JP2004187729A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パチンコ機は、列状にLCD54,54・・を並べた基板56,57と、基板56,57を回転させるフレーム52およびモーター62と、LCD54,54・・における発光の残像が映像を形成するように、当該発光または基板回転手段の回転を制御する映像制御基板60とを備え、フレーム52は、輪状部50を含み、軸受46,46・・やモーター62により回転可能に支持されている。映像制御基板60は、基板56等の回転による走査に合わせてLCD54,54・・の発光を制御し、円筒面における擬似的なLED54の格子配置上で、残像により任意の映像を形成する。また、フレーム52の内部には、輪状部50を介してLCD66を配置する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機を始めとする遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
当りか否かを表す特別図柄を表示する遊技機においては、図柄表示装置として7セグメント方式やドット方式等のセグメント表示器や、液晶ディスプレイあるいはリールが広く用いられている。一方、曲面に映像を表示する装置として、回転筒に発光ダイオード(LED)を並べ、発光タイミングを制御しながら回転することで、回転表面に所望の残像を形成し、円筒面における表示を実現するものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第3066503号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
セグメント表示器または液晶ディスプレイを搭載した遊技機では、物理的に曲面において図柄を表示することができず、図柄表示は平面的なものに留まる。特に、特別図柄は、所定種類数ある記号等の図柄を組合わせて構成されるため、組合わせに係る図柄が繰返し表示されるが、その表示がスクロールや擬似的なリール状の配置にパターン化する面がある。一方、リールを用いた遊技機では、現に円筒面に図柄が表示されるものの、円筒面に対する図柄配置が固定されており、図柄表示はリールの回転または停止によるものに限定される。
【0005】
更に、これらのどの遊技機においても、曲面における表示が手前から奥へ重なったものはなく、また曲面における表示の奥で遊技球が流下するものも存在しない。
【0006】
他方、特許文献1のものは、指向性の強いLEDの残像を利用するものであることから、映像を形成する円筒面にある程度の広さが必要であり、一般のテレビ受像機以上の大きさを有するものとなっていて、小型化するに至っていないし、映像を鉛直方向周りに形成するものしか提供されていない。また、回転筒の内部は、LEDの配線を除外すれば、特に何にも用いられていない。
【0007】
そこで、請求項1に記載の発明は、遊技機において、立体面における図柄等の自在な表示を行い、更に立体面内部の有効利用もシンプルに行えるようにすることを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、列状に発光体を並べた基板と、基板を回転させる基板回転手段と、発光体における発光の残像が映像を形成するように、当該発光または基板回転手段の回転を制御する映像制御手段とを備えており、基板回転手段を、基板の端縁に配置した輪状部と、輪状部を回転可能に支持する軸受とを含むものとしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記目的に加えて、遊技者に注目され、曲面上の表示にマッチする部位に導入し、極めて興味深い遊技を提供する目的を達成するため、上記発明にあって、映像制御手段の形成した映像により、当りか否かを表す特別図柄の表示を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上記目的に加えて、曲面に映像を表示する装置を動作の効率化により小型化して導入し易くする目的を達成するため、上記発明にあって、基板に対し、他の基板を、互いに回転中心線からほぼ同距離となるように、かつ端縁において共通の輪状部を配置するように設け、映像制御手段を、これら基板の発光体における発光の残像が一連の映像を形成するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、上記目的に加えて、内部空間を表示に利用することで更に立体的で興味深い表示を取り回し良く行う目的を達成するため、上記発明にあって、基板または輪状部より内側に、セグメント表示器、ディスプレイまたはリールユニットを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、上記目的に加えて、回転する基板等と他の部材とを互いに保護しながら、内部空間の利用容易性を保持し、構成のシンプルさも実現する目的を達成するため、上記発明にあって、基板の外方に、輪状部の側に開放部を有するカバーを設け、カバーに軸受を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、上記目的に加えて、内部空間を巧みに利用することで斬新で興味深い表示ないし遊技を提供する目的を達成するため、上記発明にあって、基板または輪状部より内側に、遊技球通路または役物を設けたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(1)まず、本発明の実施形態である第1形態に係るパチンコ機について、全体的構成面から説明する。
【0015】
図1は当該パチンコ機1の前面図である。パチンコ機1は、前面上半部に、遊技球が流下する遊技領域2を有している。遊技領域2には、当りであるか否かを表す特別図柄等を表示する表示装置4、特別図柄の始動口6、大入賞口8が配置されている。また、遊技領域2の下方には、遊技球を載置可能な上皿10および下皿12が配置されており、下皿12の側方には、遊技球発射操作用のハンドル14が設けられている。
【0016】
なお、パチンコ機1において、特別図柄は、3個の図柄からなるものとする。
図柄は、1桁の数字の何れかという種類を有するものとする。特別図柄の表示の一単位(1ゲーム)は、任意の図柄につき種類を変えあるいは上下動する変動表示(一旦停止を含む)の後に、全図柄を一定時間(例えば2秒間)停止した状態で表示する確定表示を行うものである。確定表示において全図柄の種類が揃った態様(当り表示)を示すと、当りを表すものとし、これ以外は外れを表すものとする。パチンコ機1では、所定上限内における遊技球の始動口6への入賞毎に、1ゲームを行う。
【0017】
また、一般に、特別図柄が当りを示すことに対応して、遊技媒体を通常より多数払出すか、その可能性を通常より高くするかするが、パチンコ機1では、特別図柄が当りを示すことに対応して、入賞し易い位置に配置され、入賞により遊技球を払出す大入賞口8を所定期間において断続的に開成する。
【0018】
図2は、パチンコ機1における内部構成の一部を示すブロック図である。パチンコ機1は、全体的な制御のためのコマンドを発信する主制御基板20を備えている。主制御基板20と表示装置4とは電気的に接続されており、コマンド送受信可能となっている。
【0019】
更に、主制御基板20は、図柄始動口6,大入賞口8からの図示しない遊技球通路に設置される遊技球センサ22,24とも接続されており、各入賞を検知可能である。また更に、主制御基板20は、大入賞口8を開閉成するソレノイド26とも接続されている。加えて、主制御基板20は、遊技店の島設備からパチンコ機1の上皿10または下皿12へ遊技球を払出す払出装置28とも接続されている。
【0020】
(2)次に、本発明の主要部分に係る表示装置4の構成面について説明する。
【0021】
図3は表示装置4の一部を分解して示す斜視図である。表示装置4は、前後合わせることで少なくとも前方に透光領域を有する横円筒状となるカバー40,41と、カバー41の右側面のほぼ中央に空けられた軸孔44と、カバー41の左側面において円周上に並ぶように配置された4対の軸受46,46・・とを備えている。なお、カバー41の左側面中央部は、切欠形状の開放部48とされている。また、パチンコ機1では、2個のボールベアリングによって軸受46を構成する。
【0022】
また、表示装置4は、各軸受46によって回転可能に支持される輪状部50およびコ字状のサブフレーム51を、サブフレーム51が輪状部50の中心を通る垂直面を含むような状態で一体化してなるフレーム52と、サブフレーム51の右側面ほぼ中央において一体的に突設された軸53と、それぞれ列状に発光ダイオード(LED)54,54・・を搭載し、サブフレーム51の前後各面に配される基板56,57と、基板56,57の右端部に対し垂直な状態で固定され、軸53の周りでサブフレーム51にも固定される円盤状の映像制御基板60を含む。
【0023】
更に、表示装置4は、カバー41の右側面の外側において固定され、フレーム52ならびにこれに固定された基板56,57および映像制御手段としての映像制御基板60を回転させるステッピングモーター(モーター)62を備えている。即ち、モーター62の回転子63は、カバー41の軸孔44を通過し、フレーム52の軸53に固定されている。
【0024】
また更に、モーター62の回転子63側(内側)の面には、回転子63を避けるようにして、回転する映像制御基板60に電源を供給する電源供給基板64が固定されている。
【0025】
加えて、表示装置4は、フレーム52の内側において、液晶ディスプレイ(LCD)66を含んでいる。LCD66は、フレーム52の内側に入れられた状態となっており、LCD66の配線はカバー41の開放部48を経て左側へ引出されている。
【0026】
このような表示装置4において、カバー40,41は、基板56,57の外方に位置し、フレーム52、基板56,57、映像制御基板60、LCD66を収める。また、フレーム52ないし映像制御基板60は、回転中心線からほぼ等距離の位置で基板56,57を支え、基板56,57は回転中心線にほぼ沿った状態となる。
【0027】
また、各LED54は、正面のみならずその周囲にも指向している、指向角度の広い広指向性のものであり、かつカラー制御用微小基板を含むこと等によって光の3原色(RGB)の何れかに瞬間的に切替えて発光可能なフルカラーに係るものとしている。なお、モーター62とフレーム52と(映像制御基板60と)で、基板回転手段を構成している。
【0028】
なお、カバー40の周囲は飾り部材68で覆われており、パチンコ機1の正面からは、カバー40の正面部および基板56,57のLED54,54・・搭載部のみが見えるようになっている。表示装置4は、表面に遊技領域2を形成し、一般表示装置用の穴を空けた従来の遊技盤に、適宜カバー40,41を介して設置可能である。
【0029】
図4は表示装置4の主要内部構成を示すブロック図である。パチンコ機1の主電源からの電源は、電源調整基板70を介して、モーター62や電源供給基板64に供給される。電源供給基板64は、モーター62の回転子63の周辺において、トランスを含んでいる。また、映像制御基板60における回転子63の通過部の周囲には、トランスを含む電源受容回路72が配置されており、電源供給基板64から、互いのトランスを介することにより、非接触ながら電源を受取っている。
【0030】
一方、表示装置4は、主制御基板20からのコマンドを解釈して表示制御を実行する表示CPU74を備えている。当該コマンドは、図柄の種類(組合わせ)や変動表示の種類(パターン)等を指定するものであり、主制御基板20において抽選により決定される。表示CPU74は、当該コマンドに基づき、映像における所定の図柄の位置を逐次指定したり、背景を描き直したり、予告等に係るキャラクタを付加してアニメーション表示したりするといった、基板56,57による映像の内容に関する具体的な指令を発行するとともに、LCD66における同様の、また上記映像と適宜整合を取った画像に係る具体的な指令を発行する。
【0031】
また、表示装置4は、当該指令を映像制御基板60に逐次伝える図示しない信号線を備えており、当該信号線は回転子63の内部を通されて映像制御基板60の中央に接続されることで、映像制御基板60が回転しても指令を伝達することが可能となっている。
【0032】
映像制御基板60は、受けた指令を適宜フラッシュメモリ90に蓄積したりフラッシュメモリ90内の指令解釈プログラムによって解釈したりするマイクロプロセッサ(MPU)92を備えている。また、映像制御基板60は、MPU92および基板56,57と接続された、各LED54の発光を瞬時切換制御可能であるラッチドライブ回路96,97を有している。
【0033】
なお、図示はしないが、モーター62側には固定された原点用LEDが配置されているとともに、映像制御基板60側にはともに回転するフォトダイオードがMPU92に接続されており、原点用LEDの光をフォトダイオードが検出することによって、MPU92が原点を把握可能となっている。また、MPU92は、原点通過時からの経過時間を計測可能であり、当該経過時間に基づいて基板56,57の位置を把握可能である。更に、フラッシュメモリ90、MPU92、ラッチドライブ回路96,97、および基板56,57は、電源受容回路72からの電源により駆動する。
【0034】
(3)続いて、パチンコ機1の動作面につき、特別図柄の表示に関するものを中心に説明する。
【0035】
パチンコ機1の主電源を投入すると、表示装置4のモーター62が、電源調整基板60から電源供給を受け、回転子63を所定回転速度(例えば毎分1200回転)で回転する。この回転により、映像制御基板60やサブフレーム51の右側面が回転中心線に垂直な面内で回転する。また、輪状部50が4対の軸受46,46によって挟まれた状態で回転方向に送られる。よって、輪状部50が回転中心線に垂直な面内で、またサブフレーム51の対向面が回転中心線にほぼ沿った状態で回転し、基板56,57が回転中心線にほぼ沿った状態で回転する。しかも、軸53がサブフレーム51右側面のほぼ中央に配置され、更に各LED54が基板56,57に沿って並んでいるから、基板56,57のLED54,54・・がほぼ同一の横円筒面内で回転することとなる。
【0036】
当該円筒面においては、図5に示すように、基板56,57の回転(移動)によりLED54の列で走査をする状態となる。この走査に合わせてLED54の発光(点消灯ないし点灯色)を制御し、LED54の発光の残像が適宜存在するうちに走査ないし発光を行うようにすると、LED54の擬似的な円筒面における格子配置上で、残像により任意の映像(動画ないし静止画)が形成可能となる。
【0037】
ここで、各LED54の発光制御につき、映像制御基板60のMPU92が、適宜フラッシュメモリ90あるいは原点からの経過時間等を参照しつつ、ラッチドライブ回路96,97を介して行う。即ち、指令の加工はフラッシュメモリ90内のプログラムによって行い、指令の取出しはフラッシュメモリ90から行い、原点からの経過時間によって走査位置(発光すべき位置)を割出し、発光の切替タイミングを調整する。
【0038】
なお、パチンコ機1においては、カバー40の周面の前部(3分の1程)のみ視認可能に配置しているため、当該前部に対応する円筒面を走査すれば良い(当該全部以外は発光しなくて良い)。また、平面的に連続した映像とするには、各走査(LED54の列の発光位置)が隣接するようにする。広指向性LEDであれば、点灯が広がりを持つから、隣接させ易いし、正面から外れても映像を認識でき視野角が広がるし、残像が広くなって映像の質がより良好であり、表示装置4の小型化にも寄与する。
【0039】
更に、一連の映像について、基板56による走査と交互となるように、基板57による走査も行える。即ち、ほぼ同じ回転面における一連の映像に関する走査を、2個の基板56,57で(半周毎に)行うことで、基板56単独の場合の2倍の速度で行うことができる(例えば単独の場合における毎分2400回転相当となる)。
【0040】
なお、制御の容易化等のため、円筒面上の周方向の走査間隔を基板56,57のLED54の間隔(LED54の大きさ+隣接LED54との隙間)に揃えることとし、更に例えばこれら間隔を2.5mmとし、7インチワイドの液晶ディスプレイ(LCD)相当の空間に収めるべく回転中心線からLED54までの距離を150mm(直径300mm)とし、表示する前面部を全周の3分の1(前方120度)とすると、次式により表示に係る走査線の概数を求めることができる。但し、πは円周率である。
【0041】
[走査線]=300×π/2.5/3≒125
【0042】
即ち、パチンコ機1で上記値を持つとすれば、前方120度に亘る円筒面において、縦125ドットの解像度を確保することができる。なお、上記LCD相当の空間においてLED54を2.5mm間隔で配すると150個程並べることができ、総計300個程のみのLED54により、18750個ものLED54を用いることなく、150×125ドットの円筒面表示を提供するものとなる。
【0043】
また、パチンコ機1が上記のような値を持つとすれば、映像の画質の面において走査は基板56,57の毎分2400回転相当の速度で十分なものとなるが、この走査を円筒面当り1個の基板で行うとすると、基板に掛る重力基準の加速度が次の通り約966Gとなる。但し、gは重力加速度であり、回転数は秒を基準とし、長さはメートルを基準とする。
【0044】
[加速度]×g=[半径]×(2π×[回転数])2
[加速度]=0.15×(2π×40)2/g≒966
【0045】
一方、同条件において走査を円筒面当り2個の基板で行えば、同様の計算により241Gとなり、走査を2個の基板56,57で交互に行うことにより加速度が激減し、設計に余裕ができるのが分る。なお、3個以上の基板を設ければ更に負荷が減り、同一円筒面当りの基板数に対し、回転数が3分の1、4分の1・・となるから、加速度が9分の1、16分の1・・のように、即ち2乗の逆数を乗ずるように激減する。
【0046】
そして、ハンドル14の操作により遊技領域2へ打出された遊技球が始動口6へ入賞すると、当該入賞が遊技球センサ22を介して主制御基板20に把握される。主制御基板20は、所定上限まで当該入賞の数(保留数)を記憶するとともに、保留数が1以上であると、保留数を1減じて、特別図柄に係るゲームの処理を実行する。
【0047】
当該処理において、主制御基板20は、各種コマンドを決定し、表示装置4に伝達する。表示CPU74は、これらコマンドに基づき、基板56,57に係る映像の内容またはLCD66に係る画像の内容に関する具体的な指令を発行し、信号線を介してMPU92またはLCD66に伝える。MPU92は、表示CPU74の指令に基づく一連の映像を、適宜フラッシュメモリ90、ラッチドライブ回路96,97を利用して、基板56,57(各LED54)により走査されている円筒面の前部に形成する。一方、LCD66は、表示CPU74の指令に基づく一連の画像を画面に形成する。なお、LED54を載せた基板56,57は回転をしており、あるいは各映像は残像により形成されているため、映像の向う側(LCD66の表示面)は視認可能である(LCD66からの光等映像面内部からの光は映像面を通過可能である)。
【0048】
例えば、表示CPU74が、図柄を「1」「2」「3」に指定する各コマンドと、変動表示パターンを「変動表示時間5.1秒間の順停止」に指定するコマンドとを受信した場合、各図柄につき「1」〜「9」のループにおける一部表示の位置を徐々にずらすように指令してスクロール表示し、所定時間後に「1」を表示し続けるような指令をし、更に所定時間後同様に「2」を表示し続けるような指令をし、続いて5.1秒間経過直前に「3」の直前が表示されるような指令をして、5.1秒間経過時に特別図柄「1,2,3」の確定表示をする。またこの間、LCD66は背景の表示をする。
【0049】
なお、パチンコ機1において、特別図柄の変動表示は、表示CPU74が主制御基板20からの変動表示パターン指定コマンドを受信した時に始まり、当該コマンドを発してからパターンに対応する変動時間後(5.1秒後等)に主制御基板20から発せられる確定表示実行コマンドを受信したときに終る。変動表示が終り特別図柄が停止してから一定時間(例えば2秒間)が経過すると、特別図柄の確定表示が成立する。確定表示実行コマンドに基づき確定表示をすることにより、当りか否かを決定する主制御基板20の側で確定表示のタイミングを調整することができる。
【0050】
また、表示CPU74が、図柄を「5」「5」「6」に指定する各コマンドと、変動表示パターンを「変動表示時間30秒間のリーチ表示」に指定するコマンドとを受信した場合、2個の図柄まで同様にスクロール表示した後、3個目の図柄のスクロール表示が「5」付近でスローダウンしたり、背景が変化したりする等の、特別図柄が同じ図柄「5」の揃いとなりそうな演出に係る指令をし、最終的には特別図柄「5,5,6」の確定表示をする。なお、LCD66において、背景およびその変化を表示する。また、揃いとなりそうな演出時に、スクロール表示に代えて、背面から正面側(遊技者から見て奥から手前)へ迫るような表示(飛出表示)を、図柄を先ずLCD66で表示し、続いて基板56,57のLED54,54・・で表示することで、適宜行う。また、逆に遠のくような表示(引下表示)を適宜行う。
【0051】
更に、表示CPU74が、図柄を「7」「7」「7」に指定する各コマンドと、変動表示パターンを「変動表示時間35秒間のリーチ表示」に指定するコマンドとを受信した場合、同様にリーチ表示に係る指令をした後、当りを示す特別図柄「7,7,7」の確定表示をする。なお、LCD66において、背景表示もしくは飛出表示ないし引下表示の一部を適宜行う。
【0052】
そして、最後の例のように、当りを表す特別図柄の確定表示をした場合、主制御基板20は、当り処理を行う。当該処理において、主制御基板20は、断続的にソレノイド26に電圧を印加し、大入賞口8の断続的開成を行う。また、遊技球センサ26を介して大入賞口8への入賞を把握し、払出装置28に所定数の遊技球の払出を指示する。遊技者は、当りを表す特別図柄の確定表示を得ることで、入賞し易い大入賞口8への入賞を狙うことができ、当りでない場合に比較して多数の遊技球の払出を上皿10または下皿12で受けることができ、有利である。なお、所定期間(所定回数)に亘る大入賞口8の開成が終ると、当り処理を終え、始動口6の入賞に基づく特別図柄のゲーム処理に戻る。また、当り処理では、基板56,57やLCD66において、アニメーション表示や、上記所定回数の表示を行う。
【0053】
(4)このようなパチンコ機1では、次に示すような効果を奏する。
【0054】
即ち、パチンコ機1は、列状にLED54を並べた基板56,57と、これらを回転させるモーター62、フレーム52および軸受46と、各LED54における発光の残像が映像を形成するように、各LED54の発光を制御する映像制御基板60とを備え、フレーム52を、基板56,57の端縁に配置した輪状部50と、輪状部50を回転可能に支持する軸受46とを含むものとしたので、図柄等を円筒面上およびその内側において静止画ないし動画をもって自在に表示することができ、これまでの遊技機にはない斬新な表示を提供することができるし、図柄等を表示する円筒面内の空間に輪状部50側からアクセスすることが可能となり、LCD66を置く場合には配線につき輪状部50を通せるといったように取回しがし易いものとなる。
【0055】
また、表示装置4において映像制御基板60等の形成する映像を、特別図柄の表示に利用するため、当りか否かを把握するために注目される表示に斬新な曲面上自在表示を適用することができて極めて興味深い遊技を提供することができ、また概念上ループ状に表示される図柄を含む特別図柄にマッチした表示とすることもできる。
【0056】
更に、パチンコ機1では、基板56に対し、基板57を、互いに回転中心線からほぼ同距離となるように設け、映像制御基板60において、基板56,57の発光体における発光の残像が一連の映像を形成するようにしたため、基板数に反比例するように映像を形成するための走査速度を減らし、基板数の2乗に反比例するように基板への加速度負荷を減らすことができ、残像による映像を高品位に保ったまま基板回転手段(特にモーター62)の小型化を図ることができて、表示装置4の耐久性も十分なものとなり、曲面上における自在な表示を実行する機構(表示装置4)のパチンコ機1への配備が容易である。
【0057】
また更に、基板56,57ないし輪状部50より内側に、LCD66を設けたため、回転(残像)により奥側が透けて見える曲面上の自在な表示の内側で、LCD110の表示をするといった、斬新な重なる立体的表示を提供することができる。
【0058】
加えて、パチンコ機1において、基板56,57の外方に、輪状部50の側に開放部46を有するカバー40,41を設け、カバー40,41に軸受46を設けたため、円筒面内部の空間にアクセス容易でありながら、回転する基板56,57と、遊技球あるいは飾り部材56、モーター62、表示CPU74等とを互いに保護することができるし、輪状部50を回転可能に支える軸受46を設置し易い。
【0059】
なお、各LED54を広指向性LEDとしたので、発光が各走査において正面の周りにも達し、隣接する走査の残像が一層つながり易く、映像を高品位に保ったまま走査速度を下げることができ、曲面上表示自在な表示機構の小型化、配備の容易化に寄与することができる。
【0060】
また、各LED54をフルカラーLEDとしたので、LED54を一列に並べるだけでフルカラー映像を表示することができ、シンプルな構成ながら精細なフルカラー表示を可能とし、また基板回転手段への影響を少なくして、更に曲面上におけるフルカラー表示自在な表示機構の小型化、配備の容易化に寄与することができる。
【0061】
(5)続いて、第1形態を変更してなる、本発明の第2形態を説明する。
【0062】
図6は、第2形態に係るパチンコ機の表示装置104を示したものである。なお、表示装置104以外の部位は、第1形態のパチンコ機1と同様に構成される。また、表示装置104のうち、フレーム52の内部空間に配するもの、および飾り部材以外は、第1形態の表示装置4と同様に構成される。
【0063】
第2形態の表示装置104は、フレーム52の内部に、通路部材105を備えている。通路部材105は、左右方向に沿う鉛直な板状のベース106に、右,左下がりの突板107,108を設けてなる。ベース106は、フレーム52の外側から、輪状部50を通過して、サブフレーム51の軸53内側付近までに亘っている。突板107,108の左端は、輪状部50より遊技球1個強分だけ左側に位置している。また、突板107の右端は、突板108の右端縁の上方に位置している。なお、突板107,108は、幅方向ほぼ中央を最下部として若干反っている。
【0064】
この通路部材105において、突板107,108により、輪状部50の上部外側からサブフレーム51の内部を往復して輪状部50の下部外側に至る遊技球通路が形成される。当該遊技球通路は、基板56,57および輪状部50より内側となる。
【0065】
また、第2形態に係る飾り部材109は、遊技領域2から突板107の左端縁までの遊技球の通路110を左肩部に備え、突板108の左端下方から前部左下までの通路111を備える他は、第1形態と同様に形成されている。なお、通路111の出口は、前部下辺上側に形成され、遊技球を揺動し、最下部の排出口112,112において遊技球を排出するステージ113の端部に通じている。
【0066】
このような表示装置104を有するパチンコ機では、基板56,57の回転により、LED54の発光残像による円筒面上の自在な表示が行われるとともに、飾り部材109の通路110出口に入賞した遊技球Bが、当該円筒面内における通路部材105上の遊技球通路を通過し、通路111およびステージ113を介して遊技領域2に排出される。
【0067】
第2形態に係るパチンコ機では、基板56,57または輪状部50より内側に遊技球通路を設けたため、円筒面上の自在表示の内側において遊技球の通過が透けて見えるという、極めて斬新な表示ないし流下を実現することができる。
【0068】
(6)また、第1形態を変更してなる、本発明の第3形態を説明する。
【0069】
図7は、第3形態に係るパチンコ機の表示装置124を示したものである。なお、表示装置124以外の部位は、第1形態のパチンコ機1と同様に構成される。また、表示装置124のうち、フレーム52の内部空間に配するもの以外は、第1形態の表示装置4と同様に構成される。
【0070】
第3形態の表示装置124は、フレーム52の内部に、可動役物126を備えている。可動役物126は、モーター128と、その回転子130に取付けられた、回転運動を往復運動に変えるリンク132と、リンク132によって往復されるアーム134とを有している。
【0071】
なお、アーム134には、往復運動を支えるリンク136も軸支されている。
また、アーム134には、提灯ないし木棒をかたどった役物が固定されている。
提灯をかたどった役物の内部には、図示しない発光体(LED)を配している。
そして、モーター128や当該LEDのための図示しない配線につき、適宜輪状部50やカバー41の開放部48を通している。
【0072】
また、モーター128は、電源調整基板70や表示CPU74と接続されており、表示CPU74の制御を受け、所定のタイミングでアーム134を揺動する。所定タイミングとしては、特定の変動表示中等が挙げられ、表示CPU74が当り表示(リーチ表示)をする多くの場合ないしはこれをしない少しの場合を抽選して特定の変動表示を定める等し、当り表示(リーチ表示)をする確率が高いことを揺動により報知する当り予告(リーチ予告、これらの複合等)をすることが可能である。
【0073】
このような表示装置124を有するパチンコ機では、基板56,57の回転によりLED54の発光残像による円筒面上の自在な表示が見えるし、モーター128の動作により円筒表示面の内側において役物が適宜揺れるのが透けて見える。
【0074】
第3形態に係るパチンコ機では、基板56,57または輪状部50より内側に可動役物126を設けたため、円筒面上の自在表示の内側において役物の様子が透けて見えるという、極めて斬新な表示ないし演出を実現することができる。
【0075】
(7)更に、第1形態を変更してなる、本発明の第4形態を説明する。
【0076】
図8は、第4形態に係るパチンコ機の表示装置144を示したものである。なお、表示装置144以外の部位は、第1形態のパチンコ機1と同様に構成される。また、表示装置144のうち、軸受および表示CPU74からの指令の映像制御基板60への伝達手段以外は、第1形態の表示装置4と同様に構成される。
【0077】
第4形態の表示装置144にあって、軸受145は、輪状部50とほぼ同じ大きさの輪状の部材であって、輪状部50の全体を回転可能に受入れる溝145aを備えている。また、軸受145には、シート状のシリコンゴムを輪にしてなる防振部材146が貼られている。なお、軸受145自体に可動部はない。
【0078】
更に、表示装置144では、モーター62の回転軸63に信号線は通さず、モーターの電源供給基板64の前に、信号発光部147を有する信号供給基板148を配置する一方、映像制御基板60に信号受光部149を設けている。信号供給基板148は、モーター62の回転軸63に固定されており、回転軸63とともに回転する。また、信号供給基板148は、表示CPU74と接続されている。なお、信号発光部147と信号受光部149とは、何れも回転中心線からほぼ等距離に配置され、互いに対向可能である。そして、対向したことを原点からの経過時間により把握した表示CPU74が、信号発光部147における信号(指令)の内容に対応したパルス状の点滅を適宜実行する。また、電源供給基板64のトランスは、信号供給基板148を避けて配置されている。
【0079】
このような表示装置144を有するパチンコ機では、モーター62によるフレーム52の回転時、輪状部50の全周が軸受145の溝145aに収まった状態で滑って行く。
【0080】
また、信号発光部147と信号受光部149とが対向した場合に、表示CPU74の発光した指令が表示CPU74により光パルス化されて信号発光部147における発光となり、信号受光部149を介して映像制御基板60のMPU92に伝わる。なお、対向する時間が230ナノ秒程度以上あれば、数バイト程度の情報を通信可能であり、回転により対向する毎に数バイトずつ送信することで、指令を映像制御基板60に伝達する。
【0081】
第4形態に係るパチンコ機では、輪状部50のほぼ全体を回転可能に受入れる軸受145を設けたため、基板56,57内側の空間の有効利用につき輪状部50を介することで容易に可能としながら、基板56,57の回転におけるブレを高度に防止することができ、LED54の発光残像による立体面上の自在な表示が高品位となるし、内部に配置したLCD66等につき基板56,57等との衝突を回避して保護することができる。
【0082】
また、対向可能な信号発光部147および信号受光部149間で指令を光パルスにてやりとりするといったように、回転する映像制御基板60(基板56,57)に対し無線により通信するため、モーター62やその回転軸63に信号線を通す必要がなく、モーター62や回転軸63を小型化しまたは一般的なモーター62を使用することができるし、フレーム52等のズレによる通信不能(断線)の可能性を更に著しく低下することができる。なお、軸受145のもたらす回転のブレ防止により、有線、無線を問わず回転体への通信をより確実なものとすることができる。
【0083】
(8)なお、第1形態を変更してなる、第5形態を説明する。
【0084】
第5形態に係るパチンコ機は、表示装置154に置換えたこと以外は第1形態のパチンコ機1と同様になり、表示装置154は基板およびその回転手段の一部ないしカバー以外は第1形態の表示装置4と同様になる。
【0085】
図9は表示装置154を一部分解して示すものであり、LED54,54・・を表裏においてそれぞれ列状に並べた基板156,157を有する。基板156,157の一端縁は、映像制御基板60に固定されている。基板156,157の他端縁は、ほぼ中央に突軸158を設けたアーム159に固定されている。なお、基板156,157を回転するモーター62の回転子63は、軸孔44を通ったうえで、映像制御基板60に直付けされている。
【0086】
一方、背面側(後方)のカバー151は、表示装置4のように左側面に軸受46や開放部48を備えず、代りにほぼ中央に軸孔160を有している。軸孔160には、突軸158が軸支される。
【0087】
映像制御基板60は、基板156,157外側の各LED54について、前方約120度の範囲で第1形態と同様の制御をし、円筒外面において残像による映像を形成するとともに、内側の各LED54について、後方約120度の範囲で第1形態と同様の制御をし、上記円筒外面と重なる円筒内面において残像による映像を形成する。
【0088】
このような表示装置154を有するパチンコ機では、複数の面において列状にLED54,54・・を並べた基板156,157と、基板156,157を回転させる基板回転手段(モーター62,映像制御基板60,アーム159)と、各面上のLED54,54・・における発光の残像がそれぞれ映像を形成するように、当該発光または基板回転手段の回転を制御する映像制御基板60とを備えているため、外側の各LED54の発光残像による円筒外面上の自在な表示が見え、かつその向う側で内側の各LED54の発光残像による円筒内面上の自在な表示が透けて見えるという、立体面上の自在表示と立体面上の自在表示が重なった斬新な表示を、基板の数を増やすことなく、コンパクトな構成で提供することができる。
【0089】
(9)また、主に上記各形態を変更してなる、本発明の他の形態を例示する。
【0090】
第5形態においても、基板回転手段を、基板の端縁に固定した輪状部と、輪状部を回転可能に支持する軸受とを含むものとすることができる。この場合、立体面上の自在表示が重なった表示の内側において、透過性のディスプレイ、遊技球通路、役物等を配置し易く、更に斬新な多重表示が可能となる。
【0091】
また、各形態において、基板の数を1個とし、また3個以上としたり、複数個の場合に等角度毎または異なる角度毎等、任意の角度で基板を配置したりする。更に、回転により形成される映像面を、円筒面以外の曲面とする。即ち、1個の基板の一端を映像制御基板の辺縁に固定し、他端はカバーの回転中心線交差部に直接軸支することで、映像制御基板を平面とし、回転中心線を軸とする円錐状の映像面とする。また、基板あるいはLED発光部を、3個等1個以上の山のある波状に形成あるいは配置し、映像面を、山の部分を中心とした樽型形状あるいはこれの連続したものとする。
【0092】
加えて、列状に発光体を並べた複数の基板と、各基板を回転中心線からの距離が互いに異なる状態で回転させる基板回転手段と、各基板の発光体における発光の残像がそれぞれ映像を形成するように、当該発光または基板回転手段の回転を制御する映像制御手段とを備えるようにし、また更に基板回転手段が(各基板毎に)輪状部および軸受を含むようにする。即ち、フレームの内側に相似形の小フレームを回転可能に配し、小フレームに小基板および小映像制御基板を搭載し、当該基板が小基板上の発光体が残像により映像を形成するように制御する等する。この場合、映像制御基板および小映像制御基板が映像制御手段であり、外側基板の形成する円筒状映像面の内側に、内側の基板の形成する円筒状映像面が位置するという多重な曲面上自在表示が可能となる。
【0093】
更に、外側と内側とで基板の形状を異ならせる等して、樽上映像の内側に円錐上映像が配されるものや、リーチ時のみに内側の基板を回転させて映像を提供するもの等、多様な構成の映像面を提供して良い。また、外側をフルカラー、内側をモノカラーといったようにしても良い。更に、映像面が3重以上になるようにして良い。加えて、映像制御基板を統一したり、MPUのみ複数設けたり、フレームと小フレームとを一体化したりして良い。
【0094】
また更に、フレームの内部に、リールユニットを配する。リールユニットは、周面に図柄の並べられた3個のリールと、これらをそれぞれ正面側の表示位置に任意の図柄が位置するように停止可能に制御する制御部とを備えたもの等とする。また、リールユニットの各リール(の図柄間)に基板を含ませ、リールによる図柄表示を行い、またリールを回転させて残像による映像を提供するようにする。これらの場合、リールユニット120(の外側)において曲面上の自在な表示をするといった、リールにもマッチする斬新な表示を提供することができる。なお、後者の場合、リールに基板を載せて映像制御基板と接続するのみで立体面上の自在な表示を実行することができる。また、リールにおける基板の数ないし配置は自由である。
【0095】
加えて、プロジェクタの投影を利用した多重自在表示を提供する。即ち、カバー内あるいはカバー外側において表示CPU等により制御されるプロジェクタを設け、カバーの前部に透光性を有する偏光膜を貼り、その偏光膜にプロジェクタが光を投影することで、偏光膜が光を正面に導き、カバー上に投影映像を形成させる等する。なお、基板は回転しているため、プロジェクタからの光は殆ど遮られない。このように、回転する基板より外側のカバー40に投影映像を形成することで、曲面上の自在な表示の外側において投影映像による自在な表示をするといった多彩な表示を提供することができるし、リーチ時等に曲面上自在表示にオーバーラップする投影の素早い実行ができるし、カバーを曲面として多重の曲面上自在表示を提供することもできるし、プロジェクタやその配線を輪状部を通じて配置し易い。
【0096】
なお、投影映像の範囲は更に狭くあるいはカバーを含む程広くできる。更に、当該内部に各種表示器とプロジェクタとを配し、基板、表示器およびプロジェクタによる表示を行うことができる。加えて、偏光膜に代えて、またはこれと併せて、比較的目が粗く細いメッシュ等を採用することができる。
【0097】
また、各種重なった表示につき、表示について厚みを持つようにしたり、リーチ時または当り時のみに図柄に厚みを持たせたり、外側の図柄が覆い被さって当りに係る特別図柄に変化するものとしたり、外側と内側の図柄が合致すると当りを表すものとしたりする等する。これらの場合にも、画期的な立体表示を提供することとなる。
【0098】
更に、飛出表示ないし引下表示に際し、LCDまたは基板の走査面における図柄の擬似的な拡縮表示を併用する。また、LCD、役物あるいは基板による表示を、必要な場合にのみ表示を行い、他の場合に表示をしないものとする。また更に、LCDを、複数組合わせたものとしたり、7セグメント表示器やドット表示器等のセグメント表示器としたり、ブラウン管等の他のディスプレイとしたり、これらを組合わせたものとしたりする。加えて、ディスプレイ、プロジェクタ、遊技球通路、役物を適宜組合わせる。また、役物を、電動でないもの(あるいは飾り部材)とする。
【0099】
LEDを通常の指向性のものとしたり、単色のものとしたり、各色を混在させたり、電球等としたり、これらを組合わせたものとしたりする。更に、各基板にLEDを2列以上並べたり、3原色のLEDを列の幅方向に並べ、各色のLEDの発光を表示色に合わせ制御することでフルカラー映像を形成する。
【0100】
基板の回転中心線を水平方向ではなく斜め方向や鉛直方向とし、あるいは外側の基板の回転中心線と内側のものとを異ならせる。また、表示制御基板を複数枚に分け、あるいは表示制御基板を表示装置の外に配置する。リーチ表示時にモーターの回転速度を増して映像を比較的緻密にする等、基板回転手段の回転(回転速度、回転方向等)を表示CPUにより制御し、走査ないし残像による映像を調整可能とする。あるいは、映像による表示が必要な場合にのみ基板回転手段の回転を行う。また、リーチ表示時等にモノカラー映像からフルカラー映像にしたり、より多重の映像表示としたりする。表示CPUの行う処理ないし制御を、主制御基板または映像制御基板により行うようにする。
【0101】
映像制御基板への指令伝達手段を、受光部と発光部とを入替えるか、これらを回転中心線上に配するか、赤外線通信等の別の非接触のものとするかしたり、映像制御基板への電源供給手段を、回転子を通した電線によるもの等の有線あるいは接触型のものとしたり、主制御基板と表示装置等の間にサブ統合基板を介装したりする等、電気素子、回路ないし基板構成等を電気的に同等もしくは効率的、機能的な他のものとする。
【0102】
フレームの右側面内側に映像制御基板を配したり、モーターを左側にしたりする等、適宜配置を変更する。また、カバーを一体あるいは3個の部材以上に分けて設けたり、フレームの両側に輪状部を含めて軸受により回転送り可能に支持したり、輪状部を二重の輪にして両輪の間に外側へ押しつつ両輪を送るような軸受を配したり、輪状部とサブフレームとを別体化したり、別体の輪状部を基板に固定したり、軸受としてローラを用いたり、防振部材をブロック状の合成ゴムとするか軸受を取付けるための防振ネジとするかしたり(軸受等基板の回転に関わる部材につき、防振部材を介して取付けたり、バランサといった防振部材を備えさせたり)する等、適宜部材の形状や支持態様を変更する。
【0103】
特別図柄を1,2個の図柄あるいは4個以上の図柄から構成されるものとする。特別図柄の背景を適宜省略する。特別図柄を、確率変動の生起に対応する大当りであるか否かをも表示するものとする。映像により、特別図柄ではなく、大当りであるか否かのみ示す特定図柄の表示や、始動口のより一層の開成に対応する小当りであるか否かのみ示す普通図柄の表示や、保留数の表示や、各種遊技情報の表示や、これらを組合わせた表示を行う。また、本発明の表示機構をスロットマシン等に配備する。
【0104】
【発明の効果】
本発明によれば、回転により曲面を走査する基板と、走査に合わせて基板上の発光体を発光する映像制御手段とを設け、基板の回転支持を輪状部および軸受で行うようにしたため、曲面上における自在な表示を遊技機において実現し、しかも当該表示の内部を簡単に有効利用することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1形態に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】
図1のパチンコ機における内部構成の一部を表すブロック図である。
【図3】図1のパチンコ機における表示装置の一部を表す分解斜視図である。
【図4】図3の表示装置における内部構成の一部を表すブロック図である。
【図5】図3における表示装置の一部を表示中の状態において模式的に表す斜視図である。
【図6】本発明の第2形態に係るパチンコ機における表示装置の一部を表す分解斜視図である。
【図7】本発明の第3形態に係るパチンコ機における表示装置の一部を表す分解斜視図である。
【図8】本発明の第4形態に係るパチンコ機における表示装置の一部を表す分解斜視図である。
【図9】本発明の第5形態に係るパチンコ機における表示装置の一部を表す分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・パチンコ機、4,104,124,144,154・・表示装置、40,41,141,151・・カバー、46・・軸受、50・・輪状部、52・・フレーム、54・・発光ダイオード(LED)、56,57,156,157・・基板、60・・映像制御基板、62・・ステッピングモーター(モーター)、63・・回転子、64・・電源供給基板、66・・液晶ディスプレイ(LCD)、70・・電源調整基板、72・・電源受容回路、74・・表示CPU、90・・フラッシュメモリ、92・・マイクロプロセッサ(MPU)、96,97・・ラッチドライブ回路、105・・通路部材(遊技球通路)、126・・可動役物。
Claims (6)
- 列状に発光体を並べた基板と、
基板を回転させる基板回転手段と、
発光体における発光の残像が映像を形成するように、当該発光または基板回転手段の回転を制御する映像制御手段と
を備えており、
基板回転手段を、基板の端縁に配置した輪状部と、輪状部を回転可能に支持する軸受とを含むものとしたことを特徴とする遊技機。 - 映像制御手段の形成した映像により、当りか否かを表す特別図柄の表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 基板に対し、他の基板を、互いに回転中心線からほぼ同距離となるように、かつ端縁において共通の輪状部を配置するように設け、
映像制御手段を、これら基板の発光体における発光の残像が一連の映像を形成するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。 - 基板または輪状部より内側に、セグメント表示器、ディスプレイまたはリールユニットを設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の遊技機。
- 基板の外方に、輪状部の側に開放部を有するカバーを設け、カバーに軸受を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の遊技機。
- 基板または輪状部より内側に、遊技球通路または役物を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項5に記載の遊技機。
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