JP2004184293A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示部が所定の回転角度以上回転したことに応じて磁気検出手段の出力を変化させて該表示部の開閉状態を検出し、該表示部での表示状態を前記開閉状態に応じた状態にする。
【解決手段】機器本体に固定される磁気検出素子208と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で表示部201の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部204と、磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、ヒンジ部に固定される磁石206とを有し、前記磁気検出素子を、表示部が前記収納状態と前記全開状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記全開状態の間では、磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】機器本体に固定される磁気検出素子208と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で表示部201の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部204と、磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、ヒンジ部に固定される磁石206とを有し、前記磁気検出素子を、表示部が前記収納状態と前記全開状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記全開状態の間では、磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するようにする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示部を有する、撮影装置等の電子機器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮像装置において被写体の画像を確認する手段として、液晶パネルなどの表示装置を二つ具備しているものがある。その一つは直視出来る大型液晶表示部であり、もう一つは覗いて見る小型液晶表示部であり、必要に応じ切り換え可能になっている。一般的には外光の明るい場所では液晶の照明光の方が暗いため、表示画面が見にくいので、覗いて見る小型液晶表示部を使用する。したがって、大型液晶表示部から小型液晶表示部へもしくはその逆への切り換えが行われた事を検出する手段が必要になる。この検出手段として、機械的な作動に応答して電気的接続を切り換えるメカスイッチを用いるものがあるが、近年の製品の小型化に伴い、メカスイッチを配置するスペースが少なく配置することが困難となっている。特に大型液晶表示部の開閉(第1の回転軸を中心に回転させて)や回転(第1の回転軸と直交する第2の回転軸を中心に回転させて)操作等をメカスイッチにより検出する構成の場合、開閉や回転を可能にするヒンジ部に前記メカスイッチを配置するスペースが殆どない。そこで、大型液晶表示部の開閉、回転操作等が行われたことを、前記メカスイッチに代え、磁気検出素子(ホール素子とも記す)などのセンサーを使用して検出している。
【0003】
また、撮影者が小型液晶表示部、撮影されている側が大型液晶表示部、というように両方の人が液晶表示画面を見ることが可能な対面撮影状態においては、大型液晶表示部を開操作の後、更に回転操作して被写体側に向ける使用となる。この際、大型液晶表示部での画面表示は画面が上下逆方向になるため、表示方向を補正するための検出手段としても、メカスイッチに代え、ホール素子などのセンサーが用いられている。
【0004】
ところが、前記ホール素子を使用した場合は、以下のような問題がある。
【0005】
一般にホール素子と磁石の位置関係は、図12のように、ある一定の距離を置いた関係となっている。図12においては、磁石が矢印の方向に移動可能な構造となっている。なおこのホール素子は、磁石のS極に対して出力が切り換わるものとする。
【0006】
図13(a),(b)は、磁石の磁束密度とホール素子の出力との関係を示したものである。
【0007】
ホール素子周辺にS極の磁界が発生すると、該ホール素子の出力がHi(ハイレベルを意味する)からLo(ローレベルを意味する)に切り換わる。つまり、磁石がホール素子の方に移動(図12において下方向)していくと、図13(a)に示すようにホール素子の周辺はS極の磁界が強くなるので、図13(b)に示すように該ホール素子の出力がHiからLoに切り換わる。
【0008】
ところが、ホール素子は磁石の磁束密度に対して動作感度(動作磁束密度)のばらつきがある。図14(a),(b)のように、磁束密度の強さに対してホール素子出力がaまたはbのようなばらつきを持っているのである。また、動作密度分布からみてみると、図15のように、ホール素子の出力がHiからLoになる磁束密度をBH−L 、ホール素子の出力がLoからHiになる磁束密度をBL−H とした場合、ホール素子によっては同じ磁束密度でも、BH−L のもの、BL−H のものの両方が存在することがわかる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにホール素子は動作磁束密度のばらつきが大きいため、切り換え位置の設定が困難となっている。
【0010】
そのことによる問題点としては、例えば、大型液晶表示部を使用して撮影する際、撮影場所、撮影環境により、該大型液晶表示部を完全に90度開いて使用できない場合があり、45度や60度だけ開いた状態で撮影する場合がある。このような場合にホール素子を使用して大型液晶表示部の回転角度の検出を行うと、該ホール素子の感度のばらつきにより45度開いても大型液晶表示部を用いて撮影しようとしていることを検出できず、該大型液晶表示部が動作しないと云う事態が発生する。
【0011】
また、販売店にて展示を行う際、限られた展示スペースにて液晶表示画面も見せようとするために、大型液晶表示部の表示パネル面を表側にした回転収納状態で展示されることが多い。この場合は、大型液晶表示部の回転による上下表示の補正と、表示面が表面になるために更に左右についても表示方向を補正することが必要になるが、これら補正を適正に切り換えることが困難である。
【0012】
上記のようにホール素子の検出角度はホール素子の動作点がオン/オフ(Hi,Lo)で異なるため、例えば大型液晶表示部と小型液晶表示部を切り換えるために大型液晶表示部を開く場合と、大型液晶表示部を閉じて小型液晶表示部に切り換えるポイント(角度)が同じ位置にならない問題がある。
【0013】
また、大型液晶パネルの視野角が狭いので見る方向によっては液晶パネルの階調が反転し、表示面が黒つぶれまたは白飛びになることがある。このような場合、ユーザーが暗い画面または白っぽい画面と間違った認識を持つことになることから、このような状態では大型液晶表示部が動作しない(小型液晶表示部から大型液晶表示部への切り換えが行われない)ような構成にすることも望まれる。
【0014】
(発明の目的)
本発明の目的は、表示部が所定の回転角度以上回転したことに応じて磁気検出手段の出力を変化させて該表示部の開閉状態を検出し、該表示部での表示状態を前記開閉状態に応じた状態にすることのできる電子機器を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、観察に供される情報を表示する表示部と、機器本体に固定される磁気検出素子と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部と、前記磁気検出素子の検出面に対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される磁石とを有する電子機器であって、前記磁気検出素子を、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するようにした電子機器とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の第1の形態に係る撮像装置の一例であるビデオカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【0018】
同図において、101は被写体像を入光するためのレンズ部、102は前記レンズ101から入光した被写体像を光電変換する撮像素子、103は前記撮像素子102からの出力信号をマトリクス処理することによって輝度信号および色差信号を生成し、ガンマ処理、A/D変換などの処理を行うカメラ信号処理部、104は前記カメラ信号処理部103からの信号を所定のフォーマットに変換して画像を表示させるための信号を生成する表示信号生成部、105は液晶表示部に表示するための文字や記号等を作成するキャラクタージェネレータである。
【0019】
106は大型液晶表示部であり、表示駆動回路106a、大型液晶パネル106b及び該大型液晶パネル106bの背面から光を照射するためのバックライトユニット106cによって構成される。前記表示駆動回路106aは、前記表示信号生成部104によって生成された信号に基づく撮像素子102によって撮像された画像を大型液晶パネル106bに表示させる。また、液晶表示部としては更に、覗くタイプの小型液晶表示部107も具備されており、前記大型液晶表示部106と同様に、表示駆動回路107a、小型液晶パネル107b及びバックライト107cによって構成される。
【0020】
108は制御部であり、メモリコントローラ108aとシステムコントローラ108bを具備し、前記メモリコントローラ108aでは、前記カメラ信号処理部103から入力される画像データをフレームメモリに蓄積を行ったり、逆にフレームメモリの画像データを前記カメラ信号処理部103に出力する。
【0021】
また、前記システムコントローラ108bは各部の動作の制御を行っており、AE,AWB,AF処理は、全て撮像面のデータを用いてシステムの制御を行う。これらの処理はカメラ信号処理部103がデータを供給してやり、メインCPUが演算処理を行い、不図示の、絞り駆動回路、レンズ駆動回路、CCD駆動回路及びカメラ信号の色処理回路を制御する。又システムコントローラ108bは、不図示の操作部の各種スイッチ(電源スイッチ、レリーズスイッチ、再生スイッチ等)の操作状態に応じて各部を制御し、必要な情報を表示部107に表示する。更にシステムコントローラ108bは、操作部からのスイッチ操作に基づいて各回路を制御するもので、前記撮像素子102の駆動制御や露出値、フォーカス、ホワイトバランスなどの制御も行う。
【0022】
尚、ここでは、システムコントローラ108bがビデオカメラ全体を制御する場合を例示したが、サブCPUとメインCPUとで分担する構成としても良い。
【0023】
109,110はホール素子であり、それぞれのホール素子の近傍に磁石111,112が配置され、また磁力がこれらホール素子までの距離によって変化するような構造となっている。このホール素子109,110での検出結果により制御部108が大型液晶表示部106と小型液晶表示部107の切り換え制御を行うことになる。
【0024】
次に、実際にビデオカメラにホール素子と磁石を具備したヒンジ回転機構について説明する。
【0025】
図2は大型液晶表装置が閉じられた収納状態時のホール素子と磁石を示す図であり、同図において、201は大型液晶表示部、202は大型液晶表示部201の開閉の為の回転中心となる回転軸、203は対面撮影時の際に大型液晶表示部を回転させる為の回転中心となる回転軸である。204はヒンジベースであり、前記回転軸202,203に対してそれぞれ回転する構造となっている。205は前記ヒンジベース204を保護するためのヒンジカバーである。206,207は環状の磁石であり、共にヒンジベース204に固定されている。
詳しくは、磁石206は、該磁石206のS極とN極が共にビデオカメラ本体に固定された後述のホール素子208と対向するように同一面に着磁されており、かつ、大型液晶表示部201が収納状態から45度未満の開閉状態ではN極上にホール素子208が位置し、45度以上、90度までの開閉状態ではS極上にホール素子208が位置するように、前記ヒンジベース204に固定されている。そして、環状の磁石206の中心は回転軸202と同一軸上であり、ヒンジベース204が回転することにより一緒に回転する。また、磁石207は、該磁石207のS極とN極が共に大型液晶表示部に固定された後述のホール素子209と対向するように同一面に着磁されており、かつ、大型液晶表示部201が90度に開かれた状態からのさらなる回転状態が90度未満ではN極上にホール素子209が位置し、90度以上、180度までの回転された状態ではS極上にホール素子209が位置するように、前記ヒンジベース204に固定されている。そして、環状の該磁石207の中心は回転軸203と同一軸上である。
【0026】
208は開閉検出用のホール素子であり、209は回転検出用のホール素子であり、共にS極の磁束に対して感度を持っているものとする。ホール素子208は不図示のビデオカメラ本体に固定されており、図2の状態では磁石206のN極上に位置する。ホール素子209は大型液晶表示部201に固定されており、図2の状態では磁石207のN極上に位置する。また、大型液晶表示部201が回転軸203に対して回転することにより一緒に回転する。
【0027】
この状態において、それぞれのホール素子208,209の出力をみてみると、どちらのホール素子もN極上に位置しているので、オフ(Hi)状態である。このホール素子208,209がオフの状態では不図示の小型液晶表示部が画像表示用として動作する。
【0028】
ここで、回転軸202を中心に大型液晶表示部201を画像表示用として使用する方向、すなわち図2中、時計方向に回転させると、ヒンジベース204、磁石206も回転軸202を中心として回転する。丁度45度回転した時点で、不図示のビデオカメラ本体に固定されたホール素子208はN極上からS極上に位置するようになり、該ホール素子208はS極に対し感度を持っているのでその出力がオンに変化し、画面表示用として小型液晶表示部から大型液晶表示部に切り換えられることになる。
【0029】
図3は、大型液晶表示部201を回転軸202を中心に更に回転させ、図2の状態から90度回転させた状態を示す図である。このときのホール素子の出力は、ホール素子208が磁石のS極上にくるためにオンとなり、ホール素子209の方は磁石207、ホール素子209とも回転するため、オフのままである。このときは大型液晶表示部201が画像表示用として動作する。
【0030】
図3の状態から、今度は回転軸203を中心として大型液晶表示部201を回転させると、該大型液晶表示部201に固定されているホール素子209も回転軸203を中心として回転する。この際、ヒンジベース204は回転しない。図4がこのときの状態、つまり回転軸203を中心に180度回転させた対面撮影時の状態を示した図である。図4に示すように180度回転した状態では、ホール素子209はN極上の位置からS極上の位置に変化する。ホール素子209はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子209の出力がオンに変化する。
【0031】
上記のように大型液晶表示部201を図3の状態から回転軸203に対して180度回転した図4の状態では、ホール素子209がS極上に位置し、該ホール素子209の出力はオンとなるので両方のホール素子の出力がオンとなり、画面表示が上下及び左右反転し、対面撮影状態となる。
【0032】
ここで、再び回転軸202を中心に大型液晶表示部201を収納方向、すなわち反時計方向に回転させると、ヒンジベース204、磁石206も回転軸202を中心として回転する。丁度45度回転した時点で、ホール素子208はS極上の位置からN極上の位置に変化する。ホール素子208はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子208の出力がオフに変化する。
【0033】
図5は、対面撮影状態から大型液晶表示部を回転収納状態に位置させたものである。
【0034】
この場合のホール素子208,209の出力は、ホール素子208はN極上にくるためにオフ、ホール素子209はS極上のままのオンとなる。
【0035】
図6に、各回転軸の回転角および各使用状態でのホール素子の出力をまとめたものを図示している。
【0036】
次に、図7のフローチャートを用いて、大型液晶表示部201の回転軸202を中心とする開閉や回転軸203を中心とする回転に伴って変化するホール素子208,209の出力に基づいたシステムコントローラ108bによる液晶表示部の切り換え制御動作について説明する。
【0037】
まず、ステップ#301にて、大型液晶表示部(フローでは、LCDパネル)を用いる為に図4に示すように45度以上開かれたか否かをホール素子208の出力より確認し、該ホール素子208の出力がオンしていなければステップ#308へ進み、小型液晶表示部(フローでは、EVFパネル)を画像表示用として動作させ、このフローを終了する。
【0038】
一方、前記ホール素子208の出力がオン(ホール素子209はオフ)していれば回転軸202を中心にして45度以上開かれたとしてステップ#302へ進み、大型液晶表示部を画像表示用として動作させる。次のステップ#303では、回転軸203を中心にして大型液晶表示部が90度以上、180度まで回転操作が行われたか否かを、ホール素子209の出力より確認する。この結果、ホール素子209の出力がオフであれば、大型液晶表示部を用いての通常撮影のままであるとしてステップ#307へ進み、小型液晶表示部の動作を停止(非表示状態)し、このフローを終了する。
【0039】
また、上記ステップ#303にてホール素子209の出力がオンに変化していれば、回転軸203を中心にして大型液晶表示部が90度以上、180度まで回転操作されたとしてステップ#304へ進み、スキャン方向を逆に制御する画面上下反転の表示を行う。そして、次のステップ#305にて、対面撮影状態であるかを、ホール素子208の出力より確認する。該ホール素子208の出力がオン(ホール素子209はオンのまま)であれば対面撮影であるとしてステップ#309へ進み、スキャン方向を逆に制御する画面左右反転の表示を行うと同時に、キャラクタ文字が左右逆に表示されるために該キャラクタ文字を非表示に制御する。その後はステップ#308へ進み、小型液晶表示部も動作させ(対面撮影であり、撮影者は大型液晶表示部で画像の確認をできないので)、このフローを終了する。
【0040】
また、上記ステップ#305にてホール素子208がオンしていなければ対面撮影状態でないのでステップ#306へ進み、回転収納状態であるかをホール素子208の出力より確認する。該ホール素子208の出力がオフに変化(ホール素子209はオンのまま)していれば、回転収納状態であるとしてスキャン方向を逆に制御する画面上下反転の表示を継続し、次のステップ#307にて、小型液晶表示部の動作を停止し、このフローを終了する。なお、上記ステップ#306にて回転収納状態でなければ、誤検出の可能性があるのでステップ#304へ戻り、以下同様の動作を繰り返す。
【0041】
(実施の第2の形態)
図8は本発明の実施の第2の形態に係る大型液晶表示部が閉じられた収納状態を示す図であり、図2等と同じ部分は同一符号を付し、その説明は省略する。又図1の回路構成や図7の動作についても同様であるものとし、その説明は省略する。
【0042】
同図において、210,211は棒状の磁石であり、磁石210はヒンジベース204の上部に回転軸203と平行に配置されており、回転軸202を中心に回転する。磁石211は同様にヒンジベース204の下部に固定されており、回転軸203に対し垂直に配置され、回転軸202を中心に回転する。212はホール素子であり、不図示のビデオカメラ本体に固定されており、磁石210のN極側の近傍に配置されている。ホール素子213は大型液晶表示部201に固定されており、磁石210のN極側の近傍に配置され、回転軸203を中心に回転する構造となっている。
【0043】
図9は、大型液晶表示部201を回転軸202を中心に更に回転させ、図8の状態から90度回転させた状態を示す図である。
【0044】
このときのホール素子の出力は、ホール素子212は磁石210のS極上にくるためにオンとなり、ホール素子213は磁石21とは離れた場所に位置するのでオフのままである。このときは大型液晶表示部201が画像表示用として動作する。
【0045】
図9の状態から、今度は回転軸203を中心として大型液晶表示部201を回転させると、該大型液晶表示部201に固定されているホール素子213も回転軸203を中心として回転する。この状態を示したのが、図10である。このように180度回転した状態時には、ホール素子213は磁石211のS極上の位置に変化する。該ホール素子212はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子212の出力もオンに変化する。
【0046】
つまり、図10は大型液晶表示部201を図9の状態から回転軸203に対して180度回転した状態であり、この際、ホール素子213がS極上に位置し、該ホール素子213の出力はオンとなる。これで両方のホール素子の出力がオンとなり、表示画面が上下及び左右反転し、対面撮影状態となる。
【0047】
ここで、再び回転軸202を中心に大型液晶表示部201を収納方向、すなわち反時計方向に回転させると、ヒンジベース204、磁石210も回転軸202を中心として回転する。丁度45度回転した時点で、ホール素子212はS極上の位置からN極上の位置に変化する。ホール素子212はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子212の出力がオフに変化する。
【0048】
図11は、対面撮影状態から大型液晶表示部201を回転収納状態に位置させたものである。
【0049】
この場合のホール素子212,213の出力は、ホール素子212はN極上にくるためにオフ、ホール素子213はS極上のままのオンとなる。
【0050】
各回転軸の回転角および各使用状態でのホール素子の出力をまとめたものは、上記の図6と同様の状態となる。
【0051】
以上の構造により、上記実施の第1の形態と同様、大型液晶表示部201の収納状態(小型液晶表示部の使用状態)、大型液晶表示部の使用状態、対面撮影状態、および、回転収納状態にて同様な効果を得ることができる。
【0052】
以上の実施の各形態によれば、ホール素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように磁石を配置しているので、常にホール素子の検出に必要な磁束を該ホール素子に加えることができ、ホール素子の動作磁束密度のばらつきがなくなり、液晶表示部の切り換えを適正に行うことが可能となる。
【0053】
また、図6に示すように、あらかじめ設定したポイント(回転角度)で各ホール素子の出力が変化するようにしておき、各ホール素子の各出力状態に基づいて各表示部の表示状態(非表示、表示、上下反転表示、左右反転表示)を切り換えるようにしているので、ビデオカメラの使用状態(収納状態(小型液晶表示部の使用状態)、大型液晶表示部使用状態(通常撮影状態)、対面撮影状態、および、回転収納状態)に合った表示とすることができる。
【0054】
さらに、上記のように表示の切り換えポイント(回転角度)をあらかじめ規定出来ることから、使用する液晶表示部の視角特性を避けることも出来る(45度以上開かれないとホール素子はオンせず、大型液晶表示部を非表示状態にする等)ため、販売店での展示を行う際に液晶パネルの黒つぶれや白飛びによる画面が暗いや白っぽいといった、ユーザーの間違った認識を回避できることにもなる。
【0055】
(変形例)
上記実施の各形態では、ビデオカメラに適用した例を述べたが、その他の表示部を回動させて観察する機能を有する電子機器にも適用できるものである。
【0056】
また、ホール素子をビデオカメラ本体や大型液晶表示部の一端面側に固定し、磁石をヒンジ部に固定した例を示しているが、逆に、磁石をビデオカメラ本体や大型液晶表示部の一端面側に固定し、ホール素子をヒンジ部に固定した構成で合っても、同様の効果を得ることができるものである。
【0057】
以下、本発明に係る実施態様について列挙する。
【0058】
(実施態様1) 観察に供される情報を表示する表示部と、機器本体に固定される磁気検出素子と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部と、前記磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される磁石とを有する電子機器であって、前記磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化することを特徴とする電子機器。
【0059】
(実施態様2) 前記磁気検出素子の出力に基づいて、前記表示部の表示状態を制御する表示制御手段を有する実施態様1に記載の電子機器。
【0060】
(実施態様3) 前記磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態にあり、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向している際は第1の信号を出力し、前記表示部が前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間にあり、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向している際は、第2の信号を出力するものであり、前記制御手段は、前記磁気検出素子の出力が前記第1の信号時には、前記表示部を非表示の状態とし、前記磁気検出素子の出力が前記第2の信号に変化することにより、前記表示部を表示状態にすることを特徴とする実施態様2に記載の電子機器。
【0061】
(実施態様4) 観察に供される情報を表示する表示部と、機器本体に固定される第1の磁気検出素子と、前記第1の磁気検出素子と直交した、前記表示部の一端面側に固定される第2の磁気検出素子と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の前記一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持する第1の軸部を有すると共に、前記表示部の第2の状態で該表示部を前記第1の軸部と直交する方向を軸中心として、該表示部を回転自在に支持する第2の軸部を有するヒンジ部と、前記第1の磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される第1の磁石と、前記第2の磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される第2の磁石とを有する電子機器であって、前記第1の磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記第1の磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するものであり、前記第2の磁気検出素子は、前記表示部が前記第2の状態から180度回転された第3の状態の間の90度未満の回転角度の回転状態では、前記第2の磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記90度から前記180度回転された前記第3の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するものであることを特徴とする電子機器。
【0062】
(実施態様5) 前記第1の磁気検出素子の出力と前記第2の磁気検出素子の出力に基づいて、前記可動の表示部の表示状態を制御する表示制御手段とを有することを特徴とする実施態様4に記載の電子機器。
【0063】
(実施態様6) 機器本体に固定された固定表示部を有し、前記表示制御手段は、前記第1の磁気検出素子の出力と前記第2の磁気検出素子の出力に基づいて、前記可動の表示部と前記固定表示部の表示状態を制御することを特徴とする実施態様5に記載の電子機器。
【0064】
(実施態様7) 前記第1の磁気検出素子は、前記可動の表示部が前記第1の状態から第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態にあり、前記第1の磁石のS極とN極のうちの一方に対向している際は第1の信号を出力し、前記可動の表示部が前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間にあり、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向している際は、第2の信号を出力するものであり、前記第2の磁気検出素子は、前記可動の表示部が前記第2の状態から180度回転された第3の状態の間の90度未満の回転角度の回転状態にあり、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向している際は第1の信号を出力し、前記可動の表示部が前記90度から前記180度回転された前記第3の状態の回転状態にあり、前記第2の磁石のS極とN極のうちの他方に対向している際は、第2の信号を出力するものであり、前記制御手段は、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第1の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力も前記第1の信号時には、前記固定の表示部のみを表示状態とし、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第2の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力が前記第1の信号時には、前記可動の表示部のみを表示状態とし、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第2の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力も前記第2の信号時には、前記可動の表示部のみを表示状態とすると共にこの時の情報表示を上下反転及び左右反転させ、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第1の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力が前記第2の信号時には、前記可動の表示部を表示状態にすると共にこの時の表示情報を上下反転させ、かつ、前記固定の表示部も同時に表示状態とすることを特徴とする実施態様6に記載の電子機器。
【0065】
(実施態様8) 磁気検出素子と、磁石とを有し、ヒンジの位相(回転角度)が所定の角度になったときに、前記磁気検出素子の出力が変化するように設定されていることを特徴とするヒンジ回動制御装置。
【0066】
(実施態様9) ヒンジの回転軸に対して所定の角度に傾けて前記磁石の極性の境界を設定することを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0067】
(実施態様10) 磁気検出素子と、磁石とを有し、ヒンジの位相(回転角度)が所定の角度になったときに、前記磁気検出素子の動作感度が変化するように構成してなることを特徴とするヒンジ回動制御装置。
【0068】
(実施態様11) 前記磁気検出素子と極性の異なる磁石を用い、かつ前記磁気検出素子に常時磁束を加えることを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0069】
(実施態様12) 二つの磁気検出素子の感度方向を互いに直交する位置に、該二つの磁気検出素子を配置したことを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0070】
(実施態様13) 二つの磁石が互いに直交する位置に、該二つの磁気検出素子を配置したことを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示部が所定の回転角度以上回転したことに応じて磁気検出手段の出力を変化させて該表示部の開閉状態を検出し、該表示部での表示状態を前記開閉状態に応じた状態にすることができる電子機器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るビデオカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が収納状態にある際のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図3】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が通常撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図4】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が対面撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図5】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が回転収納状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図6】図1のビデオカメラの各使用状態における各ホール素子の出力状態等を示す図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態における主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の第2の形態に係るビデオカメラにおいて大型液晶表示部が収納状態にある際のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の第2の形態において大型液晶表示部が通常撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の第2の形態において大型液晶表示部が対面撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の第2の形態において大型液晶表示部が回転収納状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図12】従来のホール素子と磁石の関係を示したものである。
【図13】磁束密度とホール素子の出力の関係を示したものである。
【図14】磁束密度の強さに対してホール素子の感度のばらつきについて示したものである。
【図15】磁束密度に対してホール素子の感度のばらつきを示したものである。
【符号の説明】
103 カメラ信号処理部
104 表示信号生成部
106 大型液晶表示部
107 小型液晶表示部
108b システムコントローラ
109,110 ホール素子
111,112 磁石
201 大型液晶表示部
202,203 回転軸
204 ヒンジベース
207,208 磁石
208,209 ホール素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示部を有する、撮影装置等の電子機器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮像装置において被写体の画像を確認する手段として、液晶パネルなどの表示装置を二つ具備しているものがある。その一つは直視出来る大型液晶表示部であり、もう一つは覗いて見る小型液晶表示部であり、必要に応じ切り換え可能になっている。一般的には外光の明るい場所では液晶の照明光の方が暗いため、表示画面が見にくいので、覗いて見る小型液晶表示部を使用する。したがって、大型液晶表示部から小型液晶表示部へもしくはその逆への切り換えが行われた事を検出する手段が必要になる。この検出手段として、機械的な作動に応答して電気的接続を切り換えるメカスイッチを用いるものがあるが、近年の製品の小型化に伴い、メカスイッチを配置するスペースが少なく配置することが困難となっている。特に大型液晶表示部の開閉(第1の回転軸を中心に回転させて)や回転(第1の回転軸と直交する第2の回転軸を中心に回転させて)操作等をメカスイッチにより検出する構成の場合、開閉や回転を可能にするヒンジ部に前記メカスイッチを配置するスペースが殆どない。そこで、大型液晶表示部の開閉、回転操作等が行われたことを、前記メカスイッチに代え、磁気検出素子(ホール素子とも記す)などのセンサーを使用して検出している。
【0003】
また、撮影者が小型液晶表示部、撮影されている側が大型液晶表示部、というように両方の人が液晶表示画面を見ることが可能な対面撮影状態においては、大型液晶表示部を開操作の後、更に回転操作して被写体側に向ける使用となる。この際、大型液晶表示部での画面表示は画面が上下逆方向になるため、表示方向を補正するための検出手段としても、メカスイッチに代え、ホール素子などのセンサーが用いられている。
【0004】
ところが、前記ホール素子を使用した場合は、以下のような問題がある。
【0005】
一般にホール素子と磁石の位置関係は、図12のように、ある一定の距離を置いた関係となっている。図12においては、磁石が矢印の方向に移動可能な構造となっている。なおこのホール素子は、磁石のS極に対して出力が切り換わるものとする。
【0006】
図13(a),(b)は、磁石の磁束密度とホール素子の出力との関係を示したものである。
【0007】
ホール素子周辺にS極の磁界が発生すると、該ホール素子の出力がHi(ハイレベルを意味する)からLo(ローレベルを意味する)に切り換わる。つまり、磁石がホール素子の方に移動(図12において下方向)していくと、図13(a)に示すようにホール素子の周辺はS極の磁界が強くなるので、図13(b)に示すように該ホール素子の出力がHiからLoに切り換わる。
【0008】
ところが、ホール素子は磁石の磁束密度に対して動作感度(動作磁束密度)のばらつきがある。図14(a),(b)のように、磁束密度の強さに対してホール素子出力がaまたはbのようなばらつきを持っているのである。また、動作密度分布からみてみると、図15のように、ホール素子の出力がHiからLoになる磁束密度をBH−L 、ホール素子の出力がLoからHiになる磁束密度をBL−H とした場合、ホール素子によっては同じ磁束密度でも、BH−L のもの、BL−H のものの両方が存在することがわかる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにホール素子は動作磁束密度のばらつきが大きいため、切り換え位置の設定が困難となっている。
【0010】
そのことによる問題点としては、例えば、大型液晶表示部を使用して撮影する際、撮影場所、撮影環境により、該大型液晶表示部を完全に90度開いて使用できない場合があり、45度や60度だけ開いた状態で撮影する場合がある。このような場合にホール素子を使用して大型液晶表示部の回転角度の検出を行うと、該ホール素子の感度のばらつきにより45度開いても大型液晶表示部を用いて撮影しようとしていることを検出できず、該大型液晶表示部が動作しないと云う事態が発生する。
【0011】
また、販売店にて展示を行う際、限られた展示スペースにて液晶表示画面も見せようとするために、大型液晶表示部の表示パネル面を表側にした回転収納状態で展示されることが多い。この場合は、大型液晶表示部の回転による上下表示の補正と、表示面が表面になるために更に左右についても表示方向を補正することが必要になるが、これら補正を適正に切り換えることが困難である。
【0012】
上記のようにホール素子の検出角度はホール素子の動作点がオン/オフ(Hi,Lo)で異なるため、例えば大型液晶表示部と小型液晶表示部を切り換えるために大型液晶表示部を開く場合と、大型液晶表示部を閉じて小型液晶表示部に切り換えるポイント(角度)が同じ位置にならない問題がある。
【0013】
また、大型液晶パネルの視野角が狭いので見る方向によっては液晶パネルの階調が反転し、表示面が黒つぶれまたは白飛びになることがある。このような場合、ユーザーが暗い画面または白っぽい画面と間違った認識を持つことになることから、このような状態では大型液晶表示部が動作しない(小型液晶表示部から大型液晶表示部への切り換えが行われない)ような構成にすることも望まれる。
【0014】
(発明の目的)
本発明の目的は、表示部が所定の回転角度以上回転したことに応じて磁気検出手段の出力を変化させて該表示部の開閉状態を検出し、該表示部での表示状態を前記開閉状態に応じた状態にすることのできる電子機器を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、観察に供される情報を表示する表示部と、機器本体に固定される磁気検出素子と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部と、前記磁気検出素子の検出面に対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される磁石とを有する電子機器であって、前記磁気検出素子を、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するようにした電子機器とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の第1の形態に係る撮像装置の一例であるビデオカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【0018】
同図において、101は被写体像を入光するためのレンズ部、102は前記レンズ101から入光した被写体像を光電変換する撮像素子、103は前記撮像素子102からの出力信号をマトリクス処理することによって輝度信号および色差信号を生成し、ガンマ処理、A/D変換などの処理を行うカメラ信号処理部、104は前記カメラ信号処理部103からの信号を所定のフォーマットに変換して画像を表示させるための信号を生成する表示信号生成部、105は液晶表示部に表示するための文字や記号等を作成するキャラクタージェネレータである。
【0019】
106は大型液晶表示部であり、表示駆動回路106a、大型液晶パネル106b及び該大型液晶パネル106bの背面から光を照射するためのバックライトユニット106cによって構成される。前記表示駆動回路106aは、前記表示信号生成部104によって生成された信号に基づく撮像素子102によって撮像された画像を大型液晶パネル106bに表示させる。また、液晶表示部としては更に、覗くタイプの小型液晶表示部107も具備されており、前記大型液晶表示部106と同様に、表示駆動回路107a、小型液晶パネル107b及びバックライト107cによって構成される。
【0020】
108は制御部であり、メモリコントローラ108aとシステムコントローラ108bを具備し、前記メモリコントローラ108aでは、前記カメラ信号処理部103から入力される画像データをフレームメモリに蓄積を行ったり、逆にフレームメモリの画像データを前記カメラ信号処理部103に出力する。
【0021】
また、前記システムコントローラ108bは各部の動作の制御を行っており、AE,AWB,AF処理は、全て撮像面のデータを用いてシステムの制御を行う。これらの処理はカメラ信号処理部103がデータを供給してやり、メインCPUが演算処理を行い、不図示の、絞り駆動回路、レンズ駆動回路、CCD駆動回路及びカメラ信号の色処理回路を制御する。又システムコントローラ108bは、不図示の操作部の各種スイッチ(電源スイッチ、レリーズスイッチ、再生スイッチ等)の操作状態に応じて各部を制御し、必要な情報を表示部107に表示する。更にシステムコントローラ108bは、操作部からのスイッチ操作に基づいて各回路を制御するもので、前記撮像素子102の駆動制御や露出値、フォーカス、ホワイトバランスなどの制御も行う。
【0022】
尚、ここでは、システムコントローラ108bがビデオカメラ全体を制御する場合を例示したが、サブCPUとメインCPUとで分担する構成としても良い。
【0023】
109,110はホール素子であり、それぞれのホール素子の近傍に磁石111,112が配置され、また磁力がこれらホール素子までの距離によって変化するような構造となっている。このホール素子109,110での検出結果により制御部108が大型液晶表示部106と小型液晶表示部107の切り換え制御を行うことになる。
【0024】
次に、実際にビデオカメラにホール素子と磁石を具備したヒンジ回転機構について説明する。
【0025】
図2は大型液晶表装置が閉じられた収納状態時のホール素子と磁石を示す図であり、同図において、201は大型液晶表示部、202は大型液晶表示部201の開閉の為の回転中心となる回転軸、203は対面撮影時の際に大型液晶表示部を回転させる為の回転中心となる回転軸である。204はヒンジベースであり、前記回転軸202,203に対してそれぞれ回転する構造となっている。205は前記ヒンジベース204を保護するためのヒンジカバーである。206,207は環状の磁石であり、共にヒンジベース204に固定されている。
詳しくは、磁石206は、該磁石206のS極とN極が共にビデオカメラ本体に固定された後述のホール素子208と対向するように同一面に着磁されており、かつ、大型液晶表示部201が収納状態から45度未満の開閉状態ではN極上にホール素子208が位置し、45度以上、90度までの開閉状態ではS極上にホール素子208が位置するように、前記ヒンジベース204に固定されている。そして、環状の磁石206の中心は回転軸202と同一軸上であり、ヒンジベース204が回転することにより一緒に回転する。また、磁石207は、該磁石207のS極とN極が共に大型液晶表示部に固定された後述のホール素子209と対向するように同一面に着磁されており、かつ、大型液晶表示部201が90度に開かれた状態からのさらなる回転状態が90度未満ではN極上にホール素子209が位置し、90度以上、180度までの回転された状態ではS極上にホール素子209が位置するように、前記ヒンジベース204に固定されている。そして、環状の該磁石207の中心は回転軸203と同一軸上である。
【0026】
208は開閉検出用のホール素子であり、209は回転検出用のホール素子であり、共にS極の磁束に対して感度を持っているものとする。ホール素子208は不図示のビデオカメラ本体に固定されており、図2の状態では磁石206のN極上に位置する。ホール素子209は大型液晶表示部201に固定されており、図2の状態では磁石207のN極上に位置する。また、大型液晶表示部201が回転軸203に対して回転することにより一緒に回転する。
【0027】
この状態において、それぞれのホール素子208,209の出力をみてみると、どちらのホール素子もN極上に位置しているので、オフ(Hi)状態である。このホール素子208,209がオフの状態では不図示の小型液晶表示部が画像表示用として動作する。
【0028】
ここで、回転軸202を中心に大型液晶表示部201を画像表示用として使用する方向、すなわち図2中、時計方向に回転させると、ヒンジベース204、磁石206も回転軸202を中心として回転する。丁度45度回転した時点で、不図示のビデオカメラ本体に固定されたホール素子208はN極上からS極上に位置するようになり、該ホール素子208はS極に対し感度を持っているのでその出力がオンに変化し、画面表示用として小型液晶表示部から大型液晶表示部に切り換えられることになる。
【0029】
図3は、大型液晶表示部201を回転軸202を中心に更に回転させ、図2の状態から90度回転させた状態を示す図である。このときのホール素子の出力は、ホール素子208が磁石のS極上にくるためにオンとなり、ホール素子209の方は磁石207、ホール素子209とも回転するため、オフのままである。このときは大型液晶表示部201が画像表示用として動作する。
【0030】
図3の状態から、今度は回転軸203を中心として大型液晶表示部201を回転させると、該大型液晶表示部201に固定されているホール素子209も回転軸203を中心として回転する。この際、ヒンジベース204は回転しない。図4がこのときの状態、つまり回転軸203を中心に180度回転させた対面撮影時の状態を示した図である。図4に示すように180度回転した状態では、ホール素子209はN極上の位置からS極上の位置に変化する。ホール素子209はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子209の出力がオンに変化する。
【0031】
上記のように大型液晶表示部201を図3の状態から回転軸203に対して180度回転した図4の状態では、ホール素子209がS極上に位置し、該ホール素子209の出力はオンとなるので両方のホール素子の出力がオンとなり、画面表示が上下及び左右反転し、対面撮影状態となる。
【0032】
ここで、再び回転軸202を中心に大型液晶表示部201を収納方向、すなわち反時計方向に回転させると、ヒンジベース204、磁石206も回転軸202を中心として回転する。丁度45度回転した時点で、ホール素子208はS極上の位置からN極上の位置に変化する。ホール素子208はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子208の出力がオフに変化する。
【0033】
図5は、対面撮影状態から大型液晶表示部を回転収納状態に位置させたものである。
【0034】
この場合のホール素子208,209の出力は、ホール素子208はN極上にくるためにオフ、ホール素子209はS極上のままのオンとなる。
【0035】
図6に、各回転軸の回転角および各使用状態でのホール素子の出力をまとめたものを図示している。
【0036】
次に、図7のフローチャートを用いて、大型液晶表示部201の回転軸202を中心とする開閉や回転軸203を中心とする回転に伴って変化するホール素子208,209の出力に基づいたシステムコントローラ108bによる液晶表示部の切り換え制御動作について説明する。
【0037】
まず、ステップ#301にて、大型液晶表示部(フローでは、LCDパネル)を用いる為に図4に示すように45度以上開かれたか否かをホール素子208の出力より確認し、該ホール素子208の出力がオンしていなければステップ#308へ進み、小型液晶表示部(フローでは、EVFパネル)を画像表示用として動作させ、このフローを終了する。
【0038】
一方、前記ホール素子208の出力がオン(ホール素子209はオフ)していれば回転軸202を中心にして45度以上開かれたとしてステップ#302へ進み、大型液晶表示部を画像表示用として動作させる。次のステップ#303では、回転軸203を中心にして大型液晶表示部が90度以上、180度まで回転操作が行われたか否かを、ホール素子209の出力より確認する。この結果、ホール素子209の出力がオフであれば、大型液晶表示部を用いての通常撮影のままであるとしてステップ#307へ進み、小型液晶表示部の動作を停止(非表示状態)し、このフローを終了する。
【0039】
また、上記ステップ#303にてホール素子209の出力がオンに変化していれば、回転軸203を中心にして大型液晶表示部が90度以上、180度まで回転操作されたとしてステップ#304へ進み、スキャン方向を逆に制御する画面上下反転の表示を行う。そして、次のステップ#305にて、対面撮影状態であるかを、ホール素子208の出力より確認する。該ホール素子208の出力がオン(ホール素子209はオンのまま)であれば対面撮影であるとしてステップ#309へ進み、スキャン方向を逆に制御する画面左右反転の表示を行うと同時に、キャラクタ文字が左右逆に表示されるために該キャラクタ文字を非表示に制御する。その後はステップ#308へ進み、小型液晶表示部も動作させ(対面撮影であり、撮影者は大型液晶表示部で画像の確認をできないので)、このフローを終了する。
【0040】
また、上記ステップ#305にてホール素子208がオンしていなければ対面撮影状態でないのでステップ#306へ進み、回転収納状態であるかをホール素子208の出力より確認する。該ホール素子208の出力がオフに変化(ホール素子209はオンのまま)していれば、回転収納状態であるとしてスキャン方向を逆に制御する画面上下反転の表示を継続し、次のステップ#307にて、小型液晶表示部の動作を停止し、このフローを終了する。なお、上記ステップ#306にて回転収納状態でなければ、誤検出の可能性があるのでステップ#304へ戻り、以下同様の動作を繰り返す。
【0041】
(実施の第2の形態)
図8は本発明の実施の第2の形態に係る大型液晶表示部が閉じられた収納状態を示す図であり、図2等と同じ部分は同一符号を付し、その説明は省略する。又図1の回路構成や図7の動作についても同様であるものとし、その説明は省略する。
【0042】
同図において、210,211は棒状の磁石であり、磁石210はヒンジベース204の上部に回転軸203と平行に配置されており、回転軸202を中心に回転する。磁石211は同様にヒンジベース204の下部に固定されており、回転軸203に対し垂直に配置され、回転軸202を中心に回転する。212はホール素子であり、不図示のビデオカメラ本体に固定されており、磁石210のN極側の近傍に配置されている。ホール素子213は大型液晶表示部201に固定されており、磁石210のN極側の近傍に配置され、回転軸203を中心に回転する構造となっている。
【0043】
図9は、大型液晶表示部201を回転軸202を中心に更に回転させ、図8の状態から90度回転させた状態を示す図である。
【0044】
このときのホール素子の出力は、ホール素子212は磁石210のS極上にくるためにオンとなり、ホール素子213は磁石21とは離れた場所に位置するのでオフのままである。このときは大型液晶表示部201が画像表示用として動作する。
【0045】
図9の状態から、今度は回転軸203を中心として大型液晶表示部201を回転させると、該大型液晶表示部201に固定されているホール素子213も回転軸203を中心として回転する。この状態を示したのが、図10である。このように180度回転した状態時には、ホール素子213は磁石211のS極上の位置に変化する。該ホール素子212はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子212の出力もオンに変化する。
【0046】
つまり、図10は大型液晶表示部201を図9の状態から回転軸203に対して180度回転した状態であり、この際、ホール素子213がS極上に位置し、該ホール素子213の出力はオンとなる。これで両方のホール素子の出力がオンとなり、表示画面が上下及び左右反転し、対面撮影状態となる。
【0047】
ここで、再び回転軸202を中心に大型液晶表示部201を収納方向、すなわち反時計方向に回転させると、ヒンジベース204、磁石210も回転軸202を中心として回転する。丁度45度回転した時点で、ホール素子212はS極上の位置からN極上の位置に変化する。ホール素子212はS極に対し感度を持っているので、該ホール素子212の出力がオフに変化する。
【0048】
図11は、対面撮影状態から大型液晶表示部201を回転収納状態に位置させたものである。
【0049】
この場合のホール素子212,213の出力は、ホール素子212はN極上にくるためにオフ、ホール素子213はS極上のままのオンとなる。
【0050】
各回転軸の回転角および各使用状態でのホール素子の出力をまとめたものは、上記の図6と同様の状態となる。
【0051】
以上の構造により、上記実施の第1の形態と同様、大型液晶表示部201の収納状態(小型液晶表示部の使用状態)、大型液晶表示部の使用状態、対面撮影状態、および、回転収納状態にて同様な効果を得ることができる。
【0052】
以上の実施の各形態によれば、ホール素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように磁石を配置しているので、常にホール素子の検出に必要な磁束を該ホール素子に加えることができ、ホール素子の動作磁束密度のばらつきがなくなり、液晶表示部の切り換えを適正に行うことが可能となる。
【0053】
また、図6に示すように、あらかじめ設定したポイント(回転角度)で各ホール素子の出力が変化するようにしておき、各ホール素子の各出力状態に基づいて各表示部の表示状態(非表示、表示、上下反転表示、左右反転表示)を切り換えるようにしているので、ビデオカメラの使用状態(収納状態(小型液晶表示部の使用状態)、大型液晶表示部使用状態(通常撮影状態)、対面撮影状態、および、回転収納状態)に合った表示とすることができる。
【0054】
さらに、上記のように表示の切り換えポイント(回転角度)をあらかじめ規定出来ることから、使用する液晶表示部の視角特性を避けることも出来る(45度以上開かれないとホール素子はオンせず、大型液晶表示部を非表示状態にする等)ため、販売店での展示を行う際に液晶パネルの黒つぶれや白飛びによる画面が暗いや白っぽいといった、ユーザーの間違った認識を回避できることにもなる。
【0055】
(変形例)
上記実施の各形態では、ビデオカメラに適用した例を述べたが、その他の表示部を回動させて観察する機能を有する電子機器にも適用できるものである。
【0056】
また、ホール素子をビデオカメラ本体や大型液晶表示部の一端面側に固定し、磁石をヒンジ部に固定した例を示しているが、逆に、磁石をビデオカメラ本体や大型液晶表示部の一端面側に固定し、ホール素子をヒンジ部に固定した構成で合っても、同様の効果を得ることができるものである。
【0057】
以下、本発明に係る実施態様について列挙する。
【0058】
(実施態様1) 観察に供される情報を表示する表示部と、機器本体に固定される磁気検出素子と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部と、前記磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される磁石とを有する電子機器であって、前記磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化することを特徴とする電子機器。
【0059】
(実施態様2) 前記磁気検出素子の出力に基づいて、前記表示部の表示状態を制御する表示制御手段を有する実施態様1に記載の電子機器。
【0060】
(実施態様3) 前記磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態にあり、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向している際は第1の信号を出力し、前記表示部が前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間にあり、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向している際は、第2の信号を出力するものであり、前記制御手段は、前記磁気検出素子の出力が前記第1の信号時には、前記表示部を非表示の状態とし、前記磁気検出素子の出力が前記第2の信号に変化することにより、前記表示部を表示状態にすることを特徴とする実施態様2に記載の電子機器。
【0061】
(実施態様4) 観察に供される情報を表示する表示部と、機器本体に固定される第1の磁気検出素子と、前記第1の磁気検出素子と直交した、前記表示部の一端面側に固定される第2の磁気検出素子と、機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の前記一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持する第1の軸部を有すると共に、前記表示部の第2の状態で該表示部を前記第1の軸部と直交する方向を軸中心として、該表示部を回転自在に支持する第2の軸部を有するヒンジ部と、前記第1の磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される第1の磁石と、前記第2の磁気検出素子の検出面と所定の距離を隔てて対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される第2の磁石とを有する電子機器であって、前記第1の磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記第1の磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するものであり、前記第2の磁気検出素子は、前記表示部が前記第2の状態から180度回転された第3の状態の間の90度未満の回転角度の回転状態では、前記第2の磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記90度から前記180度回転された前記第3の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化するものであることを特徴とする電子機器。
【0062】
(実施態様5) 前記第1の磁気検出素子の出力と前記第2の磁気検出素子の出力に基づいて、前記可動の表示部の表示状態を制御する表示制御手段とを有することを特徴とする実施態様4に記載の電子機器。
【0063】
(実施態様6) 機器本体に固定された固定表示部を有し、前記表示制御手段は、前記第1の磁気検出素子の出力と前記第2の磁気検出素子の出力に基づいて、前記可動の表示部と前記固定表示部の表示状態を制御することを特徴とする実施態様5に記載の電子機器。
【0064】
(実施態様7) 前記第1の磁気検出素子は、前記可動の表示部が前記第1の状態から第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態にあり、前記第1の磁石のS極とN極のうちの一方に対向している際は第1の信号を出力し、前記可動の表示部が前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間にあり、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向している際は、第2の信号を出力するものであり、前記第2の磁気検出素子は、前記可動の表示部が前記第2の状態から180度回転された第3の状態の間の90度未満の回転角度の回転状態にあり、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向している際は第1の信号を出力し、前記可動の表示部が前記90度から前記180度回転された前記第3の状態の回転状態にあり、前記第2の磁石のS極とN極のうちの他方に対向している際は、第2の信号を出力するものであり、前記制御手段は、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第1の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力も前記第1の信号時には、前記固定の表示部のみを表示状態とし、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第2の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力が前記第1の信号時には、前記可動の表示部のみを表示状態とし、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第2の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力も前記第2の信号時には、前記可動の表示部のみを表示状態とすると共にこの時の情報表示を上下反転及び左右反転させ、前記第1の磁気検出素子の出力が前記第1の信号であり、前記第2の磁気検出素子の出力が前記第2の信号時には、前記可動の表示部を表示状態にすると共にこの時の表示情報を上下反転させ、かつ、前記固定の表示部も同時に表示状態とすることを特徴とする実施態様6に記載の電子機器。
【0065】
(実施態様8) 磁気検出素子と、磁石とを有し、ヒンジの位相(回転角度)が所定の角度になったときに、前記磁気検出素子の出力が変化するように設定されていることを特徴とするヒンジ回動制御装置。
【0066】
(実施態様9) ヒンジの回転軸に対して所定の角度に傾けて前記磁石の極性の境界を設定することを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0067】
(実施態様10) 磁気検出素子と、磁石とを有し、ヒンジの位相(回転角度)が所定の角度になったときに、前記磁気検出素子の動作感度が変化するように構成してなることを特徴とするヒンジ回動制御装置。
【0068】
(実施態様11) 前記磁気検出素子と極性の異なる磁石を用い、かつ前記磁気検出素子に常時磁束を加えることを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0069】
(実施態様12) 二つの磁気検出素子の感度方向を互いに直交する位置に、該二つの磁気検出素子を配置したことを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0070】
(実施態様13) 二つの磁石が互いに直交する位置に、該二つの磁気検出素子を配置したことを特徴とする実施態様8に記載のヒンジ回動制御装置。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示部が所定の回転角度以上回転したことに応じて磁気検出手段の出力を変化させて該表示部の開閉状態を検出し、該表示部での表示状態を前記開閉状態に応じた状態にすることができる電子機器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るビデオカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が収納状態にある際のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図3】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が通常撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図4】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が対面撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図5】図1のビデオカメラにおいて大型液晶表示部が回転収納状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図6】図1のビデオカメラの各使用状態における各ホール素子の出力状態等を示す図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態における主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の第2の形態に係るビデオカメラにおいて大型液晶表示部が収納状態にある際のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の第2の形態において大型液晶表示部が通常撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の第2の形態において大型液晶表示部が対面撮影状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の第2の形態において大型液晶表示部が回転収納状態時のヒンジ部近傍の様子を示す斜視図である。
【図12】従来のホール素子と磁石の関係を示したものである。
【図13】磁束密度とホール素子の出力の関係を示したものである。
【図14】磁束密度の強さに対してホール素子の感度のばらつきについて示したものである。
【図15】磁束密度に対してホール素子の感度のばらつきを示したものである。
【符号の説明】
103 カメラ信号処理部
104 表示信号生成部
106 大型液晶表示部
107 小型液晶表示部
108b システムコントローラ
109,110 ホール素子
111,112 磁石
201 大型液晶表示部
202,203 回転軸
204 ヒンジベース
207,208 磁石
208,209 ホール素子
Claims (1)
- 観察に供される情報を表示する表示部と、
機器本体に固定される磁気検出素子と、
機器本体に収納された第1の状態と全開された第2の状態との間で前記表示部の一端面側を軸中心として、該表示部を開閉自在に支持するヒンジ部と、
前記磁気検出素子の検出面に対向した同一面上にS極とN極が位置するように、前記ヒンジ部に固定される磁石とを有する電子機器であって、
前記磁気検出素子は、前記表示部が前記第1の状態と前記第2の状態の途中の所定の回転角度未満までの開閉状態では、前記磁石のS極とN極のうちの一方に対向し、前記所定の回転角度以上、前記第2の状態の間では、前記磁石のS極とN極のうちの他方に対向し、S極に対向する場合とN極に対向する場合とで、その出力が変化することを特徴とする電子機器。
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