JP2004190905A - 給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】商用電源を遮断することによって消費電力を抑制する消費電力抑制機能を、凍結防止運転機能を阻害することなく有効に機能させ得る給湯装置を提供する。
【解決手段】給湯装置本体1に対する商用電源PWの供給を許可または阻止する漏電ブレーカ5と、給湯装置本体1に商用電源PWが供給されているとき、その商用電源PWに基づいて充電が行われる充電用コンデンサC1と、充電用コンデンサC1と接地点との間に設けられ、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、閉成動作をして充電用コンデンサC1の充電電荷を接地点に放電するための放電経路を形成するF点スイッチ6とを備え、給湯装置本体1が予め設定された所定の動作条件になると、漏電ブレーカ5を開成動作させて商用電源PWを阻止し、商用電源PWの阻止状態でF点スイッチ6により充電用コンデンサC1の充電電荷が放電されると、その放電信号に基づいて漏電ブレーカ5を閉成動作させて商用電源PWを供給する。
【選択図】 図3
【解決手段】給湯装置本体1に対する商用電源PWの供給を許可または阻止する漏電ブレーカ5と、給湯装置本体1に商用電源PWが供給されているとき、その商用電源PWに基づいて充電が行われる充電用コンデンサC1と、充電用コンデンサC1と接地点との間に設けられ、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、閉成動作をして充電用コンデンサC1の充電電荷を接地点に放電するための放電経路を形成するF点スイッチ6とを備え、給湯装置本体1が予め設定された所定の動作条件になると、漏電ブレーカ5を開成動作させて商用電源PWを阻止し、商用電源PWの阻止状態でF点スイッチ6により充電用コンデンサC1の充電電荷が放電されると、その放電信号に基づいて漏電ブレーカ5を閉成動作させて商用電源PWを供給する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、給湯装置本体とリモコン装置とを備える給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、給湯装置としては、一般に給湯装置本体と、それに2芯ケーブル等によって接続されたリモコン装置とを備えて構成されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−140509号公報
【0004】
給湯装置本体は、給湯を行うためのものであり、給湯用、風呂追い焚き用および温水暖房用等の熱交換器を備える燃焼ユニットと、この燃焼ユニットを制御するマイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」という。)を備える制御部とが設けられている。一方、リモコン装置は、給湯装置本体の給湯運転を遠隔操作するためのものであり、操作スイッチや液晶表示器等を有する操作表示部が備えられている。そして、リモコン装置は、給湯装置本体から2芯ケーブル等の接続線を介して電源が供給され、給湯装置本体ととともに駆動されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給湯装置が給湯動作を全くしておらず、リモコン装置からも全く操作情報が入力されない状態(いわゆる運転待機状態)が継続する場合は、その状態であっても給湯装置本体およびリモコン装置に搭載されたマイコンや電気回路等によって、ある程度の電力が消費されているため、節電の観点からは、その消費電力を可能な限り抑制することが好ましい。たとえば運転待機状態においては給湯装置本体に供給される商用電源をスイッチにより遮断して消費電力を抑制するモード(以下、消費電力抑制モードという。)に入り、ユーザによりリモコン装置の運転スイッチが操作されると、給湯装置本体への商用電源の供給を再開して通常の運転動作を行うモード(以下、運転モードという。)に復帰させるようにするとよい。
【0006】
しかしながら、消費電力抑制モードにおいて、給湯装置本体への商用電源の供給を遮断してしまうと、その間に給湯装置本体を運転しなければならない状態が生じても給湯装置本体には電源が供給されていないため、運転することができないという別の問題が生じる。たとえば寒冷地で使用される給湯装置には冬季に配管内の水が凍結しないように、装置の周囲温度が所定の温度に低下すると、配管内の水を流動させる、あるいは配管に取り付けた凍結防止ヒータとしての電気ヒータに通電する等の凍結防止運転を行うように構成されたものがある。
【0007】
また、配管内に水が残った状態で給湯装置が長期間使用されない場合、配管内の水が凍結して損傷することがあるので、それを防止するため、水抜き運転機能を備えたものがある。この機能を備えた給湯装置では、長期間不使用の状態にする場合、ユーザは水抜き運転を指示する旨の操作を行って水抜き運転(配管に設けられた水抜き栓を開放し、給水ポンプを所定の時間駆動する運転)を所定の時間行わせた後、運転スイッチを操作して商用電源をオフにするという操作を行う、あるいは水抜き運転を行った後、水抜き完了のタイミングを見計らって電源コンセントから電源プラグを手作業で抜くことになるが、給湯装置が消費電力抑制モードも備えている場合、商用電源のオン・オフを自動的に制御する機能を備えているため、水抜き運転後の商用電源のオフ動作も自動化することが操作性の観点から好ましい。
【0008】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、商用電源を遮断することによって消費電力を抑制する消費電力抑制機能を、凍結防止運転機能や水抜き運転機能を阻害することなく有効に機能させ得る給湯装置を提供することを、その課題とする。
【0009】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
本願発明に係る給湯装置は、給湯装置本体と、この給湯装置本体から電源が供給され、当該給湯装置本体を遠隔操作する遠隔操作装置とからなる給湯装置であって、前記給湯装置本体に対する元電源の供給を許可または阻止する電源スイッチ手段と、前記給湯装置本体に元電源が供給されているとき、その元電源に基づいて充電が行われる充電手段と、前記充電手段と接地点との間に設けられ、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、閉成動作をして当該充電手段の充電電荷を接地点に放電するための放電経路を形成する放電スイッチ手段と、前記給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると、前記電源スイッチ手段を開成動作させて前記元電源を阻止し、元電源の阻止状態で前記放電スイッチ手段により前記充電手段の充電電荷が放電されると、その放電信号に基づいて前記電源スイッチ手段を閉成動作させて前記元電源を供給する電源供給制御手段と、を備えたことを特徴としている。なお、ここで、元電源としては、商用電源や自家発電による電源等が適用される。また、上記装置とは、給湯装置本体および/または遠隔操作装置をいう。
【0011】
この発明によれば、給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると(たとえば消費電力を抑制するための消費電力抑制モードになると)、電源スイッチ手段をオフにして元電源を阻止する。また、元電源の阻止状態でユーザによる操作によって前記充電手段の充電電荷が放電され、その放電信号に基づいて電源スイッチ手段をオンにして元電源を供給し、通常の運転モードに復帰する。
【0012】
また、元電源の阻止状態で、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、放電スイッチ手段により充電手段の充電電荷が放電され、これにより、電源供給制御手段により給湯装置本体に元電源が供給される。すなわち、周囲温度が低下すると、給湯装置本体は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに自動的に復帰する。この結果、給湯装置本体に周囲温度が所定の温度以下に低下した場合に機能する凍結予防運転機能を設けた場合にも、凍結予防運転機能が元電源の遮断により機能しなくなるということがない。
【0013】
なお、放電スイッチ手段は、遠隔操作装置内に設けられていてもよく、あるいは、給湯装置本体内に設けられていてもよい。放電スイッチ手段が給湯装置本体内に設けられておれば、給湯装置本体は通常屋外に設置されるので、屋外の状況(温度等)をより適格に把握することができる。
【0014】
好ましい実施の形態によれば、前記給湯装置本体の凍結を予防するための凍結予防運転を行う凍結予防運転実行手段と、装置の周囲温度を検出する温度検出手段と、前記放電スイッチ手段による前記充電手段の充電電荷の放電により前記給湯装置本体に前記元電源が供給されたとき、前記温度検出手段によって検出された周囲温度に基づいて上記凍結予防運転実行手段による凍結予防運転の実行の要否を判別する判別手段とをさらに備える。
【0015】
この構成によれば、放電スイッチ手段により充電手段の充電電荷が放電されることにより元電源が供給されたとき、温度検出手段によって検出された周囲温度に基づいて凍結予防運転の実行の要否が判別され、凍結予防運転が必要であれば、凍結予防運転が実行される。したがって、周囲の温度に応じて凍結予防運転を実行させることができる。
【0016】
他の好ましい実施の形態によれば、前記給湯装置本体における配管内の水抜き運転を指示する水抜き運転指示手段と、前記水抜き運転指示手段により水抜き運転が指示されると、前記給湯装置本体における配管内の水抜き運転を行う運転制御手段とをさらに備え、前記電源供給制御手段は、さらに前記元電源の供給状態で前記運転制御手段により水抜き運転が行われると、前記電源スイッチ手段を閉成動作させて前記元電源を阻止する。
【0017】
この構成によれば、ユーザによる水抜き運転指示手段の操作によって水抜き運転が行われると、電源スイッチ手段をオフにして元電源が阻止される。すなわち、たとえば、ユーザが水抜き運転を行うように操作すれば、その後自動的に消費電力抑制モードに移行し、自動的に元電源がオフになる。そのため、ユーザは水抜き運転の終了後に元電源のオフ操作をする必要がなく、水抜き運転の指示だけをすればよいので、余計な手間が省け、ユーザにとって使い勝手のよい給湯装置を提供することができる。
【0018】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0020】
図1は、本願発明に係る給湯装置を示す概略構成図である。この給湯装置は、給湯装置本体1と、これに2芯ケーブル3を介して接続されたリモコン装置2とによって構成されている。なお、リモコン装置2は、複数設けられていてもよい。
【0021】
給湯装置本体1は、たとえば住宅の屋外に設置され、給湯用、風呂追い焚き用、または温水暖房用の熱交換器、各種燃焼器、および各種バルブ等(いずれも図示せず)を含む燃焼ユニット10と、給湯装置本体1の全体動作を制御する制御部11とを備えている。
【0022】
制御部11は、たとえば電子部品が搭載された1枚のプリント基板によって構成され、マイクロコンピュータ12(以下、「本体側マイコン12」という)、EEPROM13、および通信部14等を有している。本体側マイコン12は、給湯装置本体1の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、あるいはリモコン装置2や図示しない暖房用機器等から送られる操作信号等に基づいて、各種燃焼器の燃焼状態や各種バルブの開閉状態を制御する。
【0023】
また、制御部11は、たとえば給湯動作もリモコン装置2からの操作情報も入力されない状態が所定時間以上継続すると、通常の運転モードから消費電力抑制モードに自動的に切り換えるモード切換制御を行う。消費電力抑制モードとは、後述するように商用電源を遮断して電力消費を抑制するモードである。
【0024】
さらに本実施形態に係る給湯装置本体1は、凍結予防運転機能と水抜き運転機能とを有し、制御部11は、これらの機能に関する動作制御も行う。なお、凍結予防運転とは、寒冷地では冬場に配管内の水が凍結して装置を損傷することがあるため、それを防止するため、周囲温度が所定の温度(たとえば0℃)以下になると、配管内の水を流動させたり、配管を加熱したりするための運転である。なお、凍結予防運転として配管内の水を流動させる給湯装置としては、風呂追い焚き用循環ポンプを備えた給湯装置、温水暖房用の温水循環ポンプを備えた給湯装置、一般給湯用の即出湯循環ポンプを備えた給湯装置等が挙げられる。また、水抜き運転とは、配管内に水が残留した状態で給湯装置本体1が長期間使用されないと、上述の凍結や腐食等により装置を損傷することがあるため、それを防止するため、配管内の水を抜くための運転である。水抜き運転は、ユーザが図2におけるリモコン装置2の操作部21を操作することにより行わせることができる。なお、水抜き運転が行われる際には、水を抜くための水抜き栓(図示せず)が開放される前に、給湯装置本体1の配管内に設けられた温水流量制御弁(図示せず)を水抜きしやすい開度に制御するようにしてもよい。
【0025】
EEPROM13は、各種のデータを必要に応じて記憶するものである。
【0026】
通信部14は、リモコン装置2との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1からリモコン装置2に対しては、2芯ケーブル3を介して電源供給(たとえばDC15V)がされており、上記通信部14において変調されたデータ信号は、電源電圧に重畳され、この2芯ケーブル3を介してリモコン装置2に伝達される。また、リモコン装置2から上記2芯ケーブル3を介して伝達された操作信号としてのデータ信号は、上記通信部14において復調され、本体側マイコン12に送られる。
【0027】
また、本体側マイコン12には、F点サーミスタ17が接続されている。F点サーミスタ17は、給湯装置本体1の周囲の温度を検出する温度検出センサであり、検出した温度は、本体側マイコン12によって読み込まれる。F点サーミスタ17による検出信号は、後述する凍結予防運転の制御に利用される。
【0028】
一方、リモコン装置2は、台所および風呂場等の屋内に設置され、給湯装置本体1を遠隔操作するものである。リモコン装置2は、マイクロコンピュータ15(以下、「リモコン側マイコン15」という)、および通信部16等を有している。
【0029】
たとえば台所に設置されるリモコン装置2は、図2に示すように、本体ケース2Aの表面に運転スイッチ21aを含む各種の操作スイッチからなる操作部21、表示部22およびスピーカ23が設けられている。操作部21の各操作スイッチは、ユーザによって給湯運転や暖房運転等や水抜き運転を行うために操作されるものである。表示部22は、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管や液晶ディスプレイ等からなる。
【0030】
リモコン側マイコン15は、リモコン装置2の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、あるいは操作部21の操作内容に基づいて、各部の動作制御やデータ処理を実行し、表示部22にたとえば給湯温度、風呂湯温の設定温度、バーナの点火状況、および凍結予防運転中等を必要に応じて表示したり、スピーカ23から音声を出力したりする。
【0031】
通信部16は、給湯装置本体12との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。
【0032】
次に、給湯装置本体1およびリモコン装置2の電源系統における回路構成について、図3〜図6を参照して説明する。
【0033】
図3は、電源系統における回路構成の第1の実施形態を示す図である。この実施形態は、漏電ブレーカを用いて商用電源のオン・オフを行うもので、漏電ブレーカの動作を制御することにより、消費電力抑制モードと通常の運転モードとの切換えが行われるようになっている。
【0034】
給湯装置本体1の端子a1,a2は、電源ケーブルCを介してコンセント(図示略)等に接続され、これにより、給湯装置本体1に商用電源PW(たとえばAC100V)が供給される。給湯装置本体1内において、端子a1,a2は、電源線CCに接続され、ヒューズFUおよび漏電ブレーカ5を介してレギュレータRGに接続されている。なお、商用電源PWに代えて、自家発電による電源が採用されてもよい。
【0035】
レギュレータRGは、図示しないが、内部にトランス回路や平滑回路等を備え、給湯装置本体1の本体側マイコン12や他の制御回路に対して所定の電圧を供給するものである。
【0036】
漏電ブレーカ5のTEST端子には、フォトカプラPC1のフォトトランジスタが接続され、フォトカプラPC1のフォトダイオードのアノード端子には、本体側マイコン12が接続されている。そのフォトダイオードのカソード端子は、グランドに接地されている。漏電ブレーカ5のRESET端子には、フォトカプラPC2のフォトトランジスタが接続されている。
【0037】
漏電ブレーカ5は、給湯装置本体1に対して商用電源PWの供給を許可または阻止するためのものであり、RESET端子に接続されたフォトカプラPC2がオンすることによりオン動作し、商用電源PWの供給を許可する。また、漏電ブレーカ5は、TEST端子に接続されたフォトカプラPC1がオンすることによりオフ動作し、商用電源PWの供給を阻止する。すなわち、漏電ブレーカ5は、消費電力抑制モードにおいては、フォトカプラPC1のオンによりオフ動作し、電力消費を抑制する機能を果たす。なお、上記漏電ブレーカ5は、本来、給湯装置本体1内で発生する漏電を検知するために設けられたものであり、本実施形態では、漏電ブレーカ5の電源遮断機構を利用して消費電力抑制制御を行っている。
【0038】
フォトカプラPC2のフォトダイオードのアノード端子側には、充電用コンデンサC1の正極側が接続されているとともに、電圧端子(たとえばDC5V)に接続されたダイオードD1のカソード端子が接続されている。充電用コンデンサC1の負極側は、グランドに接地されている。
【0039】
ここで、充電用コンデンサC1は、たとえば最大1F(ファラッド)の電荷を蓄えるための充電機能を有する素子(スーパキャパシタンスともいう)である。充電用コンデンサC1は、消費電力抑制モードになると、商用電源PWが遮断され、給湯装置本体1およびリモコン装置2に電源が供給されなくなるので、リモコン装置2の運転スイッチ21aが操作されたときや、後述するF点スイッチ6がオンになったとき、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰させるための信号をリモコン装置2から給湯装置本体1に伝送できるようにするためのバックアップ電源を構成している。なお、この充電用コンデンサC1に代えて、汎用の充電池等が用いられてもよい。
【0040】
フォトカプラPC2のフォトダイオードのカソード端子は、電圧端子(たとえばDC15V)に接続されているとともに、コイルL1を介して端子b1に接続されている。また、端子b2は、グランドに接地されている。
【0041】
次に、リモコン装置2の電源系統における回路構成について説明する。リモコン装置2は、給湯装置本体1と繋ぐための2芯ケーブル3が接続される端子c1,c2を有している。端子c1,c2は、給湯装置本体1からの電圧を整流するためのブリッジダイオードBDに接続され、ブリッジダイオードBDは、コイルL2、運転スイッチ21a(図2参照)、および抵抗R1,R2による閉回路に接続されている。
【0042】
また、コイルL2は、抵抗R3の一端に接続されているとともに、PNP型のスイッチングトランジスタQ1のエミッタ端子に接続されている。抵抗R3の他端には、F点スイッチ6の一端が接続されている。F点スイッチ6の他端は、グランドに接地されている。
【0043】
F点スイッチ6は、周囲の温度を検知してそれに基づいてオン、オフ動作するためのスイッチであり、周囲温度が所定温度(たとえば、0℃)以下になれば、自動的にオンするものである。消費電力抑制モードにおいて、このF点スイッチ6がオン動作すると、抵抗R3とグランドとが接続され、給湯装置本体1側に設けられた充電コンデンサC1の放電経路を形成する。すなわち、給湯装置本体1におけるフォトカプラPC2のフォトダイオード、およびコイルL1と、2芯ケーブル3と、リモコン装置2側のブリッジダイオードBD、コイルL2、および抵抗R3とにより放電経路が形成される。したがって、充電用コンデンサC1に充電された電荷がこの放電経路により放電され、これによりフォトカプラPC2がオンになり、漏電ブレーカ5がオン(商用電源PWの供給状態)になるので、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0044】
スイッチングトランジスタQ1のベース端子には、ツェナーダイオードZDのカソード端子が接続されている。スイッチングトランジスタQ1のコレクタ端子とツェナーダイオードZDのアノード端子との間には、負荷7が接続されており、この場合、負荷7としては表示部22等が挙げられる。ツェナーダイオードZDのアノード端子は、グランドに接地されている。また、抵抗R1,R2の間には、抵抗R4を介してリモコン側マイコン15が接続されている。なお、リモコン側マイコン15は、スイッチングトランジスタQ1のコレクタ端子側に備えられた図示しないレギュレータから電源が供給される。
【0045】
次に、上記の構成における作用について説明する。
【0046】
まず、通常の運転モードから運転スイッチ21aによる操作によって消費電力抑制モードに移行する場合を説明すると、通常の運転モードにおいて、リモコン装置2の運転スイッチ21aが押下されると、リモコン側マイコン15は、その旨の信号を、通信部16、2芯ケーブル3および給湯装置本体1の通信部14を介して本体側マイコン12に送る。本体側マイコン12は、フォトカプラPC1をオンさせ、これにより、漏電ブレーカ5がオフになり、商用電源PWの供給を遮断する。
【0047】
そのため、給湯装置本体1には、電源電圧が供給されなくなり、本体側マイコン12等の動作が停止する。また、リモコン装置2にも電源電圧が供給されなくなり、リモコン側マイコン15等の動作も停止する。すなわち、上記状態では、給湯装置本体1およびリモコン装置2には、電源電圧が供給されていないことになり、消費電力を抑制することができる。しかしながら、充電用コンデンサC1には、運転動作中に、ダイオードD1を介して所定電圧(DC5V)が供給されて充電が行われている。
【0048】
消費電力抑制モードにおいて、ユーザにより運転スイッチ21aが押し下げられると、フォトカプラPC2、コイルL1、ブリッジダイオードBD、コイルL2、抵抗R1,R2によって充電用コンデンサC1に蓄えられていた電荷の放電経路が構成され、この放電経路で充電用コンデンサC1の充電電荷が放電されると、フォトカプラPC2がオン動作し、漏電ブレーカ5のRESET端子にオン信号が入力され、漏電ブレーカ5がオン動作する。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。すなわち、給湯装置本体1は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0049】
一方、給湯装置本体1が消費電力抑制モードになっている状態で、周囲温度が低下し、凍結予防運転が必要になった場合でも、本体側マイコン12には電源が供給されていないため、本体側マイコン12はF点サーミスタ17の検出信号に基づいて凍結予防運転を行うことはない。
【0050】
しかし、本実施形態にかかる給湯装置本体1は、周囲温度が凍結予防運転を必要とする温度領域に近くなると、リモコン装置2に設けられたF点スイッチ6がオンになり、これにより、給湯装置本体1が消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰するため、本体側マイコン12による凍結予防運転が支障なく実行できるようになっている。
【0051】
すなわち、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度(たとえば0℃)以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンする。このF点スイッチ6のオンによって、フォトカプラPC2、コイルL1、ブリッジダイオードBD、コイルL2、抵抗R3によって充電用コンデンサC1の充電電荷の放電経路が構成され、この放電経路で充電用コンデンサC1の充電電荷が放電されると、フォトカプラPC2がオン動作し、漏電ブレーカ5のRESET端子にオン信号が入力され、漏電ブレーカ5がオン動作する。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。すなわち、給湯装置本体1は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0052】
本体側マイコン12が立ち上がると、本体側マイコン12は、F点サーミスタ17(図1参照)の値を読み込む。そして、読み込んだF点サーミスタ17の値が所定温度(たとえば0℃)より低い場合、凍結予防運転を開始する。この場合、リモコン側マイコン15も給湯装置本体1から電源が供給されて立ち上がっているため、本体側マイコン12は、通信部14,16および2芯ケーブル3を介してリモコン側マイコン15に凍結予防運転を行う旨を伝達する。そして、リモコン側マイコン15では、それに応じて、凍結予防運転が行われている旨を表示部22に表示する。
【0053】
上記したように、本実施形態では、F点スイッチ6が周囲の温度、すなわち凍結予防運転を開始する必要が有る温度を検知してオン動作することにより、本体側マイコン12を立ち上げることができるので、消費電力抑制モードにおいても、すなわち、本体側マイコン12が動作していないにもかかわらず、凍結予防運転を開始するタイミングを検知することができ、ひいては給湯装置の凍結を予防することができる。
【0054】
図4は、電源系統における回路構成の第2の実施形態を示す図である。この実施形態は、漏電ブレーカ5に代えてリレー接点SWにより商用電源PWのオン・オフを行うもので、リレー接点SWのスイッチ動作を制御することにより、消費電力抑制モードと通常の運転モードとの切換えが行われるようになっている。
【0055】
図4のリモコン装置2の構成は、図3のリモコン装置2の構成と同一であるから、ここでは、給湯装置本体1の部分について構成を説明する。また、この回路構成の作用は基本的に第1実施形態と同一であるから、その説明も省略する。
【0056】
図4において、給湯装置本体1の端子a1,a2とレギュレータRGとの間には、第1実施形態の漏電ブレーカ5に代えて、リレー接点SWが介在されている。このリレー接点SWは、給湯装置本体1に対する商用電源PWの供給を許可または阻止するためのものであり、後述するリレーコイルRYによってオン、オフ動作される。すなわち、リレー接点SWは、消費電力抑制モードにおいては、商用電源PWの供給を阻止して電力消費を抑制する機能を果たす。
【0057】
レギュレータRGによって電圧が供給される電圧端子(DC15V)には、ダイオードD2を介して充電用コンデンサC1の正極側が接続されている。充電用コンデンサC1の負極側は、グランドに接地されている。また、電圧端子(DC15V)には、充電用コンデンサC1の充電電荷の放電によりリモコン装置2側に流れる電流を検知するための電流検知回路31が接続されている。電流検知回路31は、コイルL1を介して端子b1に接続されている。また、電流検知回路31の出力端は、自己保持回路32に接続されている。
【0058】
電流検知回路31は、コンデンサC1、コイルL1および端子b1を通じて流れる電流を検知するためのものである。詳細には、消費電力抑制モードにおいて、充電用コンデンサC1に蓄えられていた充電電荷が放電されるときに流れる電流を検知する。すなわち、電流検知回路31は、消費電力抑制モードにおいて、たとえば電源スイッチ21aが押下されれば、充電用コンデンサC1から電流検知回路31、コイルL1、2芯ケーブル3、ブリッジダイオードBD、コイルL2、抵抗R1および抵抗R2に至る放電経路が形成され、この放電経路を電流が流れるので、その電流を検知する。
【0059】
電流検知回路31には、充電用コンデンサC1の充電電荷量が所定の電荷量に低下したことを電圧が所定値に低下したことにより検出する検出回路も設けられており、電流検知回路31は、充電用コンデンサC1の充電電荷の放電を検知した信号と充電用コンデンサC1の電圧低下を検出した信号とを自己保持回路32に出力する。なお、電流検知回路31によって、充電用コンデンサC1に蓄えられていた充電電荷量を検知するのは、消費電力抑制モードにおいて、充電用コンデンサC1が低下しすぎると、たとえばリモコン装置2の電源スイッチ21aがオンされたときに、通常の運転モードに復帰させることができなくなるため、かかる不都合を解消するためである。
【0060】
また、自己保持回路32は、電流検知回路31の出力信号もしくは本体側マイコン12からの制御信号に基づいて、後述するリレーコイルRYを駆動させるための信号を出力するためのものである。自己保持回路32は、抵抗R6を介してスイッチングトランジスタQ2のベース端子に接続されている。スイッチングトランジスタQ2のコレクタ端子は、抵抗R7を介してリレーコイルRYの負極側に接続されている。スイッチングトランジスタQ2のエミッタ端子は、グランドに接地されている。リレーコイルRYの正極側は、ダイオードD2のカソード端子に接続され、リレーコイルRYの正極側には、電圧端子(DC15V)によってダイオードD2を介して(またはコンデンサC1から)動作電圧が与えられる。
【0061】
自己保持回路32の出力信号が出力されると、スイッチングトランジスタQ2がオンし、これにより正極側に電圧端子(DC15V)の動作電圧(またはコンデンサC1からの動作電圧)が与えられていたリレーコイルRYが駆動されることになる。
【0062】
自己保持回路32は、消費電力抑制モードにおいて、電流検知回路31から充電用コンデンサC1の充電電荷の放電(リモコン装置2の運転スイッチ21aの操作に基づく充電電荷の放電、およびF点スイッチ6による周囲温度低下の検出に基づく充電電荷の放電)を検知した信号が入力されると、上述したスイッチングトランジスタQ2をオンさせて、リレーコイルRYを駆動させるとともにリレー接点SWをオンさせる。これにより、給湯装置本体1に商用電源PWが供給され、給湯装置本体1は消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0063】
また、自己保持回路32は、電流検知回路31から充電用コンデンサC1の電圧低下を検知した信号が入力されると、スイッチングトランジスタQ2をオンさせて、リレーコイルRYを駆動させるとともにリレー接点SWをオンさせる。これにより、給湯装置本体1に商用電源PWが供給され、レギュレータRGが起動して、充電用コンデンサC1にダイオードD2を介して駆動電圧(DC15V)が印加されるため、充電用コンデンサC1は充電されることになる。
【0064】
また、自己保持回路32は、本体側マイコン12にも接続されている。本体側マイコン12は、自己保持回路32に制御信号を入力して強制的に通常の運転モードから消費電力抑制モードに移行させる。すなわち、自己保持回路32に対してスイッチングトランジスタQ2への出力信号が出力されている場合、すなわち、リレーコイルRYが駆動され(リレー接点SWがオン)、給湯装置本体1に商用電源PWが供給されている場合、本体側マイコン12は、自己保持回路32に対してスイッチングトランジスタQ2への出力を禁止させるための禁止信号(制御信号)を出力する。この禁止信号によりスイッチングトランジスタQ2はオフし、リレーコイルRYに電流が流れなくなり(リレー接点SWがオフ)、給湯装置本体1に対する商用電源PWの供給が阻止される。
【0065】
図5は、図4に示す給湯装置本体1の電源系統における回路構成の変形例を示す図である。以下、図4の給湯装置本体1と異なる部分について説明する。
【0066】
電源線CCの他方の線には、抵抗R11を介して整流用ダイオードD11が接続され、さらにこの整流用ダイオードD11には、平滑用コンデンサC11が接続されている。整流用ダイオードD11および平滑用コンデンサC11は、リレーコイルRY、スイッチングトランジスタQ11等の能動素子のための駆動電源(直流電源)を生成する回路である。
【0067】
整流用ダイオードD11のカソード端子には、上記リレー接点SWをオン、オフ動作させるためのリレーコイルRYの正極側が接続されている。また、リレーコイルRYの負極側は、抵抗R12を介してサイリスタSのアノード側に接続されている。サイリスタSは、リレーコイルRYへの通電を制御するスイッチ素子であり、抵抗R12は、サイリスタSに流れる電流を制限する抵抗である。
【0068】
また、リレーコイルRYの正極側には、抵抗R13を介してPNP型のスイッチングトランジスタQ11のエミッタ端子が接続されており、このスイッチングトランジスタQ11のコレクタ端子には、サイリスタSのゲート端子が接続されている。スイッチングトランジスタQ11のコレクタ端子およびサイリスタSのカソード端子間には、抵抗R14と、コンデンサC12とが並列に接続されている。また、サイリスタSのカソード端子は、一次側グランドに接地されている。スイッチングトランジスタQ11はサイリスタSのオン動作を制御するものであり、スイッチングトランジスタQ11がオンになると、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加され、サイリスタSはオンになる。すなわち、リレーコイルRYに通電され、リレー接点SWがオン(商用電源PWの供給状態)になる。
【0069】
サイリスタSのアノード端子およびカソード端子間は、フォトカプラPC13のフォトトランジスタに接続されている。フォトカプラPC13のフォトダイオードのアノード端子側は、本体側マイコン12に接続され、フォトダイオードのカソード端子側は、二次側グランドに接地されている。
【0070】
なお、フォトカプラPC13は、本体側マイコン12からの制御信号によりサイリスタSをオフするスイッチ素子である。すなわち、本体側マイコン12によりフォトカプラPC13が一時的にオンになると、サイリスタSの両端が短絡されて電流が流れなくなり、サイリスタSはオフになる。これにより、リレーコイルRYの通電が遮断され、リレー接点SWはオフ(商用電源PWの遮断状態)になる。
【0071】
また、フォトカプラPC12は、後述する充電用コンデンサC14(リモコン装置2の運転スイッチ21aの操作により消費電力抑制モードを運転モードに復帰可能にするために、当該リモコン装置2にバックアップ電源を供給するコンデンサ)の充電電圧が所定の電圧以下に低下したとき、その検出信号(後述する)により当該コンデンサC14を充電するべくサイリスタSをオンするスイッチ素子である。
【0072】
充電用コンデンサC14の電圧低下の検出信号によりフォトカプラPC12がオンになると、スイッチングトランジスタQ11がオンになり、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加されてサイリスタSはオンになる。これにより、リレーコイルRYに通電され、リレー接点SWがオン(商用電源PWの供給状態)になる。商用電源PWが通電されると、レギュレータRGが起動し、当該レギュレータRGから給湯装置本体1内の回路とリモコン装置2内の回路に対する駆動電源(所定電圧の直流電源)が供給されるため、その電源により充電用コンデンサC14は充電される。
【0073】
また、フォトカプラPC11は、消費電力抑制モードにおいてリモコン装置2の運転スイッチ21aが操作されたとき、その操作信号により消費電力抑制モードを運転モードに復帰させるためにサイリスタSをオンするスイッチ素子である。
【0074】
運転スイッチ21aの操作信号によりフォトカプラPC11がオンになると、スイッチングトランジスタQ11がオンになり、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加されてサイリスタSはオンになる。これにより、リレーコイルRYに通電され、リレー接点SWがオンになる。商用電源PWが通電されると、レギュレータRGが起動し、給湯装置本体1は消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0075】
スイッチングトランジスタQ11のエミッタ端子、ベース端子間には、抵抗R15が接続され、そのベース端子にはダイオードD15のアノード端子が接続され、そのカソード端子が抵抗R16の一端に接続されている。抵抗R16の他端には、電解コンデンサC13の正極側が接続されている。電解コンデンサC13の負極側は、一次側グランドに接地されている。
【0076】
電解コンデンサC13には、並列に抵抗R17が接続され、電解コンデンサC13の両端には、正極側に抵抗R18を介して、フォトカプラPC11のフォトトランジスタと、フォトカプラPC12のフォトトランジスタとがそれぞれ接続されている。
【0077】
ここで、電解コンデンサC13は、たとえば電源ケーブルCがコンセント等に接続され、商用電源PWが供給されるときのサイリスタSのオン、オフ動作の状態を間接的に規定するものである。すなわち、上記のようにコンセント等に接続され、商用電源PWが供給されると、サイリスタSがオンするのに十分なだけの期間、電解コンデンサC13に電流が流れる。そして、スイッチングトランジスタQ11がオンになり、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加されて、サイリスタSがオンした後は、スイッチングトランジスタQ11はオフとなる。この構成により、フォトカプラPC13によるサイリスタSのオフが可能になる。
【0078】
また、抵抗R17の一端には、電界効果トランジスタFET1のドレイン端子が接続されている。電界効果トランジスタFET1のソース端子は、一次側グランドに接地されている。電界効果トランジスタFET1のゲート端子は、電解コンデンサC13に対して並列に接続された抵抗R35,R36の中点に接続されているとともに、電界効果トランジスタFET2のドレイン端子に接続されている。電界効果トランジスタFET1のゲート端子と一次側グランドとの間には、コンデンサC15が介在されている。電界効果トランジスタFET2のソース端子は、一次側グランドに接地され、そのゲート端子は、抵抗R37の一端に接続され、抵抗R37の他端は、一次側グランドに接地されている。また、電界効果トランジスタFET2のゲート端子は、抵抗R38を介してスイッチングトランジスタQ11のベース端子に接続されている。
【0079】
この回路構成によると、電源ケーブルCがコンセント等に接続されているときは、電界効果トランジスタFET2はオン状態となる一方、電界効果トランジスタFET1はオフ状態となる。逆に、電源ケーブルCがコンセント等から抜かれているときは、電界効果トランジスタFET2はオフ状態となり、その状態で、電解コンデンサC13に所定量の電荷が残っているときは、電界効果トランジスタFET1はオン状態となり、電解コンデンサC13の電荷を放電する。なお、上記回路において、電界効果トランジスタFET1のゲート端子における電位を決定するための抵抗R35および抵抗R36の値は、抵抗R17の値より大きくなるように設定することが可能であるため、電源コンセント接続中の消費電力をさらに削減することができる。
【0080】
フォトカプラPC11のフォトダイオードの両端には、抵抗R19が接続され、フォトダイオードのアノード端子側には、抵抗R20を介してPNP型のスイッチングトランジスタQ12のコレクタ端子が接続されている。スイッチングトランジスタQ12は、消費電力抑制モードにおいてリモコン装置2の運転スイッチ21aが操作されると、その操作信号によりオンになり、充電用コンデンサC14から電源を供給してフォトカプラPC11をオンさせるものである。スイッチングトランジスタQ12のエミッタ端子、ベース端子間には、抵抗R21が接続され、スイッチングトランジスタQ12のベース端子には、抵抗R22、逆電流防止用のダイオードD12、およびコイルL11が直列に接続されている。
【0081】
ダイオードD12のカソード端子には、電圧端子(たとえばDC15V)にアノード側が接続された逆電流防止用のダイオードD13が接続されている。このDC15Vは、リモコン装置2に与えられる電圧である。コイルL11の下流側は、リモコン装置2に接続するための一方の端子b1に接続され、他方の端子b2は、二次側グランドに接地されている。
【0082】
フォトカプラPC12のフォトダイオードの両端には、抵抗R23が接続され、フォトダイオードのアノード端子側は、抵抗R24を介してリセットIC24の入力端子24aに接続されている。
【0083】
ここで、リセットIC24は、後述する充電用コンデンサC14の充電量を検出するものであり、充電用コンデンサC14の充電量が所定電圧以下になれば、「LOW」信号を出力端子24bから出力する。リセットIC24の出力端は、フォトカプラPC12のフォトダイオードのカソード端子に接続されている。
【0084】
また、リセットIC24の入力端子24aには、充電用コンデンサC14の正極側が接続されている。
【0085】
ここで、充電用コンデンサC14は、たとえば最大1F(ファラッド)の電荷を蓄えるための充電機能を有する素子(スーパキャパシタンスともいう)である。なお、この充電用コンデンサC14に代えて、汎用の充電池等が用いられてもよい。
【0086】
充電用コンデンサC14の負極側は、二次側グランドに接地されている。また、充電用コンデンサC14の正極側は、抵抗R25およびダイオードD14を介してたとえばDC5Vが供給されている。なお、リレー接点SWがオンのときには、レギュレータRGの出力(たとえばDC15V)をもとに、図示しない他のレギュレータによって上記DC5Vが生成される。充電用コンデンサC14には、抵抗R25およびダイオードD14を介してDC5Vが供給されるので、充電用コンデンサC14の両端は、たとえばDC4.4Vである。
【0087】
次に、上記の構成における作用について簡単に説明する。
【0088】
まず、通常の運転モードから運転スイッチ21aによる操作によって消費電力抑制モードに移行する場合を説明すると、リモコン装置2において運転スイッチ21aが押下されると、リモコン側マイコン15は、本体側マイコン12に、運転スイッチ21aが押下された旨を送信する。本体側マイコン12は、フォトカプラPC13を所定期間オンさせ、サイリスタSに流れる電流を阻止させる。これにより、リレーコイルRYには、電流が流れなくなり、リレー接点SWがオンからオフになり、商用電源PWの供給を遮断する。すなわち、消費電力抑制モードに移行すると、レギュレータRG自体の電力消費がゼロになり、消費電力の削減を図ることができる。ただし、充電用コンデンサC14には、運転動作中に、ダイオードD14等を介してDC5Vによって充電が行われている。
【0089】
次いで、消費電力抑制モードから通常の運転モードに移行される場合を説明すると、運転動作を開始するために、ユーザの操作によってリモコン装置2の運転スイッチ21aが押下された場合、充電用コンデンサC14に蓄えられていた電荷は、スイッチングトランジスタQ12、抵抗R22、ダイオードD12、コイルL11、ブリッジダイオードBD、コイルL2等を通じて運転スイッチ21aに電流が流れる。これにより、オン動作されたスイッチングトランジスタQ12によってフォトカプラPC11がオンする。
【0090】
その結果、コンデンサC13に電流が流れるとともに、スイッチングトランジスタQ11がオンし、サイリスタSのゲート端子に電圧が印加され、リレーコイルRYに電流が流れることにより、リレー接点SWがオンする。そのため、商用電源PWが給湯装置本体1に供給されることになり、消費電力抑制モードから通常の運転モードに移行される。
【0091】
また、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度(たとえば0℃)以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンし、これにより、充電用コンデンサC14の充電電荷が放電されると、フォトカプラPC11がオン動作し、コンデンサC13に電流が流れるとともに、スイッチングトランジスタQ11がオンし、サイリスタSのゲート端子に電圧が印加され、リレーコイルRYに電流が流れる。その結果、リレー接点SWがオンし、商用電源PWが給湯装置本体1に供給されることになり、消費電力抑制モードから通常の運転モードに移行される。
【0092】
なお、上記実施形態では、F点スイッチ6がリモコン装置2内に設けられていたが、これに代えて、図6,図7に示すように給湯装置本体1側に設けられていてもよい。図6は、図3において、F点スイッチ6を給湯装置本体1側に設けたもので、F点スイッチ6は、フォトカプラPC2のフォトダイオードのカソード端子にその一端が接続され、他端は抵抗R3の一端に接続されている。抵抗R3の他端は、グランドに接地されている。その他の構成については、図3に示した構成と略同様である。
【0093】
この構成により、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンする。このF点スイッチ6のオンによって、充電用コンデンサC1に蓄えられていた電荷は、フォトカプラPC2を通じてF点スイッチ6に電流として流れる。
【0094】
その結果、フォトカプラPC2がオン動作し、漏電ブレーカ5がオンする。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。本体側マイコン12が立ち上がった以降の、本体側マイコン12による制御は、上記実施形態に示した制御と同様である。
【0095】
また、図7は、図4において、F点スイッチ6を給湯装置本体1側に設けたもので、F点スイッチ6は、電流検知回路31とコイルL1との接続点に一端が接続された抵抗R3の他端に、その一端が接続されている。F点スイッチ6の他端は、グランドに接地されている。その他の構成については、図4に示した構成と略同様である。
【0096】
この構成により、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンする。このF点スイッチ6のオンによって、充電用コンデンサC1に蓄えられていた電荷は、電流検知回路31を通じてF点スイッチ6に電流として流れる。
【0097】
この電流は電流検知回路31により検出され、その検出信号が自己保持回路32に入力されると、自己保持回路32はスイッチングトランジスタQ2をオンさせて、リレーコイルRYを駆動させるとともにリレー接点SWをオンさせる。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。本体側マイコン12が立ち上がった以降の、本体側マイコン12による制御は、上記実施形態に示した制御と同様である。
【0098】
したがって、この実施形態においても、F点スイッチ6が凍結予防運転を開始する必要な温度を検知してオン動作することにより、本体側マイコン12を立ち上げることができるので、消費電力抑制モードにおいても、凍結予防運転を開始するタイミングを検知することができ、ひいては給湯装置の凍結を予防することができる。
【0099】
ところで、一般の給湯装置では、冬場等において長時間使用しない場合には、ユーザによって給湯装置本体1の給湯器の配管内の水抜き動作をするための操作が行なわれ、その後、たとえばコンセントを抜くことにより給湯装置に対する電源供給を遮断するように構成されている。しかしながら、このような給湯装置では、水抜き動作にある程度の時間が必要なため、ユーザは、それが終了するのを待ってから電源供給を遮断しており、使い勝手がよいとはいい難かった。
【0100】
そこで、本実施形態では、かかる不具合を解消するため、水抜き動作終了後に自動的に消費電力抑制モードに移行するようにして、ユーザの手間を省くようにしている。
【0101】
上記構成によれば、ユーザによるリモコン装置2の操作部21における操作によって、水抜き動作を行う旨が入力されれば、リモコン側マイコン15は、その旨を本体側マイコン12に伝達する。本体側マイコン12では、それに応じて、通常の水抜き動作を行う。
【0102】
本体側マイコン12は、所定時間経過後、すなわち、水が完全に抜かれる時間の経過後、自己保持回路32に禁止信号を与える。これにより、自己保持回路32は、スイッチングトランジスタQ2をオフさせ、リレーコイルRYに電流を流さなくすることにより、リレー接点SWをオフさせる。その結果、給湯装置本体1には商用電源PWが供給されなくなり、本体側マイコン12およびその他の回路の動作が停止し、消費電力抑制モードに移行する。
【0103】
この構成によれば、ユーザの操作によって水抜き運転が実行された所定時間経過後に、リレー接点SWをオフにして商用電源PWの供給を阻止するので、たとえば、ユーザが水抜き運転を行うように操作すれば、その後自動的に消費電力抑制モードに移行する。そのため、ユーザは水抜き運転の終了まで待たなくてもよく、余計な手間が省け、ユーザにとって使い勝手のよい給湯装置を提供することができる。
【0104】
なお、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、給湯装置本体1に接続されるリモコン装置2の数は、実施形態に限定されるものではない。また、F点スイッチ6が作動する温度は、それが設置される場所(屋外または屋内)によって、適宜設計変更可能である。さらに、F点サーミスタ17の検出温度(凍結予防運転を行う必要の有る温度)も、適宜設計変更可能である。また、給湯装置本体1が備える燃焼ユニット10の燃料は、ガス、石油等適宜設計変更可能である。また、この実施形態では、燃焼ユニット10に代えて、その他の熱源器を備えた給湯装置(たとえば、ガスや二酸化炭素を用いるヒートポンプ給湯装置)にも適用可能である。また、この実施形態における給湯装置は、一般給湯機能、風呂注湯機能、風呂追い焚き機能、または温水暖房機能等のうち、少なくとも一つの機能を備えた給湯装置に適用することができる。
【0105】
【発明の効果】
本願発明によれば、給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると(たとえば消費電力を抑制するための消費電力抑制モードになると)、電源スイッチ手段をオフにして元電源を阻止する。また、元電源の阻止状態でユーザによる操作によって充電手段の充電電荷が放電され、その放電信号に基づいて電源スイッチ手段をオンにして元電源を供給し、通常の運転モードに復帰する。また、元電源の阻止状態で、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、放電スイッチ手段により充電手段の充電電荷が放電され、これにより、電源供給制御手段により給湯装置本体に元電源が供給される。すなわち、周囲温度が低下すると、給湯装置本体は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに自動的に復帰する。この結果、給湯装置本体に周囲温度が所定の温度以下に低下した場合に機能する凍結予防運転機能を設けた場合にも、凍結予防運転機能が元電源の遮断により機能しなくなるということがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る給湯装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示すリモコン装置の正面図である。
【図3】給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の第1の実施形態を示す図である。
【図4】給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の第2の実施形態を示す図である。
【図5】図4に示す給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の変形例を示す図である。
【図6】図3に示す給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の変形例を示す図である。
【図7】図4に示す給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 給湯装置本体
2 リモコン装置
6 F点スイッチ
12 本体側マイコン
13 EEPROM
15 リモコン側マイコン
C1 充電用コンデンサ
【発明の属する技術分野】
本願発明は、給湯装置本体とリモコン装置とを備える給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、給湯装置としては、一般に給湯装置本体と、それに2芯ケーブル等によって接続されたリモコン装置とを備えて構成されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−140509号公報
【0004】
給湯装置本体は、給湯を行うためのものであり、給湯用、風呂追い焚き用および温水暖房用等の熱交換器を備える燃焼ユニットと、この燃焼ユニットを制御するマイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」という。)を備える制御部とが設けられている。一方、リモコン装置は、給湯装置本体の給湯運転を遠隔操作するためのものであり、操作スイッチや液晶表示器等を有する操作表示部が備えられている。そして、リモコン装置は、給湯装置本体から2芯ケーブル等の接続線を介して電源が供給され、給湯装置本体ととともに駆動されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給湯装置が給湯動作を全くしておらず、リモコン装置からも全く操作情報が入力されない状態(いわゆる運転待機状態)が継続する場合は、その状態であっても給湯装置本体およびリモコン装置に搭載されたマイコンや電気回路等によって、ある程度の電力が消費されているため、節電の観点からは、その消費電力を可能な限り抑制することが好ましい。たとえば運転待機状態においては給湯装置本体に供給される商用電源をスイッチにより遮断して消費電力を抑制するモード(以下、消費電力抑制モードという。)に入り、ユーザによりリモコン装置の運転スイッチが操作されると、給湯装置本体への商用電源の供給を再開して通常の運転動作を行うモード(以下、運転モードという。)に復帰させるようにするとよい。
【0006】
しかしながら、消費電力抑制モードにおいて、給湯装置本体への商用電源の供給を遮断してしまうと、その間に給湯装置本体を運転しなければならない状態が生じても給湯装置本体には電源が供給されていないため、運転することができないという別の問題が生じる。たとえば寒冷地で使用される給湯装置には冬季に配管内の水が凍結しないように、装置の周囲温度が所定の温度に低下すると、配管内の水を流動させる、あるいは配管に取り付けた凍結防止ヒータとしての電気ヒータに通電する等の凍結防止運転を行うように構成されたものがある。
【0007】
また、配管内に水が残った状態で給湯装置が長期間使用されない場合、配管内の水が凍結して損傷することがあるので、それを防止するため、水抜き運転機能を備えたものがある。この機能を備えた給湯装置では、長期間不使用の状態にする場合、ユーザは水抜き運転を指示する旨の操作を行って水抜き運転(配管に設けられた水抜き栓を開放し、給水ポンプを所定の時間駆動する運転)を所定の時間行わせた後、運転スイッチを操作して商用電源をオフにするという操作を行う、あるいは水抜き運転を行った後、水抜き完了のタイミングを見計らって電源コンセントから電源プラグを手作業で抜くことになるが、給湯装置が消費電力抑制モードも備えている場合、商用電源のオン・オフを自動的に制御する機能を備えているため、水抜き運転後の商用電源のオフ動作も自動化することが操作性の観点から好ましい。
【0008】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、商用電源を遮断することによって消費電力を抑制する消費電力抑制機能を、凍結防止運転機能や水抜き運転機能を阻害することなく有効に機能させ得る給湯装置を提供することを、その課題とする。
【0009】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
本願発明に係る給湯装置は、給湯装置本体と、この給湯装置本体から電源が供給され、当該給湯装置本体を遠隔操作する遠隔操作装置とからなる給湯装置であって、前記給湯装置本体に対する元電源の供給を許可または阻止する電源スイッチ手段と、前記給湯装置本体に元電源が供給されているとき、その元電源に基づいて充電が行われる充電手段と、前記充電手段と接地点との間に設けられ、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、閉成動作をして当該充電手段の充電電荷を接地点に放電するための放電経路を形成する放電スイッチ手段と、前記給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると、前記電源スイッチ手段を開成動作させて前記元電源を阻止し、元電源の阻止状態で前記放電スイッチ手段により前記充電手段の充電電荷が放電されると、その放電信号に基づいて前記電源スイッチ手段を閉成動作させて前記元電源を供給する電源供給制御手段と、を備えたことを特徴としている。なお、ここで、元電源としては、商用電源や自家発電による電源等が適用される。また、上記装置とは、給湯装置本体および/または遠隔操作装置をいう。
【0011】
この発明によれば、給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると(たとえば消費電力を抑制するための消費電力抑制モードになると)、電源スイッチ手段をオフにして元電源を阻止する。また、元電源の阻止状態でユーザによる操作によって前記充電手段の充電電荷が放電され、その放電信号に基づいて電源スイッチ手段をオンにして元電源を供給し、通常の運転モードに復帰する。
【0012】
また、元電源の阻止状態で、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、放電スイッチ手段により充電手段の充電電荷が放電され、これにより、電源供給制御手段により給湯装置本体に元電源が供給される。すなわち、周囲温度が低下すると、給湯装置本体は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに自動的に復帰する。この結果、給湯装置本体に周囲温度が所定の温度以下に低下した場合に機能する凍結予防運転機能を設けた場合にも、凍結予防運転機能が元電源の遮断により機能しなくなるということがない。
【0013】
なお、放電スイッチ手段は、遠隔操作装置内に設けられていてもよく、あるいは、給湯装置本体内に設けられていてもよい。放電スイッチ手段が給湯装置本体内に設けられておれば、給湯装置本体は通常屋外に設置されるので、屋外の状況(温度等)をより適格に把握することができる。
【0014】
好ましい実施の形態によれば、前記給湯装置本体の凍結を予防するための凍結予防運転を行う凍結予防運転実行手段と、装置の周囲温度を検出する温度検出手段と、前記放電スイッチ手段による前記充電手段の充電電荷の放電により前記給湯装置本体に前記元電源が供給されたとき、前記温度検出手段によって検出された周囲温度に基づいて上記凍結予防運転実行手段による凍結予防運転の実行の要否を判別する判別手段とをさらに備える。
【0015】
この構成によれば、放電スイッチ手段により充電手段の充電電荷が放電されることにより元電源が供給されたとき、温度検出手段によって検出された周囲温度に基づいて凍結予防運転の実行の要否が判別され、凍結予防運転が必要であれば、凍結予防運転が実行される。したがって、周囲の温度に応じて凍結予防運転を実行させることができる。
【0016】
他の好ましい実施の形態によれば、前記給湯装置本体における配管内の水抜き運転を指示する水抜き運転指示手段と、前記水抜き運転指示手段により水抜き運転が指示されると、前記給湯装置本体における配管内の水抜き運転を行う運転制御手段とをさらに備え、前記電源供給制御手段は、さらに前記元電源の供給状態で前記運転制御手段により水抜き運転が行われると、前記電源スイッチ手段を閉成動作させて前記元電源を阻止する。
【0017】
この構成によれば、ユーザによる水抜き運転指示手段の操作によって水抜き運転が行われると、電源スイッチ手段をオフにして元電源が阻止される。すなわち、たとえば、ユーザが水抜き運転を行うように操作すれば、その後自動的に消費電力抑制モードに移行し、自動的に元電源がオフになる。そのため、ユーザは水抜き運転の終了後に元電源のオフ操作をする必要がなく、水抜き運転の指示だけをすればよいので、余計な手間が省け、ユーザにとって使い勝手のよい給湯装置を提供することができる。
【0018】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0020】
図1は、本願発明に係る給湯装置を示す概略構成図である。この給湯装置は、給湯装置本体1と、これに2芯ケーブル3を介して接続されたリモコン装置2とによって構成されている。なお、リモコン装置2は、複数設けられていてもよい。
【0021】
給湯装置本体1は、たとえば住宅の屋外に設置され、給湯用、風呂追い焚き用、または温水暖房用の熱交換器、各種燃焼器、および各種バルブ等(いずれも図示せず)を含む燃焼ユニット10と、給湯装置本体1の全体動作を制御する制御部11とを備えている。
【0022】
制御部11は、たとえば電子部品が搭載された1枚のプリント基板によって構成され、マイクロコンピュータ12(以下、「本体側マイコン12」という)、EEPROM13、および通信部14等を有している。本体側マイコン12は、給湯装置本体1の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、あるいはリモコン装置2や図示しない暖房用機器等から送られる操作信号等に基づいて、各種燃焼器の燃焼状態や各種バルブの開閉状態を制御する。
【0023】
また、制御部11は、たとえば給湯動作もリモコン装置2からの操作情報も入力されない状態が所定時間以上継続すると、通常の運転モードから消費電力抑制モードに自動的に切り換えるモード切換制御を行う。消費電力抑制モードとは、後述するように商用電源を遮断して電力消費を抑制するモードである。
【0024】
さらに本実施形態に係る給湯装置本体1は、凍結予防運転機能と水抜き運転機能とを有し、制御部11は、これらの機能に関する動作制御も行う。なお、凍結予防運転とは、寒冷地では冬場に配管内の水が凍結して装置を損傷することがあるため、それを防止するため、周囲温度が所定の温度(たとえば0℃)以下になると、配管内の水を流動させたり、配管を加熱したりするための運転である。なお、凍結予防運転として配管内の水を流動させる給湯装置としては、風呂追い焚き用循環ポンプを備えた給湯装置、温水暖房用の温水循環ポンプを備えた給湯装置、一般給湯用の即出湯循環ポンプを備えた給湯装置等が挙げられる。また、水抜き運転とは、配管内に水が残留した状態で給湯装置本体1が長期間使用されないと、上述の凍結や腐食等により装置を損傷することがあるため、それを防止するため、配管内の水を抜くための運転である。水抜き運転は、ユーザが図2におけるリモコン装置2の操作部21を操作することにより行わせることができる。なお、水抜き運転が行われる際には、水を抜くための水抜き栓(図示せず)が開放される前に、給湯装置本体1の配管内に設けられた温水流量制御弁(図示せず)を水抜きしやすい開度に制御するようにしてもよい。
【0025】
EEPROM13は、各種のデータを必要に応じて記憶するものである。
【0026】
通信部14は、リモコン装置2との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1からリモコン装置2に対しては、2芯ケーブル3を介して電源供給(たとえばDC15V)がされており、上記通信部14において変調されたデータ信号は、電源電圧に重畳され、この2芯ケーブル3を介してリモコン装置2に伝達される。また、リモコン装置2から上記2芯ケーブル3を介して伝達された操作信号としてのデータ信号は、上記通信部14において復調され、本体側マイコン12に送られる。
【0027】
また、本体側マイコン12には、F点サーミスタ17が接続されている。F点サーミスタ17は、給湯装置本体1の周囲の温度を検出する温度検出センサであり、検出した温度は、本体側マイコン12によって読み込まれる。F点サーミスタ17による検出信号は、後述する凍結予防運転の制御に利用される。
【0028】
一方、リモコン装置2は、台所および風呂場等の屋内に設置され、給湯装置本体1を遠隔操作するものである。リモコン装置2は、マイクロコンピュータ15(以下、「リモコン側マイコン15」という)、および通信部16等を有している。
【0029】
たとえば台所に設置されるリモコン装置2は、図2に示すように、本体ケース2Aの表面に運転スイッチ21aを含む各種の操作スイッチからなる操作部21、表示部22およびスピーカ23が設けられている。操作部21の各操作スイッチは、ユーザによって給湯運転や暖房運転等や水抜き運転を行うために操作されるものである。表示部22は、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管や液晶ディスプレイ等からなる。
【0030】
リモコン側マイコン15は、リモコン装置2の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、あるいは操作部21の操作内容に基づいて、各部の動作制御やデータ処理を実行し、表示部22にたとえば給湯温度、風呂湯温の設定温度、バーナの点火状況、および凍結予防運転中等を必要に応じて表示したり、スピーカ23から音声を出力したりする。
【0031】
通信部16は、給湯装置本体12との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。
【0032】
次に、給湯装置本体1およびリモコン装置2の電源系統における回路構成について、図3〜図6を参照して説明する。
【0033】
図3は、電源系統における回路構成の第1の実施形態を示す図である。この実施形態は、漏電ブレーカを用いて商用電源のオン・オフを行うもので、漏電ブレーカの動作を制御することにより、消費電力抑制モードと通常の運転モードとの切換えが行われるようになっている。
【0034】
給湯装置本体1の端子a1,a2は、電源ケーブルCを介してコンセント(図示略)等に接続され、これにより、給湯装置本体1に商用電源PW(たとえばAC100V)が供給される。給湯装置本体1内において、端子a1,a2は、電源線CCに接続され、ヒューズFUおよび漏電ブレーカ5を介してレギュレータRGに接続されている。なお、商用電源PWに代えて、自家発電による電源が採用されてもよい。
【0035】
レギュレータRGは、図示しないが、内部にトランス回路や平滑回路等を備え、給湯装置本体1の本体側マイコン12や他の制御回路に対して所定の電圧を供給するものである。
【0036】
漏電ブレーカ5のTEST端子には、フォトカプラPC1のフォトトランジスタが接続され、フォトカプラPC1のフォトダイオードのアノード端子には、本体側マイコン12が接続されている。そのフォトダイオードのカソード端子は、グランドに接地されている。漏電ブレーカ5のRESET端子には、フォトカプラPC2のフォトトランジスタが接続されている。
【0037】
漏電ブレーカ5は、給湯装置本体1に対して商用電源PWの供給を許可または阻止するためのものであり、RESET端子に接続されたフォトカプラPC2がオンすることによりオン動作し、商用電源PWの供給を許可する。また、漏電ブレーカ5は、TEST端子に接続されたフォトカプラPC1がオンすることによりオフ動作し、商用電源PWの供給を阻止する。すなわち、漏電ブレーカ5は、消費電力抑制モードにおいては、フォトカプラPC1のオンによりオフ動作し、電力消費を抑制する機能を果たす。なお、上記漏電ブレーカ5は、本来、給湯装置本体1内で発生する漏電を検知するために設けられたものであり、本実施形態では、漏電ブレーカ5の電源遮断機構を利用して消費電力抑制制御を行っている。
【0038】
フォトカプラPC2のフォトダイオードのアノード端子側には、充電用コンデンサC1の正極側が接続されているとともに、電圧端子(たとえばDC5V)に接続されたダイオードD1のカソード端子が接続されている。充電用コンデンサC1の負極側は、グランドに接地されている。
【0039】
ここで、充電用コンデンサC1は、たとえば最大1F(ファラッド)の電荷を蓄えるための充電機能を有する素子(スーパキャパシタンスともいう)である。充電用コンデンサC1は、消費電力抑制モードになると、商用電源PWが遮断され、給湯装置本体1およびリモコン装置2に電源が供給されなくなるので、リモコン装置2の運転スイッチ21aが操作されたときや、後述するF点スイッチ6がオンになったとき、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰させるための信号をリモコン装置2から給湯装置本体1に伝送できるようにするためのバックアップ電源を構成している。なお、この充電用コンデンサC1に代えて、汎用の充電池等が用いられてもよい。
【0040】
フォトカプラPC2のフォトダイオードのカソード端子は、電圧端子(たとえばDC15V)に接続されているとともに、コイルL1を介して端子b1に接続されている。また、端子b2は、グランドに接地されている。
【0041】
次に、リモコン装置2の電源系統における回路構成について説明する。リモコン装置2は、給湯装置本体1と繋ぐための2芯ケーブル3が接続される端子c1,c2を有している。端子c1,c2は、給湯装置本体1からの電圧を整流するためのブリッジダイオードBDに接続され、ブリッジダイオードBDは、コイルL2、運転スイッチ21a(図2参照)、および抵抗R1,R2による閉回路に接続されている。
【0042】
また、コイルL2は、抵抗R3の一端に接続されているとともに、PNP型のスイッチングトランジスタQ1のエミッタ端子に接続されている。抵抗R3の他端には、F点スイッチ6の一端が接続されている。F点スイッチ6の他端は、グランドに接地されている。
【0043】
F点スイッチ6は、周囲の温度を検知してそれに基づいてオン、オフ動作するためのスイッチであり、周囲温度が所定温度(たとえば、0℃)以下になれば、自動的にオンするものである。消費電力抑制モードにおいて、このF点スイッチ6がオン動作すると、抵抗R3とグランドとが接続され、給湯装置本体1側に設けられた充電コンデンサC1の放電経路を形成する。すなわち、給湯装置本体1におけるフォトカプラPC2のフォトダイオード、およびコイルL1と、2芯ケーブル3と、リモコン装置2側のブリッジダイオードBD、コイルL2、および抵抗R3とにより放電経路が形成される。したがって、充電用コンデンサC1に充電された電荷がこの放電経路により放電され、これによりフォトカプラPC2がオンになり、漏電ブレーカ5がオン(商用電源PWの供給状態)になるので、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0044】
スイッチングトランジスタQ1のベース端子には、ツェナーダイオードZDのカソード端子が接続されている。スイッチングトランジスタQ1のコレクタ端子とツェナーダイオードZDのアノード端子との間には、負荷7が接続されており、この場合、負荷7としては表示部22等が挙げられる。ツェナーダイオードZDのアノード端子は、グランドに接地されている。また、抵抗R1,R2の間には、抵抗R4を介してリモコン側マイコン15が接続されている。なお、リモコン側マイコン15は、スイッチングトランジスタQ1のコレクタ端子側に備えられた図示しないレギュレータから電源が供給される。
【0045】
次に、上記の構成における作用について説明する。
【0046】
まず、通常の運転モードから運転スイッチ21aによる操作によって消費電力抑制モードに移行する場合を説明すると、通常の運転モードにおいて、リモコン装置2の運転スイッチ21aが押下されると、リモコン側マイコン15は、その旨の信号を、通信部16、2芯ケーブル3および給湯装置本体1の通信部14を介して本体側マイコン12に送る。本体側マイコン12は、フォトカプラPC1をオンさせ、これにより、漏電ブレーカ5がオフになり、商用電源PWの供給を遮断する。
【0047】
そのため、給湯装置本体1には、電源電圧が供給されなくなり、本体側マイコン12等の動作が停止する。また、リモコン装置2にも電源電圧が供給されなくなり、リモコン側マイコン15等の動作も停止する。すなわち、上記状態では、給湯装置本体1およびリモコン装置2には、電源電圧が供給されていないことになり、消費電力を抑制することができる。しかしながら、充電用コンデンサC1には、運転動作中に、ダイオードD1を介して所定電圧(DC5V)が供給されて充電が行われている。
【0048】
消費電力抑制モードにおいて、ユーザにより運転スイッチ21aが押し下げられると、フォトカプラPC2、コイルL1、ブリッジダイオードBD、コイルL2、抵抗R1,R2によって充電用コンデンサC1に蓄えられていた電荷の放電経路が構成され、この放電経路で充電用コンデンサC1の充電電荷が放電されると、フォトカプラPC2がオン動作し、漏電ブレーカ5のRESET端子にオン信号が入力され、漏電ブレーカ5がオン動作する。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。すなわち、給湯装置本体1は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0049】
一方、給湯装置本体1が消費電力抑制モードになっている状態で、周囲温度が低下し、凍結予防運転が必要になった場合でも、本体側マイコン12には電源が供給されていないため、本体側マイコン12はF点サーミスタ17の検出信号に基づいて凍結予防運転を行うことはない。
【0050】
しかし、本実施形態にかかる給湯装置本体1は、周囲温度が凍結予防運転を必要とする温度領域に近くなると、リモコン装置2に設けられたF点スイッチ6がオンになり、これにより、給湯装置本体1が消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰するため、本体側マイコン12による凍結予防運転が支障なく実行できるようになっている。
【0051】
すなわち、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度(たとえば0℃)以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンする。このF点スイッチ6のオンによって、フォトカプラPC2、コイルL1、ブリッジダイオードBD、コイルL2、抵抗R3によって充電用コンデンサC1の充電電荷の放電経路が構成され、この放電経路で充電用コンデンサC1の充電電荷が放電されると、フォトカプラPC2がオン動作し、漏電ブレーカ5のRESET端子にオン信号が入力され、漏電ブレーカ5がオン動作する。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。すなわち、給湯装置本体1は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0052】
本体側マイコン12が立ち上がると、本体側マイコン12は、F点サーミスタ17(図1参照)の値を読み込む。そして、読み込んだF点サーミスタ17の値が所定温度(たとえば0℃)より低い場合、凍結予防運転を開始する。この場合、リモコン側マイコン15も給湯装置本体1から電源が供給されて立ち上がっているため、本体側マイコン12は、通信部14,16および2芯ケーブル3を介してリモコン側マイコン15に凍結予防運転を行う旨を伝達する。そして、リモコン側マイコン15では、それに応じて、凍結予防運転が行われている旨を表示部22に表示する。
【0053】
上記したように、本実施形態では、F点スイッチ6が周囲の温度、すなわち凍結予防運転を開始する必要が有る温度を検知してオン動作することにより、本体側マイコン12を立ち上げることができるので、消費電力抑制モードにおいても、すなわち、本体側マイコン12が動作していないにもかかわらず、凍結予防運転を開始するタイミングを検知することができ、ひいては給湯装置の凍結を予防することができる。
【0054】
図4は、電源系統における回路構成の第2の実施形態を示す図である。この実施形態は、漏電ブレーカ5に代えてリレー接点SWにより商用電源PWのオン・オフを行うもので、リレー接点SWのスイッチ動作を制御することにより、消費電力抑制モードと通常の運転モードとの切換えが行われるようになっている。
【0055】
図4のリモコン装置2の構成は、図3のリモコン装置2の構成と同一であるから、ここでは、給湯装置本体1の部分について構成を説明する。また、この回路構成の作用は基本的に第1実施形態と同一であるから、その説明も省略する。
【0056】
図4において、給湯装置本体1の端子a1,a2とレギュレータRGとの間には、第1実施形態の漏電ブレーカ5に代えて、リレー接点SWが介在されている。このリレー接点SWは、給湯装置本体1に対する商用電源PWの供給を許可または阻止するためのものであり、後述するリレーコイルRYによってオン、オフ動作される。すなわち、リレー接点SWは、消費電力抑制モードにおいては、商用電源PWの供給を阻止して電力消費を抑制する機能を果たす。
【0057】
レギュレータRGによって電圧が供給される電圧端子(DC15V)には、ダイオードD2を介して充電用コンデンサC1の正極側が接続されている。充電用コンデンサC1の負極側は、グランドに接地されている。また、電圧端子(DC15V)には、充電用コンデンサC1の充電電荷の放電によりリモコン装置2側に流れる電流を検知するための電流検知回路31が接続されている。電流検知回路31は、コイルL1を介して端子b1に接続されている。また、電流検知回路31の出力端は、自己保持回路32に接続されている。
【0058】
電流検知回路31は、コンデンサC1、コイルL1および端子b1を通じて流れる電流を検知するためのものである。詳細には、消費電力抑制モードにおいて、充電用コンデンサC1に蓄えられていた充電電荷が放電されるときに流れる電流を検知する。すなわち、電流検知回路31は、消費電力抑制モードにおいて、たとえば電源スイッチ21aが押下されれば、充電用コンデンサC1から電流検知回路31、コイルL1、2芯ケーブル3、ブリッジダイオードBD、コイルL2、抵抗R1および抵抗R2に至る放電経路が形成され、この放電経路を電流が流れるので、その電流を検知する。
【0059】
電流検知回路31には、充電用コンデンサC1の充電電荷量が所定の電荷量に低下したことを電圧が所定値に低下したことにより検出する検出回路も設けられており、電流検知回路31は、充電用コンデンサC1の充電電荷の放電を検知した信号と充電用コンデンサC1の電圧低下を検出した信号とを自己保持回路32に出力する。なお、電流検知回路31によって、充電用コンデンサC1に蓄えられていた充電電荷量を検知するのは、消費電力抑制モードにおいて、充電用コンデンサC1が低下しすぎると、たとえばリモコン装置2の電源スイッチ21aがオンされたときに、通常の運転モードに復帰させることができなくなるため、かかる不都合を解消するためである。
【0060】
また、自己保持回路32は、電流検知回路31の出力信号もしくは本体側マイコン12からの制御信号に基づいて、後述するリレーコイルRYを駆動させるための信号を出力するためのものである。自己保持回路32は、抵抗R6を介してスイッチングトランジスタQ2のベース端子に接続されている。スイッチングトランジスタQ2のコレクタ端子は、抵抗R7を介してリレーコイルRYの負極側に接続されている。スイッチングトランジスタQ2のエミッタ端子は、グランドに接地されている。リレーコイルRYの正極側は、ダイオードD2のカソード端子に接続され、リレーコイルRYの正極側には、電圧端子(DC15V)によってダイオードD2を介して(またはコンデンサC1から)動作電圧が与えられる。
【0061】
自己保持回路32の出力信号が出力されると、スイッチングトランジスタQ2がオンし、これにより正極側に電圧端子(DC15V)の動作電圧(またはコンデンサC1からの動作電圧)が与えられていたリレーコイルRYが駆動されることになる。
【0062】
自己保持回路32は、消費電力抑制モードにおいて、電流検知回路31から充電用コンデンサC1の充電電荷の放電(リモコン装置2の運転スイッチ21aの操作に基づく充電電荷の放電、およびF点スイッチ6による周囲温度低下の検出に基づく充電電荷の放電)を検知した信号が入力されると、上述したスイッチングトランジスタQ2をオンさせて、リレーコイルRYを駆動させるとともにリレー接点SWをオンさせる。これにより、給湯装置本体1に商用電源PWが供給され、給湯装置本体1は消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0063】
また、自己保持回路32は、電流検知回路31から充電用コンデンサC1の電圧低下を検知した信号が入力されると、スイッチングトランジスタQ2をオンさせて、リレーコイルRYを駆動させるとともにリレー接点SWをオンさせる。これにより、給湯装置本体1に商用電源PWが供給され、レギュレータRGが起動して、充電用コンデンサC1にダイオードD2を介して駆動電圧(DC15V)が印加されるため、充電用コンデンサC1は充電されることになる。
【0064】
また、自己保持回路32は、本体側マイコン12にも接続されている。本体側マイコン12は、自己保持回路32に制御信号を入力して強制的に通常の運転モードから消費電力抑制モードに移行させる。すなわち、自己保持回路32に対してスイッチングトランジスタQ2への出力信号が出力されている場合、すなわち、リレーコイルRYが駆動され(リレー接点SWがオン)、給湯装置本体1に商用電源PWが供給されている場合、本体側マイコン12は、自己保持回路32に対してスイッチングトランジスタQ2への出力を禁止させるための禁止信号(制御信号)を出力する。この禁止信号によりスイッチングトランジスタQ2はオフし、リレーコイルRYに電流が流れなくなり(リレー接点SWがオフ)、給湯装置本体1に対する商用電源PWの供給が阻止される。
【0065】
図5は、図4に示す給湯装置本体1の電源系統における回路構成の変形例を示す図である。以下、図4の給湯装置本体1と異なる部分について説明する。
【0066】
電源線CCの他方の線には、抵抗R11を介して整流用ダイオードD11が接続され、さらにこの整流用ダイオードD11には、平滑用コンデンサC11が接続されている。整流用ダイオードD11および平滑用コンデンサC11は、リレーコイルRY、スイッチングトランジスタQ11等の能動素子のための駆動電源(直流電源)を生成する回路である。
【0067】
整流用ダイオードD11のカソード端子には、上記リレー接点SWをオン、オフ動作させるためのリレーコイルRYの正極側が接続されている。また、リレーコイルRYの負極側は、抵抗R12を介してサイリスタSのアノード側に接続されている。サイリスタSは、リレーコイルRYへの通電を制御するスイッチ素子であり、抵抗R12は、サイリスタSに流れる電流を制限する抵抗である。
【0068】
また、リレーコイルRYの正極側には、抵抗R13を介してPNP型のスイッチングトランジスタQ11のエミッタ端子が接続されており、このスイッチングトランジスタQ11のコレクタ端子には、サイリスタSのゲート端子が接続されている。スイッチングトランジスタQ11のコレクタ端子およびサイリスタSのカソード端子間には、抵抗R14と、コンデンサC12とが並列に接続されている。また、サイリスタSのカソード端子は、一次側グランドに接地されている。スイッチングトランジスタQ11はサイリスタSのオン動作を制御するものであり、スイッチングトランジスタQ11がオンになると、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加され、サイリスタSはオンになる。すなわち、リレーコイルRYに通電され、リレー接点SWがオン(商用電源PWの供給状態)になる。
【0069】
サイリスタSのアノード端子およびカソード端子間は、フォトカプラPC13のフォトトランジスタに接続されている。フォトカプラPC13のフォトダイオードのアノード端子側は、本体側マイコン12に接続され、フォトダイオードのカソード端子側は、二次側グランドに接地されている。
【0070】
なお、フォトカプラPC13は、本体側マイコン12からの制御信号によりサイリスタSをオフするスイッチ素子である。すなわち、本体側マイコン12によりフォトカプラPC13が一時的にオンになると、サイリスタSの両端が短絡されて電流が流れなくなり、サイリスタSはオフになる。これにより、リレーコイルRYの通電が遮断され、リレー接点SWはオフ(商用電源PWの遮断状態)になる。
【0071】
また、フォトカプラPC12は、後述する充電用コンデンサC14(リモコン装置2の運転スイッチ21aの操作により消費電力抑制モードを運転モードに復帰可能にするために、当該リモコン装置2にバックアップ電源を供給するコンデンサ)の充電電圧が所定の電圧以下に低下したとき、その検出信号(後述する)により当該コンデンサC14を充電するべくサイリスタSをオンするスイッチ素子である。
【0072】
充電用コンデンサC14の電圧低下の検出信号によりフォトカプラPC12がオンになると、スイッチングトランジスタQ11がオンになり、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加されてサイリスタSはオンになる。これにより、リレーコイルRYに通電され、リレー接点SWがオン(商用電源PWの供給状態)になる。商用電源PWが通電されると、レギュレータRGが起動し、当該レギュレータRGから給湯装置本体1内の回路とリモコン装置2内の回路に対する駆動電源(所定電圧の直流電源)が供給されるため、その電源により充電用コンデンサC14は充電される。
【0073】
また、フォトカプラPC11は、消費電力抑制モードにおいてリモコン装置2の運転スイッチ21aが操作されたとき、その操作信号により消費電力抑制モードを運転モードに復帰させるためにサイリスタSをオンするスイッチ素子である。
【0074】
運転スイッチ21aの操作信号によりフォトカプラPC11がオンになると、スイッチングトランジスタQ11がオンになり、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加されてサイリスタSはオンになる。これにより、リレーコイルRYに通電され、リレー接点SWがオンになる。商用電源PWが通電されると、レギュレータRGが起動し、給湯装置本体1は消費電力抑制モードから通常の運転モードに復帰する。
【0075】
スイッチングトランジスタQ11のエミッタ端子、ベース端子間には、抵抗R15が接続され、そのベース端子にはダイオードD15のアノード端子が接続され、そのカソード端子が抵抗R16の一端に接続されている。抵抗R16の他端には、電解コンデンサC13の正極側が接続されている。電解コンデンサC13の負極側は、一次側グランドに接地されている。
【0076】
電解コンデンサC13には、並列に抵抗R17が接続され、電解コンデンサC13の両端には、正極側に抵抗R18を介して、フォトカプラPC11のフォトトランジスタと、フォトカプラPC12のフォトトランジスタとがそれぞれ接続されている。
【0077】
ここで、電解コンデンサC13は、たとえば電源ケーブルCがコンセント等に接続され、商用電源PWが供給されるときのサイリスタSのオン、オフ動作の状態を間接的に規定するものである。すなわち、上記のようにコンセント等に接続され、商用電源PWが供給されると、サイリスタSがオンするのに十分なだけの期間、電解コンデンサC13に電流が流れる。そして、スイッチングトランジスタQ11がオンになり、サイリスタSのゲート端子に駆動電圧が印加されて、サイリスタSがオンした後は、スイッチングトランジスタQ11はオフとなる。この構成により、フォトカプラPC13によるサイリスタSのオフが可能になる。
【0078】
また、抵抗R17の一端には、電界効果トランジスタFET1のドレイン端子が接続されている。電界効果トランジスタFET1のソース端子は、一次側グランドに接地されている。電界効果トランジスタFET1のゲート端子は、電解コンデンサC13に対して並列に接続された抵抗R35,R36の中点に接続されているとともに、電界効果トランジスタFET2のドレイン端子に接続されている。電界効果トランジスタFET1のゲート端子と一次側グランドとの間には、コンデンサC15が介在されている。電界効果トランジスタFET2のソース端子は、一次側グランドに接地され、そのゲート端子は、抵抗R37の一端に接続され、抵抗R37の他端は、一次側グランドに接地されている。また、電界効果トランジスタFET2のゲート端子は、抵抗R38を介してスイッチングトランジスタQ11のベース端子に接続されている。
【0079】
この回路構成によると、電源ケーブルCがコンセント等に接続されているときは、電界効果トランジスタFET2はオン状態となる一方、電界効果トランジスタFET1はオフ状態となる。逆に、電源ケーブルCがコンセント等から抜かれているときは、電界効果トランジスタFET2はオフ状態となり、その状態で、電解コンデンサC13に所定量の電荷が残っているときは、電界効果トランジスタFET1はオン状態となり、電解コンデンサC13の電荷を放電する。なお、上記回路において、電界効果トランジスタFET1のゲート端子における電位を決定するための抵抗R35および抵抗R36の値は、抵抗R17の値より大きくなるように設定することが可能であるため、電源コンセント接続中の消費電力をさらに削減することができる。
【0080】
フォトカプラPC11のフォトダイオードの両端には、抵抗R19が接続され、フォトダイオードのアノード端子側には、抵抗R20を介してPNP型のスイッチングトランジスタQ12のコレクタ端子が接続されている。スイッチングトランジスタQ12は、消費電力抑制モードにおいてリモコン装置2の運転スイッチ21aが操作されると、その操作信号によりオンになり、充電用コンデンサC14から電源を供給してフォトカプラPC11をオンさせるものである。スイッチングトランジスタQ12のエミッタ端子、ベース端子間には、抵抗R21が接続され、スイッチングトランジスタQ12のベース端子には、抵抗R22、逆電流防止用のダイオードD12、およびコイルL11が直列に接続されている。
【0081】
ダイオードD12のカソード端子には、電圧端子(たとえばDC15V)にアノード側が接続された逆電流防止用のダイオードD13が接続されている。このDC15Vは、リモコン装置2に与えられる電圧である。コイルL11の下流側は、リモコン装置2に接続するための一方の端子b1に接続され、他方の端子b2は、二次側グランドに接地されている。
【0082】
フォトカプラPC12のフォトダイオードの両端には、抵抗R23が接続され、フォトダイオードのアノード端子側は、抵抗R24を介してリセットIC24の入力端子24aに接続されている。
【0083】
ここで、リセットIC24は、後述する充電用コンデンサC14の充電量を検出するものであり、充電用コンデンサC14の充電量が所定電圧以下になれば、「LOW」信号を出力端子24bから出力する。リセットIC24の出力端は、フォトカプラPC12のフォトダイオードのカソード端子に接続されている。
【0084】
また、リセットIC24の入力端子24aには、充電用コンデンサC14の正極側が接続されている。
【0085】
ここで、充電用コンデンサC14は、たとえば最大1F(ファラッド)の電荷を蓄えるための充電機能を有する素子(スーパキャパシタンスともいう)である。なお、この充電用コンデンサC14に代えて、汎用の充電池等が用いられてもよい。
【0086】
充電用コンデンサC14の負極側は、二次側グランドに接地されている。また、充電用コンデンサC14の正極側は、抵抗R25およびダイオードD14を介してたとえばDC5Vが供給されている。なお、リレー接点SWがオンのときには、レギュレータRGの出力(たとえばDC15V)をもとに、図示しない他のレギュレータによって上記DC5Vが生成される。充電用コンデンサC14には、抵抗R25およびダイオードD14を介してDC5Vが供給されるので、充電用コンデンサC14の両端は、たとえばDC4.4Vである。
【0087】
次に、上記の構成における作用について簡単に説明する。
【0088】
まず、通常の運転モードから運転スイッチ21aによる操作によって消費電力抑制モードに移行する場合を説明すると、リモコン装置2において運転スイッチ21aが押下されると、リモコン側マイコン15は、本体側マイコン12に、運転スイッチ21aが押下された旨を送信する。本体側マイコン12は、フォトカプラPC13を所定期間オンさせ、サイリスタSに流れる電流を阻止させる。これにより、リレーコイルRYには、電流が流れなくなり、リレー接点SWがオンからオフになり、商用電源PWの供給を遮断する。すなわち、消費電力抑制モードに移行すると、レギュレータRG自体の電力消費がゼロになり、消費電力の削減を図ることができる。ただし、充電用コンデンサC14には、運転動作中に、ダイオードD14等を介してDC5Vによって充電が行われている。
【0089】
次いで、消費電力抑制モードから通常の運転モードに移行される場合を説明すると、運転動作を開始するために、ユーザの操作によってリモコン装置2の運転スイッチ21aが押下された場合、充電用コンデンサC14に蓄えられていた電荷は、スイッチングトランジスタQ12、抵抗R22、ダイオードD12、コイルL11、ブリッジダイオードBD、コイルL2等を通じて運転スイッチ21aに電流が流れる。これにより、オン動作されたスイッチングトランジスタQ12によってフォトカプラPC11がオンする。
【0090】
その結果、コンデンサC13に電流が流れるとともに、スイッチングトランジスタQ11がオンし、サイリスタSのゲート端子に電圧が印加され、リレーコイルRYに電流が流れることにより、リレー接点SWがオンする。そのため、商用電源PWが給湯装置本体1に供給されることになり、消費電力抑制モードから通常の運転モードに移行される。
【0091】
また、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度(たとえば0℃)以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンし、これにより、充電用コンデンサC14の充電電荷が放電されると、フォトカプラPC11がオン動作し、コンデンサC13に電流が流れるとともに、スイッチングトランジスタQ11がオンし、サイリスタSのゲート端子に電圧が印加され、リレーコイルRYに電流が流れる。その結果、リレー接点SWがオンし、商用電源PWが給湯装置本体1に供給されることになり、消費電力抑制モードから通常の運転モードに移行される。
【0092】
なお、上記実施形態では、F点スイッチ6がリモコン装置2内に設けられていたが、これに代えて、図6,図7に示すように給湯装置本体1側に設けられていてもよい。図6は、図3において、F点スイッチ6を給湯装置本体1側に設けたもので、F点スイッチ6は、フォトカプラPC2のフォトダイオードのカソード端子にその一端が接続され、他端は抵抗R3の一端に接続されている。抵抗R3の他端は、グランドに接地されている。その他の構成については、図3に示した構成と略同様である。
【0093】
この構成により、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンする。このF点スイッチ6のオンによって、充電用コンデンサC1に蓄えられていた電荷は、フォトカプラPC2を通じてF点スイッチ6に電流として流れる。
【0094】
その結果、フォトカプラPC2がオン動作し、漏電ブレーカ5がオンする。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。本体側マイコン12が立ち上がった以降の、本体側マイコン12による制御は、上記実施形態に示した制御と同様である。
【0095】
また、図7は、図4において、F点スイッチ6を給湯装置本体1側に設けたもので、F点スイッチ6は、電流検知回路31とコイルL1との接続点に一端が接続された抵抗R3の他端に、その一端が接続されている。F点スイッチ6の他端は、グランドに接地されている。その他の構成については、図4に示した構成と略同様である。
【0096】
この構成により、消費電力抑制モードにおいて、周囲温度が所定温度以下になると、F点スイッチ6が自動的にオンする。このF点スイッチ6のオンによって、充電用コンデンサC1に蓄えられていた電荷は、電流検知回路31を通じてF点スイッチ6に電流として流れる。
【0097】
この電流は電流検知回路31により検出され、その検出信号が自己保持回路32に入力されると、自己保持回路32はスイッチングトランジスタQ2をオンさせて、リレーコイルRYを駆動させるとともにリレー接点SWをオンさせる。これにより、給湯装置本体1には、商用電源PWが供給され、本体側マイコン12が立ち上がる。本体側マイコン12が立ち上がった以降の、本体側マイコン12による制御は、上記実施形態に示した制御と同様である。
【0098】
したがって、この実施形態においても、F点スイッチ6が凍結予防運転を開始する必要な温度を検知してオン動作することにより、本体側マイコン12を立ち上げることができるので、消費電力抑制モードにおいても、凍結予防運転を開始するタイミングを検知することができ、ひいては給湯装置の凍結を予防することができる。
【0099】
ところで、一般の給湯装置では、冬場等において長時間使用しない場合には、ユーザによって給湯装置本体1の給湯器の配管内の水抜き動作をするための操作が行なわれ、その後、たとえばコンセントを抜くことにより給湯装置に対する電源供給を遮断するように構成されている。しかしながら、このような給湯装置では、水抜き動作にある程度の時間が必要なため、ユーザは、それが終了するのを待ってから電源供給を遮断しており、使い勝手がよいとはいい難かった。
【0100】
そこで、本実施形態では、かかる不具合を解消するため、水抜き動作終了後に自動的に消費電力抑制モードに移行するようにして、ユーザの手間を省くようにしている。
【0101】
上記構成によれば、ユーザによるリモコン装置2の操作部21における操作によって、水抜き動作を行う旨が入力されれば、リモコン側マイコン15は、その旨を本体側マイコン12に伝達する。本体側マイコン12では、それに応じて、通常の水抜き動作を行う。
【0102】
本体側マイコン12は、所定時間経過後、すなわち、水が完全に抜かれる時間の経過後、自己保持回路32に禁止信号を与える。これにより、自己保持回路32は、スイッチングトランジスタQ2をオフさせ、リレーコイルRYに電流を流さなくすることにより、リレー接点SWをオフさせる。その結果、給湯装置本体1には商用電源PWが供給されなくなり、本体側マイコン12およびその他の回路の動作が停止し、消費電力抑制モードに移行する。
【0103】
この構成によれば、ユーザの操作によって水抜き運転が実行された所定時間経過後に、リレー接点SWをオフにして商用電源PWの供給を阻止するので、たとえば、ユーザが水抜き運転を行うように操作すれば、その後自動的に消費電力抑制モードに移行する。そのため、ユーザは水抜き運転の終了まで待たなくてもよく、余計な手間が省け、ユーザにとって使い勝手のよい給湯装置を提供することができる。
【0104】
なお、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、給湯装置本体1に接続されるリモコン装置2の数は、実施形態に限定されるものではない。また、F点スイッチ6が作動する温度は、それが設置される場所(屋外または屋内)によって、適宜設計変更可能である。さらに、F点サーミスタ17の検出温度(凍結予防運転を行う必要の有る温度)も、適宜設計変更可能である。また、給湯装置本体1が備える燃焼ユニット10の燃料は、ガス、石油等適宜設計変更可能である。また、この実施形態では、燃焼ユニット10に代えて、その他の熱源器を備えた給湯装置(たとえば、ガスや二酸化炭素を用いるヒートポンプ給湯装置)にも適用可能である。また、この実施形態における給湯装置は、一般給湯機能、風呂注湯機能、風呂追い焚き機能、または温水暖房機能等のうち、少なくとも一つの機能を備えた給湯装置に適用することができる。
【0105】
【発明の効果】
本願発明によれば、給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると(たとえば消費電力を抑制するための消費電力抑制モードになると)、電源スイッチ手段をオフにして元電源を阻止する。また、元電源の阻止状態でユーザによる操作によって充電手段の充電電荷が放電され、その放電信号に基づいて電源スイッチ手段をオンにして元電源を供給し、通常の運転モードに復帰する。また、元電源の阻止状態で、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、放電スイッチ手段により充電手段の充電電荷が放電され、これにより、電源供給制御手段により給湯装置本体に元電源が供給される。すなわち、周囲温度が低下すると、給湯装置本体は、消費電力抑制モードから通常の運転モードに自動的に復帰する。この結果、給湯装置本体に周囲温度が所定の温度以下に低下した場合に機能する凍結予防運転機能を設けた場合にも、凍結予防運転機能が元電源の遮断により機能しなくなるということがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る給湯装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示すリモコン装置の正面図である。
【図3】給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の第1の実施形態を示す図である。
【図4】給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の第2の実施形態を示す図である。
【図5】図4に示す給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の変形例を示す図である。
【図6】図3に示す給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の変形例を示す図である。
【図7】図4に示す給湯装置本体およびリモコン装置の電源系統における回路構成の他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 給湯装置本体
2 リモコン装置
6 F点スイッチ
12 本体側マイコン
13 EEPROM
15 リモコン側マイコン
C1 充電用コンデンサ
Claims (5)
- 給湯装置本体と、この給湯装置本体から電源が供給され、当該給湯装置本体を遠隔操作する遠隔操作装置とからなる給湯装置であって、
前記給湯装置本体に対する元電源の供給を許可または阻止する電源スイッチ手段と、
前記給湯装置本体に元電源が供給されているとき、その元電源に基づいて充電が行われる充電手段と、
前記充電手段と接地点との間に設けられ、装置の周囲温度が予め設定された所定の温度以下に低下すると、閉成動作をして当該充電手段の充電電荷を接地点に放電するための放電経路を形成する放電スイッチ手段と、
前記給湯装置本体が予め設定された所定の動作条件になると、前記電源スイッチ手段を開成動作させて前記元電源を阻止し、元電源の阻止状態で前記放電スイッチ手段により前記充電手段の充電電荷が放電されると、その放電信号に基づいて前記電源スイッチ手段を閉成動作させて前記元電源を供給する電源供給制御手段と、
を備えたことを特徴とする給湯装置。 - 前記放電スイッチ手段は、前記遠隔操作装置内に設けられている、請求項1に記載の給湯装置。
- 前記放電スイッチ手段は、前記給湯装置本体内に設けられている、請求項1に記載の給湯装置。
- 前記給湯装置本体の凍結を予防するための凍結予防運転を行う凍結予防運転実行手段と、
装置の周囲温度を検出する温度検出手段と、
前記放電スイッチ手段による前記充電手段の充電電荷の放電により前記給湯装置本体に前記元電源が供給されたとき、前記温度検出手段によって検出された周囲温度に基づいて上記凍結予防運転実行手段による凍結予防運転の実行の要否を判別する判別手段とをさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の給湯装置。 - 前記給湯装置本体における配管内の水抜き運転を指示する水抜き運転指示手段と、
前記水抜き運転指示手段により水抜き運転が指示されると、前記給湯装置本体における配管内の水抜き運転を行う運転制御手段とをさらに備え、
前記電源供給制御手段は、さらに前記元電源の供給状態で前記運転制御手段により水抜き運転が行われると、前記電源スイッチ手段を閉成動作させて前記元電源を阻止する、請求項1ないし4のいずれかに記載の給湯装置。
Priority Applications (1)
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JP2002357456A JP2004190905A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 給湯装置 |
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Publications (1)
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JP2002357456A Pending JP2004190905A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 給湯装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008151457A (ja) * | 2006-12-19 | 2008-07-03 | Chofu Seisakusho Co Ltd | 空気調和機 |
JP2013032885A (ja) * | 2011-08-02 | 2013-02-14 | Rinnai Corp | 熱源装置 |
-
2002
- 2002-12-10 JP JP2002357456A patent/JP2004190905A/ja active Pending
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