JP2004188021A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを低く抑えながらも、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握できるようにする。
【解決手段】パチンコ機やアレンジボール機等の遊技機に関し、近隣する遊技機から出力された演出用信号を入力する信号入力部2m,2n,2p,…と、当該信号入力部2m,2n,2p,…で入力した演出用信号に基づいて演出を行う演出手段4m,4n,4p,…と、信号入力部2m,2n,2p,…で演出用信号を入力してから所定期間を経過した後に、近隣する遊技機に演出用信号を出力する信号出力部3m,3n,3p,…とを備える。三以上からなる複数の遊技機1a,1b,…,1zに演出用信号を送り、複数の遊技機1a,1b,…,1zで次々と演出を行うことができる。よって、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、演出を行えるように構成した遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技場内の島設備には、複数(通常は10台以上)の遊技機を並べて設置する。ある台で遊技する遊技者は、他の台での遊技状況が気にかかることがある。この点を踏まえ、遊技者に有利な遊技状態に移行可能な予告適格状態に達すると、複数の遊技機に共通する予告器で予告を行う技術の一例が既に開示されている(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−244471号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した特許文献1に記載された技術によれば、予告を行うにあたっては複数の遊技機に共通する予告器が必要となるのでコスト高になってしまう。また、当該予告器は複数の遊技機に共通しているので、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握するのは困難である。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、コストを低く抑えながらも、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握できるように構成した遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段1】
課題を解決するための手段1は図1に模式的に示すように、近隣する遊技機から出力された演出用信号を入力する信号入力部2m,2n,2p,…と、前記信号入力部2m,2n,2p,…で入力した演出用信号に基づいて演出を行う演出手段4m,4n,4p,…と、前記信号入力部2m,2n,2p,…で演出用信号を入力してから遅延期間(所定期間に相当する)を経過した後に、近隣する遊技機に演出用信号を出力する信号出力部3m,3n,3p,…とを備えた遊技機であって、
三以上からなる複数の前記遊技機1a,1b,…,1zの間で前記演出用信号を伝播させてゆくことにより、複数の前記遊技機1a,1b,…,1zの間で次々と前記演出を連鎖させる。
【0006】
上述した用語は次のように解釈し、請求項や以下の説明でも同様である。
(1)「演出手段」は伝達媒体を通じて対象者(遊技者や遊技場関係者等)に伝達可能な全ての手段を含む。例えば、文字や図形等の情報を伝達可能な表示装置による表示や、点灯・点滅が可能な発光体による表示、音響装置を通じて出す音(具体的には音声,音楽,効果音等)、振動体を用いて行う部材の振動、可動体を用いて行う運動等について一以上の形態が該当する。伝達媒体は表示装置,発光体,音響装置,振動体,可動体等が該当する。演出と伝達媒体との関係は任意であって、複数の伝達媒体を用いて一の演出を行う形態、一の伝達媒体を用いて複数の演出を行う形態、複数の伝達媒体を用いて複数の演出を行う形態がある。
(2)所定期間に相当する「遅延期間」は遅延時間とも呼び、遊技機の機種や遊技状態,日時等に応じて任意に設定できる。例えば、所定の期間(通常は1秒間以下)や、抽選等によって変化し得る期間、演出用信号に含まれるデータで指定された期間などが該当する。
(3)「演出用信号」は演出を実現するための情報やデータ等を有する信号であって、信号入力部や信号出力部を通じて行う信号伝達には有線や無線(電波や赤外線等)等を用いる。
【0007】
図1に示す遊技機1nに注目すると、近隣しているのは遊技機1m,1pである。これらの遊技機1m,1pから信号入力部2m,2pを通じて入力した演出用信号に基づいて演出手段4nを通じて演出を行う。「近隣する遊技機」には、両側に近隣する遊技機のほか、片側に近隣する遊技機があり得る。片側に遊技機が近隣しているのは、例えば演出を行う遊技機が島設備の端部に設置された場合などが該当する。図1の例では、例えば遊技機1aに対する遊技機1bや、遊技機1zに対する遊技機1yなどが片側に近隣する遊技機となる。そして、演出用信号を入力してから遅延期間を経過すると、近隣する遊技機1m,1pに信号出力部3m,3pを通じて演出用信号を出力する。こうすれば、三以上からなる複数の遊技機1a,1b,…,1zの間で演出用信号を伝播させてゆき、複数の遊技機1a,1b,…,1zの間で次々と演出を遅延させながら連鎖させることができる。図1において実線で示す方向(図面右方向)に演出用信号を伝播させると、遊技機1m→遊技機1n→遊技機1pの順番で演出が連鎖してゆく。また二点鎖線で示す方向(図面左方向)に演出用信号を伝播させると、逆に遊技機1p→遊技機1n→遊技機1mの順番で演出が連鎖してゆく。よって、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握できる。また従来のような共通の予告器は不要であるので、コストを低く抑えることができる。
【0008】
【課題を解決するための手段2】
課題を解決するための手段2は、上記手段1に記載した遊技機であって、演出手段4m,4n,4p,…は、演出用信号に基づいて遊技機自体に備えた発光体を用いて演出を行う構成とした。
【0009】
当該手段2によれば、演出(すなわち点灯や点滅等の表示)を行う発光体は通常の遊技機に備えているものであるので、当該発光体を別個に備える必要がない。そのため、コストを低く抑えながらも発明を実現することができる。
【0010】
【課題を解決するための手段3】
課題を解決するための手段3は、上記手段1または2に記載した遊技機であって、信号入力部2m,2n,2p,…、演出手段4m,4n,4p,…および信号出力部3m,3n,3p,…のうちで少なくとも一つは、上位基板に対して設けた下位基板によって制御される構成とした。
【0011】
当該手段3によれば、例えばメイン制御基板や遊技制御基板等であって遊技の進行を制御する上位基板は、例えばサブ制御基板,演出制御基板,ランプ制御基板等であって演出の実行や役物装置の作動等を制御する下位基板を制御する。こうして上位基板に対して設けた下位基板は、信号入力部2m,2n,2p,…、演出手段4m,4n,4p,…および信号出力部3m,3n,3p,…のうちで少なくとも一つを制御する。この構成では、上位基板による遊技の進行とは無関係に演出の実行や役物装置の作動等を制御することが可能になる。
【0012】
【課題を解決するための手段4】
課題を解決するための手段4は、上記手段1から3のいずれか一項に記載した遊技機であって、信号出力部3m,3n,3p,…は伝播を終わらせる遊技機を特定する情報、複数の遊技機1a,1b,…,1zの間で繰り返して演出を行う回数の情報、伝播してゆくうちに変化させる演出内容に関する情報のうちで一以上の情報を演出用信号に設定して出力する構成とした。
【0013】
当該手段4によれば、伝播を終わらせる遊技機を特定する情報を演出用信号に設定した場合には、どの遊技機で演出の連鎖を終わらせるのかが明確になり、必要以上の連鎖を防止することができる。複数の遊技機1a,1b,…,1zの間で繰り返して演出を行う回数の情報を演出用信号に設定した場合には、指定された回数を繰り返して連鎖させることができる。伝播してゆくうちに変化させる演出内容に関する情報を演出用信号に設定した場合には、遊技機1a,1b,…,1zの間で演出を連鎖させてゆく際に当該演出の内容を変化させることができる。当該「演出内容に関する情報」には、例えば演出を行う演出期間の長さや、遅延期間の長さ、表示や発光を行う際の輝度、表示や発光の色彩、表示や発光の点滅速度、表示や発光の点滅方向、音量、発光体の種類等が該当する。すなわち連鎖の速度を変化(高速化や低速化等)させたり、連鎖する演出の期間や輝度等を変化(連鎖するにつれて輝度が低下するとともに一の遊技機で行う演出の期間が長くなる等)させたり、音を次第に変化(大きくなるか小さくなる等)させたり等を実現することができる。したがって、様々な変化させ得る演出の連鎖を実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は同じ島設備に設置された複数の遊技機に対して本発明を適用し、ソフトウェア処理によって演出用信号を伝播してゆく例である。当該実施の形態1は図2〜図12を参照しながら説明する。なお、「○△用信号」と言う場合には「○△」を実現するための情報やデータ等を有する信号を意図する。例えば「制御用信号」は、所要の制御を実現するための情報やデータ等を有する信号である。また遊技媒体としてはパチンコ球,メダル,コイン,トークン等が該当するが、本形態ではパチンコ球を例に説明する。
【0015】
図2には、遊技場内の島設備に設置した例を示す。当該島設備には、図示するようにカードユニット10aおよび封入式パチンコ機10を末端(端部)に配置し、カードユニット12aおよび封入式パチンコ機12、カードユニット14aおよび封入式パチンコ機14、カードユニット16aおよび封入式パチンコ機16、…を互いに近隣させて設置する。
【0016】
次に、カードユニット12aおよび封入式パチンコ機12の外観を図3に示す。また、封入式パチンコ機12についてカバー体20を外した状態の外観を図4に示す。カードユニット12aは、記録媒体(例えば磁気カードやICカード等)に記録された残高情報や有価価値情報等を入出力でき、当該残高情報等で示す範囲内で遊技者が望む金額分に相当する個数のパチンコ球が貸し出し可能に構成する。カードユニット12aの具体的な構成や作動等については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
【0017】
次に、封入式パチンコ機12の構成例について概説する。図3に示す封入式パチンコ機12の正面は、内側を透視可能な透視体22,30を備えたカバー体20で覆われている。カバー体20は半透明(あるいは透明)の部材によって形成する。透視体22,30はそれぞれ透明(あるいは半透明)の部材によって形成され、透視体22を通じて遊技盤24(具体的には遊技領域等)が見え、透視体30を通じて液晶表示装置28が見える。その他、パチンコ球を発射させるためのハンドル26、音(例えば音声,音楽,効果音等)を響かせるスピーカ32、球貸しを指示する球貸ボタン、パチンコ遊技を終了して精算を指示する精算ボタン、カード(ICカードや磁気カード等の記録媒体)の返却を指示する返却ボタン等を備える。これらの要素のうちで液晶表示装置28とスピーカ32は、それぞれが演出手段4m,4n,4p,…に相当する。
【0018】
図4に移って、遊技盤24には、図柄を表示可能な液晶表示装置44や保留球の個数を表示する保留球ランプ等を複合的に有する複合装置42(センター役物)、普通図柄を表示可能な発光体46、特別図柄を変動開始させる始動口48,54、普通図柄を変動開始させるゲート50、可動片(いわゆるアタッカー)が開閉してパチンコ球が入賞可能な大入賞口52、遊技領域を取り囲むようにして当該遊技領域の外側に配置して演出が可能な発光体群58などを備える。発光体46は例えば緑色や赤色等を発する一個以上のLEDによって構成し、発光体群58は演出手段4m,4n,4p,…に相当し、例えば数十個のLEDを用いて環状に構成する。これらの発光体として用いる素子は後述する場合を含めてLEDに限らず、ランプや蛍光管等の発光可能なものを用いてもよい。
【0019】
遊技盤24の上方には、演出表示が可能な発光体装置40を備える。当該発光体装置40は、発光体群40aと発光体群40bとを備える。発光体群40aと発光体群40bは、それぞれが複数(例えば5つ)のLED群を有する。各LED群は所定個数(LED群間で同数または非同数;例えば9個)のLEDを有しており、LED群を構成する一部または全部のLEDが表示可能である。
また遊技盤24の下方には、赤色・青色・緑色等を発する発光体56、スピーカ32、液晶表示装置28、ハンドル26等を備える。このうち、発光体56は所定形状(例えば円弧形状)に形成した複数本(例えば3本)の冷陰極管を左右で各二群に分けて構成する。
【0020】
図5には、例えば図2に示す封入式パチンコ機10,12,14にかかる制御基板等の構成例を示す。当該封入式パチンコ機10,12,14は同等に構成しているので、封入式パチンコ機12の場合を代表して説明する。なお単に「接続する」という場合には、特に断らない限り電気的に接続することを意味する。
【0021】
封入式パチンコ機12は、パチンコ遊技の進行を制御するとともに他の基板や役物装置等を制御するメイン制御基板12bや、遊技者への報知やパチンコ遊技の進行に伴う演出等を制御するサブ制御基板12d、図面左側に近隣する封入式パチンコ機10や図面右側に近隣する封入式パチンコ機14との間で接続して信号伝達を行う外部端子板12hなどを有する。メイン制御基板12bは上位基板に相当し、サブ制御基板12dは下位基板に相当する。なお、封入式パチンコ機10に備えたメイン制御基板10bと、封入式パチンコ機14に備えたメイン制御基板14bは、メイン制御基板12bと同等に構成する。当該メイン制御基板12bの具体的な構成例は周知であるので、図示および説明を省略する。また、封入式パチンコ機10に備えた外部端子板10hと、封入式パチンコ機14に備えた外部端子板14hもまた外部端子板12hと同等に構成する。
【0022】
サブ制御基板12dはCPU12cを中心に構成し、メイン制御基板12bから出力された制御用信号を受けてCPU12cに伝達する通信回路12kや、CPU12cから受けた出力用信号に従って演出装置(本例では発光体群58とスピーカ32)を駆動するドライバ回路12e、封入式パチンコ機10から出力された演出用信号を受けてCPU12cに伝達する入力回路12j、CPU12cから受けた演出用信号を受けて封入式パチンコ機10に出力する出力回路12i、CPU12cから受けた演出用信号を受けて封入式パチンコ機14に出力する出力回路12f、封入式パチンコ機14から出力された演出用信号を受けてCPU12cに伝達する入力回路12gなどを有する。
これらの要素のうちで、入力回路12jおよび入力回路12gはそれぞれ信号入力部2m,2n,2p,…に相当し、出力回路12iおよび出力回路12fはそれぞれ信号出力部3m,3n,3p,…に相当する。また、入力回路12g,12jに入力する信号や出力回路12f,12iから出力する信号は、いずれも外部端子板12hを介して入出力を行う。
【0023】
その他には図示しないものの、演出制御プログラムや所要のデータ等を格納したROM、演出用信号や制御用信号等のような一時的データを格納可能なRAM、デジタルデータをアナログ信号に変換するD/A変換器なども有する。演出制御プログラムには、後述するメイン処理,信号入力処理,信号出力処理,ウェーブ演出発生処理,ウェーブ演出実行処理等の各手続きを実現するプログラムを含む。RAMには、バッファ領域や制御用のデータ領域等を設ける。なお、封入式パチンコ機10に備えたサブ制御基板10dと、封入式パチンコ機14に備えたサブ制御基板14dは、上述したサブ制御基板12dと同様に構成する。
【0024】
上述のように構成した封入式パチンコ機12で本発明を実現するための手続きについて、図6〜図10を参照しながら説明する。当該図6には変動表示や演出等を実現するメイン処理の手続きを、図7には近隣する封入式パチンコ機10,14から出力された信号を入力する信号入力処理の手続きを、図8には近隣する封入式パチンコ機10,14に信号を出力する信号出力処理の手続きを、図9には封入式パチンコ機12を起源としてウェーブ演出を実現するウェーブ演出発生処理の手続きを、図10には他の封入式パチンコ機を起源としてウェーブ演出を実現するウェーブ演出実行処理の手続きをそれぞれフローチャートで表す。各手続きは、サブ制御基板12dのCPU12cが演出制御プログラムを実行することで実現される。このうち図7の信号入力処理は信号入力部2m,2n,2p,…に相当し、図8の信号出力処理は信号出力部3m,3n,3p,…に相当し、図10のウェーブ演出実行処理は演出手段4m,4n,4p,…に相当する。
【0025】
図6に示すメイン処理では、まずメイン制御基板12bから出力された制御用の信号を受けて、変動表示等を実現する変動表示処理を行う〔ステップS10〕。具体的には、特別図柄や普通図柄の変動表示を液晶表示装置44で行なったり、当該変動表示に伴う音をスピーカ32から響かせたりする。なお、変動表示処理の具体的な手続きは周知であるので、図示および説明を省略する。
【0026】
続いて、近隣する封入式パチンコ機10,14から出力された信号を処理するべく信号入力処理を行い〔ステップS12〕、同じく近隣する封入式パチンコ機10,14に対して信号を出力するべく信号出力処理を行い〔ステップS14〕、封入式パチンコ機12を起源としてウェーブ演出を実現するべくウェーブ演出発生処理を行い〔ステップS16〕、他の封入式パチンコ機を起源としてウェーブ演出を実現するべくウェーブ演出実行処理を行い〔ステップS18〕、メイン処理を終える。そして、上述したメイン処理を適宜の時間間隔で実行を繰り返すことにより、パチンコ遊技に伴う変動表示や演出等を継続する。上述したステップS12,S14,S16,S18の各手続きは順不同で実行してもよく、これらの各処理について具体的な手続きの内容を説明する。
【0027】
図7に示す信号入力処理では、まず連続的な演出を防止するため、図5で図面左側に示す封入式パチンコ機10(図8,図9では「左側パチンコ機」と表記する。)からの信号入力を禁止する左側入力禁止期間(例えば100ミリ秒間)を待機する〔ステップS20〕。この左側入力禁止期間を経過し(ステップS20でYES)、かつ封入式パチンコ機10から演出用信号すなわち左側演出信号を入力回路12jで受信すると(ステップS22でYES)、当該左側演出信号をRAM内のバッファ領域に格納するとともに〔ステップS24〕、図5で図面右側に示す封入式パチンコ機14(図8,図9では「右側パチンコ機」と表記する。)に伝播してゆく際に遅延させるための右方向遅延期間を第1タイマーに設定して作動させ始める〔ステップS26〕。右方向遅延期間は、例えばサブ制御基板12dが設定する所定の期間(通常は1秒間以下)や、抽選等によって変化し得る期間、上述した左側演出信号に含まれるデータで指定された期間等が該当する。第1タイマーはソフトウェアまたはハードウェアで実現するが、具体的な構成や作用等は周知であるので図示および説明を省略する。第1タイマーの経時機能によって、後述する図8に示すステップS52の期間経過を判別できる。
【0028】
ステップS26で第1タイマーが作動し始めるか、あるいはステップS22で左側演出信号を受信していなかったときは(NO)、上述したステップS20〜S26と同様の処理を右側について行う(ステップS28〜S34)。すなわち連続的な演出を防止するため、図5で図面右側に示す封入式パチンコ機14からの信号入力を禁止する右側入力禁止期間を待機する〔ステップS28〕。この右側入力禁止期間を経過し(ステップS28でYES)、かつ封入式パチンコ機14から演出用信号すなわち右側演出信号を入力回路12gで受信すると(ステップS30でYES)、当該右側演出信号をRAM内のバッファ領域に格納するとともに〔ステップS32〕、図5で図面左側に示す封入式パチンコ機10に伝播してゆく際に遅延させるための左方向遅延期間を第2タイマーに設定して作動させ始める〔ステップS34〕。
【0029】
右側入力禁止期間は上述した左側入力禁止期間と同様の期間であり、その長さは同一としてもよく異ならせてもよい。左方向遅延期間は上述した右方向遅延期間と同様の期間であり、その長さは同一としてもよく異ならせてもよい。第2タイマーは上述した第1タイマーと同等の機能を有し、後述する図8に示すステップS44の期間経過を判別できる。そして、ステップS34で第2タイマーが作動し始めるか、あるいはステップS28で右側演出信号を受信していなかったときは(NO)、信号入力処理を終える。
【0030】
図8に示す信号出力処理では、封入式パチンコ機10(左側パチンコ機)が存在し(ステップS40でYES)、かつ信号伝播を行う場合には(ステップS42でYES)、上述した図7のステップS34で第2タイマーに設定した左方向遅延期間を経過した後に(ステップS44でYES)、信号伝播を実現するべくRAM内のバッファ領域に格納された右側演出信号を出力回路12iから封入式パチンコ機10に出力する〔ステップS46〕。
もし封入式パチンコ機10が存在しない場合や(ステップS40でNO)、信号伝播を行わない場合(ステップS42でNO)、あるいは未だ左方向遅延期間を経過しないときは(ステップS44でNO)、封入式パチンコ機10に何らの信号も出力しない。また、RAM内のバッファ領域に右側演出信号が格納されていない場合もまた同様に信号を出力しない。
【0031】
そして、封入式パチンコ機14(右側パチンコ機)が存在し(ステップS48でYES)、かつ信号伝播を行う場合には(ステップS50でYES)、上述した図7のステップS26で第1タイマーに設定した右方向遅延期間を経過した後に(ステップS52でYES)、信号伝播を実現するべくRAM内のバッファ領域に格納された左側演出信号を出力回路12fから封入式パチンコ機14に出力し〔ステップS54〕、信号出力処理を終える。
もし封入式パチンコ機14が存在しない場合や(ステップS48でNO)、信号伝播を行わない場合(ステップS50でNO)、あるいは未だ右方向遅延期間を経過しないときは(ステップS52でNO)、封入式パチンコ機14に何らの信号も出力せずに終える。また、RAM内のバッファ領域に左側演出信号が格納されていない場合もまた同様に信号を出力せずに終える。
【0032】
図9に示すウェーブ演出発生処理では、まず封入式パチンコ機12において演出開始条件を満たすと(ステップS60でYES)、乱数を用いた抽選やROM等に予め記憶しておいた決定テーブルを用いた抽選によって演出内容を決定し〔ステップS62〕、決定した演出内容に基づく演出情報を演出信号に設定したうえでRAM内のバッファ領域に格納する〔ステップS64〕。
【0033】
ステップS60の演出開始条件は、封入式パチンコ機12の機種や遊技状態,日時等に応じて任意に設定できる。例えば、抽選で当選(大当たりや確率変動等)になることや、変動表示中に特定のリーチ(スーパーリーチやプレミアムリーチ等)に達したことなどが該当する。
ステップS62の抽選を行うか否かは任意であって、当該抽選を行わない場合には適宜に演出内容を決定する。例えばステップS60で満たした演出開始条件に対応(例えば大当たりに対する演出内容や、確率変動に対する演出内容等)して決定したり、複数の演出内容について順番に決定するなどが該当する。
ステップS64で設定する演出情報としては、例えば伝播を終わらせる封入式パチンコ機を特定する情報(具体的にはID等)、島設備に備えた封入式パチンコ機10,12,14,16,…の間で繰り返して演出を行う回数の情報、伝播してゆくうちに変化させる演出内容(輝度,色彩,点滅速度,点滅方向,音量,発光体の種類等)に関する情報などのうちで一以上の情報が該当する。
【0034】
伝播してゆくうちに変化させる演出内容の例としては、次の▲1▼から▲6▼までの形態が考えられる。▲1▼輝度を変化させてゆくと、伝播してゆくにつれて次第に発光が明るくなったり暗くなる。▲2▼色彩を変化させてゆくと、伝播してゆくにつれて例えば虹の七色のように次第に色合いが変化する。▲3▼点滅速度を変化させてゆくと、伝播してゆくにつれて次第に速い点滅になったり次第に遅い点滅になったりする。▲4▼点滅方向を変化させてゆくと、伝播してゆくにつれて例えば南→南南東→南東→東南東→東→東北東→東北→北東北→北のように、次第に流れるように点滅する方角が変わる。▲5▼音量を変化させてゆくと、伝播してゆくにつれて例えば大きな音量になったり小さな音量になる。▲6▼発光体の種類を変化させてゆくと、伝播してゆくにつれて異なる種類の発光体が点灯や点滅するようになる。
【0035】
そして、封入式パチンコ機10(左側パチンコ機)が存在し、かつ左側出力条件を満たすときは(ステップS66でYES)、RAM内のバッファ領域に格納された演出信号を出力回路12iから封入式パチンコ機10に出力する〔ステップS68〕。同様にして、封入式パチンコ機14(右側パチンコ機)が存在し、かつ右側出力条件を満たすときは(ステップS70でYES)、RAM内のバッファ領域に格納された演出信号を出力回路12fから封入式パチンコ機14に出力し〔ステップS72〕、ウェーブ演出発生処理を終える。左側出力条件と右側出力条件は、いずれも封入式パチンコ機12の機種や遊技状態,日時等に応じて任意に設定でき、同一の条件としてもよく異なる条件としてもよい。条件の内容は、例えば取得した乱数値が所定値と一致することや、抽選が一定の結果(当選や落選等)になったことなどが該当する。もし封入式パチンコ機10,14が存在しないときや、出力条件を満たさないときは(ステップS66,S70のいずれかでNO)、演出信号を出力せずにウェーブ演出発生処理を終える。
【0036】
図10に示すウェーブ演出実行処理では、まず封入式パチンコ機12で図9のステップS60と同様の演出開始条件を満たすときに限り(ステップS80でYES)、当該封入式パチンコ機12で自ら行うべき演出の内容を自機演出情報としてRAM内の情報領域に格納する〔ステップS82〕。例えば大当たりや確率変動等にかかる演出は、最も優先度を高くして自機演出情報に設定する。
【0037】
また、RAM内のバッファ領域に左側用演出信号が存在するときに限り(ステップS84でYES)、当該左側用演出信号に基づいて左側から右側へ連鎖させてゆく演出の内容を左側演出情報としてRAM内の情報領域に格納する〔ステップS86〕。同様にして、RAM内のバッファ領域に右側用演出信号が存在するときに限り(ステップS88でYES)、当該右側用演出信号に基づいて右側から左側へ連鎖させてゆく演出の内容を右側演出情報としてRAM内の情報領域に格納する〔ステップS90〕。
【0038】
ステップS82,S86,S90を実行して格納した演出情報について、最も優先度が高い演出情報を選択して実行し〔ステップS92〕、次回以降の処理に備えて当該ステップS92で実行した演出情報やその基となる演出信号等をRAM内から消去し〔ステップS94〕、ウェーブ演出実行処理を終える。したがって、最も優先度が高い演出情報から順番に演出が実現されてゆく。
なお上述した各処理は封入式パチンコ機12を例に説明したが、当該封入式パチンコ機12と同じ島設備に設置された封入式パチンコ機10,14,16,18,…についても同様に実行される。
【0039】
上述した図6〜図10に示す各処理を実行して複数の遊技機間で演出を連鎖させる例について、図11を参照しながら説明する。当該図11には、封入式パチンコ機12で大当たりになったことを起点として、左右両側の封入式パチンコ機に向けて演出(発光体装置40や発光体群58の点灯や点滅等)を連鎖させてゆく例を示す。なお、図11では演出中の部位を斜線ハッチで示す。
【0040】
封入式パチンコ機12において大当たりになったことにより演出開始条件を満たすので、当該封入式パチンコ機12で行う演出は最も優先度を高くする(図10のステップS82)。よって図11(A)に示すように、最初に封入式パチンコ機12で発光体装置40や発光体群58を点灯させたり点滅させる等の表示演出を行う(図10のステップS92)。
【0041】
封入式パチンコ機12の左右両側には封入式パチンコ機10,14が隣接しているので、封入式パチンコ機12で発生した大当たりに基づく演出情報を演出信号に設定し(図9のステップS64)、当該演出信号を封入式パチンコ機10,14の双方に出力する(図9のステップS68,S72)。こうして出力された演出信号を受けた封入式パチンコ機10ではRAM内のバッファ領域に格納するとともに(図7のステップS32)、右側演出情報としてRAM内の情報領域に格納する(図10のステップS90)。然るべき優先度に達すると当該右側演出情報に基づいて演出を実行する(図10のステップS92)。同じく演出信号を受けた封入式パチンコ機14ではRAM内のバッファ領域に格納するとともに(図7のステップS24)、左側演出情報としてRAM内の情報領域に格納し(図10のステップS86)、然るべき優先度に達すると当該左側演出情報に基づいて演出を実行する(図10のステップS92)。当該ステップS92の実行により、図11(B)に示すように封入式パチンコ機10,14の双方で発光体装置40や発光体群58を点灯させたり点滅させる等の表示演出を行う。
【0042】
さらに、封入式パチンコ機14は右側に封入式パチンコ機16が隣接しているので、右方向遅延期間を経過した後に左側演出信号を封入式パチンコ機16に出力する(図8のステップS52,S54)。封入式パチンコ機16では上述した封入式パチンコ機14と同様の処理が行われるので、図11(C)に示すように、封入式パチンコ機16で発光体装置40や発光体群58を点灯させたり点滅させる等の表示演出を行う(図10のステップS92)。このあとも同様に左側演出信号が封入式パチンコ機16から封入式パチンコ機18に伝播されるので、図11(C)に示すように、封入式パチンコ機16で発光体装置40や発光体群58を点灯させたり点滅させる等の表示演出を行う(図10のステップS92)。こうして表示演出が連鎖してゆく。なお、封入式パチンコ機10の左側には遊技機が近隣していないので、これ以上は表示演出が連鎖しない。
【0043】
発光体装置40や発光体群58にかかる表示演出は、大当たりが発生した封入式パチンコ機12を特定しやすくする演出形態とするのが望ましい。
〔演出形態1〕 例えば、図11(A)に示す封入式パチンコ機12では発光体装置40や発光体群58を点滅表示する。また、図11(B)に示す封入式パチンコ機10では、発光体装置40を矢印D2方向(図面左方向)に流れるように点滅表示し、発光体群58を矢印D4方向(左回り)に流れるように周回して点滅表示する。一方、封入式パチンコ機14では封入式パチンコ機10とは逆に、発光体装置40を矢印D6方向(図面右方向)に流れるように点滅表示し、発光体群58を矢印D8方向(右回り)に流れるように周回して点滅表示する。
【0044】
さらに、図11(C)に示す封入式パチンコ機16や図11(D)に示す封入式パチンコ機18等では、上述した封入式パチンコ機14と同様に発光体装置40を矢印D6方向に流れるように点滅表示し、発光体群58を矢印D8方向に流れるように点滅表示する。このように表示演出を行えば、封入式パチンコ機12を中心にして広がるように演出が連鎖してゆくので、その中心たる封入式パチンコ機12で大当たりになったことが特定しやすい。スピーカ32から響かせる音(特に音声)による音響演出や、ハンドル26や椅子等を振動させる振動演出などについても、同様に行えば封入式パチンコ機12が特定しやすくなる。
【0045】
〔演出形態2〕 例えば図12に示すように、『○○○番台(△△台右隣)で大当り』や『○○○番台(△△台左隣)で大当り』という旨のメッセージ60を液晶表示装置28(または液晶表示装置44)に表示したり、同様の内容を音声や効果音でスピーカ32から出す。『○○○』や『△△』は封入式パチンコ機12を特定する数値等が該当する。こうすれば封入式パチンコ機12で大当たりになったことがより特定しやすくなり、連鎖的に行われる演出を認識した者(特に遊技者)はどの台で大当たりになったのかがすぐに分かる。
【0046】
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(a1)三台以上からなる複数の封入式パチンコ機10,12,14,16,18,…の間で演出用信号を伝播させてゆき、しかもこれらの複数の封入式パチンコ機10,12,14,16,…の間で次々と演出を遅延させながら連鎖させることができる{図11を参照}。よって、どの封入式パチンコ機で大当たり(有利な遊技状態に移行可能)になったのかを一目で把握できる。また従来のような共通の予告器は不要であるので、コストを低く抑えることができる。
【0047】
ソフトウェア処理によって信号伝播を実現しているので、多種多様な演出形態を実現することができる。例えば島設備に設置した二台の封入式パチンコ機で次々と大当たりになったとき、中間に位置する封入式パチンコ機は左右から演出用信号を受けて、クロスするように演出用信号を伝播してゆくだけでなく、来た方向に返すように演出用信号を伝播してゆくこともできる。
図5を参照すると、封入式パチンコ機10と封入式パチンコ機12の間や、封入式パチンコ機12と封入式パチンコ機14の間などは、外部端子板の相互間をケーブル等で接続するだけである。そのため、簡単な作業で演出の連鎖を素早く実現することができる。その一方で演出の連鎖を行いたくない場合には、外部端子板の相互間を接続しないだけで済むので、遊技場側の負担にならない。
【0048】
(a2)演出用信号に基づいて封入式パチンコ機10,12,14,16,…自体に備えた発光体、すなわち発光体装置40や発光体群58を用いて演出を行なった{演出手段;図4,図11を参照}。こうした発光体は通常の封入式パチンコ機に備えているものであるので、当該発光体を別個に備える必要がない。そのため、コストを低く抑えながらも発明を実現することができる。
【0049】
(a3)遊技全体を制御するメイン制御基板12b(上位基板)とは別個にサブ制御基板12dを設けた{図5を参照}。またサブ制御基板12dには、入力回路12g,12j(信号入力部)、ウェーブ演出実行処理を実行して実現する演出(演出手段)および出力回路12f,12i(信号出力部)を備えた{図5,図10を参照}。この構成によれば、メイン制御基板12bによる遊技の進行とは無関係に演出用信号を伝播させ、複数の封入式パチンコ機の間で演出を連鎖させることができる。なお上述した実施の形態1では、信号入力部、演出手段および信号出力部の全部をサブ制御基板12dに備えた。この形態に代えて、一以上の手段等について他の基板(例えば液晶表示装置28,44の表示制御を行う図柄制御基板や、パチンコ球の払い出しを制御する払出制御基板等)、あるいは端子板(例えば外部端子板12h等)などに備えてもよい。この場合であっても、上述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0050】
(a4)伝播を終わらせる封入式パチンコ機を特定する情報、複数の封入式パチンコ機間で繰り返して演出を行う回数の情報、伝播してゆくうちに変化させる演出内容に関する情報のうちで一以上の情報を演出用信号に設定したうえで、近隣する封入式パチンコ機に出力した{信号出力部;図9のステップS64,S68,S72を参照}。伝播を終わらせる封入式パチンコ機を特定する情報を演出用信号に設定した場合には、どの封入式パチンコ機で演出の連鎖を終わらせるのかが明確になり、必要以上の連鎖を防止することができる。複数の封入式パチンコ機10,12,14,16,…の間で繰り返して演出を行う回数の情報を演出用信号に設定した場合には、指定された回数を繰り返して連鎖させることができる。伝播してゆくうちに変化させる演出内容に関する情報を演出用信号に設定した場合には、封入式パチンコ機10,12,14,16,…の間で演出を連鎖させてゆく際に当該演出の内容を変化させることができるので、様々に変化する演出の連鎖を実現することができる。
【0051】
(a5)封入式パチンコ機12では、所定の状態(例えば大当たり,確率変動,スーパーリーチ等)に達すると演出開始条件を満たすことになるので、演出用信号を両側に近隣して設置された封入式パチンコ機10,14に出力した{信号出力部;図9のステップS68,S72を参照}。同様の状況下にかかる封入式パチンコ機10は、片側に近隣して設置された封入式パチンコ機12に演出用信号を出力する。よって封入式パチンコ機10,12,14,16,…の間で連鎖的に行われる演出を認識した者(特に遊技者)は、特定の封入式パチンコ機(例えば封入式パチンコ機12等)が所定の状態に達したことが容易に分かる。
【0052】
(a6)封入式パチンコ機12では、抽選によって決定した演出にかかる演出用信号を両側に近隣して設置された封入式パチンコ機10,14に出力した{信号出力部;図9のステップS62,S68,S72を参照}。同様の状況下にかかる封入式パチンコ機10は、片側に近隣して設置された封入式パチンコ機12に当該演出にかかる演出用信号を出力する。よって、同じ大当たりや同じ確率変動であっても異なる演出で連鎖を行わせることができるので、当該演出を認識しうる者(特に遊技者)を飽きさせない。
【0053】
(a7)一方側に近隣する封入式パチンコ機10から演出用信号を入力した封入式パチンコ機12は、当該演出用信号を他方側に近隣する封入式パチンコ機14に出力した{信号出力部;図8のステップS54を参照}。逆に一方側に近隣する封入式パチンコ機14から演出用信号を入力した封入式パチンコ機12は、当該演出用信号を他方側に近隣する封入式パチンコ機10に出力した{信号出力部;図8のステップS46を参照}。このように一方側の封入式パチンコ機から演出用信号を入力すると、クロスさせるように他方側の封入式パチンコ機に出力する。よって、演出をクロスさせるように連鎖させることができる。
【0054】
(a8)遊技盤24における遊技領域の回り(外側)には、発光体としての発光体群58や発光体装置40を用いて演出を行なった{演出手段;図4,図11を参照}。こうした発光体は封入式パチンコ機に限らず、封入式でないパチンコ機やアレンジボール機等でも通常に備えている。本発明を実施するに当たっては既存の部品等を活用して演出の連鎖を行うので、コストが低く抑えられる。
【0055】
〔実施の形態2〕
実施の形態2は、実施の形態1と同様に同じ島設備に設置された複数の遊技機に対して本発明を適用し、ハードウェア処理によって演出用信号を伝播してゆく例である。当該実施の形態2は図13,図14を参照しながら説明する。なおカードユニットや封入式パチンコ機にかかる構成等については実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
図13には図5に代わる制御基板等の構成例を示し、当該図5との相違点を以下に説明する。封入式パチンコ機10,12,14は同等に構成するので、実施の形態1と同様に封入式パチンコ機12を代表して説明する。なお図13では、簡略化のために入力回路を「入力」と表記し、出力回路を「出力」と表記し、論理和回路を「OR」と表記し、ディレイ回路を「ディレイ」と表記する。また以下の説明では、オーバーラインを用いて表現する否定端子をスラッシュ「/」で代用する。よって、例えば端子Xに対する否定端子を「/X」と表記する。
【0057】
相違の第1点は、入力回路12g,12jおよび出力回路12f,12iを外部端子板12hに備えたことである。第2点は、論理和回路12m,12qおよびディレイ回路12n,12pを新たに外部端子板12hに備えたことである。図示するように、入力回路12j,論理和回路12m,ディレイ回路12n,出力回路12fはこの順番で直列に接続する。同様に、入力回路12g,論理和回路12q,ディレイ回路12p,出力回路12iもまたこの順番で直列に接続する。論理和回路12mは、入力回路12jで入力した信号とCPU12cから指令された信号との論理和を求めてディレイ回路12nに出力する。当該ディレイ回路12nは、入力した信号を右方向遅延期間だけ遅延させた後、出力回路12fに出力する。また論理和回路12qは、入力回路12gで入力した信号とCPU12cから指令された信号との論理和を求めてディレイ回路12pに出力する。当該ディレイ回路12pは、入力した信号を左方向遅延期間だけ遅延させた後、出力回路12iに出力する。
【0058】
ここで、上述したディレイ回路12n(ディレイ回路12pも同様)の回路例を図14(A)に示す。当該ディレイ回路12nは、抵抗R2,R4、コンデンサC2,C4およびマルチバイブレータM2,M4を有する。例えば型番「74HC123」や型番「74LS123」からなるICを用いるマルチバイブレータM2,M4は、否定入力端子/A、肯定入力端子B、否定出力端子/Q、肯定出力端子Q、端子Ta、端子Tb、否定リセット端子/Rを備える。
【0059】
信号入力端子Tiは、マルチバイブレータM2の肯定入力端子Bに接続する。当該マルチバイブレータM2の肯定出力端子Qは、マルチバイブレータM4の否定入力端子/Aに接続する。さらにマルチバイブレータM4の肯定出力端子Qは、信号入力端子Toに接続する。なお、マルチバイブレータM2の否定入力端子/Aはアースに接続し、各々の否定出力端子/Qには何も接続しない。
【0060】
定電圧源Vdd(例えば直流の5ボルト)は、抵抗R2,R4の一端側、マルチバイブレータM2,M4の否定リセット端子/R、マルチバイブレータM4の肯定入力端子Bにそれぞれ接続する。抵抗R2,R4の他端側は、それぞれマルチバイブレータM2,M4の端子Tbに接続する。マルチバイブレータM2,M4の端子Taと端子Tbとの間には、それぞれコンデンサC2,C4を接続する。
【0061】
上記ディレイ回路12nおける信号入力端子Tiに対してパルス信号P2を入力したとき、マルチバイブレータM2の肯定出力端子Qから出力されるパルス信号P4と、マルチバイブレータM4の肯定出力端子Qから出力されるパルス信号P6との関係を示すタイムチャートを図14(B)に示す。
【0062】
図14(B)に示すタイムチャートによれば、パルス信号P2の立ち上がりとほぼ同時にパルス信号P4が立ち上がり、そのパルス幅は時定数T2(=K2・R2・C2;K2は定数)に等しい。また、パルス信号P4の立ち下がりとほぼ同時にパルス信号P6が立ち上がり、そのパルス幅は時定数T4(=K4・R4・C4;K4は定数)に等しい。パルス信号P2から見ると、パルス信号P4は時定数T2だけ遅延して出力(伝播)されることになる。よって、抵抗R2,R4として可変抵抗器を用いた場合や複数の抵抗値をスイッチ部材等で切り換え可能に構成した場合には、時定数T2(すなわち遅延期間)や時定数T4(すなわちパルス幅)を変化させて調整できる。
【0063】
上述のように構成した封入式パチンコ機12では、図7に示す信号入力処理と、図8に示す信号出力処理とをハードウェアで構成できる。すなわち、図7のステップS20〜S26の手続きは入力回路12jおよびディレイ回路12nによって実現でき、同図のステップS28〜S34の手続きは入力回路12gおよびディレイ回路12pによって実現できる。同様にして、図8のステップS40〜S46の手続きは論理和回路12mおよび出力回路12fによって実現でき、同図のステップS48〜S54の手続きは論理和回路12qおよび出力回路12iによって実現できる。演出用信号としてパルス信号を用いた場合には、例えば単位時間当たりのパルス数や、パルス幅の広狭等によって演出内容(輝度,色彩,点滅速度,点滅方向,点滅パターン,音量,発光体の種類等)を伝達する。
なお、島設備の末端に配置した遊技機(例えば封入式パチンコ機10)は近隣する遊技機は片側しかないので、近隣していない側の外部端子板は信号反射等の影響を防止するために終端抵抗等を用いて終端させるのが望ましい。
【0064】
上述した実施の形態2によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(b1)信号入力部と信号出力部をハードウェアで構成したので{図13を参照}、CPUによる処理を行うことなく、演出用信号等を高速に処理できる。
演出用信号として1ビットのパルス信号を用いた場合でも、演出の連鎖を実現することができる。2ビット以上からなる多数ビットによるパルス信号を用いれば、表現可能な演出の形態を多様化することができる。
【0065】
(b2)その他の要件,構成,作用,作動結果等については実施の形態1と同様であるので、当該実施の形態1と同様の効果を得ることができる{上述した事項(a1)〜(a8)を参照}。
【0066】
〔他の実施の形態〕
上述した封入式パチンコ機10,12,14,16,…(遊技機)であって、他の部分の構造,形状,大きさ,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、次の各形態を実施することもできる。
(c1)実施の形態1,2では、封入式パチンコ機10,12,14,16,…に本発明を適用した。この形態に代えて、封入式パチンコ機以外の他の遊技機(例えば封入式でないパチンコ機,スロットマシン,アレンジボール機,雀球遊技機,テレビゲーム機等)であって信号入力部,演出手段および信号出力部を備えたものにも同様に本発明を適用することができる。当該他の遊技機であっても、コストを低く抑えながらも、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握できる。遊技機の機種に依存しないので、同一の島設備に封入式パチンコ機,封入式でないパチンコ機,スロットマシンなどを混在して設置した場合でもこれらの遊技機間で演出を連鎖させることができる。
【0067】
(c2)実施の形態1,2では、複数台の封入式パチンコ機10,12,14,16,18,…を一列状に配置させて演出用信号を伝播し、演出の連鎖を実現した{図2,図11を参照}。この形態に代えて、複数の遊技機をリング状に構成して演出用信号を伝播し、演出の連鎖を実現することも可能である。例えば図15に示すように、複数台の封入式パチンコ機70,72,76,78,…,7y,7zと、複数台の封入式パチンコ機80,82,86,88,…,8y,8zとを背面側(すなわち制御基板を備えた側)を背中合わせにして島設備62に設置する。これらの複数台の封入式パチンコ機について、外部端子板の相互間を接続する接続線64がリング状となるように構成する。この接続形態における演出用信号は、近隣する封入式パチンコ機に右回り(または左回り)に順次伝播させてゆく。当該演出用信号をトークンとして捉えると、演出用信号の伝播はトークン・リング内のネットワーク伝送に似ている。本形態では片側のみに近隣する封入式パチンコ機は存在しないので、連鎖する演出を終わらせるべき遊技機(封入式パチンコ機)を特定する必要があり、通常は演出用信号に設定する。
【0068】
(c3)実施の形態2では、マルチバイブレータM2,M4、抵抗R2,R4およびコンデンサC2,C4を用いてディレイ回路12n,12pを構成した{図14(A)を参照}。この形態に代えて、発振回路とカウンタータイマとを用いてディレイ回路12n,12pを構成してもよい。すなわち、発振回路で特定の周波数からなるパルスを発生させ、発生したパルスの数をカウンタータイマがカウントして時間を決定し、入力した信号を遅延して出力する。本形態ではコンデンサが不要となるので、温度変化に対して遅延期間の精度が高まる。したがって、より正確な遅延期間だけ信号を遅延させて伝播することができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、コストを低く抑えながらも、どの遊技機で有利な遊技状態に移行可能になったのかを一目で把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を模式的に示す図である。
【図2】島設備に設置した遊技機の例を示す正面図である。
【図3】封入式パチンコ機等の外観を示す正面図である。
【図4】カバー体を外した状態の外観を示す正面図である。
【図5】制御基板等の構成例を示すブロック図である。
【図6】メイン処理の手続きを示すフローチャートである。
【図7】信号入力処理の手続きを示すフローチャートである。
【図8】信号出力処理の手続きを示すフローチャートである。
【図9】ウェーブ演出発生処理の手続きを示すフローチャートである。
【図10】ウェーブ演出実行処理の手続きを示すフローチャートである。
【図11】演出の連鎖例を示す図である。
【図12】液晶表示装置への演出例を示す図である。
【図13】制御基板等の構成例を示すブロック図である。
【図14】遅延回路の構成例と、信号伝播の遅延例とを示す図である。
【図15】両側で遊技できる島設備の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,…,1m,1p,1n,…,1y,1z 遊技機
2m,2n,2p,… 信号入力部
3m,3n,3p,… 信号出力部
4m,4n,4p,… 演出手段
10,12,14,16,18,… 封入式パチンコ機(遊技機)
10a,12a,14a,16a,18a,… カードユニット(遊技機)
10b,12b,14b,16b,18b,… メイン制御基板(上位基板)
10c,12c,14c,16c,18c,… CPU
10d,12d,14d,16d,18d,… サブ制御基板(下位基板)
10e,12e,14e,16e,18e,… ドライバ回路
10f,12f,14f,16f,18f,… 出力回路(信号出力部)
10g,12g,14g,16g,18g,… 入力回路(信号入力部)
10h,12h,14h,16h,18h,… 外部端子板(下位基板)
10i,12i,14i,16i,18i,… 出力回路(信号出力部)
10j,12j,14j,16j,18j,… 入力回路(信号入力部)
10k,12k,14k,16k,18k,… 通信回路
10m,12m,14m,16m,18m,… 論理和回路
10n,12n,14n,16n,18n,… ディレイ回路(遅延手段)
10p,12p,14p,16p,18p,… ディレイ回路(遅延手段)
10q,12q,14q,16q,18q,… 論理和回路
26 ハンドル(演出手段)
28 液晶表示装置(演出手段)
32 スピーカ(演出手段)
40 発光体装置(演出手段)
40a,40b 発光体群
42 複合装置
44 液晶表示装置(演出手段)
56 発光体(演出手段)
58 発光体群(演出手段)
60 メッセージ
R2,R4 抵抗
C2,C4 コンデンサ
M2,M4 マルチバイブレータ

Claims (1)

  1. 近隣する遊技機から出力された演出用信号を入力する信号入力部と、
    前記信号入力部で入力した演出用信号に基づいて演出を行う演出手段と、
    前記信号入力部で演出用信号を入力してから所定期間を経過した後に、近隣する遊技機に演出用信号を出力する信号出力部とを有する遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014151154A (ja) * 2013-02-14 2014-08-25 Fujishoji Co Ltd 遊技機
JP2015163260A (ja) * 2010-04-08 2015-09-10 株式会社三洋物産 遊技機
JP2017042392A (ja) * 2015-08-27 2017-03-02 株式会社ソフイア 遊技機
JP2017121526A (ja) * 2017-03-09 2017-07-13 株式会社藤商事 遊技機

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