JP2004185994A - 燃料電池カソード、その製造方法および燃料電池 - Google Patents

燃料電池カソード、その製造方法および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒であるコロイド粒子の付着量が少なくても、酸素還元反応を効率よく生じさせる燃料電池カソードを提供する。また、その燃料電池カソードの簡便な製造方法を提供する。さらには、触媒活性の高い燃料電池カソードを用いることにより、発電効率の高い燃料電池を提供する。
【解決手段】金属塩と還元剤とを含有する溶液を煮沸して、溶存酸素を除いた状態で調製したコロイド溶液を、基体に塗布して、基体にコロイド粒子を定着させる燃料電池カソードの製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、酸素還元反応を促進する燃料電池カソード、その製造方法ならびにそれを用いた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
白金などの金属微粒子が触媒として機能することは広く知られるところである。金属微粒子を触媒として利用する場合、反応原料との接触面積を増やすため、あるいは触媒を取り扱い易くするため、通常は繊維、織布、不織布、フィルムまたは粉体などの基体の表面に金属微粒子を定着させる。基体の表面に金属微粒子を定着させる手段は種々存在するが、たとえば特許文献1には、2価の白金アンミン塩水溶液中にゼオライトを投入し、これを吸引濾過し水洗した後に加熱乾燥して、さらに500℃に加熱しそのまま維持しつつ、所定時間酸素に曝露し、つづけて水素に曝露することにより、ゼオライト上に金属白金を定着させる方法が記載されている。この方法によれば、平均径0.4〜2nmのゼオライトの細孔内に白金超微粒子が定着して、一酸化炭素などの双極性の分子を吸着し酸化できる触媒担持体が得られる。
【0003】
また、上記ゼオライトの代わりに導電性を有するカーボンブラックまたはグラファイトなどを基体に用いて、燃料電池カソードを製造する技術も知られている。たとえば、特許文献2には、白金アンミンエトキシド錯体溶液に硝酸ルテニウム水溶液を加えて調製した担持溶液中に、市販のカーボン粉末を加えて混合撹拌した後、これを乾燥させ、さらに電気炉内で加熱しつつ水素に曝露して、前記カーボン粉末上に白金ルテニウム合金を生成するカソード触媒の製造方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−256112号公報
【特許文献2】
特開2002−222655号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載の製造方法では、触媒活性を示す白金超微粒子がゼオライトの細孔内で生成されるため、白金超微粒子の原料中に含まれる不純物やその生成過程で生じる残渣が加熱焼成を行っても除去されず、白金超微粒子の表面を覆ったり、細孔内に残留したりすることから、得られた触媒担持体について、白金超微粒子の付着量の割に触媒活性が低いという問題があった。また、特許文献2に記載の製法方法についても、カーボン粉末や白金ルテニウム合金の表面に、溶液中の不純物が付着したり、加熱焼成による残渣が残留したりする問題があった。
【0006】
この発明は、上記問題点に着目することにより、完成されたものである。その目的とするところは、触媒であるコロイド粒子の付着量が少なくても、酸素還元反応を効率よく行う燃料電池カソードを提供することにある。また、その燃料電池カソードの簡便な製造方法を提供することにある。さらには、この燃料電池カソードを用いることにより、発電効率の高い燃料電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る燃料電池カソードの製造方法は、金属塩と還元剤とを含有する溶液を煮沸して、溶存酸素を除いた状態で調製したコロイド溶液を用いて、基体にコロイド粒子を定着させることを特徴とする。この方法によれば、安定剤などを含まなくても極めて安定性の高いコロイド溶液を基体に塗布するので、コロイド粒子を生成するために基体を加熱焼成する必要がなくなり、コロイド粒子を基体に定着させることが容易となると共に、残渣の発生などにより触媒活性が低下することもなくなる。また、前記コロイド溶液は、安価な金属塩を出発物質として、簡素な工程で製造できるので、製造コストが極めて低廉である。また、前記コロイド溶液は、粒径が均一で、高濃度になっても凝集し難いので、沈殿を防止するための安定剤が不要であり、かつ、基体上に均一に定着することができる。
【0008】
また、この発明に係る燃料電池カソードによれば、コロイド粒子の付着量が少なくても、酸素還元反応を効率よく生じさせることができる。さらに、この発明に係る燃料電池によれば、発電効率が改善される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0010】
コロイド溶液の製造には、刊行物(難波征太郎、大倉一郎、「白金コロイドの作り方と使い方」、表面、No.8(1983)、Vol.21、p.450〜456)を参考にした。すなわち、つぎの通りである。
「2.白金コロイドの作り方
2.1 白金コロイド
白金コロイドの調製にはコンデンサー付きの2Lの丸底フラスコを用い、これに蒸留水960mlを入れ、マントルヒーターを用いて十分沸騰させる。これに塩化白金酸水溶液(1g−Pt/L)60mlを加え、再び沸騰するのを待って、クエン酸ナトリウム水溶液(1wt%)120mlを添加し沸騰を続ける。溶液は、はじめ塩化白金酸のため淡黄色であるが、徐々に黒みを帯び、クエン酸ナトリウム添加30分後には茶褐色となる。さらに還流を続けると、1時間後には黒色に変化し、その後は色の変化は認められない。反応を停止するには、反応溶液を氷水浴中に浸すことにより行う。このようにして得られた白金コロイドは非常に安定であり、冷蔵庫に保存すれば、数ヶ月は凝集が認められない。
本調製方法は非常に簡単であるが、調製にあたっては次の3点に注意する必要がある。1)容器の洗浄は注意深く行い、あらかじめ一昼夜王水に浸してから使用する。2)使用する水は特に注意を払う必要があり、イオン交換水を2回蒸留して使用する。3)反応中は常に加熱を行い、はげしく反応している状態に保つことである。これだけの注意を払えば、再現性よく、白金コロイドを調製することができる。
反応中はげしく沸騰させておくのは、空気中の酸素が本反応を阻害するからである。溶存酸素を除いた状態で調製することが必要であり、はげしく沸騰していない状態で調製すると、合成に長時間費やしたり、凝集が起こってしまうなどして再現性のよい結果は得られない。窒素ガスなどの不活性気体を吹き込み、溶存酸素を除去した状態では、70℃付近の低温でも調製できる。
未反応の塩化白金酸やクエン酸ナトリウムは、イオン交換樹脂アンバーライドMB−1を詰めたカラムを通すことにより除去することができる。除去の程度は溶液の電気伝導度を測定することにより判断できるが、100mlのコロイド溶液ではイオン交換樹脂6mlで十分である。この際、イオン交換樹脂に吸着される白金コロイドの量はごくわずかである。」
【0011】
上記の方法により製造したコロイド粒子は、粒径が1nmオーダーで極めて均一性が高く、また高濃度状態でも安定剤を必要とせず殆ど凝集を生じない。そのため、コロイド溶液中に基体を浸漬するなど公知の手段を用いることにより、コロイド粒子を基体上に、簡便、かつ、強固に定着させることができる。また、このコロイド溶液を使用することから、コロイド粒子を生成するために基体ごと加熱焼成する必要がなくなり、製造工程を簡素化できるだけでなく、前記生成による残渣および不純物(副生物)の発生も回避することができる。その結果、この発明に係る製造方法によれば、触媒活性と耐久性とが極めて高い燃料電池カソードを簡便に得ることができる。
【0012】
コロイド溶液を基体に塗布する手段としては、とくに限定されるものではなく、ディップ法またはスプレー法など公知の手段が例示される。基体の種類は、コロイド粒子が定着でき、かつ、燃料電池カソードとして必要な機能すなわち導電性および耐熱性などを備えるものであれば、とくに限定されるものではない。たとえば、グラファイトまたはカーボンブラックなどが例示される。基体の形態・形状もとくに限定されるものではなく、棒状、繊維状、平板状、織布またはバルク状(凝集体)などが例示される。
【0013】
還元剤としては、水に溶解するものであればとくに限定されるものではなく、アルコール類、クエン酸類、カルボン酸類、ケトン類、エーテル類、アルデヒド類またはエステル類が例示される。また、これらの2種以上を併用してもよい。アルコール類としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールまたはグリセリンが例示される。クエン酸類としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムまたはクエン酸アンモニウムなどのクエン酸塩が例示される。カルボン酸類としては、ぎ酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、アスパラギン酸またはそれらのカルボン酸塩が例示される。ケトン類としては、アセトンまたはメチルエチルケトンが例示される。エーテル類としては、ジエチルエーテルが例示される。アルデヒド類としては、ホルマリンまたはアセトアルデヒドが例示される。エステル類としては、ぎ酸メチル、酢酸メチルまたは酢酸エチルが例示される。これらの中でも、還元性が高く、取り扱いも容易なクエン酸ナトリウムがとくに好ましい。
【0014】
粒径1〜20nmの安定な金属のコロイド粒子を生成する観点からは、還元剤としてアルコール類、クエン酸類またはカルボン酸類が好ましい。とくに粒径1〜5nmの安定な金属のコロイド粒子を生成するためには、クエン酸類が好適である。ただし、コロイド粒子は、粒径が1.6nm未満になると、低温での触媒活性が著しく低下するため、その平均粒径は1.6nm以上であることが好ましい。
【0015】
反応溶液を構成する溶媒は、還元剤および金属塩を溶解できるものであればとくに限定されるものではなく、水、アルコール類、ケトン類またはエーテル類が例示される。また、これらを2種以上併用してもよい。アルコール類としては、メタノール、エタノール、1−プロパノールまたは2−プロパノールなどが例示される。ケトン類としては、ぎ酸メチル、酢酸メチルまたは酢酸エチルなどが例示される。エーテル類としては、メチルエチルエーテルまたはジエチルエーテルなどが例示される。金属塩を十分に溶解する観点から、溶媒としては、水またはアルコール類が好ましい。
【0016】
金属塩は、溶媒に溶解し、還元剤により還元されるもので、コロイド粒子となったときに触媒として機能しうるものであれば、その種類をとくに限定されるものではない。たとえば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、金(Au)、鉛(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)もしくはスズ(Sn)の塩化物、硝酸塩、硫酸塩またはこれらの金属錯化合物が挙げられる。また、これらの2種以上を併用してもよい。2種の金属塩を併用する場合は、合金のコロイド粒子を製造することができる。金属塩として白金塩を用いた場合は、コロイド粒子の粒径がとくに小さくなり、1〜5nmの安定なコロイド粒子が得られる。とくに、塩化白金酸を使用すれば、コロイド粒子の粒径の均一化を一層図ることができる。
【0017】
導電性の基体上にコロイド粒子が定着すれば、これを公知の手段により加工するだけで、燃料電池カソードが得られる。この燃料電池カソードは、コロイド粒子が不純物や残渣に覆われることがないので、その触媒活性すなわち酸素還元反応性が極めて高い。したがって、この発明に係るカソードを用いた燃料電池は、酸素還元反応が高効率で生じるため、その発電効率が向上する。なお、この燃料電池の製造方法も、とくに限定されるものではなく、公知の手段をそのまま用いることができる。
【0018】
【実施例】
以下、実施例および比較例を用いて、この発明をより具体的に説明する。
【0019】
(実施例1)
1,500mlフラスコ、100ml三角フラスコ、200ml三角フラスコ、還流コンデンサーおよび撹拌子を王水中に一昼夜浸し、イオン交換および限外濾過した純水を用いて前記器具を十分に洗浄した。イオン交換および限外濾過した純水850mlと撹拌子とを前記1,500mlフラスコに投入し、還流コンデンサーをフラスコ上部に設置して、これを100℃まで加熱・昇温した。純水中の溶存酸素を取り除くため、そのまま1時間煮沸を行った。一方、100ml三角フラスコに、テトラクロロ白金酸6水和物0.1328mg(白金として50mg)を秤量して投入し、そこにイオン交換および限外濾過した純水を加えて50mlとした。また、200ml三角フラスコに、クエン酸ナトリウム1gを秤量して投入し、イオン交換および限外濾過した純水を加えて100mlとした。純水の溶存酸素を取り除いた後、1,500mlフラスコに100ml三角フラスコからテトラクロロ白金酸水溶液を投入し、再度100℃まで加熱・昇温した。さらに、溶存酸素を除去するため、30分間煮沸を行った。つづいて、200mlフラスコからクエン酸ナトリウム水溶液を沸騰状態が維持されるように徐々に添加した。この反応溶液において、白金濃度は50mg/L=2.6×10−4mol/L=1.0×10−3Nであり、白金のモル濃度に対するクエン酸ナトリウムのモル濃度の比は13.2となる。また、クエン酸ナトリウムは一電子供与体として機能するから、白金の当量濃度に対するクエン酸ナトリウムの当量濃度の比は3.3となる。
【0020】
クエン酸ナトリウム水溶液を1,500mlフラスコに全て添加した後、沸騰状態で還元反応を継続させ、反応開始から120分後に反応を止めて、その反応液を室温まで急冷した。冷却した反応溶液をイオン交換樹脂アンバーライトMB−1(オルガノ株式会社製)を詰めたカラムに通し、反応溶液中に残存する金属イオンおよび還元剤を取り除いて安定なコロイド溶液を得た。このコロイド溶液について、プラズマ発光分光分析法によりコロイド粒子の濃度を測定し、さらにコロイド粒子を適当量サンプリングし過酸化水素分解反応を利用して、その触媒活性の状態すなわちコロイド粒子の粒径を調査した。その結果、白金コロイド粒子の濃度は31.25mg/Lで、触媒活性は0.79mol−O/mg−Pt/minであった。また、過酸化水素分解反応を利用したコロイド粒子の測定の精度を確認するため、上記白金コロイド粒子について、透過型電子顕微鏡を用いて、その平均粒径を測定した。その結果、コロイド粒子の平均粒径は3.5nmであり、過酸化水素分解反応を利用した測定結果と一致することを確認した。
【0021】
上記の手段により作製したコロイド溶液中に、市販のグラファイト電極(外径3mmの薄い円盤)を所定時間浸漬した後、引き上げて自然乾燥させた。このグラファイト電極表面における白金コロイド粒子の付着量を測定したところ、10μg−Pt/cmであった。この白金コロイド粒子が定着したグラファイト電極を、作用電極(外径6mmの棒状グラファイト)の端面に密着させ、濃度0.5Mの硫酸水溶液中に、前記白金コロイド粒子が浸るように浸漬した。つづいて、前記硫酸水溶液中に酸素ガスを送り込み、しばらくバブリングすることによって溶液中の酸素を飽和させた。バブリングを継続しつつ、前記作用電極に標準電極を接続して、カソード電流の大きさを測定した。その結果、カソード電流値i(O)=−2.31A/g−Ptであった。
【0022】
(実施例2)
実施例1において、クエン酸ナトリウム水溶液を1,500mlフラスコに全て添加した後、沸騰状態で還元反応を継続させた状態に関し、反応開始から反応を止めるまでの時間を短くした以外は同様にして、コロイド溶液と燃料電池カソードとを作製した。このコロイド溶液における白金コロイド粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡の測定により1.1nmであることが判った。また、グラファイト電極表面における白金コロイド粒子の付着量は、実施例1と同じ10μg−Pt/cmであった。
さらに、実施例1と同じ条件でカソード電流値を測定したところ、i(O)=−2.35A/g−Ptであった。
【0023】
(比較例1)
実施例1における白金コロイド粒子をグラファイト電極に定着させる手段について、つぎのように変更した。ビスアセチルアセトナート白金酸を含有する溶液中にグラファイト電極を浸漬し、しばらく放置した後に引き上げて、これを水素存在下で加熱焼成して、グラファイト電極上で白金超微粒子を生成させた。このグラファイト電極表面に定着した白金超微粒子の付着量は、実施例1と同じ10μg−Pt/cmであった。それ以外は、実施例1と同様にして、燃料電池カソードを作製し、カソード電流値を測定した。その結果、i(O)=−2.03A/g−Ptであった。
【0024】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されていることから、つぎのような効果を奏する。この発明に係る燃料電池カソードの製造方法によれば、安定剤などの不純物を含まない極めて安定性の高いコロイド溶液を基体に塗布するので、コロイド粒子を生成するために基体を加熱焼成する必要がなくなり、これに伴い残渣の発生などにより触媒活性が低下することもなくなる。また、前記コロイド溶液は、安価な金属塩を出発物質として、簡素な工程で製造されるので、その製造コストが抑えられる。また、前記コロイド溶液は、粒径が均一で、高濃度になっても凝集し難いので、沈殿を防止するための安定剤が不要となる。
【0025】
また、この発明に係る燃料電池カソードによれば、水素イオンと酸素から水を効率よく生じさせることができる。さらに、この発明に係る燃料電池によれば、発電効率を改善することができる。

Claims (6)

  1. 金属塩と還元剤とを含有する溶液を煮沸して、溶存酸素を除いた状態で調製したコロイド溶液を、基体に塗布して、基体にコロイド粒子を定着させる燃料電池カソードの製造方法。
  2. 上記金属塩が塩化白金酸である請求項1に記載の燃料電池カソードの製造方法。
  3. 上記還元剤がクエン酸ナトリウムである請求項1または2に記載の燃料電池カソードの製造方法。
  4. 上記コロイド粒子の平均粒径が1.6〜5nmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池カソードの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で製造した燃料電池カソード。
  6. 請求項5に記載のカソードを用いた燃料電池。
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