JP2004177391A - ロータリエンコーダ - Google Patents
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Abstract
【構成】回転電機の回転軸に取り付けられるマグネットリングと、そのマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように回転電機のステータ側に取り付けられる磁気センサとの間に、空隙磁束のピックアッププレートを配設したロータリエンコーダ。
【選択図】 図9
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、発電動機などの回転電機における回転軸の回転角度に応じた信号を出力するロータリエンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの回転軸に三相交流による発電動機を連結して、電動機として駆動してエンジンの始動を行わせるとともに、始動後は発電機として駆動してエンジン点火用の電源として用いるようにして、ロータリエンコーダによって発電動機の回転角度を検出しながらブラシレスによる電動機の通電制御を行うとともに、エンジンにおけるピストンが上死点にくるときの回転位置を検出してエンジンの点火制御を行わせるようにしている(特開2001−349228号公報参照)。
【0003】
このような発電動機に取り付けられるロータリエンコーダとしては、図12および図13に示すように、円周上にN極とS極とが等間隔に交互に複数着磁された回転電機の回転角度検出用のマグネットリング1と、それと同径の円周上の一部分が磁気センサ(ホールIC)に感応する一方極性Nに着磁された発電動機の特定の回転位置に応じたエンジンの上死点検出用のマグネットリング2とを並設して回転電機の回転軸(図示せず)に取り付けるとともに(回転方向を図中矢印で示す)、その各マグネットリング1,2の外周囲にそれぞれ空隙を介して対向するように磁気センサ3,4を固定側に設けるようにしている。
【0004】
回転電機の回転角度検出用のマグネットリング1に対向して設置される磁気センサ3としては、三相交流による回転電機のU,V,Wの各相の回転角度をそれぞれ検出できるようにマグネットリング1の回転方向に等間隔に3つの磁気センサ3(31、32、33)が設けられている。
【0005】
そして、図14に示すように、センサケース5の所定箇所に各磁気センサ31〜33および磁気センサ4をそれぞれ収納したうえで、そのセンサケース5を回転電機のステータコア9の部分に組み付けるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、回転電機の回転角度検出用のマグネットリングとエンジンの上死点検出用のマグネットリングとを並設して回転電機の回転軸に取り付け、予めセンサケース内に収納された各磁気センサがそれぞれのマグネットリングに対向するように、そのセンサケースを回転電機のステータ部分に取り付けるようにするのでは、その組付け精度が要求され、各マグネットリングとセンサケース内の各磁気センサとの相対的な位置がずれてしまうと、磁気センサによる検出精度が低下してしまうことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるロータリエンコーダにあっては、回転電機の回転軸に取り付けられるマグネットリングと、そのマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように回転電機のステータ側に取り付けられる磁気センサとの相対的な位置決め精度が悪くても、磁気センサによって検出されるU,V,Wの各相信号の検出精度が低下することがないように、マグネットリングと磁気センサとの間に空隙磁束のピックアッププレートを配設するようにしている。
【0008】
その場合、特に、回転電機の回転角度検出用のマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように回転方向に等間隔に配設される3つの磁気センサと、エンジンの上死点検出用のマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように配設される磁気センサとをセンサケースの所定箇所にそれぞれ収納したうえで、そのセンサケースを回転電機のステータ部分に組み付けるに際して、予めそのセンサケースの所定箇所にピックアッププレートをインサート成形するようにしている。
【0009】
【実施例】
本発明によるロータリエンコーダにあっては、図1ないし図3に示すように、エンジン(図示せず)に直結した三相交流の発電動機の回転軸6に、回転角度検出用のマグネットリング1と、それと同径のエンジンの上死点検出用のマグネットリング2とが並設して固定的に取り付けられている。
【0010】
回転角度検出用のマグネットリング1としては、図4に示すように、円周上にN極とS極とが等間隔に交互に12極分着磁されている。また、エンジンの上死点検出用のマグネットリング2としては、図5に示すように、円周上の一部分が磁気センサとして用いるホールIC(ホール素子による磁気検知信号をパルス状にして出力する回路が組み込みれたもの)に感応する一方極性N(またはS)に着磁され、他の部分が他方極性S(またはN)に着磁された2極構成になっている。
【0011】
そして、マグネットリング1の外周囲に空隙を介して発電動機におけるU,V,Wの各相の回転角度をそれぞれ検出できるように、回転方向に等間隔にチップ化された3つの磁気センサ3(31、32、33)が設けられている。そして、マグネットリング2の外周囲に空隙を介して回転軸6の特定の回転位置に対応するエンジンの上死点を検出できるように、チップ化された磁気センサ4が設けられている。
【0012】
その3つの磁気センサ31,32,33および磁気センサ4は、非磁性材からなるセンサケース7内の所定箇所にそれぞれ収納されて、その配線基板8とともに注型樹脂によってモールドされている。そして、そのセンサケース7が回転電機のステータコア9の内径部分に取り付けられている。
【0013】
そのセンサケース7の取り付けは、図6および図7に示すように、センサケース7側に形成されている位置決め用の凸状の突起10を、ステータコア9側に切り欠かれている凹状の溝11に圧入させたうえで、側部にネジ止めすることによって、その取り付け位置の精度と安定性とが確保できるようになっている。図中、12はセンサケース7側に形成されたネジ座を、13はステータコア9にあけられたネジ穴をそれぞれ示している。
【0014】
図8は、磁気センサ31,32,33による発電動機におけるU,V,W相の各回転角度検出信号および磁気センサ4によるエンジンの上死点検出信号ENGINの特性を示している。
【0015】
このようなものにあって、特に本発明では、マグネットリング1と3つの磁気センサ31,32,33との間に、その3つの磁気センサ31,32,33に対向する長さを有する磁気鋼板からなる空隙磁束を捕捉するピックアッププレート14が介在するようにしている。そして、そのピックアッププレート14をセンサケース7に予めインサート成形させるようにしている。
【0016】
したがって、例えばマグネットリング1の取付け位置が悪かったり、センサケース7内に収納される各磁気センサ31,32,33の取付け位置が悪かったりして、マグネットリング1と各磁気センサ31,32,33との相対的な位置がずれてしまっても、各磁気センサ31,32,33によって検出されるU,V,Wの各相信号の検出精度が低下するようなことなく、ピックアッププレート14によってその間の空隙磁束が有効に捕捉されて、各磁気センサ31,32,33から充分な検出出力が得られるようになる。
【0017】
その際、ピックアッププレート14の幅wが大きすぎると逆に空隙磁束が遮蔽されてしまい、またピックアッププレート14と磁気センサ3との間隔dが広すぎるとピックアップ効率が低下してしまうため、その幅wおよび間隔dを最適に設定する必要がある。
【0018】
いま、図9に示すように、ピックアッププレート14の幅wを2mm、3mm、4mm、5mmの4種類に設定して、それぞれについてピックアッププレート14と磁気センサ3との間隔dを0〜1.5mmまでの範囲で変化させたときの磁気センサ3の出力電圧およびピックアップ効率をそれぞれ測定した結果、図10および図11に示すような特性が得られた。
【0019】
その測定結果によれば、磁気センサ3の出力電圧とピックアップ効率とのかねあいからして、幅wが2mm、間隔dが0.5mmの仕様が、磁気センサ3の出力電圧が12mV程度の充分なものとなり、ピックアップ効率が5倍ほど得られる最適なものとなる。
【0020】
実際には、適正値として、ピックアッププレート14の幅wが3±1mmに設定され、ピックアッププレート14と磁気センサ3との間隔dが0.7±0.3mmに設定される。
【0021】
【発明の効果】
以上、本発明によるロータリエンコーダにあっては、回転電機の回転軸に取り付けられるマグネットリングと、そのマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように回転電機のステータ側に取り付けられる磁気センサとの間に、空隙磁束のピックアッププレートを配設するようにしたもので、マグネットリングと磁気センサとの相対的な位置決め精度が悪くても、そのピックアッププレートによって空隙磁束を有効に捕捉して磁気センサによる検出精度を向上させることができるという利点を有している。
【0022】
そして、本発明では、特に、磁気センサを収納するセンサケースの箇所にピックアッププレートをインサート成形しておいて、そのセンサケースを回転電機のステータ部分に取り付けるようにしているので、回転電機に対するロータリエンコーダの組付けを作業性良く容易かつ確実に行わせることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発電動機に本発明によるロータリエンコーダを装着した状態を示す正面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のロータリエンコーダ部分における側断面図である。
【図4】本発明のロータリエンコーダに用いられる回転角度検出用のマグネットリングを示す正面図である。
【図5】本発明のロータリエンコーダに用いられるエンジンの上死点検出用のマグネットリングを示す正面図である。
【図6】センサケースをステータコア側に取り付けるときのセンサケース側の位置決め用の突起とステータコア側の凹状の溝とを示す図である。
【図7】センサケースをステータコア側に取り付けた状態を示す図である。
【図8】ロータリエンコーダによる発電動機のU,V,W相の各回転角度検出信号およびエンジンの上死点検出信号を示す特性図である。
【図9】本発明のロータリエンコーダにおけるピックアッププレートの幅とピックアッププレートの磁気センサに対する位置関係を示す図である。
【図10】本発明のロータリエンコーダにおけるピックアッププレートの幅をパラメータにとって、ピックアッププレートと磁気センサとの間隔を変化させたときの磁気センサの出力電圧の変化状態を示す特性図である。
【図11】本発明のロータリエンコーダにおけるピックアッププレートの幅をパラメータにとって、ピックアッププレートと磁気センサとの間隔を変化させたときのピックアップ効率を示す特性図である。
【図12】従来のロータリエンコーダの簡略構成を示す側面図である。
【図13】従来のロータリエンコーダの正面図である。
【図14】従来のロータリエンコーダにおけるセンサケースを回転電機のステータ部分に取り付けた状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 回転角度検出用マグネットリング
2 エンジンの上死点検出用マグネットリング
3(31,32,33) 回転角度検出用の磁気センサ
4 上死点検出用の磁気センサ
6 回転軸
7 センサケース
9 ステータコア
14 ピックアッププレート
Claims (7)
- 回転電機の回転軸に取り付けられたマグネットリングと、そのマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように回転電機のステータ側に取り付けられた磁気センサと、そのマグネットリングと磁気センサとの間に配設された空隙磁束のピックアッププレートとによって構成されたロータリエンコーダ。
- 円周上にN極とS極とが等間隔に交互に複数着磁されたマグネットリングを用いて、そのマグネットリングの回転方向に3つの磁気センサを等間隔に配設し、三相交流の回転電機における各相の回転角度検出を行うようにしたうえで、各磁気センサに対向する長さをもってピックアッププレートを設けたことを特徴とする請求項1の記載によるロータリエンコーダ。
- 予めピックアッププレートがインサート成形されたケースの所定箇所にそれぞれ各磁気センサを収納したうえで、そのケースを回転電機のステータコアの部分に組み付けるようにしたことを特徴とする請求項2の記載によるロータリエンコーダ。
- 円周上の一部分が磁気センサに感応する一方極性に着磁されたマグネットリングを用いて、それに対向するように設けられた磁気センサによって回転電機における特定の回転角度を検出するようにしたことを特徴とする請求項1の記載によるロータリエンコーダ。
- エンジンと連結した回転電機の回転軸の特定の回転角度からエンジンにおけるピストンの上死点を検出するようにしたことを特徴とする請求項4の記載によるロータリエンコーダ。
- 回転電機の回転軸に並設して取り付けられた円周上にN極とS極とが等間隔に交互に複数着磁された第1のマグネットリングおよび円周上の一部分が磁気センサに感応する一方極性に着磁された第2のマグネットリングと、第1のマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように回転方向に等間隔に配設される3つの磁気センサと、第2のマグネットリングの外周囲に空隙を介して対向するように配設される磁気センサと、第1のマグネットリングと3つの磁気センサとの間に配設される空隙磁束のピックアッププレートとからなり、予めピックアッププレートがインサート成形されたケースの所定箇所にそれぞれ各磁気センサを収納したうえで、そのケースを回転電機のステータコアの部分に組み付けるようにしたことを特徴とするロータリエンコーダ。
- 磁気センサとピックアッププレートとの間隔が0.7±0.3mmに、ピックアッププレートの幅が3±1mmに設定されていることを特徴とする請求項1または請求項6の記載によるロータリエンコーダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002382701A JP2004177391A (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | ロータリエンコーダ |
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JP2004177391A true JP2004177391A (ja) | 2004-06-24 |
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JP2002382701A Pending JP2004177391A (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | ロータリエンコーダ |
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JP (1) | JP2004177391A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009095163A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Asmo Co Ltd | ワイパモータ |
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2002
- 2002-11-26 JP JP2002382701A patent/JP2004177391A/ja active Pending
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JP2009095163A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Asmo Co Ltd | ワイパモータ |
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