JP2004191301A - 電流センサオフセット値算出装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電池ECU200は、磁束検知型の電流計120のオフセット値を算出する。この電池ECU200は、電流計120により検知された電流値に基づいて、検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることが所定時間継続するとオフセット値の算出を許可する回路と、オフセット値の算出が許可されると、イグニッションスイッチがオフにされたことを検知して電流計120により検知された電流値をオフセット値として算出する回路とを含む。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車などに搭載された電池における電流の検知技術に関し、特に、電池の残存容量を算出するためなどに検知される電池の充放電電流の検知技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車などに搭載された2次電池の残存容量は、高精度に検知される必要がある。たとえば、2次電池における充放電電流を積算することにより、その残存容量が検知される。したがって、2次電池の残存容量を高精度に検知するためには、2次電池の充放電電流を高精度に検知する必要がある。このとき、2次電池の充放電電流を検知する電流センサがオフセット値をもつと、このオフセット値の分だけ検知誤差が累積されて大きな残存容量誤差が生じる。
【0003】
電気自動車などに搭載される電流センサのオフセット値は、時間的に無視できない変動をもち、これにより、無視できない残存容量の誤差が生じ、その結果、過充電や過放電といった問題を生じて2次電池の性能低下を招く可能性がある。このような電流センサには、高精度の電流検知が可能な半導体磁気センサが用いられることが一般的である。被検知導体に近接配置される半導体磁気センサには、外部磁界たとえば地磁気、近傍のモータやリレーやトランスやコイルなどから漏れる磁束が作用する。オフセット値は、このような半導体磁気センサに作用する磁束により発生する。このオフセット値は、車両の移動によりわずかながら変動する。2次電池の残存容量を検知するために、2次電池の充放電電流を積算すると、充電電流と放電電流とは互いにキャンセルしあうにもかかわらず、このオフセット値は経時的に積算されるので次第に大きな値となり、残存容量の大きな誤差を生じる。
【0004】
このオフセット値が一定で変化しなければそれを測定し、記憶して充放電電流の測定値からオフセット値を減算すればよいが、電気自動車では車両内部の磁気発生源や外部の磁気状態が空間的、時間的に変化するので、これが経時的なオフセット値変動をもたらし、単純なオフセット値記憶キャンセルが実施できない。電気自動車自体が移動するため、電流センサの周囲環境の変化によるオフセット値の変動は避けることが困難である。特開平11−150873号公報(特許文献1)は、このような問題点を解決して、電気自動車の2次電池容量の高精度の検知が可能な電気自動車の制御装置を開示する。
【0005】
特許文献1に開示された制御装置は、2次電池から給電されて走行モータの出力を制御する走行モ−タ制御回路と、2次電池の充放電電流を検知する電流検知回路と、検知された放電電流に基づいて2次電池の残存容量を決定する残存容量算出回路と、決定された残存容量に基づいて2次電池の充放電を制御する2次電池充放電制御回路とを備える電気自動車の制御装置において、電流検知回路を用いることなく2次電池の所定の非充放電状態を検知する非充放電状態検知回路と、非充放電状態を検知するごとに電流検知回路の出力値を検知して充放電電流補正用のオフセット値として記憶するオフセット値検知記憶回路とを備える。
【0006】
特許文献1に開示された制御装置によると、電流検知回路以外の回路により2次電池の所定の非充放電状態を検知し、それを検知するごとに、電気自動車に搭載される2次電池の放電電流を検知する電流センサのオフセット値が検知される。これにより、電気自動車の空間移動や電流センサの経時変化などにより、そのオフセット値が時間的に変動したとしても、電気自動車搭載の2次電池の放電電流や充電電流を高精度に検知することができるので、オフセット値の誤差の積算により2次電池の残存容量推定がばらついて、その過充電や過放電が発生したり、2次電池の有効利用が阻害されたりする問題を解決することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−150873号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された制御装置では、コアのヒステリシス特性に起因するオフセット値の誤差が考慮されていない。このヒステリシス特性は、電流センサに用いられるコアごとに異なる。このようなヒステリシス特性を考慮しないでオフセット値を算出しても、その値がヒステリシス特性に基づく誤差を含んでいるため、正確なオフセット値が算出できない。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、磁束検出型の電流センサにおいて、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができる電流センサオフセット値算出装置およびその方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る電流センサオフセット値算出装置は、磁束検知型の電流センサのオフセット値を算出する。この算出装置は、電流センサにより検知された電流値に基づいて、オフセット値の算出の許否を判定するための判定手段と、判定手段によりオフセット値の算出が許可されると、電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出するための算出手段とを含む。判定手段は、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わったことにより、オフセット値の算出を許可するように判定するための手段を含む。
【0011】
第1の発明によると、磁束検知型の電流センサは、酸化鉄またはフェライト粒子と接着剤を混合した小さなドーナツ状に成形した磁性材であるコアの中心に測定対象の電流が流れる配線が設置される。この配線に流れる電流値に応じてコアに発生する磁束に基づいて、電流センサは、配線に流れる電流値に対応する電圧値を出力する。このコアの特性として測定電流と出力電圧との関係には、ヒステリシス特性が出現する。このヒステリシス特性は、測定される電流値の絶対値が小さいほど、少なく出現する。このことから、この電流センサが2次電池の充放電電流を検知するために用いられた場合であって、2次電池に対する充放電が繰返し実行された場合、測定される充放電の電流値の絶対値が小さいほど、ヒステリシス軌跡が小さくなる。オフセット値を算出する際には、このヒステリシス特性の影響をできるだけ排除しておかないと、算出したオフセット値に誤差を含む。このため、判定手段は、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わったとき(充電から放電に切り替わったとき、放電から充電に切り替わったとき)すなわち電流値の絶対値が小さいと判断されるときに、無負荷時のオフセット値の算出を許可する。このようにして、算出されたオフセット値は、ヒステリシス特性の影響が少ないので、精度が高い。この算出されたオフセット値を用いて、電流センサの実測値からオフセット値を考慮して、真の電流値に近い値を算出することができる。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出装置を提供することができる。
【0012】
第2の発明に係る電流センサオフセット値算出装置においては、第1の発明の構成に加えて、判定手段は、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることにより、オフセット値の算出を許可するように判定するための手段を含む。
【0013】
第2の発明によると、判定手段は、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内の小さい範囲内にあると判断されるときに、無負荷時のオフセット値の算出を許可する。このようにして、算出されたオフセット値は、ヒステリシス特性の影響が少ないので、精度が高い。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出装置を提供することができる。
【0014】
第3の発明に係る電流センサオフセット値算出装置においては、第1の発明の構成に加えて、判定手段は、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることが所定時間継続したことにより、オフセット値の算出を許可するように判定するための手段を含む。
【0015】
第3の発明によると、判定手段は、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内の小さい範囲内にあることが所定時間継続していると判断されるときに、無負荷時のオフセット値の算出を許可する。このようにして、算出されたオフセット値は、ヒステリシス特性の影響が少ないので、精度が高い。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出装置を提供することができる。
【0016】
第4の発明に係る電流センサオフセット値算出装置においては、第2または3の発明の構成に加えて、予め定められた時間および所定時間のいずれかを、温度に応じて変更するものである。
【0017】
第4の発明によると、コアの温度によりヒステリシス特性が変化するため、コアの温度、電流センサの温度、2次電池の温度などに基づいて、予め定められた時間および所定時間を変更して、より正確に無負荷時のオフセット値を正確に算出する。これにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出装置を提供することができる。
【0018】
第5の発明に係る電流センサオフセット値算出装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、電流センサの無通電状態を判断するための判断手段をさらに含む。算出手段は、判断手段により無通電時と判断されて、かつ判定手段によりオフセット値の算出が許可されると、電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出するための手段を含む。
【0019】
第5の発明によると、算出手段は、判断手段により判断された無通電時に、電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出する。これにより、実際に負荷が接続された通電時において電流センサの実測値からオフセット値を考慮して、真の電流値に近い値を算出することができるようになる、電流センサオフセット値算出装置を提供することができる。
【0020】
第6の発明に係る電流センサオフセット値算出装置においては、第5の発明の構成に加えて、判断手段は、車両のイグニッションオフによって電流センサの無通電状態を判断するための手段を含む。
【0021】
第6の発明によると、電流センサおよび電流センサオフセット値算出装置は、車両に搭載されて使用される。判断手段により車両のイグニッションオフによって電流センサの無通電状態が検知され、そのときに電流センサが検知した電流値がオフセット値として算出される。イグニッションオフであると、電流センサは必ず無通電状態であるため、正確に無通電時の電流値をオフセット値として算出できる。
【0022】
第7の発明に係る電流センサオフセット値算出方法は、磁束検知型の電流センサのオフセット値を算出する。この算出方法は、電流センサにより検知された電流値に基づいて、オフセット値の算出の許否を判定する判定ステップと、判定ステップにてオフセット値の算出が許可されると、電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出する算出ステップとを含む。判定ステップは、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わったことにより、オフセット値の算出を許可するように判定するステップを含む。
【0023】
第7の発明によると、オフセット値を算出する際には、電流センサを構成するコアに出現するヒステリシス特性の影響をできるだけ排除しておかないと、算出したオフセット値に誤差を含む。このため、判定ステップは、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わったこと、すなわち電流値の絶対値が小さいと判断されるときに、無負荷時のオフセット値の算出を許可する。このようにして、算出されたオフセット値は、ヒステリシス特性の影響が少ないので、精度が高い。この算出されたオフセット値を用いて、電流センサの実測値からオフセット値を考慮して、真の電流値に近い値を算出することができる。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出方法を提供することができる。
【0024】
第8の発明に係る電流センサオフセット値算出方法においては、第7の発明の構成に加えて、判定ステップは、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることにより、オフセット値の算出を許可するように判定するステップを含む。
【0025】
第8の発明によると、判定ステップは、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内の小さい範囲内にあると判断されるときに、無負荷時のオフセット値の算出を許可する。このようにして、算出されたオフセット値は、ヒステリシス特性の影響が少ないので、精度が高い。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出方法を提供することができる。
【0026】
第9の発明に係る電流センサオフセット値算出方法においては、第7の発明の構成に加えて、判定ステップは、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることが所定時間継続したことにより、オフセット値の算出を許可するように判定するステップを含む。
【0027】
第9の発明によると、判定ステップは、電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ電流値の絶対値が予め定められた範囲内の小さい範囲内にあることが所定時間継続していると判断されるときに、無負荷時のオフセット値の算出を許可する。このようにして、算出されたオフセット値は、ヒステリシス特性の影響が少ないので、精度が高い。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出方法を提供することができる。
【0028】
第10の発明に係る電流センサオフセット値算出方法においては、第8または9の発明の構成に加えて、予め定められた時間および所定時間のいずれかを、温度に応じて変更するものである。
【0029】
第10の発明によると、コアの温度によりヒステリシス特性が変化するため、コアの温度、電流センサの温度、2次電池の温度などに基づいて、予め定められた時間および所定時間を変更して、より正確に無負荷時のオフセット値を正確に算出する。これにより、高精度に電流を検知することができるようになる、電流センサオフセット値算出方法を提供することができる。
【0030】
第11の発明に係る電流センサオフセット値算出方法は、第7〜10のいずれかの発明の構成に加えて、電流センサの無通電状態を判断する判断ステップをさらに含む。算出ステップは、判断ステップにて無通電時と判断されて、かつ判定ステップにてオフセット値の算出が許可されると、電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出するステップを含む。
【0031】
第11の発明によると、算出ステップは、判断ステップにて判断された無通電時に、電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出する。これにより、実際に負荷が接続された通電時において電流センサの実測値からオフセット値を考慮して、真の電流値に近い値を算出することができるようになる、電流センサオフセット値算出方法を提供することができる。
【0032】
第12の発明に係る電流センサオフセット値算出方法においては、第11の発明の構成に加えて、判断ステップは、車両のイグニッションオフによって電流センサの無通電状態を判断するステップを含む。
【0033】
第12の発明によると、電流センサは車両に搭載されて使用される。判断ステップにて車両のイグニッションオフによって電流センサの無通電状態が検知され、そのときに電流センサが検知した電流値がオフセット値として算出される。イグニッションオフであると、電流センサは必ず無通電状態であるため、正確に無通電時の電流値をオフセット値として算出できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0035】
以下の説明では、車両に搭載された電装機器へ電力を供給する2次電池であって、たとえばニッケル水素電池への充電電流およびニッケル水素電池からの放電電流を検知する電流計のオフセット値の算出装置について説明する。なお、本発明に係る算出装置は、ニッケル水素電池に限定されて適用されるものではなく、鉛蓄電池、NiCd電池や、リチウムイオン電池など電池の種類を限定することなく適用できる。
【0036】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る算出装置を実現する電池ECU(Electronic Control Unit)200を含む車両のパワーユニットについて説明する。図1に示すように、この車両のパワーユニットは、ニッケル水素電池100と電池ECU200とを含む。ニッケル水素電池100には、ニッケル水素電池100の温度を測定するためのサーミスタ110と、ニッケル水素電池100の電圧を測定する電圧計130とが取り付けられている。ニッケル水素電池100と車両のパワーケーブルとを接続する入出力ケーブルには、充放電電流を測定する電流計120が取り付けられている。電池ECU200は、サーミスタ110からの入力信号線、電流計120からの入力信号線、電圧計130からの入力信号線、電池関係警告出力信号線およびイグニッションスイッチオン信号線に接続された入出力インターフェイス500と、電池ECU200を制御するCPU(Central Processing Unit)300と、クロック400と、各種データを記憶するメモリ600およびフラッシュメモリ700とを含む。
【0037】
ニッケル水素電池100の電源端子は、車両パワーケーブルに接続され、この車両の走行モータ、補機電装品等に電力を供給する。ニッケル水素電池100の温度を測定するサーミスタ110により検出された温度信号は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。ニッケル水素電池100への充電電流およびニッケル水素電池100からの放電電流を測定する電流計120により検出された電流値は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。この電流計120は、磁束検知型の電流センサであって、別途説明する方法により算出されたオフセット値を考慮して、CPU300が充放電電流値の正確な値を検知する。このようにして検知された正確な充放電電流値を時間積算することにより、ニッケル水素電池100の残存容量等を正確に算出することができる。このニッケル水素電池100の残存容量などが異常値を示していると、電池ECU200は、電池関係異常出力信号をオフからオンに切り替える。
【0038】
ニッケル水素電池100の電圧を測定する電圧計130により検出された電圧値は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。
【0039】
電池ECU200の内部においては、入出力インターフェイス500、CPU300、クロック400、メモリ600およびフラッシュメモリ700が、内部バス800を介して接続され、互いにデータ通信を行なうことができる。
【0040】
図2を参照して、図1に示す電流計120の構造について説明する。図2に示すように、この電流計120は、ニッケル水素電池100から車両パワーケーブルに接続される入出力ケーブルに流れる電流値を測定する。電流計120は、磁束検知型の電流センサであって、酸化鉄またはフェライト粒子と接着剤とを混合した小さなドーナツ形状に成型した磁性体であるコアを有する。そのコアの中心に測定対象の電流が流れるケーブルが設置される。このケーブルに流れる充放電電流値に応じてコアに発生する磁束に基づいて、ホール素子が電圧を出力する。このコアは、測定電流に対して検知された電流との間にヒステリシス特性を有する。
【0041】
図3を参照して、このヒステリシス特性について説明する。図3の横軸は入力電流であって、縦軸が出力電流である。入力電流とは、測定電流のことであって、出力電流とは、ホール素子が検知した出力電圧に基づいて、その出力電圧を出力電流に換算した値である。すなわち、ヒステリシス特性がない場合には、入力電流と出力電流との関係は、傾きが1の正比例であるが、図3に示すようにヒステリシス特性を有するため、そのようにはならない。
【0042】
なお、入力電流および出力電流は、ニッケル水素電池100から放電されるときが正、ニッケル水素電池100が充電されるときが負とする。なお、この正負は逆であってもよい。
【0043】
図3に示すように、充電状態から放電状態に切り替わったときのヒステリシスの軌跡は、状態(1)→状態(2)→状態(3)→状態(4)である。すなわち、充電状態(1)から放電状態(3)になって、その後無負荷状態(入力0)となったとき、状態(2)または状態(4)のように残留ヒステリシスの影響が発生し、オフセット値の誤差の要因となる。この残留ヒステリシスは、直前の電流通電履歴によって変動する。また、このヒステリシス特性は、コア毎に、その特性が異なる。
【0044】
図4に示すように、特性Aと特性Bというようにヒステリシス特性が異なる2つのコアがある場合、残留ヒステリシスH(1)の方が残留ヒステリシスH(2)よりも大きく、特性Aを有するコアの方が特性Bを有するコアよりもヒステリシス特性が良好ではない。すなわち、同じように充放電を繰返したときに、大きく残留ヒステリシスが出るコアほど、ヒステリシス特性が良好ではない。
【0045】
さらに、図5に示すように、このヒステリシス特性は、同じ特性のコアに対して、充放電電流幅を変化させたとき、一般的に相似形になる。よって、充放電電流値が小さい領域で充放電を繰返したとき(A(1))のヒステリシスの軌跡は、小さなループを描き、比較的大きな充放電を繰返したとき(A(2))に対して、残留ヒステリシスは小さくなる。すなわち図5に示すように、充放電電流値が小さい領域で充放電を繰返したときには、残留ヒステリシスH(3)であるのに対して、充放電電流が比較的大きな領域で充放電を繰返したときには残留ヒステリシスH(4)となる。
【0046】
以上のことから、磁束検知型の電流センサを含む電流計120を用いる際に無視できないオフセット値を算出する場合には、このヒステリシス特性による影響を極力少なくすることにより、正確なオフセット値を測定することができる。
【0047】
図6に、電池ECU200のメモリ600に記憶されるテーブルであって、後述するオフセット値算出プログラムで使用される定数の温度変化テーブルを示す。図6に示す温度とは、電流計120(コア)本体の温度である。これは、ホール素子が温度ドリフト特性を有するので、その影響を考慮するためにこのようなテーブルが用いられる。但し、コア本体の温度ではなく、それに代用できる周辺の温度であってもよい。たとえば、ニッケル水素電池100に設けられたサーミスタ110により検知されるニッケル水素電池100の温度であってもよい。図6に示すように、温度毎に、定数T_DIS、T_CHG、I_HYS_DISおよびI_HYS_CHGが設定される。各定数値は、コアの特性、車両の充放電制御(電流頻度分布)などを考慮して設定される。
【0048】
図7を参照して、本実施の形態に係る制御装置である電池ECU200で実行されるオフセット値算出処理プログラムの制御構造について説明する。以下、放電電流を正、充電電流を負として説明する。
【0049】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、電池ECU200は、現在の状態が所定値以上の放電中であるか否かを判断する。この判断は、電流計120により検知された電流値ibが、所定値IB_DIS以上であるか否かにより行なわれる。電流計120により検知された電流値ibが、所定値IB_DIS以上であると(S100にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS140へ移される。
【0050】
S110にて、電池ECU200は、放電電流が、ヒステリシス発生放電電流であるか否かを判断する。この判断は、電流計120により検知された電流値ibが、図6に示すしきい値I_HIS_DIS以上であるか否かにより行なわれる。電流計120により検知された電流値がヒステリシス発生放電電流であると(S110にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS130へ移される。
【0051】
S120にて、電池ECU200は、ヒステリシス非発生放電カウンタをリセットするとともに、ヒステリシス非発生充電カウンタをリセットする。このヒステリシス非発生放電カウンタおよびヒステリシス非発生充電カウンタは、電池ECU200内に設けられる。S130にて、電池ECU200は、ヒステリシス非発生放電カウンタに1を加算する。
【0052】
S140にて、電池ECU200は、現在の状態が、所定値以上の充電中であるか否かを判断する。この判断は、電流計120により検知された電流値ibが、所定値IB_CHG以下であるか否かにより行なわれる。電流計120により検知された電流値ibが、所定値IB_CHG以下である場合には(S140にてYES)、処理はS150へ移される。もしそうでないと(S140にてNO)、処理はS180へ移される。
【0053】
S150にて、電池ECU200は、充電電流が、ヒステリシス発生充電電流であるか否かを判断する。この判断は、電流計120により検知された電流値ibが、図6に示すしきい値I_HIS_CHG以下であるか否かにより行なわれる。電流計120により検知された電流値が、ヒステリシス発生充電電流であると(S150にてYES)、処理はS160へ移される。もしそうでないと(S150にてNO)、処理はS170へ移される。
【0054】
S160にて、電池ECU200は、ヒステリシス非発生放電カウンタをリセットするとともに、ヒステリシス非発生充電カウンタをリセットする。S170にて、電池ECU200は、ヒステリシス非発生充電カウンタに1を加算する。
【0055】
S180にて、電池ECU200は、ヒステリシスが非発生であるか否かを判断する。この判断は、ヒステリシス非発生放電カウンタが図6に示すしきい値T_DIS以上であってかつヒステリシス非発生充電カウンタが図6に示すしきい値T_CHG以上であるか否かにより行なわれる。ヒステリシス非発生放電カウンタがしきい値T_DIS以上であってかつヒステリシス非発生充電カウンタがしきい値T_CHG以上であると(S180にてYES)、処理はS190へ移される。もしそうでないと(S180にてNO)、処理はS200へ移される。
【0056】
S190にて、電池ECU200は、オフセット学習許可フラグをオンにセットする。すなわち、ヒステリシスの非発生状態であると判定される。そのため、オフセット値を学習するように許可するフラグがオンにセットされる。
【0057】
S200にて、電池ECU200は、オフセット学習許可フラグをオフにセットする。すなわち、ヒステリシスの発生状態であると判定される。そのため、オフセット値の学習許可フラグがオンにセットされず、オフセット値の算出が許可されない。オフセット学習許可フラグの状態は、メモリ600に記憶される。
【0058】
S210にて、電池ECU200は、イグニッションスイッチがオフであるか否かを判断する。この判断は、電池ECU200に入力されるイグニッションスイッチ信号に基づいて行なわれる。イグニッションスイッチがオフであると(S210にてYES)、処理はS220へ移される。もしそうでないと(S210にてNO)、処理はS100へ戻される。
【0059】
S220にて、電池ECU200は、電流計120により検知された電流値を、オフセット現在値として算出する。
【0060】
S230にて、電池ECU200は、オフセット学習許可フラグがオン状態であるか否かを判断する。オフセット学習許可フラグがオンであると(S230にてYES)、処理はS240へ移される。もしそうでないと(S230にてNO)、この処理は終了する。
【0061】
S240にて、電池ECU200は、S220にて算出したオフセット現在値を記憶値にセットしメモリ600に記憶する。
【0062】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電池ECU200における動作について説明する。
【0063】
車両の走行中にニッケル水素電池100が放電状態であって、電流計120により検知された放電中の電流値ibが所定値IB_DIS以上であって(S100にてYES)、かつ電流値ibがしきい値I_HYS_DISより小さいと(S110にてNO)、ヒステリシス非発生放電カウンタに1が加算される(S130)。車両の運転状態が変わり回生状態になると、ニッケル水素電池100が充電中の状態となる。この状態で、電流計120により検知された充電値の電流値ibが所定所定値IB_CHG以下であって(S140にてYES)、電流値ibがしきい値I_HYS_CHGよりも大きいと(S150にてNO)、ヒステリシス非発生充電カウンタに1が加算される(S170)。
【0064】
このような動作の中で、放電中に、電流値ibがしきい値I_HYS_DIS以上になると(S110にてYES)、ヒステリシス非発生放電カウンタおよびヒステリシス非発生充電カウンタが共にリセットされる(S120)。また、充電中に、電流値ibがしきい値I_HYS_CHG以下になると(S150にてYES)、ヒステリシス非発生放電カウンタおよびヒステリシス非発生充電カウンタが共にリセットされる(S160)。
【0065】
ヒステリシスが非発生であることが確認されると(S180にてYES)、オフセット学習許可フラグがオンにセットされる(S190)。すなわち、ヒステリシス非発生放電カウンタのカウンタ値がしきい値T_DIS以上であってかつヒステリシス非発生充電カウンタのカウンタ値がしきい値T_CHG以上であると、オフセット学習許可フラグがオンにセットされる。
【0066】
車両が停止してイグニッションスイッチがオフにされると(S210にてYES)、オフセット値の現在値が算出される(S220)。このとき、電流計120により無負荷状態の電流値が測定され、それがオフセット現在値として算出される。オフセット学習許可フラグがオン状態であると(S230にてYES)、オフセット現在値がオフセット値として記録値にセットされメモリ600に記憶される(S240)。
【0067】
図8を参照して、この動作について説明する。図8に示すグラフの横軸は時間軸であって、縦軸のプラス側が放電電流値、縦軸のマイナス側が充電電流値を表わす。図8に示すようにオフセット学習許可フラグがオンにされるのは、放電によるヒステリシスが無視できる領域と、充電によるヒステリシスが無視できる領域とにある場合であって、電流値ibの正負が切り替わったときである。すなわち、放電時の電流値ibが、しきい値I_HYS_DISよりも小さい場合(S110にてNO)、ヒステリシス非発生放電カウンタに1が加算される。充電時の電流値ibが、しきい値I_HYS_CHGよりも大きい場合(S150にてNO)に、ヒステリシス非発生充電カウンタに1が加算される。このような処理がサンプリングタイム100msで繰返し実行される。このように繰返して実行されているときに、ヒステリシス非発生放電カウンタのカウンタ値がしきい値T_DIS以上でかつヒステリシス非発生充電カウンタのカウンタ値がしきい値T_CHG以上になると(S180にてYES)、オフセット学習許可フラグがオンにセットされる。すなわち、ヒステリシスが非発生状態であって、オフセット値を算出してもよいことを示す。図8に示すように、このときをオフセット学習許可時として示す。すなわち、放電電流値ib(正の値)がしきい値I_HYS_DISよりも小さい時間が予め定められた期間継続していることおよび充電電流値ib(負の値)が予め定められたしきい値I_HYS_CHGよりも大きい状態が予め定められた所定期間以上継続していることが条件となる。その期間中に、放電電流値ib(正の値)がしきい値I_HYS_DIS以上になったり、充電電流値ib(負の値)がしきい値I_HYS_CHG以下になったりするとカウンタはリセットされる。
【0068】
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る電池ECUは、放電時および充電時の電流値をモニタリングして、ヒステリシスが非発生状態であるとカウンタをカウントアップする。そのカウンタ値が、充電状態および放電状態のいずれの状態においても予め定められたしきい値以上になると、オフセット学習許可フラグをオン状態にセットする。このオフセット学習許可フラグがオン状態である場合に限り、イグニッションスイッチがオフにされたときの電流値をオフセット値として算出しそれをメモリに記憶する。そのオフセット値を用いて、電流センサの実測値からオフセット値を考慮して真の電流値に近い値を算出することができる。その結果、コアのヒステリシス特性に起因する無負荷時のオフセット値を正確に算出することにより、高精度に電流を検知することができる。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電池ECUを搭載した車両の制御ブロック図である。
【図2】電流計の構成を示す概念図である。
【図3】コアのヒステリシス特性を示す図(その1)である。
【図4】コアのヒステリシス特性を示す図(その2)である。
【図5】コアのヒステリシス特性を示す図(その3)である。
【図6】メモリに記憶される定数の温度変化テーブルである。
【図7】本発明の実施の形態に係る電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る電池ECUの動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100 ニッケル水素電池、110 サーミスタ、120 電流計、130 電圧計、200 電池ECU、300 CPU、400 クロック、500 入出力インターフェイス、600 メモリ、700 フラッシュメモリ、800 内部バス。
Claims (12)
- 磁束検知型の電流センサのオフセット値を算出する装置であって、
前記電流センサにより検知された電流値に基づいて、前記オフセット値の算出の許否を判定するための判定手段と、
前記判定手段により前記オフセット値の算出が許可されると、前記電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出するための算出手段とを含み、
前記判定手段は、前記電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わったことにより、前記オフセット値の算出を許可するように判定するための手段を含む、電流センサオフセット値算出装置。 - 前記判定手段は、前記電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ前記電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることにより、前記オフセット値の算出を許可するように判定するための手段を含む、請求項1に記載の電流センサオフセット値算出装置。
- 前記判定手段は、前記電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ前記電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることが所定時間継続したことにより、前記オフセット値の算出を許可するように判定するための手段を含む、請求項1に記載の電流センサオフセット値算出装置。
- 前記予め定められた時間および前記所定時間のいずれかを、温度に応じて変更する、請求項2または3に記載の電流センサオフセット値算出装置。
- 前記算出装置は、前記電流センサの無通電状態を判断するための判断手段をさらに含み、
前記算出手段は、前記判断手段により無通電時と判断されて、かつ前記判定手段により前記オフセット値の算出が許可されると、前記電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の電流センサオフセット値算出装置。 - 前記電流センサおよび前記電流センサオフセット値算出装置は、車両に搭載され、前記判断手段は、前記車両のイグニッションオフによって電流センサの無通電状態を判断するための手段を含む、請求項5に記載の電流センサオフセット値算出装置。
- 磁束検知型の電流センサのオフセット値を算出する方法であって、
前記電流センサにより検知された電流値に基づいて、前記オフセット値の算出の許否を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて前記オフセット値の算出が許可されると、前記電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出する算出ステップとを含み、
前記判定ステップは、前記電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わったことにより、前記オフセット値の算出を許可するように判定するステップを含む、電流センサオフセット値算出方法。 - 前記判定ステップは、前記電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ前記電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることにより、前記オフセット値の算出を許可するように判定するステップを含む、請求項7に記載の電流センサオフセット値算出方法。
- 前記判定ステップは、前記電流センサにより検知された電流値の正負が切り替わって、かつ前記電流値の絶対値が予め定められた範囲内にあることが所定時間継続したことにより、前記オフセット値の算出を許可するように判定するステップを含む、請求項7に記載の電流センサオフセット値算出方法。
- 前記予め定められた時間および前記所定時間のいずれかを、温度に応じて変更する、請求項8または9に記載の電流センサオフセット値算出方法。
- 前記算出方法は、前記電流センサの無通電状態を判断する判断ステップをさらに含み、
前記算出ステップは、前記判断ステップにて無通電時と判断されて、かつ前記判定ステップにて前記オフセット値の算出が許可されると、前記電流センサにより検知された電流値をオフセット値として算出するステップを含む、請求項7〜10のいずれかに記載の電流センサオフセット値算出方法。 - 前記電流センサは車両に搭載され、前記判断ステップは、前記車両のイグニッションオフによって電流センサの無通電状態を判断するステップを含む、請求項11に記載の電流センサオフセット値算出方法。
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