JP2004185569A - 制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御対象として選択された被制御装置から、その被制御装置を制御するための機能ボタンに関する情報を操作情報として取得し、その操作情報を参照して、各機能ボタンとリモコンに配置された各キーとを対応付け、リモコンの各キーと対応付けられた各機能ボタンを、関連付けられた各々のキーを模したアイコン画像としてモニタに表示させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のボタンを配置した送信機としてのリモコンと、グラフィックスユーザーインターフェース(以下GUI)機能を有する制御装置としてのセットトップボックスと、表示装置としてのモニタとを備えた制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、DVHSやHDDなどの記録再生機器(以下、被制御装置又は機器)とモニタ機器とを接続したAVシステムでは、所定の被制御装置を制御するためにセットトップボックスと呼ばれる制御装置が用いられている。
【0003】
図7は、セットトップボックスを備えたAVシステムの概略構成図である。セットトップボックス3はIEEE1394バス4によりDVHS(ビデオ)5と接続されており、モニタ1上にDVHS5を制御するためのコントロールパネルと呼ばれるGUI画面を表示する。図7において、ユーザーがコントロールパネルを見ながらリモコン10のキーを操作すると、セットトップボックス3ではリモコン10からの赤外線6を受信してコマンドを取得し、これを読み取ってリモコン10のどのキーが操作されたかを特定することにより、そのキーに対応する1394コマンドがIEEE1394バス4を経由してDVHS5に送出される。
【0004】
上記のようなAVシステムにおいては、例えばリモコン10のメニューキーを押して様々な制御メニューを画面に出し、その中から1394機器制御用のメニューを選択し、さらにIEEE1394バス4に接続されている機器の中のどれを制御するかを選択するメニューで制御対象機器を選択する等することにより、図8の画面をモニタ上に表示させることができる。
【0005】
図8に示すコントロールパネル20は、DVHSの制御用のものであり、それぞれの機能は、プログラム始めサーチボタン21、電源ボタン22、プログラム終わりサーチボタン23、早戻しボタン24、再生ボタン25、早送りボタン26、ポーズボタン27、停止ボタン28、録画ボタン29である。ここで、例えば録画機能の無い機器又は録画できない媒体が接続されている機器に挿入されているならば、録画ボタン29は表示されないというように、接続された機器に応じてここで表示されるボタンが変わってくる。このうち電源ボタン22は、IEEE1394バスのような通信回線で接続されているために実現できるボタンである。すなわち、自機器の電源ON/OFFをこのような形で制御する時について見てみると、電源ボタンをONからOFFにするときは、ON状態で画面表示が可能であるから意味があるが、OFFからONにするときは、OFF状態であるため画面表示ができないから表示不可能である。セットトップボックスの電源状態はDVHSの電源状態とは無関係なので、図8に示すような電源ボタン22の表示には意味がある。なお、電源ボタン22はトグルであり、ONの時に押すとOFF、OFFの時に押すとONになる。
【0006】
図8のコントロールパネル20に対しては、図7に示すリモコン10の十字キー/決定キー12を用いて操作していた。図7に示す5つのキーのうちの真ん中の「決」と表示されたキーが決定キーであり、あとの残りのキーがそれぞれ十字キーの上キー、右キー、左キー、下キーとなる。
【0007】
例えば、図8では再生ボタン25が現在フォーカスが当たって引っ込んだ状態になっている。ここで十字キーの右キーを押すと早送りボタン26のところにフォーカスが当たる。ここから十字キーの上キーを押すとプログラム終わりサーチボタン23のところにフォーカスが当たってボタンが引っ込んだ状態になる。さらに十字キーの左キーを押すとイジェクトボタン22のところにフォーカスが当たってボタンが引っ込んだ状態になる。そこで決定キーを押すとフォーカスが当たっているボタンに従ってIEEE1394バス4にそのコマンドが出て制御が行われる。例えば再生ボタン25にフォーカスが当たっているときに決定キーを押すと、IEEE1394バス4で接続されたDVHS5に対して再生コマンドが出て、それを受けたDVHS5は再生を始める。
【0008】
次に、ボタン操作から1394コマンドが送出されるまでの従来例における処理手順を図9のフローチャートにより説明する。
【0009】
ここでは、既に画面上に図8に示すような操作のためのボタン(21〜29)が表示されているものとする。まず初期状態として真ん中に位置する再生キー25にフォーカスを当てる(ステップS301)。この状態でキー入力待ちとなり、リモコン10の十字キーが押されたかどうかを判定する(ステップS302)。ここで十字キーが押されると(ステップS302でYES)、十字キーの押された方にフォーカスを移動する(ステップS304)。そして再びステップS302に戻る。ステップS302で十字キーが押されていない場合は、決定キーが押されたかどうかを判定する(ステップS303)。ここで決定キーが押されていなければ(ステップS303でNO)、再びステップS302に戻り、押されていた場合には(ステップS303でYES)、フォーカスの当たっているボタンに対応する1394のコマンドを送出する(ステップS305)。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−285965号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来例においては、十字キーによってまずフォーカスの当たっているボタンを変更して、制御を行いたいボタン位置までフォーカスを移動した上で決定キーを押すことにより機器の制御を行っていた。このように、従来例では所望のボタンを選択して機器を制御するまでに少なくとも2回の操作を行う必要があるため、ボタンとキーとの対応関係が分かりにくいだけでなく、キー操作を素早く行うことが難しいという問題点があった。さらに、複数の操作が組み合わされるため、プログラムも複雑なものとなっていた。
【0012】
本発明の目的は、リモコンのキー操作を素早く行うことができ、またプログラムの作成が簡単な制御システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数のキーが配置され、1つのキーを操作したときに当該キーに対応する指示を送信する送信機と、通信回線で接続された1つ以上の被制御装置を前記送信機から受信した指示に基づいて制御する制御装置と、前記被制御装置を制御するための機能ボタンをアイコン画像として表示する表示装置とを備えた制御システムであって、前記制御装置は、制御対象として選択された被制御装置から、当該被制御装置を制御するための機能ボタンに関する情報を操作情報として取得する操作情報取得手段と、前記操作情報取得手段で取得した操作情報を参照して、各機能ボタンと前記送信機に配置された各キーとを対応付けるキー割付け手段と、前記送信機の各キーと対応付けられた前記各機能ボタンを、対応付けられた各々のキーを模したアイコン画像として前記表示装置に表示させる画像制御手段と、前記送信機の所定キーが操作されて当該所定キーに対応する指示を受信したときは、前記受信した指示に対応する機能ボタンを特定し、当該機能ボタンに対応するコマンドを前記選択された被制御装置に出力するコマンド出力手段とを備えてなることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、画面上に表示される機能ボタンは、送信機の対応するキーを模したアイコン画像として表示されるため、送信機の各キーと画面表示との対応関係が明確になり、また操作も1回で済むため、ユーザーはキー操作を素早く行うことができる。さらに、1つのキー操作に対応して1つの制御が実行されるため、複数の操作を組み合わせる必要がなくなり、プログラムの作成も簡単なものとなる。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1において、前記送信機は、キーが押されたときに当該キーに対応する指示を送信し、また押されたキーが離されたときに当該キーが離されたことを知らせる解除指示を送信するように構成され、前記制御装置のコマンド出力手段は、前記送信機から受信した指示に対応する機能ボタンを特定し、当該機能ボタンに関する情報を一時的に保存するとともに、当該機能ボタンに対応するコマンドを前記選択された被制御装置に出力し、また前記送信機からキーが離されたときの解除指示を受信したときは、前記保存している機能ボタンの種類に応じて対応するコマンドを前記選択された被制御装置に出力することを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、送信機のキーが押されたときに対応する指示が送信され、またキーを離したときにもそれを知らせる解除指示が送信されるので、例えば早送りボタンのように、キーが押されている間中は早送りを行い、キーが離されたときに再生を行うような制御を1回のキー操作で行うことができる。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記画像制御手段は、キーが操作された機能ボタンに対応するアイコン画像を他のキーの機能ボタンに対応するアイコン画像と判別可能な状態で表示することを特徴とする。
【0018】
上記構成によれば、ユーザーは画面上に表示されたアイコン画像のうち、自分がキーを操作した機能ボタンに対応するアイコン画像とその他のアイコン画像を容易に識別することができるため、ユーザーは自分がどのボタンを押したのかが明確に分かるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる制御システムの実施の形態について説明する。本実施の形態に係わるAVシステムは、図7に示すAVシステムを前提としたものであり、図7と同等部分については同一符号で説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係わるAVシステムの特徴的な機能を実現しているユーザーインターフェース制御部の構成を模式的に示すブロック図である。
【0021】
ユーザーインターフェース制御部100は、識別情報取得手段101、キー割付け手段102、画像制御手段103、コマンド出力手段104、機能ボタン保存手段105、入出力制御部106により構成されている。このユーザーインターフェース制御部100には、DVHSやHDDなどの被制御装置107、表示装置としてのモニタ1が接続されている。
【0022】
操作情報取得手段101は、制御対象として選択された被制御装置107から、その被制御装置107を制御するための機能ボタンに関する情報を操作情報として取得する。機能ボタンとは、例えば図8に示すような電源ボタン22、早戻しボタン24、再生ボタン25などである。IEEE1394バス4上に被制御装置107が接続されると、バスリセットが発生し、この被制御装置107に関する各種の情報が識別情報として取得され、図示しないメモリ(フラッシュメモリ又はRAMなど)に保存される。先に述べた操作情報は、被制御装置107が接続された際に識別情報に含まれる情報として取得される。
【0023】
キー割付け手段102は、操作情報取得手段101で取得した操作情報を参照して、各機能ボタンとリモコン10に配置された各キーとを対応付ける。例えば、図8の再生ボタン25を、リモコン10のテンキー11に配置された5番キー(図7)に割り付けるという処理を各機能ボタン毎に行う。
【0024】
画像制御手段103は、GUI機能を実現する部分であり、本実施の形態においては、さらにキー割付け手段102によりリモコン10の各キーと対応付けられた各機能ボタンを、関連付けられた各々のキーを模したアイコン画像としてモニタ1に表示させる処理を行う。キーを模したアイコン画像とは、機能ボタンをリモコン10の例えばテンキーへ割り付けた場合には、前記テンキーの形状、配置、色等を模したアイコン画像をいう。また、画像制御手段103は、キーが操作された機能ボタンに対応するアイコン画像を、他のキーの機能ボタンに対応するアイコン画像と判別可能な状態で表示する。例えば、機能ボタンを矩形枠で表示したとすると、キーが操作された機能ボタンのみを矩形枠が引っ込んだ状態の図柄として、操作された機能ボタンとそうでないものを判別可能とする。
【0025】
コマンド出力手段104は、リモコン10の所定キーがユーザーにより操作されることにより、この所定キーに対応する指示を受信したときは、その受信した指示に対応する機能ボタンを特定し、この機能ボタンに対応するコマンドを被制御装置107に送出する。例えば、ユーザーがリモコン10の5番キーを押すと、リモコン10から5番キーに対応する指示を受信し、この5番キーに割り付けられた再生ボタン25を特定する。そして、この再生ボタン25に対応する再生コマンドを被制御装置107に送出する。
【0026】
またコマンド出力手段104は、リモコン10から受信した指示に対応する機能ボタンを特定し、この機能ボタンに関する情報を機能ボタン保存手段105に一時的に保存するとともに、その機能ボタンに対応するコマンドを被制御装置107に出力する。さらに、リモコン10からキーが離されたときの解除指示を受信したときは、機能ボタン保存手段105で保存している機能ボタンの種類に応じて対応するコマンドを被制御装置107に送出する。例えば、キーが離されたときの解除指示を受信したときに、機能ボタン保存手段105に保存されている機能ボタンが早送りボタンであるときは、対応するコマンドとして再生コマンドを出力する。
【0027】
リモコン10は、図7に示すように、0〜9までのテンキー11と、上キー、右キー、左キー、下キー、及び決定キーからなる十字キー/決定キー12とが配置されている。リモコン10では、押されたときキーに対応する指示を赤外線で送信し、また押されたキーが離されたときに、当該キーが離されたことを知らせる解除指示を送信するように構成されている。
【0028】
次に、ユーザーインターフェース制御部100の機能を実現するための具体的なハードウェア構成について説明する。図2は、本実施の形態に係わるセットトップボックス13の回路構成を示すブロック図である。
【0029】
アンテナ200から入ってきた電波は、チューナ201でチャンネルが選択される。デジタル放送ではアナログ放送と異なり1つのチャンネルで複数の事業者が放送を行う。よって、チューナ201では周波数での選択を行うとともに、周波数の中から1つの事業者の選択を行う。次にデスクランブラ202を通る。これは有料放送などで課金をしたい場合に、そのままでは視聴できないように信号にスクランブルをかけておき、特定のカードなどが受信機に挿入されていた場合のみにスクランブルを解除して視聴できるようにするための回路である。その後デマルチプレクサ203を経由する。ここで、ビデオのデータとオーディオのデータに分けられ、一時的にデマルチプレクサ用RAM212に蓄えられ、その後デマルチプレクサ用RAM212からそれぞれビデオデコーダ204とオーディオデコーダ205に送られる。ビデオデコーダ204では圧縮されたビデオデータがデコードされ、その後グラフィックス213のデータが重畳されて、映像出力2としてモニタ1(図7)に出力される。また、オーディオデコーダ205では圧縮されたオーディオデータがデコードされ、オーディオ出力207として図示しないオーディオアンプから出力される。
【0030】
以上のチューナ201からオーディオデコーダ205まではバス217を介してCPU208と接続され、このCPU208からの指示に従って動作が制御される。バス217には、これら以外にCPU208の制御プログラムを格納するROM209、CPU208で使用する変数を格納するRAM210とフラッシュメモリ211、1394用I/F214、RTC215、リモコンI/F216が接続されている。
【0031】
さらに、デマルチプレクサ203は、上記のオーディオとビデオ以外のSI/PSI情報、データカルーセル情報を抜き出して、デマルチプレクサ用RAM212に一時的に蓄える。CPU208はこれを取得して、例えばSI情報ならEPG向けの情報に整理しなおしたり、データカルーセルの情報の中からBML文書の情報を抽出して、RAM210に蓄える。ユーザーからEPG情報の表示の指示があった場合には、グラフィックス213を通じてモニタ1上に提示する。また、BML文書は自動的に実行あるいはユーザの操作により実行され、例えばその中のGUI部分はグラフィックス213を使ってユーザーに画面を提示する。
【0032】
1394用I/F214は、CPU208とバス217を通じて接続されることにより制御される。AV/Cコマンドなど制御のためのコマンドのやりとりは、CPU208からの制御を受けて直接にIEEE1394バス4で接続された装置とやりとりを行う。またIEEE1394バス4を経由して接続されている装置に録画する時には、デマルチプレクサ203からパーシャルストリームを受けてIEEE1394バス4に出力し、IEEE1394バス4を経由して接続されている装置から再生するときはIEEE1394バス4経由でパーシャルストリームを受けてデマルチプレクサ203に出力する。デマルチプレクサ203は、受信した放送と同様にビデオのデータとオーディオのデータに分けられ、一時的にデマルチプレクサ用RAM212に蓄えられ、その後デマルチプレクサ用RAM212からそれぞれビデオデコーダ204とオーディオデコーダ205に送られる。またパーシャルストリームの中のSI/PSI情報やデータカルーセル情報なども放送を受信したときと同様に処理される。
【0033】
RTC(Real Time Clock)215は時計である。これは中に水晶発振器を持って自走で時刻を保持していても良いし、放送からSI情報として受信された時刻データを元に時刻を保持していても良い。後者の場合は、SI情報の中の時刻情報TOTをデマルチプレクサ用RAM212からデマルチプレクサ203経由でCPU208が取得してRTC215に保持することになる。また場合によっては時分秒と言った通常の時刻でなく、電源がオンになってから水晶発振器が何クロック発振したかと言った相対的な時間でも良い。いずれの場合でもCPU208はその時刻データをRTC215から取得することが可能である。
【0034】
リモコンI/F216は、図6のリモコン10から送信された赤外線6によりコマンドを取得し、保持する。CPU208はこれを読みとってリモコン10のボタンの何が押されたか、または離されたかを知る。
【0035】
なお、図1に示す識別情報取得手段101、キー割付け手段102、コマンド出力手段105の機能は、図2のCPU208及びユーザーインターフェース制御プログラムにより実現され、画像制御手段103の機能はグラフィックス213及びグラフィック制御プログラムにより実現されている。また機能ボタン保存手段105の機能は図2のRAM210又はフラッシュメモリ211により実現され、入出力制御部106の機能は、図2の1394用I/F214、リモコンI/F216、モニタ1(図7)と接続する図示しないモニタ出力I/Fにより実現されている。
【0036】
次に、上記のように構成されたセットトップボックス13におけるGUI機能について説明する。以下に説明するそれぞれの処理は、RAM210に保持されている所定の制御プログラム等に従ってCPU208、グラフィックス213により実行されるものとする。
【0037】
まず、機能ボタン(以下、ボタン)とキーの割付けを行うときの処理手順を図3のフローチャートにより説明する。ここでは、おもな処理内容のみを時系列に説明し、ユーザー操作による条件分岐等については説明を省略する。
【0038】
IEEE1394バス4上に被制御装置107が接続されると、バスリセットが発生し、CPU208に知らされて処理がスタートする。CPU208は、新たに接続された被制御装置の識別情報を取得し、フラッシュメモリ211に保持する(ステップS101)。このとき取得した識別情報には、新たに接続された被制御装置107に関する操作情報も含まれている。次に、取得した操作情報を参照して、被制御装置107に設定された各ボタンと、リモコン10に配置された各キーとを対応付ける(ステップS102)。
【0039】
そして、例えばユーザーがリモコン10のメニューキーを押して様々な制御メニューを画面に出し、その中から1394機器制御用のメニューを選択し、さらにIEEE1394バス4に接続されている機器の中のどれを制御するかを選択するメニューで制御対象機器を選択する等の操作が行われると、グラフィックス213は、リモコン10に配置された各キーと対応付けられた各ボタンを、対応付けられた各々のキーを模したアイコン画像としてモニタ1に表示させる(ステップS103)。
【0040】
このとき表示されるコントロールパネルの表示例を図4に示す。図4のコントロールパネル30では、画面上に表示されているボタン31〜39がリモコン10のテンキー11(図7)の1〜9番キーと対応している。ちなみに、画面上に表示されているのは、プログラム始めサーチボタン31、電源ボタン32、プログラム終わりサーチボタン33、早戻しボタン34、再生ボタン35、早送りボタン36、ポーズボタン37、停止ボタン38、録画ボタン39である。
【0041】
また、リモコン10のテンキー部分の形状、配置、色と、画面に表示されるボタン31〜39の形状、配置、色は同一となっている(又はほぼ同一とする)。ユーザーは、画面を見ながら制御を行いたいボタンに対応したリモコン10のテンキー11を押すことにより、機器の制御を行うことができる。
【0042】
例えば、リモコン10の5番キーを押すと再生ボタン35を押したことになり、9番キーを押すと録画ボタン39を押したことになる。リモコン10のキーを押すことにより、画面上の対応するボタンが例えば引っ込んだ状態に変化する。例えば5番キーを押している間中、再生ボタン35が引っ込んだ状態になり、ユーザーがどのボタンを押したのかが明確に分かるようになる。
【0043】
通常は、この再生ボタン35のように1回押すことによって何らかの動作が始まるが、ボタンを長押ししている間中に何らかの動作が行われる制御も場合もある。例えば、リモコン10の6番キーを押している間中、早送りボタン36が引っ込んだ状態になるというように、ボタンが長押ししている間ずっと早送りがなされ、離すと早送りが中止すると言ったケースである。従来例の場合は、ボタンが選択されているという動作ではボタンが引っ込んだ状態になっていたので、上記のように1回押した場合も長押ししている場合も点滅なり他の状態でユーザーに知らせる必要があった。すなわち従来例では、何も選択されていない状態、選択された状態、決定キーが押された状態の3つの状態に対応する表示形態が必要となっていた。しかし、本実施の形態では、何も選択されていない状態と、ボタンが押された状態(従来例で決定キーが押されたときに相当)の2つの状態に対応する表示形態があればよく、ボタンが1回押された場合も長押ししている場合も、画面上では少なくとも引っ込んだ状態の表示がなされていれば良い。
【0044】
図4に示す表示枠300は、リモコンのテンキーとボタンの対応関係をより明確にするための画面表示である。この中で「テンキーでDVHS5操作」とある部分は、例えば複数台接続されたDVHSのうちの5台目についてリモコン10のテンキー11で操作することを表している。また「状態:停止」とある部分はDVHS5の状態が停止なのか再生なのか録画なのか早送りなのかといった状態を表している。さらに「テープ位置 0:0:0」とある部分は、現在の再生位置を表している。この場合は時分秒であるが、チャプターや何曲目かという情報や再生中の曲目や番組名を表示したりしても良い。次に「電源:ON」はDVHS5の電源の状態を示している。これはIEEE1394バスのような通信回線を通じて接続されている他機器であるからこそ表示できる機能である。なぜならば、自機器の電源状態はOFFの時は表示できないからである。
【0045】
次に、リモコンのテンキーが操作されたときの処理手順を図5のフローチャートにより説明する。ただし、各部の表記には図1、図2及び図4の符号を付している。
【0046】
この場合は、図4に示すコントロールパネルの画面が表示されると同時に処理がスタートして、テンキー入力待ちとなり、リモコン10のテンキーが押されたかどうかを判定する(ステップS201)。この間にリモコン10のテンキーが押されると(ステップS201でYESへの遷移)、そのキーの指示に対応するボタンを特定し、そのボタンに関する情報をフラッシュメモリ211に保存する(ステップS202)。そして、特定したボタンに対応するIEEE1394のコマンドを被制御装置107に送出する(ステップS203)。その後、ステップS201に戻り、次のテンキー入力があるまで待機する。
【0047】
なお、コマンドを送出したときに、被制御装置107にディスクなどのメディアが挿入されておらず、例えば再生コマンドが無効になるとわかっている場合には、再生コマンドを送出しないようにしてもよい。この場合は、例えば事前に再生キー35を表示しない、或いは薄く表示してユーザーに対しキー操作が無効であることを知らせるようにしてもよい。
【0048】
ところで、早送りボタン(以下、早戻しボタンも同じ)を長押ししている状態からキーを離したときの処理は次のようになる。
【0049】
通常のリモコンでは、早送りボタンを長押ししている間中、早送りを行い、離すと再生を行うようになるが、IEEE1394のコマンドでは早送り開始と再生(ここでは早送りの終了後再生になるとする)のコマンドとなるため、押されたキーに対応するコマンドを送出するだけの処理では、長押しの状態からキーを離したときに再生は行われない。そこで、本実施の形態では、早送りボタン36が押された場合に早送り開始のコマンドを送出し、離されたことを検出して再生コマンドを送出するようにしている。すなわち、ステップS201でNOであれば、前に押されていたキーが離されたかどうかを判定する(ステップS204)。先に説明したように、リモコン10からは、キーが押されたときだけでなく、押されたキーが離されたときにも、キーが離されたことを知らせる解除指示が送出される。
【0050】
CPU208は、その時点でキーが離されていなければ(ステップS204でNO)、ステップS201に戻る。一方、キーが離されていれば(ステップS204でYES)、ステップS202で保存しているボタンの種類に応じて、対応するIEEE1394のコマンドを被制御装置107に送出する(ステップS205)。例えば、保存していたボタンの種類が早送りボタンであれば、対応するコマンドとして再生コマンドを送出する。これによって、早送りボタンを長押ししている間中は早送りを行い、離すと再生を行うという制御を行うことができる。
【0051】
次に、他の実施の形態について説明する。図6は、コントロールパネルの他の表示例を示している。図6のコントロールパネル40では、画面上に表示されているボタン41〜45がリモコン10の十字キー/決定キー12(図7)に対応している。画面上に表示されているのは、電源ボタン41、早戻しボタン42、再生ボタン43、早送りボタン44、停止ボタン45である。また、この場合も、リモコン10の十字キー/決定キー部分の形状、配置、色と、画面に表示されるボタン41〜45の形状、配置、色は同一(又はほぼ同一)となっている。ユーザーは、画面を見ながら制御を行いたいボタンに対応したリモコン10の十字キー/決定キー12を押すことにより、機器の制御を行うことができる。
【0052】
例えば、決定キーを押すと再生ボタン43を押したことになり、上キーを押すと電源ボタン41を押したことになる。リモコンのキーを押すことにより、画面上の対応するボタンが例えば引っ込んだ状態に変化することは先に説明した実施の形態と同じである。また、この実施の形態においても、何も選択されていない状態と、ボタンが押された状態(従来例で決定キーが押されたときに相当)の2つの状態に対応する表示形態があればよく、ボタンが1回押された場合も長押ししている場合も、画面上では少なくとも引っ込んだ状態の表示がなされていれば良い。
【0053】
図6に示す表示枠400は、リモコンの十字キー/決定キーとボタンの対応関係を明確にするための画面表示である。この中で「十字キーでDVHS2操作」とある部分は、例えば複数台接続されたDVHSのうちの2台目についてリモコン10の十字キ/決定キー12で操作することを表している。(ただし、「決定キー」は場所が狭いので図示を省略している)。この他の表示については図4の表示枠300と同じなので説明を省略する。また、リモコンの十字キー/決定キーが操作されたときの処理手順についても図5のフローチャートと基本的に同じであるために説明を省略する。
【0054】
上記実施の形態によれば、画面上に表示されるボタンとリモコンに配置されたキーとを対応付けるとともに、画面上におけるボタンの形状、配置、色を、リモコンのキー部分の形状、配置、色と同一(又はほぼ同一)となるように表示するようにしたので、リモコンの各キーとGUI画面との対応関係が明確になる。したがって、初めて使用するユーザーであっても、操作の煩雑さや難しさを感じることがなく、操作を容易に行うことができる。
【0055】
また、従来例では、何も選択されていない状態、選択された状態、決定キーが押された状態の3つの状態に対応する表示形態が必要であり、ユーザーは少なくとも2回のキー操作を余儀なくされていたが、本実施の形態では、何も選択されていない状態と、ボタンが押された状態の2つの状態に対応する表示形態があればよく、操作も1回で済むため、ユーザーはキー操作を素早く行うことができる。
【0056】
さらに、1つのキー操作に対応して1つの制御が実行されるため、複数の操作を組み合わせる必要がなくなり、プログラムの作成も簡単なものとなる。
【0057】
上記実施の形態においては、図7のようにモニタ1とセットトップボックス3とを分離した構成について示したが、セットトップボックスがモニタと一体化されたセットトップボックス内蔵型のテレビであってもよい。
【0058】
上記実施の形態において、図4に示すコントロールパネル30の表示と、図6に示すコントロールパネル40の表示を、1つのリモコン10で切り替えるようにしてもよい。また、リモコン10のキーとして、テンキー11と十字キー/決定キー12を例として説明したが、本発明はこれらのキーに限定されるものではなく、リモコン上に配置された他のキーと機能ボタンとを対応付けることもできる。
【0059】
上記実施の形態では、図1に示す識別情報取得手段101、キー割付け手段102、画像制御手段103、コマンド出力手段104の処理をCPU208、グラフィックス213を用いてソフトウェア的に処理しているが、論理IC等でハード的に被制御装置管理部を構成するように変形することも、請求項の範囲内において技術的に可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画面上のボタンとリモコンのキーとを対応付けるとともに、前記ボタンをリモコンのキー部分を模したアイコン画像として表示するようにしたので、機器のボタンとリモコンのキーとの対応関係が明確になり、また操作も1回で済むため、ユーザーはキー操作を素早く行うことができる。
【0061】
さらに、1つのキー操作に対応して1つの制御が実行されるため、複数の操作を組み合わせる必要がなくなり、プログラムの作成も簡単なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係わるAVシステムの特徴的な構成を示すブロック図。
【図2】実施の形態に係わるセットトップボックスの回路構成を示すブロック図。
【図3】機能ボタンとキーの割付けを行うときの処理手順を示すフローチャート。
【図4】コントロールパネルの表示例を示す説明図。
【図5】リモコンのテンキーが操作されたときの処理手順を示すフローチャート。
【図6】コントロールパネルの他の表示例を示す説明図。
【図7】セットトップボックスを備えたAVシステムの概略構成図。
【図8】コントロールパネルの従来例を示す説明図。
【図9】ボタン操作から1394コマンドが送出されるまでの従来例における処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 モニタ
3 セットトップボックス
4 IEEE1394バス
5 DVHS
10 リモコン
11 テンキー
12 十字キー/決定キー
100 ユーザーインターフェース制御部
101 識別情報取得手段
102 キー割付け手段
103 画像制御手段
104 コマンド出力手段
105 機能ボタン保存手段
106 入出力制御部
107 被制御装置
208 CPU
209 ROM
210 RAM
211 フラッシュメモリ
213 グラフィックス
214 1394用I/F
215 RTC
216 リモコンI/F
Claims (3)
- 複数のキーが配置され、1つのキーを操作したときに当該キーに対応する指示を送信する送信機と、通信回線で接続された1つ以上の被制御装置を前記送信機から受信した指示に基づいて制御する制御装置と、前記被制御装置を制御するための機能ボタンをアイコン画像として表示する表示装置とを備えた制御システムであって、
前記制御装置は、
制御対象として選択された被制御装置から、当該被制御装置を制御するための機能ボタンに関する情報を操作情報として取得する操作情報取得手段と、
前記操作情報取得手段で取得した操作情報を参照して、各機能ボタンと前記送信機に配置された各キーとを対応付けるキー割付け手段と、
前記送信機の各キーと対応付けられた前記各機能ボタンを、対応付けられた各々のキーを模したアイコン画像として前記表示装置に表示させる画像制御手段と、
前記送信機の所定キーが操作されて当該所定キーに対応する指示を受信したときは、前記受信した指示に対応する機能ボタンを特定し、当該機能ボタンに対応するコマンドを前記選択された被制御装置に出力するコマンド出力手段と、
を備えてなることを特徴とする制御システム。 - 前記請求項1に記載の制御システムにおいて、
前記送信機は、
キーが押されたときに当該キーに対応する指示を送信し、また押されたキーが離されたときに当該キーが離されたことを知らせる解除指示を送信するように構成され、
前記制御装置のコマンド出力手段は、
前記送信機から受信した指示に対応する機能ボタンを特定し、当該機能ボタンに関する情報を一時的に保存するとともに、当該機能ボタンに対応するコマンドを前記選択された被制御装置に出力し、また前記送信機からキーが離されたときの解除指示を受信したときは、前記保存している機能ボタンの種類に応じて対応するコマンドを前記選択された被制御装置に出力すること、
を特徴とする制御システム。 - 前記請求項1又は2に記載の制御システムにおいて、
前記画像制御手段は、キーが操作された機能ボタンに対応するアイコン画像を他のキーの機能ボタンに対応するアイコン画像と判別可能な状態で表示することを特徴とする制御システム。
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