JP2004182787A - 顔料分散組成物及びこれを用いたカラーフィルター - Google Patents

顔料分散組成物及びこれを用いたカラーフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理工程における画素の変色がないカラーフィルターと、その製造に適した、アルカリ現像性と製造安定性の高いカラーフィルター用組成物と、分散安定性の極めて高い顔料分散組成物を提供する。
【解決手段】(1)顔料、
(2)側鎖に4級アンモニウム塩基を有するAブロックと、4級アンモニウム塩基を有さないBブロックとからなる、A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体である分散剤、及び
(3)溶媒
を含む顔料分散組成物であって、該溶媒が、アルコール(C)と、他の有機溶媒(D)との混合物であることを特徴とする顔料分散組成物。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷、塗装、カラーフィルターに用いる顔料分散組成物に関する。詳しくは本発明は、液晶表示装置又は固体撮像素子と組み合わせて用いるカラーフィルターと、その製造に用いるカラーフィルター用感放射線性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置又は固体撮像素子等に用いられるカラーフィルターは染色法、印刷法、電着法、顔料分散法などにより、ガラス等の透明基板上に赤、緑、青等の微細な画素を形成したものである。
これらの各種製造方法のうち、近年の、液晶表示装置用カラーフィルターの製造では、生産性が高くかつ微細加工性に優れる点から、顔料を分散した感光性樹脂による製造法(顔料分散法)が主流となっている。これは、例えば感光性樹脂に顔料を分散した組成物をガラス等の透明基板上に塗布し、形成した塗膜にフォトマスクを介して放射線照射による露光を行い、未露光部を有機又は無機の現像液で現像処理することにより除去してパターンを形成するものである。
ところで、カラー液晶表示装置としては装置背面に光源(バックライト)を設け、その透過光により表示する透過型カラー液晶表示装置が一般的であり、カラーフィルターとしては赤(R)、緑(G)及び青(B)の三原色による加法混色タイプが一般的である。近年、カラー液晶表示装置は、従来のノートパソコン用以外に、モニター用途へも急速に展開しており、カラーフィルターにもより一層の高明度化、高色純度化が求められている。
【0003】
液晶表示装置用のカラーフィルターは表面にITO電極を設ける必要があり、この工程では約200℃以上という高温にさらされる。また配向膜形成時にも200℃以上の高温にさらされる。しかし、カラーフィルターの画素を形成する材料として耐熱性に劣るものが使用されていた場合、このような高温プロセス後に画像が黄変し、色純度が低下するという問題があった。
ところで、顔料分散法にてカラーフィルターの画素を形成する場合には、一般に顔料分散剤が組成物中に配合使用されている。例えば、ポリウレタン系高分子分散剤や、吸着基としてアルキルアミノ基又はイミダゾール基を有するアクリル樹脂系高分子分散剤は、顔料分散性に優れたものとして知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、ポリウレタン系高分子分散剤は、耐熱性が不充分であり、上述の高温プロセスや、フォトリソ工程による画素形成後の熱処理工程にて黄変する場合がある。アクリル樹脂系高分子分散剤は、概してポリウレタン系高分子分散剤より耐熱性に優れている。中でも、末端にイミダゾール基を有する分散剤は、顔料への吸着力が強く分散性も高いが、他の吸着基を有するアクリル樹脂系高分子分散剤と比較して、若干耐熱性に劣る傾向があった。また、末端にアルキルアミノ基を有するアクリル樹脂系高分子分散剤の場合は、熱により黄変する傾向はないものの、顔料への吸着力が不充分であり、分散性がやや劣る傾向があった。
このような分散剤の熱劣化による画素の黄変に起因する色純度の低下は、いずれの色の画素でも問題であるが、特に青色画素で目立つため、大きな問題となる。
【0004】
感光性組成物中での顔料の分散剤として、黄変に起因する色純度の低下が小さい4級アンモニウム塩基を有するAブロックと、4級アンモニウム塩基を有さないBブロックからなるA−Bブロック共重合体からなる分散剤が知られている(特許文献2参照)。しかし、該分散剤では、従来使用されているアルコール性水酸基を持たない化合物を分散溶媒としてそのまま適用したのみでは、該分散剤が自己凝集等を起こしやすいために、全ての分散剤分子が分散安定化に充分に寄与できず、より高度な分散安定性を発現させることが出来ないことが判った。一方、古くから溶解性パラメータ等を用いた顔料分散用溶媒に関わる分散安定化検討がなされているが、アルコール性水酸基を持つ化合物を分散溶媒とした場合は、該分散剤との親和性が高くなりすぎるために分散安定性を落としてしまい、アルコール類は該分散剤の分散溶媒としては不適当であると考えられていた。
ところで、一般にフォトリソグラフィを利用した顔料分散法にてカラーフィルターを製造する場合、前述の如く、現像工程が必要となるが、この場合、現像液として例えばアセトン、塩化メチレン、トリクレン、シクロヘキサノン等の有機溶剤を用いると、環境汚染、人体に対する有害性、火災危険性などの問題を生じ好ましくなく、このような問題のないアルカリ性水溶液からなる現像液を使用するのが好ましい。
【特許文献1】特開平11−1515号公報
【特許文献2】特開2002−31713号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高い耐熱性と優れた分散性を併せ持つ顔料分散剤を含有し、従って熱劣化による黄変の問題がなく、色純度の高い画素を形成することができ、製造安定性が高く、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像可能なカラーフィルター用組成物と、このカラーフィルター用組成物を用いて製造された色純度の高いカラーフィルターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、4級アンモニウム塩基を有する特定構造のブロック共重合体を顔料分散剤として用い、該溶媒が、アルコール類とアルコール性水酸基を持たない化合物との混合物である場合に、上記課題を解決できることを見出した。本発明で用いる分散剤は、4級アンモニウム塩基を有することにより高い耐熱性を有し、さらに特定構造のブロック共重合構造の分散剤を、特定の溶媒混合物にて分散することで、高い顔料分散性を発揮することを知得した。
即ち、本発明の要旨は(1)顔料、(2)A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体(但し、Aは側鎖に4級アンモニウム塩基を有するブロックを、Bは側鎖に4級アンモニウム塩基を有さないブロックをそれぞれ示す。)から成る分散剤、及び(3)溶媒を含む顔料分散組成物であって、該溶媒が、アルコール(C)と、他の有機溶媒(D)との混合物であることを特徴とする該顔料分散組成物に存する。
【0007】
また、本発明の他の要旨は、上記(1)(2)(3)に加えて、更に、(4)酸性基を有するバインダー樹脂、及び(5)重合可能な基を有する化合物を含有する顔料分散組成物に存する。
【0008】
本発明の他の要旨は、上記顔料分散組成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルターに存する。
【0009】
本発明の他の要旨は、上記カラーフィルターを用いて得られた液晶表示装置に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
[顔料分散組成物]
まず、本発明の顔料分散組成物の構成と調製方法について説明する。本発明の顔料分散組成物では、分散剤として、4級アンモニウム塩基を有するAブロックと、4級アンモニウム塩基を有さないBブロックからなるA−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体を使用し、該溶媒が、アルコール(C)と、他の有機溶媒(D)との混合物を使用することにより、高い耐熱性と分散性を両立させ、かつ他成分との反応による着色を防ぐことができる。
【0011】
1.分散剤
まず、本発明の顔料分散組成物で用いる(2)側鎖に4級アンモニウム塩基を有するAブロックと、4級アンモニウム塩基を有さないBブロックとからなる、A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体であることを特徴とする分散剤について説明する。
分散剤のブロック共重合体を構成するAブロックは、4級アンモニウム塩基、好ましくは−N・Y(但し、R、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表し、R、R及びRのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成してもよい。Yは対アニオンを表す。)で表される4級アンモニウム塩基を有する。この4級アンモニウム塩基は、直接主鎖に結合していても良いが、2価の連結基を介して主鎖に結合していても良い。
−Nにおいて、R、R及びRのうち2つ以上が互いに結合して形成する環状構造としては、例えば5〜7員環の含窒素複素環単環又はこれらが2個縮合してなる縮合環が挙げられる。該含窒素複素環は芳香性を有さないものが好ましく、飽和環であればより好ましい。具体的には、例えば下記のものが挙げられる。
【0012】
【化1】
Figure 2004182787
【0013】
これらの環状構造は、さらに置換基を有していてもよい。
−NにおけるR〜Rとして、より好ましいのは、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基であり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジルが好ましい。
Aブロックは、特に下記一般式(I)で表される部分構造を含有するものが好ましい。
【0014】
【化2】
Figure 2004182787
【0015】
(式中、R、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表し、R、R及びRのうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成してもよい。Rは水素原子又はメチル基を表す。Xは2価の連結基を表し、Yは対アニオンを表す。)
上記一般式(I)において、2価の連結基Xとしては、例えば、炭素数1〜10のアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R−基、−COO−R−基(但し、R及びRは直接結合、炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜10のエーテル基(−R’−O−R”−:R’及びR”は、各々独立にアルキレン基)である)等が挙げられ、好ましくは−COO−R−基である。 また、対アニオンのYとしては、Cl、Br、I、ClO−、BF 、CHCOO、PF 等が挙げられる。
【0016】
上記の如き特定の4級アンモニウム塩基を含有する部分構造は、1つのAブロック中に2種以上含有されていてもよい。その場合、2種以上の4級アンモニウム塩基含有部分構造は、該Aブロック中においてランダム共重合又はブロック共重合のいずれの態様で含有されていてもよい。また、該4級アンモニウム塩基を含有しない部分構造が、Aブロック中に含まれていてもよく、該部分構造の例としては、後述の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造等が挙げられる。かかる4級アンモニウム塩基を含まない部分構造の、Aブロック中の含有量は、好ましくは0〜50重量%、より好ましくは0〜20重量%であるが、かかる4級アンモニウム塩基非含有部分構造はAブロック中に含まれないことが最も好ましい。
【0017】
一方、分散剤のブロック共重合体を構成するBブロックとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー; (メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチルアクリル酸グリシジル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー; (メタ)アクリル酸クロライドなどの(メタ)アクリル酸塩系モノマー; (メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系モノマー; 酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル;N−メタクリロイルモルホリン、などのコモノマーを共重合させたポリマー構造が挙げられる。
【0018】
Bブロックは、特に下記一般式(II)で表される、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造であることが好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル又はメタクリル」、「アクリレート又はメタクリレート」等を意味するものとし、例えば「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸又はメタクリル酸」を意味するものとする。
【0019】
【化3】
Figure 2004182787
【0020】
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造は、1つのBブロック中に2種以上含有されていてもよい。もちろん該Bブロックは、更にこれら以外の部分構造を含有していてもよい。2種以上のモノマー由来の部分構造が、4級アンモニウム塩基を含有しないBブロック中に存在する場合、各部分構造は該Bブロック中においてランダム共重合又はブロック共重合のいずれの態様で含有されていてもよい。Bブロック中に上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造以外の部分構成を含有する場合、当該(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外の部分構造の、Bブロック中の含有量は、好ましくは0〜50重量%、より好ましくは0〜20重量%であるが、かかる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外の部分構造はBブロック中に含まれないことが最も好ましい。
【0021】
本発明で用いる分散剤は、このようなAブロックとBブロックとからなる、A−Bブロック又はB−A−Bブロック共重合型高分子化合物であるが、このようなブロック共重合体は、例えば以下に示すリビング重合法にて調製される。
リビング重合法にはアニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、ラジカルリビング重合法がある。アニオンリビング重合法は、重合活性種がアニオンであり、例えば下記スキームで示される。
【0022】
【化4】
Figure 2004182787
【0023】
ラジカルリビング重合法は重合活性種がラジカルであり、例えば下記スキームで示される。
【0024】
【化5】
Figure 2004182787
【0025】
なお、本発明で用いる分散剤を合成するに際しては、特開平9−62002号公報や、P.Lutz, P.Masson et al, Polym. Bull. 12, 79 (1984), B.C.Anderson, G.D.Andrews et al, Macromolecules, 14, 1601(1981), K.Hatada, K.Ute,et al, Polym. J. 17, 977(1985), 18, 1037(1986), 右手浩一、畑田耕一、高分子加工、36, 366(1987),東村敏延、沢本光男、高分子論文集、46, 189(1989), M.Kuroki, T.Aida, J. Am. Chem. Soc, 109, 4737(1987)、相田卓三、井上祥平、有機合成化学、43, 300(1985), D.Y.Sogoh, W.R.Hertler et al, Macromolecules,20, 1473(1987)などに記載の公知の方法を採用することができる。
【0026】
本発明で用いる分散剤がA−Bブロック共重合体であっても、B−A−Bブロック共重合体であっても、その共重合体を構成するAブロック/Bブロック比は1/99〜80/20、特に5/95〜60/40(重量比)であることが好ましく、この範囲外では、良好な耐熱性と分散性を兼備することができない場合がある。
また、本発明に係るA−Bブロック共重合体、B−A−Bブロック共重合体1g中の4級アンモニウム塩基の量は、通常0.1〜10mmolであることが好ましく、この範囲外では、良好な耐熱性と分散性を兼備することができない場合がある。
【0027】
なお、このようなブロック共重合体中には、通常、製造過程で生じたアミノ基が含有される場合があるが、そのアミン価は1〜100mg−KOH/g程度である。なお、アミン価は、塩基性アミノ基を酸により中和滴定し、酸価に対応させてKOHのmg数で表した値である。
また、このブロック共重合体の酸価は、該酸価の元となる酸性基の有無及び種類にもよるが、一般に低い方が好ましく、通常10mg−KOH/g以下であり、その分子量は、ポリスチレン換算の重量平均で1000〜100,000の範囲が好ましい。ブロック共重合体の分子量が1000未満であると分散安定性が低下し、100,000を超えると現像性、解像性が低下する傾向にある。
【0028】
本発明においては、分散剤として、前述した4級アンモニウム塩基を有するブロック共重合体からなる分散剤のみを使用しても良いが、本発明のカラーフィルター用組成物に含まれる分散剤の一部(通常50重量%以下)を、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の分散剤に置き換えてもよい。
一般に分散処理においては、顔料分散剤として高分子分散剤を用いると経時の分散安定性に優れるので好ましい。 置き換え得る分散剤の例としては、例えばビック・ケミー社製のDisperbyk160、Disperbyk161、Disperbyk162、Disperbyk163、Disperbyk164、Disperbyk166、Disperbyk167;ゼネカ社製のSOLSPERSE20000、SOLSPERSE24000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE28000等(いずれも商品名)の市販品が挙げられる。
【0029】
2.溶媒
次にこの顔料分散組成物を調製する際に用いる(3)溶媒について説明する。アルコール(C)及び他の有機溶媒(D)の混合物は、通常、それぞれ有機溶剤を用いて、固形分濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲となるように調液して使用される。有機溶剤としては前述の分散剤を用いて顔料を分散させることができ、取り扱い性が良いものであれば特に限定されない。
【0030】
本発明で使用されるアルコール(C)としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ブチルグリコールのような炭素数1〜8の1級、2級又は3級アルコール; メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルのような炭素数3〜10のエーテルアルコール; ジアセトンアルコールのようなケトアルコール等が挙げられる。かかるアルコールは1級アルコールが好ましい。中でもグリコールモノアルキルエーテルが好ましい。
【0031】
アルコール以外の他の有機溶媒、即ちアルコール性水酸基を持たない化合物(D)としては、通常、非プロトン性極性溶媒が用いられる。例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMAc」と略記する。)、エチレングリコールモノエチルアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルブチレート、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソランのようなエーテル; アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンのようなケトン; メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、シュウ酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチルのようなエステル; トルエン、オルソキシレン、メタキシレン、イソプロピルベンゼン、クメンのような芳香族炭化水素; クロロホルム、ジクロロメタン、塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素; アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルのようなニトリル;ジメチルホルムアミド等が挙げられる。中でもグリコールモノアルキルエーテルカルボン酸エステルが好ましい。
また、アルコール(C)及び他の有機溶媒(D)共に、沸点が100〜200℃の範囲が好ましく、より好ましくは120〜170℃の範囲のものである。アルコール(C)と他の有機溶媒(D)との重量比率は、通常10:90〜50:50、好ましくは20:80〜40:60である。
【0032】
3.顔料
次に本発明で使用される(1)顔料について説明する。
本発明で使用される顔料としては、特に限定されるものではなく、通常カラーフィルター用組成物に使用できる顔料であればよい。例えば、下記に示すカラーインデックスのピグメントナンバーの顔料を用いることができる。
C.I.赤;9、97、122、123、149、168、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254
C.I.バイオレット顔料19、23、29、30、37、40、50
C.I.青;15、15:6、22、60、64、15:1、15:4、
C.I.緑;7、36
C.I.黒;7
C.I.黄色;20、24、86、93、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、
C.I.オレンジ;36、43、51、55、59、61、
C.I.バイオレット;19、23、29、30、37、40、50
C.I.茶:23、25、26
【0033】
顔料の具体例としては、ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK70:100(50240)、エリオグラウシンX(42080)、No.120/リオノールイエロー(21090)、リオノールイエローGRO(21090)、シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D(21095)、シムラーファーストレッド4015(12355)、リオノールレッド7B4401(15850)、ファーストゲンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルーSM(26150)、リオノールブルーE(ピグメントブルー15:6)、リオノールブルーES(ピグメントブルー15:6)、リオノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリーン36)等が挙げられる(なお、上記の( )内の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味する)。
得られた画素の変色(黄変)が最も目立ち、問題になるのは青色画素であるが、本発明の高い分散安定性の効果はどの場合の色でも非常に高い。
顔料は平均粒径1μm以下、好ましくは0.5μm以下に分散して用いるのが好ましい。
【0034】
4. 酸性基を有するバインダー樹脂
酸性基を有するバインダー樹脂は、塗膜形成能を有する高分子化合物であれば特に制限は無く、公知の化合物から適宜に選択することができる。側鎖又は主鎖に酸性基を有する樹脂をバインダー樹脂として配合した場合、カラーフィルター用顔料分散組成物がアルカリ水溶液にて現像可能となるため、公害防止の観点から好ましい。ここで、酸性基としては、カルボキシル基又はフェノール性水酸基が好ましく、特にカルボキシル基が好ましい。
【0035】
側鎖又は主鎖に酸性基を有する樹脂としては、例えば下記の樹脂が挙げられる。
酸性基を有するバインダー樹脂としては、より具体的には、カルボキシル基を有するアクリル樹脂として、例えば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、などのカルボキシル基を有するモノマーと、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸クロライド、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、などのコモノマーを、共重合させたポリマーが挙げられる。
中でも好ましいのは、構成モノマーとして(メタ)アクリル酸あるいは(メタ)アクリル酸アルキルエーテルを含有するアクリル樹脂であり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸を含有するアクリル系樹脂である。
【0036】
カルボキシル基を有する樹脂、例えば、アクリル酸(共)重合体、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ノボラックエポキシアクリレートの酸無水物変性樹脂等は高アルカリ現像性なので好ましい。さらに、アクリル系樹脂は現像性、耐熱性に優れている点で好ましく、様々なモノマーを選択して種々の共重合体を得ることが可能なため、性能及び製造制御の観点からも好ましい。
【0037】
また、これらの樹脂は側鎖にエチレン性二重結合を付加させることもできる。樹脂側鎖に二重結合を付与することにより光硬化性が高まるため、解像性、密着性をさらに向上させることができ好ましい。エチレン性二重結合を導入する合成手段として、例えば、特公昭50−34443号公報、特公昭50−34444号公報などに記載の方法等が挙げられる。具体的には、カルボキシル基や水酸基にグリシジル基、エポキシシクロヘキシル基及び(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物やアクリル酸クロライドなどを反応させる方法が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アリルクロライドなどの化合物を使用し、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させることにより側鎖に重合基を有する樹脂を得ることができる。特に、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートのような脂環式エポキシ化合物を反応させた樹脂が好ましい。
【0038】
これらのアクリル樹脂のGPCで測定した重量平均分子量の好ましい範囲は1000〜100,000である。重量平均分子量が1000未満であると均一な塗膜を得るのが難しく、また、100,000を超えると現像性が低下する傾向がある。
また、カルボキシル基の好ましい含有量の範囲は酸価で5〜300mg−KOH/gである。酸価が5mg−KOH/g未満であると、該アクリル樹脂自身がアルカリ現像液に不溶となり、また、300mg−KOH/gを超えると感度が低下することがある。
【0039】
上記した酸性基を有するバインダー樹脂と共に、塗膜形成能を改善するために酸性基を有さない樹脂を適宜配合することができる。例えば、次のような樹脂が挙げられる。
1)ポリオレフィン系ポリマー
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等
2)ジエン系ポリマー
ポリブタジエン、ポリイソプレン等
3)共役ポリエン構造を有するポリマー
ポリアセチレン系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー等
4)ビニルポリマー
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルフェノール等
5)ポリエーテル
ポリフェニレンエーテル、ポリオキシラン、ポリオキセタン、ポリテトラヒドロフラン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール等
6)フェノール樹脂
ノボラック樹脂、レゾール樹脂等
7)ポリエスエル
ポリエチレンテレフタレート、ポリフェノールフタレインテレフタレート、ポリカーボネート、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等
8)ポリアミド
ナイロン6、ナイロン66、水溶性ナイロン、ポリフェニレンアミド等
9)ポリペプチド
ゼラチン、カゼイン等
10)エポキシ樹脂
ノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールエポキシ樹脂、ノボラックエポキシアクリレート等
11)その他
ポリウレタン、ポリイミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイミダゾール、ポリオキサゾール、ポリピロール、ポリアニリン、ポリスルフィド、ポリスルホン、セルロース類等
これらのうち、水溶性でも親水性でもない樹脂は、組成物中に大量に含有されることにより、該組成物のアルカリ現像性を低下させる。よって、このような樹脂は本発明の性能を損なわない範囲で使用することとする。
【0040】
5.重合可能な基を有する化合物
重合可能な基を有する化合物としては、特に制限はないが、光重合開始剤の作用により硬化するモノマーが好ましい。該モノマーとしては、光重合開始剤の発生するラジカルの作用によりラジカル重合するモノマー、及び光重合開始剤から発生する酸の作用で付加縮合するモノマー等、公知のいずれのものも用い得る。前者の代表的例としては、エチレン性二重結合を有するモノマーが挙げられ、より具体的には、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ビスフェノールA,エチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチレンフォスフェート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ノボラックエポキシの(メタ)アクリル酸変性物、ノボラックエポキシの(メタ)アクリル酸及び酸無水物の変性物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリル化イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0041】
これらのモノマーのなかではアクリルモノマー、特に3個以上のエチレン性二重結合を有するアクリルモノマーが好ましい。これらのモノマーは単独又は複数組み合わせて使用される。
なお、上述の各種アクリレートなどのエステルは、遊離酸の形で用いることにより、酸性基を有する化合物として用いることができる。
【0042】
一方、光重合開始剤から発生する酸の作用で付加縮合するモノマーとしては、メラミン、ベンゾグアナミン、グリコールウリルもしくは尿素にホルムアルデヒドを作用させた化合物又はそれらのアルキル変性化合物、エポキシ化合物及びレゾール化合物等の架橋作用を有する化合物が挙げられる。具体的には、三井サイアナミド社のサイメル(登録商標)300、301、303、350、736、738、370、771、325、327、703、701、266、267、285、232、235、238、1141、272、254、202、1156、1158は、メラミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例である。サイメル(登録商標)1123、1125、1128は、ベンゾグアナミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例である。サイメル(登録商標)1170、1171、1174、1172はグリコールウリルにホルムアルデヒドを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例である。尿素にホルムアルデヒドを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例として三井サイアナミド社のUFR(登録商標)65、300を挙げることができる。
【0043】
エポキシ化合物の例として、トリグリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノールグリシジルエーテル、ラウリルアルコールグリシジルエーテル、アジピン酸グリシジルエーテル、フタル酸グリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリシジルフタルイミド、(ポリ)エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、トリフェニルメタントリグリシジルエーテル等を挙げることができる。
この中で特に好ましい化合物として、分子中に−N(CHOR’’’)基を有する化合物(式中、R’’’は水素原子又はアルキル基を示す)が挙げられる。詳しくは、尿素あるいはメラミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物又はそのアルキル変性物が特に好ましい。レゾール化合物の例として、群栄化学社製のPP−3000s、PP−3000A、RP−2978、SP−1974、SP−1975、SP−1976、SP−1977、RP−3973等が挙げられる。
【0044】
6.その他の成分
側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂をバインダー樹脂として使用する場合、及び重合可能な基を有する化合物として光重合開始剤の作用により硬化するモノマーを使用した場合には、カラーフィルター用組成物中に光重合開始剤を用いる必要がある。
光重合開始剤としては、公知のいずれのものも用いることができ、紫外線によりエチレン性不飽和基を重合させるラジカルを発生させることのできる化合物及び紫外線により酸を発生させる化合物が挙げられる。
【0045】
具体的には2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス(3’−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体などのイミダゾール誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノンなどのアントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、2,2,−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1,−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトンなどのアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸エステル誘導体、9−フェニルアクリジン、9−(p−メトキシフェニル)アクリジンなどのアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェナジンなどのフェナジン誘導体、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イルなどのチタノセン誘導体等が挙げられる。
【0046】
これらの光重合開始剤は単独で、又は複数組み合わせて使用される。例えば、特公昭53−12802号公報、特開平1−279903号公報、特開平2−48664号公報、特開平4−164902号公報、又は特開平6−75373号公報などに記載された、開始剤の組み合わせが挙げられる。
【0047】
また、本発明の顔料分散組成物には、その他の成分を含むことが出来る。本発明の性能を損なわない限り特に限定されないが、添加剤、助剤、酸性基を有する又は有さない他のバインダー樹脂等を分散させることが出来る。これらの各成分を分散させる際の添加順序は、該顔料、分散剤を含め、同時でも逐次でも良い。
【0048】
次に、本発明のカラーフィルター用(感放射線性)顔料分散組成物における、各構成成分の配合割合について説明する。
該組成物を用いて画素を形成する際に、良好なアルカリ現像性を得るためには、(組成物中に含まれる酸性基のmol濃度)/(分散剤のブロック共重合体が有する4級アンモニウム塩基のmol濃度)の値が0.1〜100であることが好ましく、1〜30であればより好ましい。この比が0.1未満の場合、顔料分散性が不十分となる場合があり、100を超えるとアルカリ現像が困難になるおそれがある。
【0049】
また、本発明のカラーフィルター用顔料分散組成物における、(2)分散剤の総配合量(4級アンモニウム塩基を有するブロック共重合体からなる分散剤、及びその他の分散剤の総量)は、(1)顔料に対して5〜50重量%であることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルター用顔料分散組成物における、全固形分中の顔料濃度は10〜75重量%であることが好ましい。
【0050】
7.調製方法
本発明の顔料分散組成物は、常法に従って製造される。例えば分散剤、顔料および有機溶剤を分散処理することにより得られる。通常、顔料は予め、分散剤、有機溶媒と共にペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等を用いて分散処理するのが好ましい。分散処理により顔料が微粒子化されるためレジストの塗布特性の向上が達成される。このときの、溶媒C:Dの重量比率は、好ましくは10:90〜50:50、更に好ましくは20:80〜40:60である。
サンドグラインダーで分散させる場合には、0.1mm〜数mm径のガラスビーズ又はジルコニアビーズを媒体として用いるのが好ましい。分散条件は、通常、温度0〜100℃であり、好ましくは室温〜80℃の範囲である。分散時間はインキの組成(顔料、溶剤、分散剤)及びサンドグラインダーの装置サイズ等により適正時間が異なるため適宜調節する。
【0051】
本発明におけるカラーフィルター用(感放射線性)顔料分散組成物は、通常、前述の方法で予め顔料を分散剤、有機溶媒と共に分散処理することにより顔料分散組成物を調製し、次いでこれに酸性基を有するバインダー樹脂、重合可能な基を有する化合物、溶剤、必要に応じて光重合開始剤、その他の成分を混合し、均一な溶液とすることによって製造される。後で混合する溶媒は、既に該分散剤により高度に分散された安定性を悪化させないために、主に化合物Dから選ばれる溶剤であることが好ましい。混合された後のカラーフィルター用顔料分散組成物中の溶剤C:Dの重量比は、好ましくは1:99〜40:60であり、更に好ましくは5:95〜40:60である。この様な製造工程においては、微細なゴミが混入することが多いため、得られた組成物は、フィルター等によりろ過処理することが好ましい。
【0052】
[カラーフィルター]
続いて、本発明のカラーフィルター用(感放射線性)顔料分散組成物を用いた画素の形成、及びこれを有する本発明のカラーフィルターの製造方法について説明する。
まず、ブラックマトリクスを設けた透明基板上に、上述した本発明のカラーフィルター用組成物をスピナー、ワイヤーバー、フローコーター、ダイコーター、ロールコーター、スプレー等の塗布装置を用いて塗布する。組成物の塗布膜厚は通常0.5〜5μmである。該組成物からなる塗布膜を乾燥した後、乾燥塗膜上にフォトマスクを置き、該フォトマスクを介して露光する。露光後、未露光の未硬化部分を現像にて除去することにより、画素を形成する。必要に応じて、現像工程後の画素に、熱硬化処理或いは光硬化処理を行ってもよい。
また、本発明の顔料分散組成物を着色層として採用し、着色層と感光層を別々に設けることもできる。上部の感光層の像を利用し、エッチング等により着色層の画素を形成した後に、感光層を除去しカラーフィルターを製造することもできる。
【0053】
以上の方法等で、顔料として赤,緑,青色顔料を用いることにより、RGB画素が形成できる。この工程を繰り返すことにより、カラーフィルターを形成することができる。
ここで用いる透明基板は、通常のカラーフィルター用の透明基板であり、その材質は特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホンの熱可塑性プラスチックシート、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂等の熱硬化性プラスチックシート、或いは各種ガラス板等を挙げることができる。特に、耐熱性の点からガラス板、耐熱性プラスチックが好ましい。
このような透明基板には、表面の接着性等の物性を改良するために、予めコロナ放電処理やオゾン処理を行っておいてもよく、またシランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの薄膜処理等を行っておいてもよい。
【0054】
本発明の組成物からなる塗布膜の乾燥には、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いることができる。好ましい乾燥条件は温度40〜150℃、乾燥時間10秒〜60分の範囲である。
乾燥塗膜の露光工程に用いる光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等が挙げられる。特定波長の光のみを使用する場合には、光学フィルターを利用することもできる。
現像処理は、未硬化部の塗布膜を溶解させる能力のある溶剤であれば特に制限は受けないが、前述したように、環境汚染、人体に対する有害性、火災危険性などの点から、有機溶剤ではなく、アルカリ現像液を使用するのが好ましい。
【0055】
このようなアルカリ現像液として、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ化合物、或いはジエタノールアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド等の有機アルカリ化合物を含有した水溶液が挙げられる。
アルカリ現像液には、必要に応じ、界面活性剤、水溶性の有機溶剤、湿潤剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させることもできる。特に、界面活性剤は現像性、解像性、地汚れなどに対して改良効果をもつものが多いため添加することは好ましい。
例えば、現像液に使用する界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げることができる。
現像処理の方法については特に制限は無いが、通常、10〜50℃、好ましくは15〜45℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
【0056】
画素の膜強度、耐溶剤性及び耐アルカリ性等の向上を図るため、現像工程後の画素に対して、熱硬化処理又は光硬化処理を行うことが好ましく、特に熱硬化処理を行うことが好ましい。この熱硬化処理は150℃以上300℃未満で行うことが好ましい。この処理温度が150℃未満では熱硬化が不十分なため、膜強度、耐溶剤性及び耐アルカリ性等に問題が生じやすく、300℃以上では、過度の画素体積の収縮が起こり、基板に対する密着性や精度に問題が生じる傾向がある。
【0057】
【実施例】
次に、合成例、評価例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、顔料分散性の評価は、分散体の粘度及び塗布膜の表面光沢から目視で判断したもので、基準を下記に示す。
○ :低粘度(傾けると流れる)・高光沢
× :増粘(傾けても流れないが振ると流れる)・低光沢
×× :極めて強い増粘(振っても流れない)・低光沢を示す。
【0058】
<実施例1〜3、比較例1〜2>
(1)青顔料(C.I.Pigment Blue 15):13.3g。
(2)高分子分散剤A:6.7g
メタクリル酸エステル由来のブロック構造単位(Bブロック)と、メタクリル酸由来の側鎖に下記構造の4級アンモニウム塩基を有するモノマー由来のブロック構造単位(Aブロック)を有するA−Bブロック共重合体の市販品である。ポリスチレン換算重量平均分子量Mwが3000≦Mw≦4000、4級アンモニウム塩基の量が分散剤1g当たり1.75mmol、アミン価4mg−KOH/g、酸価0mg−KOH/gである。
【0059】
【化6】
Figure 2004182787
【0060】
(3)混合溶媒:80g(CとDの混合比率は表1に示す)
アルコール(C):プロピレングリコールモノエチルエーテル
他の有機溶媒(D):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)
上記(1)、(2)、(3)を、ミキサーを用いて混合、攪拌し、ミルベースを作った。次いで、これをペイントシェーカーで、粒径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、室温で5時間分散処理して顔料分散組成物を調製した。顔料分散性の評価結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 2004182787
【0062】
<合成例1> 酸価180mg−KOH/gのバインダー樹脂の合成
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125部、アゾ系重合開始剤(和光純薬社製V−59)1.5部を反応容器に仕込み、窒素雰囲気下に、80℃に昇温し、ベンジルメタクリレート27.5部、メタクリル酸22.5部を2時間かけて滴下、さらに4時間撹拌を行い、重合反応液を得た。このようにして得られたバインダー樹脂のGPCによる重合平均分子量はポリスチレン換算で14000、またKOHによる中和滴定を行ったところ、酸価は180mg−KOH/gであった。
【0063】
<実施例4〜6、比較例3〜4>
酸性基を有するバインダー樹脂(合成例1で得られたもの)4gと、高分子分散剤A4gと、青顔料(C.I.ピグメントブルー15)12gと、表2の重量比率の溶媒80gを混合、撹拌したミルベースを、実施例1〜3と同様な方法に処理して試験溶液を調整した。顔料分散性の評価結果を表2に示す。なお、溶媒の構成成分は実施例1〜3と同様である。
【0064】
【表2】
Figure 2004182787
【0065】
<合成例2> 酸性基及びエチレン性不飽和基の両者を有する樹脂の合成
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35部、1−メトキシ−2−プロパノール8.8部、アゾ系重合開始剤(和光純薬社製V−59)1.5部を反応容器に仕込み、窒素雰囲気下に、80℃に昇温し、ベンジルメタクリレート9.5部、メチルメタクリレート6.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3.5部、メタクリル酸10.7部を2時間かけて滴下、さらに4時間撹拌を行い、重合反応液を得た。さらにこの重合反応液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート25.5部を加え、p−メトキシフェノール0.05部、トリフェニルホスフィン0.3部を添加、溶解させた後、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート17.5部を滴下し、85℃、24時間反応させ、側鎖にエチレン性不飽和基を有する樹脂溶液を得た。このようにして得られたバインダー樹脂のGPCによる重合平均分子量はポリスチレン換算で18000、またKOHによる中和滴定を行ったところ、酸価は50であった。(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレートによるカルボン酸への導入率は、反応前後の酸価から計算すると66%であった。
【0066】
<実施例7>
次に、実施例2で得られた顔料分散組成物に、表3の組成となるように他の成分を加え、10μmのメンブレンフィルターで濾過して青色感放射線性組成物を調製した。
【0067】
【表3】
Figure 2004182787
【0068】
上記で調製された各青色レジストを、23℃の恒温環境下にて保存して、1ヶ月後までその粘度の安定性を測定した。
調製翌日の粘度を初期粘度とし、その測定日から1週間、2週間及び1ヶ月の期間経過後の測定結果を比較したところ、粘度の上昇は殆どなく、1日当たり0.1mPa・s以下であり、保存安定性が極めて良好であった。
【0069】
<実施例8>
実施例5で得られた顔料分散組成物に、表4の組成となるように他の成分を加え、10μmのメンブレンフィルターで濾過して青色感放射線性組成物を調製した。
【0070】
【表4】
Figure 2004182787
【0071】
上記で調製された各青色レジストを、23℃の恒温環境下にて保存して、1ヶ月後までその粘度の安定性を測定した。
調製翌日の粘度を初期粘度とし、その測定日から1週間、2週間及び1ヶ月の期間経過後の測定結果を比較したところ、粘度の上昇は殆どなく、1日当たり0.1mPa・s以下であり、保存安定性が極めて良好であった。
【0072】
<応用例>
実施例7,8で調製された感放射線性レジストを用いて次の手順で画素を形成した。
乾燥膜厚が1.2μmになるようにガラス基板(「AN100」旭硝子社製)にスピンコートし、乾燥温度70℃で3分間乾燥し、乾燥した塗布膜にフォトマスクを介して3kW超高圧水銀灯により適正露光(200mJ/cm)で露光した後、1重量%の炭酸カリウムと4重量%のノニオン性界面活性剤(「エマルゲンA−60」花王社製)を含有する水溶液よりなる現像液を用い、23℃でシャワー現像し、純水にて現像を停止した後、水洗スプレーにてリンスした。なお、この現像液1リットル中の塩基のmol数は約0.14であった。その後、230℃で30分間熱処理を行い、青色画素を形成した。
更に、ブラックマトリクスを設けた基板上に、青、赤及び緑の顔料を含むレジストを用いて、同様に画素を形成することにより、カラーフィルターを製造することができる。
【0073】
【発明の効果】
本発明で用いる分散剤は特定の混合溶媒を使用することにより、顔料分散性が非常に良好な上に、耐熱性にも優れる。また、アルカリ現像が可能である。このような分散剤及び溶媒を用いた本発明の顔料分散組成物によれば、製造安定性が高く、熱などによる退色・変色などが少なく、色純度の高いカラーフィルターを形成することができる。又、本発明の顔料分散組成物は、印刷、塗装等にも用いることができる。

Claims (8)

  1. (1)顔料、
    (2)A−Bブロック共重合体及び/又はB−A−Bブロック共重合体(但し、Aは側鎖に4級アンモニウム塩基を有するブロックを、Bは側鎖に4級アンモニウム塩基を有さないブロックをそれぞれ示す。)から成る分散剤、及び
    (3)溶媒
    を含む顔料分散組成物であって、該溶媒が、アルコール(C)と、他の有機溶媒(D)との混合物であることを特徴とする該顔料分散組成物。
  2. 他の有機溶媒(D)がエーテル、ケトン、エステル、ニトリル、ハロゲン化炭化水素又は芳香族炭化水素である請求項1に記載の顔料分散組成物。
  3. アルコール(C)と、他の有機溶媒(D)との混合比率(重量)が、20:80〜40:60であることを特徴とする請求項1又は2に記載の顔料分散組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の顔料分散組成物が、更に(4)酸性基を有するバインダー樹脂及び(5)重合可能な基を有する化合物を含有することを特徴とする顔料分散組成物。
  5. アルコール(C)と、他の有機溶媒(D)との混合比率(重量)が、1:99〜40:60であることを特徴とする請求項4に記載の顔料分散組成物。
  6. 請求項4又は5に記載のカラーフィルター用顔料分散組成物。
  7. 透明基板上に、請求項6に記載の顔料分散組成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルター。
  8. 請求項7に記載のカラーフィルターを用いて得られた液晶表示装置。
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