JP2004175223A - 二輪自動車の後輪懸架装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】車高調整及び、車高とクッション性の相対関係の調整を同時に行い得る二輪自動車の後輪懸架装置を提供する。
【構成】後輪懸架装置は、リヤスイングア−ムの揺動とリアクッションユニットのピストンロッドの動作との相対運動が、支持位置で回動する運動伝達部材の運動を介して伝達される構造にして、運動伝達部材の支持位置の変更によって、ピストンロッドの動作位置とリヤスイングア−ムの揺動運動の定常位置が変わるようにして、車高調整及び、車高とクッション性の相対関係の調整とが同時に行い得る機構にされている。
【選択図】 図1
【構成】後輪懸架装置は、リヤスイングア−ムの揺動とリアクッションユニットのピストンロッドの動作との相対運動が、支持位置で回動する運動伝達部材の運動を介して伝達される構造にして、運動伝達部材の支持位置の変更によって、ピストンロッドの動作位置とリヤスイングア−ムの揺動運動の定常位置が変わるようにして、車高調整及び、車高とクッション性の相対関係の調整とが同時に行い得る機構にされている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車高調整とクッションの硬柔性調整とを同時的に行い得る機構を有する二輪自動車のリヤスイングア−ム式の後輪懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
二輪自動車のリヤスイングア−ム式の後輪懸架装置は、後車輪を保持するリヤスイングア−ムの上下に揺動をクッションユニットにより緩衝して、二輪自動車のクッション性がクッションユニットの本来的な緩衝性が直接的に反映する構造にされている。
なお、後輪懸架装置(その用語はJISD0109(二輪自動車用語)に規定)については、リアサスペンション等が同義の技術用語として使用されている。本明細書では、「後輪懸架装置」の用語を使用する。リヤスイングア−ム(その用語はJISD0109(二輪自動車用語)に規定)についても、スイングア−ム、揺動ア−ム、リアサスペンションのア−ム、リヤフォ−クのア−ム等が同義の技術用語として使用されている。本明細書では、「リヤスイングア−ム」の用語を使用する。後輪懸架装置のクッションユニット(その用語はJISD0109(二輪自動車用語)に規定)についても、リア用クッションユニット、リアクッションユニット、リアサスペンションユニット等が同義の技術用語として使用されている。本明細書では、明瞭性の点から「リアクッションユニット」の用語を使用する。
【0003】
二輪自動車では、積載量の増加(例えば、2人乗り)により車高が沈んで車体の姿勢を変化させて運動性能・操縦性能の影響が生ずる。乗降性及び高速走行安定性からは低車高が望ましく、悪路走行時のロ−ドクリアランスの確保からは高車高が望ましい。ライダ−(運転者)の身体的特長及び感覚に適合した車高が、操縦性・走行安定性・乗降性の確保から望ましい。
【0004】
一方、二輪自動車の構造は多様であって、リヤスイングア−ムの後車輪支持方式には、両持ち式と片持ち式があり、リヤスイングア−ムとリアクッションユニットとの結合方式も、リンク機構方式と直接伝達方式とがあり、リアクッションユニットの方式も、1本と2本による方式があって、その相違によってリヤスイングア−ムとリアクッションユニットとの結合方式も相違する。
また、リアクッションユニットは、ダンパ−(緩衝器)とバネの組み合わせについても、様々な構造及び形式が採用されていて、例えば、筒形のダンパ−ついては、倒立単筒片効き型、倒立単筒両効き型、正倒立単筒片効き型、正立単筒両効き型、複筒正立型等の形式が採用されている。また、ダンパ−の作動機構には、液圧(多くは、油圧)及びガス圧(多くは、空気圧、窒素圧)が用いられて、バネには、金属圧縮コイルバネ及びガスばね(空気ばねが代表的)が用いられている。
【0005】
そのために、二輪自動車における従来の車高調整は、リアクッションユニットの金属圧縮コイルばね若しくはガスばねを調整するための操作部を設けて、そこで、金属圧縮コイルばねではプリロ−ド等を変え、ガスばねでは封入圧の調整によりばね定数(通常は、1mm圧縮するのに必要な荷重変化)を変えて車高調整する方式が採用されている。従って、従来の車高調整によれば、リアクッションユニットの緩衝性能が車高調整によって直線的に変化して、二輪自動車のクッション性が図16に示すように直線的に変化する。
なお、二輪自動車にあっては、工業的実施の車高調整として、それ以外の手段が採用されておらず、単なる提案としては、フレ−ム(車体フレ−ム)とリアクッションユニットとの間に部材を介在させて車高を調整する手段がある(特開平7−205869公報を参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車高調整手段では、車高調整がクッション性を直線的に変化させるところから、車高調整によって、クション性の悪化及びライダ−の身体的特長及び感覚に対する不適合が生じて、運動性能・操縦性能・走行安定性をも低下させていた。
そこで、車高調整によってクション性をも向上若しくは適合化させる手段及び車高調整によってライダ−が望むクション性を獲得する手段が、本発明者により詳細に検討されて、本発明による新たな後輪懸架装置が創案された。
【0007】
(1)本発明は、車高調整によってクション性を非線形に変化させることを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、を目的とする。
(2)本発明は、車高調整によって多様にクション性(例えば、ライダ−が望むクション性)を変化させることを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、を目的とする。
(3)本発明は、リアクッションユニットのダンパ−及びバネの性能を維持して、簡単な操作で車高調整することを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、を目的とする。
(4)本発明は、二輪自動車の車体フレ−ムの形状・構造に制約されることなく装備して、車高調整を可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、をも目的とする。
(5)本発明は、車高調整によって、ライダ−が望む運動性・操縦性・走行安定性等を獲得することを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、をも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による二輪自動車の後輪懸架装置は、リヤスイングア−ムの揺動を運動伝達部材を介してリアクッションユニットにより緩衝する構造の後輪懸架装置であって、
運動伝達部材は、リヤスイングア−ムの揺動とリアクッションユニットの動作部の運動を相対運動として受ける連結部と、運動伝達部材の位置決め機能を有する支持部とを有して、相対運動により一方の連結部が下降して車体フレ−ムから伸びる部材により規制される軌跡で支持部を運動させて他方の連結部を上昇させる構造と、支持部を上下に変位可能な構造とを備えてなること、を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による二輪自動車の後輪懸架装置の実施の形態を図1〜図12に基づいて具体的に説明する。図1〜図15は、本発明の実施の形態の好適な具体例ではあるが、本発明に包含される多様な好適な具体例の一部の例示である。なお、各図において同一符号を付したものは、同一若しくは同等のものを示している。
【0010】
〔後輪懸架装置〕:
図1は、本発明による好適な後輪懸架装置の具体例を示す説明図であって、リヤスイングア−ム1は、車体フレ−ム2の受け部(代表的には、ピボット軸受、ピボット軸等)3に上下揺動可能に取り付けられて後端部で後車輪(図示せず)の車軸を保持し、リヤスイングア−ム1に設けた取付部4(詳細は図2を参照)に運動伝達部材5の連結部6が回動可能に固着されている。
運動伝達部材5は、縦方向三角形平面のブロック状部材から構成されて、リヤスイングア−ム1とリアクッションユニット8のピストンロッド(図示を省略)とが、上辺両端部のコ−ナ部の連結部6、7に回動可能に連結されて、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材(例えば、ロッド、軸及びその他の部材からなる)9の先端部によって支持部10が回動可能に支えられている。
また、腕状部材9は、車体フレ−ム2に後端部12が回動可能に取り付けられて、一方の連結部6、7に運動(力)が負荷されると、その力に作用によって支持部10が腕状部材9の回動軌跡で動いて、他方の連結部6、7に力が作用する。すなわち、運動伝達部材5は、支持部10に位置決めされて、各連結部6、7から支持部10の距離の比率によって力の作用が相違することになる。
なお、「リヤスイングア−ム」の用語は、リヤスイングア−ム全体を表示する場合、及び後車輪の左右両側に配置の個々のリヤスイングア−ムを表示する場合のいずれにも使用されている。本明細書にあっては、特に言及しない限り、リヤスイングア−ム全体を表示する語義で使用している。車体フレ−ムのピボット受け部は、公知の構造であってもよく、新たに創作されたものでもよい。
【0011】
図2は、取付部4の具体例を示す斜視図であって、取付部4は、後車輪の両側に配置のリヤスイングア−ム1、1の途中に配設の横方向部材20の裏面に設けられている。取付部4は、それに内装の摺動装置(例えば、ベアリング、軸受等)を介して連結部6に連結される。
【0012】
図3は、運動伝達部材5、5の支持部10、10がリヤスイングア−ム1の取付部4の両側部に回動可能に連結された状態を示す説明図であって、図3において、支持部10、10は、取付部4に内装のリング状部材31に取り付けられて、そらが摺動装置(例えば、ベアリング、軸受等)により回動可能にされている。
【0013】
図4は、リヤスイングア−ムの具体例を示す説明図であって、後車輪を両側から保持する両リヤスイングア−ム1、1の途中に配設の横方向部材20の下面に取付部4が設けられている。次に、運動伝達部材を具体的に説明する。
【0014】
〔運動伝達部材〕:
図5は、運動伝達部材の具体例の斜視図であって、視認を容易にするために、支持部が設けられた嵌合部材が外された状態を図示している。図5において、運動伝達部材50は、本体部が厚みのある三角平面の高強度金属ブロックから構成されて、その三角平面の一辺の両端部に相当するコ−ナ部には、リヤスイングア−ム及びリアクッションユニットと連通する連結部51、52が設けられて、他のコ−ナ部には、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材9の先端部により支えられる支持部53が回動可能に設けられている。
連結部51、52は、裏面(図3で表示される面を表面とする場合の裏面で、後車輪に近い側)が部分的に閉塞した円形穴に形成されて、リヤスイングア−ム取付部4に固着される同形の嵌合部(図示を省略)と、リアクッションユニットのピストンロッドの先端部に設けた同形の嵌合部(図示を省略)とが、回動可能に嵌合される。
支持部53は、六角状部と円形状部との平面部を有する短筒状部からなる嵌合部55に平面中央から偏位して設けられて、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材9の先端部で回動可能に支持される。回動は摺動装置によるのが一般的である。嵌合部55は、嵌合穴56に嵌合されて六角状部で係止されて固着される。図6は、嵌合部55を示す説明図である。
【0015】
図7〜図12は、運動伝達部材50の平面図であって、嵌合部55の六角平面の一辺に相当する角度だけ順次回転して嵌合穴56に嵌合して支持部53の位置を上下若しくは上下と左右にずらした状態を示している。支持部53は、嵌合部55の六角平面の中央より偏位した配置に設けられているので、嵌合部55を少し回転させて嵌合すると支持部53が偏位する。
【0016】
次に、支持部53の偏位と車高及びクッション性(硬柔性、柔軟の特性)の調整との関係を図13に基づいて説明する。
図13において、符号Aがリヤスイングア−ムに連通する連結部で、符号Bがリアクッションユニットのピストンロッドに連通する連結部で、符号Cが支持部である。運動伝達部材は、その構造から、一方の連結部A、Bに負荷される力は支持部Cに作用して、運動伝達部材の運動(連結部A、Bと支持部Cとの中央部を仮想中心とする回動に近似の運動)により他方の連結部A、Bに作用する。連結部A、Bの間で伝わる力は、連結部A、Bと支持部Cとの距離の比率である。そのために、支持部Cが当初の位置から支持部C1 を変位すると、距離の比率が、L2 /L1 がL4 /L3 に変化する。すなわち、連結部A、Bの間で伝わる力の大きさが変化する。
一方、支持部Cの運動軌跡は、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材9の長さにより規制されるので、支持部Cの変位によりリアクッションユニットのピストンロッドと連結部Bとの距離及びピストンロッドの圧縮の程度が変化して、それによって、リヤスイングア−ムの傾きが変化して車高も変化する。また、リアクッションユニットのストロ−ク量・圧縮度等によりクッション性(代表的には、硬軟)が直接的に影響を受けるので、支持部Cの変位によりクッション性が変化する。
【0017】
図14は、運動伝達部材の支持部を図7〜図12のように変位した場合の車高及びクッション性の相対変化の関係を示す線図である。
【0018】
図15は、支持部を設ける嵌合部55の六角状部を多角形にした場合の車高及びクッション性の相対変化の関係を示す線図である。
そして、運動伝達部材は、嵌合部55の嵌合状態を変えるだけで、支持部を変位させて車高調整とクッション性とを調整することが可能になる。嵌合部55は、六角形部分をより数の多い多角形(例えば、8角形・10角形・12角形14角形等)にする等して、より微細な車高調整が可能になる。
【0019】
〔車体フレ−ムと後輪懸架装置〕:
後輪懸架装置は、車体フレ−ムの形式・構造に制約されることなく装備が可能である。車体フレ−ムが、例えば、ダブルグレ−ドル型フレ−ム、セミダブルグレ−ドル型フレ−ム、シングルグレ−ドル型フレ−ム、ダイヤモンド型フレ−ム、ダウンチュ−ブ型フレ−ム若しくはトランス型フレ−ムであることが可能である。
【0020】
〔リアクッションユニットと後輪懸架装置〕:
後輪懸架装置は、リアクッションユニットが、単数方式及び二本方式のいずれであることも可能であって、運動伝達部材に応じて小型化も可能である。
【0021】
〔他の具体例〕:
本発明の二輪自動車の後輪懸架装置では、上述した実施の形態以外の多様な実施の形態が可能である。以下にその具体例の一部を例示する。
(i)運動伝達部材は、本発明の機能を備えていれば、特に、形態において制約がない。
(ii)運動伝達部材は、その平面が三角以外の任意の形状であることが可能であって、例えば、多角形、菱形、台形、円形若しくは楕円形等であることが可能である。例えば、図16のような運動伝達部材にすることが可能になる。
(iii)運動伝達部材は、厚みの方が大きい立体形状であることも可能である。
(iv)後輪懸架装置は、図17のようにリンク機構により動作させてもよい。図17において、符号170はリヤスイングア−ム、符号171はリアクッションユニット、符号172は運動伝達部材、符号173はロッドである。
(v)運動伝達部材は、電動及び油圧等の手段により支持部を変位する機構を備えてもよい。
(vi)運動伝達部材は、支持部の位置検出手段を設けて検出信号によって車高を表示することも可能である。
(vii)運動伝達部材は、リヤスイングア−ム及びリアクッションユニットのピストンロッドに連通する連結部及び支持部の配置とを変えることによっても、車高とクッション性との相対関係を変えることができる。
(viii)運動伝達部材は、その支持部を支点とする回運軌跡と、連結部及び支持部の配置を変えて、車高及びクッション性の相対変化について図14及び図15以外の任意の状態を創りだすことができる。
【0022】
なお、本発明においては、本発明の目的に沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りにおいては、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意であって、いずれも本発明の範囲である。
【0023】
【発明の効果】
本発明の後輪懸架装置によれば、下記(a)〜(l)に代表される様々な効果が得られる。
(a)運動伝達部材の支持部手の変位により車高調整とクッション性調整を容易かつ簡単に行うことが可能になる。
(b)ライダ−に適合する車高調整とクッション性調整を可能する構造にするのが容易である。
(c)車高調整にしてもリアクッションユニットのばね常数及びダンパ−減衰定数の設定条件が維持されて、最適なばね常数及びダンパ−減衰定数の組み合わせが車高調整後も維持される。
(d)運動伝達部材の構造が簡単であるので、高強度材料により運動伝達部材の小型化が容易になる。
(e)二輪自動車の車体フレ−ムの形状・構造に制約されることなく装備可能である。
(f)リアクッションユニットのばね及びダンパ−の形式・構造に制約されることがない。
(g)車高調整による運動性能・操縦性能・走行安定性等の維持・向上が容易である。
(h)車高調整の機構・操作が簡単である。
(i)リアクッションユニットの方式に制約されることなく装備可能である。
(j)リヤスイングア−ムの形式に制約されることなく装備可能である。
(k)広い重量範囲においてライダ−に適するクッション性を与えることができる。
(l)クッション性の調整は、代表的には、クッションの硬柔の調整であるが、硬柔以外の特性を変えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による後輪懸架装置の具体例を示す説明図である。
【図2】運動伝達部材の取付部の具体例を示す説明図である。
【図3】運動伝達部材の取付部の具体例を示す説明図である。
【図4】リヤスイングア−ムの具体例を示す説明図図である。
【図5】運動伝達部材の具体例を示す説明図図である。
【図6】運動伝達部材の具体例の部分の拡大説明図である。
【図7】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図8】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図9】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図10】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図11】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図12】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図13】支持部の変位と車高及びクッション性との関係を説明する線図である。
【図14】車高及びクッション性の変化を示す線図である。
【図15】車高及びクッション性の変化を示す線図である。
【図16】運動伝達部材の他の具体例の説明図である。
【図17】後輪懸架装置の他の具体例の説明図である。
【図18】従来の車高及びクッション性の変化を示す線図である。
【符号の説明】
1 リヤスイングア−ム
2 車体フレ−ム
3 受け部
4 取付部
5 運動伝達部材
6 連結部
7 連結部
8 リアクッションユニット
9 腕状部材
10 支持部
50 運動伝達部材
31 リング状部材
50 運動伝達部材
51 連結部
52 連結部
53 支持部
55 嵌合部
56 嵌合穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、車高調整とクッションの硬柔性調整とを同時的に行い得る機構を有する二輪自動車のリヤスイングア−ム式の後輪懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
二輪自動車のリヤスイングア−ム式の後輪懸架装置は、後車輪を保持するリヤスイングア−ムの上下に揺動をクッションユニットにより緩衝して、二輪自動車のクッション性がクッションユニットの本来的な緩衝性が直接的に反映する構造にされている。
なお、後輪懸架装置(その用語はJISD0109(二輪自動車用語)に規定)については、リアサスペンション等が同義の技術用語として使用されている。本明細書では、「後輪懸架装置」の用語を使用する。リヤスイングア−ム(その用語はJISD0109(二輪自動車用語)に規定)についても、スイングア−ム、揺動ア−ム、リアサスペンションのア−ム、リヤフォ−クのア−ム等が同義の技術用語として使用されている。本明細書では、「リヤスイングア−ム」の用語を使用する。後輪懸架装置のクッションユニット(その用語はJISD0109(二輪自動車用語)に規定)についても、リア用クッションユニット、リアクッションユニット、リアサスペンションユニット等が同義の技術用語として使用されている。本明細書では、明瞭性の点から「リアクッションユニット」の用語を使用する。
【0003】
二輪自動車では、積載量の増加(例えば、2人乗り)により車高が沈んで車体の姿勢を変化させて運動性能・操縦性能の影響が生ずる。乗降性及び高速走行安定性からは低車高が望ましく、悪路走行時のロ−ドクリアランスの確保からは高車高が望ましい。ライダ−(運転者)の身体的特長及び感覚に適合した車高が、操縦性・走行安定性・乗降性の確保から望ましい。
【0004】
一方、二輪自動車の構造は多様であって、リヤスイングア−ムの後車輪支持方式には、両持ち式と片持ち式があり、リヤスイングア−ムとリアクッションユニットとの結合方式も、リンク機構方式と直接伝達方式とがあり、リアクッションユニットの方式も、1本と2本による方式があって、その相違によってリヤスイングア−ムとリアクッションユニットとの結合方式も相違する。
また、リアクッションユニットは、ダンパ−(緩衝器)とバネの組み合わせについても、様々な構造及び形式が採用されていて、例えば、筒形のダンパ−ついては、倒立単筒片効き型、倒立単筒両効き型、正倒立単筒片効き型、正立単筒両効き型、複筒正立型等の形式が採用されている。また、ダンパ−の作動機構には、液圧(多くは、油圧)及びガス圧(多くは、空気圧、窒素圧)が用いられて、バネには、金属圧縮コイルバネ及びガスばね(空気ばねが代表的)が用いられている。
【0005】
そのために、二輪自動車における従来の車高調整は、リアクッションユニットの金属圧縮コイルばね若しくはガスばねを調整するための操作部を設けて、そこで、金属圧縮コイルばねではプリロ−ド等を変え、ガスばねでは封入圧の調整によりばね定数(通常は、1mm圧縮するのに必要な荷重変化)を変えて車高調整する方式が採用されている。従って、従来の車高調整によれば、リアクッションユニットの緩衝性能が車高調整によって直線的に変化して、二輪自動車のクッション性が図16に示すように直線的に変化する。
なお、二輪自動車にあっては、工業的実施の車高調整として、それ以外の手段が採用されておらず、単なる提案としては、フレ−ム(車体フレ−ム)とリアクッションユニットとの間に部材を介在させて車高を調整する手段がある(特開平7−205869公報を参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車高調整手段では、車高調整がクッション性を直線的に変化させるところから、車高調整によって、クション性の悪化及びライダ−の身体的特長及び感覚に対する不適合が生じて、運動性能・操縦性能・走行安定性をも低下させていた。
そこで、車高調整によってクション性をも向上若しくは適合化させる手段及び車高調整によってライダ−が望むクション性を獲得する手段が、本発明者により詳細に検討されて、本発明による新たな後輪懸架装置が創案された。
【0007】
(1)本発明は、車高調整によってクション性を非線形に変化させることを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、を目的とする。
(2)本発明は、車高調整によって多様にクション性(例えば、ライダ−が望むクション性)を変化させることを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、を目的とする。
(3)本発明は、リアクッションユニットのダンパ−及びバネの性能を維持して、簡単な操作で車高調整することを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、を目的とする。
(4)本発明は、二輪自動車の車体フレ−ムの形状・構造に制約されることなく装備して、車高調整を可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、をも目的とする。
(5)本発明は、車高調整によって、ライダ−が望む運動性・操縦性・走行安定性等を獲得することを可能にする二輪自動車の後輪懸架装置を提供すること、をも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による二輪自動車の後輪懸架装置は、リヤスイングア−ムの揺動を運動伝達部材を介してリアクッションユニットにより緩衝する構造の後輪懸架装置であって、
運動伝達部材は、リヤスイングア−ムの揺動とリアクッションユニットの動作部の運動を相対運動として受ける連結部と、運動伝達部材の位置決め機能を有する支持部とを有して、相対運動により一方の連結部が下降して車体フレ−ムから伸びる部材により規制される軌跡で支持部を運動させて他方の連結部を上昇させる構造と、支持部を上下に変位可能な構造とを備えてなること、を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による二輪自動車の後輪懸架装置の実施の形態を図1〜図12に基づいて具体的に説明する。図1〜図15は、本発明の実施の形態の好適な具体例ではあるが、本発明に包含される多様な好適な具体例の一部の例示である。なお、各図において同一符号を付したものは、同一若しくは同等のものを示している。
【0010】
〔後輪懸架装置〕:
図1は、本発明による好適な後輪懸架装置の具体例を示す説明図であって、リヤスイングア−ム1は、車体フレ−ム2の受け部(代表的には、ピボット軸受、ピボット軸等)3に上下揺動可能に取り付けられて後端部で後車輪(図示せず)の車軸を保持し、リヤスイングア−ム1に設けた取付部4(詳細は図2を参照)に運動伝達部材5の連結部6が回動可能に固着されている。
運動伝達部材5は、縦方向三角形平面のブロック状部材から構成されて、リヤスイングア−ム1とリアクッションユニット8のピストンロッド(図示を省略)とが、上辺両端部のコ−ナ部の連結部6、7に回動可能に連結されて、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材(例えば、ロッド、軸及びその他の部材からなる)9の先端部によって支持部10が回動可能に支えられている。
また、腕状部材9は、車体フレ−ム2に後端部12が回動可能に取り付けられて、一方の連結部6、7に運動(力)が負荷されると、その力に作用によって支持部10が腕状部材9の回動軌跡で動いて、他方の連結部6、7に力が作用する。すなわち、運動伝達部材5は、支持部10に位置決めされて、各連結部6、7から支持部10の距離の比率によって力の作用が相違することになる。
なお、「リヤスイングア−ム」の用語は、リヤスイングア−ム全体を表示する場合、及び後車輪の左右両側に配置の個々のリヤスイングア−ムを表示する場合のいずれにも使用されている。本明細書にあっては、特に言及しない限り、リヤスイングア−ム全体を表示する語義で使用している。車体フレ−ムのピボット受け部は、公知の構造であってもよく、新たに創作されたものでもよい。
【0011】
図2は、取付部4の具体例を示す斜視図であって、取付部4は、後車輪の両側に配置のリヤスイングア−ム1、1の途中に配設の横方向部材20の裏面に設けられている。取付部4は、それに内装の摺動装置(例えば、ベアリング、軸受等)を介して連結部6に連結される。
【0012】
図3は、運動伝達部材5、5の支持部10、10がリヤスイングア−ム1の取付部4の両側部に回動可能に連結された状態を示す説明図であって、図3において、支持部10、10は、取付部4に内装のリング状部材31に取り付けられて、そらが摺動装置(例えば、ベアリング、軸受等)により回動可能にされている。
【0013】
図4は、リヤスイングア−ムの具体例を示す説明図であって、後車輪を両側から保持する両リヤスイングア−ム1、1の途中に配設の横方向部材20の下面に取付部4が設けられている。次に、運動伝達部材を具体的に説明する。
【0014】
〔運動伝達部材〕:
図5は、運動伝達部材の具体例の斜視図であって、視認を容易にするために、支持部が設けられた嵌合部材が外された状態を図示している。図5において、運動伝達部材50は、本体部が厚みのある三角平面の高強度金属ブロックから構成されて、その三角平面の一辺の両端部に相当するコ−ナ部には、リヤスイングア−ム及びリアクッションユニットと連通する連結部51、52が設けられて、他のコ−ナ部には、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材9の先端部により支えられる支持部53が回動可能に設けられている。
連結部51、52は、裏面(図3で表示される面を表面とする場合の裏面で、後車輪に近い側)が部分的に閉塞した円形穴に形成されて、リヤスイングア−ム取付部4に固着される同形の嵌合部(図示を省略)と、リアクッションユニットのピストンロッドの先端部に設けた同形の嵌合部(図示を省略)とが、回動可能に嵌合される。
支持部53は、六角状部と円形状部との平面部を有する短筒状部からなる嵌合部55に平面中央から偏位して設けられて、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材9の先端部で回動可能に支持される。回動は摺動装置によるのが一般的である。嵌合部55は、嵌合穴56に嵌合されて六角状部で係止されて固着される。図6は、嵌合部55を示す説明図である。
【0015】
図7〜図12は、運動伝達部材50の平面図であって、嵌合部55の六角平面の一辺に相当する角度だけ順次回転して嵌合穴56に嵌合して支持部53の位置を上下若しくは上下と左右にずらした状態を示している。支持部53は、嵌合部55の六角平面の中央より偏位した配置に設けられているので、嵌合部55を少し回転させて嵌合すると支持部53が偏位する。
【0016】
次に、支持部53の偏位と車高及びクッション性(硬柔性、柔軟の特性)の調整との関係を図13に基づいて説明する。
図13において、符号Aがリヤスイングア−ムに連通する連結部で、符号Bがリアクッションユニットのピストンロッドに連通する連結部で、符号Cが支持部である。運動伝達部材は、その構造から、一方の連結部A、Bに負荷される力は支持部Cに作用して、運動伝達部材の運動(連結部A、Bと支持部Cとの中央部を仮想中心とする回動に近似の運動)により他方の連結部A、Bに作用する。連結部A、Bの間で伝わる力は、連結部A、Bと支持部Cとの距離の比率である。そのために、支持部Cが当初の位置から支持部C1 を変位すると、距離の比率が、L2 /L1 がL4 /L3 に変化する。すなわち、連結部A、Bの間で伝わる力の大きさが変化する。
一方、支持部Cの運動軌跡は、車体フレ−ム2から伸びる腕状部材9の長さにより規制されるので、支持部Cの変位によりリアクッションユニットのピストンロッドと連結部Bとの距離及びピストンロッドの圧縮の程度が変化して、それによって、リヤスイングア−ムの傾きが変化して車高も変化する。また、リアクッションユニットのストロ−ク量・圧縮度等によりクッション性(代表的には、硬軟)が直接的に影響を受けるので、支持部Cの変位によりクッション性が変化する。
【0017】
図14は、運動伝達部材の支持部を図7〜図12のように変位した場合の車高及びクッション性の相対変化の関係を示す線図である。
【0018】
図15は、支持部を設ける嵌合部55の六角状部を多角形にした場合の車高及びクッション性の相対変化の関係を示す線図である。
そして、運動伝達部材は、嵌合部55の嵌合状態を変えるだけで、支持部を変位させて車高調整とクッション性とを調整することが可能になる。嵌合部55は、六角形部分をより数の多い多角形(例えば、8角形・10角形・12角形14角形等)にする等して、より微細な車高調整が可能になる。
【0019】
〔車体フレ−ムと後輪懸架装置〕:
後輪懸架装置は、車体フレ−ムの形式・構造に制約されることなく装備が可能である。車体フレ−ムが、例えば、ダブルグレ−ドル型フレ−ム、セミダブルグレ−ドル型フレ−ム、シングルグレ−ドル型フレ−ム、ダイヤモンド型フレ−ム、ダウンチュ−ブ型フレ−ム若しくはトランス型フレ−ムであることが可能である。
【0020】
〔リアクッションユニットと後輪懸架装置〕:
後輪懸架装置は、リアクッションユニットが、単数方式及び二本方式のいずれであることも可能であって、運動伝達部材に応じて小型化も可能である。
【0021】
〔他の具体例〕:
本発明の二輪自動車の後輪懸架装置では、上述した実施の形態以外の多様な実施の形態が可能である。以下にその具体例の一部を例示する。
(i)運動伝達部材は、本発明の機能を備えていれば、特に、形態において制約がない。
(ii)運動伝達部材は、その平面が三角以外の任意の形状であることが可能であって、例えば、多角形、菱形、台形、円形若しくは楕円形等であることが可能である。例えば、図16のような運動伝達部材にすることが可能になる。
(iii)運動伝達部材は、厚みの方が大きい立体形状であることも可能である。
(iv)後輪懸架装置は、図17のようにリンク機構により動作させてもよい。図17において、符号170はリヤスイングア−ム、符号171はリアクッションユニット、符号172は運動伝達部材、符号173はロッドである。
(v)運動伝達部材は、電動及び油圧等の手段により支持部を変位する機構を備えてもよい。
(vi)運動伝達部材は、支持部の位置検出手段を設けて検出信号によって車高を表示することも可能である。
(vii)運動伝達部材は、リヤスイングア−ム及びリアクッションユニットのピストンロッドに連通する連結部及び支持部の配置とを変えることによっても、車高とクッション性との相対関係を変えることができる。
(viii)運動伝達部材は、その支持部を支点とする回運軌跡と、連結部及び支持部の配置を変えて、車高及びクッション性の相対変化について図14及び図15以外の任意の状態を創りだすことができる。
【0022】
なお、本発明においては、本発明の目的に沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りにおいては、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意であって、いずれも本発明の範囲である。
【0023】
【発明の効果】
本発明の後輪懸架装置によれば、下記(a)〜(l)に代表される様々な効果が得られる。
(a)運動伝達部材の支持部手の変位により車高調整とクッション性調整を容易かつ簡単に行うことが可能になる。
(b)ライダ−に適合する車高調整とクッション性調整を可能する構造にするのが容易である。
(c)車高調整にしてもリアクッションユニットのばね常数及びダンパ−減衰定数の設定条件が維持されて、最適なばね常数及びダンパ−減衰定数の組み合わせが車高調整後も維持される。
(d)運動伝達部材の構造が簡単であるので、高強度材料により運動伝達部材の小型化が容易になる。
(e)二輪自動車の車体フレ−ムの形状・構造に制約されることなく装備可能である。
(f)リアクッションユニットのばね及びダンパ−の形式・構造に制約されることがない。
(g)車高調整による運動性能・操縦性能・走行安定性等の維持・向上が容易である。
(h)車高調整の機構・操作が簡単である。
(i)リアクッションユニットの方式に制約されることなく装備可能である。
(j)リヤスイングア−ムの形式に制約されることなく装備可能である。
(k)広い重量範囲においてライダ−に適するクッション性を与えることができる。
(l)クッション性の調整は、代表的には、クッションの硬柔の調整であるが、硬柔以外の特性を変えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による後輪懸架装置の具体例を示す説明図である。
【図2】運動伝達部材の取付部の具体例を示す説明図である。
【図3】運動伝達部材の取付部の具体例を示す説明図である。
【図4】リヤスイングア−ムの具体例を示す説明図図である。
【図5】運動伝達部材の具体例を示す説明図図である。
【図6】運動伝達部材の具体例の部分の拡大説明図である。
【図7】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図8】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図9】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図10】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図11】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図12】運動伝達部材の具体例の平面図である。
【図13】支持部の変位と車高及びクッション性との関係を説明する線図である。
【図14】車高及びクッション性の変化を示す線図である。
【図15】車高及びクッション性の変化を示す線図である。
【図16】運動伝達部材の他の具体例の説明図である。
【図17】後輪懸架装置の他の具体例の説明図である。
【図18】従来の車高及びクッション性の変化を示す線図である。
【符号の説明】
1 リヤスイングア−ム
2 車体フレ−ム
3 受け部
4 取付部
5 運動伝達部材
6 連結部
7 連結部
8 リアクッションユニット
9 腕状部材
10 支持部
50 運動伝達部材
31 リング状部材
50 運動伝達部材
51 連結部
52 連結部
53 支持部
55 嵌合部
56 嵌合穴
Claims (3)
- リヤスイングア−ムの揺動を運動伝達部材を介してリアクッションユニットにより緩衝する構造の後輪懸架装置であって、
運動伝達部材は、リヤスイングア−ムの揺動とリアクッションユニットの動作部の運動を相対運動として受ける連結部と、運動伝達部材の位置決め機能を有する支持部とを有して、相対運動により一方の連結部が下降して車体フレ−ムから伸びる部材により規制される軌跡で支持部を運動させて他方の連結部を上昇させる構造と、支持部を上下に変位可能な構造とを備えてなること、を特徴とする二輪自動車の後輪懸架装置。 - リヤスイングア−ムの揺動を運動伝達部材を介してリアクッションユニットにより緩衝する構造の後輪懸架装置であって、
運動伝達部材は、縦方向平面状のブロック状部材から構成されて、上部領域にはリヤスイングア−ムとリアクッションユニットとが相対運動可能に連通する連結部を備えて、それら連結部より下方に車体フレ−ムから伸びる部材に支えられて回動可能に支持部が配設されて、しかも、支持部が、上下への変位が可能な構造とその変位して運動の軌跡が車体フレ−ムから伸びる部材により規制される機構とを備えるものに構成されていること、を特徴とする二輪自動車の後輪懸架装置。 - 下記(1)〜(3)の特徴の一つ若しくは複数を備えること、を特徴とする請求項1若しくは2に記載の二輪自動車の後輪懸架装置。
(1)前記運動伝達部材は、多角形、菱形、台形、円形若しくは楕円形からなる縦方向平面状のブロック状材からなる。
(2)前記運動伝達部材は、支持部の変位と多角形、菱形、台形、円形若しくは楕円形からなる縦方向平面状のブロック状材からなる。
(3)前記運動伝達部材は、支持部の変位を電動若しくは油圧による無段階に上下に調整する機構を備えている。
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Cited By (2)
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JP2010155479A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Honda Motor Co Ltd | ストローク量検知装置 |
WO2013098892A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | 川崎重工業株式会社 | 電動二輪車 |
-
2002
- 2002-11-27 JP JP2002343756A patent/JP2004175223A/ja active Pending
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US9238497B2 (en) | 2011-12-28 | 2016-01-19 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Electric motorcycle |
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