JP2004181560A - ステープラーにおけるリターン機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上下のドライバユニット3とクリンチャユニット4を互いに接近させて綴り作動する電動ステープラーにおいて、ドライバユニット又はクリンチャユニットを綴り作動させる第1のリンク10にカムによって作動する第2のリンク12を連係し、第1のリンクと第2のリンクとの間に設けた紙厚調整バネ20が、第1のリンクと第2のリンクとが1往復動するのに伴ない伸縮して1サイクルの綴り作動するようになし、第1のリンクと第2のリンクとが往動後リターンするときにドライバユニット又はクリンチャユニットがホームポジションに到る直前で紙厚調整バネのバネ力が少なくなるようにし、さらにホームポジションに移動するときに紙厚調整バネを変形させる。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はステープラーにおいて、綴り手段により被綴り用紙にステープルを貫通させて綴り作動させた後、綴り手段を復帰させるときにホームポジションで機械的にブレーキをかけるリターン機構に関する。
【0002】
【従来技術】
ドライバユニットに設けられたマガジンに真直状の多数のステープルをシート状に連結して成るシートステープルを多段に収納しておき、上記ドライバユニットとこれに対向配置されたクリンチャユニットのいずれかを上下動させて両ユニットの間に被綴り用紙をクランプさせ、上記マガジン内の上段又は下段のシートステープルの端部のステープルから順次に打ち出し、被綴り用紙を貫通させた後、クリンチャユニットでステープルの脚を折り曲げてクリンチする電動ステープラーが知られている。
【0003】
ところで、綴り作業が終了した後、次の綴りを準備するために、綴り手段(ドライバユニット又はクリンチャユニット)をホームポジションにリターンさせるが、リターン作動はカムによって迅速に行なわれるため、回転時の慣性によってカムはホームポジションに対応する位置で正確に停止することができないので、綴り手段もホームポジションを越えて停止しまうおそれがある。このズレが重なると、綴り不良が発生する。
【0004】
このため、綴り手段を駆動するモータによるショートブレーキで装置を停止させる方式が知られている。
【0005】
しかし、ショートブレーキは常に一定の状態で効くわけではなくバラつきがあるので、このバラつきを考慮してそのホームポジションの必要角度を設定している。低電流化のためには、この角度はできるだけ小さい方が好ましいが、ショートブレーキでは限界がある。
【0006】
そこで、機械的にブレーキをかける制動方式も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−1705号公報(段落「0021」〜「0024」、「0032」〜「0035」、図8〜図10)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記制動機構はブレーキという目的だけのために独立した機構であり、スペース及びコスト的に負担となる。
【0009】
本発明は上記欠点を解消し、綴り手段がホームポジションに復帰移動する際に紙厚調整バネをブレーキに利用することにより確実に制動できるとともに、省スペース化が実現でき、構造を簡単にすることによりコストも低減することができるステープラーにおけるリターン機構を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るステープラーにおけるリターン機構は、ドライバによってステープルを打ち出すドライバユニットと、打ち出されて用紙を貫通したステープルの脚部を折り曲げるクリンチャを備えたクリンチャユニットとを上下に対向させ、ドライバユニット又はクリンチャユニットを互いに接近するように移動させて綴り作動する電動ステープラーにおいて、ドライバユニット又はクリンチャユニットを綴り作動させる第1のリンクにカムによって作動する第2のリンクを連係し、第1のリンクと第2のリンクとの間に紙厚調整バネを設けるとともに、第1のリンクと第2のリンクとが1往復動するのに伴ない、紙厚調整バネが伸縮して1サイクルの綴り作動をさせるとともに、第1のリンクと第2のリンクとが往動後リターンするときにドライバユニット又はクリンチャユニットがホームポジションに到る直前で上記紙厚調整バネのバネ力がゼロになるようにし、さらにホームポジションに移動するときに上記紙厚調整バネを伸長又は縮小させて移動するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電動ステープラーの実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。電動ステープラー1は図1に示すように、例えば複写機や印刷機等の内部に収容されて複写や印刷された綴じ用紙が搬送される搬送路2の途中に設けられており、該搬送路2の下面側に配置されているドライバユニット3と搬送路2の上面側に配置されたクリンチャユニット4とから構成されている。ドライバユニット3とクリンチャユニット4は綴じ用紙Pの搬送路2を挟んで上下に分離されて両ユニットの間に綴じ用紙Pが通過できるように互いに離反された状態で配置されるとともに、上記搬送路2の両側に配置されたフレームF間に架設されているガイド軸5に沿って綴じ用紙Pの搬送方向と直交する方向に同期して移動できるように支持されている。
【0012】
図2に示すように、ドライバユニット3には、ドライバユニット3内に形成されている図示しないマガジン部内のステープルSをプレート状のドライバ6が上下に1往復作動してドライバユニット3の上面側に配置された綴じ用紙Pに向けて打ち出す打込み機構やこれを駆動させる駆動機構などを備えている。
【0013】
一方、クリンチャユニット4には、ドライバによって打ち出されて綴じ用紙Pを貫通したステープルの脚を綴じ用紙Pの裏面側に沿って折り曲げるクリンチャ機構と、該クリンチャ機構を保持して前記ドライバユニット3との間で綴じ用紙Pを狭持する下方位置と綴じ用紙Pから離反される上方位置間で上下方向に移動可能なクリンチャベース7、及び前記クリンチャベース7を上下動させるとともにクリンチャ機構を作動させる駆動機構とを備えている。なお、クリンチャ機構の例としては、図5に示されるように、1対の可動クリンチャ21を回動させてステープルSの脚部を折り曲げるものが知られている。
【0014】
なお、上記ドライバユニット3内に設けられて打込み機構を駆動する駆動モータと、クリンチャユニット4内に設けられてクリンチャベース7の上下作動とクリンチャ機構を作動させるクリンチャ駆動モータは、CPUチップ等から構成されている制御装置(図示せず)によって制御される。
【0015】
上記電動ステープラー1の動作の概要について図4(a)(b)を参照して説明する。電動ステープラー1が作動される前の初期状態では、同図(a)に示すようにドライブユニットの打込み機構とクリンチャユニット4のクリンチャベース7ともホームポジション位置に待機している。
【0016】
綴じ用紙Pが綴り位置にセットされ、複写機等からスタート信号が出力されると、制御装置はクリンチャユニット4のクリンチャ駆動モータを駆動する。このクリンチャ駆動モータの駆動により駆動軸が回転して後述のようにクリンチャベース7を下降させる。
【0017】
クリンチャベース7が所定距離下降すると、同図(b)に示すように、クリンチャベース7とドライバユニット3の上端面によって綴じ用紙Pがクランプされ、クリンチャ駆動モータは停止される。
【0018】
次に、ドライバユニット3のドライバ駆動モータによってドライバ6によりクランプされている綴じ用紙Pに向けてステープルSが打ち出され、ステープルSの脚を綴じ用紙Pを貫通してクリンチャ機構側に露出させる。
【0019】
ここで、クリンチャユニット4のクリンチャ駆動モータが再度駆動され、クリンチャベース7内のクリンチャ機構が作動され、クリンチャ機構がクランプされている綴じ用紙Pを貫通したステープルSの脚と係合して脚を綴じ用紙Pの上面に沿って屈曲させてステープルSの脚をクリンチする。
【0020】
クリンチが終了するとクリンチャユニット4のクリンチャベース7は上方のホームポジションへ向けて作動され、ドライブユニットのドライバは下方のホームポジションへ向けて作動される。
【0021】
以上のように、クリンチャベース7が下方に作動されてクリンチャベース7の下面と前記ドライバユニット3の上面との間で綴じ用紙Pを狭持するように作動される。従って、駆動軸の一回転によってクリンチャベース7が上下方向に一往復移動するようになっている。
【0022】
ところで、クリンチャユニット4には、クリンチャ機構を作動させる駆動機構のほかに、クリンチャベース7を上下方向に作動させるクリンチャベース駆動機構が設けられ、この駆動機構には、被綴り用紙Sの厚さに対応してクリンチャベース7の高さ位置を調整する紙厚調整機構が設けられている。
【0023】
上記クリンチャベース駆動機構は、図2、図3及び図4(a)に示されるように、クリンチャ(図示せず)を備えて上下動可能に保持されたクリンチャベース7と、一端側がクリンチャユニット4の側壁4aの第1の支軸9に軸支され、他端が上記クリンチャベース7に固定されたピン8に係合する第1のリンク10と、一端側がクリンチャユニット4の側壁4aの上部の第2の支軸11に対して左右方向に揺動可能に軸支され、第1のリンク10に重なり状に配置された第2のリンク12と、第2のリンク12を作動させる駆動カム13とから構成されている。
【0024】
図3に示されるように、第1のリンク10はクリンチャベース7の左右に配置されている。第2のリンク12は1対のコ字形のリンク部材14を並べることにより4枚の第2のリンクとして構成され、第2のリンク12は第1のリンク10の間に配置されている。
【0025】
第1のリンク10の一端は上記第1の支軸9に支持されているが、他端には溝15が形成され、該溝15はクリンチャベース7のピン8に係合している。第1のリンク10が揺動すれば、ピン8も上下動してクリンチャベース7が上下に移動するようになっている。
【0026】
第2のリンク12の一側にはローラ16が取りつけられ、上記駆動カム13の周面に係合している。
【0027】
第1のリンク10には第1の長孔17が形成され、第2のリンク12には第2の長孔18が形成されている。第2の長孔18は第2のリンク12の第2の支軸11の中心を通る直線上に形成されている。第1の長孔17と第2の長孔18とが交差する部位には可動軸19が挿通されている。第1のリンク10と第2のリンク12が揺動すると第1の長孔17と第2の長孔18とが交差する部位が変わるので、それにつれて可動軸19も移動する。
【0028】
上記構成によれば、図示しないモータにより駆動カム13を回転させて第2のリンク12を回動させることによって、第2の長孔18と第1の長孔17とが交差する部位も変わるから、交差部位に位置する上記可動軸19も移動する。可動軸19が移動することにより第1のリンク10が第1の支軸9を中心に揺動するので、溝15に係合したピン8とともにクリンチャベース7を下方向に移動させることができる。これにより、さらにクリンチャ機構がステープルの脚部を折り曲げてクリンチできるように準備する。
【0029】
次に、紙厚調整機構は、上記クリンチャベース7駆動機構における第2のリンク12に紙厚調整バネ20を配置することによって構成されている。紙厚調整バネ20は図3に示されるように、4枚の第2のリンク12の間に3個が取りつけられている。しかも、各紙厚調整バネ20は第2のリンク12の第2の支軸11と可動軸19との間に配置されている。また、第2の長孔18は第2のリンク12の第2の支軸11の中心を通る直線上に形成され、可動軸19は第2の長孔18に沿って移動するので、上記第2の支軸11と可動軸19との間に配置された紙厚調整バネ20は、上記可動軸19の移動方向に沿って伸縮するようになっている。
【0030】
上記紙厚調整機構によれば、クリンチャベース駆動機構を作動させると、クリンチャベース7は下動するが、ストロークは一定ではない。被綴り用紙Pが薄いときは、下死点位置は低いが、被綴り用紙Pが厚いときは高くなる。このようなストロークの変化は紙厚調整機構によって吸収される。
【0031】
すなわち、被綴り用紙が厚いときは、図4(c)に示されるように、ストロークは小さくなる。したがって、第2のリンク12は駆動カム13によって揺動し、第1のリンク10も下方に揺動し、クリンチャベース7も下方に移動する。しかし、クリンチャベース7の下面が被綴り用紙に当接すると、クリンチャベース7はそれ以上は下方に移動できない。したがって、第1のリンク10もそれ以上は揺動できない。これに対して、第2のリンク12はローラ16を介して駆動カム13による押圧力を付与されて第2の支軸11を中心にして図4(c)中と刑法孔に回転を続ける。しかしながら、第1のリンク10の揺動が停止していることからか同軸19は強制的に第2の長孔18に沿って相対的に上方に移動する。このとき、可動軸19は紙厚調整バネ20を圧縮しながら移動する。
【0032】
被綴り用紙が薄いときは、図4(b)に示されるように、ストロークは、被綴り用紙がないときに比べて少しだけ小さくなり、その分だけクリンチャベース7の移動は制限されるので、上述と同様に、可動軸19は強制的に移動させられるから、第2の長孔18に沿って相対的に上方に移動する。このとき、可動軸19は紙厚調整バネ20を圧縮しながら移動する。紙厚調整バネ20の撓み度合いは、被綴り用紙が厚いときに比べれば小さい。
【0033】
以上のように、紙厚調整バネ20が紙厚の大小に柔軟に対応して撓むので、クリンチャベース7駆動機構は確実に作動する。また、紙厚調整バネ20は第2のリンク12の第2の支軸11と可動軸19との間に配置され、可動軸19の移動方向に沿って伸縮するように設けられているから、第2のリンク12に添って配置することができる。
【0034】
次に、上記クリンチャベースを往動後にホームポジションに復帰移動させるためのリターン機構は、図6(a)に示されるように、リターンカム23とリターンリンク24とによって構成されている。リターンカム23は平行な直線状の長辺23aと円弧状の短辺23bとを方形状に形成したもので、その一端は軸25に揺動可能に固定され、軸25はモータに作動連結されている。リターンリンク24は上下に長く形成され、上部をクリンチャユニット4の側壁4aに設けられた軸26を中心に揺動可能に支持され、上端に設けられたローラ29をリターンカム23の周面に係合させている。また、下部には斜めの長孔27が形成され、該長孔27は第1のリンク10に固定された軸28に係合している。
【0035】
上記リターン機構によれば、綴り作動(往動)後にモータによりリターンカム23を回転させると、リターンリンク24も揺動するので、軸28が長孔27に沿って移動することになり、第1のリンク10がホームポジションに向かって移動する。この場合、リターンカム23は回転時に長辺23aでリターンリンク24を押圧して作動させるが、長辺23aの端部で押圧しても、リターンリンク24は図7(a)に示すように、ホームポジションの直前までしか移動せず、さらに図8(a)のように短辺23bで押圧して初めてリターンリンク24がホームポジションに到達するように設定されている。
【0036】
また、綴り作動するときにクリンチャベース駆動機構の可動軸19はクリンチャベース7とともに1往復動するが、可動軸19のホームポジションは、その最下点よりもやや上部に設定されている。さらに、紙厚調整バネ20も綴り作動時に伸縮作動するが、可動軸19がホームポジションを越えて最下点に到ったときに最大伸長になるように設定されている。もちろん、可動軸19がホームポジションに移動したとき、第1のリンク10及びクリンチャベース7はホームポジションである上死点に移動する。また、その後に可動軸19が下死点に移動しても下死点に第1の第1のリンク10とクリンチャベース7は上死点に維持される。
【0037】
次に、上記リターン機構の作動について説明すると、上述のようにクリンチャベース7が下方に作動して綴り作業が終了した後、リターンカム23を回転させると、図6(a)(b)に示されるように、その長辺23aに押圧されてリターンリンク24が揺動し、長孔27に係合した第1のリンク10の軸28が上方に持ち上げられるので、第1のリンク10が上方に揺動する。そして、第1のリンク10が下死点からホームポジションに向かってリターンしていくと、上記紙厚調整バネ20は縮小状態からすこしずつ伸長していく。図7(a)(b)に示されるように、可動軸19はホームポジションを越えて最下点に到ったとき、紙厚調整バネ20は最大長になる。さらに、リターンカム23が回転すると、図8(a)(b)に示されるように、その短辺23bに押圧されてリターンリンク24がさらに揺動して可動軸19が再び第1の長孔17に沿って上動してホームポジションに移動し、これにより第1のリンク10及びクリンチャベース7もホームポジションに移動する。ところが、可動軸19が第1の長孔17に沿って上動するとき、図9に詳しく示したように、伸びきって最大長になった紙厚調整バネ20をホームポジションでの長さl分だけ縮み変形させなければならないので、可動軸19の上動にはその分のバネ力による抵抗を受ける。
【0038】
このように、可動軸19が最下点からホームポジションに到るまでの間、紙厚調整バネ20を縮み変形させる負荷の分だけ可動軸19の移動に対する抵抗となり、第1のリンク10の上動に対してブレーキがかかる。
【0039】
上述のように、クリンチャベース7のリターン時のブレーキは紙厚調整バネ20を利用して行なわれる。この機構は、特にブレーキという目的だけのために独立した機構ではないから、スペース的に負担となることはない。したがって、省スペース化が実現でき、構造を簡単にすることができ、コストも低減することができる。
【0040】
なお、ブレーキは、最下点で紙厚調整バネ20のバネ力が少なくなるようにし、さらにホームポジションに移動するときに紙厚調整バネ20を変形させて荷重が加わる方向に移動する構成であればよいので、必ずしも紙厚調整バネ20は圧縮バネに限定されない。引っ張りバネであってもよい。
【0041】
また、上述の例は、固定されたドライバユニットに対してクリンチャユニットを上下動させる構成であるが、これと反対に、クリンチャユニットを下部に固定しておき、固定されたクリンチャユニットに対して上部に配置されたドライバユニットを上下動させる構成もある。この場合も、紙厚に応じてドライバユニットのストロークが異なるから、紙厚調整機構が必要であり、また、ドライバユニットのリターン時にブレーキをかける必要もある。したがって、上述の例と同様にして、ドライバユニットが最下点で紙厚調整バネのバネ力が少なくなるようにし、さらにホームポジションに移動するときに上記紙厚調整バネを伸長又は縮小させて移動するようにすればよい。
【0042】
なお、本紙厚調整機構は上記の通りクリンチャベースへの適用はもちろん、次に示す第2の実施形態のとおりクリンチャベースに代えてステープルの打ち出しドライバに適用することもできる機構である。すなわち、上述の例は、固定されたドライバユニット3に対してクリンチャユニットを上下動させる構成であるが、この反対に、クリンチャユニットを下部に固定しておき、固定されたクリンチャユニットに対して上部に配置されたドライバユニットを上下動させる構成でもよい。
【0043】
この場合は、上述の例と基本的には同様の構造とすればよい。つまり、図10に示されるように、ドライバユニット3には、ドライバ30を上下動自在に保持するドライバホルダ31を上下方向に駆動する駆動機構を設け、ドライバホルダ31を下降させてドライバホルダ31とクリンチャユニット4との間に被綴り用紙をクランプさせた後、ドライバ30を作動させて用紙を貫通したステープルの脚をクリンチャ機構により折り曲げてクリンチするように構成すればよい。
【0044】
この場合も、ドライバユニット3のドライバホルダ31は、上述の例のクリンチャベース7と置き換えて考えればよい。したがって、ドライバユニット3には、上下動可能に保持されたドライバホルダ31と、一端側が第1の支軸9に軸支され、他端がドライバホルダ31に固定されたピン8に係合する第1のリンク10と、一端側が第2の支軸11に対して左右方向に揺動可能に軸支され、第1のリンク10に重なり状に配置された第2のリンク12と、第1のリンク10に形成された第1の長孔17と第2のリンク12に形成された第2の長孔18に可動軸19を挿通し、第2のリンク12を回動させることによって第2の長孔18と第1の長孔17とが交差する部位に位置する上記可動軸19を移動させることにより第1のリンク10を揺動させてドライバホルダ31を駆動するとともに、上記第2のリンク12の、上記第2の支軸11と可動軸19との間に紙厚調整バネ20を配置する構成にすればよい。そして、第1のリンク10と第2のリンク12とが1往復動するのに伴ない、紙厚調整バネ20が伸縮して1サイクルの綴り作動をさせるとともに、第1のリンク10と第2のリンク12とが往動後リターンするときにドライバユニット3がホームポジションに到る直前で上記紙厚調整バネ20のバネ力がゼロになるようにし、さらにホームポジションに移動するときに上記紙厚調整バネ20を伸長又は縮小させて移動するようにすればよい。
【0045】
上記ステープラーにおいて、32はドライバユニット3に設けられたマガジンで、このマガジンに真直状の多数のステープルをシート状に連結して成るシートステープルsを多段に収納しておき、上記ドライバユニット3を上下動させて両ユニット3、4の間に被綴り用紙Pをクランプさせ、上記マガジン32内の下段のシートステープルsの端部のステープルから順次にコ字形に成形した後ドライバ30で打ち出して被綴り用紙Pを貫通させた後、クリンチャユニット4のクリンチャ21でステープルの脚を折り曲げてクリンチするように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動ステープラーの全体概要図
【図2】クリンチャユニットの側面図
【図3】上記クリンチャユニットの斜視図
【図4】(a)(b)(c)は、紙厚調整機構を含むクリンチャ機構の作動態様説明図
【図5】クリンチャによるクリンチ態様の一例の説明図
【図6】(a)(b)はリターン開始時の紙厚調整機構とリターン機構の作動態様図
【図7】(a)(b)はリターン時のホームポジションに到る直前の紙厚調整機構とリターン機構の作動態様図
【図8】(a)(b)はホームポジションに到ったときの紙厚調整機構とリターン機構の作動態様図
【図9】ホームポジションに到ったときの紙厚調整機構の拡大図
【図10】ドライバユニットをクリンチャユニットに対して上下動させる例の説明図
【符号の説明】
3 ドライバユニット
4 クリンチャユニット
7 クリンチャベース
10 第1のリンク
12 第2のリンク
19 可動軸
20 紙厚調整バネ
23 リターンカム
24 リターンリンク
Claims (1)
- ドライバによってステープルを打ち出すドライバユニットと、打ち出されて用紙を貫通したステープルの脚部を折り曲げるクリンチャを備えたクリンチャユニットとを上下に対向させ、ドライバユニット又はクリンチャユニットを互いに接近するように移動させて綴り作動する電動ステープラーにおいて、
ドライバユニット又はクリンチャユニットを綴り作動させる第1のリンクにカムによって作動する第2のリンクを連係し、第1のリンクと第2のリンクとの間に紙厚調整バネを設けるとともに、
第1のリンクと第2のリンクとが1往復動するのに伴ない、紙厚調整バネが伸縮して1サイクルの綴り作動をさせるとともに、
第1のリンクと第2のリンクとが往動後リターンするときにドライバユニット又はクリンチャユニットがホームポジションに到る直前で上記紙厚調整バネのバネ力がゼロになるようにし、さらにホームポジションに移動するときに上記紙厚調整バネを伸長又は縮小させて移動するようにした
ことを特徴とするステープラーにおけるリターン機構。
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