JP2004188728A - 型締装置 - Google Patents

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JP2004188728A JP2002358352A JP2002358352A JP2004188728A JP 2004188728 A JP2004188728 A JP 2004188728A JP 2002358352 A JP2002358352 A JP 2002358352A JP 2002358352 A JP2002358352 A JP 2002358352A JP 2004188728 A JP2004188728 A JP 2004188728A
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Goshun Nishino
悟春 西野
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Meiki Seisakusho KK
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Abstract

【課題】射出成形機における型締装置の容積を大きくすることなく、金型の圧締力による金型キャビティの変形を少なくするとともに、固定金型を移動させず射出成形機の作動を単純にし成形時間を短縮する射出成形機の型締装置を提供する。
【解決手段】固定金型18が取付けられ複数のタイバ15を挿通、摺動させる貫通孔47を有する固定盤12と、前記固定盤12の反固定金型側に対向して配設され前記タイバ15の一端が固着された移動盤13と、前記固定盤12と前記移動盤13との間に少なくとも対角のタイバ15の内側となるように設けられ前記移動盤13を前記タイバ15の軸方向に移動させる駆動手段52と、前記複数のタイバ15を摺動して可動金型を前記固定金型18に離隔、近接させかつ前記タイバ15に係合して前記駆動手段52により前記可動金型を前記固定金型18に圧締させる可動盤を有する型締装置。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機等において金型を接離・圧締する型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
型締装置は射出装置とともに射出成形機を構成する主な要素であるが、横形射出成形機の場合、型締装置の射出成形機全体に占める容積の割合は射出装置より大きい。そのため、特に型締力が5,000kNを越えるような大型射出成形機では、設置面積がより広く必要とされるため、型締装置の容積を如何に小さくするかが重要な課題となる。
【0003】
このような課題を解決する型締装置としては、固定金型を保持する固定盤と、可動金型を保持する可動盤と、前記可動盤を固定盤に対し進退移動させる手段と、前記可動盤が固定盤に接近して固定金型と可動金型が型閉じされる直前に可動盤と結合されかつ型閉じ後に型締めを行うタイバと、前記可動盤に設けられたタイバ挿通孔に挿通されるタイバを可動盤に係止するための位置調整自在なストップリングとハーフナットとタイバに設けた係合歯とからなる係合手段と、この係合手段により係合されたタイバを介して可動盤と固定盤とを締付ける油圧シリンダを固定盤に取付けた型締め手段とから構成されるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公平2―9924号公報(第1−6頁、第1−8図)
【0005】
この型締装置の最大の特徴は、タイバの寸法を比較的短く構成して型締装置の小型化とともに重量の軽減を達成したことである。
【0006】
また、他の型締装置としては、タイバをその軸方向の所定位置で固定する固定装置と可動盤を押圧する型締駆動装置とを備えた駆動プレートを有し、前記駆動プレートは可動盤に固定されたガイドバーによってその軸方向にガイドされているとともに、前記ガイドバーの後部がアジャストプレートに固定され、該アジャストプレートには前記駆動プレートと前記可動盤との間隔を調整し固定する位置決め手段から構成されるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献2】
特開2002−103403号公報(第1−4頁、第1−4図)
【0008】
この型締装置は型締駆動装置が可動盤と駆動プレートとの間に配設され、特許文献1における型締装置に比較すると、型締装置の端部に型締駆動装置と駆動プレートが付加された構成であるため、型締装置の小型化の効果は多少低下するが、従来の他の型締装置のように一の型締シリンダにより可動盤を押圧する型締駆動装置と比較すれば十分小型化が図られている。
【0009】
しかしながら、前述した両型締装置の固定盤はその四隅近傍にタイバが固着されており、金型の圧締時には、固定盤の四隅は圧締力によりタイバ方向に引張られるとともに固定盤の中央部は固定金型により押圧されている。そのため、固定盤は固定金型の取付け面が凹状に撓むのである。しかも固定盤には射出装置のノズルと加熱筒を挿入してノズルを固定金型に押圧させるため、比較的大径のすり鉢状の貫通穴を設けている。その結果、固定盤の前記撓みは固定盤の厚さを比較的大きくしたとしても10分の数mm撓むこととなり、金型キャビティに溶融樹脂を充填したとき、金型キャビティは溶融樹脂圧力に対抗できず前記撓みに対応して変形させられる。したがって、前記金型キャビティで成形される成形品は金型キャビティの設計寸法とはならず、きわめて精度の低いものとなる。
【0010】
ところで、上記とは別の型締装置として次のようなものが知られている。固定プラテンは架台に固定され、可動プラテンは、架台上の硬化された摺動板の上をスライドする。この型締装置は、タイバの代りに、可動プラテンに固定され、かつ固定プラテン内の通路を通して摺動する4個の制動板を有する。通路は、プラテンの整合を簡便にさせる平坦な研作摩耗板を有する。2つの制動ハウジングは、制動板と係合するようになっている。それらの制動ハウジングは、射出ユニットの両側に配置されている。各制動ハウジングは、制動板が通る通路を形成するとともに、制動板の側部を把持するための少なくとも2対の制動パッドライニングを有する。各制動ハウジングは、さらに、上記制動パッドライニングを制動板と係合するように移動させるため、図示されていない導管を介してシリンダに導入される流体がピストンを制動パッドライニングに対して移動させる。クランプピストン・シリンダユニットは、制動ハウジング内に設けられている。各ピストン・シリンダユニットは、図示していない導管によって流体が導入されるシリンダを、一端が固定プラテンに取り付けられている可動ピストンから構成されている。そして、クランプピストン・シリンダユニットを駆動して制動ハウジングが固定プラテンから離れるようにすることによりプラテン間のモールドをクランプする(例えば、特許文献3参照。)。
【0011】
【特許文献3】
特公平7−96250号公報(第7−8頁、第9−12図)
【0012】
この型締装置は、固定プラテンにタイバが固着されていないので、特許文献1および特許文献2におけるような固定プラテンのタイバによる撓みは発生しない。しかしながら、クランプピストン・シリンダユニットは固定プラテンの端部軸に位置する2つの制動ハウジングに設けられているため、クランプ力は固定プラテンの両端に作用する。このため、固定プラテンの固定金型への押圧による撓みは軽減されないのである。
【0013】
またさらに、他の型締装置は、固定プラテンまたは可動プラテンをプラテン本体と当該プラテン本体に対して少なくとも型締ストロークの範囲で接離可能に取付けられた加圧プレートとにより構成し、プラテン本体と加圧プレート間に型締用の加圧機構を備える。この加圧機構はシリンダ部に収容され圧油が導入可能とされた袋体の膨張収縮によりピストンを押出し可能に形成するとともに、前記袋体の内部形状と同等な形状を有する入子を当該袋体に内蔵させて固定し、前記入子に油圧通路を形成した構成である(例えば、特許文献4参照。)。
【0014】
【特許文献4】
特開2002−86521号公報(第1−9頁、第1−5図)
【0015】
この型締装置は油圧による加圧機構の作動液の漏出という課題を解決したものであって、特許文献4には固定プラテンの撓み抑制効果についての記載はない。また、この型締装置の固定金型を取付ける加圧プレートはマシンベースに対して移動するので、射出装置の固定金型への当接や成形品の取出しに際して射出装置や成形品取出機を固定金型に追従して移動させなければならない等の不具合を生ずる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の技術における問題を解決するために提案されたものであって、射出成形機における型締装置の容積を大きくすることなく、金型の圧締力による金型キャビティの変形を少なくするとともに、固定金型を移動させず射出成形機の作動を単純にし成形時間を短縮する射出成形機の型締装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、可動金型を固定金型に対し離隔、近接および圧締させる型締装置であって、架台に固着され前記固定金型が取付けられ複数のタイバを挿通、摺動させる貫通孔を有する固定盤と、前記固定盤の反固定金型側に対向して配設され前記タイバの一端が固着された移動盤と、前記固定盤と前記移動盤との間に少なくとも対角のタイバの内側となるように設けられ前記移動盤を前記タイバの軸方向に移動させる駆動手段と、前記複数のタイバを摺動して前記可動金型を前記固定金型に離隔、近接させかつ前記タイバに係合して前記駆動手段により前記可動金型を前記固定金型に圧締させる可動盤を有することを特徴とする型締装置に係る。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1において、前記移動盤の案内はタイバにより行われることを特徴とする型締装置に係る。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1において、前記移動盤の案内は固定盤または移動盤に設けた案内部により行われることを特徴とする型締装置に係る。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記駆動手段は、油圧シリンダと油圧ピストンとからなることを特徴とする型締装置に係る。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記駆動手段は、固定盤に設けた環状溝と、該環状溝に摺動自在に嵌挿し移動盤に固着した環状ピストンとからなることを特徴とする型締装置に係る。
【0022】
請求項6の発明は、請求項4において、前記油圧ピストンは、往復駆動可能であることを特徴とする型締装置に係る。
【0023】
【発明の実施の形態】
図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の型締装置と射出装置からなる射出成形機の一部断面を示す側面図であり、図2は図1におけるA部付近の拡大断面図であり、図3は図1におけるA部付近の他の実施例を示す拡大断面図である。
【0024】
図1に示すように、型締装置10は、架台11上面に設けられ、一部を示す射出装置9とともに射出成形機8を構成する。型締装置10は、固定盤12、移動盤13、可動盤14、タイバ15、係合手段20、型開閉手段23および突出手段28の各部を有する。
【0025】
図1および図2に示すように、固定盤12は矩形、厚板であり架台11の上面に固着され、その四隅近傍にブッシュ46,48を介してタイバ15を挿通・摺動させる貫通穴47を有する。固定盤12は、各貫通穴47の中心から等距離にある軸を中心に断面すり鉢形状の貫通穴45を有し、貫通穴45の小径側の面に固定金型18を取付け、射出装置9は貫通穴45を遊貫して固定金型18に当接する。
【0026】
固定盤12における貫通穴45の大径側の面には、貫通穴45の大径と同軸に油圧シリンダとしての環状溝32が設けられている。環状溝32の外側の直径は、対角に設けられたタイバ15の内法寸法より小さく、環状溝32の内側の直径は、貫通穴45の大径より大きい。そのため、隣り合うタイバ15の間隔が広いときは、環状溝32の外側が、隣り合うタイバ15の内側を結ぶ線より外側になる場合もある。環状溝32には油圧ピストンとしての環状ピストン31が往復動自在に嵌挿されている。環状ピストン31は断面形状が茸状であり、その頭部に設けた二の環状溝にはパッキング40a,40bが装着されている。また環状ピストン31の断面茸状の茎部分には、大径環状のパッキン押え33と小径環状のパッキン押え34がそれぞれ嵌挿され、パッキン押え33とパッキン押え34はそれぞれ複数のボルト35と複数のボルト37により固定盤12に固着されている。パッキン押え33の内周面とパッキン押え34の外周面には環状溝が設けられ、それぞれの環状溝にはパッキング41、パッキング42およびパッキング43が装着されている。
【0027】
このようにして、環状溝32の底部と環状ピストン31の頭部とで圧締室38が液圧密に形成される。また、環状溝32の外径側面、環状ピストン31およびパッキング押え33から型開室39aが液圧密に形成され、環状溝32の内径側面、環状ピストン31およびパッキング押え34から型開室39bが液圧密に形成される。圧締室38、型開室39aおよび型開室39bには図示しない通路と管路を介して油圧源から圧油が供給され、環状ピストン31は固定盤12から往復駆動可能とされる。なお、環状ピストン31は頭部を有せず、型開室39a,39bのいずれか一方または双方が存在しない構成とすることもある。また、環状溝32と環状ピストン31を複数の油圧シリンダとしての凹部とそれら凹部に嵌挿する複数の油圧ピストンに置き換えて構成してもよい。さらに、上記油圧シリンダと油圧ピストンは駆動手段52を構成するが、駆動手段52は前記の油圧式に限らずサーボモータ、ボールネジ、ボールナット、カム、楔等から構成される電気・機械式であってもよい。
【0028】
固定盤12の反固定金型側には移動盤13が固定盤12に対向させて配設される。移動盤13は、四隅近傍にタイバ15を固着する矩形、厚板である。この移動盤13の案内は前記タイバ15により行われる。タイバ15は、固定盤12と同じ位置に設けた移動盤13四隅近傍の貫通穴49に挿通され、タイバ15の端部に螺設した螺子に螺着するナット16と、タイバ15の段部51に設けた半割リング50とにより、前記タイバ15の両端部がそれぞれ移動盤13に固着される。移動盤13は、各貫通穴49の中心から等距離にある軸を中心に固定盤12の貫通穴45の大径より僅か大きい直径の開口44を有する。
【0029】
前記環状ピストン31の底面は、移動盤13の開口44より外側に複数のボルト36により固着される。したがって、移動盤13は、駆動手段52によって固定盤12と移動盤13の軸方向に近接・離隔駆動されることになる。
【0030】
図1に示すように、可動盤14は、固定盤12を挿通しさらに延長するタイバ15を四隅近傍に遊貫する矩形の厚板であり、前記可動盤14は架台11上面に固着した摺動板30上を摺動手段29を介して摺動移動する。可動盤14は、固定盤12に取付けた固定金型18と対向する面に可動金型19を取付け、その反対面には突出手段28を有する。可動盤14の突出手段28取付け面のタイバ15を遊貫する部分は延長され、その端面には係合手段20としてのハーフナット21が設けられる。
【0031】
ハーフナット21は、タイバ15の所定位置に設けた断面凹凸状の係合歯22に係合するような凹凸を内径面に有するナットを中心で分割したものである。ハーフナット21および係合歯22の凹凸形状は、その断面形状が鋸歯状、矩形状または台形状等があり、いずれでもよい。また、凹凸の数は一または複数とし、型締力等に応じて適宜な設計が行われる。ハーフナット21の往復駆動は、油圧シリンダやモータで行われ、対のハーフナット21が同期して作動するようにリンク機構等を採用することもある。
【0032】
型開閉手段23は、固定盤12の上面または側面に取付座27を介して取り付けられた型開閉シリンダ25と、可動盤14の上面または側面に取付座26を介して取り付けられ型開閉シリンダ25から進退するロッド24とからなる。型開閉手段23は、前記の油圧シリンダからなるもののほか、固定盤12または可動盤14の一方に取り付けたサーボモータと、サーボモータにより駆動されるボールネジと、ボールネジと螺合し固定盤12または可動盤14の他方に取り付けたボールナットとから構成してもよい。型開閉手段23は、係合手段20が可動盤14とタイバ15との係合を解除しているとき、可動盤14を固定盤12に近接および離隔させる。なお、型開閉手段23は、固定盤12および可動盤14の軸に対して対称の位置に二つ設けて、可動盤14を平衡して移動させるようにしている。
【0033】
支持盤17は、移動盤13に固着したタイバ15の一端を保持する部材であり、可動盤14が固定盤12側に移動したときにタイバ15が垂下して係合手段20の作動に悪影響を及ぼすことを防止する。したがって、このような影響がない場合には支持盤17を省略することもできる。
【0034】
前記移動盤13の案内に関する他の実施例を図3に基づいて説明する。図3は図1におけるA部付近の他の実施例を示す拡大断面図である。図3において図1または図2における符号と同一の部材は、それぞれ同一の形状および機能を有する部材である。したがって、ここでは図1または図2と異なる部分についてのみ説明する。固定盤53は、環状溝32の内径側面が移動盤13側に延長された案内部55を有する。環状ピストン31の断面茸状の茎部分における内径は、開口44の内径と一致している。そして、前記環状ピストン31と環状溝32の内径側面との間にはブッシュ54が設けられ、ブッシュ54は案内部55を摺動して案内される。このように構成したため、図2に示した環状ピストン31の型開室39bは存在しない。なお、案内部55は前記環状溝32の内径側面を移動盤13側に延長したものを示したが、固定盤または移動盤の一方にピン等を立設させて構成してもよい。
【0035】
この実施例においては、タイバ56と固定盤53のブッシュ46,48との嵌合は移動盤13のブッシュ54と案内部55との嵌合より緩くしているので、移動盤13は案内部55により主に案内されるのである。また、タイバ56の段部57は、図2に示したタイバ15の段部51とは異なり、タイバ56を移動盤13の貫通穴49に遊貫させているので、タイバ56は圧締力による移動盤13の撓みに影響され難い。なお、タイバを15または56のいずれに選択するかは、案内部55の有無に関わりなく、設計上の事項である。また、固定盤53は固定盤12よりも厚さが薄いように表されているが、固定盤53の厚さは圧締力の伝達が環状ピストン31と固定金型18との間のみで作用することを考慮して設計された結果である。これに対し固定盤12の厚さが厚いのは、移動盤13の案内を安定して行うためである。
【0036】
次に、型締装置10の作動と成形動作について説明する。成形作業に入る前に、固定金型18と可動金型19を型合わせした状態の金型を固定盤12に取付けた後、係合手段20とタイバ15との係合を解除させて、可動盤14を型開閉手段23により型閉させ、可動盤14を可動金型19に当接させる。このとき、係合手段20がタイバ15の係止歯22と係合可能となるようなタイバ15の軸方向位置を、金型の型厚寸法に基づいて予め演算しておく。そして、前記演算したタイバ15の位置となるように駆動手段52はタイバ15を移動させ位置決めする。このタイバ15の位置で係合手段20は可動盤14をタイバ15に係合させる。その後、駆動手段52の圧締室38に圧油を供給し、移動盤13を固定盤12から離隔させて金型を圧締する。この状態で可動金型19を可動盤14に取付けることにより、新規な金型による成形作業の準備が完了する。
【0037】
金型の型締作動は、固定盤12から移動盤13を押す駆動手段52の発生する力が、タイバ15、係合手段20および可動盤14を経て固定金型18と可動金型19に伝達されて行われる。したがって、固定盤12には固定金型18の固定盤12への取り付け面近傍に作用する力のみが付与され、従来の固定盤のようにタイバによってその四隅が引張られる力は付与されないので、固定盤12の撓みは著しく軽減されるのである。
【0038】
この金型による成形動作を、一サイクル前の成形サイクルの終了である可動金型19の型開き完了時点から説明する。係合手段20によるタイバ15との係合を解除させて、可動盤14を型開閉手段23により型閉させ、可動金型19を固定金型18に当接させる。駆動手段52はタイバ15を所定位置に移動させ、所定の係合位置に位置決めする。係合手段20は可動盤14をタイバ15に係合させる。駆動手段52の圧締室38に圧油を供給し、金型を圧締する。射出装置9を固定金型18に押圧させて射出装置9から溶融樹脂を金型へ射出充填する。金型内に射出充填された溶融樹脂は所定時間で冷却または硬化され固化して成形品となる。その後、係合手段20を解除して型開閉手段23により可動盤14を型開きさせる。このとき、軸方向に長い成形品等のため固定金型18からの成形品の離型に比較的大きな力を要する場合には、係合手段20を解除せず係合させたまま、駆動手段52の型開室39a,39bのいずれか一方または双方に圧油を供給しタイバ15を型開き方向に駆動して強力型開きを実施する。10mm前後の距離の強力型開きが終了したとき、係合手段20を解除して型開閉手段23により可動盤14を型開きさせる。所定の型開き完了位置に可動盤14が到達したとき、可動盤14を停止させ、突出手段28を駆動して成形品を可動金型19から離型させて取出す。以上のような成形サイクルを連続して繰返すことにより成形作業が実行される。
【0039】
本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を付加して実施することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明は、型締装置は架台に固着され前記固定金型が取付けられ複数のタイバを挿通、摺動させる貫通孔を有する固定盤と、前記固定盤の反固定金型側に対向して配設され前記タイバの一端が固着された移動盤と、前記固定盤と前記移動盤との間に少なくとも対角のタイバの内側となるように設けられ前記移動盤を前記タイバの軸方向に移動させる駆動手段と、前記複数のタイバを摺動して前記可動金型を前記固定金型に離隔、近接させかつ前記タイバに係合して前記駆動手段により前記可動金型を前記固定金型に圧締させる可動盤を有する。これによって、射出成形機における型締装置の容積を大きくすることなく、金型の圧締力による金型キャビティの変形を少なくするとともに、固定金型を移動させず射出成形機の作動を単純にし成形時間を短縮する射出成形機の型締装置を提供することができる。
【0041】
請求項2の発明は、前記移動盤の案内はタイバにより行われており、移動盤を案内する構造を簡略化した型締装置を提供することができる。
【0042】
請求項3の発明は、前記移動盤の案内は固定盤または移動盤に設けた案内部により行われており、前記移動盤の荷重が環状ピストンに加わることがなく、該移動盤の案内を前記案内部により安定して行って、耐久性のある型締装置を提供することができる。
【0043】
請求項4の発明は、前記駆動手段が、油圧シリンダと油圧ピストンとからなり、該油圧シリンダと油圧ピストンの容積が比較的小さいものであっても、適宜の油圧シリンダ等を配置して大きな圧締力を備えた型締装置を提供することができる。
【0044】
請求項5の発明は、前記駆動手段が、固定盤に設けた環状溝と、該環状溝に摺動自在に嵌挿し移動盤に固着した環状ピストンとからなり、前記環状溝と環状ピストンとの間で形成された型開室内等の油圧の有効作動面積を大きくし、大きな圧締力を備えた型締装置を提供することができる。
【0045】
請求項6の発明は、前記油圧ピストンは往復駆動可能であり、可動盤とタイバとの係合位置の調整が前記油圧ピストンの往復駆動により容易となる。さらに、前記油圧ピストンの往復駆動により、軸方向に長い成形品等を固定金型から離型するための強力型開きが可能な型締装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型締装置と射出装置からなる射出成形機の一部断面を示す側面図である。
【図2】図1におけるA部付近の拡大断面図である。
【図3】図1におけるA部付近の他の実施例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
8 射出成形機
9 射出装置
10 型締装置
11 架台
12 固定盤
13 移動盤
14 可動盤
15 タイバ
18 固定金型
19 可動金型
20 係合手段
31 環状ピストン(油圧ピストン)
32 環状溝(油圧シリンダ)
52 駆動手段
53 可動盤
55 案内部
56 タイバ

Claims (6)

  1. 可動金型を固定金型に対し離隔、近接および圧締させる型締装置であって、
    架台に固着され前記固定金型が取付けられ複数のタイバを挿通、摺動させる貫通孔を有する固定盤と、
    前記固定盤の反固定金型側に対向して配設され前記タイバの一端が固着された移動盤と、
    前記固定盤と前記移動盤との間に少なくとも対角のタイバの内側となるように設けられ前記移動盤を前記タイバの軸方向に移動させる駆動手段と、
    前記複数のタイバを摺動して前記可動金型を前記固定金型に離隔、近接させかつ前記タイバに係合して前記駆動手段により前記可動金型を前記固定金型に圧締させる可動盤
    を有することを特徴とする型締装置。
  2. 前記移動盤の案内はタイバにより行われることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
  3. 前記移動盤の案内は固定盤または移動盤に設けた案内部により行われることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
  4. 前記駆動手段は、油圧シリンダと油圧ピストンとからなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の型締装置。
  5. 前記駆動手段は、固定盤に設けた環状溝と、該環状溝に摺動自在に嵌挿し移動盤に固着した環状ピストンとからなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の型締装置。
  6. 前記油圧ピストンは、往復駆動可能であることを特徴とする請求項4に記載の型締装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008246932A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Sumitomo Heavy Ind Ltd プラテンユニット及び型開閉装置
CN106141148A (zh) * 2015-03-27 2016-11-23 长城汽车股份有限公司 联动抽芯机构及模具

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