JP2004237368A - スローアウェイチップおよび切削工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具を提供すること。
【解決手段】基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とするスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具。
【選択図】 図2
【解決手段】基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とするスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スローアウェイチップおよび切削工具に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムなどの金属を切削加工するに当たって、その切削加工性を向上させると共に発生する切屑を分断させることを目的として、高硬度を有し、優れた耐熱性および耐衝撃性を有する基材のすくい面にブレーカ部を設けたスローアウェイチップを有する切削工具が用いられる。
【0003】
図1に、このようなブレーカ部が設けられたスローアウェイチップの一例を示す。図1において、1はスローアウェイチップ、2はすくい面、3は逃げ面、4はブレーカ部である。
【0004】
これまでに、前記ブレーカ部に多結晶ダイヤモンドをコーティングしたスローアウェイチップが知られている。このスローアウェイチップは、基材のすくい面に予めブレーカ部を形成し、その後に多結晶ダイヤモンドをコーティングして製造される。しかしながら、このスローアウェイチップにおいては、コーティングされる多結晶ダイヤモンドの厚さは厚くとも20μmであり、切削加工の際に発生する切屑の衝突によって多結晶ダイヤモンドの摩耗の進行が著しく速くなるという重大な問題があった。
【0005】
また、前記ブレーカ部に多結晶ダイヤモンドを接合したスローアウェイチップも知られている(例えば、特許文献1参照)。このスローアウェイチップは、基材に座グリ部を設け、この座グリ部に多結晶ダイヤモンドを接合した後、放電加工などによってブレーカ部を形成して製造される。しかしながら、このスローアウェイチップの製造に当たっては、前記のとおり、工程が多くなる上に煩雑であり、また、高価な多結晶ダイヤモンドの損失をも伴い、経済的に不利であるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特許第2558771号公報(請求項1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来の問題点を解消し、耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決するために、ブレーカ部の形成と多結晶ダイヤモンドの接合との手順について検討した結果、基材に予めブレーカ部を形成し、このブレーカ部にろう材により多結晶ダイヤモンドを接合することによって、前記課題が解決できるということを見出し、この知見に基づいてこの発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、この発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1) 基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とするスローアウェイチップである。
【0010】
この第1の手段における好ましい態様としては、下記▲1▼〜▲6▼のスローアウェイチップを挙げることができる。
▲1▼ 前記基材が、超硬合金であるスローアウェイチップ。
▲2▼ 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大しているスローアウェイチップ。
▲3▼ 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、0.01〜1.0mmであるスローアウェイチップ。
▲4▼ 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、0.1〜0.5mmであるスローアウェイチップ。
▲5▼ 前記多結晶ダイヤモンドの接合面の面粗度が、最大高さ(RZ)で低くとも20μmであり、前記多結晶ダイヤモンドの接合面に対し反対側にある面の面粗度が、最大高さ(RZ)で高くとも5μmであるスローアウェイチップ。
▲6▼ 前記多結晶ダイヤモンドが、気相合成法によって製造され、前記ろう材が、Ti、AgおよびCuから選ばれた少なくとも1種の金属を含有する合金であるスローアウェイチップ。
【0011】
この発明における前記課題を解決するための第2の手段は、
(2) 前記スローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具である。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明のスローアウェイチップは、基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とする。
【0013】
スローアウェイチップとは、刃先が破損または摩耗して使用することができなくなった場合、再研削することなく、支持体から取りはずして使い捨てとすることのできる切削工具用の刃である。このスローアウェイチップの形状としては、方形状、三角状、菱状などを挙げることができ、その形状に特に制限はない。
【0014】
この発明のスローアウェイチップを形成する基材には、通常、スローアウェイチップに用いられる材料であれば特に制限はないが、超硬合金が好ましく用いられる。超硬合金としては、炭化タングステン(WC)系超硬合金を挙げることができ、具体的には、例えば、K01:WC−Co(W91質量%、Co5質量%、C4質量%)、K10:WC−Co(W87質量%、Co7質量%、C6質量%)、K20:WC−Co(W87質量%、Co8質量%、C5質量%)、P10:WC−TiC−TaC−Co(W50質量%、Ti16質量%、Ta17質量%、Co9質量%、C8質量%)などを挙げることができる。なお、K01、K10、K20およびP10は、JIS B 4053に基づく使用分類記号である。
【0015】
また、この発明のスローアウェイチップを形成する基材には、ハイス、サーメットまたはセラミックスを用いることもできる。ハイスは、JIS 4403に規定される高速度鋼(High Speed Steel)である。サーメットは、セラミックスと強靭性、可塑性を有する金属との複合材料である。また、セラミックスは、主として周期表4、5または6族金属の酸化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物または窒化物などとCo、Ni、Moなどの金属との混合粉末を焼結して得られる高硬度、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性を有する材料である。
【0016】
この発明のスローアウェイチップを、図1に基づいて説明する。この発明のスローアウェイチップ1においては、前記基材のすくい面2にまず、ブレーカ部4を形成する。このブレーカ部4の形成手段に特に制限はないが、基材表面を研磨加工する手段、基材の原料粉末から成形品を得る手段、またはこれら手段を組み合わせた手段などを採用することができる。
【0017】
このようなブレーカ部4の形成手段として、例えば、基材の原料粉末から成形品を得る手段を採用する場合には、まず、基材の原料粉末を所定の形状にプレスした後、焼結して焼結体を得る。この焼結体においては、寸法精度、歪または焼結面の面粗度が、研磨加工して形成されたブレーカ部4に比して劣るため、次いで、上下面、外周面およびブレーカ部4を研磨加工することにより形成される。
【0018】
この発明においては、このようにして基材に予めブレーカ部4を形成し、次いで、このブレーカ部4にろう材によって多結晶ダイヤモンドが接合される。多結晶ダイヤモンドの接合に先立って、基材にブレーカ部4を形成することによって、製造工程が多くなる上に煩雑であるという従来の問題を解消し得るのである。
【0019】
接合される多結晶ダイヤモンドは、単結晶ダイヤンド粒子の集合体である。この発明において用いるダイヤモンドは多結晶ダイヤモンドであれば、天然ダイヤモンドであってもよく、人工ダイヤモンドであってもよいが、気相合成法によって製造された人工多結晶ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドよりも安価であり、方向性に偏りがないことから、好ましく用いられる。
【0020】
多結晶ダイヤモンドの気相合成法には、これまでに種々の方法が開発されており、この発明においては、いずれの合成法を採用した多結晶ダイヤモンドであっても用いることができる。この気相合成法による多結晶ダイヤモンドは、例えば、所定割合に混合された一酸化炭素と水素とを含有する混合ガスを、プラズマCVD法、スパッタ法、イオン蒸着法、イオンビーム蒸着法、熱フィラメント法などによって励起し、シリコン、アルミニウム、タングステンなどの金属、これらの酸化物、窒化物または炭化物、サーメット、セラミックスなどの基板に接触させることによって、基板上にダイヤモンドを析出、堆積させて製造される。
【0021】
この発明においては、ブレーカ部4に接合される多結晶ダイヤモンドの厚さが、切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大していることが好ましい。多結晶ダイヤモンドの厚さをこのようにすることによって、切削時、発生する切り屑がブレーカ部の壁面に当たるという現象に対して、多結晶ダイヤモンドの耐摩耗性と強度とを向上させることができるからである。この多結晶ダイヤモンドの接合状態を図2に示す。図2において、5はブレーカ部4に接合された多結晶ダイヤモンドを表す。
【0022】
ブレーカ部4は通常、湾曲した形態に形成されているため、多結晶ダイヤモンド5もこの湾曲した形態に沿って接合される。したがって、接合される多結晶ダイヤモンド5が薄い場合は、この湾曲した形態に対応して接合することはできるものの、耐摩耗性に劣ることとなり、逆に、耐摩耗性を維持するに十分な厚さとした場合には、この湾曲した形態に沿って接合された多結晶ダイヤモンド5に割れが生じ易くなるという不都合を招くおそれがある。
【0023】
このような二律背反の下、接合される多結晶ダイヤモンド5の厚さを0.01〜1.0mmとして、この範囲内で外周から中心部に向けて多結晶ダイヤモンド5の厚さを漸次増大させることによって、耐摩耗性に優れると共に割れのないものとすることができるのである。多結晶ダイヤモンド5のより好ましい厚さの範囲は、0.1〜0.5mmである。
【0024】
また、ブレーカ部4に接合される多結晶ダイヤモンド5は、その接合面の面粗度が、最大高さ(RZ)で低くとも20μmであることが好ましい。このような面粗度を有することにより、多結晶ダイヤモンド5の接合がより強固となるからである。ここに最大高さ(RZ)とは、JIS B 0601に規定の粗さ曲線の最大高さをいう。
【0025】
さらに、接合面に対し反対側にある多結晶ダイヤモンド表面の面粗度が、最大高さ(RZ)で高くとも5μm、さらに高くとも0.5μmであることが好ましい。金属の切削加工時、通常、スローアウェイチップの刃先部では、構成刃先(材料を切削するとき、その材料の一部が工具の刃先に凝着し、この凝着物が工具自体の刃先とは相違した刃先となることがある。これを構成刃先という。)が発生し、溶着物の生成、その溶着物の脱落によるチッピングが発生する。しかし、前記最大高さ(RZ)で高くとも5μmであることにより、溶着物の生成、その溶着物の脱落によるチッピングの発生を抑制することができるからである。
【0026】
接合される多結晶ダイヤモンドの接合面の面粗度は、例えば、気相合成法による多結晶ダイヤモンドの製造時、多結晶ダイヤモンドが形成される基材のブレーカ部表面を粗面化して、その面粗度を前記の最大高さ(RZ)とすることによって調整することができる。基材のブレーカ部表面を粗面化する手段に特に制限はないが、化学処理を施す手段または熱処理を施す手段が好ましく採用される。
【0027】
化学処理を施す手段としては、例えば、基材を硝酸または塩酸などの酸に浸漬し、基材の表面に存在するCo、Niなどの金属成分を溶脱させることによって、基材の表面に凹凸形状を形成させる方法を挙げることができる。このような化学処理を施すときの浸漬条件に特に制限はないが、通常は、常温で0.5〜1.0時間、浸漬処理される。
【0028】
また、熱処理を施す手段としては、例えば、基材を真空中に、1300〜1500℃で3〜5時間放置し、基材中に含まれる炭化タングステンなどの金属化合物を粒成長させることによって、基材の表面に凹凸形状を形成させる方法を挙げることができる。
【0029】
前記化学処理または熱処理は、基材の表面を粗面化する処理の一態様であって、基材の表面に凹凸形状を形成させるなどして粗面化することができる処理手段であれば、必ずしも化学処理手段または熱処理手段に拘束されることはない。例えば、基材の表面を荒研磨することにより凹凸形状を形成させることもできる。
【0030】
一方、接合面に対し反対側にある面は、多結晶ダイヤモンドが堆積して形成されるので、その面粗度は多結晶ダイヤモンドの堆積状態を制御することによって、前記の最大高さ(RZ)に調整することができる。
【0031】
この発明においては、前記多結晶ダイヤモンドはろう材によって接合される。ろう材は、用いる基材とは異質の融点の低い合金であって、例えば、Ag−Cu−Zn−CdにNiを添加した多元素系の銀ろう(JIS Z 3261:1985)を用いることが一般的である。しかし、環境問題を考慮して、近年はCdを含まないろう材が主流となっている。この発明で用いるろう材は、Ti、Ag、CuおよびInから選ばれた少なくとも1種の金属を含有する合金であることが好ましい。このような合金をろう材として用いることにより、接合強度の高いより強固な接合を達成することができる。
【0032】
ろう材による接合方法にも特別の制限はなく、通常の接合方法を採用することができる。例えば、トーチろう付け、高周波ろう付け、炉中ろう付けなどの接合方法を挙げることができ、熱源としては、電気、ガス、プラズマなどを用いることができる。実際のろう付けに当たっては、直接ろう材を介して接合する他に、熱膨張係数の相違から発生する応力を吸収するために、銅板を間に挟んだサンドイッチろうも使用される。
【0033】
ダイヤモンドは、空気中、700℃程度で黒鉛化が始まる。このため、ろう付け作業は短時間内に行う必要がある。この要請からすると、この発明においては、高周波ろう付けを好適な接合方法として挙げることができる。
【0034】
この発明はまた、前記のスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具を提供する。図3にこの発明の切削工具を示す。図3において、6は切削工具、7は支持体である。この発明の切削工具6は、前記スローアウェイチップ1が支持体7に取り付けられて形成されている。支持体7に用いられる材料に特に制限はなく、金属、木、合成樹脂、セラミックなどを挙げることができる。この発明の切削工具6は、スローアウェイチップ1と支持体7とを有していれば、図3に示される形状に拘束されることはない。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例によってこの発明はなんら限定されるものではない。
【0036】
実施例1
超硬合金K20を研磨加工して、SPGN423形状の基材とした。この基材を研磨加工して、図1に示すブレーカ部4を有するスローアウェイチップ1を形成した。このときのブレーカ部4の面粗度は、最大高さ(RZ)で5μmであった。
【0037】
一方、気相合成法(プラズマCVD法)により製造した図4に示す多結晶ダイヤモンド5を用意した。このときの多結晶ダイヤモンド5の厚さt1は0.1mm、t2は0.3mmとして、厚さをスローアウェイチップの切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大するように形成した。この多結晶ダイヤモンド5を前記ブレーカ部4にろう材(Ag−Cu系ろう材、Ag47質量%、Cu15質量%含有)を用いて高周波ろう付けにより接合し、その後、刃先部を研磨した。
【0038】
このようにして、基材に形成したブレーカ部4にろう材により多結晶ダイヤモンド5を接合したスローアウェイチップ1を得、このスローアウェイチップ1を支持体7(クロムモリブデン鋼SCM435)に取り付けて、図3に示す切削工具6を作製した。
【0039】
この切削工具を用い、切削試験を実施した。切削試験の条件は、下記のとおりである。
カッタ仕様:φ100、A.R.=6°、R.R.=6°
切削条件:10000rpm
切削ワーク:アルミニウム鋳物AC4A(20mm×100mm)
【0040】
この切削試験において用いた切削工具の寿命を、加工ワーク数(最大、最小および平均加工ワーク数)として把握し、評価した。評価結果は、下記のとおりである。
最大ワーク数:33500
最小ワーク数:26500
平均ワーク数:31500
なお、評価判定は、刃先部に0.05mm以上のチッピングが発生した時点とした。
【0041】
比較例1
多結晶ダイヤモンドを接合しなかつたことおよび切削条件を2000rpm、切り込みd=1.0としたこと以外は、実施例1と同様にした。評価結果は、下記のとおりである。
最大ワーク数:452
最小ワーク数:303
平均ワーク数:412
なお、評価判定は、刃先部が摩耗し、その結果、刃先寸法が0.1mm小さくなった時点とした。
【0042】
比較例2
形成したブレーカ部に多結晶ダイヤモンドをコーティングしたこと以外は、実施例1と同様にした。評価結果は、下記のとおりである。
最大ワーク数:32000
最小ワーク数:26500
平均ワーク数:31000
なお、評価判定は、刃先部に0.05mm以上のチッピングが発生した時点またはブレーカ部が摩耗した時点とした。
【0043】
【発明の効果】
この発明によれば、耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具が提供提供され、工具の製造分野に寄与するところはきわめて多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレーカ部を有するスローアウェイチップの一例を示す図である。
【図2】多結晶ダイヤモンドの接合状態を示す図である。
【図3】この発明の切削工具の一例を示す図である。
【図4】ブレーカ部に接合される多結晶ダイヤモンドを示す図である。
【符号の説明】
1 スローアウェイチップ
2 すくい面
3 逃げ面
4 ブレーカ部
5 多結晶ダイヤモンド
6 切削工具
7 支持体
【発明の属する技術分野】
この発明は、スローアウェイチップおよび切削工具に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムなどの金属を切削加工するに当たって、その切削加工性を向上させると共に発生する切屑を分断させることを目的として、高硬度を有し、優れた耐熱性および耐衝撃性を有する基材のすくい面にブレーカ部を設けたスローアウェイチップを有する切削工具が用いられる。
【0003】
図1に、このようなブレーカ部が設けられたスローアウェイチップの一例を示す。図1において、1はスローアウェイチップ、2はすくい面、3は逃げ面、4はブレーカ部である。
【0004】
これまでに、前記ブレーカ部に多結晶ダイヤモンドをコーティングしたスローアウェイチップが知られている。このスローアウェイチップは、基材のすくい面に予めブレーカ部を形成し、その後に多結晶ダイヤモンドをコーティングして製造される。しかしながら、このスローアウェイチップにおいては、コーティングされる多結晶ダイヤモンドの厚さは厚くとも20μmであり、切削加工の際に発生する切屑の衝突によって多結晶ダイヤモンドの摩耗の進行が著しく速くなるという重大な問題があった。
【0005】
また、前記ブレーカ部に多結晶ダイヤモンドを接合したスローアウェイチップも知られている(例えば、特許文献1参照)。このスローアウェイチップは、基材に座グリ部を設け、この座グリ部に多結晶ダイヤモンドを接合した後、放電加工などによってブレーカ部を形成して製造される。しかしながら、このスローアウェイチップの製造に当たっては、前記のとおり、工程が多くなる上に煩雑であり、また、高価な多結晶ダイヤモンドの損失をも伴い、経済的に不利であるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特許第2558771号公報(請求項1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来の問題点を解消し、耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決するために、ブレーカ部の形成と多結晶ダイヤモンドの接合との手順について検討した結果、基材に予めブレーカ部を形成し、このブレーカ部にろう材により多結晶ダイヤモンドを接合することによって、前記課題が解決できるということを見出し、この知見に基づいてこの発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、この発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1) 基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とするスローアウェイチップである。
【0010】
この第1の手段における好ましい態様としては、下記▲1▼〜▲6▼のスローアウェイチップを挙げることができる。
▲1▼ 前記基材が、超硬合金であるスローアウェイチップ。
▲2▼ 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大しているスローアウェイチップ。
▲3▼ 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、0.01〜1.0mmであるスローアウェイチップ。
▲4▼ 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、0.1〜0.5mmであるスローアウェイチップ。
▲5▼ 前記多結晶ダイヤモンドの接合面の面粗度が、最大高さ(RZ)で低くとも20μmであり、前記多結晶ダイヤモンドの接合面に対し反対側にある面の面粗度が、最大高さ(RZ)で高くとも5μmであるスローアウェイチップ。
▲6▼ 前記多結晶ダイヤモンドが、気相合成法によって製造され、前記ろう材が、Ti、AgおよびCuから選ばれた少なくとも1種の金属を含有する合金であるスローアウェイチップ。
【0011】
この発明における前記課題を解決するための第2の手段は、
(2) 前記スローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具である。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明のスローアウェイチップは、基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とする。
【0013】
スローアウェイチップとは、刃先が破損または摩耗して使用することができなくなった場合、再研削することなく、支持体から取りはずして使い捨てとすることのできる切削工具用の刃である。このスローアウェイチップの形状としては、方形状、三角状、菱状などを挙げることができ、その形状に特に制限はない。
【0014】
この発明のスローアウェイチップを形成する基材には、通常、スローアウェイチップに用いられる材料であれば特に制限はないが、超硬合金が好ましく用いられる。超硬合金としては、炭化タングステン(WC)系超硬合金を挙げることができ、具体的には、例えば、K01:WC−Co(W91質量%、Co5質量%、C4質量%)、K10:WC−Co(W87質量%、Co7質量%、C6質量%)、K20:WC−Co(W87質量%、Co8質量%、C5質量%)、P10:WC−TiC−TaC−Co(W50質量%、Ti16質量%、Ta17質量%、Co9質量%、C8質量%)などを挙げることができる。なお、K01、K10、K20およびP10は、JIS B 4053に基づく使用分類記号である。
【0015】
また、この発明のスローアウェイチップを形成する基材には、ハイス、サーメットまたはセラミックスを用いることもできる。ハイスは、JIS 4403に規定される高速度鋼(High Speed Steel)である。サーメットは、セラミックスと強靭性、可塑性を有する金属との複合材料である。また、セラミックスは、主として周期表4、5または6族金属の酸化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物または窒化物などとCo、Ni、Moなどの金属との混合粉末を焼結して得られる高硬度、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性を有する材料である。
【0016】
この発明のスローアウェイチップを、図1に基づいて説明する。この発明のスローアウェイチップ1においては、前記基材のすくい面2にまず、ブレーカ部4を形成する。このブレーカ部4の形成手段に特に制限はないが、基材表面を研磨加工する手段、基材の原料粉末から成形品を得る手段、またはこれら手段を組み合わせた手段などを採用することができる。
【0017】
このようなブレーカ部4の形成手段として、例えば、基材の原料粉末から成形品を得る手段を採用する場合には、まず、基材の原料粉末を所定の形状にプレスした後、焼結して焼結体を得る。この焼結体においては、寸法精度、歪または焼結面の面粗度が、研磨加工して形成されたブレーカ部4に比して劣るため、次いで、上下面、外周面およびブレーカ部4を研磨加工することにより形成される。
【0018】
この発明においては、このようにして基材に予めブレーカ部4を形成し、次いで、このブレーカ部4にろう材によって多結晶ダイヤモンドが接合される。多結晶ダイヤモンドの接合に先立って、基材にブレーカ部4を形成することによって、製造工程が多くなる上に煩雑であるという従来の問題を解消し得るのである。
【0019】
接合される多結晶ダイヤモンドは、単結晶ダイヤンド粒子の集合体である。この発明において用いるダイヤモンドは多結晶ダイヤモンドであれば、天然ダイヤモンドであってもよく、人工ダイヤモンドであってもよいが、気相合成法によって製造された人工多結晶ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドよりも安価であり、方向性に偏りがないことから、好ましく用いられる。
【0020】
多結晶ダイヤモンドの気相合成法には、これまでに種々の方法が開発されており、この発明においては、いずれの合成法を採用した多結晶ダイヤモンドであっても用いることができる。この気相合成法による多結晶ダイヤモンドは、例えば、所定割合に混合された一酸化炭素と水素とを含有する混合ガスを、プラズマCVD法、スパッタ法、イオン蒸着法、イオンビーム蒸着法、熱フィラメント法などによって励起し、シリコン、アルミニウム、タングステンなどの金属、これらの酸化物、窒化物または炭化物、サーメット、セラミックスなどの基板に接触させることによって、基板上にダイヤモンドを析出、堆積させて製造される。
【0021】
この発明においては、ブレーカ部4に接合される多結晶ダイヤモンドの厚さが、切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大していることが好ましい。多結晶ダイヤモンドの厚さをこのようにすることによって、切削時、発生する切り屑がブレーカ部の壁面に当たるという現象に対して、多結晶ダイヤモンドの耐摩耗性と強度とを向上させることができるからである。この多結晶ダイヤモンドの接合状態を図2に示す。図2において、5はブレーカ部4に接合された多結晶ダイヤモンドを表す。
【0022】
ブレーカ部4は通常、湾曲した形態に形成されているため、多結晶ダイヤモンド5もこの湾曲した形態に沿って接合される。したがって、接合される多結晶ダイヤモンド5が薄い場合は、この湾曲した形態に対応して接合することはできるものの、耐摩耗性に劣ることとなり、逆に、耐摩耗性を維持するに十分な厚さとした場合には、この湾曲した形態に沿って接合された多結晶ダイヤモンド5に割れが生じ易くなるという不都合を招くおそれがある。
【0023】
このような二律背反の下、接合される多結晶ダイヤモンド5の厚さを0.01〜1.0mmとして、この範囲内で外周から中心部に向けて多結晶ダイヤモンド5の厚さを漸次増大させることによって、耐摩耗性に優れると共に割れのないものとすることができるのである。多結晶ダイヤモンド5のより好ましい厚さの範囲は、0.1〜0.5mmである。
【0024】
また、ブレーカ部4に接合される多結晶ダイヤモンド5は、その接合面の面粗度が、最大高さ(RZ)で低くとも20μmであることが好ましい。このような面粗度を有することにより、多結晶ダイヤモンド5の接合がより強固となるからである。ここに最大高さ(RZ)とは、JIS B 0601に規定の粗さ曲線の最大高さをいう。
【0025】
さらに、接合面に対し反対側にある多結晶ダイヤモンド表面の面粗度が、最大高さ(RZ)で高くとも5μm、さらに高くとも0.5μmであることが好ましい。金属の切削加工時、通常、スローアウェイチップの刃先部では、構成刃先(材料を切削するとき、その材料の一部が工具の刃先に凝着し、この凝着物が工具自体の刃先とは相違した刃先となることがある。これを構成刃先という。)が発生し、溶着物の生成、その溶着物の脱落によるチッピングが発生する。しかし、前記最大高さ(RZ)で高くとも5μmであることにより、溶着物の生成、その溶着物の脱落によるチッピングの発生を抑制することができるからである。
【0026】
接合される多結晶ダイヤモンドの接合面の面粗度は、例えば、気相合成法による多結晶ダイヤモンドの製造時、多結晶ダイヤモンドが形成される基材のブレーカ部表面を粗面化して、その面粗度を前記の最大高さ(RZ)とすることによって調整することができる。基材のブレーカ部表面を粗面化する手段に特に制限はないが、化学処理を施す手段または熱処理を施す手段が好ましく採用される。
【0027】
化学処理を施す手段としては、例えば、基材を硝酸または塩酸などの酸に浸漬し、基材の表面に存在するCo、Niなどの金属成分を溶脱させることによって、基材の表面に凹凸形状を形成させる方法を挙げることができる。このような化学処理を施すときの浸漬条件に特に制限はないが、通常は、常温で0.5〜1.0時間、浸漬処理される。
【0028】
また、熱処理を施す手段としては、例えば、基材を真空中に、1300〜1500℃で3〜5時間放置し、基材中に含まれる炭化タングステンなどの金属化合物を粒成長させることによって、基材の表面に凹凸形状を形成させる方法を挙げることができる。
【0029】
前記化学処理または熱処理は、基材の表面を粗面化する処理の一態様であって、基材の表面に凹凸形状を形成させるなどして粗面化することができる処理手段であれば、必ずしも化学処理手段または熱処理手段に拘束されることはない。例えば、基材の表面を荒研磨することにより凹凸形状を形成させることもできる。
【0030】
一方、接合面に対し反対側にある面は、多結晶ダイヤモンドが堆積して形成されるので、その面粗度は多結晶ダイヤモンドの堆積状態を制御することによって、前記の最大高さ(RZ)に調整することができる。
【0031】
この発明においては、前記多結晶ダイヤモンドはろう材によって接合される。ろう材は、用いる基材とは異質の融点の低い合金であって、例えば、Ag−Cu−Zn−CdにNiを添加した多元素系の銀ろう(JIS Z 3261:1985)を用いることが一般的である。しかし、環境問題を考慮して、近年はCdを含まないろう材が主流となっている。この発明で用いるろう材は、Ti、Ag、CuおよびInから選ばれた少なくとも1種の金属を含有する合金であることが好ましい。このような合金をろう材として用いることにより、接合強度の高いより強固な接合を達成することができる。
【0032】
ろう材による接合方法にも特別の制限はなく、通常の接合方法を採用することができる。例えば、トーチろう付け、高周波ろう付け、炉中ろう付けなどの接合方法を挙げることができ、熱源としては、電気、ガス、プラズマなどを用いることができる。実際のろう付けに当たっては、直接ろう材を介して接合する他に、熱膨張係数の相違から発生する応力を吸収するために、銅板を間に挟んだサンドイッチろうも使用される。
【0033】
ダイヤモンドは、空気中、700℃程度で黒鉛化が始まる。このため、ろう付け作業は短時間内に行う必要がある。この要請からすると、この発明においては、高周波ろう付けを好適な接合方法として挙げることができる。
【0034】
この発明はまた、前記のスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具を提供する。図3にこの発明の切削工具を示す。図3において、6は切削工具、7は支持体である。この発明の切削工具6は、前記スローアウェイチップ1が支持体7に取り付けられて形成されている。支持体7に用いられる材料に特に制限はなく、金属、木、合成樹脂、セラミックなどを挙げることができる。この発明の切削工具6は、スローアウェイチップ1と支持体7とを有していれば、図3に示される形状に拘束されることはない。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例によってこの発明はなんら限定されるものではない。
【0036】
実施例1
超硬合金K20を研磨加工して、SPGN423形状の基材とした。この基材を研磨加工して、図1に示すブレーカ部4を有するスローアウェイチップ1を形成した。このときのブレーカ部4の面粗度は、最大高さ(RZ)で5μmであった。
【0037】
一方、気相合成法(プラズマCVD法)により製造した図4に示す多結晶ダイヤモンド5を用意した。このときの多結晶ダイヤモンド5の厚さt1は0.1mm、t2は0.3mmとして、厚さをスローアウェイチップの切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大するように形成した。この多結晶ダイヤモンド5を前記ブレーカ部4にろう材(Ag−Cu系ろう材、Ag47質量%、Cu15質量%含有)を用いて高周波ろう付けにより接合し、その後、刃先部を研磨した。
【0038】
このようにして、基材に形成したブレーカ部4にろう材により多結晶ダイヤモンド5を接合したスローアウェイチップ1を得、このスローアウェイチップ1を支持体7(クロムモリブデン鋼SCM435)に取り付けて、図3に示す切削工具6を作製した。
【0039】
この切削工具を用い、切削試験を実施した。切削試験の条件は、下記のとおりである。
カッタ仕様:φ100、A.R.=6°、R.R.=6°
切削条件:10000rpm
切削ワーク:アルミニウム鋳物AC4A(20mm×100mm)
【0040】
この切削試験において用いた切削工具の寿命を、加工ワーク数(最大、最小および平均加工ワーク数)として把握し、評価した。評価結果は、下記のとおりである。
最大ワーク数:33500
最小ワーク数:26500
平均ワーク数:31500
なお、評価判定は、刃先部に0.05mm以上のチッピングが発生した時点とした。
【0041】
比較例1
多結晶ダイヤモンドを接合しなかつたことおよび切削条件を2000rpm、切り込みd=1.0としたこと以外は、実施例1と同様にした。評価結果は、下記のとおりである。
最大ワーク数:452
最小ワーク数:303
平均ワーク数:412
なお、評価判定は、刃先部が摩耗し、その結果、刃先寸法が0.1mm小さくなった時点とした。
【0042】
比較例2
形成したブレーカ部に多結晶ダイヤモンドをコーティングしたこと以外は、実施例1と同様にした。評価結果は、下記のとおりである。
最大ワーク数:32000
最小ワーク数:26500
平均ワーク数:31000
なお、評価判定は、刃先部に0.05mm以上のチッピングが発生した時点またはブレーカ部が摩耗した時点とした。
【0043】
【発明の効果】
この発明によれば、耐摩耗性に優れ、しかも効率的に製造することのできるスローアウェイチップおよびこのスローアウェイチップを有して成る切削工具が提供提供され、工具の製造分野に寄与するところはきわめて多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレーカ部を有するスローアウェイチップの一例を示す図である。
【図2】多結晶ダイヤモンドの接合状態を示す図である。
【図3】この発明の切削工具の一例を示す図である。
【図4】ブレーカ部に接合される多結晶ダイヤモンドを示す図である。
【符号の説明】
1 スローアウェイチップ
2 すくい面
3 逃げ面
4 ブレーカ部
5 多結晶ダイヤモンド
6 切削工具
7 支持体
Claims (8)
- 基材に形成されたブレーカ部に、ろう材により多結晶ダイヤモンドを接合して成ることを特徴とするスローアウェイチップ。
- 前記基材が、超硬合金である請求項1に記載のスローアウェイチップ。
- 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、切れ刃の存在する外周部からすくい面におけるブレーカと隣接している中心部に向けて漸次増大している請求項1または2に記載のスローアウェイチップ。
- 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、0.01〜1.0mmである請求項1〜3のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
- 前記多結晶ダイヤモンドの厚さが、0.1〜0.5mmである請求項1〜3のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
- 前記多結晶ダイヤモンドの接合面の面粗度が、最大高さ(RZ)で低くとも20μmであり、前記多結晶ダイヤモンドの接合面に対し反対側にある面の面粗度が、最大高さ(RZ)で高くとも5μmである請求項1〜5のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
- 前記多結晶ダイヤモンドが、気相合成法によって製造され、前記ろう材が、Ti、AgおよびCuから選ばれた少なくとも1種の金属を含有する合金である請求項1〜6のいずれか一項に記載のスローアウェイチップ。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスローアウェイチップと支持体とを有して成ることを特徴とする切削工具。
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---|---|---|---|
JP2003025975A JP2004237368A (ja) | 2003-02-03 | 2003-02-03 | スローアウェイチップおよび切削工具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014523816A (ja) * | 2011-07-18 | 2014-09-18 | エレメント シックス アブレイシヴズ ソシエテ アノニム | カッタ構造体、カッタ構造体を有するインサート及びカッタ構造体の製作方法 |
JP2020001156A (ja) * | 2018-06-29 | 2020-01-09 | ヘラミエンタス プレジス,エセ.エレ. | 加工工具に適用可能な切削インサートおよびこれを装着 した加工工具 |
-
2003
- 2003-02-03 JP JP2003025975A patent/JP2004237368A/ja not_active Withdrawn
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