JP2004191956A - 反射防止フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents

反射防止フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 十分な無欠陥性を確保した反射防止フィルム、そのような反射防止フィルムを用いた偏光板、並びにこれら反射防止フィルムや偏光板を装備した表示装置を提供する。
【解決手段】透明支持体上に少なくとも1層のハードコート層と最外層に位置する低屈折率層を有し、(a)上記光学フィルム表面のRa(中心線平均粗さ)が0.15μm以下であり、(b)上記ハードコート層が1種類以上の大サイズ粒子を含有し、しかも(c)大サイズ粒子の平均粒径が、上記ハードコート層の厚みの80%以上の大きさであり、かつ上記大サイズ粒子に含まれる粗大粒子のカットポイント値(CP値)が、該ハードコート層の厚みの4倍未満である反射防止フィルム、並びにこのフィルムを用いた偏光板及び表示装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反射防止フィルム、偏光板、およびこれら反射防止フィルム、偏光板を装備した表示装置に関する。
反射防止フィルムは、一般に、陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や液晶表示装置(LCD)のようなディスプレイ装置において、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光拡散と光学干渉の原理を用いて、ディスプレイの最表面に配置される。
このような反射防止フィルムは、支持体上に少なくとも1層のハードコート層(好ましくは高屈折率のもの)、さらにその上に適切な膜厚の低屈折率層を形成することにより作製できる。
反射防止フィルムに対する要求は多岐にわたるが、この中で無欠陥性(欠陥故障が無いこと)があり、この要求レベルは益々高くなってきている。特に、画像の黒の締まりを重視した低い防眩性の反射防止フィルムや、ハードコート層のバインダーとその層中に含まれる粒子との間に屈折率差をつけた内部散乱型反射防止フィルムでは、欠陥が目立ちやすく、要求レベルは極めて高い。欠陥発生の原因となるものには、埃、糸くず、皮張り(塗布液の乾固物)などの異物、ハードコート層に含有される粒子に含まれる凝集粒子や粗大粒子などが挙げられる。
異物については、製造工程内のクリーン度アップや、濾過フィルタによる塗液のフィルタリングによって、凝集粒子については処方対策によって、改善が図れるが、ハードコート層に含まれる粗大粒子については、その管理方法が明確になっておらず、特に、処方で対処できない粗大粒子が原因の点欠陥によって、製品得率が大きくダウンする問題があった。
特許文献1(特開2001−74936号公報)では、上層の膜厚に相当する高さよりも大きな凸部が下層塗布面上に実質的に含まれないことを特徴とする光学フィルムが欠陥発生防止に効果的であると開示されているが、点欠陥発生防止としては満足できるものは得られなかった。
また、特許文献2(特開2000−204173号公報)では、クロスニコル状態で認識される大きさが5〜50μmの異物が面積250mm2当たり200個以下であり、クロスニコル状態で認識される大きさが50μmを越える異物が面積250mm2当たり実質上0個であることを特徴とするフィルムが異常発光(点欠陥)の無い優れたフィルムとして開示されているが、反射防止フィルムを作製する場合の支持体についてのみしか言及されておらず、点欠陥の無い優れた反射防止フィルムを作製するには、全く不十分であった。
さて、下層のハードコート層は、所望の特性、例えば、防眩性、膜強度が得られるように、層厚、微粒子の粒径及び数を調整して設計される。この時、ハードコート層に含有される大サイズ粒子の中に、その平均粒径から逸脱する粗大粒子が存在すると、これが欠陥の原因となる。粗大粒子は、その粒径が著しく大きくなると、それ自体で欠陥となるが、そうでなくても、周囲のバインダーを含めた突起を形成するため欠陥として認識されてしまう。ハードコート層の厚みよりも平均粒径が小さく、ハードコート層に内在する粒子についても同様である。
防眩性の質感を高めるために(見た目のざらつき感を無くすために)、防眩性を付与する粒子は、その粒度分布をできるだけシャープにすることが望ましく、また表面散乱による黒の締まりの低下を防ぐ為に、防眩性の低いまたは防眩性のない反射防止フィルムが、特にテレビ用途で望まれてくるようになり、防眩性を付与する粒子の大きさと防眩性ハードコート層の厚みの差は、従来以上に小さくなってきており、粗大粒子の存在に対する欠陥検出の感度はますます高まってしまう背景が生まれつつある。また、液晶テレビの大サイズ化(21インチ以上)、ワイド化(アスペクト比9:16)に対応するには、今まで以上に欠陥発生率を下げなければ対応できない背景もあった。
特開2001−74936号公報 特開2000−204173号公報
本発明の目的は、十分な無欠陥性を確保した反射防止フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的、そのような反射防止フィルムを用いた偏光板を提供することにある。
本発明のさらなる他の目的は、上記反射防止フィルムや偏光板を装備した液晶表示装置などの表示装置を提供することにある。
検討を鋭意進めた結果、透明支持体上に少なくとも1層のハードコート層と、最外層に位置する低屈折率層からなる光学フィルムにおいて、該ハードコート層中に含有される1種類以上の各粒子の粗大粒子のカットポイント値(CP値)を、該ハードコート層の厚みの4倍未満にすることで解決を図れることを見出し、本発明に到った。
本発明によれば、下記構成の反射防止フィルム、偏光板、及びディスプレイ装置が提供され、上記目的が達成される。
1.透明支持体上に、少なくとも1層のハードコート層と最外層に位置する低屈折率層を有する光学フィルムにおいて、
(a)上記光学フィルム表面のRa(中心線平均粗さ)が0.15μm以下であり、
(b)上記ハードコート層が1種類以上の粒子を含有し、しかも
(c)前記粒子の少なくとも1種類が平均粒径がハードコート層の厚みの80%以上の大きさを有する粒子(大サイズ粒子)であって、かつその各粒子に含まれる粗大粒子のカットポイント値(CP値)のいずれもが、該ハードコート層の厚みの4倍未満である、
ことを特徴とする反射防止フィルム。
2.ハードコート層が1種類以上の内部散乱性を付与する粒子を含有し、該内部散乱性を付与する粒子の平均粒径が、該ハードコート層の厚みの80%未満の大きさであり、かつその粒子に含まれる粗大粒子のカットポイント値(CP値)が、ハードコート層の厚みの4倍未満であることを特徴とする上記1に記載の反射防止フィルム。
3.少なくとも1層のハードコート層が光拡散層であり、該光拡散層のゴニオフォトメーターで測定される散乱光プロファイルの出射角0°の光強度に対する30°の散乱光強度が、0.01〜0.2%の範囲にあることを特徴とする上記1または2に記載の反射防止フィルム。
4.フィルム表面のRa(中心線平均粗さ)が0.10μm以下であることを特徴とする上記1乃至3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
5.櫛幅0.5mmで測定したときの透過画像鮮明性の値が、40%以上97%未満であることを特徴とする上記1乃至4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
6.上記1乃至6に記載の反射防止フィルムを偏光板における偏光子の2枚の保護フィルムのうちの一方に用いたことを特徴とする偏光板。
7.2枚の保護フィルムのうち反射防止フィルムが用いられていない保護フィルムが、光学異方性層を含んでなる光学補償層を有する光学補償フィルムであり、該光学異方性層がディスコティック構造単位を有する化合物からなる負の複屈折率を有する層であり、該ディスコティック構造単位の円盤面が該表面保護フィルム面に対して傾いており、かつ該ディスコティック構造単位の円盤面と該表面保護フィルム面とのなす角度が、光学異方層の深さ方法に変化していることを特徴とする上記6に記載の偏光板。
8.上記1乃至5に記載の反射防止フィルムあるいは上記6または7に記載の偏光板を表示装置の最表面に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
9.液晶表示装置が、21インチサイズ以上の液晶大型テレビ、またはアスペクト比が9対16以上の液晶ワイドテレビであることを特徴とする上記8に記載の液晶表示装置。
10.上記1乃至5に記載の反射防止フィルムあるいは上記6または7に記載の偏光板を少なくとも1枚有するTN、STN、VA、IPS、またはOCBのモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置。
本発明によれば、十分な無欠陥性を確保した反射防止フィルムが提供される。
また、本発明の反射防止フィルムを装備した表示装置あるいは本発明の反射防止フィルムを用いた偏光板を装備した表示装置は、視認性に優れると共に視野角が非常に広い。
本発明の実施の一形態として好適な反射防止フィルムの基本的な構成を図1を参照しながら説明する。
図1には、本発明の反射防止フィルムの一例が模式的な概略断面図として示されている。この場合、反射防止フィルム1は、透明支持体2、ハードコート層3、ハードコート層4、そして低屈折率層5の順序の層構成を有する。低屈折率層5は、最外に位置するように配置する。ハードコート層4には、防眩性を付与する粒子6などが分散している(層内部に埋もれる粒子があっても構わない)。ハードコート層4の粒子6以外の部分のマトリクス素材の屈折率は1.50〜2.00の範囲にあることが好ましく、低屈折率層5の屈折率は1.38〜1.49の範囲にあることが好ましい。本発明において、ハードコート層は、このように防眩性を有するハードコート層と、防眩性を有しないハードコート層の組み合わせでもよく、いずれかのハードコート層1層でもよいし、複数層、例えば2層乃至4層で構成されていてもよい。たとえば、図1に示した防眩性を有しないハードコート層3は必須ではないが、フィルム強度付与のために塗設されることは好ましい。
本発明のハードコート層について以下に説明する。
ハードコート層はハードコート性を付与するためのバインダー、大サイズ粒子、内部散乱性を付与するための粒子、および高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のための無機フィラーから形成される。
バインダーとしては、飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーであることが好ましく、飽和炭化水素鎖を主鎖として有するポリマーであることがさらに好ましい。
また、バインダーポリマーは架橋構造を有することが好ましい。
飽和炭化水素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーとしては、エチレン性不飽和モノマーの重合体が好ましい。飽和炭化水素鎖を主鎖として有し、かつ架橋構造を有するバインダーポリマーとしては、二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。
高屈折率にするには、このモノマーの構造中に芳香族環や、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒素原子から選ばれた少なくとも1種の原子を含むことが好ましい。
二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが挙げられる。上記モノマーは2種以上併用してもよい。
高屈折率モノマーの具体例としては、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタクリロキシフェニル−4'−メトキシフェニルチオエーテル等が挙げられる。これらのモノマーも2種以上併用してもよい。
これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーの重合は、光ラジカル開始剤、あるいは熱ラジカル開始剤の存在下、電離放射線の照射または及び加熱により行うことができる。
従って、エチレン性不飽和基を有するモノマー、光ラジカル開始剤、あるいは熱ラジカル開始剤、防眩性を付与する粒子、内部散乱性を付与する粒子、および無機フィラーを含有する塗液を調製し、該塗液を透明支持体上に塗布・乾燥後、電離放射線または熱による重合反応により硬化して、更に必要に応じて、硬化の前後に、残留溶剤低減を目的とした後加熱乾燥によって、ハードコート層を形成することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類や芳香族スルホニウム類が挙げられる。
アセトフェノン類の例には、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが含まれる。
ベンゾイン類の例には、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。
ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノンが含まれる。
ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。
最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)にも種々の例が記載されており本発明に有用である。
市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(651,184,907)等が好ましい例として挙げられる。
光重合開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサントンを挙げることができる。
熱ラジカル開始剤としては、有機あるいは無機過酸化物、有機アゾ及びジアゾ化合物等を用いることができる。
具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ化合物として2−アゾービスーイソブチロニトリル、2−アゾービスープロピオニトリル、2−アゾ−ビスーシクロヘキサンジニトリル等、ジアゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム等を挙げることができる。
ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官能エポシキシ化合物の開環重合体が好ましい。多官能エポシキ化合物の開環重合は、光酸発生剤あるいは熱酸発生剤の存在下、電離放射線の照射または加熱により行うことができる。
従って、多官能エポシキシ化合物、光酸発生剤あるいは熱酸発生剤、マット粒子および無機フィラーを含有する塗液を調製し、該塗液を透明支持体上に塗布後電離放射線または熱による重合反応により硬化して反射防止フィルムを形成することができる。
二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わりにまたはそれに加えて、架橋性官能基を有するモノマーを用いてポリマー中に架橋性官能基を導入し、この架橋性官能基の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。
架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。すなわち、本発明において架橋性官能基は、すぐには反応を示すものではなくとも、分解した結果反応性を示すものであってもよい。
これら架橋性官能基を有するバインダーポリマーは塗布後、加熱することによって架橋構造を形成することができる。
ハードコート層には、ハードコート層の厚みの80%以上の平均粒径を有する大サイズ粒子で、好ましくは平均粒径が1〜10μm、更に好ましくは2〜7μmの、例えば無機化合物の大サイズ粒子または樹脂の大サイズ粒子が含有される。
上記粒子の具体例としては、例えばシリカ粒子、TiO2粒子等の無機化合物の粒子、架橋アクリル粒子、架橋スチレン粒子、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂粒子、あるいは無機−有機ハイブリッド粒子等が挙げられる。なかでも架橋スチレン粒子、架橋アクリル粒子、シリカ粒子が好ましい。
光耐候性の観点から、架橋アクリル粒子、シリカ粒子が特に好ましい。
粒子の形状は、真球あるいは不定形、針状、棒状、平板状のいずれも使用できるが、一般的には真球状である。
また、粒子径の異なる2種類以上の粒子を併用して用いてもよい。ハードコート層の厚みより大きな粒子径の粒子で防眩性を付与し、ハードコート層の厚みより小さな粒子径の粒子で別の光学特性を付与することが可能である。この時、小さな粒子は、ハード層の厚みより小さく、好ましくは平均粒径が0.5〜7μm、更に好ましくは1〜5μmである。
例えば、高精細ディスプレイに反射防止フィルムを貼り付けた場合に、ギラツキ防止と呼ばれる光学性能が要求される。これはフィルム表面に存在する凹凸(防眩性に寄与)により、1画素のサイズが小さい高精細ディスプレイでは、表面の凹凸がちょうどレンズとして働いてしまい、カラーフィルタ開口部から出た光にランダムな強弱を与えて、輝度のばらつき(=ギラツキ)を引き起こす問題である。これはハードコート層の厚みより小さな粒子径で、ハードコート層マトリクス(ハードコート層が、樹脂バインダーと無機フィラーで構成される場合は、樹脂バインダーと無機フィラーの複合体マトリクスを指す)の屈折率と異なる屈折率の粒子を併用することにより、層内部での内部散乱性を持たせることで大きく改善することができる。屈折率差は、0.05〜0.25が好ましく、更に好ましくは0.08〜0.20である。この時、大サイズ粒子も、小さな粒子同様に、バインダーマトリクスの屈折率と異なっていても構わない。
同様に、最適な内部散乱性を持たせ、ゴニオフォトメーターで測定される散乱光の強度分布が、液晶ディスプレイの視野角改良効果に相関することを確認した。すなわち、バックライトから出射された光が視認側の偏光板表面に設置された光拡散フィルムで拡散されればされるほど、視野角特性が良くなる。しかし、あまり拡散されすぎると、後方散乱が大きくなり、正面輝度が減少する、あるいは、散乱が大きすぎて文字ボケが起こる等の問題が生じる。従って、散乱光強度分布をある範囲に制御することが必要となる。そこで、鋭意検討の結果、所望の視認特性を達成するには、散乱光プロファイルの出射光0°の光強度に対して、特に視認角改良効果と相関ある30°の散乱光強度が0.01%乃至0.2%であることが好ましく、0.02%乃至0.15%が更に好ましく、0.03%乃至0.1%が特に好ましい。この時も、バインダーマトリクスとハードコート層の厚みの80%未満の平均粒径である小さな粒子(内部散乱性を付与する粒子)との屈折率差は、0.05〜0.25が好ましく、更に好ましくは0.08〜0.20である。大サイズ粒子も、小さな粒子同様に、バインダーマトリクスの屈折率と異なっていても、フィルムトータルとしての所望の散乱強度が得られれば、構わない。散乱光プロファイルは、作製した反射防止フィルムについて、(株)村上色彩技術研究所製の自動変角光度計GP−5型を用いて測定できる。21インチ以上の大型テレビや、アスペクト比9対16以上のワイドテレビでは、正面からだけではなく、色々な視角から見る為、視野角特性は特に重要である。
該ハードコート層中の、大サイズ粒子の塗設量は、好ましくは10〜1000mg/m2、より好ましくは50〜500mg/m2であり、また、内部散乱性を付与する粒子の塗設量は、好ましくは100〜1000mg/m2、より好ましくは200〜700mg/m2である。大サイズ粒子、あるいは内部散乱性を付与する粒子について、それぞれ2種類以上使用する場合は、塗設量の合計がそれぞれの好ましい範囲に入れば好ましい。
該ハードコート層の膜厚は0.5〜9μmが好ましく、1〜6μmがより好ましい。あまり薄くなると、鉛筆強度などの膜強度が低下するし、あまり厚くなると、脆性やカールの問題が生じてくる。
ハードコート層には、高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のために、上記の粒子に加えて、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモンのうちより選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物からなり、平均粒径が0.2μm以下、好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.06μm以下であって、ハードコート層の厚みよりも充分小さい無機フィラーが含有されることが好ましい。
ハードコート層に用いられる無機フィラーの具体例としては、TiO2、ZrO2、Al23、In23、ZnO、SnO2、Sb23、ITOとSiO2等が挙げられる。TiO2およびZrO2が高屈折率化の点で特に好ましい。該無機フィラーは表面をシランカップリング処理又はチタンカップリング処理されることも好ましく、フィラー表面にバインダー種と反応できる官能基を有する表面処理剤が好ましく用いられる。
これらの無機フィラーの添加量は、ハードコート層の全質量の10〜90%であることが好ましく、より好ましくは20〜80%であり、特に好ましくは30〜75%である。
なお、このようなフィラーは、粒径が光の波長よりも十分小さいために散乱が生じず、樹脂バインダーに該無機フィラーが分散した複合体は光学的に均一な物質として振舞う。分散性を充分確保することで、点欠陥の原因となる無機フィラーは含まれない。
本発明のハードコート層の樹脂バインダーおよび無機フィラーの複合体の屈折率は、1.50〜2.00であることが好ましく、より好ましくは1.50〜1.80である。屈折率を上記範囲とするには、バインダー及び無機フィラーの種類及び量比率を適宜選択すればよい。どのように選択するかは、予め実験的に容易に知ることができる。
本発明における点欠陥の定義は、以下のとおりである。
(点欠陥個数の定義)
ランダムにサンプリングした1m×1mの反射防止フィルム端末について、透過光源下にて、点欠陥検査を行い、一般ユーザーの目で検出可能な50μm以上の輝点を点欠陥としてマーキングする。このような検査を、ランダムにサンプリングした1m×1mの端末サンプル100枚について行い、数えた点欠陥の総数を100で割って、1m2あたりの平均の点欠陥個数とする。製品得率を考えると1個/m2以下が必要であり、好ましくは0.2個/m2以下、更に好ましくは0.04個/m2以下である。
ハードコート層中に含まれる1種類以上の大サイズ粒子の各々が、その粒径分布が単分散であることが、光学性能や物理特性(膜強度など)を均一に与える点や、本発明の目的である無欠陥性の反射防止フィルムを得る点で特に好ましい。更には、ハードコート層中に含まれる1種類以上の大サイズ粒子、ハードコート層に含有されるが防眩性を付与しない粒子の全ての粒子について、その粒径分布が単分散であることが最も好ましい。
本発明では、透明支持体上に少なくとも1層のハードコート層と、最外層に位置する低屈折率層からなる光学フィルムにおいて、該ハードコート層中に含有される1種類以上の粒子(1種類以上の大サイズ粒子、1種類以上の内部散乱性を付与する粒子、ともに)、各々の粗大粒子のカットポイント値(CP値)が、該ハードコート層の厚み(D)のいずれも4倍未満にすることが、点欠陥の発生を抑えるために必須である。即ち、CP値<4Dを満たすことが必須である。好ましくは、CP値<3D、更に好ましくは、CP値<2Dである。層厚に対する倍数値が小さくなるに従って、特に要求レベルの高い低防眩性・高画像鮮明性のフィルムに対しても、点欠陥を発生させない点で有利になってくる。
粒度分布として最も好ましいのは、粒径が単一であることであるが、粒子の粒度分布を極端に狭くすることは、例えば液晶スペーサー粒子のように、分級加工費が著しく上がるため、この点で好ましくはなく、製造コストを考慮すると、下限は1.5D程度である。
粒子の粗大粒子のカットポイント値は、任意の粒子の100万個の内、最も大きな粒子径として定義され、その測定方法はハードコート層の厚みの測定方法と共に後述の実施例で記載する。
このようなシャープな粒子径分布を有する粒子は、ゾルゲル法などにより、粒子成長が均一になるように合成条件設定する方法がある以外に、通常の粒子合成後に、分級を行うことによって得られ、分級の回数を上げることや、条件の最適化を図ることによって、より好ましいシャープな粒径分布の粒子を得ることができる。
分級については、風力分級、メッシュ分級、沈降速度差を利用する分級、遠心分離を利用する分級などが挙げられるが、所望の粒度分布が得られれば、その方法に制限は無い。最も、高効率な分級方法として、風力分級法が挙げられる。
次に透過画像鮮明性の値について説明する。この値はスガ試験機(株)製の写像性測定器(ICM−2D型)という装置を用いて求めた。試料測定面積は50mm×50mmであり、光学櫛は0.5mm幅のものを用いた。写像性とは、塗装表面に物体が映ったとき、その像がどの程度鮮明に、また、歪みなく映し出されるかの尺度であり、特に0.5mm幅の光学クシ(光学櫛)を用いて測定した写像性(これを透過画像鮮明性と呼ぶ)の値の大小が、表示画像の鮮明さに対応するよい指標となる。
この測定装置、原理は、透過物体の写像性測定方法として、JIS K 7105(プラスチックの光学特性試験方法)で広く知られており、ISO/TC79/SC1でISO技術報告書として作成することが決定している。この方法は、試料からの反射光を移動する光学クシを通して測定し、その値を計算によって求めるものである。試料がボケを生じるものの場合、光学クシ上に結像されるスリットの像は、そのボケの影響で太くなるため、透過部の位置ではスリット像の両端が不透明部にかかり、100%あった光量が減少する。また、不透明部の位置ではスリット像の両端は不透明部から光が漏れて、0%の光量が増加する。このようにして、写像性測定機による透過画像鮮明性の値は、光学クシの透明部の透過光最大値Mと、不透明部の最小値mから次式によって定義される。
透過画像鮮明性の値 C(%)=[(M−m)/(M+m)] × 100
Cの値が大きければ透過画像鮮明性が高く、小さければ"ボケ"または"歪"をもっていることを示す。(塗装技術、1985年7月号、写像性測定器、須賀・三田村)
本発明の防眩性反射防止フィルムの場合、櫛幅0.5mmの光学櫛を用いた透過画像鮮明性の値は、40%以上97%未満が好ましく、さらに好ましくは60%以上95%未満である。
次に、中心線平均粗さ(Ra)について説明する。中心線平均粗さは、JISB0601−1982で定義される数値である。本発明の防眩性反射防止フィルムでは、中心線平均粗さRaの値は、0.15μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.10μm以下である。0.03μm以上になると、防眩性が発現し、防眩性反射防止フィルムとなる。また0.15μmを越えると、防眩性は充分に発現するが、表面散乱により、画像の黒の締まりが低下したり、ボケたりし、外光のもとでは白けるなどの問題が出始め、好ましくない。
本発明では上記大サイズ粒子の粒径、頻度、膜厚を調整することによって、中心線平均粗さRaの値を上記した範囲とすることができ、黒の締まりが良好で、外光のもとでも白けない、しかも、Raが0.03μm以上であれば実質的な防眩性が得られる、反射防止フィルムに対し、点欠陥故障を多発させることなく、製造することができる。
本発明のハードコート層塗布液の好ましい塗布量範囲は、3cc/m2以上20cc/m2以下であり、より好ましくは、5cc/m2以上15cc/m2以下である。3cc/m2以下であると、例えば、所望の厚みのハードコート層を塗設しようとした場合に、塗布液粘度が高くなり、塗布性に影響が生じる可能性があり、また20cc/m2を越えると、乾燥負荷の増大や、乾燥までの時間が長くなることにより塗布面状が悪化する可能性が生じるからである。
本発明の反射防止フィルムでは、フィルム強度向上の目的で防眩性ではない、いわゆる平滑なハードコート層を、透明支持体とハードコート層の間に塗設してもよい。平滑なハードコート層に用いる素材は、大サイズ粒子を用いないこと以外は、ハードコート層において挙げたものと同様であり、樹脂バインダー、無機フィラー、反応開始剤、必要に応じ内部散乱性付与粒子から形成される。
本発明の平滑なハードコート層では、無機フィラーとしては強度および汎用性の点でシリカ、アルミナが好ましく、特にシリカが好ましい。また該無機フィラーは表面をシランカップリング処理されることが好ましく、フィラー表面にバインダー種と反応できる官能基を有する表面処理剤が好ましく用いられる。
これらの無機フィラーの添加量は、ハードコート層の全質量の10〜90%であることが好ましく、より好ましくは20〜80%であり、特に好ましくは30〜75%である。平滑なハードコート層の膜厚は1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。
次に本発明の低屈折率層について以下に説明する。
本発明の防眩性反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は、1.38〜1.49であり、好ましくは1.38〜1.44の範囲にある。さらに、低屈折率層は下記数式(2)を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
数式(2):m/4×0.7<n11<m/4×1.3
上記数式(2)中、mは正の奇数であり、n1は低屈折率層の屈折率であり、そしてd1は低屈折率層の膜厚(nm)である。また、λは波長であり、500〜550nmの範囲の値である。
なお、上記数式(2)を満たすとは、上記波長の範囲において数式(2)を満たすm(正の奇数、通常1である)が存在することを意味している。
本発明の低屈折率層を形成する素材について以下に説明する。
低屈折率層には、低屈折率バインダーとして、含フッ素ポリマー、あるいは含フッ素ゾルゲル素材などが含まれる。含フッ素ポリマー、あるいは含フッ素ゾルゲルとしては動摩擦係数0.03〜0.15、水に対する接触角90〜120°の、熱または電離放射線により架橋する素材が好ましい。本発明の低屈折率層には膜強度向上のための無機フィラーを用いることもできる。
更に以下では、含フッ素ポリマーで形成される低屈折率層について説明を行う。
低屈折率層に用いられる含フッ素ポリマーとしてはパーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン)の加水分解、脱水縮合物の他、含フッ素モノマー単位と架橋反応性付与のための構成単位を構成成分とする含フッ素共重合体が挙げられる。
含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等が挙げられるが、好ましくはパーフルオロオレフィン類であり、屈折率、溶解性、透明性、入手性等の観点から特に好ましくはヘキサフルオロプロピレンである。
架橋反応性付与のための構成単位としてはグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテルのように分子内にあらかじめ自己架橋性官能基を有するモノマーの重合によって得られる構成単位、カルボキシル基やヒドロキシ基、アミノ基、スルホ基等を有するモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、マレイン酸、クロトン酸等)の重合によって得られる構成単位、これらの構成単位に高分子反応によって(メタ)アクリルロイル基等の架橋反応性基を導入した構成単位(例えばヒドロキシ基に対してアクリル酸クロリドを作用させる等の手法で導入できる)が挙げられる。
また上記含フッ素モノマー単位、架橋反応性付与のための構成単位以外に溶剤への溶解性、皮膜の透明性等の観点から適宜フッ素原子を含有しないモノマーを共重合することもできる。併用可能なモノマー単位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド類(N−tertブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類、アクリロ二トリル誘導体等を挙げることができる。
上記のポリマーに対しては特開平10−25388号および特開平10−147739号の各公報に記載のごとく適宜硬化剤を併用しても良い。
本発明で特に有用な含フッ素ポリマーは、パーフルオロオレフィンとビニルエーテル類またはビニルエステル類のランダム共重合体である。特に単独で架橋反応可能な基((メタ)アクリロイル基等のラジカル反応性基、エポキシ基、オキセタニル基等の開環重合性基等)を有していることが好ましい。これらの架橋反応性基含有重合単位はポリマーの全重合単位の5〜70mol%を占めていることが好ましく、特に好ましくは30〜60mol%の場合である。
また本発明の含フッ素ポリマーには防汚性を付与する目的で、ポリシロキサン構造が導入されていることが好ましい。ポリシロキサン構造の導入方法に制限はないが例えば特開平11−189621号、同11−228631号、特開2000−313709号の各公報に記載のごとく、シリコーンマクロアゾ開始剤を用いてポリシロキサンブロック共重合成分を導入する方法、特開平2−251555号、同2−308806号の各公報に記載のごとくシリコーンマクロマーを用いてポリシロキサングラフト共重合成分を導入する方法が好ましい。これらのポリシロキサン成分はポリマー中の0.5〜10質量%であることが好ましく、特に好ましくは1〜5質量%である。
防汚性付与に対しては上記以外にも反応性基含有ポリシロキサン(例えばKF-100T,X-22-169AS,KF-102,X-22-3701IE,X-22-164B,X-22-5002,X-22-173B,X-22-174D,X-22-167B,X-22-161AS(以上商品名、信越化学工業社製)、AK-5,AK-30,AK-32(以上商品名、東亜合成社製)、サイラプレーンFM0275,サイラプレーンFM0721(以上チッソ社製)等)を添加する手段も好ましい。この際これらのポリシロキサンは低屈折率層全固形分の0.5〜10質量%の範囲で添加されることが好ましく、特に好ましくは1〜5質量%の場合である。
本発明の低屈折率層中に、少なくとも一種類以上の無機フィラーを含有することは、耐擦傷性向上の目的に対し好ましい。以下にこれを記載する。
該無機フィラーは、低屈折率層に含有させることから、低屈折率であることが望ましい。
例えば、フッ化マグネシウムやシリカが挙げられる。特に、屈折率、分散安定性、コストの点で、シリカが好ましい。該シリカの粒径は、該低屈折率層の厚みの30%以上100%以下が好ましく、より好ましくは35%以上80%以下、更に好ましくは40%以上60%以下である。低屈折率層の厚みが100nmであれば、シリカの粒径は30nm以上100nmが好ましく、より好ましくは35nm以上80nm以下、更に好ましくは、40nm以上60nmである。シリカの粒径が小さすぎると、耐擦傷性の改良効果が少なくなり、大きすぎると低屈折率層表面に微細な凹凸でき、黒の締まりといった外観、積分反射率が悪化する。 シリカは、結晶質でも、アモルファスのいずれでも良く、また 単分散粒子でも、所定の粒径を満たすならば凝集粒子でも構わない。形状は、球径が最も好ましいが、不定形であっても問題無い。
低屈折率層の屈折率上昇をより一層少なくする為に、中空のシリカ粒子を用いることは好ましい。また、低屈折率層の厚みの25%未満の粒径のシリカを1種類以上、上記の粒径のシリカと併用することは好ましい。
シリカの塗設量は、1mg/m2〜100mg/m2が好ましく、より好ましくは5mg/m2〜80mg/m2、更に好ましくは10mg/m2〜60mg/m2である。少なすぎると耐擦傷性の改良効果が減り、多すぎると低屈折率層表面に微細な凹凸ができ、黒の締まりといった外観、積分反射率が悪化する。
該低屈折率層の厚みの30%以上100%以下である粒径の無機フィラーのシリカに加え、低屈折率層の厚みの25%未満の粒径の無機フィラーシリカを併用することは好ましい。
小さいサイズの無機フィラーシリカは、大きいサイズの粒径の無機フィラーシリカ同士の隙間に存在することができるため、大きいサイズの無機フィラーシリカの保持剤として寄与することができる。
小さいサイズの無機フィラーシリカの粒径は、低屈折率層が100nmの場合、1nm以上20nmが好ましく、5nm以上15nmが更に好ましく、10nm以上15nmが特に好ましい。粒径が小さくなると、原料コストが高くなるため好ましくなく、大きくなると大サイズの粒径のシリカと区別が無くなり、意味をなさなくなる。
シリカは、分散液中、あるいは塗布液中で分散安定化を図るために、あるいはバインダー成分との親和性、結合性を高めるために、プラズマ放電処理やコロナ放電処理のような物理的表面処理、界面活性剤やシランカップリング剤等の化学的表面処理がなされていても良い。カップリング剤の使用が特に好ましい。カップリング剤としては、アルコキシメタル化合物(例、チタンカップリング剤、シランカップリング剤)が好ましく用いられる。シリカの場合はシランカップリング処理が特に有効である。
低屈折率層の無機フィラーの表面処理剤として該層塗布液調製以前にあらかじめ表面処理を施すために用いてもよいが、該層塗布液調製時にさらに添加剤として添加して該層に含有させることが好ましい。シリカは予め分散液化されていることが、製造の負荷軽減の為に好ましい。
ハードコート層と低屈折率層のうちの少なくとも1層には、オルガノシラン化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物、いわゆるゾル成分(以降このように称する)を含有することが耐擦傷性の点で好ましい。
用いられるオルガノシラン化合物は、下記一般式(3)で表すことができる。
一般式(3):(R10m−Si(X)4-m
上記一般式(3)において、R10は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。
Xは加水分解可能な基を表し、例えばアルコキシ基(炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましい。例えばメトキシ基、エトキシ基等が挙げられる)、ハロゲン(例えばCl、Br、I等)、又はR2COO(R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。例えばCH3COO、C25COO等が挙げられる)が挙げられ、好ましくはアルコキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。
mは1〜3の整数を表す。R10もしくはXが複数存在するとき、複数のR10もしくはXはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。mとしては、好ましくは1または2であり、特に好ましくは1である。
10に含まれる置換基としては特に制限はないが、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素等)、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基(メチル、エチル、i−プロピル、プロピル、t−ブチル等)、アリール基(フェニル、ナフチル等)、芳香族ヘテロ環基(フリル、ピラゾリル、ピリジル等)、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、アリールオキシ(フェノキシ等)、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ等)、アリールチオ基(フェニルチオ等)、アルケニル基(ビニル、1−プロペニル等)、アシルオキシ基(アセトキシ、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル等)、カルバモイル基(カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−オクチルカルバモイル等)、アシルアミノ基(アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、アクリルアミノ、メタクリルアミノ等)等が挙げられ、これら置換基は更に置換されていても良い。
10が複数ある場合は、少なくとも一つが置換アルキル基もしくは置換アリール基であることが好ましく、中でも下記一般式(4)で表されるビニル重合性の置換基を有するオルガノシラン化合物が好ましい。
一般式(4)
一般式(4)においてR1は、水素原子、アルキル基(メチル基、エチル基等)アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)を表す。なかでも、水素原子、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子、および塩素原子が好ましく、水素原子、メチル基、メトキシカルボニル基、フッ素原子、および塩素原子が更に好ましく、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
Yは、単結合、エステル基、アミド基、エーテル基、またはウレア基を表す。なかでも、単結合、エステル基、およびアミド基が好ましく、単結合およびエステル基が更に好ましく、エステル基が特に好ましい。
Lは2価の連結基を表す。具体的には、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、内部に連結基(例えば、エーテル、エステル、アミドなど)を有する置換もしくは無置換のアルキレン基、内部に連結基を有する置換もしくは無置換のアリーレン基が挙げらる。なかでも、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、および内部に連結基を有するアルキレン基が好ましく、無置換のアルキレン基、無置換のアリーレン基、および内部にエーテルあるいはエステルからなる連結基を有するアルキレン基が更に好ましく、無置換のアルキレン基、および内部にエーテルあるいはエステルからなる連結基を有するアルキレン基が特に好ましい。置換基は、ハロゲン、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アリール基等が挙げられ、これら置換基は更に置換されていても良い。
nは0または1を表す。Xが複数存在するとき、複数のXはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。nとして好ましくは0である。
10は、一般式(3)と同義であり、置換もしくは無置換のアルキル基、無置換のアリール基が好ましく、無置換のアルキル基、無置換のアリール基が更に好ましい。
Xは、一般式(3)と同義であり、ハロゲン、水酸基、および無置換のアルコキシ基が好ましく、塩素原子、水酸基、および無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基が更に好ましく、水酸基、および炭素数1〜3のアルコキシ基が更に好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
一般式(3)、一般式(4)で表される化合物は、2種類以上を併用しても良い。以下に一般式(3)、一般式(4)で表される化合物の具体例を示すが、限定されるものではない。
オルガノシランの加水分解・縮合反応は、無溶媒でも、溶媒中でも行うことができるが成分を均一に混合するために有機溶媒を用いることが好ましく、例えばアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適である。
溶媒は、オルガノシランと触媒を溶解させるものが好ましい。また、有機溶媒が塗布液あるいは塗布液の一部として用いることが工程上好ましく、含フッ素ポリマーなどのその他の素材と混合した場合に、溶解性あるいは分散性を損なわないものが好ましい。
このうち、アルコール類としては、例えば1価アルコールまたは2価アルコールを挙げることができ、このうち1価アルコールとしては炭素数1〜8の飽和脂肪族アルコールが好ましい。これらのアルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec −ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルなどを挙げることができる。
また、芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどを、エステル類の具体例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。
これらの有機溶媒は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
該反応における固形分の濃度は特に限定されるものではないが通常1%〜90%の範囲であり、好ましくは20%〜70%の範囲である。
オルガノシランの加水分解・縮合反応は、触媒の存在下で行われることが好ましい。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類等が挙げられるが、ゾル液の製造安定性やゾル液の保存安定性の点から、酸触媒(無機酸類、有機酸類)が好ましい。無機酸では塩酸、硫酸、有機酸では、水中での酸解離定数(pKa値(25℃))が4.5以下のものが好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が3.0以下の有機酸がより好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、メタンスルホン酸、シュウ酸、フタル酸、マロン酸が更に好ましく、シュウ酸が特に好ましい。
加水分解・縮合反応は、通常、オルガノシランの加水分解性基1モルに対して0.3〜2モル、好ましくは0.5〜1モルの水を添加し、上記溶媒の存在下あるいは非存在下に、そして好ましくは触媒の存在下に、25〜100℃で、撹拌することにより行われる。
加水分解性基がアルコキシドで触媒が有機酸の場合には、有機酸のカルボキシル基やスルホ基がプロトンを供給するために、水の添加量を減らすことができ、オルガノシランのアルコキシド基1モルに対する水の添加量は、0〜2モル、好ましくは0〜1.5モル、より好ましくは、0〜1モル、特に好ましくは、0〜0.5モルである。アルコールを溶媒に用いた場合には、実質的に水を添加しない場合も好適である。
触媒の使用量は、触媒が無機酸の場合には加水分解性基に対して0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%であり、触媒が有機酸の場合には、水の添加量によって最適な使用量が異なるが、水を添加する場合には加水分解性基に対して0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%であり、実質的に水を添加しない場合には、加水分解性基に対して1〜500モル%、好ましくは10〜200モル%であり、より好ましくは20〜200モル%であり、更に好ましくは50〜150モル%であり、特に好ましくは50〜120モル%である。
反応は25〜100℃で撹拌することにより行われるが、オルガノシランの反応性により適宜調節されることが好ましい。
オルガノシランのゾルの適宜な含有量は、添加する層によっても異なるが、低屈折率層の添加量は含有層(添加層)の全固形分の0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。低屈折率層以外の層への添加量は、含有層(添加層)の全固形分の0.001〜50質量%が好ましく、0.01〜20質量%がより好ましく、0.05〜10質量%が更に好ましく、0.1〜5質量%が特に好ましい。
低屈折率層における、含フッ素ポリマーに対するオルガノシランのゾルの使用量は、5〜100質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましく、8〜35質量%が更に好ましく、10〜30質量%が特に好ましい。使用量が少ないと本発明の効果が得にくく、使用量が多すぎると屈折率が増加したり、膜の形状・面状が悪化したりするので好ましくない。
本発明の反射防止フィルムは透明支持体上の各層に無機フィラーを添加することが好ましい。各層に添加する無機フィラーはそれぞれ同じでも異なっていても良く、各層の屈折率、膜強度、膜厚、塗布性などの必要性能に応じて、種類、添加量、は適宜調節されることが好ましい。
本発明に係る低屈折率層を形成するために用いる塗布液の溶媒組成としては、単独および混合のいずれでもよく、混合のときは、沸点が100℃以下の溶媒が50〜100%であることが好ましく、より好ましくは80〜100%、より好ましくは90〜100%、さらに好ましくは100%である。沸点が100℃以下の溶媒が50%以下であると、乾燥速度が非常に遅くなり、塗布面状が悪化し、塗布膜厚にもムラが生じるため、反射率などの光学特性も悪化する。本発明では、沸点が100℃以下の溶媒を多く含む塗布液を用いる事により、この問題を解決した。
沸点が100℃以下の溶媒としては、例えば、ヘキサン(沸点68.7℃、以下「℃」を省略する)、ヘプタン(98.4)、シクロヘキサン(80.7)、ベンゼン(80.1)などの炭化水素類、ジクロロメタン(39.8)、クロロホルム(61.2)、四塩化炭素(76.8)、1,2−ジクロロエタン(83.5)、トリクロロエチレン(87.2)などのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル(34.6)、ジイソプロピルエーテル(68.5)、ジプロピルエーテル(90.5)、テトラヒドロフラン(66)などのエーテル類、ギ酸エチル(54.2)、酢酸メチル(57.8)、酢酸エチル(77.1)、酢酸イソプロピル(89)などのエステル類、アセトン(56.1)、2−ブタノン(=メチルエチルケトン、79.6)などのケトン類、メタノール(64.5)、エタノール(78.3)、2−プロパノール(82.4)、1−プロパノール(97.2)などのアルコール類、アセトニトリル(81.6)、プロピオニトリル(97.4)などのシアノ化合物類、二硫化炭素(46.2)、などが挙げられる。このうちケトン類、エステル類が好ましく、特に好ましくはケトン類である。ケトン類の中では2−ブタノンが特に好ましい。
沸点が100℃以上の溶媒としては、例えば、オクタン(125.7)、トルエン(110.6)、キシレン(138)、テトラクロロエチレン(121.2)、クロロベンゼン(131.7)、ジオキサン(101.3)、ジブチルエーテル(142.4)、酢酸イソブチル(118)、シクロヘキサノン(155.7)、2−メチル−4−ペンタノン(=MIBK、115.9)、1−ブタノール(117.7)、N,N−ジメチルホルムアミド(153)、 N,N−ジメチルアセトアミド(166)、ジメチルスルホキシド(189)、などがある。好ましくは、シクロヘキサノン、2−メチル−4−ペンタノン、である。
低屈折率層成分を前述の組成の溶媒で希釈することにより、それらの層用塗布液が調製される。塗布液濃度は、塗布液の粘度、層素材の比重などを考慮して適宜調節される事が好ましいが、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。
本発明の反射防止フィルムの透明支持体としては、プラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムを形成するポリマーとしては、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、代表的には富士写真フイルム社製TAC−TD80U,TD80UFなど)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、JSR社製)、非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製)、などが挙げられる。このうちトリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、が好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。
トリアセチルセルロースは、単層または複数の層からなる。単層のトリアセチルセルロースは、特開平7−11055号公報等で開示されているドラム流延、あるいはバンド流延等により作成され、後者の複数の層からなるトリアセチルセルロースは、特開昭61−94725号、特公昭62−43846号等の各公報で開示されているいわゆる共流延法により作成される。すなわち、原料フレークをハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン等、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル等)、エーテル類(ジオキサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル等)等の溶剤にて溶解し、これに必要に応じて可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の各種の添加剤を加えた溶液(ドープと称する)を、水平式のエンドレスの金属ベルトまたは回転するドラムからなる支持体の上に、ドープ供給手段(ダイと称する)により流延する際、単層ならば単一のドープを単層流延し、複数の層ならば高濃度のセルロースエステルドープの両側に低濃度ドープを共流延し、支持体上である程度乾燥して剛性が付与されたフィルムを支持体から剥離し、次いで各種の搬送手段により乾燥部を通過させて溶剤を除去することからなる方法である。
ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないセルロースアセテートフィルムおよびその製造法については発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、以下公開技報2001−1745号と略す)に記載されている。
本発明の反射防止フィルムを液晶表示装置に用いる場合、片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面に配置する。該透明支持体がトリアセチルセルロースの場合は偏光板の偏光層を保護する保護フィルムとしてトリアセチルセルロースが用いられるため、本発明の反射防止フィルムをそのまま保護フィルムに用いることがコストの上では好ましい。
本発明の反射防止フィルムは、片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面に配置したり、そのまま偏光板用保護フィルムとして使用される場合には、十分に接着させるためには透明支持体上に含フッ素ポリマーを主体とする最外層を形成した後、鹸化処理を実施することが好ましい。鹸化処理は、公知の手法、例えば、アルカリ液の中に該フィルムを適切な時間浸漬して実施される。アルカリ液に浸漬した後は、該フィルムの中にアルカリ成分が残留しないように、水で十分に水洗したり、希薄な酸に浸漬してアルカリ成分を中和することが好ましい。
鹸化処理することにより、最外層を有する側とは反対側の透明支持体の表面が親水化される。
親水化された表面は、ポリビニルアルコールを主成分とする偏向膜との接着性を改良するのに特に有効である。また、親水化された表面は、空気中の塵埃が付着しにくくなるため、偏向膜と接着させる際に偏向膜と反射防止フィルムの間に塵埃が入りにくく、塵埃による点欠陥を防止するのに有効である。
鹸化処理は、最外層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が40゜以下になるように実施することが好ましい。更に好ましくは30゜以下、特に好ましくは20゜以下である。
アルカリ鹸化処理の具体的手段としては、以下の2つから選択することができる。汎用のトリアセチルセルロースフィルムと同一の工程で処理できる点で(1)が優れているが、反射防止膜面まで鹸化処理されるため、表面がアルカリ加水分解されて膜が劣化する点、鹸化処理液が残ると汚れになる点が問題になり得る。その場合には、特別な工程となるが、(2)が優れる。
(1)透明支持体上に反射防止層を形成後に、アルカリ液中に少なくとも1回浸漬することで、該フィルムの裏面を鹸化処理する。
(2)透明支持体上に反射防止層を形成する前または後に、アルカリ液を該反射防止フィルムの反射防止フィルムを形成する面とは反対側の面に塗布し、加熱、水洗および/または中和することで、該フィルムの裏面だけを鹸化処理する。
本発明の反射防止フィルムは以下の方法で形成することができるが、この方法に制限されない。
まず、各層を形成するための成分を含有した塗布液が調製される。次に、ハードコート層を形成するための塗布液を、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書参照)により透明支持体上に塗布し、加熱・乾燥するが、マイクログラビアコート法が特に好ましい。その後、光照射あるいは加熱して、ハードコート層を形成するためのモノマーを重合して硬化する。これによりハードコート層が形成される。
ここで、必要であればハードコート層を複数層とし、ハードコート層塗布の前に同様な方法で平滑なハードコート層塗布および硬化を行うことができる。
次に、同様にして低屈折率層を形成するための塗布液をハードコート層上、例えば防眩性ハードコート層上に塗布し、光照射あるいは加熱し低屈折率層が形成される。このようにして、本発明の反射防止フィルムが得られる。
本発明で用いられるマイクログラビアコート法とは、直径が約10〜100mm、好ましくは約20〜50mmで全周にグラビアパターンが刻印されたグラビアロールを支持体の下方に、かつ支持体の搬送方向に対してグラビアロールを逆回転させると共に、該グラビアロールの表面からドクターブレードによって余剰の塗布液を掻き落として、定量の塗布液を前記支持体の上面が自由状態にある位置におけるその支持体の下面に塗布液を転写させて塗工することを特徴とするコート法である。ロール形態の透明支持体を連続的に巻き出し、該巻き出された支持体の一方の側に、少なくともハードコート層乃至含フッ素ポリマーを含む低屈折率層の内の少なくとも一層をマイクログラビアコート法によって塗工することができる。
マイクログラビアコート法による塗工条件としては、グラビアロールに刻印されたグラビアパターンの線数は50〜800本/インチが好ましく、100〜300本/インチがより好ましく、グラビアパターンの深度は1〜600μmが好ましく、5〜200μmがより好ましく、グラビアロールの回転数は3〜800rpmであることが好ましく、5〜200rpmであることがより好ましく、支持体の搬送速度は0.5〜100m/分であることが好ましく、1〜50m/分がより好ましい。
偏光板は、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムで主に構成される。本発明の反射防止フィルムは、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムのうち少なくとも1枚に用いることが好ましい。本発明の反射防止フィルムが保護フィルムを兼ねることで、偏光板の製造コストを低減できる。また、本発明の反射防止フィルムを最表層に使用することにより、外光の映り込み等が防止され、耐傷性、防汚性等も優れた偏光板とすることができる。
偏光膜としては公知の偏光膜や、偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜から切り出された偏光膜を用いてもよい。偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜は以下の方法により作成される。
即ち、連続的に供給されるポリマーフィルムの両端を保持手段により保持しつつ張力を付与して延伸した偏光膜で、少なくともフィルム幅方向に1.1〜20.0倍に延伸し、フィルム両端の保持装置の長手方向進行速度差が3%以内であり、フィルム両端を保持する工程の出口におけるフィルムの進行方向と、フィルムの実質延伸方向のなす角が、20〜70゜傾斜するようにフィルム進行方向を、フィルム両端を保持させた状態で屈曲させてなる延伸方法によって製造することができる。特に45°傾斜する(±0℃)ような延伸方法が好ましい。これらの延伸法については特開2002−86554号公報に記載されている。
本発明の反射防止フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用することができる。本発明の反射防止フィルムは透明支持体を有しているので、透明支持体側を画像表示装置の画像表示面に接着して用いられる。
本発明の反射防止フィルムは、偏光膜の表面保護フィルムの片側として用いた場合、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。
VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置であり、米国特許4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
ECBモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向しており、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ」東レリサーチセンター発行(2001)などに記載されている。
特にTNモードやIPSモードの液晶表示装置に対しては、特開2001-100043号公報等に記載されているように、視野角拡大効果を有する光学補償フィルムを偏光膜の裏表2枚の保護フィルムの内の本発明の反射防止フィルムとは反対側の面に用いることにより、1枚の偏光板の厚みで反射防止効果と視野角拡大効果を有する偏光板を得ることができ、特に好ましい。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」および「%」は質量基準である。
(オルガノシランのゾル組成物aの調製)
攪拌機、還流冷却器を備えた反応器、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン161部、シュウ酸123部、エタノール415部を加え混合したのち、70℃で5時間反応させた後、室温まで冷却しオルガノシランのゾル組成物aを得た。
(ハードコート層用塗布液Aの調製)
市販ジルコニア含有UV硬化型ハードコート液(デソライトZ7404、JSR(株)製、固形分濃度61.2%、固形分中ジルコニア含率69.6%、重合性モノマー、重合開始剤含有)47600質量部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)14400質量部、メチルエチルケトン2700質量部を混合、攪拌し、更にこの溶液中に、平均粒径1.5μmのシリカ粒子(シーホスターKE−P150、屈折率1.45、日本触媒(株)製)を分散液中の固形分が30%となるように、分散媒をメチルイソブチルケトンとして、ポリトロン分散機にて10000rpmで40分間分散し、作製した分散液14800質量部加え、攪拌し、次いで、シランカップリング剤KBM−5103(信越化学(株)製)4800質量部加え、攪拌し、ハードコート層中間液(α)を作製した。尚、このシリカ粒子は、追加の分級工程を施さずして、CP値が2.4μmであるシャープな粒度分布を有する粒子であった。
このハードコート層中間液(α)を、孔径7μmのポール(株)製プロファイルフィルタにて8時間循環ろ過した。
上記、循環ろ過後のハードコート層中間液(α)を80000質量部を調液タンクに移液し、この液中に、平均粒径3μmの架橋PMMA粒子(MX−300、屈折率1.49、綜研化学(株)製)を表1〜4に示すCP値(=11μm)になるように、風力分級機で追加の分級を行い、粗大粒子を除去した後(平均粒径は分級前後で、ほぼ変わらず)、分散液中の固形分が25%となるように、分散媒をメチルイソブチルケトンとして、ポリトロン分散機にて10000rpmで40分分散し、作製した分散液6450質量部加え、攪拌し、更に、メチルイソブチルケトン8500質量部加え、十分に混合・攪拌し、ハードコート層用塗布液Aを完成させた。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.62であった。上記完成液Aを孔径10μmのポール(株)製プロファイルフィルタで、塗布中を通じて、回流ろ過して、ハードコート層を塗布した。
(低屈折率層用塗布液Aの調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7228、固形分濃度6%、JSR(株)製)15kg、MEK−ST(平均粒径15nmコロイダルシリカのメチルエチルケトン分散液、固形分濃度30%、日産化学(株)製)0.7kg、MEK−ST−L(平均粒径45nmコロイダルシリカのメチルエチルケトン分散液、固形分濃度30%、日産化学(株)製)0.7kg、オルガノシランのゾル組成物a 0.4kgおよびメチルエチルケトン3kg、シクロヘキサノン0.6kgを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率層用塗布液Aを調製した。
[実施例試料1の作製]
(1)ハードコート層の塗設
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TAC−TD80UL、富士写真フイルム(株)製)をロール形態で巻き出して、上記のハードコート層用塗布液Aを線数135本/インチ、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、グラビアロール回転数30rpm、搬送速度10m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ2.9μmのハードコート層を形成し、巻き取った。
(2)低屈折率層の塗設
ハードコート層を塗設したトリアセチルセルロースフイルムを再び巻き出して、上記低屈折率層用塗布液Aを線数200本/インチ、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、グラビアロール回転数30rpm、搬送速度15m/分の条件で塗布し、120℃で150秒乾燥の後、更に140℃で8分乾燥させてから窒素パージ下で240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量600mJ/cm2の紫外線を照射し、厚さ100nmの低屈折率層を形成し、巻き取った。
(3)反射防止フィルムの鹸化処理
製膜後、前記試料1について、以下の処理を行った。
1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を調製し、55℃に保温した。0.01Nの希硫酸水溶液を調製した。作製した反射防止フィルムを上記の水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬した後、水に浸漬し水酸化ナトリウム水溶液を十分に洗い流した。次いで、上記の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。 最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
このようにして、鹸化処理済み反射防止フィルムを作製した。
これを実施例試料1とする。
(反射防止フィルムの評価)
得られた反射防止フィルムについて、以下の項目の評価を行った。
(1)散乱光プロファイルの測定
自動変角光度計GP−5型((株)村上色彩技術研究所製)を用いて、入射光に対してフィルムを垂直に配置し、全方位に渡って散乱光プロファイルを測定した。このプロファイルより、出射角0°に対する30°散乱光強度を求めた。
(2)粒子に含まれる粗大粒子のCP値(カットポイント値)の測定
各粒子のCP値を求めるために、測定用粒子分散液を、分散媒にIPA(イソプロピルアルコール)を用いて調整し、シスメックス(株)製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて測定した(測定時のフロー液もIPAとした)。測定粒子数は100万個とした。この任意な100万個の粒子のうち、最も大きな粒子径の値をCP値とした。分散液処方は、IPA40gに対し、粒子粉体0.05gとし、超音波分散及び粒子分散用界面活性剤の使用にて分散液を作製することを標準とした。
(3)透過画像鮮明性の測定
スガ試験機(株)製の写像性測定器(ICM−2D型)を用いて、0.5mmの光学櫛にて、透過画像鮮明性の値を測定した。
(4)防眩性の評価
1.5規定、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬したあと中和、水洗した80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TAC−TD80UL、富士写真フイルム(株)製)と、実施例試料1の裏面鹸化済みトリアセチルセルロースフィルムに、ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して作製した偏光子の両面を接着、保護して偏光板を作製した。このようにして作製した偏光板を、反射防止膜側が最表面となるように透過型TN液晶表示装置搭載の23インチ液晶テレビ(偏光選択層を有する偏光分離フィルムである住友3M(株)製のD−BEFをバックライトと液晶セルとの間に有する)の視認側の偏光板と貼り代えて実装し、黒表示させて、室内の蛍光灯下で防眩性を下記のように評価した。
1)防眩性が弱すぎて、蛍光灯の写り込みが大きい。・・・×
2)防眩性が強くなり、黒の締まりが低下し始める。・・・△
3)防眩性は弱い。・・・△
4)防眩性がほどよくあり、視認性は良好。・・・○
5) 防眩性がほどよくあり、視認性は良好。黒の締まりも非常に優れで好適。
・・・◎
(5)視野角改良効果有無、文字ボケ有無の確認。
作製した反射防止フィルムを用い、後述する実施例10−Bのように作製した偏光板を、23インチ液晶TVに実装し、視野角改良効果の有無、文字ボケの有無を目視確認した。この時の評価基準は、当社防眩性反射防止フィルム「富士フイルム CV FILM CV L 01A」を用いた以外全く同様にして作製した偏光板を同じく23インチ液晶TVに実装したものとし、比較判定した。尚、CV FILM CV L 01Aでは、階調反転しない視野角範囲は十分なものではなかった。
(6)中心線平均粗さ(Ra)の測定
作製した反射防止フィルムについて、小坂研究所(株)製の表面粗さ計AY22を用いて、中心線平均粗さ(Ra)の値を測定した。
(7)点欠陥検査、点欠陥を発生させた粗大粒子の粒径測定
ランダムにサンプリングした1m×1mの防眩性反射防止フィルム端末について、透過光源下にて、点欠陥検査を行い、一般ユーザーの目で検出可能な50μm以上の輝点を点欠陥としてマーキングした。このような検査を、ランダムにサンプリングした1m×1mの端末サンプル100枚について行い、数えた点欠陥の総数を100で割って、1m2あたりの平均の点欠陥個数とした。製品得率を考えると1個/m2以下が必要であり、好ましくは0.2個/m2以下、更に好ましくは0.04個/m2以下である。
表1〜4には、1個/m2を越える場合に×(許容外、NG)、0.2個/m2を越え1個/m2以下を△(許容内、OK)、0.04個/m2を越え0.2個/m2以下を○、0.04個/m2以下を◎と判定し、表記した。
(8)ハードコート層の厚みの測定
作製した反射防止フィルムに対し、断面方向50nmの超薄切片をとり、これを透過型電子顕微鏡(TEM)にて写真撮影し、写真倍率より、ハードコート層の厚みを正確に求めた。尚、ハードコート層の厚みの定義は、「ハードコート層に含まれる粒子が、最も支持体側で接地している地点から、空気面側(外面側)で、大サイズ粒子の無い部分の最も高さの低い地点までの平均垂直距離」とする。
[実施例試料2〜17、比較例試料1〜3]
実施例試料1において、架橋PMMA粒子(MX−300、平均粒径3μm、綜研化学(株)製)に対し、表1に記載の通り、追加の風力分級を全く行なわず、そのまま用いるか、あるいは、追加の風力分級工程を入れ、この条件を変えて、表1〜4に記載のCP値にした粒子を用い、また、反射防止フィルムの中心線平均粗さ(Ra)を表1〜4に記載の通りに変えた以外は、全く実施例試料1と同じく反射防止フィルムを作製した。これを実施例試料2〜17、比較例試料1〜3とする。
[実施例試料18、比較例試料4〜5]
実施例試料1において、内部散乱性を付与する粒子を、シリカ粒子から架橋PMMA粒子(MX−150、平均粒径1.5μm、綜研化学(株)製)に変え、そのまま用いるか、あるいは、追加の風力分級工程を入れ、この条件を変えて、表1〜4に記載のCP値にした粒子を用いた以外は、全く実施例試料1と同じく反射防止フィルムを作製した。これを実施例試料18、比較例試料4〜5とする。
[実施例試料19〜27、比較例試料6]
実施例試料1において、3μmの架橋PMMA粒子から3.5μmの架橋ポリスチレン粒子(SX−350、平均粒径3.5μm、綜研化学(株)製)に変え、そのまま用いるかあるいは追加の風力分級工程を入れ、この条件を変えて、表1〜4に記載のCP値にした粒子を用い、加えて、全てのハードコート層の厚みを3.4μmにし、反射防止フィルムの中心線平均粗さ(Ra)を表1〜4に記載の通りに変える以外は、実施例試料1と同じく反射防止フィルムを作製した。これを実施例試料19〜27、比較例試料6とする。
[実施例試料28〜37]
実施例試料10において、内部散乱性を付与するシリカ粒子の塗設量を変え、透過光の散乱強度比(I30°/I0°)を表1〜4に記載の通りに変える以外は、全く実施例試料10と同じく反射防止フィルムを作製した。これを実施例試料28〜37とする。
以上の実施例試料1〜35、比較例試料1〜6の評価結果を表1〜4に示す。
表1〜4からわかるように、透明支持体上に、少なくとも1層のハードコート層と最外層に位置する低屈折率層からなる反射防止フィルムにおいて、該ハードコート層中に含有される1種類以上の粒子の各粗大粒子のカットポイント値(CP値)が、該ハードコート層の厚みのいずれも4倍未満にすることで、十分な無欠陥性を確保し、製品得率を飛躍的に向上させることができる。更には、そのような反射防止フィルムを用いた偏光板やディスプレイ装置を生産性よく提供することができる。
また、中心線平均粗さ(Ra)を0.15μm以下、透過画像鮮明性を40%〜97%の範囲にすることで、更に好ましくは中心線平均粗さ(Ra)を0.10μm以下、透過画像鮮明性を60%〜95%の範囲にすることで、優れた視認性で、黒の締まりがあり、外光のもとでは白けない防眩性反射防止フィルムが、製品得率良く、生産可能であることがわかる。
その際、3<CP値<4Dが好ましく、更に好ましくは2<CP値<3D、更により好ましくは、CP値<2Dであることが表1〜4の結果からわかる。
[実施例10−A]
PVAフィルムをヨウ素2.0g/l、ヨウ化カリウム4.0g/lの水溶液に25℃にて240秒浸漬し、さらにホウ酸10g/lの水溶液に25℃にて60秒浸漬後、特開2002−86554号公報の図2の形態のテンター延伸機に導入し、5.3倍に延伸し、テンターを延伸方向に対し図2の如く屈曲させ、以降幅を一定に保った。80℃雰囲気で乾燥させた後テンターから離脱した。左右のテンタークリップの搬送速度差は、0.05%未満であり、導入されるフィルムの中心線と次工程に送られるフィルムの中心線のなす角は、46゜であった。ここで|L1−L2|は0.7m、Wは0.7mであり、|L1−L2|=Wの関係にあった。テンター出口における実質延伸方向Ax−Cxは、次工程へ送られるフィルムの中心線22に対し45゜傾斜していた。テンター出口におけるシワ、フィルム変形は観察されなかった。
さらに、PVA((株)クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤としてケン化処理した富士写真フィルム(株)製フジタック(セルローストリアセテート、レターデーション値3.0nm)と貼り合わせ、さらに80℃で乾燥して有効幅650mmの偏光板を得た。得られた偏光板の吸収軸方向は、長手方向に対し45゜傾斜していた。この偏光板の550nmにおける透過率は43.7%、偏光度は99.97%であった。さらに図2の如く310×233mmサイズに裁断したところ、91.5%の面積効率で辺に対し45゜吸収軸が傾斜した偏光板を得た。
次に、実施例試料10(鹸化処理済み)フィルムを上記偏光板と貼り合わせて反射防止フィルム付き偏光板を作製した。この偏光板を用いて反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置を作製したところ、外光の映り込みがないために優れたコントラストが得られ、防眩性により反射像が目立たず優れた視認性を有していた。
[実施例10−B]
上記(4)「防眩性の評価」で記載した実施例10試料を貼りつけた透過型TN液晶セルの視認側の偏光板の液晶セル側の保護フィルム、およびバックライト側の偏光板の液晶セル側の保護フィルムに、ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化している光学補償層を有する視野角拡大フィルム(ワイドビューフィルムSA−12B、富士写真フイルム(株)製)を用いたところ、上下左右の視野角が非常に広く、極めて視認性に優れ、表示品位の高い、23インチテレビ液晶表示装置が得られた。出射角0°に対する30°の散乱光強度比(I30°/I0°)を0.01%〜0.20%の範囲にすることで、好ましくは、0.02%〜0.15%、更に好ましくは、0.03%〜0.1%にすることで、文字ボケが問題とならず、液晶ディスプレイの視野角改良効果のある優れた反射防止フィルムが、点欠陥の発生の問題なく製造できることが、表1の実施例試料10、28〜37の反射防止フィルムを用いた結果よりわかる。全く同様にして、アスペクト比9:16の液晶ワイドテレビに実装して視野角改良効果を確認したところ、同様の優れた効果を得ることができ、実施例試料は視角依存性のない、大型液晶テレビ、液晶ワイドテレビで特に有効な反射防止フィルムであった。
[実施例10−C]
実施例10試料を、有機EL表示装置の表面のガラス板に粘着剤を介して貼り合わせたところ、ガラス表面での反射が抑えられ、視認性の高い表示装置が得られた。
[実施例1−D]
実施例10試料を用いて、片面反射防止フィルム付き偏光板を作製し、偏光板の反射防止膜を有している側の反対面にλ/4板を張り合わせ、有機EL表示装置の表面のガラス板に貼り付けたところ、表面反射および、表面ガラスの内部からの反射がカットされ、極めて視認性の高い表示が得られた。
反射防止フィルムの層構成を模式的に示す概略断面図である。
符号の説明
1 反射防止フィルム
2 透明支持体
3 ハードコート層
4 ハードコート層
5 低屈折率層
6 大サイズ粒子

Claims (8)

  1. 透明支持体上に、少なくとも1層のハードコート層と最外層に位置する低屈折率層を有する光学フィルムにおいて、
    (a)上記光学フィルム表面のRa(中心線平均粗さ)が0.15μm以下であり、
    (b)上記ハードコート層が1種類以上の粒子を含有し、しかも
    (c)前記粒子の少なくとも1種類が平均粒径がハードコート層の厚みの80%以上の大きさを有する粒子であって、かつその各粒子に含まれる粗大粒子のカットポイント値(CP値)のいずれもが、該ハードコート層の厚みの4倍未満である、
    ことを特徴とする反射防止フィルム。
  2. ハードコート層がさらに1種類以上の内部散乱性を付与する粒子を含有し、該内部散乱性を付与する粒子の平均粒径が、該ハードコート層の厚みの80%未満の大きさであり、かつその粒子に含まれる粗大粒子のカットポイント値(CP値)が、ハードコート層の厚みの4倍未満であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 少なくとも1層のハードコート層が光拡散層であり、該光拡散層のゴニオフォトメーターで測定される散乱光プロファイルの出射角0°の光強度に対する30°の散乱光強度が、0.01〜0.2%の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
  4. フィルム表面のRa(中心線平均粗さ)が0.10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 櫛幅0.5mmで測定したときの透過画像鮮明性の値が、40%以上97%未満であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  6. 請求項1乃至6に記載の反射防止フィルムを偏光板における偏光子の2枚の保護フィルムのうちの一方に用いたことを特徴とする偏光板。
  7. 2枚の保護フィルムのうち反射防止フィルムが用いられていない保護フィルムが、光学異方性層を含んでなる光学補償層を有する光学補償フィルムであり、該光学異方性層がディスコティック構造単位を有する化合物からなる負の複屈折率を有する層であり、該ディスコティック構造単位の円盤面が該表面保護フィルム面に対して傾いており、かつ該ディスコティック構造単位の円盤面と該表面保護フィルム面とのなす角度が、光学異方層の深さ方法に変化していることを特徴とする請求項6に記載の偏光板。
  8. 請求項1乃至5に記載の反射防止フィルムあるいは請求項6または7に記載の偏光板を表示装置の最表面に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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