JP2004181580A - 成形品のバリ取り装置 - Google Patents

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Hiroyuki Ikegami
浩之 池上
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Abstract

【課題】本発明の目的は、投射材を継続して供給し、バリの除去処理を安定して行うことが可能な、成形品のバリ取り装置を提供する。
【解決手段】成形品に投射材を投射することによりバリ取りを行う成形品のバリ取り装置であって、少なくとも成形品に投射材を投射する投射手段と、この投射手段に直径が概略0.3mm以上0.6mm以下且つ一辺の長さが概略0.3mm以上0.8mm以下の略円柱形のポリアミド系投射材を供給する供給手段と、を備え、供給手段は投射材の収納部13と、この収納部13から投射材を吸引する内筒11d,22dと、この内筒11d,22dの外側に位置する外筒11c,22cを有し、外筒11c,22cは一方の開口部11e,22eが収納部13に位置し、他方の開口部11f,22fが外部に連通している。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形品に発生する成形バリや、同時成形されたフィルム端部(バリ)を除去するバリ取り装置に関し、特に、ブラスト研磨加工用投射材を用いて成形品のバリ取りを行う、成形品のバリ取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形材料を成形することによって得られる成形品の多くは、金型成形によって製造されるが、金型から取り出された直後の成形品には、その外面に成形の際に発生した成形バリや、同時成形したフィルムの端部が残っている。
【0003】
上記成形バリやフィルム端部を除去するために、従来では、バリやフィルム端部を除去可能な専用の金型を使用し、バリやフィルム端部を除去していた。専用の金型では、例えば金型間にて除去部分を挟み込み、金型を互いに圧着させて、バリやフィルム端部を除去していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の方法によると、成形品に切り残りが発生する場合があった。この切り残りについては、手作業にて仕上げ作業を行っているが、手作業による仕上げ作業には手間がかかるという問題があった。
【0005】
また、成形品の寸法には誤差があるため、成形品と金型とのクリアランスが一定にならず、クリアランスが大きい場合は、切り残りが発生し、クリアランスが小さい場合は、成形品に金型が干渉しやすくなり、成形品表面を傷つけてしまうという問題があった。そして、これらの問題を解決するためには、金型の調整やメンテナンスを頻繁に行う必要があった。
【0006】
なお、コンソールパネルやスイッチベースなどの自動車内装品において、樹脂成形品の成形と同時に絵柄が付されたフィルムを一体化接着し、表面に木目などの意匠を施したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−235679号公報(第2頁乃至第4頁)
【0008】
このような内装品について、樹脂成形品からはみ出たフィルム端部などの不要部分(バリ)を除去する際、従来のショットブラストでは表面の光沢やツヤを損ねるおそれがあるため、手作業やレーザーによる除去を行っており、作業に手間がかかっていた。
【0009】
或いは、成形品のバリを除去するために、成形品に投射材を吹き付け、投射材による衝撃で成形品からバリを除去するようにした、いわゆるショットブラストが知られている。
【0010】
樹脂成形品の場合は、成形品の材質や表面硬度に応じて、投射材として多種の材料のなかから最適のものが選択されており、例えば合成樹脂製の投射材が選択されていた(例えば、特許文献2参照)。
【0011】
【特許文献2】
特開平11−291262号公報(第2頁)
【0012】
しかし、特許文献2に示されるように、傷の付きにくい投射材を使用したとしても、投射材の粒径が適正でなかったり、投射材を投射する時間が適正でないことによって、成形品表面に傷が発生したり、バリが十分に除去できないことがあった。このため、従来では、ショットブラストによりバリ取りを行う場合には、表面に傷や打痕が付いたりバリ残りがあっても問題のない、意匠性の問われない製品や、製品の外部に露見しない面にのみ実施されていた。
【0013】
従来のショットブラスト装置では、図8に示すように、成形品に投射された投射材101が装置下部に集積され、ダクト102で吸い上げて再利用されている。ダクト102は投射材101を噴射するインペラに接続されており、インペラの回転によりダクト102内が負圧になることにより投射材101の吸い上げを行っている。ダクト102には投射材101の吸引口103とは別に空気の取込口104が設けられており、この取込口104から空気を取り込みながら投射材101の吸引を行っている。
【0014】
このとき、フィルム端部を除去した場合などは大きめのバリ105が出るため、図9に示すように、空気の取込口104や、投射材101の吸引口103付近に大きめのバリ105が付着してしまうと、空気の流通が妨げられ、投射材101を吸引することができなくなるという不都合があった。
【0015】
その結果、投射材の供給不足によるバリの切り残りが発生するという問題があった。また、ダクトの吸い込みが弱くなることにより、ダクトに供給されている帯電防止剤が滞留して投射材とともに固まってしまい、ダクトに詰まりが発生するという問題があった。このため、投射材の廃棄ロスが発生したり、ダクト詰まりを解消するための清掃作業及びそれに伴う設備停止が要されることがあり、製造効率の低下につながっていた。
【0016】
本発明の目的は、成形品の表面に傷を発生させることなく、単なる成形バリやフィルム不要部分等のバリの除去を効率的且つ確実に行うことが可能な、成形品のバリ取り装置を提供することにある。
本発明の目的は、投射材を継続して供給し、バリの除去処理を安定して効率良く行うことが可能な、成形品のバリ取り装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明の請求項1に係る成形品のバリ取り装置によれば、成形品に投射材を投射することによりバリ取りを行う成形品のバリ取り装置であって、少なくとも前記成形品に投射材を投射する投射手段と、該投射手段に直径が概略0.3mm以上0.6mm以下且つ一辺の長さが概略0.3mm以上0.8mm以下の略円柱形のポリアミド系投射材を供給する供給手段と、を備え、前記供給手段は前記投射材の収納部と、該収納部から投射材を吸引する内筒と、該内筒の外側に位置する外筒を有し、前記外筒は一方の開口部が前記収納部に位置し、他方の開口部が外部に連通した、ことにより解決される。
【0018】
このように、本発明の成形品のバリ取り装置では、樹脂の成形品に直径が概略0.3mm以上0.6mm以下且つ一辺の長さが概略0.3mm以上0.8mm以下の略円柱形のポリアミド系投射材を投射してバリ取りを行うことにより、成形品表面に傷を付けることなく、確実にバリを除去することが可能となる。
【0019】
なお、製品に傷を付けることなく、且つ確実にバリ取りを行うために、前記成形品が静止状態であるときは、前記ポリアミド系投射材を概略15秒以上240秒以下の投射時間で投射すると好適である。また、前記成形品が連続した移動状態であるときは、前記ポリアミド系投射材を概略20秒以上480秒以下の投射時間で投射すると好適である。
【0020】
また、本発明の成形品のバリ取り装置は、前記投射材の収納部から投射材を吸引する内筒と、該内筒の外側に位置する外筒からなるダクトを有し、該ダクトの外筒は一方の開口部が前記収納部に位置し、他方の開口部が外部に連通した構成とされているので、ダクトの内筒で投射材が吸い上げられると、外筒の開口部から空気が導入される。このようにして、内筒で吸い上げた分、外部から空気が導入され、継続的に投射材を吸引することが可能となる。このため、投射材の供給不足によるバリの切り残りの発生や、ダクトの吸い込みが弱くなることによるダクト詰まりの発生、及びそれに伴う投射材の廃棄ロスやダクトの清掃作業をなくし、効率良くバリ取りを行うことが可能となる。
【0021】
また、本発明の成形品のバリ取り装置は、少なくとも前記成形品に投射材を投射する投射手段と、該投射手段に直径が概略0.3mm以上0.6mm以下且つ一辺の長さが概略0.3mm以上0.8mm以下の略円柱形のポリアミド系投射材を供給する供給手段と、前記成形品を前記ポリアミド系投射材の投射範囲を概略20秒以上480秒以下で通過させる移送手段と、を備え、前記供給手段は前記投射材の収納部と、該収納部から投射材を吸引する内筒と、該内筒の外側に位置する外筒を有し、前記外筒は一方の開口部が前記収納部に位置し、他方の開口部が外部に連通したことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0023】
図1乃至図7は本発明の一実施例を示すものであり、図1は投射材の大きさと投射時間との関係を示すグラフ図、図2及び図3はショットブラスト装置において投射材を吸引するダクトの説明図、図4は単発式のショットブラスト装置の一例を示す説明図、図5乃至図7はコンベア式のショットブラスト装置の一例を示す説明図である。
【0024】
本発明は、樹脂成形品の成形バリや、同時成形した樹脂フィルム,樹脂シートの端末部、さらには不要部分など(以下、これら全て「バリ」に含めるものとする。)を、ショットブラストにより除去する装置に関する。投射材(ショット材ともいう)としては、ポリアミド系樹脂からなる投射材を使用する。ポリアミド系樹脂として、本例ではナイロンを使用する。樹脂フィルムは、例えばアクリル樹脂やポリアセタールからなるものが使用されている。
【0025】
投射材は略円柱形のプラスチック粒子からなる。投射材は、ショットブラスト装置により成形品の表面に投射され、この投射材による衝撃で、成形品からバリが除去される。
【0026】
図1のグラフ図は、単発式のショットブラスト装置を使用して成形品のバリ取りを行う場合の、投射材の大きさと投射時間の関係を示すものである。図示されているように、投射材の粒子が図中a点で示す大きさ以上になると、投射材投射後、すぐに製品面に打痕が発生する。また、投射材の粒子が図中b点で示す大きさ以下になると、長時間の投射を行っても、成形品のバリを完全に除去することができない。
【0027】
また、粒子の大きさが、上記したように大きすぎたり或いは小さすぎることのない投射材であっても、粒子の大きさに応じた投射時間とすることが必要である。粒子の大きさに応じた投射時間としないと、図示されているように、バリの切り残りが発生したり、成形品の表面に曇りが発生してしまう。
【0028】
本例では、投射材の粒子の大きさを、直径(φ)概略0.3mm以上0.6mm以下、一辺の長さ(l)概略0.3mm以上0.8mm以下の円柱形とし、単発式のショットブラスト装置のときは、投射時間を概略15秒以上240秒以下として、コンベヤ式のショットブラスト装置のときは、投射時間を概略20秒以上480秒以下として、成形品へのショットブラストを行うものとする。
【0029】
図2乃至図7は、投射材1によって成形品(以下、「ワーク2」という)のバリを除去するショットブラスト装置の一例を概略的に示すものである。図2及び図3はショットブラスト装置で使用されるダクトの説明図である。また、図4は単発式のショットブラスト装置10であり、図5乃至図7はコンベア式のショットブラスト装置20である。
【0030】
ショットブラスト装置では、ワーク2に投射された投射材1を回収して再利用している。本例では、単発式のショットブラスト装置10と、コンベア式のショットブラスト装置20のいずれにおいても、図2及び図3に示すダクトを用いて投射材1を吸い上げ、投射材1を循環させて再利用する構成とされている。
【0031】
以下、単発式のショットブラスト装置10とコンベア式のショットブラスト装置20それぞれの構成を説明し、併せて図2及び図3に示すダクトについて説明する。
【0032】
図4に示す単発式のショットブラスト装置10は、ボックス10a内に、投射手段としての投射装置11と、投射材1よりも大きなバリを選別するスクリーン12と、スクリーン12の下部に設けられた投射材収納容器13と、帯電防止剤供給装置14と、エアー供給装置15とを備えている。投射装置11のダクト11bと、投射材収納容器13とから投射材の供給手段が構成されている。ショットブラスト装置10は1台乃至複数台設置されている。
【0033】
投射装置11は、投射材1を噴射させるインペラー11aと、投射材1を搬送するダクト11bとから構成されている。インペラー11aは複数枚の羽根を有しており、この羽根を高速回転させることにより投射材1を噴射するように構成されている。なお、本例では投射材1が上方から噴射された構成とされているが、これに限らず、横方向、下方向、斜め方向から噴射されても良い。
【0034】
ダクト11bは、上方の端部が上記インペラー11aに接続され、下方の端部が装置下部に位置している。ダクト11bは、下方の端部が投射材1の収納部に位置しており投射材1を吸い上げるように構成されている。ダクト11bは、図2乃至図4に示すように、投射材1の収納部に位置する部分が外筒11cと内筒11dからなる二重構造となっている。すなわち、投射材収納容器13が設けられているボックス10a内において、外筒11cと内筒11dから構成されたダクト11bが位置している。外筒11cは、一方の開口部11eが投射材収納容器13内に位置し、他方の開口部11fがボックス10aの外部に連通している。
【0035】
インペラー11aからの投射材1の噴射により、ダクト11bの内筒11dの内部は負圧になる。投射材1は噴射後に装置下部にある投射材収納容器13に集積されるが、この投射材収納容器13内にダクト11bの下端部が位置しているため、投射材1は順次ダクト11bに吸い上げられ、インペラー11aまで搬送され繰り返し使用される。
【0036】
ダクト11bの内筒11dにより投射材1が吸い上げられると、外筒11cの外部への開口部11fから空気が導入される。このようにして、内筒11dで吸い上げた分、外部から空気が導入され、継続的に投射材1を吸引することができる。本例では、外筒11cの開口部11fが外部に連通しており、外部から空気が取り込まれるので、空気の取込口がバリ等の異物で塞がれることなく空気を取り入れることが可能となる。したがって、内筒11dで投射材1の吸引を好適に行うことができ、バリ取り処理を安定して行うことが可能となる。
【0037】
投射装置11からワーク2に向けて噴射された投射材1は、載置台17に置かれたワーク2にぶつかってバリを除去する。載置台17は投射材1を通過させることができるように、網状のものが使用されている。投射材1は、ワーク2のバリを除去した後、除去されたバリとともに装置下方へ落下する。装置下方には、投射材1よりも大きなバリを選別するスクリーン12と、落下物をスクリーン12に誘導するガイド板16が設けられている。
【0038】
スクリーン12はモータ12aにより振動され、スクリーン12上に落下したバリと投射材1を篩い分けるように構成されている。投射材1の集積部である投射材収納容器13は、スクリーン12の下方に設けられているので、スクリーン12により選別された投射材1は、この投射材収納容器13に集積される。集積された投射材1は、上記したようにダクト11bに吸い上げられ、繰り返し使用される。
【0039】
ダクト11bには、帯電防止剤供給装置14と、エアー供給装置15が接続されている。帯電防止剤供給装置14は、図示しない帯電防止剤貯留部と、この帯電防止剤貯留部に接続された帯電防止剤供給管14aとから構成されており、帯電防止剤供給管14aがダクト11bの内筒11dに連結されている。帯電防止剤供給管14aにはバルブ14bが設けられており、このバルブ14bが開かれているときに、帯電防止剤供給管14aから内筒11d内に帯電防止剤が噴霧される。帯電防止剤が導入されることにより、投射材1の静電気発生が防止され、投射材1が互いにくっついたり、ワーク2に付着することがなく、好適にバリの除去を行うことができる。
【0040】
エアー供給装置15はエアータンク15aと、エアータンク15aに接続されたエアー供給管15bとから構成されており、エアー供給管15bがダクト11bの内筒11dに連結されている。エアー供給管15bにはバルブ15cが設けられており、このバルブ15cが開かれているときに、エアー供給管15bから内筒11d内に高圧エアーが導入される。高圧エアーが導入されることにより、投射材1は内筒11d内を迅速に移送されるとともに、インペラー11aから勢いよく噴射され、効率よくバリ取りが行われる。なお、エアー供給装置15を設けない構成としても良い。
【0041】
本例の単発式のショットブラスト装置10では、ワーク2が静止状態で投射されるが、このとき投射時間として概略15秒以上240秒以下とすると、製品表面を傷つけることなく、且つ確実にバリを除去することができる。
【0042】
なお、上記単発式のショットブラスト装置10の投射装置11を、ワーク2に対して移動可能な構成とすることにより、より大きなサイズのワーク2についてバリ除去を行うことが可能となる。
【0043】
この場合、まずワーク2の所定の箇所について、静止状態で概略15秒以上240秒以下の投射が行われる。次いで、投射装置11をワーク2の別の箇所に移動させ、移動された箇所で再度投射が行われる。これを繰り返すことにより、ワーク2の全てのバリ除去が行われる。
【0044】
なお、投射装置11を移動させるのではなく、ワーク2が載置されている載置台17を移動するようにしても良い。或いは、投射装置11と載置台17の両方を移動可能にしても良い。また、投射装置11を一つではなく多数配置し、投射範囲を拡大するようにすれば、さらに大きなワーク2であっても効率的にバリ除去を行うことが可能となる。
【0045】
図5乃至図7に示すコンベア式のショットブラスト装置20は、ワーク2が載置・搬送される移送手段としてのベルトコンベアー装置21と、投射手段としての複数の投射装置22と、ベルトコンベアー装置21の上流と下流に設けられたカーテン室23と、投射材1よりも大きなバリを選別するスクリーン24と、帯電防止装置25a〜25cと、集塵装置27と、サイクロン28と、投射材循環装置29とを備えている。投射材1の供給手段には、投射装置22のダクト22b、サイクロン28、投射材循環装置29が含まれる。
【0046】
ショットブラスト装置20は、制御装置30により制御されている。制御装置30は、ベルトコンベアー装置21、投射装置22、スクリーン24、帯電防止材供給管25a,帯電防止イオンエアー供給装置25b、集塵装置27、サイクロン28、投射材循環装置29を制御し、所定の手順で作動させる。
【0047】
ベルトコンベアー装置21はネットコンベアーであり、帯状のネットが循環して、ネット上に載置されたワーク2を移送する。ネットコンベアーとすることにより、ワーク2に投射された投射材1はネットを通過して装置下方に集積される。
【0048】
投射装置22は、単発式のショットブラスト装置10と同様に、投射材1を噴射させるインペラー22aと、投射材1を搬送するダクト22bとから構成されている。なお、本例のショットブラスト装置20では3台の投射装置22が設けられているが、これに限るものではない。また、本例では投射材1が上方から噴射された構成とされているが、これに限らず、横方向、下方向、斜め方向から噴射されても良い。
【0049】
ベルトコンベアー装置21の上流と下流にはカーテン室23が設けられている。カーテン室23では、ショットブラストによるバリ除去終了後のワーク2について、次述する帯電防止イオンエアー供給装置25bにより高圧エアーが吹き付けられる。高圧エアーが吹き付けられることにより、ワーク2に付着した埃,投射材1,バリが吹き飛ばされる。埃,投射材1,バリはカーテンに遮られて周囲への飛散が防止される。
【0050】
帯電防止装置は、帯電防止剤供給装置と帯電防止イオンエアー供給装置25bとから構成されている。帯電防止剤供給装置は、帯電防止剤貯留部25cと、この帯電防止剤貯留部25cに接続された帯電防止剤供給管25aとから構成されている。帯電防止剤供給管25aはダクト22bに連結されている。
【0051】
ダクト22bは、下方の端部が投射材1の収納部に位置しており投射材1を吸い上げるように構成されている。また、ダクト22bは、投射材の収納部に位置する部分が外筒22cと内筒22dからなる二重構造となっている。上記帯電防止剤供給管25aは、上記内筒22dに連結されている。ダクト22bは、投射材収納部26が設けられている装置筐体内に位置する部分について、外筒22cと内筒22dから構成されている。外筒22cは、一方の開口部22eが投射材収納部26内に位置し、他方の開口部22fが装置筐体の外部に連通している。
【0052】
インペラー22aからの投射材1の噴射により、ダクト22bの内筒22dの内部は負圧になる。投射材1は噴射後に装置下部にある投射材収納部26に集積されるが、この投射材収納部26内にダクト22bの下端部が位置しているため、投射材1は順次ダクト22bに吸い上げられ、インペラー22aまで搬送され繰り返し使用される。
【0053】
ダクト22bの内筒22dにより投射材1が吸い上げられると、外筒22cの外部への開口部22fから空気が導入される。このようにして、内筒22dで吸い上げた分、外部から空気が導入され継続的に投射材1を吸引することができる。本例では、外筒22cの開口部22fが外部に連通しており、外部から空気が取り込まれるので、空気の取込口がバリ等の異物で塞がれることなく空気を取り入れることが可能となる。したがって、内筒22dで投射材1の吸引を好適に行うことができ、バリ取り処理を安定して行うことが可能となる。それぞれのダクト22b内には、帯電防止剤供給管25aから帯電防止剤が噴霧される。
【0054】
帯電防止イオンエアー供給装置25bは、ショットブラスト装置20の下流側に設けられたカーテン室23に設置される。帯電防止イオンエアー供給装置25bは高圧のイオンエアーを噴き出し、ワーク2の静電気除去を行うとともに、この高圧エアーによりワーク2に付着した投射材1やバリが吹き飛ばされる。
【0055】
なお、帯電防止イオンエアー供給装置25bを、ショットブラスト装置20の上流側に設けられたカーテン室23に設置しても良い。帯電防止イオンエアー供給装置25bはイオンエアーを高圧で噴き出し、このイオンエアーによりショットブラストを行う前のワーク2から静電気除去が行われ、ワーク2に投射材1や埃が付着するのを防止することができる。
【0056】
カーテン室23は上方に吸引管27aを備え、この吸引管27aにより、帯電防止イオンエアー供給装置25bにより吹き飛ばされた埃,投射材1,バリが吸引される。吸引された埃,投射材1,バリは、貯留部27bに一旦集められ、再度、吸引管27aで吸い上げられてサイクロン28に導入される。サイクロン28では、使用可能な粒径の投射材1が分離される。サイクロン28で分離された使用可能な投射材1は再利用される。また、埃や摩耗して使用不可能なった投射材は集塵装置27へ送られ最終的に廃棄される。
【0057】
投射材循環装置29はスクリューコンベアーであり、ショットブラスト装置20の上流側から投射装置22の下方位置までの範囲と、ショットブラスト装置20の下流側から投射装置22の下方位置までの範囲に設置されている。投射材循環装置29は、ショットブラスト装置20の上流側と下流側で装置下方に落下した投射材1を投射装置22の下方位置にある投射材収納部26まで移送する。
【0058】
図7は、ショットブラスト装置20での投射材1の流れを示すものである。投射材1の流れは矢印で示されている。図示されているように、インペラー22aから投射された投射材1は、除去されたバリとともに落下し、装置下方に設けられた振動モータ24a付きのスクリーン24によって大きなバリと選別される。大きなバリは、廃棄バリ収納部24bに収納される。一方、投射材1は、投射材収納部26に集められ、ダクト22bに吸い上げられ、インペラー22aまで搬送され繰り返し使用される。また、サイクロン28で分離された使用可能な投射材1についても、投射材収納部26に集積され再利用される。
【0059】
コンベアー式のショットブラスト装置20の場合は、ワーク2はベルトコンベアー装置21に載置されて連続的に移動し、複数の投射装置22の下を通過しながら投射が行われる。このため、静止状態での投射に比して、各投射装置22から最も高圧で投射されるポイントでの投射時間が短くなる。このため、コンベヤ型のショットブラスト装置20での投射時間については、単発式のショットブラスト装置10の場合よりも長い投射時間で投射が行われる。
【0060】
本例では、概略20秒以上480秒以下で投射が行われるものとする。すなわち、ベルトコンベアー装置21に載置されたワーク2を、投射装置22から投射材1が投射される範囲内において概略20秒以上480秒以下で通過させる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明の成形品のバリ取り装置によれば、従来手作業で行われていたように手間をかけることなく、成形品の成形バリや、一体成形されたフィルム端部(バリ)を、成形品表面に傷を付けることなく、効率的且つ確実に除去することが可能となる。
【0062】
このため、木目などの意匠,柄を印刷した化粧フィルムが表面に積層一体化接着成形され、表面に光沢やツヤのある意匠性の高い成形品についても、成形品表面に傷や打痕を発生させることなく、フィルムの不要部分(バリ)を除去することが可能となり、高い効果を得ることができる。
【0063】
また、本発明の成形品のバリ取り装置によれば、投射材の収納部から投射材を吸引するダクトが内筒と外筒から構成されており、ダクトの内筒で投射材が吸い上げられるときに、外筒を介して外部から空気が導入されるように構成されているので、投射材吸引時の空気の取り込み口がバリで塞がれる等の不都合が発生することなく、継続的に投射材が吸引及び投射され、バリの除去処理を安定して効率良く行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】投射材の大きさと投射時間の関係を示すグラフ図である。
【図2】ショットブラスト装置で使用されるダクトの説明図である。
【図3】ショットブラスト装置で使用されるダクトの説明図である。
【図4】単発式のショットブラスト装置の一例を示す説明図である。
【図5】コンベア式のショットブラスト装置の一例を示す説明図である。
【図6】図5に示すコンベア式のショットブラスト装置の上面図である。
【図7】図5に示すコンベア式のショットブラスト装置の要部説明図である。
【図8】従来例を示す説明図である。
【図9】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 投射材
2 ワーク
10 単発式のショットブラスト装置
11 投射装置
12 スクリーン
13 投射材収納容器
14 帯電防止剤供給装置
15 エアー供給装置
16 ガイド板
20 コンベア式のショットブラスト装置
21 ベルトコンベアー装置
22 投射装置
23 カーテン室
24 スクリーン
25a 帯電防止剤供給管
25b 帯電防止イオンエアー供給装置
25c 帯電防止剤貯留部
26 投射材収納部
27 集塵装置
28 サイクロン
29 投射材循環装置

Claims (4)

  1. 成形品に投射材を投射することによりバリ取りを行う成形品のバリ取り装置であって、少なくとも前記成形品に投射材を投射する投射手段と、該投射手段に直径が概略0.3mm以上0.6mm以下且つ一辺の長さが概略0.3mm以上0.8mm以下の略円柱形のポリアミド系投射材を供給する供給手段と、を備え、
    該供給手段は前記投射材の収納部と、該収納部から前記投射材を吸引する内筒と、該内筒の外側に位置する外筒を有し、
    該外筒は一方の開口部が前記収納部の内部に位置し、他方の開口部が前記収納部の外部に連通したことを特徴とする成形品のバリ取り装置。
  2. 前記成形品が静止状態であるときは、前記ポリアミド系投射材を概略15秒以上240秒以下の投射時間で投射することを特徴とする請求項1記載の成形品のバリ取り装置。
  3. 前記成形品が連続した移動状態であるときは、前記ポリアミド系投射材を概略20秒以上480秒以下の投射時間で投射することを特徴とする請求項1記載の成形品のバリ取り装置。
  4. 成形品に投射材を投射することによりバリ取りを行う成形品のバリ取り装置であって、少なくとも前記成形品に投射材を投射する投射手段と、該投射手段に直径が概略0.3mm以上0.6mm以下且つ一辺の長さが概略0.3mm以上0.8mm以下の略円柱形のポリアミド系投射材を供給する供給手段と、前記成形品を前記ポリアミド系投射材の投射範囲を概略20秒以上480秒以下で通過させる移送手段と、を備え、
    前記供給手段は前記投射材の収納部と、該収納部から前記投射材を吸引する内筒と、該内筒の外側に位置する外筒を有し、
    該外筒は一方の開口部が前記収納部の内部に位置し、他方の開口部が前記収納部の外部に連通したことを特徴とする成形品のバリ取り装置。
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