JP2004186163A - プラズマディスプレイパネル及び基板構体の製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及び基板構体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004186163A
JP2004186163A JP2004032361A JP2004032361A JP2004186163A JP 2004186163 A JP2004186163 A JP 2004186163A JP 2004032361 A JP2004032361 A JP 2004032361A JP 2004032361 A JP2004032361 A JP 2004032361A JP 2004186163 A JP2004186163 A JP 2004186163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display panel
plasma display
dielectric layer
substrate structure
filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004032361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3867115B2 (ja
Inventor
Shinji Tadaki
進二 只木
Fumihiro Namiki
文博 並木
Noriyuki Awaji
則之 淡路
Katsuya Irie
克哉 入江
Tadayoshi Kosaka
忠義 小坂
Hideki Harada
秀樹 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2004032361A priority Critical patent/JP3867115B2/ja
Publication of JP2004186163A publication Critical patent/JP2004186163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3867115B2 publication Critical patent/JP3867115B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

【課題】アドレス電極を被覆している誘電体層の反射率と誘電率を適切として、発光効率を増大させる材料と、その製造方法を提供する。
【解決手段】反射率が高く低誘電率であるフィラーとして、チタニアコートマイカを分散した誘電体層を有するプラズマディスプレイパネルであって、フィラーの個々の外形を薄片状とし、薄片の表裏面が誘電体層の表面に沿う向きにフィラーを配向させる製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、表示輝度を高めるためのフィラーが分散した誘電体層を有するPDP(プラズマディスプレイパネル)、基板構体、及び基板構体の製造方法に関する。
PDPは、カラー表示の実用化を機に大画面のテレビジョン映像やコンピュータ出力の表示デバイスとして普及しつつある。市場ではより大画面でより高品位のデバイスが求められている。
このPDPとして、面放電形式のAC型PDPが商品化されている。ここでいう面放電形式は、壁電荷を利用して点灯状態を維持するAC駆動において交番に陽極又は陰極となる第1及び第2の主電極を基板対の一方に平行に配列する形式である。主電極が同一方向に延びるので、個々のセルを選択するには、主電極と交差する第3の電極が必要である。この第3の電極は、セルの静電容量を低減するため、放電ガス空間を挟んで主電極と対向するように基板対の他方に配置される。表示に際しては、主電極対の一方(第2の電極)と第3の電極との間でアドレス放電を生じさせることによって、表示内容に応じて壁電荷を制御するアドレッシングが行われる。線順次のアドレッシングの後、例えば全ての行について共通のタイミングで主電極対に交番極性の点灯維持電圧を印加すると、壁電荷の存在するセルのみで基板面に沿った面放電が生じる。電圧印加の周期を短くすれば、見かけの上で連続した点灯状態が得られる。
面放電形式のPDPでは、カラー表示のための蛍光体層を主電極対を配置した基板と対向する他方の基板上に設けることによって、放電時のイオン衝撃による蛍光体層の劣化を軽減し、長寿命化を図ることができる。蛍光体層を背面側の基板上に配置したものは“反射型”と呼称され、逆に前面側の基板上に配置したものは“透過型”と呼称されている。発光効率に優れるのは、蛍光体層における前面側表面が発光する反射型である。
商品化されている反射型のPDPでは、背面側の基板上に第3の電極としてのアドレス電極が配列され、これらアドレス電極が誘電体層で被覆されている。そして、誘電体層の上に放電空間を列毎に仕切る隔壁が形成され、隔壁の側面及び誘電体層の露出面を覆うように蛍光体層が配置されている。隔壁を片方の基板のみに設けることにより、一対の基板を重ね合わせる組み立ての位置合わせが容易になる。また、蛍光体層を隔壁側面にも設けることにより、発光面積を大きくし、視野角を拡げることができる。誘電体層は、駆動に適した電気的特性を得るための誘電体として機能する。加えて、サンドブラスト法で隔壁を形成する場合には、深さ方向の過剰の切削を防止してアドレス電極を保護する耐切削層として利用される。
従来において、アドレス電極を覆う誘電体層の材料としては、基板との熱膨張率の差が小さいPbO系あるいはZnO系の低融点ガラスが用いられていた。そして、低融点ガラス母材にそれとの屈折率の差が大きい二酸化チタン(TiO2:チタニア)などのフィラーを混合して誘電体層を白色化することが行われていた。白色化すれば、蛍光体層で発光して背面側へ向かう光を前面側へ反射させて輝度を高めることができる。白色の誘電体層は透明のものよりも可視光の反射率が大きい。
従来のPDPにおいては、アドレス電極間の浮遊容量の充放電に消費される無駄な電力が大きいという問題があった。高精細化を図るためにセルサイズを縮小すると浮遊容量がさらに大きくなり、無効電力が増加するとともに、駆動パルスの波形が鈍って駆動の応答遅れが顕著になる。さらに画素数が多くなるとアドレッシングに必要な電力が増加するので、発熱対策の上からも浮遊容量の影響は深刻になる。例えば、NTSC方式のテレビジョン用のVGA仕様(640×480画素)と比べると、ワークステーションなどで望まれるSXGA仕様(1280×1024画素)では、行数は2倍以上であり、列数は2倍である。したがって、規定のフレームレートを確保するためにアドレス電極に加えるパルスの周波数を2倍以上としなければならず、アドレス電極の数も2倍になることから、アドレッシングに必要な電力は4倍になってしまう。
また、内面の所定部位を十分に白色化して発光効率を高めることができないという問題もあった。すなわち、第1の手法として、白色化のためのフィラーの含有率を増やすと、誘電体層の誘電率が増大して消費電力も大きくなる。これは、低融点ガラス母材の比誘電率(10〜14)と比べてフィラーの比誘電率が極めて大きい(例えばチタニアでは80〜110)からである。第2の手法として、誘電体層を厚くすると、アドレッシングにおける駆動電圧の下限が上昇してしまう。所定体積の放電空間を確保する上でも、反射層として設ける誘電体層の厚さを必要最小限にする必要がある。
本発明は、発光効率の増大を図ることを目的としている。他の目的は、比誘電率が小さく反射率の大きい誘電体層を有したプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
本発明は、放電に伴う可視光を反射する反射体を有するプラズマディスプレイパネルであって、前記反射体は、個々の外形が薄片状で反射率を高めるフィラーを分散した誘電体層であり、薄片状のフィラーの表裏面が当該誘電体層の表面に沿う向きに配向しているプラズマディスプレイパネルである。
また、別の観点によれば、本発明は、反射率を高めるフィラーが分散した誘電体層を有するプラズマディスプレイパネルであって、前記フィラーは、個々の外形が薄片状であり、薄片の表裏面が前記誘電体層の表面に沿う向きに配向しているプラズマディスプレイパネルである。
本明細書において、誘電体層は絶縁体層と言い換えてもよく、両者は全く同じ意味である。
本発明においては、電極間の浮遊容量による電力消費を低減するため、放電空間の背面側の基板に配列された電極を覆う誘電体層の材料として、母材とそれより比誘電率が小さいフィラーとの混合物、あるいは低誘電率母材とフィラーとの混合物を用いる。また母材とフィラーとの屈折率の差ができるだけ大きくなるようにする。屈折率の差が大きいほど誘電体層の反射率も大きくなり、輝度が高まる。また、高誘電率母材を用いる場合は、フィラーを混合することにより、混合しない場合よりも誘電体層の比誘電率が小さくなり、浮遊容量も小さくなる。
本発明において、母材とは、焼成時に溶融しその後固化して誘電体層の主たる構成要素となる材料、又は焼成により固化して誘電体層の主たる構成要素となる材料を意味する。この母材を形成する原材料としては、低融点ガラスフリットの粉末や、例えばシロキサンオリゴマーとシリカゾルとから得られるコロイダルシリカ(コロイド珪酸)などを用いることができる。このコロイダルシリカは焼成により酸化珪素(シリカ)となる。
フィラーとは、誘電体層の焼成時に溶融したり焼失したりせず原形のまま残る材料、つまり母材を形成する原材料よりも融点の高い無機物を意味する。PbO系低融点ガラスのように高誘電率母材の場合は、フィラーとしては、母材よりも比誘電率が小さいものであればよく、雲母、シリカ粉末、アルミナ粉末、ソーダガラス粉末、ホウケイ酸ガラス粉末などを用いることができる。
フィラーの形態としては一般的な粉末状に限られるものではなく、上述した雲母や、二酸化チタンで被覆された雲母(チタニアコートマイカ)のような薄片状であってもよい。さらに中空であってもよい。
反射率を高めるという点からは、フィラーとしてチタニアコートマイカを用いることが望ましい。
図1は誘電体層の厚さ及び比誘電率と電極間の浮遊容量との関係を示すグラフであり、実際にパラメータを変化させて試作したPDPの測定に基づくものである。なお、従来の一般的な誘電体層の比誘電率は12〜18程度である。
誘電体層の比誘電率が小さいほど浮遊容量も小さい。特に、比誘電率12と比誘電率10との間の浮遊容量の減少の割合は大きい。また、比誘電率を基板と同程度の6より小さくしても浮遊容量はさほど減少しない。
一方、誘電体層の厚さについては薄くするほど浮遊容量は小さくなる。特に注目すべきは、10μmと8μmとの間で急激に減少し、8μm以下では比誘電率の大きさに係わらず厚さが変化しても浮遊容量はほとんど変化しないことである。
したがって、従来よりも浮遊容量を低減するには、(1)比誘電率を10以下にすること(より好ましくは6以下)、(2)誘電体層を薄くすること(好ましくは8μm以下にする)のが有効である。ただし、比誘電率及び厚さの下限は、必要な機能の得られる最小値である。例えば、フィラーとして大きさが15μm以下×0.5μm以下の薄片状のチタニアコートマイカを用いる場合には、誘電体層の厚さの下限は0.5μmに近い値となる。また、比誘電率については、例えば、フィラーとして中空ガラスマイクロバルーンを用いる場合には、中空の大きさを大きくすることによって比誘電率を1(真空の誘電率)に近づけることができるので、比誘電率の下限は1に近い値となる。比誘電率を6以下とし、又は厚さを8μm以下とすれば、材料組成のバラツキによる比誘電率の実際の値と設計値とのずれ、成膜プロセスのバラツキによる厚さムラが発生したとしても、浮遊容量にはほとんど影響しないので、安定した表示特性が得られる。
なお、電極をスパッタリングや蒸着などの薄膜手法で形成して薄くするのも浮遊容量の低減に有効である。また、電極の幅を狭めれば浮遊容量は小さくなるが、放電確率が低下してしまうので、十分な効果を得ることは難しい。
本発明においては、駆動に影響する比誘電率の増大を避けつつ輝度の増大を図るため、反射率を高めるフィラーの個々の外形を薄片状とし、薄片の主面が反射面となるように配向させることが望ましい。フィラーの分散した適度の粘性のペーストや懸濁液などの流動体を支持面に塗布すれば、塗布圧及び塗布層の表面張力によってフィラーは塗布層の表面に沿った向きに配向する。予め平坦面上に流動体を塗布して形成したシートを貼り付ければ、隔壁の側面にもフィラーが好適な向きに配向した反射層を容易に形成することができる。塗布による場合は塗布面が垂直に近いほど重力の影響が大きくなって表面張力の作用が弱まり、所望の配向が難しくなる。フィラーの含有量については、過少であると効果がなく逆に過多であると誘電体層の層形成が困難になることから、実用範囲は誘電体の10乃至80wt%である。また、例えばチタニアを被覆した雲母のような表面がチタニアからなるフィラーを用いる場合には、塗布層の焼成中にチタニアが分散媒に拡散して反射率が低下するのを抑制するため、薄片状のフィラーとは別にチタニアを分散媒に溶融させ又は粒状で分散させることが望ましい。粒状とする場合には誘電体層の膜厚に対して粒径を十分に小さくするのが望ましい。焼成による反射率の低下が低減されることにより、焼成温度の変動に対する変化も小さくなり、プロセスマージンを大きく取ることができるようになる。
誘電体層は、二酸化チタンによって被覆された薄片状の雲母及び粒状の二酸化チタンを混合した低融点ガラスペーストを支持面上に塗布して焼成することにより形成することができる。この場合、薄片状の雲母に対する粒状の二酸化チタンの混合の割合は5乃至30wt%の範囲内の値であることが望ましく、粒状の二酸化チタンの粒径は5μm以下であることが望ましい。
誘電体層は、薄片状のフィラーを混合したコロイド珪酸(colloidal silica)を基板上に塗布して焼成することにより形成することもできる。
また、薄片状のフィラーが一様に配向した状態で分散した誘電体シートを支持面に貼り付けることにより形成することもできる。
さらに、薄片状のフィラーが一様に配向した状態で分散した誘電体シートを型に貼り付けて成形し、その後に基板に転写することにより形成することもできる。
本明細書において、基板構体とは、表示領域以上の大きさの板状の支持体と他の少なくとも1種の構成要素とからなる構造体を意味する。すなわち、支持体としての基板に複数種の構成要素を順に形成していく製造過程において、最初の構成要素の形成を終えた後の各段階の基板を主体とする仕掛品は基板構体である。
図2は本発明に係るPDP1の内部の基本構造を示す分解斜視図である。
例示のPDP1は3電極面放電構造のAC型カラーPDPである。画面ESを構成する各セル(表示素子)において、一対の主電極X,Yとアドレス電極Aとが交差する。主電極X,Yは、前面側の基板構体10の基材であるガラス基板11の内面に配列されており、それぞれが透明導電膜41と金属膜42とからなる。主電極X,Yを被覆するように誘電体層17として厚さ30〜50μm程度のPbO系低融点ガラス層が設けられ、誘電体層17の表面には保護膜18としてMgO膜が被着されている。
アドレス電極Aは、背面側の基板構体10の基材であるガラス基板21の内面上に配列されており、本発明に特有の誘電体層24で覆われている。アドレス電極Aの厚さは1〜2μm程度である。誘電体層24の上に平面視直線帯状の隔壁29が等間隔に配置され、これら隔壁29によって放電ガス空間30が行方向(画面の水平方向)にセル毎に区画されている。放電ガスは、ネオンに微量のキセノンを混合したペニングガスである。
カラー表示のためのR,G,Bの3色の蛍光体層28R,28G,28Bは、アドレス電極Aの上方及び隔壁29の側面を含めて背面側の内面を覆うように設けられている。表示の1ピクセルは行方向(画面の水平方向)に並ぶ3個のサブピクセルで構成され、列方向(画面の垂直方向)に並ぶサブピクセルの発光色は同一である。各サブピクセル内の構造体がセルである。隔壁29の配置パターンがストライプパターンであることから、放電ガス空間30のうちの各列に対応した部分は全ての行に跨がって列方向に連続している。
PDP1では、各セルの点灯(発光)/非点灯の選択(アドレッシング)に、アドレス電極Aと主電極Yとが用いられる。すなわち、n本(nは行数)の主電極Yに対して1本ずつ順にスキャンパルスを印加することによって画面走査が行われ、主電極Yと表示内容に応じて選択されたアドレス電極Aとの間で生じる対向放電(アドレス放電)によって、行毎に所定の帯電状態が形成される。アドレッシングの後、主電極Xと主電極Yとに交互に所定波高値のサステインパルスを印加すると、アドレッシングの終了時点で適量の壁電荷が存在したセルにおいて、基板面に沿った面放電が生じる。面放電時に放電ガスの放つ紫外線によって蛍光体層28R,28G,28Bが局部的に励起されて発光する。蛍光体層28R,28G,28Bが放つ可視光のうち、ガラス基板11を透過する光が表示に寄与する。
以上の構成のPDP1は、各ガラス基板11,21について別個に所定の構成要素を設けて前面側及び背面側の基板構体10,20を作製する工程、両基板構体10,20を重ね合わせて対向間隙の周縁を封止する工程(組み立て)、及び内部の清浄化と放電ガスの充填とを行う工程を経て完成する。排気及びガス充填には背面側のガラス基板21に設けられた通気孔が用いられる。背面側の基板構体20の作製に際して、誘電体層24の形成には、PbO系の低融点ガラス母材と比誘電率を低減し且つ反射率を増大させるためのフィラーとビークルとを混合したガラスペースト、低融点ガラス母材とフィラーをバインダー中に分散させて成形したガラスシート、又はフィラーを混合したコロイド懸濁液が材料として用いられる。
比誘電率の低減については、ガラス母材における鉛成分の混合比を選定する手法がある。しかし、それによれば、融点及び線膨張係数などの他の物性が変化するので、実際に設定できる比誘電率の範囲は10〜15程度と狭い。一方、反射率の増大については、一般的な二酸化チタン(TiO2)の粉末を混合したとすると、二酸化チタンの比誘電率が80以上であるので、誘電体層24の比誘電率はガラス母材の比誘電率より大きくなってしまう。例えばガラス母材の比誘電率が12の場合に誘電体層24の比誘電率は18程度になる。
そこで、本発明を適用して誘電体層24を形成する場合にはガラス母材より比誘電率の小さい白色フィラーを用いる。ここでいう白色とは、表面積が大きく且つ屈折率がガラス母材と異なることを意味する。具体的には、フィラーとしてアルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)が好適である。特にシリカは比誘電率が4.5と小さいので、シリカ粉末をガラス母材に対して20wt%程度の割合で混合すれば、誘電体層24の比誘電率を7程度まで小さくすることができる。また、アルミナの場合には30wt%程度の割合で混合すれば、誘電体層24の比誘電率を9程度まで小さくすることができる。なお、フィラーの混合比率を大きくすることで比誘電率をより小さくすることは可能であるが、ガラスペーストの粘度が増大して印刷などでの取り扱いが難しくなる。実用上のフィラーの混合比率の上限は、フィラーの表面処理状態、比重、及び粒径に依存するが、おおよそ70wt%程度である。
上述したように、他の使用可能な粉末状フィラーとしては、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラスなどのガラス材料がある。すなわち、ガラス母材よりも比誘電率が小さく、融点が誘電体層24の焼成温度以上の材料を用いることができる。フィラーの屈折率とガラス母材の屈折率との差が大きいほど誘電体層24の反射率は大きくなる。
また、フィラーの形態としては一般的な粉末状に限られるものではなく、雲母(誘電率は6〜8)のような薄片状であってもよい。さらに中空であってもよい。例えば東芝バロティーニ社製HSC−110などの中空ガラスマイクロバルーンを用いてもよい。中空ガラスマイクロバルーンは、平均粒径が10μm程度のソーダガラス製のバルーンであり、実質的に空気の塊のような物質であるので、その比誘電率は2程度と小さく屈折率も小さい。このような中空ガラスマイクロバルーンをガラス母材に対して10wt%程度の割合で混合すれば、誘電体層24の比誘電率を4程度まで小さくすることができ、しかも反射率を70%程度まで大きくすることができる。
ガラス基板(ソーダライムガラス)、低融点ガラス母材(PbO・SiO2・B23・ZnO)、及びフィラーの屈折率と比誘電率とを表1に示す。
Figure 2004186163
図3は第2実施形態のPDP2の要部の構成を示す模式断面図である。同図において、図2のPDP1の構成要素と同一の機能を有する構成要素には図2と同一の符号を付してある。PDP2の基本構成は上述のPDP1と同様であるので、ここでは特徴部分のみについて説明する。
PDP2の背面側の基板構体20bは、図3(A)のようにアドレス電極Aを覆う電極保護層32、及び隔壁29の側面を覆う反射層33を有している。これら電極保護層32及び反射層33は輝度を高めるために白色化された誘電体層である。基板構体20bの製造手順は2通りに大別できる。1つは、アドレス電極A、電極保護層32、隔壁29、反射層33、及び蛍光体層28R,28G,28B(28Bは図示せず)をガラス基板21上に順に形成するものである。他の1つは、隔壁に対応したパターンの凹部を設けた型を用いて反射層33と隔壁29とを形成し、別途にアドレス電極Aと電極保護層32を形成したガラス基板21に型から反射層33及び隔壁29を転写するものである。後者において、蛍光体層28R,28G,28Bは、転写後に形成してもよいし、反射層33の形成以前に型の上に形成しておいてもよい。電極保護層32及び反射層33の形成については、層材料をガラス基板21又は型で支持された面(層形成面)に塗布する方法、及び後述のように樹脂シートを貼り付ける方法がある。
また、図3(B)のように、前面側のガラス基板11の内面のうちの隣接する行どうしの電極間隙(逆スリットと呼称される)には、いわゆるブラックストライプを構成する遮光層51が設けられている。そして、この遮光層51の背面側に反射層31が積層されている。反射層31も白色化された誘電体層である。
PDP2において、反射層31、33及び電極保護層32の白色化は、個々の外形が薄片状のフィラーを分散させることによって実現されている。この白色化によれば、フィラーの含有量を少なくして層の比誘電率を低減し、且つ反射率を増大させることができる。
図4はフィラーの配向状態を示す断面図である。代表として反射層33を図示したが、電極保護層32及び反射層31の配向状態も反射層33と同様である。
反射層33において、多数のフィラー70は、各薄片の表裏面(厚さ方向の端面)が反射層33の表面sに沿った向きに配向した状態で分散している。このように配向していれば、薄片の表裏面が層の厚さ方向に沿う向きに配向する場合及び粒状のフィラーが分散する場合と比べて有効反射面が増大し、反射率が高まる。フィラーとしては、雲母70aをチタニア70bで被覆した小片(以下、チタニアコートマイカという)が好適である。
図5は第3実施形態のPDP3の要部の構成を示す模式図断面図である。
PDP3も一対の基板構体10c,20cからなり、その基本構成は上述のPDP1、PDP2と同様である。PDP3では、背面側の基板構体20cにアドレス電極A及び隔壁29を覆うように本発明に特有の反射層34が設けられている。
図6は本発明に係る誘電体層の形成方法の一例を示す図である。
予め薄片状のフィラーを上述の向きに一様に配向させた樹脂シート340を形成しておく。そして、アドレス電極A及び隔壁29を設けた後のガラス基板21に樹脂シート340を重ね、加熱・加圧・隔壁間の空気の吸引の1つ又は複数の手法を用いて樹脂シート340を変形させて支持面に密着させる。焼成処理で樹脂成分を焼失させれば、反射層34が得られる。この方法は、図2のPDP1の反射層33の形成にも適用することができる。
以下、反射層31、33、34及び電極保護層32を一括して本発明に特有の誘電体層として捉え、材質及び形成要領の具体例を説明する。
〔実施例1〕
平均粒径約3μmの低融点ガラスフリット(セントラル硝子製、軟化点510℃、品番BI6295)と、大きさが15μm以下×0.5μm以下の薄片状のチタニアコートマイカ(イリオジン111、メルク製)を85:15の重量比で混合し、テルピネオールと酢酸ブチルカルビトールの混合溶剤にエチルセルロースを5wt%溶解させたビークル中に三本ロールミルにより分散させてぺ一ストを作製した。一方、比較例として同様のビークルに上述の低融点ガラスフリットとチタニア粉末を70:30の割合で秤量し、同様の方法で分散したぺ一ストを準備した。これらを透明なガラス基板及び予め電極を形成した基板にロールコータにより塗布して乾燥させ、その後に焼成することにより誘電体層を形成した。誘電体層の膜厚はいずれも10μmである。反射率、比誘電率の測定結果を表2に示す。
Figure 2004186163
実施例1と比較例とではほぼ同等の反射率を示すが、比誘電率についてみると実施例1の方が小さく比較例との差は大きい。チタニアコートマイカの含有率を増大させると反射率も増大する。低融点ガラスフリットの比誘電率が9.2であることを考えると、実施例1ではフィラーとしてのチタニアコートマイカの混合により比誘電率が若干増大する程度であるのに対し、比較例のチタニアフィラーの混合では2倍以上になっていることが判る。また、実施例1の断面形状をSEMにより観察したところチタニアコートマイカの主面が誘電体層表面とほぼ平行に配向していることを確認できた。以上のとおり、チタニアコートマイカ微粉末を低融点ガラス中に図4の配向状態で分散させることにより高反射率で低誘電率の誘電体層を形成できる。
〔実施例2〕
コロイダルシリカ材料として有機溶剤(MIBK:メチルイソブチルケトン)及びシロキサンオリゴマーに粒径45nmのシリカゾルを分散した系(触媒化成製)にチタニアコートマイカを分散して塗布液1,2を作製した。組成(重量比率)は、
塗布液1:シロキサンオリゴマー:7、シリカゾル:63+MIBK、チタニアコートマイカ:30
塗布液2:シロキサンオリゴマー:8.5、シリカゾル:76.5+MIBK、チタニアコートマイカ:15
である。塗布にはロールコータを用いた。ただし、スピンコータ、スリットコータ、ディップコータなどの他の一般的な液体塗布装置を使用することも可能である。塗布後、乾燥と焼成とを行い、膜厚7.5μmの誘電体層を得た。反射率及び比誘電率を表3に示す。ここでの比較例は実施例1で用いた比較例の膜厚7.5μmに換算した反射率である。シロキサンオリゴマー及びシリカゾルの系は焼成することによりポーラスなシリカ膜となるので、その比誘電率はバルクのシリカの比誘電率(4.0)よりも小さくなる。以上のとおりコロイダルシリカ及びチタニアコートマイカ微粉末を用いることで高反射率で低誘電率の誘電体層を形成することができる。
Figure 2004186163
〔実施例3〕
アドレス電極を形成したガラス基板上に実施例1で使用した低融点ガラスフリットとチタニアコートマイカ(イリオジン111)を70:30で秤量し、これをエチルセルロースをテルピネオールとブチルカルビトールアセテートの混合溶剤に溶解させたビークルに60:40の割合で分散させたペーストを印刷し、乾燥、焼成を行った。これにより5μmの電極保護層を形成した。次に隔壁用のぺ一スト(日本電気硝子製)をバーコータにより塗布して乾燥させ、ドライフィルムを貼ってフォトリソグラフィによりマスクを形成し、サンドブラスト法により隔壁を形成した。これに上述の低融点ガラスフリット(Bl6295)とチタニアコートマイカを40:60で秤量したものをビークル中に10:90の割合で分散させたペーストを、隔壁間の空隙に充填して乾燥させた。そして、ペーストを焼成することにより隔壁の側面及び隔壁間を覆う反射層を有した背面側の基板構体を作製した。
〔実施例4〕
これは焼成におけるチタニアの拡散を抑制する例である。低融点ガラスフリット(セントラル硝子製、品番B9004)、チタニアコートマイカ(イリオジン111、メルク製)、及びチタニア粉末(TiO2P25、日本アエロジル製)を65:30:5の割合で秤量し、テルピネオールと酢酸ブチルカルビトールの混合溶剤にエチルセルロースを5wt%溶解させたビークル中に三本ロールミルを用いて分散させてペーストを作製した。一方、比較例として上述の低融点ガラスフリットとチタニアコートマイカを70:30の割合で秤量し、上記と同様の方法で分散させたペーストも準備した。これらのペーストを透明なガラス基板にスクリーン印刷により塗布して乾燥させ焼成することにより誘電体層を作製した。パラメータとして焼成温度を変化させ反射率の変化を測定した。焼成膜の膜厚、反射率の焼成温度依存性を表4に示す。
Figure 2004186163
焼成温度が高くなるにつれて反射率は一様に低下しているが、実施例よりも比較例では低下率が大きい。すなわち、チタニア粉末の添加によりチタニアコートマイカからのチタニアの拡散が抑制され、反射率の低下が低減されている。ただし、この実施例及び比較例は塗布方法としてスクリーン印刷法を用いているため、配向が不十分であり反射率そのものがロールコータによる場合よりもやや小さい。
〔実施例5〕
低融点ガラスフリット(セントラル硝子製、品番B9004)、チタニアコートマイカ(イリオジン111、メルク製)、及びチタニア粉末(TiO2P25、日本アエロジル製)を65:30:5の割合で秤量し、トルエン99wt%とジブチルフタレート1wt%の混合溶剤にアクリル樹脂(BR−102,三菱レイヨン製)を20wt%溶解させたビークル中に分散させてスラリーを作製した。これをリバースコータにより50μmの厚さに成形し、チタニアコートマイカを含有する樹脂シートとした。この樹脂シートを予め隔壁及びアドレス電極を形成したガラス基板上に貼り、真空ラミネータにより隔壁及びアドレス電極に密着させた。その後、樹脂シートを大気中で550℃で焼成した。
比較例として、低融点ガラスフリット(セントラル硝子製、品番B9004)、チタニアコートマイカ(イリオジン111、メルク製)、及びチタニア粉末(TiO2P25、日本アエロジル製)を65:30:5の割合で秤量し、テルピネオールと酢酸ブチルカルビトールの混合溶剤にエチルセルロースを5wt%溶解させたビークル中に三本ロールミルを用いて分散させてペーストを作製した。このペーストを実施例と同様に予め障壁及びアドレス電極を形成したガラス基板上に塗布して乾燥させ、焼成することにより反射膜を形成した。ペーストで形成した反射層は、セル内での均質性、マイカの配向とも樹脂シートで形成した反射層と比較して劣っていた。
〔実施例6〕
この例は黒色隔壁と反射層とを組み合わせた例である。低融点ガラスフリット(日本電気硝子製)とチタニアコートマイカ(イリオジン111、メルク製)とを70:30の重量比で混合し、トルエン99wt%とジブチルフタレート1wt%の混合溶剤にアクリル樹脂(BR−102,三菱レイヨン製)を20wt%溶解させたビークル中に分散させてスラリーを作製した。これをリバースコータにより約30μmの厚さに成形し、チタニアコートマイカを含有する樹脂シートとした。
これとは別に、実施例3と同じ材料と方法を用いて、アドレス電極を形成したガラス基板上に5μmの電極保護層を形成した。また、黒色隔壁を作製するための黒色隔壁用のペーストを用意した。この黒色隔壁用ペーストは、実施例3で用いた隔壁用のペースト(日本電気ガラス製)に、低融点ガラスフリット100重量部に対して3〜80重量部の割合で黒色顔料を添加することにより得た。黒色顔料としては、例えばFe,Cr,Mn,Coの酸化物の1種又は2種以上を主成分として含む金属酸化物を用いることができる。
上述の電極保護層が形成されたガラス基板上に、この黒色隔壁用のペーストをバーコータにより塗布して乾燥させ、ドライフィルムを貼ってフォトリソグラフィによりマスクパターンを形成し、ブラスト粒子を吹き付けて切削するサンドブラスト加工により黒色隔壁を形成した。
このようにしてアドレス電極、電極保護層、黒色隔壁が形成された背面側の基板上に、上述の樹脂シートをラミネート法により貼り付け、さらに容易に変形するシリコンバッファを用いて樹脂シートを黒色隔壁間の溝内に押し込み、基板表面に密着させた。黒色隔壁の頂部に付着した樹脂シートは粘着ローラで除去し、黒色隔壁の頂部を露出させた。この状態で、500℃、30分の焼成を行い、樹脂シートを高反射層として形成した。黒色隔壁の頂部の樹脂シートは、焼成して反射層となった後に研磨により除去してもよい。
黒色隔壁の可視光透過率は10%/10μm以下であることが望ましい。また、高反射層の反射率は50%/10μm以上であることが望ましい。
この反射層が形成された基板にスクリーン印刷により蛍光体層を形成し、背面側の基板とした。この背面側の基板に、前面側の基板を対向させて貼り付け、封止・ガス封入を行って、プラズマディスプレイパネルとした。
上述したように隔壁を黒色にし、その上にチタニアコートマイカを含有した高反射層を形成した場合には、黒色隔壁によりパネル内に入射した外光が吸収されると同時に、セル内では高反射層により蛍光体から放射される蛍光が効率よく反射され、前面に取り出すことが可能になるため、明室コントラストと輝度の双方を向上させることができる。
なお、本実施例では、アドレス電極が形成されたガラス基板に電極保護層を形成して黒色隔壁を形成したが、図6に示したように、電極保護層を形成せず、アドレス電極が形成されたガラス基板に直接黒色隔壁を形成するようにしてもよい。
比較例1(黒色隔壁構造)
実施例6と同じ材料と同じ方法を用いて、ガラス基板上にアドレス電極、電極保護層、黒色隔壁を形成し、反射層を形成せずに、蛍光体層を形成して、背面側の基板とした。これに実施例6と同様に前面側の基板を対向させて貼り付け、封止・ガス封入を行って、プラズマディスプレイパネルとした。
比較例2(白色高反射層隔壁構造)
実施例3と同じ材料と同じ方法を用いて、ガラス基板上にアドレス電極、電極保護層、白色隔壁を形成し、実施例6と同じ材料と方法を用いて高反射層を形成し、蛍光体層を形成して、背面側の基板とした。これに実施例6と同様に前面側の基板を対向させて貼り付け、封止・ガス封入を行って、プラズマディスプレイパネルとした。
各パネルの輝度と明室コントラストを比較し、表5及び表6のような結果を得た。ただし、表5では隔壁のピッチを0.39mmとし、表6では隔壁のピッチを1.08mmとした。
Figure 2004186163
Figure 2004186163
明室コントラストについては、外光:300lx,表示輝度:350cd/m2の条件下で測定した。
以上の結果から黒色隔壁と反射層の組み合わせが明室コントラストと輝度の双方の向上に有効であることがわかった。
以上説明したように、本発明によれば、プラズマディスプレイパネルの発光効率を高めることができる。
具体的には、誘電体層を、ガラス母材とそのガラス母材よりも比誘電率の小さいフィラーとの混合物で形成した場合には、電極間の浮遊容量を小さくすることができ、これにより電極間の浮遊容量に起因する電力消費を低減し、発光効率を高めることができる。
また、誘電体層内に分散されるフィラーを、薄片状に形成しその薄片の表裏面が誘電体層の表面に沿う向きに配向させるようにした場合には、輝度を高める反射層として機能する誘電体層の反射率を増大させて、発光効率を高めることができる。
さらに、隔壁を黒色にして、隔壁の側面を、フィラーが分散された誘電体層で被覆するようにした場合には、黒色の隔壁と高反射層との組み合わせ構造により、明室コントラストの向上と輝度の向上との両立が可能となる。
図1は誘電体層の厚さ及び比誘電率と電極間の浮遊容量との関係を示すグラフであり、 図2は本発明に係るPDPの内部の基本構造を示す分解斜視図であり、 図3は第2実施形態のPDPの要部の構成を示す模式断面図であり、 図4はフィラーの配向状態を示す断面図であり、 図5は第3実施形態のPDPの要部の構成を示す模式図断面図であり、 図6は本発明に係る誘電体層の形成方法の一例を示す図である。

Claims (19)

  1. 放電に伴う可視光を反射する反射体を有するプラズマディスプレイパネルであって、
    前記反射体は、個々の外形が薄片状で反射率を高めるフィラーを分散した誘電体層であり、薄片状のフィラーの表裏面が当該誘電体層の表面に沿う向きに配向しているプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記フィラーは、二酸化チタンによって被覆された雲母である請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記誘電体層が母材として低融点ガラスを含む請求項2記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記誘電体層における前記フィラーの含有量は、10乃至80wt%の範囲内の値である請求項3記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記誘電体層が母材として酸化珪素を含む請求項2記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記誘電体層における前記フィラーの含有量は、10乃至80wt%の範囲内の値である請求項5記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 放電空間を区画する隔壁を有し、当該隔壁の側面と隔壁間に形成される凹溝の底面とのいずれか一方または両方が、前記誘電体層で被覆されている請求項1又は請求項2記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 前記隔壁が黒色である請求項7記載のプラズマディスプレイパネル。
  9. 前記黒色の隔壁は、可視光透過率が10%/10μm以下である請求項8記載のプラズマディスプレイパネル。
  10. 前記誘電体層は、反射率が50%/10μm以上である請求項8記載のプラズマディスプレイパネル。
  11. 放電空間に対する前面側基板の非発光領域に重なるように遮光層が設けられ、当該遮光層に対する背面側に前記誘電体層が設けられている請求項1又は請求項2記載のプラズマディスプレイパネル。
  12. 放電空間を区画する隔壁が備えられたプラズマディスプレイパネルの背面側の基板構体であって、
    少なくとも前記隔壁の側面に光反射率を高めるフィラーが分散した誘電体層を被覆し、当該フィラーは個々の外形が薄片状であり、薄片の表裏面が当該誘電体層の表面に沿う向きに配向しているプラズマディスプレイパネルの基板構体。
  13. 前記フィラーは、二酸化チタンによって被覆された雲母である請求項12記載のプラズマディスプレイパネルの基板構体。
  14. 請求項13記載の基板構体の製造に際して、
    二酸化チタンによって被覆された薄片状の雲母を混合した低融点ガラスペーストを隔壁間に形成される凹溝内に充填して焼成することにより、前記誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネルの基板構体の製造方法。
  15. 請求項14記載の基板構体の製造方法であって、
    低融点ガラスペーストがさらに粒状の二酸化チタンを含んでなるプラズマディスプレイパネルの基板構体の製造方法。
  16. 請求項15記載の基板構体の製造方法であって、
    前記薄片状の雲母に対する粒状の二酸化チタンの混合の割合が5乃至30wt%の範囲内の値であるプラズマディスプレイパネルの基板構体の製造方法。
  17. 請求項16記載の基板構体の製造方法であって、
    前記粒状の二酸化チタンの粒径が5μm以下であるプラズマディスプレイパネルの基板構体の製造方法。
  18. 請求項13記載の基板構体の製造に際して、
    二酸化チタンによって被覆された薄片状の雲母を混合したコロイド珪酸を隔壁の側面に塗布して焼成することにより、前記隔壁の側面を被う誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネルの基板構体の製造方法。
  19. 請求項13記載の基板構体の製造に際して、
    二酸化チタンによって被覆された薄片状の雲母が一様に配向した状態で分散した誘電体シートを、背面側の基板の隔壁形成面に沿わせて貼り付けることにより、前記隔壁の側面を被う誘電体層を形成するプラズマディスプレイパネルの基板構体の製造方法。
JP2004032361A 1998-09-29 2004-02-09 プラズマディスプレイパネル Expired - Fee Related JP3867115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004032361A JP3867115B2 (ja) 1998-09-29 2004-02-09 プラズマディスプレイパネル

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27464998 1998-09-29
JP2004032361A JP3867115B2 (ja) 1998-09-29 2004-02-09 プラズマディスプレイパネル

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000572889 Division 1999-09-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004186163A true JP2004186163A (ja) 2004-07-02
JP3867115B2 JP3867115B2 (ja) 2007-01-10

Family

ID=32774134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004032361A Expired - Fee Related JP3867115B2 (ja) 1998-09-29 2004-02-09 プラズマディスプレイパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3867115B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006165029A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Fujikura Ltd 発光素子実装用基板及び発光素子パッケージ体
WO2008007441A1 (fr) * 2006-07-14 2008-01-17 Hitachi Plasma Display Limited procédé de fabrication d'un écran plasma à l'aide d'un substrat en résine
JP2009146729A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Hitachi Ltd プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置
WO2012011232A1 (ja) * 2010-07-22 2012-01-26 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネル用ガラスペーストおよびプラズマディスプレイパネル
WO2013021921A1 (ja) * 2011-08-08 2013-02-14 旭硝子株式会社 ガラスセラミックス体、発光素子搭載用基板、および発光装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006165029A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Fujikura Ltd 発光素子実装用基板及び発光素子パッケージ体
WO2008007441A1 (fr) * 2006-07-14 2008-01-17 Hitachi Plasma Display Limited procédé de fabrication d'un écran plasma à l'aide d'un substrat en résine
JP2009146729A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Hitachi Ltd プラズマディスプレイパネルおよびプラズマディスプレイ装置
WO2012011232A1 (ja) * 2010-07-22 2012-01-26 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネル用ガラスペーストおよびプラズマディスプレイパネル
WO2013021921A1 (ja) * 2011-08-08 2013-02-14 旭硝子株式会社 ガラスセラミックス体、発光素子搭載用基板、および発光装置
JPWO2013021921A1 (ja) * 2011-08-08 2015-03-05 旭硝子株式会社 ガラスセラミックス体、発光素子搭載用基板、および発光装置
US9175834B2 (en) 2011-08-08 2015-11-03 Asahi Glass Company, Limited Glass ceramic body, substrate for mounting light emitting element, and light emitting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3867115B2 (ja) 2007-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100662061B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 및 기판 구조체의 제조 방법
US6072276A (en) Color plasma display panel and method of manufacturing the same
JP2001195989A (ja) プラズマディスプレイパネル
US7675235B2 (en) Plasma display panel
JP2003288847A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP3867115B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2007299642A (ja) プラズマディスプレイパネルとその製造方法
JP2008251318A (ja) プラズマディスプレイパネル
WO2003075301A1 (fr) Ecran a plasma
WO2009113139A1 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2007317524A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2000011898A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2003282008A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP3772914B2 (ja) Pdpにおける蛍光体層の形成方法
JP2007287559A (ja) プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの製造方法
JP4259190B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP3436244B2 (ja) 画像表示装置およびその製造方法、製造装置
JPH11120923A (ja) プラズマディスプレイパネル
WO2012017631A1 (ja) プラズマディスプレイパネル
CN101636809B (zh) 等离子体显示屏
JP4055505B2 (ja) プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法
JP2001135241A (ja) ガス放電パネル及びその製造方法
JP2007324098A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2003112947A (ja) プラズマディスプレイパネル用ガラスペースト、その焼成方法及びそれを用いた誘電体材料又は障壁材料
CN101896989A (zh) 等离子显示器面板

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050720

RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20050720

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050906

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051206

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051207

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060516

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060523

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091020

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees