JP2004192576A - 図面管理装置、図面管理システム、視覚的な設計変更情報管理方法および図面変更情報管理プログラム - Google Patents

図面管理装置、図面管理システム、視覚的な設計変更情報管理方法および図面変更情報管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】図面の変更箇所を容易に検索し視覚的に確認できるようにする。
【解決手段】変更登録データ受信部15は、LAN50を介して、ユーザ端末20から変更登録データを受信する。変更内容データ更新部115は、変更箇所IDを生成し、変更箇所ID及び変更登録データに基づいて変更内容情報ファイル114を更新する。図面変更箇所データ生成部112は、図面情報ファイル111に基づいて、改版前後の図面データをデータベース装置から抽出する。図面変更箇所データ生成部112は、改版前後の図面データに基づいて図面変更箇所データを生成する。図面変更箇所データ生成部112は、変更内容情報ファイル114から変更箇所ID503を抽出し、図面変更箇所データ及び変更箇所ID503に基づいて図面変更箇所情報ファイル113を更新する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図面データを管理する図面管理装置および図面管理システムと、図面の変更情報を管理する視覚的な設計変更情報管理方法および図面変更情報管理プログラムとに関する。
【0002】
【従来の技術】
製品等の開発、設計、生産を行う際に製品等の設計図面の変更が行われることがある。図面の設計変更箇所を特定するために、印刷出力された図面上に設計者等がマーキングを行ったり、変更箇所を特定して表示装置等に表示したりしている。
【0003】
図面変更箇所を表示する装置として、特許文献1には、図面の変更箇所を見易く且つ正確に表示する図面作成装置が記載されている。特許文献1に記載された図面作成装置は、図面を変更すると、変更前と変更後の図面データとに基づいて変更箇所を示す境界データを生成する。そして、図面作成装置は、境界データに基づく境界図形を、変更後の図面等に重畳して表示する。
【0004】
また、特許文献2には、操作が容易で図面の設計変更箇所が発見し易く、複雑な図面でも設計変更箇所の見落としを防止できる図面表示方式が記載されている。特許文献2に記載された図面表示方式では、CADシステムは、新図面と旧図面との各投影面毎の基準位置を検出し、各投影面の相対位置を補正する。CADシステムは、新図面と旧図面との相違部を検出し、設計変更を伴う箇所を特定する。そして、CADシステムは、表示色や表示輝度を変えることによって、設計変更を伴う箇所と設計変更を伴わない箇所とを区別して図形表示装置の同一画面上に表示する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−202402号公報(第3−6頁、第1図)
【特許文献2】
特開平7−234885号公報(第2−3頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された図面作成装置では、ユーザが図面を変更して変更箇所を確認する毎に、変更箇所の境界データを生成しているにすぎない。すなわち、境界データ等は、設計変更内容の情報等と対応付けられて管理されるものではない。従って、特許文献1に記載された図面作成装置を図面管理システムに適用しても、図面の変更箇所を容易に検索し視覚的に確認することはできない。また、ユーザは過去の図面の変更内容を視覚的に確認することができない。従って、ユーザは、過去の図面の変更内容に関する情報をノウハウ(know-how)として活用することはできない。
【0007】
また、特許文献2に記載された図面表示方式では、CADシステムは、各投影面の相対位置を補正し、表示色や表示輝度を変えることによって、設計変更を伴う箇所と設計変更を伴わない箇所とを区別して表示しているにすぎない。すなわち位置補正されたデータ等は、設計変更内容の情報等と対応付けられて管理されるものではない。従って、特許文献2に記載された図面表示方式を図面管理システムに適用しても、図面の変更箇所を容易に検索し視覚的に確認することはできない。また、ユーザは過去の図面の変更内容を視覚的に確認することができない。従って、ユーザは、過去の図面の変更内容に関する情報をノウハウとして活用することはできない。
【0008】
そこで、本発明は、図面の変更箇所を容易に検索し視覚的に確認できるようにすることを目的とする。また、過去の図面の変更内容に関する情報をノウハウとして活用でき、変更箇所の情報の再利用化を図ることができるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による図面管理装置は、変更前後の図面の図面データ(例えば、図8(a),(b)に示す図面データ)を記憶する図面データ記憶手段(例えば、図面管理システム内に設置されているデータベース装置によって実現される)と、変更前後の図面データを管理する図面データ管理手段(例えば、図面管理部11、特に図面変更箇所データ生成部112および変更内容データ変更部115によって実現される)とを備えた図面管理装置において、変更前の図面と変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データ(例えば、図8(c)に示す図面変更箇所データ)を生成する変更箇所データ生成手段(例えば、図面変更箇所データ生成部112によって実現される)と、図面変更箇所データを記憶する図面変更箇所データ記憶手段(例えば、図面管理システム内に設置されているデータベース装置によって実現される)とを備え、図面データ管理手段は、それぞれの図面の変更前後の図面データと図面変更箇所データとを関連付けて管理することを特徴とする。
【0010】
図面管理装置は、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示する図面表示手段(例えば、図面参照部212および表示装置27によって実現される)を備えたものであってもよい。そのような構成によれば、改版前の図面データまたは改版後の図面データと対比して、図面データの変更箇所を視覚的に確認することができる。
【0011】
図面データ記憶手段は、最初に作成された図面の図面データと、最初に作成された図面にもとづいて順次変更された各図面の図面データとを記憶し、変更箇所データ記憶手段は、各図面について、変更前の図面と変更後の図面とに関する図面変更箇所データを記憶するものであってもよい。そのような構成によれば、過去に改版された変更箇所を図面データとして表示して視覚的に確認することができる。従って、過去の図面データの変更履歴に関する情報をノウハウとして活用することができる。また、改版毎の全ての図面データと改版毎に生成された全ての図面変更箇所データとを保持することによって、変更箇所の情報の再利用化を図ることができる。
【0012】
図面データ管理手段は、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報(例えば、変更内容情報ファイル114)と、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報(例えば、図面変更箇所情報ファイル113)とを用いて、変更前後の図面データと図面変更箇所データとを関連付けるものであってもよい。そのような構成によれば、変更内容データの表示画面から図面の変更箇所に対応する図面変更箇所データを容易に検索して抽出することができる。
【0013】
図面データ管理手段は、図面データを特定する情報を含む図面管理情報(例えば、図面情報ファイル111)を用いて、図面変更箇所データに対応した図面データを特定するものであってもよい。そのような構成によれば、変更内容データの表示画面から図面の変更箇所に対応する改版前後の図面データを容易に検索して抽出することができる。
【0014】
本発明による図面管理システムは、図面データを管理する図面管理サーバ(例えば、図面管理サーバ10によって実現される)と、ユーザが使用するユーザ端末(例えば、ユーザ端末20によって実現される)とを含み、図面管理サーバは、変更前後の図面の図面データを記憶する図面データ記憶手段と、変更前後の図面データを管理する図面データ管理手段とを備えた図面管理システムにおいて、図面管理サーバは、それぞれの図面の変更前後の図面データと、変更前の図面と変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データとを関連付けて管理する図面データ管理手段を含むことを特徴とする。そのような構成によれば、ユーザは遠隔地から図面の変更箇所を容易に特定し、視覚的に確認することができる。また。同時に複数のユーザが図面の変更箇所を容易に特定し、視覚的に確認することができる。
【0015】
ユーザ端末は、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示する図面表示手段を含むものであってもよい。そのような構成によれば、ユーザ端末において、改版前の図面データまたは改版後の図面データと対比して、図面データの変更箇所を視覚的に確認することができる。
【0016】
本発明による視覚的な設計変更情報管理方法は、設計変更前後の図面の図面データ、および設計変更前の図面と設計変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データを管理するとともに、設計変更箇所をユーザに視覚的に提示する視覚的な設計変更情報管理方法であって、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成するステップと、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成するステップと、図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、指示に該当する図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出するステップと、抽出した図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明による図面変更情報管理プログラムは、変更前後の図面の図面データを記憶する図面データ記憶手段と、変更前の図面と変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データを記憶する図面変更箇所データ記憶手段とを備えたシステムにおける図面の変更情報を管理する図面変更情報管理プログラムであって、コンピュータに、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成する処理と、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成する処理と、図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、図面データ記憶手段から、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出する処理とを実行させることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明による図面管理システムの構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、図面管理システムは、図面管理の処理を実行する図面管理サーバ10と、ユーザが使用するユーザ端末20とを含む。また、図面管理サーバ10と、ユーザ端末20とは、LAN(Local Area Network)50を介してデータを送受信する。図1に示す図面管理システムは、製造業者が製品等の開発や設計を行ったり製品等の生産業務で使用するための図面を管理する管理システムである。
【0019】
なお、LAN50に接続されるユーザ端末20は2台に限られない。例えば、ユーザ端末20は1台のみであってもよい。また、3台以上のユーザ端末20がLAN50に接続されていてもよい。さらに、図面管理サーバ10と、ユーザ端末20とは、LAN50以外の通信ネットワークに接続されるものであってもよい。
【0020】
図2は、図1に示す図面管理システムの構成の例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、図面管理サーバ10は、図面管理の処理を実行する図面管理部11と、図面のラスタデータ(以下、図面データと記す)を受信する図面登録データ受信部12と、図面データを送信する図面データ送信部13と、変更内容情報ファイル115に設定されたデータ(変更内容データ)を送信する変更内容データ送信部14と、変更登録データ(この実施の形態では変更の理由を示す変更理由コード)を受信する変更登録データ受信部15と、変更内容データの検索条件を含む参照内容情報を受信する参照内容受信部16とを含む。また、図面管理部11は、図面データを管理するための図面情報ファイル111と、変更後の図面における変更前の図面からの変更箇所の図面データである図面変更箇所データを生成する図面変更箇所データ生成部112と、図面変更箇所データを管理するための図面変更箇所情報ファイル113と、変更理由コード等が設定される変更内容情報ファイル114を生成する変更内容データ更新部115とを含む。
【0021】
図面登録データ受信部12は、ユーザ端末20から、LAN50を介して図面データを受信する。そして、図面登録データ受信部12は、受信した図面データを図面管理システム内に設置されているデータベース装置(図示せず。)に記憶させる。図面情報ファイル111は、データベース装置が記憶する図面データに関する情報を含む。例えば、図面情報ファイル111には、データベース装置内での図面データの所在を示す情報が含まれる。
【0022】
図面変更箇所データ生成部112は、図面の内容の変更が行われ改版後の図面データをユーザ端末20から受信した場合に、データベース装置が記憶する改版前の図面データと改版後の図面データとに基づいて、図面変更箇所データを生成する。そして、図面変更箇所データ生成部112は、生成した図面変更箇所データをデータベース装置に記憶させる。図面変更箇所情報ファイル113は、図面変更箇所データに関する情報を含む。例えば、図面変更箇所情報ファイル113には、データベース装置内での図面変更箇所データの所在を示す情報が含まれる。
【0023】
図面データ送信部13は、図面情報ファイル111内の内容に基づいてデータベース装置から抽出した図面データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する。また、図面データ送信部13は、図面変更箇所情報ファイル113内の内容に基づいてデータベース装置から抽出した図面変更箇所データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する。
【0024】
変更内容データ更新部115は、ユーザ端末20から、LAN50を介して変更登録データを受信する。変更内容データ更新部115は、変更登録データ受信部15が受信した変更登録データに基づいて、変更内容情報ファイル114を更新する。変更内容データ送信部14は、変更内容情報ファイル114から変更内容データを抽出して、LAN50を介して、抽出した変更内容データをユーザ端末20に送信する。参照内容受信部16は、後述する参照内容情報を、LAN50を介してユーザ端末20から受信する。
【0025】
ユーザ端末20は、図2に示すように、図面データ等の入出力処理を行う図面入出力部21と、図面データを送信する図面登録データ送信部22と、図面データを受信する図面データ受信部23と、変更内容データを受信する変更内容データ受信部24と、変更登録データを送信する変更登録データ送信部25と、図面の変更指示等を入力するための入力装置26と、図面等を表示するための表示装置27と、参照内容情報を送信する参照内容送信部28とを含む。また、図面入出力部21は、図面データの登録処理を行う図面登録部211と、図面データの表示処理を行う図面参照部212と、変更内容データの表示処理を行う変更内容参照部213と、図面の変更内容の入力処理を行う変更内容登録部214とを含む。
【0026】
入力装置26は、ユーザの操作に従って、図面データの入力または図面の変更内容の入力等を行う。図面登録部211は、入力装置26から入力された新規の図面データまたは改版後の図面データの登録処理を行う。図面登録データ送信部22は、図面登録部211からの図面データを、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。
【0027】
入力装置26は、ユーザの操作に従って、表示装置27に表示させる図面データを参照するための検索条件等の情報を入力する。図面参照部212は、入力装置26によって入力された検索条件等の情報を参照内容情報として出力する。なお、参照内容情報は、後述するように、変更内容データを参照するための検索条件等の情報も含まれる。参照内容送信部28は、図面参照部212からの参照内容情報を、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。図面データ受信部23は、LAN50を介して、図面データや図面変更箇所データを図面管理サーバ10から受信する。図面参照部212は、図面データ受信部23が受信した図面データや図面変更箇所データを表示装置27に表示させる。
【0028】
入力装置26は、図面データの変更入力の際に、ユーザの操作に従って変更内容を入力する。変更内容登録部214は、入力装置26から入力された変更内容に基づいて、変更登録データを変更登録データ送信部25に出力する。変更登録データ送信部25は、変更内容登録部214からの変更登録データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する。
【0029】
入力装置26は、ユーザの操作に従って、表示装置27に表示させる変更内容データを参照するための検索条件等の情報を入力する。変更内容参照部213は、入力装置26から入力された検索条件等の情報を参照内容情報として出力する。参照内容送信部28は、変更内容参照部213からの参照内容情報を、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。変更内容データ受信部24は、LAN50を介して、変更内容データを図面管理サーバ10から受信する。変更内容参照部213は、変更内容データ受信部24が受信した変更内容データを表示装置27に表示させる。
【0030】
図面管理サーバ10は、コンピュータ等の情報処理装置によって実現される。図面登録データ受信部12、図面データ送信部13、変更内容データ送信部14、変更登録データ受信部15、および参照内容受信部16は、情報処理装置のネットワークインターフェース部(LANボード等)と、情報処理装置の記憶装置が記憶するプログラムを実行する情報処理装置の制御部とによって実現される。図面変更箇所データ生成部112および変更内容データ更新部115は、情報処理装置の記憶装置が記憶するプログラムを実行する情報処理装置の制御部によって実現される。図面情報ファイル111、図面変更箇所情報ファイル113、および変更内容情報ファイル114は、情報処理装置の記憶装置に記憶される。
【0031】
ユーザ端末20は、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末によって実現される。図面入出力部21は、情報処理端末の記憶装置が記憶するプログラムを実行する情報処理端末の制御部によって実現される。図面登録データ送信部22、図面データ受信部23、変更内容データ受信部24、変更登録データ送信部25、および参照内容送信部28は、情報処理端末のネットワークインターフェース部(LANボード等)と、情報処理端末の記憶装置が記憶するプログラムを実行する情報処理端末の制御部とによって実現される。入力装置26は、キーボードやマウス等の情報処理端末の入力装置である。表示装置27は、ディスプレイ装置等の情報処理端末の表示装置である。
【0032】
なお、図面データ管理手段は、図面管理部11、特に図面変更箇所データ生成部112および変更内容データ更新部115で実現される。変更箇所データ生成手段は、図面変更箇所データ生成部112によって実現される。図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成する変更内容管理情報生成手段は、変更内容データ更新部115によって実現される。図面データ記憶手段および変更箇所データ記憶手段は、データベース装置によって実現される。図面表示手段は、図面参照部212および表示装置27によって実現される。
【0033】
図3は、図面情報ファイル111の例を示す説明図である。図3に示すように、図面情報ファイル111は、図面ID301、図面番号302、版数303、格納ディレクトリ304、およびファイル名305の情報を含む。
【0034】
図面ID301は、各図面データを識別するための識別情報である。図面ID301は、データベース装置が記憶する全ての図面データに一意に対応して付される。図3に示す例では、全ての図面データについて、新規登録または改版がされた順番に「1」,「2」,「3」・・・と図面ID301が付与される。
【0035】
図面番号302は、図面データを管理するため各図面データに付される番号である。原図面データと、その原図面データを改版した全ての図面データとには、同じ図面番号302が付されて管理される。図3に示す例では、図面ID301が「2」である図面データは、図面番号302が「10002 」である図面の原図面データである。そして、図面ID301が「4」である図面データは、図面ID301が「2」である原図面データの変更後の図面データであるので、図面番号302「10002 」と付される。
【0036】
版数303は、原図面データから数えて何番目の改版後の図面データであるかを示す値である。図3に示す例では、図面ID301が「2」である図面データは、原図面データであるので、版数303「1」である。また、図面ID301が「4」である図面データは、図面ID301「2」の原図面データを改版したデータであるので、版数303「2」である。
【0037】
格納ディレクトリ304は、データベース装置内で各図面データが記憶されているディレクトリである。ファイル名305は、各図面データのファイル名である。図3に示す例では、図面ID301が「2」である図面データは、データベース装置において、ディレクトリ「D:\draw\10002 」に「10002_1.tif 」というファイル名で記憶される。図面ID301が「2」である図面データは、図面番号302「10002 」の原図面データであるので、「10002_1.tif 」というファイル名で記憶される。また、図面ID301が「4」である図面データは、図面番号302「10002 」の2版目の図面データであるので、「10002_2.tif 」というファイル名で記憶される。
【0038】
図4は、図面変更箇所情報ファイル113に設定されるデータの一例を示す説明図である。図4に示すように、図面変更箇所情報ファイル113には、変更箇所ID401、変更図面番号402、変更前版数403、変更後版数404、格納ディレクトリ405、およびファイル名406の情報が設定される。
【0039】
変更箇所ID401は、各図面変更箇所データを識別するための識別情報である。変更箇所ID401には、変更内容データの変更箇所ID503と同じ識別情報が付与される。
【0040】
変更図面番号402は、改版の対象となった図面データの図面番号302である。図4に示す例では、変更箇所ID401が「1」である図面変更箇所データは、図3に示す図面ID301「2」の図面データを改版前の図面データとし、図面ID301「4」の図面データを改版後の図面データとする。従って、変更箇所ID401が「1」である図面変更箇所データの変更図面番号402は「10002 」である。
【0041】
変更前版数403は、改版前の図面データの版数303である。変更後版数404は、改版後の図面データの版数303である。図4に示す例では、変更箇所ID401が「1」である図面変更箇所データについては、改版前の図面データが図3に示す図面ID301「2」の図面データであるので、変更前版数403は「1」である。また、改版後の図面データが図面ID301「4」の図面データであるので、変更後版数404は「2」である。
【0042】
なお、変更図面番号402、変更前版数403、および変更後版数404は、図面変更箇所データに対応する改版前後の図面データを検索するためのポインタとしての役割を果たす。
【0043】
格納ディレクトリ405は、データベース装置内で各図面変更箇所データが記憶されているディレクトリである。ファイル名406は、各図面変更箇所データのファイル名である。図4に示す例では、変更箇所ID401が「1」である図面変更箇所データは、ディレクトリ「D:\draw\10002 」に「10002_1_2.tif 」というファイル名で記憶される。変更箇所ID401「1」の図面変更箇所データは、図3に示す図面データ「10002_1.tif 」を改版前の図面データとし、図面データ「10002_2.tif 」を改版後の図面データとして生成された図面データである。そのため、変更箇所ID401「1」の図面変更箇所データは、「10002_1_2.tif 」というファイル名で記憶される。
【0044】
なお、図3に示す図面データ「10002_2.tif 」が更に内容変更されると変更後図面データ「10002_3.tif 」が生成される。この場合には、図4に示すように、図面データ「10002_2.tif 」を改版前の図面データとし、図面データ「10002_3.tif 」を改版後の図面データとして、「10002_2_3.tif 」というファイル名の図面変更箇所データが生成される。
【0045】
図5は、変更内容情報ファイル114に設定されるデータの一例を示す説明図である。図5に示すように、変更内容情報ファイル114には、設計変更ID501、変更理由コード502、および変更箇所ID503が設定されている。
【0046】
設計変更ID501は、変更内容情報ファイル114に含まれる各変更内容データを識別するための識別情報である。変更理由コード502は、各変更内容データの変更理由を示すコード情報である。変更箇所ID503は、各変更内容データに対応する図面変更箇所データを識別するための識別情報である。
【0047】
なお、変更箇所ID503は、後述するように変更内容データに対応する図面変更箇所データを検索するためのポインタとしての役割を果たす。
【0048】
次に、動作について説明する。ユーザ端末20のユーザは、新規の図面データまたは改版した図面データを登録する場合には、入力装置26を操作して図面を登録する。新規に作成した図面データを登録する場合には、図面登録部211は、入力装置26から入力された図面データを、新規の図面データとして出力する。図面登録データ送信部22は、図面登録部211からの図面データを、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。図面管理サーバ10の図面登録データ受信部12は、図面データを、LAN50を介してユーザ端末20から受信する。図面登録データ受信部12は、図面情報ファイル111を更新する。そして、図面登録データ受信部12は、受信した図面データをデータベース装置に記憶させる。
【0049】
図面情報ファイル111の更新において、受信した図面データは新規のデータであるので、図面登録データ受信部12は、新たな図面IDおよび新たな図面番号を設定して図面情報ファイル111の図面ID301および図面番号302を更新する。また、図面登録データ受信部12は、受信した図面データに対する版数を「1」として図面情報ファイル111の版数303を更新する。図面登録データ受信部12は、新たに設定した図面番号302に基づいて、受信した図面データを格納するデータベース装置内のディレクトリおよびファイル名を決定し、格納ディレクトリ304およびファイル名305を更新する。そして、図面登録データ受信部12は、受信した図面データを、更新した図面情報ファイル111の格納ディレクトリ304およびファイル名305に基づいて、データベース装置に記憶させる。
【0050】
改版した図面データを登録する場合には、ユーザは、まず、入力装置26から改版したい図面データの図面番号を入力する。図面参照部212は、入力装置26からの図面番号を参照内容情報として出力する。参照内容送信部28は、図面参照部212からの参照内容情報を、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。図面管理サーバ10の参照内容受信部16は、参照内容情報を、LAN50を介してユーザ端末20から受信する。図面データ送信部13は、参照内容受信部16が受信した参照内容情報に含まれる図面番号に基づいて、図面変更箇所情報ファイル113の図面番号302と一致する図面データをデータベース装置から抽出する。そして、図面データ送信部13は、抽出した図面データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する。
【0051】
ユーザ端末20の図面データ受信部23は、図面データを、LAN50を介して図面管理サーバ10から受信する。図面参照部212は、図面データ受信部23が受信した図面データを表示装置27に表示させる。そして、ユーザは、表示装置27が表示する図面データの改版指示を入力する。
【0052】
図面データが改版された場合には、変更内容情報ファイル114の更新が行われる。図6は、変更内容情報ファイル114を更新する処理経過の例を示す流れ図である。
【0053】
改版された図面データの登録を受けつける際に、図面登録部211は、変更内容登録部214に変更登録データの受付処理を実行させる。変更内容登録部214は、表示装置27に変更理由コードの入力画面を表示する。変更理由コードとは、図面データの内容を変更した理由を示すコード情報である。変更理由コードとして、例えば、ユーザの操作に従って、2桁のコード番号が入力装置26から入力される。変更内容登録部214は、変更理由コードが入力装置26から入力されると、入力された変更理由コードを変更登録データとして受けつける(ステップS10)。そして、変更登録データ送信部25は、変更内容登録部214からの変更登録データを、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する(ステップS11)。なお、変更内容登録部214は、変更理由コード以外の情報を変更登録データとして受けつけるものであってもよい。
【0054】
図面管理サーバ10の変更登録データ受信部15は、ユーザ端末20から、LAN50を介して変更登録データを受信する(ステップS12)。変更内容データ更新部115は、変更登録データ受信部15が受信した変更登録データに対して新たな変更箇所IDを生成する(ステップS13)。そして、変更内容データ更新部115は、変更登録データと生成した変更箇所IDとに基づいて、変更内容情報ファイル114を更新する(ステップS14)。
【0055】
例えば、改版処理が実行される前に、図5に示す変更内容情報ファイル114に、変更内容データが含まれていない場合を例に説明する。変更登録データ受信部15が変更理由コード「12」を受信すると、変更内容データ更新部115は、変更登録データ受信部15が受信した変更理由コード「12」に対して、変更箇所ID「1」を生成する(ステップS13)。変更内容データ更新部115は、図5に示す変更内容データの変更理由コード502に、変更登録データ受信部15が受信した変更理由コード「12」を記憶させる(ステップS14)。また、変更内容データ更新部115は、ステップS13で生成した変更箇所ID「1」を図5に示す変更箇所ID503に記憶させる(ステップS14)。
【0056】
図7は、図面変更箇所データ生成の処理経過の例を示す流れ図である。ユーザ端末20の図面登録部211は、図面データの改版の指示が入力装置26から入力された場合には、指示に従って改版後の図面データの登録を受けつける(ステップS20)。図面登録データ送信部22は、図面登録部211からの改版後の図面データを、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する(ステップS21)。
【0057】
図面管理サーバ10の図面登録データ受信部12は、ユーザ端末20から、LAN50を介して改版後の図面データを受信する(ステップS22)。図面登録データ受信部12は、受信した改版後の図面データに基づいて図面情報ファイル111を更新する。そして、図面登録データ受信部12は、更新後の図面情報ファイル111に基づいて、改版後の図面データをデータベース装置に記憶させる(ステップS23)。
【0058】
例えば、図3に示す図面ID301「2」の改版後の図面データを、ユーザ端末20から受信した場合について説明する。図面登録データ受信部12は、受信した改版後の図面データに対して、新たに図面ID301「4」を付与する。図面ID301「2」の図面データの図面番号302は「10002 」であるので、図面登録データ受信部12は、図面ID301「4」の図面データの図面番号302を「10002 」に更新する。図面ID301「2」の図面データの版数303は「1」であるので、図面登録データ受信部12は、1を加算して図面ID301「4」の図面データの版数303を「2」に更新する。
【0059】
図面登録データ受信部12は、図面番号302「10002 」および変更後版数404「2」に基づいて、受信した改版後の図面データのファイル名を「10002_2.tif 」に決定する。また、図面登録データ受信部12は、受信した改版後の図面データを記憶させるディレクトリを、図面ID301「2」と同じ「D:\draw\10002 」に決定する。そして、図面登録データ受信部12は、データベース装置におけるディレクトリ「D:\draw\10002 」に、改版後の図面データを「10002_2.tif 」というファイル名で記憶させる。
【0060】
図面変更箇所データ生成部112は、図面情報ファイル111に基づいて、データベース装置から、改版後の図面データと、対応する改版前の図面データとを抽出する(ステップS24)。図面変更箇所データ生成部112は、改版前の図面データと改版後の図面データとの差分を抽出して図面変更箇所データを生成する(ステップS25)。
【0061】
図8は、改版前後の図面データおよび図面変更箇所データの例を示す説明図である。図8(a)には、改版前の図面データ(本例では、ラスタデータ)が示されている。また、図8(b)には、改版後の図面データ(本例では、ラスタデータ)が示されている。図8(b)において、実線部分は改版後の図面を示している。また、図8(b)において、波線部分は改版によって図8(a)に示す改版前の図面から削除された部分を示す。図面変更箇所データ生成部112は、図8(a)に示す改版前の図面データと、図8(b)に示す改版後の図面データとの差分を抽出して図面変更箇所データを生成する。図8(c)には、図面変更箇所データ生成部112が生成した図面変更箇所データが示されている。図8に示すように、図面変更箇所データは、変更箇所を特定して図示したラスタデータである。
【0062】
図面変更箇所データ生成部112は、生成した図面変更箇所データに基づいて、図面変更箇所情報ファイル113を更新する。そして、図面変更箇所データ生成部112は、図面変更箇所データを、図面変更箇所情報ファイル113に基づいてデータベース装置に記憶させる(ステップS26)。
【0063】
例えば、図3に示す図面データ「10002_1.tif 」が改版前の図面データであり、図面データ「10002_2.tif 」が改版後の図面データである場合を説明する。また、本改版処理前に実行された図面データの改版処理はないものとする。従って、図4に示す図面変更箇所情報ファイル113には、図面変更箇所データに関する情報は記憶されていない。図面変更箇所データ生成部112は、変更前図面データ「10002_1.tif 」と、変更後図面データ「10002_2.tif 」とに基づいて、図面変更箇所データを生成する。
【0064】
図面変更箇所データ生成部112は、図6に示すステップS14で更新された変更内容情報ファイル114から、最新の変更箇所ID503(すなわち、生成した図面変更箇所データに対応する変更箇所ID)を抽出する。本例では、図面変更箇所データ生成部112は、変更内容情報ファイル114から変更箇所ID503「1」を抽出する。そして、図面変更箇所データ生成部112は、変更箇所ID401を「1」と記憶させる。
【0065】
変更前図面データ「10002_1.tif 」および変更後図面データ「10002_2.tif 」の図面番号302は「10002 」であるので、図面変更箇所データ生成部112は、変更箇所ID401の変更図面番号402を「10002 」と記憶させる。改版前の図面データ「10002_1.tif 」の版数303は「1」であるので、図面変更箇所データ生成部112は、変更箇所ID401「1」の図面変更箇所データの変更前版数403を「1」と記憶させる。改版後の図面データ「10002_2.tif 」の版数303は「2」であるので、図面変更箇所データ生成部112は、変更箇所ID401「1」の図面変更箇所データの変更後版数404を「2」と記憶させる。
【0066】
図面変更箇所データ生成部112は、改版前の図面データ「10002_1.tif 」および改版後の図面データ「10002_2.tif 」に基づいて、図面変更箇所データのファイル名を「10002_1_2.tif 」と決定する。図面変更箇所データ生成部112は、図面変更箇所データを記憶させるディレクトリを、図面データ「10002_1.tif 」および「10002_2.tif 」と同じ「D:\draw\10002 」に決定する。そして、図面変更箇所データ生成部112は、データベース装置におけるディレクトリ「D:\draw\10002 」に、図面変更箇所データを「10002_1_2.tif 」というファイル名で記憶させる。
【0067】
次に、図面データおよび図面変更箇所データの表示の動作について説明する。図9は、図面データおよび図面変更箇所データの表示の処理経過の例を示す流れ図である。ユーザは、図面データおよび図面変更箇所データを表示装置27に表示させるために、まず文字情報である変更内容データを表示装置27に表示させる。そのため、ユーザは、変更内容データ要求の指示を入力装置26から入力する。変更内容参照部213は、入力装置26から変更内容データ要求の指示が入力されると、変更内容データの検索条件等の情報を参照内容情報として出力する。参照内容送信部28は、変更内容参照部213からの参照内容情報を、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。
【0068】
図面管理サーバ10の参照内容受信部16は、ユーザ端末20から参照内容情報を受信する。変更内容データ送信部14は、参照内容受信部16が受信した参照内容情報に基づいて、変更内容情報ファイル114から変更内容データを抽出する(ステップS30)。変更内容データ送信部14は、抽出した変更内容データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する(ステップS31)。
【0069】
ユーザ端末20の変更内容データ受信部24は、LAN50を介して図面管理サーバ10から変更内容データを受信する(ステップS32)。変更内容参照部213は、変更内容データ受信部24が受信した変更内容データを入力する。そして、変更内容参照部213は、文字情報である変更内容データを表示装置27に表示させる(ステップS33)。ユーザは、表示された変更内容データを確認し、変更内容データに含まれる情報のうち、表示装置27に図面データを表示させたい変更箇所の情報を入力装置26から選択する。ユーザが、入力装置26から変更箇所の情報を選択すると、選択した情報に対応する図5に示す変更箇所ID503が特定される。
【0070】
図面参照部212は、入力装置26から変更箇所の図面データの要求が入力されると、対応する図面変更箇所データの変更箇所ID503を参照内容情報として出力する。参照内容送信部28は、図面参照部212からの参照内容情報を、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。図面管理サーバ10の参照内容受信部16は、参照内容情報を、LAN50を介してユーザ端末20から受信する。図面データ送信部13は、参照内容受信部16が受信した参照内容情報に基づいて、図面変更箇所情報ファイル113から変更箇所IDに対応する図面変更箇所データを特定する。すなわち、図面データ送信部13は、変更箇所ID503をポインタとして図面変更箇所データを特定する。そして、図面データ送信部13は、データベース装置から、特定した図面変更箇所データを抽出する(ステップS34)。
【0071】
図面データ送信部13は、図面情報ファイル111から、図面変更箇所データに対応する変更図面番号402、変更前版数403、および変更後版数404を抽出する。図面データ送信部13は、変更図面番号402、変更前版数403、および変更後版数404に基づいて、図面変更箇所データに対応する改版前の図面データおよび改版後の図面データを特定する。すなわち、図面データ送信部13は、変更図面番号402、変更前版数403、および変更後版数404をポインタとして改版前後の図面データを特定する。そして、図面データ送信部13は、データベース装置から、特定した改版前の図面データおよび改版後の図面データを抽出する(ステップS35)。
【0072】
例えば、図5に示す変更内容データの変更箇所ID503「1」に対応する図面データの要求がなされた場合を例に説明する。図面データ送信部13は、図面変更箇所情報ファイル113に基づいて、要求された図面変更箇所データが図4に示す変更箇所ID401「1」の図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」であると特定する。そして、図面データ送信部13は、データベース装置から、図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」を抽出する(ステップS34)。
【0073】
図面データ送信部13は、図面情報ファイル111から、図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」に対応する変更図面番号402「10002 」、変更前版数403「1」、および変更前版数403「2」を抽出する。そして、図面データ送信部13は、変更図面番号402「10002 」、変更前版数403「1」、および変更前版数403「2」に基づいて、データベース装置から、改版前の図面データ「10002_1.tif 」および改版後の図面データ「10002_2.tif 」を抽出する(ステップS35)。
【0074】
図面データ送信部13は、抽出した改版前の図面データ、改版後の図面データ、および図面変更箇所データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する(ステップS36)。
【0075】
ユーザ端末20の図面データ受信部23は、改版前の図面データ、改版後の図面データ、および図面変更箇所データを、LAN50を介して図面管理サーバ10から受信する(ステップS37)。図面参照部212は、図面データ受信部23から、改版前の図面データ、改版後の図面データ、および図面変更箇所データを取得する。そして、図面参照部212は、改版前の図面データ、改版後の図面データ、および図面変更箇所データを表示装置27に表示する(ステップS38)。
【0076】
図10は、図面データと図面変更箇所データとを、表示装置27に表示させた場合の表示の例を示す説明図である。図10(a)は、図8(a)に示す改版前の図面データと図8(c)に示す図面変更箇所データとを表示装置27に表示させた場合の表示例である。図10(a)に示すように、ユーザ端末20のユーザは、図10(a)に示す表示によって、改版前の図面データのどの部分が変更されたかを視覚的に認識することができる。また、図10(b)は、図8(b)に示す改版後の図面データと図8(c)に示す図面変更箇所データとを表示装置27に表示させた場合の表示例である。図10(b)に示すように、ユーザは、図10(b)に示す表示によって、改版後の図面データのどの部分が変更されたかを視覚的に認識することができる。図10に示すように、改版前後の図面データとのレイヤと図面変更箇所データのレイヤとが重畳され、表示装置27に重ね合わされて表示される。
【0077】
ステップS38において、図面参照部212は、ユーザの操作に従って、改版前の図面データまたは改版後の図面データを表示装置27に表示させる。また、図面参照部212は、ユーザの操作に従って、図10(a)に示すように、改版前の図面データと図面変更箇所データとを重ね合わせて表示装置27に表示させる。すなわち、改版前図面のレイヤと変更箇所のレイヤとを合成して表示させる。また、図面参照部212は、ユーザの操作に従って、図10(b)に示すように、改版後の図面データと図面変更箇所データとを重ね合わせて表示装置27に表示させる。すなわち、改版後図面のレイヤと変更箇所のレイヤとを合成して表示させる。
【0078】
なお、最新の改版前後の図面データや図面変更箇所データに限らず、過去に行われた変更作業の際に生成された図面データ等と図面変更箇所データとを重ね合わせて表示装置27に表示させることも可能である。
【0079】
例えば、図4に示す図面変更箇所データ「10002_2_3.tif 」は、変更図面番号402が「10002 」である図面データのうち、版数が「2」である図面データと版数が「3」である図面データとに基づいて生成された図面変更箇所データである。また、図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」は、変更図面番号402が「10002 」である図面データのうち、版数が「1」である図面データと版数が「2」である図面データとに基づいて生成された図面変更箇所データである。すなわち、図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」は、図面変更箇所データ「10002_2_3.tif 」に対して過去に生成された図面変更箇所データである。
【0080】
図面変更箇所データ「10002_2_3.tif 」が指定された場合には、例えば、図面参照部212は、改版後の図面データとして版数「3」の図面データと、図面変更箇所データ「10002_2_3.tif 」とを重ね合わせて表示装置27に表示させてもよい。また、図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」が指定された場合には、図面参照部212は、改版後の図面データとして版数「2」の図面データと、図面変更箇所データ「10002_1_2.tif 」とを重ね合わせて表示装置27に表示させてもよい。
【0081】
また、特定の図面データと図面変更箇所データとを重ねて表示装置27に表示させるのでなく、特定の図面データのみを単独で指定して表示装置27に表示させることも可能である。例えば、ユーザは、表示装置27に表示させたい図面データの図面番号と版数とを入力装置26から入力する。過去の図面データを表示させたい場合には、最新版の版数を指定するのでなく過去の版数を指定してもよい。図面参照部212は、入力装置26からの図面番号および版数を参照内容情報として出力する。そして、参照内容送信部28は、図面参照部212からの参照内容情報を、LAN50を介して図面管理サーバ10に送信する。
【0082】
図面管理サーバ10の参照内容受信部16は、参照内容情報を、LAN50を介してユーザ端末20から受信する。図面データ送信部13は、図面情報ファイル111から、参照内容受信部16が受信した参照内容情報に含まれる図面番号および版数と一致する図面番号302および版数303を特定する。また、図面データ送信部13は、特定した図面番号302および版数303に基づいて図面データを特定する。図面データ送信部13は、データベース装置から、特定した図面データを抽出する。そして、図面データ送信部13は、抽出した図面データを、LAN50を介してユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20の図面データ受信部23は、図面データを、LAN50を介して図面管理サーバ10から受信する。そして、図面参照部212は、図面データ受信部23が受信した図面データを表示装置27に表示させる。
【0083】
以上のように、本発明によれば、文字情報である変更内容データと図面変更箇所データとが変更箇所IDによって対応付けられているので、変更内容データの表示画面から図面の変更箇所を容易に検索することができる。また、図面変更箇所データと改版前後の図面データとが図面番号や版数の情報によって対応付けられているので、更に、改版前後の図面データを容易に検索することができる。そして、検索して抽出した図面変更箇所データと改版前後の図面データとを重ね合わせて表示するので、図面の変更箇所を視覚的に確認することができる。従って、製造業において設計者や生産者等が図面の変更箇所を容易に特定し、視覚的に確認することができる。
【0084】
また、本発明によれば、改版毎の全ての図面データと、改版毎に生成された全ての図面変更箇所データとを保持するので、過去に改版された変更箇所を図面データとして表示して視覚的に確認することができる。従って、製造業等において過去の図面データの変更履歴に関する情報をノウハウとして活用することができる。また、改版毎の全ての図面データと改版毎に生成された全ての図面変更箇所データとを保持することによって、変更箇所の情報の再利用化を図ることができる。
【0085】
なお、本実施の形態では、図面管理サーバ10とユーザ端末20とを含む図面管理システムを例に説明したが、本発明は、図面管理サーバ10とユーザ端末20との両方の機能を備えた図面管理装置によっても実現可能である。
【0086】
また、本実施の形態では、図面データとしてラスタデータを例に説明したが、本発明は、ラスタデータ以外の図面データを管理する図面管理システムにも適用できる。また、本実施の形態では、製造業者が製品等の開発や設計を行ったり製品等の生産業務で使用するための図面を管理する管理システムを例に説明したが、製造業者が使用する図面データ以外の図面データを管理する図面管理システムであってもよい。
【0087】
また、図2に示した構成は、ソフトウェアによって実現可能である。すなわち、本実施の形態では、コンピュータに、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成する処理と、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成する処理と、図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、図面データ記憶手段から、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出する処理とを実行させるための図面変更情報管理プログラムによって、図面管理装置、図面管理システムまたは図面変更情報管理方法を実現可能である。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、図面管理装置を、図面データ管理手段が、それぞれの図面の変更前後の図面データと図面変更箇所データとを関連付けて管理するように構成したので、図面の変更箇所を容易に検索することができる。従って、ユーザが図面の変更箇所を容易に特定し、視覚的に確認することができる環境を提供することができる。
【0089】
本発明によれば、視覚的な設計変更情報管理方法が、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成するステップと、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成するステップと、図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、指示に該当する図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出するステップと、抽出した図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示するステップとを含むので、図面の変更箇所を容易に検索することができる。従って、ユーザが図面の変更箇所を容易に特定し、視覚的に確認することができる。
【0090】
本発明によれば、図面変更情報管理プログラムが、コンピュータに、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成する処理と、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成する処理と、図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、図面データ記憶手段から、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出する処理とを実行させるように構成されているので、図面の変更箇所を容易に検索することができる。従って、ユーザが図面の変更箇所を容易に特定し、視覚的に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による図面管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明による図面管理システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】図面情報ファイルに設定されたデータの一例を示す説明図である。
【図4】図面変更箇所情報ファイルに設定されたデータの一例を示す説明図である
【図5】変更内容情報ファイルに設定されたデータの一例を示す説明図である。
【図6】変更内容情報ファイルの更新処理の処理経過の例を示す流れ図である。
【図7】図面変更箇所データの処理経過の例を示す流れ図である。
【図8】改版前後の図面データおよび図面変更箇所データの例を示す説明図である。
【図9】図面表示の処理経過の例を示す説明図である。
【図10】図面データと図面変更箇所データとの表示の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 図面管理サーバ
11 図面管理部
12 図面登録データ受信部
13 図面データ送信部
14 変更内容データ送信部
15 変更登録データ受信部
16 参照内容受信部
111 図面情報ファイル
112 図面変更箇所データ生成部
113 図面変更箇所情報ファイル
114 変更内容情報ファイル
115 変更内容データ更新部
20 ユーザ端末
21 図面入出力部
22 図面登録データ送信部
23 図面データ受信部
24 変更内容データ受信部
25 変更登録データ送信部
28 参照内容送信部

Claims (9)

  1. 変更前後の図面の図面データを記憶する図面データ記憶手段と、変更前後の図面データを管理する図面データ管理手段とを備えた図面管理装置において、
    変更前の図面と変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データを生成する変更箇所データ生成手段と、
    前記図面変更箇所データを記憶する図面変更箇所データ記憶手段とを備え、
    前記図面データ管理手段は、それぞれの図面の変更前後の図面データと図面変更箇所データとを関連付けて管理する
    ことを特徴とする図面管理装置。
  2. 図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示する図面表示手段を備えた
    請求項1記載の図面管理装置。
  3. 図面データ記憶手段は、最初に作成された図面の図面データと、最初に作成された図面にもとづいて順次変更された各図面の図面データとを記憶し、
    変更箇所データ記憶手段は、前記各図面について、変更前の図面と変更後の図面とに関する図面変更箇所データを記憶する
    請求項1または請求項2記載の図面管理装置。
  4. 図面データ管理手段は、図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報と、図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報とを用いて、変更前後の図面データと図面変更箇所データとを関連付ける
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の図面管理装置。
  5. 図面データ管理手段は、図面データを特定する情報を含む図面管理情報を用いて、図面変更箇所データに対応した図面データを特定する
    請求項4記載の図面管理装置。
  6. 図面データを管理する図面管理サーバと、ユーザが使用するユーザ端末とを含み、前記図面管理サーバは、変更前後の図面の図面データを記憶する図面データ記憶手段と、変更前後の図面データを管理する図面データ管理手段とを備えた図面管理システムにおいて、
    前記図面管理サーバは、それぞれの図面の変更前後の図面データと、変更前の図面と変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データとを関連付けて管理する図面データ管理手段を含む
    ことを特徴とする図面管理システム。
  7. ユーザ端末は、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示する図面表示手段を含む
    請求項6記載の図面管理システム。
  8. 設計変更前後の図面の図面データ、および設計変更前の図面と設計変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データを管理するとともに、設計変更箇所をユーザに視覚的に提示する視覚的な設計変更情報管理方法であって、
    図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成するステップと、
    図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成するステップと、
    図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、前記変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、指示に該当する図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出するステップと、
    抽出した図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを重ね合わせて表示するステップと
    を含むことを特徴とする視覚的な設計変更情報管理方法。
  9. 変更前後の図面の図面データを記憶する図面データ記憶手段と、変更前の図面と変更後の図面との間の差異部分を含む領域である変更箇所の図面データである図面変更箇所データを記憶する図面変更箇所データ記憶手段とを備えたシステムにおける図面の変更情報を管理する図面変更情報管理プログラムであって、
    コンピュータに、
    図面変更箇所と変更理由とを対応づける変更内容管理情報を生成する処理と、
    図面変更箇所、変更前後の図面の図面データ、および図面変更箇所データを対応づける変更箇所管理情報を生成する処理と、
    図面変更箇所を特定する指示が入力された場合に、前記変更内容管理情報と変更箇所管理情報とに基づいて、前記図面データ記憶手段から、図面変更箇所データと、その図面変更箇所データに対応する変更前の図面データまたは変更後の図面データとを抽出する処理と
    を実行させるための図面変更情報管理プログラム。
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