JP2004188589A - スローアウェイチップおよび切削工具 - Google Patents

スローアウェイチップおよび切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】多結晶ダイヤモンドなどにより形成し接合した刃先の剥離が防止された、特に高切込み切削加工に好適なスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具を提供すること。
【解決手段】基材のすくい面における隅部の先端部以外の少なくとも切刃部に多結晶ダイヤモンドを被覆したことを特徴とするスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具。
【選択図】図2

Description

この発明は、スローアウェイチップおよび切削工具に関し、さらに詳しくは、ろう付けした刃先の剥離が防止された、特に高切込み切削加工に好適なスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具に関する。
これまでに、図1に示すような、耐熱性、耐磨耗性および耐衝撃性を有する基材のすべり面における隅部の先端部に、多結晶ダイヤモンドを融点700〜1300℃の合金ろう材により接合したスローアウェイチップを有する切削工具が知られている(例えば、特許文献1参照)。図1において、1はスローアウェイチップ、2はすくい面、3は逃げ面、4は多結晶ダイヤモンドである。
特許第2607592号公報(請求項1) しかしながら、このスローアウェイチップを有する切削工具は、被削材を切込み量が基材の有効切れ刃に限りなく近づくまで切削加工(以下、「高切込み切削加工」という。)した場合、その高切込み切削加工に伴い切削抵抗が増大し、そのまま切削加工を強行すると切削温度が上昇して、ろう付けした多結晶ダイヤモンドが基材から剥離し易いという問題があった。また、接合される多結晶ダイヤモンドの面積を広くして、高切込み切削加工を可能とすることも試みられているが、高価なダイヤモンドの使用量の増大、接合後の研磨に伴うダイヤモンドの損失などから、経済的に不利であるという問題もあった。
この発明は、このような従来の問題点を解消し、多結晶ダイヤモンドなどにより形成し接合した刃先の剥離が防止された、特に高切込み切削加工に好適なスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具を提供することをその課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するために、高切込み切削加工時に発生する高熱の放散(放熱)について研究を重ねた結果、基材のすくい面における隅部の先端部以外の部位を多結晶ダイヤモンドにより被覆することによって、前記放熱が円滑に達成できるということを見出し、この知見に基づいてこの発明を完成するに到った。
すなわち、この発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1) 基材のすくい面における隅部の先端部以外の少なくとも切刃部の一部または全部に多結晶ダイヤモンドを被覆したことを特徴とするスローアウェイチップである。
この第1の手段における好ましい態様としては、下記<1>〜<7>のスローアウェイチップを挙げることができる。
<1> 前記基材が、超硬合金であるスローアウェイチップ。
<2> 前記被覆される多結晶ダイヤモンドの厚さが、2〜50μmであるスローアウェイチップ。
<3> 前記被覆される多結晶ダイヤモンドの厚さが、15〜35μmであるスローアウェイチップ。
<4> 前記多結晶ダイヤモンドが被覆される基材表面が粗面化されているスローアウェイチップ。
<5> 前記粗面化が、化学処理または熱処理を施して成るスローアウェイチップ。
<6> 前記粗面化された基材表面の面粗度が、十点平均粗さ(RZJIS)で2〜15μmであるスローアウェイチップ。
<7> 前記先端部が、ろう材により基材に接合された多結晶ダイヤモンド板、サーメット板、セラミックス板または立方晶窒化ホウ素板であるスローアウェイチップ。
この発明における前記課題を解決するための第2の手段は、
(2) 前記スローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具である。
この発明によれば、多結晶ダイヤモンドなどにより形成し接合した刃先の剥離が防止された、特に高切込み切削加工に好適なスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具が提供され、工具の製造分野に寄与するところはきわめて多大である。
この発明のスローアウェイチップは、基材のすくい面における隅部の先端部以外の少なくとも切刃部の一部または全部に多結晶ダイヤモンドを被覆したことを特徴とする。
スローアウェイチップは、刃先が破損または摩耗して使用することができなくなった場合には、再研削することなく、支持体から取りはずして使い捨てとすることができるので、切削工具用の刃として有用である。この刃としては、方形状、三角状、菱状などの刃が挙げられ、その形状に特に制限はない。
この発明のスローアウェイチップを形成する基材には、通常、スローアウェイチップに用いられる材料であれば特に制限はないが、超硬合金が好ましく用いられる。超硬合金としては、炭化タングステン(WC)系超硬合金を挙げることができ、具体的には、例えば、K01:WC−Co(W91質量%、Co5質量%、C4質量%)、K10:WC−Co(W87質量%、Co7質量%、C6質量%)、K20:WC−Co(W87質量%、Co8質量%、C5質量%)、P10:WC−TiC−TaC−Co(W50質量%、Ti16質量%、Ta17質量%、Co9質量%、C8質量%)などを挙げることができる。なお、K01、K10、K20およびP10は、JIS B 4053に基づく使用分類記号である。
また、この発明のスローアウェイチップを形成する基材には、サーメット、セラミックスまたは窒化ケイ素セラミックスを用いることもできる。
この発明のスローアウェイチップを、図2に基づいて説明する。図2において、1はスローアウェイチップ、2はすくい面、3は逃げ面、4は多結晶ダイヤモンド、5は基材のすくい面における隅部の先端部(切刃)である。この発明のスローアウェイチップは、スローアウェイチップを形成する基材のすくい面2における隅部の先端部5以外の少なくとも切刃部の一部または全部に多結晶ダイヤモンド4が被覆されている。
多結晶ダイヤモンドは、単結晶ダイヤンド粒子の集合体である。この発明において用いるダイヤモンドは多結晶ダイヤモンドであれば、天然ダイヤモンドであってもよく、人工ダイヤモンドであってもよいが、気相合成法によって製造された人工多結晶ダイヤモンドが、安価で方向性に偏りがないことから好ましく用いられる。
多結晶ダイヤモンドの気相合成法には、これまでに種々の方法が開発されており、この発明においては、いずれの合成法を採用した多結晶ダイヤモンドであっても用いることができる。この気相合成法による多結晶ダイヤモンドは、例えば、所定割合に混合された一酸化炭素またはメタン等の炭素源ガスと水素とを含有する混合ガスを、プラズマCVD法、スパッタ法、イオン蒸着法、イオンビーム蒸着法、熱フィラメント法などによって励起し、シリコン、アルミニウム、タングステンなどの金属、これらの酸化物、窒化物または炭化物、サーメット、セラミックスなどの基板に接触させることによって、基板上にダイヤモンドを析出、堆積させて製造される。
この多結晶ダイヤモンドが被覆される部位は、基材のすくい面2における隅部の先端部5以外のすくい面2全面または切刃部全面であることが好ましい。しかし、少なくとも前記先端部5以外の切刃部の一部または全部が多結晶ダイヤモンド4により被覆されていれば、他のすくい面2の被覆の有無については問わない。
被覆される多結晶ダイヤモンドの厚さに特別の制限はないが、通常は2〜50μm、好ましくは15〜35μmである。多結晶ダイヤモンドの厚さが2μm以上である場合、化学処理または熱処理により粗面化した基材の十点平均粗さ(RZJIS)が後記するように2〜15μmであるとき、十分な被覆ができ、50μm以下である場合、被覆膜の密着性に劣るという事態を回避することができるからである。なお、多結晶ダイヤモンドの厚さとは、多結晶ダイヤモンドが被覆された基材の最も低い谷底から基材に被覆された多結晶ダイヤモンドの最も高い頂上までの標高差をいう。
この発明においては、前記多結晶ダイヤモンドが被覆される基材表面が粗面化されていることが好ましい。粗面化する手段に特に制限はないが、化学処理を施す手段または熱処理を施す手段が好ましく採用される。
化学処理を施す手段としては、例えば、基材を硝酸または塩酸などの酸に浸漬し、基材の表面に存在するCo、Niなどの金属成分を溶脱させることによって、基材の表面に凹凸形状を形成させる方法を挙げることができる。このような化学処理を施すときの浸漬条件に特に制限はないが、通常は、常温で0.5〜1.0時間、浸漬処理される。
また、熱処理を施す手段としては、例えば、基材を真空中に、1300〜1500℃で3〜5時間放置し、基材中に含まれる炭化タングステンなどの金属化合物を粒成長させることによって、基材の表面に凹凸形状を形成させる方法を挙げることができる。
前記化学処理または熱処理は、基材の表面を粗面化する処理の一態様であって、基材の表面に凹凸形状を形成させるなどして粗面化することができる処理手段であれば、必ずしも化学処理手段または熱処理手段に拘束されることはない。例えば、基材の表面を粗研磨することにより凹凸形状を形成させることもできる。
この発明においては、多結晶ダイヤモンドが被覆される基材表面が粗面化されていれば、その粗面化の程度に特に制限はないが、その面粗度が、十点平均粗さ(RZJIS)で2〜15μmであることが好ましい。
ここに十点平均粗さ(RZJIS)とは、断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分において、平均線に平行であって、かつ断面曲線を横切らない直線から縦倍率の方向に測定した最高から5番目までの山頂の標高の平均値と最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差をいう。
前記面粗度において、十点平均粗さ(RZJIS)が2μm以上の場合、切刃部である多結晶ダイヤモンドが基材から剥離するという事態が抑制され、15μm以下の場合、熱処理による粗面化を行う場合に、熱処理時間が長くなって、基材が反り易くなるという不都合を回避できるからである。
多結晶ダイヤモンドの被覆方法についても特に制限はないが、例えば、化学蒸着法(CVD)または物理蒸着法(PVD)を採用することができる。CVDとしては、流動床CVD、プラズマCVD、真空CVDなどを挙げることができ、PVDとしては、イオンプレーティング、スパッタリング、真空PVDなどを挙げることができることができる。この発明における好適な被覆方法としては、CO及びメタン等の炭素源ガスと水素との混合ガスをプラズマCVDにより被覆する方法を挙げることができる。
この発明のスローアウェイチップにおいては、基材のすくい面2における隅部の先端部5が刃先の機能を果たす部位である。図2では、この先端部5は一箇所のみを示しているが、各隅部にそれぞれ存在していてもよい。先端部5を形成する材料としては、スローアウェイチップの刃先に用いられる材料であれば特に制限はないが、多結晶ダイヤモンド、サーメット、セラミックスまたは立方晶窒化ホウ素が好ましく用いられる。これら材料は通常は板状に成形され、ろう材によって接合される。
前記多結晶ダイヤモンドは、前記気相合成法を用いて得ることができる(段落番号0016参照)。
前記サーメットは、原料粉末を混合した後、バインダを添加し、噴霧乾燥した後、造粒粉末を成形し、次いで、前記造粒粉末を成形して得られる成形体を、1000〜1650℃に加熱することにより得ることができる。また、前記造粒粉末を成形する方法としては、加圧成形、射出成形法または押出し成形法等を用いることができるが、特に、前記加圧形成法が好ましい。
前記原料粉末としては、周期表4、5もしくは6族に属する元素の炭化物、窒化物または炭窒化物の粉末を挙げることができ、さらに、ニッケル、コバルトまたは不可避不純物等の粉末を挙げることもできる。
前記バインダとしては、水溶性樹脂、熱可塑性樹脂もしくはエマルジョン等またはこれらと水との混合物を挙げることができ、さらに、フタル酸エステル等の可塑剤を挙げることもできる。
また、前記セラミックスとしては、窒化ケイ素セラミックス、アルミナセラミックス、SiCウィスカー含有アルミナセラミックスまたはTiC含有アルミナセラミックス等を挙げることができる。
例えば、前記窒化ケイ素セラミックスは、Si粉末、焼結助剤およびバインダを噴霧乾燥して造粒粉末を成形し、次いで、前記造粒粉末を成形して得られる成形体を、600〜1800℃に加熱することにより得ることができる。前記造粒粉末を成形する方法および前記バインダとしては前述したとおりである(段落番号0029および段落番号0031参照)。
また、前記焼結助剤としては、Yb、Y、MgO、ZrO、CeO、Al、CaO、HfOまたはEr等を挙げることができる。
前記立方晶窒化ホウ素は、圧力5GPa以上、温度1200℃以上および金属触媒存在下で、ホウ素と窒素とを反応させて得ることができる。
前記金属触媒としては、例えば、鉄、コバルトまたはニッケル等を挙げることができる。
そして、前記先端部5には、前記窒化窒化ホウ素と、コバルトもしくはニッケル等の金属結合材またはセラミックス結合材等の結合材とからなる混合物を焼結して得られる焼結体が用いられる。
この発明においては、前記先端部5はろう材によって接合される。用いるろう材としては、例えば、Ag−Cu−Zn−CdにNiを添加した多元素系の銀ろう(JIS Z 3261:1985)が一般的である。しかし、環境問題を考慮して、近年はCdを含まないろう材が主流となっている。この発明で用いるろう材は、Ti、Ag、CuおよびInから選ばれた少なくとも1種の金属を含有する合金であることが好ましい。
ろう材による接合方法にも特別の制限はなく、通常の接合方法を採用することができる。例えば、トーチろう付け、高周波ろう付け、炉中ろう付けなどの接合方法を挙げることができ、熱源としては、電気、ガス、プラズマなどを用いることができる。実際のろう付けに当たっては、直接ろう材を介して接合する他に、熱膨張係数の相違から発生する応力を吸収するために、銅板を間に挟んだサンドイッチろうも使用される。この発明における好適な接合方法としては、高周波ろう付けを挙げることができる。
この発明のスローアウェイチップにあっては、このスローアウェイチップを有する切削工具を用い、被削材を高切込み切削加工したときに、その高切込み切削加工に伴い切削温度が上昇して、基材のすくい面2における隅部の先端部5が高熱となった場合においても、その熱が基材のすくい面2における隅部の先端部5以外の切刃部に被覆された多結晶ダイヤモンド4に容易に伝達され、その多結晶ダイヤモンド4の表面から円滑に放熱されるため、刃先である先端部5に接合された多結晶ダイヤモンド板、サーメット板、セラミックス板または立方晶窒化ホウ素板の放熱も向上し、これらの摩耗の進行が抑制されて剥離することがないという格別の効果を奏するのである。
この発明はまた、前記のスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具を提供する。図4にこの発明の切削工具を示す。1はスローアウェイチップ、6は切削工具、7は支持体(ホルダー)である。前記スローアウェイチップ1が支持体7に取り付けられて切削工具6を形成している。支持体7に用いられる材料に特に制限はないが、通常は、金属が用いられる。この発明の切削工具は、スローアウェイチップ1と支持体7とを有していれば、図3に示される形状に拘束されることはない。
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例によってこの発明はなんら限定されるものではない。
(実施例1)
スローアウェイチップを形成する基材としてK20種相当の超硬材料を用い、図3に示すスローアウェイチップ1を形成した。このすくい面2における隅部の先端部5以外の切刃部およびすくい面2に、1400℃で3時間、熱処理を施し、先端部5以外の切刃部およびすくい面2の粗面化を行った。すくい面2の面粗度を表す十点平均粗さ(RZJIS)は、4〜6μmであった。
次いで、このすくい面2の切刃部に、メタンと水素との混合ガスを用いた気相合成法(プラズマCVD法)によって製造された厚さ20μmの多結晶ダイヤモンド板を被覆した。さらに、前記すくい面2における隅部の先端部5(刃先)に、前記と同様にして製造された厚さ0.5mmの多結晶ダイヤモンドを、ろう材としてAg−Cu−Ti−In合金を用い、高周波ろう付けによって接合した。
続いて、図4に示す切削工具6を製造し、この切削工具6を用いて、図5に示す切削試験を実施した。図5において、8は基材、9は座グリ加工部を表す。
切削試験の態様は、以下のとおりである。
被削材:アルミニウム合金
切削加工:フライス加工
切削速度:V=1500m/min
送り量:f=1.0mm/刃
有効切れ刃:6.5mm
結果:多結晶ダイヤモンド板により形成した刃先の剥離は、送り量1.0mm/刃においても、全く認められなかった。
(実施例2)
前記実施例1と同様のスローアウェイチップを使用し、このすくい面2における隅部の先端部5に、Si粉末、焼結助剤およびエタノールからなるスラリーを焼結することにより得られた窒化ケイ素セラミックスを、ろう材としてAg−Cu−Ti−In合金を用い、高周波ろう付けによって接合した。
続いて、実施例1と同様にして、切削工具6を製造し、この切削工具6を用いて、実施例1と同じ条件で切削試験を実施した。
その結果、窒化ケイ素セラミックス板により形成した刃先の剥離は、送り量1.0mm/刃においても、全く認められなかった。
(実施例3)
前記実施例1と同様のスローアウェイチップを使用し、このすくい面2における隅部の先端部5に、TiN及びNiからなる混合粉末を焼結することにより得られたサーメットを、ろう材としてAg−Cu−Ti−In合金を用い、高周波ろう付けによって接合した。
続いて、実施例1と同様にして、切削工具6を製造し、この切削工具6を用いて、実施例1と同じ条件で切削試験を実施した。
その結果、サーメット板により形成した刃先の剥離は、送り量1.0mm/刃においても、全く認められなかった。
(実施例4)
前記実施例1と同様のスローアウェイチップを使用し、このすくい面2における隅部の先端部5に、ホウ素および窒素を、触媒金属の存在下で反応させて得られた窒化ホウ素
と結合材とを焼結することにより得られた立方晶窒化ホウ素を、ろう材としてAg−Cu−Ti−In合金を用い、高周波ろう付けによって接合した。
続いて、実施例1と同様にして、切削工具6を製造し、この切削工具6を用いて、実施例1と同じ条件で切削試験を実施した。
その結果、立方晶窒化ホウ素板により形成した刃先の剥離は、送り量1.0mm/刃においても、全く認められなかった。
(比較例)
すくい面2における隅部の先端部5以外のすくい面2に対し、多結晶ダイヤモンドによる被覆を行わなかったこと以外は、前記実施例1と同様にした。その結果、切削試験を開始し、送り量0.5mm/刃において、多結晶ダイヤモンド板により形成した刃先が剥離した。
図1は、従来のスローアウェイチップの一例を示す図である。 図2は、この発明のスローアウェイチップの一例を示す図である。 図3は、この発明のスローアウェイチップの他の例を示す図である。 図4は、この発明の切削工具の一例を示す図である。 図5は、切削試験の一態様を示す図である。
符号の説明
1 スローアウェイチップ
2 すくい面
3 逃げ面
4 多結晶ダイヤモンド
5 基材のすくい面2における隅部の先端部(刃先)
6 切削工具
7 支持体(ホルダー)
8 基材
9 座グリ加工部

Claims (9)

  1. 基材のすくい面における隅部の先端部以外の少なくとも切刃部の一部または全部に多結晶ダイヤモンドを被覆したことを特徴とするスローアウェイチップ。
  2. 前記基材が、超硬合金である請求項1に記載のスローアウェイチップ。
  3. 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、2〜50μmである請求項1または2に記載のスローアウェイチップ。
  4. 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、15〜35μmである請求項1または2に記載のスローアウェイチップ。
  5. 前記多結晶ダイヤモンドを被覆する基材表面が粗面化されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
  6. 前記粗面化が、化学処理または熱処理を施して成る請求項5に記載のスローアウェイチップ。
  7. 前記粗面化された基材表面の面粗度が、十点平均粗さ(RZJIS)で2〜15μmである請求項5または6に記載のスローアウェイチップ。
  8. 前記先端部が、ろう材により基材に接合された多結晶ダイヤモンド板、サーメット板、セラミックス板または立方晶窒化ホウ素板である請求項1〜7のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具。
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