JP2004191438A - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真方式のカラー画像形成装置において、両面画像形成モードでの印刷画像の品質を向上させる。
【解決手段】感光体ドラム、転写ローラ等からなる画像形成部を各色トナー像に対応して複数備え、循環走行する転写ベルト50で吸着搬送される用紙Pに、感光体ドラム11〜14上のトナー像を転写ローラ41〜44で転写する電子写真方式のカラー画像形成装置であって、ドラム速度変更制御部31により各感光体ドラムの回転速度を制御するとともに、転写ベルトの走行速度を一定に維持することで、用紙裏面側印刷時のVb/Vd値を、用紙表面側印刷時のVb/Vd値(Vbは転写ベルトの表面速度、Vdは感光体ドラムの表面速度)に比べて1から、より遠ざける。これにより、用紙裏面側について高いトナー像転写率の確保と、副走査方向の色ズレ増大の抑制とを両立させることができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像形成装置に関し、詳しくは、両面画像形成モードでの印刷画像の品質向上が実現できる複写機、レーザプリンタなどのカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー画像形成装置として、4連タンデム構成で転写ベルトにより転写材(用紙等)を搬送するとともに、転写ベルトを介して感光体ドラムと対向させた位置にバイアス印加部材を配置し、このバイアス印加部材にバイアスを印加することで、感光体ドラム上のトナー像を転写材に順次転写する構成のものが良く知られている。この4連タンデム型画像形成装置では、転写材を転写ベルトに吸着させて搬送しているため、この転写材の表面速度は転写ベルトの表面速度と同速または、ほぼ同速になる。
【0003】
ところで、転写ベルトの表面速度と感光体ドラムの表面速度に関しては、これらを同一にした場合、転写は静電的な力のみにより行われるが、これらの間に速度差を付けた場合、静電的な力のほかに機械的な剥ぎ取り力が加わるため、転写不良気味の画質劣化を防ぐことができる。より詳しくは、この転写ベルトと感光体ドラムの間に表面速度差を設けた場合、2色以上の色を重ねたときに、特に良好な転写性が得られる。また単色など、色重ねがない場合は、トナー像が転写材表面に保持されやすくなり、ある一定レベル以上の転写性を容易に確保できる。しかし、転写材上に2色以上の色を重ねる場合、この転写材部分には既に転写されたトナー層があるため、新たなトナー層の転写性が低下する。この不具合をなくすには、転写ベルトと感光体ドラムの間に表面速度差を持たせることが有効になる。
【0004】
電子写真方式のカラー画像形成装置において、高品質の画像を安定形成することができるようにした発明として下記(1),(2)に説明するものがある。
(1)この発明(下記特許文献1を参照)は、転写時の像の歪みを防止することができる、電子写真複写機等用の転写装置に関し、詳しくは、複数の感光体を用いたときでも、部品の寸法精度を高くすることなく、各色の互いの位置が正確に一致したレジストレーションの良い(多色刷りにおける印刷の一致性が高い)カラー画像が得られる、画像出力装置の転写装置に関するものである。
【0005】
そして、この発明の構成では、用紙を搬送する転写体に対して複数の感光体を対向させ、転写体の1回転以内の間に、複数の感光体の各色トナー像を用紙に転写して画像形成を行うタンデム型の画像出力装置の転写装置において、前記転写体の表面速度を前記複数の感光体のそれぞれの表面速度より0.1%から1%速くし、かつ前記転写体の周面に、前記複数の感光体のそれぞれに対して弾性的に圧接する可撓性部材を取り付けたことを特徴とする画像出力装置の転写装置としている。
【0006】
しかしながら、上記(1)の発明は、感光体ドラムの径差や偏心によって書き込み時の像の伸びや位置ズレが生じた場合にも、それに関係なく用紙速度を一定にすることができる方法を示しているに過ぎない。またこの発明では、両面印刷モードにおいて、表面印刷時と裏面印刷時とで、感光体ドラムと転写ベルトとの表面速度比を異ならせる旨の記載はない。なお、転写材搬送機能を兼ね備えた転写ベルトと感光体との間に表面速度差を持たせて転写性を良くする方法は、モノクロコピー機において既に頻繁に行われていたものである。
【0007】
(2)この発明(下記特許文献2を参照)の目的は、使用環境やプリントモードに関係なく(片面印刷モードであるか両面印刷モードであるかに関係なく)転写材を転写ベルトに良好に吸着し、縦形軌道の転写ベルトであっても吸着不良による画像不良が発生しないカラー画像形成装置を提供することにある。
【0008】
そして、この発明の構成では、感光体ドラム、転写ローラ等からなる画像形成ステーションを複数、転写ベルトの走行方向に沿って配置し、転写ベルトで用紙を搬送しながら、各ドラム上に形成されたトナー像を順次用紙に重ねて多重転写するカラー画像形成装置において、画像形成装置本体が使用される環境条件や、片面/両面のプリントモードに応じて、用紙吸着部を構成する吸着ローラに印加する用紙吸着バイアスまたは、転写ローラに印加する転写バイアスを変更制御できるようにしたものである。
【0009】
しかしこの発明は、印刷モードに応じて感光体ドラムと転写ベルトとの表面速度比を変更するものではない。またこの発明では、紙種が異なった場合や、雰囲気の温湿度が大きく変化した場合において、感光体ドラムと転写ベルトとの表面速度差の影響により用紙に微妙な速度変動が発生したときには、色ズレを確実に低減することは難しい。さらに、この発明では転写電流条件や、転写材吸着の電流条件を可変とすることで転写材の安定な搬送を達成しようとしているが、良好な画像を得るために感光体ドラムと転写ベルトの間に表面速度差を持たせた装置では、転写材上の副走査方向の色ズレを充分に抑制できないという不具合がある。
【0010】
【特許文献1】
特許第2743359号明細書
【特許文献2】
特開2001−109325号公報
【0011】
上記のように、感光体と転写ベルトの間に表面速度差を持たせることで、印字文字の中央白抜け(虫食い画像)を防止したり、2色の転写性を確保したりすることができる。しかし、上記表面速度差を設けた場合、転写ベルトに対する転写材の吸着力が低下する結果、転写材の搬送速度が転写ベルトの搬送速度と等しくならず搬送速度が不安定となり、副走査方向の色ズレが発生しやすくなる。さらに詳しくは、転写ベルトへの転写材の静電吸着力は、転写材の種類や調湿条件(雰囲気湿度)などによって異なるため、感光体ドラムと転写ベルトの間に表面速度差を持たせた場合には、環境湿度や、使用する転写材の種類、転写材の表/裏などを充分に考慮し、最適転写条件を設定・維持することで、上記色ズレを防止する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、両面画像形成モードすなわち両面印刷モード(表面側の印刷を行い、これに引き続いて転写材を反転させ、裏面側の印刷を行う印刷モード)において、用紙裏面側について高いトナー像転写率の確保と、(転写材上における)副走査方向の色ズレ量の増大抑制とを両立させることにより、高画質の画像を安定して形成することができる、電子写真方式のカラー画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、感光体ドラム、転写ローラ等からなる画像形成部を備え、循環走行する転写ベルトで吸着搬送される転写材に、感光体ドラム上のトナー像を前記転写ローラで転写する電子写真方式のカラー画像形成装置であって、両面画像形成モードに設定できるものにおいて、感光体ドラムの表面速度をVd、転写ベルトの表面速度をVb、VbのVdに対する比を「Vb/Vd値」とするとき、両面画像形成モードでは、転写材の裏面側にトナー像を転写するときのVb/Vd値と1との隔たりを、転写材の表面側にトナー像を転写するときのVb/Vd値と1との隔たりよりも大きくすることを特徴とするカラー画像形成装置である。
【0014】
すなわち請求項1の発明は、両面画像形成モードにおいて、転写材の裏面側に印刷するときのVb/Vd値と1との差:|Vb/Vd値−1|を、転写材の表面側に印刷するときのVb/Vd値と1との差:|Vb/Vd値−1|よりも大きくするものである。
【0015】
請求項2に係る発明は、各色トナー像に対応する画像形成部を複数、前記転写ベルトの走行方向に沿って配置したことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置である。
【0016】
請求項3に係る発明は、感光体ドラム、転写ローラ等からなる画像形成部を各色トナー像に対応して複数、循環走行する中間転写ベルトの走行方向に沿って配置し、該中間転写ベルトに各感光体ドラム上のトナー像を前記転写ローラで転写し、走行供給される転写材に前記中間転写ベルト上の転写トナー像を2次転写部において一括転写する電子写真方式のカラー画像形成装置であって、両面画像形成モードに設定できるものにおいて、中間転写ベルトの表面速度をVi、転写材の表面速度をVp、VpのViに対する比を「Vp/Vi値」とするとき、両面画像形成モードでは、転写材の裏面側にトナー像を転写するときのVp/Vi値と1との隔たりを、転写材の表面側にトナー像を転写するときのVp/Vi値と1との隔たりよりも大きくすることを特徴とするカラー画像形成装置である。
【0017】
すなわち請求項3の発明は、両面画像形成モードでは、転写材の裏面側に印刷するときのVp/Vi値と1との差:|Vp/Vi値−1|を、転写材の表面側に印刷するときのVp/Vi値と1との差:|Vp/Vi値−1|よりも大きくするものである。
【0018】
請求項1の発明では、両面画像形成モードにおいて、転写材の裏面側に画像を転写するときのVb/Vd値を、転写材の表面側に画像を転写するときのVb/Vd値に比べて1から、より遠ざけるとともに、この遠ざける程度を適宜のものに設定することで、裏面側の印刷画像の転写率が、表面側の印刷画像の転写率と殆ど等しくなる(後記する図3のグラフを参照)うえ、副走査方向の色ズレ量増大が低く抑えられ(後記する図4のグラフを参照)、結果として、良質の転写画像を安定して形成することが可能となる。また、複数の感光体ドラムを配備してなるカラー画像形成装置では通常、感光体ドラムを一つだけ設けたカラー画像形成装置に比べて、色ズレが発生しやすくなる。これに対し、請求項2の発明では、画像形成条件を請求項1のように設定するので、感光体ドラムを一つだけ設けたカラー画像形成装置の場合と同等に優れた品質の転写画像を、安定して形成することができる。
【0019】
請求項3に係る発明では、転写材の裏面側に画像を転写するときのVp/Vi値を、転写材の表面側に画像を転写するときのVp/Vi値に比べて1から、より遠ざけるようにするとともに、この遠ざける程度を適宜のものに設定することにより、請求項1の発明の場合と同様に、裏面側の印刷画像の転写率が、表面側の印刷画像の転写率と殆ど等しくなるうえ、副走査方向の色ズレ量増大が低く抑えられ、結果として、良質の転写画像を安定して形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態および実施例を、図面をもとに説明する。
第1の実施の形態
本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、図1に示すように、感光体ドラム11〜14および転写ローラ21〜24等により複数の画像形成部を形成し、循環走行する転写ベルト50で吸着搬送される用紙Pに、感光体ドラム上のトナー像を転写ローラで転写する電子写真方式のカラー画像形成装置であって、感光体ドラムの表面速度をVd、転写ベルトの表面速度をVbとするとき、両面画像形成モードにおいて、ドラム速度制御部31により感光体ドラムの回転速度を制御するとともに、転写ベルトの走行速度を一定値に維持することで、転写材の裏面側にトナー像を転写するときのVb/Vd値と1との隔たりを、転写材の表面側にトナー像を転写するときのVb/Vd値と1との隔たりよりも大きくする(用紙裏面側印刷時のVb/Vd値を、用紙表面印刷時のVb/Vd値に比べて1から、より遠ざける)ように制御するものである。
【0021】
まず、このカラー画像形成装置の構成について説明する。図1は直接転写方式の4連タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。この画像形成装置では、マゼンタ色トナー像形成用の感光体ドラム11、シアン色トナー像形成用の感光体ドラム12、イエロー色トナー像形成用の感光体ドラム13および、黒色トナー像形成用の感光体ドラム14を、転写材としての用紙(転写紙)Pの走行方向にこの順に配備する。各感光体ドラムは、それぞれMドラム駆動モータ21、Cドラム駆動モータ22、Mドラム駆動モータ23、BKドラム駆動モータ24により回転自在とする。これらの駆動モータをドラム速度変更制御部31に連絡し、各感光体ドラムの回転速度を独立に制御できるようにするか、またはこれらのドラムを一括して同一回転速度に制御できるようにする。つまり、このドラム速度変更制御部31は、Vb/Vd値を変更設定するためのものである。各感光体ドラムの直下に転写ローラ41〜44を配備するとともに、これら転写ローラに転写バイアスを印加できるように構成する。
【0022】
駆動ローラ51により常時一定速度で循環走行する無端状転写ベルト50を設ける。この場合、転写ベルト50がMドラム11からBKドラム14に向かって走行するように、すなわち駆動ローラ51と用紙吸着ローラ52とのニップ部、各感光体ドラム11〜14と各転写ローラ41〜44とのニップ部、ガイドローラ(アイドルローラ)53,54、除電ローラ61と対向ローラ62とのニップ部、ガイドローラ(アイドルローラ)55の順に通過するように構成する。
【0023】
上記駆動ローラ51と用紙吸着ローラ52とのニップ部により、用紙吸着部Aが構成される。また、上記除電ローラ61と対向ローラ62とのニップ部およびクリーニングブレード63によりクリーニング部Bが構成される。除電ローラ61は、転写ベルト50に残る静電気を除去するものである。上記クリーニング部Bでは、対向ローラ62にクリーニングブレード63を当接配備し、転写ベルト50上に残るトナーを対向ローラ62を介してこのクリーニングブレード63で除去回収できるようにする。さらに、上記紙吸着部Aの上流側に、一対の対向ローラからなるレジスト部Cを設ける。このレジスト部Cは、用紙Pを用紙吸着部Aに導入するためのものである。また、温湿度検出部Eをドラム速度変更制御部31に接続する。この温湿度検出部Eは、画像形成装置内の温湿度を検出し、この結果をドラム速度変更制御部31に出力することにより、感光体ドラムの回転速度を検出温湿度に適合した値に設定するためのものである。
【0024】
上記カラー画像形成装置において、用紙Pは用紙吸着部Aで転写ベルト50に吸着され、この転写ベルトと一体的にMドラム11からBKドラム14に向かって走行する間に(転写ベルト50で搬送される間に)、各色のトナー像が転写され、BKドラム14と転写ローラ44とのニップ部を通過した時点では、用紙Pへのカラートナー像の転写が終了する。この用紙P上のトナー像は、図略の定着部において加熱定着される。
【0025】
ここで、Vb/Vd値の測定方法について説明する。
転写ベルト50への用紙Pの静電吸着が的確に行われている場合、転写ベルト50の表面速度と用紙Pの表面速度は同速とみなせる。そこで、転写ベルトの表面速度を測定するに際しては、転写ベルト表面の適宜位置に一定間隔の検出マークを書き込み、センサーでこのマークを読み取り、マーク間隔とセンサー検出時間間隔とにより表面速度を求める。感光体の表面速度に関しても同様で、感光体上に一定間隔の検出マークを書き込むことで測定を行う。ただし、実験上は上記方法が可能であるが、この方法を実機に適用することは必ずしも容易でない。
【0026】
そこで本発明者は、転写ベルトと感光体ドラムとの表面速度比(Vb/Vd値)を求めるための簡易な方法を考案した。すなわち、感光体ドラム上に格子間隔が一定の格子パターンを形成し、ドラム上の副走査方向の格子間隔と、転写ベルトに転写された副走査方向の格子間隔とを測定することで、
【0027】
転写ベルト表面速度/感光体ドラム表面速度=転写ベルト上の格子間隔/感光体ドラム上の格子間隔
【0028】
という関係を用いて、実機でのVb/Vd値を測定することにした。上記測定方法では、感光体表面速度が速くなると感光体上格子間隔は長くなり、また遅くなると感光体上格子間隔は短くなる。
【0029】
第2の実施の形態
まず、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の構成について説明する。図2は、中間転写方式の4連タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。この画像形成装置では、黒色トナー像形成用の感光体ドラム14、イエロー色トナー像形成用の感光体ドラム13、シアン色トナー像形成用の感光体ドラム12および、マゼンタ色トナー像形成用の感光体ドラム11を、無端状ベルトである中間転写ベルト100の循環走行上流側から下流側に,この順に配備する。各感光体ドラムは、それぞれBKドラム駆動モータ24、Yドラム駆動モータ23、Cドラム駆動モータ22、Mドラム駆動モータ21により駆動するように構成する。これらの駆動モータをドラム速度変更制御部31に連絡し、各感光体ドラムの回転速度を独立に制御できるようにするか、またはこれらのドラムを一括して同一回転速度に制御できるようにする。各感光体ドラムの直下に転写ローラ41〜44を配備するとともに、これら転写ローラに転写バイアスを印加できるように構成する。
【0030】
上記中間転写ベルト100は、駆動ローラ71により循環走行自在とする。この場合、該ベルト100が駆動ローラ71により、BKドラム14からMドラム11に向かって走行するように、すなわち駆動ローラ71、各感光体ドラムと各転写ローラとのニップ部、2次転写ローラ72と対向ローラ73とからなる2次転写部D、ガイドローラ74,75の順に通過するように構成する。上記駆動ローラ71は、駆動ローラ速度変更制御部70により回転速度が制御できるようにする。この駆動ローラ速度変更制御部70は、Vp/Vi値を変更設定するためのものである。さらにレジスト部Cを設け、該レジスト部からの用紙Pを上記2次転写部Dに向けて搬送できるようにする。また、中間転写ベルト100のうち、上記ガイドローラ75に掛け渡されている部位にクリーニングブレード76を当接配備し、中間転写ベルト100上に残るトナーを除去回収できるように構成する。
【0031】
上記カラー画像形成装置では、循環走行する中間転写ベルト100上に各色のトナー像が転写され、該中間転写ベルト100上に形成されたカラートナー像は2次転写部Dにおいて、レジスト部Cからの用紙Pに転写される。中間転写ベルト100上に残るトナーはクリーニングブレード76で除去され、BKドラム14に向かって走行する。この用紙P上のトナー像は、図略の定着部において加熱定着される。
【0032】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例について説明する。
実施例1(第1の実施の形態)
図1において、転写ベルト50を、4つの感光体ドラム11〜14に当接させる。用紙吸着ローラ52で用紙Pに電荷を付与し、この用紙を転写ベルト50に吸着させる。そして、用紙Pを転写ベルト50に吸着させたまま搬送し、感光体ドラム11〜14をこの順に通過させる間に、各色のトナー像を重ねる。この場合、用紙Pは各色の転写電流により、下流側ほど強く転写ベルト50に吸着される。
【0033】
図3および図4は、図1の画像形成装置を両面画像形成モードに設定した場合の実施例の結果に係るもので、図3はVb/Vd値と用紙へのトナー像転写率との関係を示すグラフであり、図4はVb/Vd値と副走査方向の色ズレ量との関係を示すグラフである。図3で明らかなように、Vb/Vd値が同一の場合、裏面側ではトナー像の転写率が表面側よりも低くなる。また、Vb/Vd値が1から離れれば離れるほど表面側、裏面側ともにトナー像転写率が高くなる。さらに、図4から明らかなように、Vb/Vd値が同一の場合、裏面側では副走査方向の色ズレ量が表面側よりも低くなり、またVb/Vd値が1から離れれば離れるほど表面側、裏面側ともに副走査方向の色ズレ量が高くなる。
【0034】
このように、両面画像形成モードにおいて、Vb/Vd値に対するトナー像転写率と色ズレ量とはトレードオフの関係にあり、しかも、同一Vb/Vd値では表面側と裏面側とで画像品質が異なる。このことから本発明では、表面側への印刷時におけるVb/Vd値に比べて、裏面側への印刷時におけるVb/Vd値を1から、より離れた適宜値に設定することにより、裏面側へのトナー像転写率を向上させるとともに、裏面側での副走査方向の色ズレ量増大を抑える。この場合、上記ドラム速度変更制御部31により各感光体ドラムの駆動モータ21〜24を制御することで、それぞれの回転速度を所定値に設定する一方、転写ベルトの循環走行速度は一定値に維持する。
【0035】
図4に示すように、両面画像形成モードにおいては表面側よりも裏面側のほうが、色ズレ量が低くなるが、その理由は、用紙が一旦加熱定着部を通過し、含水率が低下して高抵抗となっているため、裏面側印刷では転写ベルトへの静電吸着力が表面側印刷に比べて増大するからである。また、両面画像形成モードにおいては、転写ベルトの表面速度を一定値に維持しても、裏面側印刷では転写ベルトへの静電吸着力が表面側印刷に比べて増大するため、用紙表面速度は裏面側印刷におけるほうが、表面側印刷に比べて高くなる。
【0036】
この実施例1に係る両面画像形成モードでは、Vb/Vd値を以下のように設定した。すなわち表面印刷時には、転写ベルトの表面速度を125mm/sec、感光体ドラムの表面速度を127mm/secとしてVb/Vd値=0.984に設定した。また裏面印刷時には、転写ベルトの表面速度を125mm/secのままとし、感光体ドラムの表面速度を129mm/secに上げて、Vb/Vd値=0.969に設定した。つまり、裏面印刷時のVb/Vd値を表面印刷時のVb/Vd値に比べて1から、より遠ざける方向に制御した。その結果、表面・裏面ともに、良質の画像を安定して形成することができた。
【0037】
本実施例のように、感光体ドラムの表面速度のみを変更した場合には、転写ベルトの走行速度が変わらないため、レジスト部C、用紙吸着部A、定着部(図略)などの紙送り速度を変更する必要がなく、また単位時間当たりのプリント枚数などが増減しないという利点がある。また、本実施例では図1のように、感光体ドラムの表面速度を変更する装置構成としたが、これに替えて、転写ベルトの走行速度変更制御部(図略)を設け、これにより転写ベルトの表面速度のみを変更するように構成することもできる。さらに感光体ドラム、転写ベルト双方の表面速度を変更するように構成することできる。
【0038】
実施例2(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るカラー画像形成装置で両面画像形成モードを設定した場合の、Vp/Vi値とトナー像転写率との関係および、Vp/Vi値と副走査方向の色ズレ量との関係は図3、図4と同様になることが実験で確認されており、
(1)Vp/Vi値が同一の場合、裏面側ではトナー像転写率が表面側よりも低くなり、Vp/Vi値が1から離れれば離れるほど表面側、裏面側ともにトナー像転写率が高くなる。また、
(2)Vp/Vi値が同一の場合、裏面側では副走査方向の色ズレ量が表面側よりも低くなり、Vp/Vi値が1から離れれば離れるほど表面側、裏面側ともに副走査方向の色ズレ量が高くなる。
【0039】
このように、両面画像形成モードにおいて、Vp/Vi値に対するトナー像転写率と色ズレ量とはトレードオフの関係にあり、しかも、同一Vp/Vi値では表面側と裏面側とで画像品質が異なる。このことから本発明では、表面側への印刷時におけるVp/Vi値に比べて、裏面側への印刷時におけるVp/Vi値を1から、より離れた適宜値に設定することにより、裏面側へのトナー像転写率を向上させるとともに、裏面側での副走査方向の色ズレ量増大を抑える。
【0040】
この実施例2に係る両面画像形成モードでは、Vp/Vi値を以下のように設定した。すなわち表面印刷時には、用紙の表面速度を125mm/sec、中間転写ベルトの表面速度を123mm/secとして、Vp/Vi値=1.016に設定した。また、裏面印刷時には、用紙の表面の速度を125mm/secのままとし、中間転写ベルトの表面速度を121mm/secに下げて、Vp/Vi値=1.033とした。つまり、裏面印刷時のVp/Vi値を表面印刷時のVp/Vi値に比べて1から、より遠ざける方向に制御した。その結果、表面・裏面ともに、良質の画像を安定して形成することができた。なお、本実施例では駆動ローラ速度変更制御部70により中間転写ベルトの表面速度Viのみを変更するようにしたが、これに替えて、レジスト部Cの用紙搬送速度Vpのみを変更することもできるし、中間転写ベルト、用紙双方の表面速度を変更することもできる。いずれにしても、表面印刷時と裏面印刷時とのVp/Vi値を上記のように制御すれば良い。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
請求項1の発明によれば、転写材の裏面側に画像を転写するときのVb/Vd値を、転写材の表面側に画像を転写するときのVb/Vd値に比べて1から、より遠ざけるようにするとともに、この遠ざける程度を適宜のものに設定することにより、裏面側の印刷画像の転写率が、表面側の印刷画像の転写率と殆ど等しくなるうえ、副走査方向の色ズレ量増大が低く抑えられ、結果として、良質の転写画像を安定して形成することが可能となる。また、複数の感光体ドラムを配備してなる請求項2のカラー画像形成装置では、感光体ドラムを一つだけ設けたカラー画像形成装置の場合と同等に優れた品質の転写画像を安定して形成することができる。
【0042】
請求項3の発明によれば、転写材の裏面側に画像を転写するときのVp/Vi値を、転写材の表面側に画像を転写するときのVp/Vi値に比べて1から、より遠ざけるようにするとともに、この遠ざける程度を適宜のものに設定することにより、請求項1の発明の場合と同様に、裏面側の印刷画像の転写率が、表面側の印刷画像の転写率と殆ど等しくなるうえ、副走査方向の色ズレ量増大が低く抑えられ、結果として、良質の転写画像を安定して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るカラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例1の結果に係るグラフであって、Vb/Vd値と、用紙へのトナー像転写率との関係を示すものである。
【図4】本発明の実施例1の結果に係るグラフであって、Vb/Vd値と、用紙上の副走査方向の色ズレ量との関係を示すものである。
【符号の説明】
11:感光体ドラム(Mドラム)
12:感光体ドラム(Cドラム)
13:感光体ドラム(Mドラム)
14:感光体ドラム(BKドラム)
21:Mドラム駆動モータ
22:Cドラム駆動モータ
23:Mドラム駆動モータ
24:BKドラム駆動モータ
31:ドラム速度変更制御部
41:転写ローラ
42:転写ローラ
43:転写ローラ
44:転写ローラ
50:無端状転写ベルト
51:駆動ローラ
52:用紙吸着ローラ
53:ガイドローラ
54:ガイドローラ
55:ガイドローラ
61:除電ローラ
62:対向ローラ
63:クリーニングブレード
70:駆動ローラ速度変更制御部
71:駆動ローラ
72:2次転写ローラ
73:対向ローラ
74:ガイドローラ
75:ガイドローラ
76:クリーニングブレード
100:中間転写ベルト
A:紙吸着部
B:クリーニング部
C:レジスト部
D:2次転写部
E:温湿度検出部
P:用紙(転写材)

Claims (3)

  1. 感光体ドラム、転写ローラ等からなる画像形成部を備え、循環走行する転写ベルトで吸着搬送される転写材に、感光体ドラム上のトナー像を前記転写ローラで転写する電子写真方式のカラー画像形成装置であって、両面画像形成モードに設定できるものにおいて、
    感光体ドラムの表面速度をVd、転写ベルトの表面速度をVb、VbのVdに対する比を「Vb/Vd値」とするとき、
    両面画像形成モードでは、転写材の裏面側にトナー像を転写するときのVb/Vd値と1との隔たりを、転写材の表面側にトナー像を転写するときのVb/Vd値と1との隔たりよりも大きくすることを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 各色トナー像に対応する画像形成部を複数、前記転写ベルトの走行方向に沿って配置したことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  3. 感光体ドラム、転写ローラ等からなる画像形成部を各色トナー像に対応して複数、循環走行する中間転写ベルトの走行方向に沿って配置し、該中間転写ベルトに各感光体ドラム上のトナー像を前記転写ローラで転写し、走行供給される転写材に前記中間転写ベルト上の転写トナー像を2次転写部において一括転写する電子写真方式のカラー画像形成装置であって、両面画像形成モードに設定できるものにおいて、
    中間転写ベルトの表面速度をVi、転写材の表面速度をVp、VpのViに対する比を「Vp/Vi値」とするとき、
    両面画像形成モードでは、転写材の裏面側にトナー像を転写するときのVp/Vi値と1との隔たりを、転写材の表面側にトナー像を転写するときのVp/Vi値と1との隔たりよりも大きくすることを特徴とするカラー画像形成装置。
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