JP2004177443A - ユニット支持装置および画像形成装置 - Google Patents

ユニット支持装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】収納される動作に合わせてユニット同士、特に複数の機器同士の位置決めが行えることで煩雑な位置調整作業を不要にすることができる構成を備えたユニット支持装置を提供する。
【解決手段】画像形成処理の一行程を実施するための機器が複数配置されて収納位置と外部からの操作が可能な引き出し位置とに移動可能な複数のユニットを支持するための装置であって、上記ユニットの移動過程において上記収納位置では上記複数の機器同士の位置決めを設定すると共に上記引き出し位置に移動する過程で上記位置決めを解除する構成155,157を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ユニット支持装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、複数の像担持体を並設する構造を対象とした場合に各像担持体同士の位置関係を設定するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体に対して形成された静電潜像を現像装置により可視像処理し、可視像をシートなどに転写することにより記録出力を得ることができる。
【0003】
感光体は単一色のみを対象として1個設ける構成だけでなく、複数の色毎の画像を形成するために複数設けた構成があり、後者の場合にはフルカラー画像を含む多色画像を形成する場合に用いられる。
【0004】
例えばフルカラー画像を得る方式としては、色分解色に対する補色関係にある色のトナーなどの現像剤を用いて感光体毎に形成された色画像を搬送されてくるシートに対して順次重畳転写する方式あるいは感光体毎の色画像を中間転写体に対して順次転写した後、中間転写体上で重畳転写された画像をシートに対して一括転写する方式がある。
【0005】
一方、複数の感光体を用いる場合の構成の一つとして、上記方式のうちで後者の方式を採用する構成には、色毎の画像が形成可能な感光体をこの感光体からの画像が重畳転写される中間転写体としてのベルトの展張方向に沿って並置した、いわゆる、タンデム構造が知られている(例えば、特許文献1)。
【0006】
画像形成装置では、画像形成処理に使用される機器類、いわゆる作像機器類の交換や保守点検などが行われる関係上、作像機器を収納位置から外部操作が可能な引き出し位置に引き出せる構成が採用されている(例えば、特許文献1)。
この構成では、画像形成処理に用いられる感光体を始めとして現像装置およびこれに用いられるトナーなどの現像剤の補給部を含むユニットと、感光体と帯電装置とクリーニング装置とを含むユニットとを纏めて画像形成処理ユニットを構成し、画像形成処理ユニットを色毎の作像ステーションに配置したうえで、交換対象となる機器が収容されている画像形成処理ユニットを画像形成装置本体から引き出す構成が採用されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−281962号公報(「0008」欄、「0036」欄、 図3、図6)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に記載されている構成にはランニングコストにおいて次のような問題がある。
交換対象となる機器はそれ自体を引き出して交換するのでなく画像形成処理ユニット自体を交換する場合があり、これにより未だ交換寿命を迎えていない機器までも交換されてしまうことでランニングコストが上昇する。例えば、画像形成処理ユニットには像担持体である感光体も含まれており、感光体のみを交換したい場合もあるが、感光体のみの交換ではなく画像形成処理ユニット全体を一括して交換するようになっている。
【0009】
また、作像形成処理ユニットを用いた場合には、そのユニット内での各機器の位置関係は予め組立時に設定されており、画像形成装置内に組み込まれた場合の位置決めはさほど必要ではないが、機器毎に交換できる構成を対象とした場合、例えば、感光体のみを交換できるようにした場合には感光体同士を画像形成装置内で位置決めする必要がある。
【0010】
感光体を個別に画像形成装置へ組み込めるようにした場合には画像形成装置内での感光体同士の位置関係を設定するために、例えば、感光体を面板などの支持部材に取り付け、面板を画像形成装置に組み込む際に位置調整して各感光体同士の位置関係を設定することが考えられる。
【0011】
しかし、この方法では面板という特別な部材が必要となるばかりでなく、感光体がドラムで構成されている場合にはドラム軸を面板に挿入する作業を人手により行う場合には面板に対してドラム軸を直角な方向に維持しながら挿入する作業が難しい場合がある。このため、面板におけるドラム軸の挿通部はドラム軸の外径との間で嵌合代となる寸法差が余裕を持って設定されている。
しかし、嵌合代を大きくした場合には、挿通作業が容易となる反面、挿通部でのガタが大きくなることで感光体の回転振れが起こりやすくなり、結果として、感光体の駆動系との接続状態が不安定となったり、感光体同士での回転速度の一様化が図れなくなり転写時期の違いなどによる異常画像の発生という事態を招く。
【0012】
本発明の目的は、上記従来のユニット支持装置における問題に鑑み、収納される動作に合わせてユニット同士、特に複数の機器同士の位置決めが行えることで煩雑な位置調整作業を不要にすることができるとともに駆動時での不具合を解消できる構成を備えたユニット支持装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、画像形成処理の一行程を実施するための機器が複数配置されて収納位置と外部からの操作が可能な引き出し位置とに移動可能な複数のユニットを支持するための装置であって、上記ユニットの移動過程において上記収納位置では上記複数の機器同士の位置決めを設定すると共に上記引き出し位置に移動する過程で上記位置決めを解除する構成を備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、上記位置決め及び位置決め解除に用いられる構成は、上記ユニットの移動過程において該ユニットに配置されている機器に対して挿脱可能かつ該ユニットに対して係脱可能な第1位置決め手段と、上記ユニット側とユニットの収納位置に設けられて上記ユニットが収納位置に達した時点で係合可能な第2位置決め手段とを備え、上記第1及び第2位置決め手段は、上記ユニットに対する係脱状態を該ユニットの移動状態に応じて切り換えられることで上記機器同士の位置決め及び位置決め解除が可能であることを特徴としている。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明に加えて、上記第1位置決め手段及び第2位置決め手段は、上記ユニットの移動方向に平行して挿脱方向及び係脱方向が設定されていることを特徴としている。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の発明に加えて、上記第1位置決め手段は、上記ユニットに配置されている回転体で構成された機器に対して挿脱可能であり、その先端がユニットを構成する基枠に形成されている嵌合部に対して係脱する構成とされ、上記第2位置決め手段は、上記基枠における上記ユニットの移動方向前面側及びこれと対向するユニット支持用筐体側にそれぞれ設けられている嵌合部と突起部材とで構成されてユニットの移動方向に応じて係脱可能であることを特徴としている。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のうちの一つに記載の発明に加えて、上記第1位置決め手段に用いられる上記基枠側の嵌合部は、その断面形状において上記ユニットの移動方向前方側が後方側の形状寸法よりも大きく設定されてることを特徴としている。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のうちの一つに記載の発明に加えて、上記第1位置決め手段は、上記機器の長手方向に平行する長さを有し、該長さ方向で上記基枠側の嵌合部に挿入される部分は他の部分よりも小さい外形寸法に設定されていることを特徴としている。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のうちの一つに記載の発明に加えて、上記ユニットの配置される機器は、上記ユニットを構成する基枠の上面に載置された構造体の一部から垂下する支持部に上記第1位置決め手段の挿脱部が設けられていることを特徴としている。
【0020】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のうちの一つに記載のユニット支持装置を備えた画像形成装置であって、上記複数のユニットには、感光体のみを配置した感光体ユニット、該感光体上に担持された画像を転写される転写装置を備えた転写ユニット、上記感光体に対する画像形成処理を行う各種装置を配置した作像ユニットとが用いられ、各ユニットは纏めて収納位置から引き出し位置に向けて移動する過程で互いに離間し、引き出し位置から収納位置に達した時点で上記感光体ユニットを基準として上記転写および作像ユニットが互いに押圧若しくは近接する構成とされていることを特徴としている。
【0021】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像形成装置において、上記感光体ユニットは、上記ユニットの移動方向と平行する軸方向を備え、該軸心を貫通する軸挿通部とを有するドラムと、上記ドラムの中心に一致する軸挿通部を形成された垂下片を備え、該垂下片が上記ドラムの軸方向両端に位置する枠体からなるドラム支持部材と、上記ドラム支持部材を上面に載置可能な形状からなるユニットの基枠とを備え、上記ドラム及び垂下片に有する軸挿通部に対して第1位置決め手段をなすドラム軸が挿脱可能に設けられていることを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態によるユニット支持装置を適用される画像形成装置の構成を示す模式図である。同図に示す画像形成装置は、特許文献1にも上げられたタンデム方式のカラープリンタであるが、本発明では、プリンタだけでなく複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機を対象とすることも可能である。
【0023】
図1において、画像形成装置1には、色分解色に対する補色関係にある色のトナーであるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(B)を用いた画像を形成可能な感光体2Y、2M、2C、2Bが垂直方向で同一線上に並置されている。
【0024】
各感光体は纏めて一つのユニットである感光体ユニットに配置されており、感光体ユニットの上部には感光体2Y、2M、2C、2Bの並置方向に平行する展張面を有するベルトが用いられた転写装置3を収容している転写ユニットが配置されている。
感光体ユニットの下部には、感光体に対する画像形成処理工程のうちで帯電、現像およびクリーニングを実行する装置4,5,6を纏めて有する作像ユニットが配置されている。作像ユニットの下方には、書き込み工程に用いられる走査装置7が配置されている。なお、図1においては、作像ユニット内の装置に関する符号がイエローを対象としてのみ付してあるが、他の色を対象とする装置も同様な構成とされている。
【0025】
転写装置3は、各感光体に対向している展張面に対して各感光体からの色画像を順次転写する1次転写工程と1次転写により重畳された画像を給紙装置8(図1では、複数の給紙カセット8Aを設けた場合が示されている)から繰り出されるシートに対して一括転写する2次転写工程とを実行するために設けられている。転写装置3における各感光体と対峙する位置にはローラで構成された1次転写装置9Y、9M、9C、9Bが、そして、2次転写位置には、シートを転写装置3に当接させながら搬送する搬送ベルト10およびローラで構成された2次転写装置11が配置されている。
【0026】
カラープリンタ1では、各感光体に対する帯電後に書き込み走査に応じた静電潜像が形成され、静電潜像が現像装置5によって可視像処理されると転写装置3に対して各感光体から色画像が1次転写装置9を介して順次転写されて重畳画像が形成され、重畳画像がシートに対して2次転写装置11により一括転写される。
転写装置3から重畳画像を一括転写されたシートは排紙トレイ1Aに至る搬送路中に設けられている定着装置12によって定着処理されて排出される。なお、図1中、符号13は転写装置3に用いられるベルトのクリーニング装置を示している。
【0027】
感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットは、図2に示すように、カラープリンタ1の筐体1B内での収納位置(図2(A)参照)と外部からの操作が可能な引き出し位置(図2(B)参照)との間を移動できるようになっており、収納位置では互いに近接若しくは押圧関係とされ、引き出し位置では互いに離間する関係とされている。特に、収納位置から引き出し位置に移動する過程において感光体ユニットが移動する方向を基準として転写ユニットおよび作像ユニットが上下方向に離間するようになっている。
【0028】
以下、構成の詳細について説明する。
図3は、各ユニットの支持装置の要部を示す斜視図であり、同図において、支持装置は、各ユニットの側面に取り付けられる支持部材であるスライドレール14,15,16とスライドレール14,15,16をユニットの収納位置と引き出し位置とに移動させる摺動部材17と摺動部材17を摺動可能に支持するために不動状態で設置されている支持基台18と摺動部材17を上述した方向に駆動するための摺動駆動部材100とを備えている。
【0029】
スライドレール14,15,16は垂直方向に並べられ、その方向で中央に位置するものが感光体ユニットの側面に取り付けられるレールである。各スライドレール14,15,16および摺動部材17そして支持基台18はユニットの側面に対峙するように一対で設けられている。
【0030】
スライドレール14,15,16は、いずれも同じ構成を備えており、今、最上位の転写ユニットに設けられるスライドレール14を対象として構成を説明すると、図4に示すように、アウタレール14Aおよびアウタレール14A内に挿嵌され、内部に配置されている球体などの転動体により摺動可能なインナーレール14Bとを備えている。
【0031】
アウタレール14Aには、図4に示すように、その長手方向、つまり、ユニットを収納位置と引き出し位置とに移動させる方向の前後に摺動部材17に連動させるための連動部材としての連動ピン14C(感光体ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンは符号15Cにより、そして作像ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンは符号16Cでそれぞれ示されている)が固定されている。
【0032】
連動ピン14Bは、図5に示すように、摺動部材17に形成されている挿通孔17A(感光体ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンの挿通孔は符号17Bにより、そして作像ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンの挿通孔は符号17Cでそれぞれ示されている)を貫通して、図4および図5に示すように、支持基台18に形成されている長穴で構成された案内部18A、18B、18Cに挿通されている。
【0033】
図4において、摺動部材17において連動ピン14B、15B、15Cが貫通する挿通孔は、感光体ユニットのスライドレール15に設けられている連動ピン15Bを対象とする挿通孔が丸穴で構成され、これ以外の挿通孔(図4において符号17A、17Bで示す孔)は、上下方向に長手方向を設定された長孔で構成されている。
【0034】
感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットに設けられている連動ピンが貫通する摺動部材17側の挿通孔17A、17B(感光体ユニットを対象とする挿通孔は符号なし)は、感光体ユニットのスライドレール15に設けられている連動ピン15Cが貫通している挿通孔の中心を基点として互いに離れる方向に長手方向の長さが設定されている。また、挿通孔は、移動方向と直交する方向での孔幅方向の中心位置が水平方向で一致させてあり、これにより収納位置と引き出し位置とにユニットが移動する際には、各ユニット同士の移動方向での相対位置が変化しないようにされている。
【0035】
図4に示すように、連動ピン14C、15C、16Cが挿通される支持基台18側の案内部18A、18B、18Cは、感光体ユニットを対象とする案内部18Bがユニットの収納位置と引き出し位置とに移動する方向としての水平方向に形成された長孔であり、転写ユニットおよび作像ユニットを対象とする案内部18A、18Cは、収納位置から引き出し位置に向けて転写ユニットおよび作像ユニットが収納位置から引き出し位置に向けて移動するに従い互いに離間することができる方向を有した長孔で構成されている。
【0036】
案内部18A、18Cは、転写ユニットおよび作像ユニットが収納位置から引き出し位置に向けて移動する際に、ユニットを一旦所定距離(図4中、符号Sで示す距離)だけ水平方向に移動させ、次いで互いに離間する方向に移動させて引き出し位置に到達することができる形状、図では傾斜部を備えた形状とされている。
【0037】
案内部18A、18Cに設定されている一旦水平方向に移動させる所定距離(図4中、符号Sで示す距離)は、収納位置にあるユニットに装備されている駆動部材に対してプリンタ本体内に設けられている駆動部材の駆動経路を断つために設定されており、ユニットが収納位置から引き出し位置に向け移動し始めた時点から駆動部材同士の係合が解除できる距離とされている。
さらに、案内部18A、18B、18Cにおけるユニットの収納位置から引き出し位置までの移動ストローク、換言すれば、長孔の長手方向の長さは各ユニット同士で同じとされ、移動方向に沿った各ユニットの相対位置関係を変化させないようにしてある。
【0038】
図5において摺動部材17に形成されている挿通孔17A、17B(感光体ユニットを対象とする孔には符号が付けられていない)を貫通する連動ピン14C、15C、16Cにはブラケット19が取り付けられており、ブラケット19には、摺動部材17に形成された孔171,172,172の一部を切り起こした係止片171A、172A、173Aとの間にバネ20(感光体ユニットの連動ピン15Cのみバネを図示し、他の連動ピンを対象とするバネは一点鎖線で示してある)が掛け止められている。バネ20は、ブラケット19を牽引することにより常時、連動ピン14C、15C、16Cが支持基台18側の案内部18A、18B、18Cにおけるユニットの移動開始位置に向け戻るように付勢している。
【0039】
一方、摺動部材17における移動方向一端、つまり、引き出し位置に向けたユニットの移動方向下流側に相当する端部には摺動駆動部材100が設けられている。
図6は摺動駆動部材100と摺動部材17との連結構造を示す図であり、同図において、摺動部材17における上述した移動方向一端には連結部材21がユニットの移動方向に平行して摺動できるように設けられている。
連結部材21には、摺動部材17側に固定されている連結ピン17Dが挿通される長孔21Aおよび下面にカム部21Bがそれぞれ設けられている。長孔21Aはユニットの移動方向と平行する長手方向を有し、連結ピン17Dをガイドピンとしてユニットの移動方向に平行して連結部材21を摺動させるようになっている。
カム部21Bは連結部材21の下面に形成された凸面を有しており、プリンタ1の筐体1B内の不動部において揺動可能に設けられている摺動係止部材110が当接している。
【0040】
カム部21Bにおける凸面は、摺動係止部材110による摺動部材17の係止状態を解除できる高さを有しており、長孔21Aは摺動係止部材110に対するカム部21Bの対向面の切換(凸面および凹面)が行える長さを有している。つまり、図6に示す状態は各ユニットが収納位置にある状態を示しており、この時には長孔21A内に挿通されている連結ピン17Dがユニット引き出し方向(図示矢印方向)の下流側に相当する長手方向端部の内縁に当接し、摺動係止部材110がカム部21Aの凹面に当接している。
この状態から連結部材21が引き出し方向(図示矢印方向)に動かされると長孔21A内の連結ピン17Dは長孔21Aにおける今までとは反対側の内縁に向けて移動し、これに連動してカム部21Bが摺動係止部材110を凸面に乗り上げさせる状態となる。
【0041】
連結部材21の移動は連結部材21に固定されている駆動ピン21Cが挿通されている摺動駆動部材100側の揺動ブラケット101を介して行われる。
摺動駆動部材100は、カラープリンタ1の筐体1Bにおける不動部に支持されている支軸112によって揺動可能な揺動ブラケット101および同軸上に支持されている操作ブラケット102とを備え、操作ブラケット102には操作ハンドル103が取り付けられている。
図6において揺動ブラケット101は、支軸112を基準として連結部材21を覆うことができる揺動半径を有した部材であり、揺動端側には連結部材21側に設けられている駆動ピン21Cが挿通される連結駆動孔101Aが形成されている。連結駆動孔101Aは、支軸112を中心とする揺動軌跡ではなくその揺動半径にほぼ沿った長手方向を有する長孔であり、揺動ブラケット101の揺動に応じて駆動ピン21Cを介して連結部材21をユニットの移動方向に摺動させるようになっている。
【0042】
揺動ブラケット101には、連結駆動孔101Aとは別に支軸112Aを中心とした揺動軌跡を有する長孔で構成されている操作駆動孔101Bが設けられている。操作駆動孔101Bには操作ブラケット102に固定されている操作ピン104が挿通されると共に、操作ピン104を操作駆動孔101B内で揺動軌跡半周末端部にそれぞれ位置決めするクリック部材105が支持されている。
【0043】
クリック部材105は、揺動ブラケット101に揺動支軸105Aを有し、揺動端側が操作駆動孔101B内に対して進退する方向に揺動できるようになっている。操作駆動孔101B内に進入するための駆動力は、揺動ブラケット101とクリック部材105の揺動端との間に掛け止められたバネ106によって付与されている。
【0044】
クリック部材105における操作駆動孔101B側の面には凸面からなる係止面105Bが形成されており、係止面105Bを境にした凹面のいずれかに操作ピン104を位置決めして操作ピン104を操作駆動孔101Bの揺動軌跡半周末端部のいずれかの位置で係止できるようになっている。
【0045】
クリック部材105に掛け止められているバネ106は、クリック部材105の凸面により操作ブラケット102側に位置する操作ハンドル103が不用意に倒れるのを阻止できる弾性力が設定されており、操作ハンドル103を起立位置から倒伏させる場合に限って作用する倒伏力によって操作ブラケット102側の操作ピン104が凸面を乗り越えられるようになっている。
【0046】
連結部材21のカム部21Bに対向している摺動係止部材110は、その構成が図7に示されている。
図7において、カラープリンタ1の筐体における不動部には摺動係止部材110を支持するための支持ブラケット120が設けられており、支持ブラケット120には摺動係止部材110が揺動可能に支持されている。
摺動係止部材110は、支持ブラケット120に設けられている支軸110Aを支点としてシーソー運動可能な揺動部材であり、揺動端の一方には、支持ブラケット120との間でバネ111が掛け渡されている。
【0047】
摺動係止部材110の揺動端の他方はバネ111の付勢により連結部材21のカム部21Bに対向するようになっており、その端部には、図8に示すように、軸方向で径が異なる係止ローラ113とガイドローラ114とが同軸上に並置されている。
係止ローラ113は、摺動部材17の下面に形成されている係止用スリット(図6において符号17F、17F’で示す)に係脱可能なローラであり、ガイドローラ114は、連結部材21のカム部21Bに当接しながら転動可能なローラである。
【0048】
摺動係止部材110は、ガイドローラ114が連結部材21のカム部21Bと対向している状態に応じて揺動することができ、カム部21Bにおける凸面に対向した場合には係止ローラ113を摺動部材17の係止用スリットから離脱させる方向に揺動する。
【0049】
係止用スリット17F、17F’は、ユニットを収納位置および引き出し位置に保持するために摺動部材17の移動を阻止する部分であり、符号17Fで示す係止用スリットが収納位置保持用であり、符号17F’で示す係止用スリットが引き出し位置保持用とされている。
【0050】
一方、収納位置から引き出し位置に移動する過程において感光体ユニットを基準として下方に離間する作像ユニットには、感光体ユニット内の感光体に対して現像処理のための機器である現像装置およびクリーニング処理のための機器であるクリーニング装置が装備されている。このため、作像ユニットは引き出し位置から収納位置に達した時点で感光体に対して現像装置に装備されている現像部材である現像ローラおよびクリーニング装置に装備されているクリーニングブレードやブラシの位置決めが行われ、これによりトナーの接触状態およびクリーニングブレードやブラシの接触状態を適正化する必要がある。
【0051】
上記構成を備えたユニットの支持装置では、各ユニットが収納位置にあるときには、図9に示すように、操作駆動部材100に装備されている操作ハンドル103が起立状態にあり、操作ハンドル103が各ユニットの並置方向に跨ることでユニットの不用意な引き出しが行えない状態を維持している。
操作ハンドル103を倒すと、図10に示すように、操作ブラケット102が連動して揺動することにより連結部材21が収納位置から引き出し位置に向けて移動するのに連動して摺動部材17が引き出され、結果として、スライドレール14から6のアウタレールが引き出される。この状態でスライドレール14から6のインナーレールを引き出すことで各ユニットを外部操作可能な位置に引き出せるようになる。
【0052】
一方、画像形成装置内に配置されている各ユニットのうちで、感光体ユニットには、各色毎の潜像形成が可能なドラムからなる感光体が複数並置されており、感光体ユニットの移動過程において収納位置では各感光体同士の位置決めを行い、引き出し位置に移動する過程で位置決めを解除する構成が設けられている。以下、この構成について説明する。
図11は、感光体ユニット(便宜上、符号Xで示す)における感光体の位置決め及び位置決め解除に用いられる構成を説明するための模式的な斜視図である。
同図において感光体ユニットXは、これを構成する基枠150と基枠150の上面に載置された状態で搭載される感光体支持体151とを備えている。
【0053】
基枠150は平面視形状を矩形としたフレームで構成され、側面にはスライドレール(便宜上、図3において符号15で示したものに該当)15のうちのインナーレール15Bが取り付けられ、アウタレール15Aに対して摺動させることで引き出し位置に向けて移動できるようになっている。
【0054】
基枠150の上面には、図11において二点鎖線で示すように複数の感光体(便宜上、符号X1〜X4で示す)を並置した状態で支持可能な感光体支持体151を載置して搭載できるようになっている。
感光体支持体151は、その構成が図12に示されている。
図12において、感光体支持体151は、感光体(便宜上、符号X1で示す)の周面の一部を露出させるための開口151Aを備えた枠体で構成されており、矢印で示すユニットの引き出し方向両側には、感光体の軸体X1Aが嵌合している垂下片151Bが形成されている。軸体X1Aは、感光体内を貫通している軸挿通孔に軸心を一致させており、後述する第1位置決め手段として機能するドラム軸155に圧接することでドラム軸からの回転を感光体X1に伝達できるようになっている。
感光体支持体151は、垂下片151Bの基部が一体となっている載置片151Cを図11に示した基枠150に載置することにより感光体ユニットXに搭載されるようになっている。
【0055】
図11において、基枠150におけるユニットの引き出し方向(図示矢印方向)前面には、各感光体の軸心位置と一致する位置に軸受け152が設けられ、各軸受け152の並設方向外側には、一方が長孔で他方が丸穴でそれぞれ構成された嵌合部153,154がそれぞれ形成されている。
【0056】
軸受け152が設けられている位置には、図13に示すように、前述した第1位置決め手段155として機能するドラム軸155を挿通するための貫通部156が設けられており、貫通部156は、ユニットの引き出し方向(図示矢印方向)前方側の内径(D1)が後方側の内径(D2)よりも大きくされている。
【0057】
一方、軸受け152に挿通されるドラム軸155は、感光体ユニットXの移動方向と平行するように軸方向が設定され、図11に示すように、画像形成装置の筐体1Bに軸方向一端が挿通されて片持ち梁状に支持されており、その端部には、図示しない駆動手段に連結されている。
ドラム軸155は、図13に示すように、貫通部156に挿入される軸端部での外形寸法、つまり外径(L1)が他の部分での外形寸法である外径(L2)よりも小さくされている(L1<L2)。
【0058】
貫通部156およびこれに挿入されるドラム軸155との構成により、ドラム軸155が貫通部156に挿入されると、ドラム軸155における貫通部156と対面する端部は貫通部156の周縁に突き当たる面積(図13中、符号D0で示す部分の面積)が、図13(B)に示す貫通部156’の構成に比べて拡大される(D0>D0’)ことになる。これにより、貫通部156の周縁に突き当たる部分での支持面積を大きくしてドラム軸155の傾きが抑えられ、軸振れの発生が防がれる。
ちなみに、図13(B)に示す構成では、ドラム軸155の先端が貫通部156’の外形寸法設定によって挿入しやすくなる利点があるものの、ドラム軸155の端部が突き当たる面積(D0’)が極端に小さくなる傾向となり、突き当たった端部を受ける面積が小さくなることで軸振れが起きやすくなる。
【0059】
図11において、ドラム軸155は筐体1B側により支持されており、ユニットの移動に関係なく同じ位置に配置されているのに対して感光体ユニットXは収納位置と引き出し位置とに移動する。このため、感光体ユニットXが収納位置にある場合には、ドラム軸155が基枠150の前面に設けられている軸受け152に挿通され、収納位置から引き出し位置に向けて移動する際にはドラム軸155の先端が軸受け152から抜けることで感光体ユニットXの移動方向に平行するように係脱方向が設定されている。
【0060】
収納位置にある感光体ユニットXは、基枠150の前面に位置する嵌合部153,154に対して係合する第2位置決め手段によって引き出し方向前面側の位置決めが行われるようになっている。つまり、図14は、感光体ユニットXが収納位置にある場合を説明するための斜視図であり、同図では第1位置決め手段であるドラム軸155と基枠150との位置関係を説明するために便宜上、感光体ユニットXを取り除いた状態で示されているが、実際には感光体ユニットSが図11において二点鎖線で示したように搭載されている。
【0061】
図14において、第2位置決め手段は、感光体ユニットXが収納位置にあるとき引き出し方向前側が下がるのを防止して感光体X1の軸方向一端が下がることにより転写体との位置関係が不正確になるのを防止するために設けられている。このため、基枠150の前面に位置する嵌合部153,154と対向する位置に設けられている筐体1Bの壁板1Cには、図15に示すように、感光体ユニットXの移動方向前方に向けて突出するロッドなどの突起部材157が設けられている。これにより、感光体ユニットXの移動方向に応じて嵌合部153,154に係脱できるようになっている。
図14では筐体1B側に突起部材157を設けた構成を示したが、これとは逆の関係、つまり、筐体1B側に嵌合部153,154を、そして基枠150側に突起部材157を設けるようにしても良い。
【0062】
本実施形態は以上のような構成において、感光体ユニットXが収納位置にあるときには、第1位置決め手段であるドラム軸155が基枠150に設けられている軸受け152に挿通されるとともに第2位置決め手段である突起部材157が基枠150側の嵌合部153,154に挿通され、収納位置から引き出し位置に向けて移動する際には上記各部での挿通状態が解除される。これによりユニットの移動状態に応じて第1,第2位置決め手段の係脱状態が設定される。
特に、ユニットの移動に応じて第1,第2位置決め手段の係脱状態が設定できるので、収納位置へのユニットの移動時には感光体の支持と同時に位置決めが完了することになる。これにより、面板などの特別な位置決め構造を必要とすることがなく、面板の位置調整作業を不要にすることができる。
【0063】
ドラム軸155が軸受け152に挿通される際には貫通部156においてこれに対向する端部が貫通部156の周縁近傍に突き当たる面積を大きくされていることにより軸振れを防止された状態が得られ、さらには基枠150における移動方向前方側において嵌合部156に挿通された突起部材157により基枠150の移動方向前方側が下がるのが防止される。
【0064】
感光体X1〜X4は、第2位置決め手段である突起部材157によってドラム軸155が軸方向で傾くのを防止されることで転写体に対する軸方向での一様な対面状態が設定され、またドラム軸155同士の位置関係が適正化され、転写体との対面状態を感光体毎で同じとすることができる。
この結果、感光体と転写体とが感光体の軸方向で接触状態が異なる場合に発生する画像の転写異常を確実に解消することができる。しかも、位置決めに用いられる第1位置決め手段は感光体の回転伝達及び支持に用いられるドラム軸であるので位置決めのための特別な構造ではなく感光体の支持部材をそのまま兼用することができるので、部品点数の低減化が図れる。
【0065】
一方、収納位置から引き出し位置に向けて感光体ユニットXを移動させる場合には、第1位置決め手段であるドラム軸155がその先端を軸受け152から離脱させ、第2位置決め手段である突起部材157が嵌合部153,154から離脱することにより係合が解除され、感光体ユニットXの移動を拘束することがないので、引き出し位置に向けた感光体ユニットXの移動が良好に行われることになる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1および3記載の発明によれば、収納位置と引き出し位置とに移動可能なユニットに装備されている複数の機器同士をユニットの移動状態に応じて位置決め及び位置決め解除が行えるので、移動過程では機器同士の拘束が解除されて移動を拘束することがなく、また、収納位置での各機器同士の位置関係を所定の関係に設定することができる。特に請求項3記載の発明では、位置決め及び位置決め解除に用いられる第1,第2位置決め手段がユニットの移動方向に平行して挿脱及び係脱する方向で位置決め及び位置決め解除ができるようになっているので、従来用いられた面板、つまり移動方向と直角な方向での位置調整を行う構成を不要として一連の移動操作のみで位置決め及び位置決め解除を行うことが可能となる。
【0067】
請求項2および4記載の発明によれば、位置決め及び位置決め解除に用いられる第1,第2位置決め手段がユニットに対する係脱状態をユニットの移動状態に応じて切り換えられる構成であり、特に、請求項4記載の発明では、第1位置決め手段はユニットに配置される機器に対して挿脱可能な構成として機器が回転体である場合に挿脱可能かつユニットを構成する基枠に係脱可能な構成とされ、第2位置決め手段もユニットを構成する基枠に係脱可能な構成とされているので、ユニットの移動方向に順じて位置決め及び位置決め解除が可能となる。しかも、第1位置決め手段は機器の支持手段として兼用することが可能となり、位置決め及び機器の支持構造に関して部品点数の低減化が可能となる。
【0068】
請求項5および6記載の発明によれば、第1位置決め手段に用いられる基枠側の嵌合部がその断面形状においてユニットの移動方向前方側が後方側よりも大きくなる外径寸法とされ、第1位置決め手段における嵌合部に挿入される部分型の部分よりも小さくされているので、嵌合部に挿入された際に嵌合部周縁に突き当たる第1位置決め手段の突き当て面積を大きくすることができる。これにより、嵌合部に挿入された第1位置決め手段は嵌合部周縁での受け面積が大きくされることにより軸振れを防止されて各機器同士での軸心位置ずれをなくして位置決め精度を高めた状態を維持することが可能となる。
【0069】
請求項7記載の発明によれば、ユニットに配置される機器はユニットを構成する基枠の上面に載置される構造体の一部から垂下する支持部に第1位置決め手段に挿通部を設けた構成であるので、機器の支持構造の一部を第1位置決め手段によって担うことができる。従って、第1位置決め手段を機器の支持手段として兼用することが可能となる。
【0070】
請求項8記載の発明によれば、ユニット同士の接離構造により各ユニットが移動する際の接触などを防止して円滑な移動が可能となると共に、収納位置に達した場合には、各ユニット同士だけでなくユニット内の機器同士の位置決めが可能となり、画像ずれなどをなくすことが可能となる。
【0071】
請求項9記載の発明によれば、感光体ユニットが軸心を貫通する挿通部を有したドラムとドラム中心に一致する軸挿通部を形成された垂下片を有する枠対から鳴るドラム支持部材とドラム支持部材を載置可能なユニットの基枠とで構成され、ドラム及び軸挿通部に第1位置決め手段が挿脱できるので、第1位置決め手段をドラムの回転支持軸として兼用させることができる。この結果、部品点数の低減化と位置決め精度の向上が同時に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるユニット支持装置が適用される画像形成装置の一例を示す模式図である。
【図2】図1に示した画像形成装置におけるユニット支持装置の作用を説明するための模式図である。
【図3】本発明の実施形態によるユニット支持装置の要部構成を説明するための斜視図である。
【図4】図3に示した要部構成の一部の詳細を示す斜視図である。
【図5】図3に示した要部構成に用いられる摺動部材と摺動駆動部材との構成を説明するための斜視図である。
【図6】図5に示した摺動部材と摺動駆動部材との連結構造を示す部分的な側面図である。
【図7】図6中、符号(7)で示す方向から見た構成の一部を示す部分的な斜視図である。
【図8】図6中、符号(8)で示す方向の矢視図である。
【図9】図6に示した構成による一態様を示す図である。
【図10】図6に示した構成による他の態様を示す図である。
【図11】本実施形態によるユニット支持装置でのユニットの位置決め構造を説明するための斜視図である。
【図12】図11に示したユニットの配置される感光体の支持構造を説明するための感光体支持体の斜視図である。
【図13】図11に示したユニットの位置決め構造に用いられる第1位置決め手段の挿通部の構成を説明するための図であり、(A)は本実施形態によるもの、(B)は本実施形態によらないものをそれぞれ示している。
【図14】図11に示したユニットの収納位置での状態を示す斜視図である。
【図15】図11に示したユニットの位置決め構造に用いられる装置筐体の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 感光体
3 転写装置
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
14,15,16 スライドレール
14C、15C、16C 連動ピン
17 摺動部材
17A、17B 挿通孔
17D 連結ピン
17F、17F’ 係止用スリット
18 支持基台
18A、18B、18C 案内部
21 連結部材
21A 長孔
21B カム部
21C 駆動ピン
100 摺動駆動部材
150 基枠
151 感光体支持体
152 軸受け
153,154 嵌合部
155 第1位置決め手段であるドラム軸
156 貫通部
157 突起部材
X 感光体ユニット
X1〜X4 感光体

Claims (9)

  1. 画像形成処理の一行程を実施するための機器が複数配置されて収納位置と外部からの操作が可能な引き出し位置とに移動可能な複数のユニットを支持するための装置であって、
    上記ユニットの移動過程において上記収納位置では上記複数の機器同士の位置決めを設定すると共に上記引き出し位置に移動する過程で上記位置決めを解除する構成を備えたことを特徴とするユニット支持装置。
  2. 請求項1記載のユニット支持装置において、
    上記位置決め及び位置決め解除に用いられる構成は、上記ユニットの移動過程において該ユニットに配置されている機器に対して挿脱可能かつ該ユニットに対して係脱可能な第1位置決め手段と、上記ユニット側とユニットの収納位置に設けられて上記ユニットが収納位置に達した時点で係合可能な第2位置決め手段とを備え、
    上記第1及び第2位置決め手段は、上記ユニットに対する係脱状態を該ユニットの移動状態に応じて切り換えられることで上記機器同士の位置決め及び位置決め解除が可能であることを特徴とするユニット支持装置。
  3. 請求項2記載のユニット支持装置において、
    上記第1位置決め手段及び第2位置決め手段は、上記ユニットの移動方向に平行して挿脱方向及び係脱方向が設定されていることを特徴とするユニット支持装置。
  4. 請求項2または3記載のユニット支持装置において、
    上記第1位置決め手段は、上記ユニットに配置されている回転体で構成された機器に対して挿脱可能であり、その先端がユニットを構成する基枠に形成されている嵌合部に対して係脱する構成とされ、
    上記第2位置決め手段は、上記基枠における上記ユニットの移動方向前面側及びこれと対向するユニット支持用筐体側にそれぞれ設けられている嵌合部と突起部材とで構成されてユニットの移動方向に応じて係脱可能であることを特徴とするユニット支持装置。
  5. 請求項2乃至4のうちの一つに記載のユニット支持装置において、
    上記第1位置決め手段に用いられる上記基枠側の嵌合部は、その断面形状において上記ユニットの移動方向前方側が後方側の形状寸法よりも大きく設定されてることを特徴とするユニット支持装置。
  6. 請求項1乃至5のうちの一つに記載のユニット支持装置において、
    上記第1位置決め手段は、上記機器の長手方向に平行する長さを有し、該長さ方向で上記基枠側の嵌合部に挿入される部分は他の部分よりも小さい外形寸法に設定されていることを特徴とするユニット支持装置。
  7. 請求項1乃至5のうちの一つに記載のユニット支持装置において、
    上記ユニットの配置される機器は、上記ユニットを構成する基枠の上面に載置された構造体の一部から垂下する支持部に上記第1位置決め手段の挿脱部が設けられていることを特徴とするユニット支持装置。
  8. 請求項1乃至7のうちの一つに記載のユニット支持装置を備えた画像形成装置であって、
    上記複数のユニットには、感光体のみを配置した感光体ユニット、該感光体上に担持された画像を転写される転写装置を備えた転写ユニット、上記感光体に対する画像形成処理を行う各種装置を配置した作像ユニットとが用いられ、各ユニットは纏めて収納位置から引き出し位置に向けて移動する過程で互いに離間し、引き出し位置から収納位置に達した時点で上記感光体ユニットを基準として上記転写および作像ユニットが互いに押圧若しくは近接する構成とされていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8記載の画像形成装置において、
    上記感光体ユニットは、上記ユニットの移動方向と平行する軸方向を備え、該軸心を貫通する軸挿通部とを有するドラムと、
    上記ドラムの中心に一致する軸挿通部を形成された垂下片を備え、該垂下片が上記ドラムの軸方向両端に位置する枠体からなるドラム支持部材と、
    上記ドラム支持部材を上面に載置可能な形状からなるユニットの基枠とを備え、
    上記ドラム及び垂下片に有する軸挿通部に対して第1位置決め手段をなすドラム軸が挿脱可能に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
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