JP2928147B2 - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機

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JP2928147B2 JP31636495A JP31636495A JP2928147B2 JP 2928147 B2 JP2928147 B2 JP 2928147B2 JP 31636495 A JP31636495 A JP 31636495A JP 31636495 A JP31636495 A JP 31636495A JP 2928147 B2 JP2928147 B2 JP 2928147B2
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出成形機に関し、
更に詳細には射出成形の際に、射出筒の一端部に設けら
れた射出ノズルに当接して溶融樹脂が注入される金型を
一対の基盤によって型締めする型締め手段として、前記
一対の基盤が軸着されている型締め用ロッドに設けられ
たピストン部と、前記ピストン部が挿入された型締め用
液圧シリンダとを具備する射出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形の際に、射出筒の一端部に設け
られた射出ノズルに当接して溶融樹脂が注入される金型
を一対の基盤によって型締めする型締め手段としては、
油圧シリンダその他の動力源で発生する力を、トグル機
構で拡大して型締め力を得るトグル式に比較して、機構
が簡単で取扱いが容易であるため、一対の基盤が軸着さ
れている型締め用ロッドに設けられたピストン部が挿入
された型締め用液圧シリンダを使用して型締め力を得る
直圧式が採用されることがある。ところで、通常、型開
きした金型から成形品を取り出した後、型閉じした金型
を型締めする。この際に、金型のパーティング面に樹脂
片等のゴミが残存している状態で型締めされると、金型
のパーティング面が損傷される。このため、金型を所定
の型締め圧力で型締めする際に、金型のパーティング面
に樹脂片等のゴミが残存していても、パーティング面を
損傷し得ない程度の低圧の型締め圧力で金型を低圧型締
めし、パーティング面に樹脂片等のゴミが残存していな
いことを、金型が装着された基盤の位置等から確認した
後、所定の型締め圧力で金型を型締め(高圧型締め)す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に、金型の型締
めを低圧型締めと高圧型締めとの二段階(以下、二段型
締めと称することがある)で行うことによって、金型を
保護できる。かかる二段型締めを直圧式によって行う場
合には、型締め用液圧シリンダによる金型の型締め力を
二段階に変更することを要する。但し、型締め用液圧シ
リンダによる金型の型締め圧力は、型締め用液圧シリン
ダに挿入された型締め用ピストン部(以下、単にピスト
ン部を称することがある)の液圧作用面積(シリンダ断
面積)と液圧との積に比例する。このため、型締め用液
圧シリンダによって、二段型締めを行うには、ピストン
部に加えられる液圧を二段階で変更する必要がある。一
方、締め用液圧シリンダは、金型に所定の型締め圧力を
加えることを要するため、ピストン部の液圧作用面積
(シリンダ断面積)を可及的に大きくすることが低液圧
でも所定の型締め圧力を得ることができる。しかし、ピ
ストン部の液圧作用面積(シリンダ断面積)を可及的に
広面積とすることは、液圧の微小変化により金型に加え
られる型締め圧力が大きく変化するため、二段型締めに
おける低圧型締めの際に、型締め圧力の制御が困難とな
り易い。
【0004】他方、二段型締めにおける低圧型締めの際
に、型締め圧力の制御を容易にすべく、ピストン部の液
圧作用面積(シリンダ断面積)を狭面積とすると、所定
の型締め圧力を得るには、ピストン部に加える液圧をか
なりの高圧とする必要があるため、型締め用液圧シリン
ダや液圧供給系の耐圧性等を強化する必要があり、汎用
品を使用できない場合が発生する。この様に、型締め用
液圧シリンダによって、二段階で型締めを行う際に、型
締め用液圧シリンダ内に挿入されたピストン部に加えら
れる液圧を二段階で変更する手段では、射出成形機を大
型化することなくスムーズな型締めを容易に行うことは
困難であった。そこで、本発明の課題は、低圧型締めと
高圧型締めとの二段階で金型を型締めする際に、型締め
用液圧シリンダのピストン部に加えられる液圧を一定に
して型締めを行うことができる射出成形機を提案するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するには、型締め用液圧シリンダとは別体に、所定
の型締め圧力よりも一旦低圧とし得る型締め圧力低下手
段を設けることが有効であると考え検討した結果、本発
明に到達した。すなわち、本発明は、射出成形の際に、
射出筒の一端部に設けられた射出ノズルに当接して溶融
樹脂が注入される金型を、一対の基盤によって型締めす
る型締め手段として、前記一対の基盤が軸着されている
型締め用ロッドに設けられたピストン部と、前記ピスト
ン部が挿入された型締め用液圧シリンダとを具備する射
出成形機において、該一対の基盤のうち、少なくとも射
出ノズル側の基盤が型締め用ロッドに沿って移動可能に
軸着され、且つ前記型締め用液圧シリンダによって金型
を、所定の型締め圧力よりも低圧で型締めする低圧型締
め工程を経て所定の型締め圧力で型締め可能とし得るよ
うに、前記型締め用液圧シリンダによって金型に加えら
れる型締め圧力を一旦低圧とする型締め圧力低下手段
が、前記型締め用液圧シリンダと射出ノズル側の基盤と
の間に設けられていることを特徴とする射出成形機にあ
る。
【0006】かかる本発明において、型締め圧力低下手
段を、型締め用液圧シリンダと射出ノズル側の基盤との
間に設けられた補助液圧シリンダと、前記補助液圧シリ
ンダ内に挿入され、且つ射出ノズル側の基盤に一端部が
連結されているロッドの他端部に形成された低圧ピスト
ン部とから構成し、前記低圧ピストン部の液圧作用面積
が、前記型締め用液圧シリンダに挿入されたピストン部
よりも狭面積とすることによって、低圧型締めの際に、
型締め力の制御を容易に行うことができる。更に、型締
め用液圧シリンダと射出ノズル側の基盤との間に設けら
れた補助液圧シリンダと、前記補助液圧シリンダ内に挿
入され、射出ノズル側の基盤に一端部が連結されている
ロッドの他端部に形成された低圧ピストン部と、前記補
助液圧シリンダ内の液圧を調整し得る制御手段とを設け
ることにより、低圧型締め工程における低圧ピストン部
の移動速度を一定とすることができる。かかる型締め用
液圧シリンダに挿入されたピストン部に連結された型締
め用ロッドを、低圧ピストン部及びそのロッド内を貫通
して設けることによって、型締め用液圧シリンダと補助
液圧シリンダとをコンパクトに装着できる。また、型締
め圧力低下手段を、射出ノズル側の基盤を他方の基盤方
向に付勢する付勢部材とすることによって、簡易に型締
め圧力を一旦低圧とすることができる。
【0007】この様な、本発明によれば、型締め用液圧
シリンダとは別体に、所定の型締め圧力よりも一旦低圧
とし得る型締め圧力低下手段を設けるため、型締め用液
圧シリンダを所定の型締め圧力発生装置として専用化で
きる。このため、金型の型締めの際に、型締め用液圧シ
リンダのピストン部に加えられる液圧を可及的に一定に
して型締めを行うことができる。更に、型締め用ピスト
ン部の液圧作用面積(シリンダ断面積)を可及的に大き
くし、低液圧で所定の型締め圧力を得ることができるた
め、型締め用液圧シリンダや液圧供給系に汎用品を使用
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の射出成形機を図面によっ
て更に詳細に説明する。図1は、本発明に係る射出成形
機の一例を説明するための部分断面正面図である。図1
に示す射出成形機は、縦型射出成形機10であり、固定
された固定盤12と可動盤14とに、金型を構成する下
金型16と上金型18との各々が下金型取板15と上金
型取付板17とを介して装着されている。かかる固定盤
12には、成型品をエジェクトとするエジェクトシリン
ダ13が設けられ、且つロッド20の一端部が固定盤1
2に固着されている。このロッド20の他端部に形成さ
れたピストン部22は、型締め用液圧シリンダ24(以
下、型締め液圧シリンダ24と称することがある)に挿
入されており、型締め液圧シリンダ24は、先端部に射
出ノズル26が装着された射出筒28を具備する射出成
形機本体部30に形成されている。この射出成形機本体
部30には、射出筒28で溶融した溶融樹脂を射出等す
るスクリュを回転駆動するスクリュ回転駆動装置31が
設けられている。また、ロッド20は、可動盤14及び
型締め液圧シリンダ24の下方に設けられた補助液圧シ
リンダ32を貫通している。かかる補助液圧シリンダ3
2には、一端部が可動盤14に固着されたロッド34の
他端部に形成されたピストン部36が挿入されており、
ロッド34及びピストン部36には、ロッド20が貫通
されている。このため、型締め液圧シリンダ24と補助
液圧シリンダ32との断面積を同一面積としても、ピス
トン36の油圧作用面積をピストン22よりも小面積と
することができる。更に、ロッド34の可動盤14側に
は、射出成型機本体30の当接面が当接する当接台35
が設けられている。当接台35に射出成型機本体30の
当接面が当接したとき、型締め液圧シリンダ24の型締
め圧力を可動盤14に直接伝達できると共に、射出ノズ
ル26の先端が上金型18にノズルタッチされる。尚、
図1において、型締め液圧シリンダ24及び補助液圧シ
リンダ32への圧油を供給・排出する給排口を省略し
た。
【0009】図1に示す縦型射出成形機10において、
下金型16と上金型18とから成る金型の型締めを行う
際に、型締め液圧シリンダ24の室23に圧油を供給す
ることによって、射出成型機本体部30を降下させる。
かかる射出成型機本体部30の降下に伴って可動盤14
も降下し、上金型18が下金型16と当接する。更に、
射出成型機本体部30を降下し、当接した上金型18と
下金型16とを型締めする際に、補助液圧シリンダ32
に挿入されたピストン部36は、補助液圧シリンダ32
の室33の油圧に抗して上方に移動する。このため、ピ
ストン部36が室33内を上方に移動する間は、型締め
液圧シリンダ24から固定盤12と可動盤14とに加え
られる型締め圧力を緩和する低圧型締め工程となる。従
って、かかる低圧型締め工程において、補助液圧シリン
ダ32の室33の油圧程度によって、型締め圧力の緩和
時間が決定される。つまり、室33の油圧圧力が高圧
程、型締め圧力の緩和時間が長くなる。
【0010】次いで、ピストン36が室33内を上方に
移動する間に、上金型18が所定位置に在ることをリミ
ットスイッチ等で確認され、且つ射出成型機本体30の
当接面が当接台35に当接したとき、低圧型締め工程が
完了する。引き続き、射出成型機本体30の当接面から
可動盤14に、締め用液圧シリンダ24からの型締め圧
力が直接加えられ、下金型16と上金型18とに所定圧
力で型締めがなされる。この際に、射出ノズル26と上
金型18とのノズルタッチも所定圧力でなされる。一
方、射出成型が完了した後、型締め液圧シリンダ24の
室25に圧油を供給すると共に、室23の圧油を排出す
ることによって、射出成型機本体部30を上昇させて型
開き等を行うことができる。このとき、射出成型機本体
部30に伴い、固定盤12と可動盤14とに加えられて
いた型締め圧力が解除され、且つ補助液圧シリンダ32
の各室の圧油は開放状態となるため、射出ノズル26の
先端と上金型18とのノズルタッチ状態も解除される。
【0011】図1には縦型射出成型機10を示したが、
本発明を横型射出成型機にも適用できることは勿論のこ
とである。この場合、図1に示す射出成型機本体部30
を固定部とし、下金型16と上金型18とが取り付けら
れた固定盤12と可動盤14とを共に可動可能とする。
また、ピストン36が上方に移動する間、補助液圧シリ
ンダ32の室33の油圧を一定とし、ピストン36の移
動速度を一定速度としたい場合には、図2に示す様に、
室33への圧油給排口40に所定圧力で作動するリリー
フバルブ42を設置することが好ましい。この場合、リ
リーフバルブ42の作動圧力を、制御部44に設けられ
た低圧型締め圧力設定器46で設定可能としておくこと
によって、種々の金型に適応した低圧型締め圧力を選定
できる。更に、射出成型機本体30の先端面と当接台3
5とが当接したとき、制御部44に設けられた設定器4
8によってリリーフバルブ42の作動圧力を零とするこ
とによって、型締め液圧シリンダ24の型締め圧力を補
助シリンダ32で低減することなく可動盤14に伝達で
きる。
【0012】図1〜2に示す射出成型機においては、補
助液圧シリンダ32とピストン部36とから成る型締め
圧力低下手段を採用していたが、図3に示す様に、付勢
部材としてのバネ52から成る型締め圧力低下手段を採
用してもよい。図3は、横型射出成型機50の部分断面
正面図である。図3において、図1〜2の縦型射出成型
機10と同一部分は、同一番号とし説明を省略する。横
型射出成型機50では、型締め液圧シリンダ24が設け
られた射出成型機本体部30が固定部であり、一対の金
型16、18が装着された基盤56、58は共に可動盤
である。かかる基盤56、58のうち、基盤56は、型
締め液圧シリンダ24に挿入されたピストン部22が一
端部に形成されたロッド20の一端部に可動可能に装着
され、他方、ロッド20が挿通された基盤58は、基盤
58と射出成型機本体部30との間に設けられ、基盤5
8を基盤56側方向に付勢するバネ54と、射出成型機
本体部30に設けられたストッパ54とによって、所定
位置に位置決めされる。
【0013】図3に示す横型射出成型機50において、
一対の金型16、18の型締めを行う際にも、型締め液
圧シリンダ24の室23に圧油を供給し、基盤56を基
盤58方向に移動(前進)させて一対の金型16、18
を当接させる。更に、当接した一対の金型16、18を
所定の圧力で型締めする際に、基盤56を前進させるた
めには、基盤58を基盤56方向(後退方向)に付勢す
るバネ52の付勢力に抗して前進させる必要がある。こ
のため、型締め液圧シリンダ24によって一対の金型1
6、18に加えられる型締め圧力は、バネ52の付勢力
分だけ減圧され、一対の金型16、18を低圧型締めで
きる。かかる低圧型締めは、バネ52が圧縮される領域
内であり、バネ52の圧縮領域外となったとき、一対の
金型16、18には型締め液圧シリンダ24に因る所定
の型締め圧力が基盤56、58を介して加えられる。図
3に示す様に、型締め圧力低下手段として、バネ52を
使用することによって、射出成型機の機構の簡素化を図
ることができる。尚、図3においては、横型射出成型機
について説明したが、縦型射出成型機にも適用できるこ
とは勿論のことである。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、型締め液圧シリンダと
は別体に、所定の型締め圧力よりも一旦低圧とし得る型
締め圧力低下手段を設けるため、型締め用液圧シリンダ
等の低圧化を図ることができ、射出成型機の軽量化等を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す部分断面平面図である。
【図2】本発明の他の例を示す部分断面平面図である。
【図3】本発明の他の例を示す部分断面平面図である。
【符号の説明】
10 縦型射出成型機 12 固定盤 14 可動盤 16 下型金型 18 上型金型 20、34 ロッド 22、36 ピストン部 24 型締め液圧シリンダ 26 射出ノズル 28 射出筒 30 射出成型機本体 32 補助液圧シリンダ 35 当接台 42 リリーフバルブ 44 リリーフバルブ42の制御部 50 横型射出成型機 52 バネ 54 ストッパ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/64 - 45/70 B29C 45/76 - 45/77 B29C 45/84 B29C 33/20 - 33/24 B22D 17/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形の際に、射出筒の一端部に設け
    られた射出ノズルに当接して溶融樹脂が注入される金型
    を、一対の基盤によって型締めする型締め手段として、
    前記一対の基盤が軸着されている型締め用ロッドに設け
    られたピストン部と、前記ピストン部が挿入された型締
    め用液圧シリンダとを具備する射出成形機において、 該一対の基盤のうち、少なくとも射出ノズル側の基盤が
    型締め用ロッドに沿って移動可能に軸着され、 且つ前記型締め用液圧シリンダによって金型を、所定の
    型締め圧力よりも低圧で型締めする低圧型締め工程を経
    て所定の型締め圧力で型締め可能とし得るように、前記
    型締め用液圧シリンダによって金型に加えられる型締め
    圧力を一旦低圧とする型締め圧力低下手段が、前記型締
    め用液圧シリンダと射出ノズル側の基盤との間に設けら
    れていることを特徴とする射出成形機。
  2. 【請求項2】 型締め圧力低下手段が、型締め用液圧シ
    リンダと射出ノズル側の基盤との間に設けられた補助液
    圧シリンダと、前記補助液圧シリンダ内に挿入され、且
    つ射出ノズル側の基盤に一端部が連結されているロッド
    の他端部に形成された低圧ピストン部とから構成され、 前記低圧ピストン部の液圧作用面積が、前記型締め用液
    圧シリンダに挿入されたピストン部よりも狭面積である
    請求項1記載の射出成形機。
  3. 【請求項3】 型締め用液圧シリンダと射出ノズル側の
    基盤との間に設けられた補助液圧シリンダと、前記補助
    液圧シリンダ内に挿入され、射出ノズル側の基盤に一端
    部が連結されているロッドの他端部に形成された低圧ピ
    ストン部と、前記補助液圧シリンダ内の液圧を調整し得
    る制御手段とが設けられている請求項1又は請求項2記
    載の射出成形機。
  4. 【請求項4】 型締め用液圧シリンダに挿入されたピス
    トン部に連結された型締め用ロッドが、低圧ピストン部
    及びそのロッドを貫通して設けられている請求項2又は
    請求項3記載の射出成形機。
  5. 【請求項5】 型締め圧力低下手段が、射出ノズル側の
    基盤を他方の基盤方向に付勢する付勢部材である請求項
    1記載の射出成形機。
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