JP2004177949A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 第1の現像剤担持体、第2の現像剤担持体を用いて高画質画像を形成し、又、第1の現像剤担持体にて現像された像担持体上の現像像を、第2の現像剤担持体上の現像剤によって乱すことにより画像不良が生じるのを防止することができる現像装置を提供する。
【解決手段】磁性現像剤を担持して第1現像部12へ搬送する第1現像剤担持体8と、磁性現像剤を担持して第2現像部13へ搬送する第2現像剤担持体9と、を有し、像担持体上の静電像に対し、第1現像剤担持体8、第2現像剤担持体9が、この順に磁性現像剤を供給する現像装置1において、第1現像部12近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値よりも、第2現像部13近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値の方が大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を採用した複写機、プリンタ、FAX等に用いられる現像装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた複写機等の画像形成装置では、感光ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を、現像剤を付着させて可視像化する。この現像剤としては、磁性トナーを含む磁性一成分系現像剤、非磁性トナーを含む非磁性一成分系現像剤、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分系現像剤等があり、これらが適宜に使用される。
このような現像剤が使用される従来の現像装置のうち、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤を用いるものの一例を図7に示す。この図7のように二成分現像剤を用いる現像装置102においては、現像剤担持体である1本の現像スリーブ8を備え、二成分現像剤を現像容器2内に収容し、現像容器2内には攪拌しながら現像剤を現像スリーブ8に搬送する搬送手段である搬送スクリュー5、6を備えた構成のシングルスリーブ現像装置の構成をとるものが多い。
しかし、このような現像装置102においては、エッジ強調による画像弊害の一つである白抜け画像が発生することがある。
以下に、この白抜け画像発生メカニズムを、図8を用いて説明する。尚、これは反転現像方式を採用した例である。通常、白抜け画像は、感光ドラム10上に形成された静電潜像において、ハーフトーン画像を含む画像を形成した際、感光ドラム10の表面移動方向で上流に形成されたハイライト画像αと下流に形成されたベタ画像βとの境界付近、つまりハイライト画像α後端とベタ画像β先端との間で発生する。図8は、感光ドラム10上にハイライト部αがあり、その後にベタ部βがあり、ハイライト部αとベタ部βの境界部γが現像スリーブ8に対向したときの等電位面と電気力線Hの形状を示した図である。この図から、境界部γ付近において、電気力線Hが大きくベタ部βの方に引き寄せられていることが分かる。
従って、従来の特許文献1に記載された現像方法として、感光ドラム10と順方向に現像スリーブ8が回転する構成では、供給される現像剤中のトナーはハイライト部αの後端には供給できず、ベタ部βの方へ電気力線Hに沿って現像されてしまうので、ハイライト部αの後端部に白く抜けた部分が発生する場合があると考えられる。
そこで、上記白抜け画像防止のために、感光ドラム10の回転方向上流側と下流側に2個の現像スリーブを有し、上流側の現像スリーブを用いて行う第1の現像工程と、下流側の現像スリーブを用いて行う第2の現像工程によって、感光ドラム10上の同一の静電潜像を可視像化するツインスリーブ現像方式が提案された。このツインスリーブ現像方式は、上述した第1現像工程で、ハイライト部αとベタ部βとの電位差を少なくし、第2現像工程で、ハイライト部α後端に確実に現像を行う、白抜け画像が発生しにくい現像方式である。
特開平10−171252号公報
しかしながら、上記した従来の現像方法においては、感光ドラム10回転方向で下流側の現像スリーブの内部に配設してある磁石が有する複数の磁極のうち、感光ドラム10に最近接の位置にある磁極いわゆる現像極の磁束密度が、感光ドラム10回転方向で上流側の現像スリーブの現像極の磁束密度と同等なため、現像剤で形成される穂、いわゆる磁気ブラシが、上流側の磁気ブラシと同じ長さとなっており、上流側の現像スリーブでの第1の現像工程によって現像されたトナー像が、下流側の現像スリーブでの第2の現像工程中に再び同等の圧力で磁気ブラシにより摺擦されるため、スキャベジング現象を発生させ、著しく画像レベルを低下させてしまうことがあった。
そこで上記問題を解決するために、近年、現像剤中の磁性キャリアとして低磁化高抵抗キャリアを用いる検討がなされている。まずキャリアの磁化量を小さくすることで、磁気ブラシ長を短くでき、現像部に於いて、感光ドラム10上に現像されたトナー像を摺擦する力が弱くなるという点で高画質化が可能となる。更に、キャリアの抵抗を大きくすることで、感光ドラム10上の潜像電荷を磁性キャリアが摺擦しても電荷のリークがなくなるため、デジタル静電潜像の乱れを生じさせることがないという点で高画質化が達成される。
しかしながら、磁化量を小さくし、現像スリーブと感光ドラム10とが互いに順方向に回転する場合、現像部において、磁気ブラシ長が短くなり、現像剤が感光ドラム10に接触しているニップ幅(周方向)が狭くなることより、黒ベタ画像を形成する際に、その画像の後端の濃度が濃くなる、所謂、掃き寄せ等のエッジ強調が目立つようになる。更に磁性キャリアの体積抵抗が増加することで、対向電極効果が弱まり、白抜けレベルが悪化してしまうといった問題があった。
更に、現像工程によりトナー消費された磁性キャリアは、トナーと逆極性の電荷を生じている(所謂カウンターチャージ)ため、トナー消費した磁性キャリアが長く現像ニップ内に留まっていると、感光ドラム10に現像されたトナーを引き剥がす効果(カウンターチャージによるスキャベジング現象)により白抜けレベルを悪化させてしまう現象が発生する可能性があった。特に上述した高抵抗キャリアを使用した場合、電荷の減衰時間が必要なため顕著となる。
そこで、本発明の目的は、第1の現像剤担持体、第2の現像剤担持体を用いて高画質画像を形成することができる現像装置を提供することである。
本発明の他の目的は、第1の現像剤担持体にて現像された像担持体上の現像像を第2の現像剤担持体上の現像剤によって乱すことにより画像不良が生じるのを防止することができる現像装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、
磁性現像剤を収容する現像容器と、
前記磁性現像剤を担持して第1現像部へ搬送する第1現像剤担持体と、
前記第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、
前記磁性現像剤を担持して第2現像部へ搬送する第2現像剤担持体と、
前記第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、
前記像担持体上の静電像に対し、前記第1現像剤担持体、前記第2現像剤担持体が、この順に前記磁性現像剤を供給する現像装置において、
前記第1現像部近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値よりも、前記第2現像部近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値の方が大きいことを特徴とする現像装置を提供する。
第2の本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、
磁性現像剤を収容する現像容器と、
前記磁性現像剤を担持する円筒状の第1現像剤担持体と、
前記第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、
前記磁性現像剤を担持する円筒状の第2現像剤担持体と、
前記第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、
前記像担持体上の静電像に対し、前記第1現像剤担持体、前記第2現像剤担持体が、この順に前記磁性現像剤を供給する現像装置において、
前記第2現像剤担持体表面において、表面に対し垂直方向の磁気力がピークとなる位置を、前記像担持体との最近接部か又は該最近接部から前記第2現像剤担持体の移動方向下流側へ所定量離れた位置に設定することを特徴とする現像装置を提供する。
第3の本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、
磁性現像剤を収容する現像容器と、
前記前記磁性現像剤を担持して第1現像部へ搬送する第1現像剤担持体と、
前記第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、
前記磁性現像剤を担持して第2現像部へ搬送する第2現像剤担持体と、
前記第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、
前記像担持体上の静電像に対し、前記第1現像剤担持体、前記第2現像剤担持体が、この順に前記磁性現像剤を供給する現像装置において、
前記第1現像剤担持体において前記磁性現像剤が前記像担持体に接触する前記像担持体の周方向長さよりも、前記第2現像剤担持体上の前記磁性現像剤が前記像担持体に接触する前記像担持体の周方向長さを短くすることを特徴とする現像装置を提供する。
本発明の現像装置は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、磁性現像剤を収容する現像容器と、磁性現像剤を担持して第1現像部へ搬送する第1現像剤担持体と、第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、磁性現像剤を担持して第2現像部へ搬送する第2現像剤担持体と、第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、像担持体上の静電像に対し、第1現像剤担持体、第2現像剤担持体が、この順に磁性現像剤を供給する現像装置において、第1現像部近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値よりも、第2現像部近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値の方が大きいので、第2現像剤担持体の現像剤搬送性を第1現像剤担持体よりも向上させ、第1現像剤担持体上の磁気ブラシよりも第2現像剤担持体上の磁気ブラシの方を穂立ちさせない。よって、第1現像剤担持体による現像像を第2現像剤担持体による現像剤にて乱さずに、スキャベジング防止を実施して高画質画像が得られる。
又、第2現像剤担持体表面において、表面に対し垂直方向の磁気力がピークとなる位置を、像担持体との最近接部か又は最近接部から第2現像剤担持体の移動方向下流側へ所定量離れた位置に設定するので、第2現像剤担持体上の磁気ブラシがすぐに畳まれるようになり、第1現像剤担持体による現像像を第2現像剤担持体上の現像剤にて乱さなずに、スキャベジング防止を実施して高画質画像が得られる。
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
本発明が適用できる現像装置としては、磁界発生手段をそれぞれ内包した第1の現像剤担持体と第2の現像剤担持体を用いて像担持体上に形成された静電像を磁性現像剤にて現像する(即ち、1つの静電像に対し2回現像工程を行う)現像装置がある。特に、非磁性トナー及び磁性キャリアを備えた現像剤を用いた現像装置であり、第1の現像剤担持体と第2の現像剤担持体上にそれぞれ磁気的に形成された磁気ブラシを、それぞれの現像部において、像但持体上の静電像に接触させて現像する現像装置に適用できる。ここでは、磁性キャリアは非磁性トナーに対し摩擦帯電する特性を備えており、この「摩擦帯電」は現像剤が現像容器内を循環する際に攪拌搬送されることで行われている。
この現像装置が設けられる画像形成装置としては、像但持体としての有機感光体等の感光体、像但持体を帯電する、コロナ帯電器等の帯電装置、帯電された像但持体に形成すべき、例えば、複写原稿の画像に対応する静電潜像を形成するために露光する露光装置、現像装置により得られた現像像(トナー像)を普通紙等の転写材に転写する転写装置、転写された未定着トナーを加熱加圧して定着する定着装置、転写後の像但持体に残留するトナーを除去するクリーニング装置等を備えた構成のものがある。
例えば、以下に述べるような画像形成装置の中で使用されるが、必ずしもこの形態に限られるものではない。
図1は、本実施例における電子写真方式の画像形成装置を示す。図1はフルカラー画像形成装置における、Y、M、C、Kの各ステーションにおける像担持体(感光ドラム)10Y、10M、10C、10Kと現像装置1Y、1M、1C、1Kとの位置関係を示したものである。Y、M、C、Kの各ステーションはほぼ同様の構成であり、フルカラー画像において、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する。
以下の説明において、例えば現像装置1とあれば、Y、M、C、K各ステーションにおける現像装置1Y、現像装置1M、現像装置1C、現像装置1Kを共通して指すものとする。
まず、図1により、画像形成装置全体の動作を説明する。像担持体である感光ドラム10は回動自在に設けられており、その感光ドラム10を一次帯電器21で一様に帯電し、例えばレーザのような発光素子22によって画像情報信号に応じて変調された光で露光して静電潜像を形成する。
その静電潜像は現像装置1により、後述の現像工程を経て現像像(トナー像)として可視像化される。そのトナー像を、第一転写帯電器23によって、搬送されてきた転写紙27上に各ステーションの感光ドラムから順次転写し、そして、転写紙27上のトナー像を定着装置25によって定着して永久画像を得る。又、感光ドラム10上に残留する転写残トナーはクリーニング装置26により除去する。
又、現像工程にて消費された現像剤中のトナーはトナー補給槽20から逐次補給され、現像装置1内のトナー濃度を適正化する。
又、ここでは、感光ドラム10M、10C、10Y、10Kから転写紙搬送シート24上の記録材である転写紙27に直接転写する方法をとったが、転写紙搬送シート24の代わりに中間転写体を設け、各色の感光ドラム10M、10C、10Y、10Kから中間転写体に各色のトナー像を順次一次転写した後、転写紙に各色の複合トナー像を一括して二次転写する構成の画像形成装置においても、本発明は適用できる。
次に、図2により、現像装置1の動作を説明する。本実施例の現像装置1は、非磁性トナーと磁性キャリアを含む磁性現像剤が収容された現像容器2内に、現像剤を攪拌・搬送する2本の搬送スクリュー5、6と、第一の現像剤担持体としての第一現像スリーブ8と、第二の現像剤担持体としての第二現像スリーブ9が対向して設置され、現像スリーブ8表面に担持された現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材である規制ブレード11を有している。
より詳細に説明すれば、現像装置1は、現像剤を収容した現像容器2を備え、感光ドラム10と対面した開口部に現像剤担持体である現像スリーブ8及び9が上下に配置され回転自在に軸支されている。
現像スリーブ8及び9の回転方向は同方向とされており、回転速度(周速)はほぼ同じ構成とされている。
そして、現像容器2内の開口部との反対側には隔壁7によって区画された現像室3と攪拌室4が上下に形成されており、これらの現像剤の循環経路を構成する現像室3と攪拌室4内には現像剤を攪拌・搬送手段として第一及び第二の搬送スクリュー5、6がそれぞれ設置されている。第一の搬送スクリュー5は現像室3内の現像剤を搬送し、又、第二の搬送スクリュー6は、トナー補給口(不図示)から攪拌室4内に第二の搬送スクリュー5の上流側に供給されるトナーと攪拌室4内に既にある現像剤とを攪拌しながら搬送する。
隔壁7において第一及び第二の搬送スクリュー5、6の軸方向先端付近に設けられた開口部分を通して、重力に抗して攪拌室4から現像室3に供給された現像剤は、現像スリーブ8内に非回転に設けられた第一の磁界発生手段であるマグネットローラ8aの現像容器2内部に位置する磁極N1により現像スリーブ8に汲み上げられ、現像スリーブ8の回転にともない、現像スリーブ8上を、磁極S1→N2へと搬送され、現像スリーブ8と感光ドラム10とが対向した、現像磁極S2のある現像部に至る。その搬送途中で現像剤は、規制ブレード11によりそれと略対向する位置にある磁極S1と協同して磁気的に層厚を規制することで、現像剤の薄層化が達成し、第一現像部12において感光ドラム10上の静電像に対する1回目の現像工程をおこなう。
その後、現像剤は、現像スリーブ8回転方向で第1現像部12の下流にある磁極N3から現像スリーブ9内に非回転に設けられた第二の磁界発生手段であるマグネットローラ9aの磁極S3へ現像剤を受け渡し、再度、現像スリーブ9と感光ドラム10とが対向した現像磁極N4の第二現像部13に至り、感光ドラム10上の静電像に対し2回目の現像工程に供される。
そして第2現像部13において現像に供されないで残った現像剤は、現像スリーブ9回転方向で現像部13の下流にある磁極S4→N5→S5で現像容器2内部に搬送され、磁極S3、S5の反発磁界により現像スリーブ9から除去され、現像容器2内の下部分の攪拌室4に回収される。
回収された現像剤は、補給トナーと十分に混合されるように搬送スクリュー6によって他端側に向けて攪拌搬送され、そして、連通路を通して現像室3へと受け渡される。そして、連通路から送り込まれた現像剤は搬送スクリュー5により攪拌搬送されながら現像スリーブ8へと供給される。現像剤はこのように循環される構成となっている。
本発明においては、本実施例のように、現像装置は、像但持体に対向配置された複数の現像剤担持体として回転可能な非磁性円筒体(現像スリーブ)と、この非磁性円筒体内部に固定配置された磁界発生手段としてのマグネットローラを少なくとも有する。
そして、現像スリーブ8、9である非磁性円筒は、導電性の材料によって形成されていることが好ましく、このような材料としては、例えばステンレスやアルミニウム等の金属、導電性粒子の分散により導電性を付与した樹脂体等、従来より知られている種種の材料を例示することができる。又、非磁性円筒には、現像剤の搬送性を高めるためにブラスト処理等により表面を粗面化するなどの加工を施してもよい。本実施例では、現像スリーブ8、9表面はほぼ同様な粗面化処理が施されており、現像スリーブ8、9の表面粗さはほぼ同等となっている。
磁界発生手段であるマグネットローラ8a、9aとしては、非磁性円筒に対して相対的に不動となるように複数の磁極が非磁性円筒内部に固定される。磁界発生手段には常時磁界を発生する磁石等の手段であっても良いし、一定の磁界、又は異なる極性の磁界を任意に発生させることができる電磁石等の手段であってもよい。
そして、図2に示した構成の現像装置1において、本実施例においては、下記に説明するような、非磁性トナーと、低磁化高抵抗キャリアを含む二成分現像剤が用いられている。
非磁性トナーは、スチレン系樹脂やポリエステル樹脂等の結着樹脂、カーボンブラックや染料、顔料等の着色剤、ワックス等の離型剤、荷電制御剤等を適当量用いることにより構成される。このような非磁性トナーは、粉砕法や重合法などの常法により製造することができる。
尚、非磁性トナー(負帯電特性)は、摩擦帯電量が−1×10-2〜−5.0×10-2C/kg程度のものであることが好ましい。非磁性トナーの摩擦帯電量が上記範囲を外れると、現像効率が低下し、又、磁性キャリアに発生するカウンターチャージ量も大きくなり白抜けレベルが悪化することとなる。画像不良を生じることがある。非磁性トナーの摩擦帯電量は、用いられる材料の種類等により調整しても良いし、後述する外添剤の添加によって調整しても良い。
非磁性トナーの摩擦帯電量は、一般的なブローオフ法を用い、現像剤量を約0.5〜1.5gとして現像剤からトナーをエアー吸引することで吸引し、測定容器に誘起される電荷量を測定することにより測定することができる。
又、磁性キャリアとしては、従来公知のものを使用することができるが、例えば、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化、及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、又は、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったもの、又はフェライト等のマグネタイト単体表面樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったもの等が用いられ得る。これら磁性キャリアの製造法は特に制限されない。
尚、磁性キャリアは0.1テスラの磁界において3.0×104A/m〜2.0×105A/mの磁化を有することが好ましい。磁性キャリアの磁化量を小さくすると、磁気ブラシによるスキャベジングを抑制する効果があるが、磁界発生手段による非磁性円筒への付着が困難となり、感光ドラムへの磁性キャリア付着等の画像不良や、先に述べたはき寄せ画像を生じることがある。又、磁性キャリアの磁化が上記範囲よりも大きいと、上述したように磁気ブラシの圧力により画像不良を生じることがある。
更に、磁性キャリアの体積抵抗率は、リークや現像性を考慮して107〜1014Ωcmのものを用いるのが好ましい。
キャリアの磁化は、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。キャリア粉体の磁気特性値は、0.1Tの外部磁場を作り、その時の磁化の強さを求める。キャリアは円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングした状態にする。この状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れた時の実際の重量を測定し、磁化の強さを求める(Am2/kg)。次いで、キャリア粒子の真比重を乾式自動密度形アキュピック1330(島津製作所(株)社製)により求め、磁化の強さ(Am2/kg)に真比重を掛けることで、本発明に用いられる単位体積当たりの磁化の強さ(A/m)を求めることができる。
本実施例においては、上記に説明した現像剤担持体を2個有し、現像部を2部設けたことにより、現像効率を向上させて白抜け防止対策を施し、低磁化高抵抗キャリアを含む二成分現像剤を用い、高画質化を図った現像装置において、それぞれの磁界発生手段によってそれぞれの現像スリーブ8、9上に担持された現像剤に作用する磁気力のピーク強度や位置を規定することにより、2回目の現像工程において1回目の現像工程にて形成されたトナー画像を乱さないようにしている。
具体的には、図2に示す現像装置では、2回目の現像工程において第2スリーブ9上の磁気ブラシによる掃き寄せやスキャベジング現象といった問題を低減させて、白抜け等の画像不良を防止しようとするものである。
画像形成装置としては、像但持体上に形成された静電潜像を現像して用紙等に記録する方法であれば特に限定されず、従来より知られている電子写真方式や静電記録方式等の画像形成方法を採用することができる。
次に、本発明の特徴部分である2つの第一、第二の現像剤担持体(現像スリーブ8、9)中の第一、第二の磁界発生手段(マグネットローラ8a、9a)による磁界について説明する。
本実施例では、図2に示す非磁性円筒である現像スリーブ8、9表面の任意の位置におけるマグネットローラ8a及び9aによる磁気力F(ベクトル)のうち現像スリーブ8周面に垂直な方向(法線方向)の成分である、マグネットローラ8aによる磁気力Fr1のピーク位置はほぼ感光ドラム10との最近接部12(第1現像部)にある。そして、現像スリーブ9周面に垂直な方向(法線方向)の成分であるマグネットローラ9aによる磁気力Fr2のピーク位置は感光ドラム10との最近接部13(第2現像部)近傍か又は、この最近接部13からも現像スリーブ9の回転方向下流側に所定量離れた所に位置し、本実施例では位置14となる。
即ち、現像スリーブ8、9表面の任意の位置における、マグネットローラ8a、9aによる磁界の強さ(磁束密度ともいう)B(ベクトル)のうち両現像スリーブ8、9との最近接部10における垂直方向成分をBr1、Br2、接線方向成分をBθ1、Bθ2とすると、マグネットローラ8a、9aのFr1、Fr2である、磁束密度Br1、Br2の絶対値の自乗とBθ1、Bθ2の絶対値の自乗との和の、現像スリーブ8、9に垂直な方向に対する傾きのピーク位置は、最近接部(現像部)12、13近傍から、最近接部12、13よりも両現像スリーブ8、9の回転方向下流側の位置15、14に位置している。
更に、図3に示すように、Br1及びBr2のピーク位置は、最近接部(現像部)12、13近傍か又は、最近接部12、13よりも現像スリーブ8、9の回転方向上流側16、17に位置している。
尚、最近接部12、13よりも現像スリーブ8、9の回転方向上流側とは、最近接部12、13の位置から約15°上流までの範囲である。
以下、この理由について説明する。
このBr1、Br2の絶対値の自乗とBθ1、Bθ2の絶対値の自乗との和の、現像スリーブ8、9周面に垂直な方向に対する傾きとは、現像スリーブ8、9内に固定されているマグネットローラ8a、マグネットローラ9aにより、現像スリーブ8、9上のトナーを担持した磁性キャリア(磁気ブラシ)を引き付ける力(磁気吸引力)を表している。
磁性キャリア1個に対して、現像スリーブ8、9周面に垂直に働く磁気力Fr(Fr1、Fr2)(単位;Nニュートン)は、磁性キャリアの磁化をm(ベクトル、|m|の単位はA/m)、磁性キャリア1個の体積をV(m3)、マグネットローラ8a、9aによる磁界の強さをB(B=(Br,Bθ))、現像スリーブ8、9の回転中心に向かう方向を正(プラス)方向とすると、Aを定数として、以下の数式で表される。
Fr=−A∇r(m・B)
=−Ad/dr(|m|VB・B)
=−|m|VAd/dr(B2
=−|m|VAd/dr{(Br)2+(Bθ)2
ここで、Aは定数、|m|は透磁率の関数であり、rをスリーブ8、9面に対して放射方向(法線方向)に設定したので、力の方向は、スリーブ8、9の中心に向かう方向の力である。
つまり、第一の磁気力Fr1及び第二の磁気力Fr2は、以下の数式で表される。
Fr1=A・∇r{(Br1)2+(Bθ1)2
Fr2=A・∇r{(Br2)2+(Bθ2)2
従って、スリーブ8、9面上で、スリーブ8、9面に垂直に働く力Fr1、Fr2は、Brの絶対値の自乗とBθの絶対値の自乗の和の、現像スリーブ8、9面に垂直な方向に対する傾き(スリーブの中心に向かう方向を正(プラス)とする。)に比例する。
そこで、本実施例において、磁界発生手段8a及び9aによるBr、Bθの現像スリーブ8、9周方向における強度分布の一例を図3に、Fr1、Fr2、第一現像スリーブ8に働く接線方向の磁気力Fθ1、第二現像スリーブ9に働く接線方向の磁気力Fθ2、の現像スリーブ8、9周方向における強度分布の一例を図4に示す。
左側の縦軸は、ガウス(G)、右側の縦軸は強度を表し、単位は無次元(a.u.)となっている。横軸は、現像スリーブ8、9の周方向における位置、即ち、角度を表している。尚、現像スリーブ8、9の回転方向は、図3、図4では、左側から右側に向かう方向となっている。そして、「Sl/Dr対向部」は現像スリーブ8、9と感光ドラム10との最近接部12、13の範囲を意味している。
図4から分かるように、Fr2のピーク位置は最近接部(Sl/Dr対向部)よりも僅かに下流側に位置しており、この位置でFθはプラス側からマイナス側に移行している。
このFθがプラス側では、現像剤に対してFrのピーク位置へ向かわせる力(搬送力)を意味するのに対し、マイナス側では逆に戻す力(滞留力)を作用させていることを意味している。以下このFrピーク位置を磁気力反転ポイントと呼ぶことにする。
図4を参照すればわかるように、前記Brの絶対値の自乗と前記Bθの絶対値の自乗との和である、現像スリーブ8、9面に垂直な方向に対する傾きのFr1、Fr2のピーク位置が現像部(最近接部)12、13近傍であって、現像部12、13よりも現像スリーブ8、9の回転方向下流側に位置することにより、現像ニップ近傍の磁気ブラシに加わる力を最大にすることができる。
つまり現像部12、13よりも非磁性円筒の回転方向下流側に位置するFrのピーク位置に磁気ブラシを引き付けられることになる。従って上述した現像終了後の磁気ブラシをそれぞれの現像ニップ部100、200(図2)に滞留させない構成をとることができる。
現像ニップ(現像領域)とは、現像スリーブ上の磁気ブラシが感光ドラム表面に接触する領域を意味し、上述した磁界発生手段8a及び9aの磁界によって現像ニップ100の周方向長さよりも現像ニップ200の周方向長さの方が短い構成となっている。
なお、現像ニップの周方向長さは、現像スリーブ8、9を停止させた状態で、感光ドラム表面に接触している磁気ブラシの周方向長さを測定することで得ることができる。このように現像スリーブ8、9を停止させた状態で現像ニップ100の周方向長さよりも現像ニップ200の周方向長さの方が短い構成となっていれば、現像動作時においても同様な関係が維持されていることに基づいている。
特に本実施例においては図4に示すように、磁界発生手段8a、及び9aによりそれぞれの現像部における磁気力Fr1、及びFr2のピーク値(絶対値)の関係を以下のように設定しているのが特徴である。
Fr2のピーク値 > Fr1のピーク値
この関係により白抜けレベルを大幅に改善することができることを以下に説明する。
まず、現像スリーブ8による第1現像工程は、静電潜像を現像することでハイライト部とベタ部の電位差をなくす工程である。従って、現像効率を上げることが望ましい。これは実効的な現像時間を長くする、即ち、現像ニップを周方向長さを長めに設定することで達成でき、その為には現像終了後も磁気ブラシを滞留させ現像時間を稼ぐことで現像効率を改善できる。
そこで、第一現像部12における磁気力Fr1のピーク値を弱めることで達成した。
しかしながら現像剤を滞留させると上述したとおり、磁性キャリアに発生したカウンターチャージにより画像劣化が発生した状態で第1現像工程を終了する。
その後、現像スリーブ9による第2現像工程へ移行する際には、ハイライト部とベタ部の電位差が縮まっているため、第2現像工程では、既に第1現像工程で形成されているトナー画像においてトナーの再配置や、付着すべき静電潜像の箇所にトナーが付着していなかった場合にはトナーを供給することで、高画質化を達成している。
尚、第2現像スリーブによる現像ニップの周方向長さを短めに設定することで第2現像工程における実効的な現像時間を短くしている。
又、第2現像工程において、既に第1現像工程で形成されているトナー画像を必要以上に磁気ブラシによって乱してしまうのを防止するような構成としている。
そこで、第一現像部12における磁気力Fr1のピーク値よりも第2現像部13における磁気力Fr2のピーク値を強めることで、ハイライト後端部の白抜け発生部にトナーが飛翔し、白抜けレベルを改善して更なる高画質画像を得ることができる。
又、本実施例のように第1現像工程で現像効率を高めると、第2現像工程では現像時間を掛けなくても静電潜像を現像することが可能となる。従って第1現像工程とは逆に現像終了後のカウンターチャージを持った磁気ブラシを現像部12に滞留させることで、現像されたトナーを感光ドラム10より引き剥がすことを極力避ける構成が好ましい。そのためには現像部後端での現像剤に加わる磁気力を大きくすれば良く、これは磁気力Frが大きくすることと同義である。
そこで具体的に本実施例では、第一現像部12における磁気力の大きさ(Fr1のピーク値)と第2現像部13における磁気力(Fr2のピーク値)の関係を上記したような関係式とした。
又、この関係式は、磁気力反転ポイントまでの現像剤搬送力ともとらえることができ、現像工程終了後の現像剤の滞留を大幅に防止することができる。
尚、上記Fr1のピーク位置(磁気力反転ポイント)を、その最近接部(現像部)と、その最近接部よりも現像スリーブの回転方向下流側に10°(現像スリーブの回転中心を基準にし、この回転中心と最近接部とを結ぶ線と、回転中心と磁気力反転ポイントとを結ぶ線とのなす角度)離れた位置との間に設定するのが好まく、それゆえに、上記Fr2のピーク位置(磁気力反転ポイント)を、その最近接部(現像部)と、その最近接部よりも現像スリーブの回転方向下流側に15°(現像スリーブの回転中心を基準にし、この回転中心と最近接部とを結ぶ線と、回転中心と磁気力反転ポイントとを結ぶ線とのなす角度)離れた位置との間に設定するのが好ましい。
これは上述したFrピーク位置よりも現像スリーブの回転方向上流側では現像剤に対し正規方向への搬送力として働き、Frピーク位置よりも現像スリーブの回転方向下流側では現像剤に対し滞留力として働くことを意味する「磁気力反転ポイント」は、最近接部より現像スリーブの回転方向下流側に設けた方が好ましいことになる。
但し、上記Frピーク位置が現像スリーブの回転方向下流側に15°の位置よりも更に下流側に離れてしまうと、現像部における磁気ブラシの形状が現像スリーブ上で寝てしまう(穂立ち不良)ため現像効率が悪化してしまうため白抜け防止効果が不十分となることがあった。
又、ツインスリーブ構成における現像工程での機能分離(第1現像工程で現像効率を高め静電潜像に対しほぼトナーを付着させる一方、第2現像工程では第1現像工程で得られたトナー画像が静電像に対するトナー付着量の過不足分を補正する(トナーの再配置))を考えると、第1現像スリーブ8においては現像剤を滞留させ現像効率を高める為に、最近接部近傍に磁気力反転ポイントがあるのが好ましく、第二現像スリーブ9においては現像剤を滞留させない為に磁気力反転ポイントが最近接部から現像スリーブの回転方向下流側寄りにあるのが好ましく、このような構成によって容易に現像効率の改善とスキャベジング防止といったことを両立して満足させることができる。
以上の観点から、Fr1のピーク位置(磁気力反転ポイント)を、最近接部(0°)の位置と、最近接部から第1現像スリーブの回転方向下流側に5°離れた位置との間に設定するのがさらに好ましい。即ち、0°≦Fr1のピーク位置の感光ドラム10における最近接部12からの下流方向の角度≦5°である。同様に、Fr2のピーク位置(磁気力反転ポイント)を、最近接部(0°)から第2現像スリーブの回転方向下流側に5°離れた位置と、さらに下流側に10°離れた位置との間に設定するのがさらに好ましい。即ち、5°≦Fr2のピーク位置の感光ドラム10における最近接部13からの下流方向の角度≦10°である。
即ち、第2現像スリーブ上における磁気力反転ポイントが最近接部13から第2現像スリーブの回転方向下流側に離れる距離(第2現像スリーブの回転中心を基準にし、この回転中心と最近接部とを結ぶ線と、回転中心と磁気力反転ポイントとを結ぶ線とのなす角度)を、第1現像スリーブ上における磁気力反転ポイントが最近接部12から第1現像スリーブの回転方向下流側に離れる距離(第1現像スリーブの回転中心を基準にし、この回転中心と最近接部とを結ぶ線と、回転中心と磁気力反転ポイントとを結ぶ線とのなす角度)よりも長く(大きく)するのが好ましい。
このような構成とすることで、第1現像スリーブと第2現像スリーブを有する現像構成の利点である、現像効率の改善と、スキャベジングによる白抜け現象を防止することができる。
尚、以下で説明する実施例では、第1、第2現像スリーブの直径が共に20mmであるので、最近接部と、最近接部よりも非磁性円筒の回転方向下流側に15°の位置との間の現像スリーブ周方向の距離は約2.6mmとなる。
本実施例において最近接部とは、非磁性円筒の表面と像担持体の表面とが最も小さい距離で対向する位置をいう。
又、上記磁場の強さBr、Bθの測定は、図5、6に示す方法で行うことができる。
図5は、現像スリーブ8、9である非磁性円筒(現像スリーブ)89表面上の任意の位置における法線方向の磁束密度Brの測定方法を説明するためのもので、ベル社のガウスメーターモデル640を用いて測定する。
図中、現像スリーブ89は水平に固定され、現像スリーブ89内の磁石(磁界発生手段)89aは回転自在に取り付けられている。アクシャルプローブ51が現像スリーブ89とはごく微小の間隔(本測定時は約100μmに設定)を保って、且つ現像スリーブ89の中心とこのプローブ51の中心がほぼ同一水平面にあるようにして水平に固定され、ガウスメーター50と接続され、現像スリーブ89表面上における磁束密度を測定するものである。
現像スリーブ89と磁石89aはほぼ同心円であり、現像スリーブ89と磁石89a間の間隔はどこも等しいと考えてよい。従って、磁石89aを回転させることにより、現像スリーブ89上の位置における法線方向の磁束密度Brを周方向すべてに対して測定することができる。
図6は、現像スリーブ89表面上における接線方向の磁束密度Bθの測定方法を説明するためのもので、図5の場合と同様に、現像スリーブ89は水平に固定され、現像スリーブ89内の磁石89aは回転自在に取り付けられている。アクシャルプローブ51が現像スリーブ89とはごく微小の間隔を保って(同様に約100μmに設定)、且つ現像スリーブ89の中心とこのプローブ51の測定中心がほぼ水平になるようにして鉛直に固定され、ガウスメーター50と接続され、現像スリーブ89表面における接線方向の磁束密度を測定するものである。図5において説明したと同様に、本例においても磁石89aを矢印方向に回転させることにより、現像スリーブ89表面上における接線方向の磁束密度Bθを周方向すべてに対して測定することができる。
又、前述したように図5、図6に示したガウスメーターによって現像スリーブ8、9表面の磁界の強さを測定した。その結果、現像スリーブ8及び9の中心方向を正としたとき、現像スリーブ8及び9の法線方向の磁界の強さ(Br1、Br2)の絶対値の自乗と、現像スリーブ8及び9の接線方向の磁界の強さ(Bθ1、Bθ2)の絶対値の自乗との和の現像スリーブ8及び9の法線方向の傾きのピーク位置(Fr1、Fr2のピーク位置)における強さは、Fr1よりもFr2が大きく、前記最近接部に対してそれぞれほぼ対向位置及び6°下流側にあり、Br1、Br2のピーク位置は前記最近接部に対して5°上流側にあった。
尚、現像スリーブ8、9には交流電圧に直流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加されることで現像効率を更にあげることができる。本実施例に於いては、感光ドラム10の暗部電位を−6000v、明部電位を−100vとし、現像スリーブ8、9には、直流バイアスとして−450v、交流バイアスとして、ピーク間電圧Vppが1.85kV、周波数Frq.が12kHzの現像バイアスが印加されている。即ち、反転現像法を採用している。
上述した実施例では、磁性現像剤としての非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤を用いて現像工程を行う現像装置について説明したが、例えば、磁性現像剤としての磁性トナーを含む一成分現像剤を用いて現像工程を行う現像装置であっても本発明を適用することができる。尚、二成分現像剤を用いた現像装置に本発明を適用した場合、第2現像工程において磁気ブラシを構成するキャリアがカウンターチャージを有し、(トナーが感光ドラムに飛翔することでキャリアが電荷的にアンバランスとなることに起因する)これが感光ドラムに接触しトナー画像からトナーを静電的に引き剥がしスキャベジング現象を引き起こしてしまう、という二成分現像剤を用いた現像装置に特有な問題を解決することができる。
更に、上述した実施例では、第1現像スリーブから第2現像スリーブへ磁性現像剤を受け渡す方式の現像装置について説明したが、例えば、第1現像スリーブ、第2現像スリーブのそれぞれが独立して現像容器内の現像剤を汲み上げ担持し、現像部を介した現像剤の搬送経路がそれぞれ形成された現像装置であっても、本発明を適用することができる。
比較例1
本比較例では、スリーブ8、9面上で、スリーブ8、9面に垂直に働く力それぞれのBrの絶対値の自乗とBθの絶対値の自乗の和の、現像スリーブ8、9面に垂直な方向の傾きFr(スリーブの中心に向かう方向を正(プラス)とする。)、即ち、現像剤に働く力、のピーク値をほぼ同じに設定し、ピークとなる位置を、現像スリーブ8、9と感光ドラム10との対向部に配置した。つまり、両方とも現像部12、13からの位置が同じである。その構成では現像効率を改善できたが白抜けレベルが悪化してしまった。
比較例2
本比較例では、スリーブ8、9面上で、スリーブ8、9面に垂直に働く力Fr1、Fr2は、それぞれのBrの絶対値の自乗とBθの絶対値の自乗の和の、現像スリーブ8、9面に垂直な方向の傾き(スリーブの中心に向かう方向を正(プラス)とする。)、即ち、現像剤に働く力、のピーク値をほぼ同じに設定し、ピークとなる位置を、現像スリーブ8、9と感光ドラム10との対向部に対し、現像スリーブ8、9の回転方向上流側5°に配置した。その構成では現像効率と白抜けレベルともにが悪化してしまった。
以上、本発明を適用可能な例について説明したが、上記例に限らず、本発明の思想の範囲内であれば構成を種々変形させた場合であっても本発明を適用できることは言うまでもない。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る現像装置の一例を示す断面図である。 本発明に係る現像剤担持体表面の磁界の強さBの強度分布を示すグラフである。 本発明に係る現像剤担持体表面の磁気力Fの強度分布を示すグラフである。 本発明に係る現像剤担持体の磁場測定法を示す説明図である。 本発明に係る現像剤担持体の磁力測定法を示す説明図である。 従来の現像装置を示す断面図である。 白抜けの発生原理を説明するための説明図である。
符号の説明
1 現像装置
2 現像容器
8 現像スリーブ(第一の現像剤担持体)
8a マグネットローラ(第一の磁界発生手段)
9 現像スリーブ(第二の現像剤担持体)
9a マグネットローラ(第二の磁界発生手段)
10 感光ドラム(像担持体)
12 第1現像部(像担持体との最近接部)
13 第2現像部(像担持体との最近接部)

Claims (14)

  1. 像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、
    磁性現像剤を収容する現像容器と、
    前記磁性現像剤を担持して第1現像部へ搬送する第1現像剤担持体と、
    前記第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、
    前記磁性現像剤を担持して第2現像部へ搬送する第2現像剤担持体と、
    前記第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、
    前記像担持体上の静電像に対し、前記第1現像剤担持体、前記第2現像剤担持体が、この順に前記磁性現像剤を供給する現像装置において、
    前記第1現像部近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値よりも、前記第2現像部近傍にて形成された磁気力の法線方向成分のピーク値の方が大きいことを特徴とする現像装置。
  2. 前記磁性現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリアとを混合して含むことを特徴とする請求項1の現像装置。
  3. 前記第1現像剤担持体及び前記第2現像剤担持体は、前記現像容器に同方向に回転自在に設けられ、前記第2現像剤担持体は、前記第1現像剤担持体から受け渡された前記磁性現像剤を前記第2現像部へ搬送することを特徴とする請求項1又は2の現像装置。
  4. 前記第1現像剤担持体表面に担持された前記磁性現像剤が前記像担持体に接触する前記像担持体の周方向長さよりも、前記第2現像剤担持体表面に担持された前記磁性現像剤が前記像担持体に接触する前記像担持体の周方向長さの方が短いことを特徴とする請求項3の現像装置。
  5. 前記第1の現像剤担持体及び前記第2現像剤担持体は円筒状であることを特徴とする請求項1の現像装置。
  6. 像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、
    磁性現像剤を収容する現像容器と、
    前記磁性現像剤を担持する円筒状の第1現像剤担持体と、
    前記第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、
    前記磁性現像剤を担持する円筒状の第2現像剤担持体と、
    前記第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、
    前記像担持体上の静電像に対し、前記第1現像剤担持体、前記第2現像剤担持体が、この順に前記磁性現像剤を供給する現像装置において、
    前記第2現像剤担持体表面において、表面に対し垂直方向の磁気力がピークとなる位置を、前記像担持体との最近接部か又は該最近接部から前記第2現像剤担持体の移動方向下流側へ所定量離れた位置に設定することを特徴とする現像装置。
  7. 前記第2現像剤担持体表面において、表面に対し垂直方向の磁気力がピークとなる位置を、前記像担持体との最近接部と、該最近接部から前記第2現像剤担持体の表面移動方向下流側に15°離れた位置と、の間に設定することを特徴とする請求項6の現像装置。
  8. 前記第1現像剤担持体表面において、表面に対し垂直方向の磁気力がピークとなる位置を、前記第1現像剤担持体と前記像担持体との略最近接部に設定することを特徴とする請求項7の現像装置。
  9. 前記第1現像剤担持体表面において、表面に対し垂直方向の磁気力がピークとなる位置を、前記第1現像剤担持体と前記像担持体との最近接部と、該最近接部から前記第1現像剤担持体の表面移動方向下流側に10°離れた位置と、の間に設定することを特徴とする請求項8の現像装置。
  10. 前記磁性現像剤は非磁性トナーと磁性キャリアとを混合して含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれかの項に記載の現像装置。
  11. 前記第1現像剤担持体及び前記第2現像剤担持体は、前記現像容器に同方向に回転自在に設けられ、前記第2現像剤担持体は、前記第1現像剤担持体から受け渡された前記磁性現像剤を前記像担持体との最近接部へ搬送することを特徴とする請求項10の現像装置。
  12. 像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置であって、
    磁性現像剤を収容する現像容器と、
    前記前記磁性現像剤を担持して第1現像部へ搬送する第1現像剤担持体と、
    前記第1現像剤担持体内に固定配置された第1磁界発生手段と、
    前記磁性現像剤を担持して第2現像部へ搬送する第2現像剤担持体と、
    前記第2現像剤担持体内に固定配置された第2磁界発生手段と、を有し、
    前記像担持体上の静電像に対し、前記第1現像剤担持体、前記第2現像剤担持体が、この順に前記磁性現像剤を供給する現像装置において、
    前記第1現像剤担持体において前記磁性現像剤が前記像担持体に接触する前記像担持体の周方向長さよりも、前記第2現像剤担持体上の前記磁性現像剤が前記像担持体に接触する前記像担持体の周方向長さを短くすることを特徴とする現像装置。
  13. 前記磁性現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリアとを混合して含むことを特徴とする請求項12の現像装置。
  14. 前記第1現像剤担持体及び前記第2現像剤担持体は、前記現像容器に同方向に回転自在に設けられ、前記第2現像剤担持体は、前記第1現像剤担持体から受け渡された前記磁性現像剤を前記第2現像部へ搬送する請求項12又は13の現像装置。
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