JP2004173951A - 遊技機及びプログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者にメダルの払い出し感を強調する。
【解決手段】メモリ21のRAM領域23に、特別遊技移行役貯留部34、放出役当選状態記憶部35を、CPU20に放出判定部36を設ける。当選役決定部31で決定された当選役がBB移行役である場合、BB当選フラグを特別遊技移行役貯留部34に貯留する。そして、その後のゲームで当選役決定部31で決定された当選役が放出判定部36でRB移行役であると判定されたときに、RB当選フラグを放出役当選状態記憶部35に記憶する。そして、次のゲームの開始時に放出役振分け抽選部37で振分け抽選を行い、BB当選フラグを放出する場合にBB移行役が放出される。BBモードが終了すると、再び振分け抽選が行われ、RB当選フラグを放出することが決定された時点で、BB当選フラグの放出が終了する。
【選択図】 図2
【解決手段】メモリ21のRAM領域23に、特別遊技移行役貯留部34、放出役当選状態記憶部35を、CPU20に放出判定部36を設ける。当選役決定部31で決定された当選役がBB移行役である場合、BB当選フラグを特別遊技移行役貯留部34に貯留する。そして、その後のゲームで当選役決定部31で決定された当選役が放出判定部36でRB移行役であると判定されたときに、RB当選フラグを放出役当選状態記憶部35に記憶する。そして、次のゲームの開始時に放出役振分け抽選部37で振分け抽選を行い、BB当選フラグを放出する場合にBB移行役が放出される。BBモードが終了すると、再び振分け抽選が行われ、RB当選フラグを放出することが決定された時点で、BB当選フラグの放出が終了する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機及びプログラム及び記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称され、その遊技媒体となっているメダルに一定の価値が与えられて、ゲーム(遊技)を行って獲得したメダルを種々の景品に交換することができる。このため、遊技者はメダルを大量に獲得するということを目的とし、確率的に当選を得やすくなるボーナスゲームを行う権利が得やすい台を選択してゲームを行おうとするのが一般である。スロットマシンでは、リールがステッピングモータで駆動される構造となっており、乱数のサンプリングに基づく電子抽選により当選の有無やその種類を決定し、この決定に対応してリールの停止制御を行っている。したがって、電子抽選による当選の発生確率をソフト的に調整して当選が得やすくなる状態をつくりだすことができ、これを利用してボーナスゲームができるようにしてある。なお、本明細書中ではパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いるが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)の投入」にはクレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることも含む。
【0003】
ボーナスゲームとしては、例えばビッグボーナス(以下、BB)モードに移行して行われるゲームや、レギュラーボーナス(以下、RB)モードに移行して行われるゲームなどがあり、これらのゲームは特別遊技移行役であるBB移行役及びRB移行役を入賞させることで行うことができる。
【0004】
例えばRBモードへの移行は、リールの絵柄が「BAR」−「BAR」−「BAR」に揃えられたときに1枚のメダルベットでゲームが行われ、最大8回入賞するか、又は最大12回のゲームを行うことで終了する。また、BBモードへの移行はリールの絵柄が例えば「7」−「7」−「7」に揃えられたときに行われ、このBBモードのゲームでは上述したRBモードでのゲームが2〜3回繰り返される。また、BBモードでは、RBモードに移行する前に高い当選確率のもとで1〜3枚のメダルをベットしてゲームを行う権利が与えられるものもあり、その権利を得た所定期間中に当選(ボーナスイン)絵柄が揃うとRBモードに移行する。このRBモード又はBBモード下でのゲームを行った場合には、通常モードでのゲームと比較して大量のメダルを獲得することができる。なお、本明細書中では、当選役に対応したリール絵柄を揃えることを入賞、入賞される前の状態で電子抽選により当選役が抽選されたことを内部入賞とする。
【0005】
このような背景から、スロットマシンを製造する側でも、多くの遊技者を惹きつけることができるように、遊技場側の利益を損なわない範囲内でボーナスゲームの態様や、ボーナスゲームモードに移行する条件に工夫を凝らしたものを開発している。そして、ボーナスゲームを行うことができる機会を増やし、少なくとも確率的には短期間で遊技者がより大量のメダルが獲得できる可能性をもたせたことを特徴にしたものを提供する傾向にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらスロットマシンの中には、BB移行役やRB移行役が当選した場合に、そのBB当選フラグ及びRB当選フラグを貯留して、ある契機を境にして貯留されたBB当選フラグ及びRB当選フラグを放出するものがある。このようなスロットマシンの中には、例えばBB移行役、又はRB移行役が当選した場合にゲーム回数の抽選を行い、その抽選で決定されたゲーム数を消化した場合に貯留されたBB当選フラグ又はRB当選フラグが放出されるものがある。しかしながら、放出されるまでのゲーム数を抽選で決定した場合には、移行するBBモード及びRBモードが単発で終わってしまう場合もあり、遊技者に対して獲得したメダルの払い出し感を強調するまでには至らないものとなる。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するために発明されたものであり、遊技者に対して出玉感を強調できるようにした遊技機及びプログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリールごとに設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄を同一の入賞ライン上に停止し得るように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段を備えたものであり、前記当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを設けたものである。なお、利益付与確率とは、例えば出玉率が挙げられる。
【0009】
なお、前記貯留放出役は貯留可能な当選役であり、前記貯留放出役は次遊技以降に入賞させる権利を前記貯留放出役当選記憶手段により記憶することで持ち越し可能となることが好ましい。また、前記放出役判定手段で貯留放出役であると判定された遊技では、この貯留放出役を入賞させる権利の持ち越しを前記貯留放出役当選記憶手段に記憶することで行うとともに、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を優先して放出することが好ましい。また、前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定され、且つ前記複数のリールのうち1つのリールを残して停止させたときに、前記特別遊技移行役及び前記貯留放出役を構成する絵柄の組み合わせを複数の入賞ライン上のいずれかに揃えた場合にのみ、前記貯留放出役又は特別遊技移行役のいずれか一方を入賞させるように、前記リール停止制御手段による前記1つのリールの停止制御を行うようにしたことが好ましい。
【0010】
なお、前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定された場合に、貯留された前記特別遊技移行役又は貯留放出役のいずれか一方を放出する当選役として振り分けるための抽選を行う放出役振分抽選手段を設けたことが好ましい。
【0011】
また、前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定された場合に、貯留された前記特別遊技移行役又は貯留放出役のいずれか一方を放出する当選役として振り分けるための抽選を行う放出役振分抽選手段を設けることが好ましい。この場合に、例えば前記放出役振分抽選手段に、前記放出役判定手段で前記当選役が貯留放出役であると判定された場合に用いられる第1の振分けテーブルと、前記第1の振分けテーブルを用いた振分抽選により前記特別遊技移行役が放出され、且つ前記特別遊技モードを終了したときに前記強制貯留手段に特別遊技移行役が貯留されている場合に用いられる第2の振分けテーブルを設け、前記第1の振分けテーブルの振分け確率と、第2の振分けテーブルの振分け確率とを異なる確率から形成することで、特別遊技モードが連荘する場合もあり、遊技者に対して出玉感を強調することができる。
【0012】
また、前記当選役決定手段による決定される当選役のうち少なくとも前記貯留放出役となる確率が異なる複数の確率テーブルと、所定操作を行うことにより、前記複数の確率テーブルのうち、いずれかの確率テーブルを用いるかを選択する確率テーブル選択手段とを備えるとともに、前記確率テーブル切換手段によって選択される確率テーブルに応じて前記放出役振分手段による特別遊技移行役の放出確率、又は特別遊技移行役が放出される場合の放出個数のいずれか一方が決定されることが好ましい。
【0013】
また、前記放出判定手段で貯留放出役であると判定されたときに、前記強制貯留手段に特別遊技移行役が複数個貯留されている場合には、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を全て放出させることが好ましい。
【0014】
また、プログラムとしては、遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリールごとに設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄が同一の入賞ライン上に停止し得るように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段との他に、前記当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
【0015】
また、記憶媒体としては、上記記載のプログラムが記憶されるとともに、そのプログラムをコンピュータで読み取ることのできるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、スロットマシン2は通常モード、特別遊技移行役であるBB移行役及びRB移行役を入賞させたときに移行するBBモード及びRBモードが設定されている。BBモードにはRBモードが複数回含まれており、BB移行役を入賞させたときには、多くのメダルを得る確率が高くなる。なお、BB移行役となる絵柄の組み合わせは例えば「7」−「7」−「7」及び「BAR」−「BAR」−「BAR」、RB移行役となる絵柄組み合わせは例えば「7」−「7」−「BAR」及び「BAR」−「BAR」−「7」からなり、RB移行役の絵柄の組み合わせは、BB移行役の絵柄の組み合わせに対して1つの絵柄が異なるものとする。なお、このBB移行役及びRB移行役のそれぞれに対応する絵柄の組み合わせは一例であり、BB移行役及びRB移行役の絵柄組み合わせは適宜設定してよい。
【0017】
また、このスロットマシン2では、BB移行役及びRB移行役を同時に内部入賞させ、且つBB移行役及びRB移行役をダブルテンパイさせたときにのみBB移行役を入賞させることができるようになっている。なお、テンパイとは、当選役に対応する絵柄の組み合わせのうち、2つのリールの回転を停止操作により停止させた結果、当選役に対応する絵柄が同一の入賞有効ライン上に揃った場合を指すものとする。また、ダブルテンパイとは、2つのリールの回転を停止操作により停止させた結果、異なる2種類の当選役が同時にテンパイした場合を差すものである。
【0018】
このスロットマシン2は、筐体3の前面扉4に4個の表示窓5〜8が設けられ、各々の表示窓の奥に第1リール9a,第2リール9b,第3リール9c及びサブリール10が回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール9a〜9cの外周には様々な絵柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では対応する表示窓を通して1リール当たり3個の絵柄が観察される。これにより、各リールの絵柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞ラインが横3本斜め2本の合計5本設定されている。
【0019】
ゲームの開始に先立ってメダル投入口11から1枚のメダルを投入したときには中央横一本の入賞ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞ラインが有効化される。以下、有効化された入賞ラインを入賞有効ラインとする。また、メダルは50枚を限度に貯留することが可能になっており、貯留されているメダルの枚数は、クレジット枚数表示部12により表示される。
【0020】
サブリール10は、ゲーム開始用のスタートレバー13を操作したときに、他のリール9a〜9cとともに回転を始め、例えばRB移行役が入賞させRBモードに移行した場合に「REG」を表示する。一方、BBモードに移行させるBB移行役が当選したときには、このBB当選フラグは貯留されるため、BB当選時には遊技者に対して報知は行われない。なお、BBモードに移行した場合には「BIG」を表示させる。
【0021】
リール停止操作手段であるストップボタン14a〜14cの上方の操作パネルには、メダルがクレジットされた状態でゲームを行うときに操作される1枚ベットボタン、2枚ベットボタン、MAXベットボタン、ペイアウトボタンなどの各種の操作ボタンが設けられている。これらの操作ボタンの機能はいずれも周知であるのでその詳細については省略する。
【0022】
図2に示すように、スロットマシン2の作動は基本的にCPU20及びメモリ21を含むマイクロコンピュータによって管制される。メダルセンサ22はメダル投入口11から投入された適正なメダルを検知し、CPU20の制御部20aに入力する。メダル投入口11の奥にはセレクタが組み込まれ、不適正なメダルはメダル払出口15を介してメダル受け皿16(図1参照)に排出される。また、セレクタは不適切なタイミングでメダルの投入が行われたとき、例えばゲームの途中や各種の操作ボタンが押されたままの状態で投入されたメダルについても、メダルセンサ22を経由させずにメダル受け皿16に排出する。
【0023】
なお、ゲームの開始に先立って投入するメダルの枚数は1〜3枚に限られているため、クレジット機能を用いていないときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ22で検知されることなくメダル受け皿16に排出される。クレジット機能のオン/オフはペイアウトボタンの1プッシュごとに切替えられる。そして、クレジット機能がオン状態のときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ22で検知され、50枚を限度にスロットマシン2の内部に貯留される。貯留されたメダルの枚数は、クレジット枚数表示器12でデジタル表示される。クレジット機能を用いているときには、前述した1枚ベットボタンやMAXベットボタンの操作によりメダルの投入操作が行われ、そのベット枚数がクレジット枚数から逐次に減算される。また、ゲームの結果、当たりが得られたときには配当メダルもクレジットされ、ペイアウトボタンを操作したときにクレジットされたメダルがメダル受け皿16に払い出される。
【0024】
制御部20aは、ゲームの開始に先立って投入された1〜3枚のメダルの枚数をメダルセンサ24からの検知信号に基づいて計数し、これにより入賞有効ラインの有効化本数を決定する。ゲームの開始ごとに投入されたメダルのベット枚数は制御部20aの内部に設けられたカウンタで積算して計数される。なお、クレジット枚数は図示を省略した別のクレジットメダルカウンタで計数される。
【0025】
スタートスイッチセンサ25は、スタートレバー13が操作されたときにオンとなり、ゲームスタート信号を制御部20aに向けて出力する。ゲームスタート信号を受けて、制御部20aはメモリ21のROM領域22に格納されたゲーム実行プログラムに基づいて第1〜第3リール9a〜9c及びサブリール10を回転させるとともにゲームの処理を開始する。各リールの駆動及び停止制御は、リール駆動コントローラ27によって行われる。それぞれのリールは個別のステッピングモータ28a〜28dの駆動軸に固着され、各ステッピングモータ28a〜28dの駆動を制御することにより各リールの制御が行われる。なお、メモリ21のRAM領域はワーキングエリアとなっており、毎回のゲームごとに利用されるフラグやデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
【0026】
ステッピングモータ28a〜28dは供給された駆動パルスの個数に応じた回転角で回転するから、制御部20aにより駆動パルスの供給個数を制御することによって第1〜第3リール9a〜9c及びサブリール10の回転角を制御することができ、また駆動パルスの供給を絶つことによりリールの停止位置を決めることができる。また、各リールには、その基準位置に反射信号部29a〜29dが一体に形成され、その一回転ごとにフォトセンサ30a〜30dがそれぞれの反射信号部29の通過を光電検出する。フォトセンサ30a〜30dによる検知信号は、リールごとのリセット信号として制御部20aに出力される。
【0027】
制御部20aの内部には、ステッピングモータごとにパルスカウンタが設けられ、各々のステッピングモータに供給された駆動パルスの個数を計数する。このパルスカウンタのカウント値は、リセット信号が入力されるたびにクリアされ、再びアップカウントされる。したがって、それぞれのパルスカウンタには、各リールの1回転内の回転角に対応した駆動パルスの個数が逐次に更新しながら保存されることになる。
【0028】
メモリ21のROM領域22には絵柄テーブルが格納され、絵柄テーブルには、各リールの基準位置からの回転角に対応した駆動パルスの個数と、リールに一定ピッチで配列されたそれぞれの絵柄を表す絵柄コードとが対応づけられている。したがって、リールごとにパルスカウンタのカウント値を監視することによって、例えば中央の入賞有効ライン上にどの絵柄が移動してきているのかを識別することができ、また、どの程度リールを回転させれば目的の絵柄がその入賞有効ライン上に移動してくるのかを予測することができる。
【0029】
ストップボタン14a〜14cの内部にはセンサが設けられており、ストップボタン14a〜14cが押圧されたときに制御部20aに向けてリールごとのストップ信号を入力する。スタートレバー13を操作して全リールの回転が始まり、これらの回転が定常速度に達した時点でストップボタン14a〜14cの操作が有効化される。その後、これらを操作することによってそれぞれ対応する第1〜第3リール9a〜9cの停止制御が開始される。以上のように、ストップボタン14a〜14cはリール停止操作手段、制御部20aはリール停止制御手段としてそれぞれ機能する。なお、複数のストップボタン14a〜14cを操作したときにはタイミングの早い方のリールだけが停止し、完全に同時操作したときにはいずれのリールも停止しないようになっている。
【0030】
制御部20aは、ゲームスタート信号を受けて電子抽選部31を作動させる。電子抽選部31は乱数発生部と乱数値サンプリング回路とを含み、ゲームが開始されるごとに一つの乱数値を抽選し、当選役決定部32ではその値に応じて現在実行されているゲームでの当選役を決定する。このように、制御部20a、電子抽選器30及び当選役決定部32は当選役決定手段として機能する。
【0031】
当選役決定部32には、複数の当選テーブルが設けられている。この複数の当選テーブルには、通常モード下での各ゲームにおける当選役の決定に用いられる第1当選テーブルと、BB移行役及びRB移行役が内部入賞した場合に用いられる第2当選テーブルと、BBモードでのRB導入ゲーム中に用いられる第3当選テーブルと、RBモード中に使用される第4当選テーブルとが設けられている。電子抽選部31で抽選された当選の種類を表す当選信号は当選役決定部32に送られ、この当選役信号が制御部20aにフィードバックされ、メモリ21のRAM領域23に、その当選役に対応する当選フラグが記憶される。
【0032】
このメモリ21のRAM領域23には、特別遊技移行役貯留部34及び放出役当選状態記憶部35が設けられている。特別遊技移行役貯留部34は、当選役決定部32で決定された当選役が特別遊技移行役であるBB移行役である場合に、BB当選フラグを貯留するために設けられている。なお、特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されたゲームでは、制御部20aはBB移行役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に停止しないようにリールの停止制御を行う。これにより、制御部20aはリール停止制御変更手段として機能する。
【0033】
放出役当選状態記憶部35は、当選役決定部32で決定された当選役が後述する放出判定部36で貯留放出役であると判定された場合に、この貯留放出役である当選フラグを記憶する。これにより、放出役当選状態記憶部35は貯留放出役当選記憶手段として機能する。なお、本実施形態では、貯留放出役を入賞させる権利を次のゲーム以降に持ち越しを可能とするRB移行役から構成する。また、この他の当選役、又はハズレとなる場合には、図示はしないがメモリ21のRAM領域23の所定の領域(図示せず)に記憶される。
【0034】
放出判定部36は、当選役決定部32で決定された当選役信号を受けて、その当選役信号が貯留放出役となるRB移行役か否かを判定する。この放出判定部36で当選役がRB移行役であると判定された場合には、前述した放出役当選状態記憶部35にRB当選フラグを記憶する。
【0035】
放出役振分け抽選部37は、電子抽選部38、第1振分けテーブル39、第2振分けテーブル40から構成されている。この放出役振分け抽選部37は、BB当選フラグが特別遊技移行役貯留部34に、RB当選フラグが放出役当選状態記憶部35にそれぞれ記憶され、且つ当選役決定部32でハズレとなる場合に作動し、上記RB当選フラグ又はBB当選フラグのいずれかを、そのゲームの当選役として放出させるかの振分け抽選を行うために設けられている。
【0036】
第1振分けテーブル39は、BB当選フラグが貯留され、かつ放出判定部36でRB移行役であると判定された場合に用いられる。第2振分けテーブル40は、BB当選フラグが放出されたことにより移行したBBモードが終了した後に、特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されている場合に行われる振分け抽選で用いられる。なお、第1振分けテーブル39のBB当選フラグの振分確率と、第2振分けテーブル40のBB当選フラグの振分確率とは異なる確率から形成されており、例えば第2振分けテーブル40を用いた場合にはBB当選フラグを放出する確率が高くなる。これより、制御部20a及び放出役振分け抽選部37は、貯留放出手段として機能する。
【0037】
なお、振分抽選が行われたゲームでは、2つのリールを停止させた状態で、BB移行役及びRB移行役をダブルテンパイさせ、且つ振分け抽選で決定された移行役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に引き込むことができるタイミングでストップボタンの操作が行われた場合に、その絵柄を同一の入賞有効ライン上に停止させるようにリールの停止制御を行う。なお、この際に振分け抽選でそのゲームでの当選役とならなかった移行役を構成する絵柄が引き込むことができるタイミングでストップボタンの操作が行われた場合には、この絵柄を同一の入賞有効ライン上に引き込まないようにリールの停止制御を行う。なお、放出役振分け抽選部37に設けられる振分けテーブルを2つのテーブルから構成したが、これに限定する必要はなく、例えば振分け確率の異なる振分けテーブルを3個以上から構成し、BB当選フラグが複数個貯留されている場合に出玉率等の履歴からBBモードを連荘させやすくするようにしたり、適宜設定してよい。
【0038】
ゲーム数カウンタ41は、BBモード中のゲーム回数及びRBモード中のゲーム回数をカウントするために設けられている。制御部20aではゲーム数カウンタ41のカウント値を参照して、BBモード中のゲーム回数又はRBモード中のゲーム回数が規定回数に到達したか否かを判定し、規定回数に到達した時点でBBモード又はRBモードのゲームを終了させる。
【0039】
メダルホッパー42は当選役が入賞した際に、その当選役に対応する配当メダル数をメダル受け皿16に払い出し、あるいはクレジットカウンタにその規定枚数を加算する。なお、当選役の種類ごとに配当メダルの枚数を決めた配当テーブルはメモリ21のROM領域22に格納されており、制御部20aがこれを読み取ってメダルホッパー42を駆動する。
【0040】
初期設定入力部43は筐体3の内部に設けられ、前面扉4を開いた状態で操作可能となる。この初期設定入力部43には、主電源となる電源スイッチ、設定変更ボタン、BBモードが終了した時点で打ち止めにするか否かを選択できる選択スイッチ等が設けられる。なお、ペイアウト率の変更は設定変更ボタンの押圧により行われ、6段階の間でペイアウト率を可変できるようになっている。ペイアウト率の変更時には、各当選テーブルのグループ割り当ての調整も行われる。
【0041】
次に、このようにして形成されたスロットマシンの作用について、図3のフローチャートを参照して説明する。ゲームの開始に先立って1〜3枚のメダルを投入操作した後、スタートレバー13を操作すると通常モードでのゲームが開始され、第1〜第3リール9a〜9c、及びサブリール10が一斉に回転を始める。これと同時に、電子抽選器30では乱数をサンプリングし、当選役決定部32に出力する。この乱数値を用いて、当選役決定部32では第1当選テーブルを参照して当選役を決定し、その当選役信号を制御部20aに出力する。
【0042】
当選役決定部32で決定された当選役がBB移行役である場合、制御部20aはBB当選フラグを特別遊技移行役貯留部34に記憶する。なお、このゲームでは、同一の入賞有効ラインにはBB移行役に対応する絵柄の組み合わせ(「7」−「7」−「7」、及び「BAR」−「BAR」−「BAR」)が停止しないようにリールの停止制御が行われる。例えば、第1及び第2リール9a、9bの中央の入賞有効ラインに絵柄「7」が揃った場合には、制御部20aは第3リール9cの絵柄「7」が中央の入賞有効ライン上に停止しないように、第3リール9cを停止させる。なお、本実施形態では、BB移行役が当選した場合に遊技者に対して例えば表示ランプの点灯やゲーム中のBGM等での報知は行わないが、ゲーム性等を考慮して遊技者への報知を行うようにしてもよい。また、当選役決定部32で小役が当選した場合のゲームでは、通常モード処理が行われる。
【0043】
これに引き続いて通常モードでのゲームが行われると、制御部20aは当選役決定部32で決定された当選役信号を放出判定部36に出力する。放出判定部36では、このゲームでの当選役が貯留放出役となるRB移行役であるか否かの判定を行う。例えばRB移行役であると判定されると、制御部20aでは、放出役当選状態記憶部35にRB当選フラグを記憶させるとともに、特別遊技移行役貯留部34を参照し、貯留されているBB当選フラグが貯留されているか否かを判定する。なお、当選役決定部32で決定された当選役がRB移行役である場合のゲームでは、RB移行役を構成する絵柄組み合わせが同一の入賞有効ライン上に揃わないように、各リールの停止制御が行われる。
【0044】
BB当選フラグが特別遊技移行役貯留部34に、RB当選フラグが放出役当選状態記憶部35にそれぞれ記憶された後のゲームでスタートレバー13が押下されると、当選役決定部32では第2当選テーブルを用いて当選役の決定を行う。同時に、放出役振分け抽選部37では、第1振分けテーブル39を用いた放出役の振分け抽選が行われる。なお、当選役決定部32で当選役が小役となる場合には、この小役を優先して放出する。一方、当選役決定部32でハズレとなる場合には、放出役振分け抽選部37での振分け抽選で決定されたBB当選フラグ又はRB当選フラグのいずれか一方を放出する。
【0045】
例えば、放出役振分け抽選部37による振分け抽選でBB当選フラグを放出することが決定された場合、図4に示すように、第1及び第2リール9a,9bの絵柄「7」を同一の入賞有効ライン上に停止させることができる位置で第1及び第2ストップボタン14a,14bが操作された場合にのみ、例えば絵柄「7」を中央の入賞有効ライン46上に揃えるように各リールの停止制御が行われる。これにより、BB移行役及びRB移行役がダブルテンパイした状態となる。なお、制御部20aでは、入賞有効ライン上に停止する絵柄を常に確認しているので、ダブルテンパイしているか否かを判断することができる。その後、遊技者が「7」を同一の入賞有効ライン46上に引き込めるタイミングで第3ストップボタン14cが操作されると、引き込み制御により絵柄「7」を中央の入賞有効ライン46上に停止させる。これにより、BBモードでのゲームへと移行する。
【0046】
一方、第1〜3ストップボタン14a〜14cの押し順が逆押し(第3ストップボタン14cから押していく)場合や、第3ストップボタン14c、第1ストップボタン14b、第2ストップボタン14bの押し順からなる挟みうちをした場合には、RB移行役のみ、又はBB移行役のみをテンパイさせることができる。この場合、ダブルテンパイとはならないので最後に停止するリールの停止制御が蹴飛ばし制御で行われ、同一の入賞ライン上にRB移行役、又はBB移行役となる絵柄の組み合わせが停止することはない。例外として、図5に示すように、例えば逆押しの場合にはダブルテンパイ(入賞有効ライン47,48,49)となる場合があり、第1ストップボタン14aの押圧時に絵柄「BAR」を引き込むことができる。
【0047】
BBモード下でのゲームでは、3枚賭けの一般ゲームを30回終了するか、一般ゲームの合間に行われるRBモードでのゲームを3回行った場合に終了する。なお、RBモードは、1枚賭けの役物ゲームを例えば8回当選させるか、12回行った場合に終了する。なお、BBモードの一般ゲームでは第3当選テーブルを、BBモード中のRBモードでは第4当選テーブルを使用しているので小役を入賞させやすくなっている、このため、このBBモードを行うことで大量のメダルを得ることができる。なお、BBモードが開始されると、サブリール10の絵柄表示は「BIG」となる。
【0048】
BBモードが終了すると、制御部20aでは特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されているか否かを参照する。そして、貯留されているBB当選フラグがある場合で、且つ当選役決定部32でハズレとなる場合に、放出役振分け抽選部37による振分け抽選の抽選結果に基づいた移行役をそのゲームでの当選役とする。このとき、放出役振分け抽選部37では、第2振分けテーブル40を用いて振分け抽選を行っているので、BB移行役が当選役として放出されやすくなっている。これにより、BB当選フラグが特別遊技移行役貯留部34に複数個貯留されている場合にはBBモードが連荘し易くなっているので、RB移行役が当選した場合には大量のメダルを得ることも可能となり、遊技者のRB移行役の当選に対する期待感が大きいものとなる。なお、この場合もRB移行役及びBB移行役をダブルテンパイさせてからBB入賞させることがBBモードへの移行条件となる。
【0049】
一方、放出役振分け抽選でRB当選フラグを放出すると決定した場合には、特別遊技移行役貯留部34に記憶されたBB当選フラグはそのまま貯留され、放出役当選状態記憶部35に記憶されたRB当選フラグが放出される。これにより、RBモードでのゲームへと移行するようになっている。また、RB移行役が当選したときに、特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されていない場合には、放出役振分け抽選を行わずに、RB移行役を放出する。なお、この場合も、RB移行役及びBB移行役をダブルテンパイさせた上で、RB移行役を入賞させることが可能となる。そして、RBモードでのゲームへと移行し、1枚賭けの役物ゲームで例えば8回の入賞を得るか、12ゲームを終了した場合にRBモードでのゲームが終了し、通常モードでのゲームに移行する。これにより、BB移行役が貯留させていない場合でも、遊技者にBB移行役に対する期待感を与えることができる。
【0050】
また、図2の機能ブロック図、図3のフローチャートで示す手順及び機能をスロットマシンの制御装置で実行するためのプログラムを、例えばフレキシブルディスク、光ディスク等の記録媒体に記憶させてもよい。例えば、図6に示すように、記憶媒体50には、当選役決定手段、リール制御手段を実現するためのプログラムの他に、特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを実現するためのプログラムが記録されている。この記憶媒体50をスロットマシン51に内蔵された読取装置52に装填して、そのプログラムをスロットマシンにインストールしたり、読取装置52に記憶媒体50を装填した状態でゲームを実行させる。なお、符号53はCPU、符号54はメモリである。
【0051】
また、前記プログラムを、記憶媒体を利用してインストールする代わりに、インターネットを利用して、スロットマシンに配信させることができる。また、上記プログラムに、リールを回す機能、各リールを停止させる機能等のスロットマシンの基本動作を実行させるプログラムを追加することで、パソコンにインストールし、モニタ上でスロットマシンゲームを行うことができる。
【0052】
本実施形態では、BBモードの終了ごとに、BB当選フラグ又はRB当選フラグのいずれかを放出するか否かを振分け抽選で決定して、振分け抽選で当選した場合にBB当選フラグを放出させるようにしたが、RB移行役が当選した場合の後のゲームで、特別遊技移行役貯留部に貯留されたBB当選フラグを全て放出させるようにしてもよい。
【0053】
本実施形態では、貯留放出役であるか否かの判定を当選役決定部による当選役の決定後に行うようにしたが、入賞時に判定するようにしてもよい。この場合、貯留放出役をRB移行役に限定する必要はなく、複数種類の小役の何れか一つを貯留放出役とすることができる。例えば、小役が入賞した場合に貯留放出役とするか否かの判定を行い、貯留放出役とする場合に次のゲーム以降で特別遊技移行役であるBB移行役を放出させるようにする。また、RB移行役が入賞した場合に、このRB移行役が貯留放出役であるか否かの判定を行って、このRB移行役を入賞させることにより行われるRBモードを終了させた場合に、貯留されたBB当選フラグの放出を行うようにする。これにより、貯留放出役に対する期待感を遊技者に与えることができる。
【0054】
また、初期設定入力部での6段階のペイアウト率の調整時に、選択される確率テーブルの貯留放出役の当選確率に合わせて、特別遊技移行役及び貯留放出役の振分確率を変化させるようにしたり、特別遊技移行役の放出個数を変化させるようにしてもよい。
【0055】
本実施形態では、貯留放出役が当選した場合に、貯留された特別遊技移行役を放出し得るようにしたが、これに限定する必要はなく、例えば当選役決定部でハズレとなる場合に特別遊技移行役を放出するようにしてもよい。この場合、小役の当選確率を高くするとともに、各リールの停止制御を蹴飛ばし制御で行って小役の入賞確率を下げるようにする必要がある。また、貯留放出役は入賞の権利を次ゲーム以降に持ち越せることが可能で、且つ入賞の前後でモードが切り替わるRB移行役に限定する必要はなく、例えばその当選役の前後でゲーム時のモードが切り替わらない当選役、つまり例えば、「リプレイ」役、「ベル」役等から構成してもよい。さらに、例えば「リプレイ」役等の所定の当選役を所定回数当選した場合等の遊技履歴に応じて特別遊技移行役を放出するようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技機によれば、当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを設けたので、貯留放出役が当選した場合には、特別遊技モードが連続して放出される可能性があるため、貯留放出役に対する期待感を与えることができるとともに、特別遊技モードを連続して行うことができた場合には、出玉感を遊技者に対して与えることができる。
【0057】
また、1つのリール以外のリールを停止させたときに、前記特別遊技移行役及び貯留放出役に対応する絵柄を入賞ライン上に停止させた場合にのみ、前記特別遊技移行役及び貯留放出役のいずれかを入賞させることができるようにしたので、遊技者には前記特別遊技移行役及び貯留放出役のどちらかが入賞するのかが判らないようになっているので、特別遊技移行役に対する期待感や緊張感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】ゲームの流れを示すフローチャートである。
【図4】順押しした場合に、BB及びRBがダブルテンパイしたときの状態を示す正面図である。
【図5】逆押しした場合に、BB及びRBがダブルテンパイしたときの状態を示す正面図である。
【図6】プログラムが格納された記録媒体を、スロットマシンにインストールする場合の説明図である。
【符号の説明】
2 スロットマシン
9a 第1リール
9b 第2リール
9c 第3リール
13 スタートレバー
20a 制御部
21 メモリ
31 当選役決定部
34 特別遊技移行役貯留部
35 放出役当選状態記憶部
36 放出判定部
37 放出振分け抽選部
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機及びプログラム及び記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称され、その遊技媒体となっているメダルに一定の価値が与えられて、ゲーム(遊技)を行って獲得したメダルを種々の景品に交換することができる。このため、遊技者はメダルを大量に獲得するということを目的とし、確率的に当選を得やすくなるボーナスゲームを行う権利が得やすい台を選択してゲームを行おうとするのが一般である。スロットマシンでは、リールがステッピングモータで駆動される構造となっており、乱数のサンプリングに基づく電子抽選により当選の有無やその種類を決定し、この決定に対応してリールの停止制御を行っている。したがって、電子抽選による当選の発生確率をソフト的に調整して当選が得やすくなる状態をつくりだすことができ、これを利用してボーナスゲームができるようにしてある。なお、本明細書中ではパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いるが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)の投入」にはクレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることも含む。
【0003】
ボーナスゲームとしては、例えばビッグボーナス(以下、BB)モードに移行して行われるゲームや、レギュラーボーナス(以下、RB)モードに移行して行われるゲームなどがあり、これらのゲームは特別遊技移行役であるBB移行役及びRB移行役を入賞させることで行うことができる。
【0004】
例えばRBモードへの移行は、リールの絵柄が「BAR」−「BAR」−「BAR」に揃えられたときに1枚のメダルベットでゲームが行われ、最大8回入賞するか、又は最大12回のゲームを行うことで終了する。また、BBモードへの移行はリールの絵柄が例えば「7」−「7」−「7」に揃えられたときに行われ、このBBモードのゲームでは上述したRBモードでのゲームが2〜3回繰り返される。また、BBモードでは、RBモードに移行する前に高い当選確率のもとで1〜3枚のメダルをベットしてゲームを行う権利が与えられるものもあり、その権利を得た所定期間中に当選(ボーナスイン)絵柄が揃うとRBモードに移行する。このRBモード又はBBモード下でのゲームを行った場合には、通常モードでのゲームと比較して大量のメダルを獲得することができる。なお、本明細書中では、当選役に対応したリール絵柄を揃えることを入賞、入賞される前の状態で電子抽選により当選役が抽選されたことを内部入賞とする。
【0005】
このような背景から、スロットマシンを製造する側でも、多くの遊技者を惹きつけることができるように、遊技場側の利益を損なわない範囲内でボーナスゲームの態様や、ボーナスゲームモードに移行する条件に工夫を凝らしたものを開発している。そして、ボーナスゲームを行うことができる機会を増やし、少なくとも確率的には短期間で遊技者がより大量のメダルが獲得できる可能性をもたせたことを特徴にしたものを提供する傾向にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらスロットマシンの中には、BB移行役やRB移行役が当選した場合に、そのBB当選フラグ及びRB当選フラグを貯留して、ある契機を境にして貯留されたBB当選フラグ及びRB当選フラグを放出するものがある。このようなスロットマシンの中には、例えばBB移行役、又はRB移行役が当選した場合にゲーム回数の抽選を行い、その抽選で決定されたゲーム数を消化した場合に貯留されたBB当選フラグ又はRB当選フラグが放出されるものがある。しかしながら、放出されるまでのゲーム数を抽選で決定した場合には、移行するBBモード及びRBモードが単発で終わってしまう場合もあり、遊技者に対して獲得したメダルの払い出し感を強調するまでには至らないものとなる。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するために発明されたものであり、遊技者に対して出玉感を強調できるようにした遊技機及びプログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリールごとに設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄を同一の入賞ライン上に停止し得るように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段を備えたものであり、前記当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを設けたものである。なお、利益付与確率とは、例えば出玉率が挙げられる。
【0009】
なお、前記貯留放出役は貯留可能な当選役であり、前記貯留放出役は次遊技以降に入賞させる権利を前記貯留放出役当選記憶手段により記憶することで持ち越し可能となることが好ましい。また、前記放出役判定手段で貯留放出役であると判定された遊技では、この貯留放出役を入賞させる権利の持ち越しを前記貯留放出役当選記憶手段に記憶することで行うとともに、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を優先して放出することが好ましい。また、前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定され、且つ前記複数のリールのうち1つのリールを残して停止させたときに、前記特別遊技移行役及び前記貯留放出役を構成する絵柄の組み合わせを複数の入賞ライン上のいずれかに揃えた場合にのみ、前記貯留放出役又は特別遊技移行役のいずれか一方を入賞させるように、前記リール停止制御手段による前記1つのリールの停止制御を行うようにしたことが好ましい。
【0010】
なお、前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定された場合に、貯留された前記特別遊技移行役又は貯留放出役のいずれか一方を放出する当選役として振り分けるための抽選を行う放出役振分抽選手段を設けたことが好ましい。
【0011】
また、前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定された場合に、貯留された前記特別遊技移行役又は貯留放出役のいずれか一方を放出する当選役として振り分けるための抽選を行う放出役振分抽選手段を設けることが好ましい。この場合に、例えば前記放出役振分抽選手段に、前記放出役判定手段で前記当選役が貯留放出役であると判定された場合に用いられる第1の振分けテーブルと、前記第1の振分けテーブルを用いた振分抽選により前記特別遊技移行役が放出され、且つ前記特別遊技モードを終了したときに前記強制貯留手段に特別遊技移行役が貯留されている場合に用いられる第2の振分けテーブルを設け、前記第1の振分けテーブルの振分け確率と、第2の振分けテーブルの振分け確率とを異なる確率から形成することで、特別遊技モードが連荘する場合もあり、遊技者に対して出玉感を強調することができる。
【0012】
また、前記当選役決定手段による決定される当選役のうち少なくとも前記貯留放出役となる確率が異なる複数の確率テーブルと、所定操作を行うことにより、前記複数の確率テーブルのうち、いずれかの確率テーブルを用いるかを選択する確率テーブル選択手段とを備えるとともに、前記確率テーブル切換手段によって選択される確率テーブルに応じて前記放出役振分手段による特別遊技移行役の放出確率、又は特別遊技移行役が放出される場合の放出個数のいずれか一方が決定されることが好ましい。
【0013】
また、前記放出判定手段で貯留放出役であると判定されたときに、前記強制貯留手段に特別遊技移行役が複数個貯留されている場合には、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を全て放出させることが好ましい。
【0014】
また、プログラムとしては、遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリールごとに設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄が同一の入賞ライン上に停止し得るように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段との他に、前記当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
【0015】
また、記憶媒体としては、上記記載のプログラムが記憶されるとともに、そのプログラムをコンピュータで読み取ることのできるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、スロットマシン2は通常モード、特別遊技移行役であるBB移行役及びRB移行役を入賞させたときに移行するBBモード及びRBモードが設定されている。BBモードにはRBモードが複数回含まれており、BB移行役を入賞させたときには、多くのメダルを得る確率が高くなる。なお、BB移行役となる絵柄の組み合わせは例えば「7」−「7」−「7」及び「BAR」−「BAR」−「BAR」、RB移行役となる絵柄組み合わせは例えば「7」−「7」−「BAR」及び「BAR」−「BAR」−「7」からなり、RB移行役の絵柄の組み合わせは、BB移行役の絵柄の組み合わせに対して1つの絵柄が異なるものとする。なお、このBB移行役及びRB移行役のそれぞれに対応する絵柄の組み合わせは一例であり、BB移行役及びRB移行役の絵柄組み合わせは適宜設定してよい。
【0017】
また、このスロットマシン2では、BB移行役及びRB移行役を同時に内部入賞させ、且つBB移行役及びRB移行役をダブルテンパイさせたときにのみBB移行役を入賞させることができるようになっている。なお、テンパイとは、当選役に対応する絵柄の組み合わせのうち、2つのリールの回転を停止操作により停止させた結果、当選役に対応する絵柄が同一の入賞有効ライン上に揃った場合を指すものとする。また、ダブルテンパイとは、2つのリールの回転を停止操作により停止させた結果、異なる2種類の当選役が同時にテンパイした場合を差すものである。
【0018】
このスロットマシン2は、筐体3の前面扉4に4個の表示窓5〜8が設けられ、各々の表示窓の奥に第1リール9a,第2リール9b,第3リール9c及びサブリール10が回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール9a〜9cの外周には様々な絵柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では対応する表示窓を通して1リール当たり3個の絵柄が観察される。これにより、各リールの絵柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞ラインが横3本斜め2本の合計5本設定されている。
【0019】
ゲームの開始に先立ってメダル投入口11から1枚のメダルを投入したときには中央横一本の入賞ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞ラインが有効化される。以下、有効化された入賞ラインを入賞有効ラインとする。また、メダルは50枚を限度に貯留することが可能になっており、貯留されているメダルの枚数は、クレジット枚数表示部12により表示される。
【0020】
サブリール10は、ゲーム開始用のスタートレバー13を操作したときに、他のリール9a〜9cとともに回転を始め、例えばRB移行役が入賞させRBモードに移行した場合に「REG」を表示する。一方、BBモードに移行させるBB移行役が当選したときには、このBB当選フラグは貯留されるため、BB当選時には遊技者に対して報知は行われない。なお、BBモードに移行した場合には「BIG」を表示させる。
【0021】
リール停止操作手段であるストップボタン14a〜14cの上方の操作パネルには、メダルがクレジットされた状態でゲームを行うときに操作される1枚ベットボタン、2枚ベットボタン、MAXベットボタン、ペイアウトボタンなどの各種の操作ボタンが設けられている。これらの操作ボタンの機能はいずれも周知であるのでその詳細については省略する。
【0022】
図2に示すように、スロットマシン2の作動は基本的にCPU20及びメモリ21を含むマイクロコンピュータによって管制される。メダルセンサ22はメダル投入口11から投入された適正なメダルを検知し、CPU20の制御部20aに入力する。メダル投入口11の奥にはセレクタが組み込まれ、不適正なメダルはメダル払出口15を介してメダル受け皿16(図1参照)に排出される。また、セレクタは不適切なタイミングでメダルの投入が行われたとき、例えばゲームの途中や各種の操作ボタンが押されたままの状態で投入されたメダルについても、メダルセンサ22を経由させずにメダル受け皿16に排出する。
【0023】
なお、ゲームの開始に先立って投入するメダルの枚数は1〜3枚に限られているため、クレジット機能を用いていないときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ22で検知されることなくメダル受け皿16に排出される。クレジット機能のオン/オフはペイアウトボタンの1プッシュごとに切替えられる。そして、クレジット機能がオン状態のときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ22で検知され、50枚を限度にスロットマシン2の内部に貯留される。貯留されたメダルの枚数は、クレジット枚数表示器12でデジタル表示される。クレジット機能を用いているときには、前述した1枚ベットボタンやMAXベットボタンの操作によりメダルの投入操作が行われ、そのベット枚数がクレジット枚数から逐次に減算される。また、ゲームの結果、当たりが得られたときには配当メダルもクレジットされ、ペイアウトボタンを操作したときにクレジットされたメダルがメダル受け皿16に払い出される。
【0024】
制御部20aは、ゲームの開始に先立って投入された1〜3枚のメダルの枚数をメダルセンサ24からの検知信号に基づいて計数し、これにより入賞有効ラインの有効化本数を決定する。ゲームの開始ごとに投入されたメダルのベット枚数は制御部20aの内部に設けられたカウンタで積算して計数される。なお、クレジット枚数は図示を省略した別のクレジットメダルカウンタで計数される。
【0025】
スタートスイッチセンサ25は、スタートレバー13が操作されたときにオンとなり、ゲームスタート信号を制御部20aに向けて出力する。ゲームスタート信号を受けて、制御部20aはメモリ21のROM領域22に格納されたゲーム実行プログラムに基づいて第1〜第3リール9a〜9c及びサブリール10を回転させるとともにゲームの処理を開始する。各リールの駆動及び停止制御は、リール駆動コントローラ27によって行われる。それぞれのリールは個別のステッピングモータ28a〜28dの駆動軸に固着され、各ステッピングモータ28a〜28dの駆動を制御することにより各リールの制御が行われる。なお、メモリ21のRAM領域はワーキングエリアとなっており、毎回のゲームごとに利用されるフラグやデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
【0026】
ステッピングモータ28a〜28dは供給された駆動パルスの個数に応じた回転角で回転するから、制御部20aにより駆動パルスの供給個数を制御することによって第1〜第3リール9a〜9c及びサブリール10の回転角を制御することができ、また駆動パルスの供給を絶つことによりリールの停止位置を決めることができる。また、各リールには、その基準位置に反射信号部29a〜29dが一体に形成され、その一回転ごとにフォトセンサ30a〜30dがそれぞれの反射信号部29の通過を光電検出する。フォトセンサ30a〜30dによる検知信号は、リールごとのリセット信号として制御部20aに出力される。
【0027】
制御部20aの内部には、ステッピングモータごとにパルスカウンタが設けられ、各々のステッピングモータに供給された駆動パルスの個数を計数する。このパルスカウンタのカウント値は、リセット信号が入力されるたびにクリアされ、再びアップカウントされる。したがって、それぞれのパルスカウンタには、各リールの1回転内の回転角に対応した駆動パルスの個数が逐次に更新しながら保存されることになる。
【0028】
メモリ21のROM領域22には絵柄テーブルが格納され、絵柄テーブルには、各リールの基準位置からの回転角に対応した駆動パルスの個数と、リールに一定ピッチで配列されたそれぞれの絵柄を表す絵柄コードとが対応づけられている。したがって、リールごとにパルスカウンタのカウント値を監視することによって、例えば中央の入賞有効ライン上にどの絵柄が移動してきているのかを識別することができ、また、どの程度リールを回転させれば目的の絵柄がその入賞有効ライン上に移動してくるのかを予測することができる。
【0029】
ストップボタン14a〜14cの内部にはセンサが設けられており、ストップボタン14a〜14cが押圧されたときに制御部20aに向けてリールごとのストップ信号を入力する。スタートレバー13を操作して全リールの回転が始まり、これらの回転が定常速度に達した時点でストップボタン14a〜14cの操作が有効化される。その後、これらを操作することによってそれぞれ対応する第1〜第3リール9a〜9cの停止制御が開始される。以上のように、ストップボタン14a〜14cはリール停止操作手段、制御部20aはリール停止制御手段としてそれぞれ機能する。なお、複数のストップボタン14a〜14cを操作したときにはタイミングの早い方のリールだけが停止し、完全に同時操作したときにはいずれのリールも停止しないようになっている。
【0030】
制御部20aは、ゲームスタート信号を受けて電子抽選部31を作動させる。電子抽選部31は乱数発生部と乱数値サンプリング回路とを含み、ゲームが開始されるごとに一つの乱数値を抽選し、当選役決定部32ではその値に応じて現在実行されているゲームでの当選役を決定する。このように、制御部20a、電子抽選器30及び当選役決定部32は当選役決定手段として機能する。
【0031】
当選役決定部32には、複数の当選テーブルが設けられている。この複数の当選テーブルには、通常モード下での各ゲームにおける当選役の決定に用いられる第1当選テーブルと、BB移行役及びRB移行役が内部入賞した場合に用いられる第2当選テーブルと、BBモードでのRB導入ゲーム中に用いられる第3当選テーブルと、RBモード中に使用される第4当選テーブルとが設けられている。電子抽選部31で抽選された当選の種類を表す当選信号は当選役決定部32に送られ、この当選役信号が制御部20aにフィードバックされ、メモリ21のRAM領域23に、その当選役に対応する当選フラグが記憶される。
【0032】
このメモリ21のRAM領域23には、特別遊技移行役貯留部34及び放出役当選状態記憶部35が設けられている。特別遊技移行役貯留部34は、当選役決定部32で決定された当選役が特別遊技移行役であるBB移行役である場合に、BB当選フラグを貯留するために設けられている。なお、特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されたゲームでは、制御部20aはBB移行役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に停止しないようにリールの停止制御を行う。これにより、制御部20aはリール停止制御変更手段として機能する。
【0033】
放出役当選状態記憶部35は、当選役決定部32で決定された当選役が後述する放出判定部36で貯留放出役であると判定された場合に、この貯留放出役である当選フラグを記憶する。これにより、放出役当選状態記憶部35は貯留放出役当選記憶手段として機能する。なお、本実施形態では、貯留放出役を入賞させる権利を次のゲーム以降に持ち越しを可能とするRB移行役から構成する。また、この他の当選役、又はハズレとなる場合には、図示はしないがメモリ21のRAM領域23の所定の領域(図示せず)に記憶される。
【0034】
放出判定部36は、当選役決定部32で決定された当選役信号を受けて、その当選役信号が貯留放出役となるRB移行役か否かを判定する。この放出判定部36で当選役がRB移行役であると判定された場合には、前述した放出役当選状態記憶部35にRB当選フラグを記憶する。
【0035】
放出役振分け抽選部37は、電子抽選部38、第1振分けテーブル39、第2振分けテーブル40から構成されている。この放出役振分け抽選部37は、BB当選フラグが特別遊技移行役貯留部34に、RB当選フラグが放出役当選状態記憶部35にそれぞれ記憶され、且つ当選役決定部32でハズレとなる場合に作動し、上記RB当選フラグ又はBB当選フラグのいずれかを、そのゲームの当選役として放出させるかの振分け抽選を行うために設けられている。
【0036】
第1振分けテーブル39は、BB当選フラグが貯留され、かつ放出判定部36でRB移行役であると判定された場合に用いられる。第2振分けテーブル40は、BB当選フラグが放出されたことにより移行したBBモードが終了した後に、特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されている場合に行われる振分け抽選で用いられる。なお、第1振分けテーブル39のBB当選フラグの振分確率と、第2振分けテーブル40のBB当選フラグの振分確率とは異なる確率から形成されており、例えば第2振分けテーブル40を用いた場合にはBB当選フラグを放出する確率が高くなる。これより、制御部20a及び放出役振分け抽選部37は、貯留放出手段として機能する。
【0037】
なお、振分抽選が行われたゲームでは、2つのリールを停止させた状態で、BB移行役及びRB移行役をダブルテンパイさせ、且つ振分け抽選で決定された移行役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に引き込むことができるタイミングでストップボタンの操作が行われた場合に、その絵柄を同一の入賞有効ライン上に停止させるようにリールの停止制御を行う。なお、この際に振分け抽選でそのゲームでの当選役とならなかった移行役を構成する絵柄が引き込むことができるタイミングでストップボタンの操作が行われた場合には、この絵柄を同一の入賞有効ライン上に引き込まないようにリールの停止制御を行う。なお、放出役振分け抽選部37に設けられる振分けテーブルを2つのテーブルから構成したが、これに限定する必要はなく、例えば振分け確率の異なる振分けテーブルを3個以上から構成し、BB当選フラグが複数個貯留されている場合に出玉率等の履歴からBBモードを連荘させやすくするようにしたり、適宜設定してよい。
【0038】
ゲーム数カウンタ41は、BBモード中のゲーム回数及びRBモード中のゲーム回数をカウントするために設けられている。制御部20aではゲーム数カウンタ41のカウント値を参照して、BBモード中のゲーム回数又はRBモード中のゲーム回数が規定回数に到達したか否かを判定し、規定回数に到達した時点でBBモード又はRBモードのゲームを終了させる。
【0039】
メダルホッパー42は当選役が入賞した際に、その当選役に対応する配当メダル数をメダル受け皿16に払い出し、あるいはクレジットカウンタにその規定枚数を加算する。なお、当選役の種類ごとに配当メダルの枚数を決めた配当テーブルはメモリ21のROM領域22に格納されており、制御部20aがこれを読み取ってメダルホッパー42を駆動する。
【0040】
初期設定入力部43は筐体3の内部に設けられ、前面扉4を開いた状態で操作可能となる。この初期設定入力部43には、主電源となる電源スイッチ、設定変更ボタン、BBモードが終了した時点で打ち止めにするか否かを選択できる選択スイッチ等が設けられる。なお、ペイアウト率の変更は設定変更ボタンの押圧により行われ、6段階の間でペイアウト率を可変できるようになっている。ペイアウト率の変更時には、各当選テーブルのグループ割り当ての調整も行われる。
【0041】
次に、このようにして形成されたスロットマシンの作用について、図3のフローチャートを参照して説明する。ゲームの開始に先立って1〜3枚のメダルを投入操作した後、スタートレバー13を操作すると通常モードでのゲームが開始され、第1〜第3リール9a〜9c、及びサブリール10が一斉に回転を始める。これと同時に、電子抽選器30では乱数をサンプリングし、当選役決定部32に出力する。この乱数値を用いて、当選役決定部32では第1当選テーブルを参照して当選役を決定し、その当選役信号を制御部20aに出力する。
【0042】
当選役決定部32で決定された当選役がBB移行役である場合、制御部20aはBB当選フラグを特別遊技移行役貯留部34に記憶する。なお、このゲームでは、同一の入賞有効ラインにはBB移行役に対応する絵柄の組み合わせ(「7」−「7」−「7」、及び「BAR」−「BAR」−「BAR」)が停止しないようにリールの停止制御が行われる。例えば、第1及び第2リール9a、9bの中央の入賞有効ラインに絵柄「7」が揃った場合には、制御部20aは第3リール9cの絵柄「7」が中央の入賞有効ライン上に停止しないように、第3リール9cを停止させる。なお、本実施形態では、BB移行役が当選した場合に遊技者に対して例えば表示ランプの点灯やゲーム中のBGM等での報知は行わないが、ゲーム性等を考慮して遊技者への報知を行うようにしてもよい。また、当選役決定部32で小役が当選した場合のゲームでは、通常モード処理が行われる。
【0043】
これに引き続いて通常モードでのゲームが行われると、制御部20aは当選役決定部32で決定された当選役信号を放出判定部36に出力する。放出判定部36では、このゲームでの当選役が貯留放出役となるRB移行役であるか否かの判定を行う。例えばRB移行役であると判定されると、制御部20aでは、放出役当選状態記憶部35にRB当選フラグを記憶させるとともに、特別遊技移行役貯留部34を参照し、貯留されているBB当選フラグが貯留されているか否かを判定する。なお、当選役決定部32で決定された当選役がRB移行役である場合のゲームでは、RB移行役を構成する絵柄組み合わせが同一の入賞有効ライン上に揃わないように、各リールの停止制御が行われる。
【0044】
BB当選フラグが特別遊技移行役貯留部34に、RB当選フラグが放出役当選状態記憶部35にそれぞれ記憶された後のゲームでスタートレバー13が押下されると、当選役決定部32では第2当選テーブルを用いて当選役の決定を行う。同時に、放出役振分け抽選部37では、第1振分けテーブル39を用いた放出役の振分け抽選が行われる。なお、当選役決定部32で当選役が小役となる場合には、この小役を優先して放出する。一方、当選役決定部32でハズレとなる場合には、放出役振分け抽選部37での振分け抽選で決定されたBB当選フラグ又はRB当選フラグのいずれか一方を放出する。
【0045】
例えば、放出役振分け抽選部37による振分け抽選でBB当選フラグを放出することが決定された場合、図4に示すように、第1及び第2リール9a,9bの絵柄「7」を同一の入賞有効ライン上に停止させることができる位置で第1及び第2ストップボタン14a,14bが操作された場合にのみ、例えば絵柄「7」を中央の入賞有効ライン46上に揃えるように各リールの停止制御が行われる。これにより、BB移行役及びRB移行役がダブルテンパイした状態となる。なお、制御部20aでは、入賞有効ライン上に停止する絵柄を常に確認しているので、ダブルテンパイしているか否かを判断することができる。その後、遊技者が「7」を同一の入賞有効ライン46上に引き込めるタイミングで第3ストップボタン14cが操作されると、引き込み制御により絵柄「7」を中央の入賞有効ライン46上に停止させる。これにより、BBモードでのゲームへと移行する。
【0046】
一方、第1〜3ストップボタン14a〜14cの押し順が逆押し(第3ストップボタン14cから押していく)場合や、第3ストップボタン14c、第1ストップボタン14b、第2ストップボタン14bの押し順からなる挟みうちをした場合には、RB移行役のみ、又はBB移行役のみをテンパイさせることができる。この場合、ダブルテンパイとはならないので最後に停止するリールの停止制御が蹴飛ばし制御で行われ、同一の入賞ライン上にRB移行役、又はBB移行役となる絵柄の組み合わせが停止することはない。例外として、図5に示すように、例えば逆押しの場合にはダブルテンパイ(入賞有効ライン47,48,49)となる場合があり、第1ストップボタン14aの押圧時に絵柄「BAR」を引き込むことができる。
【0047】
BBモード下でのゲームでは、3枚賭けの一般ゲームを30回終了するか、一般ゲームの合間に行われるRBモードでのゲームを3回行った場合に終了する。なお、RBモードは、1枚賭けの役物ゲームを例えば8回当選させるか、12回行った場合に終了する。なお、BBモードの一般ゲームでは第3当選テーブルを、BBモード中のRBモードでは第4当選テーブルを使用しているので小役を入賞させやすくなっている、このため、このBBモードを行うことで大量のメダルを得ることができる。なお、BBモードが開始されると、サブリール10の絵柄表示は「BIG」となる。
【0048】
BBモードが終了すると、制御部20aでは特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されているか否かを参照する。そして、貯留されているBB当選フラグがある場合で、且つ当選役決定部32でハズレとなる場合に、放出役振分け抽選部37による振分け抽選の抽選結果に基づいた移行役をそのゲームでの当選役とする。このとき、放出役振分け抽選部37では、第2振分けテーブル40を用いて振分け抽選を行っているので、BB移行役が当選役として放出されやすくなっている。これにより、BB当選フラグが特別遊技移行役貯留部34に複数個貯留されている場合にはBBモードが連荘し易くなっているので、RB移行役が当選した場合には大量のメダルを得ることも可能となり、遊技者のRB移行役の当選に対する期待感が大きいものとなる。なお、この場合もRB移行役及びBB移行役をダブルテンパイさせてからBB入賞させることがBBモードへの移行条件となる。
【0049】
一方、放出役振分け抽選でRB当選フラグを放出すると決定した場合には、特別遊技移行役貯留部34に記憶されたBB当選フラグはそのまま貯留され、放出役当選状態記憶部35に記憶されたRB当選フラグが放出される。これにより、RBモードでのゲームへと移行するようになっている。また、RB移行役が当選したときに、特別遊技移行役貯留部34にBB当選フラグが貯留されていない場合には、放出役振分け抽選を行わずに、RB移行役を放出する。なお、この場合も、RB移行役及びBB移行役をダブルテンパイさせた上で、RB移行役を入賞させることが可能となる。そして、RBモードでのゲームへと移行し、1枚賭けの役物ゲームで例えば8回の入賞を得るか、12ゲームを終了した場合にRBモードでのゲームが終了し、通常モードでのゲームに移行する。これにより、BB移行役が貯留させていない場合でも、遊技者にBB移行役に対する期待感を与えることができる。
【0050】
また、図2の機能ブロック図、図3のフローチャートで示す手順及び機能をスロットマシンの制御装置で実行するためのプログラムを、例えばフレキシブルディスク、光ディスク等の記録媒体に記憶させてもよい。例えば、図6に示すように、記憶媒体50には、当選役決定手段、リール制御手段を実現するためのプログラムの他に、特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを実現するためのプログラムが記録されている。この記憶媒体50をスロットマシン51に内蔵された読取装置52に装填して、そのプログラムをスロットマシンにインストールしたり、読取装置52に記憶媒体50を装填した状態でゲームを実行させる。なお、符号53はCPU、符号54はメモリである。
【0051】
また、前記プログラムを、記憶媒体を利用してインストールする代わりに、インターネットを利用して、スロットマシンに配信させることができる。また、上記プログラムに、リールを回す機能、各リールを停止させる機能等のスロットマシンの基本動作を実行させるプログラムを追加することで、パソコンにインストールし、モニタ上でスロットマシンゲームを行うことができる。
【0052】
本実施形態では、BBモードの終了ごとに、BB当選フラグ又はRB当選フラグのいずれかを放出するか否かを振分け抽選で決定して、振分け抽選で当選した場合にBB当選フラグを放出させるようにしたが、RB移行役が当選した場合の後のゲームで、特別遊技移行役貯留部に貯留されたBB当選フラグを全て放出させるようにしてもよい。
【0053】
本実施形態では、貯留放出役であるか否かの判定を当選役決定部による当選役の決定後に行うようにしたが、入賞時に判定するようにしてもよい。この場合、貯留放出役をRB移行役に限定する必要はなく、複数種類の小役の何れか一つを貯留放出役とすることができる。例えば、小役が入賞した場合に貯留放出役とするか否かの判定を行い、貯留放出役とする場合に次のゲーム以降で特別遊技移行役であるBB移行役を放出させるようにする。また、RB移行役が入賞した場合に、このRB移行役が貯留放出役であるか否かの判定を行って、このRB移行役を入賞させることにより行われるRBモードを終了させた場合に、貯留されたBB当選フラグの放出を行うようにする。これにより、貯留放出役に対する期待感を遊技者に与えることができる。
【0054】
また、初期設定入力部での6段階のペイアウト率の調整時に、選択される確率テーブルの貯留放出役の当選確率に合わせて、特別遊技移行役及び貯留放出役の振分確率を変化させるようにしたり、特別遊技移行役の放出個数を変化させるようにしてもよい。
【0055】
本実施形態では、貯留放出役が当選した場合に、貯留された特別遊技移行役を放出し得るようにしたが、これに限定する必要はなく、例えば当選役決定部でハズレとなる場合に特別遊技移行役を放出するようにしてもよい。この場合、小役の当選確率を高くするとともに、各リールの停止制御を蹴飛ばし制御で行って小役の入賞確率を下げるようにする必要がある。また、貯留放出役は入賞の権利を次ゲーム以降に持ち越せることが可能で、且つ入賞の前後でモードが切り替わるRB移行役に限定する必要はなく、例えばその当選役の前後でゲーム時のモードが切り替わらない当選役、つまり例えば、「リプレイ」役、「ベル」役等から構成してもよい。さらに、例えば「リプレイ」役等の所定の当選役を所定回数当選した場合等の遊技履歴に応じて特別遊技移行役を放出するようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技機によれば、当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを設けたので、貯留放出役が当選した場合には、特別遊技モードが連続して放出される可能性があるため、貯留放出役に対する期待感を与えることができるとともに、特別遊技モードを連続して行うことができた場合には、出玉感を遊技者に対して与えることができる。
【0057】
また、1つのリール以外のリールを停止させたときに、前記特別遊技移行役及び貯留放出役に対応する絵柄を入賞ライン上に停止させた場合にのみ、前記特別遊技移行役及び貯留放出役のいずれかを入賞させることができるようにしたので、遊技者には前記特別遊技移行役及び貯留放出役のどちらかが入賞するのかが判らないようになっているので、特別遊技移行役に対する期待感や緊張感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】ゲームの流れを示すフローチャートである。
【図4】順押しした場合に、BB及びRBがダブルテンパイしたときの状態を示す正面図である。
【図5】逆押しした場合に、BB及びRBがダブルテンパイしたときの状態を示す正面図である。
【図6】プログラムが格納された記録媒体を、スロットマシンにインストールする場合の説明図である。
【符号の説明】
2 スロットマシン
9a 第1リール
9b 第2リール
9c 第3リール
13 スタートレバー
20a 制御部
21 メモリ
31 当選役決定部
34 特別遊技移行役貯留部
35 放出役当選状態記憶部
36 放出判定部
37 放出振分け抽選部
Claims (10)
- 遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリールごとに設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄を同一の入賞ライン上に停止し得るように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段を備えた遊技機において、
前記当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、
前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、
前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、
前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、
前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段とを設けたことを特徴とする遊技機。 - 前記貯留放出役は貯留可能な当選役であり、前記貯留放出役は次遊技以降に入賞させる権利を前記貯留放出役当選記憶手段により記憶することで持ち越し可能となることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記放出役判定手段で貯留放出役であると判定された遊技では、この貯留放出役を入賞させる権利の持ち越しを前記貯留放出役当選記憶手段に記憶することで行うとともに、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を優先して放出することを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
- 前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定され、且つ前記複数のリールのうち1つのリールを残して停止させたときに、前記特別遊技移行役及び前記貯留放出役を構成する絵柄の組み合わせを複数の入賞ライン上のいずれかに揃えた場合にのみ、前記貯留放出役又は特別遊技移行役のいずれか一方を入賞させるように、前記リール停止制御手段による前記1つのリールの停止制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の遊技機。
- 前記放出役判定手段で当選役が貯留放出役であると判定された場合に、貯留された前記特別遊技移行役又は貯留放出役のいずれか一方を放出する当選役として振り分けるための抽選を行う放出役振分抽選手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の遊技機。
- 前記放出役振分抽選手段に、前記放出役判定手段で前記当選役が貯留放出役であると判定された場合に用いられる第1の振分けテーブルと、前記第1の振分けテーブルを用いた振分抽選により前記特別遊技移行役が放出され、且つ前記特別遊技モードを終了したときに前記強制貯留手段に特別遊技移行役が貯留されている場合に用いられる第2の振分けテーブルを設け、前記第1の振分けテーブルの振分け確率と、第2の振分けテーブルの振分け確率とを異なる確率から形成したことを特徴とする請求項5記載の遊技機。
- 前記当選役決定手段による決定される当選役のうち少なくとも前記貯留放出役となる確率が異なる複数の確率テーブルと、所定操作を行うことにより、前記複数の確率テーブルのうち、いずれかの確率テーブルを用いるかを選択する確率テーブル選択手段とを備えるとともに、前記確率テーブル切換手段によって選択される確率テーブルに応じて前記放出役振分手段による特別遊技移行役の放出確率、又は特別遊技移行役が放出される場合の放出個数のいずれか一方が決定されることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の遊技機。
- 前記放出判定手段で貯留放出役であると判定されたときに、前記強制貯留手段に特別遊技移行役が複数個貯留されている場合には、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を全て放出させることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の遊技機。
- 遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリールごとに設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄が同一の入賞ライン上に停止し得るように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段との他に、前記当選役決定手段で決定された当選役が、通常モードでの遊技よりも利益付与確率の高くなる特別遊技モードでの遊技へと移行させる特別遊技移行役である場合に、この特別遊技移行役を貯留する特別遊技移行役貯留手段と、前記特別遊技移行役が前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された遊技で、特別遊技移行役を構成する絵柄を前記同一の入賞ライン上に揃えないように前記リールの停止制御を変更するリール停止制御変更手段と、前記当選役決定手段で決定された当選役が前記特別遊技移行役とは異なる当選役のときに、このときの当選役を前記貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出役とするか否かを判定する放出役判定手段と、前記放出役判定手段で前記当選役決定手段で決定された当選役が貯留放出役である場合に、この貯留放出役が決定されたことを記憶する貯留放出役当選記憶手段と、前記放出役判定手段で前記貯留放出役であると判定された場合に、前記特別遊技移行役貯留手段に貯留された特別遊技移行役を放出する貯留放出手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項9記載のプログラムが記憶されるとともに、そのプログラムをコンピュータで読み取ることのできる記憶媒体。
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