JP2004179128A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】細菌による燃料電池の早期劣化を未然に回避することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】例えば固体高分子電解質膜6dの両面に燃料極6a(アノード)及び空気極6b(カソード)を構成すると共に、燃料極6aに燃料ガスとして水素ガスを供給し、空気極6bに酸化剤ガスとして酸素ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムSにおいて、燃料極6aに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路56と、空気極6bに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路58と、燃料電池6を冷却するための冷却水経路57とを備え、各水経路56、57、58の少なくとも一つは、殺菌処理手段として電極53、54若しくはUVランプ51を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】例えば固体高分子電解質膜6dの両面に燃料極6a(アノード)及び空気極6b(カソード)を構成すると共に、燃料極6aに燃料ガスとして水素ガスを供給し、空気極6bに酸化剤ガスとして酸素ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムSにおいて、燃料極6aに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路56と、空気極6bに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路58と、燃料電池6を冷却するための冷却水経路57とを備え、各水経路56、57、58の少なくとも一つは、殺菌処理手段として電極53、54若しくはUVランプ51を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの燃料ガスを水素ガスに改質する改質器と、一酸化炭素を変成するCO変成器と、一酸化炭素を除去するCO除去器(以下、これら改質器と、CO変成器と、CO除去器とを合わせて改質装置と称す。)と、水素によって発電する燃料電池などを備えた燃料電池発電システムが提案されている。
【0003】
特に、家庭用の小型電源として固体高分子形燃料電池発電システムが用いられており、係る燃料電池発電システムにおける燃料電池は、固体高分子電解質膜の一方の側に燃料極(アノード)、他方の側に空気極(カソード)の両電極を配したセルを多数積層して構成されている。燃料極側には、純水素ガス又は改質器で改質された水素リッチガスなどの燃料ガスが供給される。また、空気極側には、ファンなどによって送給された酸素ガスを含む酸化剤ガスが供給される。
【0004】
燃料ガスと酸化剤ガスが供給されると、燃料極側では、燃料ガス中の水素ガスが化学反応を生じ、プロトンと電子を生成する。プロトンは固体高分子電解質膜を通って空気極側に進み、電子は、外部回路を流れる。空気極では、酸化剤中の酸素ガスと、固体高分子電解質膜を通って移動したプロトン及び外部回路を通って流入した電子が化学反応を生じ、水を生ずると共に起電力を発生する。
【0005】
ここで、燃料極側に供給される燃料ガス及び空気極側に供給される酸化剤ガスは、電解質膜における電気抵抗を低減すると共に、膜中の水移動を活発化させるため、湿潤状態であることが望ましい。
【0006】
そこで、従来では、酸化剤ガスは、水が貯溜された水タンクを通過した後、空気極側に供給していた(例えば、特許文献1参照。)。これに加えて、燃料ガスを、水処理装置にて純水とされた水を通過した後、燃料極側に供給していたものもある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−216824号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の燃料電池発電システムでは、酸化剤ガスが通過する水タンクの水や燃料ガスが通過する水は、格別に殺菌処理が施されていないため、市水中に細菌などが含有されている場合には、燃料電池を構成する燃料極や空気極の表面に化学反応を阻害する物質を析出させるおそれがある。そのため、燃料極や空気極の有効面積が減縮され、発電効率の低下を招く問題がある。また、この化学反応を阻害する物質により燃料電池が早期に劣化する問題がある。
【0009】
更に、酸化剤ガスには、通常空気が用いられるため、空気中に存在する細菌等の物質が水に流入し、当該水と共に、細菌を含んだ酸化剤ガスが燃料電池に送給され、同様に燃料電池に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0010】
そこで、本発明は、従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、細菌による燃料電池の早期劣化を未然に回避することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えたものであって、燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項1の発明によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えるので、燃料電池の水経路に、細菌が侵入し、繁殖する不都合を未然に回避することができるようになる。これにより、細菌による燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0013】
請求項2の発明の燃料電池システムは、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えたものであって、アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えるので、各水経路内の水を殺菌処理することができるようになる。これにより、これら水経路を介して燃料電池内に細菌が侵入し、早期に燃料電池が劣化することを未然に回避することができるようになる。
【0015】
請求項3の発明の燃料電池システムは、上記各発明において、殺菌処理手段は、紫外線照射装置であることを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、殺菌処理手段は、紫外線照射装置であるので、紫外線により水経路内の水を効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0017】
請求項4の発明の燃料電池システムは、請求項1又は請求項2の発明において、殺菌処理手段は、水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により水を殺菌処理する電極であることを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明において、殺菌処理手段は、水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により水を殺菌処理する電極であるので、電気化学的手法により水経路の水中にオゾンを生成することができるようになる。これにより、効率的に水経路の水を殺菌処理することができるようになる。
【0019】
請求項5の発明の燃料電池システムは、上記発明に加えて、カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を電極により電気化学的手法により殺菌処理することを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、上記発明に加えて、カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を電極により電気化学的手法により殺菌処理するので、空気と共に加湿タンク内に侵入する細菌を、電気化学的手法により加湿タンク内の水中に生成されるオゾンにより効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0021】
これにより、空気によって、加湿タンク内に侵入する細菌を効果的に殺菌することができ、燃料電池内に細菌が侵入することを未然に回避することができるようになる。これによっても、燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0022】
請求項6の発明の燃料電池システムは、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されることを特徴とする。
【0023】
請求項6の発明によれば、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されるので、当該電極を殺菌対象の水中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により、効率的にオゾンを生成することができるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。本実施例における燃料電池システムは、PEFC装置T(ポリマ・エレクトロライト・フューエル・セル)を備えた固体高分子形燃料電池発電システムSである。
【0025】
この燃料電池発電システムSは、上記PEFC装置Tの他に燃料電池発電システムの発電において生じる熱を有効的に利用するコージェネレーションシステムを構築するため、貯湯タンク7を含む熱回収装置を有している。
【0026】
ここで、図1を参照して固体高分子形燃料電池発電システムSについて説明する。この燃料電池発電システムSでは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタン等の原料の供給源である原料供給源1と、原料ガスから硫黄成分を除去する脱硫器2と、改質装置13と、固体高分子形の燃料電池6とを備える。改質装置13は、原料ガスから燃料ガスとなる水素と、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器3と、この改質器3からの改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成するCO変成器4と、このCO変成器4からの未変性の一酸化炭素を除去するCO除去器5とを備えている。
【0027】
燃料電池6は、改質装置13のCO除去器5からの一酸化炭素が除去された後の水素(燃料ガス)と空気中に含まれる酸素(酸化剤ガス)とを反応させて電力を発生させるものであり、この燃料電池6は、固体高分子電解質膜6dの両面に燃料極(アノード)6aと、空気極(カソード)6bを配した図示しないセルが多数積層して構成され、更に、この燃料電池6を冷却するための冷却部6cを備えている。
【0028】
前記原料供給源1からはガス管17が延出され、このガス管17には電磁開閉弁18及び昇圧ポンプ19が設けられ、ガス管17は脱硫器2に接続される。脱硫器2はガス管22を介して改質装置13の改質器3に接続される。そして、この改質器3は、図示しないガス管により、CO変性器4、CO除去器5と順次接続されている。この改質装置13には、昇圧ポンプ40が設けられた配管41を介して水タンク21が接続される。
【0029】
ここで、水タンク21は、水道管47を通じて市水が供給された水処理装置8よって純水とされた水を貯留するものである。本実施例において水処理装置8は、例えばイオン交換樹脂により構成されており、これにより、市水は純水とされる。
【0030】
尚、水処理装置8にて純水とされた水は、この他にも、昇圧ポンプ44により各配管9、10を介して水タンク11及び空気加湿タンク12に搬送される。また、水道管47を通じて市水は、貯湯タンク7にも供給されているものとする。
【0031】
そして、CO除去器5は、ガス管23を介して水タンク11に接続され、この水タンク11は、配管24を介して燃料電池6の燃料極6aに接続される。この燃料極6aは、配管37を介して改質装置13に接続されていると共に、配管37には、ドレン水配管38が接続されている。これにより、水タンク11と、配管24及び配管37により燃料極6aに燃料ガスとしての水素ガスを加湿供給するアノード側水経路56が構成される。
【0032】
また、水タンク11は、配管25を介して燃料電池6の冷却部6cに接続され、冷却部6cは、熱回収用熱交換器27が介設された配管26を介して再び水タンク11に接続されている。これにより、水タンク11をアノード側水経路56と共有したかたちで、水タンク11と、配管25、熱回収用熱交換器27及び配管26により燃料電池6を冷却するための冷却水経路57が構成される。
【0033】
ここで、アノード側水経路56及び冷却水経路57の両者を兼ねている水タンク11には、殺菌処理手段としてUVランプ(紫外線照射装置)51が設けられている。これにより、アノード側水経路56及び冷却水経路57中の水を紫外線により殺菌処理することが可能となる。
【0034】
他方、上記空気加湿タンク12は、配管31を介して空気供給源30と接続され、配管32を介して燃料電池6の空気極6bに接続される。この空気極6bは、配管34を介して熱回収用熱交換器33に接続される。この熱回収用熱交換器33には、排気ダクト35が接続され、熱回収用熱交換器33内の排気を外部に排出する構成とされている。更に、この熱回収用熱交換器33には、配管36を介して凝縮タンク52が接続され、更にこの凝縮タンク52は、配管59を介して空気加湿タンク12に接続されている。これにより、空気加湿タンク12と、配管32と、配管34と、熱回収用熱交換器33と、配管36と、凝縮タンク52及び配管59により、空気極6bに酸化剤ガスとしての空気中の酸素を加湿供給するカソード側水経路58が構成される。
【0035】
ここで、空気加湿タンク12には、殺菌処理手段として一対の電極53、54が設けられている。これら電極53、54は、何れも、例えば白金又は白金とイリジウムの合金などの貴金属電極、又は白金又は白金とイリジウムの合金を被覆した貴金属被覆電極により構成されており、空気加湿タンク12内に貯溜される水に少なくとも一部が浸漬された状態で設けられている。また、これら電極53、54には、該電極53及び54に電力を供給するための電源55が接続されている。尚、この電源55は、当該燃料電池システムSが稼働している場合には、詳細は後述する系統連系インバータ16より電源供給を行っても良いものとする。
【0036】
他方、上記貯湯タンク7は、昇圧ポンプ45により温水配管42を介して上述した熱回収用熱交換器27と接続されていると共に、昇圧ポンプ46により温水配管43を介して上述した熱回収用熱交換器33と接続されている。
【0037】
以上の構成により、燃料電池発電システムSの運転が開始されると、原料供給源1から原料ガスが、電磁開閉弁18を介して昇圧ポンプ19に入り、当該昇圧ポンプ19にて昇圧されて、脱硫器2に供給される。ここで原料ガスから硫黄成分が除去される。この脱硫器2に、例えば活性炭等の吸着反応を利用した触媒を使用した場合、常温で、硫黄成分を除去することができる。この脱硫器2を経た原料ガスは、ガス管22を介して改質装置13の改質器3に供給される。
【0038】
この改質器3では、水素、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。この改質器3を経たガスは、CO変成器4に供給され、ここでは改質ガスに含まれる一酸化炭素が二酸化炭素に変性される。このCO変成器4を経たガスは、CO除去器5に供給され、ここではCO変成器4を経たガス中の未変性の一酸化炭素が除去される。
【0039】
このCO除去器5を経た当該一酸化炭素が除去された後の水素(燃料ガス)が、ガス管23を介して水タンク11に供給される。このとき、水タンク11には、予め水道管47を介して水処理装置8に供給され、当該水処理装置8にて純水とされた水が貯溜されている。この水タンク11では、UVランプ51がONとされることにより、該水タンク11に貯溜される水が紫外線により殺菌処理される。このため、アノード側水経路56に設けられる水タンク11内に供給された水素(燃料ガス)は、当該殺菌処理された水にて加湿された後、ガス管24を介して固体高分子形の燃料電池6の燃料極6aに供給される。
【0040】
他方、空気供給源30から酸化剤ガスとしての酸素を含んだ空気が空気加湿タンク12に供給される。このとき、空気加湿タンク12には、予め水道管47を介して水処理装置8に供給され、当該水処理装置8にて純水とされた水が貯溜されている。
【0041】
ここで、空気加湿タンク12には、殺菌処理手段として上述した如き一対の電極53、54が設けられていることから、電源55により、電極53、54に電力が供給されると、空気加湿タンク12内に貯溜された水は、電気化学的手法(例えば電解)により処理される。上述した如く、電極53及び54は、白金又は白金とイリジウムの合金などの貴金属電極、又は白金又は白金とイリジウムの合金を被覆した貴金属被覆電極により構成されていることから、当該電気化学的手法による処理により、空気加湿タンク12内の水中にオゾンが生成される。これにより、空気加湿タンク12内に貯溜された水は、オゾンにより殺菌処理される。尚、このとき、空気加湿タンク12内に供給された酸素ガス(酸化剤ガス)を含む空気中に細菌等が混入している場合であっても、該空気加湿タンク12を通過する際に、細菌が空気加湿タンク12内の水中に混入することにより、殺菌処理される。
【0042】
このため、カソード側水経路58に設けられる空気加湿タンク12内に供給された酸素(酸化剤ガス)は、当該殺菌処理された水にて加湿された後、ガス管32を介して固体高分子形の燃料電池6の空気極6bに供給される。これにより、燃料電池6に水素ガス(燃料ガス)と酸素ガス(酸化剤ガス)が供給されると、燃料極6a側では、水素ガスが化学反応を生じ、プロトンと電子を生成する。プロトンは固体高分子電解質膜6dを通って空気極6b側に進み、電子は、図示しない外部回路を流れる。空気極6bでは、酸素ガスと、固体高分子電解質膜6dを通って移動したプロトン及び外部回路を通って流入した電子が化学反応を生じ、水を生ずると共に起電力を発生する。
【0043】
ここで、燃料極6a側に供給される水素ガス及び空気極6b側に供給される酸素ガスは、それぞれ水タンク11及び空気加湿タンク12において殺菌処理された後の水により加湿された後、燃料電池6に送られているため、固体高分子電解質膜6dにおける電気抵抗を低減することができると共に、当該膜6d中の水移動を活発化させることができるようになる。
【0044】
また、燃料電池6内に水素ガス及び酸素ガスと共に送出される水は、殺菌処理されているため、燃料電池6内部に細菌が侵入し、繁殖することを防止することができるようになる。これにより、燃料電池6の早期劣化を回避することができるようになり、装置の延命化を図ることができるようになる。
【0045】
空気極6bから配管34に導出された空気は、燃料電池6の発熱反応によって温度上昇しており、この温度上昇した排気空気は、上記貯湯タンク7の水が温水配管43を介して循環する熱回収用熱交換器33で熱回収された後、排気ダクト35を通じて外部に放出される。このとき、熱回収用熱交換器33での熱交換によって、貯湯タンク7の水が温度上昇する。他方、燃料電池6の化学反応において生じた水は、温度上昇した排気空気中に水蒸気として存在しているため、熱回収用熱交換器33にて貯湯タンク7の水と熱交換した際に凝縮され、配管36を介して凝縮タンク52に流入する。この凝縮タンク52にて凝縮された水の温度を下げ、配管53を介して再び空気加湿タンク12に戻す。再びこの空気加湿タンク12にて水処理装置8を介して空気加湿タンク12内に流入した市水と共に、殺菌処理手段としての電極53、54によりオゾンによる殺菌処理が行われる。
【0046】
これにより、空気極6bを通過した水を熱回収用熱交換器33及び凝縮タンク52を介して再び空気加湿タンク12に戻し、更にオゾンによる殺菌処理を行うことにより、より一層高い殺菌効果を得ることができるようになる。
【0047】
燃料電池6では、電気化学反応が行われるため、この電気化学反応により活性化過電圧、濃度過電圧、抵抗過電圧による熱が発生する。このとき、燃料電池6の冷却部6cには、図示しないポンプにより、水タンク11の水が供給され、当該冷却部6cを経た水は、配管26を介して熱回収用熱交換器27を通過し、再び水タンク11に帰還する冷却水経路57が構成されている。
【0048】
ここで、熱回収用熱交換器27には、上記貯湯タンク7の水が温水配管42を介して循環しているため、貯湯タンク7の水が温度上昇し、水タンク11の水の温度が低下する。これにより、水タンク11の水が冷却部6cを循環することにより、燃料電池6が冷却される。このとき、水タンク11には、上述した如く殺菌処理手段としてのUVランプ51が設けられているため、冷却水経路57内を流通する水をも紫外線により殺菌可能となり、燃料電池6の冷却部6c内及び冷却水経路57を構成する配管26内に細菌が侵入し、繁殖することを未然に回避することができるようになる。これによっても、燃料電池6の早期劣化の防止を図ることができると共に、システムの衛生を保つことができるようになる。
【0049】
尚、上述した如く貯湯タンク7の水は発電の際に生じる熱を利用して温度上昇するため、この熱を利用して市水から温水を生成し、この温水は、家庭において図示しない風呂やキッチンなどに供給することができる。これにより、燃料電池発電システムSが、コージェネレーションシステムの形態をとることが可能となり、エネルギーの有効活用が図られる。したがって、高い総合熱効率が得られるので、原燃料の消費量が減少し、二酸化炭素の排出量が低減される。
【0050】
尚、上記において燃料極6aから排出される未反応水素ガスは、改質器3が、内部に図示しないバーナを有していることから、配管37を介して、オフガスとしてバーナに供給される。また、燃料電池6における化学反応により生じ、燃料極6aに一部残存、若しくは、移動した水及び改質装置13において生じたドレン水は、ドレン水配管38により外部に排出されるものとする。
【0051】
そして、上述した如く燃料電池6にて水素ガス(燃料ガス)と空気中の酸素(酸化剤ガス)とを化学反応させて発電された電力は、昇圧コンバータ15を経て、100Vにまで昇圧され、系統連系インバータ16に送られ、ここから、単相3線の100V/200Vの電源として図示しない家庭に供給される。
【0052】
尚、本実施例では、カソード側水経路58における殺菌処理手段として、空気加湿タンク12に電極53、54を設けているが、これ以外にも図2に示す如く凝縮タンク52の下流側に水タンク69を設け、係る水タンク69中に凝縮タンク52からの水を貯溜し、該水中に少なくとも電極53、54の一部を浸漬して係る水タンク69において、オゾンを発生させても良いものとする。そして、水タンク69においてオゾンにより殺菌処理された後の水を再び空気加湿タンク12に戻すことにより、殺菌処理された水をカソード側水経路58中に循環させることができ、これによっても、効率的な殺菌処理を行うことができるようになり、燃料電池6内に細菌が繁殖することを未然に回避することができ、燃料電池6の早期劣化を防止することができる。
【0053】
また、更に本実施例では、カソード側水経路58における空気加湿タンク12に設けられる殺菌処理手段は、電極53、54により構成し、アノード側水経路56及び冷却水経路57における水タンク11に設けられる殺菌処理手段は、UVランプ51により構成されているが、両者とも殺菌処理手段を電極により構成しても良く、また、UVランプにより構成しても良いものとする。
【0054】
上記において、アノード側水経路56に殺菌処理手段としてオゾンを発生させる電極53、54を設ける場合には、生成されるオゾンが水タンク11中における水素(燃料ガス)に悪影響を及ぼさないために、かかる場合には、殺菌処理手段の後段にオゾン除去手段、例えば水中のオゾン滞留時間を稼ぐためのタンクなどを設けても良いものとする。
【0055】
更に、本実施例では、各水経路56、57、58として各タンク11、12に殺菌処理手段を設けているが、当該殺菌処理手段は、各水経路56、57、58中であれば、配管中であっても良いものとする。また、全ての水経路56、57、58に殺菌処理手段を設けているが、何れか一つであっても良いものとする。また、アノード側水経路56中に殺菌処理手段にて殺菌処理した後の水を流入させても、本発明を実現することができるため、市水を水処理装置8にて純水へ処理する際に、例えばUVランプ50等の殺菌処理手段により水の殺菌処理を行っても同様の効果を奏するものとする。
【0056】
尚、本実施例では、燃料電池として固体高分子形燃料電池を用いた燃料電池システムSについて説明しているが、これ以外に、水経路を燃料電池に有しているものであれば他の種類の燃料電池を用いた燃料電池システムであっても、同様の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述した如く請求項1の発明によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えるので、燃料電池の水経路に、細菌が侵入し、繁殖する不都合を未然に回避することができるようになる。これにより、細菌による燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0058】
請求項2の発明によれば、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えるので、各水経路内の水を殺菌処理することができるようになる。これにより、これら水経路を介して燃料電池内に細菌が侵入し、早期に燃料電池が劣化することを未然に回避することができるようになる。
【0059】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、殺菌処理手段は、紫外線照射装置であるので、紫外線により水経路内の水を効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0060】
請求項4の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明において、殺菌処理手段は、水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により水を殺菌処理する電極であるので、電気化学的手法により水経路の水中にオゾンを生成することができるようになる。これにより、効率的に水経路の水を殺菌処理することができるようになる。
【0061】
請求項5の発明によれば、上記発明に加えて、カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を電極により電気化学的手法により殺菌処理するので、空気と共に加湿タンク内に侵入する細菌を、電気化学的手法により加湿タンク内の水中に生成されるオゾンにより効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0062】
これにより、空気によって、加湿タンク内に侵入する細菌を効果的に殺菌することができ、燃料電池内に細菌が侵入することを未然に回避することができるようになる。これによっても、燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0063】
請求項6の発明によれば、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されるので、当該電極を殺菌対象の水中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により、効率的にオゾンを生成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体高分子形燃料電池発電装置の一実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明による固体高分子形燃料電池発電装置の一実施形態を示す回路図である。
【符号の説明】
S 固体高分子型燃料電池発電システム
T PEFC装置
1 原料ガス
2 脱硫器
6 燃料電池
6a 燃料極(アノード)
6b 空気極(カソード)
6c 冷却部
6d 固体高分子電解質膜
7 貯湯タンク
8 水処理装置
11、69 水タンク
12 空気加湿タンク
50、51 UVランプ(紫外線照射装置)
52 凝縮タンク
53、54 電極
55 電源
56 アノード側水経路
57 冷却水経路
58 カソード側水経路
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの燃料ガスを水素ガスに改質する改質器と、一酸化炭素を変成するCO変成器と、一酸化炭素を除去するCO除去器(以下、これら改質器と、CO変成器と、CO除去器とを合わせて改質装置と称す。)と、水素によって発電する燃料電池などを備えた燃料電池発電システムが提案されている。
【0003】
特に、家庭用の小型電源として固体高分子形燃料電池発電システムが用いられており、係る燃料電池発電システムにおける燃料電池は、固体高分子電解質膜の一方の側に燃料極(アノード)、他方の側に空気極(カソード)の両電極を配したセルを多数積層して構成されている。燃料極側には、純水素ガス又は改質器で改質された水素リッチガスなどの燃料ガスが供給される。また、空気極側には、ファンなどによって送給された酸素ガスを含む酸化剤ガスが供給される。
【0004】
燃料ガスと酸化剤ガスが供給されると、燃料極側では、燃料ガス中の水素ガスが化学反応を生じ、プロトンと電子を生成する。プロトンは固体高分子電解質膜を通って空気極側に進み、電子は、外部回路を流れる。空気極では、酸化剤中の酸素ガスと、固体高分子電解質膜を通って移動したプロトン及び外部回路を通って流入した電子が化学反応を生じ、水を生ずると共に起電力を発生する。
【0005】
ここで、燃料極側に供給される燃料ガス及び空気極側に供給される酸化剤ガスは、電解質膜における電気抵抗を低減すると共に、膜中の水移動を活発化させるため、湿潤状態であることが望ましい。
【0006】
そこで、従来では、酸化剤ガスは、水が貯溜された水タンクを通過した後、空気極側に供給していた(例えば、特許文献1参照。)。これに加えて、燃料ガスを、水処理装置にて純水とされた水を通過した後、燃料極側に供給していたものもある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−216824号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の燃料電池発電システムでは、酸化剤ガスが通過する水タンクの水や燃料ガスが通過する水は、格別に殺菌処理が施されていないため、市水中に細菌などが含有されている場合には、燃料電池を構成する燃料極や空気極の表面に化学反応を阻害する物質を析出させるおそれがある。そのため、燃料極や空気極の有効面積が減縮され、発電効率の低下を招く問題がある。また、この化学反応を阻害する物質により燃料電池が早期に劣化する問題がある。
【0009】
更に、酸化剤ガスには、通常空気が用いられるため、空気中に存在する細菌等の物質が水に流入し、当該水と共に、細菌を含んだ酸化剤ガスが燃料電池に送給され、同様に燃料電池に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0010】
そこで、本発明は、従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、細菌による燃料電池の早期劣化を未然に回避することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えたものであって、燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項1の発明によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えるので、燃料電池の水経路に、細菌が侵入し、繁殖する不都合を未然に回避することができるようになる。これにより、細菌による燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0013】
請求項2の発明の燃料電池システムは、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えたものであって、アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えるので、各水経路内の水を殺菌処理することができるようになる。これにより、これら水経路を介して燃料電池内に細菌が侵入し、早期に燃料電池が劣化することを未然に回避することができるようになる。
【0015】
請求項3の発明の燃料電池システムは、上記各発明において、殺菌処理手段は、紫外線照射装置であることを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、殺菌処理手段は、紫外線照射装置であるので、紫外線により水経路内の水を効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0017】
請求項4の発明の燃料電池システムは、請求項1又は請求項2の発明において、殺菌処理手段は、水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により水を殺菌処理する電極であることを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明において、殺菌処理手段は、水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により水を殺菌処理する電極であるので、電気化学的手法により水経路の水中にオゾンを生成することができるようになる。これにより、効率的に水経路の水を殺菌処理することができるようになる。
【0019】
請求項5の発明の燃料電池システムは、上記発明に加えて、カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を電極により電気化学的手法により殺菌処理することを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、上記発明に加えて、カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を電極により電気化学的手法により殺菌処理するので、空気と共に加湿タンク内に侵入する細菌を、電気化学的手法により加湿タンク内の水中に生成されるオゾンにより効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0021】
これにより、空気によって、加湿タンク内に侵入する細菌を効果的に殺菌することができ、燃料電池内に細菌が侵入することを未然に回避することができるようになる。これによっても、燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0022】
請求項6の発明の燃料電池システムは、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されることを特徴とする。
【0023】
請求項6の発明によれば、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されるので、当該電極を殺菌対象の水中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により、効率的にオゾンを生成することができるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。本実施例における燃料電池システムは、PEFC装置T(ポリマ・エレクトロライト・フューエル・セル)を備えた固体高分子形燃料電池発電システムSである。
【0025】
この燃料電池発電システムSは、上記PEFC装置Tの他に燃料電池発電システムの発電において生じる熱を有効的に利用するコージェネレーションシステムを構築するため、貯湯タンク7を含む熱回収装置を有している。
【0026】
ここで、図1を参照して固体高分子形燃料電池発電システムSについて説明する。この燃料電池発電システムSでは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタン等の原料の供給源である原料供給源1と、原料ガスから硫黄成分を除去する脱硫器2と、改質装置13と、固体高分子形の燃料電池6とを備える。改質装置13は、原料ガスから燃料ガスとなる水素と、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器3と、この改質器3からの改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成するCO変成器4と、このCO変成器4からの未変性の一酸化炭素を除去するCO除去器5とを備えている。
【0027】
燃料電池6は、改質装置13のCO除去器5からの一酸化炭素が除去された後の水素(燃料ガス)と空気中に含まれる酸素(酸化剤ガス)とを反応させて電力を発生させるものであり、この燃料電池6は、固体高分子電解質膜6dの両面に燃料極(アノード)6aと、空気極(カソード)6bを配した図示しないセルが多数積層して構成され、更に、この燃料電池6を冷却するための冷却部6cを備えている。
【0028】
前記原料供給源1からはガス管17が延出され、このガス管17には電磁開閉弁18及び昇圧ポンプ19が設けられ、ガス管17は脱硫器2に接続される。脱硫器2はガス管22を介して改質装置13の改質器3に接続される。そして、この改質器3は、図示しないガス管により、CO変性器4、CO除去器5と順次接続されている。この改質装置13には、昇圧ポンプ40が設けられた配管41を介して水タンク21が接続される。
【0029】
ここで、水タンク21は、水道管47を通じて市水が供給された水処理装置8よって純水とされた水を貯留するものである。本実施例において水処理装置8は、例えばイオン交換樹脂により構成されており、これにより、市水は純水とされる。
【0030】
尚、水処理装置8にて純水とされた水は、この他にも、昇圧ポンプ44により各配管9、10を介して水タンク11及び空気加湿タンク12に搬送される。また、水道管47を通じて市水は、貯湯タンク7にも供給されているものとする。
【0031】
そして、CO除去器5は、ガス管23を介して水タンク11に接続され、この水タンク11は、配管24を介して燃料電池6の燃料極6aに接続される。この燃料極6aは、配管37を介して改質装置13に接続されていると共に、配管37には、ドレン水配管38が接続されている。これにより、水タンク11と、配管24及び配管37により燃料極6aに燃料ガスとしての水素ガスを加湿供給するアノード側水経路56が構成される。
【0032】
また、水タンク11は、配管25を介して燃料電池6の冷却部6cに接続され、冷却部6cは、熱回収用熱交換器27が介設された配管26を介して再び水タンク11に接続されている。これにより、水タンク11をアノード側水経路56と共有したかたちで、水タンク11と、配管25、熱回収用熱交換器27及び配管26により燃料電池6を冷却するための冷却水経路57が構成される。
【0033】
ここで、アノード側水経路56及び冷却水経路57の両者を兼ねている水タンク11には、殺菌処理手段としてUVランプ(紫外線照射装置)51が設けられている。これにより、アノード側水経路56及び冷却水経路57中の水を紫外線により殺菌処理することが可能となる。
【0034】
他方、上記空気加湿タンク12は、配管31を介して空気供給源30と接続され、配管32を介して燃料電池6の空気極6bに接続される。この空気極6bは、配管34を介して熱回収用熱交換器33に接続される。この熱回収用熱交換器33には、排気ダクト35が接続され、熱回収用熱交換器33内の排気を外部に排出する構成とされている。更に、この熱回収用熱交換器33には、配管36を介して凝縮タンク52が接続され、更にこの凝縮タンク52は、配管59を介して空気加湿タンク12に接続されている。これにより、空気加湿タンク12と、配管32と、配管34と、熱回収用熱交換器33と、配管36と、凝縮タンク52及び配管59により、空気極6bに酸化剤ガスとしての空気中の酸素を加湿供給するカソード側水経路58が構成される。
【0035】
ここで、空気加湿タンク12には、殺菌処理手段として一対の電極53、54が設けられている。これら電極53、54は、何れも、例えば白金又は白金とイリジウムの合金などの貴金属電極、又は白金又は白金とイリジウムの合金を被覆した貴金属被覆電極により構成されており、空気加湿タンク12内に貯溜される水に少なくとも一部が浸漬された状態で設けられている。また、これら電極53、54には、該電極53及び54に電力を供給するための電源55が接続されている。尚、この電源55は、当該燃料電池システムSが稼働している場合には、詳細は後述する系統連系インバータ16より電源供給を行っても良いものとする。
【0036】
他方、上記貯湯タンク7は、昇圧ポンプ45により温水配管42を介して上述した熱回収用熱交換器27と接続されていると共に、昇圧ポンプ46により温水配管43を介して上述した熱回収用熱交換器33と接続されている。
【0037】
以上の構成により、燃料電池発電システムSの運転が開始されると、原料供給源1から原料ガスが、電磁開閉弁18を介して昇圧ポンプ19に入り、当該昇圧ポンプ19にて昇圧されて、脱硫器2に供給される。ここで原料ガスから硫黄成分が除去される。この脱硫器2に、例えば活性炭等の吸着反応を利用した触媒を使用した場合、常温で、硫黄成分を除去することができる。この脱硫器2を経た原料ガスは、ガス管22を介して改質装置13の改質器3に供給される。
【0038】
この改質器3では、水素、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。この改質器3を経たガスは、CO変成器4に供給され、ここでは改質ガスに含まれる一酸化炭素が二酸化炭素に変性される。このCO変成器4を経たガスは、CO除去器5に供給され、ここではCO変成器4を経たガス中の未変性の一酸化炭素が除去される。
【0039】
このCO除去器5を経た当該一酸化炭素が除去された後の水素(燃料ガス)が、ガス管23を介して水タンク11に供給される。このとき、水タンク11には、予め水道管47を介して水処理装置8に供給され、当該水処理装置8にて純水とされた水が貯溜されている。この水タンク11では、UVランプ51がONとされることにより、該水タンク11に貯溜される水が紫外線により殺菌処理される。このため、アノード側水経路56に設けられる水タンク11内に供給された水素(燃料ガス)は、当該殺菌処理された水にて加湿された後、ガス管24を介して固体高分子形の燃料電池6の燃料極6aに供給される。
【0040】
他方、空気供給源30から酸化剤ガスとしての酸素を含んだ空気が空気加湿タンク12に供給される。このとき、空気加湿タンク12には、予め水道管47を介して水処理装置8に供給され、当該水処理装置8にて純水とされた水が貯溜されている。
【0041】
ここで、空気加湿タンク12には、殺菌処理手段として上述した如き一対の電極53、54が設けられていることから、電源55により、電極53、54に電力が供給されると、空気加湿タンク12内に貯溜された水は、電気化学的手法(例えば電解)により処理される。上述した如く、電極53及び54は、白金又は白金とイリジウムの合金などの貴金属電極、又は白金又は白金とイリジウムの合金を被覆した貴金属被覆電極により構成されていることから、当該電気化学的手法による処理により、空気加湿タンク12内の水中にオゾンが生成される。これにより、空気加湿タンク12内に貯溜された水は、オゾンにより殺菌処理される。尚、このとき、空気加湿タンク12内に供給された酸素ガス(酸化剤ガス)を含む空気中に細菌等が混入している場合であっても、該空気加湿タンク12を通過する際に、細菌が空気加湿タンク12内の水中に混入することにより、殺菌処理される。
【0042】
このため、カソード側水経路58に設けられる空気加湿タンク12内に供給された酸素(酸化剤ガス)は、当該殺菌処理された水にて加湿された後、ガス管32を介して固体高分子形の燃料電池6の空気極6bに供給される。これにより、燃料電池6に水素ガス(燃料ガス)と酸素ガス(酸化剤ガス)が供給されると、燃料極6a側では、水素ガスが化学反応を生じ、プロトンと電子を生成する。プロトンは固体高分子電解質膜6dを通って空気極6b側に進み、電子は、図示しない外部回路を流れる。空気極6bでは、酸素ガスと、固体高分子電解質膜6dを通って移動したプロトン及び外部回路を通って流入した電子が化学反応を生じ、水を生ずると共に起電力を発生する。
【0043】
ここで、燃料極6a側に供給される水素ガス及び空気極6b側に供給される酸素ガスは、それぞれ水タンク11及び空気加湿タンク12において殺菌処理された後の水により加湿された後、燃料電池6に送られているため、固体高分子電解質膜6dにおける電気抵抗を低減することができると共に、当該膜6d中の水移動を活発化させることができるようになる。
【0044】
また、燃料電池6内に水素ガス及び酸素ガスと共に送出される水は、殺菌処理されているため、燃料電池6内部に細菌が侵入し、繁殖することを防止することができるようになる。これにより、燃料電池6の早期劣化を回避することができるようになり、装置の延命化を図ることができるようになる。
【0045】
空気極6bから配管34に導出された空気は、燃料電池6の発熱反応によって温度上昇しており、この温度上昇した排気空気は、上記貯湯タンク7の水が温水配管43を介して循環する熱回収用熱交換器33で熱回収された後、排気ダクト35を通じて外部に放出される。このとき、熱回収用熱交換器33での熱交換によって、貯湯タンク7の水が温度上昇する。他方、燃料電池6の化学反応において生じた水は、温度上昇した排気空気中に水蒸気として存在しているため、熱回収用熱交換器33にて貯湯タンク7の水と熱交換した際に凝縮され、配管36を介して凝縮タンク52に流入する。この凝縮タンク52にて凝縮された水の温度を下げ、配管53を介して再び空気加湿タンク12に戻す。再びこの空気加湿タンク12にて水処理装置8を介して空気加湿タンク12内に流入した市水と共に、殺菌処理手段としての電極53、54によりオゾンによる殺菌処理が行われる。
【0046】
これにより、空気極6bを通過した水を熱回収用熱交換器33及び凝縮タンク52を介して再び空気加湿タンク12に戻し、更にオゾンによる殺菌処理を行うことにより、より一層高い殺菌効果を得ることができるようになる。
【0047】
燃料電池6では、電気化学反応が行われるため、この電気化学反応により活性化過電圧、濃度過電圧、抵抗過電圧による熱が発生する。このとき、燃料電池6の冷却部6cには、図示しないポンプにより、水タンク11の水が供給され、当該冷却部6cを経た水は、配管26を介して熱回収用熱交換器27を通過し、再び水タンク11に帰還する冷却水経路57が構成されている。
【0048】
ここで、熱回収用熱交換器27には、上記貯湯タンク7の水が温水配管42を介して循環しているため、貯湯タンク7の水が温度上昇し、水タンク11の水の温度が低下する。これにより、水タンク11の水が冷却部6cを循環することにより、燃料電池6が冷却される。このとき、水タンク11には、上述した如く殺菌処理手段としてのUVランプ51が設けられているため、冷却水経路57内を流通する水をも紫外線により殺菌可能となり、燃料電池6の冷却部6c内及び冷却水経路57を構成する配管26内に細菌が侵入し、繁殖することを未然に回避することができるようになる。これによっても、燃料電池6の早期劣化の防止を図ることができると共に、システムの衛生を保つことができるようになる。
【0049】
尚、上述した如く貯湯タンク7の水は発電の際に生じる熱を利用して温度上昇するため、この熱を利用して市水から温水を生成し、この温水は、家庭において図示しない風呂やキッチンなどに供給することができる。これにより、燃料電池発電システムSが、コージェネレーションシステムの形態をとることが可能となり、エネルギーの有効活用が図られる。したがって、高い総合熱効率が得られるので、原燃料の消費量が減少し、二酸化炭素の排出量が低減される。
【0050】
尚、上記において燃料極6aから排出される未反応水素ガスは、改質器3が、内部に図示しないバーナを有していることから、配管37を介して、オフガスとしてバーナに供給される。また、燃料電池6における化学反応により生じ、燃料極6aに一部残存、若しくは、移動した水及び改質装置13において生じたドレン水は、ドレン水配管38により外部に排出されるものとする。
【0051】
そして、上述した如く燃料電池6にて水素ガス(燃料ガス)と空気中の酸素(酸化剤ガス)とを化学反応させて発電された電力は、昇圧コンバータ15を経て、100Vにまで昇圧され、系統連系インバータ16に送られ、ここから、単相3線の100V/200Vの電源として図示しない家庭に供給される。
【0052】
尚、本実施例では、カソード側水経路58における殺菌処理手段として、空気加湿タンク12に電極53、54を設けているが、これ以外にも図2に示す如く凝縮タンク52の下流側に水タンク69を設け、係る水タンク69中に凝縮タンク52からの水を貯溜し、該水中に少なくとも電極53、54の一部を浸漬して係る水タンク69において、オゾンを発生させても良いものとする。そして、水タンク69においてオゾンにより殺菌処理された後の水を再び空気加湿タンク12に戻すことにより、殺菌処理された水をカソード側水経路58中に循環させることができ、これによっても、効率的な殺菌処理を行うことができるようになり、燃料電池6内に細菌が繁殖することを未然に回避することができ、燃料電池6の早期劣化を防止することができる。
【0053】
また、更に本実施例では、カソード側水経路58における空気加湿タンク12に設けられる殺菌処理手段は、電極53、54により構成し、アノード側水経路56及び冷却水経路57における水タンク11に設けられる殺菌処理手段は、UVランプ51により構成されているが、両者とも殺菌処理手段を電極により構成しても良く、また、UVランプにより構成しても良いものとする。
【0054】
上記において、アノード側水経路56に殺菌処理手段としてオゾンを発生させる電極53、54を設ける場合には、生成されるオゾンが水タンク11中における水素(燃料ガス)に悪影響を及ぼさないために、かかる場合には、殺菌処理手段の後段にオゾン除去手段、例えば水中のオゾン滞留時間を稼ぐためのタンクなどを設けても良いものとする。
【0055】
更に、本実施例では、各水経路56、57、58として各タンク11、12に殺菌処理手段を設けているが、当該殺菌処理手段は、各水経路56、57、58中であれば、配管中であっても良いものとする。また、全ての水経路56、57、58に殺菌処理手段を設けているが、何れか一つであっても良いものとする。また、アノード側水経路56中に殺菌処理手段にて殺菌処理した後の水を流入させても、本発明を実現することができるため、市水を水処理装置8にて純水へ処理する際に、例えばUVランプ50等の殺菌処理手段により水の殺菌処理を行っても同様の効果を奏するものとする。
【0056】
尚、本実施例では、燃料電池として固体高分子形燃料電池を用いた燃料電池システムSについて説明しているが、これ以外に、水経路を燃料電池に有しているものであれば他の種類の燃料電池を用いた燃料電池システムであっても、同様の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述した如く請求項1の発明によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えるので、燃料電池の水経路に、細菌が侵入し、繁殖する不都合を未然に回避することができるようになる。これにより、細菌による燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0058】
請求項2の発明によれば、固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えるので、各水経路内の水を殺菌処理することができるようになる。これにより、これら水経路を介して燃料電池内に細菌が侵入し、早期に燃料電池が劣化することを未然に回避することができるようになる。
【0059】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、殺菌処理手段は、紫外線照射装置であるので、紫外線により水経路内の水を効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0060】
請求項4の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明において、殺菌処理手段は、水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により水を殺菌処理する電極であるので、電気化学的手法により水経路の水中にオゾンを生成することができるようになる。これにより、効率的に水経路の水を殺菌処理することができるようになる。
【0061】
請求項5の発明によれば、上記発明に加えて、カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を電極により電気化学的手法により殺菌処理するので、空気と共に加湿タンク内に侵入する細菌を、電気化学的手法により加湿タンク内の水中に生成されるオゾンにより効率的に殺菌処理することができるようになる。
【0062】
これにより、空気によって、加湿タンク内に侵入する細菌を効果的に殺菌することができ、燃料電池内に細菌が侵入することを未然に回避することができるようになる。これによっても、燃料電池の早期劣化を防止することができるようになる。
【0063】
請求項6の発明によれば、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されるので、当該電極を殺菌対象の水中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により、効率的にオゾンを生成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体高分子形燃料電池発電装置の一実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明による固体高分子形燃料電池発電装置の一実施形態を示す回路図である。
【符号の説明】
S 固体高分子型燃料電池発電システム
T PEFC装置
1 原料ガス
2 脱硫器
6 燃料電池
6a 燃料極(アノード)
6b 空気極(カソード)
6c 冷却部
6d 固体高分子電解質膜
7 貯湯タンク
8 水処理装置
11、69 水タンク
12 空気加湿タンク
50、51 UVランプ(紫外線照射装置)
52 凝縮タンク
53、54 電極
55 電源
56 アノード側水経路
57 冷却水経路
58 カソード側水経路
Claims (6)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生される燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の水経路に殺菌処理手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 固体高分子電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、前記アノードに燃料ガスを供給し、前記カソードに酸化剤ガスを供給して前記燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
前記アノードに燃料ガスを加湿供給するためのアノード側水経路と、
前記カソードに酸化剤ガスを加湿供給するためのカソード側水経路と、
前記燃料電池を冷却するための冷却水経路とを備え、
前記各水経路の少なくとも一つは、殺菌処理手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記殺菌処理手段は、紫外線照射装置であることを特徴とする請求項1又は請求項2の燃料電池システム。
- 前記殺菌処理手段は、前記水経路中に少なくとも一部浸漬し、電気化学的手法により前記水経路中の水を殺菌処理する電極であることを特徴とする請求項1又は請求項2の燃料電池システム。
- 前記カソード側水経路は、加湿タンクを備え、該加湿タンク中の水を前記電極により電気化学的手法により殺菌処理することを特徴とする請求項4の燃料電池システム。
- 前記電極は、貴金属電極又は貴金属被覆電極により構成されることを特徴とする請求項4又は請求項5の燃料電池システム。
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JP2002347408A JP2004179128A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | 燃料電池システム |
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WO2006088053A1 (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 燃料電池システム及びその運転方法 |
-
2002
- 2002-11-29 JP JP2002347408A patent/JP2004179128A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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