JP2004189774A - 天然ゴムの処理ラテックス、その天然ゴム、それを用いたゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

天然ゴムの処理ラテックス、その天然ゴム、それを用いたゴム組成物及びタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ゴム特性上、非ゴム成分に対して好適な酵素処理がなされた天然ゴムラテックスを提供すると共に、伸長結晶性の発現・促進効果、老防効果、加硫促進効果等の物性が十分に維持されてなると共に、耐摩耗性に優れた天然ゴム及びその製造方法、更にはそのような天然ゴムを用いたゴム組成物及びタイヤを提供すること。
【解決手段】本発明は、植物組織が分解された天然ゴムラテックス、特にセルラーゼによる酵素処理されてなる天然ゴムラテックスであり、この天然ラテックスにより得られる天然ゴム、それを用いた組成物及び加硫して用いたタイヤであることを特徴としている。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明に属する技術分野】
本発明は、天然ゴムの処理ラテックス、その天然ゴム、そのゴム組成物、及びそれを用いたタイヤ、更にはこのような天然ゴムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、天然ゴムはタイヤ、ゴムベルト、ゴムロール、ブラダー、防舷材等の工業用品、さらにテニスボール、バスケットボール、サッカーボール、バレーボール等のスポーツ用品類等の多くの分野で頻用されている。またタイヤにおいてはトレッド、サイドウォール、プライ、ビード等の、ゴムタイヤを構成するあらゆるコンポーネンツの材料として使用されている。
【0003】
近年、天然ゴムに含まれる蛋白質を除去する目的で天然ゴムラテックスの酵素処理技術が提案がされている。天然ゴムラテックスの酵素処理技術としては、従来からプロテアーゼ等の脱蛋白質酵素処理技術が使用されている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
【0004】
天然ゴムラテックスからの完全な脱蛋白質化は、アレルギー症状を引き起こす原因となる物質の除去を目的とする場合の他に天然ゴムの以下の改善のために行われている。
天然ゴムは合成ゴムより機械的特性がすぐれており、所謂tan δが小さいため低発熱性等に優れているが、ウエット時のグリップの改良が望まれている。さらに生の天然ゴム(原料として使用するゴム)は、製造する際の加工性や生産性が悪いという問題がある。このような問題を解消するために、天然ゴムの総窒素含有率が0.1質量%以下となるような脱蛋白質技術も提案されている(例えば、特許文献3を参照。)このような従来の脱蛋白質処理としては、天然ゴムラテックスを界面活性剤によって繰り返し洗浄すること等が挙げられ、洗浄は遠心分離などで行うものである。
【0005】
また脱蛋白質処理に使用される界面活性剤としては、例えば陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤の使用が可能である。陰イオン界面活性剤には、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン酸エステル系などの界面活性剤がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−56902号公報。
【特許文献2】
特開平6−56906号公報。
【特許文献3】
特開平6−329838号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、天然ゴムには約6質量%程度の蛋白質成分のような非ゴム成分が含まれている。非ゴム成分には蛋白質の他に、脂質、糖質、植物組織、無機化合物等が含まれる。これらの非ゴム成分の中には、伸長結晶性の発現、促進効果、老防効果、加硫促進効果があるものも含まれ、天然ゴムの優れた特性を引き出す役割を果たしている。一方、耐摩耗性等に悪い影響を与える非ゴム成分も存在する。
【0008】
このような天然ゴムの性質のもとで、そのラテックスを従来のような脱蛋白質処理をした場合には種々の問題が生じている。
例えば、従来の脱蛋白質技術を用いて略完全に蛋白質を取り除いたものは蛋白質を含めた非ゴム成分の大半が抜け出して上述の好ましい効果を損なうおそれがある。一方、非ゴム成分をそのまま残したのでは、上述の好ましい特性が維持されても、耐摩耗性や低ロス性といったゴム物性に対して悪影響が残るという不具合がある。このため、天然ゴム中の非ゴム成分は、そのゴム組成物、或いはそれを用いたゴム製品に使用したときに好ましい特性を中心に発揮することが望まれている。
【0009】
従って、本発明は、ゴムの特性上、非ゴム成分に対して好適な酵素処理がなされた天然ゴムラテックスを提供すると共に、伸長結晶性の発現、促進効果、老防効果、加硫促進効果等の物性が十分に維持されてなると共に、耐摩耗性を改善した天然ゴム及びその製造方法、更にはそのような天然ゴムを用いたゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、天然ゴムのラテックスをセルラーゼで処理することにより、ラテックス中に含まれる植物組織、例えば脱落した細胞壁の植物組織でセルロース等が分解され、これらの非ゴム成分は凝固、クレーパー、シュレッダーなどといった天然ゴムの製造過程で流出或いは除去されやすくなり、このように処理した非ゴム成分からなる天然ゴム、その組成物等の耐摩耗性が改善されることを見出し、本発明に至ったものである。
更に、天然ゴムラテックスのこのようなセルラーゼの酵素処理と共に、界面活性剤処理を併用することもできることを見出し、本発明に至ったものである。
【0011】
即ち、本発明に係る天然ゴムの処理ラテックス、天然ゴム、それを用いたゴム組成物、及びタイヤ、更には天然ゴムの製造方法は、以下の特徴を有するものである。
(1)天然ゴムのラテックス中の植物組織を分解してなることを特徴とする天然
ゴムラテックス。
ここで、植物繊維とは脱落した細胞壁等のセルロース等からなる。
【0012】
(2)セルラーゼによる酵素処理がされてなる上記(1)記載のラテックス。
(3)上記酵素処理と共に、界面活性剤とで処理されてなる上記(2)記載の天然ゴムのラテックス。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のラテックスから得られる天然ゴム。
【0013】
(5)上記(4)記載の天然ゴムを用いたゴム組成物。
【0014】
(6)上記(5)記載のゴム組成物を用いることを特徴とするタイヤ。
【0015】
(7)天然ゴムラテックスをセルラーゼにより酵素処理をして製造する天然ゴムの製造方法。
(8)上記酵素処理と界面活性剤を併用して製造する上記(7)に記載の天然ゴムの製造方法。
【0016】
このような天然ラテックスの非ゴム成分中の所定のセルロース等の植物繊維を分解することで、非ゴム成分中で、悪い影響を与える成分が取り除かれ、天然ゴム及びそれを用いたゴム組成物の耐摩耗性を改善し、伸長結晶性の発現・促進効果、老防効果、加硫促進効果等が十分に維持できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る天然ゴムの処理ラテックス、天然ゴム、ゴム組成物、それを用いたタイヤ、及び天然ゴムの製造方法について詳述する。尚、本発明は以下の実施の形態に限られるものではない。
本発明に係る天然ゴムの処理ラテックスはそのラテックス中の植物組織を分解してなることを特徴とするものである。
原料となる天然ゴムラテックスは、天然のゴムの木から得られたフィ−ルドラテックスを意味し、ラテックスは市販のアンモニア処理ラテックスでも新鮮なフィ−ルドラテックスのいずれをも使用することができる。
【0018】
通常、このような天然ゴムには非ゴム成分が存在しており、中でも耐摩耗性といったゴム物性に対して悪影響を与える植物組織が非ゴム成分として存在している。これらの植物組織がラテックスに存在したままでは、その天然ゴムのゴム組成物及びそのゴム製品の耐摩耗性といった物性に悪影響を与える。また、従来の蛋白質除去技術のように非ゴム成分を完全に取り除けは伸長結晶性の発現・促進効果が損なわれ、老防効果、加硫促進効果も損なわれるおそれがある。このため、天然ゴムのラテックスは、非ゴム成分中の植物組織を中心に分解処理されてなることが望ましい。このような分解処理がなれていれば、その後の天然ゴムの製造過程でこれらの植物組織を取り除くことができる。
そして、このような本発明に係る植物組織が分解された天然ゴムの処理ラテックスとしてはセルラーゼの酵素処理したラテックスを挙げることができる。
【0019】
上記セルラーゼとしては、特に限定されず、細菌由来のもの、糸状菌由来のもの酵母由来のものいずれでも構わない。このようなセルラーゼとしては市販品のセルラーゼA「アマノ」3(天野エンザイム株式会社製の商品)等を挙げることができる。
このような酵素処理に際しての上記セルラーゼの添加量は、天然ゴムラテックス中の固形成分100重量部に対して0.005〜0.5重量部、特に0.01〜0.2重量部の範囲であることが好ましい。
上記範囲の添加量であれば、天然ゴムラテックス中の植物組織の分解が適宜行われ、目的とする耐摩耗性等の良好な物性が得られる。セルラーゼの添加量が上記範囲を下回ると、植物組織の分解反応が不十分となり好ましくない。一方、上記範囲を上回る添加量では酵素反応が十分に満たされているため、更なる添加は不経済となり、酵素活性を高めることもできない。
尚、本発明においては、上述の酵素の他、ぺプチタ−ゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、エステラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ等を組み合わせて用いることができる。
【0020】
また、このような酵素を添加するにあたり、他の添加剤、例えばpH調整剤としてリン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸ナトリウム等の燐酸塩や酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の酢酸塩、さらに硫酸、酢酸、塩酸、硝酸、クエン酸、コハク酸等の酸類またはその塩、あるいはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等を使用することができる。
【0021】
本発明に係る天然ゴムラテックスは上記酵素処理と共に、界面活性剤を併用して処理することができる。
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤等が使用でき、特に、非イオン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤等が使用することが好ましい。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンエ−テル系、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アルコ−ル脂肪酸エステル系、糖脂肪酸エステル系、及びアルキルポリグリコシド系などが好適に使用される。
陰イオン界面活性剤には、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、及びリン酸エステル系などが好適に使用される。
カルボン酸系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、多価カルボン酸塩、ロジン酸塩、ダイマ−酸塩、ポリマ−酸塩、ト−ル油脂肪酸塩等が挙げられる。スルホン酸系界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ジフェニルエ−テルスルホン酸塩等が挙げられる。硫酸エステル系界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエ−テル硫酸塩、トリスチレン化フェノ−ル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノ−ル硫酸エステル塩等が挙げられる。リン酸エステル系界面活性剤としてはアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンリン酸エステル塩等が挙げられる。
【0022】
上記の如く酵素処理された天然ゴムのラテックスは、クレーパー、シュレッダーを通してクライ化し、洗浄後、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー等の通常の乾燥機を用いて乾燥することにより、本発明における天然ゴムを得ることができる。このようなラッテクス処理にあっては、従来の蛋白処理技術のように非ゴム成分を完全に分離可能とするものではない。非ゴム成分の植物組織に限って分解・分離可能とし、その処理中に流出或いは流亡させることができる。
【0023】
本発明に係るゴム組成物においては、ゴム成分として、上記天然ゴムを少なくとも5重量%含むことが好ましい。この量が5重量%未満では所望の物性を有するゴム組成物が得られないことがある。この天然ゴムの好ましい含有量は10重量%以上である。
上記天然ゴムと併用されるゴム成分としては、通常の天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0024】
また、本発明のゴム組成物において配合される充填剤は特に限定されるものではないが、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、クレー、炭酸カルシウムなど通常ゴム工業に用いられるものが使用できる。カーボンブラックとしては、例えば、SAF、HAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなど種々のグレードのカーボンブラックを使用することができる。また、シリカとしては特に限定されないが、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカが好ましい。このような充填剤は、単独でまたは二つ以上のものを混合して用いることもできる。
この充填剤の総配合量は、ゴム成分100重量部に対し、30〜120重量部の範囲、さらに40〜80重量部が好ましい。
【0025】
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを含有させることができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ用途を始め、防振ゴム、ベルト、ホースその他の工業品等の用途にも用いることができる。特にタイヤ用ゴムとして好適に使用され、例えばトレッドゴム(キャップゴム,ベースゴムを含む)、サイドゴム、プライゴム、ビードフィラーゴムなどあらゆるタイヤ部材に適用することができる。
【0026】
【実施例】
以下に本発明を、実施例に基づいて説明するが、本発明の構成は、以下の実施例に限定されるものではない。
(天然ゴムの製造方法)
(実施例1)
(1)天然ゴムラテックスの酵素処理工程
クローン種GT−1、NH0.4wt%で処理した天然ゴムラテックスに、水を加えて固形分15wt%に調整したラテックス1000gに、セルラーゼ酵素(セルラーゼA「アマノ」3:天野エンザイム(株)製)0.15gを添加して撹拌し、分散させた後、温度45℃で15時間静置した。
(2)凝固・乾燥工程
次にギ酸を加えてラテックスのpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパー5回、シュレッダーを通してクラム化した後、熱風乾燥機で110℃、210分間、乾燥する。得られた天然ゴムをAとする。
【0027】
(実施例2)
実施例2は実施例1に対して、セルラーゼ酵素を0.03g加えて製造した。それ以外は同等の条件で製造した。得られた天然ゴムをBとする。
【0028】
(比較例1)
比較例1は、ラテックスの酵素処理工程を経ずに直接凝固・乾燥して天然ゴムを製造した。得られた天然ゴムをCとする。
【0029】
上記各天然ゴムを用いて、下記表1に示す組成でゴム組成物を調製し、ゴム組成物から温度145℃、33分間の条件で加硫した試作ゴムを得た。
【0030】
【表1】
Figure 2004189774
*1 老化防止剤6C:N−フェニル−N−1,3―ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン
*2 加硫促進剤DZ:N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
【0031】
また、各試作ゴムの特性及びその評価を以下に行い、その結果を表3に示した。
(評価方法)
(1)コンバウンド(ゴム組成物)のムーニー粘度
JIS K6300−1994に準じ、130℃にてムーニー粘度[ML1+4 /130℃]を測定した。この値は小さいほど加工性に優れている。
(2)物性
(a)引張り強度
切断時の強力(Tb)をJISK6301−1995に従って測定した。
(b)tanδ(動的損失)
粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzでtanδ(50℃)を測定した。tanδ(50℃)が小さい程、低発熱性である。
(c)耐摩耗性(指数)
ランボーン型摩耗試験機を用いて室温におけるスリップ率60%の摩耗量を測定し、比較例3をコントロール(100)として指数表示した。数値が高いほど耐摩耗性が良好である。
【0032】
【表2】
Figure 2004189774
【0033】
本発明における実施例1、2は比較例1と比べて、低ロス性を悪化させることなく、耐磨耗性に優れていることが判る。
また、コンパウンドムーニー粘度も低く加工性に優れている。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る天然ゴムラテックスによれば、植物組織を分解してなる処理ラテックスであり、またセルラーゼによる酵素処理がなされているので、ゴム特性上、非ゴム成分に対して好適な酵素処理がなされ、そのようなラテックスを用いた天然ゴム及びゴム組成物からなるゴム製品、例えば、タイヤ等は伸長結晶性の発現・促進効果、老防効果等が維持され、耐摩耗性に優れたものとなる。しかも加硫促進時の加硫促進効果等の物性が十分に維持される。

Claims (8)

  1. 天然ゴムのラテックス中の植物組織を分解してなることを特徴とする処理ラテックス。
  2. セルラーゼによる酵素処理がされてなる請求項1記載の処理ラテックス。
  3. 上記酵素処理と共に、界面活性剤とで処理がされてなる請求項1又は2記載の処理ラテックス。
  4. 上記請求項1乃至3のいずれかに記載のラテックスから得られる天然ゴム。
  5. 上記請求項4記載の天然ゴムを用いたゴム組成物。
  6. 上記請求項5記載のゴム組成物を用いることを特徴とするタイヤ。
  7. 天然ゴムのラテックスをセルラーゼにより酵素処理をして製造する天然ゴムの製造方法。
  8. 上記酵素処理と界面活性剤を併用して製造することを特徴とする請求項7記載の天然ゴムの製造方法。
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