JP2004177230A - 鋼管構造物の検査測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測定すべき鋼管の外周面に接触して所定の検査測定を行うための探触子と、鋼管の外周面に沿って円周方向に移動自在な駆動部と、探触子を鋼管の外周面に沿って鋼管の軸方向へ移動させるための走査アームとから構成される。探触子の円周方向への移動はマグネット車輪または案内ベルトを駆動することにより行われる。探触子の軸方向への移動は相互に枢動自在に連結されたアーム部の開閉脚、走査ロッド部に沿った移動、或いは伸縮ロッド部の伸縮によって行われる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送電用鉄塔、通信用鉄塔等の鋼管構造物のメッキや塗装或いはその母材の状態を超音波、磁気或いはCCDカメラ等の光学的手段を用いて既設の鋼管構造物の外部から検査測定するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、この種の検査測定は非破壊検査において多用されており、超音波探傷技術や渦流探傷技術或いは光学的検査技術等が用いられている。既設の鋼管構造物の外部から検査測定に用いられる装置は、鋼管の外周に環状のブラケットを設け、このブラケット上を円周方向に回転する回転体に探触子を取り付けた装置(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、鋼管の外周に環状のガイドレールを設け、このガイドレールに沿って探触子を備えた台車を走行させる装置(例えば、特許文献2参照。)、走行車輪を備えたボックス内に探触子を設け、ボックスを鋼管の軸方向または円周方向へ手で動かす装置(例えば、特許文献3または4参照。)が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−98303号公報
【特許文献2】
特開平10−197498号公報
【特許文献3】
特開平11−23544号公報
【特許文献4】
特開平11−352109号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の検査測定装置は、素材の段階で調べることを目的としているため、固定されて使用するものや、装置の取付けが大掛かりなものであった。このため、送電用鉄塔、通信用鉄塔等のような既設の鋼管構造物を調べる場合には適用することができなかった。一方、後者の検査測定装置は、可搬型の装置であり、既設の鋼管構造物の調査に使用することは可能ではあるが、探触子を取り付けた本体を手で移動させることにより検査測定を行なうものであるため、所要の測定条件を維持して測定を行うことが難しく、また不良箇所を見つけた場合であってもその位置を定量的に特定することができず、大雑把な調査しか行えないものであった。
【0005】
従って、本発明は、既設の鋼管構造物の調査を所要の測定条件下で定量的に行うことができ、検査測定装置の取付けを簡単かつ確実に行うことができる検査測定装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による検査測定装置は、主として既設の鋼管構造物のメッキや塗装或いはその母材の状態を超音波、磁気或いはCCDカメラ等の光学的手段を用いて外部から検査測定するための装置であり、測定すべき鋼管の外周面に接触して所定の検査測定を行うための探触子と、鋼管の外周面に沿って円周方向に移動自在な駆動部と、探触子を鋼管の外周面に沿って鋼管の軸方向へ移動させるための走査アームとから構成される。
【0007】
本装置に用いられる探触子は、その検査測定方法に応じて随意に変更される。検査測定は、基本的に、探触子の円周方向と軸方向の運動のいずれか一方の動きを固定し、他方の動きを行わせることにより行われる。換言すると、駆動部による探触子の動きを停止させ、走査アームによって探触子を軸方向のみへ動かすか、或いは、走査アームによる探触子の動きを停止させ、駆動部によって探触子を円周方向のみへ動かす。しかし、駆動部と走査アームを同時に作動させて、スパイラル状に探触子を移動させることも可能であり、これにより測定に要する時間を短縮することが可能になる。このとき、スパイラル状に移動する探触子の感知領域間に測定されない空白領域が生じないように留意する必要がある。
【0008】
探触子の位置に関しては、駆動部の移動量を計測することにより円周方向の位置を決定され、走査アームの変位量を計測することにより軸方向の位置を決定される。
【0009】
駆動部の一形態としては、磁力により鋼管の外周面に吸着した状態を維持して移動するための少なくとも2つのマグネット車輪と、該マグネット車輪を回動するための駆動モータとを備えている。2つのマグネット車輪の回転軸は探触子を円周方向へ動かすように鋼管の外表面の円周方向に相互に並置される。
【0010】
駆動部の別の形態としては、鋼管の外周面を回転して移動するための少なくとも2つの車輪と、駆動部から鋼管の外周面上を回って駆動部に戻るように鋼管に着脱自在に装着される案内ベルトと、案内ベルトを移動させることによって駆動部を円周方向へ走行させるための駆動モータとを備えている。この場合もまた、2つの車輪の回転軸は鋼管の外表面の円周方向に相互に並置される。この案内ベルトは本装置が測定対象物から離脱してしまうのを確実に防止できる一方、前述のマグネット車輪は少なくとも一時的に測定対象物に付着させることができるため、両者を併用することによって安全に作業を行えることになる。
【0011】
走査アームの一形態としては、少なくとも2本の相互に枢動自在に連結されたアーム部を備えている。この相互に連結されたアーム部の一方の自由端部は駆動部に枢動自在に軸承され、他方の自由端部には探触子が枢動自在に連結される。走査アームは駆動部に設けられた走査モータによって開閉脚され、それにより、探触子を軸方向へ移動させる。
【0012】
走査アームの別の形態としては、駆動部にその一端を枢動自在に軸承された枢動アーム部と、枢動アーム部の他端にその一端を枢動自在に連結された展張アーム部と、展張アーム部の他端にその一端を枢動自在に連結された先端アーム部とから構成される。先端アーム部の他端には探触子が枢動自在に連結される。展張アーム部と先端アーム部はそれぞれの連結部をつなぐ線が枢動アーム部と展張アーム部の連結部と先端アーム部と探触子の連結部をつなぐ線を底辺とする本質的に二等辺三角形を常に形成しかつ底辺が本質的に鋼管表面と平行に位置するように構成される。これにより、枢動アーム部は鋼管表面からの高さ方向における位置を調節する一方、展張アーム部と先端アーム部の開脚角度を検出することにより探触子の軸方向の位置が一定の換算式を用いて決定されることになる。
【0013】
走査アームのまた別の形態としては、駆動部から鋼管の軸方向へ伸びる少なくとも1本の走査ロッド部を備えている。探触子は走査ロッド部に沿って移動自在に装着され、探触子の軸方向の位置は走査ロッド部に沿った移動量を計測することにより検出される。
【0014】
前記走査アームのさらに別の形態としては、駆動部から鋼管の軸方向へ伸縮自在に延びる伸縮ロッド部を備えている。探触子は伸縮ロッド部の伸延端に装着され、探触子の軸方向の位置は伸縮ロッド部の伸縮量を計測することにより検出される。
【0015】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
本発明の第1実施例による鋼管構造物の検査測定装置は、図1に示すように、測定すべき鋼管Pの外周面に接触して所定の検査測定を行うための探触子1と、鋼管Pの外周面に沿って円周方向に移動自在な駆動部2と、探触子1を鋼管Pの外周面に沿って鋼管Pの軸方向へ移動させるための走査アーム3とから構成される。
【0016】
探触子1は、本発明の検査測定装置が主として既設の鋼管構造物のメッキや塗装或いはその母材の状態を超音波、磁気或いはCCDカメラ等の光学的な検査測定手段を用いて外部から検査測定するための装置であるため、その検査測定方法に応じて随意に変更できる。
【0017】
駆動部2は、磁力により鋼管Pの外周面に吸着した状態を維持して移動するための少なくとも2つ(図示の場合、4つ)のマグネット車輪4と、マグネット車輪4を回動するための駆動モータ5とを備えている。マグネット車輪4は、図2に示すように、円柱形の回転磁石4aと回転磁石4aの外周面を少なくとも部分的に覆うように設けられた合成樹脂製のライニング4bとから構成される。ライニング4bは回転時に鋼管Pの表面の凹凸を吸収すると共に、回転磁石4aがその磁力によって鋼管Pの表面に吸着したまま回転し難くなるのを防止するための緩衝部材である。各マグネット車輪4の回転軸は、駆動部2が円周方向へ動けるように、鋼管の外表面の円周方向へ相互に並置する位置関係で設けられる。マグネット車輪4または駆動モータ5にはポテンショメータ(図示なし)が装着されており、これにより探触子1の円周方向における位置が検出される。
【0018】
走査アーム3は2本の相互に枢動自在に連結されたアーム部31、32から構成され、駆動部2から鋼管Pの軸方向へ延びている。一方のアーム部31の自由端部は駆動部2に枢動自在に軸承され、他方のアーム部32の自由端部には探触子1が枢動自在に連結される。駆動部2には走査モータ6が設けられている。走査モータ6はアーム部31を鋼管Pの表面に対して垂直方向へ枢動させると同時に、アーム部32をアーム部31とは逆の方向へ枢動させることにより走査アーム3を開閉脚させる。換言すると、アーム部31および32は、走査モータ6によってアーム部31と駆動部2の連結部とアーム部32と探触子1の連結部との間の間隔を増減することにより探触子1を軸方向へ移動させる。走査モータ6にもまたポテンショメータ(図示なし)が装着されており、これにより探触子1の軸方向における位置が検出される。
【0019】
ここにおいて、走査モータ6とアーム部31および32の間の力伝達機構は、このアーム部31とアーム部32の逆方向の枢動を可能にするものであればどのような手段も適用できる。一例として、延長回転シャフト(図示なし)をアーム部31内に設け、走査モータ6からの回転をこの延長回転シャフトを介してアーム部31とアーム部32の連結部に伝達し、それによりアーム部32を枢動させるような能動的な力伝達手段を用いることができる。一方、アーム部32と探触子1の間の関係は、探触子1の走査接触面1aが鋼管Pの表面と常に一定の接触関係を維持できるのであればどのようにも構成できる。一例として、探触子1はアーム部32の端部に単に連結されているだけ(ただし、軸方向に枢動するが、円周方向には枢動しない。)であってもよいが、探触子1が何らかの要因で所定の位置または向きから外れてしまうことがないように、上述のアーム部31とアーム部32の連結部におけると同様な能動的な力伝達手段を用いることによって、一定の接触関係を強制的に維持させることが望ましい。また、図示されていないが、駆動部2が取り付けられる鋼管Pの面と、探触子1が実質的に接触して検査測定を行う鋼管Pの面の放射方向における両者の高さに差がある場合、探触子1を支持するマウント(図示なし)に、探触子1の位置を放射方向に調節するためのスライド手段(図示なし)を設けることにより対応できる。
【0020】
上述の如く構成される本発明の検査測定装置は、マグネット車輪4の磁力によって鋼管Pの表面の所要の位置に図示のように取り付けられる。駆動モータ5が作動されると、探触子1は駆動部2が鋼管Pの円周方向へ移動することにより円周方向の走査を行う。一方、走査モータ6が作動されると、探触子1は走査アーム3が鋼管Pの軸方向へ開閉脚することにより軸方向の走査を行う。この走査は、基本的に、探触子1の円周方向と軸方向の走査のいずれか一方を停止し、他方の走査を行わせることにより行われる。しかし、駆動部2による探触子1の移動と走査アーム3による探触子1の移動を同時に行わせることにより、鋼管Pの上をスパイラル状に探触子1を移動させることも可能であり、これにより測定に要する時間を短縮することが可能になる。このとき、スパイラル状に移動する探触子1の感知領域間に走査されない空白領域が生じないように留意することが必要である。軸方向および円周方向の走査が完了すると、本装置を鋼管Pの軸方向へ移動させて次の走査を行わせる。
【0021】
【実施例2】
図3は、本発明の第2実施例による検査測定装置を示す図で、駆動部2が鋼管Pの円周方向へ移動するための構造が、第1実施例ではマグネット車輪方式であったのに対し、本実施例ではベルトドライブ方式を用いている点で異なることを除き、第1実施例と同様に構成される。冗長を避けるため、駆動部2のベルトドライブ方式の駆動に関する以外の説明は割愛する。
【0022】
本実施例における特徴であるベルトドライブ方式の駆動は、鋼管Pの外周面を回転して移動するための少なくとも2つ(図示の場合、4つ)の車輪4´と、駆動部2から鋼管Pの外周面上を通って駆動部2に戻るように、鋼管Pに着脱自在に巻回される環状の案内ベルト7と、案内ベルト7を移動させることによって駆動部2を鋼管Pの円周方向へ走行させるための駆動モータ5とから構成される。駆動モータ5が作動すると、駆動モータ5は案内ベルト7を鋼管Pの円周方向へ移動させ、それにより駆動部2は円周方向へ移動する。
【0023】
ここにおいて、案内ベルト7は、1回の検査測定作業が終了すると、本装置を鋼管の別の場所に取り付けるために切り離され、新たな検査測定場所において再び上述のように鋼管Pに巻回されることになる。この切り離し/接続のための構造はどのようなものでもよく、例えば、ボルト止めやフック止め等のような係脱自在な係合手段が適用される。また、案内ベルト7は本装置を鋼管Pに固縛した形態で保持するため、前記実施例のマグネット車輪方式の場合に比べて本装置が鋼管Pから離脱してしまうのを確実に防止できる。しかし、前記実施例で述べたマグネット車輪4を本実施例に適用することにより、少なくとも案内ベルト7で本装置を鋼管Pに取付けるまでの間、鋼管に付着させて保持することができるため、より安全に作業を行えることになる。
【0024】
【実施例3】
図4は、本発明の第3実施例による検査測定装置を示す図で、探触子1を移動させるための走査アーム3の構成が異なる点を除き、前記実施例と同様に構成される。冗長を避けるため、走査アーム3の構成に関する以外の説明については割愛する。なお、図示の場合、駆動部2はマグネット車輪方式のもので示されている。
【0025】
本実施例における走査アーム3は、駆動部2から鋼管Pの軸方向へ伸びる少なくとも1本(図示の場合、2本)の走査ロッド部(33、34)を備えている。探触子1は走査ロッド部33、34に沿って移動自在に装着される。走査ロッド部33、34の伸延端部は、駆動部2の移動に伴って鋼管Pの表面上を円周方向へ移動するための従動マグネット車輪41を備えた従動部21によって支持されている。探触子1の移動は、図示のように、走査ロッド部33および34の一方(図示の場合、走査ロッド部33)にスクリューボルトを適用し、他方の走査ロッド部(図示の場合、走査ロッド部34)に回転防止ロッドを適用し、駆動部2に設けられた走査モータ6によってスクリューボルト(走査ロッド部33)を正逆回転させることにより行われる。探触子1の軸方向の位置は、走査モータ6に設けられたポテンショメータ(図示なし)により、走査ロッド部に沿った移動量を計測することにより検出される。
【0026】
ここにおいて、探触子1の移動は、このスクリューボルト方式以外の方法も適用可能であり、例えば、駆動部2と従動部21の間に探触子1を取着された環状のチェーンまたはベルトを展張し、駆動部2に設けられた走査モータによってチェーンまたはベルトを移動させるチェーンドライブ方式や、探触子1を走査ロッド部に取り付けるためのマウント22に走査ロッド部上を走行するための車輪を設け、マウントに設けられた走査モータによって車輪を回転してマウントを移動させる自走式を適用することができる。また、図示されていないが、駆動部2が取り付けられる鋼管Pの面と、探触子1が実質的に接触して検査測定を行う鋼管Pの面の鋼管Pの放射方向における両者の高さに差がある場合、探触子1を支持するマウントに、探触子1の位置を放射方向に調節するためのスライド手段(図示なし)を設けることにより対応できる。
【0027】
【実施例4】
図5は、本発明の第4実施例による検査測定装置を示す図で、探触子1を移動させるための走査アーム3の構成が異なる点を除き、前記実施例と同様に構成される。冗長を避けるため、走査アーム3の構成に関する以外の説明については割愛する。なお、図示の場合、駆動部2はマグネット車輪方式のものを用いた形で示されている。
【0028】
本実施例における走査アーム3は、駆動部2から鋼管Pの軸方向へ伸縮自在に伸びる伸縮ロッド部35を備えている。伸縮ロッド部35は駆動部2に設けられた走査モータ6によって伸縮される。探触子1は伸縮ロッド部35の伸延端に装着される。
【0029】
伸縮ロッド部35を伸縮するための機構は、特に限定するものではないが、伸縮ロッド部35にラック(図示なし)を設け、走査モータ6によってピニオン(図示なし)を回転することによりラックを移動させるラックアンドピ二オン方式を採用できる。探触子1の軸方向の位置は、走査モータ6に設けられたポテンショメータ(図示なし)により、伸縮ロッド部の伸縮量を計測することにより検出される。
【0030】
ここにおいて、図示されていないが、駆動部2が取り付けられる鋼管Pの面と、探触子1が実質的に接触して検査測定を行う鋼管Pの面の放射方向における両者の高さに差がある場合、探触子1を支持するマウント22に、探触子1の位置を放射方向に調節するためのスライド手段(図示なし)を設けることにより対応できる。
【0031】
【実施例5】
図6は、本発明の第5実施例による検査測定装置を示す図で、本実施例の検査測定装置は基本的に第1および第2実施例で説明したものと同様な開閉脚する走査アーム3を用いるものである。しかしながら、前述した実施例の検査測定装置が、基本的に、駆動部2を取り付ける鋼管Pの面と、探触子1を実質的に接触させて検査測定を行う鋼管Pの面とが同一高さの面であること条件としているのに対し、本実施例の検査測定装置は、駆動部2の取付け面と探触子1の検査測定面の高さがどのように変化しても随意に対応できるように構成されていることに最大の特色を有している。
【0032】
本実施例の検査測定装置は、走査アーム3の構成およびそれに付随する機構が異なる点を除き、前記第1または第2実施例と同様に構成される。それ故、冗長を避けるために、走査アーム3に関する説明以外の説明は割愛する。なお、図示のものは、駆動部が第2実施例で説明したベルトドライブ方式のものが用いられている。
【0033】
本実施例の走査アーム3は枢動アーム部36と展張アーム部37と先端アーム部38の3本のアーム部から構成される。枢動アーム部36の一端は駆動部2に軸承され、枢動アーム部36の他端には展張アーム部37の一端が枢動自在に連結され、展張アーム部37の他端には先端アーム部38の一端が枢動自在に連結される。先端アーム部38の他端には探触子1が枢動自在に連結される。枢動アーム部36は駆動部2に設けられたピッチ送りノブ8を操作することによって枢動される。枢動アーム部36と展張アーム部37の連結部と、展張アーム部37と先端アーム部38の連結部とは、枢動アーム部36と展張アーム部37と先端アーム部38とにそれぞれ設けられた延長回転シャフト9および/または伝動チェーン10を介して相互に連結され、駆動部2に設けられた走査モータ6によって各アーム部が次の関係を有して動くように駆動される。
【0034】
すなわち、展張アーム部37と先端アーム部38は、
a) 枢動アーム部36と展張アーム部37の連結部と、展張アーム部37と先端アーム部38の連結部と、先端アーム部38と探触子1の連結部とをつなぐ線が、枢動アーム部36と展張アーム部37の連結部と先端アーム部38と探触子1の連結部をつなぐ線を底辺とする本質的に二等辺三角形を常に形成すると同時に、
b) この二等辺三角形の底辺が本質的に鋼管Pの表面と平行に位置する位置関係を常に満足しながら移動するように構成される。
【0035】
先端アーム部38と探触子1の連結部は、前述の実施例で述べたのと同様な理由により、先端アーム部38に設けられた延長回転シャフト9および/または伝動チェーン10を介して伝えられる走査モータ6の回転力により、鋼管Pの表面に対して探触子1が常に所定の走査角度で走査するように保持されるのが好ましい。
【0036】
このように構成される本実施例の走査アーム3は、ピッチ送りノブ8を操作して探触子1の鋼管Pの表面からの高さを調節した後、走査モータ6を作動させて枢動アーム部36と展張アーム部37を開閉脚することにより鋼管Pの軸方向の走査を行う。このとき、枢動アーム部36と展張アーム部37の開脚角度を走査モータ6に設けられたポテンショメータで検出することにより探触子の軸方向の位置が一定の換算式を用いて決定される。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、本検査測定装置の探触子を駆動部によって鋼管の円周方向へ移動させる一方、走査アームによって鋼管の軸方向へ動かすことにより確実に所定範囲の検査測定を行うことができ、また、走査モータに設けられたポテンショメータによって駆動部の移動量と走査アームの開脚度、変位量または移動量とをそれぞれ計測することにより探触子の位置を正確に検出でき、それにより、既設の鋼管構造物の調査を所要の測定条件下で定量的に行うことができる。
【0038】
一方、移動手段としてマグネット車輪を用いていることにより、本検査測定装置を磁力で鋼管の外周面に吸着させた状態を維持しながら移動させることができるため、検査測定装置の取付けを簡単かつ確実に行うことができる。また、駆動部を移動させる手段として案内ベルトを用いることもできるため、鉄塔等のような高所での検査測定作業時に装置が落下してしまうのを確実に防止することができ、マグネット車輪と案内ベルトを併用することによってより安全に作業を行うことができる。
【0039】
加えて、駆動部と走査アームを同時に作動させることにより探触子をスパイラル状に移動させることができるため、測定に要する時間を短縮することができ、また、走査アームを枢動アーム部と展張アーム部と先端アーム部から構成し、所定の位置関係を保持して枢動、開閉脚させることにより、枢動アーム部によって鋼管表面からの高さ方向における位置を調節する一方、枢動アーム部と展張アーム部の開脚角度を検出することにより探触子の軸方向の位置を検出できるため、駆動部の配置面と検査測定すべき面の間に高さの差があっても簡単に対応できかつ探触子の位置をより容易に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による検査測定装置を示す正面図および側面図である。
【図2】図1に示す検査測定装置に用いられるマグネット車輪を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例による検査測定装置を示す正面図および側面図である。
【図4】本発明の第3実施例による検査測定装置を示す正面図および側面図である。
【図5】本発明の第4実施例による検査測定装置を示す正面図および側面図である。
【図6】本発明の第5実施例による検査測定装置を示す正面図である。
【符号の説明】
1 探触子 2 駆動部
3 走査アーム
4 マグネット車輪 4´ 車輪
4a 回転磁石 4b ライニング
5 駆動モータ 6 走査モータ
7 案内ベルト 8 ピッチ送りノブ
9 延長回転シャフト 10 伝動チェーン10
21 従動部 22 マウント
31、32 アーム部 33、34 走査ロッド部
35 伸縮ロッド部 36 枢動アーム部
37 展張アーム部 38 先端アーム部
41 従動マグネット車輪
P 鋼管
Claims (7)
- 測定すべき鋼管の外周面に接触して所定の検査測定を行うための探触子と、鋼管の外周面に沿って円周方向に移動自在な駆動部と、探触子を鋼管の外周面に沿って鋼管の軸方向へ移動させるための走査アームとから構成される、鋼管構造物の検査測定装置。
- 前記駆動部は、磁力により鋼管の外周面に吸着した状態を維持して移動するための少なくとも2つのマグネット車輪と、該マグネット車輪を回動するための駆動モータとを備える、請求項1に記載の検査測定装置。
- 前記駆動部は、鋼管の外周面を回転して移動するための少なくとも2つの車輪と、駆動部から鋼管の外周面上を回って駆動部に戻るように鋼管に着脱自在に装着される案内ベルトと、案内ベルトを移動させることによって駆動部の円周方向への移動を行わせるための駆動モータとを備える、請求項1または2に記載の検査測定装置。
- 前記走査アームは少なくとも2本の相互に枢動自在に連結されたアーム部を備え、該相互に連結されたアーム部の一方の自由端部は駆動部に枢動自在に軸承され、他方の自由端部には探触子が枢動自在に連結され、走査アームは駆動部に設けられた走査モータによって開閉脚される、請求項1、2または3に記載の検査測定装置。
- 前記走査アームは駆動部にその一端を枢動自在に軸承された枢動アーム部と、枢動アーム部の他端にその一端を枢動自在に連結された展張アーム部と、展張アーム部の他端にその一端を枢動自在に連結された先端アーム部とから構成され、先端アーム部の他端には探触子が枢動自在に連結され、展張アーム部と先端アーム部はそれぞれの連結部をつなぐ線が枢動アーム部と展張アーム部の連結部と先端アーム部と探触子の連結部をつなぐ線を底辺とする本質的に二等辺三角形を常に形成しかつ底辺が本質的に鋼管表面と平行に位置するように構成される、請求項1、2または3に記載の検査測定装置。
- 前記走査アームは駆動部から鋼管の軸方向へ伸びる少なくとも1本の走査ロッド部を備え、前記探触子は走査ロッド部に沿って移動自在に装着される、請求項1、2または3に記載の検査測定装置。
- 前記走査アームは駆動部から鋼管の軸方向へ伸縮自在に延びる伸縮ロッド部を備え、前記探触子は伸縮ロッド部の伸延端に装着される、請求項1、2または3に記載の検査測定装置。
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