JP2004171956A - カラー陰極線管およびその製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管およびその製造方法 Download PDF

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亨 高橋
Takuya Mashita
拓也 真下
Hiroyuki Oda
裕之 織田
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Abstract

【課題】シャドウマスクのマスク強度が高く良好な画像品位を得られるとともに、製造が容易なカラー陰極線管およびその製造方法を提供する。
【解決手段】シャドウマスク7は、主マスク14と、主マスクの短軸領域に重ねて設けられた補助マスク20とを有している。主マスクは、多数の電子ビーム通過孔が形成された有効部を有したマスク主面40、およびこのマスク主面の周縁から延出したスカート部17を備えている。補助マスクは、電子ビーム通過孔を有して有効部と、有効部の両側に設けられたスカート部24とを備えている。主マスクのスカート部および補助マスクのスカート部にはそれぞれ位置決め孔44、49が形成され、これらの位置決め孔は異なる孔径に形成されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャドウマスクを備えたカラー陰極線管、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カラー陰極線管は、ほぼ矩形状の有効部を有したパネルと、このパネルに連接されたファンネルと、ファンネルの小径部に連接された円筒状のネックとからなる真空外囲器を備えている。パネルの有効部内面には、青、緑、赤に発光するドット状またはストライプ状の3色蛍光体層、および遮光層を有した蛍光体スクリーンが形成されている。また、真空外囲器内には、蛍光体スクリーンに対向してシャドウマスクが配置され、このシャドウマスクには、電子ビーム通過孔として機能する多数の開孔が形成されている。ネック内には、3電子ビームを放出する電子銃が配設されているとともに、ネック外周からファンネルの外周面にかけて偏向ヨークが装着されている。
【0003】
上記構成のカラー陰極線管では、電子銃から放出された3電子ビームを偏向ヨークの発生する水平、垂直偏向磁界により水平、垂直方向に偏向し、シャドウマスクを介して蛍光体スクリーンを高周波で水平走査するとともに低周波で垂直走査することにより、カラー画像を表示する。
【0004】
通常、シャドウマスクは、多数の電子ビーム通過孔が形成されたほぼ矩形状のマスク主面と、このマスク主面の周縁からほぼ直角に電子銃側に延びたスカート部と、を有している。また、シャドウマスクは、スカート部を介して矩形状のマスクフレームに溶接固定されている。そして、シャドウマスクは、マスクフレームに取付けられた弾性支持体を、パネルに突設されたスタッドピンと係合させることにより、パネルに対し脱着自在に支持されている。
【0005】
近年、高解像度ディスプレイの要求が高まっており、シャドウマスクの高精細化、すなわち開孔配列ピッチの低減および開孔の微小化が要求されている。通常、シャドウマスクの開孔はエッチングにより形成されている。そのため、上記の要求を満たすには、現状のエッチング技術では、シャドウマスク板厚を薄くしなければならない。しかし、シャドウマスクの薄板化は、シャドウマスクの曲面保持力(以下、マスク強度と称する)を低下させ、製造中及び輸送中に加わる外力によるマスク曲面の変形を生じさせる。特に、近年主流となっているパネル外面がフラットな陰極線管においては、マスク強度の低下が顕著となる。その結果、シャドウマスクは、電子銃から放出された電子ビームを正確に選別し蛍光体スクリーンの所定の場所に入射させることが困難となり、色ずれを起こすことになる。
【0006】
このような問題を解決する手段として、補助マスクによりシャドウマスクのマスク強度を向上させる試みがなされている。例えば、特許文献1に開示されたカラー陰極線管によれば、シャドウマスクは、蛍光体スクリーンのほぼ全体に対応する主マスクと、帯状の補助マスクとを有し、補助マスクは主マスクの短軸を含む領域に重ねて設けられている。補助マスクを主マスクに固定することにより、フラット化および高解像度化に伴うマスク強度の劣化を防ぐことができる。従って、外力によるマスク曲面の変形を防止し、色ずれを防ぐことが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−197989号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように補助マスクを主マスク上に配置する場合、主マスクおよび補助マスクに形成された多数の電子ビーム通過孔の各位置を互いに一致させなければならない。そのため、補助マスクおよび主マスクにはそれぞれ位置決め孔が設けられ、これらの位置決め孔を用いてマスク同士を位置合わせしている。
【0009】
しかし、これらの位置決め孔を電子ビーム通過孔の形成されたマスク有効部近傍に設けた場合、以下の問題が生じる。パネル内面の蛍光体スクリーンを形成する場合、パネル内面に塗布された蛍光体層を、シャドウマスクの電子ビーム通過孔を通して露光する。そのため、この露光時、露光光は電子ビーム通過孔と共に位置決め孔も通過し、蛍光体層上に不要な発光点を形成してしまう。
【0010】
また、主マスクおよび補助マスクにそれぞれ形成された位置決め孔が互いに同一形状、同一寸法であった場合、これらを互いの位置を合わせする際、互いの位置関係を正確に認識することが困難であり、位置あわせに時間が掛かるといった問題がある。
【0011】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、シャドウマスクのマスク強度が高く良好な画像品位を得られるとともに、製造が容易なカラー陰極線管およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の形態に係るカラー陰極線管は、内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、上記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、上記パネルの内側に上記蛍光体スクリーンと対向して配置され、互いに直交しているとともに管軸と直交した長軸および短軸を有したほぼ矩形状のシャドウマスクと、を備え、
上記シャドウマスクは、上記蛍光体スクリーンのほぼ全面と対向しているとともに複数の電子ビーム通過孔が形成されたほぼ矩形状の有効部を有したマスク主面、およびこのマスク主面の周縁部を折り曲げて形成されたスカート部を備えた主マスクと、上記短軸を含む領域で上記主マスクの有効部およびスカート部に重ねて固定された補助マスクと、を具備し、
上記補助マスクは、上記短軸を長手方向とした帯状に形成され、上記蛍光体スクリーンの一部に対応する複数の電子ビーム通過孔が形成された有効部と、上記短軸方向に沿って上記有効部の両側に延出し上記主マスクのスカート部とそれぞれ重畳した一対のスカート部とを有し、
上記主マスクのスカート部および補助マスクのスカート部は、上記シャドウマスクの中央から同一の位置に形成され上記主マスクと補助マスクとを位置合せするための位置決め孔をそれぞれ有し、上記位置決め孔は、互いに異なる孔径を有している。
【0013】
上記構成のカラー陰極線管によれば、主マスクに補助マスクを重ねて固定することで、シャドウマスクの曲面強度を向上させることができ、その結果、最も変形し易いマスク中央部近傍での変形を抑制することができる。また、主マスクおよび補助マスクに形成された位置きめ孔を互いに異なる孔径とすることにより、互いの位置関係を容易にかつ正確に認識することができる。そのため、主マスクと補助マスクとの位置あわせに掛かる時間を大幅に短縮することが可能となるとともに、高精度な組立てが可能となる。
【0014】
また、この発明に係るカラー陰極線管の製造方法は、上記構成のカラー陰極線管の製造方法において、 多数の電子ビーム通過孔が形成された有効部、この有効部の周囲に位置したスカート部、およびスカート部に形成された位置決め孔を有した平坦な主マスク用の第1マスク基材と、多数の電子ビーム通過孔が形成された有効部、この有効部の両側に位置したスカート部、およびスカート部に形成され上記第1マスク基材の位置決め孔と孔径の異なる位置決め孔を有した平坦な補助マスク用の第2マスク基材と、を用意し、上記第2マスク基材を上記第1マスク基材の短軸近傍領域と重ね合わせて配置し、上記重ね合わされた第1マスク基材および上記第2マスク基材を相対的に変位可能に支持し、上記位置決め孔の内、孔径の大きい方の位置決め孔側から上記第1および第2マスク基材の位置決め孔を観察しながら、上記第1および第2マスク基材のいずれか一方を微小変位させ、上記第1および第2マスク基材の位置決め孔が所望の位置関係を有するように上記第1および第2マスク基材を互いに位置決めし、上記位置決めされた上記第1および第2マスク基材を互いに固定した後、これら第1および第2マスク基材を所定形状にプレス成形して上記主マスクおよび補助マスクを有したシャドウマスクを形成することを特徴としている。
【0015】
上記構成の製造方法によれば、プレス成形前の平坦なマスク基材の状態で補助マスクを主マスクに固定する際、孔径の大きい方の位置決め孔側から上記第1および第2マスク基材の位置決め孔を観察しながら、第1および第2マスク基材を位置合わせすることにより、位置きめ孔の位置関係を容易にかつ正確に認識することができる。そのため、第1および第2マスク基材を高い精度で位置合わせすることができるとともに、位置あわせに掛かる時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態に係るカラー陰極線管について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、カラー陰極線管はガラスで形成された外囲器9を備え、この外囲器は、周縁部にスカート部2を有した矩形状のパネル1と、パネル1のスカート部2に接合されたファンネル3と、ファンネル3の小径部から伸びたネック4とを有している。パネル1の内面には蛍光体スクリーン5が形成されている。蛍光体スクリーン5は、ドット状あるいはストライプ状の3色の蛍光体層、および遮光層により構成されている。
【0017】
そして、外囲器9は、パネル1の中心およびネック4の中心を通る管軸Z、管軸と直交して延びた長軸(水平軸)X、並びに、管軸および長軸と直交して延びた短軸(垂直軸)Yを有している。
【0018】
画面アスペクト比16対9で画面有効径76cmの32インチワイドタイプのカラー陰極線管を一例とした場合、パネル1の外面は、曲率半径が100,000mmと実質的に平坦となっている。また、パネル1内面は、X軸上でX軸に沿った曲率半径が約7,000mm、Y軸上でY軸に沿った曲率半径が約1,500mmと円筒状になっている。
【0019】
外囲器9内には、色選別電極であるシャドウマスク構体6が蛍光体スクリーン5と対向して配置されている。このシャドウマスク構体6は、電子ビーム通過孔となる開孔が多数形成されたシャドウマスク7と、シャドウマスク7の周辺部を支持した断面L字形の矩形枠状のマスクフレーム8と、を有している。このシャドウマスク構体6は、マスクフレーム8の側壁に設けられた弾性支持体30をパネルのスカート部2に埋設されたスタッドピン32に係止することで、パネル1の内側に支持されている。なお、シャドウマスク7に形成された電子ビーム通過孔の開孔形状は、用途に応じて矩形状または円形状に形成される。
【0020】
ネック4内には長軸Xに沿ってインライン配列された3本の電子ビーム9R、9G、9Bを放出する電子銃10が配置されている。そして、上記カラー陰極線管では、電子銃10から放出された電子ビーム9R、9G、9Bをファンネル3の外側に取付けられた偏向ヨーク11により偏向し、シャドウマスク構体6を介して、蛍光体スクリーン5を水平、垂直走査することで画像を表示する。
【0021】
次に、シャドウマスク7の構成について詳細に説明する。図3ないし図5に示すように、シャドウマスク7は、全体としてほぼ矩形状に形成され、外囲器に対応した長軸Xおよび短軸Yを有し、管軸Zはシャドウマスクの中心を通っている。また、シャドウマスク7は、主マスク14と、この主マスクの一部に重ねて取付けられた補助マスク20と、を備え、部分的に2重構造に構成されている。
【0022】
主マスク14は、パネル1の内面と対向して配置されるとともに所定の曲面形状に形成されたほぼ矩形状のマスク主面40と、マスク主面の周縁部を管軸Z方向に沿って電子銃側に折り曲げて形成されたスカート部17と、を一体に備えている。マスク主面40は、電子ビーム通過孔として機能する多数の開孔12が形成された矩形状の有効部13と、有効部を囲むように位置しているとともに開孔を持たないほぼ矩形枠状の無孔部16と、を有している。
【0023】
主マスク14の各開孔12は、有効部13の長軸X方向を幅方向とするほぼ矩形状に形成されている。そして、複数個の開孔12が有効部13の短軸Y方向にブリッジ15を介して直線状に配置されてなる開孔列が、長軸X方向に所定の配列ピッチPHで多数列設けられている。
【0024】
図6に示すように、各開孔12は、有効部13の蛍光体スクリーン5側の表面に開口したほぼ矩形状の大孔19aと、有効部の電子銃10側の表面に開口したほぼ矩形状の小孔19bと、を連通した連通孔によって構成されている。また、開孔12は、有効部13の周辺にいくにしたがって、大孔19aの中心位置C1が小孔19bの中心位置C2に対して相対的に有効部周辺側にΔだけオフセットして形成され、いわゆるオフセンターマスクを構成している。これは電子ビームが小孔19bを通過した後に、主マスク14の板厚内の側面で衝突して反射し、画面上に不要発光が生じることを抑制するためであり、大孔は短軸Y方向、長軸X方向ともにオフセットさせている。
【0025】
主マスク14としては、低膨張材として知られるアンバー材(Fe−36%Ni合金)などの金属材料で、板厚0.1〜0.25mm程度ものを使用できる。具体的な一例では、主マスク14は、板厚0.22mmのアンバー材で形成されている。開孔12は、短軸Y方向に0.6mmの配列ピッチで直線状に配置されている。また、短軸Y方向に延びる開孔列の長軸方向X間隔は、短軸Y付近で0.75mm、長軸X方向周辺で0.82mmであり、長軸方向周辺に近づくにしたがって大きくなるバリアブルピッチで配列されている。
【0026】
開孔12の大孔の幅方向における開孔寸法は、短軸Y上で0.46mm、長軸X方向周辺で0.50mm、小孔の幅方向における開孔寸法は、短軸上で0.18mm、長軸方向周辺で0.20mmとなっている。電子ビームが長軸X方向周辺の開孔12に46°の角度で入射する場合、長軸方向周辺の開孔の小孔に対する大孔の偏心が0.06mmとなっている。
【0027】
一方、図3ないし図5に示すように、補助マスク20は細長い帯状に形成され、主マスク14の蛍光体スクリーン5側の表面上で、短軸Yを含む領域に重ねて固定されている。そして、補助マスク20は、その長軸方向が、主マスク14の短軸Yと一致して設けられている。
【0028】
補助マスク20は、長軸X方向に沿った幅LH1が主マスク14の有効部13の長軸方向長LH2よりも小さく、また、短軸Y方向に沿った長さは主マスク14の同方向長さとほぼ等しく形成されている。補助マスク20は、電子ビーム通過孔として機能する多数の開孔42が形成された有効部21と、有効部21の外側で補助マスクの長手方向両端部に位置した無孔部23と、更に、各無孔部23から両端方向へ延出した一対のスカート部24と、を一体に備えている。
【0029】
そして、補助マスク20は、その有効部21、無孔部23、スカート部24が主マスク14の有効部13、無孔部16およびスカート部17とそれぞれ重なった状態で主マスクに固定されている。これにより、主マスク14の短軸Y上の領域は全て2重構造となっている。
【0030】
補助マスク20は、主マスク14と同じくアンバー材で構成され、板厚は0.25mm程度に形成されている。また、補助マスク20の長軸X方向の幅LH1と、主マスク14の長軸X方向の長さLH3との比は、例えば、約1対5程度に形成されている。従って、主マスク14の長軸X方向の長さの5分の1程度の領域に、補助マスク20が固定され2重構造となっている。
【0031】
図3および図5に示すように、短軸Y上において、補助マスク20の各スカート部24には、主マスク14に対して補助マスクを位置合わせするための位置決め孔49が形成されている。同様に、短軸Y上において、主マスク14のスカート部17には位置決め孔44が形成されている。これらの位置決め孔44、49は、シャドウマスク7の中心に対して同一位置に形成されている。また、後述するように、主マスク14の位置決め孔44と補助マスク20の位置きめ孔49とは異なる孔径を有している。
【0032】
図6に示すように、補助マスク20と主マスク14とは、補助マスク20の小孔26b側と主マスク14の大孔19a側とが密着するように固定されている。その固定には圧着と呼ばれる拡散接合や、レーザー又は抵抗による溶接などの手法を用いることができる。補助マスク20の有効部21内には、少なくとも数点の固定点が配置されている。
【0033】
なお、補助マスク20の周辺部では、蛍光体スクリーン側の大孔26aの中心を電子銃側の小孔25bの中心よりマスク周辺側にずらす、オフセンターを行うことが好ましい。更に、補助マスク20の有効部21に形成された開孔42の形状および配列間隔は、シャドウマスクとして機能する範囲で適宜設定可能であり、特に問題なければ、主マスク14と同様に形成される。
【0034】
図3に示すように、主マスク14のスカート部17および補助マスク20のスカート部24には、それぞれ溶接部として機能する複数の舌片部34a、34b、34cが形成されている。一方、マスクフレーム8は、主マスク14のスカート部17を囲むように、スカート部17の外側に配置されている。そして、舌片部34aないし34cの自由端部近傍をマスクフレーム8の内面に溶接することにより、シャドウマスク7はマスクフレーム8に固定されている。舌片部34aないし34cは、弾性変形することによりシャドウマスク7とマスクフレーム8との間の熱膨張率差を吸収する。
【0035】
次に、以上のように構成されたシャドウマスク7の製造方法について説明する。まず、図7に示すように、それぞれアンバー材の薄板からなる主マスク用の平坦なマスク基材(第1マスク基材)43および補助マスク用の平坦なマスク基材(第2マスク基材)50を用意する。マスク基材43には、エッチング加工により、多数の開孔が所定の径およびピッチで形成され、有効部13を構成している。同様に、マスク基材50には、エッチング加工により、多数の開孔が所定の径およびピッチで形成され、有効部21を構成している。なお、これらのマスク基材43、50は、プレス成形性の向上を図るため、アニール処理が施される。
【0036】
マスク基材43において、有効部13の周囲には、無孔部16およびスカート部17を構成する非有効部が設けられている。また、非有効部には、複数の舌片部34a、34b、34cが形成されている。マスク基材50において、有効部21の両端には、無孔部23およびスカート部24を構成する非有効部がそれぞれ設けられている。また、各非有効部には、舌片部34bが形成されている。
【0037】
更に、マスク基材43および50のスカート部17、24となる部分には、これらのマスク基材を互いに位置決めするための位置決め孔44、49がそれぞれ形成されている。位置決め孔44、49は、シャドウマスクの有効面中心から見て同一の位置に設けられている。ここでは、位置決め孔44、49は、マスク基材43、50の短軸Y上にそれぞれ設けられている。
【0038】
また、位置決め孔44、49は、それぞれ同一形状、例えば、円形に形成されている。ただし、マスク基材50の位置決め孔49は、マスク基材43の位置決め孔44よりも大きな孔径、例えば、3〜6倍の孔径に形成されている。
【0039】
続いて、図8に示すように、マスク基材50とマスク基材43の短軸Y領域に重ねて配置し、図示しない治具により、これらのマスク基材を相対的に変位可能に支持する。ここでは、マスク基材43を固定として、マスク基材50を移動可能に支持する。
【0040】
この状態で、マスク基材50の両端部を長軸方向、短軸方向、および回転方向に位置調整し、マスク基材50に形成された位置決め孔49と、マスク基材43に形成された位置決め孔44とが同芯上に位置するようにマスク基材43および50を位置合わせする。この際、位置決め孔44、49が互いに正確に一致するように、これらの位置決め孔をマスク基材50側から、つまり、孔径が大きい方の位置決め孔49側から図示しないカメラ等により監視しながら、マスク基材50を微小変位させ位置調整を行う。これと同時に、マスク基材43、50に設けられた開孔を合わせて観察しながら位置調整を行うようにしても良い。
【0041】
例えば、図9に示すように、マスク基材43および50の位置決め孔44、49がずれている場合、位置決め孔44、49の中心が一致するように、マスク基材50を微小変位させる。そして、位置決め孔44、49を正確に一致させることにより、マスク基材43に形成された開孔と、マスク基材50に形成された開孔とを正確に一致させることができる。
【0042】
ここで、両マスク基材43、50の開孔間に位置ズレがある場合、重畳部の開孔面積が非重畳部の開孔面積より小さくなってしまう。そのため、開孔を通過して蛍光体スクリーンに照射される電子ビームが低減し、重畳部に対応する蛍光面の輝度が著しく低下し画像品位が低下する。したがって、両マスク基材43、50の開孔をミクロンオーダーの位置精度で厳密に一致させることが必要となる。
【0043】
本実施の形態によれば、観察方向から見て、下側の位置決め孔44よりも上側の位置決め孔49の孔径を大きくしている。そのため、位置合わせ時、位置決め孔44、49に多少の位置がずれがある場合でも、それぞれの位置決め孔の外形または、中心を容易に、かつ、確実に把握する事ができる。従って、1回あたりの位置調整の精度が向上し、結果的に位置合せを行う時間の短縮、および位置合わせ精度の向上が可能となる。
【0044】
なお、主マスク14および補助マスク20の有効部に形成された開孔12、42は、電子銃側の小孔と蛍光面側の大孔とがオフセットしているのが一般的であるが、位置決め孔44、49はオフセットしている必要はない。
【0045】
ここで、上記構成のマスク基材43、50を位置合わせする際、マスク基材43の上下に設けられた位置決め孔44と、マスク基材50の上下に設けられた位置決め孔49とをそれぞれ位置合わせする。この際、マスク基材43、50が設計値通りに高い精度で形成されている場合、図10(a)に示すように、マスク基材の上下において、それぞれ位置決め孔44、49が同芯上に位置するようにマスク基材43、50を位置合わせする。
【0046】
ところが、製造誤差により、例えば、位置決め孔44、49の短軸Y方向の形成位置が設計値から微妙にずれている場合も考えられる。この場合、図10(b)に示すように、上下の位置決め孔44、49の位置関係を相互にバランスさせた状態に位置合わせする。ここでは、上側の位置決め孔44、49の位置関係と、下側の位置決め孔44、49の位置関係とが、長軸Xおよび短軸Yの両方に対して対称となるように、マスク基材43、50を位置合わせする。
【0047】
上記工程によりマスク基材43、50間の位置決めが終了した後、図11に示すように、これらマスク基材を保持した状態で両マスク基材43、50を密着固定する。この場合、両マスク基材43、50は重複部の全面で、ほぼ密着した状態に固定することが望ましく、その固定には拡散接合や、レーザーまたは抵抗による溶接などの手法を用いる。ここでは、レーザー溶接が最も実用的であり望ましい。図11に×印で示すように、溶接の場合、マスク基材50の有効部21内には、少なくとも数点の固定点が配置される。
【0048】
溶接固定した後、マスク基材43、50を治具から取り外し、両マスク基材を所定形状にプレス成形する。これにより、主マスク14および補助マスク20を一体に備えたシャドウマスク7が形成される。プレス成形されたシャドウマスク7は、その後、マスクフレーム8に固定される。これにより、シャドウマスク構体6が完成する。
【0049】
一方、カラー陰極線管の製造工程では、パネル内面に蛍光体スクリーンを形成する際、パネル内面に蛍光体を塗布した後、シャドウマスク構体6をパネルに装着した状態で蛍光体の露光工程を行う。この場合、図12および図13に示すように、シャドウマスク構体6が組み込まれたパネル1を露光装置の露光台52上にセットする。露光台52の内側には、パネル1に向けて露光光Lを照射する光源54、および光源とパネルとの間に配置された補正レンズ群56が配置されている。
【0050】
露光工程において、光源54から放出された露光光Lは、補正レンズ群56を通過した後、シャドウマスク7の有効部に形成された多数の開孔12、42を通過し、パネル1内面に塗布された蛍光体層58を露光する。この際、露光光Lは、蛍光体層の範囲のみに照射されるわけではなく、蛍光体層の範囲を越えてマスクフレーム8の底面でカットされる部分(最大範囲)までは照射される。
【0051】
この時、シャドウマスク7の位置決め孔44、49が主マスク14および補助マスク20の有効部13、21に形成されていると、露光光Lは位置決め孔を通過し、蛍光体層58の不要な箇所を露光してしまう。そのため、蛍光体スクリーンに不要な発光部が形成されてしまう。このような状態でカラー陰極線管を動作させた場合、露光時と同様、電子ビームも位置決め孔44、49を通過し、不要発光部に衝突する。これにより、カラー陰極線管の有効画面の上下に不要に発光点が発生し、観察者とって非常に目障りとなる。
【0052】
これに対して、本実施の形態によれば、シャドウマスク7の位置決め孔44、49は、それぞれ主マスク14のスカート部17および補助マスク20のスカート部24に形成されている。そのため、図13に示すように、露光時、露光光Lがマスクフレーム8にカットされない範囲(最大範囲)まで到達しても、位置決め孔44、49を通過した露光光は、管軸方向に延びるフレーム側壁に遮られパネル1内面に到達することは無い。従って、位置決め孔44、49に起因する不要な発光部が形成されることがなく、良好な蛍光面を形成することができる。
【0053】
また、フレーム側壁の高さが低いマスクフレーム8を用いた場合でも、位置決め孔44、49に起因して形成される発光部は、パネル1の表示面ではなく、パネルのスカート部2内面に形成される。そのため、カラー陰極線管を動作させても、不要発光部が観察者から見えることがなく、問題とならない。
【0054】
以上のように構成されたカラー陰極線管およびその製造方法によれば、補助マスクを設けることにより、シャドウマスクの最も変形しやすい画面中央近傍の変形を抑制することが可能となり、マスク曲面強度を向上させることができる。これにより、シャドウマスクの変形や、振動による画像の劣化を防止し、画像品位の向上したカラー陰極線管を得ることができる。
【0055】
また、主マスクおよび補助マスクに形成された位置きめ孔を互いに異なる孔径とすることにより、位置合わせ時、互いの位置関係を容易にかつ正確に認識することができる。そのため、主マスクと補助マスクとの位置あわせに掛かる時間を大幅に短縮できるとともに、主マスクと補助マスクとを高い精度で位置合わせすることができる。
【0056】
なお、位置決め孔44、49は、円形に限らず、三角形、楕円、多角形等、任意の形状とすることができる。また、主マスク14側の位置決め孔44を補助マスク20の位置決め孔49よりも大きな孔径としてもよい。この場合、主マスク14側から位置決め孔44、49を観察しながら、主マスクおよび補助マスクの位置合わせを行う。
【0057】
各位置決め孔は、1つの孔に限らず、複数の孔を組合わせて構成してもよい。図14に示す他の実施の形態によれば、主マスク14のスカート部17に設けられた位置決め孔44は、その中心が長軸X方向に一列に並んだ3つの孔により構成されている。すなわち、この3つの孔は、例えば、楕円形の第1小孔44aと、第1小孔の両側に等間隔を置いて位置した一対の楕円形の第1大孔44bとを有している。
【0058】
同様に、補助マスク20のスカート部24に設けられた位置決め孔49は、その中心が長軸X方向に一列に並んだ3つの孔により構成されている。すなわち、この3つの孔は、例えば、楕円形の第2大孔49aと、第2大孔の両側に位置した一対の楕円形の第2小孔49bと、を有している。第2大孔49aは、第1小孔44aよりも大きな径に形成されている。また、第2大孔49aの中心と各第2小孔49bの中心との間隔は、主マスク14側の第1小孔44aの中心と第1大孔44bの中心との間隔と等しく設定されている。
【0059】
上記のように構成された位置決め孔44、49を用いて主マスク14および補助マスク20を位置合わせする場合、まず、前述した実施の形態と同様に、主マスク14の短軸Y領域に重ねて補助マスク20を配置する。続いて、補助マスク20側から位置決め孔44、49を観察しながら、位置決め孔44、49が一致するように、補助マスク20および主マスク14を相対的に微小変位させ位置調整する。
【0060】
すなわち、図15(a)に示すように、位置決め孔44、49がずれている場合、例えば、補助マスク20を微小変位させ、図15(b)に示すように、第1小孔44aの中心と各第2小孔49bの中心との間隔aおよびbが互いに等しく(a=b)なるように、また、短軸Y方向に沿った第1小孔44aと第2小孔49bとの間隔hがゼロとなり、第1小孔44aおよび一対の第2小孔49bが長軸X方向に沿って一列に並ぶように、位置合わせする。なお、この位置合わせは、前述した実施の形態と同様に、プレス成形前のマスク基材の状態で行う。そして、位置決め孔44、49を正確に一致させることにより、主マスク14の開孔と、補助マスクの開孔とを正確に一致させることができる。
なお、上記他の実施の形態において、他の構成は前述した実施の形態と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0061】
ここで、上記構成の主マスク14および補助マスク20を位置合わせする際、主マスクの上下に設けられた位置決め孔44と、補助マスクの上下に設けられた位置決め孔49とをそれぞれ位置合わせする。この際、主マスク14および補助マスク20が設計値通りに高い精度で形成されている場合、図16(a)に示すように、マスクの上下において、それぞれ第1小孔44aの中心と各第2小孔49bの中心との間隔が互いに等しくなるように、また、短軸Y方向に沿った第1小孔44aと第2小孔49bとの間隔がゼロとなり、第1小孔44aおよび一対の第2小孔49bが長軸X方向に沿って一列に並ぶように、位置合わせする。
【0062】
ところが、製造誤差により、例えば、位置決め孔44、49の短軸Y方向の形成位置が設計値から微妙にずれている場合も考えられる。この場合、図16(b)に示すように、上下の位置決め孔44、49の位置関係を相互にバランスさせた状態に位置合わせする。ここでは、上側の位置決め孔44、49の位置関係と、下側の位置決め孔44、49の位置関係とが、長軸Xおよび短軸Yの両方に対して対称となるように、マスク基材43、50を位置合わせする。
【0063】
上記のように構成された位置決め孔44、49を有したシャドウマスクにおいても、主マスクと補助マスクとの位置合わせ時、それぞれの位置決め孔の外形または、中心を容易に、かつ、確実に把握する事ができる。従って、1回あたりの位置調整の精度が向上し、結果的に位置合せを行う時間の短縮、および位置合わせ精度の向上が可能となる。
【0064】
上記他の実施の形態において、位置決め孔の各小孔および大孔は楕円形に限らず、円形等の他の形状としてもよい。また、主マスク14側の位置決め孔44を第2大孔および一対の第2小孔で構成し、補助マスク20側の位置決め孔49を第1小孔および一対の第1大孔で構成してもよい。
【0065】
その他、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施の形態では補助マスク20を主マスク14の蛍光体スクリーン側に配置した構成について説明したが、補助マスク20を主マスク14の電子銃側に配置した構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、シャドウマスクのマスク強度が高く良好な画像品位を得られるとともに、主マスクと補助マスクとを短時間でかつ高い精度で位置合わせすることができ、製造が容易なカラー陰極線管およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管の長軸を含む断面図。
【図2】上記カラー陰極線管の短軸を含む断面図。
【図3】上記カラー陰極線管におけるシャドウマスク構体を示す分解斜視図および電子ビーム通過孔を示す平面図。
【図4】図3に示すシャドウマスクの長軸方向に沿った断面図。
【図5】図3に示すシャドウマスクの短軸方向に沿った断面図。
【図6】上記シャドウマスクの主マスクおよび補助マスクを拡大して示す断面図。
【図7】上記主マスク用および補助マスク用のマスク基材をそれぞれ示す平面図。
【図8】上記主マスク用マスク基材に補助マスク用マスク基材を重ねて配置した状態を示す平面図。
【図9】上記主マスク用マスク基材の位置決め孔と、上記補助マスク用マスク基材の位置決め孔との重なり状態を示す平面図。
【図10】マスク基材に位置決め孔が設計値通りに形成されている場合と、端軸方向に僅かにずれている場合との、位置決め孔の相互関係を模式的に示す図。
【図11】位置決め固定された上記マスク基材を示す平面図。
【図12】上記マスク構体の組み込まれたパネルの露光装置および露光工程を示す断面図。
【図13】図11の一部を拡大して示す断面図。
【図14】この発明の他の実施の形態に係るカラー陰極線管における主マスクおよび補助マスクの位置決め孔をそれぞれ示す平面図。
【図15】上記他の実施の形態において、主マスクと補助マスクとの位置合わせ工程を示す平面図。
【図16】上記他の実施の形態において、マスク基材に位置決め孔が設計値通りに形成されている場合と、端軸方向に僅かにずれている場合との、位置決め孔の相互関係を模式的に示す図。
【符号の説明】
1…パネル
5…蛍光体スクリーン
6…シャドウマスク構体
7…シャドウマスク
8…マスクフレーム
9B、9G、9R…電子ビーム
10…電子銃
14…主マスク
20…補助マスク
12、42…開孔
13、21…有効部
17、24…スカート部
44、49…位置決め孔

Claims (8)

  1. 内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、
    上記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、
    上記パネルの内側に上記蛍光体スクリーンと対向して配置され、互いに直交しているとともに管軸と直交した長軸および短軸を有したほぼ矩形状のシャドウマスクと、を備え、
    上記シャドウマスクは、
    上記蛍光体スクリーンのほぼ全面と対向しているとともに複数の電子ビーム通過孔が形成されたほぼ矩形状の有効部を有したマスク主面、およびこのマスク主面の周縁部を折り曲げて形成されたスカート部を備えた主マスクと、
    上記短軸を含む領域で上記主マスクの有効部およびスカート部に重ねて固定された補助マスクと、を具備し、
    上記補助マスクは、上記短軸を長手方向とした帯状に形成され、上記蛍光体スクリーンの一部に対応する複数の電子ビーム通過孔が形成された有効部と、上記短軸方向に沿って上記有効部の両側に延出し上記主マスクのスカート部とそれぞれ重畳した一対のスカート部とを有し、
    上記主マスクのスカート部および補助マスクのスカート部は、上記シャドウマスクの中央から同一の位置に形成され上記主マスクと補助マスクとを位置合せするための位置決め孔をそれぞれ有し、上記位置決め孔は、互いに異なる孔径を有していることを特徴とするカラー陰極線管。
  2. 上記補助マスクは、上記主マスクの上記蛍光体スクリーン側に重ねて設けられ、上記補助マスクの位置決め孔は、上記主マスクの位置決め孔よりも大きな孔径を有していることを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  3. 上記補助マスクは、上記主マスクの上記電子銃側に重ねて設けられ、上記主マスクの位置決め孔は、上記補助マスクの位置決め孔よりも大きな孔径を有していることを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  4. 上記主マスクの位置決め孔および補助マスクの位置決め孔は、同一形状を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカラー陰極線管。
  5. 上記主マスクの位置決め孔および補助マスクの位置決め孔の一方は、第1小孔とこの第1小孔の両側に等間隔を置いて位置した一対の第1大孔とを有し、これら第1小孔および第1大孔はその中心が同一直線上に位置するように一列に並んで設けられ、
    上記主マスクの位置決め孔および補助マスクの位置決め孔の他方は、上記第1小孔よりも大きな径を有した第2大孔と、この第2大孔の両側に、上記第1小孔および第1大孔間の間隔と等しい間隔を置いて位置した一対の第2小孔と、を有し、これら第2大孔および第2小孔はその中心が同一直線上に位置するように一列に並んで設けられ、
    上記主マスクおよび補助マスクは、上記第1小孔および一対の第2小孔が同一直線上に一列に並び、かつ、上記第1小孔と各第2小孔との間隔が等しい状態に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  6. 上記補助マスクは、上記主マスクの上記蛍光体スクリーン側に重ねて設けられ、上記主マスクの位置決め孔は上記第1小孔および第1大孔を有し、上記補助マスクの位置決め孔は上記第2小孔および第2大孔を有していることを特徴とする請求項5に記載のカラー陰極線管。
  7. 上記補助マスクは、上記主マスクの上記電子銃側に重ねて設けられ、上記主マスクの位置決め孔は上記第2小孔および第2大孔を有し、上記補助マスクの位置決め孔は上記第1小孔および第1大孔を有していることを特徴とする請求項5に記載のカラー陰極線管。
  8. 内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、上記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、上記パネルの内側に上記蛍光体スクリーンと対向して配置され、互いに直交しているとともに管軸と直交した長軸および短軸を有したほぼ矩形状のシャドウマスクと、を備え、
    上記シャドウマスクは、上記蛍光体スクリーンのほぼ全面と対向しているとともに複数の電子ビーム通過孔が形成されたほぼ矩形状の有効部を有したマスク主面、およびこのマスク主面の周縁部を折り曲げて形成されたスカート部を備えた主マスクと、上記短軸を含む領域で上記主マスクの有効部およびスカート部に重ねて固定された補助マスクと、を具備し、
    上記補助マスクは、上記短軸を長手方向とした帯状に形成され、上記蛍光体スクリーンの一部に対応する複数の電子ビーム通過孔が形成された有効部と、上記短軸方向に沿って上記有効部の両側に延出し上記主マスクのスカート部とそれぞれ重畳した一対のスカート部とを有し、
    上記主マスクのスカート部および補助マスクのスカート部は、上記シャドウマスクの中央から同一の位置に形成され上記主マスクと補助マスクとを位置合せするための位置決め孔をそれぞれ有し、上記位置決め孔は、互いに異なる孔径を有しているカラー陰極線管の製造方法において、
    多数の電子ビーム通過孔が形成された有効部、この有効部の周囲に位置したスカート部、およびスカート部に形成された位置決め孔を有した平坦な主マスク用の第1マスク基材と、多数の電子ビーム通過孔が形成された有効部、この有効部の両側に位置したスカート部、およびスカート部に形成され上記第1マスク基材の位置決め孔と孔径の異なる位置決め孔を有した平坦な補助マスク用の第2マスク基材と、を用意し、
    上記第2マスク基材を上記第1マスク基材の短軸近傍領域と重ね合わせて配置し、
    上記重ね合わされた第1マスク基材および上記第2マスク基材を相対的に変位可能に支持し、
    上記位置決め孔の内、孔径の大きい方の位置決め孔側から上記第1および第2マスク基材の位置決め孔を観察しながら、上記第1および第2マスク基材のいずれか一方を微小変位させ、上記第1および第2マスク基材の位置決め孔が所望の位置関係を有するように上記第1および第2マスク基材を互いに位置合わせし、
    上記位置合わせされた上記第1および第2マスク基材を互いに固定した後、これら第1および第2マスク基材を所定形状にプレス成形して上記主マスクおよび補助マスクを有したシャドウマスクを形成することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。
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