JP2006084934A - 偏光板保護フィルム、反射防止機能付偏光板及び光学製品 - Google Patents
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Abstract
優れた視認性を有し、機械的強度に優れ、かつ効率よく低コストで生産可能な偏光板保護フィルム、この偏光板保護フィルムを用いる反射防止機能付偏光板、及び該反射防止機能付偏光板を備える光学製品を提供する。
【解決手段】
透明樹脂からなる基材フィルムの片面に、ハードコート層及び、低屈折率層が積層されてなる偏光板保護フィルムであって、入射角5°の反射率が、波長430nm〜700nmで1.4%以下であり、波長550nmで0.7%以下であり、入射角20°の反射率が、波長430nm〜700nmで1.5%以下であり、波長550nmで0.9%以下であり、上記偏光板保護フィルムのスチールウール試験前後における全光線透過率の低下が10%以内であり、且つ、スチールウール試験後のヘイズ値が1%以下であることを特徴とする偏光板保護フィルム。
【選択図】
図1
Description
透明樹脂からなる基材フィルムの片面に、ハードコート層及び、低屈折率層が積層されてなる偏光板保護フィルムであって、
入射角5°の反射率が、波長430nm〜700nmで1.4%以下であり、波長550nmで0.7%以下であり、
入射角20°の反射率が、波長430nm〜700nmで1.5%以下であり、波長550nmで0.9%以下であり、
上記偏光板保護フィルムのスチールウール試験前後における全光線透過率の低下が10%以内であり、
且つ、スチールウール試験後のヘイズ値が1%以下であることを特徴とする偏光板保護フィルムが提供される。
開環重合触媒としては、通常使用される公知のものを使用できる。
また、環状共役ジエン系重合体としては、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン等の環状共役ジエン系単量体を1,2-付加重合又は1,4-付加重合した重合体を挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、金属錯体系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;
ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤;染料や顔料等の着色剤;
脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールのエステル、脂肪酸アミド、無機粒子等の滑剤;トリエステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸-塩基酸エステル系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤等の可塑剤;多価アルコールの脂肪酸エステル等の帯電防止剤;等が挙げられる。
形成方法としては、フィルム中の揮発性成分の含有量や厚さむらを少なくできる点から、溶融押出成形法が好ましい。溶融押出成形法としては、Tダイ等のダイスを用いる方法やインフレーション法等が挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
ここで、高屈折率とは、後に積層させる低屈折率層の屈折率よりも大きい屈折率のことをいい、好ましくは1.55以上である。
屈折率は、例えば、公知の分光エリプソメータを用いて測定し求めることができる。
活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることにより、十分な強度、耐久性、密着性、透明性を兼ね備える高屈折率のハードコート層を容易に得ることができる。
アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド類;
トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等の、分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール類;
グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、グリシジルフェニルエーテル、グリシジルエチルエーテル、エピクロロヒドリン、アリルグリシジルエーテル、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;が挙げられる。
本発明においては、これらのプレポリマー、オリゴマー及び/またはモノマーを一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
無機酸化物粒子を添加することにより、耐擦傷性に優れ、屈折率が1.55以上のハードコート層を容易に形成することが可能となる。
これらの中でも、五酸化アンチモンは、屈折率が高く、導電性と透明性のバランスに優れるので、屈折率を調節するための成分として適している。
また、無機酸化物微粒子の配合量は、特に制限されないが、優れた耐擦傷性を有し、屈折率が1.55以上のハードコート層が容易に得られる観点から、活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、通常100〜500重量部であり、好ましくは70〜300重量部、より好ましくは、50〜200重量部である。
光重合開始剤の量は、活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部である。
活性エネルギー線の照射強度及び照射時間は特に限定されず、用いる活性エネルギー線硬化性樹脂に応じて適宜、照射強度、照射時間などの照射条件を設定することができる。
エアロゲルは、マトリックス中に微小な空孔が分散した透明多孔質体である。空孔の大きさは大部分が200nm以下であり、空孔の占有率は通常10体積%以上60体積%以下、好ましくは20体積%以上40体積%以下である。
微小な空孔が分散したエアロゲルの具体例としては、シリカエアロゲル、中空粒子がマトリックス中に分散された多孔質体が挙げられる。
シリカエアロゲルからなる低屈折率層の、形成方法は特に制限されず、例えば、ハードコート層の上に前記ゲル状化合物を公知の塗工方法により塗工して、前記の超臨界乾燥を行って形成する方法が挙げられる。また、超臨界乾燥前又は超臨界乾燥中に疎水化処理を行ってもよい。
バインダー樹脂としては中空微粒子の分散性、多孔質体の透明性、多孔質体の強度等の条件に適合する樹脂等から選択して用いることができ、例えば従来から用いられているポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂等;
紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、エマルジョン樹脂、水溶性樹脂、親水性樹脂、これら樹脂の混合物、さらにはこれら樹脂の共重合体や変性体などの塗料用樹脂;
またはアルコキシシラン等の加水分解性有機珪素化合物・およびその加水分解物等が挙げられる。
これらの中でも微粒子の分散性、多孔質体の強度からアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アルコキシシラン等の加水分解性有機珪素化合物およびその加水分解物が好ましい。
(a)式(1):SiX4で表される化合物。
(b)前記式(1)で表される化合物の少なくとも1種の部分加水分解生成物。
(c)前記式(1)で表される化合物の少なくとも1種の完全加水分解生成物。
これら(a)の化合物の中でも、式(2):RaSiY4-a〔式中、Rは置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を表し、aは0〜2の整数を表し、aが2のとき、Rは同一であっても相異なっていてもよい。Yは加水分解性基を表し、Yは同一であっても相異なっていてもよい。〕で表されるケイ素化合物が好ましい。
加水分解性基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基などのアシルオキシ基;オキシム基(-O-N=C-R'(R''))、エノキシ基(-O-C(R')=C(R'')R''')、アミノ基、アミノキシ基(-O-N(R')R'')、アミド基(-N(R’)-C(=O)-R'')等が挙げられる。これらの基において、R'、R''、R'''は、それぞれ独立して水素原子又は一価の炭化水素基を表す。これらの中でも、Yとしては、入手容易性などからアルコキシ基が好ましい。
用いる酸触媒としては、特に限定されないが、例えば、酢酸、クロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、蟻酸、プロピオン酸、グルタール酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸等の有機酸;塩酸、硝酸、ハロゲン化シラン等の無機酸;酸性コロイダルシリカ、酸化チタニアゾル等の酸性ゾル状フィラー;を挙げることができる。これらの酸触媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、前記酸触媒の代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物の水溶液、アンモニア水、アミン類の水溶液等の塩基触媒を用いてもよい。
無機化合物としては、無機酸化物が一般的である。無機酸化物としては、SiO2、Al2O3、B2O3、TiO2、ZrO2、SnO2、Ce2O3、P2O5、Sb2O3、MoO3、ZnO2、WO3等の1種又は2種以上を挙げることができる。2種以上の無機酸化物として、TiO2-Al2O3、TiO2-ZrO2、In2O3-SnO2、Sb2O3-SnO2を例示することができる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、空孔には無機中空微粒子を調製するときに使用した溶媒及び/又は乾燥時に浸入する気体が存在してもよい
防汚層の形成材料としては、低屈折率層の機能が阻害されず、防汚層としての要求性能が満たされる限り特に制限はない。通常、疎水基を有する化合物を好ましく使用できる。
具体的な例としてはパーフルオロアルキルシラン化合物、パーフルオロポリエーテルシラン化合物、フッ素含有シリコーン化合物を使用することができる。防汚層の形成方法は、形成する材料に応じて、例えば、蒸着、スパッタリング等の物理的気相成長法;CVD等の化学的気相成長法;湿式コーティング法;等を用いることができる。防汚層の厚みは特に制限はないが、通常20nm以下が好ましく、1〜10nmであるのがより好ましい。
又、入射角20°の反射率が波長430nm〜700nmで1.5%以下であり、好ましくは1.4%以下である。入射角20°の反射率が、波長550nmで0.9%以下、好ましくは0.8%以下である。
各反射率が上記の範囲にあることにより、外部光の映りこみ及びギラツキがなく、視認性に優れる偏光板とすることができる。
反射率は、分光光度計(紫外可視近赤外分光光度計V-550、日本分光社製)を用い、入射角5°及び20°にて波長550nmの反射率、波長430nm〜700nmにおける反射率を求めた。
スチールウール試験前後の反射率の低下は、測定前後の面内の異なる任意の場所5箇所で5回測定し、それらの算術平均値から算出した。
スチールウール試験前後の反射率の低下は10%以下が好ましく、8%以下がより好ましい。反射率の低下が10%を超えると、画面のぼやけ、ギラツキが発生することがある。
スチールウール試験前後の反射率の低下は下記式で求めた。Rbはスチールウール試験前の反射率、Raはスチールウール試験後の反射率を表す。
ΔR=(Rb-Ra)/Rb×100 (%) (i)
ヘイズ値は、JIS K7361−1997に準拠して、日本電色工業社製「濁度計NDH−300A」を用いて測定する。測定を面内の異なる場所5箇所で5回づつ測定し、その算術平均値をヘイズ値とする。
全光線透過率は、日本電色工業(株)社製、「濁度計NDH-300A」を用いてASTM D1003に準拠して測定する。同様の測定を面内の異なる任意の場所5箇所で5回測定し、それらの算術平均値を全光線透過率の値として算出する。
全光線透過率の低下は次式より求める。Rcはスチールウール試験前の全光線透過率、Rdはスチールウール試験後の全光線透過率を表す。
ΔR=(Rc−Rd)/Rc×100 (%) (ii)
また、ポリエン系の偏光板を製造する方法としては、PVA系フィルムを一軸に延伸した後に脱水触媒存在下で加熱・脱水する方法、ポリ塩化ビニル系フィルムを一軸に延伸した後に脱塩酸触媒存在下で加熱・脱水する方法等の公知の方法が挙げられる。
ことができる。
保護フィルム(2)としては、光学異方性を有する材料からなるものが好ましい。光学異方性を有する材料としては、特に制限されず、例えばトリアセチルセルロース等のセルロースエステルや脂環式構造含有重合体等が挙げられるが、透明性、複屈折性、寸法安定性等に優れる点から脂環式構造含有重合体が好ましい。脂環式構造含有重合体としては、前記基材フィルムの説明部分で記載したものと同様のものが挙げられる。
保護フィルム(2)は、溶液流延法、溶融押出し法、好ましくは、溶融押出し法によってフィルム状に成形し必要に応じて延伸配向して得ることができる。
実施例及び比較例中の試験及び評価は以下の方法で行った。
高速分光エリプソメトリ(型番号:M-2000U、J.A.Woollam社製)を用い、測定波長400-1000nm、入射角度をそれぞれ55、60、65度で測定し、これらの測定値から算出した。
スチールウール#0000に荷重0.025MPaをかけた状態で表面を10往復させ、試験後の表面状態を目視で観測した。
○:傷が認められない。
△:わずかに傷が認められる。
×:傷が認められる。
分光光度計(紫外可視近赤外分光光度計V-550、日本分光社製)を用い、入射角5°及び20°にて波長550nmにおける反射率及び、波長430nm〜700nmにおける反射率を測定した。
上記測定は面内の異なる任意の場所5箇所で5回行い、それらの算術平均値を反射率の値とした。
反射率変動は下記式で求めた。Rbはスチールウール試験前の反射率、Raはスチールウール試験後の反射率を表す。
ΔR=(Ra-Rb)/Rb×100 (%) (i)
日本電色工業(株)社製、「濁度計NDH-300A」を用いてASTM D1003に準拠して測定する。同様の測定を面内の異なる任意の場所5箇所で5回測定し、それらの算術平均値を全光線透過率の代表値とし算出する。
変動率は次式より求める。Rcはスチールウール試験前の全光線透過率、Rdはスチールウール試験後の全光線透過率を表す。
ΔR=(Rc-Rd)/Rc×100 (%) (ii)
JIS K7209に準拠して測定する。
JIS K7361−1997に準拠して、日本電色工業社製「濁度計NDH−300A」を用いて測定する。測定を面内の異なる場所5箇所で5回づつ測定し、その算術平均値をヘイズ値とする。
表面に荷重0.1MPaをかけ、ガーゼ(東レ社製トレシーを用いて)を往復させ表面の低屈折率層の剥がれを目視で観察した。
◎:300回以上の往復で剥がれなし。
○:200回〜300回未満の往復で剥がれあり。
△:100回〜200回未満の往復で剥がれあり。
×:100回未満の往復で剥がれ発生。
市販の液晶テレビ(MVAモード、IPSモードの20V型液晶テレビを用いた。)から液晶表示パネルを取り外し、液晶セルを挟んでいる偏光板及び視野角補償フィルムの内、視認側に設置されている、偏光板及び視野角補償フィルムを剥がし取り、それに変えて実施例又は、比較例で得た偏光板を該液晶セルに貼り合せて、液晶表示パネルを組み直して、もとの液晶テレビに設置した。液晶表示素子を表示して前正面より基材を目視で観察し、以下の三段階で評価した。グレアとは視野内で過度に輝度が高い点や面が見えることによっておきる不快感や、見にくさのことをいう。
○:グレアや画像のぼやけがない。
△:グレアや画像のぼやけが少しあり、気になる。
×:グレアや画像のぼやけが際立ってある。
前記(8)で作成した液晶表示装置を暗室に設置し、暗表示の時と明表示の時の正面から5°の位置における輝度を色彩輝度計(トプコン社製、色彩輝度計BM-7)を用いて測定する。そして、明表示の輝度と暗表示の輝度の比(=明表示の輝度/暗表示の輝度)を計算し、これをコントラスト比とする。コントラスト比が大きいほど、視認性に優れる。
評価(8)の液晶表示装置で背景を黒色で白色文字を表示させて、真正面から円弧を描くように視線を上下左右へ移動させ、その際に白文字が読みとれなくなる角度を測定する。
ノルボルネン系重合体(商品名:ZEONOR 1420R、日本ゼオン社製、ガラス転移温度:136℃、飽和吸水率:0.01重量%未満)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて110℃で4時間乾燥した。そしてリーフディスク形状のポリマーフィルター(ろ過精度30μm)が設置され、ダイリップの先端部がクロムめっきされた平均表面粗さRa=0.04μmのリップ幅650mmのコートハンガータイプのTダイを有する短軸押出機を用いて、前記ペレットを260℃で溶融押出しして膜厚40μm、幅600mmの長尺基材フィルム1Aを得た。得られた長尺基材フィルムの飽和吸水率は0.01重量%以下であった。また、面内のレターデーション値(Re)は、2nmであった。
五酸化アンチモンの変性アルコールゾル(固形分濃度40%)100重量部に、UV硬化型ウレタンアクリレート紫光UV7000B(日本合成化学社製)8重量部及び光開始剤イルガキュア-184(チバガイギー社製)0.5重量部を混合し、UV硬化型のハードコート剤を得た。
無水マレイン酸変性スチレン・ブタジェン・スチレンブロック共重合体の水素添加物(メルトインデックス値は200℃、5kg荷重で1.0g/10分、スチレンブロック含量30重量%、水素添加率80%以上、無水マレイン酸付加量2%)2重量部を、キシレン8重量部とメチルイソブチルケトン40重量部の混合溶媒に溶解し、孔径1μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルターで濾過して、プライマー溶液を得た。
テトラメトキシシランのオリゴマ−(コルコート社製「メチルシリケート51」)と、メタノールと、水と、0.01Nの塩酸水溶液を質量比22:36:2:2で混合し、これを25℃の高温槽中で2時間撹拌して、重量平均分子量870のシリコーンレジンを得た。
次に中空シリカ微粒子として中空シリカイソプロパノール分散ゾル(固形分25%,平均一次粒子径約30nm、外殻厚み約7nm)を前記シリコーンレジンに加え、中空シリカ微粒子/シリコーンレジン(縮合化合物換算)が固形分基準で重量比が8:2となるように配合し、その後,全固形分が1%になるようにメタノールで希釈し、低屈折率層形成用塗工液1を調製した。
テトラメトキシシラン152重量部にメタノール412重量部と水18重量部及び0.01Nの塩酸18重量部(「H2O」/「OR」=0.5)を混合し、これを、ディスパーを用いてよく混合した。この混合液を25℃恒温槽中で2時間攪拌して、重量平均分子量850のシリコーンレジンの溶液を得た。
次に、このシリコーンレジン溶液に、シリコーンレジン(縮合化合物換算)の固形分が重量3%となるようにメタノールで希釈し、低屈折率層形成用塗工液2を調製した。
テトラメトキシシランのオリゴマー(コルコート社製「メチルシリケート51」)と、メタノールを質量比で47:78となるように混合し、A液を得た。次に、水、アンモニア水(アンモニア28重量%)、メタノールを重量比で60:1.2:97.2で混合しB液を得た。
そして、A液とB液を重量比16:17で混合し、低屈折率層形成用塗工液3を調製した。
製造例1と同様の方法の溶融押出し成形で、脂環式構造含有重合体樹脂(ZEONOR1420、日本ゼオン社製;ガラス転移温度136℃)からなる幅650mm、平均厚さ80μmの基材フィルム1Fを得た。
さらに、基材フィルム1Fを縦延伸機(ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法)で、140℃雰囲気下で1.3倍に延伸し、平均厚さ68μm、面内のレターデーション(Re):35nm、厚さ方向のレターデーション(Rth):130nmの偏光板保護フィルム2Fを得た。
厚さ85μmのPVAフィルム(クラレ社製 ビニロン#8500)をチャックに装着し、2.5倍延伸し、ヨウ素0.2g/l、ヨウ化カリウム60g/lよりなる水溶液中に30℃にて240秒浸漬し、次いでホウ酸70g/l、ヨウ化カリウム30g/lの組成の水溶液に浸漬し、その状態で6.0倍に一軸延伸し5分間保持した。最後に室温で24時間乾燥し、平均厚さ30μmで、偏光度99.993%の偏光子Gを得た。
基材フィルム1Aの両面に、高周波発信機(コロナジェネレータHV05-2、Tamtec社製)を用いて、3秒間コロナ放電処理を行い、表面張力が0.072N/mの基材フィルムを得た。
製造例3で得られたプライマー溶液を、前記処理を施した基材フィルムの片面に、ダイコーターを用い塗布し、80℃の乾燥炉の中で5分間乾燥させて、厚さ0.5μmのプライマー層を有する基材フィルムを得た。
プライマー層を有する面に、製造例2で得たハードコート剤を、ダイコーターを用いて塗布した。次いで80℃で5分間乾燥させ、紫外線照射(積算光量300mJ/cm2)を行い、ハードコート剤を硬化させ、厚さ5μmのハードコートを積層した基材フィルムを得た。
低屈折率層形成用塗工液1を、ハードコートを積層した基材フィルム1Aの上にワイヤーバーコーターによって塗布し、1時間放置して乾燥し、被膜を120℃で10分間酸素雰囲気下で熱処理し、厚さ100nmの低屈折率層を形成して偏光板保護フィルム2Aを得た。
次に、上記基材フィルム2Aの他方の面に、製造例3で得られたプライマー溶液を塗布し、偏光子Gを貼り合わせた。
次に、偏光子Gの上に偏光板保護フィルム2Fを貼り合わせて偏光板2AGを得た。
基材フィルム1Aの代わりに厚さ40μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(商品名:KC4UX2M、コニカミノルタ社製)を用いた他は実施例1と同様にして低屈折率層を形成した偏光板保護フィルム2Bを得た。
さらに、実施例1と同様の方法で、偏光子G、偏光板保護フィルム2Fをはりあわせ、偏光板2BGを得た。
基材フィルム1Aの代わりに厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:ルミラーT60#38、東レ社製)を用いた他は実施例1と同様にして低屈折率層を形成した偏光板保護フィルム2Cを得た。
さらに、実施例1同様の方法で、偏光子G、偏光板保護フィルム2Fをはりあわせ、偏光板2CGを得た。
低屈折率層形成用塗工液1の代わりに低屈折率層形成用塗工液2を用いた他は実施例1と同様の方法にして低屈折率層が形成された積層フィルム2Dを得た。
さらに、実施例1と同様の方法で、偏光子G、偏光板保護フィルム2Fをはりあわせ、偏光板2DGを得た。
低屈折率層形成用塗工液1の代わりに低屈折率層形成用塗工液3を用いる他は、実施例1と同様にして積層フィルム2Eを得た。
さらに、実施例1と同様の方法で、偏光子G、偏光板保護フィルム2Fをはりあわせ、偏光板2EGを得た。
Claims (5)
- 透明樹脂からなる基材フィルムの片面に、ハードコート層及び、低屈折率層が積層されてなる偏光板保護フィルムであって、
入射角5°の反射率が、波長430nm〜700nmで1.4%以下であり、波長550nmで0.7%以下であり、
入射角20°の反射率が波長430nm〜700nmで1.5%以下であり、波長550nmで0.9%以下であり、
上記偏光板保護フィルムのスチールウール試験前後における全光線透過率の低下が10%以内であり、
且つ、スチールウール試験後のヘイズ値が1%以下である、
ことを特徴とする偏光板保護フィルム。 - 前記低屈折率層がエアロゲルからなる請求項1記載の偏光板保護フィルム。
- 前記透明樹脂が、脂環式構造含有重合体樹脂、セルロース系重合体樹脂又はポリエステル系重合体樹脂の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の偏光板保護フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の、偏光板保護フィルムの他方の面に、偏光子が積層されていることを特徴とする反射防止機能付偏光板。
- 請求項1〜4に記載の反射防止機能付偏光板を備えることを特徴とする光学製品。
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