JP2004187262A - 通信装置、通信装置の制御方法、および通信装置の制御プログラム - Google Patents

通信装置、通信装置の制御方法、および通信装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】音声帯域のアナログ通信路とネットワーク通信路に対応した通信装置において、面倒な操作を必要とせず、適切な通信路を選択し高速かつ高信頼性の通信を行なう。
【解決手段】ADSLゲートウェイ106を介してIP通信およびアナログ通信を行なう通信装置105は、相手局(107)の電話番号がVoIP網対応であれば、SIPプロキシサーバ103から相手局のIPアドレスを取得し、相手局との間でFTP、HTTPなどのファイル送受信プロトコルによりIP網101上で通信データを送受信する。相手局(113)の電話番号がVoIP対応でなければ回線交換網102上でアナログファクシミリ通信を行なう。相手局(107)がVoIP網対応であるがデジタル通信手段を持たない場合は、VoIP網または回線交換網102上でアナログファクシミリ通信を行なう。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はIP通信手段を有するとともに、電話番号により識別される相手局との間で通信データを送受信する通信装置、その制御方法、およびその制御プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年ADSLのように、高速のデータ伝送を行なうことのできるブロードバンド通信回線が普及してきている。ADSLにおいては、加入者の線路に電話線と同じメタリックケーブルを用いる点に特徴があり、これにより、同一の線路をアナログ電話サービスと、ネットワーク接続サービスの両方に用いることができる。すなわち、通信回線と通信端末の間にスプリッタという周波数分割用のフィルタを挿入することにより、音声帯域信号を伝送する回線とデジタルデータを伝送する回線に分離することができる。
【0003】
同一線路をアナログ電話サービスに用いる場合、加入者の機器の構成としてADSLモデム+スプリッタ+コンピュータ、ADSLモデム+スプリッタ+ルータ…のように種々の構成が考えられるが、電話との共用の便を考慮したADSLゲートウェイとしては、たとえば上記のADSLモデム+スプリッタの部分を一体化した構成が考えられる。
【0004】
このようなADSLゲートウェイでは、たとえば音声帯域信号を伝送する回線にアナログ電話機を接続できるように、モジュラージャックが設けられ、ここに電話機やファクシミリのような通信装置を接続して通信することができる。
【0005】
また、高速デジタル通信のために、ADSLゲートウェイにはCSMA/CD(たとえばEthernet(商標名))の接続インターフェイスが設けられている。このCSMA/CDインターフェイスにPC(パーソナルコンピュータ)などを接続することにより、WWWサーバなどから、高速でデータをダウンロードすることができる。ただし、PCのようなネットワーク機器との間のインターフェースにはCSMA/CDのみならず、USBのようなインターフェースも用いられている。
【0006】
PCのようにサーバに接続して使用する端末は高速通信を行なうことができるが、電話機やファクシミリのように、回線交換網(アナログ通信路)を経由して相手端末とリアルタイムでの送受信を行なう端末はアナログ帯域を使用するものであった。アナログファクシミリ手順では、白黒2値の画像データ程度では問題にならない場合もあるが、デジタルカメラなどで撮影した大容量のカラー画像(JPEGフォーマットなどによる)データを送信する場合には長い通信時間を要するという問題があった。
【0007】
画像データ等のような通信データを高速伝送するためには、ファクシミリをCSMA/CDインターフェイスに接続して、画像データをパケットにしてファイルサーバにアップロードし(たとえばFTP、HTTPなどのプロトコルを用いる)、相手端末がサーバからダウンロードするという手順を踏むことにより、高速伝送を実現することも可能である。しかし、この場合には受信側がデータを受信するためにわざわざサーバへアクセスする必要があり、また、通信のリアルタイム性が失われるという問題があった。また、受信側の宛先アドレスをサーバに通知したり、受信側の主導でデータをダウンロードする場合は受信側にデータのアップロードを報知するなどのしくみが必要であり、従来のファクシミリ装置におけるように、単に相手先の電話番号を指定するだけの簡単な操作では通信を実現するのが困難であった。
【0008】
この点に鑑み、特開平10−107938号公報(下記の特許文献1)において、IP網上のサーバ経由で画像通信を行なう技術が開示されている。すなわち、画像の送信側の第1の端末は、第1の端末が含まれるサーバを呼び出し、第1の端末を第1の端末が含まれるサーバを介してコンピュータネットワーク網と接続させると共に、画像の受信側となる第2の端末を指定し、第2の端末が含まれるネットワークのサーバは、第2の端末を呼び出し、第1の端末は、画像データをコンピュータネットワーク網に適合した形式でコンピュータネットワーク網を介して第2の端末が含まれるサーバに送り、第2の端末が含まれるサーバは、コンピュータネットワーク網に適合した形式の画像データをファクシミリ画像データに変換して、公衆回線を介して第2の端末に送り、第2の端末は、ファクシミリ画像データから画像を再生する。
【0009】
また、特開平9−247334号公報(下記の特許文献2)、特開平10−133967号公報(下記の特許文献3)などには、送信先のインターネットアドレスを入力することにより、電子メール形式で画像を送信する方法が多数提案されている。
【0010】
さらに、特開2000−354127号公報(下記の特許文献4)、特開2001−197279号公報(下記の特許文献5)などには、ITU−T勧告T.38を応用して、インターネット上でリアルタイムにファクシミリ画像送信を中継する方法が提案されている。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−107938号公報
【特許文献2】
特開平9−247334号公報
【特許文献3】
特開平10−133967号公報
【特許文献4】
特開2000−354127号公報
【特許文献5】
特開2001−197279号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1においては、送信元の端末においてサーバにダイアルアップ接続し、認証手順などを含むログイン処理をした上で、送信先の端末番号を入力する必要が生じていた。したがって、従来のファクシミリのように、電話番号を入力するだけで画像伝送を行なうことはできなかった。
【0013】
また、特許文献2および特許文献3においては、インターネット経由で送信する場合には、メールアドレスの入力が必要となるものであった。また、電子メールとして画像を送信するため、画像データはサーバに蓄積され、受信側がサーバにPOP(Post Office Protocol)などの電子メール読み出しプロトコルによりアクセスして受信する必要があるという問題があった。
【0014】
さらに、特許文献4および特許文献5においては、ITU−T勧告T.38のプロトコルを処理するための専用のゲートウェイが必要になると共に、端末とインターネットの間は通常の電話回線を使用しているために、伝送速度は従来の電話交換網を利用したファクシミリ通信の場合と同じものであった。
【0015】
本発明の課題は、上記の問題を解決し、音声帯域のアナログ通信路とネットワーク通信路に対応した通信装置において、面倒なユーザ操作を必要とせず、適切な通信路を選択し高速かつ高信頼性のデータ通信を行なえるようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、IP通信手段を有するとともに、電話番号により識別される相手局との間で通信データを送受信する通信装置、その制御方法、およびその制御プログラムにおいて、相手局の電話番号に基づき、所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信する構成を採用した。
【0017】
あるいはさらに、前記所定のデータ送受信プロトコルに基づくIP網上の通信データ送受信が不可能な場合にIP網ないし回線交換網上に確立したファクシミリ信号伝送路を介して相手局との間で音声帯域を用いて通信データを送受信する構成を採用した。
【0018】
また、前記ファクシミリ信号伝送路は、デジタル変換されたアナログファクシミリ信号を受信し回線交換網を介して相手局に送信するファクシミリゲートウェイを用いて構成することができる。
【0019】
さらに、前記ファクシミリゲートウェイに送信するアナログファクシミリ信号をVoIP通信におけるアナログ音声信号のデジタル変換に用いるVoIPコーデックを用いてデジタル変換することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下では、通信装置の一例として画像通信装置の構成を例示する。
【0021】
<第1実施形態>
図1は本実施形態を適用可能なネットワークシステムの構成を示している。図1において、符号101はIP網、102は回線交換網、103はVoIP用SIPプロキシ、104はDNSサーバ、105は第一の画像通信装置(プライベートIPアドレス:192.168.0.2)、106はADSLゲートウェイ(グローバルIPアドレス:192.196.0.1、プライベートIPアドレス = 192.168.0.1)、107は第二の画像通信装置(プライベートIPアドレス:192.168.0.2)、108はADSLゲートウェイ(グローバルIPアドレス:192.198.0.1、プライベートIPアドレス:192.168.0.1)である。また、符号109および111はアナログ電話インターフェイス、110、112はCSMA/CDインターフェイス、113は第三の画像通信装置である。なお、以下では、105、107、113を画像通信装置として説明するが、画像データを送受信する画像通信装置に限らず、IP網を用いた通信に適したデータを送受信できる通信装置に置換しても以下に示す技術は適用可能である。
【0022】
上記のうちADSLゲートウェイ106および108の構成の詳細については後述するが、両者の加入者の契約は電話とIP通信の共用型の契約であり、上記のごとく画像通信装置105および107はADSLゲートウェイ106および108との間にアナログ電話インターフェイス109、111と、ネットワークインターフェースとしてCSMA/CDインターフェイス110、112を有している(ただしネットワークインターフェースはCSMA/CDに限定されるものではない)。
【0023】
画像通信装置105および107は、ADSLゲートウェイ106および108との間のアナログ電話インターフェイス109、111、およびCSMA/CDインターフェイス110、112をそれぞれ通信に利用できる。
【0024】
アナログ電話インターフェイス109、111は、通話や、ITU−T勧告T.30(以下、各種のITU−T勧告については混乱を生じない限り「勧告T.30」あるいは単に「T.30」などと表記する)に基づくアナログファクシミリ通信に利用できる。
【0025】
また、CSMA/CDインターフェイス110、112による線路では、たとえばPPPoE(PPP on Ethernet(商標名))などの所定のプロトコルが用いられ、これによりISP(Internet Service Provider)との間の接続を確立し、上記のWAN側のグローバルIPアドレス、およびLAN側のプライベートIPアドレスが決定される。この状態において、画像通信装置105および107はIP網101上の任意のサービス(たとえばFTP、HTTP、VoipなどTCP(UDP)/IP上のサービス)を利用できるようになる。
【0026】
本発明では、IP網101上で、VoIP(Voice over IP:ITU−T勧告H.323)プロトコル、およびSIP(Session Initiate Protocol:RFC2543)を一部利用することにより、画像通信装置(図1の例では105および107)を接続して通信を行ない、高速に画像通信を行なえるようにする。VoIPおよびSIPの詳細については後述する。
【0027】
図2は本発明を実施した画像通信装置(図1の105または107)の内部構成を示している。同図において、符号201はCPUであり、ROM202に格納されたプログラムにしたがって画像通信装置全体の制御を行なう。CPU201は、TCP/IPのプロトコル処理も担当し、画像データのTCP/IPフレームへの組立はこのCPU201の制御により行われる。符号203はRAMであり、プログラム実行時のワークメモリとして使用すると共に、送受信する画像データのバッファリングにも使用される。
【0028】
符号204はキー操作部であり、ダイヤルやファクシミリ送受信の操作ボタンなどから構成される。符号205は液晶表示部である。
【0029】
符号206はCIS(Contact Image Sensor)であり、原稿の画像をアナログ信号に変換する。207は読取制御部であり、CIS206が出力するアナログ信号をデジタルデータに変換する。変換されたデジタルデータは、CPU201の制御によりRAM203に転送される。
【0030】
符号208はMH符号化・復号化処理部であり、画像送信時には、読み取った画像データをMH符号化してデータ圧縮する。受信時には、MH符号化されている画像データを復号化する。
【0031】
符号209はFAXモデムであり、送信時にはMH符号化されたデータを変調してアナログ回線を伝送できる音声帯域のアナログ信号に変換する。受信時には、受信したアナログ信号を復調して、MH符号化データを出力する。
【0032】
符号210はNCUであり、アナログ通信回線のインターフェイス機能を有する。
【0033】
符号211はカードインターフェイスであり、デジタルカメラで撮影したJPEG画像を格納したメモリカードを接続することができる。メモリカードの規格は任意であるが、たとえばPCMCIAのようなカード規格を利用すればよい。また、このメモリカードに格納されるデータは、画像に限らずコンピュータで処理されるためのデータであってもよい。
【0034】
符号212はJPEG処理部であり、カードインターフェイスを経由して入力された他フォーマットの画像をJPEG画像にエンコード(圧縮)したり、受信したJPEG画像データをデコード(伸張)するために用いられる。
【0035】
符号213はLANコントローラであり、ADSLゲートウェイとの間でCSMA/CDプロトコルに基づくデータ送受信を行なう。
【0036】
符号214は記録処理部であり、受信した画像データを印刷用ラスタデータに変換し、印刷するものである。記録処理部214の記録方式は任意であり、電子写真方式やインクジェット方式を用いることができる。
【0037】
図3はADSLゲートウェイ(図1の106または108)の内部構成を示している。図3において、符号215はスプリッタで、ADSL通信回線に接続され音声帯域信号と音声帯域外信号を分離する。216はADSLモデムであり、デジタルデータをADSL回線で伝送できる信号形式に変換する機能を有する。
【0038】
符号217はCPUであり、ADSLゲートウェイに入力される音声・データのパケット組立/分解、VoIPサーバとの通信手順処理などの処理を行なう。218はADSLゲートウェイを動作させるプログラムを格納するROM、219はADSLゲートウェイが送受信するデータのバッファリング、プログラム実行に使用するRAMである。
【0039】
符号220はCSMA/CDインターフェイス回路であり、CSMA/CDインターフェイス110(112)に接続され、画像通信装置との間でデジタルデータを送受信する際に、フレームの組立・分解処理を行なう。
【0040】
本実施形態のADSLゲートウェイは、VoIPにも対応している。すなわち、符号221は音声符号化処理部であり、VoIPで使用される音声符号化方式(G.711、G.729などのITU−T勧告を参照)に基づき音声を符号化・復号化処理する。
【0041】
符号222は切替スイッチであり、ADSLゲートウェイに接続される音声端末を音声帯域で伝送するか、音声帯域外でデジタルデータとして伝送するかに応じて、音声パスを切り替える。
【0042】
符号223はアナログ電話インターフェイス回路であり、アナログ電話インターフェイス109(111)を介してアナログ電話機などの音声端末を接続し、この音声端末との間で音声信号を送受信できるようにするものである。
【0043】
次に上記構成における通信制御につき説明する。以下では、第一の画像通信装置105から第二の画像通信装置107および第三の画像通信装置113に対して、画像を送信する場合の処理について説明する。なお、第二の画像通信装置107に対しては、デジタルカメラで撮影したJPEG画像データを送信し、第三の画像通信装置113に対しては、スキャナで読み取った画像データをG3ファクシミリデータ(MH符号化画像)として送信することを想定して説明する。
【0044】
図7〜図9は画像通信装置(105または107)が実行する通信制御手順を示している。図示の手順は、CPU201の制御プログラムとしてROM202に格納され、CPU201により実行される。ただし、本実施形態の通信制御手順を実現するプログラムの格納場所はROMに限定されるものではなく、また、その供給経路も最初からROM202に格納しておくほか、他の記憶媒体経由で、あるいはネットワーク経由で供給、更新できるものであってよい。
【0045】
図7および図8は、送信側の画像通信装置の通信制御手順を、図9は受信側の画像通信装置の通信制御手順を示している。図4〜図6は図7〜図9の通信制御により実現される通信シーケンスを示したもので、図7〜図9の各処理に対応するステップの番号を付してある。
【0046】
画像通信装置のキー操作部204により宛先が入力されると(図7ステップS401)、入力された宛先番号を解析する。この解析は宛先に対する通信がVoIP網経由であるか否かを判断するために行なう。たとえば、番号が050−1234−5678であるとすると、先頭3桁の番号によりVoIP網を経由して通信可能な相手に対するものであると判断し(ステップS402)、ステップS403以降の処理を実行する。なお、上記の3桁の電話番号プリフィックス「050」は、現在のところVoIP網を用いたIP電話の通信事業者をあらわす番号として定められているものである。この規約は日本国内のものであり、外国など他の番号計画が適用されている場合には適宜変更してよいのはいうまでもない。宛先がVoIP網経由でない場合には、後述の図8の処理を実行する。ここでは、先頭3桁のプリフィックスで判断したが、これに限らず、相手先の電話番号ごとに相手がVoIP網を経由して通信可能であるかどうかを適当な判定条件を格納したテーブルに基づいて判断するようにしてもよい。
【0047】
宛先がVoIP網を経由して通信可能な相手である場合は、図4に示すような通信シーケンスにより、VoIP/SIPを一部利用し、画像通信装置105と画像通信装置107がアナログ音声回線を用いることなくIP網上で通信する。
【0048】
まず、図7のステップS403において、通信装置105は、ADSLゲートウェイ106に対してCSMA/CDインターフェイス110経由で、前記電話番号情報を入れた送信要求パケットを送信する。送信要求パケットの送信先アドレスには、ADSLゲートウェイ106のプライベートIPアドレス192.168.0.1を入れて送信する。
【0049】
送信要求パケットを受信したADSLゲートウェイ106はVoIPサービス業者のSIPプロキシ103に対して、セッション要求メッセージ(INVITE)を送信する(ステップS404)。このメッセージのヘッダには送信元の通信装置105と相手先の通信装置107の電話番号が入っている。
【0050】
SIPプロキシ103はセッション要求メッセージに入っている通信装置107の電話番号を8.7.6.5.4.3.2.1.e164.arpaのようなURLに展開し(ステップS405)、DNSサーバ104を検索する(ステップS406)。
【0051】
DNSサーバ104から相手先のADSLゲートウェイ108のIPアドレスを受信(ステップS407)したSIPプロキシは、このアドレスを用いてADSLゲートウェイ108宛てにSIPのセッション要求メッセージを送信する(ステップS411)。セッション要求メッセージを受信したADSLゲートウェイ108は(図9ステップS501)、画像通信装置107に着信メッセージを送信する(図9ステップS502)。この時、ADSLゲートウェイ108は、SIPプロキシ宛てに呼び出し中メッセージを送信する。この呼出中メッセージのヘッダには送信元の画像通信装置105の電話番号が格納されている。SIPプロキシ103は、受信した呼び出し中メッセージをADSLゲートウェイ106に送信する(ステップS412)。
【0052】
画像通信装置107は、着信メッセージを受信すると、その時、着信できる状態であればADSLゲートウェイ108に応答メッセージを送信する(図9ステップS503)。ADSLゲートウェイ108は応答メッセージを受信すると、SIPプロキシ宛てに応答メッセージを送信する。SIPプロキシは、ADSLゲートウェイ106に向けて、受信した応答メッセージを送信する(図7ステップS413、図9ステップS503)。このとき、SIPプロキシ103が受信した応答メッセージの送信元のIPアドレスはADSLゲートウェイ108であり、送信先のIPアドレスがSIPプロキシ103となっているので、SIPプロキシ103は送信元のIPアドレスはADSLゲートウェイ108のまま変えず送信先のIPアドレスのみをADSLゲートウェイ106に変更してから応答メッセージを送信する。そして、ADSLゲートウェイ106から画像通信装置105に応答メッセージが伝えられる(ステップS414)。なお、この応答メッセージには、相手のADSLゲートウェイ108のIPアドレスとポート番号情報も含まれている。
【0053】
なお、ここまでの呼処理は、音声パケットを通信するIP電話のプロトコル(VoIP)を用いている。通常、VoIPにおけるような音声通信では、データの信頼性よりもリアルタイム性が重視されているためUDPプロトコルが用いられている。そして、通常、IP電話のプロトコル(VoIP)においては、この後音声通信が行われることが想定されているため、音声パケットの通信に適したUDPプロトコルが引き続き用いられる。
【0054】
上記ステップS401〜S414、およびこれにより実行される図4の上半部のシーケンスにより、画像通信装置105と画像通信装置107をTCP(あるいはUDP)/IP上の所定ポート番号に対応したソケットAPIで接続できるようになり、両者間で画像データの送受信を開始することができる。
【0055】
画像通信装置105において、画像データはTCP/IPのフレームに組み立てられて伝送され、送信先アドレスはADSLゲートウェイ108のIPアドレスが付加されている。ADSLゲートウェイ106〜IP網101を経由してADSLゲートウェイ108に送信されたTCP/IPパケットは、ADSLゲートウェイ108において送信先アドレスを画像通信装置107のプライベートIPアドレスに変換され、画像通信装置107に送信される。当然のことながら、この画像通信では画像通信装置107とADSLゲートウェイ108の間ではCSMA/CDインターフェイス112が用いられる。
【0056】
このとき、画像データの送信に用いるTCP/IPの上位層に相当するファイル転送プロトコルについては、任意のプロトコルを使用することが可能である。一般に使用されているFTP(File Transfer Protocol)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、あるいはそれらを応用した方式(専用の方式、あるいは上記のFTPやHTTPの暗号化バージョン、IEEEで規定されているHTTPをベースにしたIPPやIPPFAXなどのプロトコル等も可)などを使用することができる。
【0057】
画像データの送信に先立ち、画像通信装置105は、画像通信装置107に対して画像送信要求メッセージを送信する。画像通信装置107から画像送信許可メッセージを受信すると、ファイル転送プロトコルを起動し、画像送信処理に移行する。
【0058】
この画像通信を行なうことが確定した段階で、今までVoIP/SIPで利用していたパケットデータのリアルタイム性を重視したUDPプロトコルからパケットデータの信頼性を重視したTCPプロトコル、及びそれの可能なポート番号に切り換え、以後の画像送信処理を実行することが好適である。UDPからTCPに切り換えるタイミングは、上述のように画像送信許可メッセージを受信し画像通信が確定した段階でもよいし、ステップS414で示される画像通信装置105に応答メッセージが伝えられた後であってもよい。このように、画像を送信したい場合は画像データの送信に先立ち、画像送信要求メッセージを送信することによって、通話を望んでいるか画像通信を望んでいるかを相手に的確に知らせることができ、音声通信/画像通信に適したプロトコルを選択することができる。
【0059】
画像通信装置105においては、CPU201はカードインターフェイス211を経由してメモリカードに格納されているJPEGデータを読み出し(ステップS415)、読み出したデータをLANコントローラ213に転送する。LANコントローラにおいては、一定量のデータごとにパケット化して、先に受信した相手ADSLゲートウェイ108のグローバルIPアドレス192.198.0.1を送信先としてヘッダに付加して送信する(ステップS416)。
【0060】
ADSLゲートウェイ108は画像データを受信すると、前述のようにIPアドレスを変換した上で画像通信装置107に転送する。画像データを受信した画像通信装置107は、LANコントローラ213においてヘッダを削除し、JPEGデータをRAM203に格納する(図9ステップS504)。
【0061】
全てのJPEGデータが画像通信装置105から画像通信装置107に送信されると(図7ステップS417)、画像通信装置107は画像通信装置105に対して受信完了メッセージを送信し(図9ステップS505)、画像伝送は終了する(ステップS418)。
【0062】
画像通信装置107において、受信されたJPEGデータはJPEG処理部212において伸張され(図9ステップS506)、記録処理部214においてCMKYの4色データに変換し(ステップS507)、プリンタ部において印刷して出力する(ステップS508)。
【0063】
以上の手順により、高速画像伝送が可能になる。デジタルカメラで撮影したJPEG画像データサイズが300Kbyte、ADSL回線のアップロード伝送速度が1Mbpsとすると、伝送に要する時間はたかだか300K÷(1000K÷8)=2.4秒程度で済む。
【0064】
なお、以上では、画像通信装置105〜107間でJPEG形式の画像を送信することを考えたが、当然ながらG3フォーマットやTIFF/G3形式の画像ファイル(あるいはさらに非画像データであってもよい)を上記とほぼ同一の通信制御により伝送することができるのはいうまでもない。G3形式の画像を伝送する場合を考えると、その場合のアナログ通信路上での伝送速度は最大でも56kbps程度にすぎず、また実際にはT.30プロトコルの実行によりさらに実効速度は低下することを考えると、上記の通信手順をG3形式の画像伝送に用いればファクシミリ通信を著しく高速化することができる。なお、G3データ(あるいは他形式のデータ)を受信した場合、図9のステップS505〜S508の受信側の処理は、当然ながらG3形式のデータ(あるいは他形式のデータ)をデコードし(S506)、必要であれば色変換などの処理を行ない(S507)、再生する(S508)処理に置換すべきであるのはいうまでもない。
【0065】
一方、ステップS402において、宛先の番号がVoIP網経由でない場合、たとえば、宛先の番号が03−1234−5678であり、先頭3桁の番号により回線交換網を経由して通信する相手(たとえば画像通信装置113)に対するものであると判断し、ADSLゲートウェイ106のアナログ電話インターフェイス109の回線を捕捉する(ステップS419)。続いて、アナログ電話インターフェイス109経由で電話番号に対応するDTMF信号をADSLゲートウェイ106に送信する(ステップS420)。ADSLゲートウェイ106は音声帯域チャネル上に宛先番号に対応するDTMF信号を送出し、VoIP業者のゲートウェイ(不図示)経由で回線交換網102に接続される。あるいは直接ADSLゲートウェイ106から回線交換網102に接続される場合も以下の処理は同様である。
【0066】
回線交換網に接続されると、図5に示すようなシーケンスにより、従来のT.30勧告によるものと同様のファクシミリ通信を行なう。まず相手端末である画像通信装置113に対して着信通知を行なう。画像通信装置113からの応答があると(ステップS421)、ADSLゲートウェイ106は画像通信装置105に接続されるアナログ信号インターフェイスの極性を反転させて、応答のあったことを通知し、それ以降はファクシミリ通信手順(T.30)による通信を開始する(ステップS421)。
【0067】
画像通信装置105はCNG信号を送出し(ステップS422)、CNGを受信した画像通信装置113はDISを送信する。DISを受信した画像通信装置105は(ステップS423)、DCS、TCFを送信し(ステップS424)、DCS、TCFを受信した画像通信装置113はCFRを送信する。
【0068】
画像通信装置105がCFRを受信すると(ステップS425)、画像データの送信を開始する。画像データの送信においては、読取制御部207の制御によって原稿を搬送しながらCIS206から入力されるアナログ信号をA/D変換し(ステップS426)、変換した画像データをMH処理部208においてMH符号化してデータ圧縮を行なう(ステップS427)。続いて、MH符号化した画像データをFAXモデム209に入力し、FAXモデム209においてアナログ信号に変調し(ステップS428)、NCU210を経由してADSLゲートウェイ106に送信する(ステップS429)。
【0069】
ADSLゲートウェイ106では、アナログ電話インターフェイス109経由で入力された信号は、音声帯域チャネルを使用してそのまま通信回線に送信し、回線交換網102経由で画像通信装置113に送られる。画像データを受信した画像通信装置113においては、受信した画像データをFAXモデム209で復調し、MH処理部208で復号化し、記録処理部215でCMKYの4色データに変換し、プリンタ部において印刷して出力する。この受信処理は、後述のステップS509以降のものとほぼ同様である。
【0070】
一方、IP網に接続する手段を有さず、回線交換網102のみにしか接続できない画像通信装置113から画像通信装置105(あるいは107の場合も同様)に対してファクシミリ送信する場合の処理について説明する。この場合、画像通信装置105は、受信側装置として図9のステップS501〜S509以降の処理を行なう。
【0071】
画像通信装置113で画像通信装置105宛てにダイヤルされると、着信を受けたADSLゲートウェイ106はアナログ電話インターフェイス109を経由して、画像通信装置105に着信通知を行なう(図9ステップS509)。画像通信装置105が応答する(ステップS510)と、画像通信装置113は極性反転により応答のあったことを認識し、T.30のファクシミリ通信手順にしたがって、画像データの送信を開始する。
【0072】
まず画像通信装置113はCNG信号を送出し、このCNG信号を受信した画像通信装置105はDISを送信する(ステップS512)。DISを受信した画像通信装置113はDCS、TCFを送信し、DCS、TCFを受信した画像通信装置105は(ステップS513)、CFRを送信する(ステップS514)。
【0073】
画像通信装置113がCFRを受信すると、画像データの送信を開始する。画像データの送信においては、読取制御部207の制御によって原稿を搬送しながらCIS206から入力されるアナログ信号をA/D変換し、変換した画像データをMH処理部208においてMH符号化してデータ圧縮を行なう。続いて、MH符号化したデータをFAXモデム209に入力し、FAXモデム209においてアナログ信号に変調し、NCU210を経由して通信回線に送信され、IP網101を経由してADSLゲートウェイ108まで伝送される。
【0074】
ADSLゲートウェイ108を経由して画像データを受信した画像通信装置105においては(ステップS515)、受信した画像データをFAXモデム209で復調し(ステップS516)、MH処理部208で復号化し(ステップS517)、記録処理部215でCMKYの4色データに変換し(ステップS518)、プリンタ部において印刷して出力する(ステップS519)。
【0075】
以上のようにして、本実施形態によれば画像通信装置105は、VoIP網へ接続する機能を有する画像通信装置との間でアナログ通信路を利用することなく、IP網上で高速での画像送受信を行なうことができ、また、従来のファクシミリ機能のみを有する画像通信装置との間では、ファクシミリ通信手順による画像送受信を行なうことができる。
【0076】
本実施形態のIP網上での画像通信では、VoIP網で用いられるSIPプロトコルを一部利用することにより、相手先のIPアドレスとポート番号を知り、TCP(あるいはUDP)/IP上の特定サービス(HTTP、FTPなど)を用いて高速に画像データを伝送することができる。
【0077】
しかも、送信側のユーザは、相手側を指定するのに電話番号を入力するだけでよく、宛先がVoIP網経由か否かは単に電話番号のプリフィックスのみにより指定でき、それ以外に面倒な指定操作を行なう必要がない。
【0078】
上記実施形態においては、VoIP網に接続される画像通信装置107に対しての送信時には、CSMA/CDインターフェイス109を経由して、TCP(あるいはUDP)/IP上の特定サービス(HTTP、FTPなど)によりパケット形式で画像を送信しているが、VoIP網に接続される相手局の中には、画像通信装置を接続していても、その画像通信装置107が従来のファクシミリ通信機能のみしか実行できないものがある。たとえば、画像通信装置107がADSLゲートウェイ108アナログ電話インターフェイス111(のみ)に接続された旧来のアナログファクシミリ装置であるような場合がこれにあたる。このような画像通信装置は、VoIP通信チャンネル上で通信はできるものの、従来のアナログファクシミリ通信手順しか実行できない。
【0079】
このような場合には、画像通信装置105は、画像通信装置107に対してCSMA/CDインターフェイス109を経由したIP通信を利用した画像通信は不可能であるから、VoIP通信によりアナログファクシミリ信号を送信することによりファクシミリ画像送信を行なう。
【0080】
図6にこの場合の通信シーケンスを示す。同図においては、画像通信装置105による送信要求は図4と同様に行なわれる(図7のS406〜S414)。このとき、ADSLゲートウェイ108が画像通信装置107を呼び出すが、ADSLゲートウェイ108は画像通信装置107はCSMA/CDインターフェイスに接続されていないことを認識し、応答メッセージにおいて、画像通信装置107がアナログ電話インターフェイスのみで接続されている端末であることを画像通信装置105に通知する。
【0081】
そして、ADSLゲートウェイ106〜108間でVoIP通信チャンネルを形成した後は、このVoIP通信チャンネルを用いて画像通信装置105は画像通信装置107との間で図6のように従来のファクシミリに対する送信と同様の勧告T.30のファクシミリ手順により画像送信を行なう。
【0082】
なお、この勧告T.30のアナログファクシミリ通信は、音声帯域を用いたアナログ信号をこのVoIP通信チャンネル上で伝送することにより行なうことになる。この実際の通信は、送信側および受信側の装置は通常の回線交換網を介したアナログファクシミリ通信と全く同様の動作を行なう。すなわち、送信側(画像通信装置105)は図8、受信側(画像通信装置107)は図9のステップS509以降にそれぞれ示したものと同様の手順により送受信動作を行なう。
【0083】
なお、IP上のプロトコルを利用できない場合のファクシミリ信号の伝送には上述のように回線交換網102やVoIP通信チャンネルを用いる他、後述の第2実施形態のようにファクシミリゲートウェイを用いてIP網上で行なうこともできる。もちろん、ファクシミリ信号の伝送にファクシミリゲートウェイなどを用いてIP網を利用すれば、通信距離に比例した課金を回避することができるため、通信コスト的には有利である。
【0084】
また、図6では、応答メッセージにおいて、着信側の画像通信装置107がアナログ電話インターフェイスのみで接続されている端末であることを画像通信装置105に通知することによって、従来のファクシミリと同様の手順により画像送信を行なうことについて説明したが、これに限らず以下のようにして従来のファクシミリの手順により画像送信を行なうようにしてもよい。すなわち、以上では応答メッセージ受信の後、画像データの送信に先立ち、画像通信装置105が、画像通信装置107に対して画像送信要求メッセージを送信したが、画像通信装置107から画像送信許可メッセージを受信しなかった場合に音声帯域を用いて従来ファクシミリの手順により画像送信を行なうように制御する。このようにして、相手が本発明のプロトコルを理解せず従来のファクシミリ通信しかできない装置であっても確実に通信することが可能である。
【0085】
なお、上記実施形態においては、画像通信装置105から画像通信装置107に対しての送信時には、ダイヤル情報をCSMA/CDインターフェイス経由で、ダイヤル情報をADSLゲートウェイに通知することを考えた。このようなダイヤル情報についてはアナログ電話インターフェイスを利用してDTMF信号によりADSLゲートウェイに通知するようにしてもよい。
【0086】
また、上記実施形態においては、画像通信装置(105、107)とADSLゲートウェイ(106、108)は物理的に独立した装置であることを想定したが、ADSLゲートウェイを画像通信装置と一体化することによっても、同様の効果を得ることが可能になる。この一体化によれば、ADSLゲートウェイを画像通信装置をCSMA/CDインターフェイスではなく専用バスなどで接続することができるため、画像通信装置とADSLゲートウェイ間のコマンドのやり取りが不要となり、通信効率を向上することが可能になる。
【0087】
また、上記実施形態でADSLゲートウェイとして示した回線インターフェース部分の構成は以上で示したADSLモデム+スプリッタのような構成のみならず、さらに他のネットワーク端末とIP接続を共有するためのルータなどが一体化されていてもよい。さらに、VoIPのためのゲートキーパーや、勧告T.38のファクシミリゲートウェイの機能がADSLゲートウェイとして示した回線インターフェース部分に含まれていてもよい。
【0088】
さらに、以上では、ネットワーク通信サービスとして、ADSLを考えたが、本発明の技術、特に、通信の前半でVoIP/SIPを利用し、後半でFTP、HTTPなどを用いる転送技術はADSLに限定されるものではなく、VoIP/SIPを利用できるネットワーク通信環境であれば、FTTHやATMなどのネットワークでもほぼ同様に実施することができる。FTTHやATMなどのようにADSLと異なるネットワークであっても、WAN側のネットワークインターフェース(図3ではADSLモデム216)をそのネットワークに対応したものに変更する必要があるだけで、その他の構成は上記実施形態と同様でよい。また、アナログ通信へのフォールバック(図6)を行なう必要があれば、その場合は、回線インターフェース(上記の例ではADSLゲートウェイ)と画像通信手段(上記の例では画像通信装置)の間にIP通信手段の他に、なんらかのアナログ通信手段があれば上記同様に実施することができる。
【0089】
また、以上では、発呼側から画像データを送信する例を示したが、画像データの送信方向がその逆、すなわちポーリング送受信を行なう場合でも本発明の手順を利用できるのはいうまでもない。特に通信の後半でIP通信を行なう場合には、FTPのように双方向の転送をサポートしたファイル送受信プロトコルを用いれば容易に実現できる。また、アナログ通信路を利用する場合には、T.30勧告に規定されている通常のポーリング通信を行なえばよい。
【0090】
<第2実施形態>
以上では、画像通信装置に回線交換網のためのインターフェースとしてNCU210を設けた構造を例示した。本実施形態ではこの回線交換網のためのインターフェースとしてのNCU210を用いない構造を例示する。
【0091】
本実施形態では、IPプロトコルを用いることが可能な相手画像通信装置に対しては、前述の実施形態同様ファクシミリプロトコルを用いることなくIP上のデータ送受信プロトコルを用いて画像データを送信する。また、IPプロトコルを用いることができない相手画像通信装置、たとえばVoIP網との接続が無い(一般回線交換網のみに接続されている)相手画像通信装置に対しては、ファクシミリゲートウェイを介して音声信号としてファクシミリ信号を送信することにより画像送信を行なう。
【0092】
本実施形態においては、上記実施形態と同一または相当する部材には同一の参照符号を用い、その詳細な説明は適宜省略する。
【0093】
図10は本実施形態を適用可能なネットワークシステムの構成を示している。図10は前述の第1実施形態では図1に該当する。
【0094】
図10において図1と異なるのは、回線交換網102(のみ)に接続された旧来の画像通信装置113との通信を行なうためのファクシミリゲートウェイ1111が設けられている点である。
【0095】
また、図10では各端末のIPアドレスは、簡略化を期してグローバルアドレスのみを示している。グローバルアドレス割り当ては次のようになっている。
【0096】
VoIP用SIPプロキシ103: 191.168.0.1
画像通信装置105: 192.168.0.1
画像通信装置107: 193.168.0.1
ファクシミリゲートウェイ1111: 192.168.0.2
ファクシミリゲートウェイ1111は、IP網101と電話回線交換網102を接続し、一般回線交換網102のみに接続されるファクシミリ装置などの画像通信装置113との間でデータ変換処理を行なうものである。ファクシミリゲートウェイ1111はインターネットサービスプロバイダなどにより設置される。
【0097】
ファクシミリゲートウェイ1111は、本実施形態においてはVoIPコーデック1210(図11)と同様の(あるいは他の方式の)A/D、D/A変換手段と、回線交換網102とのインターフェース手段(少なくともNCUおよびFAXモデムなど)、インターネット側との接続手段(CSMA/CDインターフェースなど)を有しているものとする。
【0098】
ファクシミリゲートウェイ1111の通信プロトコルには任意のものを用いることができるが、送信側の画像通信装置105がアナログファクシミリ信号をVoIPコーデック1210でデジタル信号に変換してファクシミリゲートウェイ1111に送信し、ファクシミリゲートウェイ1111では受信したデジタル信号をVoIPコーデック1210同様のハードウェアによりアナログファクシミリ信号に復元して回線交換網102を介して画像通信装置113に送信する例を示す。なお、ファクシミリゲートウェイ1111には、ITU−T勧告T.38などに準拠したインターネットファクシミリプロトコルを用いることもできる。
【0099】
図11は本実施形態の画像通信装置(図10の105または107)の内部構成を示している。図11は前述の第1実施形態では図2に該当するが、図11で図2と異なるのは図2のアナログ電話インターフェイス109のための構成が無い点である。
【0100】
このため、図11では符号1208〜1210のブロックが設けられている。
【0101】
図11において符号1208は音声入出力部(ハンドセット)であり、音声を入力するマイクと、音声を出力するスピーカ、あるいはさらにこれらに対する入出力信号を増幅する増幅器などから構成されている。
【0102】
符号1209はアナログスイッチ、符号1210はVoIP用のCODECであり、アナログスイッチ1209はCODEC1210の入出力信号を切り替える。アナログスイッチ1209はファクシミリ画像通信時にはCODEC1210とFAXモデム209を接続し、通話時にはCODEC1210と音声入出力部1208を接続するようCPU201により制御される。
【0103】
このようにして、本実施形態では音声入出力部1208の通話音声信号、あるいはFAXモデム209のファクシミリ信号(いずれもアナログ音声信号)は、アナログインターフェースを経由せず、LANC213のみを経由してVoIPプロトコルのみにより送受信される。
【0104】
なお、本実施形態においてもADSLゲートウェイ(図10の106、108)には図3に示したものと同様の構成を用いることができる。ただし、本実施形態では、アナログ電話インターフェース(図3の109)は使用しない。
【0105】
以下、第一の画像通信装置105から第二の画像通信装置107および第三の画像通信装置113に対して、画像を送信する場合の処理について説明する。
【0106】
本実施形態においても、第二の画像通信装置107に対しては、デジタルカメラで撮影したJPEG画像データを送信し、第三の画像通信装置113に対しては、スキャナで読み取った画像データをMH符号化して送信することを想定して説明する。
【0107】
図15および図16は、送信側の画像通信装置105の通信制御手順を、図17は受信側の画像通信装置107の通信制御手順を示している。図12、図13は図15〜図17の通信制御により実現される通信シーケンスを示したもので、図15〜図17の各処理に対応するステップの番号を付してある。また、図18はSIPプロキシ103の通信制御手順を、図19はファクシミリゲートウェイ1111の通信制御手順を、図20は画像通信装置113の通信制御手順を示している。以下では、これら図12、図13、図15〜図20のシーケンス図ないしフローチャート図を参照して本実施形態の通信制御を説明する。
【0108】
画像通信装置のキー操作部204により宛先の電話番号が入力されると(図15ステップS1401)、CPU201は入力された電話番号を解析する。たとえば、入力された電話番号が050−1234−5678であるとすると、先頭3桁の番号「050」によりVoIP網を経由して通信する相手に対するものであると判断し(ステップS1402)、ADSLゲートウェイ106に接続されたCSMA/CDインターフェイス110経由で、前記電話番号情報を入れたSIPのセッション要求メッセージ(INVITEメッセージ)を送信する(ステップS1403)。セッション要求メッセージの送信先アドレスには、SIPプロキシ103のグローバルIPアドレス191.168.0.1を入れて送信する。
【0109】
SIPパケットを送信する内部動作は以下の通りである。まず、CPU201はROM202に格納されたプログラムに基づいて、先にキー操作部204から入力された電話番号情報を、送信元には画像通信装置105の電話番号情報をヘッダとして付加したセッション要求メッセージを生成する。続いて、前記メッセージに送信先IPアドレス、送信元IPアドレスを含むIPヘッダを付加したフレームを生成して、LANコントローラ213に転送する。送信先IPアドレスにはSIPプロキシのIPアドレスである191.168.0.1を入れ、送信元IPアドレスに画像通信装置105のIPアドレスである192.168.0.1を入れて送信する。
【0110】
LANコントローラ213は送信データを受信すると、MAC(Media Access Control)ヘッダを付加してADSLゲートウェイ106(図3)に送信し、データを受信したADSLゲートウェイ106は受信したデータをIP網101に送信する。これ以降に送信される各種メッセージについても、同様の手順により送信される。
【0111】
本パケットの場合は、送信先IPアドレスがSIPプロキシのIPアドレスが入れられているので、IP網101を経由してSIPプロキシ103に届けられることになる(図18ステップS1601)。
【0112】
SIPプロキシ103は、受け取ったセッション要求メッセージのヘッダ内の電話番号を「8.7.6.5.4.3.2.1.e164.arpa」のようなURLに展開し(ステップS1602)、DNSサーバ104を検索する(ステップS1603)。DNSサーバ104から相手先の画像通信装置107のIPアドレスを受信したSIPプロキシは(ステップS1604)、画像通信装置105から受信したパケット内の送信先IPアドレスをDNSサーバ104から受信した画像通信装置107のIPアドレスに入れ替え、送信元IPアドレスをSIPプロキシ103のIPアドレスに入れ替えた上で、画像通信装置107宛てにセッション要求メッセージを送信する(ステップS1605)。
【0113】
一方、画像通信装置107はセッション要求メッセージを受信する(図17ステップS1501)と、呼出中メッセージをSIPプロキシ103宛てに送信する(ステップS1502)。呼出中メッセージのヘッダ内の宛先には、受信したセッション要求メッセージのヘッダに記述されている送信元電話番号情報を入れ、送信先IPアドレスには、セッション要求メッセージの送信元IPアドレスであるSIPプロキシ103のアドレスを入れて送信する。
【0114】
呼出中メッセージを受信したSIPプロキシ103は(図18ステップS1606)、送信先IPアドレスを画像通信装置105のIPアドレスに、送信元IPアドレスをSIPプロキシ103のIPアドレスにそれぞれ入れ替えて送信し(ステップS1607)、画像通信装置105が呼出中メッセージを受信する(ステップS1404)。
【0115】
続いて、画像通信装置107は画像受信できる状態であれば(図17ステップS1503)、SIPプロキシ103宛てに応答メッセージを送信する(ステップS1504)。この応答メッセージを受信(図18ステップS1608)したSIPプロキシ103は、今度は送信先IPアドレスのみを画像通信装置105のIPアドレスに変換して送信し(ステップS1609)、画像通信装置105がこの応答メッセージを受信する(図15ステップS1405)。
【0116】
画像通信装置105は受信した応答メッセージ内の送信元IPアドレスにより、画像通信装置107のIPアドレスを認識(ステップS1406)することができるので、これ以降はSIPプロキシ103を経由しないで、直接画像通信装置107宛てにパケットを送信することが可能になる。
【0117】
以上のようにして、ステップS1407以降において、画像通信装置105と画像通信装置107の間で画像データの送受信を開始することができる。この場合、電話番号により相手局がVoIP網に接続されていることが判明しているので、後述の非ファクシミリ手順による画像通信も当然可能であることを想定している。
【0118】
ステップS1407以降においては、画像データはTCP/IPのフレームに組み立てられて伝送され、送信先アドレスは画像通信装置107のIPアドレスが付加されている。この画像通信で用いるTCP/IPの上位層に相当するファイル転送プロトコルについては、任意のプロトコルを使用することが可能である。たとえば、一般に使用されているSMTP(Simple Mail Transfer Protocol),IPPFAX( Internet Printing Protocol FAX) ,FTP(File Transfer Protocol)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)や、それらを応用した専用の方式などを使用することが考えられる。
【0119】
本実施形態においては、画像通信装置105、画像通信装置107はSMTPクライアントとサーバーの両機能を内蔵しており、両装置間でSMTPにより画像ファイルを転送することができるものとし、ステップS1407以降においては、SMTPによって画像データを送受信する例を示す。
【0120】
SMTPによる通信メッセージのやり取りの様子は概略フローチャート(図15)にも示されているが、以下にやや詳細に示す(SMTPメッセージの詳細についてはRFC821やRFC822を参照されたい)。これらのメッセージはすべてTCP/IPのフレーム上で送受信されるものである。以下のシーケンスにおいて「S:」は送信側端末(画像通信装置105)、「R:」は受信側端末(画像通信装置107)がSMTPポートを介して送信しているテキストメッセージを示す。
S: HELO Image Terminal105
R: 250 Image Terminal107
S: MAIL FROM: <192.168.0.1>
R: 250 OK
S: RCPT TO: <193.168.0.1>
R: 250 OK
S: DATA
R: 354 Start mail input; end with <CRLF>.<CRLF>
S: XXXXXXXXXXXXXX (Image Data)
S: XXXXXXXXXXXXXX (Image Data)
S: .
R: 250 OK
S: QUIT
R: 221
画像データの送信に先立ち、画像通信装置105はROM202に格納されているSMTPハンドラ(プログラム)を起動し、通信開始を示す“HELO”メッセージを送信する(図15ステップS1407)。これに対して、画像通信装置107はメッセージを受信したことを示す応答メッセージ“250”を送信する(図17ステップS1506)。
【0121】
続いて、画像通信装置105は「MAIL FROM<192.168.0.1>」というSMTPメッセージを送信する(ステップS1408)。このSMTPメッセージを受信した画像通信装置107は、同メッセージを受信したことを示す応答メッセージ“250”を送信する(図17ステップS1508)。
【0122】
続いて、画像通信装置105は受信者を指定する「RCPT TO:<193.168.0.1>」というSMTPメッセージを送信する(ステップS1409)。これに対して画像通信装置107から応答メッセージを受信すると、画像通信装置105はデータ送信開始を示す“DATA”メッセージを送信し(図15ステップS1410)、これに対して画像通信装置107はデータ送信開始を許可することを示す“354”メッセージを送信する(ステップS1512)。画像通信装置107から“354”メッセージを受信すると(ステップS1411)、画像通信装置105は画像データの送信を開始する(ステップS1412)。
【0123】
送信する画像データは電子メールの添付ファイル形式で送信する。電子メールの添付ファイル形式として広く用いられているのはMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)フォーマットであるので、本実施形態でもこのフォーマットを用いる。MIMEヘッダによって画像データ形式を指定した上で、MIMEヘッダに続いてBASE64でエンコードした画像データを送信する(上記のプロトコルシーケンスにおいては「S:XXXXXXXXXXXXXX (Image Data)」の部分)。
【0124】
画像データの送信にあたって、画像通信装置105においては、CPU201がカードインターフェイス211を経由してメモリカードに格納されているJPEGデータを読み出す(図15ステップS1413)。続いて、CPU201は読み出したデータに対してBASE64のエンコード処理を行ない(ステップS1414)、LANコントローラ213に転送する(ステップS1415)。LANコントローラ213においては、一定量のデータごとにパケット化して、先に受信した画像通信装置107のIPアドレス193.168.0.1をIPヘッダに付加して送信する(ステップS1416)。
【0125】
一方、画像データを受信した画像通信装置107においては、LANコントローラ213ないしCPU201の処理により電子メールテキスト中の不要なヘッダを削除し(図17ステップS1514)、電子メールテキスト内のMIMEエンコードされた部分に対してBASE64デコード処理を行ないJPEGデータを復元してRAM203に格納する(ステップS1515)。
【0126】
画像通信装置105は全てのJPEGデータの送信が終了すると(図15ステップS1417)、終了メッセージ“QUIT”を画像通信装置107に送信し(ステップS1418)、さらに画像通信装置107が終了応答メッセージ“221”を送信する(図17ステップS1517)ことによりSMTPによる画像通信が終了する。
【0127】
その後、画像通信装置107において、JPEGデータはJPEG処理部205において伸張され(図17ステップS1518)、記録処理部123においてCMKYの4色データに変換し(ステップS1519)、プリンタ部において印刷して出力する(ステップS1520)。
【0128】
以上のようにして、ファクシミリプロトコルを用いることなく高速に画像データを送信することができる。デジタルカメラで撮影したJPEG画像データサイズが300Kbyte、ADSL回線のアップロード伝送速度が1Mbpsとすると、電送に要する時間は300K÷(1000K÷8)=2.4秒(程度)で済む。
【0129】
一方、画像通信装置105において、図15のステップS1402で入力された番号が03−1234−5678のように回線交換網(102)の番号であった場合は、先頭3桁の番号の解析により回線交換網(102)を経由して通信する相手、すなわち図10の画像通信装置113に対する発呼であると判断する。この場合はファクシミリゲートウェイ1111を用いて回線交換網102に接続された画像通信装置113と通信する。
【0130】
まず、ADSLゲートウェイ106(図3)に接続されたCSMA/CDインターフェイス110経由で、電話番号情報を格納したSIPのセッション要求メッセージ(INVITEメッセージ)を送信する(図16ステップS1419)。このセッション要求メッセージの送信先アドレスには、SIPプロキシ103のグローバルIPアドレス191.168.0.1を入れて送信する。
【0131】
セッション要求メッセージのヘッダ内の宛先には、キー操作部204から入力されていた電話番号情報が、また送信元には画像通信装置105の電話番号情報が入っている。また、セッション要求メッセージを格納するIPパケットの送信先IPアドレスにはSIPプロキシ103のIPアドレスが、また送信元IPアドレスには画像通信装置105のIPアドレスが格納されている。
【0132】
SIPプロキシ103は受け取ったセッション要求メッセージのヘッダ内の電話番号を「8.7.6.5.4.3.2.1.3.0.e164.arpa」のようなURLに展開し(図18ステップS1602)、DNSサーバ104を検索する(ステップS1603)。DNSサーバ104から回線交換網102と接続するためのゲートウェイ1111のIPアドレスを受信したSIPプロキシは(ステップS1604)、画像通信装置105から受信したパケット内の送信先IPアドレスをDNSサーバ104から受信したゲートウェイ1111のIPアドレス192.168.0.2に入れ替え、送信元IPアドレスをSIPプロキシ103のIPアドレスに入れ替えた上で、ゲートウェイ1111宛てにセッション要求メッセージを送信する(ステップS1605)。
【0133】
セッション要求メッセージを受信(図19ステップS1701)したゲートウェイ1111は、回線交換網102を経由して画像通信装置113に対して着信通知を行なうと同時に(ステップS1702)、呼出中メッセージをSIPプロキシ103宛てに送信する(ステップS1703)。呼出中メッセージのヘッダ内の宛先には、受信したセッション要求メッセージのヘッダに記述されている送信元電話番号情報を入れ、送信先IPアドレスには、セッション要求メッセージの送信元IPアドレスである、SIPプロキシ103のアドレスを入れて送信する。
【0134】
呼出中メッセージを受信したSIPプロキシ103は(図18ステップS1606)、送信先IPアドレスを画像通信装置105のIPアドレスに、送信元IPアドレスをSIPプロキシ103のIPアドレスにそれぞれ入れ替えて送信し(ステップS1607)、画像通信装置105が呼出中メッセージを受信する(図16ステップS1420)。
【0135】
続いて、着信通知を受けた画像通信装置113は(図20ステップS1801)、画像受信できる状態であれば(ステップS1802)、回線交換網102を経由してゲートウェイ1111に応答を行い(ステップS1803)、応答を受けたゲートウェイ1111は(ステップS1704)、SIPプロキシ103宛てに応答メッセージを送信する(ステップS1705)。応答メッセージを受信したSIPプロキシ103においては、今度は送信先IPアドレスのみを画像通信装置105のIPアドレスに変換して送信し、画像通信装置105がこの応答メッセージを受信する(ステップS1421)。
【0136】
画像通信装置105は受信した応答メッセージ内の送信元IPアドレスにより、ゲートウェイ1111のIPアドレスを認識することができ(ステップS1422)、これ以降はSIPプロキシ103を経由しないで、IP網101〜ゲートウェイ1111〜回線交換網102経由で、画像通信装置113と通信することが可能になる。
【0137】
以上の手順により、画像通信装置105と画像通信装置113の間で、データの送受信を開始することができる。
【0138】
画像通信装置105と画像通信装置113の間でデータの送受信が可能な状態になると、画像通信装置105は送信する画像データをモデムによってITU−T勧告T.30で規定される方式によりアナログ信号に変調した上で、PCM符号化を行なう。PCM符号化したデータを所定の長さのパケットフォーマットに組み立ててゲートウェイ111経由で画像通信装置107宛てに送信する。
【0139】
以下、CIS206および読取制御部207で読み取った白黒原稿画像データを送信する手順について、詳細な説明を行なう。
【0140】
画像通信装置105と画像通信装置113の間でデータの送受信が可能な状態になると、まず画像通信装置105はCNG信号をアナログスイッチ1209を経由してVoIPコーデック1210に入力し、PCM符号化する。
【0141】
このPCM符号化されたファクシミリ信号(CNG)は、CPU201の制御によりデータバスを経由してRAM203に転送されて格納される。続いて、CPU201はPCM符号化データが512バイト分格納された段階で、前記データに送信先IPアドレス、送信元IPアドレスを含むIPヘッダを付加したフレームを生成して、LANコントローラ213に転送する。送信元IPアドレスにはファクシミリゲートウェイ1111のIPアドレスである192.168.0.2を入れ、送信元IPアドレスに画像通信装置105のIPアドレスである192.168.0.1が入れられている。
【0142】
LANコントローラ213は送信データを受信すると、MAC(Media Access Control)ヘッダを付加してADSLゲートウェイ106に送信する(図16ステップS1423)。
【0143】
データを受信したADSLゲートウェイ106からはADSL回線を経由してIP網にパケットが送信される。このパケットは、送信先IPアドレスがゲートウェイ1111となっているので、IP網101を経由して、ゲートウェイ1111に届けられる。
【0144】
ゲートウェイ1111では、画像通信装置105からパケットを受信すると(図19ステップS1706)、回線交換網102経由で画像通信装置113宛てに送るべきものであると認識し、受信したパケットからPCM符号化データを取り出し、これに対してPCM復号処理を行ってアナログファクシミリ信号に変換する(ステップS1707)。アナログ信号に変換されたファクシミリ信号は回線交換網102を経由して画像通信装置113に到達する。
【0145】
ステップS1709において、ゲートウェイ1111が画像通信装置113側から送信されたアナログ信号を受信すると、画像通信装置105に送信すべきものであると認識して、画像通信装置105宛てのVoIPコーデック1210同様のハードウェアを用いてパケットを組み立てて送信する(ステップS1710)。
【0146】
このような手順によって、画像通信装置105から画像通信装置113へファクシミリ信号が伝送され、通常のアナログ電話回線を通じてFAX通信を行なう場合と等価な環境を得ることができる。したがって、画像通信装置105はファクシミリ信号をPCM符号化すること以外には、従来のFAX通信と同様の処理を行なうに過ぎず、画像通信装置113は、旧来のT.30ファクシミリ手順と全く同様の動作が行なえればよい。
【0147】
以下画像通信装置105〜画像通信装置113でCNG信号を送受信した後の動作を簡単に説明しておく。
【0148】
画像通信装置113がCNGを受信(図20ステップS1804)すると、DISを送信する(ステップS1805)。画像通信装置105はDISを受信(図16ステップS1424)すると、DCSおよびTCFを送信し(ステップS1425)、DCSおよびTCFを受信した画像通信装置113は(図20ステップS1806)、CFRを送信する(ステップS1807)。
【0149】
画像通信装置105は、CFRを受信(図15ステップS1426)すると、画像読取りを開始する(ステップS1427)。画像データの送信においては、読取制御部209の制御によって原稿を搬送しながらCIS1206から入力されるアナログ信号をA/D変換し(ステップS1428)、変換した画像データをMH処理部208においてMH符号化してデータ圧縮を行なう(ステップS1429)。MH符号化した画像データはFAXモデム209に入力され、FAXモデム209はMH画像データをアナログ信号に変調する(ステップS1430)。そして、CNGなどの制御信号と同様にして、VoIPコーデック1210でPCM符号化してからRAM203に格納する(ステップS1431)。続いて、IPヘッダを付加したフレームを組み立てた上で、所定のバイト数単位でLANコントローラ213に転送されて(ステップS1432)、MACアドレスを付加してファクシミリゲートウェイ1111経由で画像通信装置113に送信される(ステップS1433)。全ての画像データの送信が終了すると(ステップS1434)、切断して終了する(ステップS1435)。
【0150】
画像データを受信した画像通信装置113においては(ステップS1808)、受信した画像データをFAXモデム209で復調し(ステップS1809)、MH処理部208で復号化し(ステップS1810)、記録処理部214でCMKYの4色データに変換し(ステップS1811)、プリンタ部において印刷して出力する(ステップS1812)。
【0151】
以上のようにして、画像通信装置105は、VoIP網へ接続する機能を有する画像通信装置107との間では高速での画像送受信を行なうことができ、一方、従来のファクシミリ機能のみを有する画像通信装置113との間ではファクシミリゲートウェイ1111を介してデジタル変換したアナログファクシミリ信号(V.30)を交換するファクシミリ通信手順による画像送受信を行なうことができる。
【0152】
本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
【0153】
・画像通信装置はVoIP網へ接続する機能を有する画像通信装置との間では高速での画像送受信を行なうことができ、また、全くユーザ操作手順により、従来のファクシミリ機能のみを有する回線交換網のみに接続された画像通信装置との間ではファクシミリゲートウェイ1111を介してファクシミリ通信手順による画像送受信を行なうことができる。
【0154】
・上記の2種類の画像通信において、IP網のみと接続する網インターフェイスを使用することにより、コストダウンを実現することができる。すなわち、本実施形態では、ファクシミリ信号伝送路にファクシミリゲートウェイ1111を用いているために、網インターフェースをIP網用のもののみに統一することができ、第1実施形態などで用いられていた回線交換網インターフェース(NCUおよび対応するアナログ信号用のケーブルなど)を省略することができるため、機器の構成を簡単安価にするとともに、設置時の配線を簡単に行なうことが可能になる。さらに、本実施形態では、ファクシミリゲートウェイ1111を介してファクシミリ通信手順による画像送受信を行なう際にファクシミリゲートウェイ1111に送信するアナログファクシミリ信号のデジタル変換に、IP電話の音声信号のデジタル変換に用いるVoIPコーデック1210を共用するようにしているため機器の回路を極めて簡単安価に構成することができる。
【0155】
なお、第2実施形態においては、画像通信装置105が画像通信装置107に画像を送信する際には、通信プロトコルとしてSMTPを使用する例を示したが、TCP/IP上の他の通信プロトコル(たとえば第1実施形態で示したFTP、HTTP)を使用することができるのはいうまでもない。
【0156】
たとえば、IPPFAX(Internet Printing Protocol FAX)のプロトコルを使用してもPeer to Peerでの画像伝送を実現することができる。IPP(Internet Printing Protocol)はHTTPを流用してインターネット上で印刷データを送受信するためのプロトコル(RFC3239、RFC3380、RFC3381、RFC3382などを参照)であるが、IPPFAXはこのIPPをファクシミリ通信に利用するためのものである。
【0157】
図14はIPPFAXを用いて画像データを送信する場合のシーケンスを示している。図示のように、画像通信装置間105〜107が接続するまでの発呼手順については図12、図15(ステップS1401〜S1406)、図18(ステップS1601〜S1609)などに示したものと全く同様の処理により通信制御が行なわれる。図14が図12と異なるのは、画像通信装置105〜107が相互のIPアドレスを認識した後の画像データの送受信手順のみで、ここではIPPFAXメッセージを交換することにより画像データを送受信している。
【0158】
また、上記第2実施形態においては、画像通信装置105から画像通信装置107に対しての送信時には、メモリカードのJPEG画像データを送信し、画像通信装置105から画像通信装置113に対しての送信時には、CIS1206で読み取った読取画像を送信する例を示した。しかし、これらはあくまでも一例にすぎず、画像の入力方法や入力時のフォーマットが後の伝送形式を限定することがないのはいうまでもなく、たとえば上記入力方法や入力時のフォーマットが逆の組み合わせであっても上記同様の通信を行なえるのはいうまでもない。
【0159】
また、上記第2実施形態においては電話番号の先頭部の番号によって、IP網に接続された端末宛てのものであるか、回線交換網に接続された端末宛てのものであるかを判断しているが、あらかじめ電話番号と相手端末が接続される網種別の関係をメモリに登録しておき、このメモリ登録情報を参照することによってIP上の非ファクシミリ手順を用いるのか、それともファクシミリ手順を用いるのかを決定することもできる。
【0160】
なお、上記第2実施形態では、IPプロトコルを用いることができない相手画像通信装置、たとえばVoIP網との接続が無い(一般回線交換網のみに接続されている)相手画像通信装置に対しては、ファクシミリゲートウェイ1111を介してファクシミリ信号を送信する例を示した。しかし、サービスプロバイダによっては、(VoIPに加入していない)一般回線網に接続された当該の相手局に対しても発呼できるVoIPサービスが提供されている場合がある。この場合には、上記のようにファクシミリゲートウェイを用いることなく、相手局とVoIPを用いて通信し、その音声通信チャネル上でファクシミリ手順を用いて画像を送信することも考えられる。この場合は、相手局と最終接続を行なうVoIPゲートウェイまでの間のいずれかの区間(どの区間かはプロバイダのサービスによって異なる)間に形成されたVoIPチャネル上でITU−T勧告T.30のファクシミリ信号(アナログ音声信号)を送受信することにより画像伝送を行なうことになる。
【0161】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、IP通信手段を有するとともに、電話番号により識別される相手局との間で通信データを送受信する通信装置、その制御方法、およびその制御プログラムにおいて、相手局の電話番号に基づき、所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信する構成を採用しているので、面倒な操作を必要とせず、高速かつ高信頼性のデータ通信を行なえる、という優れた効果が得られる。
【0162】
あるいはさらに、前記所定のデータ送受信プロトコルに基づくIP網上の通信データ送受信が不可能な場合にIP網ないし回線交換網上に確立したファクシミリ信号伝送路を介して相手局との間で音声帯域を用いて通信データを送受信する構成を採用することにより、音声帯域のアナログ通信路ないしネットワーク通信路のうち適切な通信路を選択し、面倒な操作を必要とせず、高速かつ高信頼性のデータ通信を行なえる、という優れた効果が得られる。
【0163】
また、前記ファクシミリ信号伝送路は、デジタル変換されたアナログファクシミリ信号を受信し回線交換網を介して相手局に送信するファクシミリゲートウェイを用いて構成すれば、網インターフェースをIP網用のもののみに統一することができ、回線交換網インターフェース(NCUおよび対応するアナログ信号用のケーブルなど)を省略することができるため、機器の構成を簡単安価にするとともに、設置時の配線を簡単に行なうことが可能となる。
【0164】
さらに、前記ファクシミリゲートウェイに送信するアナログファクシミリ信号をVoIP通信におけるアナログ音声信号のデジタル変換に用いるVoIPコーデックを用いてデジタル変換する構成によれば、機器の回路を極めて簡単安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した画像通信装置を含むネットワークシステムの構成(第1実施形態)を示したブロック図である。
【図2】図1の画像通信装置の内部構成を示したブロック図である。
【図3】図1のADSLゲートウェイの内部構成を示したブロック図である。
【図4】図1の構成において、VoIP/SIPを利用しさらにIP通信により画像を伝送する通信シーケンスを示した説明図である。
【図5】図1の構成において、音声帯域を用いたアナログ通信により画像を伝送する通信シーケンスを示した説明図である。
【図6】図1の構成において、通信相手が音声帯域を用いたアナログ通信のみが可能である場合の通信シーケンスを示した説明図である。
【図7】本発明(第1実施形態)による画像送信手順(IP通信)を示したフローチャート図である。
【図8】本発明(第1実施形態)による画像送信手順(アナログ通信)を示したフローチャート図である。
【図9】本発明(第1実施形態)による画像受信手順(IP通信およびアナログ通信)を示したフローチャート図である。
【図10】本発明を採用した画像通信装置を含むネットワークシステムの構成(第2実施形態)を示したブロック図である。
【図11】図10の画像通信装置の内部構成を示したブロック図である。
【図12】図10の構成において、VoIP/SIPを利用しさらにIP通信(SMTP)により画像を伝送する通信シーケンスを示した説明図である。
【図13】図10の構成において、回線交換網に接続された相手局との間でファクシミリゲートウェイを介して画像(アナログファクシミリ信号)を伝送する通信シーケンスを示した説明図である。
【図14】図10の構成において、VoIP/SIPを利用しさらにIP通信(IPPFAX)により画像を伝送する通信シーケンスを示した説明図である。
【図15】本発明(第2実施形態)による画像送信手順(IP通信)を示したフローチャート図である。
【図16】本発明(第2実施形態)による画像送信手順(アナログファクシミリ信号伝送)を示したフローチャート図である。
【図17】本発明(第2実施形態)における受信側の画像通信装置の通信制御手順(IP通信)を示したフローチャート図である。
【図18】SIPプロキシサーバの通信制御手順を示したフローチャート図である。
【図19】本発明(第2実施形態)におけるファクシミリゲートウェイの通信制御手順を示したフローチャート図である。
【図20】本発明(第2実施形態)における受信側の画像通信装置の通信制御手順(アナログファクシミリ通信)を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
101 IP網
102 回線交換網
103 VoIP SIPプロキシ
104 DNSサーバ
105、107、113 画像通信装置
106、108 ADSLゲートウェイ
201 CPU
207 読取制御部
209 FAXモデム
213 LANコントローラ
214 記録処理部
1208 音声入出力部
1209 アナログスイッチ
1210 VoIPコーデック

Claims (24)

  1. IP通信手段を有するとともに、電話番号により識別される相手局との間で通信データを送受信する通信装置において、
    相手局の電話番号に基づき、所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得するIPアドレス取得手段と、
    取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信する制御手段を有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記所定のサーバがSIPプロキシサーバであり、前記IPアドレス取得手段はSIPプロトコルに基づき該SIPプロキシサーバから相手局のIPアドレスを取得することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記IP通信手段に加え、IP網ないし回線交換網上にファクシミリ信号伝送路を確立するファクシミリ信号伝送通信手段を有し、前記所定のデータ送受信プロトコルに基づくIP網上の通信データ送受信が不可能な場合に前記ファクシミリ信号伝送路を介して相手局との間で音声帯域を用いて通信データを送受信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記IPアドレス取得手段は、相手局の電話番号を解析することにより、相手局との間でVoIP伝送路経由の通信を行なえるか否かを判定し、VoIP伝送路経由の通信を行なえる場合に前記の所定のサーバからの相手局のIPアドレスの取得を試み、取得した相手局のIPアドレスを用いて前記制御手段が当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  5. ADSL回線をスプリッタにより周波数分割した帯域をそれぞれデジタル通信およびアナログ通信に使用するADSLゲートウェイを介して前記IP通信ないし前記ファクシミリ信号伝送路上の通信を行なうことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  6. 前記制御手段は、所定のUDPプロトコルを用いて、前記相手局の電話番号に基づき所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、さらに所定のTCPプロトコルに基づき、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で通信データを送受信するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記ファクシミリ信号伝送路は、デジタル変換されたアナログファクシミリ信号を受信し回線交換網を介して相手局に送信するファクシミリゲートウェイを含むことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  8. 前記ファクシミリゲートウェイに送信するアナログファクシミリ信号をVoIP通信におけるアナログ音声信号のデジタル変換に用いるVoIPコーデックを用いてデジタル変換することを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  9. IP通信手段を有するとともに、電話番号により識別される相手局との間で通信データを送受信する通信装置の制御方法において、
    相手局の電話番号に基づき、所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信することを特徴とする通信装置の制御方法。
  10. 前記所定のサーバがSIPプロキシサーバであり、SIPプロトコルに基づき該SIPプロキシサーバから相手局のIPアドレスを取得することを特徴とする請求項9に記載の通信装置の制御方法。
  11. 前記所定のデータ送受信プロトコルに基づくIP網上の通信データ送受信が不可能な場合にIP網ないし回線交換網上に確立したファクシミリ信号伝送路を介して相手局との間で音声帯域を用いて通信データを送受信することを特徴とする請求項9に記載の通信装置の制御方法。
  12. 相手局の電話番号を解析することにより、相手局との間でVoIP伝送路経由の通信を行なえるか否かを判定し、VoIP伝送路経由の通信を行なえる場合に前記の所定のサーバからの相手局のIPアドレスの取得を試み、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信することを特徴とする請求項9に記載の通信装置の制御方法。
  13. ADSL回線をスプリッタにより周波数分割した帯域をそれぞれデジタル通信およびアナログ通信に使用するADSLゲートウェイを介して前記IP通信ないし前記ファクシミリ信号伝送路上の通信を行なうことを特徴とする請求項11に記載の通信装置の制御方法。
  14. 所定のUDPプロトコルを用いて、前記相手局の電話番号に基づき所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、さらに所定のTCPプロトコルに基づき、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で通信データを送受信することを特徴とする請求項9に記載の通信装置の制御方法。
  15. 前記ファクシミリ信号伝送路は、デジタル変換されたアナログファクシミリ信号を受信し回線交換網を介して相手局に送信するファクシミリゲートウェイを含むことを特徴とする請求項11に記載の通信装置の制御方法。
  16. 前記ファクシミリゲートウェイに送信するアナログファクシミリ信号をVoIP通信におけるアナログ音声信号のデジタル変換に用いるVoIPコーデックを用いてデジタル変換することを特徴とする請求項15に記載の通信装置の制御方法。
  17. IP通信手段を有するとともに、電話番号により識別される相手局との間で通信データを送受信する通信装置の制御プログラムにおいて、
    相手局の電話番号に基づき、所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信する制御過程を含むことを特徴とする通信装置の制御プログラム。
  18. 前記所定のサーバがSIPプロキシサーバであり、SIPプロトコルに基づき該SIPプロキシサーバから相手局のIPアドレスを取得するための制御過程を含むことを特徴とする請求項17に記載の通信装置の制御プログラム。
  19. 前記所定のデータ送受信プロトコルに基づくIP網上の通信データ送受信が不可能な場合にIP網ないし回線交換網上に確立したファクシミリ信号伝送路を介して相手局との間で音声帯域を用いて通信データを送受信するための制御過程を含むことを特徴とする請求項17に記載の通信装置の制御プログラム。
  20. 相手局の電話番号を解析することにより、相手局との間でVoIP伝送路経由の通信を行なえるか否かを判定し、VoIP伝送路経由の通信を行なえる場合に前記の所定のサーバからの相手局のIPアドレスの取得を試み、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で所定のデータ送受信プロトコルに基づきIP網上で通信データを送受信するための制御過程を含むことを特徴とする請求項17に記載の通信装置の制御プログラム。
  21. ADSL回線をスプリッタにより周波数分割した帯域をそれぞれデジタル通信およびアナログ通信に使用するADSLゲートウェイを介して前記IP通信ないし前記ファクシミリ信号伝送路上の通信を行なうための制御過程を含むことを特徴とする請求項19に記載の通信装置の制御プログラム。
  22. 所定のUDPプロトコルを用いて、前記相手局の電話番号に基づき所定のサーバから相手局のIPアドレスを取得し、さらに所定のTCPプロトコルに基づき、取得した相手局のIPアドレスを用いて当該相手局との間で通信データを送受信するための制御過程を含むことを特徴とする請求項17に記載の通信装置の制御プログラム。
  23. デジタル変換されたアナログファクシミリ信号を受信し回線交換網を介して相手局に送信するファクシミリゲートウェイに相手局に送信すべきアナログファクシミリ信号をデジタル変換して送信するための制御過程を含むことを特徴とする請求項19に記載の通信装置の制御プログラム。
  24. 前記ファクシミリゲートウェイに送信するアナログファクシミリ信号をVoIP通信におけるアナログ音声信号のデジタル変換に用いるVoIPコーデックを用いてデジタル変換するための制御過程を含むことを特徴とする請求項23に記載の通信装置の制御プログラム。
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