JP2004188448A - ろう浴槽及びろう付け装置 - Google Patents

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Takashi Eizai
隆 榮西
Hitoshi Kurita
均 栗田
Masato Matsuda
正人 松田
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Abstract

【課題】迅速なヒータ交換が可能になると共に、温度検出手段の取り扱いが煩雑とならず、しかも、温度検出手段に腐食の生じることのないろう浴槽及びろう付け装置を提供し、ろう付け工程効率の向上を図る。
【解決手段】溶融したろう37を貯留する容器35を備えたろう浴槽100であって、容器35が、溶融したろう37を貯留するろう貯留部39と、ろう貯留部39の下部に一体に接続された加熱ブロック41を有し、加熱ブロック41に形成した第1の収容孔45に、容器内のろう37を加熱する加熱手段47を収容した。また、加熱ブロック41に第2の収容孔49が形成され、この第2の収容孔49に、容器内のろう37の温度を検出する温度検出手段51を収容した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器内でろうを溶融させて貯留するろう浴槽及びろう付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インバータ回路を有する高周波加熱装置などに用いられる昇圧トランスには、高周波による巻線の発熱の増加を抑えるため、エナメル線などの樹脂被覆導線の集合線であるリッツ線が用いられる。
【0003】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特開2001−155935号公報
【特許文献2】
特開平10−85929号公報
【0004】
上記特許文献1に開示されるリッツ線は、エナメル樹脂被覆導線の集合線からなる。このリッツ線は、加熱加圧し、導線の樹脂被覆を溶融固着して整形されることで、端子として利用される。図7に示すように、トランス1の端子3、5は、リッツ線7の両端部の一部を加熱加圧し、樹脂被覆を溶融固着させて整形して構成される。これにより、リッツ線7の両端部がばらけることがなく、ボビンの取付凹部に挿入する際も挿入し易くなる。また、挿入後もリッツ線7の一部がばらけ出すこともない。さらに、巻線の両端部を、端子3、5とすることができるため、別の端子金具を不要とすることができる。
【0005】
また、上記特許文献2には、エナメル線を溶融ろうに漬けてろう処理するろう付け方法が記載されている。この方法では、加熱されているろう浴中に、液状ろうが貯留され、このろう浴にパイプで接続されたろう湯桶に電気デバイスが浸漬される。これにより、電気デバイスの接触ピンと、この接触ピンの回りに巻き付けられた巻線材とがろう付けされる。
【0006】
従来、このような溶融ろうを貯留するためのろう浴槽11は、例えば図8に示すように、鋳物からなり、溶融したろう13を貯留するろう浴槽本体15と、このろう浴槽本体15の下に連結された別体のヒータブロック17とから構成されていた。ヒータブロック17の内部には、カートリッジヒータ19が挿入され、カートリッジヒータ19の熱がヒータブロック17からろう浴槽本体15へ熱伝導することで、ろう浴槽本体15内のろう13を溶融させた。また、ろう浴槽本体15の上部開口の縁部には温度検出手段である熱電対21が掛け止めされ、温度検出手段は検出先端がろう浴槽本体15内の溶融したろうに直接漬け込まれていた。つまり、熱電対21の検出先端はろう13に直接接触していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のろう浴槽は、溶融したろうを貯留するろう浴槽本体と、ろう浴槽本体の下に連結された別体のヒータブロックとから構成されていたため、微視的にはろう浴槽本体とヒータブロックとの接合面が点接触となって、空気層が介在することとなって、熱伝導率を低下させることとなった。このような熱伝導率が低い状況では、ろう浴槽を所定温度に昇温させるために、加熱手段を必要以上に加熱しなければならなくなる。すると、加熱手段やヒータブロックの歪みが大きくなり、メンテナンス時に、加熱手段がヒータブロックから抜けにくくなる不具合を生じるようになった。このため、ヒータ故障によってヒータを交換する際のヒータ交換作業時間が長くなり、これに加えて、ろうをさますまでの時間と、立ち上げ時間も必要となるため、ろう付け工程効率を大きく低下させることになっていた。そのため、より迅速にヒータを交換できるろう浴槽の構造が要望されていた。
【0008】
また、上記した温度センサは、ろう浴槽本体の縁部に掛け止めして、溶融したろうに直接漬け込むので、取り扱いが煩わしい問題があり、これによってもろう付け工程効率を低下させていた。
【0009】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、迅速なヒータ交換が可能になると共に、温度検出手段の取り扱いが煩雑とならないろう浴槽及びろう付け装置を提供し、ろう付け工程効率の向上を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載のろう浴槽は、溶融したろうを貯留する容器を備えたろう浴槽であって、前記容器が、前記溶融したろうを貯留するろう貯留部と、該ろう貯留部の下部に一体に接続された加熱ブロックとを有し、該加熱ブロックに形成した第1の収容孔に前記容器内のろうを加熱する加熱手段が収容されていることを特徴とする。
【0011】
このろう浴槽では、容器のろう貯留部と加熱ブロックとが一体に接続され、ろう貯留部と加熱ブロックとの熱伝達効率が高まり、ろう貯留部と加熱手段との温度差が小さくなる。このことから、ろう貯留部を所定温度に昇温させる際に、加熱手段が必要以上に熱をもたなくなり、加熱手段が必要以上に加熱されることによる歪みがなくなり、加熱手段が容易に抜脱できて、迅速な交換が可能となる。また、ろう貯留部内に加熱手段を設ける必要がなくなり、ろう貯留部の底面が障害物の存在しない平坦面となり、沈殿物の清掃が容易に行えるようになる。この結果、迅速なヒータ交換が可能になり、ろう付け工程効率を向上させることができる。
【0012】
請求項2記載のろう浴槽は、前記加熱ブロックに第2の収容孔が形成され、該第2の収容孔に前記容器内のろうの温度を検出する温度検出手段が収容されていることを特徴とする。
【0013】
このろう浴槽では、温度検出手段が加熱ブロックの第2の収容孔に収容され、ろうが少ない場合であっても、正確な温度が測定可能となる。即ち、ろう貯留部内の例えば所定高さで温度検出手段を配設した場合には、溶融ろうがその位置より低くなることで、温度検出手段が表出し、ろう温度の検出が不能となるが、本構成によれば、温度検出手段の表出することがなくなるので、常にろう温度の検出が可能となり、ろう温度の検出が不能となることによる加熱手段の必要以上の過熱が防止される。また、温度検出手段をセラミックコートした場合の構造の複雑化が防止でき、しかも、セラミックコートの場合に生じた曲げや熱膨張係数の違いによるクラックが発生しなくなる。これにより、煩雑な温度検出手段の取り扱いが不要となり、しかも、温度検出手段に腐食が生じなくなる。
【0014】
請求項3記載のろう浴槽は、溶融したろうを貯留する容器を備えたろう浴槽であって、前記容器内の溶融したろうに浸漬する高さ位置で前記容器に固設されると共に内部に収容孔を有する第1中間配置部材を備え、該第1中間配置部材の収容孔に前記容器内のろうを加熱する加熱手段が収容されていることを特徴とする。
【0015】
このろう浴槽では、第1中間配置部材の周囲が直接ろうに接触するので、熱伝導の効率が良好となり、加熱手段が必要以上に発熱しなくなり、加熱手段の長寿命化が図れると共に、加熱手段の迅速な交換が可能となる。また、熱伝導率が高まるので、ろう温度の立ち上げ時間の短縮も可能となる。
【0016】
請求項4記載のろう浴槽は、前記容器内の溶融したろうに浸漬する高さ位置で前記容器に固設されると共に内部に収容孔を有する第2中間配置部材を備え、該第2中間配置部材の収容孔に前記容器内のろうの温度を検出する温度検出手段が収容されていることを特徴とする。
【0017】
このろう浴槽では、温度検出手段が第2中間配置部材の収容孔に収容され、温度検出手段をろう浴槽本体の縁部に掛止して、溶融したろうに直接漬け込む必要がなくなり、温度検出手段の煩雑な取り扱いがなくなる。また、第2中間配置部材から温度検出手段を取り出すことが可能であるので、温度検出手段の交換が容易となる。
【0018】
請求項5記載のろう浴槽は、前記加熱手段が棒状のヒータであって、前記容器の底面に対して平行に複数個が並設されていることを特徴とする。
【0019】
このろう浴槽では、ヒータが容器の底面に対して平行に並設されることで、溶融したろうの対流に乱れが生じ難くなる。また、溶融したろうが局所的に過剰に加熱されることがなくなり、並設ヒータ近傍のろうが均一に加熱されることになる。これにより、ろう貯留部内における溶融ろうの温度が均一化される。
【0020】
請求項6記載のろう浴槽は、前記ヒータが、前記容器の対面する内面間を橋絡して固設されていることを特徴とする。
【0021】
このろう浴槽では、対面する内面間にヒータが架橋された状態で、両端が固定されるので、第1中間配置部材が、長手方向両端で確実にろう貯留部の内面に支持され、信頼性の高い固定構造が実現する。また、少なくとも第1中間配置部材をろう貯留部の側壁に貫通して、収容孔を外部に開口させる構造が可能となるので、この収容孔に対して外部からヒータを着脱する容易なヒータ交換構造が実現可能となる。
【0022】
請求項7記載のろう浴槽は、前記ヒータの収容される収容孔と前記ヒータとの隙間が、0.3〜0.7mmに設定されていることを特徴とする。
【0023】
このろう浴槽では、ヒータからのろうに対する熱伝導率が高まるので、収容孔とヒータとの隙間を、熱伝導率を低下させない範囲で、従来より大きくすることが可能となる。即ち、収容孔とヒータとの隙間を0.3〜0.7mmで設定することで、熱伝導率を低下させずに、かつヒータの交換が容易に行えるようになる。
【0024】
請求項8記載のろう付け装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項記載のろう浴槽と、被ろう付け部材のろう付け部分を前記ろう浴槽のろうに浸漬するように前記被ろう付け部材と前記ろう浴槽とを相対移動させる駆動手段と、該駆動手段の浸漬動作及び前記ろう浴槽のろう温度を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
このろう付け装置では、必要最低限の高温度に保たれたろうがろう浴槽に貯留され、被ろう付け部材のろう付け部分がこのろう浴槽に自動で浸漬されて、ろう付け部分の樹脂被覆が溶融されると共にろうが固着される。これにより、加熱手段の過加熱が防止されながら、即ち、過加熱により生じた歪みによって、加熱手段の交換に手間の掛かることが防止されながら、被ろう付け部材が自動でろう付け処理され、ろう付け工程効率が高められる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るろう浴槽及びろう付け装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る加熱ブロック一体構造のろう浴槽を表す斜視図、図2はろう浴槽の一部分を切り欠いた(a)正面図と(b)側面図、図3は図2(a)の平面図である。
【0027】
本実施の形態によるろう浴槽100は、外装板31からなる筺体33の内部に、容器35が設けられている。この容器35と外装板31との間には、図示しない所定間隔の空隙及び断熱材が設けられている。容器35は、ろう37を貯留するろう貯留部39と、このろう貯留部39の下部に一体に接続された加熱ブロック41とからなる。なお、本発明に係るろう浴槽100に使用されるろう37は、錫鉛(Sn−Pb)共晶はんだ、鉛フリーはんだのいずれであってもよい。
【0028】
ろう貯留部39と加熱ブロック41は、一つの無垢材から一体に形成するものであって、双方の間は良好な熱伝導性が得られるようになっている。また、ろう貯留部39と加熱ブロック41は、加熱ブロック41のみを無垢材から形成し、ろう貯留部39を構成する側壁39aを、この加熱ブロック41に一体に溶接する構造とすることもできる。さらに、上記一体構成に限らず、例えば、ろう貯留部39と加熱ブロック41とを別体に構成して、それぞれを接合する接続面を平滑な鏡面状に形成し、空隙層が形成されないように極力面接触に近い状態で接続する実質的に一体にされた構成としてもよい。
【0029】
なお、この接続面には、500℃程度の耐熱性を有する熱伝導性の良好な接合材を介在させてもよい。これにより、空隙層を完全に除去して高い熱伝導性が得られるようにできる。なお、ろう貯留部39及び加熱ブロック41は、例えばステンレス系材料からなる。
【0030】
容器35は、400〜500℃に加熱した高温はんだ等のろう37を貯留する。これにより、被ろう付け部材のろう付け部分(例えば複数の樹脂被覆導線の集合線であるリッツ線)がろう貯留部39に浸漬されると、ろう付け部分の樹脂被覆が溶融されると共に、この溶融部分にろう37が固着されて整形され、リッツ線そのものの端子化が可能となっている。
【0031】
加熱ブロック41には複数の第1の収容孔45が平行に形成され、第1の収容孔45はろう貯留部39内のろう37を加熱する加熱手段(電気ヒータ)47を収容している。電気ヒータ47は、棒状のものが用いられ、それぞれの第1の収容孔45に一つの電気ヒータ47が収容されることで、ろう貯留部39の底面に対して平行に複数個が並設される。
【0032】
従って、溶融したろう37の対流に乱れが生じ難くなり、溶融したろう37が局所的に過剰に加熱されることがなくなり、並設ヒータ近傍のろう37が均一に加熱されることになる。これにより、ろう貯留部39内における溶融ろう37の温度が均一化される。
【0033】
ここで、電気ヒータ47の収容される収容孔45と電気ヒータ47との隙間は、0.3〜0.7mmに設定されている。本実施の形態によるろう浴槽100では、上記の容器35とすることで、電気ヒータ47のろう37に対する熱伝導率が高まるので、収容孔45と電気ヒータ47との隙間を、熱伝導率を低下させない範囲で、従来より大きくすることが可能となる。即ち、収容孔45と電気ヒータ47との隙間をこの0.3〜0.7mmで設定することで、熱伝導率を低下させずに、かつ電気ヒータ47の交換が容易に行えるようになっている。
【0034】
また、加熱ブロック41には第2の収容孔49が形成され、第2の収容孔49はろう貯留部39内のろう37の温度を検出する温度検出手段(熱電対式温度センサ)51を収容している。電気ヒータ47と溶融ろう37との間には、熱伝導及び熱伝達による温度勾配が生じる。このため、第2の収容孔49は、温度センサ51ができるだけろう温度の近似値を得ることができるように、電気ヒータ47よりろう貯留部39に近い位置に配設されている。なお、熱電対式温度センサ51によるろう37の温度検出にあたっては、必要に応じて温度補償(実際の温度との相関演算)を行う。これにより、正確な温度測定が可能となる。
【0035】
上記構成のろう浴槽100によれば、容器35のろう貯留部39と加熱ブロック41とが一体に形成され、ろう貯留部39と加熱ブロック41との熱伝達効率が高まり、ろう貯留部39と電気ヒータ47との温度差が小さくなる。このことから、ろう貯留部39を所定温度に昇温させる際に、電気ヒータ47が必要以上に加熱されることがなくなる。その結果、電気ヒータ47の過加熱による歪みがなくなり、メンテナンス時に、電気ヒータ47が容易に抜脱可能となり、迅速な交換作業が可能となる。また、ろう貯留部39の底面が障害物の存在しない平坦面となり、沈殿物の清掃が容易に行えるようになる。このように、ろう付け工程の効率を大きく向上させることができる。
【0036】
また、温度センサ51が加熱ブロック41の第2の収容孔49に収容され、ろう37が少ない場合であっても、支障なく正確な温度が測定可能となる。即ち、ろう貯留部39内の例えば所定高さで温度センサ51を配設した場合には、溶融ろう37がその位置より低くなることで、温度センサ51が表出し、ろう温度の検出が不能となるが、本構成によれば、温度センサ51の表出することがなくなるので、常にろう温度の検出が可能となり、ろう温度の検出が不能となることによる電気ヒータ47の必要以上の過加熱が防止される。そして、温度センサ51をセラミックコートした場合の構造の複雑化が防止でき、しかも、セラミックコートの場合に生じた曲げや、熱膨張係数の違いによるクラックの発生がなくなる。
【0037】
次に、本発明に係るろう浴槽の他の実施の形態を説明する。
図4は加熱手段及び温度検出手段をパイプ構造としたろう浴槽の一部分を切り欠いた(a)正面図と(b)側面図、図5は図4(a)の平面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図3に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0038】
この実施の形態によるろう浴槽200は、容器71がろう貯留部73のみからなり、加熱ブロックを有していない。ろう貯留部73は、ステンレス系材料からなる。このろう貯留部73の内部には、溶融ろうに浸漬する高さ位置で、第1中間配置部材75が固設されている。第1中間配置部材75は、ステンレス系材料からなる。
【0039】
第1中間配置部材75はパイプ状に形成され、両端がろう貯留部73の側壁を貫通している。第1中間配置部材75は内部に収容孔77を有し、収容孔77はろう貯留部73の外部に開口している。この収容孔77には、ろう貯留部73内のろうを加熱するための電気ヒータ47が収容されている。つまり、電気ヒータ47は、容器71の対面する内面間を橋絡して固設されている。
【0040】
電気ヒータ47をこのような橋絡構造で固設することで、第1中間配置部材75が、長手方向両端で確実にろう貯留部73の内面に支持され、信頼性の高い支持固定構造が実現する。また、少なくとも第1中間配置部材75をろう貯留部73の側壁に貫通して、収容孔77を外部に開口させる構造が可能となるので、この収容孔77に対して外部から電気ヒータ47を着脱する容易なヒータ交換構造が実現可能となる。
【0041】
また、ろう貯留部73の内部には、溶融ろうに浸漬する高さ位置で、第2中間配置部材79が固設されている。第2中間配置部材79は、ステンレス系材料からなる。第2中間配置部材79はパイプ状に形成され、両端がろう貯留部73の側壁を貫通している。第2中間配置部材79は内部に収容孔81を有し、収容孔81はろう貯留部73の外部に開口している。この収容孔81には、ろう貯留部73内のろう37の温度を検出する温度検出手段である温度センサ51が収容されている。
【0042】
このように構成されたろう浴槽200によれば、第1中間配置部材75の周囲が直接的にろうと接触するので、熱伝導の効率が良好となり、電気ヒータ47が必要以上に発熱しなくなり、電気ヒータ47の長寿命化が図れ、これに加え、電気ヒータ47の迅速な交換も可能となる。また、熱伝導率が高まるので、ろう温度の立ち上げ時間の短縮も可能となる。
【0043】
そして、温度センサ51が第2中間配置部材79の収容孔81に収容されるため、温度センサ51をろう貯留部73の縁部に掛け止めして、溶融したろうに直接漬け込む必要がなくなり、温度センサ51の煩雑な取り扱いがなくなる。また、第2中間配置部材79から温度センサ51を取り出すことが可能であるので、温度センサ51の交換が容易となる。
【0044】
図6は本発明に係るろう付け装置の概略構成図である。
上記のろう浴槽100又はろう浴槽200(以下、ろう浴槽100を例に説明する。)は、図6に示すように、駆動手段53と、制御手段であるプログラマブルシーケンサやコンピュータ等の制御装置55とを付属部材として備えることで、ろう付け装置300を構成することができる。駆動手段53は、被ろう付け部材57のろう付け部分を、ろう貯留部39のろうに浸漬するように、被ろう付け部材57とろう浴槽100とを相対移動可能としている。本実施の形態の構成では、載置固定したろう浴槽100に対し、被ろう付け部材57を挟持可能とした挟持機構59を備えた昇降ハンド61が、上下方向に昇降することによって、被ろう付け部材57のろう付け部分のみを、ろう貯留部39のろうに浸漬可能としている。
【0045】
この昇降ハンド61は、油圧シリンダ或いはラック・ピニオン機構等によって昇降駆動される。この駆動機構の駆動源となる油圧源又は電動モータは、駆動ドライバ63によって駆動が制御される。
【0046】
一方、制御装置55は、駆動系制御部65と、加熱制御部67と、温度管理部69とからなる。温度管理部69は、温度センサ51から得たろう貯留部39内のろう温度に基づき、加熱指示信号を加熱制御部67へ送出する。この加熱指示信号を受けた加熱制御部67は、電気ヒータ47をオン・オフ制御して、ろう温度が一定温度に保持されるよう制御を行うようになっている。
【0047】
また、駆動系制御部65は、図示しないホスト側の制御コンピュータからの動作指示信号或いは図示しない操作パネルからの動作指示信号に基づき、被ろう付け部材57の挟持及び昇降動作のための制御信号を駆動ドライバ63へ送出するようになっている。
【0048】
このろう付け装置300によれば、必要最低限の高温度に保たれたろう37がろう浴槽100に貯留され、被ろう付け部材57のろう付け部分がこのろう浴槽100に自動で浸漬されて、ろう付け部分の樹脂被覆が溶融されると共にろうが固着される。これにより、電気ヒータ47の過加熱が防止されながら、即ち、過加熱により生じた歪みによって、電気ヒータ47の交換に手間の掛かることが防止されながら、被ろう付け部材57が自動でろう付け処理され、ろう付け工程効率を高めることができる。
【0049】
なお、上記した実施の形態では、加熱手段が棒状の電気ヒータ47である場合を例に説明したが、本発明に係るろう浴槽は、加熱手段として、面ヒータを用いてもよい。このような面ヒータを用いれば、高速昇温が可能になると共に、加熱効率をより良好にすることができる。また、平面的に均一な加熱が可能となるので、ろう貯留部の温度分布を均一化できる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るろう浴槽によれば、溶融したろうを貯留する容器を備え、この容器が、溶融したろうを貯留するろう貯留部と、ろう貯留部の下部に一体に接続された加熱ブロックとを有し、加熱ブロックに形成した第1の収容孔にろうを加熱する加熱手段が収容されるので、ろう貯留部と加熱ブロックとの熱伝達効率が高まり、ろう貯留部と加熱手段との温度差を小さくできる。このことから、ろう貯留部を所定温度に昇温させる際に、加熱手段が必要以上に熱をもたなくなり、加熱手段が必要以上に加熱されることによる歪みがなくなり、加熱手段が容易に抜脱でき、迅速な交換が可能となる。また、ろう貯留部の底面が障害物の存在しない平坦面となり、沈殿物の清掃が容易に行えるようになる。この結果、迅速なヒータ交換が可能になり、ろう付け工程効率を向上させることができる。
【0051】
本発明に係るろう付け装置によれば、ろう浴槽と、被ろう付け部材とろう浴槽とを相対移動させる駆動手段と、駆動手段の浸漬動作及びろう浴槽のろう温度を制御する制御手段とを備えたので、必要最低限の高温度に保たれたろうをろう浴槽に貯留し、被ろう付け部材のろう付け部分をこのろう浴槽に自動で浸漬して、ろう付け部分の樹脂被覆を溶融すると共にろうを固着させることができる。この結果、加熱手段の過加熱を防止しながら被ろう付け部材を自動でろう付け処理でき、ろう付け工程効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱ブロック一体構造のろう浴槽を表す斜視図である。
【図2】図1のろう浴槽の一部を切り欠いた(a)正面図と(b)側面図である。
【図3】図2(a)の平面図である。
【図4】加熱手段及び温度検出手段をパイプ構造としたろう浴槽の一部を切り欠いた(a)正面図と(b)側面図である。
【図5】図4(a)の平面図である。
【図6】本発明に係るろう付け装置の概略構成図である。
【図7】リッツ線を用いた昇圧トランスの斜視図である。
【図8】従来のろう浴槽の断面図である。
【符号の説明】
35、71…容器
37…ろう
39、73…ろう貯留部
41…加熱ブロック
45…第1の収容孔
47…電気ヒータ(加熱手段)
49…第2の収容孔
51…温度センサ(温度検出手段)
53…駆動手段
55…制御装置(制御手段)
57…被ろう付け部材
75…第1中間配置部材
77、81…収容孔
79…第2中間配置部材
100、200…ろう浴槽
300…ろう付け装置

Claims (8)

  1. 溶融したろうを貯留する容器を備えたろう浴槽であって、
    前記容器が、前記溶融したろうを貯留するろう貯留部と、該ろう貯留部の下部に一体に接続された加熱ブロックとを有し、該加熱ブロックに形成した第1の収容孔に前記容器内のろうを加熱する加熱手段が収容されていることを特徴とするろう浴槽。
  2. 前記加熱ブロックに第2の収容孔が形成され、該第2の収容孔に前記容器内のろうの温度を検出する温度検出手段が収容されていることを特徴とする請求項1記載のろう浴槽。
  3. 溶融したろうを貯留する容器を備えたろう浴槽であって、
    前記容器内の溶融したろうに浸漬する高さ位置で前記容器に固設されると共に内部に収容孔を有する第1中間配置部材を備え、
    該第1中間配置部材の収容孔に前記容器内のろうを加熱する加熱手段が収容されていることを特徴とするろう浴槽。
  4. 前記容器内の溶融したろうに浸漬する高さ位置で前記容器に固設されると共に内部に収容孔を有する第2中間配置部材を備え、
    該第2中間配置部材の収容孔に前記容器内のろうの温度を検出する温度検出手段が収容されていることを特徴とする請求項3記載のろう浴槽。
  5. 前記加熱手段が棒状のヒータであって、前記容器の底面に対して平行に複数個が並設されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のろう浴槽。
  6. 前記ヒータが、前記容器の対面する内面間を橋絡して固設されていることを特徴とする請求項5記載のろう浴槽。
  7. 前記ヒータの収容される収容孔と前記ヒータとの隙間が、0.3〜0.7mmに設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載のろう浴槽。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載のろう浴槽と、
    被ろう付け部材のろう付け部分を前記ろう浴槽のろうに浸漬するように前記被ろう付け部材と前記ろう浴槽とを相対移動させる駆動手段と、
    該駆動手段の浸漬動作及び前記ろう浴槽のろう温度を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とするろう付け装置。
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