JP2004189641A - 水中油型化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子、及び、(B)寒天及びアガロースから選ばれる少なくとも1種を、(A)/(B)で表される質量基準の配合比が1よりも大となるように含有する水相中に、油性成分を含有する水中油型化粧料である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩類や金属酸化物の存在下でも安定な粘度特性を有し、使用感の良好な水中油型化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
水中油型化粧料は、そのさっぱりした使用感から好ましく用いられる剤型の1つである。従来、水系化粧料の増粘剤や固化剤としては、アクリル酸系高分子、セルロース系高分子等の有機系水溶性増粘高分子と、粘土鉱物、無水ケイ酸等の無機系増粘剤が汎用されてきた。
【0003】
しかしながら、アクリル酸系高分子は耐塩性に乏しく、少量の塩や金属酸化物を添加すると極端に粘度が低下したり、無機顔料等により凝集が起こる等の問題がある。また、セルロース高分子は高温下では析出することがあり、またぬるつきが強く使用感が悪いという問題がある。また、無機系増粘剤は、粉っぽさが強く高い粘度を望めず使用感も悪いという問題がある。
【0004】
上記課題を解決するために、特許文献1では、寒天、カラギーナン、ジェランガム、アルギン酸ナトリウム等の水溶性ゲル化剤を粘度向上の主剤として、ネイティブジェランガム、キサンタンガム等の水溶性増粘剤を使用性及び安定性向上剤として添加した、粘性又は固形水系化粧料が開示されている。しかしながら、主剤が寒天等であるため、ゲル強度は高くて粘度が低く、その結果硬くてボソボソとした感触のゲルとなり、容易に皮膚にのばすことができず、使用感が悪いという問題がある。
【0005】
一方、粘度調整をするために用いられる他の水溶性高分子として、ローカストビーンガム、タラガム、グアガム等のガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子がある。しかし、このようなガラクトマンナン骨格の水溶性高分子は、単独ではゲル化能が低くまた耐塩性が乏しいため、それだけでは粘性化粧料の主剤とはなり得なかった。特許文献2には、強度の強いシート状製剤を目的として、カラギーナン及び/又はマンナンと、融点が80℃以上のゲルを形成し得る増粘多糖類(ジェランガム、寒天、アガロース)を組み合わせた外用ゲル組成物が開示されている。しかしながら、この外用ゲル組成物はシート状製剤で塗布時に皮膚にのばす必要がないため、皮膚にのばすことは考慮されていない。また、油相を含有することを目的とせず、乳化物として油相の安定化については検討されていない。
【特許文献1】
特開2000−119166号公報
【特許文献2】
特開2002−87993号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、塩類や金属酸化物の存在下でも安定な粘度特性を有し、使用感が良好な水中油型化粧料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、粘性向上の主剤としてガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子を用い、寒天又はアガロースを少量添加することにより、ゲル化能が向上し、油相の沈降が抑えられるだけでなく、耐塩性も発現し、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、(A)ガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子、及び、(B)寒天及びアガロースからから選ばれる少なくとも1種を、(A)/(B)で表される質量基準の配合比が1よりも大となるように含有する水相中に、油性成分を含有する水中油型化粧料を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る水中油型化粧料は、(A)ガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子、及び、(B)寒天及びアガロースから選ばれる少なくとも1種を、(A)/(B)で表される質量基準の配合比が1よりも大となるように含有する水相中に、油性成分を含むものであり、油性成分は水相中に均一に分散された状態で存在する。
【0010】
本発明においては、水相中の第一の成分であるガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子を、粘度を向上させるための主剤として用い、水相中の第二の成分として寒天及びアガロースから選ばれる少なくとも1種以上(以下、安定性向上剤とする)を前記水溶性高分子による粘度の安定性の向上の為に、前記水溶性高分子よりも少量、具体的には水溶性高分子の含有量より少なく添加することにより、前記水溶性高分子のゲル化能を向上することができる。また、このような特定の配合比率により、塩類や金属酸化物(以下、塩類等とする)の存在下であっても好適な粘度安定性の良いゲル状の水中油型乳化物が得られる。その結果、油相を安定して分散させることができる粘度と皮膚上で均一にのばし易い性質が水相に付与され、使用感及び安定性が良好な粘性のある水中油型化粧料が得られる。
【0011】
本発明のガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子(A)としては、D−ガラクトースとD−マンノースから構成される水溶性高分子、例えば、ローカストビーンガム、タラガム、グアガム、カシアガム等を挙げることができる。中でも、使用感の点から、ローカストビーンガム、タラガム、グアガムを用いることが好ましい。
【0012】
化粧料中における前記水溶性高分子(A)の含有量は、粘度の発現、及び化粧料の安定性の点から全組成中に0.01質量%以上であることが好ましく、更により良い使用感を考慮すると0.1質量%以上であることが好ましい。また、皮膚上へ均一に塗布しやすい点から全組成中に5.0質量%以下であることが好ましく、更に4.0質量%以下であることが使用感の点からも好ましい。
【0013】
本発明の成分(B)として用いる安定性向上剤のうち寒天としては、アガロース、即ち1,3位で結合したβ−D−ガラクトピラノースと、1,4位で結合した3,6−アンヒドロα−L−ガラクトビラノースからなるアガロビオースを繰り返し単位とする多糖類を主成分とするものであれば用いることができ、一般に食品等に用いられるいわゆる「寒天」を、その原藻、製造方法には限定されず用いることができる。中でも、後述の油性成分を水相中に均一に分散させて沈降を抑制する点から、1.5%濃度でのゲル強度が250g/cm2以上のものが好適に用いられる。具体的には、大和S−5〜S−9、ZR、Z−10、ZL、ZH、T1〜T3、UP−16、UP−26、UP−37(以上、伊那食品工業(株))などが挙げられる。
【0014】
アガロースとしては、精製アガロースが好適に用いられる。
【0015】
安定性向上剤(B)の含有量は、上記水溶性高分子(A)の含有量に対し、質量基準の配合比(A)/(B)が1よりも大とすることにより、本発明の化粧料は均一に皮膚へのばし易く、かつ滑らかな使用感を実現することができる。特に(A)/(B)が5〜25であると、容易に、しかも均一に皮膚にのばすことができる点から好ましい。
【0016】
本発明の水相を構成する水の含有量は、全組成中に10〜95質量%であることが好ましく、更に20〜80質量%であることが好ましい。
【0017】
なお、本発明の化粧料には、上記必須成分の他に、本発明の効果に影響しない範囲でその他の水溶性高分子を、必要に応じて1種又は2種以上配合することができる。他の水溶性高分子としては、例えば、カラギーナン、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸、アラビアガム、ゼラチン、タマリンドガム、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ペクチン、セルロース誘導体(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)が挙げられる。
【0018】
本発明の水中油型化粧料に含まれる油性成分は、水相中に油性分散相として存在し、使用感を良くすると共に保湿性を与えるものである。油性成分としては、通常化粧料に使用できる、例えば、流動パラフィン、スクワラン、n−オクタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素油;ジオクチルエーテル、エチレングリコールモノラウリルエーテル、エチレングリコールジオクチルエーテル、グリセロールモノオレイルエーテル等のエーテル油;ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバチン酸ジイソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリカプロイン等のエステル油;イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の飽和高級アルコール;オレイルアルコール、ラノリンアルコール等の不飽和高級アルコール;エイコセン酸、イソミリスチン酸、カプリン酸等の高級脂肪酸;ラウロイルラウリルアミン、ラウリン酸ブチルアミド等の高級脂肪酸アミド;オリーブ油、大豆油、綿実油等の油脂;ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン油;パーフルオロアルキルエチルリン酸、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンリン酸、パーフルオロポリエーテル、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系油等が含まれる。これらの油性成分は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
特に、油性成分の少なくとも一部としてフッ素系油を含有する場合には、化粧崩れに強い化粧料が得られるため、好ましい。
【0020】
化粧料中における油性成分の含有量は、化粧料を塗布後に肌が突っ張ることなく良好な使用感を得る点から全組成中に3質量%以上であることが好ましく、更に5質量%以上であることがより好ましい。加えて、油っぽくない良好な使用感を得る点から全組成中に50質量%以下であることが好ましく、更に30質量%以下であることがより好ましい。
【0021】
本発明の化粧料には、更に、塩類及び/又は金属酸化物の配合により、様々な機能を付加することができる。例えば、酸化亜鉛等を配合して耐汗・皮脂性を付与することができる。上記水溶性高分子(A)にそれよりも少量の成分(B)を水相の安定性向上剤として組み合わせることで、水溶性高分子(A)単独の場合に塩類等の添加で生じる粘度低下を回避することができ、保存安定性は失われない。
【0022】
塩類としては、無機金属塩類、有機金属塩類が含まれ、1価、2価及び3価金属塩が含まれる。具体的には、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム、塩化アルミニウム、塩化第2鉄、パラフェノールスルホン酸亜鉛及び乳酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸等の有機酸の1価金属塩、2価金属塩、3価金属塩等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。化粧料中における塩類の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%、特に0.1〜5質量%であることが好ましい。
【0023】
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等が挙げられ、シリカ処理、アルミナ処理、シリカ・アルミナ処理、金属石鹸処理、脂肪酸処理、アミノ酸処理、シリコーン処理、アルキルリン酸処理、フッ素処理等を施したものであってもよい。また、これらの2種以上、又はこれらと他の有機粉体や無機粉体とを複合化したものでもよい。これらの金属酸化物の大きさ、形状等は特に限定されず、単独で又は2種以上を組み合わせて配合することができる。中でも特に、酸化亜鉛は、化粧持続性の向上が顕著に現れる点から、好ましい。化粧料中における金属酸化物の含有量は、全組成中に0.001〜30質量%、特に0.5〜10質量%であることが好ましい。
【0024】
また、本発明の化粧料には、更に粉体を配合することができる。これにより、粉体を含有したファンデーション等のメイクアップ化粧料を得ることが可能である。
【0025】
本発明に用いられる粉体としては、通常化粧品に対して一般に用いられるものが含まれ、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、シリカ、ゼオライト、焼セッコウ、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素等の無機粉末;ポリアミド樹脂粉末、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレン−アクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色226号、黄色401号、赤色104号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の有機顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素;等が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を任意に選択して用いることができる。
【0026】
また本発明において、これらの粉体に疎水化処理を行っても良い。更に疎水化処理されている粉体を含有する場合には、更に化粧崩れに強い化粧料となるため好ましい。この疎水化処理の際に用いられる疎水性物質として、金属石鹸、油脂、ロウ、シリコーン化合物、フッ素化合物、炭化水素、脂肪酸エステル類等が例示される。化粧料中における粉体の含有量は、全組成中に0.5〜40質量%、特に5〜30質量%であることが好ましい。
【0027】
本発明の化粧料は、粘度を広い範囲で調節することが可能であり、例えば、液状ファンデーションから、半固形状ゲルまで調製できる。
【0028】
粘度は、油相の沈降を抑制し、分離し難くする点から、4,000mPa・s以上とすることが好ましく、更に油相の安定性が良く使用感にも優れるため、8,000mPa・s以上とすることが好ましい。また、該粘度は、化粧料を皮膚に塗布する際に充分にのび、皮膚に均一に塗布する点から、150,000mPa・s以下とすることが好ましく、さらに油相の安定性が良く使用感にも優れるため、130,000mPa・s以下とすることが好ましい。ここで、粘度は、B型粘度計(例えば、B8L型粘度型((株)トキメック)で25℃、回転速度6rpm、ローターNo.4で測定した場合の値をいう。
【0029】
本発明の水中油型化粧料には、上記の成分の他に、必要に応じて通常の化粧料に用いられる成分を配合することができる。例えば、保湿剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽剤、美容成分、香料、制汗剤等を本発明の目的及び効果を損なわない質的及び量的範囲内で配合することができる。
【0030】
本発明の化粧料は、ガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子(A)と安定性向上剤(B)を水に分散、溶解させた後、油相を撹拌、混合し、冷却することにより製造することができ、例えば、下地クリーム、サンカットクリーム、ファンデーション、アイシャドウ、頬紅、保湿クリーム、美容液等の化粧料とすることができるが、特に耐塩性があることから、塩、金属酸化物、粉体を含有する下地クリーム、サンカットクリーム、ファンデーション、アイシャドウ、頬紅に特に適している。
【0031】
【実施例】
(実施例1〜7、比較例1〜5)
第1表に示す組成にしたがって、実施例1〜7、及び、比較例1〜5の水中油型化粧料を調製した。得られた水中油型化粧料を用いて、粘度、外観(安定性)、使用感(のばし易さ、塗布後のしっとり感、仕上がりのきれいさ)を評価した。
【0032】
<製法>
油相に粉体を分散させた。ローカストビーンガム、寒天、カルボキシビニルポリマー、必要に応じて塩類及び/又は金属酸化物を、水に加えて加熱溶解した後、ディスパーで水相を撹拌しながら、油相を滴下し、滴下後速やかに冷却を行い、水中油型化粧料を調製した。
【0033】
<評価方法>
1.粘度
B8L型粘度計((株)トキメック)で25℃、回転速度6rpm、ローターNo.4で測定した。
【0034】
2.外観(安定性)
外観を観察することにより水中油型化粧料の安定性を評価した。
〔評価基準〕
○:相分離することなく均一な外観。
×:油相が分離及び/又は粉体が沈降。
【0035】
3.使用感( のばし易さ、塗布後のしっとり感、仕上がりのきれいさ)
各化粧料を皮膚に塗布し、のばし易さ、塗布後のしっとり感、仕上がりのきれいさについて、2人の専門パネラーにより、下記評価基準で評価した。
〔評価基準〕
5:非常に良い
4:良い
3:ふつう
2:やや悪い
1:非常に悪い
次に得点の平均点を求め、化粧料の評点とした。
【0036】
各油中水型化粧料の評価結果を第1表に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
第1表に示された結果から、本発明の皮膚化粧料である実施例1〜7はいずれも、相分離や粉体の沈降をすることなく安定性に優れ、のばし易さ、塗布後のしっとり感、仕上がりのきれいさ等、使用感が良好であった。特に、ガラクトマンナン骨格を有する(A)/(B)が5〜25である実施例1,4,7については、より均一に皮膚にのばすことができ、仕上がりのきれいさの点で優れるものであった。一方、Bを含有しない比較例1は、ゲル化能が低く、相分離をして粉体が沈降し、さらに、仕上がりのきれいさに劣るものであった。また、Aを含有しない比較例2は、ゲル強度が強く粘性のないボソボソとしたゲルになり、のばし難く、また仕上がりのきれいさに劣るものであった。(A)、(B)を使用しない増粘系としてアクリル酸系高分子のみを用いた比較例3は、ゲル化能を示さず相分離した。Aの変わりにアクリル酸系高分子を用いてBと組み合わせた比較例4は、ゲル化能が低く、相分離をして粉体が沈降し、さらに、塗布後のしっとり感及び仕上がりのきれいさの点で非常に劣るものであった。(A)/(B)が0.5(>1に入らない)である比較例5は、ゲル強度が強く粘性のないボソボソとしたゲルになり、のばし難く、また仕上がりのきれいさに劣るものであった。
【0040】
(実施例8)ファンデーション
第2表に示す組成で、下記製法でファンデーションを調製した。
【0041】
【表3】
【0042】
得られたファンデーションの粘度は124,000mPa・sであり、安定性に優れ、のばし易さ、塗布後のしっとり感、仕上がりのきれいさ等、使用感はいずれも良好であった。
【0043】
(製法)
油性成分(4)及び(5)に粉体(6)〜(9)を分散させた。ローカストビーンガム(1)、寒天(2)、精製水(3)を90℃で加熱溶解し水相を調整する。ディスパーで水相を撹拌しながら、粉体を混合した油相を滴下し、滴下後速やかに冷却し、ファンデーションを得た。
【0044】
【発明の効果】
本発明においては、水相の粘性向上剤としてガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子を用い、水相の安定性向上剤として寒天又はアガロースを前記水溶性高分子よりも少量添加することにより、前記水溶性高分子のゲル化能及び耐塩性が向上し、油相を安定して分散させることができる粘度と皮膚上で均一にのばし易い性質が水相に付与されるため、耐塩性を有し、使用感及び安定性が良好な粘性のある水中油型化粧料が得られる。
【0045】
本発明の化粧料は、耐塩性を有するため、塩類及び/又は金属酸化物を配合することにより、様々な機能を付加することができる。例えば、酸化亜鉛等を配合して耐汗・皮脂性を付与できる。
【0046】
本発明の化粧料は、耐塩性を有するため、粉体を含有したファンデーション等のメイクアップ化粧料とすることが可能である。
Claims (6)
- (A)ガラクトマンナン骨格を有する水溶性高分子、及び、(B)寒天及びアガロースから選ばれる少なくとも1種を、(A)/(B)で表される質量基準の配合比が1よりも大となるように含有する水相中に、油性成分を含有する水中油型化粧料。
- 前記水溶性高分子(A)がローカストビーンガム、タラガム、グアガムからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1に記載の水中油型化粧料。
- 更に塩類及び/又は金属酸化物を含有する請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
- 25℃の粘度が4,000〜150,000mPa・sである請求項1乃至3いずれかに記載の水中油型化粧料。
- 更に疎水化処理されている粉体を含有する請求項1乃至4いずれかに記載の水中油型化粧料。
- 前記油性成分として少なくともフッ素系油を含有する請求項1乃至5いずれかに記載の水中油型化粧料。
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