JP3447227B2 - 無枠式鋳型造型機とそれを用いた無枠式鋳型造型方法 - Google Patents

無枠式鋳型造型機とそれを用いた無枠式鋳型造型方法

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JP3447227B2
JP3447227B2 JP28691498A JP28691498A JP3447227B2 JP 3447227 B2 JP3447227 B2 JP 3447227B2 JP 28691498 A JP28691498 A JP 28691498A JP 28691498 A JP28691498 A JP 28691498A JP 3447227 B2 JP3447227 B2 JP 3447227B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、型枠を有しない無枠式の鋳型の
造型技術に関するものであり、特に目的とする鋳型を優
れた締め固め強度をもって安定して造型することの出来
る無枠式鋳型の造型装置および造型方法に関するもので
ある。
【0002】
【背景技術】従来から、無枠式鋳型造型機の一種とし
て、特開平8−323449号公報等に記載されている
ように、筒状の枠体形状を有する型枠の一方の開口部に
パターンプレートを重ね合わせると共に、該型枠の他方
の開口部からスクイズプレートを嵌め込んで、かかる型
枠内において、パターンプレートとスクイズプレートの
対向面間に造型空間を形成し、スクイズプレートをパタ
ーンプレート側に前進駆動せしめて造型空間に充填され
た鋳物砂を締め固めることにより、パターンプレートに
設けられた模型の形状が転写されてなる鋳型を造型する
ようにした無枠式鋳型造型機が、知られている。
【0003】ところで、このような無枠式鋳型では、造
型後に型枠から抜き取られて使用されることから、鋳物
砂を充分に締め固めて強度を確保することが重要とな
る。
【0004】ところが、押圧面が平坦面とされた単体構
造のスクイズプレートを採用する従来の無枠式鋳型造型
機では、スクイズプレートの前進駆動によって鋳物砂を
効率的に締め固めることが難しい場合があった。特に、
型枠に近い外周部分では、型枠と鋳物砂の摩擦や応力伝
播特性の影響の他、パターンプレートに突設された模型
による鋳物砂の移動抵抗等によって、有効な締め固め力
を安定して確保することが難しく、そのために、充分な
鋳型強度を安定して得ることが出来なかったり、設定可
能な模型の形状や大きさが大幅に制限されてしまう場合
があった。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、特に外周部分における鋳物砂の締め固め不
良等が回避されて、良好なる強度の無枠式鋳型を安定し
て製造することの出来る無枠式鋳型造型機と、かかる無
枠式鋳型造型機による無枠式鋳型の有利な製造方法を提
供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、無
枠式鋳型造型機に関する本発明の特徴とするところは、
筒状の枠体形状を有する型枠の一方の開口部にパターン
プレートを重ね合わせると共に、該型枠の他方の開口部
からスクイズプレートを嵌め込んで、該型枠内における
該パターンプレートと該スクイズプレートの対向面間に
造型空間を形成し、該スクイズプレートを該パターンプ
レート側に前進駆動せしめて該造型空間に充填された鋳
物砂を締め固めるようにした無枠式鋳型造型機におい
て、前記スクイズプレートを少なくとも中央部分と外周
部分に分割して、それら中央部分と外周部分を、前記パ
ターンプレート側に独立して前進変位可能とすると共
に、それら中央部分と外周部分に及ぼされるそれぞれの
前進駆動力を相互に独立して設定することの出来る駆動
手段を設けたことにある。
【0007】このような本発明に従う構造とされた鋳型
造型機においては、鋳物砂に締め固め圧力を及ぼすスク
イズプレートが、少なくとも中央部分と外周部分に分割
された分割構造とされていると共に、それら中央部分と
外周部分が相互に独立して前進変位可能とされており、
外周部分によって鋳物砂に及ぼされる締め固め圧力と、
中央部分によって鋳物砂に及ぼされる締め固め圧力と
を、各別に調整できることから、パターンプレートに形
成される模型の形状,大きさや鋳物砂の状態等に応じ
て、鋳型の中央部分と外周部分の両方にそれぞれ有効な
締め固め圧力を及ぼすことが出来るのであり、以て、全
体として充分に締め固められた無枠式鋳型を安定して製
造することが可能となるのである。
【0008】なお、本発明において、型枠やパターンプ
レートとしては、従来から公知のものが何れも採用可能
であり、例えば、パターンプレートを挟んで一対の型枠
を軸方向に重ね合わせて保持せしめると共に、それら各
枠体の軸方向外側開口部からそれぞれスクイズプレート
を嵌め込み、各枠体内の造型空間に充填された鋳物砂を
締め固めることにより、互いに型合わせされる一対の無
枠式鋳型を同時に造型するようにした構造等が、好適に
採用され得る。また、例えば、中心軸が水平方向に延び
るように保持せしめた型枠の両側開口部をパターンプレ
ートとスクイズプレートで覆蓋せしめた状態下で、型枠
の鉛直上方に開口する供給口を通じて造型空間に鋳物砂
を充填して締め固めるようにした構造等を採用すること
も、鋳物砂の充填性の向上による鋳型の締め固め性の更
なる向上等に有効である。
【0009】また、スクイズプレートに駆動力を及ぼす
駆動手段としては、スクイズプレートの中央部分に及ぼ
される駆動力を直接的に制御することの出来る第一の駆
動手段と、該スクイズプレートの外周部分に及ぼされる
駆動力を直接的に制御することの出来る第二の駆動手段
とを、含んで構成することが望ましく、それにより、中
央部分によって鋳物砂に及ぼされる締め固め圧力と、外
周部分によって鋳物砂に及ぼされる締め固め圧力を、互
いに独立して大きな自由度をもって容易に制御すること
が可能となる。なお、それら第一及び第二の駆動手段と
しては、例えば、油圧シリンダや電動モータ等が何れも
採用可能である。また、スプリングやリンク機構等を利
用した各種の駆動力軽減手段を採用することにより、ス
クイズプレートの中央部分と外周部分に対して、一つの
駆動手段によって互いに異なる駆動力を及ぼすことも可
能である。
【0010】より具体的には、かかる駆動手段は、例え
ば、前記型枠に対して固定的に配設された支持部材と前
記スクイズプレートの中央部分の間に介装されて、該中
央部分を前記パターンプレートに対して接近/離隔方向
に駆動する第一の駆動機構と、該スクイズプレートの中
央部分と該スクイズプレートの前記外周部分の間に介装
されて、該外周部分を該中央部分に対して、前記パター
ンプレートに対する接近/離隔方向に駆動する第二の駆
動機構とを、含んで有利に構成され得る。
【0011】更にまた、パターンプレートにおいて中央
部分から独立して変位可能な外周部分は、例えば、型枠
の内周面に摺接される外周縁部を含み、外周縁部に沿っ
て周方向の全周に亘って略一定の幅で連続して延びる環
状構造をもって、有利に形成される。また、そこにおい
て、パターンプレートの外周部分と中央部分は、何れ
も、前進駆動に際して、その外周縁部が、型枠乃至はパ
ターンプレートにおける外周部分の内周面に対して摺接
せしめられることから、かかる摺接面間に鋳物砂等が入
り込むのを防ぐために、例えば、パターンプレートの外
周部分および中央部分の各外周縁部に対して、シール部
材を配設することが望ましい。
【0012】さらに、本発明に従う構造とされた無枠式
鋳型造型機においては、例えば、前記スクイズプレート
における外周部分を、周方向の複数箇所で分割された複
数の外周分割体にて構成し、それら各外周分割体を前記
パターンプレート側に互いに独立して前進変位可能とす
ると共に、前記駆動手段によってそれら各外周分割体に
及ぼされる前進駆動力を相互に独立して設定可能とした
構成が、好適に採用される。このような構成を採用すれ
ば、例えば模型における突出量や形状が部分的に偏って
いたり複雑であるために、造型空間における外周部分の
中でも、周方向で部分的に鋳物砂の充填性や締め固め圧
力の伝達性が悪いような場合でも、各外周分割体に及ぼ
される前進駆動力を相互に調節することによって、鋳物
砂における締め固め性の周方向での均一化を図ることが
出来るのであり、鋳型全体における締め固め性の更なる
均一化が実現可能となる。なお、このように複数の外周
分割体を採用する場合には、スクイズプレートに駆動力
を及ぼす駆動手段として、各外周分割体に及ぼされる駆
動力を直接的に制御することの出来る複数の分割駆動手
段を採用することが望ましい。また、スクイズプレート
における中央部分も、互いに独立して前進変位可能とさ
れた複数箇所に分割し、それら各分割部分により、鋳物
砂に対して、互いに異なる圧力を及ぼし得るようにする
ことも可能である。
【0013】また、本発明に従う構造とされた無枠式鋳
型造型機においては、スクイズプレートの外周部分によ
る鋳物砂に対する押圧面積が、スクイズプレートの鋳物
砂に対する全押圧面積の5%〜35%となるように設定
することが望ましい。けだし、外周部分の押圧面積がス
クイズプレートの全押圧面積に対して余り大きすぎて
も、逆に小さすぎても、鋳型の各部位に及ぼされる締め
固め力の調節が難しくなるからであり、特に鋳型の外周
部分における締め固め力が不十分となり易いからであ
る。
【0014】更にまた、無枠式鋳型の造型方法に関する
本発明の特徴とするところは、上述の如き本発明に従う
構造とされた無枠式鋳型造型機を用い、前記造型空間に
鋳物砂を充填した後に、前記スクイズプレートを前記パ
ターンプレート側に前進駆動せしめて、該造型空間に充
填された鋳物砂を締め固めることにより無枠式鋳型を造
型するに際して、前記スクイズプレートの中央部分と外
周部分を同時に前進駆動せしめて、該中央部分が予め設
定した圧力に達した後、該外周部分だけを、該中央部分
とは別に予め設定した圧力に達するまで、更に前進駆動
せしめるようにしたことにある。
【0015】このような本発明方法に従えば、先ず、ス
クイズプレートの中央部分と外周部分が一体的に前進駆
動せしめられることにより、鋳枠内に充填された鋳物砂
が、スクイズプレートの押圧面の全体によって押圧され
て締め固められた後、外周部分が中央部分に対して更に
前進駆動せしめられることにより、鋳枠内に充填された
鋳物砂の外周部分に対して、より大きな押圧力が作用せ
しめられる。それ故、最終的に、鋳枠内に充填された鋳
物砂の外周部分に対しても、大きな締め固め力が及ぼさ
れるのであり、以て、外周部分の締め固め不足が回避さ
れて全体的に高度に締め固められた無枠式鋳型を得るこ
とが出来るのである。なお、スクイズプレートの中央部
分と外周部分に予め設定される圧力とは、それら中央部
分と外周部分によって鋳物砂表面に及ぼされる単位面積
当たりの締め固め力(押圧力)の最終的な目標値をい
う。
【0016】また、無枠式鋳型の造型方法に関する本発
明は、上述の如き本発明に従う構造とされた無枠式鋳型
造型機を用い、前記造型空間に鋳物砂を充填した後に、
前記スクイズプレートを前記パターンプレート側に駆動
せしめて、該造型空間に充填された鋳物砂を締め固める
ことにより無枠式鋳型を造型するに際して、前記スクイ
ズプレートによって前記鋳物砂に及ぼす圧力を、前記中
央部分と前記外周部分で個別に設定した後、それら中央
部分と外周部分の前進駆動を同時に開始し、該中央部分
と該外周部分を、それぞれの設定圧力に達するまで各別
に独立して変位させる無枠式鋳型の造型方法をも、特徴
とする。
【0017】このような本発明方法に従えば、鋳物砂の
締め固めに際して、スクイズプレートの中央部分と外周
部分が、前進駆動を同時に開始せしめられ、且つ各設定
圧力に応じて独立して変位せしめられることにより、そ
れらスクイズプレートの中央部分と外周部分を、最終位
置まで速やかに前進させることが出来るのであり、それ
によって、鋳型の造型サイクルが向上され得るのであ
る。なお、スクイズプレートにおける中央部分の設定圧
力と外周部分の設定圧力は、パターンプレートに形成さ
れる模型の形状や大きさ等に応じて、鋳型の中央部分と
外周部分でそれぞれ充分な締め固めが為されるように、
各別に任意に設定される。具体的には、例えば、外周部
分の設定圧力を中央部分より大きく設定して、鋳枠内に
充填された鋳物砂の外周部分に対して、中央部分よりも
大きな押圧力が作用せしめられるようにすることも可能
であり、それによって、外周部分の締め固め不足が有利
に防止され得る。また、例えば、模型の一部に突出高さ
の大きい部分が存在するような場合には、中央部分の設
定圧力を外周部分より大きく設定することも可能であ
り、それによって、模型の突出高さが大きい部分による
かつぎ現象に起因する締め固め不足が有利に防止され得
るのである。
【0018】さらに、上述の如き本発明方法に従って無
枠式鋳型を造型するに際しては、何れの場合において
も、前記スクイズプレートの外周部分を中央部分よりも
突出させてパターンプレート側に前進駆動せしめた後、
該外周部分を該パターンプレートから離間する側に一旦
後退させ、その後、上述の如き方法に従って、該スクイ
ズプレートの中央部分と外周部分を前記パターンプレー
ト側に前進駆動せしめる造型方法が、好適に採用され
る。
【0019】このような方法を採用すれば、スクイズプ
レートの外周部分の前進駆動とその後の後退によって、
型枠に充填された鋳物砂の外周部分に対して予圧縮(予
備的締め固め)が加えられるのであり、その後、前述の
如き本発明方法を、改めて実施することにより、鋳型の
外周部分をより高度に締め固めることが出来、特に、ス
クイズプレートの外周部分に対する駆動力を其ほど大き
く設定しなくても、鋳型の外周部分に対して大きな締め
固め力乃至は締め固め作用を及ぼすことが可能となる。
【0020】そこにおいて、特にかかる予圧縮に際して
の外周部分の前進駆動時における圧力と、その後に行わ
れる前述の如き方法に従う該外周部分の前進駆動時にお
ける圧力とを、互いに異なる値に調節することが望まし
い。具体的には、例えば予圧縮に際して、スクイズプレ
ートの外周部分によって鋳物砂に及ぼされる圧力は、最
終的な締め固めに際しての設定圧力より小さく設定する
ことが可能であり、それによっても、外周部分による鋳
型の有効な締め固め効果が発揮される。
【0021】さらに、無枠式鋳型の造型方法に関する本
発明は、上述の如き本発明に従う構造とされた無枠式鋳
型造型機を用い、前記造型空間に鋳物砂を充填した後
に、前記スクイズプレートを前記パターンプレート側に
前進駆動せしめて、該造型空間に充填された鋳物砂を締
め固めることにより無枠式鋳型を造型するに際して、前
記スクイズプレートの外周部分を中央部分から独立して
前進駆動せしめて、該外周部分を予め設定した圧力で保
持した状態下で、該中央部分だけを前進駆動せしめる無
枠式鋳型の造型方法をも、特徴とする。
【0022】このような本発明方法に従えば、鋳型の外
周部分が、中央部分よりも先に締め固められることか
ら、スクイズプレートの前進駆動による鋳物砂の締め固
め力が、外周部分に対して、より良好なる伝達性をもっ
て及ぼされることとなり、外周部分が一層優先的に締め
固められ得る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0024】先ず、図1には、本発明に従う構造とされ
た無枠式鋳型造型機の全体構造が、概略的に示されてい
る。かかる無枠式鋳型造型機において、それぞれ型枠と
しての上枠10および下枠12は、略矩形筒状の枠体形
状を呈しており、支持台16に設けられたガイドバー1
4によって、互いに接近/離隔方向に移動可能に支持せ
しめられている。また、これら上枠10および下枠12
を支持する支持台16は、反転シリンダ18によって、
図中の矢印方向において略90度、往復回動せしめられ
るようになっている。また、図中に仮想線で示されてい
る如く、上枠10と下枠12とが水平方向に重ね合わさ
れることとなる支持台16の回動位置において、それら
上枠10と下枠12の重ね合わせ方向両側に位置して、
それぞれスクイズプレート19を備えた上スクイズ装置
20および下スクイズ装置22が、それぞれ配設されて
いると共に、それら上枠10および下枠12の上方に位
置して、ブロー装置23が配設されている。また一方、
図中に実線で示されている如く、上枠10と下枠12と
が鉛直方向に重ね合わされることとなる支持台16の回
動位置において、それら上枠10と下枠12との重ね合
わせ方向両側に位置して、鋳型抜装置24および鋳型受
装置26が、それぞれ配設されている。
【0025】そして、このような構造の無枠式鋳型造型
機によって、鋳型を造型するに際しては、先ず、図1中
に実線で示されている如き支持台16の回動位置におい
て、図2に示されているように、上枠10と下枠12と
の対向面間に、図示しないパターン移行装置により、要
求される鋳造品形状に成型された模型28が中央部分に
一体的に形成されてなる平板形状のパターンプレート3
0が、導かれて位置せしめられ、該パターンプレート3
0を挟んで、上枠10と下枠12が重ね合わされる。こ
れにより、上枠10および下枠12が、何れも、一方の
開口部(互いに重ね合わされた方の開口部)において、
パターンプレート30で覆蓋され、密閉状に閉塞される
のである。
【0026】その後、図3に示されている如く、支持台
16が、図1中に仮想線で示されている如き回動位置に
回動せしめられ、更に、上枠10および下枠12の各外
側開口部に対して、それぞれ上スクイズ装置20および
下スクイズ装置22のスクイズプレート19、19が嵌
め込まれて、かかる開口部が覆蓋されることにより、そ
れら上枠10および下枠12の内部に、それぞれ、所定
の造型空間34、34が形成される。また、そこにおい
て、上スクイズ装置20のスクイズプレート19には、
湯口棒35が、螺着等によって固定されて、鋳物砂に対
する押圧面に略垂直に立設されており、造型空間34内
において、その先端面がパターンプレート30に対して
当接せしめられる。
【0027】そうして、かかる状態下、上枠10および
下枠12の周壁部において、それぞれ鉛直上方に開口し
て設けられた砂供給口36、36を通じて、それらの造
型空間34、34内に、ブロー装置23から、鋳物砂3
8が供給、充填される。更に、この鋳物砂38の充填
後、上下のスクイズ装置20、22における両スクイズ
プレート19、19が、所定の圧力をもって互いに接近
方向に変位せしめられて、鋳物砂38が圧縮型込めされ
ることにより、鋳物砂38が、各造型空間34で締め固
められて、鋳型としての上型および下型が、それぞれ、
造型されるのである。
【0028】なお、このような上下型の造型後には、公
知の如く、上下のスクイズ装置20、22におけるスク
イズプレート19、19が離型せしめられた後、支持台
16が、第1図中に実線で示されている如き回動位置に
回動せしめられる。そして、上枠10と下枠12とが離
隔せしめられることにより、前記模型28を有するパタ
ーンプレート30が、上型および下型から型抜きされ、
必要に応じて中子を納めた後、再び、上枠10と下枠1
2が重ね合わされて、上型と下型が、互いに重ね合わさ
れた状態で、鋳型抜装置により、鋳型受装置26上に抜
き取られるのであり、それによって、目的とする無枠式
鋳型が得られるのである。なお、上下枠10,12の内
周面には、成形された鋳型の抜型性を良好とするため
に、一般に、低摩擦性の内層32(図4,5参照)が設
けられ、この内層32の内周面33には、抜型方向に向
かって拡開する抜きテーパが付される。
【0029】ところで、このような構造とされた鋳型造
型機の上下スクイズ装置20,22に装着されたスクイ
ズプレート19,19は、互いに略同一の構造とされて
おり、その詳細が、図4〜6に示されている。かかるス
クイズプレート19は、略厚肉の矩形平板形状を有する
中央部分としての中央板40と、矩形枠体形状乃至は矩
形筒体形状を有し、中央板40に対して外挿されて中央
板40の外周を取り囲むように配された外周部分として
の外周枠42を、含んで構成されており、それら中央板
40および外周枠42の各軸方向一方の面が、造型空間
34の壁面を構成する中央押圧面44および外周押圧面
46とされており、これら二つの押圧面44,46によ
って、鋳物砂38に対して締め固め力を及ぼす押圧面が
協働して構成されている。なお、これら中央板40と外
周枠42は、鋳物砂38に対して有効な締め固め力を及
ぼし得るように、充分な強度を有する金属材等によって
形成されている。
【0030】また、中央板40の外周面48は、外周枠
42の内周面50より一回り小さくされており、中央板
40に外周枠42が外挿された状態で、中央板40の外
周面48と外周枠42の内周面50の間に、周方向の全
周に亘って僅かな間隙が存在せしめられることにより、
それら中央板40と外周枠42が、上下スクイズ装置2
0,22による駆動方向である軸方向(図4,5中の左
右方向)に相互に円滑に相対変位可能とされている。な
お、中央板40の背面(押圧面44と反対の面)には、
図5に示されているように、適数本のガイドロッド51
が、中央板40の軸方向に突設されている一方、外周枠
42の背面には、該ガイドロッド51が挿通されるガイ
ドブッシュ53が固着されている。そして、このガイド
ブッシュ53によるガイドロッド51の軸方向の案内作
用に基づいて、中央板40と外周枠42が、互いに同軸
的に位置合わせされて、軸方向にスムーズに相対変位可
能とされている。また、中央板40は、押圧面44側の
外周角部が全周に亘って矩形状断面で切り欠かれてお
り、この切欠部に嵌め込まれるようにして、周方向の全
周に亘って連続して延びるシール部材52が装着され、
中央板40にボルト固定されている。そして、このシー
ル部材52の外周部分が、中央板40の外周面48から
外方に突出し、外周枠42の内周面50に当接すること
によって、中央板40と外周枠42の隙間への鋳物砂等
の入り込みが防止されるようになっている。
【0031】更にまた、外周枠42の外周面54は、そ
れが嵌め込まれる上下枠10,12の内周面33よりも
一回り小さくされており、上下枠10,12に外周枠4
2が嵌め込まれた状態で、外周枠42の外周面54と上
下枠10,12の内周面33の間に、周方向の全周に亘
って僅かな間隙が存在せしめられることにより、外周枠
42が、上下枠10,12に対して、上下スクイズ装置
20,22による駆動方向である軸方向に相互に円滑に
相対変位可能とされている。なお、外周枠42も、中央
板40と同様に、押圧面46側の外周角部が全周に亘っ
て矩形状断面で切り欠かれており、この切欠部に嵌め込
まれるようにして、周方向の全周に亘って連続して延び
るシール部材56が装着され、外周枠42にボルト固定
されている。そして、このシール部材56の外周部分
が、外周枠42の外周面54から外方に突出し、上下枠
10,12の内周面33に当接することによって、外周
枠42と上下枠10,12の隙間への鋳物砂等の入り込
みが防止されるようになっている。なお、シール部材5
2,56としては、外周枠42や上下枠10,12に対
する密接状態が、優れた耐久性の下で有利に維持され得
るように、適度な弾性を有する樹脂やゴム材料等で形成
されたものが好適に採用される。
【0032】また、中央板40の背面(押圧面44と反
対側の面)には、略門形状を有する剛性の第一の連結部
材58が、その両脚部60,60の先端部分でボルト固
定されており、この第一の連結部材58の天板部62に
対して、第一の駆動手段としての第一の油圧シリンダ機
構64におけるピストンロッド66の先端部がボルト固
定されている。かかる第一の油圧シリンダ機構64は、
復動型シリンダ機構であって、造型機本体の支持部材6
8に対して固設されたシリンダ本体70を備えており、
このシリンダ本体70に対する作動油の給排を制御する
ことによって、ピストンロッド66が、突出/引込作動
せしめられるようになっている。そして、かかる第一の
油圧シリンダ機構64のピストンロッド66が突出作動
せしめられることにより、その駆動力が、第一の連結部
材58を介して、中央板40に伝達され、以て、該中央
板40が上下枠10,12に押し込まれて、鋳物砂38
に対する押し固め力が発揮されるようになっているので
ある。なお、このことから明らかなように、中央板40
の押圧面44によって鋳物砂38に及ぼされる押圧力
は、第一の油圧シリンダ機構64への供給油圧を調節す
ることによって、直接的に制御することが出来る。
【0033】また一方、外周枠42の背面(押圧面46
と反対側の面)には、前記ガイドブッシュ53を支持す
る矩形枠体形状の支持金具71を介して、略門形状を有
する剛性の第二の連結部材72が、その両脚部74,7
4の先端部分でボルト固定されている。そして、この第
二の連結部材72の天板部76は、中央板40に固設さ
れた第一の連結部材58の中をくぐって、該第一の連結
部材58の天板部62と略直交する方向に延びている。
そして、第一の連結部材58の天板部62の内面(中央
板40側の面)に対して第二の連結部材72の天板部7
6の外面(中央板40と反対側の面)が当接せしめられ
ることによって、第一の油圧シリンダ機構64によるピ
ストンロッド66の突出駆動力が、第一の連結部材58
を介して第二の連結部材72に及ぼされ、以て、外周枠
42が、中央板40と共に、前進駆動させられて、上下
枠10,12に押し込まれるようになっている。なお、
このような前進駆動時には、中央板40の押圧面44よ
りも、外周枠42の押圧面46が、僅かに前方に突出し
た状態に維持されるようになっている。
【0034】さらに、中央板40の背面側には、第二の
駆動手段としての第二の油圧シリンダ機構78が配設さ
れており、そのシリンダ本体80が、中央板40の中央
部分にボルト固定されている。そして、かかる第二の油
圧シリンダ機構78のピストンロッド82が、中央板4
0の軸方向後方(中央板40の上下枠10,12からの
抜き出し方向)に突出しており、このピストンロッド8
2の突出先端部が、外周枠42に固設された第二の連結
部材72の天板部76にボルト固定されている。かかる
第二の油圧シリンダ機構78は、復動型シリンダ機構で
あって、シリンダ本体80に対する作動油の給排を制御
することによって、ピストンロッド82が、突出/引込
作動せしめられるようになっている。そして、かかる第
二の油圧シリンダ機構78のピストンロッド82が引込
作動せしめられることにより、その駆動力が、第二の連
結部材72を介して、支持金具71から外周枠42に伝
達され、以て、該外周枠42が上下枠10,12に押し
込まれて、鋳物砂38に対する押し固め力が発揮される
ようになっているのである。また、かかる第二の油圧シ
リンダ機構78による外周枠42の駆動時には、第二の
連結部材72が第一の連結部材58から離間せしめられ
ることにより、外周枠42が、中央板40から独立し
て、該中央板40に対して相対的に前進駆動せしめられ
るようになっている。
【0035】そして、第一の油圧シリンダ機構64の駆
動力によって、中央板40を、鋳物砂38に対して所定
の押圧力を及ぼした状態に保持せしめた状態下で、或い
は一定位置に固定して保持せしめた状態下で、第二の油
圧シリンダ機構78を作動させ、中央板40に対して外
周枠42だけを更に前進駆動させることにより、外周枠
42の押圧面46によって、中央板40の押圧面44よ
りも大きな押し固め力が、鋳物砂38に及ぼされるよう
になっているのである。なお、このことから明らかなよ
うに、外周枠42の押圧面46によって鋳物砂38に及
ぼされる押圧力は、中央板40を位置決めした状態下
で、第二の油圧シリンダ機構78への供給油圧を調節す
ることによって、直接的に制御することが出来る。
【0036】従って、上述の如き構造とされた上下スク
イズ装置20,22を備えた鋳型造型機においては、ス
クイズプレート19による鋳物砂38の押圧面におい
て、その中央部分よりも外周部分の圧力、即ち鋳物砂3
8に及ぼされる単位面積当たりの押圧力を大きく設定す
ることが出来るのであり、それによって、鋳型の外周部
分において締め固め強度を有利に得ることが可能となる
のである。
【0037】なお、第一の油圧シリンダ機構64による
駆動力の外周枠42への伝達は、上述の如く、第一の連
結部材58と第二の連結部材72の各天板部62,76
の直接的な当接による他、例えば、それら第一の連結部
材58と第二の連結部材72の各天板部62,76が当
接していない状況下で、第二の油圧シリンダ機構78を
介しても、実現され得る。
【0038】以下、上述の如き上下スクイズ装置20,
22を用いた造型方法の一具体例について、説明を加え
る。
【0039】先ず、前述の如く、パターンプレート30
を挟んで軸方向に重ね合わせた上下枠10,12を水平
状態に保持せしめた後、図7に示されているように、各
枠10,12の外側開口部に対して、スクイズ装置2
0,22のスクイズプレート19,19を嵌め込んで造
型空間34,34を形成し、その後、各造型空間34,
34に対して、鋳物砂38を供給して充填する。なお、
鋳物砂38の充填時には、スクイズプレート19を構成
する中央板40と外周枠42は、それらの各押圧面4
4,46が略面一となるように相対位置せしめることが
望ましい。けだし、外周枠42の押圧面46が中央板4
0の押圧面44から大きく突出していると、後工程にお
ける外周枠42の突出ストローク量が充分に確保されず
に、有効な締め固め力を得ることが困難となるおそれが
あり、また、外周枠42の押圧面46が中央板40の押
圧面44から後退していると、後工程における外周枠4
2の突出作動に際しての抵抗力が大きくなってしまうか
らである。
【0040】次いで、図8に示されているように、第一
の油圧シリンダ機構64を作動させて、第二の油圧シリ
ンダ機構78におけるピストンロッド82の作動を伴わ
ずに、該第一の油圧シリンダ機構64による駆動力を中
央板40と外周枠42の両方に及ぼすことにより、それ
ら中央板40と外周枠42を一体的に前進駆動せしめ
る。これにより、各造型空間34に充填された鋳物砂3
8の端面に対して、スクイズプレート19の全面によっ
て略一定の圧力を作用せしめて、第一段階の締め固め工
程を実施する。なお、かかる第一段階の締め固め工程
は、例えば、第一の油圧シリンダ機構64による駆動力
を制御すること等によって、鋳物砂38に作用する圧力
が、中央板40に対して設定された圧力に達するまで実
施される。
【0041】その後、図9に示されているように、第一
の油圧シリンダ機構64におけるピストンロッド66を
ロック状態として中央板40の変位を阻止せしめた状態
下で、第二の油圧シリンダ機構78を作動させて、該第
二の油圧シリンダ機構78による駆動力を外周枠42に
加えることにより、中央板40よりも大きな駆動力を外
周枠42に作用せしめ、以て、外周枠42だけを中央板
40から独立して前進駆動せしめる。これにより、各造
型空間34に充填された鋳物砂38の端面において、中
央板40の押圧面44で押圧される中央部分よりも、外
周枠42の押圧面46で押圧される外周部分に対して、
より大きな圧力を作用せしめて、第二段階の締め固め工
程を実施する。
【0042】なお、上記第一及び第二段階の締め固め工
程における中央板40および外周枠42の移動ストロー
ク量は、それら中央板40および外周枠42のストロー
ク量(位置)で制御することも可能であるが、第一の油
圧シリンダ機構64および第二の油圧シリンダ機構78
における作動油圧(押圧力)で制御することが望まし
く、それによって、鋳物砂38に対して、目的とする締
め固め力乃至は単位面積当たりの押圧力を安定して作用
せしめることが出来る。
【0043】上述の如き第一段階および第二段階の締め
固め工程を経て得られた鋳型においては、第二段階の締
め固め工程で、上下枠10,12に近い外周部分に対し
て大きな押圧力が作用せしめられることに基づいて、か
かる外周部分が充分に大きな締め固め力をもって締め固
められるのであり、以て、全体として充分に締め固めさ
れた鋳型を安定して製造することが可能となるのであ
る。
【0044】なお、中央板40の押圧面44で鋳物砂3
8に及ぼされる押圧力と外周枠42の押圧面46で鋳物
砂38に及ぼされる押圧力の比は、中央板40の押圧面
44と外周枠42の押圧面46の面積比の他、パターン
プレート30における模型28の形状および大きさや、
上下枠10,20の形状および大きさ等に応じて適宜に
設定されるものであって、限定されるものでないが、一
般に、鋳型の全体に亘って有効な締め固め力を得るため
には、中央板40の押圧面44による単位面積当たりの
押圧力(圧力)に対して、外周枠42の押圧面46によ
る単位面積当たりの押圧力(圧力)が、1.5〜2.5
倍程度になるように設定することが望ましい。
【0045】また、上述の実施形態では、中央板40と
外周枠42を一体的に前進駆動せしめる第一段階の締め
固め工程と、外周枠42だけを前進駆動せしめる第二段
階の締め固め工程が採用されていたが、それに代えて、
図7に示された締め固め工程の開始時から、第一の油圧
シリンダ機構64と第二の油圧シリンダ機構78を、そ
れぞれ独立的に、目的とする最終圧力に達するまで作動
制御せしめて、中央板40と外周枠42を別々に前進駆
動し、最終的に、図9に示されている如き締め固め完了
状態を得ることも可能である。このような一段階からな
る締め固め工程を採用すれば、ストローク量の大きい外
周枠42の前進速度が当初から中央板40より大きくさ
れることにより、鋳物砂の締め固め開始から終了に至る
までの所要時間の短縮が実現され得る。
【0046】或いはまた、上述の如き締め固め工程に先
立って予圧縮工程を実施することも可能である。具体的
には、先ず、締め固め工程の開始に際して、図10に示
されているように、第一の油圧シリンダ機構64のピス
トンロッド66をロックした状態下で、第二の油圧シリ
ンダ機構78を作動させて、外周枠42だけを中央板4
0から独立して所定量だけ前進駆動せしめる。その後、
第二の油圧シリンダ機構78により、外周枠42を、一
旦、パターンプレート30から離隔する方向(上下枠1
0,12から抜き出す方向)に後退作動させ、中央板4
0と外周枠42の各押圧面44,46を略面一の初期状
態に戻すことにより、図11に示されているように、締
め固め工程の開始状態に戻す。そして、更にその後に、
例えば、図7〜図9に示されている如き、上述の第一,
第二段階からなる締め固め工程等を実施することによっ
て、目的とする鋳型を得る。このような予圧縮工程を採
用すれば、締め固め工程の前に、予め、鋳型の外周部分
が予備的に締め固められており、締め固め工程におい
て、予圧縮工程での外周枠42の後退で、鋳型の外周部
分に生じた空洞部84に鋳物砂が入って充填された後、
更に締め固められることから、外周部分に対してより一
層大きな締め固め力が作用せしめられ得るのである。
【0047】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、
かかる具体形態における具体的な記載によって、何等、
限定して解釈されるものではない。
【0048】例えば、前記実施形態では、一対の型枠を
水平方向に重ね合わせた状態下で、鉛直上方に開口位置
せしめられた砂供給口を通じて鋳物砂を造型空間にブロ
ー充填すると共に、水平方向に対向配置された一対のス
クイズプレート19,19によって鋳物砂を締め固める
ようにした、垂直ブロー型の造型機に対して、本発明を
適用したものの具体例を示したが、本発明は、一対の型
枠を鉛直上下方向に重ね合わせた状態下で、水平方向に
開口位置せしめられた砂供給口を通じて鋳物砂を造型空
間にブロー充填すると共に、鉛直方向に対向配置された
一対のスクイズプレート19,19によって鋳物砂を締
め固めるようにした水平ブロー型の造型機等に対して
も、同様に、適用可能である。
【0049】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、いずれも、本発明の範囲内に含まれるものであるこ
とは、言うまでもないところである。
【0050】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた無枠式鋳型造型機においては、型枠
の開口部に嵌め込まれて鋳物砂に締め固め力を及ぼすス
クイズプレートの外周部分が、中央部分から独立変位可
能とされ、該外周部分によって鋳物砂に及ぼされる圧力
が、中央部分によって鋳物砂に及ぼされる圧力とは独立
して設定可能とされることから、それら外周部分と中央
部分による圧力を、鋳型の形状や大きさ,鋳型砂の状態
等に応じて調節することにより、鋳型の全体に亘って充
分な締め固め力を得ることが出来るのであり、以て、目
的とする鋳型を安定して造型することが出来るのであ
る。
【0051】また、本発明方法に従えば、本発明に従う
構造とされた無枠式鋳型造型機を有利に利用し、外周部
分と中央部分とに、それぞれ各別に設定された締め固め
圧力を効率的に作用せしめることが出来るのであり、以
て、全体的に充分に締め固められた鋳型を有利に且つ安
定して製造することが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての無枠式鋳型造型機
の全体構造を概略的に示す説明図である。
【図2】図1に示された無枠式鋳型造型機による造型の
一工程を説明するための説明図である。
【図3】図2に示された工程に続く造型工程を説明する
ための説明図である。
【図4】図1に示された無枠式鋳型造型機におけるスク
イズ装置の要部を拡大して示す一部切欠き説明図であ
る。
【図5】図4に示されたスクイズ装置の要部を示す一部
切欠き上面図である。
【図6】図4に示されたスクイズ装置を構成するスクイ
ズプレートの正面図である。
【図7】図4に示されたスクイズ装置による鋳物砂の締
め固め作動を説明するための工程説明図である。
【図8】図7に続く締め固め工程の説明図である。
【図9】図8に続く締め固め工程の説明図である。
【図10】本発明において採用され得る予圧縮作動を説
明するための工程説明図である。
【図11】図10に続く予圧縮工程の説明図である。
【符号の説明】
10 上枠 12 下枠 19 スクイズプレート 20 上スクイズ装置 22 下スクイズ装置 30 パターンプレート 34 造型空間 38 鋳物砂 40 中央板 42 外周枠 44 中央押圧面 46 外周押圧面 64 第一の油圧シリンダ機構 78 第二の油圧シリンダ機構
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−323449(JP,A) 特開 平4−59150(JP,A) 特開 平10−249488(JP,A) 特開 平9−285841(JP,A) 特開 平3−142038(JP,A) 特開 平2−290648(JP,A) 特開 平1−278938(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 5/00 - 25/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の枠体形状を有する型枠の一方の開
    口部にパターンプレートを重ね合わせると共に、該型枠
    の他方の開口部からスクイズプレートを嵌め込んで、該
    型枠内における該パターンプレートと該スクイズプレー
    トの対向面間に造型空間を形成し、該スクイズプレート
    を該パターンプレート側に前進駆動せしめて該造型空間
    に充填された鋳物砂を締め固めるようにした無枠式鋳型
    造型機にして、前記スクイズプレートを少なくとも中央
    部分と外周部分に分割して、それら中央部分と外周部分
    を、前記パターンプレート側に独立して前進変位可能と
    すると共に、それら中央部分と外周部分に及ぼされるそ
    れぞれの前進駆動力を相互に独立して設定することの出
    来る駆動手段を設けてなる無枠式鋳型造型機を用い、前
    記造型空間に鋳物砂を充填した後に、前記スクイズプレ
    ートを前記パターンプレート側に前進駆動せしめて、該
    造型空間に充填された鋳物砂を締め固めることにより無
    枠式鋳型を造型するに際して、 前記スクイズプレートの中央部分と外周部分を同時に前
    進駆動せしめて、該中央部分が予め設定した圧力に達し
    た後、該外周部分だけを、該中央部分とは別に予め設定
    した圧力に達するまで、更に前進駆動せしめることを特
    徴とする無枠式鋳型の造型方法。
  2. 【請求項2】 筒状の枠体形状を有する型枠の一方の開
    口部にパターンプレートを重ね合わせると共に、該型枠
    の他方の開口部からスクイズプレートを嵌め込んで、該
    型枠内における該パターンプレートと該スクイズプレー
    トの対向面間に造型空間を形成し、該スクイズプレート
    を該パターンプレート側に前進駆動せしめて該造型空間
    に充填された鋳物砂を締め固めるようにした無枠式鋳型
    造型機にして、前記スクイズプレートを少なくとも中央
    部分と外周部分に分割して、それら中央部分と外周部分
    を、前記パターンプレート側に独立して前進変位可能と
    すると共に、それら中央部分と外周部分に及ぼされるそ
    れぞれの前進駆動力を相互に独立して設定することの出
    来る駆動手段を設けてなる無枠式鋳型造型機を用い、前
    記造型空間に鋳物砂を充填した後に、前記スクイズプレ
    ートを前記パターンプレート側に駆動せしめて、該造型
    空間に充填された鋳物砂を締め固めることにより無枠式
    鋳型を造型するに際して、 前記スクイズプレートによって前記鋳物砂に及ぼす圧力
    を、前記中央部分と前記外周部分で個別に設定した後、
    それら中央部分と外周部分の前進駆動を同時に開始し、
    該中央部分と該外周部分を、それぞれの設定圧力に達す
    るまで各別に独立して変位させることを特徴とする無枠
    式鋳型の造型方法。
  3. 【請求項3】 請求項又はに記載の方法に従って無
    枠式鋳型を造型するに際して、 前記スクイズプレートの外周部分を中央部分よりも突出
    させてパターンプレート側に前進駆動せしめた後、該外
    周部分を該パターンプレートから離間する側に一旦後退
    させ、その後、請求項又はに記載の方法に従って、
    該スクイズプレートの中央部分と外周部分を前記パター
    ンプレート側に前進駆動せしめることを特徴とする無枠
    式鋳型の造型方法。
  4. 【請求項4】 請求項に記載の方法に従って無枠式鋳
    型を造型するに際して、 前記スクイズプレートの請求項又はに記載の方法に
    従う前進駆動に先立って行われる、前記外周部分の前進
    駆動時における圧力と、その後に行われる請求項又は
    に記載の方法に従う該外周部分の前進駆動時における
    圧力とを、互いに異なる値に調節する請求項に記載の
    無枠式鋳型の造型方法。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段を、前記型枠に対して固定
    的に配設された支持部材と前記スクイズプレートの中央
    部分の間に介装されて、該中央部分を前記パターンプレ
    ートに対して接近/離隔方向に駆動する第一の駆動機構
    と、該スクイズプレートの中央部分と該スクイズプレー
    トの前記外周部分の間に介装されて、該外周部分を該中
    央部分に対して、前記パターンプレートに対する接近/
    離隔方向に駆動する第二の駆動機構とを、含んで構成し
    た請求項1乃至4の何れかに記載の無枠式鋳型造型
  6. 【請求項6】 前記スクイズプレートにおける外周部分
    を、周方向の複数箇所で分割された複数の外周分割体に
    て構成し、それら各外周分割体を前記パターンプレート
    側に互いに独立して前進変位可能とすると共に、前記駆
    動手段によってそれら各外周分割体に及ぼされる前進駆
    動力を相互に独立して設定可能とした請求項1乃至5の
    何れかに記載の無枠式鋳型造型方法
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