JP2004177491A - エレクトロデポジション型表示装置とその駆動方法 - Google Patents

エレクトロデポジション型表示装置とその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】書き込みや消去に要する時間を短時間に出来る構造のエレクトロデポジション型表示装置とその駆動方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のエレクトロデポジション型表示装置は、金属イオンの電析及び溶解によってコントラストを生じさせるエレクトロデポジション型表示装置であって、対向する一対の電極間に前記金属イオンを含有する電解質膜を挟持させた画素部を複数配列させてなり、各画素部で対向する電極のうち少なくとも一方の電極の画素内サイズは100μm以上5mm以下の面積に設定されることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気化学型表示装置の1つである金属イオンの電析(エレクトロデポジション)によって表示を行うエレクトロデポジション型表示装置とその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ネットワークの普及につれ、従来印刷物の形状で配布されていた文書類が、いわゆる電子書類で配信されるようになってきており、さらに書籍や雑誌などもいわゆる電子出版の形で提供される場合が多くなりつつある。
【0003】
これらの情報を閲覧するために、従来行われているのは、コンピュータのCRTまたは液晶ディスプレイから読むことである。しかし発光型のディスプレイでは、人間工学的理由から疲労が著しく、長時間の読書には耐えられないことが指摘されている。また読む場所がコンピュータの設置場所に限られるという難点がある。
【0004】
最近ノート型コンピュータの普及で携帯型のディスプレイとして使えるものもあるが、発光型であることに加えて消費電力の関係で、これも数時間以上の読書に用いることはできない。近年、反射型液晶ディスプレイも開発され、このような反射型液晶ディスプレイを用いれば低消費電力で駆動することができるが、液晶の無表示(白色表示)における反射率はおよそ30%であり、これでは紙への印刷物に比べ著しく視認性が悪く、疲労が生じやすく、これも長時間の読書に耐えるものではない。
【0005】
これらの問題点を解決するために、最近、いわゆるペ一パーライクディスプレイ、あるいは電子ぺ一パーと呼ばれるものが開発されつつある。これらは主に電気泳動法により着色粒子を電極間で移動させるか、二色性を有する粒子を電場で回転させることにより、着色させている。しかしこれらの方法では、粒子間の隙間が光を吸収し、その結果としてコントラストが悪くなり、また駆動する電圧を100V以上にしなければ実用上の書き込み速度(1秒以内)が得られないという難点がある。
【0006】
電気化学的な作用に基づき発色を行う電気化学表示装置(ECD: ElectrochromicDisplay)では、コントラストの高さという点では上記電気泳動方式などに比べて優れており、すでに調光ガラスや時計用ディスプレイに実用化されている。ところが、調光ガラスや時計用ディスプレイではそもそもマトリクス駆動の必要性が無いことから、電子ペ一パーのようなディスプレイ用途には適用できず、また一般的に黒色の品位が悪く、現状では反射率が低い表示装置への応用にとどまっている。
【0007】
また、電子ぺ一パーのようなディスプレイにおいては、その用途上、太陽光や室内光などの光に晒され続けることになるが、調光ガラスや時計用ディスプレイに実用化されているような電気化学表示装置では黒色の部分を形成するために、所要の有機材料が使用される。ところが、一般的に、有機材料は耐光性に乏しく、長時間使用した場合では槌色して黒色濃度が低下すると言う問題点が生ずる。また、表示装置としてマトリクス駆動のものも知られる(例えば、特許文献1参照。)が、駆動素子は液晶表示装置の一部を構成するに過ぎない。
【0008】
このような技術的な課題を解決するものとして、電気化学的な酸化と還元で色の変化を行う材料として金属イオンを用い、これを溶解するものとして白く着色した高分子固体電解質を用い、マトリクス駆動が可能であって、コントラスト及び黒色濃度を高くすることができる電気化学表示素子及び電気化学表示装置の提案がなされている。また、対向電極間にゲル状の電解質膜を形成し、ビスマス系の金属イオンの電析により書き込みや消去を行う装置(例えば、非特許文献1参照。)も知られている。
【0009】
【特許文献1】
特公平4−73764号公報
【0010】
【非特許文献1】
ビー・ワーザワスキー(B. Warszawski)著、Matrix Addressing and Drivingin a New Electrochemical Display Technology, Polyvision France, Paris, France, SID 93 DIGEST 993頁
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の電気化学表示素子においては、第一の透明電極と第二の電極の間に通電することで、これら第一の透明電極と第二の電極の間に存在する高分子固体電解質層に当該高分子固体電解質層が含有する金属イオンによる電気化学的な析出が発生し、色の変色が生ずる。この高分子固体電解質層は着色剤を含有することから、色の変化が生じた場合のコントラストを高くすることができ、また、駆動素子によってマトリクス駆動も可能である。
【0012】
しかし従来の電気化学反応を利用したこのデバイスの場合、電圧を印加してから着色するまでに数百ms以上を要していた。このことは、このデバイスを電子ペーパーのようなディスプレイ用途に適用する場合には大きな問題となっていた。これは自由に画像を表現するためには画素電極を形成してマトリクス駆動をする必要があるが、その駆動の際に線順次走査をすると、画素の着色時間と走査線の本数の積の分だけの時間がかかるためである。例えばSVGAの画面であれば数分を要することになってしまう。
【0013】
電子ペーパーとして使用する場合は、動画再生ほどの応答速度は必ずしも必要ではないものの、実用面を考慮すれば、全画面での書き込み速度を1秒以内程度の設定する必要があり、そのためには書き込みや消去に要する時間を例えば100ms以下程度に短くする必要がある。
【0014】
そこで、本発明は、上述の技術的な課題に鑑み、書き込みや消去に要する時間を短時間に出来る構造のエレクトロデポジション型表示装置とその駆動方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明のエレクトロデポジション型表示装置は、金属イオンの電析及び溶解によってコントラストを生じさせるエレクトロデポジション型表示装置であって、対向する一対の電極間に前記金属イオンを含有する電解質膜を挟持させた画素部を複数配列させてなり、各画素部で対向する電極のうち少なくとも一方の電極の画素内サイズは100μm以上5mm以下の面積に設定されることを特徴とする。
【0016】
対向する一対の電極間に前記金属イオンを含有する電解質膜を挟持させ、この一対の電極間に電流を流すことで電極部に金属イオンを電析させたり、溶解させたりすることができる。発明者らが行った実験によれば、このような対向する電極のサイズが電気化学反応の速度に強く依存していることが見出され、その電極面積を約5mm以下にすれば着色時間を実用的に有用とされる100ms以下にできると言うデータが得られている。これは、印加電圧に応じるような液晶デバイスとは異なり、電気化学デバイスでは電極界面で電荷の授受が必要であり、電源側からの電流注入効率を考えると、応答速度は集電体領域面積に対する画素面積の割合に大きく依存する。すなわち、ビデオ信号並の応答速度が望めない場合でも金属イオンの析出に数分もかかるようでは実用性が失われるとの面から、着色時間として100ms以下とする基準を設け、これを満たす最大電極面積は5mmであることから、電極面積は5mm以下としている。また、下限については、10μm角程度の大きさでは視覚によって認識するのが困難であることから、人間の視認能力の面から100μm以上としている。
【0017】
本願に他の発明は、上記構造を有するエレクトロデポジション型表示装置より構成されるが、特に前記対向する電極のうち少なくとも一方の電極を透明電極によって構成し、その透明電極の画素内サイズを100μm以上5mm以下の面積にするように設定しても良い。電極を透明材料により構成する場合では、電極パターンを絶縁膜で被覆する構造に形成することができ、その絶縁膜に形成された開口部のサイズが電析用に機能する電極面積とされる。このような電極構造においても、応答速度は集電体領域面積に対する画素面積の割合に大きく依存し、実用性の面から上限面積は5mm以下とされ、視認性の面から下限面積は100μm以上とされる。
【0018】
また、本発明のエレクトロデポジション型表示装置の駆動方法は、金属イオンの電析及び溶解によってコントラストを生じさせるエレクトロデポジション型表示装置の駆動方法であって、複数配列される画素部は、前記金属イオンを含有する電解質膜を対向する一対の電極間に挟持させた構造を有し、100μm以上5mm以下の面積に画素内サイズが設定される前記電極の一方を用いて駆動させることを特徴とする。
【0019】
本発明のエレクトロデポジション型表示装置の駆動方法では、電極面積が100μm以上5mm以下に設定されることから、集電体領域面積に対する画素面積の割合に依存する応答速度は、実用性及び視認性の面からの各条件を満たすことになる。このため応答性良く、画像を表示させることが実現される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態の電気化学表示装置について説明する。
【0021】
先ず、図1を参照しながら、本実施形態の電気化学表示装置の構造について説明する。本実施形態の電気化学表示装置は、行方向と列方向にそれぞれ延長される平行な行電極、列電極の間に電解質層を挟み、行電極と列電極の間に電圧を印加させて電解質層から金属イオンを析出させて表示を行うパッシブマトリクス駆動型であって且つエレクトロデポジション(電析)型の表示装置とされる。
【0022】
このパッシブマトリクス駆動型の電気化学表示装置は、電解質層の裏面側に配設される略平板状の基板11と、該基板状の例えば行方向にそれぞれ延長される複数の帯状の背面電極12と、これら背面電極12を覆って配設される高分子電解質層13と、その高分子電解質層13を挟んで前記背面電極12に対向し該背面電極12とは直交する列方向にそれぞれ延長される複数の帯状の透明電極14と、該複数の帯状の透明電極14上に設けられている透明基材15とを主な構成要素としており、図1では省略されているが、各帯状の透明電極14は透明な絶縁膜によって被覆され、その画素対応部分において比較的小さなサイズで透明電極14を高分子電解質層13に直接接続させる開口部が形成されている。このようなサイズの小さな開口部を介して金属イオンを電析させることで効率の良い析出が行われ、後述するように短い時間での書き込みが実現されることになる。
【0023】
略平板状の基板11は、電極12、14及び高分子電解質層13の支持体として機能する板材であり、必ずしも透明である必要はなく、電極12、14及び高分子電解質層13を確実に保持できる基板やフィルム、シートなどを用いることができる。基板11について、例示すると、石英ガラス板、白板ガラス板などのガラス基板、セラミック基板、紙基板、木材基板を用いることが可能であるが、これに限定されず、合成樹脂基板として、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどのエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、酢酸セルロースなどのセルロースエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンーコヘキサフルオロプロピレンなどのフッ素ポリマー、ポリオキシメチレンなどのポリエーテル、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマーなどのポリオレフィン、及びポリイミドーアミドやポリエーテルイミドなどのポリイミドを例として挙げることができる。これら合成樹脂を支持体として用いる場合には、容易に曲がらないような剛性基板状にすることも可能であるが、可とう性を持ったフィルム状の構造体とすることも可能である。
【0024】
このような基板11上には、複数の背面電極12が平行に延長されて形成される。背面電極12は例えば行方向にそれぞれ延長される帯状のパターンを有しており、このような電極材料としては、電気化学的に安定な金属であれば何でもよいが、好ましいのは銀、白金、クロム、アルミニウム、コバルト、パラジウムなどであり、基板11上に金属膜などの良導体からなる膜を成膜することで作成できる。また、電極を複合材料によって構成される構造としても良く、一例としては、銅などの電極材に銀を被着した構造の電極を用いても良い。この背面電極12は、更に主反応に用いる金属を予め或いは随時十分に補うことができれば、カーボンを電極として使用可能である。そのためのカーボンを電極上に担持させる方法として、樹脂を用いてインク化し、基板面に印刷する方法があり、カーボンを使用することで電極の低価格化も可能である。なお、これら背面電極12の端部には、信号を供給するための図示しない信号線がそれぞれ接続され、それらの信号線には背面電極12用の駆動回路が接続される。
【0025】
高分子電解質層13は、対向する電極12、14に挟まれて配設され、当該高分子電解質層13を通過する電流に応じて金属イオンを析出させ、その析出した金属イオンが着色材として機能する層である。この高分子電解質層13は、母材用の高分子材料、金属塩、可塑剤などを含む構成を有し、また、この高分子電解質層13には、背景色を呈するための白色顔料等が含まれる。
【0026】
高分子電解質層13を構成する高分子固体電解質に用いる母材用高分子材料としては、骨格ユニットがそれぞれ−(C−C−O)n−、−(C−C−N)n−、若しくは−(C−C−S)n−であらわされるポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリエチレンスルフィドが挙げられる。これらを主鎖構造として、枝分を有する構成であってもよい。また、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニリデンクロライト、ポリカーボネートなども好ましい。
【0027】
高分子電解質層13を形成する際には、前記母材用高分子に所要の可塑剤を加えるのが好ましい。好ましい可塑剤としては、マトリックスポリマーが親水性の場合には、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコールおよびこれらの混合物等が好ましく、疎水性の場合にはプロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、γ一ブチロラクトン、アセトニトリル、スルフォラン、ジメトキシエタン、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドンおよびこれらの混合物が好ましい。
【0028】
高分子電解質層13は前記母材用高分子に電解質を溶解せしめて形成されるが、その電解質としては、硝酸銀、ホウフッ化銀、ハロゲン化銀、過塩素酸銀、シアン化銀、チオシアン化銀、から選ばれた少なくとも1種類の銀塩の他、四級アンモニウムハライド(F, Cl, Br, I)とアルカリ金属ハライド(LiCl, LiBr, LiI, NaCl, NaBr, NaI等)、シアン化アルカリ金属塩、チオシアン化アルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種類の支持電解質を含有したものを電解質として溶解せしめる。
【0029】
高分子電解質層13にはコントラストを向上させるために着色剤が含有される。着色が黒色の場合には、背景色としては白色の隠蔽性の高い材料が導入される。このような材料として、例えば、着色用の白色粒子が用いられ、着色用の白色粒子としては二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムを使用することができる。
【0030】
この着色剤を混ぜる割合としては、無機粒子による場合、約1−20wt%が好ましく、より好ましくは約1−10wt%であり、さらに好ましくは約5−10wt%である。これは酸化チタンなどの無機の白色粒子は、高分子への溶解性はなく分散するだけであって、混合する割合が増えると、無機粒子が凝集する結果、光学濃度が不均一になってしまう。また、無機粒子にはイオン導電性がないため、混合割合の増加は高分子固体電解質の導電性の低下を招く。両者を考慮すると、混合割合の上限はおよそ20wt%である。
【0031】
無機粒子を着色剤として混ぜる場合、高分子電解質層13の膜厚は、10μm−200μmであることが好ましく、より好ましくは10μm−100μmであり、さらに好ましくは10μm−50μmである。薄い方が電極間の抵抗が小さくなるので発色・消色時間の低減や消費電力の低下につながり好ましい。しかし、10μm以下になると、機械的強度が低下して、ピンホールや亀裂が生じて好ましくない。また、あまり薄い場合には白色粒子の混合量が少なくなるため、白色性(光学濃度)が十分でなくなることになる。
【0032】
着色剤を混ぜる割合としては、色素による場合では、10wt%でも良い。これは色素の発色効率は無機粒子に比べてはるかに高いためである。従って、電気化学的に安定した色素であれば、少ない量でもコントラストを出すことができる。通常は、色素として油溶性染料が好ましい。
【0033】
このような高分子電解質層13を挟んで前記背面電極12と対向する側に配列される透明電極14は、例えば前記背面電極12と略垂直な方向即ち列方向にそれぞれ延長される帯状のパターンを有している。透明電極14は透明導電性膜からなり、InとSnOの混合物、いわゆるITO膜やSnOまたはInをコーティングした膜を用いることが好ましい。これらITO膜やSnOまたはInをコーティングした膜にSnやSbをドーピングしたものでも良く、MgOやZnOなどを用いることも可能である。なお、これら透明電極14の端部には、信号を供給するための図示しない信号線がそれぞれ接続され、それらの信号線には透明電極14用の駆動回路が接続される。
【0034】
透明電極14上には、透明基材15が取付けられる。透明基材15としては、石英ガラス板、白板ガラス板などの透明ガラス基板を用いることが可能であるが、これらに限定されず、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどのエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、酢酸セルロースなどのセルロースエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンーコヘキサフルオロプロピレンなどのフッ素ポリマー、ポリオキシメチレンなどのポリエーテル、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマーなどのポリオレフィン、及びポリイミド−アミドやポリエーテルイミドなどのポリイミドを例として挙げることができる。これら合成樹脂により透明基材15として用いる場合には、容易に曲がらないような剛性基板状にすることも可能であるが、可とう性を持ったフィルム状の構造体とすることも可能である。
【0035】
次に図2、図3を参照しながら、このような構造を有する本実施形態のエレクトロデポジション型表示装置の基本的な動作について説明する。本実施形態のエレクトロデポジション型表示装置では、高分子電解質層13に溶解している銀イオンなどの金属イオンが透明電極14をマイナス側に制御することで析出する傾向にあり、特に図3のサイクリックボルタモノグラムに示されるように、約−0.7V程度の析出過電位を越えるような電位を与えることで、銀イオンなどの金属イオンが還元され、還元された金属イオンが透明電極14上に析出する。
【0036】
従って、析出を行う場合には、一旦析出過電位以下のマイナス電位を透明電極14に付与して析出を促す。続いて図3の(a)のサイクリックボルタモノグラムの−0.5V程度の析出電位を維持することで、金属イオンの電析を促進させることができる。図2では電析によって黒くなった部分の画素を”B”で示しており、金属イオンの還元が無かった画素については”W”の白色のままとされる。この白色の部分は、光の反射率が高く例えば70%以上に維持されることになる。黒色の部分の反射率は例えば2.7%以下にされる。
【0037】
一方、消去させる場合には、透明電極14に対して逆方向の電位を与えて析出させた金属を溶解させる。この金属の析出によって黒色が徐々消えて行くことになり、高分子電解質層13の白色が現れてくることになる。透明電極14に対する電位をプラス、マイナスの間で切り替えることで、黒色、白色の間の表示色の切替が可能である。この電位の切替制御は、例えば、図2におけるスイッチ18を電池16側や電池16とは逆電位関係となる電位17側に切り替えて制御することで行なうことができる。図3の(b)は電荷密度と光学濃度の関係を示した図であり、一般的に電荷密度が高い方が光学濃度を高くできる傾向にある。
【0038】
図4は透明電極部分の斜視図である。透明基材15上に帯状のパターンで複数の透明電極14が形成され、それぞれの透明電極14を被覆するように絶縁膜19が形成されている。この絶縁膜19には、前記透明電極14上で小さなサイズの開口部20が設けられており、この開口部20の開口サイズは、その透明電極の画素内サイズとして機能することになり、本実施形態においては、その面積は100μm以上5mm以下に設定される。このような小さな開口部20を設けることにより、透明電極14は内部の高分子電解質層13に開口部20の小さな面積を以って接触する。従って、高分子電解質層13の開口部20内の部分では、透明電極14が集電体として機能しながら小さなサイズの開口部20での電流集中が生じ、短い時間での書き込みが実現されることになる。なお、本実施形態では、画素の電極サイズを100μm以上5mm以下としているが、好ましくは400μm以上4mm以下とすることも可能である。また、高分子電解質層の膜厚としては、例えば10μm乃至200μmとすることができ、好ましくは10μm乃至100μmとすることができ、より好ましくは10μm乃至50μmの範囲とすることができる。
【0039】
次に、図5乃至図9を参照して、表示装置の実施例として作成したセグメント表示セル構造について説明する。セグメント表示セルには、それぞれ円形又は正方形の異なるサイズの開口部が形成され、光学濃度の変化によってどのようなサイズの開口部が好適であるかを調べている。
【0040】
先ず、図5を参照しながら、作製したセグメント表示セルの構造について説明する。背面電極21上にスペーサー22の間に保持される高分子電解質層23が形成され、その高分子電解質層23の上にそれぞれが絶縁膜26に被覆された透明電極24が複数個形成され、その透明電極24上に透明基材25が形成された構造を有する。このような構造のセグメント表示セルは、具体的には次のような手順で作製されたものである。
【0041】
先ず、表示極である透明電極24については、40mm角若しくは30mm角、厚さ0.8mmのガラス基板を透明基材25として用い、その透明基材25上に、以下の手順で短冊状の透明電極24および絶縁膜26を形成した。まず、スパッタ法により、膜厚500nmでシート抵抗値が12Ω/□であるITO膜をガラス基板上に成膜した。つぎに、ITO膜上にフォトレジストを塗布し、リソグラフィー法によりフォトレジストを短冊状に形成した。ついでこのガラス基板をITOエッチング液に浸食させて、フォトレジストで覆われていない部分のITO膜を除去して透明電極24を形成した。その後、フォトレジストはアセトン等の有機溶剤で除去し、この短冊状になったITO膜からなる透明電極24の上に、TEOS(ケイ酸エチルSi(OC:Tetra−Ethoxyortho−Silicate)とOを使用したプラズマCVD法により、絶縁膜26として用いられるSiOを200nm成膜した。次に、SiO膜上にフォトレジストを塗布し、リソグラフィー法によりフォトレジストを所望の形状に形成し、フッ化アンモニウムやフッ酸等から成る混合液にこの基板を浸食させて、フォトレジストで覆われていない部分のSiO膜を除去した。その後、フォトレジストはアセトン等の有機溶剤で除去した。ここで所望の形状は、図5、図6に示すような円形の開口部の径を変える形で複数形成したものや、図7に示すような正方形の開口部の径を変える形で複数形成したものなどの形状とされる。これらの形状については後述する。
【0042】
対向極である背面電極21は、以下の手順により作製した。先ず、ポリカーボネートあるいはPET(ポリエチレンテレフタレート)又は回路基板に使われるガラスエポキシ樹脂などのエポキシ系の樹脂に、まず銅電極を全面に形成した。続いて形成された電極に電界をかけて、銀(あるいは所望の金属)を溶解した溶液中に浸し、電界メッキ法により銀を電極に析出させ、背面電極21を作製した。銅の電極は例えば15μm程度であり、銀の電極は例えば15μm程度であって双方を合わせて30μm程度の電極厚さとなった。電界をかけずに銀あるいは金属を析出する無電界法もあるが、電界メッキ法の方が析出する金属の厚さが厚くなるので望ましい。
【0043】
このような背面電極21を形成した後、高分子電解質層23を形成するため、分子量約35万のポリビニルアルコール1重量部と、水とイソプロピルアルコールの1:1混合溶媒10重両部、臭化リチウム1.7重量部、ヨウ化銀1.7重量部を混合し、120℃に過熱して均一溶液を調製した.ついでこれに平均粒径0.5μmの酸化アルミニウム0.2重量部を添加し、ホモジナイザーでこれを均一に分散せしめた。
【0044】
ホモジナイザーで均一に分散された溶液を上記基材25の絶縁膜26上にドクターブレードにより厚さ100μmで塗布したのち、対向極側の背面電極21を直ちに張り合わせ、これを110℃,0.1Mpaで1時間減圧乾燥し、ゲル化した高分子電解質層23を二つの電極間に形成した。次いで貼り合わせの端面をスペーサー22及び接着剤によって封止した。
【0045】
図5の(b)と図6は円形の開口部の径を変える形で開口部を複数形成した例であり、ここで開口部の各サイズについて説明すると、最も大きな開口部31aのサイズは直径7.0mmであり、次に大きな開口部31bのサイズは直径2.0mmであり、その次に大きな開口部31cのサイズは直径1.0mmであり、最も小さな開口部31dのサイズは直径0.5mmである。また、図6に示す各寸法については、透明電極幅Rが約9mmであり、表示セル端部から開口部の位置までのサイズRが約14mm、RとRは基板サイズであってそれぞれ約40mmである。
【0046】
同様に、図7は電極46を被覆する絶縁膜47に正方形の開口部の径を変える形で複数の開口部を形成した例を示しており、表示部側や背面電極側の構造、高分子電解質層の構造については、先に説明した図5の構造のセグメント表示セルと同様の構造を有する。ここで開口部の各サイズについて説明すると、最も大きな開口部33aのサイズは3.0mm角であり、次に大きな開口部33bのサイズは2.0mm角であり、その次に大きな開口部33cのサイズは1.0mm角であり、最も小さな開口部33dのサイズは0.5mm角である。また、図7に示す各寸法については、透明電極幅Lが約6mmであり、表示セル端部から開口部の位置までのサイズLが約12mm、Lは基板サイズであって約30mmである。
【0047】
このような図6の円形の開口部と図7の正方形の開口部を有するセグメント表示セルを用いて、その駆動と駆動と表示特性の評価を行なった。まず、所望の表示側電極を選択し,発色時には表示極を銀など金属からなる背面電極とする第二電極に対して、−2Vの電圧を必要濃度に達するまでの時間印加し、表示極側で還元反応を起こし、消色時には+2.4の電圧を還元反応時の1.0〜1.2倍の時間をかけて酸化反応させることにより、着色表示と無色〔白色〕表示とを切り替えた。
【0048】
図6に示したセグメント表示セルの構造において、無色(白色)時の反射率は〜63%(OD〜0.2)であり、発色する際の着色挙動(着色速度)について図8に示す。図8の縦軸は、光学濃度であり、より高い数値の場合に黒色が濃いことを示す。図8のグラフの横軸は対数表示の時間を示す。図8のグラフからも明らかなように、円形開口部の直径φが0.5mmから2.0mmの範囲では、発色する際の着色挙動は急峻な立ち上がりを示し、開口部31b、31c、31dではその着色が素早く行なわれることが分かる。一方、円形開口部の直径φが7.0mmと大きな開口部31aでは、着色が遅くなり、ODが0.5の値に対しても0.1秒以上の時間がかかっている。即ち、開口部が大きい場合には、着色の反応速度が遅くなることが示されており、開口部のサイズを4〜5mm以下の面積とすることで開口部での電界集中が良好であることが示されたことになる。
【0049】
図9は図6に示した円形の開口部と図7に示した正方形の開口部のそれぞれ応答時間を示したグラフであり、縦軸が応答時間(秒)であり、横軸は面積(mm)である。図9において、▲1▼は直径0.5mmの円形開口部31d、▲2▼は直径1.0mmの円形開口部31c、▲3▼は直径2.0mmの円形開口部31b、▲4▼は直径7.0mmの円形開口部31aである。また、▲5▼は0.5mm角の正方形開口部33d、▲6▼は1.0mm角の正方形開口部33c、▲7▼は2.0mm角の正方形開口部33b、▲8▼は3.0mm角の正方形開口部33aを示す。
【0050】
この図9からも明らかなように、表示部が円形でも正方形でも、小さいサイズの開口部の方が応答時間が短い傾向にあり、OD=1.0に到達するまでの時間が短くなっている。また、▲4▼の直径7.0mmの円形開口部31aや▲8▼の3.0mm角の正方形開口部33aでは面積が大きくなり過ぎて必要な応答速度にならない。即ち、表示面積が〜5mm以下であれば、0.1sec以下の応答時間であることが外挿され、実用的な側面から、応答速度0.1秒程度までとする場合では、直径2.0mm以下の円形開口部や2.0mm角以下の正方形開口部が選択されることになる。なお、図8、図9の各例においては、いずれも表示部の中心部に検出器の焦点を合わせて測定を行なっている。
【0051】
他の実施形態のエレクトロデポジション型の表示装置として、図10、図11に示すように、第三の電極として、透明電極54および背面電極52とは独立した電位検知電極56を形成してもよい。これら電位検知電極56は、一般的には参照極と呼ばれるものであり、透明基材55上の透明電極54または高分子電解質層53を挟んで対向する基板51上の背面電極52と同一の面内に、これらの電極54、52とは電気的に絶縁された部材として配設されてなり、透明基材55上の透明電極54または基板51上の背面電極52の電位を検知するのに用いられる。
【0052】
参照用電極である電位検知電極56は、透明電極54または背面電極52と同じ面に設置することができる。反応の過程における電位を正確に検知するためには透明電極54側に形成のが好ましいが、そうすると開口率が低下するのでこの点では好ましくない。電極材料は銀が好ましく、これをストライプ電極間に、電極に平行に1本から複数本設置し、かつ電極に直角に1本から複数本設置して、直行した交点では結線するようにする。なお、ストライプ状の電極52、54と直角方向にある電位検知電極56が、ストライプ状の電極52、54を跨ぐ部分については、ストライプ状の電極52、54の表面を絶縁膜でコーティングしておく必要がある。
【0053】
また、図12、図13を参照しながら更に他の実施例としてのパッシブマトリクス型表示装置について説明する。図5の表示装置と同様に、先ず、表示極である透明電極側の構造については、10cm×10cm、厚さ0.2mmのポリカーボネート基板上に、以下の手順でストライプ状透明電極73および絶縁膜を形成した。具体的には、透明電極73のストライプ幅Pは150μmであり、透明電極73のピッチPは170μmピッチとし、開口部74(絶縁膜におおわれていない部分)の大きさPは140μm角とし、先ずスパッタ法により膜厚500nmでシート抵抗値が12Ω/□であるITO膜をポリカーボネート基板上に成膜し、次いでITO膜上にフォトレジストを塗布し、リソグラフィー法によりフォトレジストを所望のストライプ形状に形成した。ついでこのポリカーボネート基板をITOエッチング液に浸食させて、フォトレジストで覆われていない部分のITO膜を除去した。その後、フォトレジストはアセトン等の有機溶剤で除去した。つぎに、このストライプ状になったITO膜の上にTEOS(ケイ酸エチルSi(OC:Tetra−Ethoxyortho−Silicate)とOを使用したプラズマCVD法により、SiOを200nm成膜した。
【0054】
次に、SiO膜上にフォトレジストを塗布し、リソグラフィー法によりフォトレジストを所望の形状に形成し、フッ化アンモニウムやフッ酸等から成る混合液にこの基板を浸食させて、フォトレジストで覆われていない部分のSiO膜を除去した。その後、フォトレジストはアセトン等の有機溶剤で除去した。
【0055】
これに対向して配置される対向極である背面電極71は、以下の手順により作製した。ポリカーボネート、PETまたは、回路基板に使われるガラスエポキシ樹脂などのエポキシ系の樹脂からなる基板72上に、まず銅電極をストライプ状に形成した。ストライプ状の銅電極の形成方法は、まず、銅を全面にスパッタ法などにより成膜する。つづいて、全面の銅電極にフォトレジストを塗布し、ストライプ状に形成されたメタルマスクあるいは、紫外線を遮断するマスクで覆い、紫外線を照射する。リソグラフィー法によりマスクされた部分のフォトレジストおよび電極をウェットエッチング法もしくはドライエッチング法によりストライプ状の各電極71の間が絶縁となるように除去する。続いて形成されたストライプ状の電極71に電界をかけて,銀あるいは,所望の金属の溶解した溶液中に浸し,電界メッキ法により銀あるいは金属を電極71に析出させ、ストライプ状の背面電極71を作製する。
【0056】
銅の電極部は15μm程度、銀の電極部は15μm程度で双方を合わせ30μm程度の電極厚さとなる。電界をかけずに、銀あるいは金属を析出する無電界法もあるが、電界メッキ法の方が、析出する金属の厚さが厚くなるので望ましい。基板72は、表示させる画素の間隔をなるべく狭くすることが望ましい。画素の間隙は、固体電解質により覆われているが、固体電解質が透けて見えることも想定し、なるべく白色の基板72を用いることが望ましい。
【0057】
表示極の製作と高分子固体電解質の調製および塗布については、分子量約35万のポリビニルアルコール1重量部と、水とイソプロピルアルコールの1:1混合溶媒10重量部、臭化リチウム1.7重量部、ヨウ化銀1.7重量部を混合し、120℃に過熱して、均一溶液を調製した。ついでこれに平均粒径0.5μmの二酸化チタン0.2重量部を添加し、ホモジナイザーでこれを均一に分散せしめた。
【0058】
これを上記基板の上にドクターブレードにより厚さ60μmで塗布したのち、第2の電極を直ちに張り合わせ、これを110℃、0.1Mpaで1時間減圧乾燥し、ゲル化した高分子固体電解質を二つの電極間に形成した。次いで貼り合わせの端面を接着剤によって封止して、図12の如き構成を得た。
【0059】
次に、本実施例についてのパッシブマトリクス型表示装置についての駆動と表示特性の評価を行なった。所望のストライブ状電極73、71の組を公知の方法で選択し、発色時には表示極に一画素あたり5μCの電気量を0.1秒間で流し、表示極側で還元反応を起こし、消色時には同一電気量で酸化することにより、着色表示と無色〔白色〕表示とを切り替えた。
【0060】
無色(白色)時の反射率は70%であり、発色(黒色)時の表示部の光学濃度(OD)は約1.4(反射率4%)であった。また、図13に示すように選択していない画素が発色、あるいは消色することはなかった。なお、OD=1に到達するまでの時間は〜30ms程度となった。発色状態に置いた後、回路を開放して放置したところ、1週間後の表示部の光学濃度に変化はなく十分なメモリー性を有していることが判明した。発色,消色のサイクルを繰り返し行ったところ、発色時の黒色濃度が1.0以下になるまでの繰り返しサイクル回数は約800万回であった。
【0061】
なお、上述の実施形態では、画素内の電極の面積を制限する方法として絶縁膜に形成される開口部のサイズを設定する方法を説明したが、他の方法としては、画素を構成する電極自体を小さいサイズとすることも可能である。
【0062】
【発明の効果】
本発明のエレクトロデポジション型表示装置及びその駆動方法によれば、電極の画素内サイズを開口部のサイズの調整などによって100μm以上5mm以下の面積にするように設定していることから、集電体領域面積に対する画素面積の割合に依存する応答速度は、実用性及び視認性の面からの各条件を満たすことになる。このため応答性良く、画像を表示させることが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるエレクトロデポジション型表示装置の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるエレクトロデポジション型表示装置の一例の動作を説明するための概略断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるエレクトロデポジション型表示装置の一例の動作を説明するためのグラフであって、(a)はサイクリックボルタモノグラム、(b)は電荷密度に対する光学濃度のグラフである。
【図4】本発明の一実施形態にかかるエレクトロデポジション型表示装置の一例の透明電極近傍の拡大斜視断面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるエレクトロデポジション型表示装置の一例としてのセグメント表示セルの構造を示す図であって、(a)は概略断面図であり、(b)は平面図である。
【図6】前記セグメント表示セルに形成した種々の円形開口部を示す平面図である。
【図7】前記セグメント表示セルに形成した種々の正方形開口部を示す平面図である。
【図8】前記円形開口部のサイズの違いによって着色速度が異なる旨を説明する着色特性図である。
【図9】前記開口部のサイズの違いによって応答速度が異なる旨を説明する応答特性図である。
【図10】本発明の他の一実施形態にかかるエレクトロデポジション型表示装置の例を示す概略斜視図である。
【図11】図10のエレクトロデポジション型表示装置の例の平面図である。
【図12】本発明のエレクトロデポジション型表示装置の一例にかかる実施例の構造を示す概略平面図である。
【図13】図12の装置を動作させた時の画素の表示状態を示す図である。
【符号の説明】
11 基板
12 背面基板
13 高分子電解質層
14 透明電極
15 透明基材
21 背面電極
22 スペーサー
23 高分子電解質層
24 透明電極
25 透明基材
31a〜31d,33a〜33d 開口部
51 基板
52 背面電極
53 高分子電解質層
54 透明電極
55 透明基材
56 電位検知電極
71 背面電極
72 基板
73 透明電極
74 開口部

Claims (15)

  1. 金属イオンの電析及び溶解によってコントラストを生じさせるエレクトロデポジション型表示装置であって、
    対向する一対の電極間に前記金属イオンを含有する電解質膜を挟持させた画素部を複数配列させてなり、各画素部で対向する電極のうち少なくとも一方の電極の画素内サイズは100μm以上5mm以下の面積に設定されることを特徴とするエレクトロデポジション型表示装置。
  2. 前記画素部はマトリクス状に配列され、パッシブマトリクス駆動されることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  3. 前記金属イオンの電気化学的反応は、電析及び溶解のそれぞれ開始時に閾値電圧が存在する挙動を示すことを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  4. 前記電解質膜にはコントラストを向上させるための着色剤が導入されることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  5. 前記電極の画素内サイズは400μm以上4mm以下の面積に設定されることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  6. 前記電解質膜の膜厚は10μm乃至200μmの範囲とされることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  7. 前記電解質膜の膜厚は10μm乃至100μmの範囲とされることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  8. 前記電解質膜の膜厚は10μm乃至50μmの範囲とされることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  9. 前記画素部に隣接して画素用電極の電位を検知するための参照用電極が形成されることを特徴とする請求項1記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  10. 金属イオンの電析及び溶解によってコントラストを生じさせるエレクトロデポジション型表示装置であって、
    前記金属イオンを含有する電解質膜を対向する一対の電極間に挟持させた画素部を複数配列させてなり、各画素部で対向する電極のうち少なくとも一方の電極は、透明電極であって、その透明電極の画素内サイズは100μm以上5mm以下の面積に設定されることを特徴とするエレクトロデポジション型表示装置。
  11. 前記透明電極は絶縁膜に被覆され、該絶縁膜には電極の画素内サイズを決める開口部が形成されることを特徴とする請求項10記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  12. 前記画素部はマトリクス状に配列され、パッシブマトリクス駆動されることを特徴とする請求項10記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  13. 前記金属イオンの電気化学的反応は、電析及び溶解のそれぞれ開始時に閾値電圧が存在する挙動を示すことを特徴とする請求項10記載のエレクトロデポジション型表示装置。
  14. 金属イオンの電析及び溶解によってコントラストを生じさせるエレクトロデポジション型表示装置の駆動方法であって、
    複数配列される画素部は、前記金属イオンを含有する電解質膜を対向する一対の電極間に挟持させた構造を有し、100μm以上5mm以下の面積に画素内サイズが設定される前記電極の一方を用いて駆動させることを特徴とするエレクトロデポジション型表示装置の駆動方法。
  15. 前記画素部はマトリクス状に配列され、パッシブマトリクス駆動されることを特徴とする請求項14記載のエレクトロデポジション型表示装置の駆動方法。
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