる。
【0145】
ステップS26において、ホストCPU14は、前回取得したProgram−sequenceのグループ数と、ステップS25で取得したProgram−sequenceのプログラムインフォメーションに記載されたグループ数とが同じ数であるかどうかを判断する。
【0146】
Program−sequence内のグループ数が同じでない場合は、工程をステップS27へと進め、Program−sequence内のグループ数が同じである場合は、工程をステップS21へと戻す。
【0147】
ステップS27において、ホストCPU14は、Program−sequence内のグループ数が増加したかどうかを判断する。Program−sequence内のグループ数が増加した場合は、工程をステップS28へと進め、Program−sequence内のグループ数が減少した場合は、工程をステップS31へと進める。
【0148】
ステップS28において、ホストCPU14は、同じくプログラムインフォメーションのnum_of_streams_in_group、ref_to_stream_indexを参照し、Program−sequence内の各グループのストリームの数と、各ストリームのstream_indexを取得する。さらに、stream_PIDより、各stream_indexに対する映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0149】
Program−sequence内の各グループにグルーピングされているストリームは、複数あってもよく、ビデオストリーム、音声ストリームとも各グループ内においてstream_indexの値が小さいものが採用されることになる。
【0150】
ステップS29において、ホストCPU14は、ステップS28によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0151】
ステップS30において、ホストCPU14は、Program−sequence内のグループ数が増加した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMEPGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまり、Program−sequence内のグループ数が増加しているので動作させるMPEGビデオデコーダも増加する。
【0152】
ステップS31において、ホストCPU14は、同じくプログラムインフォメーションのnum_of_streams_in_group、ref_to_stream_indexを参照し、Program−sequence内の各グループのストリームの数と、各ストリームのstream_indexを取得する。さらに、stream_PIDより、各stream_indexに対する映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0153】
Program−sequence内の各グループにグルーピングされているストリームは、複数あってもよく、ビデオストリーム、音声ストリームとも各グループ内においてstream_indexの値が小さいものが採用されることになる。
【0154】
ステップS32において、ホストCPU14は、ステップS31によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0155】
ステップS33において、ホストCPU14は、Program−sequence内のグループ数が減少した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMPEGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまり、Program−sequence内のグループ数が減少しているので動作させるMPEGビデオデコーダも減少する。
【0156】
ステップS34において、ホストCPU14は、ビデオミキサー17dを制御してProgram−sequence内のグループ数にしたがって画面表示形態を変化させる。
【0157】
例えば、Program−sequence内のグループ数が1から3に増加した場合は、1つの画面上に3つの画像を表示させるよう制御し、Program−sequence内のグループ数が3から1に減少した場合は、1つの画面上に1つの画像を表示させる。
【0158】
なお、ビデオミキサー17dでの画像ミキシング処理は、上述したようにProgram−sequence内のグループ数に応じたホストCPU14の制御によって自動的に行う以外にも、入力インターフェース29からユーザが所定のコマンドを入力することで、表示する画像数を選択するようにしてもよい。例えば、Program−sequence内のグループ数が3つあった場合でも、ユーザが、所定のコマンドを入力インターフェース29を介してホストCPU14に入力し、ビデオミキサー17dを制御することで2つの画像だけを選択的に表示させることも、1つの画像だけを選択的に表示させることもできる。
【0159】
このようにして、ホストCPU14は、記録媒体50に記録されたプログラムインフォメーションと、CPI(EP_map)とを取得することで、記録媒体50に記録され再生されたクリップが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを知ることができる。したがって、通常放送からマルチビュー放送へ変化した場合や、マルチビュー放送から通常放送へと変化した場合に、ホストCPU14は、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、ビデオミキサー17dを制御して、マルチビュー放送、通常放送に適した画面表示形態となるように画像を出力することができる。
【0160】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように本発明の受信装置及び方法は、受信した多重化ストリームに所定の周期で多重化された編成チャンネル情報を抽出することで、選択した編成チャンネルにおいて同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数nを取得できるため、現在、選択された編成チャンネルにおいて提供されている放送サービス形態が通常放送であるのかマルチビュー放送であるのかを常に把握することができる。
【0161】
また、多重化ストリームから抽出した編成チャンネル情報に記述された第1の識別情報と、テーブルとから、選択された編成チャンネルで提供されるn本の画像ストリームデータを上記多重化ストリームにおいて識別するn個の第2の識別情報を取得できるため、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化したことに応じて、上記n個の第2の識別情報で識別されるn本の画像ストリームデータを上記多重化ストリームから抽出し、復号して、復号したn個の画像データを適切な画面表示形態となるように出力表示させることが可能となる。
【0162】
以上の説明からも明らかなように本発明の再生装置及び方法は、記録媒体から再生された多重化記録ストリームに記録されたテーブルと、プログラムシーケンス管理情報とを抽出することで、再生要求された箇所において、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリーム上で識別するn個の識別情報を取得することができる。
【0163】
したがって、所定の編成チャンネルで提供され、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化した番組を記録した記録媒体を再生した場合でも、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化したことに応じて、上記n個の識別情報で識別されるn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームから抽出し、復号して、復号したn個の画像データを適切な画面表示形態となるように出力表示させることが可能となる。
【0164】
以上の説明からも明らかなように本発明の記録再生装置及び方法は、受信した多重化ストリームから、選択した編成チャンネルに多重化されたn本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録し、記録媒体から再生された多重化記録ストリームに記録されたテーブルと、プログラムシーケンス管理情報とを抽出することで、再生要求された箇所において、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリーム上で識別するn個の識別情報を取得することができる。
【0165】
したがって、所定の編成チャンネルで提供され、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化した番組を記録した記録媒体を再生した場合でも、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化したことに応じて、上記n個の識別情報で識別されるn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームから抽出し、復号して、復号したn個の画像データを適切な画面表示形態となるように出力表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す記録再生装置の使用形態を示した図である。
【図2】同記録再生装置において、当該記録再生装置の要部構成を説明するためのブロック図である。
【図3】MPEG(Moving Picture Experts Group)2トランスポートストリームについて説明するための図である。
【図4】EIT(Event Information Table)に記載されるコンポーネントグループ記述子のシンタクスについて説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態として示す記録再生装置の多重/分離回路の要部構成について説明するための図である。
【図6】記録媒体に記録されるプログラムインフォメーションのシンタクスについて説明するための図である。
【図7】記録媒体に記録されるEP_mapについて説明するための図である。
【図8】本実施の形態として示す記録再生装置において、MPEGビデオデコーダの要部構成について説明するための図である。
【図9】同記録再生装置において、デジタルチューナーで編成チャンネルを受信した場合に、画面表示形態が自動的に切り替わる動作について説明するためのフローチャートである。
【図10】同記録再生装置において、記録媒体に記録されたクリップを再生した場合に、画面表示形態が自動的に切り替わる動作について説明するためのフローチャートである。
【図11】マルチビュー放送について説明するための図である。
【符号の説明】
11 デジタルチューナー、12 多重/分離回路(MUX/DMX)、12a PSI解析部、12b PID(Packet Identification)フィルタ部、13 記録/再生処理部、14 ホストCPU、15 SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、17a,17b,17c MPEG(Moving Picture Experts Group)ビデオデコーダ、17d ビデオミキサー、28 STC(System Time Clock)再生部、50 記録媒体、100 記録再生装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルテレビジョン放送に関するものであり、詳しくは、マルチビュー放送、通常放送の切り替えを自動的に行う受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高品質な番組の提供、多チャンネルによる番組の提供といった特徴を備えた放送サービスを可能とするデジタル放送サービスは、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)、通信衛星(CS:Communications Satellite)を介した放送として実現されている。
【0003】
デジタル放送サービスでは、デジタルハイビジョン放送(HDTV:High Definition Television)がサービスの中心となっているが、例えば、BSデジタル放送サービスにおいては、デジタルハイビジョン放送を行わない時間帯には、マルチビュー放送、マルチチャンネル放送と呼ばれる標準テレビジョン放送(SDTV:Standard Definition Television)を提供するマルチ放送サービスを行うことが考案されている。
【0004】
マルチビュー放送は、図11に示すように、デジタルハイビジョン放送を3つのチャンネル、例えば、主番組、副番組1、副番組2というように分割し、1番組内で関連する内容を従来の標準テレビジョン放送(SDTV:Standard Definition Television)で同時に放送するというサービスである。マルチビュー放送を受信すると、例えば、スポーツ番組や、劇場中継などにおいて、同一番組中での3つのカメラアングルからの映像を同時に視聴したり、好みのアングルからの映像のみを視聴したりできる。マルチビュー放送を視聴するには、マルチビュー放送を受信する受信装置で受信した全てのデジタル標準テレビジョン放送をデコード処理する必要がある。
【0005】
このように、デジタル放送サービスでは、1つの編成チャンネル内に複数の映像を供給するマルチビュー放送を実現することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなマルチビュー放送を、例えば、BSデジタル受信機で受信すると、テレビジョン受像機の画面上に、複数の映像を表示させることが可能となる。
【0007】
しかし、送信局から提供される放送が、マルチビュー放送ではない通常放送からマルチビュー放送へと変化した場合、画面表示形態を1画面表示からマルチビュー表示へと切り替えるよう指示するコマンドを入力しない限り、テレビジョン受像機の画面上には1つの映像だけが表示されたままとなる。
【0008】
また、マルチビュー放送から通常放送へと変化する逆の場合も同様に、ユーザがコマンド入力をしない限り画面上の映像は、マルチビュー表示を維持した状態となっている。
【0009】
したがって、通常放送からマルチビュー放送、又はマルチビュー放送から通常放送へと変化した場合、ユーザは、わざわざ、受信機の本体操作キーや、受信機を遠隔操作するリモートコントローラなどで画面表示形態の切り替えを指示するコマンドを入力しなくてはならず、番組視聴中であるにもかかわらず煩雑な操作をしなくてはならないといった問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、選択した編成チャンネルで提供されている放送サービスが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを検出し、それぞれの放送サービスに適した画面表示形態に自動的に切り替える受信装置及び方法、マルチビュー放送、通常放送として提供された番組を記録した記録媒体を再生した場合に、マルチビュー放送された番組であるのか、通常放送された番組であるのかを検出し、それぞれの放送サービスに適した画面表示形態に自動的に切り替える再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る受信装置は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信装置であって、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数n(nは自然数)と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを各編成チャンネル内でそれぞれ識別する第1の識別情報とが記述された編成チャンネル情報と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを、上記多重化ストリームにおいてそれぞれ識別する第2の識別情報と、上記第1の識別情報とを関係づけるテーブルとが、それぞれ所定の周期で多重化された上記多重化ストリームを受信する受信手段と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択手段と、上記受信手段で受信された上記多重化ストリームにそれぞれ所定の周期で多重化された上記編成チャンネル情報と、上記テーブルとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段で抽出された上記編成チャンネル情報を参照し、上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得手段と、上記抽出手段で抽出された上記テーブルを参照し、上記第1の識別情報取得手段によって取得された上記n個の第1の識別情報に対応するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得手段と、上記第2の識別情報取得手段によって取得された上記n個の第2の識別情報に基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上述の目的を達成するために、本発明に係る受信方法は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数n(nは自然数)と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを各編成チャンネル内でそれぞれ識別する第1の識別情報とが記述された編成チャンネル情報と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを、上記多重化ストリームにおいてそれぞれ識別する第2の識別情報と、上記第1の識別情報とを関係づけるテーブルとが、それぞれ所定の周期で多重化された上記多重化ストリームを受信する受信工程と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択工程と、上記受信工程で受信された上記多重化ストリームにそれぞれ所定の周期で多重化された上記編成チャンネル情報と、上記テーブルとを抽出する抽出工程と、上記抽出工程で抽出された上記編成チャンネル情報を参照し、上記チャンネル選択工程で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得工程と、上記抽出工程で抽出された上記テーブルを参照し、上記第1の識別情報取得工程によって取得された上記n個の第1の識別情報に対応するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得工程と、上記第2の識別情報取得工程によって取得された上記n個の第2の識別情報に基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段でn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、上記復号工程によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
上述の目的を達成するために、本発明に係る再生装置は、多重化された複数の画像ストリームデータを、多重化記録ストリームとして記録した記録媒体を再生する再生装置であって、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生手段と、上記再生手段によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、上記抽出手段によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得手段によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索手段と、上記検索手段で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得手段と、上記識別情報取得手段によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生手段によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
上述の目的を達成するために、本発明に係る再生方法は、多重化された複数の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録した記録媒体を再生する再生装置の再生方法であって、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生工程と、上記再生工程によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出工程と、上記抽出工程によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得工程と、上記抽出工程によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得工程によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索工程と、上記検索工程で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得工程と、上記識別情報取得工程によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生工程によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段によってn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、上記復号工程で復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
上述の目的を達成するために、本発明に係る記録再生装置は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信手段と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択手段と、上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルに多重化されたn(nは自然数)本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録する記録手段と、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生手段と、上記再生手段によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、上記抽出手段によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得手段によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索手段と、上記検索手段で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得手段と、上記識別情報取得手段によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生手段によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
上述の目的を達成するために、本発明に係る記録再生方法は、複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信工程と、上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択工程と、上記チャンネル選択工程で選択された編成チャンネルに多重化されたn(nは自然数)本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録する記録工程と、上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生工程と、上記再生工程によって再生された多重化記録ストリームから、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出工程と、上記抽出工程によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得工程と、上記抽出工程によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得工程によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索工程と、上記検索工程で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得工程と、上記識別情報取得工程によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生工程によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段によってn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、上記復号工程で復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法の実施の形態を図面を参照にして詳細に説明する。
【0018】
本発明は、図1に外観を示す記録再生装置100に適用される。図1に示すように記録再生装置100は、テレビジョン受像機200と接続されている。
【0019】
テレビジョン受像機200は、地上波を受信可能な地上波チューナー、BS(Broadcasting Satellite)チューナー、BSデジタルチューナー、CS(Communications Satellite)チューナー、CSデジタルチューナーを内蔵していてもよい。
【0020】
また、記録再生装置100の各種機能は、リモートコントローラ300によって遠隔操作可能である。また、このリモートコントローラ300は、テレビジョン受像機200の各種機能も、遠隔操作可能である。
【0021】
本発明を適用した記録再生装置100は、記録媒体にデジタルハイビジョン放送を圧縮なしで、映像信号、音声信号、各種データを記録することが可能な記録再生装置である。また記録再生装置100は、後述するようにデジタルチューナーを内蔵しており、例えば、BSデジタル放送で提供されるデジタルハイビジョン放送を受信し、受信したデジタルハイビジョン放送を上述したように記録媒体に記録することができる。
【0022】
図2を用いて、記録再生装置100の要部構成について説明をする。記録再生装置100は、地上波チューナー1と、入力切替回路2と、YC分離回路3と、入力切替回路4と、NTSC(National Television System Standard Committee)デコーダ5と、同期制御回路6と、プリ映像信号処理回路7と、MPEG(Moving Picture Experts Group)ビデオエンコーダ8と、音声A/D変換器9と、MPEGオーディオエンコーダ10と、デジタルチューナー11、多重/分離回路(MUX/DMX)12と、記録/再生処理部13と、ホストCPU14と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)15と、ROM(Read Only Memory)16と、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cと、ビデオミキサー17dと、ポスト映像信号処理回路18と、OSD(On Screen Display)19と、NTSCエンコーダ20と、MPEGオーディオデコーダ21と、切替回路22と、音声D/A変換器23と、デジタルIN/OUT24、デジタルインターフェース回路25と、地上波EPG用チューナー26と、データスライサ27と、STC(System Time Clock)再生部28と、入力インターフェース29とを備える。
【0023】
地上波チューナー1は、地上波放送を受信し、受信した放送のコンポジット映像信号と音声信号を入力切替回路2に供給する。
【0024】
入力切替回路2は、地上波チューナー1からコンポジット映像信号と音声信号が供給され、外部装置からコンポジット映像信号と音声信号が供給される。入力切替回路2は、ホストCPU14からの指示に従い、地上波チューナー1から供給されるコンポジット映像信号と音声信号、又は、外部装置から供給されるコンポジット映像信号と音声信号のどちらかを選択する。入力切替回路2は、選択したコンポジット映像信号をYC分離回路3に、音声信号を音声A/D変換器9にそれぞれ出力する。
【0025】
YC分離回路3は、入力切替回路2から入力されたコンポジット映像信号をYC分離し、入力切替回路4に供給する。
【0026】
入力切替回路4は、ホストCPU14からの指示に従い、外部S映像入力、又は、YC分離回路3からの出力を選択し、選択した信号をNTSCデコーダ5に供給する。
【0027】
NTSCデコーダ5は、入力された映像信号にA/D変換、クロマエンコードの処理を施し、デジタルコンポーネントビデオ信号(以下、画像データという)に変換して、プリ映像信号処理回路7に供給する。また、NTSCデコーダ5は、入力映像信号の水平同期信号を基準に生成したクロックと、同期分離して得た水平同期信号、垂直同期信号、フィールド判別信号を同期制御回路6に供給する。
【0028】
同期制御回路6では、水平同期信号、垂直同期信号、フィールド判別信号を基準とし、後述する各ブロックに必要なタイミングに変換したクロック、同期信号を生成し、記録再生装置100を構成する各ブロックに供給する。
【0029】
プリ映像信号処理回路7では、NTSCデコーダ5から供給された画像データにプリフィルター等の各種映像信号処理を施し、MPEGビデオエンコーダ8と、ポスト映像信号処理回路18に供給する。
【0030】
MPEGビデオエンコーダ8は、プリ映像信号処理回路7から供給された画像データにブロックDCT(Discrete Cosine Transform:離散コサイン変換)等の符号化処理を施し、画像のES(Elementary Stream)を生成し、多重/分離回路12に供給する。なお、本実施例では圧縮方式としてMPEGを採用しているが、他の圧縮方式でも、非圧縮でも構わない。
【0031】
音声A/D変換器9は、入力切替回路2で選択された音声信号をデジタル音声信号に変換し、MPEGオーディオエンコーダ10に供給する。
【0032】
MPEGオーディオエンコーダ10は、供給されたデジタル音声信号をMPEGフォーマットに従い圧縮した後、音声のESを生成し、映像信号同様に、多重/分離回路12に供給する。なお、本実施例では圧縮方式としてMPEGを採用しているが、他の圧縮方式でも、非圧縮でも構わない。
【0033】
デジタルチューナー11は、BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上波デジタル放送を受信する受信機である。BSデジタル放送は、デジタルハイビジョン放送を中心としたサービスであるが、標準テレビジョン放送も提供している。
【0034】
例えば、BSデジタル放送は、デジタルハイビジョン放送を3つのチャンネルに分割して1番組内で関連している内容を標準テレビジョン放送で同時に放送するマルチビュー放送を提供しているものとする。
【0035】
ここで、BSデジタル放送で採用しているデジタル放送の伝送方式の1つであるMPEG2トランスポートストリーム(以下、TSとも呼ぶ。)について説明をする。TSとは、MPEG2方式で圧縮符号化された映像信号や音声信号、データなどのコンテンツを1つのストリームとしてまとめて伝送するために定められた規格である。
【0036】
TSは、188バイトの固定長のトランスポート・パケット(以下、TSパケットとも呼ぶ。)を多重伝送することで番組の多重編成(HDTV放送1チャンネルやSDTV複数チャンネルの放送)や番組内の編成(HDTV放送1チャンネル+データ放送1チャンネルやSDTV放送2チャンネル+データ放送3チャンネル)を変更したり、衛星や地上波の放送から特定のチャンネルを抜き出し新たなチャンネルを多重してケーブルTVで再配信したりすることを劣化なく柔軟に実現できる。
【0037】
TSで多重化される188バイトの固定長のTSパケットは、図3に示すように4バイトのパケットヘッダ領域(TSヘッダ)と、184バイトのペイロード領域(TSペイロード)とを備えている。
【0038】
TSパケットのパケットヘッダ領域には、パケットの先頭を示す同期バイトや、当該TSパケットの個別のストリームの属性を示すID番号であるPID(Packet Identification)といったパケットの性質を規定する情報が記述されている。
【0039】
パケットヘッダに続く、ペイロード領域には、映像PES(Packetized Elementary Stream)や、音声PES、また、セクションデータが記述される。
【0040】
映像PES、音声PESは、映像信号、音声信号をそれぞれエンコードして生成される映像ES(Elementary Stream)、音声ESを分割し、PESヘッダを付加したパケットである。映像PES、音声PESといったPESパケットのPESヘッダには、再生出力の時刻管理情報であるPTS(Presentation Time Stamp)や、復号の時刻管理情報であるDTS(Decoding Time Stamp)が記述されている。
【0041】
TSパケットのペイロード領域に記述されるセクションデータには、放送網の構成情報を表すPSI(Program Specific Information)と、番組配列情報であるSI(Service Information)とがある。
【0042】
PSI(Program Specific Information)は、多数の映像データ、音声データを多重化して伝送するTSにおいて、複数の編成チャンネルの中からどの編成チャンネルを選択し、どのパケットを取り出して、どのように復号すればよいかなどの情報を保持している。
【0043】
PSIには、1本のTSに収容されている全編成チャンネルに関する総合的な情報を保持するPAT(Program Association Table)と、TSに収容されている各編成チャンネルそれぞれに関する情報を保持するPMT(Program Mapped Table)と、ネットワーク内のサービスリストと伝送路パラメータを示すNIT(Network Information Table)と、有料放送の契約情報のPIDを示すCAT(Conditional Access Table)とがある。
【0044】
PATは、PIDが”0x0000”のTSパケットに記述されており、各編成チャンネル毎に用意され、編成チャンネルに関する情報を管理しているPMTのPIDを全て保持している。
【0045】
PMTは、当該編成チャンネルで伝送する映像PESが格納されているTSパケットのPIDと、当該編成チャンネルで伝送する音声PESが格納されているTSパケットのPIDと、当該編成チャンネルのクロック情報であるPCR(Program Clock Reference)が格納されているTSパケットのPIDとを管理している。また、PMTは、映像ES、音声ESといった後述するコンポーネントストリームを識別するコンポーネントタグ(Component Tag)と、上記PIDとを関係付けたコンポーネントタグテーブルを保持している。
【0046】
SIは、番組選択の利便性のためにARIB(Association of Radio Industries and Business)によって規定された情報であり、例えば、編成チャンネルのチャンネル名や、個々の番組のタイトル及び開始時刻/継続時間、番組の内容、進行状態など様々な情報を提供することができる。番組選択の手段としてユーザに提供される電子番組案内(EPG: Electronic Program Guide)は、当該SIで与えられる情報に基づいて受信機側で構築される。具体的にSIは、提供する情報毎に定義されたテーブルと、記述子(descriptor)によって構築されている。
【0047】
例えば、SIとして定義されたテーブルに、EIT(Event Information Table)がある。EITは、PIDが“0x0012”のTSパケットに記述されており、数秒に1回程度の時間間隔でTSに多重化されている。EITには、各編成チャンネル中において、開始時刻及び終了時刻を定めることによってイベントとして定義される、例えば、ニュース、ドラマといった所謂、番組のタイトル、放送日時、番組内容など、番組に関する情報が記載される。
【0048】
TSに多重化されたEITには、イベント内のコンポーネントの組み合わせを定義するコンポーネントグループ情報がコンポーネントグループ記述子(Component Group Descriptor)によって記載される。コンポーネントとは、映像、音声、文字、各種データなどイベントを構成する要素であり、コンポーネントグループとは、例えば、1つの映像ESと、この映像ESに対応する音声ESといったような、コンポーネントの組み合わせによってまとめられたグループである。EITに記載されるコンポーネントグループ情報を参照することで、マルチビュー放送であるかどうか、マルチビュー放送であった場合のビューの数、各ビューで提供する映像ES、音声ESなどについての情報を取得することができる。
【0049】
続いて、上述したコンポーネントグループ情報を記載するコンポーネントグループ記述子のうち、マルチビュー放送に関連したコンポーネントグループ記述子について図4を用いて具体的に説明をする。
【0050】
まず、component_group_typeという記述子によって、マルチビュー放送であるかどうかを知ることができる。選択した編成チャンネルがマルチビュー放送である場合、component_group_type=“000”と定義されている。次に、num_of_groupという記述子によってイベント内でのコンポーネントグループの数を知ることができる。したがって、num_of_groupを参照することでマルチビュー放送におけるビューの数が分かる。例えば、num_of_group=“3”である場合は、編成チャンネル内にコンポーネントグループが3つあり、マルチビュー放送のビューの数も3つであることが分かる。上述したcomponent_group_typeや、num_of_groupは、コンポーネントグループ情報全体について記述するための記述子である。続いて、各コンポーネントグループについて記述するためのコンポーネントグループ記述子について説明をする。
【0051】
マルチビュー放送の場合には、コンポーネントグループが複数、存在することになるため、それぞれのコンポーネントグループを識別する必要がある。各コンポーネントグループを識別するための記述子としてcomponent_group_idがある。component_group_idは、コンポーネントグループに対して“0x0”〜“0xF”で割り当てられ、マルチビュー放送におけるメインビューに対応するメインのコンポーネントグループには、component_group_id=“0x0”がアサインされる。
【0052】
コンポーネントグループにグルーピングされる映像ES、音声ESは、コンポーネントタグ(component_tag)という記述子によって識別される。映像ESには、コンポーネントタグ値として“0x00”〜“0x0F”が与えられ、音声ESには、コンポーネントタグ値として“0x10〜”0x2F“が与えられる。コンポーネントグループとしてグルーピングされる映像ES、音声ESは、それぞれ1つに限定されず、複数のストリームであってもよい。
【0053】
コンポーネントグループ毎のデフォルトESは、各コンポーネントグループに記載されているコンポーネントタグの中で、ストリームタイプ毎(例えば、映像ES、音声ES毎)に一番小さいコンポーネントタグ値を持つESである。特に、メインビュー(メイングループ)では、マルチビュー放送における全体のデフォルトESとしてcomponent_tag=“0x00”及びcomponent_tag=“0x10”を必ず含まなければならない。
【0054】
コンポーネントタグを参照することで、コンポーネントグループに属する、つまり、マルチビュー放送の各ビューで放送する映像ES、音声ESを特定することができる。また、コンポーネントタグが分かると、上述したPMTが備えているコンポーネントタグと、上記コンポーネントタグで特定される映像ES、音声ESのPIDとを関係づけたコンポーネントタグテーブルにより、該当するTSパケットのPIDを取得することができる。
【0055】
このように、TSに多重化されたEITに記載されるコンポーネントグループ情報を参照することで、編成チャンネルで提供される放送がマルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを知ることができる。また、EITは、数秒に1回、TSに多重化されているのでEITを取得することにより、編成チャンネルで提供される放送が、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを常に把握することが可能となる。
【0056】
再び、図2に戻り、記録再生装置100の要部構成について説明をする。多重/分離回路12は、デジタルチューナー11でのデジタル放送受信時には、デジタルチューナー11から供給されるTSのデジタル放送特有のスクランブルを解いた後、供給されるTSからPESを抽出し、映像PESと音声PESに分離した後、それぞれをMPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、MPEGオーディオデコーダ21に供給する。
【0057】
具体的には、多重/分離回路12は、図5に示すようにセクション形式でTSに多重化されたPSIを取得し、解析するPSI解析部12aと、PSI解析部12aで解析されPMTから取得された映像PES、音声PES、PCRが格納されているTSパケットのPIDを設定し、設定したPIDに基づいて該当するTSパケットを分離、抽出するPIDフィルタ部12bとを備えている。
【0058】
PSI解析部12aは、PAT及びPMTからTSに多重化されている編成チャンネルそれぞれについての映像PESが格納されているTSパケットのPID、音声PESが格納されているTSパケットのPID、PCRが格納されているTSパケットのPIDを取得する。PSI解析部12aは、取得したPIDをPIDフィルタ部12bに供給する。
【0059】
PIDフィルタ部12bは、PSI解析部12aから供給された各編成チャンネルの映像PESが格納されているTSパケットのPID、音声PESが格納されているTSパケットのPID、PCRが格納されているTSパケットのPIDをそれぞれ設定する。
【0060】
PIDフィルタ部12bは、デジタルチューナー11からTS信号が供給されると、設定したPIDに基づいて、映像PES、音声PES、PCRがそれぞれ格納されているTSパケットを分離して抽出し、それぞれ、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、MPEGオーディオデコーダ21、STC再生部28に供給する。
【0061】
PIDフィルタ部12bは、映像PES用のフィルタを3つ、音声PES用のフィルタを1つ備えている。PCR用のフィルタは、マルチビュー放送においては、多重化された編成チャンネルでPCRが共通であるため、1つだけを用意すればよい。
【0062】
再び、図2に戻り、記録再生装置100の要部構成について説明をする。また、多重/分離回路12は、当該多重/分離回路12に内蔵された各種情報のパージング機能により、TSに多重化されている上述したEITといったSIを抜き出し、SDRAM15に格納させる。ホストCPU14は、当該多重/分離回路12によって抜き出され、SDRAM15に格納されたSIを解析することで、電子番組情報(EPG)を生成したり、EITに基づいて、通常放送からマルチビュー放送への切り替えや、マルチビュー放送から通常放送への切り替えを制御したりすることができる。
【0063】
また、多重/分離回路12では、後述する記録媒体50への記録時には映像ESと音声ES及び各種制御信号の多重化処理を施す。多重/分離回路12は、入力されたMPEG映像ESと、MPEG音声ESと、各種制御信号と合わせ、多重化処理(例えば、MPEGシステムのトランスポートストリームの生成)、バッファ制御処理を施し、記録/再生処理部13に出力する。
【0064】
バッファ制御処理とは、連続的に入力されるTSを、後段の記録/再生処理部13に断続的に送る為の制御を行うことである。例えば、記録/再生処理部13が記録媒体50のシーク動作を行っている時は、TSの書き込みができないので、バッファにTSを一時的に蓄え、書き込みが可能な時は、入力のレートより高いレートで書き込みを行うことにより、連続的に入力されるTSを途切れることなく記録する。
【0065】
さらにまた、多重/分離回路12は、記録媒体50の再生時には、上述したデジタルチューナー11によるデジタル放送受信時と同様に、記録/再生処理部13で再生され断続的に供給されるTSを、連続的になるようバッファ制御を行った後、分離処理を行う。多重/分離回路12の分離処理では、TSからPESを抽出し、さらに映像PESと音声PESに分離した後、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cと、MPEGオーディオデコーダ21に供給する。
【0066】
記録/再生処理部13は、記録媒体50へのデータ記録処理、記録媒体50に記録されたデータの再生処理を行う。記録媒体50は、当該記録再生装置100の図示しない装着部に装着可能な光ディスク、光磁気ディスク、固体メモリなどや、あらかじめ当該記録再生装置に搭載されたHDD(Hard Disk Drive)などである。記録/再生処理部13は、多重/分離回路12から供給されるTSを後述する所定の記録フォーマットに変換し記録媒体50に記録する。また、記録/再生処理部13は、記録媒体50に記録されたデータを再生し、多重/分離回路12に出力する。
【0067】
記録媒体50にTSを記録する場合、ユーザによって指定された編成チャンネルで提供されるイベントのTSパケットのみが多重/分離回路12で抽出され、記録/再生処理部13によって記録される。このとき、記録/再生処理部13は、他の番組情報を記録媒体50に記録しないようにEITを除去する。
【0068】
記録媒体50では、ユーザによって選択された編成チャンネル中のイベントの音声ストリームと、映像ストリームとが所定のフォーマットに変換されたAVストリームと、上記AVストリームに対応する付属情報とがクリップ(Clip)という単位で扱われ、それぞれクリップAVストリームファイル(Clip AV stream file)、クリップインフォメーションファイル(Clip Information file)に格納され管理される。
【0069】
クリップインフォメーションファイルには、対応するクリップAVストリームファイルを管理するための数種類の情報が格納されている。クリップインフォメーションファイルに格納される情報には、例えば、プログラムインフォメーション(ProgramInfo)や、CPI(Characteristic Point Information)がある。
【0070】
プログラムインフォメーションには、ユーザによって指定された編成チャンネルの記録時に除去されるEITから、当該編成チャンネルに関するコンポーネントグループ情報だけが抽出され、PMTから編成チャンネルで供給する音声ストリーム、映像ストリームのPID情報などが抽出され記述されている。
【0071】
プログラムインフォメーションは、記録媒体50に記録されたクリップAVストリームに関する情報が、Program−sequenceと呼ばれる単位ごと記載されている。クリップAVストリームは、時間変化と共にストリーム内で、例えば、通常放送からマルチビュー放送へと変化することがある。したがって、クリップAVストリームは、Program−sequence単位で当該クリップAVストリーム内での変化点を情報として保持している。クリップAVストリーム内での変化点とは、上述したように例えば、ビデオストリームがSDTVからHDTVに変化する箇所や、ビデオストリームを伝送するTSパケットのPIDが変化する箇所などであり、これらの情報をあらかじめ保持していることで、記録媒体50に記録されたAVストリームのデコード処理を円滑に実行することができる。
【0072】
したがって、ユーザによって指定された編成チャンネルで提供されるイベントを記録媒体50に記録した場合でも、記録媒体50に記録されるプログラムインフォメーションを参照することで、EIT、PMTに替わって、マルチビュー放送と、通常放送との切り替わりを検出することができる。
【0073】
続いて、図6に示すシンタクス(Syntax)で記述されるプログラムインフォメーションについて具体的に説明をする。
【0074】
プログラムインフォメーションには、クリップAVストリームファイルに格納されているクリップAVストリームを、所定の特徴が継続的に続く時間区間で定義した上述のProgram−sequenceについての情報が記述されている。Program−sequenceは、例えば、ビデオストリームの数が変化しない、各ビデオストリームのPIDの値とVideoCodingInfoによって定義される符号化情報が変化しないといった時間区間によって定義される。また、Program−sequenceは、後述するEP_mapを持つAVストリームファイルで使用するものである。
【0075】
まず、num_of_program_sequencesでは、クリップAVストリーム中のProgram−sequenceの数が記述される。SPN_program_sequence_startでは、クリップAVストリーム中で定義されるProgram−sequenceの開始ソースパケットナンバーが記述されている。SPN_program_sequence_startは、記録媒体50の再生時において、ホストCPU14によって再生中のストリームのProgram−sequenceを特定する際に使用される。num_of_streams_in_psでは、Program−sequence内で定義されるビデオストリーム、オーディオストリームの数が記述されている。num_of_groupsでは、上述したEITのコンポーネントグループ情報におけるnum_of_groupsに相当するProgram−sequence内で定義されるグループの数が記述されている。EITにおけるコンポーネントグループと同様に、Program−sequence内で定義されるグループは、マルチビュー放送のビューの数を規定しており、記録媒体50にマルチビュー放送が記録されると、num_of_groups=“マルチビュー放送のビューの数”となり、マルチビュー放送が記録されていないとnum_of_groups=“1”となる。stream_PIDには、各グループに属するAVストリームのPIDがstream_index毎に記載され、streamCodingInfoは、同じく各グループに属するAVストリームのストリームコーディング情報、例えば、ストリームがビデオか、オーディオかといった情報が、stream_index毎に記載されている。
【0076】
num_of_streams_in_groupでは、上記Program−sequence内に定義されたプログラム毎にAVストリームの数が記載されている。
【0077】
ref_to_stream_indexでは、各グループに属するAVストリームがstream_indexで記述されている。例えば、プログラムインフォメーションを取得したホストCPU14は、当該ref_to_stream_indexに記述されたstream_indexに対応した上記stream_PID、streamCodingInfoを参照することで各グループに属するAVストリームのPIDや、ビデオ、オーディオタイプなどの各種情報を取得することができる。
【0078】
次に、上述したプログラムインフォメーションと同じく記録媒体50への記録時にクリップインフォメーションファイルに格納されるCPIについて説明をする。
【0079】
CPIは、クリップAVストリーム中の時間情報と、そのファイルの中のアドレスとを関連づけるために用意されている。CPIには、クリップAVストリームの時刻情報としてPTS(Presentation Time Stamp)と、それに対応するアドレス情報としてSPN(Source Packet Number)との関係を示したEP_mapと、時刻情報としてTSパケットの到着時刻と、それに対応するアドレス情報(SPN)との関係を示したTU_mapとがある。特に、EP_mapは、記録媒体50に記録するクリップAVストリームのシンタクスを解析することができる場合に作成され、記録媒体50に記録される。EP_mapは、デコードを開始すべきエントリーポイントを見つけるための情報を保持している。
【0080】
ここで、一例として示す図7を用いて、ビデオストリーム用のEP_mapについて説明する。EP_mapは、stream_PID、PTS_EP_start、及び、SPN_EP_startというデータを持つ。Stream_PIDは、ビデオストリームを伝送するトランスポートパケットのPIDを示す。PTS_EP_startは、ビデオストリームのシーケンスヘッダから始める復号再生の単位であるアクセスユニットのPTSを示す。SPN_EP_startは、AVストリームの中でPTS_EP_startにより参照されるアクセスユニットの第1バイト目を含むソースパケットのアドレスを示す。
【0081】
EP_map_for_one_stream_PIDと呼ばれるサブテーブルは、同じPIDを持つトランスポートパケットによって伝送されるビデオストリーム毎に作られる。クリップAVストリーム中に複数のビデオストリームが存在する場合、EP_mapは、複数のEP_map_for_one_stream_PIDを含んでいてもよい。
【0082】
図7に示す例において、クリップAVストリームは、stream_PIDが“x”、“y”、“z”の3つのストリームが多重化されている。多重化された3つのストリームのパケットのうち最初のパケット“x1”、“y1”、“z1”は、この順番でデコードされるが、続くパケットでは、“y2”、“x2”、“z2”の順番で読み出されることになる。
【0083】
記録媒体50にクリップAVストリームとして記録された映像ストリーム、音声ストリームを再生し、読み出して、デコード処理する場合、STCに基づいて、アクセスユニット毎に与えられたPTSの順番に処理されることになる。
【0084】
ところで、上述したように、マルチビュー放送と、通常放送との切り替わり箇所は、Program−sequence単位で記述されるプログラムインフォメーションを参照することによって知ることができる。
【0085】
上述したように、Program−sequenceには、当該Program−sequenceの始まりを示す開始ソースパケットナンバーがSPN_program_sequence_startによって記載されている。したがって、ホストCPU14は、EP_mapを用いて、現在時刻のSTCから再生中のストリーム上のSPNを取得し、クリップAVストリーム中にあるProgram−sequenceの開始ソースパケットナンバーと、取得したSPNとから、再生されているストリームが、どのProgram−sequenceのストリームかを知ることができる。Program−sequenceが特定されれば、プログラムインフォメーションよりグループ数を知ることができるので、現在再生されているストリームがマルチビュー放送を記録したクリップか、通常放送を記録したクリップかが分かる。
【0086】
再び、図2に戻り記録再生装置100の要部構成について説明をする。
【0087】
ホストCPU14は、当該記録再生装置100の全ての機能ブロックを統括的に制御する。また、ホストCPU14は、ホストバスを介し、SDRAM15、ROM16に必要に応じてアクセスしシステム全体の制御を行う。
【0088】
ホストCPU14は、デジタルチューナー11でのデジタル放送受信時には、多重/分離回路12で抽出され、SDRAM15に格納されたEIT、PMTを参照して、現在受信している編成チャンネルが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを判断する。さらに、ホストCPU14は、判断結果に応じて、音声PESを含むTSパケットのPID、映像PESを含むTSパケットのPIDをPIDフィルタ部12bに設定し、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cを制御してデコード処理を実行させる。
【0089】
また、ホストCPU14は、記録媒体50に記録された編成チャンネルのクリップの再生時には、記録媒体50に記録されたクリップインフォメーションファイルから読み出されSDRAM15に格納されたプログラムインフォメーションと、CPIとを用いて、現在再生されている編成チャンネルのクリップがマルチビュー放送を記録したものであるのか、通常放送を記録したものであるのかを判断する。さらに、ホストCPU14は、判断結果に応じて、音声PESを含むTSパケットPID、映像PESを含むTSパケットのPIDをPIDフィルタ部12bに設定し、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cを制御してデコード処理を実行させる。
【0090】
MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cは、入力された映像PESに復号処理を施し、ベースバンドの画像データを取得し、ビデオミキサー17dに供給する。
【0091】
続いて、図8を用いて、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cの構成について説明をする。なお、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cの構成は全て同じであるため、MPEGビデオデコーダ17aの構成についてのみ説明をする。
【0092】
MPEGビデオデコーダ17aは、コードバッファ31と、デコードコア32と、フレームメモリ33と、ディスプレイ部34とを備えている。
【0093】
コードバッファ31は、多重/分離回路12から供給された映像PESを一時的に蓄積する。
【0094】
デコードコア32は、STC再生部28から出力されるSTC値に基づいてコードバッファ31に蓄積された映像PESを読み出し、PESヘッダの解析後、PTS、DTSとともにデコード処理をして画像データを生成する。デコードコア32は、生成された画像データをフレームメモリ33へ書き込む。
【0095】
デコードコア32は、フレームメモリ33への画像データ書き込み時において、ピクチャヘッダに記述されたDTS値とSTC再生部28から供給されるSTC値とを比較し、遅れのあるBピクチャを捨てる。
【0096】
フレームメモリ33は、所定の記憶容量を備えたメモリであり、デコードコア32によってデコード処理された画像データをフレーム単位で記憶する。
【0097】
ディスプレイ部34は、PTSと、STC再生部28から供給されるSTC値とを比較し、STC値より小さいPTS値を持つピクチャは捨て、最もSTC値に近いPTS値を持つピクチャを表示するようにフレームメモリ33に記憶された画像データを選択する。
【0098】
したがって、STC値が増加するにしたがい、順次表示するピクチャを切り換えていくことで、STC値に同期した画像データが出力表示されることになる。
【0099】
再び、図2に戻り、記録再生装置100の要部構成について説明をする。
【0100】
ビデオミキサー17dは、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cからそれぞれ供給された画像データをミックスして、後段のポスト映像信号処理回路18に供給する。
【0101】
ポスト映像信号処理回路18は、図示しない切替回路、フィールド巡回型ノイズリデューサー回路、動き検出回路、映像信号補間処理回路で構成されており、ビデオミキサー17dから供給される画像データと、プリ映像信号処理回路7から供給される画像データとを切替えた後、各種処理を施し、OSD19に画像データを供給する。
【0102】
OSD19は、画面表示用のグラフィックッス等の生成を行い、画像データに重ねたり、部分的に表示する等の処理を施し、NTSCエンコーダ20に供給する。
【0103】
NTSCエンコーダ20は、入力された画像データ(コンポーネントデジタル信号)をYC信号に変換した後、D/A変換を行い、アナログのコンポジット映像信号とS映像信号を取得し、テレビジョン受像機200に備えられた映像入力端子に入力する。
【0104】
MPEGオーディオデコーダ21は、多重/分離回路12から供給された音声ES信号を復号処理してベースバンド音声信号を取得し、切替回路22に供給する。
【0105】
切替回路22は、MPEGオーディオデコーダ21から供給される音声データと、音声A/D変換器9から供給される音声データの選択を行い、選択した音声データを音声D/A変換器23に出力する。
【0106】
音声D/A変換器23は、音声データをアナログ音声信号に変換し、変換したアナログ音声信号をテレビジョン受像機200に備えられた音声入力端子に入力する。
【0107】
次に、デジタルIN/OUT24から供給、出力される信号について説明する。例えば、外部のIRD(Integrated Receiver Decoder)から、IEEE1394のようなデジタルインターフェースであるデジタルIN/OUT24を介して入力された信号を記録する場合、デジタル信号はデジタルインターフェース回路25に入力される。
【0108】
デジタルインターフェース回路25では、本方式に適合するよう、フォーマット変換等の処理を施し、TSを生成し多重/分離回路12に供給する。多重/分離回路12では、更に制御信号等の解析や生成を行い、本方式に適応するTSに変換する。
【0109】
また、これと同時に多重/分離回路12にて、分離処理を行い、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cに映像ES、MPEGオーディオデコーダ21に音声ESをそれぞれ供給することにより、アナログの映像、音声信号を得ることができる。
【0110】
記録媒体50を記録/再生処理部13で再生した場合、再生されたTSは、上述したように多重/分離回路12に入力される。多重/分離回路12に入力されたTSは、必要に応じ、制御信号の解析、生成を行い、デジタルインターフェース回路25に供給する。デジタルインターフェース回路25では、記録時とは逆の変換を行い、外部のIRDに適合するデジタル信号に変換し、デジタルIN/OUT24を介し出力する。
【0111】
また、これと同時に多重/分離回路12にて、分離処理を行い、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、MPEGオーディオデコーダ21にPESを供給することにより、アナログの映像、音声信号を得ることができる。
【0112】
本実施例では、IRDとの接続について述べたが、TV等のAV機器や、パーソナルコンピュータと接続することも可能である。
【0113】
地上波EPG用チューナー26は、ホストCPU14により制御され、EPGが重畳されているCHを受信し、受信したビデオ信号をデータスライサ27に供給する。
【0114】
データスライサ27では、入力されたビデオ信号からEPGデータを抽出し、ホストCPU14に供給する。ホストCPU14では、このEPG信号の解析を行い、GUI上に番組情報の表示等を行う。BSデジタルや地上波放送から取得したEPGデータは、番組表の表示のみならず、タイマー記録や記録済番組のタイトル表示の情報として使用される。
【0115】
STC再生部28は、多重/分離回路12から供給されるPCRのSTC値に基づいて、送信機側のシステム・クロックに同期したSTC値を生成し、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17cやMPEGオーディオデコーダ21などに出力する。
【0116】
入力インターフェース29は、当該記録再生装置100のユーザインターフェースであり、例えば、当該記録再生装置100本体に備えられたコントロールボタンや、当該記録再生装置100を遠隔操作可能なリモートコントローラ300などである。ユーザは、入力インターフェース29を使用することで、当該記録再生装置100における、編成チャンネルの選択操作、記録媒体50への記録操作、記録媒体50からの再生操作、マルチビュー放送又は通常放送において画面表示形態を切り替える操作など当該記録再生装置100に備えられたユーザが操作可能な機能に対するコマンドを入力することができる。
【0117】
このような構成の本発明の実施の形態として示す記録再生装置100において、デジタルチューナー11で受信され選択された編成チャンネルで提供されるイベント(番組)が、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかといった提供される放送サービスの違いに応じて、画面表示形態を自動的に切り替える動作について図9に示すフローチャートを用いて説明をする。
【0118】
図9に示すフローチャートを用いて説明する動作の前段において、記録再生装置100では、あらかじめ、マルチビュー放送、又は、通常放送を提供している編成チャンネルがユーザによって選択されているとする。これにより、記録再生装置100の多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bには、なんらかのPIDがセットされており、PIDフィルタ部12bにセットされたPIDに基づいてTSから映像PES、音声PESが格納されているTSパケットが抽出されているとする。
【0119】
まず、ステップS1において、多重/分離回路12は、デジタルチューナー11で受信したTSから、新たなPAT、EITを取得し、さらにPATよりPMTを取得する。多重/分離回路12で取得されたEIT、PMTはSDRAM15に送出される。
【0120】
ステップS2において、ホストCPU14は、多重/分離回路12から送出されSDRAM15に格納されたEITを参照し、ユーザによって選択されている編成チャンネルのイベントが、マルチビュー放送から通常放送に切り替わったか、又は、通常放送からマルチビュー放送へと切り替わったかどうかを判断する。
【0121】
例えば、選択された編成チャンネルが通常放送をしていた場合に、ホストCPU14は、新たに取得したEITに記載されているコンポーネントグループ情報を参照し、コンポーネントグループ記述子のcomponent_group_typeが“000”という値が記述されているとすると、マルチビュー放送に切り替わったことを知ることができる。
【0122】
また、選択された編成チャンネルがマルチビュー放送をしていた場合、ホストCPU14は、新たに取得したEITに記載されているコンポーネントグループ情報を参照し、コンポーネントグループ記述子のcomponent_group_typeが“000”ではない値が記述されているとすると、通常放送に切り替わったことを知ることができる。
【0123】
通常放送からマルチビュー放送、又は、マルチビュー放送から通常放送に切り替わった場合は、工程をステップS3へと進め、切り替わってない場合は工程をステップS1に戻す。
【0124】
ステップS3において、ホストCPU14は、EITに記載されたコンポーネントグループ記述子のnum_of_groupを参照し、コンポーネントグループの数が、新たなEITを取得するまでのコンポーネントグループの数と同じであるかどうか判断する。
【0125】
コンポーネントグループの数が同じである場合は、工程をステップS4へと進め、コンポーネントグループの数が同じでない場合は、工程をステップS1へと戻す。
【0126】
ステップS4において、ホストCPU14は、コンポーネントグループの数が増加したかどうかを判断する。コンポーネントグループの数が減少した場合は、工程をステップS8へと進め、コンポーネントグループの数が増加した場合は、工程をステップS5へと進める。
【0127】
ステップS5において、ホストCPU14は、EITに記載されたコンポーネントグループ毎に、コンポーネントグループ記述子のcomponent_tagと、ステップS1で取得したPMTとを用いて、映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0128】
ステップS6において、ホストCPU14は、ステップS5によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0129】
ステップS7において、ホストCPU14は、コンポーネントグループが増加した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMPEGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまりコンポーネントグループが増加しているので動作させるMPEGビデオデコーダも増加する。
【0130】
ステップS8において、ホストCPU14は、EITに記載されたコンポーネントグループ毎に、コンポーネントグループ記述子のcomponent_tagと、ステップS1で取得したPMTとを用いて、映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0131】
ステップS9において、ホストCPU14は、ステップS8によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0132】
ステップS10において、ホストCPU14は、コンポーネントグループが減少した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMPEGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまり、コンポーネントグループが減少しているので動作させるMPEGビデオデコーダも減少する。
【0133】
ステップS11において、ホストCPU14は、ビデオミキサー17dを制御してコンポーネントグループ数にしたがって画面表示形態を変化させる。
【0134】
例えば、コンポーネントグループ数が1から3に増加した場合は、1つの画面上に3つの画像を表示させるよう制御し、コンポーネントグループ数が3から1に減少した場合は、1つの画面上に1つの画像を表示させる。
【0135】
なお、ビデオミキサー17dでの画像ミキシング処理は、上述したようにコンポーネントグループ数に応じたホストCPU14の制御によって自動的に行う以外にも、入力インターフェース29からユーザが所定のコマンドを入力することで、表示する画像数を選択するようにしてもよい。例えば、コンポーネントグループ数が3つあった場合でも、ユーザが、所定のコマンドを入力インターフェース29を介してホストCPU14に入力し、ビデオミキサー17dを制御することで2つの画像だけを選択的に表示させることも、1つの画像だけを選択的に表示させることもできる。
【0136】
このようにして、ホストCPU14は、TSに多重化されたEITに記載されたコンポーネントグループ情報を取得することで、ユーザによって選択された編成チャンネルの所定のイベントが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを知ることができる。したがって、通常放送からマルチビュー放送へ変化した場合や、マルチビュー放送から通常放送へと変化した場合に、ホストCPU14は、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、ビデオミキサー17dを制御して、マルチビュー放送、通常放送に適した画面表示形態となるように画像を出力することができる。
【0137】
次に、記録再生装置100において、記録媒体50に記録した、ユーザによって選択された編成チャンネルの所定のクリップを再生し、再生されたクリップがマルチビュー放送されたイベントを記録したクリップか、通常放送されたイベントを記録したクリップであるのかといった違いに応じて、画面表示形態を自動的に切り替える動作について図10に示すフローチャートを用いて説明をする。
【0138】
ステップS21において、ホストCPU14は、記録媒体50に記録されたクリップの所定の箇所がユーザから再生開始要求されたことに応じて、再生開始要求された時刻を再生開始時刻として設定する。
【0139】
ステップS22において、ホストCPU14は、ユーザが再生開始要求をしたクリップの所定の箇所の時刻(アイテム上の時刻)を設定する。ステップS21及びステップS22の工程により、現在時刻と、記録媒体50に記録されているクリップが保持する時刻情報とが1対1で関係づけられることになる。
【0140】
ステップS23において、ホストCPU14は、記録媒体50に記録されているクリップインフォメーションファイルに格納された全てのCPI(EP_map)を読み出し、ステップS22において設定されたアイテム上の時刻に最も近いPTSを検索する。さらにホストCPU14は、検索されたPTSから、当該PTSに対応するSPN(Source Packet number)を決定する。
【0141】
上述したように記録媒体50に記録されているCPI(EP_map)は、クリップAVストリームのシーケンスヘッダ毎の時間情報と、当該クリップAVストリームが格納されているクリップAVストリームファイル中のアドレスであるSPNとを関連づけるために用意されている。
【0142】
ステップS24において、ホストCPU14は、ステップS23でCPI(EP_map)によって求められたSPNから、上記SPNに最も近いSPN_program_sequence_startを持つProgram−sequenceを決定し、決定したProgram−sequenceのプログラムインフォメーションを取得する。
【0143】
ステップS25において、ホストCPU14は、ステップS24で取得したプログラムインフォメーションのnum_of_groupsを参照し、当該Program−sequence内のグループ数を取得する。
【0144】
Program−sequence内のグループ数は、上述したようにEITでのコンポーネントグループの数に相当し、グループ数が1より多ければマルチビュー放送が記録されており、グループ数が1であれば通常放送であることが分かる。
【0145】
ステップS26において、ホストCPU14は、前回取得したProgram−sequenceのグループ数と、ステップS25で取得したProgram−sequenceのプログラムインフォメーションに記載されたグループ数とが同じ数であるかどうかを判断する。
【0146】
Program−sequence内のグループ数が同じでない場合は、工程をステップS27へと進め、Program−sequence内のグループ数が同じである場合は、工程をステップS21へと戻す。
【0147】
ステップS27において、ホストCPU14は、Program−sequence内のグループ数が増加したかどうかを判断する。Program−sequence内のグループ数が増加した場合は、工程をステップS28へと進め、Program−sequence内のグループ数が減少した場合は、工程をステップS31へと進める。
【0148】
ステップS28において、ホストCPU14は、同じくプログラムインフォメーションのnum_of_streams_in_group、ref_to_stream_indexを参照し、Program−sequence内の各グループのストリームの数と、各ストリームのstream_indexを取得する。さらに、stream_PIDより、各stream_indexに対する映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0149】
Program−sequence内の各グループにグルーピングされているストリームは、複数あってもよく、ビデオストリーム、音声ストリームとも各グループ内においてstream_indexの値が小さいものが採用されることになる。
【0150】
ステップS29において、ホストCPU14は、ステップS28によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0151】
ステップS30において、ホストCPU14は、Program−sequence内のグループ数が増加した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMEPGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまり、Program−sequence内のグループ数が増加しているので動作させるMPEGビデオデコーダも増加する。
【0152】
ステップS31において、ホストCPU14は、同じくプログラムインフォメーションのnum_of_streams_in_group、ref_to_stream_indexを参照し、Program−sequence内の各グループのストリームの数と、各ストリームのstream_indexを取得する。さらに、stream_PIDより、各stream_indexに対する映像PESを含むTSパケット、音声PESを含むTSパケットのPIDをそれぞれ決定する。
【0153】
Program−sequence内の各グループにグルーピングされているストリームは、複数あってもよく、ビデオストリーム、音声ストリームとも各グループ内においてstream_indexの値が小さいものが採用されることになる。
【0154】
ステップS32において、ホストCPU14は、ステップS31によって決定されたTSパケットのPIDを多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにそれぞれセットする。
【0155】
ステップS33において、ホストCPU14は、Program−sequence内のグループ数が減少した分を考慮し、多重/分離回路12のPIDフィルタ部12bにセットされた映像PESを含むTSパケットのPIDの数に応じてMPEGビデオデコーダ17a,17b,17cのいずれかを動作させる。つまり、Program−sequence内のグループ数が減少しているので動作させるMPEGビデオデコーダも減少する。
【0156】
ステップS34において、ホストCPU14は、ビデオミキサー17dを制御してProgram−sequence内のグループ数にしたがって画面表示形態を変化させる。
【0157】
例えば、Program−sequence内のグループ数が1から3に増加した場合は、1つの画面上に3つの画像を表示させるよう制御し、Program−sequence内のグループ数が3から1に減少した場合は、1つの画面上に1つの画像を表示させる。
【0158】
なお、ビデオミキサー17dでの画像ミキシング処理は、上述したようにProgram−sequence内のグループ数に応じたホストCPU14の制御によって自動的に行う以外にも、入力インターフェース29からユーザが所定のコマンドを入力することで、表示する画像数を選択するようにしてもよい。例えば、Program−sequence内のグループ数が3つあった場合でも、ユーザが、所定のコマンドを入力インターフェース29を介してホストCPU14に入力し、ビデオミキサー17dを制御することで2つの画像だけを選択的に表示させることも、1つの画像だけを選択的に表示させることもできる。
【0159】
このようにして、ホストCPU14は、記録媒体50に記録されたプログラムインフォメーションと、CPI(EP_map)とを取得することで、記録媒体50に記録され再生されたクリップが、マルチビュー放送であるのか、通常放送であるのかを知ることができる。したがって、通常放送からマルチビュー放送へ変化した場合や、マルチビュー放送から通常放送へと変化した場合に、ホストCPU14は、MPEGビデオデコーダ17a,17b,17c、ビデオミキサー17dを制御して、マルチビュー放送、通常放送に適した画面表示形態となるように画像を出力することができる。
【0160】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように本発明の受信装置及び方法は、受信した多重化ストリームに所定の周期で多重化された編成チャンネル情報を抽出することで、選択した編成チャンネルにおいて同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数nを取得できるため、現在、選択された編成チャンネルにおいて提供されている放送サービス形態が通常放送であるのかマルチビュー放送であるのかを常に把握することができる。
【0161】
また、多重化ストリームから抽出した編成チャンネル情報に記述された第1の識別情報と、テーブルとから、選択された編成チャンネルで提供されるn本の画像ストリームデータを上記多重化ストリームにおいて識別するn個の第2の識別情報を取得できるため、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化したことに応じて、上記n個の第2の識別情報で識別されるn本の画像ストリームデータを上記多重化ストリームから抽出し、復号して、復号したn個の画像データを適切な画面表示形態となるように出力表示させることが可能となる。
【0162】
以上の説明からも明らかなように本発明の再生装置及び方法は、記録媒体から再生された多重化記録ストリームに記録されたテーブルと、プログラムシーケンス管理情報とを抽出することで、再生要求された箇所において、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリーム上で識別するn個の識別情報を取得することができる。
【0163】
したがって、所定の編成チャンネルで提供され、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化した番組を記録した記録媒体を再生した場合でも、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化したことに応じて、上記n個の識別情報で識別されるn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームから抽出し、復号して、復号したn個の画像データを適切な画面表示形態となるように出力表示させることが可能となる。
【0164】
以上の説明からも明らかなように本発明の記録再生装置及び方法は、受信した多重化ストリームから、選択した編成チャンネルに多重化されたn本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録し、記録媒体から再生された多重化記録ストリームに記録されたテーブルと、プログラムシーケンス管理情報とを抽出することで、再生要求された箇所において、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリーム上で識別するn個の識別情報を取得することができる。
【0165】
したがって、所定の編成チャンネルで提供され、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化した番組を記録した記録媒体を再生した場合でも、通常放送からマルチビュー放送、マルチビュー放送から通常放送へと放送サービス形態が変化したことに応じて、上記n個の識別情報で識別されるn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームから抽出し、復号して、復号したn個の画像データを適切な画面表示形態となるように出力表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す記録再生装置の使用形態を示した図である。
【図2】同記録再生装置において、当該記録再生装置の要部構成を説明するためのブロック図である。
【図3】MPEG(Moving Picture Experts Group)2トランスポートストリームについて説明するための図である。
【図4】EIT(Event Information Table)に記載されるコンポーネントグループ記述子のシンタクスについて説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態として示す記録再生装置の多重/分離回路の要部構成について説明するための図である。
【図6】記録媒体に記録されるプログラムインフォメーションのシンタクスについて説明するための図である。
【図7】記録媒体に記録されるEP_mapについて説明するための図である。
【図8】本実施の形態として示す記録再生装置において、MPEGビデオデコーダの要部構成について説明するための図である。
【図9】同記録再生装置において、デジタルチューナーで編成チャンネルを受信した場合に、画面表示形態が自動的に切り替わる動作について説明するためのフローチャートである。
【図10】同記録再生装置において、記録媒体に記録されたクリップを再生した場合に、画面表示形態が自動的に切り替わる動作について説明するためのフローチャートである。
【図11】マルチビュー放送について説明するための図である。
【符号の説明】
11 デジタルチューナー、12 多重/分離回路(MUX/DMX)、12a PSI解析部、12b PID(Packet Identification)フィルタ部、13 記録/再生処理部、14 ホストCPU、15 SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、17a,17b,17c MPEG(Moving Picture Experts Group)ビデオデコーダ、17d ビデオミキサー、28 STC(System Time Clock)再生部、50 記録媒体、100 記録再生装置
Claims (9)
- 複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信装置であって、
上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数n(nは自然数)と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを各編成チャンネル内でそれぞれ識別する第1の識別情報とが記述された編成チャンネル情報と、
上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを、上記多重化ストリームにおいてそれぞれ識別する第2の識別情報と、上記第1の識別情報とを関係づけるテーブルとが、それぞれ所定の周期で多重化された上記多重化ストリームを受信する受信手段と、
上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択手段と、
上記受信手段で受信された上記多重化ストリームにそれぞれ所定の周期で多重化された上記編成チャンネル情報と、上記テーブルとを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段で抽出された上記編成チャンネル情報を参照し、上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得手段と、
上記抽出手段で抽出された上記テーブルを参照し、上記第1の識別情報取得手段によって取得された上記n個の第1の識別情報に対応するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得手段と、
上記第2の識別情報取得手段によって取得された上記n個の第2の識別情報に基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、
上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、
上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えること
を特徴とする受信装置。 - 上記編成チャンネル情報及び上記テーブルは、それぞれ上記多重化ストリームに多重化されたEIT(Event Information Table)及びPMT(Program Map Table)であり、
上記抽出手段は、上記多重化ストリームに多重化されたEITと、PMTとを抽出し、
上記第1の識別情報取得手段は、上記EITを参照することで、上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを当該編成チャンネルにおいて識別するn個のコンポーネントタグを取得し、
上記第2の識別情報取得手段は、上記PMTを参照することで、上記n個のコンポーネントタグに対応し、上記n本の画像ストリームデータを上記多重化ストリームにおいて識別するn個のPID(Packet Identification)を取得し、
上記画像ストリームデータ抽出手段は、上記第2の識別情報取得手段で取得されたn個のPIDに基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出すること
を特徴とする請求項1記載の受信装置。 - 複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、
上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能な画像ストリームデータの最大本数n(nは自然数)と、上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて、同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを各編成チャンネル内でそれぞれ識別する第1の識別情報とが記述された編成チャンネル情報と、
上記複数の編成チャンネルそれぞれにおいて同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを、上記多重化ストリームにおいてそれぞれ識別する第2の識別情報と、上記第1の識別情報とを関係づけるテーブルとが、それぞれ所定の周期で多重化された上記多重化ストリームを受信する受信工程と、
上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択工程と、
上記受信工程で受信された上記多重化ストリームにそれぞれ所定の周期で多重化された上記編成チャンネル情報と、上記テーブルとを抽出する抽出工程と、
上記抽出工程で抽出された上記編成チャンネル情報を参照し、上記チャンネル選択工程で選択された編成チャンネルで同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを識別するn個の第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得工程と、
上記抽出工程で抽出された上記テーブルを参照し、上記第1の識別情報取得工程によって取得された上記n個の第1の識別情報に対応するn個の第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得工程と、
上記第2の識別情報取得工程によって取得された上記n個の第2の識別情報に基づいて、上記多重化ストリームに多重化されたn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、
上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段でn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、
上記復号工程によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御工程とを備えること
を特徴とする受信方法。 - 多重化された複数の画像ストリームデータを、多重化記録ストリームとして記録した記録媒体を再生する再生装置であって、
上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生手段と、
上記再生手段によって再生された多重化記録ストリームから、
同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、
アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、
上記抽出手段によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得手段によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索手段と、
上記検索手段で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
上記識別情報取得手段によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生手段によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、
上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、
上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えること
を特徴とする再生装置。 - 上記テーブルはEP(Entry Point)_mapであること
を特徴とする請求項4記載の再生装置。 - 多重化された複数の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録した記録媒体を再生する再生装置の再生方法であって、
上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生工程と、
上記再生工程によって再生された多重化記録ストリームから、
同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、
アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出工程と、
上記抽出工程によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得工程と、
上記抽出工程によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得工程によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索工程と、
上記検索工程で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得工程と、
上記識別情報取得工程によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生工程によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、
上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段によってn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、
上記復号工程で復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御工程とを備えること
を特徴とする再生方法。 - 複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信手段と、
上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択手段と、
上記チャンネル選択手段で選択された編成チャンネルに多重化されたn(nは自然数)本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録する記録手段と、
上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生手段と、
上記再生手段によって再生された多重化記録ストリームから、
同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、
アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得手段と、
上記抽出手段によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得手段によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索手段と、
上記検索手段で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
上記識別情報取得手段によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生手段によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出手段と、
上記画像ストリームデータ抽出手段によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の画像データにそれぞれ復号するn個の復号手段と、
上記n個の復号手段によって復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えること
を特徴とする記録再生装置。 - 上記テーブルはEP(Entry Point)_mapであること
を特徴とする請求項7記載の記録再生装置。 - 複数の編成チャンネルでそれぞれ提供される複数の画像ストリームデータが多重化された多重化ストリームを受信する受信工程と、
上記複数の編成チャンネルから所望の編成チャンネルを選択するチャンネル選択工程と、
上記チャンネル選択工程で選択された編成チャンネルに多重化されたn(nは自然数)本の画像ストリームデータを多重化記録ストリームとして記録媒体に記録する記録工程と、
上記記録媒体に記録された多重化記録ストリームの任意の箇所の再生要求に応じて、上記記録媒体に記録された上記多重化記録ストリームを再生する再生工程と、
上記再生工程によって再生された多重化記録ストリームから、
同時に出力表示可能な画像ストリームデータの本数が一定である多重化記録ストリームの区間として定義されるプログラムシーケンスの上記多重化記録ストリームにおける開始アドレス情報と、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報とを記述したプログラムシーケンス管理情報と、
アクセスユニット毎に付与されるプレゼンテーションタイムスタンプと、対応するアクセスユニットの上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報とを関係づけたテーブルとを抽出する抽出工程と、
上記抽出工程によって抽出されたテーブルを参照し、再生要求された箇所に最も近いアクセスユニットのプレゼンテーションタイムスタンプから、上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報を取得するアドレス情報取得工程と、
上記抽出工程によって抽出されたプログラムシーケンス管理情報の開始アドレス情報を参照し、上記アドレス情報取得工程によって取得された上記多重化記録ストリームにおけるアドレス情報に最も近い、開始アドレス情報を有するプログラムシーケンスを検索する検索工程と、
上記検索工程で検索されたプログラムシーケンスのプログラムシーケンス管理情報から、当該プログラムシーケンス中で同時に出力表示可能なn本の画像ストリームデータを上記多重化記録ストリームにおいて識別するn個の識別情報を取得する識別情報取得工程と、
上記識別情報取得工程によって取得されたn個の識別情報に基づいて、上記再生工程によって再生された上記多重化記録ストリームからn本の画像ストリームデータをそれぞれ抽出する画像ストリームデータ抽出工程と、
上記画像ストリームデータ抽出工程によって抽出されたn本の画像ストリームデータをn個の復号手段によってn個の画像データにそれぞれ復号する復号工程と、
上記復号工程で復号されたn個の画像データのうちm(mはm≦nを満たす自然数)個の画像を同一画面上に出力表示するよう制御する制御手段とを備えること
を特徴とする記録再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002355773A JP2004193673A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002355773A JP2004193673A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004193673A true JP2004193673A (ja) | 2004-07-08 |
Family
ID=32756370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002355773A Pending JP2004193673A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004193673A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004098183A1 (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-11 | Sony Corporation | 再生装置、再生方法、再生プログラムおよび記録媒体 |
JP2006339737A (ja) * | 2005-05-31 | 2006-12-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | デジタル放送受信機 |
JP2009232399A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Pioneer Electronic Corp | 音声切換判定装置、音声切換判定方法、及び音声切換判定プログラム |
US7711250B2 (en) | 2005-01-27 | 2010-05-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Apparatus for receiving transport stream to provide multi-screen and control method therefor |
WO2010041896A3 (en) * | 2008-10-10 | 2010-07-22 | Lg Electronics Inc. | Receiving system and method of processing data |
JP2012191623A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Thomson Licensing | 異なるネットワークを介して受信したコンテンツのレンダリングを同期するデコーダ及びそれにおける方法 |
US8730303B2 (en) | 2009-04-27 | 2014-05-20 | Lg Electronics Inc. | Broadcast transmitter, broadcast receiver and 3D video data processing method thereof |
JP2016092719A (ja) * | 2014-11-10 | 2016-05-23 | シャープ株式会社 | 受信装置、放送システム、受信方法及びプログラム |
-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002355773A patent/JP2004193673A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8483544B2 (en) | 2003-04-25 | 2013-07-09 | Sony Corporation | Reproducing apparatus, reproducing method, reproducing program, and recording medium |
US9106884B2 (en) | 2003-04-25 | 2015-08-11 | Sony Corporation | Reproducing apparatus, reproducing method, reproducing program, and recording medium for managing reproduction of a data stream |
US7565060B2 (en) | 2003-04-25 | 2009-07-21 | Sony Corporation | Reproducing apparatus, reproducing method, reproducing program, and recording medium for multi-angle video reproduction |
US8655149B2 (en) | 2003-04-25 | 2014-02-18 | Sony Corporation | Reproducing apparatus, reproducing method, reproducing program, and recording medium |
WO2004098183A1 (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-11 | Sony Corporation | 再生装置、再生方法、再生プログラムおよび記録媒体 |
US8582950B2 (en) | 2003-04-25 | 2013-11-12 | Sony Corporation | Reproducing apparatus, reproducing method, reproducing program, and recording medium for reproducing recorded content data |
KR101029418B1 (ko) | 2003-04-25 | 2011-04-14 | 소니 주식회사 | 재생 장치 및 재생 방법 |
US8503859B2 (en) | 2003-04-25 | 2013-08-06 | Sony Corporation | Apparatus and reproducing method, for reproducing content data recorded on a recording medium |
US7711250B2 (en) | 2005-01-27 | 2010-05-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Apparatus for receiving transport stream to provide multi-screen and control method therefor |
JP2006339737A (ja) * | 2005-05-31 | 2006-12-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | デジタル放送受信機 |
JP2009232399A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Pioneer Electronic Corp | 音声切換判定装置、音声切換判定方法、及び音声切換判定プログラム |
US8248461B2 (en) | 2008-10-10 | 2012-08-21 | Lg Electronics Inc. | Receiving system and method of processing data |
WO2010041896A3 (en) * | 2008-10-10 | 2010-07-22 | Lg Electronics Inc. | Receiving system and method of processing data |
US9712803B2 (en) | 2008-10-10 | 2017-07-18 | Lg Electronics Inc. | Receiving system and method of processing data |
US8730303B2 (en) | 2009-04-27 | 2014-05-20 | Lg Electronics Inc. | Broadcast transmitter, broadcast receiver and 3D video data processing method thereof |
JP2012191623A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Thomson Licensing | 異なるネットワークを介して受信したコンテンツのレンダリングを同期するデコーダ及びそれにおける方法 |
US10063938B2 (en) | 2011-03-11 | 2018-08-28 | Thomson Licensing | Decoder and method at the decoder for synchronizing the rendering of contents received through different networks |
JP2016092719A (ja) * | 2014-11-10 | 2016-05-23 | シャープ株式会社 | 受信装置、放送システム、受信方法及びプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6931071B2 (en) | Apparatus and method for synchronizing video and audio MPEG streams in a video playback device | |
JP4725104B2 (ja) | 復号装置及び復号方法 | |
US20100328527A1 (en) | Fast Channel Switch Between Digital Television Channels | |
JP2006345169A (ja) | デジタルテレビ受信端末装置 | |
JPH0965300A (ja) | 情報送受信システムとこのシステムに用いられる送信情報生成装置及び受信情報再生装置 | |
KR20010073711A (ko) | Pip 형태의 타임 시프팅 지원 방법 | |
US7298966B2 (en) | Recording device, recording method, and computer-readable program | |
KR100405975B1 (ko) | Pvr에서의 스트림 점프 방법 | |
JP4403404B2 (ja) | 復号装置及び復号方法 | |
JP2004193673A (ja) | 受信装置及び方法、再生装置及び方法、並びに記録再生装置及び方法 | |
KR20060059291A (ko) | 메타 데이터를 이용한 녹화가 가능한 pvr과 그 녹화제어 방법 | |
JP4296676B2 (ja) | 画像記録装置および方法、画像再生装置および方法、並びに記録媒体 | |
US20150071608A1 (en) | Receiving device, transmitting device and transmitting/receiving system | |
JP4366912B2 (ja) | 復号装置及び復号方法 | |
KR100312428B1 (ko) | 대화형 방송 단말 시스템 | |
JP4366038B2 (ja) | テレビジョン放送処理装置及びテレビジョン放送処理装置の制御方法 | |
KR100348265B1 (ko) | 디지털 방송 수신기의 비디오 편집 방법 | |
KR100331826B1 (ko) | 방송영상 인덱스 방법 및 티브이의 방송 프로그램 송수신장치 | |
JP6501503B2 (ja) | 電子機器及び信号処理方法 | |
JP2004248056A (ja) | コンテンツ記録装置およびコンテンツ再生装置ならびにコンテンツ記録プログラムおよびコンテンツ再生プログラム | |
KR100708377B1 (ko) | 디지털 방송 수신시 동시 화면을 위한 디코더 | |
KR20050080829A (ko) | 디지털 방송 수신 시스템의 프로그램 정보 재생방법 | |
KR20060067345A (ko) | 디지털 티브이 방송의 이티티 방송 정보 활용 방법 | |
KR20080057685A (ko) | 방송 녹화 시스템의 녹화된 데이터 검색 장치 | |
KR20070027210A (ko) | 디지털 방송 수신 시스템의 방송 채널 전환 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080709 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081111 |