JP2020176899A - 蓄電素子の劣化推定装置、及び、劣化推定方法 - Google Patents

蓄電素子の劣化推定装置、及び、劣化推定方法 Download PDF

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将克 冨士松
章正 杉浦
Akimasa Sugiura
章正 杉浦
祐樹 松田
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祐樹 松田
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智士 國田
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Abstract

【課題】プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を、実用的な時間の範囲で、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定すること。【解決手段】自動二輪車のエンジン始動に用いられる二次電池の劣化推定装置であって、二次電池はSOCの変化に対するOCVの変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、劣化推定装置は、二次電池を充電する充電器と、二次電池の電圧を計測する電圧センサと、制御部と、を備え、制御部は、プラトー領域の下端電圧Vp1より低い電圧V1からプラトー領域の上端電圧Vp2より高い電圧V2まで二次電池を充電器によって充電し、その間に充電された充電量に基づいて二次電池の劣化度を推定する第1の推定処理を実行する。【選択図】図5

Description

蓄電素子の劣化推定装置、及び、劣化推定方法に関する。
リチウムイオン電池などの蓄電素子は使用に伴って満充電容量が低下することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−253941号公報
以降の説明では蓄電素子の満充電容量が低下することを蓄電素子の劣化といい、新品時(未使用時)の蓄電素子の満充電容量に対する現在の満充電容量の比(%)を蓄電素子の劣化度と定義する。劣化度は容量維持率と言い換えることもできる。
蓄電素子の劣化度を推定する方法としては、蓄電素子の内部抵抗値と蓄電素子の満充電容量とに相関関係があることを利用し、内部抵抗値から現在の満充電容量を推定することによって劣化度を推定する方法が知られている。しかしながら、蓄電素子の使用環境(温度など)や使用状況(サイクル劣化、カレンダー劣化など)などによっては内部抵抗値と満充電容量とに有意な相関関係がない場合がある。このため、この方法では劣化度を精度よく推定できない場合があった。
本明細書では、プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を、実用的な時間の範囲で、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定する技術を開示する。
自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定装置であって、前記蓄電素子は充電状態の変化に対する開放電圧の変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、当該劣化推定装置は、前記蓄電素子を充電する充電部と、前記蓄電素子の電圧を計測する電圧センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、プラトー領域の下端電圧より低い電圧からプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで前記蓄電素子を前記充電部によって充電し、その間に充電された充電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定処理を実行する。
プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を、実用的な時間の範囲で、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定できる。
劣化推定装置及び蓄電素子のブロック図 自動二輪車の側面図 車両システムのブロック図 劣化推定装置の電気的構成を示すブロック図 充電状態(SOC)と開放電圧(OCV)との関係を示すグラフ 劣化推定処理のフローチャート 蓄電素子の満充電容量と開放電圧(OCV)との関係を示すグラフ
(本実施形態の概要)
自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定装置であって、前記蓄電素子は充電状態(SOC:State Of Charge)の変化に対する開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、当該劣化推定装置は、前記蓄電素子を充電する充電部と、前記蓄電素子の電圧を計測する電圧センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、プラトー領域の下端電圧より低い電圧からプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで前記蓄電素子を前記充電部によって充電し、その間に充電された充電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定処理を実行する。
図7は蓄電素子の満充電容量と開放電圧(OCV)との関係を示すグラフである。図7において実線61は蓄電素子が新品(未使用)の状態、一点鎖線62は実線61で示す状態より劣化した状態、二点鎖線63は一点鎖線62で示す状態より更に劣化した状態を示している。図7から判るように、例えば蓄電素子を3.5Vまで充電する場合、蓄電素子が劣化するほど充電できる充電量が低下する。
このため、蓄電素子をある電圧(以下、下側電圧という)から当該ある電圧より高い電圧(以下、上側電圧という)まで充電してその間に充電した充電量を求めることにより、蓄電素子の劣化度を推定できる。充電量に基づいて劣化度を推定する場合は内部抵抗値を用いなくてよいので、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく劣化度を精度よく推定できる。
しかしながら、図5に示すように、蓄電素子の中にはプラトー領域を有するものがある。プラトー領域とは、SOCとOCVとの関係を表すグラフにおいて、SOCの変化に対するOCVの変化が相対的に小さい領域のことをいい、具体的には例えばSOCの変化に対するOCVの変化が2[mV/%]以下の領域である。
プラトー領域を有する蓄電素子の場合、プラトー領域内に上述した下側電圧と上側電圧とを設定すると、下側電圧と上側電圧との電圧差が小さいことから、電圧が下側電圧以下まで低下したか否かあるいは上側電圧以上まで上昇したか否かを正確に判断することが難しい。具体的には、電圧センサにはある程度の計測誤差があるので、下側電圧と上側電圧との間の電圧であるにもかかわらず下側電圧以下の電圧あるいは上側電圧以上の電圧であると誤判断される可能性が高くなる。
これに対し、プラトー領域の下端p1より左側及びプラトー領域の上端p2より右側では電圧の変化が大きいので、プラトー領域の下端電圧Vp1より低い電圧V1を下側電圧とし、プラトー領域の上端電圧Vp2より高い電圧V2を上側電圧とすると、上述した誤判断の可能性が低くなる。このため、プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を精度よく推定できる。
しかしながら、四輪自動車のエンジン始動に用いられる蓄電素子や、電気モータによって駆動される自動二輪車(EVバイク)に搭載されるモータ駆動用の蓄電素子(以下、これらを総称して四輪車用の蓄電素子という)の場合は、前述した第1の推定処理によって劣化度を推定することは時間の面で実用的でないという問題がある。以下、具体的に説明する。
一般に蓄電素子の充放電電流の大きさはCレートで表される。CレートはSOCが100%の蓄電素子を1時間で0%まで放電する場合に流れる電流の大きさ(あるいはSOCが0%の蓄電素子を1時間で100%まで充電する場合に流れる電流の大きさ)を1Cと定義したものである。例えば蓄電素子が30分でSOC100%から0%まで放電された場合、Cレートは2Cとなる。
蓄電素子の満充電容量が異なる場合は、充放電電流の電流値が同じであってもCレートが異なる。例えば満充電容量が100Ah[アンペアアワー]の蓄電素子B1と満充電容量が200Ahの蓄電素子B2とがあり、それらの蓄電素子の放電電流の電流値が100A[アンペア]であるとする。この場合、蓄電素子B1は1時間でSOCが0%になるのでCレートは1Cとなる。これに対し、蓄電素子B2は2時間でSOCが0%になるのでCレートは0.5Cとなる。このように、充放電電流の電流値が同じである場合、満充電容量が小さいほどCレートが大きくなる。以降の説明ではCレートが大きいことをハイレートといい、Cレートが小さいことをローレートという。
例えば蓄電素子を0%から100%まで充電する場合、ローレートはハイレートに比べて充電に時間を要する。同様に、蓄電素子を100%から0%まで放電する場合、ローレートはハイレートに比べて放電に時間を要する。
通常、四輪車用の蓄電素子は自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子(二輪車用の蓄電素子)に比べて満充電容量が大きい。このため、同じ大きさの電流で充放電した場合、四輪車用の蓄電素子は二輪車用の蓄電素子に比べてローレートで充放電される。ローレートはハイレートに比べて充放電に時間を要するので、四輪車用の蓄電素子の場合は前述した第1の推定処理によって劣化度を推定すると時間がかかる。このため時間の面で実用的でない。
上記の劣化推定装置によると、上述した第1の推定処理を二輪車用の蓄電素子(ハイレートで充放電される蓄電素子)に適用するので、蓄電素子の劣化度を実用的な時間の範囲で推定できる。
このように、上記の劣化推定装置によると、プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を、実用的な時間の範囲で、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定できる。
自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定装置であって、前記蓄電素子は充電状態の変化に対する開放電圧の変化が相対的に小さいプラトー領域を有し、当該劣化推定装置は、前記蓄電素子を放電する放電部と、前記蓄電素子の電圧を計測する電圧センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、プラトー領域の上端電圧より高い電圧からプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで前記蓄電素子を前記放電部によって放電し、その間に放電された放電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定処理を実行する。
蓄電素子をある電圧(以下、上側電圧という)から当該ある電圧より低い電圧(以下、下側電圧という)まで放電してその間に放電した放電量を求めることにより、蓄電素子の劣化度を推定できる。放電量に基づいて劣化度を推定する場合は内部抵抗値を用いなくてよいので、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく劣化度を精度よく推定できる。
前述した理由から、プラトー領域の下端電圧Vp1より低い電圧V1を下側電圧とし、プラトー領域の上端電圧Vp2より高い電圧V2を上側電圧とすると、誤判断の可能性が低くなる。このため、プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を精度よく推定できる。
前述した理由から、第1の推定処理を二輪車用の蓄電素子(ハイレートで充放電される蓄電素子)に適用すると、蓄電素子の劣化度を実用的な時間の範囲で推定できる。
このように、上記の劣化推定装置によると、プラトー領域を有する蓄電素子の劣化度を、実用的な時間の範囲で、蓄電素子の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定できる。
前記制御部は、前記電圧センサによって計測された電圧の単位時間当たりの変化量が所定値以上になると前記蓄電素子がプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで充電されたと判断してもよい。
蓄電素子がプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで充電されたか否かを判断する方法としては、プラトー領域の上端電圧より大きい所定の電圧を設定し、電圧が当該所定の電圧以上まで上昇したか否かを判断する方法が可能である。しかしながら、プラトー領域の上端電圧は蓄電素子の満充電容量によって異なる可能性があるため、ある蓄電素子の場合は当該所定の電圧がプラトー領域の上端電圧より高い電圧であっても、別の蓄電素子の場合は当該所定の電圧がプラトー領域の上端電圧以下の電圧であることも考えられる。
これに対し、プラトー領域の上端電圧より電圧が大きい範囲では蓄電素子の満充電容量によらずプラトー領域に比べて単位時間当たりの電圧の変化量が大きい。上記の劣化推定装置によると、単位時間当たりの電圧の変化量が所定値以上になると蓄電素子がプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで充電されたと判断するので、蓄電素子の満充電容量によらず劣化推定装置を汎用的に用いることができる。
前記制御部は、前記電圧センサによって計測された電圧の単位時間当たりの変化量が所定値以上になると前記蓄電素子がプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで放電されたと判断してもよい。
上記の劣化推定装置によると、蓄電素子の満充電容量によらず劣化推定装置を汎用的に用いることができる。
前記制御部は、前記第1の推定処理とは異なる方法で前記蓄電素子の劣化度を推定する第2の推定処理と、前記第1の推定処理で推定した劣化度と前記第2の推定処理で推定した劣化度とに基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第3の推定処理と、を実行してもよい。
上記の劣化推定装置によると、第1の推定処理で推定した劣化度と第2の推定処理で推定した劣化度とに基づいて劣化度を推定するので、第1の推定処理だけから推定する場合に比べて劣化度をより精度よく推定できる。
本明細書によって開示される発明は、装置、方法、これらの装置または方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現できる。
<実施形態1>
図1〜図6を参照して、実施形態1に係る劣化推定装置1について説明する。劣化推定装置1はバッテリ50の劣化度を推定する装置である。
(1)バッテリ
図2に示すように、バッテリ50は自動二輪車10に搭載される二輪車用のバッテリである。図3に示すように、バッテリ50には自動二輪車10に搭載されているスタータ10A、オルタネータ10B及び補機類10C(ヘッドライド、エアコン、オーディオなど)が接続される。バッテリ50はスタータ10Aに電力を供給してエンジンを始動させるエンジン始動用のバッテリである。バッテリ50はエンジン動作中にオルタネータ10Bによって充電される。バッテリ50は、エンジン停止中は補機類10Cにも電力を供給する。バッテリ50は定格12Vである。
バッテリ50は組電池54を備えている。組電池54は4個の二次電池53(蓄電素子の一例)から構成されている。二次電池53は一例として正極活物質に鉄を含有した鉄系のリチウムイオン電池である。一般に鉄系のリチウムイオン電池はプラトー領域を有している。
バッテリ50は例えば自動二輪車10のメンテナンス時に自動二輪車10から取り外され、劣化推定装置1に接続されて劣化度が推定される。バッテリ50は自動二輪車10に搭載されたままで劣化推定装置1によって劣化度が推定されてもよい。
(2)劣化推定装置の構成
図1に示すように、劣化推定装置1はバッテリ50の正極外部端子51が接続される接続端子21、負極外部端子52が接続される接続端子22、放電抵抗23(放電部の一例)、放電スイッチ24、充電器25(充電部の一例)及び電圧センサ26を備えている。放電抵抗23、充電器25及び電圧センサ26は並列に設けられている。放電スイッチ24は放電抵抗23が設けられている電力線に設けられている。
充電器25は制御部27(図4参照)の制御の下でバッテリ50を充電する。充電器25は図示しない外部の商用電源に接続されており、商用電源から供給される交流電力を直流電力に変換する。充電器25がバッテリ50に供給する充電電流の電流値は例えば30A[アンペア]である。
図4を参照して、劣化推定装置1の電気的構成について説明する。劣化推定装置1は制御部27及び操作部28を備えている。制御部27には操作部28、電圧センサ26、放電スイッチ24、充電器25などが接続されている。
制御部27はCPUやRAMなどが1チップ化されたマイクロコンピュータ27A及びROM27Bを備えている。ROM27Bにはマイクロコンピュータ27Aによって実行される制御プログラムや各種のデータが記憶されている。マイクロコンピュータ27AはROM27Bに記憶されている制御プログラムを実行することによって劣化推定装置1の各部を制御する。
操作部28はオペレータが劣化推定装置1を操作するための各種の操作ボタンや、劣化推定の結果を表示する表示部などを備えている。劣化推定の結果は有線あるいは無線通信によって外部の装置に送信されてもよい。
(3)劣化推定処理
図5を参照して、制御部27によって実行される劣化推定処理(第1の推定処理の一例)について説明する。劣化推定処理は、プラトー領域の下端電圧Vp1より低い電圧V1から、プラトー領域の上端電圧Vp2より高い電圧V2までバッテリ50を充電器25によって充電し、その間に充電された充電量に基づいてバッテリ50の劣化度を推定する処理である。
図6を参照して、劣化推定処理のフローについて説明する。本処理はバッテリ50が劣化推定装置1に接続された後、オペレータが操作部28を操作して劣化推定の開始を指示すると開始される。
S101では、制御部27は放電スイッチ24をオンにしてバッテリ50の放電を開始する。
S102では、制御部27は電圧センサ26によってバッテリ50の電圧値を計測する。
S103では、制御部27は計測した電圧値が電圧V1以下であるか否かを判断し、電圧V1以下である場合はS104に進み、電圧V1より大きい場合はS102に戻って処理を繰り返す。
S104では、制御部27は放電スイッチ24をオフにしてバッテリ50の放電を停止し、充電器25によってバッテリ50の充電を開始する。前述したように充電器25は30Aでバッテリ50を充電する。
S105では、制御部27は時間の計測を開始する。
S106では、制御部27は電圧センサ26によってバッテリ50の電圧値を計測する。
S107では、制御部27は計測した電圧値が電圧V2以上であるか否かを判断し、電圧V2以上である場合はS108に進み、電圧V2未満である場合はS106に戻って処理を繰り返す。
S108では、制御部27はS105で時間の計測を開始してからS107で電圧V2以上であると判断したときまでの時間と充電電流の電流値(30A)とから、その間に充電された充電量S1[Ah]を求める。
S109では、制御部27は以下の式1からバッテリ50の劣化度[%]を推定する。式1において初期充電量S2は予め新品(未使用)のバッテリ50に前述したS101〜S108の処理を実行して得られた充電量である。
劣化度=充電量S1/初期充電量S2 ・・・式1
(4)実施形態の効果
劣化推定装置1はプラトー領域を有する二輪車用のバッテリ50の劣化度を推定するものであり、プラトー領域の下端電圧Vp1より低い電圧V1からプラトー領域の上端電圧Vp2より高い電圧V2までバッテリ50を充電器25によって充電し、その間に充電された充電量に基づいてバッテリ50の劣化度を推定する。二輪車用のバッテリ50はハイレートで充放電されるので、プラトー領域を有するバッテリ50の劣化度を、実用的な時間の範囲で、二次電池53の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定できる。
<実施形態2>
前述した実施形態1では、制御部27はバッテリ50を電圧V1以下まで放電した後に電圧V2以上まで充電し、その間に充電した充電量S1からバッテリ50の劣化度を推定する。これとは逆に、実施形態2に係る劣化推定処理では、制御部27はバッテリ50を電圧V2以上まで充電した後に電圧V1以下まで放電し、その間に放電した放電量S1からバッテリ50の劣化度を推定する(第1の推定処理の一例)。実施形態2はその他の点において実施形態1と実質的に同一である。
実施形態2に係る劣化推定装置1によると、プラトー領域を有するバッテリ50の劣化度を、実用的な時間の範囲で、二次電池53の使用環境や使用状況などに影響されることなく精度よく推定できる。
<実施形態3>
実施形態3では、制御部27は前述した実施形態1又は2によって二次電池53の劣化度を推定するとともに(第1の推定処理)、実施形態1又は2とは異なる方法で二次電池53の劣化度を推定し(第2の推定処理の一例)、それらの推定値に基づいて二次電池53の劣化度を推定する(第3の推定処理の一例)。実施形態1又は2とは異なる方法は適宜に選択可能であるが、ここでは二次電池53の内部抵抗値から劣化度を推定する方法を例に説明する。
二次電池53の内部抵抗値から劣化度を推定する方法では、制御部27は初めに内部抵抗値を推定する。内部抵抗値の推定では、制御部27はバッテリ50の電流値I及び電圧値Vを、時間をずらして2回計測する。電流値Iと電圧値Vとの計測は同じタイミングで行われる。制御部27は、計測した電流値I及び電圧値Vから以下の式2によって内部抵抗値を推定する。式2においてV1は1回目の計測で計測された電圧値、V2は2回目の計測で計測された電圧値、I1は1回目の計測で計測された電流値、I2は2回目の計測で計測された電流値である。
内部抵抗値=|V1−V2|/|I1−I2| ・・・式2
ROM27Bには予め内部抵抗値と満充電容量との相関関係を表すテーブルが記憶されている。内部抵抗値は温度によって変化するので、テーブルも温度範囲毎に記憶されていることが望ましい。制御部27は推定した内部抵抗値に対応する満充電容量を当該テーブルから特定し、以下の式3から劣化度を推定する。式3において初期満充電容量は新品時(未使用時)の満充電容量である。
劣化度(%)=満充電容量/初期満充電容量 ・・・ 式3
制御部27は、実施形態1又は2で推定した劣化度と式3によって推定した劣化度とに基づいてバッテリ50の劣化度を推定する。この推定は適宜の方法で行うことができる。例えば実施形態1又は2で推定した劣化度と式3によって推定した劣化度との平均値をバッテリ50の劣化度の推定値としてもよいし、実施形態1又は2で推定した劣化度と式3によって推定した劣化度とを加重平均した平均値をバッテリ50の劣化度の推定値としてもよい。
実施形態3に係る劣化推定装置1によると、第1の推定処理で推定した劣化度と第2の推定処理で推定した劣化度とに基づいて劣化度を推定するので、第1の推定処理だけから推定する場合に比べ、劣化度をより精度よく推定できる可能性が高くなる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではプラトー領域を有する二次電池53として鉄系のリチウムイオン電池を例に説明したが、二次電池53はプラトー領域を有するものであれば鉄系以外(例えばチタン系)であってもよい。
(2)上記実施形態では二輪車用の二次電池53の劣化度を推定する場合を例に説明したが、ハイレート(例えば4C〜5C以上)で充放電される二次電池53であれば二輪車用の二次電池53以外の二次電池に適用することもできる。
(3)上記実施形態では電圧値が電圧V1以下まで低下すると二次電池53がプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで放電されたと判断する。これに対し、電圧センサ26によって計測された電圧の単位時間当たりの変化量が所定値以上になるとプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで放電されたと判断してもよい。具体的には、S103において単位時間当たりの電圧の変化量の絶対値が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合はS104に進んでもよい。このようにすると、劣化推定装置1を二次電池53の満充電容量によらず汎用的に用いることができる。
同様に、電圧センサ26によって計測された電圧の単位時間当たりの変化量が所定値以上になるとプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで放電されたと判断してもよい。具体的には、S107において単位時間当たりの電圧の変化量の絶対値が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合はS108に進んでもよい。このようにすると、劣化推定装置1を二次電池53の満充電容量によらず汎用的に用いることができる。
(4)上記実施形態1ではS105で時間の計測を開始してからS107で電圧V2以上であると判断したときまでの時間と充電電流の電流値(30A)とから充電量S1を求める場合を例に説明した。これに対し、充電電流を計測する電流センサを備え、電流センサによって一定時間間隔で計測された電流値を積算することによって充電量S1を求めてもよい。実施形態2についても同様である。
(5)上記実施形態では蓄電素子として二次電池53を例に説明したが、蓄電素子はこれに限られない。例えば、蓄電素子は電気化学反応を伴うキャパシタであってもよい。
1 劣化推定装置
10 自動二輪車
23 放電抵抗(放電部の一例)
25 充電器(充電部の一例)
26 電圧センサ
27 制御部
53 二次電池(蓄電素子の一例)

Claims (7)

  1. 自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定装置であって、
    前記蓄電素子は充電状態の変化に対する開放電圧の変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、
    当該劣化推定装置は、
    前記蓄電素子を充電する充電部と、
    前記蓄電素子の電圧を計測する電圧センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、プラトー領域の下端電圧より低い電圧からプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで前記蓄電素子を前記充電部によって充電し、その間に充電された充電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定処理を実行する、劣化推定装置。
  2. 自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定装置であって、
    前記蓄電素子は充電状態の変化に対する開放電圧の変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、
    当該劣化推定装置は、
    前記蓄電素子を放電する放電部と、
    前記蓄電素子の電圧を計測する電圧センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、プラトー領域の上端電圧より高い電圧からプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで前記蓄電素子を前記放電部によって放電し、その間に放電された放電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定処理を実行する、劣化推定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の劣化推定装置であって、
    前記制御部は、前記電圧センサによって計測された電圧の単位時間当たりの変化量が所定値以上になると前記蓄電素子がプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで充電されたと判断する、劣化推定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の劣化推定装置であって、
    前記制御部は、前記電圧センサによって計測された電圧の単位時間当たりの変化量が所定値以上になると前記蓄電素子がプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで放電されたと判断する、劣化推定装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の劣化推定装置であって、
    前記制御部は、
    前記第1の推定処理とは異なる方法で前記蓄電素子の劣化度を推定する第2の推定処理と、
    前記第1の推定処理で推定した劣化度と前記第2の推定処理で推定した劣化度とに基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第3の推定処理と、
    を実行する、劣化推定装置。
  6. 自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定方法であって、
    前記蓄電素子は充電状態の変化に対する開放電圧の変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、
    当該劣化推定方法は、プラトー領域の下端電圧より低い電圧からプラトー領域の上端電圧より高い電圧まで前記蓄電素子を充電部によって充電し、その間に充電された充電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定ステップを含む、劣化推定方法。
  7. 自動二輪車のエンジン始動に用いられる蓄電素子の劣化推定方法であって、
    前記蓄電素子は充電状態の変化に対する開放電圧の変化が相対的に小さいプラトー領域を有するものであり、
    当該劣化推定方法は、プラトー領域の上端電圧より高い電圧からプラトー領域の下端電圧より低い電圧まで前記蓄電素子を放電部によって放電し、その間に放電された放電量に基づいて前記蓄電素子の劣化度を推定する第1の推定ステップを含む、劣化推定方法。
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