JP2004176596A - エンジンの排気浄化装置および排気浄化方法 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置および排気浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パティキュレートを捕集する捕集手段を備えたエンジンの排気浄化装置につき、車両の作業時間の長短に関わらず、燃費の悪化を抑えた捕集手段の再生処理を行うのに有効な技術を提供する。
【解決手段】フォークリフトのディーゼルエンジン10から排出される排気ガスの浄化処理を行う排気浄化装置100において、自動再生ボタン64がオン状態に設定された場合には、捕集手段14におけるパティキュレートの捕集量が所定値に達したことを条件に排気ガス温度調節手段を制御して捕集手段14の再生処理を開始し、強制再生ボタン62がオン状態に設定された場合には、排気ガス温度調節手段を制御して捕集手段14の再生処理を開始し、しかもこの再生処理中にエンジンが停止操作されてもその再生処理を継続するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフト等に搭載されるエンジンから排出される排気ガスの浄化処理に係り、詳しくは排気ガス中のパティキュレートを捕集した捕集手段を再生処理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばフォークリフトのディーゼルエンジンから排出される排気ガス中には、カーボンを主成分とするパティキュレート(粒子状物質)が比較的多く含まれている。排気ガス中に含まれるパティキュレートは、視界の悪化の原因になるほか大気汚染物質の一つとして規制もされており、その低減が望まれていた。そこで、従来よりディーゼルエンジンの下流側にパティキュレートの補集、除去を行う排気浄化装置を設置し、この排気浄化装置を運転状況に応じて好適に制御する技術が種々提案されている。
従来、この種の排気浄化装置の再生処理技術として、例えば運転中に排気浄化装置の再生を強制的に行う強制再生式のものが知られている。この技術では、パティキュレートがフィルター内に一定量以上溜まった場合に、エンジンにかかる負荷を増加させ、エンジン出力を上昇させて排気ガスの温度を高める。これにより、フィルターの床温をパティキュレートの燃焼温度(例えば、燃焼温度600℃)まで上昇させその状態を所定時間維持することでフィルター内に溜まったパティキュレートを燃焼させて再生処理を完了する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−54270号公報(段落番号(0017)〜(0018)、図1,図3,図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、作業形態によってはフィルターの再生処理を完了するまで運転が継続されないような場合がある。例えば、フィルターの床温が600℃に達したのちその状態を所定時間維持することで再生処理が完了するが、作業時間がその所定時間に満たない場合には、エンジンが停止されることで再生処理が中断されてしまう。とりわけフォークリフトのような産業車両では、このような作業形態で使用されるケースも多く、このようなケースでは再生完了前に再生処理が中断される状態が繰り返される。従って、再生はいっこうに完了しないのもかかわらず、排気ガス温度の昇温を行うために燃料が余分に消費されることとなる。
そこで本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、パティキュレートを捕集する捕集手段を備えたエンジンの排気浄化装置につき、車両の作業時間の長短に関わらず、燃費の悪化を抑えた捕集手段の再生処理を行うのに有効な技術を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明のエンジンの排気浄化装置は請求項1〜3に記載の通りに構成される。また、本発明のエンジンの排気浄化方法は請求項4,5に記載の通りである。
【0006】
請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置は、エンジンから排出される排気ガスの浄化処理を行うのに用いるものであり、捕集手段、排気ガス温度調節手段、第1の切替え手段、第2の切替え手段、制御手段等を備えている。
捕集手段は、エンジンの排気ガス経路に設置される。この捕集手段には、パティキュレート(粒子状物質)を捕集可能なフィルターが設けられており、エンジンから排出された排気ガスがフィルターを通過するとき排気ガス中のパティキュレートがこのフィルターによって捕集される。フィルターに捕集されたパティキュレートが排気ガス温度調節手段によって温度調節された排気ガスによって燃焼されることで、捕集手段の再生処理が行われることとなる。
排気ガス温度調節手段は、捕集手段に作用する排気ガスを調節可能な構成を有する。この排気ガス温度調節手段としては、例えばエンジンへの吸気量を絞り調節する吸気絞り調節手段、エンジンの燃料噴射時期を調節する燃料噴射時期調節手段、エンジンのエンジン負荷を調節するエンジン負荷調節手段等があり、これらを適宜用いることができる。これら各手段を調節することで排気ガス温度をパティキュレートの燃焼温度に対応した所定の温度条件に調節し、捕集手段の床温をパティキュレートの燃焼温度に設定することが可能となる。
第1および第2の切替え手段は、各々オン状態とオフ状態とに切替え可能に構成されている。これら各切替え手段がオン状態に設定されると制御手段へ所定の制御を有効にする信号が出力され、反対にオフ状態に設定されるとその制御を解除する信号が出力される構成になっている。これら第1および第2の切替え手段としては、各種のボタン類やスイッチ類を用いることができる。なお、第1および第2の切替え手段を、1つのボタンやスイッチによって兼用することもできる。
制御手段は、第1の切替え手段がオン状態に設定された場合、排気ガス温度調節手段を制御して捕集手段の再生処理をエンジンの運転中に実施する。しかもこの再生処理中にエンジンが停止操作された場合にはその再生処理を中断する。この再生処理は、例えば捕集手段におけるパティキュレート捕集量が所定値に達したときに開始される。例えば、捕集手段を構成するフィルターの前後差圧が予め定めた所定値(しきい値)になると排気ガス温度調節手段へ制御信号が出力される。これにより、排気ガス温度を高め、フィルターの床温をパティキュレートの燃焼温度(例えば、燃焼温度600℃)まで上昇させることで、捕集手段の再生処理が開始される。
また、この制御手段は、第2の切替え手段がオン状態に設定された場合、そのまま排気ガス温度調節手段の制御を実施する。この場合、強制的に捕集手段の再生処理が開始される。しかもこの再生処理はエンジンが停止操作されてもその再生処理が完了するまで継続される。例えば、作業が終了しイグニッションキーがオフ操作されても、エンジンは停止されることなく再生処理は完了まで継続される。
このような構成において、作業者は例えばフォーリフトによる作業が再生処理に要する時間(例えば15〜20分)よりも長いと判断した場合、第1の切替え手段をオン状態(自動再生モード)に設定する。これにより、作業が終了するまでの運転中に再生処理が自動的に行われるため、作業者は再生処理のことを気にせずに作業を行うことができる。反対に、その作業が再生処理に要する時間(例えば15〜20分)よりも短いと判断した場合、作業者は第1の切替え手段をオフ状態に設定する。そして、作業が終了する前に第2の切替え手段をオン状態(強制再生モード)に設定することで再生処理が強制的に実施される。その後、エンジンが停止操作されてもエンジンは停止することなく一気に再生処理が完了する。これにより、再生処理が処理過程で中断されず、無駄な再生処理を無くして燃費の悪化を防ぐことが可能となる。
以上のように、請求項1に記載の排気浄化装置を用いれば、作業者が第1および第2の切替え手段を作業形態に応じて好適に操作することで、車両の作業時間の長短に関わらず燃費の悪化を抑えた捕集手段の再生処理を行うことができる。なお、本発明におけるエンジンとしては、排気浄化装置を搭載するディーゼルエンジンが代表的なものである。
【0007】
ここで、請求項1に記載の制御手段は、請求項2に記載のような構成であるのが好ましい。すなわち、本発明の制御手段は、当該車両が作業時間の短い作業形態を主体とする車両であると判定した場合には、第1の切替え手段がオン状態に設定されてもその設定をオフ状態に切替える。制御手段が、例えば10分以内の短い作業が5回連続で続いたことを検出したとき、自動再生モードを強制的に解除する。これは、作業者が第1の切替え手段をオン状態に設定して自動再生モードを選択したときであっても、その車両の作業形態が必ずしもそのモードに対応していない場合があるということに基づくものである。1回の作業時間が短い状態が継続する場合に自動再生モードのみを適用すると、燃費が悪化するだけでなく、このような作業を継続することでかえってフィルターでの堆積量が増えることとなる。このような作業時間の短い作業形態は、とりわけフォークリフトのような産業車両において多く見られる。そこで、このような場合に制御手段の判断によって自動再生モードを解除するという請求項2に記載の構成を用いることで、作業時間の短い作業形態における燃費の悪化を未然に防止することができ、しかもフィルターでの堆積量が増えるのを防止することが可能となる。
【0008】
また、請求項1,2に記載のエンジンは、請求項3に記載のように産業車両に用いられるエンジンであるのが好ましい。とりわけフォークリフトのような産業車両では、作業形態によっては捕集手段の再生処理を完了するまで運転が継続されず、再生完了前に再生処理が中断される状態が繰り返されるため燃費が低下することが懸念されるが、本発明によればこのような問題を解決するのに特に有効である。
【0009】
請求項4に記載のエンジンの排気浄化方法では、排気ガス中のパティキュレートを捕集した捕集手段に作用する排気ガス温度を調節することでこの捕集手段の再生処理を行うステップを有する。捕集手段としてパティキュレート(粒子状物質)を捕集可能なフィルターを設け、このフィルターにエンジンから排出された排気ガスを通過させて排気ガス中のパティキュレートを捕集する。フィルターに捕集したパティキュレートを温度調節された排気ガスによって燃焼されることで、捕集手段の再生処理を行う。例えば、エンジンへの吸気量を絞る操作、エンジンの燃料噴射時期を調節する操作、エンジンのエンジン負荷を調節する操作等によってする排気ガス温度を調節する。これにより排気ガス温度をパティキュレートの燃焼温度に対応した所定の温度条件に調節し、捕集手段の床温をパティキュレートの燃焼温度に設定することが可能となる。
本発明では、この捕集手段の再生処理に関し、少なくとも第1の制御モード(自動再生モード)および第2の制御モード(強制再生モード)を有する。
第1の制御モードでは、排気ガス温度を制御して捕集手段の再生処理をエンジンの運転中に実施する。しかもこの再生処理中にエンジンが停止操作された場合にはその再生処理を中断する。例えば、捕集手段を構成するフィルターの前後差圧が予め定めた所定値(しきい値)になると排気ガス温度を高め、フィルターの床温をパティキュレートの燃焼温度(例えば、燃焼温度600℃)まで上昇させることで、捕集手段の再生処理を開始する。
一方、第2の制御モードでは、排気ガス温度を調節して前記捕集手段の再生処理を実施する。しかもこの再生処理はエンジンが停止操作されてもその再生処理が完了するまで継続する。例えば、作業が終了しイグニッションキーがオフ操作されても、エンジンを停止させることなく再生処理を継続する。
このような各制御モードの設定は、各種のボタン類やスイッチ類を作業者が操作することで行われる。例えばフォーリフトによる作業が再生処理に要する時間(例えば15〜20分)よりも長いと作業者が判断して第1の切替え手段をオン状態に設定した場合に、第1の制御モード(自動再生モード)の制御を行う。これにより、作業が終了するまでの運転中に再生処理を自動的に行うため、作業者は再生処理のことを気にせずに作業を行うことができる。反対に、その作業が再生処理に要する時間(例えば15〜20分)よりも短いと作業者が判断して第1の切替え手段をオフ状態に設定し、更に作業が終了する前に第2の切替え手段をオン状態に設定した場合に、第2の制御モード(強制再生モード)の制御を行う。その後、エンジンが停止操作されてもエンジンを停止させることなく一気に再生処理を完了させる。これにより、再生処理を処理過程で中断させず、無駄な再生処理を無くして燃費の悪化を防ぐことが可能となる。
以上のように、請求項4に記載の排気浄化方法を用いれば、作業者が第1および第2の切替え手段を作業形態に応じて好適に操作することで、車両の作業時間の長短に関わらず燃費の悪化を抑えた捕集手段の再生処理を行うことができる。
【0010】
ここで、請求項4の排気浄化方法では、請求項5に記載のような制御を用いるのが好ましい。すなわち、第1の制御モードでは、当該車両が作業時間の短い作業形態を主体とする車両であると判定した場合には、捕集手段の再生処理を行わない。これは、第1の制御モード(自動再生モード)であっても、その車両の作業形態が必ずしもそのモードに対応していない場合があるということに基づくものである。1回の作業時間が短い状態が継続する場合に自動再生モードのみを適用すると、燃費が悪化するだけでなく、このような作業を継続することでかえってフィルターでの堆積量が増えることとなる。このような作業時間の短い作業形態は、とりわけフォークリフトのような産業車両において多く見られる。そこで、このような場合に自動再生モードを解除するという請求項5に記載の制御を用いることで、作業時間の短い作業形態における燃費の悪化を未然に防止することができ、しかもフィルターでの堆積量が増えるのを防止することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態を図面を用いて説明する。まず、図1を用いて本実施の形態の排気浄化装置100の構成を説明する。ここで、図1は本実施の形態の排気浄化装置100の構成を示す模式図である。
なお、本実施の形態は、産業車両のひとつであるフォークリフトにつき、そのフォークリフトに搭載されるディーゼルエンジンから排出された排気ガスを浄化処理する技術に本発明を適用した場合について説明するものである。
【0012】
図1に示すように、本発明におけるエンジンの一実施の形態としてのディーゼルエンジン10には、排気浄化装置100が搭載されている。この排気浄化装置100を、ディーゼルエンジン10から排出される排気ガスの浄化処理を行うのに用いる。図1に示すように、排気浄化装置100は、ディーゼルエンジン10の下流の排気経路12に配置された捕集手段14、燃料供給量調節手段20、エンジン負荷調節手段30、吸気絞り調節手段40、制御部50等によって構成されている。なお、ディーゼルエンジン10にはエンジン回転数を検出する回転数センサ11が設置されている。
【0013】
捕集手段14は、排気ガス中のパティキュレートの捕集能力を有する捕集フィルター14aを備えている。また、この捕集手段14には捕集フィルター14aの前後差圧を検出する差圧センサ16、捕集フィルター14a前後の排気温度を検出する排気温度センサ18が設置されている。
【0014】
燃料供給量調節手段20は、機械式の燃料ポンプ22、この燃料ポンプ22に連結されたアクセル24、このアクセル24と燃料ポンプ22との間に介在し、アクセルペダルの操作によらずアクセル開度を調節可能なアクセル開度調節機構26等によって構成されている。このアクセル開度調節機構26はステップモータ(図示省略)によって駆動される構成になっており、これにより燃料噴射ノズルへの燃料供給量が調節されることとなる。また、燃料ポンプ22には、燃料の噴射時期を調節可能な燃料噴射時期調節機構28(タイマ)が設置されている。
【0015】
エンジン負荷調節手段30は、ディーゼルエンジン10によって駆動される油圧ポンプ32、この油圧ポンプ32の油圧を調節可能な油圧調節機構34を備えている。この油圧調節機構34は、例えば、フォークリフトにおけるティルトシリンダのティルトリリーフ弁のように油圧回路上に配置される絞り弁であり、必要に応じ油圧回路を絞り油圧ポンプ32の吐出側の油圧を制御することができるようになっている。
【0016】
吸気絞り調節手段40は、吸気経路42に吸気絞り弁44を備えている。この吸気絞り弁44は、吸気経路42の流路面積を調節することでディーゼルエンジン10への吸気量を絞り調節可能になっている。
【0017】
制御部50は、ECU(電子制御ユニット)によって構成されている。この制御部50は、回転数センサ11、差圧センサ16、排気温度センサ18、燃料ポンプ22、アクセル開度調節機構26、燃料噴射時期調節機構28、油圧調節機構34、吸気絞り弁44、更にはイグニッションキー60、強制再生ボタン62、自動再生ボタン64、堆積インジケータ66の各々と電気的に接続されており、検出信号および制御信号のやりとりを行う構成になっている。この制御部50が本発明における制御手段に対応している。
【0018】
イグニッションキー60がオン状態の設定されることでディーゼルエンジン10の始動操作が行われ、オン状態からオフ状態に設定されることでディーゼルエンジン10の停止操作が行われる。
【0019】
堆積インジケータ66は、捕集手段14におけるパティキュレート捕集量を段階的に表示する構成になっている。例えば図1に示すように、パティキュレート捕集量を棒グラフ状の表示形態によって5段階表示(捕集量を20%、40%、60%、80%、100%の5段階で表示)する構成を用いる。本実施の形態では、パテキュレート捕集量が捕集手段14におけるフィルターの捕集可能限界量に達した場合を100%とする。また、パティキュレート捕集量が多い方(例えば、捕集量80%や100%)の表示を作業者が視識し易い色、例えば赤色系の色を用いて行うことで、パティキュレート捕集量が増えていることが作業者に判り易くなっている。この堆積インジケータ66の表示によって、作業者は強制再生ボタン62の操作タイミングを判断することができる。
【0020】
強制再生ボタン62は、捕集手段14の再生処理を強制的に開始するためのものであり、オン状態とオフ状態とに切替え可能になっている。この強制再生ボタン62が本発明における第2の切替え手段に対応している。この強制再生ボタン62は、例えば1回押圧操作されることで本体に内蔵されたランプが点灯してオン状態(強制再生モード)に設定されたことを示し、再度押圧操作されることでランプが消灯されオフ状態に設定されたことを示す。
なお、本実施の形態では、強制再生ボタン62がオン状態に設定されると、捕集手段14の再生処理は処理完了まで継続される構成になっている。すなわち、捕集手段14の再生処理にディーゼルエンジン10から排出される排気ガスを用いる本実施の形態では、再生処理中に作業が終了しイグニッションキー60がオン状態からオフ状態に設定されてもディーゼルエンジン10の運転を維持することで再生処理が継続されるようになっている。
【0021】
自動再生ボタン64は、捕集手段14のパティキュレート捕集量に基づいてその再生処理を自動的に開始するためのものであり、オン状態とオフ状態とに切替え可能になっている。この自動再生ボタン64が本発明における第1の切替え手段に対応している。この自動再生ボタン64は、例えば1回押圧操作されることで本体に内蔵されたランプが点灯してオン状態(自動再生モード)に設定されたことを示し、再度押圧操作されることでランプが消灯されオフ状態に設定されたことを示す。自動再生ボタン64がオン状態に設定され、さらに捕集手段14のパティキュレート捕集量が予め定めた基準値に達すると再生処理が自動的に開始され、作業中に捕集手段14の再生処理を完了することができる。なお、この再生処理中にイグニッションキー60がオフ状態に設定されると、再生が中断されるため、このような場合には作業終了前に強制再生ボタン62をオン状態に設定するのが好ましい。
【0022】
また、本実施の形態では、当該車両が作業時間の短い作業形態を主体とする車両である場合には、自動再生ボタン64がオン状態であってもこの自動再生ボタン64をオフ状態に切替えるようになっている。制御部50は、車両の作業形態(作業時間、作業回数等)を検出可能な構成になっており、例えば10分以内の短い作業が5回連続で続いたことを検出すると、この車両では自動再生モードは適した方法ではないと判断し自動再生モードを強制的に解除する。1回の作業時間が短い状態が継続する場合に自動再生モードのみを適用すると、燃費が悪化するだけでなく、このような作業を継続することでかえってフィルターでの堆積量が増えることとなるが、本実施の形態によれば作業時間の短い作業形態における燃費の悪化を未然に防止することができ、しかもフィルターでの堆積量が増えるのを防止することが可能となる。
【0023】
次に上記構成の排気浄化装置100を用いてディーゼルエンジン10から排出される排気ガスの浄化処理を行う制御の一例を、図2〜図7を参照しながら説明する。この制御は制御部50を用いて行われる。
ここで、図2は作業時間が長い場合および短い場合における再生処理のタイムチャートである。図3は排気浄化装置100による排気浄化処理を示すフローチャートである。図4は第1実施の形態の再生処理を示すフローチャートであり、図5は第2実施の形態の再生処理を示すフローチャートである。図6は第1実施の形態(吸気絞り制御)および第2実施の形態(吸気絞り制御+燃料噴射量制御)におけるエンジン回転数とトルクとの関係を示すグラフである。図7はエンジン停止処理を示すフローチャートである。
【0024】
車両運転中にディーゼルエンジン10から排出された排気ガス中のパティキュレートは、捕集手段14のフィルターによって捕集される。従って、パティキュレートを捕集した捕集手段14の再生処理を行う必要がある。本実施の形態では、捕集手段14の再生処理を、自動再生モードないし強制再生モードによって行う。いずれの再生モードを用いるかは、強制再生ボタン62および自動再生ボタン64の設定状態に基づいて定められる。
【0025】
図2に示すように、作業が開始されたのち作業時間が再生処理に要する時間(例えば15〜20分)以上であると作業者が判断した場合、作業者は自動再生ボタン64をオン状態に設定する。この状態では、捕集手段14のパティキュレート捕集量が予め定めた基準値に達するとその再生処理が自動的に開始される。その後、再生処理が完了し作業が終了して、イグニッションキー60がオフ状態に設定されることでエンジンが停止される。この態様が本発明における第1の制御モードに対応している。なお、エンジン停止処理については図7を用いて後述する。
【0026】
一方、作業時間が再生処理に要する時間(例えば15〜20分)に満たないと作業者が判断した場合、作業者は作業終了前に強制再生ボタン62をオン状態に設定する。この状態では、強制的に再生処理が開始され、再生処理中に作業が終了しイグニッションキー60がオフ状態に設定されてもエンジンは停止されることなく再生処理が継続される。その後、再生処理が完了することでエンジンが停止される。この態様が本発明における第2の制御モードに対応している。
【0027】
ここで、図2に示す再生処理に関する制御を、図3〜図5に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態では、まず図3中のステップS10によって捕集手段14が再生中か否かを判定する。捕集手段14が再生中であると判定した場合(ステップS10のYES)には、ステップS12へすすみ、捕集手段14が再生中でないと判定した場合(ステップS10のNO)には、ステップS20へすすむ。
【0028】
ステップS12では、自動再生ボタン64がオン状態であるか否かを検出する。自動再生ボタン64がオン状態であると判定した場合(ステップS12のYES)には、そのまま処理を終了し、自動再生ボタン64がオフ状態であると判定した場合(ステップS12のNO)には、ステップS14へすすむ。
ステップS14では、強制再生ボタン62がオン状態であるか否かを検出する。強制再生ボタン62がオン状態であると判定した場合(ステップS14のYES)には、そのまま排気浄化処理を終了する。強制再生ボタン62がオフ状態であると判定した場合(ステップS14のNO)には、ステップS16によって再生処理を中断し処理を終了する。
【0029】
ステップS20では、パティキュレート捕集量Aを算出する。このパティキュレート捕集量Aは、差圧センサ16によって検出した捕集手段14の前後差圧や、その他ディーゼルエンジンの各種運転情報を用いて算出することができる。
ステップS22では、堆積インジケータ66を点灯させることで作業者に強制再生ボタン62を操作することを促す。
ステップS24では、ステップS20で算出したパティキュレート捕集量Aの算出値を、予め定めた基準値(しきい値)Aと比較する。パティキュレート捕集量Aが基準値A(しきい値)に達している場合(ステップS24のYES)には、ステップS26へすすみ、パティキュレート捕集量Aが基準値A(しきい値)に達していない場合(ステップS24のNO)には、そのまま処理を終了する。例えば、基準値A(しきい値)を捕集フィルター14aの捕集可能限界量の80%に設定することができる。
ステップS26では、自動再生ボタン64がオン状態であるか否かを検出する。自動再生ボタン64がオン状態であると判定した場合(ステップS26のYES)には、ステップS30によって再生処理を開始し、自動再生ボタン64がオフ状態であると判定した場合(ステップ26のNO)には、ステップS28へすすむ。
ステップS28では、強制再生ボタン62がオン状態であるか否かを検出する。強制再生ボタン62がオン状態であると判定した場合(ステップS28のYES)には、ステップS30によって再生処理を開始し、強制再生ボタン62がオフ状態であると判定した場合(ステップS28のNO)には、そのまま処理を終了する。
【0030】
ステップS30では、図4ないし図5のフローチャートにしたがって再生処理が実施される。なお、図4および図5に示す再生処理は、一度開始されると、図3のフローチャートとは別のルーチンによって、図3のフローチャートと並行して実行される。
捕集手段14の再生処理において排気ガス温度を調節する排気ガス温度調節手段としては、燃料供給量調節手段20、エンジン負荷調節手段30、吸気絞り調節手段40、燃料噴射時期調節機構28などを必要に応じて組み合わせて用いることができる。ここでは、排気ガス温度調節手段として、燃料供給量調節手段20、エンジン負荷調節手段30、および吸気絞り調節手段40を用いる第1実施の形態と、更に燃料噴射時期調節機構28を加えて用いる第2実施の形態について説明する。
【0031】
〔第1実施の形態〕
まず、第1実施の形態では、図4に示すフローチャートにしたがって捕集手段14の再生処理を行う。まず、図4中のステップS110において回転数センサ11によってディーゼルエンジン10のエンジン回転数Nを検出し、この検出値Nと基準値(例えば1000rpm)との比較を行う。エンジン回転数Nが基準値以上であると判定された場合は(ステップS110のYES)、ステップS112にすすむ。反対にエンジン回転数Nが基準値よりも小さいと判定された場合は(ステップS110のNO)、ステップS111にすすみ燃料供給量調節手段20のアクセル開度調節機構26によってアクセル開度を増やしアイドルアップを行う。そして、エンジン回転数Nが基準値以上になるまで、ステップS110およびステップS111の処理を繰り返す。
【0032】
ステップS112では、アクセル開度Mを検出し、この検出値と基準値(例えば10%)との比較を行う。アクセル開度Mが基準値以上であると判定された場合は(ステップS112のYES)、ステップS114にすすむ。反対にアクセル開度Mが基準値よりも小さいと判定された場合は(ステップS112のNO)、ステップS113にすすみエンジン負荷調節手段30の油圧調節機構34によって油圧アップを行う。そして、アクセル開度Mが基準値以上になるまで、ステップS112およびステップS113の処理を繰り返す。エンジンの排気ガス温度は諸条件により変化する。しかし、排気ガス温度を600℃以上に昇温するためには、最低限必要なエンジン回転数Nとアクセル開度Mが存在し、これらは実験的に求めることができる。ステップS110〜S113では、この最低条件をクリアすべくディーゼルエンジン10を制御する。
【0033】
ステップS114では、吸気絞り調節手段40の吸気絞り弁44の絞り制御を行う。上記の一連の制御は、捕集手段14の入口温度Tを、パティキュレートの燃焼温度(例えば600℃)以上とすることを目標とするものであり、吸気絞り弁44の絞り開度は予め準備されたマップ等を用いたうえで運転状況に応じて好適に設定される。
【0034】
ステップS115では、入口温度Tとパティキュレートの燃焼温度との比較を行い、入口温度Tが燃焼温度よりも低いと判定された場合は(ステップS115のNO)、ステップS116にすすむ。ステップS116では、エンジン負荷調節手段30の油圧調節機構34によって油圧アップを行い、入口温度Tが燃焼温度以上になるまでステップS115およびステップS116の処理を繰り返す。ステップS115において入口温度Tが燃焼温度以上になったと判定された場合は(ステップS115のYES)、ステップS117にすすむ。ステップS117では、入口温度Tが燃焼温度以上になってからの時間をカウントし、所定時間が経過していなければ(ステップS117のNO)、ステップS118へすすみ、所定時間が経過すれば(ステップS117のYES)、再生処理を完了する。ステップS118では、図3中の「再生処理中断」ステップ(ステップS16)を通ったか否かを判定する。「再生処理中断」ステップを通った(再生処理中断フラグオン)場合(ステップS118のYES)には、再生処理を完了し、そうでない場合(ステップS118のNO)には、ステップS110に戻る。
【0035】
このように第1実施の形態は、まずエンジン回転数と燃料噴射量を、その最低条件として設定された所定値以上に制御する。次にエンジンの吸気絞りを制御してエンジンの吸気量を絞ることで排気ガス温度の昇温を行う。そして最後に排気ガス温度が所定値以上となるようにエンジン負荷と燃料噴射量を制御することで、排気ガス温度の足りない昇温部分を燃料噴射量の増加によって補う。
このような第1実施の形態を実施することによって、例えば図6に示すような効果を得ることができる。すなわち、本実施の形態のような制御を用いない場合(昇温制御なしの場合)、図6中の破線(吸気絞り制御なしライン)上の領域G(エンジン回転数およびトルク(エンジン負荷)の高い領域)に設定しないと入口温度Tを600℃にすることができない。これに対し、第1実施の形態を実施することによって、図6中の細線より上であれば、エンジン回転数およびトルク(エンジン負荷)が破線ラインより低い設定であっても、入口温度Tを600℃にすることができる。従って、昇温制御なしの場合に比して捕集手段14の再生処理を行う際の燃費を向上させることができる。
【0036】
〔第2実施の形態〕
次に、第2実施の形態では、図5に示すフローチャートにしたがって捕集手段14の再生処理を行う。図5に示す再生処理では、まず第1実施の形態と同様のステップS110〜S113を行う。ステップS112でアクセル開度Mが基準値以上であると判定された場合は(ステップS112のYES)、ステップS120にすすむ。
【0037】
ステップS120では、捕集手段14前後の差圧ΔPを検出し、この検出値と基準値BkPaとの比較を行う。差圧ΔPが基準値以下であると判定された場合、すなわち捕集手段14におけるパティキュレートの堆積量が所定の管理値よりも少ない場合は(ステップS120のYES)、ステップS122にすすむ。反対に差圧ΔPが基準値よりも小さいと判定された場合、すなわち捕集手段14におけるパティキュレートの堆積量が所定の管理値よりも多い場合は(ステップS120のNO)、ステップS121にすすむ。
【0038】
ステップS121では、捕集手段14の出口温度Tを検出し、この検出値と基準値(例えば620℃)との比較を行う。出口温度Tが基準値以上であると判定された場合は(ステップS121のYES)、ステップS123にすすみ、出口温度Tが基準値よりも低いと判定された場合は(ステップS121のNO)、ステップS122にすすむ。
【0039】
一方、ステップS122では、捕集手段14の出口温度Tを検出し、この検出値と基準値(例えば670℃)との比較を行う。出口温度Tが基準値以上であると判定された場合は(ステップS122のYES)、ステップS123にすすみ、出口温度Tが基準値よりも低いと判定された場合は(ステップS122のNO)、ステップS125にすすむ。すなわち、出口温度Tが高い場合にステップS123にすすみ、出口温度Tが低い場合にステップS125にすすむ。
なお、捕集手段14におけるパティキュレートの堆積量が多すぎる場合は温度が過度に上昇することを勘案し、ステップS121における基準値をステップS122における基準値よりも低い設定とするのが好ましい。
【0040】
ステップS123では、燃料噴射時期調節機構28を用いて燃料の噴射時期(タイミング)を進める進角制御を行い、ステップS124では、吸気絞り弁44の開放制御を行い、その後ステップS129にすすむ。すなわち、吸気絞り弁44の開放制御によって空気量が増え排気ガス温度の上昇が抑えられ、また進角制御によってディーゼルエンジン10から排気される未燃ガスが減り排気ガス温度の上昇が抑えられる。これにより、上がりすぎた排気ガス温度が更に上昇するのを阻止することができる。
【0041】
ステップS125では、燃料噴射時期調節機構28を用いて燃料の噴射時期(タイミング)を遅らせる遅角制御を行い、ステップS126では、吸気絞り弁44の絞り制御(吸気絞り制御)を行う。すなわち、吸気絞り弁44の絞り制御によって空気量が減り排気ガス温度の上昇が促進され、また遅角制御によってディーゼルエンジン10から排気される未燃ガスが増え排気ガス温度の上昇が促進される。これにより、目標温度に達していない排気ガス温度を上昇させることができる。
【0042】
ステップS127では、入口温度Tがパティキュレートの燃焼温度(例えば600℃)に達したか否かを判定する。入口温度Tが燃焼温度以上になったと判定された場合は(ステップS127のYES)、ステップS129にすすむ。反対に入口温度Tが燃焼温度よりも低いと判定された場合は(ステップS127のNO)、ステップS128にすすむ。ステップS128では、エンジン負荷調節手段30の油圧調節機構34によって油圧アップを行い、入口温度Tが燃焼温度以上になるまでステップS127およびステップS128の処理を繰り返す。ステップS129では、入口温度Tが燃焼温度以上になってからの時間をカウントし、所定時間が経過していなければ(ステップS129のNO)、ステップS130へすすみ、所定時間が経過すれば(ステップS129のYES)、再生処理を完了する。ステップS130では、図3中の「再生処理中断」ステップ(ステップS16)を通ったか否かを判定する。「再生処理中断」ステップを通った(再生処理中断フラグオン)場合(ステップS130のYES)には、再生処理を完了し、そうでない場合(ステップS130のNO)には、ステップS110に戻る。
【0043】
このように第2実施の形態では、まずエンジン回転数と燃料噴射量を、その最低条件として設定された所定値以上に制御する。次にエンジンの吸気絞りを制御してエンジンの吸気量を絞り、また燃料噴射タイミングを制御して燃料噴射時期を遅らせることで排気ガス温度の昇温を行う。そして最後に排気ガス温度が所定値以上となるようにエンジン負荷と燃料噴射量を制御することで、排気ガス温度の足りない昇温部分を燃料噴射量の増加によって補う。
このような第2実施の形態を実施することによって、例えば図6に示すような効果を得ることができる。すなわち、第2実施の形態を実施することによって、図6中の太線(吸気絞り制御+噴射タイミング遅角制御(TCV制御)ライン)上において第1実施の形態よりも更にエンジン回転数およびトルク(エンジン負荷)が低い場合であっても、入口温度Tを600℃にすることができる。従って、捕集手段14の再生処理を行う際の燃費を第1実施の形態よりも更に向上させることができる。
【0044】
以上のような実施の形態によれば、作業者が強制再生ボタン62および自動再生ボタン64を作業形態に応じて好適に操作することで、車両の作業時間の長短に関わらず燃費の悪化を抑えた捕集手段14の再生処理を行うことができる。とりわけフォークリフトのような産業車両では、作業形態によってはフィルターの再生処理を完了するまで運転が継続されず再生完了前に再生処理が中断される状態が繰り返されるため燃費が低下することが懸念されるが、本実施の形態によればこのような問題を解決するのに特に有効である。
また、本実施の形態では、車両が作業時間の短い作業形態を主体とする車両である場合には、自動再生ボタン64がオン状態であってもこの自動再生ボタン64をオフ状態に切替えるように構成したため、作業時間の短い作業形態における燃費の悪化を未然に防止することができ、しかもフィルターでの堆積量が増えるのを防止することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、吸気絞り調節手段40と、燃料噴射時期調節機構28と、エンジン負荷調節手段30とを用いて排気ガス温度調節手段を構成したため、排気ガス温度の高い昇温効果を得ることが可能となる。従って、昇温制御なしの場合に比して捕集手段14の再生処理を行う際の燃費を向上させることができる。
【0045】
最後に、本実施の形態のエンジンの停止処理を図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図7に示すエンジン停止処理では、ステップS140によってイグニッションキー60がオフ操作されたか否かを検出する。イグニッションキー60がオフ操作された場合(ステップS140のYES)には、ステップS142へすすみ、イグニッションキー60がオフ操作されない場合(ステップS140のNO)には、そのまま処理を終了する。
ステップS142では、捕集手段14が再生中か否かを判定する。捕集手段14が再生中であると判定した場合(ステップS142のYES)には、ステップS144へすすみ、捕集手段14が再生中でないと判定した場合(ステップS142のNO)には、エンジンを停止(ストップ)させる。
ステップS144では、強制再生ボタン62がオン状態であるか否かを検出する。強制再生ボタン62がオン状態であると判定した場合(ステップS144のYES)には、そのまま処理を終了し、強制再生ボタン62がオフ状態であると判定した場合(ステップ144のNO)には、エンジンを停止(ストップ)させる。
【0046】
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0047】
上記実施の形態では、捕集手段14の強制再生処理がエンジンの運転中に開始される場合について記載したが、この強制再生処理はエンジンの運転中に開始されることに限定されず、エンジンの停止操作がなされた後に開始されてもよい。
【0048】
また、上記実施の形態では、各々押圧操作されることでオン状態とオフ状態とを切替える強制再生ボタン62および自動再生ボタン64を用いる場合について記載したが、押圧操作以外によってオン状態とオフ状態とを切替え可能な各種のスイッチ類を用いることもできる。また、強制再生ボタン62および自動再生ボタン64にかえて、強制再生モード、自動再生モード、再生中断モードの3つのモードに切替え可能な1つの操作部材(切替え手段)を用いることもできる。
【0049】
また、上記実施の形態では、排気浄化装置を有するディーゼルエンジンに本発明を適用する場合について記載したが、排気浄化装置を有する他のエンジンに本発明を適用することもできる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パティキュレートを捕集する捕集手段を備えたエンジンの排気浄化装置につき、車両の作業時間の長短に関わらず、燃費の悪化を抑えた捕集手段の再生処理を行うことができることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の排気浄化装置100の構成を示す模式図である。
【図2】作業時間が長い場合および短い場合における再生処理のタイムチャートである。
【図3】排気浄化装置100による排気浄化処理を示すフローチャートである。
【図4】第1実施の形態の再生処理を示すフローチャートである。
【図5】第2実施の形態の再生処理を示すフローチャートである。
【図6】第1実施の形態(吸気絞り制御)および第2実施の形態(吸気絞り制御+燃料噴射量制御)におけるエンジン回転数とトルクとの関係を示すグラフである。
【図7】エンジン停止処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ディーゼルエンジン
12…排気経路
14…捕集手段
14a…捕集フィルター
16…差圧センサ
18…排気温度センサ
20…燃料供給量調節手段
22…燃料ポンプ
24…アクセル
26…アクセル開度調節機構
28…燃料噴射時期調節機構
30…エンジン負荷調節手段
32…油圧ポンプ
34…油圧調節機構
40…吸気絞り調節手段
42…吸気経路
44…吸気絞り弁
50…制御部
60…イグニッションキー
62…強制再生ボタン(第2の切替え手段)
64…自動再生ボタン(第1の切替え手段)
66…堆積インジケータ
100…排気浄化装置

Claims (5)

  1. エンジンから排出される排気ガスの浄化処理を行うのに用いるエンジンの排気浄化装置であって、
    前記エンジンから排出された排気ガス中のパティキュレートを捕集する捕集手段と、この捕集手段に作用する排気ガス温度を調節可能な排気ガス温度調節手段と、オン状態とオフ状態とに切替え可能な第1および第2の切替え手段と、制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1の切替え手段がオン状態に設定された場合には、前記排気ガス温度調節手段を制御して前記捕集手段の再生処理をエンジンの運転中に実施し、しかもこの再生処理中にエンジンが停止操作された場合にはその再生処理を中断すると共に、前記第2の切替え手段がオン状態に設定された場合には、前記排気ガス温度調節手段を制御して前記捕集手段の再生処理を実施し、しかもこの再生処理はエンジンが停止操作されてもその再生処理が完了するまで継続するように構成されていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載したエンジンの排気浄化装置であって、
    前記制御手段は、当該車両が作業時間の短い作業形態を主体とする車両であると判定した場合には、前記第1の切替え手段がオン状態に設定されてもその設定をオフ状態に切替えるように構成されていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  3. 請求項1または2に記載したエンジンの排気浄化装置であって、
    前記エンジンは、産業車両に用いられるエンジンであることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  4. エンジンから排出される排気ガスの浄化処理を行うエンジンにつき、排気ガス中のパティキュレートを捕集した捕集手段に作用する排気ガス温度を調節することでこの捕集手段の再生処理を行うステップを有する排気浄化方法であって、
    前記排気ガス温度調節手段を制御して前記捕集手段の再生処理をエンジンの運転中に実施し、この再生処理中にエンジンが停止操作された場合にはその再生処理を中断する第1の制御モードと、
    前記排気ガス温度調節手段を制御して前記捕集手段の再生処理を実施し、この再生処理はエンジンが停止操作されてもその再生処理が完了するまで継続する第2の制御モードとを有することを特徴とするエンジンの排気浄化方法。
  5. 請求項4に記載したエンジンの排気浄化方法であって、
    前記第1の制御モードでは、当該車両が作業時間の短い作業形態を主体とする車両であると判定した場合には、前記捕集手段の再生処理を行わないことを特徴とするエンジンの排気浄化方法。
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