JP2004174681A - ロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】人が持ち運んだり車に搭載したりできる、小型・軽量でゼスチャー動作可能な、親近感のあるロボットを提供する。
【解決手段】脚リンク1と、胴リンク2と、上記脚リンクと上記胴リンクを互いに回転可能に結合する回転関節部3と、上記脚リンク又は上記胴リンクいずれかの鉛直方向に対する傾斜角度を検出する角度検出装置203と、上記リンク間の上記回転関節部の関節角を検出する関節角検出手段202と、上記回転関節部の回転角と鉛直方向に対する角度の値から姿勢を決定する制御演算手段201と上記制御演算手段からの指令によって上記回転関節部を駆動する関節駆動装置4とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】脚リンク1と、胴リンク2と、上記脚リンクと上記胴リンクを互いに回転可能に結合する回転関節部3と、上記脚リンク又は上記胴リンクいずれかの鉛直方向に対する傾斜角度を検出する角度検出装置203と、上記リンク間の上記回転関節部の関節角を検出する関節角検出手段202と、上記回転関節部の回転角と鉛直方向に対する角度の値から姿勢を決定する制御演算手段201と上記制御演算手段からの指令によって上記回転関節部を駆動する関節駆動装置4とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、倒立振子に構成されたロボットに関し、具体的にはロボットの姿勢制御方法と人とのコミュニケーションを実施することができるロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
倒立振子に構成されたロボットとして、特開平6−95704号公報に記載のものと、特表2002−500113号公報に記載のものが知られている。構成を図18,図19に示す。
【0003】
図18の従来例では、台101に支点102を介して結合され倒立する倒立振子103において、台101がローラ104,105間のベルト106に固定されて、ベルト106を回転させるプーリー104と105のうちのプーリー105がモータ107によりベルト106が回転駆動制御されることにより、台101の位置が制御され、転倒しようとする倒立振子103の転倒方向と同じ方向に台101が移動することにより、転倒を防止し倒立姿勢を保つようにしている。
【0004】
一方、図19の従来例では、一つの支持脚111と、支持脚に結合された上部本体112から一脚ロボットが構成されており、上部本体112の内部において、ロータ軸113を中心として回転体114が回転し、その上部本体112が平衡でない2つの軸115,116を中心として支持脚111に結合されている。そして、2つの軸115,116を回転させるアクチュエータ119,120が取り付けられている。バランスを計測するセンサ117,118の信号を用いて、アクチュエータ119,120を駆動し、2軸115、116を回転させる。2軸115、116が回転することで、コマのように姿勢を維持しようとする回転体114からの反力を受けて、一脚ロボットの崩れた姿勢を回復することができる(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特許公開平6−95704号公報
【特許文献2】
特表2002−500113号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話などの情報端末が一人一台程度に普及した現在、単なる情報端末機能だけではなく、親近感がもてるパートナーとしての機能の実現も要望されるようになってきた。これは、情報端末が小型で持ち運び可能な親近感のあるロボットに進化することを意味している。そして、親近感実現のために、ロボットは言語によるコミュニケーションだけでなく、擬人化可能な非言語コミュニケーション手段(ゼスチャー)を持つことが望ましい。
【0007】
ここで、近年盛んに開発されているヒューマノイド型ロボットを見てみると、二足歩行や手足の動作などを用いて、有効なゼスチャー動作が可能である。しかし、移動とバランスの両方を実現するために多くのアクチュエータが必要である。そのため、アクチュエータ数増大のために、重くなってしまい、小型化や持ち運びは困難となっている。
【0008】
そこで、本発明者は、最小限のアクチュエータ数で姿勢制御とゼスチャーを達成するために倒立振子の機構に着目する。倒立振子は一般的に劣駆動機構と呼ばれ、運動自由度数よりもアクチュエータの数を少なくできるという特徴がある。
【0009】
ところが、図18に示した倒立振子は、バランスを保つために水平方向に大きく移動できる機構を必要とする。このため、ベース面が非常に大きくなり、小型化が難しいという課題がある。
【0010】
また、図19に示す倒立振子は、バランスを保つためにコマの機能をもつ回転体の質量を大きくする必要があり、軽量化が難しいという課題がある。
【0011】
さらに、上記2つの従来例では、バランスを保つ機能に重点がおかれており、擬人的なゼスチャー動作を実現できる構成となっていない。
【0012】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、人が持ち運んだり車に搭載したりできる、小型・軽量でゼスチャー動作可能な、親近感のあるロボットを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0014】
本発明の第1態様によれば、脚リンクと、
胴リンクと、
上記脚リンクと上記胴リンクを互いに回転可能に結合する回転関節部と、
上記脚リンク又は上記胴リンクいずれかの鉛直方向に対する傾斜角度を検出する鉛直角度検出装置と、
上記リンク間の上記回転関節部の関節角を検出する関節角検出手段と、
上記回転関節部の回転角と鉛直方向に対する角度の値から姿勢を決定する制御演算手段と、
上記制御演算手段からの指令によって上記回転関節部を駆動する関節駆動装置とを備えたことを特徴とするロボットを提供する。
【0015】
本発明の第2態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に対して支持可能な足部品に、回転ジョイントを介して連結されている第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0016】
本発明の第3態様によれば、上記足部品が、ロボット配置面に対して着脱可能な着脱機構を有している第2の態様に記載のロボットを提供する。
【0017】
本発明の第4態様によれば、上記足部品が、ロボット配置面を把持できる把持機構を有する第2の態様に記載のロボットを提供する。
【0018】
本発明の第5態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に固定された回転ジョイントに連結されて上記脚リンクが上記ロボット配置面に対して回転可能に支持される第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0019】
本発明の第6態様によれば、上記脚リンクの先端に転がり機構を有し、ロボット配置面に対して転がり接触で接している第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0020】
本発明の第7態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に対して支持可能な足部品に、回転ジョイントを介して連結されており、上記足部品の上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する角度の上記鉛直検出装置である第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0021】
本発明の第8態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に固定された回転ジョイントに連結されており、上記ロボット配置面の上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する角度の上記鉛直角度検出装置である第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0022】
本発明の第9態様によれば、上記鉛直方向に対する鉛直角度検出装置が、上記脚リンク又は上記胴リンクに取り付けられた角速度センサであり、上記角速度センサによって、同角速度センサを取り付けられたリンクの鉛直方向に対する角度を検出する第1〜6のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0023】
本発明の第10態様によれば、上記回転関節部の上記関節角検出手段が、上記回転関節部の回転角センサ又は角速度センサである第1〜9のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0024】
本発明の第11態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に対して支持可能な足部品に、回転ジョイントを介して連結されており、上記足部品の上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する上記鉛直角度検出装置であり、上記足部品の上記回転角センサ又は上記角速度センサからの信号と、上記胴リンクに取り付けられた角速度センサの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角が求められる第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0025】
本発明の第12態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に固定された回転ジョイントに連結されており、上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する上記鉛直角度検出装置であり、上記回転角センサ又は上記角速度センサからの信号と、上記胴リンクに取り付けられた角速度センサの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角が求められる第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0026】
本発明の第13態様によれば、上記回転関節部の上記関節角検出手段は、上記脚リンクに取り付けられたセンサからの信号と上記胴リンクに取り付けられた角速度センサからの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角を求める第1〜9のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0027】
本発明の第14態様によれば、上記関節駆動装置が、上記回転関節部を回転させるモータである第1〜13のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0028】
本発明の第15態様によれば、上記関節駆動装置が、モータであり、上記モータの回転駆動力を減速機を介して上記回転関節部に伝えて上記回転関節部を駆動する第1〜13のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0029】
本発明の第16態様によれば、上記脚リンク又は上記胴リンクに、音声入力装置又は音声発生装置又はそれらの両方を取り付けて、音声入力又は音声発生に基づく聴覚を介したコミュニケーションを行なう第1〜15のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0030】
本発明の第17態様によれば、上記脚リンク又は上記胴リンクに、画像入力装置又は画像表示装置又はそれらの両方を取り付けて、画像入力又は画像表示に基づく視覚を介したコミュニケーションを行なう第1〜15のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0031】
本発明の第18態様によれば、上記脚リンク又は上記胴リンクに、音声入力装置と又は音声発生装置又はそれらの両方を取り付け、また、画像入力装置又は画像表示装置又はそれらの両方を取り付けることにより、音声入力又は音声発生に基づく聴覚と画像入力又は画像表示に基づく視覚とを介したコミュニケーションを行なう第1〜15のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0032】
本発明の第19態様によれば、上記関節角検出手段及び上記鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき上記制御演算手段により上記関節駆動装置を駆動させて動作制御することによる姿勢制御を行って、非言語的なコミュニケーションを行なう第1〜18のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0033】
本発明の第20態様によれば、人間の体に装着した状態で、上記関節角検出手段及び上記鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき上記制御演算手段により上記関節駆動装置を駆動させて動作制御することによる姿勢制御を行う第1〜18のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】
図1に、本発明の第1の実施形態にかかるロボットの基本構成図を示す。ロボットは、脚リンク1と胴リンク2を有し、その間が回転関節部3で結合されている。そして、回転関節部3を駆動するための関節駆動装置4を有している。関節駆動装置4の一例としては、モータである。この関節駆動装置4を駆動することで、脚リンク1と胴リンク2の間の回転角を変化させ、脚リンク1と胴リンク2の相対姿勢を制御することができる。
【0036】
単にロボットを、平坦な面に取付ける場合には、図1(A)に示すようにロボット配置面5に置くことができる。その際には、ロボットの一部、具体的には脚リンク1の一面がロボット配置面5に接して置かれている状態となる。置かれている時の、脚リンク1と胴リンク2の相対姿勢は任意とする。一例として、図1(A)では折り畳み姿勢となっている。しかし、立脚姿勢で姿勢制御をする場合には、図1(B)のように、ロボット配置面5に対して、脚リンク1の一部分、主として回転関節部3と反対側の端部を接触させる。このとき、ロボット配置面5と脚リンク1との接触部分の摩擦力を利用することで、脚リンク1とロボット配置面5と脚リンク1との接触部分との相対速度を低く抑えて又は0にして、すべり等が少ない形で保持できる。ロボット配置面5と脚リンク1との接触部分との間で摩擦力を発生させるために、脚リンク1の取付部又はロボット配置面5の脚リンク接触部分にゴム等の摩擦力のある部材を設けていてもよい。このとき、脚リンク1の取付部の形状は、先端が三角柱の頂点形状での点接触や、曲面の一部が接する線接触、平面や曲面で接する面接触で構成される。この取付部に接触センサを配置して、どの部分で接しているかを検出してもよい。ロボットの立脚姿勢は、まっすぐ直立している状態だけでなく、「く」の字型の様々な姿勢、例えば、図1(B)に示されるように、実線で示される基準姿勢(立脚状態の姿勢)と、これに対して、点線で示される「く」の字型の屈曲姿勢、一点鎖線で示される逆「く」の字型の屈曲姿勢をとり、置かれている状態から立脚状態の姿勢まで変化できる。
【0037】
図2(A)〜(D)に脚リンク1の様々な例を示す。図1においては脚リンク1が直接、ロボット配置面5に接触を行う方式で配置されているが、脚リンク1とロボット配置面5の間を図2(A)〜(D)に示される形態として取付けを行ってもよい。すなわち、図2の(A),(B)では、脚リンク2の一端(図2では下端)に回転ジョイント6を介して足部品9を接続し、この足部品9をロボット配置面5に取付ける形態である。図2の(C)は、脚リンク1がロボット配置面5の凸部5Cに固定された回転ジョイント10に連結される形態、図2の(D)は脚リンク2の先端に転がり機構11を有し、ロボット配置面5に対して転がり接触で接している形態である。
【0038】
以下、詳細に説明する。
【0039】
図2(A)は、足部品9による取付け方法の1形態として、足部品9の取付け部分に着脱機構7を有して、この着脱機構7によりロボットをロボット配置面5に対して着脱可能とする構成としたものである。図1に示される取付け方法では、ロボット配置面5の摩擦力が十分大きい場合等でないと、ロボットがロボット配置面5での取付け状態を保つことができない。そのため、ロボットをロボット配置面5に確実に固定する役割として、足部品9のロボット配置面5に接触する部分に着脱機構7を設ける。着脱機構7の一例としては、ロボット配置面5に磁石や電磁石を取り付け可能である場合用の、磁力、電磁力を用いた構成とする。また、ロボット配置面5が金属やプラスチックなどネジ加工が可能なものや、ロボット配置面5を挟み込み可能な場合は、ボルトとネジなどの締結要素を用いて着脱を行ってもよい。また、ロボット配置面5が滑らかな場合など吸着可能な場合は、吸盤などの吸着力を利用した構成としてもよい。また、ロボット配置面5がベニヤ板のように突き刺して固定できる材質のもの、又は衣類のように穴を開けることの可能な材質のものの場合は、画鋲や安全ピンなどロボット配置面5に穴を開けることによって固定する構成としてもよい。また、ロボット配置面5が粘着テープで接着できる材質の場合には、粘着テープのような粘着力を用いたものによる取付けとしてもよい。また、衣服に使われるようなボタン・ホックのように引っ掛けやはめ込み力によって固定するもの、ファスナーやマジックテープ(登録商標)のような面ファスナーをロボット配置面5に取り付け可能であれば、その構成としてもよい。また、ロボット配置面5に磁石や電磁石を取り付け可能である場合は、磁力、電磁力を用いた構成としてもよい。また、ロボット配置面5の表面の材質によっては、静電気力を用いたものとしてもよい。以上のように、取付けされるロボット配置面5の形状や材質に応じて着脱機構を選択する。また脚リンク1側とロボット配置面5側に、上記着脱機構を構成するための部材を必要に応じて取り付ける。この着脱機構を用いて、ロボット配置面5にロボットの足部品9を固定できる。
【0040】
もう1つの足部品9による取付け方法の形態として図2(B)に示すように、足部品9の取付け部分に把持機構8を有する構成とする。ロボット配置面5の一部分例えば凸部5Bを把持機構8で挟むことによって把持を行う。ロボット配置面5に対する把持機構8は、洗濯バサミのようなバネ機構を利用したもの、モータを用いた開閉機構、油圧・空圧を用いた開閉機構、磁力・電磁力を用いた開閉機構、形状記憶合金を用いた開閉機構、人工筋肉を用いた開閉機構としてもよく、足部品9の一部を構成する。この把持機構8を用いて、ロボット配置面5にロボットの足部品9を固定できる。
【0041】
図2の(C)には、脚リンク1が、ロボット配置面5の凸部5Cに固定された回転ジョイント10に連結される形式を示す。すなわち、ロボット配置面5の凸部5Cに、脚リンク1を連結する回転ジョイント10が固定されている。回転ジョイント10の詳細を図3に示す。結合の方法は2つあり、まず、1つ目としては、図3(A)のように、脚リンク1に回転軸12が固定されて、ロボット配置面5の凸部5Cに、回転軸12が着脱可能に嵌合可能な軸受けに相当する部品13が取り付けられる方法がある。もう一つは、図3(B)のように、ロボット配置面5の凸部5Cに回転軸12が固定されており、回転軸12が着脱可能に嵌合可能な軸受けに相当する部品13が脚リンク1に取り付けられている方法がある。以上の方法で、軸12と軸受け部13を結合させることで回転ジョイント10を構成し、脚リンク1は、回転ジョイント10を中心に回転することができる。この構成では、脚リンク1をロボット配置面5の凸部5Cに差し込むことで両者を結合することができるため、ロボット配置面5に対するロボットの着脱を容易に行える。
【0042】
図2の(D)に脚リンク1の先端に、例えば回転自在な一対の車輪11aと、一対の車輪11aを回転可能に脚リンク1の先端に固定する固定軸11bとより構成される転がり機構11を有し、ロボット配置面5に対して転がり接触で接している形態を示す。本形態では、ロボット配置面5に対して平行な方向に力が発生した場合には、転がり機構11の一対の車輪11aが回転してロボット配置面5に対して平行な方向にロボットが移動する。脚リンク1の下端が固定されている図2の(A),(B),(C)に対して、可動な形式である。転がり接触機構11によって、机の上や自動車のキャビネットなどの平面や曲面上に置いて、脚リンク1を前後方向移動とできるため、機構として、脚リンク1を移動させる姿勢制御方法が実現可能となる。
【0043】
図2の(A),(B),(C)の方法では、回転ジョイント部6,10が、図1に示す脚リンク1とロボット配置面5との接触と等価である。図2(A),(B),(C)の機構を用いれば、図1のようにロボットをロボット配置面5に置くだけでなく、天井から吊り下げたり、壁面にくっつけたり、衣服の上に装着するなど、ロボット配置面5の状態、方向によって任意の取り付けを行うことができる。
【0044】
次に、このロボットのセンサ配置と姿勢検出方法について、図4のセンサ配置図と図5のフローチャートを用いて説明する。
【0045】
姿勢検出においては、脚リンク1又は胴リンク2のいずれかの軸(長手方向沿いの軸)の鉛直方向に対する傾斜角度検出と、リンク1,2間にある回転関節部3の関節角度検出の2つを実現すればよい。センサの種類と取り付ける位置を次に示す。
【0046】
図1と図2(D)に示す構成の場合、ロボット配置面5の部分にはセンサを配置できないが、足部品9を持つ図2(A),(B)の構成の場合は、図4(B)に示すように、脚リンク1と足部品9の間の回転ジョイント6に、回転角センサ14、又は、角速度センサ15を取り付けることができる。
【0047】
また、図2(C)の構成の場合には、図4(C)に示すように、脚リンク1とロボット配置面5の間の回転ジョイント10に、回転角センサ14又は角速度センサ15を取り付けることができる。
【0048】
図4(A)に示すように、脚リンク1と胴リンク2の間を連結する回転関節部3の部分にも、回転角センサ14又は角速度センサ15を取り付けることができる。
【0049】
また、脚リンク1に角速度センサ16を取り付けることができる。
【0050】
また、胴リンク2にも同様に、角速度センサ16を取り付けることができる。
【0051】
上記の回転角センサ14は、回転関節部3の回転軸そのものの回転角を検出できるセンサで、エンコーダ方式、ポテンショメータ式、レゾルバ式、又は、ゴニオメータ式としてもよい。また、上記の角速度センサ15は、回転角センサ14の回転角信号を変換・利用するほかに、タコジェネレータを用いてもよい。また、上記の角速度センサ16は、コマジャイロ、振動ジャイロ、マイクロジャイロ、又は、光ジャイロなどのジャイロを使用してもよい。
【0052】
次に、上記に示した取り付け可能なセンサのうち、機構や構成に応じて最小限必要なセンサを取り付け、図5のフローチャートで示すように、脚リンク1、胴リンク2の姿勢検出を行う。以下にその方法を示す。
【0053】
まず、ステップS1において、足部品9が存在するか否かを判断する。判断の一例としては、足部品9をロボットに取付けられていることから、足部品9が存在すると判断する。又、別の判断例としては、足部品9が存在するときには、足部品存在信号が制御演算手段201に予め入力されており、その足部品存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0054】
ステップS1において、足部品9が存在する場合には、ステップS2において、回転角センサ14又は角速度センサ15があるか否か判断する。判断の一例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15が取付けられていることから、回転角センサ14又は角速度センサ15が存在すると判断する。又、別の判断例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15があるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0055】
ステップS2において、回転角センサ14又は角速度センサ15がある場合には、ステップS3において、ロボット配置面5との間での傾斜角度及び加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と上記回転角センサ14又は角速度センサ15から入力されたセンサ信号(回転角信号又は角速度信号)の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。すなわち、図4(B)に示すように回転ジョイント6に回転角センサ14又は角速度センサ15が取り付けられている場合は、その回転角センサ14又は角速度センサ15から出力されたセンサ信号(回転角信号又は角速度信号)を制御演算手段201へ入力する。そして、ロボット配置面5との間での傾斜角度及び加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と上記回転角センサ14又は角速度センサ15から入力されたセンサ信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。
【0056】
また、ステップS1において、足部品9がないと判断される場合、及び、ステップS2において、回転角センサ14又は角速度センサ15がないと判断される場合には、ステップS5において、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10があるか否か判断される。判断の一例としては、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10があることから、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10があると判断する。又、別の判断例としては、回転ジョイントがあるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0057】
ステップS5において、回転ジョイントがある場合、すなわち、図2(C)に示すように脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10がある場合には、ステップS6において、回転角センサ14又は角速度センサ15があるか否か判断する。判断の一例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15があることから、回転角センサ14又は角速度センサ15があると判断する。又、別の判断例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15があるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0058】
ステップS6において、ある場合、すなわち、図4(C)に示す回転角センサ14又は角速度センサ15を取り付けられている場合は、ステップS7において、その回転角センサ14又は角速度センサ15から出力されたセンサ信号(回転角信号又は角速度信号)を制御演算手段201へ入力して、ロボット配置面5との間での傾斜角度及び加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と上記回転角センサ14又は角速度センサ15から入力されたセンサ信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。
【0059】
ステップS5において、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイントがない場合、及び、ステップS6において、回転角センサ14又は角速度センサ15が存在しない場合には、ステップS8において、必ず、脚リンク1か胴リンク2のどちらかに角速度センサ16が設けられているため、角速度センサ16から出力されたセンサ信号(角速度信号)を制御演算手段201へ入力する。
【0060】
そして、ステップS9において、ロボット配置面5との間での傾斜角度又は加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、上記補助情報と上記角速度センサ16からの入力信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。
【0061】
この結果、ステップS3での演算、ステップS7での演算、又は、ステップS9での演算の結果、上記角度が求められたことになるため、ステップS4において、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を確定する。要するに、ここまでは、上記補助情報を必要に応じて使用して、センサからの入力信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、上記脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。ここで、例えば、演算の結果、求められた角度を、制御演算手段201に接続されたメモリに、現在の角度として、記憶させることもできる。
【0062】
次に、回転関節部3の回転角度を検出するために以下の手順を行う。
【0063】
ステップS10において、回転関節部3に回転角センサ14があるか否か判断される。判断の一例としては、回転関節部3に回転角センサ14があることから、回転関節部3に回転角センサ14があると判断する。又、別の判断例としては、回転関節部3に回転角センサ14があるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0064】
ステップS10において、ある場合、すなわち、回転関節部3に回転角センサ14又は角速度センサ15が取付けられている場合には、ステップS11において、回転関節部3の初期角度(例えば、図1(B)に示されるようなロボットの基準姿勢のときの回転関節部3の回転軸の角度)を補助情報として制御演算手段201に取り込み、上記回転角センサ14又は角速度センサ15からの入力信号(回転角信号)の回転角情報と上記補助情報とを基に制御演算手段201で演算して、回転関節部3の回転角を求めて、ステップS12において、回転関節部3の回転角を確定する。
【0065】
ステップS10において、回転関節部3に回転角センサ14又は角速度センサ15が取付けられていない場合は、ステップS13において、脚リンク1と胴リンク2とのうちのいずれか上述で鉛直方向に対する角度が確定していなかった方のリンクに取付けられている角速度センサからのセンサ信号(角速度信号)を制御演算手段201に入力する。ステップS14において、当該リンクの初期角度を補助情報として制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と最初に求めた脚リンク1又は胴リンク2いずれかの鉛直方向に対する角度情報とを用いて制御演算手段201で演算を行い、回転関節部3の回転角を求めて、ステップS12において、回転関節部3の回転関節部3の回転角を確定する。この場合は、制御演算手段201が関節角検出手段202の役割を兼ねる。要するに、ここまでは、上記補助情報を必要に応じて使用して、センサからの入力信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、上記回転関節部3の回転角を求める。ここで、例えば、演算の結果、求められた回転角を、制御演算手段201に接続されたメモリに、現在の回転角として、記憶させることもできる。
【0066】
図6に示すように、足部品9の回転角センサ14又は角速度センサ15、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10の回転角センサ14又は角速度センサ15、脚リンク1か胴リンク2のどちらかに角速度センサ16より構成されて、回転関節部3の関節角を検出する関節角検出手段202によって求められた関節角度と、回転関節部3の回転角センサ14又は角速度センサ15、脚リンク1と胴リンク2とのうちのいずれか上述で鉛直方向に対する角度が確定していなかった方のリンクに取付けられている角速度センサより構成されて、胴リンク2又は脚リンク1の鉛直角度を検出する、胴リンク2又は脚リンク1の鉛直角度検出装置203によって求められた鉛直方向に対する角度とを制御演算手段201に入力し、制御演算手段201で姿勢生成のための回転関節部3の状態を決定し、姿勢を生成できるように関節駆動装置4を駆動する。
【0067】
制御演算手段201におけるプログラムのアルゴリズムの一つとして、任意の姿勢角において部分線形化を行って、最適レギュレータ法によって求めた状態フィードバックゲインを用いて制御する方法を用いてもよい。そのブロック図を図7に示す。任意の姿勢角において部分線形化を行い、最適レギュレータ法を用いてフィードバックゲインKを求めておき、ロボットシステム(センサ信号)から算出された関節ベクトルY(=出力)との演算によって入力トルクTを演算して、ロボットシステムに入力するものである。ここで、関節ベクトルYはリンクの鉛直方向に対する角度と回転関節部3の角度とそれぞれの時間微分である角速度を要素とする関節ベクトルである。
【0068】
関節駆動装置4は、モータであるとしてもよく、モータと駆動軸の間に減速機を設けていてもよい。モータを用いた駆動の具体例を図8に示す。図8(A)は回転関節部3にエンコーダ付ギヤードモータを用いた構成を示す。18はモータ、17はモータ18の回転軸に固定されたギヤとかみ合って回転駆動力を回転関節部3の回転軸部(例えば、胴リンク2側の軸受けで回転自在に支持されかつ脚リンク1と一体的に固定された回転軸部、又は、脚リンク1側の軸受けで回転自在に支持されかつ胴リンク2と一体的に固定された回転軸部)に伝える減速機などのギヤ部、19はモータ18の回転軸の回転角度を検出するエンコーダ部を示す。このように、回転関節部3の回転軸部にギヤードモータ18を直結する以外にも、図8(B)のように胴リンク2内にモータ18を取り付け、回転関節部3と歯車を介して連結されている構成、図8(C)のように脚リンク1内にモータ18を取り付け、回転関節部3と歯車を介して連結されている構成である。ギヤ部17は、モータ18の出力トルクを減速してトルクを拡大し、モータ18の回転軸と回転関節部3の回転軸とを連結する役割を有する。よって、モータ18を正逆駆動させることにより、ギヤ部17を介して、上記胴リンク2側の軸受けで回転自在に支持されかつ脚リンク1と一体的に固定された回転軸部を正逆回転させて、胴リンク2に対して脚リンク1を正逆回転させるか、又は、脚リンク1側の軸受けで回転自在に支持されかつ胴リンク2と一体的に固定された回転軸部を正逆回転させて、脚リンク1に対して胴リンク2を正逆回転させる。
【0069】
なお、上記の回転ジョイント6又は回転ジョイント10には、補助的なアクチュエータを用いてもよい。この補助的なアクチュエータは、姿勢制御を能動的に行う関節駆動装置4に比べて、姿勢制御を能動的に行うことのできない、力の弱いアクチュエータ又は応答の遅いアクチュエータとする。このように補助的なアクチュエータを用いる意味は、主に、姿勢制御は関節駆動装置4で行なう一方、補助的なアクチュエータで衝撃をやわらげたりするような補助的な役割を行なえる余地を残すためである。
【0070】
さらに、本発明の他の実施形態として、人とのインターフェースとして、図9に示すように、マイクなどの音声入力装置22とスピーカ・振動子などの音声発生装置23とのいずれか一方又は両方を、ロボットの例えば胴リンク2の一方の面(図9では左側の表面)に設けて、聴覚を用いた、人とロボットのコミュニケーションを実現することができる。この場合、音声入力装置22と音声発生装置23の取り付け位置は、ロボット内部であればどの位置でもよく、音声入力装置22又は音声発生装置23の取付け場所は人とのコミュニケーション時に音声入力及び音声発生が可能で姿勢制御も可能な箇所とする。なお、図14に示すように、音声入力装置22又は音声発生装置23は制御演算手段201に電気的に接続されている。
【0071】
この音声によるコミュニケーションの具体例としては、図10(A)に示すように、人とロボットの間で「おはよう」と互いに挨拶をする場合、「おはよう」という人の音声がロボットの音声入力装置22に入力されると、入力された音声が「おはよう」という音声であると制御演算手段201の認識部により認識したのち、制御演算手段201により、「おはようございます」という音声を音声発生装置23から出力させることにより、上記挨拶を行うことができる。また、図10(B)のように人が「今何時」いう問いに対して「10時です」と応答する場合、「今何時」という音声が音声入力装置22に入力されると、入力された音声が「今何時」という音声であると制御演算手段201の認識部により認識したのち、制御演算手段201内の現在時間演算部により求めたそのときの時間、例えば10時のときは「10時です」を音声で音声発生装置23から出力させることにより、上記応答を行うことができる。また、逆に、図10(C)のように「寝る時間です」と何らかの事象を知らせる場合、予めセットされた寝る時間が来ると、制御演算手段201により、そのときの時間を音声で音声発生装置23から出力させるさせることにより、上記寝る時間という事象を知らせることができる。
【0072】
また、本発明のさらに別の実施形態として、人とのインターフェースとして、図9の液晶表示パネル、ELディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、ブラウン管をはじめとするディスプレイなどの画像表示装置21と、カメラ又はCMOSなどの画像入力装置20とのいずれか一方又は両方をロボットに設けて、視覚を用いた、人とのコミュニケーションを実現することができる。この場合、画像表示装置21又は画像入力装置20のロボットに対する取り付け位置は、ロボット内部であればどの位置でもよく、取付け場所は人とのコミュニケーション時に画像入力、画像表示が可能で姿勢制御も可能な箇所とする。なお、図14に示すように、画像表示装置21又は画像入力装置20は制御演算手段201に電気的に接続されている。
【0073】
具体例としては、図11(A)のように、画像入力装置20及び画像表示装置21をロボットの例えば胴リンク2の一方の面(図11(A)では左側の表面)に取り付け、画像表示装置21に表示された文字で時刻などの情報を、ロボットを見る人に知らせたりすることができる。例えば、先の実施形態において、「10時です」を音声で音声発生装置23から出力する代わりに、「10時00分」と画像表示装置21に、制御演算手段201の制御によって、表示することができる。
【0074】
また、図11(B)のように、制御演算手段201の制御によって、画像表示装置21に笑顔の画像を表示することにより、画像でロボットの感情を表現することもできる。また、図11(C)のように、紙に書いた数式を画像入力で画像入力装置20から制御演算手段201に入力して、制御演算手段201の制御により画像表示装置21で「2」と表示させることにより、上記数式に応答する場合が考えられる。
【0075】
また、本発明のさらに別の実施形態として、上記聴覚を用いたコミュニケーションと、視覚を用いた人とのコミュニケーションとの両方の機能を有した構成とすることによって、視覚と聴覚を融合したコミュニケーションが可能となる。具体例として、図12のように、車の画像を画像入力装置20から制御演算手段201に入力して、制御演算手段201の制御によって、音声発生装置23からの出力により、人に「車が来ています」と知らせるなど、画像入力装置20で入力した情報を音声発生装置23から音声で人に伝えるということができる。
【0076】
上記様々な実施形態のロボットの姿勢は、単純に鉛直上向きへの直立姿勢のみならず傾いた状態、左右に振動している状態、ロボット配置面5に寝ている状態などさまざまな状態を取ることが可能である。図1(A)のように、ロボット配置面5にロボットが寝ている状態から、図1(B)のように起き上がるような状態まで、リンク1,2間の回転関節部3を関節駆動装置4で駆動することによって可能となる。そして、ロボットの状態や回りの環境、シチュエーションに応じて姿勢を変化することによって、ロボットによる一種の非言語的なコミュニケーション(ゼスチャー)が実現できる。例えば、関節角検出手段202及び鉛直角度検出装置203からの検出結果に基づき制御演算手段201により関節駆動装置4を適宜駆動させて動作制御することにより、図13に示すように、左右に胴リンク2が振動するような動作を行うことで、すなわち、実線で示される基準姿勢に対して、一点鎖線で示すように右側に傾斜した右側屈曲姿勢と、点線で示すよう左側に傾斜した左側屈曲姿勢との間で、脚リンク1に対して胴リンク2を回転させることで、人が手を振っている動作を連想させ、「さよなら」というゼスチャーを実現できる。
【0077】
図14に示すように、上記の画像入力装置20及び音声入力装置22による信号は、それぞれ、制御演算手段201へ入力されて、制御演算手段201の制御によって、必要に応じて姿勢を決定する要素となる。具体的には、図15のように、人からの「こんにちは」という音声に応じて、伸びた状態から回転関節部3を折り曲げてお辞儀の形をすることでより動作に意味を持たせることができる。すなわち、人からの「こんにちは」という音声が音声入力装置22から制御演算手段201へ入力されると、制御演算手段201の制御によって、関節駆動装置4が駆動されて、回転関節部3及び回転ジョイント6周りに、脚リンク1と胴リンク2とが実線で示される基準姿勢から点線で示される「く」の字型の屈曲姿勢まで動くようにして、「こんにちは」のお辞儀動作を行わせる。このとき、制御演算手段201の制御によって、音声発生装置23から、お辞儀と連動して「こんにちは」と音声を発生することで、ゼスチャーを伴う、よりわかりやすいコミュニケーションを実現できる。ここで、胴リンク2を回転する反力で脚リンク1にも力が働いて軸である回転ジョイント6を中心に、胴リンク2と脚リンク1とが動くことにより、脚リンク1は、回転ジョイント6周りに、関節駆動装置4の駆動だけで回転できることになる。
【0078】
上記様々な実施形態で説明したように、上記ロボットは、机や台座や車などのキャビネットなどに置かれて上記様々な姿勢制御を行う場合や、図16に符号24で示すように人の体の一部分に上記ロボット24を装着して姿勢制御を行うことができる。後者の場合の上記ロボット24の装着方法は、図2に示すようなさまざまな方法を用いる。取付け方法は、ロボット配置面5としての人の皮膚や衣服に、直接、上記ロボット24を取付ける場合や、取り付け専用の冶具を人が装着することで、上記ロボット24の装着が可能となる。特に、人の体に装着する中で図17に示すように人の肩の上にロボット24が乗る形式は、ロボット24が顔のそばにあるため、身近なロボットとして人は感覚的に認識できる。特に、耳の近くでの聴覚を用いたコミュニケーションや、目の前での視覚を用いたコミュニケーションにより、ロボット24をより身近に感じることができる。また、このようにロボット24が人に取付けしている場合には、ロボット24の動作によってロボット配置面5にかかる力によって人がロボット24の存在を感じることができ、その力の強弱で人に対するコミュニケーションを図れる。
【0079】
このようなゼスチャーとして、例えば携帯電話のような機器において、着信時にロボット24が起き上がって着信を知らせたり、人の肩などにロボット24が乗るように装着されて、ロボット24のゼスチャーと視覚・聴覚コミュニケーションの各機能を用いて、ロボット24が盲導犬の役割を演じたりすることができる。具体的には、図14において、制御演算手段201に対して外部から着信した旨の信号が入力されることにより、制御演算手段201の制御によって、関節駆動装置4を駆動してロボット24の姿勢を制御する。又、制御演算手段201に対して、外部、又は、画像入力装置20、又は、音声入力装置22からの入力に基づき、制御演算手段201の制御によって、関節駆動装置4、画像表示装置21、及び、音声発生装置23を、適宜、駆動してロボット24の姿勢を制御する。
【0080】
上記実施形態によれば、鉛直角度検出装置203と関節角検出手段202との検出結果に基づき制御演算手段201で演算制御して関節駆動装置4を駆動させることにより、回転関節部3回りに脚リンク1と上記胴リンク2を互いに回転させて、脚リンク1と上記胴リンク2とで様々な姿勢を表現することができる。この結果、少ない関節駆動装置4で駆動できる小型で軽量のロボットを実現することができ、人が持ち運んだり車に搭載したりできる、小型・軽量でゼスチャー動作可能な、親近感のあるロボットを実現することができる。そして、画像入力装置20又は音声入力装置22などの外部装置からの入力に基づき、上記制御演算手段201により、上記関節駆動装置4を駆動させて動作制御したり若しくは画像表示装置21又は音声発生装置23を駆動させて画像表示又は音声発生などの動作制御したり、又は、上記関節角検出手段202及び上記鉛直角度検出装置203からの検出結果に基づき上記制御演算手段201により上記関節駆動装置4を駆動させて動作制御したりすることにより、ロボットの姿勢制御をコミュニケーション手段とした、親しみやすい人とロボット間のコミュニケーションを実現することができる。
【0081】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によって、鉛直角度検出装置と関節角検出手段との検出結果に基づき制御演算手段で演算制御して関節駆動装置を駆動させることにより、回転関節部回りに脚リンクと上記胴リンクを互いに回転させて、脚リンクと上記胴リンクとで様々な姿勢を表現することができる。この結果、少ない駆動装置で駆動できる小型で軽量のロボットを実現でき、人や車等に搭載して持ち運び可能となる、そして、画像入力装置又は音声入力装置などの外部装置からの入力又は関節角検出手段及び鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき制御演算手段により関節駆動装置を駆動させて動作制御したり、画像表示装置又は音声発生装置を駆動させて画像表示又は音声発生などの動作制御することにより、ロボットの姿勢制御をコミュニケーション手段とした、親しみやすい人とロボット間のコミュニケーションを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)はそれぞれ、本発明の一実施形態にかかるロボットの基本構成の折畳み姿勢の説明図及び脚リンクと胴リンクが開かれて基準姿勢に対する左右の屈曲姿勢による揺動動作を説明するための説明図である。
【図2】(A),(B),(C),(D)はそれぞれ、上記実施形態のロボットの様々な脚リンクと様々な足部品とロボット配置面との関係を示す説明図である。
【図3】(A),(B)はそれぞれ、上記実施形態の上記ロボットをロボット配置面に対して軸受けで支える場合の脚リンク部分の詳細図である。
【図4】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットの姿勢制御センサ配置の説明図である。
【図5】上記実施形態のロボットの姿勢制御フローチャートである。
【図6】上記実施形態のロボットの制御ブロックの図である。
【図7】上記実施形態のロボットの制御フィードバック例の図である。
【図8】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットのモータ取付構造の様々な例の説明図である。
【図9】上記実施形態のロボットの外部入出力構成のブロック図である。
【図10】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットによる聴覚コミュニケーションの説明図である。
【図11】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットによる視覚コミュニケーションの説明図である。
【図12】上記実施形態のロボットによる聴覚と視覚コミュニケーションの説明図である。
【図13】上記実施形態のロボットのゼスチャーの説明図である。
【図14】上記実施形態のロボットの別の外部入出力構成のブロック図である。
【図15】上記実施形態のロボットのゼスチャーの説明図である。
【図16】上記実施形態のロボットの装着例の説明図である。
【図17】(A),(B)はそれぞれ、上記実施形態のロボットの別の装着例の説明図である。
【図18】従来の図である。
【図19】別の従来の図である。
【符号の説明】
1…脚リンク、2…胴リンク、3…回転関節部、4…関節駆動装置、5…ロボット配置面、6…回転ジョイント、7…着脱機構、8…把持機構、9…足部品、10…回転ジョイント、11…転がり機構、12…軸受け、13…回転軸、14…回転角センサ、15…角速度センサ、16…角速度センサ、17…ギヤ、18…モータ、19…エンコーダ、20…画像入力装置、21…画像表示装置、22…音声入力装置、23…音声発生装置、24…ロボット、101…台、102…支点、103…倒立振子、104…ローラ、105…ローラ、106…ベルト、107…モータ、111…支持脚、112…上部本体、113…ロータ軸、114…回転体、115…回転軸、116…回転軸、117…センサ、118…センサ、119…アクチュエータ、120…アクチュエータ、201…制御演算手段、202…関節角検出手段、203…鉛直角度検出装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、倒立振子に構成されたロボットに関し、具体的にはロボットの姿勢制御方法と人とのコミュニケーションを実施することができるロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
倒立振子に構成されたロボットとして、特開平6−95704号公報に記載のものと、特表2002−500113号公報に記載のものが知られている。構成を図18,図19に示す。
【0003】
図18の従来例では、台101に支点102を介して結合され倒立する倒立振子103において、台101がローラ104,105間のベルト106に固定されて、ベルト106を回転させるプーリー104と105のうちのプーリー105がモータ107によりベルト106が回転駆動制御されることにより、台101の位置が制御され、転倒しようとする倒立振子103の転倒方向と同じ方向に台101が移動することにより、転倒を防止し倒立姿勢を保つようにしている。
【0004】
一方、図19の従来例では、一つの支持脚111と、支持脚に結合された上部本体112から一脚ロボットが構成されており、上部本体112の内部において、ロータ軸113を中心として回転体114が回転し、その上部本体112が平衡でない2つの軸115,116を中心として支持脚111に結合されている。そして、2つの軸115,116を回転させるアクチュエータ119,120が取り付けられている。バランスを計測するセンサ117,118の信号を用いて、アクチュエータ119,120を駆動し、2軸115、116を回転させる。2軸115、116が回転することで、コマのように姿勢を維持しようとする回転体114からの反力を受けて、一脚ロボットの崩れた姿勢を回復することができる(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特許公開平6−95704号公報
【特許文献2】
特表2002−500113号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話などの情報端末が一人一台程度に普及した現在、単なる情報端末機能だけではなく、親近感がもてるパートナーとしての機能の実現も要望されるようになってきた。これは、情報端末が小型で持ち運び可能な親近感のあるロボットに進化することを意味している。そして、親近感実現のために、ロボットは言語によるコミュニケーションだけでなく、擬人化可能な非言語コミュニケーション手段(ゼスチャー)を持つことが望ましい。
【0007】
ここで、近年盛んに開発されているヒューマノイド型ロボットを見てみると、二足歩行や手足の動作などを用いて、有効なゼスチャー動作が可能である。しかし、移動とバランスの両方を実現するために多くのアクチュエータが必要である。そのため、アクチュエータ数増大のために、重くなってしまい、小型化や持ち運びは困難となっている。
【0008】
そこで、本発明者は、最小限のアクチュエータ数で姿勢制御とゼスチャーを達成するために倒立振子の機構に着目する。倒立振子は一般的に劣駆動機構と呼ばれ、運動自由度数よりもアクチュエータの数を少なくできるという特徴がある。
【0009】
ところが、図18に示した倒立振子は、バランスを保つために水平方向に大きく移動できる機構を必要とする。このため、ベース面が非常に大きくなり、小型化が難しいという課題がある。
【0010】
また、図19に示す倒立振子は、バランスを保つためにコマの機能をもつ回転体の質量を大きくする必要があり、軽量化が難しいという課題がある。
【0011】
さらに、上記2つの従来例では、バランスを保つ機能に重点がおかれており、擬人的なゼスチャー動作を実現できる構成となっていない。
【0012】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、人が持ち運んだり車に搭載したりできる、小型・軽量でゼスチャー動作可能な、親近感のあるロボットを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0014】
本発明の第1態様によれば、脚リンクと、
胴リンクと、
上記脚リンクと上記胴リンクを互いに回転可能に結合する回転関節部と、
上記脚リンク又は上記胴リンクいずれかの鉛直方向に対する傾斜角度を検出する鉛直角度検出装置と、
上記リンク間の上記回転関節部の関節角を検出する関節角検出手段と、
上記回転関節部の回転角と鉛直方向に対する角度の値から姿勢を決定する制御演算手段と、
上記制御演算手段からの指令によって上記回転関節部を駆動する関節駆動装置とを備えたことを特徴とするロボットを提供する。
【0015】
本発明の第2態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に対して支持可能な足部品に、回転ジョイントを介して連結されている第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0016】
本発明の第3態様によれば、上記足部品が、ロボット配置面に対して着脱可能な着脱機構を有している第2の態様に記載のロボットを提供する。
【0017】
本発明の第4態様によれば、上記足部品が、ロボット配置面を把持できる把持機構を有する第2の態様に記載のロボットを提供する。
【0018】
本発明の第5態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に固定された回転ジョイントに連結されて上記脚リンクが上記ロボット配置面に対して回転可能に支持される第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0019】
本発明の第6態様によれば、上記脚リンクの先端に転がり機構を有し、ロボット配置面に対して転がり接触で接している第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0020】
本発明の第7態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に対して支持可能な足部品に、回転ジョイントを介して連結されており、上記足部品の上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する角度の上記鉛直検出装置である第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0021】
本発明の第8態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に固定された回転ジョイントに連結されており、上記ロボット配置面の上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する角度の上記鉛直角度検出装置である第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0022】
本発明の第9態様によれば、上記鉛直方向に対する鉛直角度検出装置が、上記脚リンク又は上記胴リンクに取り付けられた角速度センサであり、上記角速度センサによって、同角速度センサを取り付けられたリンクの鉛直方向に対する角度を検出する第1〜6のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0023】
本発明の第10態様によれば、上記回転関節部の上記関節角検出手段が、上記回転関節部の回転角センサ又は角速度センサである第1〜9のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0024】
本発明の第11態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に対して支持可能な足部品に、回転ジョイントを介して連結されており、上記足部品の上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する上記鉛直角度検出装置であり、上記足部品の上記回転角センサ又は上記角速度センサからの信号と、上記胴リンクに取り付けられた角速度センサの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角が求められる第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0025】
本発明の第12態様によれば、上記脚リンクの先端が、ロボット配置面に固定された回転ジョイントに連結されており、上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する上記鉛直角度検出装置であり、上記回転角センサ又は上記角速度センサからの信号と、上記胴リンクに取り付けられた角速度センサの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角が求められる第1の態様に記載のロボットを提供する。
【0026】
本発明の第13態様によれば、上記回転関節部の上記関節角検出手段は、上記脚リンクに取り付けられたセンサからの信号と上記胴リンクに取り付けられた角速度センサからの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角を求める第1〜9のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0027】
本発明の第14態様によれば、上記関節駆動装置が、上記回転関節部を回転させるモータである第1〜13のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0028】
本発明の第15態様によれば、上記関節駆動装置が、モータであり、上記モータの回転駆動力を減速機を介して上記回転関節部に伝えて上記回転関節部を駆動する第1〜13のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0029】
本発明の第16態様によれば、上記脚リンク又は上記胴リンクに、音声入力装置又は音声発生装置又はそれらの両方を取り付けて、音声入力又は音声発生に基づく聴覚を介したコミュニケーションを行なう第1〜15のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0030】
本発明の第17態様によれば、上記脚リンク又は上記胴リンクに、画像入力装置又は画像表示装置又はそれらの両方を取り付けて、画像入力又は画像表示に基づく視覚を介したコミュニケーションを行なう第1〜15のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0031】
本発明の第18態様によれば、上記脚リンク又は上記胴リンクに、音声入力装置と又は音声発生装置又はそれらの両方を取り付け、また、画像入力装置又は画像表示装置又はそれらの両方を取り付けることにより、音声入力又は音声発生に基づく聴覚と画像入力又は画像表示に基づく視覚とを介したコミュニケーションを行なう第1〜15のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0032】
本発明の第19態様によれば、上記関節角検出手段及び上記鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき上記制御演算手段により上記関節駆動装置を駆動させて動作制御することによる姿勢制御を行って、非言語的なコミュニケーションを行なう第1〜18のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0033】
本発明の第20態様によれば、人間の体に装着した状態で、上記関節角検出手段及び上記鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき上記制御演算手段により上記関節駆動装置を駆動させて動作制御することによる姿勢制御を行う第1〜18のいずれか1つの態様に記載のロボットを提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】
図1に、本発明の第1の実施形態にかかるロボットの基本構成図を示す。ロボットは、脚リンク1と胴リンク2を有し、その間が回転関節部3で結合されている。そして、回転関節部3を駆動するための関節駆動装置4を有している。関節駆動装置4の一例としては、モータである。この関節駆動装置4を駆動することで、脚リンク1と胴リンク2の間の回転角を変化させ、脚リンク1と胴リンク2の相対姿勢を制御することができる。
【0036】
単にロボットを、平坦な面に取付ける場合には、図1(A)に示すようにロボット配置面5に置くことができる。その際には、ロボットの一部、具体的には脚リンク1の一面がロボット配置面5に接して置かれている状態となる。置かれている時の、脚リンク1と胴リンク2の相対姿勢は任意とする。一例として、図1(A)では折り畳み姿勢となっている。しかし、立脚姿勢で姿勢制御をする場合には、図1(B)のように、ロボット配置面5に対して、脚リンク1の一部分、主として回転関節部3と反対側の端部を接触させる。このとき、ロボット配置面5と脚リンク1との接触部分の摩擦力を利用することで、脚リンク1とロボット配置面5と脚リンク1との接触部分との相対速度を低く抑えて又は0にして、すべり等が少ない形で保持できる。ロボット配置面5と脚リンク1との接触部分との間で摩擦力を発生させるために、脚リンク1の取付部又はロボット配置面5の脚リンク接触部分にゴム等の摩擦力のある部材を設けていてもよい。このとき、脚リンク1の取付部の形状は、先端が三角柱の頂点形状での点接触や、曲面の一部が接する線接触、平面や曲面で接する面接触で構成される。この取付部に接触センサを配置して、どの部分で接しているかを検出してもよい。ロボットの立脚姿勢は、まっすぐ直立している状態だけでなく、「く」の字型の様々な姿勢、例えば、図1(B)に示されるように、実線で示される基準姿勢(立脚状態の姿勢)と、これに対して、点線で示される「く」の字型の屈曲姿勢、一点鎖線で示される逆「く」の字型の屈曲姿勢をとり、置かれている状態から立脚状態の姿勢まで変化できる。
【0037】
図2(A)〜(D)に脚リンク1の様々な例を示す。図1においては脚リンク1が直接、ロボット配置面5に接触を行う方式で配置されているが、脚リンク1とロボット配置面5の間を図2(A)〜(D)に示される形態として取付けを行ってもよい。すなわち、図2の(A),(B)では、脚リンク2の一端(図2では下端)に回転ジョイント6を介して足部品9を接続し、この足部品9をロボット配置面5に取付ける形態である。図2の(C)は、脚リンク1がロボット配置面5の凸部5Cに固定された回転ジョイント10に連結される形態、図2の(D)は脚リンク2の先端に転がり機構11を有し、ロボット配置面5に対して転がり接触で接している形態である。
【0038】
以下、詳細に説明する。
【0039】
図2(A)は、足部品9による取付け方法の1形態として、足部品9の取付け部分に着脱機構7を有して、この着脱機構7によりロボットをロボット配置面5に対して着脱可能とする構成としたものである。図1に示される取付け方法では、ロボット配置面5の摩擦力が十分大きい場合等でないと、ロボットがロボット配置面5での取付け状態を保つことができない。そのため、ロボットをロボット配置面5に確実に固定する役割として、足部品9のロボット配置面5に接触する部分に着脱機構7を設ける。着脱機構7の一例としては、ロボット配置面5に磁石や電磁石を取り付け可能である場合用の、磁力、電磁力を用いた構成とする。また、ロボット配置面5が金属やプラスチックなどネジ加工が可能なものや、ロボット配置面5を挟み込み可能な場合は、ボルトとネジなどの締結要素を用いて着脱を行ってもよい。また、ロボット配置面5が滑らかな場合など吸着可能な場合は、吸盤などの吸着力を利用した構成としてもよい。また、ロボット配置面5がベニヤ板のように突き刺して固定できる材質のもの、又は衣類のように穴を開けることの可能な材質のものの場合は、画鋲や安全ピンなどロボット配置面5に穴を開けることによって固定する構成としてもよい。また、ロボット配置面5が粘着テープで接着できる材質の場合には、粘着テープのような粘着力を用いたものによる取付けとしてもよい。また、衣服に使われるようなボタン・ホックのように引っ掛けやはめ込み力によって固定するもの、ファスナーやマジックテープ(登録商標)のような面ファスナーをロボット配置面5に取り付け可能であれば、その構成としてもよい。また、ロボット配置面5に磁石や電磁石を取り付け可能である場合は、磁力、電磁力を用いた構成としてもよい。また、ロボット配置面5の表面の材質によっては、静電気力を用いたものとしてもよい。以上のように、取付けされるロボット配置面5の形状や材質に応じて着脱機構を選択する。また脚リンク1側とロボット配置面5側に、上記着脱機構を構成するための部材を必要に応じて取り付ける。この着脱機構を用いて、ロボット配置面5にロボットの足部品9を固定できる。
【0040】
もう1つの足部品9による取付け方法の形態として図2(B)に示すように、足部品9の取付け部分に把持機構8を有する構成とする。ロボット配置面5の一部分例えば凸部5Bを把持機構8で挟むことによって把持を行う。ロボット配置面5に対する把持機構8は、洗濯バサミのようなバネ機構を利用したもの、モータを用いた開閉機構、油圧・空圧を用いた開閉機構、磁力・電磁力を用いた開閉機構、形状記憶合金を用いた開閉機構、人工筋肉を用いた開閉機構としてもよく、足部品9の一部を構成する。この把持機構8を用いて、ロボット配置面5にロボットの足部品9を固定できる。
【0041】
図2の(C)には、脚リンク1が、ロボット配置面5の凸部5Cに固定された回転ジョイント10に連結される形式を示す。すなわち、ロボット配置面5の凸部5Cに、脚リンク1を連結する回転ジョイント10が固定されている。回転ジョイント10の詳細を図3に示す。結合の方法は2つあり、まず、1つ目としては、図3(A)のように、脚リンク1に回転軸12が固定されて、ロボット配置面5の凸部5Cに、回転軸12が着脱可能に嵌合可能な軸受けに相当する部品13が取り付けられる方法がある。もう一つは、図3(B)のように、ロボット配置面5の凸部5Cに回転軸12が固定されており、回転軸12が着脱可能に嵌合可能な軸受けに相当する部品13が脚リンク1に取り付けられている方法がある。以上の方法で、軸12と軸受け部13を結合させることで回転ジョイント10を構成し、脚リンク1は、回転ジョイント10を中心に回転することができる。この構成では、脚リンク1をロボット配置面5の凸部5Cに差し込むことで両者を結合することができるため、ロボット配置面5に対するロボットの着脱を容易に行える。
【0042】
図2の(D)に脚リンク1の先端に、例えば回転自在な一対の車輪11aと、一対の車輪11aを回転可能に脚リンク1の先端に固定する固定軸11bとより構成される転がり機構11を有し、ロボット配置面5に対して転がり接触で接している形態を示す。本形態では、ロボット配置面5に対して平行な方向に力が発生した場合には、転がり機構11の一対の車輪11aが回転してロボット配置面5に対して平行な方向にロボットが移動する。脚リンク1の下端が固定されている図2の(A),(B),(C)に対して、可動な形式である。転がり接触機構11によって、机の上や自動車のキャビネットなどの平面や曲面上に置いて、脚リンク1を前後方向移動とできるため、機構として、脚リンク1を移動させる姿勢制御方法が実現可能となる。
【0043】
図2の(A),(B),(C)の方法では、回転ジョイント部6,10が、図1に示す脚リンク1とロボット配置面5との接触と等価である。図2(A),(B),(C)の機構を用いれば、図1のようにロボットをロボット配置面5に置くだけでなく、天井から吊り下げたり、壁面にくっつけたり、衣服の上に装着するなど、ロボット配置面5の状態、方向によって任意の取り付けを行うことができる。
【0044】
次に、このロボットのセンサ配置と姿勢検出方法について、図4のセンサ配置図と図5のフローチャートを用いて説明する。
【0045】
姿勢検出においては、脚リンク1又は胴リンク2のいずれかの軸(長手方向沿いの軸)の鉛直方向に対する傾斜角度検出と、リンク1,2間にある回転関節部3の関節角度検出の2つを実現すればよい。センサの種類と取り付ける位置を次に示す。
【0046】
図1と図2(D)に示す構成の場合、ロボット配置面5の部分にはセンサを配置できないが、足部品9を持つ図2(A),(B)の構成の場合は、図4(B)に示すように、脚リンク1と足部品9の間の回転ジョイント6に、回転角センサ14、又は、角速度センサ15を取り付けることができる。
【0047】
また、図2(C)の構成の場合には、図4(C)に示すように、脚リンク1とロボット配置面5の間の回転ジョイント10に、回転角センサ14又は角速度センサ15を取り付けることができる。
【0048】
図4(A)に示すように、脚リンク1と胴リンク2の間を連結する回転関節部3の部分にも、回転角センサ14又は角速度センサ15を取り付けることができる。
【0049】
また、脚リンク1に角速度センサ16を取り付けることができる。
【0050】
また、胴リンク2にも同様に、角速度センサ16を取り付けることができる。
【0051】
上記の回転角センサ14は、回転関節部3の回転軸そのものの回転角を検出できるセンサで、エンコーダ方式、ポテンショメータ式、レゾルバ式、又は、ゴニオメータ式としてもよい。また、上記の角速度センサ15は、回転角センサ14の回転角信号を変換・利用するほかに、タコジェネレータを用いてもよい。また、上記の角速度センサ16は、コマジャイロ、振動ジャイロ、マイクロジャイロ、又は、光ジャイロなどのジャイロを使用してもよい。
【0052】
次に、上記に示した取り付け可能なセンサのうち、機構や構成に応じて最小限必要なセンサを取り付け、図5のフローチャートで示すように、脚リンク1、胴リンク2の姿勢検出を行う。以下にその方法を示す。
【0053】
まず、ステップS1において、足部品9が存在するか否かを判断する。判断の一例としては、足部品9をロボットに取付けられていることから、足部品9が存在すると判断する。又、別の判断例としては、足部品9が存在するときには、足部品存在信号が制御演算手段201に予め入力されており、その足部品存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0054】
ステップS1において、足部品9が存在する場合には、ステップS2において、回転角センサ14又は角速度センサ15があるか否か判断する。判断の一例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15が取付けられていることから、回転角センサ14又は角速度センサ15が存在すると判断する。又、別の判断例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15があるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0055】
ステップS2において、回転角センサ14又は角速度センサ15がある場合には、ステップS3において、ロボット配置面5との間での傾斜角度及び加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と上記回転角センサ14又は角速度センサ15から入力されたセンサ信号(回転角信号又は角速度信号)の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。すなわち、図4(B)に示すように回転ジョイント6に回転角センサ14又は角速度センサ15が取り付けられている場合は、その回転角センサ14又は角速度センサ15から出力されたセンサ信号(回転角信号又は角速度信号)を制御演算手段201へ入力する。そして、ロボット配置面5との間での傾斜角度及び加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と上記回転角センサ14又は角速度センサ15から入力されたセンサ信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。
【0056】
また、ステップS1において、足部品9がないと判断される場合、及び、ステップS2において、回転角センサ14又は角速度センサ15がないと判断される場合には、ステップS5において、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10があるか否か判断される。判断の一例としては、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10があることから、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10があると判断する。又、別の判断例としては、回転ジョイントがあるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0057】
ステップS5において、回転ジョイントがある場合、すなわち、図2(C)に示すように脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10がある場合には、ステップS6において、回転角センサ14又は角速度センサ15があるか否か判断する。判断の一例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15があることから、回転角センサ14又は角速度センサ15があると判断する。又、別の判断例としては、回転角センサ14又は角速度センサ15があるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0058】
ステップS6において、ある場合、すなわち、図4(C)に示す回転角センサ14又は角速度センサ15を取り付けられている場合は、ステップS7において、その回転角センサ14又は角速度センサ15から出力されたセンサ信号(回転角信号又は角速度信号)を制御演算手段201へ入力して、ロボット配置面5との間での傾斜角度及び加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と上記回転角センサ14又は角速度センサ15から入力されたセンサ信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。
【0059】
ステップS5において、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイントがない場合、及び、ステップS6において、回転角センサ14又は角速度センサ15が存在しない場合には、ステップS8において、必ず、脚リンク1か胴リンク2のどちらかに角速度センサ16が設けられているため、角速度センサ16から出力されたセンサ信号(角速度信号)を制御演算手段201へ入力する。
【0060】
そして、ステップS9において、ロボット配置面5との間での傾斜角度又は加速度を補助情報として必要に応じて外部より制御演算手段201に取り込み、上記補助情報と上記角速度センサ16からの入力信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。
【0061】
この結果、ステップS3での演算、ステップS7での演算、又は、ステップS9での演算の結果、上記角度が求められたことになるため、ステップS4において、脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を確定する。要するに、ここまでは、上記補助情報を必要に応じて使用して、センサからの入力信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、上記脚リンク1又は胴リンク2いずれかの軸の鉛直方向に対する角度を求める。ここで、例えば、演算の結果、求められた角度を、制御演算手段201に接続されたメモリに、現在の角度として、記憶させることもできる。
【0062】
次に、回転関節部3の回転角度を検出するために以下の手順を行う。
【0063】
ステップS10において、回転関節部3に回転角センサ14があるか否か判断される。判断の一例としては、回転関節部3に回転角センサ14があることから、回転関節部3に回転角センサ14があると判断する。又、別の判断例としては、回転関節部3に回転角センサ14があるときには、その存在信号が制御演算手段201に入力されており、その存在信号の有無で制御演算手段201で自動的に判断される。
【0064】
ステップS10において、ある場合、すなわち、回転関節部3に回転角センサ14又は角速度センサ15が取付けられている場合には、ステップS11において、回転関節部3の初期角度(例えば、図1(B)に示されるようなロボットの基準姿勢のときの回転関節部3の回転軸の角度)を補助情報として制御演算手段201に取り込み、上記回転角センサ14又は角速度センサ15からの入力信号(回転角信号)の回転角情報と上記補助情報とを基に制御演算手段201で演算して、回転関節部3の回転角を求めて、ステップS12において、回転関節部3の回転角を確定する。
【0065】
ステップS10において、回転関節部3に回転角センサ14又は角速度センサ15が取付けられていない場合は、ステップS13において、脚リンク1と胴リンク2とのうちのいずれか上述で鉛直方向に対する角度が確定していなかった方のリンクに取付けられている角速度センサからのセンサ信号(角速度信号)を制御演算手段201に入力する。ステップS14において、当該リンクの初期角度を補助情報として制御演算手段201に取り込み、取り込まれた補助情報と最初に求めた脚リンク1又は胴リンク2いずれかの鉛直方向に対する角度情報とを用いて制御演算手段201で演算を行い、回転関節部3の回転角を求めて、ステップS12において、回転関節部3の回転関節部3の回転角を確定する。この場合は、制御演算手段201が関節角検出手段202の役割を兼ねる。要するに、ここまでは、上記補助情報を必要に応じて使用して、センサからの入力信号の情報と併せて制御演算手段201で演算して、上記回転関節部3の回転角を求める。ここで、例えば、演算の結果、求められた回転角を、制御演算手段201に接続されたメモリに、現在の回転角として、記憶させることもできる。
【0066】
図6に示すように、足部品9の回転角センサ14又は角速度センサ15、脚リンク1の取付部とロボット配置面5との間に回転ジョイント10の回転角センサ14又は角速度センサ15、脚リンク1か胴リンク2のどちらかに角速度センサ16より構成されて、回転関節部3の関節角を検出する関節角検出手段202によって求められた関節角度と、回転関節部3の回転角センサ14又は角速度センサ15、脚リンク1と胴リンク2とのうちのいずれか上述で鉛直方向に対する角度が確定していなかった方のリンクに取付けられている角速度センサより構成されて、胴リンク2又は脚リンク1の鉛直角度を検出する、胴リンク2又は脚リンク1の鉛直角度検出装置203によって求められた鉛直方向に対する角度とを制御演算手段201に入力し、制御演算手段201で姿勢生成のための回転関節部3の状態を決定し、姿勢を生成できるように関節駆動装置4を駆動する。
【0067】
制御演算手段201におけるプログラムのアルゴリズムの一つとして、任意の姿勢角において部分線形化を行って、最適レギュレータ法によって求めた状態フィードバックゲインを用いて制御する方法を用いてもよい。そのブロック図を図7に示す。任意の姿勢角において部分線形化を行い、最適レギュレータ法を用いてフィードバックゲインKを求めておき、ロボットシステム(センサ信号)から算出された関節ベクトルY(=出力)との演算によって入力トルクTを演算して、ロボットシステムに入力するものである。ここで、関節ベクトルYはリンクの鉛直方向に対する角度と回転関節部3の角度とそれぞれの時間微分である角速度を要素とする関節ベクトルである。
【0068】
関節駆動装置4は、モータであるとしてもよく、モータと駆動軸の間に減速機を設けていてもよい。モータを用いた駆動の具体例を図8に示す。図8(A)は回転関節部3にエンコーダ付ギヤードモータを用いた構成を示す。18はモータ、17はモータ18の回転軸に固定されたギヤとかみ合って回転駆動力を回転関節部3の回転軸部(例えば、胴リンク2側の軸受けで回転自在に支持されかつ脚リンク1と一体的に固定された回転軸部、又は、脚リンク1側の軸受けで回転自在に支持されかつ胴リンク2と一体的に固定された回転軸部)に伝える減速機などのギヤ部、19はモータ18の回転軸の回転角度を検出するエンコーダ部を示す。このように、回転関節部3の回転軸部にギヤードモータ18を直結する以外にも、図8(B)のように胴リンク2内にモータ18を取り付け、回転関節部3と歯車を介して連結されている構成、図8(C)のように脚リンク1内にモータ18を取り付け、回転関節部3と歯車を介して連結されている構成である。ギヤ部17は、モータ18の出力トルクを減速してトルクを拡大し、モータ18の回転軸と回転関節部3の回転軸とを連結する役割を有する。よって、モータ18を正逆駆動させることにより、ギヤ部17を介して、上記胴リンク2側の軸受けで回転自在に支持されかつ脚リンク1と一体的に固定された回転軸部を正逆回転させて、胴リンク2に対して脚リンク1を正逆回転させるか、又は、脚リンク1側の軸受けで回転自在に支持されかつ胴リンク2と一体的に固定された回転軸部を正逆回転させて、脚リンク1に対して胴リンク2を正逆回転させる。
【0069】
なお、上記の回転ジョイント6又は回転ジョイント10には、補助的なアクチュエータを用いてもよい。この補助的なアクチュエータは、姿勢制御を能動的に行う関節駆動装置4に比べて、姿勢制御を能動的に行うことのできない、力の弱いアクチュエータ又は応答の遅いアクチュエータとする。このように補助的なアクチュエータを用いる意味は、主に、姿勢制御は関節駆動装置4で行なう一方、補助的なアクチュエータで衝撃をやわらげたりするような補助的な役割を行なえる余地を残すためである。
【0070】
さらに、本発明の他の実施形態として、人とのインターフェースとして、図9に示すように、マイクなどの音声入力装置22とスピーカ・振動子などの音声発生装置23とのいずれか一方又は両方を、ロボットの例えば胴リンク2の一方の面(図9では左側の表面)に設けて、聴覚を用いた、人とロボットのコミュニケーションを実現することができる。この場合、音声入力装置22と音声発生装置23の取り付け位置は、ロボット内部であればどの位置でもよく、音声入力装置22又は音声発生装置23の取付け場所は人とのコミュニケーション時に音声入力及び音声発生が可能で姿勢制御も可能な箇所とする。なお、図14に示すように、音声入力装置22又は音声発生装置23は制御演算手段201に電気的に接続されている。
【0071】
この音声によるコミュニケーションの具体例としては、図10(A)に示すように、人とロボットの間で「おはよう」と互いに挨拶をする場合、「おはよう」という人の音声がロボットの音声入力装置22に入力されると、入力された音声が「おはよう」という音声であると制御演算手段201の認識部により認識したのち、制御演算手段201により、「おはようございます」という音声を音声発生装置23から出力させることにより、上記挨拶を行うことができる。また、図10(B)のように人が「今何時」いう問いに対して「10時です」と応答する場合、「今何時」という音声が音声入力装置22に入力されると、入力された音声が「今何時」という音声であると制御演算手段201の認識部により認識したのち、制御演算手段201内の現在時間演算部により求めたそのときの時間、例えば10時のときは「10時です」を音声で音声発生装置23から出力させることにより、上記応答を行うことができる。また、逆に、図10(C)のように「寝る時間です」と何らかの事象を知らせる場合、予めセットされた寝る時間が来ると、制御演算手段201により、そのときの時間を音声で音声発生装置23から出力させるさせることにより、上記寝る時間という事象を知らせることができる。
【0072】
また、本発明のさらに別の実施形態として、人とのインターフェースとして、図9の液晶表示パネル、ELディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、ブラウン管をはじめとするディスプレイなどの画像表示装置21と、カメラ又はCMOSなどの画像入力装置20とのいずれか一方又は両方をロボットに設けて、視覚を用いた、人とのコミュニケーションを実現することができる。この場合、画像表示装置21又は画像入力装置20のロボットに対する取り付け位置は、ロボット内部であればどの位置でもよく、取付け場所は人とのコミュニケーション時に画像入力、画像表示が可能で姿勢制御も可能な箇所とする。なお、図14に示すように、画像表示装置21又は画像入力装置20は制御演算手段201に電気的に接続されている。
【0073】
具体例としては、図11(A)のように、画像入力装置20及び画像表示装置21をロボットの例えば胴リンク2の一方の面(図11(A)では左側の表面)に取り付け、画像表示装置21に表示された文字で時刻などの情報を、ロボットを見る人に知らせたりすることができる。例えば、先の実施形態において、「10時です」を音声で音声発生装置23から出力する代わりに、「10時00分」と画像表示装置21に、制御演算手段201の制御によって、表示することができる。
【0074】
また、図11(B)のように、制御演算手段201の制御によって、画像表示装置21に笑顔の画像を表示することにより、画像でロボットの感情を表現することもできる。また、図11(C)のように、紙に書いた数式を画像入力で画像入力装置20から制御演算手段201に入力して、制御演算手段201の制御により画像表示装置21で「2」と表示させることにより、上記数式に応答する場合が考えられる。
【0075】
また、本発明のさらに別の実施形態として、上記聴覚を用いたコミュニケーションと、視覚を用いた人とのコミュニケーションとの両方の機能を有した構成とすることによって、視覚と聴覚を融合したコミュニケーションが可能となる。具体例として、図12のように、車の画像を画像入力装置20から制御演算手段201に入力して、制御演算手段201の制御によって、音声発生装置23からの出力により、人に「車が来ています」と知らせるなど、画像入力装置20で入力した情報を音声発生装置23から音声で人に伝えるということができる。
【0076】
上記様々な実施形態のロボットの姿勢は、単純に鉛直上向きへの直立姿勢のみならず傾いた状態、左右に振動している状態、ロボット配置面5に寝ている状態などさまざまな状態を取ることが可能である。図1(A)のように、ロボット配置面5にロボットが寝ている状態から、図1(B)のように起き上がるような状態まで、リンク1,2間の回転関節部3を関節駆動装置4で駆動することによって可能となる。そして、ロボットの状態や回りの環境、シチュエーションに応じて姿勢を変化することによって、ロボットによる一種の非言語的なコミュニケーション(ゼスチャー)が実現できる。例えば、関節角検出手段202及び鉛直角度検出装置203からの検出結果に基づき制御演算手段201により関節駆動装置4を適宜駆動させて動作制御することにより、図13に示すように、左右に胴リンク2が振動するような動作を行うことで、すなわち、実線で示される基準姿勢に対して、一点鎖線で示すように右側に傾斜した右側屈曲姿勢と、点線で示すよう左側に傾斜した左側屈曲姿勢との間で、脚リンク1に対して胴リンク2を回転させることで、人が手を振っている動作を連想させ、「さよなら」というゼスチャーを実現できる。
【0077】
図14に示すように、上記の画像入力装置20及び音声入力装置22による信号は、それぞれ、制御演算手段201へ入力されて、制御演算手段201の制御によって、必要に応じて姿勢を決定する要素となる。具体的には、図15のように、人からの「こんにちは」という音声に応じて、伸びた状態から回転関節部3を折り曲げてお辞儀の形をすることでより動作に意味を持たせることができる。すなわち、人からの「こんにちは」という音声が音声入力装置22から制御演算手段201へ入力されると、制御演算手段201の制御によって、関節駆動装置4が駆動されて、回転関節部3及び回転ジョイント6周りに、脚リンク1と胴リンク2とが実線で示される基準姿勢から点線で示される「く」の字型の屈曲姿勢まで動くようにして、「こんにちは」のお辞儀動作を行わせる。このとき、制御演算手段201の制御によって、音声発生装置23から、お辞儀と連動して「こんにちは」と音声を発生することで、ゼスチャーを伴う、よりわかりやすいコミュニケーションを実現できる。ここで、胴リンク2を回転する反力で脚リンク1にも力が働いて軸である回転ジョイント6を中心に、胴リンク2と脚リンク1とが動くことにより、脚リンク1は、回転ジョイント6周りに、関節駆動装置4の駆動だけで回転できることになる。
【0078】
上記様々な実施形態で説明したように、上記ロボットは、机や台座や車などのキャビネットなどに置かれて上記様々な姿勢制御を行う場合や、図16に符号24で示すように人の体の一部分に上記ロボット24を装着して姿勢制御を行うことができる。後者の場合の上記ロボット24の装着方法は、図2に示すようなさまざまな方法を用いる。取付け方法は、ロボット配置面5としての人の皮膚や衣服に、直接、上記ロボット24を取付ける場合や、取り付け専用の冶具を人が装着することで、上記ロボット24の装着が可能となる。特に、人の体に装着する中で図17に示すように人の肩の上にロボット24が乗る形式は、ロボット24が顔のそばにあるため、身近なロボットとして人は感覚的に認識できる。特に、耳の近くでの聴覚を用いたコミュニケーションや、目の前での視覚を用いたコミュニケーションにより、ロボット24をより身近に感じることができる。また、このようにロボット24が人に取付けしている場合には、ロボット24の動作によってロボット配置面5にかかる力によって人がロボット24の存在を感じることができ、その力の強弱で人に対するコミュニケーションを図れる。
【0079】
このようなゼスチャーとして、例えば携帯電話のような機器において、着信時にロボット24が起き上がって着信を知らせたり、人の肩などにロボット24が乗るように装着されて、ロボット24のゼスチャーと視覚・聴覚コミュニケーションの各機能を用いて、ロボット24が盲導犬の役割を演じたりすることができる。具体的には、図14において、制御演算手段201に対して外部から着信した旨の信号が入力されることにより、制御演算手段201の制御によって、関節駆動装置4を駆動してロボット24の姿勢を制御する。又、制御演算手段201に対して、外部、又は、画像入力装置20、又は、音声入力装置22からの入力に基づき、制御演算手段201の制御によって、関節駆動装置4、画像表示装置21、及び、音声発生装置23を、適宜、駆動してロボット24の姿勢を制御する。
【0080】
上記実施形態によれば、鉛直角度検出装置203と関節角検出手段202との検出結果に基づき制御演算手段201で演算制御して関節駆動装置4を駆動させることにより、回転関節部3回りに脚リンク1と上記胴リンク2を互いに回転させて、脚リンク1と上記胴リンク2とで様々な姿勢を表現することができる。この結果、少ない関節駆動装置4で駆動できる小型で軽量のロボットを実現することができ、人が持ち運んだり車に搭載したりできる、小型・軽量でゼスチャー動作可能な、親近感のあるロボットを実現することができる。そして、画像入力装置20又は音声入力装置22などの外部装置からの入力に基づき、上記制御演算手段201により、上記関節駆動装置4を駆動させて動作制御したり若しくは画像表示装置21又は音声発生装置23を駆動させて画像表示又は音声発生などの動作制御したり、又は、上記関節角検出手段202及び上記鉛直角度検出装置203からの検出結果に基づき上記制御演算手段201により上記関節駆動装置4を駆動させて動作制御したりすることにより、ロボットの姿勢制御をコミュニケーション手段とした、親しみやすい人とロボット間のコミュニケーションを実現することができる。
【0081】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によって、鉛直角度検出装置と関節角検出手段との検出結果に基づき制御演算手段で演算制御して関節駆動装置を駆動させることにより、回転関節部回りに脚リンクと上記胴リンクを互いに回転させて、脚リンクと上記胴リンクとで様々な姿勢を表現することができる。この結果、少ない駆動装置で駆動できる小型で軽量のロボットを実現でき、人や車等に搭載して持ち運び可能となる、そして、画像入力装置又は音声入力装置などの外部装置からの入力又は関節角検出手段及び鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき制御演算手段により関節駆動装置を駆動させて動作制御したり、画像表示装置又は音声発生装置を駆動させて画像表示又は音声発生などの動作制御することにより、ロボットの姿勢制御をコミュニケーション手段とした、親しみやすい人とロボット間のコミュニケーションを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)はそれぞれ、本発明の一実施形態にかかるロボットの基本構成の折畳み姿勢の説明図及び脚リンクと胴リンクが開かれて基準姿勢に対する左右の屈曲姿勢による揺動動作を説明するための説明図である。
【図2】(A),(B),(C),(D)はそれぞれ、上記実施形態のロボットの様々な脚リンクと様々な足部品とロボット配置面との関係を示す説明図である。
【図3】(A),(B)はそれぞれ、上記実施形態の上記ロボットをロボット配置面に対して軸受けで支える場合の脚リンク部分の詳細図である。
【図4】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットの姿勢制御センサ配置の説明図である。
【図5】上記実施形態のロボットの姿勢制御フローチャートである。
【図6】上記実施形態のロボットの制御ブロックの図である。
【図7】上記実施形態のロボットの制御フィードバック例の図である。
【図8】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットのモータ取付構造の様々な例の説明図である。
【図9】上記実施形態のロボットの外部入出力構成のブロック図である。
【図10】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットによる聴覚コミュニケーションの説明図である。
【図11】(A),(B),(C)はそれぞれ、上記実施形態のロボットによる視覚コミュニケーションの説明図である。
【図12】上記実施形態のロボットによる聴覚と視覚コミュニケーションの説明図である。
【図13】上記実施形態のロボットのゼスチャーの説明図である。
【図14】上記実施形態のロボットの別の外部入出力構成のブロック図である。
【図15】上記実施形態のロボットのゼスチャーの説明図である。
【図16】上記実施形態のロボットの装着例の説明図である。
【図17】(A),(B)はそれぞれ、上記実施形態のロボットの別の装着例の説明図である。
【図18】従来の図である。
【図19】別の従来の図である。
【符号の説明】
1…脚リンク、2…胴リンク、3…回転関節部、4…関節駆動装置、5…ロボット配置面、6…回転ジョイント、7…着脱機構、8…把持機構、9…足部品、10…回転ジョイント、11…転がり機構、12…軸受け、13…回転軸、14…回転角センサ、15…角速度センサ、16…角速度センサ、17…ギヤ、18…モータ、19…エンコーダ、20…画像入力装置、21…画像表示装置、22…音声入力装置、23…音声発生装置、24…ロボット、101…台、102…支点、103…倒立振子、104…ローラ、105…ローラ、106…ベルト、107…モータ、111…支持脚、112…上部本体、113…ロータ軸、114…回転体、115…回転軸、116…回転軸、117…センサ、118…センサ、119…アクチュエータ、120…アクチュエータ、201…制御演算手段、202…関節角検出手段、203…鉛直角度検出装置。
Claims (20)
- 脚リンク(1)と、
胴リンク(2)と、
上記脚リンクと上記胴リンクを互いに回転可能に結合する回転関節部(3)と、
上記脚リンク又は上記胴リンクいずれかの鉛直方向に対する傾斜角度を検出する鉛直角度検出装置(203)と、
上記リンク間の上記回転関節部の関節角を検出する関節角検出手段(202)と、
上記回転関節部の回転角と鉛直方向に対する角度の値から姿勢を決定する制御演算手段(201)と、
上記制御演算手段からの指令によって上記回転関節部を駆動する関節駆動装置(4)とを備えたことを特徴とするロボット。 - 上記脚リンクの先端が、ロボット配置面(5)に対して支持可能な足部品(9)に、回転ジョイント(6)を介して連結されている請求項1に記載のロボット。
- 上記足部品が、ロボット配置面(5)に対して着脱可能な着脱機構(7)を有している請求項2に記載のロボット。
- 上記足部品が、ロボット配置面(5)を把持できる把持機構(8)を有する請求項2に記載のロボット。
- 上記脚リンクの先端が、ロボット配置面(5)に固定された回転ジョイント(10)に連結されて上記脚リンクが上記ロボット配置面に対して回転可能に支持される請求項1に記載のロボット。
- 上記脚リンクの先端に転がり機構(11)を有し、ロボット配置面(5)に対して転がり接触で接している請求項1に記載のロボット。
- 上記脚リンクの先端が、ロボット配置面(5)に対して支持可能な足部品(9)に、回転ジョイント(6)を介して連結されており、上記足部品の上記回転ジョイントの回転角センサ(14)又は角速度センサ(15)が、上記脚リンクの鉛直方向に対する角度の上記鉛直検出装置である請求項1に記載のロボット。
- 上記脚リンクの先端が、ロボット配置面(5)に固定された回転ジョイント(10)に連結されており、上記ロボット配置面の上記回転ジョイントの回転角センサ(14)又は角速度センサ(15)が、上記脚リンクの鉛直方向に対する角度の上記鉛直角度検出装置である請求項1に記載のロボット。
- 上記鉛直方向に対する鉛直角度検出装置(203)が、上記脚リンク又は上記胴リンクに取り付けられた角速度センサ(16)であり、上記角速度センサによって、同角速度センサを取り付けられたリンクの鉛直方向に対する角度を検出する請求項1〜6のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記回転関節部の上記関節角検出手段(202)が、上記回転関節部の回転角センサ(14)又は角速度センサ(15)である請求項1〜9のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記脚リンクの先端が、ロボット配置面(5)に対して支持可能な足部品(9)に、回転ジョイント(6)を介して連結されており、上記足部品の上記回転ジョイントの回転角センサ(14)又は角速度センサ(15)が、上記脚リンクの鉛直方向に対する上記鉛直角度検出装置であり、上記足部品の上記回転角センサ又は上記角速度センサからの信号と、上記胴リンクに取り付けられた角速度センサ(16)の信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角が求められる請求項1に記載のロボット。
- 上記脚リンクの先端が、ロボット配置面(5)に固定された回転ジョイント(10)に連結されており、上記回転ジョイントの回転角センサ又は角速度センサが、上記脚リンクの鉛直方向に対する上記鉛直角度検出装置であり、上記回転角センサ又は上記角速度センサからの信号と、上記胴リンクに取り付けられた角速度センサ(16)の信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角が求められる請求項1に記載のロボット。
- 上記回転関節部の上記関節角検出手段は、上記脚リンクに取り付けられたセンサからの信号と上記胴リンクに取り付けられた角速度センサからの信号とによる演算によって、上記回転関節部の関節角を求める請求項1〜9のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記関節駆動装置が、上記回転関節部を回転させるモータ(18)である請求項1〜13のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記関節駆動装置が、モータ(18)であり、上記モータの回転駆動力を減速機(17)を介して上記回転関節部に伝えて上記回転関節部を駆動する請求項1〜13のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記脚リンク又は上記胴リンクに、音声入力装置(22)又は音声発生装置(23)又はそれらの両方を取り付けて、音声入力又は音声発生に基づく聴覚を介したコミュニケーションを行なう請求項1〜15のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記脚リンク又は上記胴リンクに、画像入力装置(20)又は画像表示装置(21)又はそれらの両方を取り付けて、画像入力又は画像表示に基づく視覚を介したコミュニケーションを行なう請求項1〜15のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記脚リンク又は上記胴リンクに、音声入力装置(22)と又は音声発生装置(23)又はそれらの両方を取り付け、また、画像入力装置(20)又は画像表示装置(21)又はそれらの両方を取り付けることにより、音声入力又は音声発生に基づく聴覚と画像入力又は画像表示に基づく視覚とを介したコミュニケーションを行なう請求項1〜15のいずれか1つに記載のロボット。
- 上記関節角検出手段及び上記鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき上記制御演算手段により上記関節駆動装置を駆動させて動作制御することによる姿勢制御を行って、非言語的なコミュニケーションを行なう請求項1〜18のいずれか1つに記載のロボット。
- 人間の体に装着した状態で、上記関節角検出手段及び上記鉛直角度検出装置からの検出結果に基づき上記制御演算手段により上記関節駆動装置を駆動させて動作制御することによる姿勢制御を行う請求項1〜18のいずれか1つに記載のロボット。
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