JP2004182178A - サイドシルガーニッシュの車体取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サイドシルガーニッシュの車体取付構造15は、車体11を構成するサイドシル13のうち、車外に露出した部位20を覆う部材である。このサイドシルガーニッシュの車体取付構造15は、途中に薄肉状の折曲部22を有し、この折曲部22で区分けされる一方をガーニッシュ本体部23、他方をガーニッシュ付属部24とで構成し、折曲部22で折り曲げることでサイドシル13の形状に倣わせるとともに、サイドシル13に取り付ける際には折曲部22をサイドシル13の下部25の下方に配置するものである。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サイドシルに取り付けることによりサイドシルを覆うサイドシルガーニッシュの車体取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体を構成するサイドシルを覆う部材としてサイドシルガーニッシュが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5―208687号公報(第3頁、図1)
【0004】
以上の特許文献1について次図を参照の上、詳しく説明する。
図11は従来のサイドシルガーニッシュを示す断面図である。なお、符号を振り直した。
サイドシルガーニッシュ200は、サイドシル201の車体外方面202、車体上方面203、及びサイドシル201とフロアパネル204との接合部205を覆う装飾用の部材である。
【0005】
このようなサイドシルガーニッシュのなかには、外観性をより一層高めるために、サイドシル201のフランジ部201aを隠して車外から見え難くしたものがある。
このサイドシルガーニッシュを次図を参照の上、詳しく説明する。
【0006】
図12は従来のサイドシルガーニッシュのその他の例を示す断面図である。
サイドシルガーニッシュ210の内面に略L型の係止部材211をインサート成形し、この係止部材211にブラケット212の外側片213を当接した状態で、内側片214をサイドシルガーニッシュ210にクリップ215(或いは、リベット)で固定することにより、サイドシルガーニッシュ210にブラケット212を取り付ける。
【0007】
このブラケット212をクリップ216でサイドシル217の下部218に取り付ける。これにより、サイドシル217の下部218にサイドシルガーニッシュ210を取り付けることができる。
【0008】
このサイドシルガーニッシュ210の下面219をサイドシル217のフランジ部220より下方に配置することで、フランジ部220をサイドシルガーニッシュ210で隠すことができる。
よって、サイドシル217のフランジ部220を車外から見えないようにできるので、自動車の外観性をさらに高めることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の取付構造では、例えばサイドシルガーニッシュ210に車体外側から外力Fが矢印の如く作用した際に、サイドシルガーニッシュ210が変形する虞がある。
この対策として、サイドシルガーニッシュ210の取付部材を増やして剛性を高める手段が考えられるが、部品点数が増えると部品の管理に手間がかかり、かつ組立工程が煩雑になり、そのことが取付構造のコストを抑える妨げになっていた。
【0010】
そこで、本発明の目的は、部品点数を増やすことなく、サイドシルガーニッシュの変形を防ぐことができるサイドシルガーニッシュの車体取付構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、車体を構成するサイドシルのうち、車外に露出した部位を覆うサイドシルガーニッシュにおいて、このサイドシルガーニッシュは、途中に薄肉状の折曲部を有し、この折曲部で区分けされる一方をガーニッシュ本体部、他方をガーニッシュ付属部とで構成し、前記折曲部で折り曲げることでサイドシルの形状に倣わせるとともに、サイドシルに取り付ける際には前記折曲部をサイドシルの下部若しくは下方に配置することを特徴とする。
【0012】
サイドシルガーニッシュの途中に薄肉状の折曲部を設け、この折曲部でガーニッシュ本体部とガーニッシュ付属部とに区分けした。よって、ガーニッシュ本体部とガーニッシュ付属部とを一体成形することができる。
また、区分けしたガーニッシュ本体部及びガーニッシュ付属部を折曲部で折り曲げて、ガーニッシュ付属部をサイドシルの形状に倣わせるようにした。ガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部で支えることができ、サイドシルガーニッシュの剛性を高めることができる。
【0013】
請求項2は、ガーニッシュ本体部又はガーニッシュ付属部に補強リブを立て、折曲部で折り曲げることで、補強リブを包み込む様にしてガーニッシュ本体部及びガーニッシュ付属部で閉断面体を構成し、補強リブでガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部に連結し、補強できるように構成したことを特徴とする。
【0014】
ガーニッシュ本体部とガーニッシュ付属部とを折曲部で折り曲げて閉断面体を形成し、ガーニッシュ付属部をサイドシルに取り付けることで、サイドシルガーニッシュをサイドシルに取り付けることができる。
このように、ガーニッシュ付属部を取付部材を兼ねるように構成したので、部品点数を減らすことができる。
【0015】
さらに、閉断面体内に補強リブを配置し、補強リブでガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部に連結することで、ガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部で支えてサイドシルガーニッシュの剛性を高めることができる。
【0016】
請求項3は、ガーニッシュ付属部を、サイドシル下面に直接沿わせたことを特徴とする。
【0017】
ガーニッシュ付属部を、サイドシル下面に直接沿わせることで、サイドシル下面をガーニッシュ付属部を覆うことができる。よって、サイドシル下面をガーニッシュ付属部で保護することができるので、サイドシル下面に塗膜剥がれ防止処理として塩化ビニル被膜を施す必要がない。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。ここで、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向に従う。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第1実施形態)を備えた車両の斜視図である。
車両10は、車体11の下部で右前輪12の後方に右側のサイドシル13(図2参照)を設けるとともに、このサイドシル13を覆う右側のサイドシルガーニッシュの車体取付構造15を設け、右側のサイドシルガーニッシュの車体取付構造15の上方に右側のフロントサイドドア16やリヤサイドドア17を設ける。
【0019】
また、車両10は、車体11の右側下部に右側のサイドシル13と対称形の左側のサイドシル(図示せず)を設けるとともに、右側のサイドシルガーニッシュの車体取付構造15と対称形の左側のサイドシルガーニッシュの車体取付構造を設ける。
以下、右側のサイドシル13及び右側のサイドシルガーニッシュの車体取付構造15をそれぞれサイドシル13及びサイドシルガーニッシュの車体取付構造15として説明し、左側のサイドシル及び左側のサイドシルガーニッシュの説明は省略する。
図中、10aはボンネット、10b,10bは左右のフロントフェンダ、10cはフロントウインドガラス、10dはルーフである。
【0020】
図2は図1の2−2線断面図である。
サイドシルガーニッシュの車体取付構造15は、車体11を構成するサイドシル13のうち、車外に露出した部位20にサイドシルガーニッシュ21をクリップ46,60で取り付けることで、車外に露出した部位20をサイドシルガーニッシュ21で覆うものである。
【0021】
このサイドシルガーニッシュの車体取付構造15は、樹脂製のサイドシルガーニッシュ21の途中に薄肉状の折曲部22を有し、この折曲部22で区分けされる一方をガーニッシュ本体部23、他方をガーニッシュ付属部24とし、折曲部22で折り曲げ、折り曲げた状態にクリップ60・・・で保持してサイドシル13の形状に倣わせるとともに、サイドシル13に取り付ける際には折曲部22をサイドシル13の下部25の下方に配置するものである。
【0022】
折曲部22をサイドシル13の下部25の下方に配置することで、サイドシル13の下部25が車外側から見えないように、サイドシルガーニッシュ21でサイドシル13の下部25を隠すことができる。よって、車両10の外観性をさらに高めることができる。
【0023】
サイドシル13は、サイドシルアウター31の上・下のフランジ32,33とサイドシルインナー35の上・下のフランジ36,37とを、それぞれスポット溶接で接合することで閉断面構造とした部材である。
【0024】
サイドシルアウター31は、略中央に鉛直面41を有し、鉛直壁41の下端部から車外側に向けて張出壁42を張り出すことで張出部42と鉛直部41とで段部43を形成し、張出壁42の端部から車室側に向けて斜め下方に第1傾斜壁44を延ばし、第1傾斜壁44の下端部から車室側に向けて斜め下方に第2傾斜壁45を延ばし、第2傾斜壁45の下端部から下方に向けて下フランジ33を延ばしたものである。
第1傾斜壁44及び第2傾斜壁45で車外に露出した部位20を形成する。
【0025】
第2傾斜壁45にはクリップ46を取り付けるための取付孔47を備える。
このように形成したサイドシルアウター31の段部43に、フロントサイドドア16の下端部16aを収容することができる。
【0026】
サイドシルインナー35は、上フランジ36から車室側に向けて水平壁51を延ばし、水平壁51の端部から下方に鉛直壁52を延ばし、鉛直壁52の下端部から車外側に向けて傾斜壁53を延ばし、傾斜壁53の下端部から下方に向けて下フランジ37を延ばしたものである。
サイドシルインナー35の傾斜壁53や下フランジ37、及びサイドシルアウター31の第1、第2の傾斜壁44,45や下フランジ33でサイドシル13の下部25を構成する。
【0027】
折曲部22は、切欠19(図3参照)を形成することで、サイドシルガーニッシュ21のその他の肉厚と比較して薄肉に形成し、変形可能とした部位である。折曲部22を、サイドシルアウター31の下フランジ33及びサイドシルインナー35の下フランジ37の下方に配置する。
【0028】
これにより、ガーニッシュ本体部78とガーニッシュ付属部79とを折曲部77で折り曲げて、ガーニッシュ付属部79を車外に露出した部位20に接触させた状態で沿わせるとともに、ガーニッシュ本体部78を車外に露出した部位20に所定間隔をおいた状態で沿わせることができる。
【0029】
ガーニッシュ本体部23は、折曲部22から車外側に向けて水平に本体部基壁55を延ばし、本体部基壁55の端部から車外側に向けて斜め上方に第1本体部傾斜壁56を延ばし、第1本体部傾斜壁56の端部から上方に向けて鉛直に本体部鉛直壁57を延ばし、本体部鉛直壁57の上端部から車室側に向けて斜め上方に第2本体部傾斜壁58を延ばし、第2本体部傾斜壁58の端部から車室側に向けて斜め上方に本体部先端壁59を延ばすことで略J字形に形成した部材である。
【0030】
このガーニッシュ本体部23をサイドシルアウター31の第2傾斜壁45及び第1傾斜壁44の下方に倣わせた状態に配置する。
また、本体部基壁55にはクリップ60・・・を取り付けるための取付孔61・・・を備える。
【0031】
ガーニッシュ付属部24は、折曲部22から上方に鉛直に付属部基壁63を延ばし、付属部基壁63の端部から車外側に向けて斜め上方に付属部傾斜壁64を延ばし、付属部傾斜壁64の端部から車外側に向けて斜め上方に付属部先端壁65を延ばし、付属部基壁63の下端から車外側に向けて水平に付属部水平壁66を延ばすことで略U字形に形成し、付属部基壁63、付属部傾斜壁64、付属部先端壁65及び付属部水平壁66に補強リブ67を一体形成で立てたものである。
【0032】
補強リブ67は、一定間隔をおいて紙面と直交する方向に複数枚形成されている。
この補強リブ67は、付属部水平壁66、付属部基壁63、付属部傾斜壁64及び付属部先端65に対向する4辺を、それぞれの壁66,63,64,65に一体成形し、上辺67aを本体部先端壁59に当接可能に形成し、残りの1辺69を湾曲状に形成した部材である。
【0033】
このガーニッシュ付属部24をサイドシルアウター31の第2傾斜壁45及び第1傾斜壁44に接触させて倣わせた状態に配置する。
付属部傾斜壁64にはクリップ46を取り付けるための取付孔68を備える。この取付孔68は、第2傾斜壁45の取付孔47と同軸上に位置する。
付属部傾斜壁64の取付孔68と第2傾斜壁45の取付孔47とにクリップ46を差し込むことで、サイドシルガーニッシュの車体取付構造15をサイドシル13に取り付けることができる。
【0034】
また、付属部水平壁66にはクリップ60・・・を取り付けるための取付孔68・・・を備える。これらの取付孔61・・・は、本体部基壁55の取付孔61・・・と同軸上に位置する。
本体部基壁55の取付孔61・・・と付属部水平壁66の取付孔68・・・とにクリップ60・・・を差し込むことで、ガーニッシュ付属部24の付属部水平壁66にガーニッシュ本体部23の本体部基壁55を取り付けることができる。
【0035】
このサイドシルガーニッシュの車体取付構造15によれば、ガーニッシュ付属部24は、付属部基壁63をサイドシルアウター31の下フランジ33に沿わせ、付属部傾斜壁64をサイドシルアウター31の第2傾斜壁45に沿わせ、付属部先端壁65をサイドシルアウター31の第1傾斜壁44に沿わせるように構成されている。
よって、サイドシルガーニッシュ21は、区分けしたガーニッシュ本体部23及びガーニッシュ付属部24を折曲部22で折り曲げて、ガーニッシュ付属部24をサイドシル13の形状に倣わせるように取り付けることができる。
これにより、ガーニッシュ本体部23をガーニッシュ付属部24で支えることができ、サイドシルガーニッシュ21の剛性を高めることができる。
【0036】
さらに、サイドシルガーニッシュの車体取付構造15によれば、ガーニッシュ付属部24に補強リブ67を立て、折曲部22で折り曲げることで、補強リブ22を包み込む様にしてガーニッシュ本体部23及びガーニッシュ付属部24で閉断面体を構成し、補強リブ67でガーニッシュ本体部23をガーニッシュ付属部24に連結し、サイドシルガーニッシュ21を補強することができる。
【0037】
これにより、万が一サイドシルガーニッシュ21に外力Fが矢印の如く作用しても、サイドシルガーニッシュ21が変形することをより一層効果的に防止することができる。
【0038】
また、補強リブ67とガーニッシュ付属部24の付属部先端壁65とのそれぞれの先端67a,65aにガーニッシュ本体部23の本体部先端壁59を被せることができる。
よって、ガーニッシュ本体部23の本体部先端壁59を補強リブ67やガーニッシュ付属部24の付属部先端壁65で支えることができる。このため、ガーニッシュ本体部23の本体部先端壁59の剛性を高める目的で、本体部先端壁59にリブを形成して、本体部先端壁59の肉厚を厚くする必要がない。
【0039】
したがって、本体部先端壁59の肉厚をその他の部位と同じ肉厚にすることができるので、サイドシルガーニッシュ21を成形する際に、本体部先端壁59に「ひけ」による凹みが発生することを防ぐことができる。これにより、サイドシルガーニッシュ21の外観性を高めることができる。
【0040】
図3は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第1実施形態)を展開した状態を示す斜視図である。
サイドシルガーニッシュの車体取付構造15(図2参照)を構成するサイドシルガーニッシュ21、すなわちガーニッシュ本体部23、ガーニッシュ付属部24、折曲部22及び補強リブ67を樹脂製の一体構造物とした。
【0041】
このサイドシルガーニッシュ21の途中に薄肉状の折曲部22を設け、折曲部22でガーニッシュ本体部23とガーニッシュ付属部24とに区分けした。このように、ガーニッシュ本体部23とガーニッシュ付属部24とを一体成形することができるので、サイドシルガーニッシュ21のコストアップを抑えることができる。
【0042】
よって、ガーニッシュ付属部24で取付部材を兼ねることができ、部品点数を減らすことができる。
これにより、部品の管理を簡単におこなうことができ、かつ組立工程を簡素にすることができる。
【0043】
ここで、サイドシルガーニッシュ21はガーニッシュ本体部23に加えてガーニッシュ付属部24を備えるので、通常のサイドシルガーニッシュと比較して、幅が約2倍になる。
このため、サイドシルガーニッシュ21を射出成形するために大型の射出成形機が必要になると思われがちである。
しかし、サイドシルガーニッシュのように極めて長い長尺物を成形するためには、金型の長さに合わせて、金型の幅も大きく確保する必要がある。
【0044】
このため、従来の射出成形機に幅方向の余裕があるので、従来の射出成形機の金型を変えるだけでサイドシルガーニッシュ21を射出成形することが可能である。
よって、従来の設備を利用することができるので、サイドシルガーニッシュの車体取付構造のコストアップを抑えることができる。
【0045】
図4(a)、(b)は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第1実施形態)の取付工程を示す説明図である。
(a)において、射出成形機でサイドシルガーニッシュ21を一体成形した後、射出成形機からサイドシルガーニッシュ21を離型する。離型したサイドシルガーニッシュ21をサイドシル13の下方に移動する。
【0046】
次に、ガーニッシュ付属部24を構成する付属部傾斜壁64の取付孔68と、サイドシルアウター31を構成する第2傾斜壁45の取付孔47とに、クリップ46を矢印▲1▼の如く差し込む。
これにより、サイドシルガーニッシュ21のガーニッシュ付属部24をサイドシルアウタ31の第1、第2の傾斜壁44,45に接触さて倣わせた状態に取り付けることができる。
【0047】
(b)において、折曲部22を変形させることにより、ガーニッシュ本体部23を矢印▲2▼の如くスイング移動する。
これにより、図2に示すように、ガーニッシュ付属部24を構成する付属部水平壁66の取付孔68に、ガーニッシュ本体部23を構成する本体部基壁55の取付孔61・・・を同軸上に配置する。
【0048】
さらに、図2に示すように、補強リブ67の先端67aと、ガーニッシュ付属部24の付属部先端壁65の先端65aとに、ガーニッシュ本体部23の本体部先端壁59を被せることができる。
これにより、サイドシルガーニッシュ21のガーニッシュ本体部23をサイドシルアウタ31の第1、第2の傾斜壁44,45に所定間隔をおいて倣わせた状態に取り付けることができる。
【0049】
図2に戻って、付属部水平壁66の取付孔68・・・と本体部基壁55の取付孔61・・・とにクリップ60・・・を差し込むことで、ガーニッシュ付属部24の付属部水平壁66にガーニッシュ本体部23の本体部基壁55を取り付ける。
これにより、補強リブ22を包み込む様にしてガーニッシュ本体部23及びガーニッシュ付属部24で閉断面体を構成し、補強リブ67でガーニッシュ本体部23をガーニッシュ付属部24に連結することができる。
【0050】
次に、第2実施形態〜第3実施形態を図5〜図10に基づいて説明する。なお、第2〜第3実施形態において第1実施形態と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
先ず、第2実施形態について説明する。
図5は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第2実施形態)を示す断面図である。
サイドシルガーニッシュの車体取付構造70は、車体11を構成するサイドシル13のうち、車外に露出した部位72にサイドシルガーニッシュ71を支持部73及びクリップ74〜76で取り付けることで、車外に露出した部位72をサイドシルガーニッシュ71で覆うものである。
【0051】
車外に露出した部位72は、サイドシルアウターの第1、第2傾斜壁44,45及び下フランジ33や、サイドシルインナー35の下フランジ37、傾斜壁53及び鉛直壁52の下端部52aで構成する部位である。
【0052】
このサイドシルガーニッシュの車体取付構造70は、樹脂製のサイドシルガーニッシュ71の途中に薄肉状の折曲部77を有し、この折曲部77で区分けされる一方をガーニッシュ本体部78、他方をガーニッシュ付属部79とし、折曲部77で折り曲げることでサイドシル13の下部25の形状に倣わせるとともに、サイドシル13に取り付ける際には折曲部77をサイドシル13の下部25の下方に配置するものである。
【0053】
折曲部77をサイドシル13の下部25の下方に配置することで、サイドシル13の下部25が車外側から見えないように、サイドシルガーニッシュ71でサイドシル13の下部25を隠すことができる。よって、車両10の外観性をさらに高めることができる。
【0054】
特に、サイドシルガーニッシュの車体取付構造70は、サイドシルガーニッシュ71でサイドシル13の下部25を覆うように構成したので、サイドシルガーニッシュ71でサイドシル13の下部25をより確実に隠すことができる。よって、車両10の外観性をより一層高めることができる。
【0055】
折曲部77は、切欠77a(図7も参照)を形成することで、サイドシルガーニッシュ71のその他の肉厚と比較して薄肉に形成し、変形可能とした部位である。
折曲部77を、サイドシルアウター31の下フランジ33及びサイドシルインナー35の下フランジ37の下方に配置する。
【0056】
これにより、ガーニッシュ本体部78とガーニッシュ付属部79とを折曲部77で折り曲げて、ガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31の下方に配置するとともに、ガーニッシュ付属部79をサイドシルインナー35の下方に配置することができる。
【0057】
ガーニッシュ本体部78は、折曲部77から車外側に向けて略水平に本体部基壁81を延ばし、本体部基壁81の端部から車外側に向けて斜め上方に第1本体部傾斜壁82を延ばし、第1本体部傾斜壁82の端部から上方に向けて鉛直に本体部鉛直壁83を延ばし、本体部鉛直壁83の上端部から車室側に向けて斜め上方に第2本体部傾斜壁84を延ばし、第2本体部傾斜壁84の端部から車室側に向けて斜め上方に本体部先端壁85を延ばすことで略J字形に形成した部材である。
【0058】
このガーニッシュ本体部78を、ガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31の第2傾斜壁45及び第1傾斜壁44の下方に倣わせた状態に配置する。また、本体部基壁81にはクリップ75を取り付けるための取付孔86を備える。
【0059】
このガーニッシュ本体部78の本体部鉛直壁83の内面に略L型の係止部材87をインサート成形することにより、本体部鉛直壁83から突出させた突起83aで略L型の係止部材87を固定する。
係止部材87には、略コ字形のブラケット96の外側鉛直片97及び水平片98を当接する。この状態で、ブラケット96の内側水平片99を本体部基壁81に当接する。この際に、内側水平片99の取付孔101を本体部基壁81の取付孔86と同軸上に配置する。
【0060】
よって、取付孔86,101にクリップ75(或いは、リベット)を差し込むことにより、ブラケット96をクリップ75及び係止部材87でガーニッシュ本体部78に取り付けることができる。
これら係止部材87及びブラケット96で支持部73を構成する。
【0061】
このブラケット96を構成する傾斜片103にはクリップ74を取り付けるための取付孔104を備える。
この取付孔104を、サイドシルインナー31を構成する第2傾斜壁45の取付孔47と同軸上に配置し、取付孔104,47にクリップ74を差し込むことにより、ガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31の第2傾斜壁45に取り付けることができる。
【0062】
ここで、ガーニッシュ本体部78の本体部先端壁85は自由端である。このため、本体部先端壁85の内面にリブ85aを形成することで本体部先端壁85の剛性を高めている。
【0063】
ガーニッシュ付属部79は、折曲部77から上方に向けて略L字形の付属部基壁91を延ばし、付属部基壁91の上端から車室側に向けて斜め上方に付属部傾斜壁92を延ばし、付属部傾斜壁92の端部から上方に向けて付属部先端壁93を延ばしたものである。
【0064】
付属部傾斜壁92にはクリップ76を取り付けるための取付孔94を備える。この取付孔94は、サイドシルインナー35を構成する傾斜壁53の取付孔54と同軸上に位置する。
付属部傾斜壁92の取付孔94と傾斜壁53の取付孔54とにクリップ76を差し込むことで、ガーニッシュ付属部79をサイドシルインナー35の傾斜壁53に取り付けることができる。
【0065】
これにより、ガーニッシュ付属部79の付属部傾斜壁92をサイドシルインナー35の傾斜壁53に接触させた状態で沿わせ、付属部先端壁93をサイドシルインナー35の鉛直壁52の下端部52aに接触させた状態で沿わせることができる。
なお、サイドシルインナー35の傾斜壁53及び鉛直壁52の下端部52aでサイドシル13の下面を構成する。
【0066】
この第2実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造70によれば、サイドシルガーニッシュ71を、区分けしたガーニッシュ本体部78及びガーニッシュ付属部79を折曲部77で折り曲げて、ガーニッシュ付属部79をガーニッシュ本体部78と反対側のサイドシル13(すなわち、サイドシルインナー35)に倣わせるように取り付けることができる。
【0067】
これにより、ガーニッシュ本体部78をガーニッシュ付属部79で支えることができ、サイドシルガーニッシュ71の剛性を高めることができる。
したがって、万が一サイドシルガーニッシュ71に外力Fが矢印の如く作用しても、サイドシルガーニッシュ71が変形することを防止することができる。
【0068】
さらに、第2実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造70によれば、ガーニッシュ付属部79でサイドシル13の下部25(詳しくは、サイドシルインナー35の傾斜壁53及び鉛直壁52の下端部52a)を覆うことができる。
【0069】
ここで、ガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31及びサイドシルインナー35のそれぞれの下フランジ33,37まで延ばし、この部位で折曲部77を介してガーニッシュ付属部79に連結させている。
【0070】
よって、サイドシルアウターの第2傾斜壁45の端部及び下フランジ33や、及びサイドシルインナー35の下フランジ37、傾斜壁53及び鉛直壁52の下端部52a(すなわち、範囲Hの領域)をサイドシルガーニッシュ71で保護することができる。
これにより、従来必要とされていた塩化ビニル被膜を範囲Hに施す必要がない。
【0071】サイドシルガーニッシュ71を、区分けしたガーニッシュ本体部78及びガーニッシュ付属部79を折曲部77で折り曲げて、ガーニッシュ付属部79をガーニッシュ本体部78と反対側のサイドシル13(すなわち、サイドシルインナー35)に倣わせるように取り付けることができる。
【0072】
これにより、ガーニッシュ本体部78をガーニッシュ付属部79で支えることができ、サイドシルガーニッシュ71の剛性を高めることができる。
したがって、万が一サイドシルガーニッシュ71に外力Fが矢印の如く作用しても、サイドシルガーニッシュ71が変形することを防止することができる。
【0073】
さらに、第2実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造70によれば、ガーニッシュ付属部79でサイドシル13の下部25(詳しくは、サイドシルインナー35の傾斜壁53及び鉛直壁52の下端部52a)を覆うことができる。
【0074】
ここで、ガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31及びサイドシルインナー35のそれぞれの下フランジ33,37まで延ばし、この部位で折曲部77を介してガーニッシュ付属部79に連結させている。
【0075】
よって、サイドシルアウターの第2傾斜壁45の端部及び下フランジ33や、及びサイドシルインナー35の下フランジ37、傾斜壁53及び鉛直壁52の下端部52a(すなわち、範囲Hの領域)をサイドシルガーニッシュ71で保護することができる。
これにより、従来必要とされていた塩化ビニル被膜を範囲Hに施す必要がないので、塩化ビニル被膜を施すための被膜剤を不要にでき、塩化ビニル被膜を施す工程を省くことができる。
【0076】
図6はサイドシルガーニッシュ(比較例)を示す断面図であり、図12で説明した従来のサイドシルガーニッシュ210を比較例として示す。
サイドシルガーニッシュ210に係止部材211とクリップ215とでブラケット212を取り付け、ブラケット212をクリップ216でサイドシル217の下部218に取り付ける。
これにより、サイドシル217の下部218にサイドシルガーニッシュ210を取り付けることができる。
【0077】
しかし、このサイドシルガーニッシュ210では、サイドシル217の下部のうち、範囲Hの部位221を覆うことができない。
よって、範囲Hの部位221をサイドシルガーニッシュ210で保護することができなので、範囲Hの部位221に塩化ビニル被膜222を施す必要がある。このため、塩化ビニル被膜を施すための被膜剤が必要になり、かつ塩化ビニル被膜を施す工程が必要になる。
【0078】
図7は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第2実施形態)を展開した状態を示す斜視図である。
サイドシルガーニッシュの車体取付構造70(図5参照)を構成するサイドシルガーニッシュ71、すなわちガーニッシュ本体部78、ガーニッシュ付属部79、折曲部77を樹脂製の一体構造物とした。
このサイドシルガーニッシュ71のガーニッシュ本体部78には、内面に略L型の係止部材87をインサート成形することにより、本体部鉛直壁83から突出させた突起83aで略L型の係止部材87を固定する。
【0079】
加えて、サイドシルガーニッシュ71の途中に切欠77aを形成することで薄肉状の折曲部77を設け、折曲部77でガーニッシュ本体部78とガーニッシュ付属部79とに区分けした。
このように、ガーニッシュ本体部78とガーニッシュ付属部79とを一体成形することができるので、サイドシルガーニッシュ71のコストアップを抑えることができる。
【0080】
サイドシルガーニッシュ71にブラケット96を取り付ける際には、ブラケット96の外側鉛直片97及び水平片98を係止部材87に矢印▲3▼の如く当接する。
ここで、外側鉛直片97には孔97aが形成されている。この孔97aは突起83aより大きく形成してあるので、ブラケット96の外側鉛直片97を係止部材87に当接した際に、外側鉛直片97が突起83aに干渉することを防ぐことができる。
【0081】
次に、ブラケット96の内側水平片99を本体部基壁81に当接する。この際に、内側水平片99の取付孔101を本体部基壁81の取付孔86と同軸上に配置する。
次いで、取付孔86,101にクリップ75(或いは、リベット)を矢印▲4▼の如く差し込むことにより、ブラケット96をクリップ75及び係止部材87でガーニッシュ本体部78に取り付ける。
なお、係止部材87及びブラケット96で支持部73を構成する。
【0082】
ところで、サイドシルガーニッシュ71はガーニッシュ本体部78に加えてガーニッシュ付属部79を一体に備えるので、第1実施形態のサイドシルガーニッシュ21と同様に、通常のサイドシルガーニッシュと比較して、幅が約2倍になる。
【0083】
このため、サイドシルガーニッシュ71を射出成形するために大型の射出成形機が必要になると思われがちである。
しかし、第1実施形態で説明したように、サイドシルガーニッシュのように極めて長い長尺物を成形するためには、金型の長さに合わせて、金型の幅も大きく確保する必要がある。
【0084】
このため、従来の射出成形機に幅方向の余裕があるので、従来の射出成形機の金型を変えるだけでサイドシルガーニッシュ71を射出成形することが可能である。
よって、従来の設備を利用することができるので、サイドシルガーニッシュの車体取付構造のコストアップを抑えることができる。
【0085】
図8(a)、(b)は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第2実施形態)の取付工程を示す説明図である。
(a)において、射出成形機でサイドシルガーニッシュ71を一体成形した後、射出成形機からサイドシルガーニッシュ71を離型する。
【0086】
この際に、サイドシルガーニッシュ71に係止部材87がインサート成形で取り付けられている。
離型したサイドシルガーニッシュ71に係止部材87及びクリップ75でブラケット96を取り付ける。この状態で、サイドシルガーニッシュ71をサイドシル13の下方に移動する。
【0087】
次に、ブラケット96の取付孔104と、サイドシルアウター31を構成する第2傾斜壁45の取付孔47とに、クリップ74を矢印▲5▼の如く差し込む。
これにより、サイドシルガーニッシュ71のガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31の下方に沿わせて取り付けることができる。
【0088】
(b)において、折曲部77を変形させることにより、ガーニッシュ付属部79を矢印▲6▼の如くスイング移動する。
これにより、図5に示すように、ガーニッシュ付属部79を構成する付属部傾斜壁92の取付孔94を、サイドシルインナー35を構成する傾斜部53の取付孔54に同軸上に配置する。
【0089】
図5に戻って、付属部傾斜壁92の取付孔94と傾斜部53の取付孔54とにクリップ76を差し込むことで、サイドシルインナー35の傾斜部53にガーニッシュ付属部79の付属部傾斜壁92を取り付ける。
このように、サイドシルガーニッシュ71を、区分けしたガーニッシュ本体部78及びガーニッシュ付属部79を折曲部77で折り曲げて、ガーニッシュ付属部79をガーニッシュ本体部78と反対側のサイドシル13(すなわち、サイドシルインナー35)に倣わせるように取り付けることができる。
【0090】
次に、第3実施形態について説明する。
図9は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第3実施形態)を示す断面図である。
第3実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造110は、サイドシルガーニッシュ111のガーニッシュ付属部112が第2実施形態のガーニッシュ付属部79と異なるだけで、その他の構成は第2実施形態と同様である。
【0091】
ガーニッシュ付属部112は、折曲部77から上方に向けて略L字形の付属部基壁91を延ばし、付属部基壁91の上端から車室側に向けて斜め上方に付属部傾斜壁92を延ばし、付属部傾斜壁92の端部から車室側に向けて空力カバー113を横向きに延ばしたものである。
【0092】
空力カバー113は、車体11の底面側115を覆うことで底面側115を保護するとともに、底面側115の空気抵抗を低減させるための部材である。
この空力カバー113の先端113aにクリップ116を取り付けるための取付孔117を備える。この取付孔117は、フロアパネル118やクロスメンバ(図示せず)を補強する補強ブラケット120を構成する底面121の取付孔122と同軸上に位置する。
【0093】
空力カバー113の取付孔117と底面121の取付孔122とにクリップ116を差し込むとともに、第1実施形態と同様に付属部傾斜壁92の取付孔94と傾斜壁53の取付孔54とにクリップ76を差し込むことで、空力カバー113をサイドシルインナー35の傾斜壁53から補強ブラケット120の底面121に亘らせた状態に取り付けることができる。
【0094】
以上説明したように、第3実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造110は、ガーニッシュ付属部112の空力カバー113が、第2実施形態のガーニッシュ付属部79を構成する付属部先端壁93と異なるだけでその他の構成は第2実施形態と同様である。
よって、第3実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造110によれば、第2実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造70と同様の効果を得ることができる。
【0095】
加えて、第3実施形態のサイドシルガーニッシュの車体取付構造110によれば、サイドシルガーニッシュ111に空力カバー113を一体成形することができるので、部品点数を減らすことができる。
これにより、部品の管理を簡単におこなうことができ、かつ組立工程を簡素にすることができるので、サイドシルガーニッシュ111のコストをより一層抑えることができる。
【0096】
図10(a)、(b)は本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第3実施形態)の取付工程を示す説明図である。
(a)において、射出成形機でサイドシルガーニッシュ111を一体成形した後、射出成形機からサイドシルガーニッシュ111を離型する。
【0097】
この際に、第2実施形態と同様に、サイドシルガーニッシュ111に係止部材87がインサート成形で取り付けられている。
離型したサイドシルガーニッシュ111に係止部材87及びクリップ75でブラケット96を取り付ける。この状態で、サイドシルガーニッシュ71をサイドシル13の下方に移動する。
【0098】
次に、ブラケット96の取付孔104と、サイドシルアウター31を構成する第2傾斜壁45の取付孔47とに、クリップ74を矢印▲7▼の如く差し込む。
これにより、サイドシルガーニッシュ111のガーニッシュ本体部78をサイドシルアウター31の下方に沿わせて取り付けることができる。
【0099】
(b)において、折曲部77を変形させることにより、ガーニッシュ付属部113を矢印▲8▼の如くスイング移動する。
これにより、図9に示すように、ガーニッシュ付属部111を構成する付属部傾斜壁92の取付孔94を、サイドシルインナー35を構成する傾斜部53の取付孔54に同軸上に配置する。
同時に、ガーニッシュ付属部111を構成する空力カバー113の取付孔117を、補強ブラケット120を構成する底面121の取付孔122に同軸上に配置する。
【0100】
図9に戻って、付属部傾斜壁92の取付孔94と傾斜部53の取付孔54とにクリップ76を差し込むことで、サイドシルインナー35の傾斜部53にガーニッシュ付属部79の付属部傾斜壁92を取り付ける。
次に、空力カバー113の取付孔117と底面121の取付孔122とにクリップ116を差し込むことで、空力カバー113をサイドシルインナー35の傾斜壁53から補強ブラケット120の底面121に亘らせた状態に取り付けることができる。
【0101】
なお、前記第2実施形態では、支持部73を構成する係止部材87をサイドシルガーニッシュ71にインサート成形で取り付ける例について説明したが、係止部材87をサイドシルガーニッシュ71に取り付ける手段はこれに限るものではない。
【0102】
また、前記第2実施形態では、支持部材78を係止部材87及びブラケット96で構成する例について説明したが、これに限らないで、その他の部材で支持部73を構成することも可能である。要は、サイドシルガーニッシュ71をサイドシル13に取り付けることができるように構成した部材であればよい。
【0103】
さらに、前記実施形態では、折曲部22,77をサイドシル13の下方に配置した例について説明したが、これに限らないで、折曲部22,77をサイドシル13の下部25に配置することも可能である。この場合にも前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0104】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、サイドシルガーニッシュの途中に薄肉状の折曲部を設け、この折曲部でガーニッシュ本体部とガーニッシュ付属部とに区分けした。よって、ガーニッシュ本体部とガーニッシュ付属部とを一体成形することができるので、サイドシルガーニッシュのコストアップを抑えることができる。
【0105】
また、区分けしたガーニッシュ本体部及びガーニッシュ付属部を折曲部で折り曲げて、ガーニッシュ付属部をサイドシルの形状に倣わせるようにした。ガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部で支えることができ、サイドシルガーニッシュの剛性を高めることができる。
これにより、万が一サイドシルガーニッシュに外力が作用しても、サイドシルガーニッシュが変形することを防止することができる。
【0106】
請求項2は、ガーニッシュ本体部とガーニッシュ付属部とを折曲部で折り曲げて閉断面体を形成し、ガーニッシュ付属部をサイドシルに取り付けることで、サイドシルガーニッシュをサイドシルに取り付けることができる。
このように、ガーニッシュ付属部を取付部材を兼ねるように構成したので、部品点数を減らすことができる。
これにより、部品の管理を簡単におこなうことができ、かつ組立工程を簡素にすることができるので、サイドシルガーニッシュのコストを抑えることができる。
【0107】
さらに、閉断面体内に補強リブを配置し、補強リブでガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部に連結することで、ガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部で支えてサイドシルガーニッシュの剛性を高めることができる。
これにより、万が一サイドシルガーニッシュに外力が作用しても、サイドシルガーニッシュが変形することを防止することができる。
【0108】
請求項3は、ガーニッシュ付属部を、サイドシル下面に直接沿わせることで、サイドシル下面をガーニッシュ付属部を覆うことができる。よって、サイドシル下面をガーニッシュ付属部で保護することができるので、サイドシル下面に塗膜剥がれ防止処理として塩化ビニル被膜を施す必要がない。
これにより、塩化ビニル被膜を施すための被膜剤を不要にすることができ、かつ塩化ビニル被膜を施す工程を不要にできるので、サイドシルガーニッシュの車体取付構造のコストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第1実施形態)を備えた車両の斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第1実施形態)を展開した状態を示す斜視図
【図4】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第1実施形態)の取付工程を示す説明図
【図5】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第2実施形態)を示す断面図
【図6】サイドシルガーニッシュ(比較例)を示す断面図
【図7】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第2実施形態)を展開した状態を示す斜視図
【図8】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第2実施形態)の取付工程を示す説明図
【図9】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第3実施形態)を示す断面図
【図10】本発明に係るサイドシルガーニッシュの車体取付構造(第3実施形態)の取付工程を示す説明図
【図11】従来のサイドシルガーニッシュを示す断面図
【図12】従来のサイドシルガーニッシュのその他の例を示す断面図
【符号の説明】
11…車体、13…サイドシル、15,70,110…サイドシルガーニッシュの車体取付構造、20,72…車外に露出した部位、21,71,111…サイドシルガーニッシュ、22,77…折曲部、23,78…ガーニッシュ本体部、24,79,112…ガーニッシュ付属部、25…サイドシルの下部、33,37…下フランジ、44…第1傾斜壁、45…第2傾斜壁、53…傾斜壁(サイドシル下面)、52a…鉛直壁の下端部(サイドシル下面)、67…補強リブ、113…空力カバー。
Claims (3)
- 車体を構成するサイドシルのうち、車外に露出した部位を覆うサイドシルガーニッシュにおいて、
このサイドシルガーニッシュは、途中に薄肉状の折曲部を有し、この折曲部で区分けされる一方をガーニッシュ本体部、他方をガーニッシュ付属部とで構成し、前記折曲部で折り曲げることでサイドシルの形状に倣わせるとともに、サイドシルに取り付ける際には前記折曲部をサイドシルの下部若しくは下方に配置することを特徴とするサイドシルガーニッシュの車体取付構造。 - 前記ガーニッシュ本体部又はガーニッシュ付属部に補強リブを立て、前記折曲部で折り曲げることで、前記補強リブを包み込む様にしてガーニッシュ本体部及びガーニッシュ付属部で閉断面体を構成し、前記補強リブでガーニッシュ本体部をガーニッシュ付属部に連結し、補強できるように構成したことを特徴とする請求項1記載のサイドシルガーニッシュの車体取付構造。
- 前記ガーニッシュ付属部を、前記サイドシル下面に直接沿わせたことを特徴とする請求項1記載のサイドシルガーニッシュの車体取付構造。
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